以下、図面を用いて、本発明の実施するための形態(以下、実施形態と称する)を説明する。
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態に係わる洗濯機の全体を示す斜視図である。図2は、図1に示す洗濯機の制御部を含む電気接続例を示す図である。
図1に示す洗濯機1は、例えば乾燥機能を備えたドラム式洗濯乾燥機であって、洗濯機本体2と、扉3と、図2に示す制御部20と、タッチパネル型の操作パネル10を備えている。この洗濯機1では、扉3側を洗濯機本体2の前側とし、扉3と反対側を洗濯機本体2の後側とする。
図1に示す洗濯機本体2は、洗濯機1の外殻を構成するもので、前面が滑らかに傾斜した矩形の箱状に形成されている。洗濯機本体2は、例えば白色を基調として構成されている。洗濯機本体2の前面中央部分には、円形の開口4が設けられている。開口4は、洗濯機本体2の内部に設けられた回転槽につながっており、洗濯物はこの開口4を通じて回転槽内に出し入れできる。図1に示す扉3は、開口4を開閉可能に洗濯機本体2の前面中央部分に設けられている。扉3は、扉ボタン5を操作することにより、開くことができる。
洗濯機本体2の上面には、給水口6が設けられている。この給水口6は、図示しない給水ホースによって水源となる水道の蛇口に接続される。水道の蛇口からの水は、給水ホースと給水口6を通って、洗濯機本体2内に設けられた図示しない水槽内へ供給される。
図2に示す制御部20は、モータ21、排水弁22、給水弁23、圧縮機24、および送風機25などに接続されている。これらの要素についての詳細な説明は省略するが、モータ21は、洗濯機本体2内に設けた図示しない回転槽を回転させるためのものである。排水弁22は、図示しない水槽内の水を洗濯機1の機外へ排水するためのものである。給水弁23は、給水口6と図示しない水槽内との連通を開閉し、水槽内へ給水を行うためのものである。圧縮機24は、乾燥機能用のヒートポンプユニットを構成している。送風機25は、ヒートポンプユニットにより生成された温風を回転槽内へ供給を行う。
図2に示すように、制御部20は、温度センサ26、水位センサ27、回転センサ28、扉スイッチ29、操作パネル10に接続されている。これらの要素についての詳細な説明は省略するが、温度センサ26は、図示しない水槽内の温度を検出する。水位センサ27は、水槽内の水位を検出する。回転センサ28は、回転槽の回転位置および回転速度を検出する。扉スイッチ29は、図1の扉3の開閉を検出する。
図1と図2に示す操作パネル10は、使用者が手指でタッチ操作することで、洗濯機1の運転に関する各種設定を行うものである。操作パネル10の構成例は、図3に示している。
図3に示す操作パネル10は、スライドタッチ操作部40、各種の操作用のキーや、時刻表示部60を明示するために、全点灯した状態である。
図3に示すように、操作パネル10は、電源の「入」ボタン31、電源の「切」ボタン32、スライドタッチ操作部(例えばいわゆるジョグダイアル)40、第1表示領域部49と、第2表示領域部50と、時刻表示部60と、第3表示領域部61を有している。
第1表示領域部49は、「フィルターお掃除」表示部33A、「チャイルドロック」表示部33B、「ドアロック」表示部33C、「衣類片寄り」表示部33D、「槽クリーン」表示部33E、「槽内水あり」表示部33F、「Ag抗菌水」表示部33G、「容量オーバー」表示部33H、「ecoモード」表示部33Jを有している。
この「チャイルドロック」とは、任意では扉3をロック解除できない状態を作り出す機能で、子供が誤って扉3をロック解除して洗濯槽内に入るのを防止する機能である。チャイルドロック設定時は、通常の操作や運転が可能である。ただし、「チャイルドロック」状態では、運転開始前、一時停止時、運転終了した時等の「ドアロックが開錠される状態」になっても、ロック状態が維持されてドア開操作をしても扉3は開かない。チャイルドロックは、運転開示時、運転中、運転終了後のいずれのタイミングでも設定できる。また、「ドアロック」とは、運転する時に自動的に扉3をロックする機能である。
さらに、図3に示すように、操作パネル10は、タッチ操作ができる操作キーとして「消臭除菌」キー41、「洗濯」キー42、「洗乾」キー43、「乾燥」キー44を有している。操作パネル10には、これらの操作キーの左側に、第2表示領域部50が設けられている。操作パネル10には、第2表示領域部50の左側に、タッチ操作ができる操作キーとしての「洗い」キー51、「すすぎ」キー52、「脱水」キー53、「乾燥」キー54と、デジタル表示型の時刻表示部60が配置されている。
この時刻表示部60は、電源入りした直後に点灯して現在時刻を表示し、運転する前の設定中(洗い時間や使用者がケースタムする時)は、洗い時間、すすぎ時間、脱水時間等を表示する。また、時刻表示部60は、運転中では、運転終了までの残りの時間を表示する。さらに、操作パネル10は、時刻表示部60の左側に、第3表示領域部61を有している。第3表示領域部61には、タッチ操作ができる操作キーとしての「水位」キー61A、「すすぎ回数」キー61B、「ふろ水」キー61C、「予約」キー61D、「電気水道代」キー61Eが配置されている。
ところで、図3に示す電源の「入」ボタン31と電源の「切」ボタン32は、操作パネル10の右下の位置に印刷により形成されている。すなわち、電源の「入」ボタン31と電源の「切」ボタン32は、使用者が電源の「入」ボタン31と電源の「切」ボタン32の存在とその位置を目視で確認することができる。なお、電源の「入」ボタン31のみを印刷として、電源の「切」ボタン32は、電源の「入」ボタン31が押されたときに点灯して、その存在と位置を目視で確認できるようにしても良い。
図3に示す操作パネル10の内側には、複数個の発光素子が各種キーおよび表示部に対応して設けられており、文字表示部分のみがこれらの発光素子の光を透過する半透光性の白色シートで覆われ、その他の部分は光を透過しないように構成されている。これらの発光素子の発光強度は、図2に示す制御部20の指令により2段階あり、「明るく点灯する」モードと「暗めに点灯する」モードがある。本発明の各実施形態では、複数個の発光素子としては、例えばLEDが用いられている。
図3に戻ると、スライドタッチ操作部40は、発光素子により円環状(リング状)に点灯表示させることができる。同様にして、電源の「入」ボタン31と電源の「切」ボタン32、第1表示領域部49、第2表示領域部50、第3表示領域部61、「消臭除菌」キー41、「洗濯」キー42、「洗乾」キー43、「乾燥」キー44、「洗い」キー51、「すすぎ」キー52、「脱水」キー53、「乾燥」キー54、「水位」キー61A、「すすぎ回数」キー61B、「ふろ水」キー61C、「予約」キー61D、「電気水道代」キー61Eも、発光素子により点灯表示することができる。デジタル表示型の時刻表示部60は、発光素子により点灯表示することができる。
図3に示すスライドタッチ操作部40は、電源の「入」ボタン31と電源の「切」ボタン32の直ぐ左側に配置されており、操作パネル10では点灯して気づくほどの極僅かな凹みが、好ましくは円環状に形成されて構成されている。そのため、スライドタッチ操作部40の非点灯時には、操作パネル10の表面にスライドタッチ操作部40の存在がほとんど意識されない。また、スライドタッチ操作部40の中央には、「スタート・一時停止」表示部68が配置され、スライドタッチ操作部40の付近には、「コース・時間設定」表示部69が配置されている。「スタート・一時停止」表示部68は、単にスタートキー68ともいう。
図3に示すスライドタッチ操作部40は、好ましくは円環状に発光させるために、図示しない、例えば4個〜10個、ここでは6個の発光素子を有しており、これらの発光素子を発光させることで、スライドタッチ操作部40は、リング状の点灯部分67を形成することができる。これらの発光素子は、スライドタッチ操作部40のダイアル部分を点灯表示しているが、運転前も運転中も常に点灯している。これにより、電源の「入」ボタン31を押して電源投入すると、スライドタッチ操作部40は、点灯表示できるので、スライドタッチ操作部40の位置と形状を、使用者に明確に表示できる。
次に、図4は、図1と図3に示す操作パネル10の内側に配置されているケース70や複数の検知電極シート100,110、回路基板80等を示す平面図である。
図4に示すこのケース70は、図1に示す操作パネル10の内側であって、洗濯機本体2の前側の傾斜面2Rの内部に配置されている。ケース70は、例えばプラスチック製のほぼ長方形状の箱型の部材であり、このケース70は、複数箇所にネジを通すネジ穴部71を有している。ケース70は、これらのネジ穴部71にネジを通すことで、洗濯機本体2の図示しない固定部位にネジで固定するようになっている。
このケース70の表面部72には、1つのほぼ長方形状の回路基板80と、2つのLED支え部材90,91と、複数の検知電極シート100,110が、固定されている。回路基板80は、ケース70の表面部72内に固定されており、2点鎖線で示す領域に配置されている。
2つのLED支え部材90,91は、回路基板80の上において、破線で示す領域に配置されている。2つのLED支え部材90,91の占める領域は、回路基板80の占める領域よりも小さい。LED支え部材90,91に取り付けられている複数個のLED素子92は、回路基板80に電気的に接続されている。
2つの検知電極シート100,110は、太い実線で示している。左側の一方の検知電極シート100は、左側の一方のLED支え部材90の上に配置されている。右側の他方の検知電極シート110は、右側の他方のLED支え部材91の上に配置されている。検知電極シート100,110のそれぞれの占める領域は、それぞれLED支え部材90,91の占める領域よりも小さい。
図5は、検知電極シート100,110形状を分かり易くするために、図4に示すケース70から、検知電極シート100と検知電極シート110だけを取り出して示している。検知電極シート100,110としては、フレキシブルプリント配線板を採用している。
図5に示す検知電極シート100は、例えば静電容量式のタッチ型の複数個の検知電極120を有している。同様にして、検知電極シート110は、例えば静電容量式のタッチ型の複数個の検知電極130を有している。
これらの検知電極120,130は、図3に示す操作パネル10に配置されている各種の操作キー、例えば「水位」キー61A、「すすぎ回数」キー61B、「ふろ水」キー61C、「予約」キー61D、「電気水道代」キー61E、「洗い」キー51、「すすぎ」キー52、「脱水」キー53、「乾燥」キー54や、「消臭除菌」キー41、「洗濯」キー42、「洗乾」キー43、「乾燥」キー44等に、それぞれ対応して配置されている。
図5に示す左側の一方の検知電極シート100は第1検知電極シートともいい、右側の他方の検知電極シート110は第2検知電極シートともいう。検知電極シート100は、本体部101と、この本体部101から延長して形成されている1つのコネクタ部102を有している。本体部101には、複数個の検知電極120が配置されている。コネクタ部102は、検知電極シート100の内部配線195を外部にそれぞれ引き出すために、本体部101から延長して配置されている。すなわち、コネクタ部102は、本体部101の長手方向Tに対して、直交する方向Sに突出して形成されている。コネクタ部102は、フレキシブルプリント配線板であるが、その先端部にはコネクタ接続端部103が設けられている。
また、図5に示す右側の検知電極シート110は、本体部111と、この本体部111から延長して形成されている1つのコネクタ部112を有している。本体部111には、例えば複数個の検知電極130が配置されている。すなわち、コネクタ部112は、検知電極シート110の内部配線196を外部にそれぞれ引き出すために、本体部112の角部114から、斜め方向Rに伸びた第1部分112Aと、方向Sに伸びた第2部分112Bを有している。コネクタ部112は、フレキシブルプリント配線板であるが、その先端部にはコネクタ接続端部113が設けられている。
図6は、操作パネル10と、検知電極シート100,110、ケース70の位置関係例を示す側面図である。
図6に示すように、操作パネル10と検知電極シート100,110とケース70は、水平面HLに対して任意の角度θで傾斜されている。ケース70は、操作パネル10から所定の間隔DSをおいて平行に配置されている。
検知電極シート100,110は、ケース70と操作パネル10の間において配置されている。ケース70内には、破線で示す防湿剤79と、複数の電子部品78やLEDを搭載した回路基板80が収容されている。コネクタ挿入部140は、回路基板80上に固定されている。防湿剤79は、破線で示す位置までケース70内に充填されている。
検知電極シート100,110のコネクタ部102,112のコネクタ接続端部103,113は、検知電極シート100,110の内部配線を外部にそれぞれ引き出すために設けられている。このコネクタ部102,112のコネクタ接続端部103,113は、コネクタ挿入部140の挿入口141に挿入されている。
すなわち、コネクタ部102,112のコネクタ接続端部103,113は、コネクタ挿入部140の挿入口141に対して、斜め上から斜め下方向Mに沿って差し込むことで接続するようになっている。このようにコネクタ部102,112のコネクタ接続端部103,113を差し込むことで、検知電極シート100,110の検知電極と、回路基板80とを、電気的に容易に接続することができる。
上述した本発明の第1実施形態の洗濯機1では、図5に示すように、検知電極シートが、2つの検知電極シート100,110に分割されている。このため、図3に示す操作パネル10において、操作キーが偏在して配置されている場合であっても、2つの検知電極シート100,110のそれぞれにおいて、操作キーの各位置に対応して、検知電極120,130を分けて効率よく配置することができる。そして、2つの検知電極シート100,110に配置された各検知電極120,130からの内部配線は、それぞれのコネクタ部102,112を用いて、外部に効率よく引き出すことができる。
これにより、複数の検知電極シート100,110を用いることで、検知電極シートの占める面積を可能な限り小さくでき、シートの無駄を省くことができる。
しかも、図5に示すように、各検知電極シート100,110には、それぞれ内部配線を外部に引き出すためのコネクタ部102,112がそれぞれ設けられている。これにより、検知電極120からコネクタ部102までの内部配線の距離と、検知電極130からコネクタ部112までの内部配線の距離を短くできるので、モータノイズやインバータのスイッチングノイズ等のノイズの影響を受け難くすることができる。
次に、本発明の別の実施形態を順次説明する。以下に説明する各実施形態は、図1から図5に示す本発明の第1実施形態に示した洗濯機1に適用できる。以下に説明する各実施形態の構成要素が、上述した第1実施形態における対応する構成要素と同様である場合には、同じ符号を記して説明を省略する
(第2実施形態)
次に、図7を参照して、本発明の第2実施形態を説明する。
図7は、本発明の洗濯機における第2実施形態を示しており、操作パネル10と、検知電極シート100,110、ケース70の位置関係例を示す側面図である。
図7に示すように、検知電極シート100,110のコネクタ部102,112のコネクタ接続端部103,113は、検知電極シート100,110の内部配線を外部に引き出すために設けられている。これらのコネクタ部102,112のコネクタ接続端部103,113は、コネクタ挿入部140の挿入口141にそれぞれ挿入されている。
この例では、コネクタ挿入部140は、ケース70の上側において、回路基板80に固定されており、コネクタ部102,112のコネクタ接続端部103,113は、コネクタ挿入部140の挿入口141に対して、斜め下から斜め上方向Nに沿って差し込むことで接続するようになっている。
このように、コネクタ部102,112のコネクタ接続端部103,113を下から上向きに差し込む構造を採用することで、コネクタ挿入部140の挿入口141は下向きに配置することができる。これにより、例えば操作パネル10内の結露等により生じる水分が、コネクタ挿入部140の挿入口141内に入り込むことを防ぐことができる。コネクタ接続端部103,113全体を防水するためにシリコン塗布して覆う必要がなくなる。このようにして、検知電極シート100,110の検知電極と、回路基板80は、電気的に容易に接続することができる。
(第3実施形態)
次に、図8を参照して、本発明の第3実施形態を説明する。
図8は、本発明の洗濯機における第3実施形態を示しており、操作パネル10と、検知電極シート100,110、ケース70の位置関係例を示す側面図である。
図8に示すように、検知電極シート100,110のコネクタ部102,112のコネクタ接続端部103,113は、検知電極シート100,110の内部配線を外部に引き出すために設けられている。これらのコネクタ部102,112のコネクタ接続端部103,113は、コネクタ挿入部140の挿入口141に挿入されている。
すなわち、コネクタ部102,112は、斜め上から斜め下方向Mに沿って導かれ、そしてコネクタ部102,112の途中部分から斜め下から斜め上方向Nに沿って折り返されて、コネクタ接続端部103,113は、斜め下から斜め上方向Nに沿ってコネクタ挿入部140の挿入口141に対して、差し込むことで接続するようになっている。
このように、コネクタ部102,112のコネクタ接続端部103,113を下から上向きに差し込む構造を採用することで、コネクタ挿入部140の挿入口141が下向きに配置することができる。これにより、例えば操作パネル10内の結露等により生じる水分が、コネクタ挿入部140の挿入口141内に入り込むことを防ぐことができる。検知電極シート100,110の検知電極と、回路基板80は、電気的に容易に接続することができる。
また、図8に示すように、回路基板80は、コネクタ挿入部140を固定している。コネクタ挿入部140の挿入口141の高さ位置は、回路基板80を収容しているケース70の壁よりも高さHRだけ高く設定されている。このように、挿入口141の高さ位置は、回路基板80を収容しているケース70の壁よりも高さHRだけ高く設定されていることは、本発明の各実施形態に適用できる。
これにより、コネクタ挿入部140の挿入口141の高さ位置が、回路基板80を収容しているケース70の壁より突き出ているので、回路基板80が収容されているケース70内に防湿剤79を入れた際に、コネクタ挿入部140の挿入口141が防湿剤79により埋まることが無い。しかも、コネクタ挿入部140の挿入口141の高さ位置が、ケース70の壁より突き出ているので、コネクタ接続端部103,113は、斜め下から斜め上方向Nに沿ってコネクタ挿入部140の挿入口141に対して、容易に差し込むことができるので、コネクタ接続端部103,113の製造時の挿入性が向上する。
また、図9は、ケース70の下側面部70Cの一部分と、回路基板80の一部分と、右側のLED支え部材91の右側の一部分と、図5に示す右側の検知電極シート110の右側の一部分と、回路基板80に固定されたコネクタ挿入部140等を示している。
図9に例示するように、回路基板80の上には、コネクタ挿入部140が固定されている。コネクタ挿入部140は、回路基板80の配線に接続されている。右側の検知電極シート110は、右側のLED支え部材91上に固定されており、コネクタ挿入部140は、検知電極シート110のコネクタ部112の下側に位置されている。図9と図5にも示すように、コネクタ部112は、検知電極シート110の内部配線をそれぞれ引き出すために、本体部112の角部114から延びており、第1部分112Aと第2部分112Bを有している。
図9に示すように、検知電極シート110のコネクタ部112の途中部分は、湾曲するようにして折り曲げられており、第1部分112Aは上側にあり、第2部分112Bは下側にある。コネクタ接続端部113がコネクタ挿入部140の挿入口141に対して挿入されることで、検知電極シート110と回路基板80が接続されている。
このように、コネクタ部102,112のコネクタ接続端部103,113を下から上向き方向Nに沿って差し込む構造を採用することで、コネクタ挿入部140の挿入口141が下向きに配置することができる。従って、例えば操作パネル10内の結露等により生じる水分が、コネクタ挿入部140の挿入口141内に入り込むことを防ぐことができ、コネクタ接続端部103,113全体を防水するためにシリコン塗布して覆う必要がなくなる。
(第4実施形態)
次に、図10を参照して、本発明の第4実施形態を説明する。
図10は、本発明の洗濯機における第4実施形態を示しており、操作パネル10と、検知電極シート100,110、ケース70の位置関係例を示す側面図である。
図10に示すように、コネクタ部102,112は、斜め上から斜め下方向Mに沿って導かれ、そしてコネクタ部102,112の途中部分から斜め下から斜め上方向Nに沿って折り返されている。コネクタ接続端部103,113は、斜め下から斜め上方向Nに沿ってコネクタ挿入部140の挿入口141に対して、差し込むことで接続する。
しかも、コネクタ挿入部140の挿入口141の位置が、ケース70の壁より突き出ているので、コネクタ接続端部103,113は、斜め下から斜め上方向Nに沿ってコネクタ挿入部140の挿入口141に対して、容易に差し込むことができる。これらの特徴は、図8に示す第3実施形態と同じである。
図10に示すように、検知電極シート100,110は、凹凸型に形成されており、凸部は検知電極120,130であり、凹部は検知電極120,130以外の部位149である。これらの検知電極120,130以外の部位149は、検知電極シート100,110のタッチ操作面PLよりも操作パネル10側に近接しない位置になっている。
これにより、検知電極120,130以外の部位149は、検知電極120,130よりも操作パネル10よりも遠ざかる方向に配置され、検知電極120,130が凸部として配置されているので、操作パネル10の上から検知電極120,130にタッチ操作する場合に、検知電極120,130だけをタッチ操作することができ、タッチ操作する際に内部配線に触れて誤検知することによって起きる誤操作を防ぐことができる。
(第5実施形態)
次に、図11を参照して、本発明の第5実施形態を説明する。
図11は、本発明の洗濯機における第5実施形態を示しており、操作パネル10と、検知電極シート100,110、ケース70の位置関係例を示す側面図である。
図11に示すように、検知電極シート100,110のコネクタ部102,112は、検知電極シート100,110の面に比べて、操作パネル10側には近接しない位置に配置されている。より具体的には、退避手段150が、追加して設けられている。この退避手段150は、検知電極シート100,110のコネクタ部102,112を、検知電極シート100,110の操作面に比べて、操作パネル10側には近接しない位置に配置するためのものである。
さらに、図11と図12を参照する。図12は、図5に示す左側の検知電極シート100のコネクタ部102が、回路基板80のコネクタ挿入部140に対して電気的に接続されている状態を示す斜視図である。
図12には、ケース70の下側面部70Bの一部分と、回路基板80の一部分と、LED支え部材90の一部分と、図5に示す検知電極シート100の一部分等を示している。このケース70内には、回路基板80が配置されている。LED支え部材90の左側面部90Aと下側面部90Bの一部分が示されているが、右側面部90Aは、取付け部90Tを有している。この取付け部90Tにネジ90Nを通して、回路基板80にねじ込むことで、LED支え部材90は回路基板80に固定されている。
回路基板80には、回路基板側のコネクタ挿入部140が固定されており、コネクタ挿入部140は回路基板80の配線に接続されている。左側の検知電極シート100は、左側のLED支え部材90上に固定されており、コネクタ挿入部140は、検知電極シート100のコネクタ部102の下側に位置されている。
検知電極シート100のコネクタ部102の途中部分は、湾曲するようにして折り曲げられており、コネクタ接続端部103がコネクタ挿入部140の挿入口141に対して挿入することで、検知電極シート100と回路基板80が接続されている。すなわち、コネクタ部102は、斜め上から斜め下方向Mに沿って導かれ、そしてコネクタ部102,112の途中部分から斜め下から斜め上方向Nに沿って折り返して、コネクタ接続端部103は、斜め下から斜め上方向Nに沿ってコネクタ挿入部140の挿入口141に対して、差し込むことで接続するようになっている。
また、図12に示すように、電気絶縁性を有するLED支え部材90は、延長部分90Gを有しており、この延長部分90Gには、電気絶縁性を有する退避手段150が設けられている。この退避手段150は、ケース90の長手方向Tに沿って、延長部分90Gから突出して設けられている。退避手段150は、例えば断面円形の棒状のプラスチック部材であるが、特に形状は限定されない。例えば、退避手段150は、断面矩形や断面楕円形等の形状の部材であっても良い。
この退避手段150は、コネクタ部102の途中部分を下に通して、回路基板方向Dに沿って押し下げるために設けられている。すなわち、検知電極シート100のコネクタ部102を、検知電極シート100の面に比べて、図1に示す操作パネル10側には近接しない位置に配置するために設けられている。
これにより、電気絶縁性を有するLED支え部材90を利用して、このLED支え部材90から退避手段150を延長して設けるだけで、コネクタ部102の途中部分を、操作パネル10に近づく方向とは反対の回路基板方向Dに沿って押し下げることができる。このため、コネクタ部102が操作パネル10側には近接しない様にすることができる。これにより、操作パネル10の上から検知電極120,130にタッチ操作する場合に、検知電極120,130だけをタッチ操作することができ、タッチ操作する際に内部配線に触れて誤検知することによって起きる誤操作を防ぐことができる。退避手段150は、上述したように電気絶縁性を有するLED支え部材90を利用して設けることができるので、このようなコネクタ部102の退避処置を、低コストで行うことができる。
(第6実施形態)
次に、図13を参照して、本発明の第6実施形態を説明する。
図13は、本発明の洗濯機における第6実施形態を示しており、操作パネル10と、検知電極シート100,110、ケース70の位置関係例を示す側面図である。
図13に示すように、検知電極シート100,110のコネクタ部102,112の途中部分が、下部面である回路基板80に対して、電気絶縁性を有する接着剤200を用いて固定されている。コネクタ部102,112は、接着剤200を用いて、ほぼU字型に湾曲した状態で回路基板80に対して固定できる。この接着剤200は、コネクタ部102,112を操作パネル10側に近づかないように離間させるための離間手段である。
これにより、電気絶縁性を有する接着剤200を用いることで、コネクタ部102,112の近傍に絶縁物が無い場合でも、下部面である回路基板80に固定でき、コネクタ部102,112がコネクタ挿入部140から抜けるのを防止できることから、検知電極シート100,110と回路基板80の電気的な接続を確保できる。そして、操作パネル10の上から検知電極120,130にタッチ操作する場合に、検知電極120,130だけをタッチ操作することができ、タッチ操作する際に内部配線に触れて誤検知することによって起きる誤操作を防ぐことができる。
(第7実施形態)
次に、図14を参照して、本発明の第7実施形態を説明する。
図14は、本発明の洗濯機における第7実施形態を示しており、操作パネル10と、検知電極シート100,110、ケース70の位置関係例を示す側面図である。
図14に示すように、検知電極シート100,110のコネクタ部102,112の途中部分が、下部面である回路基板80に対して電気絶縁性を有するクリップ210を用いて固定されている。クリップ210は、回路基板80上に固定されており、コネクタ挿入部140の前側に位置されている。このクリップ210は、コネクタ部102,112を操作パネル10に近づかないように離間させるための離間手段である。
これにより、電気絶縁性を有するクリップ210を用いることで、コネクタ部102,112の近傍に絶縁物が無い場合でも、コネクタ部102,112の途中部分を、下部面である回路基板80に固定できる。これにより、クリップ210等の離間手段を用いることで、コネクタ部102,112の途中部分は回路基板80側に簡単に固定することができるので、コネクタ部102,112がコネクタ挿入部140から抜けるのを防止でき、検知電極シート100,110と回路基板80の電気的な接続を確保できる。そして、操作パネル10の上から検知電極120,130にタッチ操作する場合に、検知電極120,130だけをタッチ操作することができ、タッチ操作する際に内部配線に触れて誤検知することによって起きる誤操作を防ぐことができる。
(比較例)
ここで、図15と図16を参照する。図15と図16は、本発明の範囲外である比較例1と比較例2を示している。図15は、比較例1として、1つのコネクタ部303を有する1枚の検知電極シート300を示している。図16は、比較例2として、2つのコネクタ部403,404を有する1枚の検知電極シート400を示している。
図15に示す比較例1は、1枚の検知電極シート300を示しており、1枚の検知電極シート300は、複数の検知電極301を有している。各検知電極301の内部配線302は、1つのコネクタ部303に導かれている。このように、1枚の検知電極シート300には、複数の検知電極301と、その内部配線302と、1つのコネクタ部303を有しているので、操作パネル10において、操作キーが偏在して配置されている場合に、操作キーの各位置に対応して、検知電極を効率よく配置することができない。すなわち、内部配線302の形成長さが長くなってしまうので、内部配線302は、モータノイズやインバータのスイッチングノイズ等を拾いやすくなるので、好ましくない。
図16に示す比較例2は、1枚の検知電極シート400を示しており、1枚の検知電極シート400は、2つの検知電極401を有している。各検知電極401の内部配線402は、2つのコネクタ部403,404に振り分けて導かれている。この場合、内部配線402の形成長さは、比較例1に比べてやや短くなるものの、操作パネル10において、操作キーが偏在して配置されている場合であっても、操作キーの各位置に対応して、検知電極を効率よく配置することができず、やはりモータノイズやインバータのスイッチングノイズ等を拾いやすくなるので、好ましくない。
以上、本発明の実施形態を説明したが、実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。新規な実施形態は、その他の様々な態様で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
図1に示す洗濯機1の構造は、一例であり、任意の構造を採用することができる。図1に示す洗濯機1の構造は、一例であり、任意の構造を採用することができる。例えば、図5に示すように、ケース70の回路基板80上には、2つの分けた検知電極シート100,110が用いられているが、これに限らず、3つ以上に分けた検知電極シートを配置するようにしても良い。
図1に示すように、操作パネル10と検知電極シート100,110とケース70は、斜めに傾斜して配置されているが、これに限らず、操作パネル10と検知電極シート100,110とケース70は、垂直に配置しても良い。