JP6330393B2 - 車両用操舵装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車両用操舵装置に関するものである。
従来、車両用操舵装置の技術としては、例えば、特許文献1に記載の技術がある。
特許文献1に記載の従来技術では、操向輪の転舵量に基づいて、運転操作が不安定な状態にあるか否かを判定する。そして、運転操作が不安定な状態にあると判定すると、操舵量に対する転舵量の比率(以下、「転舵比」とも呼ぶ)を低減する。これにより、特許文献1に記載の技術では、運転者に対して適正な転舵比とするようになっている。
特開2001−301638号公報
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、運転操作が不安定な状態にあると判定した場合に、転舵比を低減するようになっている。それゆえ、転舵比がもともと小さい場合等に、運転者に対して適正な転舵比とすることが困難となる可能性があった。
本発明は、上記のような点に着目し、より適切な転舵比を設定可能な車両用操舵装置を提供することを課題とする。
上記課題を解決するため、本発明の一態様では、運転者が操舵操作可能な操舵操作子の操舵量基づいて、運転者に対して適正な転舵比(操舵量に対する操向輪の転舵角の比率)と実際の転舵比との乖離度合いを表す転舵比の不適合度合いを算出する。そして、算出した不適合度合いが予め定めた閾値以上である場合に、転舵比を増大する。
本発明の一態様では、例えば、運転者に対して適正な転舵比よりも実際の転舵比が小さく、転舵比の不適合度合いが大きい場合に、転舵比を低減することができる。また、運転者に対して適正な転舵比よりも実際の転舵比が大きく、転舵比の不適合度合いが大きい場合に、転舵比を増大することができる。そのため、より適切な転舵比を設定できる。
第1実施形態に係る車両用操舵装置1の概略構成を表す概念図である。 コントローラ12の概略構成を表す概念図である。 転舵角エントロピーHpδの算出に用いる特殊記号及び該特殊記号の名称を表す図である。 転舵比Gの逆数(1/G)と転舵角エントロピーHpδとの関係、及び転舵比Gの逆数(1/G)と操舵量エントロピーHpθとの関係を表すグラフである。 操舵量エントロピーHpθの算出に用いる特殊記号及び該特殊記号の名称を表す図である。 不適合度合算出処理を表すフローチャートである。 第2実施形態に係るコントローラ12の概略構成を表す概念図である。 不適合度合算出処理を表すフローチャートである。 第3実施形態に係るコントローラ12の概略構成を表す概念図である。 操向輪切返回数検出部12ag及び操舵子切返回数検出部12aiの動作を説明するための説明図である。 第4実施形態に係るコントローラ12の概略構成を表す概念図である。 転舵角高周波振幅検出部12ak及び操舵量高周波振幅検出部12amの動作を説明するための説明図である。
以下、本発明の車両用操舵装置に係る実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
(構成)
図1に示すように、車両用操舵装置1は、ステアリングホイール2(以下、「操舵操作子」とも呼ぶ)、ステアリングシャフト3、操向輪4L、4R、ナックルアーム5、タイロッド6、ラック&ピニオン7、ピニオンシャフト8、及び転舵モータ9を備える。
ステアリングホイール2(操舵操作子)は、ステアリングシャフト3に連結されている。また、操向輪4L、4Rは、ナックルアーム5、タイロッド6、及びラック&ピニオン7を順に介して、ピニオンシャフト8に連結されている。転舵モータ9は、後述するコントローラ12からの転舵指令に従って、ピニオンシャフト8を回転駆動する。これにより、転舵モータ9は、ピニオンシャフト8、ラック&ピニオン7、タイロッド6、及びナックルアーム5を介して、転舵指令に応じた転舵角δに操向輪4L、4Rを転舵する。
なお、第1実施形態では、運転者が操舵操作可能な操舵操作子として、ステアリングホイール2を用いる例を示したが、他の構成を採用してもよい。例えば、運転者が手で傾けることで操舵操作を行う操舵レバーを採用することもできる。
また、車両用操舵装置1は、操舵量検出部10、及び転舵角検出部11を備える。
操舵量検出部10は、ステアリングホイール2の操舵量(操舵角θ)を検出する。そして、操舵量検出部10は、検出結果をコントローラ12に出力する。操舵量検出部10としては、例えば、ステアリングシャフト3の回転角を検出するセンサを採用できる。
転舵角検出部11は、操向輪4R、4Lの転舵角δを検出する。そして、転舵角検出部11は、検出結果をコントローラ12に出力する。
さらに、車両用操舵装置1は、コントローラ12を備える。
コントローラ12は、A/D(Analog to Digital)変換回路、D/A(Digital to Analog)変換回路、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、及びRAM(Random Access Memory)等から構成した集積回路を備える。ROMは、各種処理を実現する1または2以上のプログラムを記憶している。CPUは、ROMが記憶している1または2以上のプログラムに従って各種処理(例えば、不適合度合算出処理)を実行する。そして、CPUは、図2に示すように、不適合度合算出部12a、転舵比設定部12b、及び操向輪転舵部12cを実現する。不適合度合算出処理の詳細については後述する。
不適合度合算出部12aは、操舵量検出部10が出力した操舵量(操舵角θ)、及び転舵角検出部11が出力した転舵角δの少なくとも一方に基づいて、運転者に対して適正な転舵比Gと実際の転舵比Gとの乖離度合いを表す転舵比Gの不適合度合いを算出する。転舵比Gの不適合度合いは、例えば、運転者に対して適正な転舵比Gと実際の転舵比Gとの乖離度合いが大きいほど大きくなる。転舵比Gとしては、例えば、操舵量(操舵角θ)に対する操向輪4L、4Rの転舵角δの比率がある。
具体的には、不適合度合算出部12aは、転舵角推定部12aa、転舵角差度数分布算出部12ab、転舵角不適合度合算出部12ac、操舵量推定部12ad、操舵量差度数分布算出部12ae、及び操舵量不適合度合算出部12afを備える。
転舵角推定部12aaは、転舵角検出部11が出力した過去の転舵角δを用いて、ステアリングホイール2が滑らかに操舵されたと仮定した場合の現在の転舵角(以下、「転舵角推定値」とも呼ぶ)δn-hatを推定する。ここで、図3に、転舵角エントロピーHpδの算出に用いる特殊記号及び該特殊記号の名称を示す。転舵角円滑値δn-tildeは、量子化ノイズの影響を低減した転舵角δである。転舵角推定値δn-hatは、以下の(式1)に示すように、転舵角円滑値δn-tildeに対して二次のテイラー展開を施して得る。
Figure 0006330393
(式1)において、tnは転舵角δnのサンプリング時刻である。
転舵角円滑値δn-tildeは、量子化ノイズの影響を低減するために、3個の隣接した転舵角δnの平均値として以下の(式2)から算出する。
Figure 0006330393
(式2)において、lは、転舵角円滑値δn-tildeの算出時間間隔を150ミリ秒、すなわち、手動操作において人間が断続的に操作可能な最小時間間隔とした場合に、150ミリ秒内に含まれる転舵角δnのサンプル数を表す。転舵角δnのサンプリング間隔をTsとすると、サンプル数lは、以下の(式3)で表せる。
l=round(0.15/Ts) ・・・(式3)
転舵角差度数分布算出部12abは、転舵角検出部11が検出した転舵角δ(以下、「転舵角δn」とも呼ぶ)と転舵角推定部12aaが推定した転舵角(転舵角推定値δn-hat)との差(以下、「転舵角予測誤差」とも呼ぶ)δeの度数分布(以下、「転舵角差度数分布」とも呼ぶ)を算出する。具体的には、転舵角差度数分布算出部12abは、実際の転舵角δnと転舵角推定値δn-hatとに基づき、以下の(式4)に従って転舵角予測誤差δeを算出する。そして、転舵角差度数分布算出部12abは、算出した転舵角予測誤差δeをコントローラ12の図示しないメモリ(例えば、RAM)に蓄積する。
Figure 0006330393
続いて、転舵角差度数分布算出部12abは、コントローラ12のメモリが蓄積している転舵角予測誤差δeのうち、設定時間(例えば、300秒)前から現在までの300秒分の転舵角予測誤差δeを複数に区分された各データ範囲に分類する。第1実施形態では、データ範囲として、9個の予測誤差区分bi(=b1、b2、b3、b4、b5、b6、b7、b8、b9)を採用する。予測誤差区分bi(=b1〜b9)は、予め定めたα値に基づいて設定する。具体的には、予測誤差区分b1は5α未満とし、予測誤差区分b2は−5α以上で且つ−2.5α未満とし、予測誤差区分b3は−2.5α以上で且つ−α未満とし、予測誤差区分b4は−α以上で且つ−0.5α未満とし、予測誤差区分b5は−0.5α以上で且つ0.5α未満とする。また、予測誤差区分b6は0.5α以上で且つα未満とし、予測誤差区分b7はα以上で且つ2.5α未満とし、予測誤差区分b8は2.5α以上で且つ5α未満とし、予測誤差区分b9は5α以上とする。
続いて、転舵角差度数分布算出部12abは、各予測誤差区分bi(=b1〜b9)に含まれる転舵角予測誤差δeの度数の全度数に対する確率pi(=p1、p2、p3、p4、p5、p6、p7、p8、p9)を算出する。これにより、転舵角差度数分布算出部12abは、転舵角予測誤差δeを複数に区分された各データ範囲(予測誤差区分bi(=b1〜b9))に分類して転舵角予測誤差δeの度数分布(確率pi)を算出する。
転舵角不適合度合算出部12acは、転舵角差度数分布算出部12abが算出した転舵角差度数分布の尖度が小さいほど、転舵比Gの不適合度合い(以下、「転舵角不適合度合い」とも呼ぶ)を大きな値とする。転舵角差度数分布の尖度としては、例えば、転舵角差度数分布の鋭さを表す数値がある。例えば、転舵角差度数分布のピークが鋭いほど大きくなる。具体的には、転舵角不適合度合算出部12acは、転舵角差度数分布算出部12abが算出した転舵角差度数分布(確率pi)に基づき、ステアリングエントロピー法を用いてステアリングエントロピー値(以下、「転舵角エントロピ」とも呼ぶ)Hpδを算出し、算出した転舵角エントロピーHpδを転舵角不適合度合いとする。
具体的には、転舵角不適合度合算出部12acは、転舵角差度数分布算出部12abが算出した転舵角差度数分布(確率pi)に基づき、以下の(式5)に従って転舵角エントロピーHpδを算出する。そして、転舵角不適合度合算出部12acは、算出した転舵角エントロピーHpδを転舵角不適合度合いとする。これにより、転舵角不適合度合い(転舵角エントロピーHpδ)は、転舵角差度数分布の尖度が低いほど大きくなる。
Figure 0006330393
ここで、運転者に対して転舵比G、つまり、操舵量(操舵角θ)に対する転舵角δの比率が大きいと、カーブ進入時に一発で舵が決まらず、微修正が発生し、転舵角差度数分布の尖度が低減し、転舵角不適合度合い(転舵角エントロピーHpδ)が増大する。それゆえ、転舵角不適合度合い(転舵角エントロピーHpδ)が大きいほど、転舵比Gが適正値よりも小さいことがわかる。なお、転舵比Gの適正値は、運転者によって異なる。それゆえ、第1実施形態に係る車両用操舵装置1では、運転者毎の転舵角不適合度合い(転舵角エントロピーHpδ)を基に転舵比Gを設定する。一般に、初心者は、図4に示すように、上級者に比べて、転舵角不適合度合い(転舵角エントロピーHpδ)が大きくなる。
操舵量推定部12adは、操舵量検出部10が出力した過去の操舵量(操舵角θ)を用いて、ステアリングホイール2が滑らかに操舵されたと仮定した場合の現在の操舵量(以下、「操舵量推定値」とも呼ぶ)θn-hatを推定する。ここで、図5に、操舵量エントロピーHpθの算出に用いる特殊記号及び該特殊記号の名称を示す。操舵量円滑値θn-tildeは、量子化ノイズの影響を低減した操舵量(操舵角θ)である。操舵量推定値θn-hatは、以下の(式6)に示すように、操舵量円滑値θn-tildeに対して二次のテイラー展開を施して得る。
Figure 0006330393
(式6)において、tnは操舵量(操舵角θn)のサンプリング時刻である。
操舵量円滑値θn-tildeは、量子化ノイズの影響を低減するために、3個の隣接した操舵量(操舵角θn)の平均値として以下の(式7)から算出する。
Figure 0006330393
(式7)において、lは、操舵量円滑値θn-tildeの算出時間間隔を150ミリ秒、すなわち、手動操作において人間が断続的に操作可能な最小時間間隔とした場合に、150ミリ秒内に含まれる操舵量(操舵角θn)のサンプル数を表す。操舵量(操舵角θn)のサンプリング間隔をTsとすると、サンプル数lは、以下の(式8)で表せる。
l=round(0.15/Ts) ・・・(式8)
操舵量差度数分布算出部12aeは、操舵量検出部10が検出した操舵量(操舵角θ(以下、「操舵角θn」とも呼ぶ))と操舵量推定部12adが推定した操舵量(操舵量推定値θn-hat)との差(以下、「操舵量予測誤差」とも呼ぶ)θeの度数分布(以下、「操舵量差度数分布」とも呼ぶ)を算出する。具体的には、操舵量差度数分布算出部12aeは、実際の操舵量(操舵角θn)と操舵量推定値θn-hatとに基づき、以下の(式9)に従って操舵量予測誤差θeを算出する。そして、操舵量差度数分布算出部12aeは、算出した操舵量予測誤差θeをコントローラ12のメモリに蓄積する。
Figure 0006330393
続いて、操舵量差度数分布算出部12aeは、コントローラ12のメモリが蓄積している操舵量予測誤差θeのうち、設定時間(例えば、300秒)前から現在までの300秒分の操舵量予測誤差θeを複数に区分された各データ範囲に分類する。第1実施形態では、データ範囲として、9個の予測誤差区分bi(=b1、b2、b3、b4、b5、b6、b7、b8、b9)を採用する。予測誤差区分bi(=b1〜b9)の階級幅は、予め定めたα値に基づいて設定する。具体的には、予測誤差区分b1は5α未満とし、予測誤差区分b2は−5α以上で且つ−2.5α未満とし、予測誤差区分b3は−2.5α以上で且つ−α未満とし、予測誤差区分b4は−α以上で且つ−0.5α未満とし、予測誤差区分b5は−0.5α以上で且つ0.5α未満とする。また、予測誤差区分b6は0.5α以上で且つα未満とし、予測誤差区分b7はα以上で且つ2.5α未満とし、予測誤差区分b8は2.5α以上で且つ5α未満とし、予測誤差区分b9は5α以上とする。
続いて、操舵量差度数分布算出部12aeは、各予測誤差区分bi(=b1〜b9)に含まれる操舵量予測誤差θeの度数の全度数に対する確率qi(=q1、q2、q3、q4、q5、q6、q7、q8、q9)を算出する。これにより、操舵量差度数分布算出部12aeは、操舵量予測誤差θeを複数に区分された各データ範囲(予測誤差区分bi(=b1〜b9))に分類して操舵量予測誤差θeの度数分布(確率qi)を算出する。
操舵量不適合度合算出部12afは、操舵量差度数分布算出部12aeが算出した操舵量差度数分布の尖度が小さいほど、転舵比Gの不適合度合い(以下、「操舵量不適合度合い」とも呼ぶ)を大きな値とする。操舵量差度数分布の尖度としては、例えば、操舵量度数分布の鋭さを表す数値がある。例えば、操舵量差度数分布のピークが鋭いほど大きくなる。具体的には、操舵量不適合度合算出部12afは、操舵量差度数分布算出部12aeが出力した操舵量差度数分布(確率qi)に基づき、ステアリングエントロピー法を用いてステアリングエントロピー値(以下、「操舵量エントロピー」とも呼ぶ)Hpθを算出し、算出した操舵量エントロピーHpθを操舵量不適合度合いとする。
具体的には、操舵量不適合度合算出部12afは、操舵量差度数分布算出部12aeが算出した操舵量差度数分布(確率qi)に基づき、以下の(式10)に従って操舵量エントロピーHpθを算出する。そして、操舵量不適合度合算出部12afは、算出した操舵量エントロピーHpθを転舵角不適合度合いとする。これにより、操舵量不適合度合い(操舵量エントロピーHpθ)は、操舵量差度数分布の尖度が低いほど大きくなる。
Figure 0006330393
ここで、運転者に対して転舵比G、つまり、操舵量(操舵角θ)に対する転舵角δの比率が小さいと、操舵角θが増大し、操舵操作子(ステアリングホイール2)を持つ手が不安定になったり、操舵力が増加したりし、操舵角差度数分布の尖度が低減し、操舵量不適合度合い(操舵量エントロピーHpθ)が増大する。それゆえ、操舵量不適合度合い(操舵量エントロピーHpθ)が大きいほど、転舵比Gが適正値よりも小さいことがわかる。なお、第1実施形態に係る車両用操舵装置1では、運転者毎の操舵量不適合度合い(操舵量エントロピーHpθ)を基に転舵比Gを設定する。一般に、初心者は、図4に示すように、上級者に比べて、操舵量不適合度合い(操舵量エントロピーHpθ)が大きくなる。
転舵比設定部12bは、不適合度合算出部12a(転舵角不適合度合算出部12ac、操舵量不適合度合算出部12af)が出力した不適合度合い(転舵角不適合度合い、操舵量不適合度合い)に基づいて、不適合度合いが小さくなる方向に転舵比Gを修正する。具体的には、転舵比設定部12bは、転舵角不適合度合算出部12acが出力した転舵角不適合度合い(転舵角エントロピーHpδ)が予め定めた第1閾値Hpδo以上であるか否かを判定する。第1閾値Hpδoとしては、例えば、複数の運転者の様々な転舵比Gでの転舵角δに基づき、運転者毎に該運転者に最適な転舵比Gでの転舵角不適合度合い(転舵角エントロピーHpδ)を算出し、算出した転舵角不適合度合い(転舵角エントロピーHpδ)の平均値を算出し、算出した平均値を1.5倍した値を採用できる。
そして、転舵比設定部12bは、転舵角不適合度合い(転舵角エントロピーHpδ)が第1閾値Hpδo以上である場合に、転舵比Gを低減させる。また、転舵比設定部12bは、転舵角不適合度合算出部12acが出力した転舵角不適合度合い(転舵角エントロピーHpδ)が第1閾値Hpδo以上になると、該転舵角不適合度合い(転舵角エントロピーHpδ)が第1閾値Hpδoより小さくなるまで、転舵比Gを徐々に低減させる。
また、転舵比設定部12bは、操舵量不適合度合算出部12afが出力した操舵量不適合度合い(操舵量エントロピーHpθ)が予め定めた第2閾値Hpθo以上であるか否かを判定する。第2閾値Hpθoとしては、例えば、複数の運転者の様々な転舵比Gでの操舵量(操舵角θ)に基づき、運転者毎に該運転者に最適な転舵比Gでの操舵量不適合度合い(操舵量エントロピーHpθ)を算出し、算出した操舵量不適合度合い(操舵量エントロピーHpθ)の平均値を算出し、算出した平均値の1.5倍した値を採用できる。
そして、転舵比設定部12bは、操舵量不適合度合い(操舵量エントロピーHpθ)が第2閾値Hpθo以上である場合に、転舵比Gを増大させる。また、転舵比設定部12bは、操舵量不適合度合算出部12afが出力した操舵量不適合度合い(操舵量エントロピーHpθ)が第2閾値Hpθo以上になると、該操舵量不適合度合い(操舵量エントロピーHpθ)が第2閾値Hpθoより小さくなるまで、転舵比Gを徐々に増大させる。
操向輪転舵部12cは、操舵量検出部10が出力した操舵量(操舵角θ)、及び転舵比設定部12bが修正(設定)した転舵比Gに応じた転舵角δに操向輪4L、4Rを転舵する。具体的には、操向輪転舵部12cは、操舵量(操舵角θ)、及び転舵比Gに基づき、以下の(式11)に従って転舵角δの目標値(以下、「転舵角目標値」とも呼ぶ)δ*を算出する。続いて、操向輪転舵部12cは、算出した転舵角目標値δ*、及び転舵角検出部11が検出した転舵角δに基づいて、転舵角目標値δ*と転舵角δとの差が設定値(例えば、0.5[deg])以下になるように操向輪4L、4Rを転舵させる指令(以下、「転舵指令」とも呼ぶ)を転舵モータ9に出力する。これにより、操向輪転舵部12cは、操舵量(操舵角θ)に対する操向輪4L、4Rの転舵角δの比率(転舵比G)を可変とする。
δ*=θ×G ………(11)
なお、第1実施形態では、ステアリングホイール2と操向輪4L、4Rとを機械的に分離し、検出された操舵量(操舵角θ)に対して操向輪4L、4Rを転舵させる転舵指令を変更することで、転舵比Gを可変とする例を示したが、他の構成を採用することもできる。例えば、ステアリングホイール2と操向輪4L、4Rとを可変ギアを介して接続し、可変ギアのギア比を変更することで、転舵比Gを可変とする構成としてもよい。
(不適合度合算出処理)
次に、コントローラ12が実行する不適合度合算出処理について説明する。不適合度合算出処理は、予め設定した制御周期(例えば、100ミリ秒毎)で実施する。
図6に示すように、ステップS101では、コントローラ12は、操舵量検出部10が出力した操舵量(操舵角θ)、及び転舵角検出部11が出力した転舵角δを取得する。
続いてステップS102に移行して、コントローラ12(転舵角推定部12aa、転舵角差度数分布算出部12ab、転舵角不適合度合算出部12ac)は、ステップS101で取得した転舵角δに基づいて転舵角エントロピーHpδを算出する。転舵角エントロピーHpδは、運転者に対して転舵比Gが適正値よりも大きいほど大きくなる。続いて、コントローラ12(転舵角推定部12aa、転舵角差度数分布算出部12ab、転舵角不適合度合算出部12ac)は、算出した転舵角エントロピーHpδを転舵角不適合度合いとする。また、コントローラ12(操舵量推定部12ad、操舵量差度数分布算出部12ae、操舵量不適合度合算出部12af)は、ステップS101で取得した操舵量(操舵角θ)に基づいて操舵量エントロピーHpθを算出する。操舵量エントロピーHpθは、運転者に対して転舵比Gが適正値よりも小さいほど大きくなる。続いて、コントローラ12(操舵量推定部12ad、操舵量差度数分布算出部12ae、操舵量不適合度合算出部12af)は、算出した操舵量エントロピーHpθを操舵量不適合度合いとする。
続いてステップS103に移行して、コントローラ12(転舵角不適合度合算出部12ac)は、ステップS102で算出した転舵角不適合度合い(転舵角エントロピーHpδ)が第1閾値Hpδo以上であるか否かを判定する。そして、コントローラ12(転舵角不適合度合算出部12ac)は、転舵角不適合度合い(転舵角エントロピーHpδ)が第1閾値Hpδo以上であると判定した場合には(Yes)、運転者に対して転舵比Gが適正値よりも小さいと判定し、ステップS104に移行する。一方、コントローラ12(転舵角不適合度合算出部12ac)は、転舵角不適合度合い(転舵角エントロピーHpδ)が第1閾値Hpδoより小さいと判定した場合には(No)、ステップS105に移行する。
ステップS104では、コントローラ12(転舵比設定部12b)は、転舵比Gの算出に用いる最小ゲインKminを予め定めた遷移時間tlim1の間にΔKmin(正値)低減する。コントローラ12(転舵比設定部12b)は、イグニッションスイッチがオフ状態になった後、イグニッションスイッチがオン状態になるたびに、最小ゲインKminを初期値(例えば、1)に設定(初期化)する。続いて、コントローラ12(転舵比設定部12b)は、低減した最小ゲインKminを転舵比設定用ゲインKとして設定した後、ステップS107に移行する。転舵比設定用ゲインKとしては、例えば、予め定めた基本ゲインGo(正値)に乗算して転舵比Gを算出するための数値がある。これにより、コントローラ12(転舵比設定部12b)は、転舵角不適合度合い(転舵角エントロピーHpδ)が第1閾値Hpδo以上になると、転舵角不適合度合い(転舵角エントロピーHpδ)が第1閾値Hpδoより小さくなるまで、転舵比Gを(ΔKmin×Go)ずつ徐々に低減する。
一方、ステップS105では、コントローラ12(操舵量不適合度合算出部12af)は、ステップS102で算出した操舵量不適合度合い(操舵量エントロピーHpθ)が予め定めた第2閾値Hpθo以上であるか否かを判定する。そして、コントローラ12(操舵量不適合度合算出部12af)は、操舵量不適合度合い(操舵量エントロピーHpθ)が第2閾値Hpθo以上であると判定した場合には(Yes)、運転者に対して転舵比Gが適正値より大きいと判定し、ステップS106に移行する。一方、コントローラ12(操舵量不適合度合算出部12af)は、操舵量適正度合い(操舵量エントロピーHpθ)が第2閾値Hpθoより小さいと判定した場合には(No)、ステップS101に移行する。
ステップS106では、コントローラ12(転舵比設定部12b)は、転舵比Gの算出に用いる最大ゲインKmaxを予め定めた遷移時間tlim2の間にΔKmax(正値)増大する。コントローラ12(転舵比設定部12b)は、イグニッションスイッチがオン状態になるたびに、最大ゲインKmaxを初期値(例えば、1)に設定(初期化)する。続いて、コントローラ12(転舵比設定部12b)は、増大した最大ゲインKmaxを転舵比設定用ゲインKとして設定した後、ステップS107に移行する。これにより、コントローラ12(転舵比設定部12b)は、操舵量不適合度合い(操舵量エントロピーHpθ)が第2閾値Hpθo以上になると、操舵量不適合度合い(操舵量エントロピーHpθ)が第2閾値Hpθoより小さくなるまで、転舵比Gを(ΔKmax×Go)ずつ徐々に増大する。
ステップS107では、コントローラ12(転舵比設定部12b)は、ステップS104またはS105で設定した転舵比設定用ゲインKに基づき、以下の(式12)に従って転舵比Gを算出した後、ステップS101に移行する。
G=K×Go ………(12)
(動作その他)
次に、第1実施形態の車両用情報提供装置を搭載した車両の動作について説明する。
運転者に対して転舵比Gが大きく、カーブ進入時に、一発で舵が決まらず、微修正が発生したとする。そして、転舵角差度数分布の尖度が低減し、コントローラ12(転舵角推定部12aa、転舵角差度数分布算出部12ab、転舵角不適合度合算出部12ac)が、第1閾値Hpδoよりも大きい転舵角不適合度合い(転舵角エントロピーHpδ)を算出したとする(図6のステップS101、S102)。すると、コントローラ12(転舵角不適合度合算出部12ac)が、転舵角不適合度合い(転舵角エントロピーHpδ)が第1閾値Hpδo以上であると判定する(図6のステップS103「Yes」)。
続いて、コントローラ12(転舵比設定部12b)が、最小ゲインKminをΔKmin(正値)低減し、低減した最小ゲインKminを転舵比設定用ゲインKとして設定する(図6のステップS104)。続いて、コントローラ12(転舵比設定部12b)が、設定した転舵比設定用ゲインKを基本ゲインGoに乗算して転舵比Gを算出する(図6のステップS107)。続いて、コントローラ12(操向輪転舵部12c)が、算出した転舵比G、操舵量検出部10が検出した操舵量(操舵角θ)に基づいて転舵角目標値δ*を算出する。続いて、コントローラ12(操向輪転舵部12c)が、算出した転舵角目標値δ*、及び転舵角δに基づいて転舵指令を転舵モータ9に出力する。そして、転舵モータ9は、転舵角目標値δ*と実際の転舵角δとの差が設定値(0.5[deg])以下になるように操向輪4L、4Rを転舵する。これにより、操向輪4L、4Rの転舵角δは、ΔKmin×Go低減する。そして、コントローラ12は、上記フロー(図6のステップS101〜S104、及びS107)を繰り返し実行し、転舵角不適合度合い(転舵角エントロピーHpδ)が第1閾値Hpδoより小さくなるまで、最小ゲインKminをΔKmin(正値)ずつ低減させ、転舵比設定用ゲインKを徐々に低減させ、転舵比Gを徐々に低減させる。
一方、運転者に対して転舵比Gが小さく、操舵角θが増大したとする。そして、ステアリングホイール2を持つ手が不安定になったり、操舵力が増大したりし、操舵角差度数分布の尖度が低減し、コントローラ12(転舵角推定部12aa、転舵角差度数分布算出部12ab、転舵角不適合度合算出部12ac)が、第2閾値Hpθoよりも大きい操舵量不適合度合い(操舵量エントロピーHpθ)を算出したとする(図6のステップS101、S102)。すると、コントローラ12(操舵量不適合度合算出部12af)が、操舵量不適合度合い(操舵量エントロピーHpθ)が第2閾値Hpθo以上であると判定する(図6のステップS101〜S103「No」、及びS105「Yes」)。
続いて、コントローラ12(転舵比設定部12b)が、最大ゲインKmaxをΔKmax(正値)増大し、増大した最大ゲインKmaxを転舵比設定用ゲインKとして設定する(図6のステップS106)。続いて、コントローラ12(転舵比設定部12b)が、設定した転舵比設定用ゲインKを基本ゲインGoに乗算して転舵比Gを算出する(図6のステップS107)。続いて、コントローラ12(操向輪転舵部12c)が、算出した転舵比G、操舵量検出部10が検出した操舵量(操舵角θ)に基づいて転舵角目標値δ*を算出する。続いて、コントローラ12(操向輪転舵部12c)が、算出した転舵角目標値δ*、及び転舵角δに基づいて転舵指令を転舵モータ9に出力する。そして、転舵モータ9は、転舵角目標値δ*と実際の転舵角δとの差が設定値(0.5[deg])以下になるように操向輪4L、4Rを転舵する。これにより、操向輪4L、4Rの転舵角δは、ΔKmax×Go増大する。そして、コントローラ12は、上記フロー(図6のステップS101〜S103及びS105〜S107)を繰り返し実行し、操舵量不適合度合い(操舵量エントロピーHpθ)が第2閾値Hpθoより小さくなるまで、最大ゲインKmaxをΔKmaxずつ増大させ、転舵比設定用ゲインKを徐々に増大させ、転舵比Gを徐々に増大させる。
このように、第1実施形態では、ステアリングホイール2の操舵量(操舵角θ)、及び操向輪4L、4Rの転舵角δの少なくとも一方に基づいて、転舵比Gの不適合度合いを算出する。そして、算出した不適合度合い(転舵角不適合度合い、操舵量不適合度合い)に基づいて、不適合度合い(転舵角不適合度合い、操舵量不適合度合い)が小さくなる方向に転舵比Gを修正する。そのため、より適切な転舵比Gを設定できる。
より具体的には、第1実施形態では、過去の転舵角δに基づいて、操舵操作子(ステアリングホイール2)が滑らかに操舵されたと仮定した場合の現在の転舵角(転舵角推定値δn-hat)を推定する。続いて、検出した転舵角δと、推定した転舵角(転舵角推定値δn-hat)との差(転舵角予測誤差δe)の度数分布(転舵角差度数分布)を算出する。続いて、コントローラ12は、算出した転舵角差度数分布に基づいて、転舵比Gの不適合度合い(転舵角不適合度合い)を算出する。続いて、算出した転舵角不適合度合いが第1閾値Hpδo以上である場合に、転舵比Gを低減する。それゆえ、運転者に対して転舵比Gが大きいと、カーブ進入時に一発で舵が決まらず、微修正が発生し、転舵角差度数分布の尖度が低減し、転舵角不適合度合い(転舵角エントロピーHpδ)が増大する。そして、転舵角不適合度合い(転舵角エントロピーHpδ)が第1閾値Hpδo以上になると、転舵比Gを低減する。これにより、より適切な転舵比Gを設定できる。
また、第1実施形態では、過去の操舵量(操舵角θ)に基づいて、操舵操作子(ステアリングホイール2)が滑らかに操舵されたと仮定した場合の現在の操舵量(操舵量推定値θn-hat)を推定する。続いて、推定した操舵量(操舵量推定値θn-hat)と、検出した操舵量(操舵角θ)との差(操舵量予測誤差θe)の度数分布(操舵量差度数分布)を算出する。続いて、算出した操舵量差度数分布の尖度が小さいほど、転舵比Gの不適合度合い(操舵量不適合度合い)を大きな値とする。続いて、コントローラ12は、算出した操舵量不適合度合いが第2閾値Hpθo以上である場合に、転舵比Gを増大する。それゆえ、運転者に対して転舵比Gが小さいと、操舵角θが増大し、ステアリングホイール2を持つ手が不安定になったり、操舵力が増加したりし、操舵角差度数分布の尖度が低減し、操舵量不適合度合い(操舵量エントロピーHpθ)が増大する。そして、操舵量不適合度合い(操舵量エントロピーHpθ)が第2閾値Hpθo以上になると、転舵比Gを増大する。これにより、より適切な転舵比Gを設定できる。
第1実施形態では、図1のステアリングホイール2が操舵操作子を構成する。以下同様に、図1の操向輪転舵部12cが操向輪転舵部を構成する。図1の操舵量検出部10が操舵量検出部を構成する。さらに、図1の転舵角検出部11が転舵角検出部を構成する。また、図2の不適合度合算出部12aが不適合度合算出部を構成する。さらに、図2の転舵比設定部12bが転舵非設定部を構成する。また、図2の転舵角推定部12aaが転舵角推定部を構成する。さらに、図2の転舵角差度数分布算出部12abが転舵角差度数分布算出部を構成する。また、図2の転舵角不適合度合算出部12acが転舵角不適合度合算出部を構成する。さらに、図2の操舵量推定部12adが操舵量推定部を構成する。また、図2の操舵量差度数分布算出部12aeが操舵量差度数分布算出部を構成する。さらに、図2の操舵量不適合度合算出部12afが操舵量不適合度合算出部を構成する。
(第1実施形態の効果)
第1実施形態は、以下の効果を奏する。
(1)コントローラ12は、操舵操作子(ステアリングホイール2)の操舵量(操舵角θ)、及び操向輪4L、4Rの転舵角δの少なくとも一方に基づいて、運転者に対して適正な転舵比G(操舵量(操舵角θ)に対する操向輪4L、4Rの転舵角δの比率)と実際の転舵比Gとの乖離度合いを表す転舵比の不適合度合い(転舵角エントロピーHpδ、操舵量エントロピーHpθ)を算出する。そして、コントローラ12は、算出した不適合度合い(転舵角エントロピーHpδ、操舵量エントロピーHpθ)が小さくなる方向に転舵比Gを修正する。
このような構成によれば、例えば、運転者に対して適正な転舵比Gよりも実際の転舵比Gが小さく、転舵比Gの不適合度合い(転舵角エントロピーHpδ)が大きい場合に、転舵比Gを低減できる。また、運転者に対して適正な転舵比Gよりも実際の転舵比Gが大きく、転舵比Gの不適合度合い(操舵量エントロピーHpθ)が大きい場合に、転舵比Gを増大できる。そのため、より適切な転舵比Gを設定できる。
(2)コントローラ12は、過去の転舵角δを用いて、操舵操作子(ステアリングホイール2)が滑らかに操舵されたと仮定した場合の現在の転舵角(転舵角推定値δn-hat)を推定する。続いて、コントローラ12は、推定した転舵角(転舵角推定値δn-hat)と、検出した転舵角δとの差(転舵角予測誤差δe)の度数分布(転舵角差度数分布)を算出する。続いて、コントローラ12は、算出した転舵角差度数分布の尖度が小さいほど、転舵比Gの不適合度合い(転舵角不適合度合い(転舵角エントロピーHpδ))を大きな値とする。続いて、コントローラ12は、算出した転舵角不適合度合い(転舵角エントロピーHpδ)が第1閾値Hpδo以上である場合に、転舵比Gを低減する。
このような構成によれば、運転者に対して転舵比Gが大きいと、カーブ進入時に一発で舵が決まらず、微修正が発生し、転舵角差度数分布の尖度が低減し、転舵角不適合度合い(転舵角エントロピーHpδ)が増大する。そして、転舵角不適合度合い(転舵角エントロピーHpδ)が第1閾値Hpδo以上になると、転舵比Gを低減する。これにより、より適切な転舵比Gを設定できる。
(3)コントローラ12は、過去の操舵量(操舵角θ)を用いて、操舵操作子(ステアリングホイール2)が滑らかに操舵されたと仮定した場合の現在の操舵量(操舵量推定値θn-hat)を推定する。続いて、コントローラ12は、推定した操舵量(操舵量推定値θn-hat)と、検出した操舵量(操舵角θ)との差(操舵量予測誤差θe)の度数分布(操舵量差度数分布)を算出する。続いて、コントローラ12は、算出した操舵量差度数分布の尖度が小さいほど、転舵比Gの不適合度合い(操舵量不適合度合い(操舵量エントロピーHpθ))を大きな値とする。続いて、コントローラ12は、算出した操舵量不適合度合い(操舵量エントロピーHpθ)が第2閾値Hpθo以上である場合に、転舵比Gを増大する。
このような構成によれば、運転者に対して転舵比Gが小さいと、操舵角θが増大し、ステアリングホイール2を持つ手が不安定になったり、操舵力が増加したりし、操舵角差度数分布の尖度が低減し、操舵量不適合度合い(操舵量エントロピーHpθ)が増大する。そして、操舵量不適合度合い(操舵量エントロピーHpθ)が第2閾値Hpθo以上になると、転舵比Gを増大する。これにより、より適切な転舵比Gを設定できる。
(4)コントローラ12は、転舵角差度数分布に基づき、ステアリングエントロピー法を用いてステアリングエントロピー値(転舵角エントロピーHpδ)を算出し、算出した転舵角エントロピーHpδを転舵角不適合度合いとする。
このような構成によれば、ステアリングエントロピー法を用いて転舵角不適合度合いを設定するので、転舵角不適合度合いをより適切に算出できる。
(5)コントローラ12は、操舵量差度数分布に基づき、ステアリングエントロピー法を用いてステアリングエントロピー値(操舵量エントロピーHpθ)を算出し、算出した操舵量エントロピーHpθを操舵量不適合度合いとする。
このような構成によれば、ステアリングエントロピー法を用いて操舵量不適合度合いを設定するので、操舵量不適合度合いをより適切に算出できる。
(6)コントローラ12は、転舵角不適合度合い(転舵角エントロピーHpδ)が第1閾値Hpδo以上になると、転舵角不適合度合い(転舵角エントロピーHpδ)が第1閾値Hpδoより小さくなるまで、転舵比Gを徐々に低減させる。
このような構成によれば、転舵角不適合度合い(転舵角エントロピーHpδ)が第1閾値Hpδo以上である間は、転舵比Gを随時低減できる。これにより、より適切な転舵比Gを設定できる。
(7)コントローラ12は、操舵量不適合度合い(操舵量エントロピーHpθ)が第2閾値Hpθo以上になると、操舵量不適合度合い(操舵量エントロピーHpθ)が第2閾値Hpθoより小さくなるまで、転舵比Gを徐々に増大させる。
このような構成によれば、操舵量不適合度合い(操舵量エントロピーHpθ)が第2閾値Hpθo以上である間は、転舵比Gを随時増大できる。これにより、より適切な転舵比Gを設定できる。
(第2実施形態)
次に、本発明に係る第2実施形態について図面を参照しつつ説明する。なお、上記実施形態と同様な構成等については同一の符号を使用して、その詳細は省略する。
第2実施形態は、転舵比Gを低減するたびに、転舵比Gの不適合度合い(転舵角不適合度合い)を算出する点、及び転舵比Gを増大するたびに、転舵比Gの不適合度合い(操舵量不適合度合い)を算出する点が第1実施形態と異なる。
具体的には、第2実施形態は、図7に示すように、不適合度合算出部12a(転舵角推定部12aa、転舵角差度数分布算出部12ab、転舵角不適合度合算出部12ac、操舵量推定部12ad、操舵量差度数分布算出部12ae、操舵量不適合度合算出部12af)、及び転舵比設定部12bの内容が異なる。また、第2実施形態は、図8に示すように、図3のステップS101〜ステップS107に代えてステップS201〜S210を設けた点が異なっている。
第2実施形態では、不適合度合算出部12a(転舵角推定部12aa、転舵角差度数分布算出部12ab、及び転舵角不適合度合算出部12ac)は、転舵比設定部12bが転舵比Gを低減するたびに、転舵比Gの低減後に転舵角検出部11が検出した転舵角δに基づき、転舵比Gの不適合度合い(転舵角不適合度合い(転舵角エントロピーHpδ))を算出する。また、不適合度合算出部12a(操舵量推定部12ad、操舵量差度数分布算出部12ae、及び操舵量不適合度合算出部12af)は、転舵比設定部12bが転舵比Gを増大するたびに、転舵比Gの増大後に操舵量検出部10が検出した操舵量(操舵角θ)に基づき、転舵比Gの不適合度合い(操舵量不適合度合い(操舵量エントロピーHpθ))を算出する。
また、第2実施形態では、転舵比設定部12bは、転舵角不適合度合判定部12ba、転舵比低減部12bb、操舵量不適合度合判定部12bc、及び転舵比増大部12bdを備える。
転舵角不適合度合判定部12baは、不適合度合算出部12a(転舵角不適合度合算出部12ac)が転舵角不適合度合い(転舵角エントロピーHpδ)を算出するたびに、今回算出した転舵角不適合度合い(最新の転舵角エントロピーHpδ)が前回算出した転舵角不適合度合い(1つ前の転舵角エントロピーHpδ)よりも小さいか否かを判定する。転舵比低減部12bbは、転舵角不適合度合判定部12baが今回算出した転舵角不適合度合い(最新の転舵角エントロピーHpδ)が前回算出した転舵角不適合度合い(1つ前の転舵角エントロピーHpδ)よりも小さいと判定した場合に、転舵比Gを低減する。
操舵量不適合度合判定部12bcは、不適合度合算出部12a(操舵量不適合度合算出部12af)が転舵角不適合度合い(操舵量エントロピーHpθ)を算出するたびに、今回算出した転舵角不適合度合い(最新の操舵量エントロピーHpθ)が前回算出した操舵量不適合度合い(1つ前の操舵量エントロピーHpθ)よりも小さいか否かを判定する。転舵比増大部12bdは、操舵量不適合度合判定部12bcが今回算出した操舵量不適合度合い(最新の操舵量エントロピーHpθ)が前回算出した操舵量不適合度合い(1つ前の操舵量エントロピーHpθ)よりも小さいと判定した場合に、転舵比Gを増大する。
また、第2実施形態では、ステップS201では、コントローラ12は、操舵量検出部10が出力した操舵量(操舵角θ)、及び転舵角検出部11が出力した転舵角δを取得する。
続いてステップS202に移行して、コントローラ12(転舵角推定部12aa、転舵角差度数分布算出部12ab、転舵角不適合度合算出部12ac)は、ステップS201で取得した転舵角δに基づいて転舵角エントロピーHpδを算出する。転舵角エントロピーHpδは、転舵比Gが適正値よりも大きいほど大きくなる。続いて、コントローラ12(転舵角推定部12aa、転舵角差度数分布算出部12ab、転舵角不適合度合算出部12ac)は、算出した転舵角エントロピーHpδを転舵角不適合度合いとする。また、コントローラ12は、(操舵量推定部12ad、操舵量差度数分布算出部12ae、操舵量不適合度合算出部12af)は、ステップS201で取得した操舵量(操舵角θ)に基づいて操舵量エントロピーHpθを算出する。操舵量エントロピーHpθは、転舵比Gが適正値よりも小さいほど大きくなる。続いて、コントローラ12(操舵量推定部12ad、操舵量差度数分布算出部12ae、操舵量不適合度合算出部12af)は、算出した操舵量エントロピーHpθを操舵量不適合度合いとする。
ステップS203では、コントローラ12(転舵比設定部12b)は、転舵比設定用ゲインKを遷移時間tlim1の間にΔK(正値)低減する。続いて、コントローラ12(転舵比設定部12b、転舵比低減部12bb)は、低減した転舵比設定用ゲインKに基づき、上記(式12)に従って転舵比Gを算出する。これにより、コントローラ12(転舵比設定部12b、転舵比低減部12bb)は、転舵比Gを(ΔK×Go)低減する。
続いてステップS204では、コントローラ12は、操舵量検出部10が出力した操舵量(操舵角θ)、及び転舵角検出部11が出力した転舵角δを取得する。
続いてステップS205に移行して、コントローラ12(転舵角推定部12aa、転舵角差度数分布算出部12ab、転舵角不適合度合算出部12ac)は、ステップS204で取得した転舵角δ、つまり、転舵比Gの低減後に転舵角検出部11が検出した転舵角δに基づいて転舵角エントロピーHpδを算出する。続いて、コントローラ12(転舵角推定部12aa、転舵角差度数分布算出部12ab、転舵角不適合度合算出部12ac)は、算出した転舵角エントロピーHpδを転舵角不適合度合いとする。これにより、コントローラ12(転舵角推定部12aa、転舵角差度数分布算出部12ab、転舵角不適合度合算出部12ac)は、転舵比設定部12bが転舵比Gを低減するたびに、転舵比Gの低減後に転舵角検出部11が検出した転舵角δに基づき、転舵角不適合度合いを算出する。
また、コントローラ12は、(操舵量推定部12ad、操舵量差度数分布算出部12ae、操舵量不適合度合算出部12af)は、ステップS204で取得した操舵量(操舵角θ)、つまり、転舵比Gの低減後に転舵角検出部11が検出した操舵量(操舵角θ)に基づいて操舵量エントロピーHpθを算出する。続いて、コントローラ12(操舵量推定部12ad、操舵量差度数分布算出部12ae、操舵量不適合度合算出部12af)は、算出した操舵量エントロピーHpθを操舵量不適合度合いとする。これにより、コントローラ12は、転舵比設定部12bが転舵比Gを低減するたびに、転舵比Gの低減後に操舵量検出部10が検出した操舵量(操舵角θ)に基づき、操舵量不適合度合いを算出する。
続いてステップS206に移行して、コントローラ12(転舵角不適合度合判定部12ba)は、ステップS205で算出した転舵角不適合度合い(転舵角エントロピーHpδ(以下、「Hpδn」とも呼ぶ))がステップS202またはS205で前回算出した転舵角不適合度合い(転舵角エントロピーHpδ(以下、「Hpδn-1」とも呼ぶ))から予め定めた設定値ΔHpδを減算した減算結果(Hpδn-1−ΔHpδ)より小さいか否かを判定する。設定値ΔHpδとしては、例えば、複数の運転者の転舵角不適合度合い(転舵角エントロピーHpδ)を算出し、算出した転舵角不適合度合いの分散を採用できる。そして、コントローラ12(転舵角不適合度合判定部12ba)は、転舵角不適合度合い(転舵角エントロピーHpδ)が減算結果(Hpδn-1−ΔHpδ)より小さいと判定した場合には(Yes)、ステップS203に移行する。一方、コントローラ12(転舵角不適合度合判定部12ba)は、転舵角不適合度合い(転舵角エントロピーHpδ)が減算結果(Hpδn-1−ΔHpδ)以上であると判定した場合には(No)、ステップS207に移行する。
これにより、コントローラ12(転舵角不適合度合判定部12ba)は、ステップS205が転舵角不適合度合い(転舵角エントロピーHpδn)を算出するたびに、今回算出した転舵角不適合度合い(転舵角エントロピーHpδn)が前回算出した転舵角不適合度合い(転舵角エントロピーHpδn-1)よりも小さいか否かを判定する。そして、コントローラ12(転舵比低減部12bb)は、転舵角不適合度合判定部12baが今回算出した転舵角不適合度合い(転舵角エントロピーHpδn)が前回算出した転舵角不適合度合い(転舵角エントロピーHpδn-1)よりも小さいと判定した場合に、転舵比Gを低減する。
ステップS207では、コントローラ12(転舵比設定部12b、転舵比増大部12bd)は、転舵比設定用ゲインKを遷移時間tlim1の間にΔK(正値)増大する。続いて、コントローラ12(転舵比設定部12b、転舵比増大部12bd)は、増大した転舵比設定用ゲインKに基づき、上記(式12)に従って転舵比Gを算出する。これにより、コントローラ12(転舵比設定部12b)は、転舵比Gを(ΔK×Go)増大する。
続いてステップS208では、コントローラ12は、操舵量検出部10が出力した操舵量(操舵角θ)、及び転舵角検出部11が出力した転舵角δを取得する。
続いてステップS209に移行して、コントローラ12(転舵角推定部12aa、転舵角差度数分布算出部12ab、転舵角不適合度合算出部12ac)は、ステップS208で取得した転舵角δ、つまり、転舵比Gの増大後に転舵角検出部11が検出した転舵角δに基づいて転舵角エントロピーHpδを算出する。続いて、コントローラ12(転舵角推定部12aa、転舵角差度数分布算出部12ab、転舵角不適合度合算出部12ac)は、算出した転舵角エントロピーHpδを転舵角不適合度合いとする。これにより、コントローラ12(転舵角推定部12aa、転舵角差度数分布算出部12ab、転舵角不適合度合算出部12ac)は、転舵比設定部12bが転舵比Gを増大するたびに、転舵比Gの増大後に転舵角検出部11が検出した転舵角δに基づき、転舵角不適合度合いを算出する。
また、コントローラ12は、(操舵量推定部12ad、操舵量差度数分布算出部12ae、操舵量不適合度合算出部12af)は、ステップS208で取得した操舵量(操舵角θ)、つまり、転舵比Gの増大後に操舵量検出部10が検出した操舵量(操舵角θ)に基づいて操舵量エントロピーHpθを算出する。続いて、コントローラ12(操舵量推定部12ad、操舵量差度数分布算出部12ae、操舵量不適合度合算出部12af)は、算出した操舵量エントロピーHpθを操舵量不適合度合いとする。これにより、コントローラ12は、転舵比設定部12bが転舵比Gを増大するたびに、転舵比Gの増大後に操舵量検出部10が検出した操舵量(操舵角θ)に基づき、操舵量不適合度合いを算出する。
続いてステップS210に移行して、コントローラ12(操舵量不適合度合判定部12bc)は、ステップS209で算出した操舵量不適合度合い(操舵量エントロピーHpθ(以下、「Hpθn」とも呼ぶ))がステップS205またはS209で前回算出した操舵量不適合度合い(操舵量エントロピーHpθ(以下、「Hpθn-1」とも呼ぶ))から予め定めた設定値ΔHpθを減算した減算結果(Hpθn-1−ΔHpθ)より小さいか否かを判定する。設定値ΔHpθとしては、例えば、複数の運転者の操舵量不適合度合い(操舵量エントロピーHpθ)を算出し、算出した操舵量不適合度合いの分散を採用できる。そして、コントローラ12(操舵量不適合度合判定部12bc)は、操舵量不適合度合い(操舵量エントロピーHpθ)が減算結果(Hpθn-1−ΔHpθ)より小さいと判定した場合には(Yes)、ステップS207に移行する。一方、コントローラ12(操舵量不適合度合判定部12bc)は、操舵量不適合度合い(操舵量エントロピーHpθ)が減算結果(Hpθn-1−ΔHpθ)以上であると判定した場合には(No)、ステップS206に移行する。
これにより、コントローラ12(操舵量不適合度合判定部12bc)は、ステップS209が操舵量不適合度合い(操舵量エントロピーHpθn)を算出するたびに、今回算出した操舵量不適合度合い(操舵量エントロピーHpθn)が前回算出した操舵量不適合度合い(操舵量エントロピーHpθn-1)よりも小さいか否かを判定する。そして、コントローラ12(転舵比増大部12bd)は、操舵量不適合度合判定部12bcが今回算出した操舵量不適合度合い(操舵量エントロピーHpθn)が前回算出した操舵量不適合度合い(操舵量エントロピーHpθn-1)よりも小さいと判定した場合に、転舵比Gを増大する。
なお、その他の構成は第1実施形態と同様である。
(動作その他)
次に、第2実施形態の車両用情報提供装置を搭載した車両の動作について説明する。
まず、コントローラ12(転舵角推定部12aa、転舵角差度数分布算出部12ab、転舵角不適合度合算出部12ac)が、操舵量(操舵角θ)、及び転舵角δに基づいて、転舵角不適合度合い(転舵角エントロピーHpδ)、及び操舵量不適合度合い(操舵量エントロピーHpθ)を算出する(図8のステップS201、S202)。続いて、コントローラ12(転舵比設定部12b、転舵比低減部12bb)が、転舵比設定用ゲインKをΔK(正値)低減する(図8のステップS203)。続いて、コントローラ12(転舵比設定部12b)が、低減した転舵比設定用ゲインKを基本ゲインGoに乗算して転舵比Gを算出する(図8のステップS203)。続いて、コントローラ12(操向輪転舵部12c)が、算出した転舵比G、操舵量検出部10が検出した操舵量(操舵角θ)に基づいて転舵角目標値δ*を算出する。続いて、コントローラ12(操向輪転舵部12c)が、算出した転舵角目標値δ*、及び転舵角δに基づいて転舵指令を転舵モータ9に出力する。そして、転舵モータ9は、転舵角目標値δ*と実際の転舵角δとの差が設定値(0.5[deg])以下になるように操向輪4L、4Rを転舵する。これにより、操向輪4L、4Rの転舵角δは、操舵量(操舵角θ)の転舵比G(=K×Go)倍になり、ΔK×Go低減する。
ここで、運転者に対して転舵比Gが大きく、カーブ進入時に、一発で舵が決まらず、微修正が発生したとする。そして、転舵角差度数分布の尖度が低減し、コントローラ12(転舵角推定部12aa、転舵角差度数分布算出部12ab、転舵角不適合度合算出部12ac)が、前回算出した転舵角不適合度合い(転舵角エントロピーHpδn-1)から設定値ΔHpδを減算した減算結果(Hpδn-1−ΔHpδ)より小さい転舵角不適合度合い(転舵角エントロピーHpδn)を算出したとする(図8のステップS204、S205)。すると、コントローラ12(転舵角不適合度合判定部12ba)が、転舵角不適合度合い(転舵角エントロピーHpδn)が減算結果(Hpδn-1−ΔHpδ)より小さいと判定し、ステップS203に移行する(図8のステップS206「Yes」)。そして、コントローラ12は、上記フロー(図8のステップS203〜S206)を繰り返し実行し、転舵角不適合度合い(転舵角エントロピーHpδn)が減算結果(Hpδn-1−ΔHpδ)以上になるまで、転舵比設定用ゲインKをΔK(正値)ずつ低減させ、転舵比Gを徐々に低減させる。
一方、コントローラ12(転舵角推定部12aa、転舵角差度数分布算出部12ab、転舵角不適合度合算出部12ac)が、減算結果(Hpδn-1−ΔHpδ)より大きい転舵角不適合度合い(転舵角エントロピーHpδn)を算出したとする(図8のステップS204、S205)。そして、コントローラ12(転舵角不適合度合算出部12ac)が、転舵角不適合度合い(転舵角エントロピーHpδn)が減算結果(Hpδn-1−ΔHpδ)以上であると判定し、ステップS207に移行したとする(図8のステップS206「No」)。すると、コントローラ12(転舵比設定部12b、転舵比増大部12bd)が、転舵比設定用ゲインKをΔK(正値)増大する(図8のステップS207)。続いて、コントローラ12(転舵比設定部12b)が、増大した転舵比設定用ゲインKを基本ゲインGoに乗算して転舵比Gを算出する(図8のステップS207)。続いて、コントローラ12(操向輪転舵部12c)が、算出した転舵比G、操舵量検出部10が検出した操舵量(操舵角θ)に基づいて転舵角目標値δ*を算出する。続いて、コントローラ12(操向輪転舵部12c)が、算出した転舵角目標値δ*、及び転舵角δに基づいて転舵指令を転舵モータ9に出力する。そして、転舵モータ9は、転舵角目標値δ*と実際の転舵角δとの差が設定値(0.5[deg])以下になるように操向輪4L、4Rを転舵する。これにより、転舵角δは、操舵量(操舵角θ)の転舵比G(=K×Go)倍になり、ΔK×Go増大する。
ここで、運転者に対して転舵比Gが小さく、操舵角θが増大したとする。そして、ステアリングホイール2を持つ手が不安定になったり、操舵力が増大したりし、操舵角差度数分布の尖度が低減し、コントローラ12(転舵角推定部12aa、転舵角差度数分布算出部12ab、転舵角不適合度合算出部12ac)が、前回算出した操舵量不適合度合い(操舵量エントロピーHpθn-1)から設定値ΔHpθを減算した減算結果(Hpθn-1−ΔHpθ)より小さい操舵量不適合度合い(操舵量エントロピーHpθn)を算出したとする(図8のステップS209)。すると、コントローラ12(操舵量不適合度合判定部12bc)が、操舵量不適合度合い(操舵量エントロピーHpθ)が減算結果(Hpθn-1−ΔHpθ)より小さいと判定し、ステップS207に移行する(図8のステップS210「Yes」)。そして、コントローラ12は、上記フロー(図8のステップS207〜S210)を繰り返し実行し、操舵量不適合度合い(操舵量エントロピーHpθn)が減算結果(Hpθn-1−ΔHpθ)以上になるまで、転舵比設定用ゲインKをΔKずつ増大させ、転舵比Gを徐々に増大させる。
このように、第2実施形態では、転舵比Gを低減するたびに、転舵比Gの低減後に検出した転舵角δに基づき、転舵比Gの不適合度合い(転舵角不適合度合い(転舵角エントロピーHpδ))を算出する。続いて、転舵角不適合度合い(転舵角エントロピーHpδ)を算出するたびに、今回算出した転舵角不適合度合い(転舵角エントロピーHpδ)が前回算出した転舵角不適合度合い(転舵角エントロピーHpδ)よりも小さいか否かを判定する。続いて、今回算出した転舵角不適合度合い(転舵角エントロピーHpδ)が前回算出した転舵角不適合度合い(転舵角エントロピーHpδ)よりも小さいと判定した場合に、転舵比Gを低減する。それゆえ、転舵比Gを低減したときに、転舵角不適合度合い(転舵角エントロピーHpδ)が低減した場合に、転舵比Gがより適切なものに修正されたと判定し、転舵比Gの低減を繰り返す。これにより、より適切な転舵比Gを設定できる。
また、第2実施形態では、転舵比Gを増大するたびに、転舵比Gの増大後に検出した操舵量(操舵角θ)に基づき、転舵比Gの不適合度合い(操舵量不適合度合い(操舵量エントロピーHpθ))を算出する。続いて、操舵量不適合度合い(操舵量エントロピーHpθ)を算出するたびに、今回算出した操舵量不適合度合い(操舵量エントロピーHpθ)が前回算出した操舵量不適合度合い(操舵量エントロピーHpθ)よりも小さいか否かを判定する。続いて、今回算出した操舵量不適合度合い(操舵量エントロピーHpθ)が前回算出した操舵量不適合度合い(操舵量エントロピーHpθ)よりも小さいと判定した場合に、転舵比Gを増大する。それゆえ、転舵比Gを増大したときに、操舵量不適合度合い(操舵量エントロピーHpθ)が低減した場合に、転舵比Gがより適切なものに修正されたと判定し、転舵比Gの増大を繰り返す。これにより、より適切な転舵比Gを設定できる。
第2実施形態では、図7の転舵角不適合度合判定部12baが転舵角不適合度合判定部を構成する。以下同様に、図7の転舵比低減部12bbが転舵比低減部を構成する。また、図7の操舵量不適合度合判定部12bcが操舵量不適合度合判定部を構成する。さらに、図7の転舵比増大部12bdが転舵比増大部を構成する。
(第2実施形態の効果)
第2実施形態は、第1実施形態の効果(1)に加え、以下の効果を奏する。
(1)コントローラ12は、転舵比Gを低減するたびに、転舵比Gの低減後に転舵角δに基づき、転舵比Gの不適合度合い(転舵角不適合度合い(転舵角エントロピーHpδ))を算出する。続いて、コントローラ12は、転舵角不適合度合い(転舵角エントロピーHpδ)を算出するたびに、今回算出した転舵角不適合度合い(転舵角エントロピーHpδ)が前回算出した転舵角不適合度合い(転舵角エントロピーHpδ)よりも小さいか否かを判定する。続いて、コントローラ12は、今回算出した転舵角不適合度合い(転舵角エントロピーHpδ)が前回算出した転舵角不適合度合い(転舵角エントロピーHpδ)よりも小さいと判定した場合に、転舵比Gを低減する。
このような構成によれば、転舵比Gを低減したときに、転舵角不適合度合い(転舵角エントロピーHpδ)が低減した場合に、転舵比Gがより適切なものに修正されたと判定し、転舵比Gの低減を繰り返す。これにより、より適切な転舵比Gを設定できる。
(2)コントローラ12は、転舵比Gを増大するたびに、転舵比Gの増大後に操舵量(操舵角θ)に基づき、転舵比Gの不適合度合い(操舵量不適合度合い(操舵量エントロピーHpθ))を算出する。続いて、コントローラ12は、操舵量不適合度合い(操舵量エントロピーHpθ)を算出するたびに、今回算出した操舵量不適合度合い(操舵量エントロピーHpθ)が前回算出した操舵量不適合度合い(操舵量エントロピーHpθ)よりも小さいか否かを判定する。続いて、コントローラ12は、今回算出した操舵量不適合度合い(操舵量エントロピーHpθ)が前回算出した操舵量不適合度合い(操舵量エントロピーHpθ)よりも小さいと判定した場合に、転舵比Gを増大する。
このような構成によれば、転舵比Gを増大したときに、操舵量不適合度合い(操舵量エントロピーHpθ)が低減した場合に、転舵比Gがより適切なものに修正されたと判定し、転舵比Gの増大を繰り返す。これにより、より適切な転舵比Gを設定できる。
(第3実施形態)
次に、本発明に係る第3実施形態について図面を参照しつつ説明する。なお、上記実施形態と同様な構成等については同一の符号を使用して、その詳細は省略する。
第3実施形態は、第1実施形態において、転舵角エントロピーHpδに代えて操向輪4L、4Rの切り返し回数を用いるとともに、操舵量エントロピーHpθに代えて操舵操作子(ステアリングホイール2)の切り返し回数を用いる点が第1実施形態と異なる。
具体的には、第3実施形態は、図9に示すように、転舵角推定部12aa、転舵角差度数分布算出部12ab、転舵角不適合度合算出部12ac、操舵量推定部12ad、操舵量差度数分布算出部12ae、及び操舵量不適合度合算出部12afに代えて、操向輪切返回数検出部12ag、転舵角不適合度合判定実行部12ah、操舵子切返回数検出部12ai、及び操舵量不適合度合判定実行部12ajを備える。また、第3実施形態は、第1実施形態とは、転舵比設定部12bの内容が異なる。
操向輪切返回数検出部12agは、転舵角検出部11が検出した転舵角δに基づいて、操向輪4L、4Rの切り返し回数を検出する。操向輪4L、4Rの切り返し回数としては、例えば、図10(a)に示すように、設定時間ΔT前から現在までのΔT間に予め定めた閾値Δδ以上の切り返しを行った回数をカウントする。すなわち、切り返し開始時の転舵角δと切り返し終了時の転舵角δとの差が閾値Δδ以上である切り返しを行った回数をカウントする。設定時間ΔTは、カーブ走行時に操向輪4L、4Rの切り返しがカウントされない程度の短い時間(例えば、1[秒])とする。また、閾値Δδは、手動操作において運転者が操作可能な最小角度よりも大きい値(例えば、0.12[deg])とする。
転舵角不適合度合判定実行部12ahは、操向輪切返回数検出部12agが検出した切り返し回数が設定閾値以上である場合に、転舵比Gの不適合度合いが高いと判定する。
操舵子切返回数検出部12aiは、操舵量検出部10が検出した操舵量(操舵角θ)に基づいて、ステアリングホイール2の切り返し回数を検出する。ステアリングホイール2の切り返し回数としては、例えば、図10(b)に示すように、設定時間ΔT前から現在までのΔT間に予め定めた閾値Δθ以上の切り返しを行った回数をカウントする。すなわち、切り返し開始時の操舵量(操舵角θ)と切り返し終了時の操舵量(操舵角θ)との差が閾値Δθ以上である切り返しを行った回数をカウントする。また、閾値Δθは、手動操作において運転者が操作可能な最小角度よりも大きい値(例えば、2[deg])とする。
操舵量不適合度合判定実行部12ajは、操舵子切返回数検出部12aiが検出した切り返し回数が設定閾値以上である場合に、転舵比Gの不適合度合いが高いと判定する。
なお、その他の構成は第1実施形態と同様である。
転舵比設定部12bは、転舵角不適合度合判定実行部12ahが不適合度合いが高いと判定した場合に、転舵比Gを低減する。また、転舵比設定部12bは、操舵量不適合度合判定実行部12ajが不適合度合いが高いと判定した場合に、転舵比Gを増大する。
第3実施形態では、図9の操向輪切返回数検出部12agが操向輪切返回数検出部を構成する。以下同様に、図9の転舵角不適合度合判定実行部12ahが転舵角不適合度合判定実行部を構成する。また、図9の操舵子切返回数検出部12aiが操舵子切返回数検出部を構成する。さらに、図9の操舵量不適合度合判定実行部12ajが操舵量不適合度合判定実行部を構成する。
(第3実施形態の効果)
第3実施形態は、第1実施形態の効果(1)に加え、以下の効果を奏する。
(1)コントローラ12は、転舵角δに基づいて、操向輪4L、4Rの切り返し回数を検出する。続いて、コントローラ12は、検出した切り返し回数が設定閾値以上である場合に、転舵比Gの不適合度合いが高いと判定する。続いて、コントローラ12は、不適合度合いが高いと判定した場合に、転舵比Gを低減する。
このような構成によれば、運転者に対して転舵比Gが大きいと、カーブ進入時に一発で舵が決まらず、微修正が発生し、操向輪4L、4Rの切り返し回数が増大する。そして、操向輪4L、4Rの切り返し回数が設定閾値以上になると、転舵比Gを低減する。これにより、より適切な転舵比Gを設定できる。
(2)コントローラ12は、操舵量(操舵角θ)に基づいて、操舵操作子(ステアリングホイール2)の切り返し回数を検出する。続いて、コントローラ12は、検出した切り返し回数が設定閾値以上である場合に、転舵比Gの不適合度合いが高いと判定する。続いて、コントローラ12は、不適合度合いが高いと判定した場合に、転舵比Gを増大する。
このような構成によれば、運転者に対して転舵比Gが小さいと、操舵量(操舵角θ)が増大し、操舵操作子(ステアリングホイール2)を持つ手が不安定になったり、操舵力が増加したりし、操向輪4L、4Rの切り返し回数が増大する。そして、操向輪4L、4Rの切り返し回数が設定閾値以上になると、転舵比Gを増大する。これにより、より適切な転舵比Gを設定できる。
(変形例)
なお、第3実施形態では、第1実施形態において、転舵角エントロピーHpδ及び操舵量エントロピーHpθに代えて操向輪4L、4Rの切り返し回数及び操舵操作子(ステアリングホイール2)の切り返し回数を用いる例を示したが、他の構成を採用することもできる。例えば、第2実施形態において、転舵角エントロピーHpδに代えて操向輪4L、4Rの切り返し回数を用いるとともに、操舵量エントロピーHpθに代えて操舵操作子(ステアリングホイール2)の切り返し回数を用いる構成としてもよい。
具体的には、不適合度合算出部12a(転舵角推定部12aa、転舵角差度数分布算出部12ab、及び転舵角不適合度合算出部12ac。図7参照)が、転舵比設定部12bが転舵比Gを低減するたびに、転舵比Gの低減後に転舵角検出部11が検出した転舵角δに基づき、操向輪4L、4Rの切り返し回数を検出する。そして、不適合度合算出部12a(転舵角推定部12aa、転舵角差度数分布算出部12ab、及び転舵角不適合度合算出部12ac)が、検出した切り返し回数を転舵角不適合度合いとして設定する。
また、不適合度合算出部12a(転舵角推定部12aa、転舵角差度数分布算出部12ab、及び転舵角不適合度合算出部12ac)が、転舵比設定部12bが転舵比Gを増大するたびに、転舵比Gの増大後に操舵量検出部10が検出した操舵量(操舵角θ)に基づき、操向輪4L、4Rの切り返し回数を検出する。そして、不適合度合算出部12a(転舵角推定部12aa、転舵角差度数分布算出部12ab、及び転舵角不適合度合算出部12ac)が、検出した切り返し回数を操舵量不適合度合いとして設定する。
なお、その他の構成は第2実施形態と同様である。
(本変形例の効果)
本変形例は、第2実施形態の効果(1)(2)に加え、以下の効果を奏する。
(1)コントローラ12は、転舵比Gを低減するたびに、転舵比Gの低減後に検出した転舵角δに基づき、操向輪4L、4Rの切り返し回数を検出する。続いて、コントローラ12は、検出した切り返し回数を転舵角不適合度合いとする。
このような構成によれば、転舵比Gを低減したときに、操向輪4L、4Rの切り返し回数が低減した場合に、転舵比Gがより適切なものに修正されたと判定し、転舵比Gの低減を繰り返す。これにより、より適切な転舵比Gを設定できる。
(2)コントローラ12は、転舵比Gを増大するたびに、転舵比Gの増大後に検出した操舵量(操舵角θ)に基づき、ステアリングホイール2の切り返し回数を検出する。続いて、コントローラ12は、検出した切り返し回数を操舵量不適合度合いとする。
このような構成によれば、転舵比Gを増大したときに、操向輪4L、4Rの切り返し回数が低減した場合に、転舵比Gがより適切なものに修正されたと判定し、転舵比Gの増大を繰り返す。これにより、より適切な転舵比Gを設定できる。
(第4実施形態)
次に、本発明に係る第4実施形態について図面を参照しつつ説明する。なお、上記実施形態と同様な構成等については同一の符号を使用して、その詳細は省略する。
第4実施形態は、第1実施形態において、転舵角エントロピーHpδに代えて転舵角δの高周波成分の振幅を用いるとともに、操舵量エントロピーHpθに代えて操舵量(操舵角θ)の高周波成分の振幅を用いる点が第1実施形態と異なる。
具体的には、第3実施形態は、図11に示すように、転舵角推定部12aa、転舵角差度数分布算出部12ab、転舵角不適合度合算出部12ac、操舵量推定部12ad、操舵量差度数分布算出部12ae、及び操舵量不適合度合算出部12afに代えて、転舵角高周波振幅検出部12ak、転舵角不適合度合判定実行部12al、操舵量高周波振幅検出部12am、及び操舵量不適合度合判定実行部12anを備える。また、第3実施形態は、第1実施形態とは、転舵比設定部12bの内容が異なる。
転舵角高周波振幅検出部12akは、転舵角検出部11が検出した転舵角δの高周波成分の振幅を検出する。転舵角δの高周波成分の振幅としては、例えば、図12(a)(b)に示すように、設定時間ΔT前から現在までのΔT間に検出した転舵角δに対し、ハイパスフィルターを用いて、転舵角δの高周波成分を抽出し、抽出した高周波成分の分散を算出する。図12(a)は、転舵角δの時系列データを表すグラフであり、図12(b)は、転舵角δの高周波成分の時系列データ及び分散を表すグラフである。ここで、転舵角δの高周波成分としては、例えば、転舵角δが含む周波数成分のうち、運転者の熟練度によって運転者の操舵操作に差が生じる周波数帯であり且つカーブ走行時の操舵操作に影響されない周波数帯(例えば、0.5[Hz]以上)の周波数成分を採用できる。転舵角不適合度合判定実行部12alは、転舵角高周波振幅検出部12akが検出した高周波成分の振幅が設定値以上である場合に、転舵比Gの不適合度合いが高いと判定する。
操舵量高周波振幅検出部12amは、操舵量検出部10が検出した操舵量(操舵角θ)の高周波成分の振幅を検出する。操舵量(操舵角θ)の高周波成分の振幅としては、例えば、図12(c)(d)に示すように、設定時間ΔT前から現在までのΔT間に検出した操舵量(操舵角θ)に対し、ハイパスフィルターを用いて、操舵量(操舵角θ)の高周波成分を抽出し、抽出した高周波成分の分散を算出する。図12(c)は、操舵量(操舵角θ)の時系列データを表すグラフであり、図12(d)は、操舵量(操舵角θ)の高周波成分の時系列データ及び分散を表すグラフである。ここで、操舵量(操舵角θ)の高周波成分としては、例えば、操舵量(操舵角θ)が含む周波数成分のうち、運転者の熟練度によって運転者の操舵操作に差が生じる周波数帯であり且つカーブ走行時の操舵操作に影響されない周波数帯(例えば、0.5[Hz]以上)の周波数成分を採用できる。操舵量不適合度合判定実行部12anは、操舵量高周波振幅検出部12amが検出した高周波成分の振幅が設定値以上である場合に、転舵比Gの不適合度合いが高いと判定する。
転舵比設定部12bは、転舵角不適合度合判定実行部12alが不適合度合いが高いと判定した場合に、転舵比Gを低減する。また、転舵比設定部12bは、操舵量不適合度合判定実行部12anが不適合度合いが高いと判定した場合に、転舵比Gを増大する。
なお、その他の構成は第1実施形態と同様である。
第4実施形態では、図11の転舵角高周波振幅検出部12akが転舵角高周波振幅検出部を構成する。以下同様に、図11の転舵角不適合度合判定実行部12alが転舵角不適合度合判定実行部を構成する。また、図11の操舵量高周波振幅検出部12amが操舵量高周波振幅検出部を構成する。さらに、図11の操舵量不適合度合判定実行部12anが操舵量不適合度合判定実行部を構成する。
(第4実施形態の効果)
第4実施形態は、第1実施形態の効果(1)に加え、以下の効果を奏する。
(1)コントローラ12は、転舵角δの高周波成分の振幅を検出する。続いて、コントローラ12は、検出した高周波成分の振幅が設定値以上である場合に、転舵比Gの不適合度合いが高いと判定する。続いて、コントローラ12は、不適合度合いが高いと判定した場合に、転舵比Gを低減する。
このような構成によれば、運転者に対して転舵比Gが大きいと、カーブ進入時に一発で舵が決まらず、微修正が発生し、転舵角δの高周波成分の振幅が増大する。そして、コントローラ12は、転舵角δの高周波成分の振幅が設定閾値以上になると、転舵比Gを低減する。これにより、より適切な転舵比Gを設定できる。
(2)コントローラ12は、操舵量(操舵角θ)の高周波成分の振幅を検出する。続いて、コントローラ12は、検出した高周波成分の振幅が設定値以上である場合に、転舵比Gの不適合度合いが高いと判定する。続いて、コントローラ12は、不適合度合いが高いと判定した場合に、転舵比Gを増大する。
このような構成によれば、運転者に対して転舵比Gが小さいと、操舵角θが増大し、操舵操作子(ステアリングホイール2)を持つ手が不安定になったり、操舵力が増加したりし、操舵量(操舵角θ)の高周波成分の振幅が増大する。そして、操舵量(操舵角θ)の高周波成分の振幅が設定閾値以上になると、転舵比Gを増大する。これにより、より適切な転舵比Gを設定できる。
(変形例)
なお、第4実施形態では、第1実施形態において、転舵角エントロピーHpδ及び操舵量エントロピーHpθに代えて転舵角δの高周波成分の振幅及び操舵量(操舵角θ)の高周波成分の振幅を用いる例を示したが、他の構成を採用することもできる。例えば、第2実施形態において、転舵角エントロピーHpδに代えて転舵角δの高周波成分の振幅(例えば、分散)を用いるとともに、操舵量エントロピーHpθに代えて操舵量(操舵角θ)の高周波成分の振幅を用いる構成としてもよい。
具体的には、不適合度合算出部12a(転舵角推定部12aa、転舵角差度数分布算出部12ab、及び転舵角不適合度合算出部12ac。図7参照)が、転舵比設定部12bが転舵比Gを低減するたびに、転舵比Gの低減後に転舵角検出部11が検出した転舵角δに基づき、転舵角δの高周波成分の振幅を検出する。そして、不適合度合算出部12a(転舵角推定部12aa、転舵角差度数分布算出部12ab、及び転舵角不適合度合算出部12ac)は、検出した転舵角δの高周波成分の振幅を転舵角不適合度合いとして設定する。
また、不適合度合算出部12a(転舵角推定部12aa、転舵角差度数分布算出部12ab、及び転舵角不適合度合算出部12ac)が、転舵比設定部12bが転舵比Gを増大するたびに、転舵比Gの増大後に操舵量検出部10が検出した操舵量(操舵角θ)に基づき、操舵量(操舵角θ)の高周波成分の振幅を検出する。そして、不適合度合算出部12a(転舵角推定部12aa、転舵角差度数分布算出部12ab、及び転舵角不適合度合算出部12ac)が、検出した高周波成分の振幅を操舵量不適合度合いとして設定する。
なお、その他の構成は第2実施形態と同様である。
(本変形例の効果)
本変形例は、第2実施形態の効果(1)(2)に加え、以下の効果を奏する。
(1)コントローラ12は、転舵比Gを低減するたびに、転舵比Gの低減後に検出した転舵角δに基づき、転舵角δの高周波成分の振幅を検出する。続いて、コントローラ12は、検出した転舵角δの高周波成分の振幅を転舵角不適合度合いとする。
このような構成によれば、転舵比Gを低減したときに、転舵角δの高周波成分の振幅が低減した場合に、転舵比Gがより適切なものに修正されたと判定し、転舵比Gの低減を繰り返す。これにより、より適切な転舵比Gを設定できる。
(2)コントローラ12は、転舵比Gを増大するたびに、転舵比Gの増大後に検出した操舵量(操舵角θ)に基づき、操舵量(操舵角θ)の高周波成分の振幅を検出する。続いて、コントローラ12は、検出した高周波成分の振幅を操舵量不適合度合いとする。
このような構成によれば、転舵比Gを増大したときに、操舵量(操舵角θ)の高周波成分の振幅が低減した場合に、転舵比Gがより適切なものに修正されたと判定し、転舵比Gの増大を繰り返す。これにより、より適切な転舵比Gを設定できる。
2 ステアリングホイール(操舵操作子)
10 操舵量検出部
11 転舵角検出部
12a 不適合度合算出部
12aa 転舵角推定部
12ab 転舵角差度数分布算出部
12ac 転舵角不適合度合算出部
12ad 操舵量推定部
12ae 操舵量差度数分布算出部
12af 操舵量不適合度合算出部
12ag 操向輪切返回数検出部
12ah 転舵角不適合度合判定実行部
12ai 操舵子切返回数検出部
12aj 操舵量不適合度合判定実行部
12ak 転舵角高周波振幅検出部
12al 転舵角不適合度合判定実行部
12am 操舵量高周波振幅検出部
12an 操舵量不適合度合判定実行部
12b 転舵比設定部
12ba 転舵角不適合度合判定部
12bb 転舵比低減部
12bc 操舵量不適合度合判定部
12bd 転舵比増大部
12c 操向輪転舵部

Claims (17)

  1. 運転者が操舵操作可能な操舵操作子と、
    前記操舵操作子の操舵量に対する操向輪の転舵角の比率である転舵比と、操舵量とによって決定される転舵角に前記操向輪を転舵する操向輪転舵部と、
    前記操舵量を検出する操舵量検出部と、
    前記転舵角を検出する転舵角検出部と、
    前記操舵量検出部が検出した操舵量基づいて、前記運転者に対して適正な前記転舵比と実際の前記転舵比との乖離度合いを表す前記転舵比の不適合度合いを算出する不適合度合算出部と、
    前記不適合度合算出部が算出した前記転舵比の不適合度合いが予め定めた閾値以上である場合に、前記転舵比を増大する転舵比設定部とを備えることを特徴とする車両用操舵装置。
  2. 前記不適合度合算出部は、
    前記転舵角検出部が検出した過去の転舵角を用いて、前記操舵操作子が滑らかに操舵されたと仮定した場合の現在の転舵角を推定する転舵角推定部と、
    前記転舵角検出部が検出した転舵角と前記転舵角推定部が推定した転舵角との差の度数分布である転舵角差度数分布を算出する転舵角差度数分布算出部と、
    前記転舵角差度数分布算出部が算出した転舵角差度数分布の尖度が小さいほど、前記転舵比の不適合度合いを表す転舵角不適合度合いを大きな値とする転舵角不適合度合算出部とを備え、
    前記転舵比設定部は、前記転舵角不適合度合算出部が算出した転舵角不適合度合いが予め定めた第1閾値以上である場合に、前記転舵比を低減することを特徴とする請求項1に記載の車両用操舵装置。
  3. 前記不適合度合算出部は、
    前記操舵量検出部が検出した過去の操舵量を用いて、前記操舵操作子が滑らかに操舵されたと仮定した場合の現在の操舵量を推定する操舵量推定部と、
    前記操舵量検出部が検出した操舵量と前記操舵量推定部が推定した操舵量との差の度数分布である操舵量差度数分布を算出する操舵量差度数分布算出部と、
    前記操舵量差度数分布算出部が算出した操舵量差度数分布の尖度が小さいほど、前記転舵比の不適合度合いを表す操舵量不適合度合いを大きな値とする操舵量不適合度合算出部とを備え、
    前記転舵比設定部は、前記操舵量不適合度合算出部が算出した操舵量不適合度合いが予め定めた第2閾値以上である場合に、前記転舵比を増大することを特徴とする請求項1または2に記載の車両用操舵装置。
  4. 前記転舵角不適合度合算出部は、前記転舵角差度数分布算出部が算出した転舵角差度数分布に基づき、ステアリングエントロピー法を用いてステアリングエントロピー値を算出し、算出したステアリングエントロピー値を転舵角不適合度合いとすることを特徴とする請求項2に記載の車両用操舵装置。
  5. 前記操舵量不適合度合算出部は、前記操舵量差度数分布算出部が算出した操舵量差度数分布に基づき、ステアリングエントロピー法を用いてステアリングエントロピー値を算出し、算出したステアリングエントロピー値を操舵量不適合度合いとすることを特徴とする請求項3に記載の車両用操舵装置。
  6. 前記転舵比設定部は、前記転舵角不適合度合算出部が算出した転舵角不適合度合いが前記第1閾値以上になると、該転舵角不適合度合いが前記第1閾値より小さくなるまで、前記転舵比を徐々に低減させることを特徴とする請求項2または4に記載の車両用操舵装置
  7. 前記転舵比設定部は、前記操舵量不適合度合算出部が算出した操舵量不適合度合いが前記第2閾値以上になると、該操舵量不適合度合いが前記第2閾値より小さくなるまで、前記転舵比を徐々に増大させることを特徴とする請求項3または5に記載の車両用操舵装置。
  8. 前記不適合度合算出部は、前記転舵比設定部が前記転舵比を低減するたびに、前記転舵比の低減後に前記転舵角検出部が検出した転舵角に基づき、前記転舵比の不適合の度合いを表す転舵角不適合度合いを算出し、
    前記転舵比設定部は、
    前記不適合度合算出部が転舵角不適合度合いを算出するたびに、今回算出した転舵角不適合度合いが前回算出した転舵角不適合度合いよりも小さいか否かを判定する転舵角不適合度合判定部と、
    前記転舵角不適合度合判定部が今回算出した転舵角不適合度合いが前回算出した転舵角不適合度合いよりも小さいと判定した場合に、前記転舵比を低減する転舵比低減部とを備えることを特徴とする請求項1に記載の車両用操舵装置。
  9. 前記不適合度合算出部は、前記転舵比設定部が前記転舵比を増大するたびに、前記転舵比の増大後に前記操舵量検出部が検出した操舵量に基づき、前記転舵比の不適合の度合いを表す操舵量不適合度合いを算出し、
    前記転舵比設定部は、
    前記不適合度合算出部が操舵量不適合度合いを算出するたびに、今回算出した操舵量不適合度合いが前回算出した操舵量不適合度合いよりも小さいか否かを判定する操舵量不適合度合判定部と、
    前記操舵量不適合度合判定部が今回算出した操舵量不適合度合いが前回算出した操舵量不適合度合いよりも小さいと判定した場合に、前記転舵比を増大する転舵比増大部とを備えることを特徴とする請求項1または8に記載の車両用操舵装置。
  10. 前記不適合度合算出部は、
    前記転舵角検出部が検出した転舵角に基づいて、前記操向輪の切り返し回数を検出する操向輪切返回数検出部と、
    前記操向輪切返回数検出部が検出した前記切り返し回数が設定閾値以上である場合に、前記転舵比の不適合度合いが高いと判定する転舵角不適合度合判定実行部とを備え、
    前記転舵比設定部は、前記転舵角不適合度合判定実行部が前記不適合度合いが高いと判定した場合に、前記転舵比を低減することを特徴とする請求項1に記載の車両用操舵装置。
  11. 前記不適合度合算出部は、
    前記操舵量検出部が検出した操舵量に基づいて、前記操舵操作子の切り返し回数を検出する操舵子切返回数検出部と、
    前記操舵子切返回数検出部が検出した前記切り返し回数が設定閾値以上である場合に、前記転舵比の不適合度合いが高いと判定する操舵量不適合度合判定実行部とを備え、
    前記転舵比設定部は、前記操舵量不適合度合判定実行部が前記不適合度合いが高いと判定した場合に、前記転舵比を増大することを特徴とする請求項1または10に記載の車両用操舵装置。
  12. 前記不適合度合算出部は、前記転舵比設定部が前記転舵比を低減するたびに、前記転舵比の低減後に前記転舵角検出部が検出した転舵角に基づき、前記操向輪の切り返し回数を検出し、検出した前記切り返し回数を前記転舵角不適合度合いとすることを特徴とする請
    求項8に記載の車両用操舵装置。
  13. 前記不適合度合算出部は、前記転舵比設定部が前記転舵比を増大するたびに、前記転舵比の増大後に前記操舵量検出部が検出した操舵量に基づき、前記操舵操作子の切り返し回数を検出し、検出した前記切り返し回数を前記操舵量不適合度合いとすることを特徴とする請求項9に記載の車両用操舵装置。
  14. 前記不適合度合算出部は、
    前記転舵角検出部が検出した転舵角の高周波成分の振幅を検出する転舵角高周波振幅検出部と、
    前記転舵角高周波振幅検出部が検出した前記高周波成分の振幅が設定値以上である場合に、前記転舵比の不適合度合いが高いと判定する転舵角不適合度合判定実行部とを備え、
    前記転舵比設定部は、前記転舵角不適合度合判定実行部が前記不適合度合いが高いと判定した場合に、前記転舵比を低減することを特徴とする請求項1に記載の車両用操舵装置。
  15. 前記不適合度合算出部は、
    前記操舵量検出部が検出した操舵量の高周波成分の振幅を検出する操舵量高周波振幅検出部と、
    前記操舵量高周波振幅検出部が検出した前記高周波成分の振幅が設定値以上である場合に、前記転舵比の不適合度合いが高いと判定する操舵量不適合度合判定実行部とを備え、
    前記転舵比設定部は、前記操舵量不適合度合判定実行部が前記不適合度合いが高いと判定した場合に、前記転舵比を増大することを特徴とする請求項1または12に記載の車両用操舵装置。
  16. 前記不適合度合算出部は、前記転舵比設定部が前記転舵比を低減するたびに、前記転舵比の低減後に前記転舵角検出部が検出した転舵角に基づき、転舵角の高周波成分の振幅を検出し、検出した転舵角の高周波成分の振幅を前記転舵角不適合度合いとすることを特徴とする請求項8に記載の車両用操舵装置。
  17. 前記不適合度合算出部は、前記転舵比設定部が前記転舵比を増大するたびに、前記転舵比の増大後に前記操舵量検出部が検出した操舵量に基づき、操舵量の高周波成分の振幅を検出し、検出した操舵量の高周波成分の振幅を前記操舵量不適合度合いとすることを特徴とする請求項9に記載の車両用操舵装置。
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