JP6325663B2 - 原動機駆動移動体のノイズ源のノイズ音寄与度を決定する方法 - Google Patents

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Description

本発明は、目標箇所もしくは基準箇所における原動機駆動移動体の複数の物理的ノイズ源の個別のノイズ音寄与度を決定する方法及び音響測定システムに関する。この方法は、複数の物理的ノイズ源の夫々に隣接する基準位置に複数の基準マイクロフォンを夫々配置する段階と、目標箇所に測定マイクロフォンを配置する段階と、複数のノイズ音信号を記録する段階と、目標ノイズ信号を記録する段階とを含む。複数のノイズ音信号は、複数の物理的ノイズ源の夫々の推定ノイズ音信号を表す複数の相互独立ノイズ音信号を生成するために、ブラインド信号源分離(blind source separation)を使用して適応可能に分離される。相互独立ノイズ音信号の各々は、複数の独立ノイズ音信号と目標箇所における測定マイクロフォンとの間の夫々の伝達関数を表す複数の線形伝達経路フィルタの時間領域もしくは周波数領域の特性を決定するために、記録された目標ノイズ信号と相関させられる。物理的ノイズ源の内の一つを表す、独立ノイズ音信号の内の少なくとも一つは、目標箇所における物理的ノイズ源の個別のノイズ音寄与度を表す少なくとも一つの目標ノイズ信号成分を生成するために、対応する線形伝達経路フィルタに適用される。
目標箇所もしくは基準箇所における、複数の物理的ノイズ源からの個別のノイズ音寄与度を決定する高速で正確な音響測定システム及び方法は、自動車産業のような種々の業界にとっては大きな関心事である。これらの音響測定システム及び方法は、例えば、乗用車、トラック、バス、及び他の原動機駆動移動体において運転者もしくは乗員の耳の位置における車室ノイズの発生源を特定かつ排除するために非常に有用である。発動機、変速機、タイヤ、排気管などのような特定の物理的ノイズ源の決定されたノイズ音寄与度は、目標箇所における所望の目標ノイズ音特性に到達するように、体系的かつ個別に減衰されるか又は増幅さえされ得る。他の状況において、これらの音響測定システム及び方法は、原動機駆動移動体の外側の目標箇所、例えば遠距離音場における原動機駆動移動体の物理的ノイズ源からの個別のノイズ音寄与度を決定するために非常に有用である。この決定法は、例えば、航空機、乗用車、トラック、列車、バス、芝刈り機などの多様な原動機駆動移動体の音響ノイズ放出を評価して低減するために、多くの種類の用途において相当な関心事である。しかし、典型的には、原動機駆動移動体の運転状態においては多くの異なる独立のノイズ音源が存在し、且つ目標位置における合計ノイズ音圧は、夫々の音響/振動伝達経路に沿う多くの異なる物理的ノイズ源による寄与度の複雑な混合物である。
先行技術においては、目標位置における車室ノイズを決定するための方法論に基づく所謂る逆もしくは反転音響伝達経路が適用されてきた。発生源経路寄与解析(source-path-contribution)と呼ばれることが多いこれらの伝達経路方法論は、原動機駆動移動体の運転中にマイクロフォン信号を記録するために、原動機駆動移動体の各々の重要なノイズ源に接近させて一つもしくは幾つかの近距離音場インディケータ・マイクロフォンを配置する段階を含んでいる。その後、各ノイズ源の想定された一つもしくは複数の発生源位置と、他のノイズ源における全ての取付けインディケータ・マイクロフォンとの間で、音響伝達関数が測定される。動作及び伝達関数のデータを組み合わせることにより、任意の所定のノイズ源において測定された単一もしくは複数のマイクロフォン信号に対する他のノイズ源からのスピルオーバーもしくはクロストークの寄与度を少なくとも部分的に排除することが可能である。種々のノイズ源の分離はこの手法の第1段階であり、且つ次の段階は、例えば原動機駆動移動体の内部の特定箇所における目標箇所へ各ノイズ源を伝搬させて、ノイズ源からの寄与度を見積もることである。この公知の方法論は、その機能において、複数の異なるノイズ源を正確に分離し易い、と言うのも所定数の簡素化のための仮定が為されるからである。これらの簡素化のための仮定の一つは、各ノイズ源が、単一の点発生源により、又はことによると一群の仮定された点発生源によりモデル化されることである。しかし、実際のノイズ音源は、エンジン又は排気系などの発生源寸法に起因して、分散特性を有することが多い。これにより、各インディケータ・マイクロフォンの代表位置を見出すことが困難とされる。経験は、測定されたノイズ寄与度が、分散されたノイズ源の回りにおける各インディケータ・マイクロフォンの厳密な位置決めに非常に影響されやすいことも示している。故に、点発生源の仮定は、目標箇所における、測定された伝達関数と、推定されたノイズ音寄与度とにおける相当の誤差に繋がり得る。これらの発生源経路寄与解析の方法論に結び付いた別の問題は、データが原動機駆動移動体の運転状態の間に獲得されねばならず、且つ伝達関数測定が原動機駆動移動体の静止状態の間に為されねばならないことである。これは、伝達関数測定に対する実際的な体積速度音源が、20Hz〜15kHzのような対象全周波数範囲を網羅し得ない、という事実により更に悪化される時間消費的なプロセスである。更に、実際的な体積速度音源は、これらを、想定された発生源位置の幾つかに配置することを実施不能もしくは不可能とする寸法を有することがある。
自動車用途における個別のノイズ音寄与度の決定に対する代替的な方法論は、所謂るマスキング方法である。後者のマスキング方法論に依れば、個別のもしくは幾つかのノイズ源が、目標ノイズ源のノイズ音寄与度を測定し乍ら、これらのノイズ源からのノイズ音寄与度を排除するために、鉛のような高重量材料、又は取入口及び排気吐出口に対する追加的なマフラを用いてマスク又は隔離される。その故に、理論上は、マスクされないノイズ源の各々の寄与度が見積もられ得る。しかし、この方法論は、非常に粗雑な結果を与えると共に、乗用車、トラック又はバスなどの複雑な移動体構造において存在する複数の別個のノイズ源を見積もるためには、全体的に非実用的である。非特許文献1は、移動体の車室の内部の基準位置において、エンジン、変速機及び排気管のような種々の物理的ノイズ源からの個別のノイズ音寄与度を決定する方法を開示している。ノイズ音寄与度は、移動体の種々の運転状態にて測定される。この測定方法論は、作動時伝達経路解析(OTPA)と呼ばれる。選択されたノイズ源と、選択された基準位置との間で、線形化された伝達関数が算出される。
非特許文献2は、移動体の内部にて測定された混合応答信号(目標信号)に対する、エンジン及びウィンドノイズのような個別のノイズ源からのノイズ音寄与度を決定する方法を開示している。提案された方法論は、混合応答信号のみを利用し、ノイズ音信号の個別の記録は一切利用しない。混合応答信号に対しては周波数領域ICAが適用されて、個別のノイズ源からの寄与度が分離される。
本発明の第1の様相は、目標箇所における原動機駆動移動体の複数の物理的ノイズ源の個別のノイズ音寄与度を決定する方法であって、
a)複数の物理的ノイズ源の夫々に隣接する夫々の基準位置に複数の基準マイクロフォンを配置する段階と、
b)目標箇所に測定マイクロフォンを配置する段階と、
c)所定の運転状態を実現するために、原動機駆動移動体を起動する段階と、
d)複数の基準マイクロフォンにより生成された複数のノイズ音信号を受信して記録する段階と、
e)目標箇所における測定マイクロフォンにより生成された目標ノイズ信号を受信して記録する段階と、
f)複数の物理的ノイズ源の夫々の推定されたノイズ音信号を表す複数の相互独立ノイズ音信号を生成するために、ブラインド信号源分離を用いて複数のノイズ音信号を適応可能に分離する段階と、
g)複数の独立ノイズ音信号と目標箇所における測定マイクロフォンとの間の夫々の伝達関数を表す複数の線形伝達経路フィルタの時間領域もしくは周波数領域の特性を決定するために、相互独立ノイズ音信号の各々を、記録された目標ノイズ信号と相関させる段階と、
h)目標箇所における、物理的ノイズ源の個別のノイズ音寄与度を表す少なくとも一つの目標ノイズ信号成分を生成するために、物理的ノイズ源の内の一つを表す独立ノイズ音信号の内の少なくとも一つを、対応する線形伝達経路フィルタに適用する段階と、を含む、方法に関する。
当業者であれば、本方法が、移動体の物理的ノイズ源からの個別のノイズ音寄与度を特定する事が重要である例えば乗用車、トラック、バン、バス、列車、航空機、及び芝刈り機等のような多様な範囲の原動機駆動移動体に適用可能であることを理解するであろう。幾つかの移動体のカテゴリーに関しては、例えば乗客室内のような原動機駆動移動体の内側、及び例えば特定の標準化された箇所のような移動体の外側の両方における箇所又は位置における個別のノイズ音寄与度を決定することが重要であり得る。これらに関連して、移動体の内側の目標箇所は、移動体の運転者又は乗員の耳レベル位置を含む一方で、移動体の外側の目標箇所は、道路車両により発せられるノイズを測定するためのISO362-2:2009に従う予め定められた箇所を含み得る。これらの両方に関連して、原動機駆動移動体の物理的ノイズ源の夫々のノイズ音寄与度を測定かつ評価して、例えば車室ノイズから不快感及び倦怠感を低減するか、又は側方通過する移動体からの外部ノイズ放出のレベルを低減することが非常に重要である。
移動体の内部の単一もしくは複数の目標箇所に関して、測定マイクロフォンの目標箇所は、原動機駆動移動体の車室の内側の所定位置に配置された人間のダミーヘッド(人体模型)の鼓膜位置にあるだろう。人間のダミーヘッドは、目標箇所における目標ノイズ信号の記録中に、例えば、原動機駆動移動体の運転者の座席又は乗員の座席に配置され得る。測定マイクロフォンのダイヤフラムは、好適には、人間のダミーヘッドに取付けられたイヤーシミュレータの鼓膜平面に配置される。これらの実施例は、人体及び外耳に関する、物理的ノイズ源から目標箇所までの音響伝達経路の音響受信/伝搬特性を取入れている。
原動機駆動移動体の物理的ノイズ源の性質及び個数は、移動体の種類に依存する。乗用車に関して、物理的ノイズ源は、通常は、エンジン、空気取入口、排気管、前後のタイヤ、変速機などの構成要素を含む。従って、基準マイクロフォンの個数もまた、特定の原動機駆動移動体の物理的ノイズ源の個数及び寸法に依存して変更され得る。典型的な乗用車測定に関して、基準マイクロフォンの個数は2〜20個であることが多い。
基準マイクロフォンは好適には、隣接する物理的ノイズ源の外側面から1cm〜10cmの距離で離されて配置される、と言うのも、この範囲は、近傍の物理的ノイズ源からのクロストーク・ノイズを最小化し乍ら、依然として物理的ノイズ源に対する安全距離を維持するからである。基準マイクロフォン及び測定マイクロフォンの各々は、個別の補正図に従い明確な音響感度及び周波数応答を有する基準マイクロフォンを好適に具備する。この種の基準マイクロフォンは、個別の基準マイクロフォンの音響パラメータと、大気圧、温度及び湿度のような環境条件の変化に対するそれの変化とを記録した補正図及び他の電気音響データと共に、幾つかの製造者から入手可能である。基準マイクロフォンは、該マイクロフォンの感度が、特定の形式の較正器により一つ以上の基準周波数において正確に較正され得る如く、音響較正器又はピストンホンの連結部材と組み合わされる一つ以上の規格化された外側寸法を具備し得る。一つの好適実施例において、基準マイクロフォンは、製造者であるブリューエル・ケアー・サウンド・アンド・バイブレーション・メジャーメント社(Brueel & Kjaer Sound and Vibration Measurement A/S)から入手可能な1/2インチ圧力場マイクロフォン・タイプ4192を含む。通常は、運転中の移動体測定を行う基準マイクロフォンとしては、高い音圧レベルを扱うべく設計された標準的な測定マイクロフォンが使用され得る。乗用車の取入口のような特定の形式の物理的ノイズ源に対しては、取入口ダクトの内側に取付けられる表面取付け式マイクロフォンを使用することが有用であり得る。
特定の測定配置構成に対する基準マイクロフォンの好適な個数は、原動機駆動移動体の別個の物理的ノイズ源の寸法及び複雑さ、特に数量のような用途特有の要因に応じて変わるだろう。多数の有用な測定配置構成において、基準マイクロフォンの個数は2〜64個である。典型的な自動車の測定配置構成及び測定手順に関して、基準マイクロフォンの個数は10〜20個である。
独立ノイズ音信号の内の少なくとも一つを、対応する線形伝達経路フィルタに適用する段階は、目標箇所における、物理的ノイズ源の個別のノイズ音寄与度を表す少なくとも一つの目標ノイズ信号成分の生成に結果として導く。この特徴は、目標箇所における、特定の物理的ノイズ源のノイズ音寄与度の主観的及び/又は客観的な評価又は見積りのためのメカニズムを提供することにより、特に役立つ。換言すると、前記特徴は、例えば乗用車の設計技術者などの聴取者が、近傍の物理的ノイズ源一切からの一切の干渉なしで、目標箇所において特定の物理的ノイズ源を選択的に再生して聴取することを可能にする。独立的であることから非相関的でもある算出された複数の独立ノイズ音信号の性質は、これらの信号の各々が、目標箇所において記録された目標ノイズ信号と相関させられて、目標ノイズ信号に対する、特定の独立ノイズ音信号の個別のもしくは別個の寄与度を見出すことを可能にする。
少なくとも一つの目標ノイズ信号は、例えば、測定コンピュータ上で実行されて測定コンピュータの適切な音響ポートもしくはデバイスと通信する適切な音響実施アプリケーションにより、評価のために様々なやり方で再生され得る。単一もしくは複数の目標ノイズ信号を聴取者の一方又は両方の耳に音響的に伝達するために、スピーカ、ヘッドフォン又はイヤフォンなどが音響ポートに連結され得る。当業者であれば、一つ以上の目標信号が、単一もしくは複数の聴取者により、略式もしくは正式の聴取セッションをとおして評価され得ることを理解するであろう。正式の聴取セッションは、ラウドネス、シャープネス、ラフネス、変動強度の少なくとも一つのような単一もしくは幾つかの知覚的に関連する特質に関する一つ以上の目標ノイズ信号の知覚的な特質/測定基準を聴取して評価する段階を含み得る。
代りに又は更に、一つ以上の目標ノイズ信号は、測定コンピュータ上で実行されて人間聴覚の所定の心理音響モデルを用いる音響品質評価プログラム又はアプリケーションにより評価もしくは測定され得る。
当業者であれば、複数のノイズ音信号及び目標ノイズ信号は、好適には、各基準マイクロフォン及び測定マイクロフォン内に又は其処に配置された夫々のアナログ/デジタル変換器によりデジタル的にサンプリングされることを理解するであろう。複数のノイズ音信号及び目標ノイズ信号の各々のサンプリング周波数は、個々の用途にもよるが、好適には約32kHzのような5kHz〜48kHzである。複数のノイズ音信号及び単一もしくは複数の目標ノイズ信号は、好適には同期してサンプリングかつ記録されて、全てのノイズ信号に対して共通の時間基準を提供する。
当業者であれば、本音響測定システムの測定において、及び本測定方法の実施中に、夫々の測定マイクロフォンを備えた幾つかの目標箇所が利用され得ることを理解するであろう。本音響測定システムの一実施例は、例えば乗用車の車室の内側における適切な運転者及び乗員の位置に配置された複数の目標箇所を含み得る。他の実施例において、内部及び外部のノイズの同時の記録及び評価が為され得るように、一つの目標箇所が乗用車の車室の内側に配置される一方で、一つ以上の追加の目標箇所が乗用車の車室の外側に配置されてよい。
当業者であれば、記録されたノイズ音信号における畳み込み混合物の所望の分離を提供するために、本発明において多数の異なるブラインド信号源分離方式又はアルゴリズムが適用され得ることを理解するであろう。ブラインド信号源分離方式もしくはアルゴリズムは好適には、自動車の及び関連するブラインド信号源分離問題において強力なツールであると本出願人が立証した独立成分分析法に基づいている。独立成分分析の特に有用な一群の実施例は、線形予測手法を用いて、複数の記録されたノイズ音信号の混合物に結び付いた畳み込み独立成分分析問題を、添付図面に関連して以下により詳細に記述される即時的独立成分分析(instantaneous independent component analysis)問題というより単純な形へ変える。これらの実施例の内の一つに依れば、複数の記録されたノイズ音信号は、空間的及び時間的に相関解除されて、複数の相関解除又は純化されたノイズ音信号を提供する。その後、複数の相互独立ノイズ音信号を生成するために、即時的独立成分分析法が、相関解除又は純化されたノイズ音信号に対して適用される。これらの段階は当然乍ら、先に論じられた測定コンピュータのマイクロプロセッサ又はデジタル信号プロセッサ上で実行される適切なアプリケーション・プログラムにより実行され得る。即時的独立成分分析法は、JADEのような、目的に対する適切な形式の標準的アルゴリズムに基づいているかもしれない。
代替例において、ブラインド信号源分離は、自己回帰モデル化に基づいていて、複数の相関解除又は純化されたノイズ音信号を獲得するために、一群のARフィルタにより複数のノイズ音信号の多変量自己回帰モデリングを適用する段階と、複数の相互独立ノイズ音信号を生成するために、相関解除又は純化されたノイズ音信号に対して即時的独立成分分析法を適用する段階と、を含み得る。
本方法は好適には、複数の独立ノイズ音信号の各々を、その対応する物理的ノイズ源を示すラベル又は属性に関連付ける段階を含み得る。ラベルの各々は、“取入口”、“前側タイヤ”、及び“排気管”などの物理的ノイズ源の種類又は性質の短い表示を典型的に具備するだろう。複数の記録されたノイズ音信号の各々の適切なラベルは、先ず、空気取入口、エンジン、前側タイヤなどのような、夫々の物理的ノイズ源における基準マイクロフォンの既知の位置に基づいて決定され得る。複数の独立ノイズ音信号の各々の適切なラベルは、幾つかのやり方で決定され得る。第1実施例に依れば、独立ノイズ音信号のラベル付けは、記録されたノイズ音信号に対する特定の独立ノイズ音信号が行う相対寄与に基づいて決定される。この第1実施例は、相関分析に基づくと共に、好適には、独立ノイズ音信号の各々と複数の記録されたノイズ音信号との間の夫々の伝達関数を表す複数の線形混合フィルタの時間領域もしくは周波数領域の特性を決定するために、相互独立ノイズ音信号の各々を、複数の基準マイクロフォンにより生成された複数の記録されたノイズ音信号と相関させる段階と、複数の記録されたノイズ音信号の各々に対する夫々のノイズ音寄与度を算出するために、独立ノイズ音信号の各々を複数の線形混合フィルタに適用する段階と、複数の記録されたノイズ音信号に対する算出されたノイズ音寄与度に基づいて、独立ノイズ音信号の各々のラベルもしくは属性を決定する段階と、を含む。
ラベル割当て又は決定方法のこの第1実施例において、複数の算出された独立ノイズ音信号は、複数の線形混合フィルタ又は混合フィルタ行列に対する入力と見做され得る一方で、複数の記録されたノイズ音信号は混合フィルタ行列の夫々の出力と見做され得る。これにより、記録されたノイズ音信号の内の任意のものに対する、独立ノイズ音信号の各々からのノイズ音寄与度は、直接的な手法で決定され得る。複数の独立ノイズ音信号の内の任意のものが、選択されて混合フィルタ行列に適用され得ると共に、複数の記録されたノイズ音信号の各々に対するこの独立ノイズ音信号のノイズ音寄与度が決定される。前記寄与度は、一定の周波数範囲における信号パワーに基づいて決定され得る。故に、記録された各ノイズ音信号から選択された独立ノイズ音信号の信号パワーの相対分布を決定し、且つ記録された各ノイズ音信号の内で最高の相対的信号パワー寄与度を有するのがいずれのノイズ音信号であるかを、選択された独立ノイズ音信号から特定することが可能である。この決定に続き、選択された独立ノイズ音信号からの、最高の相対信号パワーを保有する特定の記録されたノイズ音信号のラベルが、前記の独立ノイズ音信号に対して割当てられ得る。代替的に、独立ノイズ音信号は、問題となる独立ノイズ音信号が信号ノイズ・パワーの50%超に寄与する単一もしくは複数の記録されたノイズ音信号によりラベル付けされ得る。混合フィルタ行列を決定する手順、及びラベル付け手順の実用例は、添付図面に関して以下に更に詳細に論じられる。
ラベル割当て又は決定段階の第2実施例に依れば、独立ノイズ音信号の各々の適切なラベルは、算出された独立ノイズ音信号の各々の空間的位置特定に基づいて決定される。この実施例に依れば、複数の物理的ノイズ源の個別のノイズ音寄与度を決定する方法は、基準マイクロフォンの基準位置に基づいて、複数の記録されたノイズ音信号の各々にラベルを割当てる段階と、独立ノイズ音信号の各々と複数の記録されたノイズ音信号との間の夫々の伝達関数を表す複数の線形混合フィルタの時間領域もしくは周波数領域の特性を決定するために、相互独立ノイズ音信号の各々を、複数の基準マイクロフォンにより生成された複数の記録されたノイズ音信号と相関させる段階と、複数の線形混合フィルタの時間領域もしくは周波数領域の特性から、相互独立ノイズ音信号の各々と複数の記録されたノイズ音信号との間の夫々の位相差を決定する段階と、夫々の決定された位相差に基づいて、ノイズ音信号への最短距離を備える記録されたノイズ音信号を独立ノイズ音信号の各々に対して決定する段階と、最短距離を備える記録されたノイズ音信号のラベルを独立ノイズ音信号の各々に割当てる段階と、を含む。
当業者であれば、独立ノイズ音信号の各々への最短距離は、複数の記録されたノイズ音信号の夫々の位相差の検査から直接的に決定され得ることを理解するであろう。この場合、複数の位相差の各々は、測定周波数範囲における、100Hz、1kHz又は3kHzのような同一の基準周波数で好適に決定される。
代替例において、複数の位相差の各々は、対応する距離へ変換されてよく、その場合、位相差は、同一の基準周波数又は異なる基準周波数で決定されたものであってよい。
故に、複数の物理的ノイズ源の個別のノイズ音寄与度を決定する方法は、決定された複数の位相差を、相互独立ノイズ音信号の各々と複数の記録されたノイズ音信号との間の複数の対応距離へ変換する段階を更に含み得る。位相差ではなく距離を用いることが好適であるかもしれない、と言うのも、距離は、直接的な物理的意味を有すると共に、問題となるノイズ音信号までの最短距離を有する記録されたノイズ音信号の決定を簡素化し易いからである。
本発明の更に別の好適実施例に依れば、線形伝達経路フィルタは、該線形伝達経路フィルタを通して複数の独立ノイズ音信号をフィルタリングすることにより生成された個別のノイズ音成分の合計が、記録された目標ノイズ信号の全体的信号パワーを占めていることをチェックもしくは確認すべく活用される。この実施例は、記録された目標ノイズ信号の対応する個別のノイズ音成分を生成するために、複数の独立ノイズ音信号を夫々の線形伝達経路フィルタに適用する段階、個別のノイズ音成分の信号パワー、エネルギ、振幅のような合成信号レベルを決定する段階、個別のノイズ音成分の合成信号レベルを、対応する記録された目標ノイズ信号の対応信号レベルと比較する段階、を更に含む。
もし、個別のノイズ音成分の合計信号レベルが、記録された目標ノイズ信号の信号レベルのほぼ全体を占めることができないのであれば、このレベルの偏差は、記録された目標ノイズ信号が、算入されないノイズ音成分を含むことを示している。故に、相当の偏差は、相当の物理的ノイズ源からの単一もしくは複数のノイズ音寄与度が、決定された独立ノイズ音信号中に示されていないことを表す。この形式の一貫性のチェックもしくは妥当性検査は、試験操作員又は技術者にとって非常に有用である、と言うのも、妥当性検査の不都合な結果は、操作員の注目を、音響測定システムの配置構成において見逃された物理的ノイズ源へ向けるからである。故に、操作員は基準マイクロフォンの一つ以上を再位置決めし、及び/又は測定機構に対して更なる基準マイクロフォンを付加し、見逃された物理的ノイズ音源からのノイズ音寄与度を捕捉し得る。
本発明の第2の様相は、目標箇所における原動機駆動移動体の複数の物理的ノイズ源の個別のノイズ音寄与度を決定する音響測定システムに関する。この音響測定システムは、複数の物理的ノイズ源の夫々に隣接する基準位置に位置決め可能な複数の基準マイクロフォンと、目標箇所に位置決め可能な測定マイクロフォンと、コンピュータ化された測定デバイスとを具備しており、
コンピュータ化された測定デバイスは、複数の基準マイクロフォンにより生成された複数のノイズ音信号及び測定マイクロフォンにより生成された目標ノイズ信号を受信すべく、複数の基準マイクロフォン及び測定マイクロフォンに接続された複数のマイクロフォン信号入力部及びコネクタと、複数のノイズ音信号をデジタル形態で且つ目標ノイズ信号をデジタル形態で記憶するための信号記録デバイスと、種々の記録された信号及びユーザ・インタフェース変数を表示するユーザ読取可能ディスプレイと、プログラマブル・プロセッサであって、一群の実行可能プログラム命令に従い、
a1)物理的ノイズ源の一つの推定されたノイズ音信号を各々が表す複数の相互独立ノイズ音信号を生成するために、ブラインド信号源分離を用いて複数の記録されたノイズ音信号を適応可能に分離する段階、
b1)複数の独立ノイズ音信号と目標箇所における測定マイクロフォンとの間の夫々の伝達関数を表す複数の線形伝達経路フィルタの時間領域もしくは周波数領域の特性を決定するために、相互独立ノイズ音信号の各々を、記録された目標ノイズ信号と相関させる段階、及び
c1)目標箇所における、物理的ノイズ源の個別のノイズ音寄与度を表す少なくとも一つの目標ノイズ信号成分を生成するために、物理的ノイズ源の内の一つを表す独立ノイズ音信号の内の少なくとも一つを、対応する線形伝達経路フィルタに適用する段階、を実施するように構成されたプログラマブル・プロセッサと、を具備する。
音響測定システムは、音響及び振動の測定と信号解析とに対して設計され且つ本出願人/譲受人から複数の形態で入手可能な、適切に適合化もしくはプログラムされた形態のPULSE測定プラットフォーム(PULSE measurement platform)を具備し得る。PULSE測定プラットフォームは、Windows(登録商標)のような適切なオペレーティング・システムが作動しているパーソナルコンピュータ上で実行され得る。音響測定システムは、基準マイクロフォン及び測定マイクロフォンに対する種々の信号調節回路機構を各々が具備する複数のデータ獲得チャネルを備えた電子機器アセンブリを具備し得る。この信号調節回路機構は、例えば規格化されたデジタル音響形態のような上で論じられたデジタル形態でノイズ音信号及び目標信号を生成するためにマイクロフォンに作動可能に連結されたマイクロフォン増幅器及び/又はバイアス電圧生成器及び/又はA/D変換器を具備し得る。当業者であれば、上述された方法の他の種々の演算段階は、コンピュータ化された測定デバイスの、例えばマイクロプロセッサ及び/又はデジタル信号プロセッサなどの、ソフトウェア・プログラム可能プロセッサ上で実行される夫々のソフトウェア・アプリケーション又はルーチンとして実施され得ることを理解するであろう。ソフトウェア・アプリケーション又はルーチンの各々は、問題となる方法の特定の単一もしくは複数の段階を実施するように構成された一群の実行可能プログラム命令を含み得る。
音響測定システムは好適には、単一もしくは複数の記録された目標ノイズ信号、複数の記録されたノイズ音信号、独立ノイズ音信号、目標ノイズ信号成分などの内の任意のもののような、一つ以上の記録又は処理された信号を、適切なデータ・グラフを通してユーザに提示すべく構成されたグラフィカル・ユーザ・インタフェース(GUI)を備えたディスプレイを具備する。
コンピュータ化された測定デバイスのプロセッサは好適には、更に、
d1)信号記録デバイスから、少なくとも一つの記憶された目標ノイズ信号成分を読み出し、且つ少なくとも一つの記憶された目標ノイズ信号成分を、コンピュータ化された測定デバイスが利用可能である音響出力ポートを通して再生する、
ように構成される。
本発明の好適実施例は、添付図面を参照してより詳細に記述される。
本発明の第1実施例に係る、試験中の乗用車の複数の物理的ノイズ源の個別のノイズ音寄与度を運転者の耳レベル位置にて決定すべく乗用車に取付けられた音響測定システムの簡略化された概略図である。 本発明の第1実施例に従い、ブラインド信号源分離を用いる、目標箇所における原動機駆動移動体の複数の物理的ノイズ源の個別のノイズ音寄与度の決定に通ずる信号処理段階を概念的に示す概略図である。 図1に描かれた乗用車に取付けられた音響測定システムの簡略化された概略図であり、乗用車の4つの代表的な物理的ノイズ源の個別のノイズ音寄与度及び発生源表示を示している。 4つの代表的な物理的ノイズ源に配置された4つの基準マイクロフォンにより生成された4つの測定済みノイズ音信号の第1群のグラフ、及びブラインド信号源分離を用いて各測定済みノイズ音信号から導出された4つの対応する相互独立ノイズ音信号の第2群のグラフを示す図である。 本発明の第1実施例に依り、4つの独立ノイズ音信号に対してノイズ源のラベルもしくは属性が如何に関連付けられるかを概略的に示す図である。 本発明の第1実施例に依り、4つの独立ノイズ音信号に対してノイズ源のラベルもしくは属性が如何に関連付けられるかを概略的に示す図である。 4つの独立ノイズ音信号に対してノイズ源のラベルもしくは属性が如何に関連付けられるかを決定する代替的な方法を概略的に示す図である。 4つの独立ノイズ音信号の合計と、測定済みの目標ノイズ信号との比較に基づく周波数スペクトルを示すグラフである。
図1は、本発明の第1実施例に係る、試験中の乗用車102の複数の物理的ノイズ源の個別のノイズ音寄与度を運転者の耳レベル位置にて決定すべく乗用車102上に結合された音響測定システムの簡略化された概略図である。音響測定システムは、物理的ノイズ源の各々に隣接して配置、又は少なくともその近傍に配置された複数の基準マイクロフォン109〜117を具備する。音響測定システムは、ソフトウェアによりプログラム可能なマイクロプロセッサを備えた測定コンピュータ132を更に具備する。音響測定システムは、音響及び振動の測定と信号解析用に設計されて適切に適合化もしくはプログラムされた種類のPULSE測定プラットフォームを具備し得る。PULSEプラットフォームは、本出願人/譲受人から複数の構成で入手可能である。測定コンピュータ132は、適切な通信リンク131を介して、複数の基準マイクロフォン109〜117と測定マイクロフォン128とに接続される。測定コンピュータ132はまた、記録もしくは処理された種々のマイクロフォン信号をデータ・グラフにてユーザに提示すべく構成されたグラフィカル・ユーザ・インタフェース(GUI)を備えたディスプレイも含んでいる。GUIは更に、ユーザが音響測定システムのデータ獲得及び提示の機能を制御することを可能にする種々の操作ボタン及びコマンドを含み得る。
当業者であれば、通信リンク131は、多重チャネル・データ獲得システム内に位置すると共に、例えば、規格化されたデータ通信プロトコルに従い符号化されたアナログ形態もしくはデジタル形態のマイクロフォン信号を伝達すべく構成され得ることを理解するであろう。
個別のノイズ音寄与度を測定もしくは見積もることが望まれる目標もしくは基準の位置は、例えば、示された如く運転者の座席に着座されたダミーヘッド130の耳レベル位置に配置された測定マイクロフォン128に位置決めされ得る。測定マイクロフォン128は、例えば、ダミーヘッド130内に取付けられたイヤーシミュレータの鼓膜平面に配置されて人的運転者の鼓膜の音響伝達経路の外耳に関連する特徴を模擬するマイクロフォンのダイヤフラムを有し得る。本発明の他の実施例において、目標箇所は、例えば、道路車両により発せられるノイズを測定するためのISO362-2:2009に従う予め定められた箇所などの、乗用車もしくは他の原動機駆動移動体の外部の予め定められた箇所であってもよい。後者に関し、側方通過する乗用車からの物理的ノイズ源の夫々のノイズ音寄与度を測定及び評価して、普通の交通状況下における乗用車の外部ノイズ放出を体系的に低減もしくは最適化することが非常に重要である。
複数の物理的ノイズ源は、乗用車102の運転状態下で独立ノイズ音圧を生成すると想定され、またこれらのノイズ音圧は、複数の基準マイクロフォン109〜117により感知されると共に、例えば16ビットのPCMである適切なデジタル信号形態で記憶されるために測定コンピュータ132の適切な記録もしくは記憶デバイスに送信される複数のノイズ音信号へ変換される。同時に、目標ノイズ信号は、測定マイクロフォン128にて感知されると共に、選択されたデジタル形態での記憶のために測定コンピュータ132の記録もしくは記憶デバイスに送信される。記憶デバイスは、例えば、磁気的もしくは光学的なディスク・ドライブ、又は半導体メモリなどを具備し得る。故に、複数のノイズ音信号は、受信された夫々のノイズ音圧に応じて基準マイクロフォンにより供給されると共に、目標ノイズ信号は、運転者の鼓膜位置におけるノイズ音圧に応じて供給される。当業者は、複数のノイズ音信号及び目標ノイズ信号が、全てのノイズ信号に共通の時間基準を提供するために、好適には同期して記録されることを理解するだろう。
任意の特定の基準マイクロフォンにより感知されたノイズ音圧は、隣接するか又は近傍の複数のノイズ源間の極めて不可避のクロストークの故に、幾つかの異なる物理的ノイズ源の混合物を含むことが多い。基準マイクロフォン116は、例えば、個別の物理的ノイズ源を表すエンジン125の空気取入口に隣接して配置されることで、空気取入口により生成されたノイズ音圧を測定する。しかし乍ら、エンジン125の近傍における種々の回転構成要素により生成されたノイズ音圧もまた、感知されたノイズ音圧がエンジンからのノイズ寄与度を含む如く、基準マイクロフォン116内へ漏出する。当業者であれば、種々のエンジン・ノイズ源を測定することが企図された基準マイクロフォン117及び115により感知された夫々のノイズ音圧と、空気取入口により生成されたノイズ音圧との間に、対応するクロストーク・メカニズムが存在することを理解するであろう。更に、乗用車の種々の物理的ノイズ源と、基準マイクロフォン109〜117の各々との間における非常に複雑な音響経路は、通常は、複数の異なる物理的ノイズ源からのノイズ音寄与度の非常に複雑な混合物を各々が含むノイズ音信号の原因となる。典型的な運転状態下にある乗用車の物理的ノイズ源は、既に論じられたエンジン及び空気取入口に加え、排気管、前後のタイヤ、変速機などの構成要素を含む。
乗用車102の複数の物理的ノイズ源の個別のノイズ音寄与度を決定する方法の本実施例は、好適には、最初に、エンジン、前後のタイヤ、排気管吐出口、変速機のような、先に論じられた乗用車の物理的ノイズ源の夫々に隣接する夫々の基準位置に、複数の基準マイクロフォン109〜117を配置する段階を以て進展する。更に、先に論じられた測定マイクロフォン128のダイヤフラムは、ダミーヘッドの鼓膜位置に配置される。その後、乗用車102は、例えば、指定されたギヤでの一定速度での走行、又は特定の予め定められた方式に従う複数のギヤを通しての加速などの、所定の運転条件に従い起動もしくは駆動される。走行中に、測定コンピュータ132は乗用車の車室の内部に担持される一方で複数のノイズ音信号及び目標信号を記憶デバイスに記録し乍ら、乗用車102は、ローリングロード、シャーシ・ダイナモメータ又はスクローラ上に配置されて乗用車が静止的に維持されるか、又は乗用車102は、指定された試験走行路上を走行する。後者の手順は明らかに、乗用車の該当する機械的構成要素に対して複数の基準マイクロフォン109〜117が適切に締結されることを必要とする。複数の記録されたノイズ音信号は、複数の物理的ノイズ源の夫々の推定されたノイズ音信号を表す複数の相互独立ノイズ音信号を生成するために、ブラインド信号源分離を用いて適応可能に分離される。この適応可能な分離は好適には、以下において更に詳細に記述される如く、測定コンピュータ132上で実行される適切なアプリケーション・プログラムにより実施される。
図2は、図1に描かれた乗用車の運転状態の間において、目標マイクロフォンが配置された運転者の鼓膜位置にて記録された複数の物理的ノイズ源の個別のノイズ音寄与度の決定に繋がる信号処理段階を示す概略図である。複数の記録されたノイズ音信号は、分離フィルタWの行列203へ入力される信号x〜xNにより概略的に表される。ブラインド信号源分離の役割は、複数の物理的ノイズ源の推定されたノイズ音信号を表すべく概略的に示された複数の相互独立ノイズ音信号y〜yNを決定することである。概念的に、ノイズ音源により発せられた‘真の’ノイズ音信号は、図2にてはs〜sNとして示される。これらの‘真の’ノイズ音信号は、先に論じられた、隣接するか又は近傍の物理的ノイズ源のクロストーク・ノイズ寄与の無い、ノイズ信号である。故に、測定されて記録されたノイズ音信号x〜xNは、複数の混合フィルタAの(非常に複雑な)線形行列201に委ねられるこれらの‘真’のノイズ音信号s〜sNにより生成されると見做され得る。先に論じられたクロストーク・ノイズ寄与の性質は、記録されたノイズ音信号x〜xNが、‘真’の(測定不能な)ノイズ音信号s〜sNの畳み込み混合物を形成するという効果を有している。
概略的に述べると、本発明において、記録されたノイズ音信号x〜xNにおける畳み込み混合物の所望の分離物を提供するために、多数の異なるブラインド信号源分離の方式又はアルゴリズムが適用され得る。選択されたブラインド信号源分離(BSS)方式もしくはアルゴリズムは、好適には、自動車のBSS問題において強力なツールであると本出願人が立証した独立成分分析法(ICA)に基づいている。ICAの特に有用な一群の実施例は、線形予測手法を用いて、記録されたノイズ音信号x〜xNの混合物に結び付いた上述の畳み込みICA問題を、参考文献[1]において提案された解決策に従う、一定の前処理段階の後における即時的ICA問題というより単純な形へ変える。これらの実施例の内の一つに依れば、記録されたノイズ音信号x〜xNは最初に、演算ブロック203により概略的に表されて測定コンピュータ132上で実行されるアプリケーション・プログラムにより空間的及び時間的に相関解除されて、複数の相関解除又は純化されたノイズ音信号を提供する。記録されたノイズ音信号x〜xNの純化に繋がる線形予測手法は、これらの信号の二次の統計データのみに依存する。その後、演算ブロック203の出力にて複数の相互独立ノイズ音信号y〜yNをJADE生成するような目的で、適切な形式の標準的なアルゴリズムを用いて、即時的独立成分分析法が、相関解除又は純化されたノイズ出力信号に適用される。算出されたノイズ音信号y〜yNの独立的であることから非相関的でもある性質は、今やこれらの信号の各々が、目標箇所において記録されたノイズ音信号と相関させられて、その個別の又は別個の寄与度を見出すことを可能にする。
アプリケーション・プログラムの次段階は、演算ブロック205により概略的に示される。この次段階において、アプリケーション・プログラムは、相互独立ノイズ音信号y〜yNの各々と、この特定実施例における人体模型の鼓膜にて記録された記録済み目標ノイズ信号との間の相関分析を実施する。相関分析は、独立ノイズ音信号の各々に関して、独立ノイズ音信号と、人体模型の鼓膜位置、すなわち目標箇所における測定マイクロフォンとの間の夫々の線形伝達経路の時間領域特性を記述する一群の線形伝達経路フィルタZ(f)〜ZN(f)という結果となる。この線形伝達経路フィルタZ(f)〜ZN(f)の算出は、独立ノイズ音信号y〜yNの各々が、対応する線形伝達経路フィルタに適用されると共に、それに応じて、目標箇所における、問題となるノイズ音信号によりモデル化された物理的ノイズ源の個別のノイズ音寄与度を表す目標ノイズ信号成分を生成することを可能にする。
当業者であれば、このことは、物理的ノイズ源により為される個別のノイズ音寄与度の種々の形式の客観的及び/又は主観的な見積り及び評価に非常に有用であることを理解するであろう。演算ブロック203の出力の最上層の出力におけるノイズ音信号yは、例えば、乗用車の特定の運転状態においてエンジン空気取入口により生成された真のノイズ音信号をモデル化し得る。但し、運転者の耳におけるこの特定の物理的ノイズ源のノイズ寄与度を見積もるために、独立ノイズ音信号yは、先に論じられた人体模型における測定マイクロフォンの配置によりモデル化された如く運転者の耳に対する空気取入口からの、ことによると空気伝達及び構造伝達の両方の音成分を含む、組み合わされて多くの場合には複雑である音伝搬経路を表す線形伝達経路フィルタZ(f)によりフィルタリングされる。線形伝達経路フィルタZ(f)により独立ノイズ音信号yをフィルタリングすると、記録された目標ノイズ信号pの第1目標ノイズ信号成分が生成される。同様の様態で、残りの独立ノイズ音信号y〜yNの各々は、記録された目標ノイズ信号pに対する、残りの物理的ノイズ源の各々の個別の目標ノイズ信号成分又は寄与度を生成するために、その線形伝達経路フィルタZ(f)〜ZN(f)を通してフィルタリングされる。
相互独立ノイズ音信号y〜yNの各々と、記録された目標ノイズ信号pとの間における相関分析は、好適には、ウィーナー・フィルタリング法により実施される。簡潔に述べると、ウィーナー・フィルタリング法は、例えばyなどの、分離された独立ノイズ音信号の各々と、クロストークにより影響された目標ノイズ信号との間の平均二乗誤差を最小化する線形フィルタを推定する。この例においてはyである、問題となる独立ノイズ音信号と非相関的である目標ノイズ信号の単一もしくは複数の信号成分は、平均化され又は排除される。この排除は、線形フィルタZ(f)〜ZN(f)の推定が、例えば、目標箇所における測定マイクロフォンにより感知された各ノイズ信号などの、外部の非相関ノイズ信号により影響されない、という更なる有用な効果を有する。これに関連して、外部の非相関ノイズ信号は、原動機駆動移動体自体の物理的ノイズ源以外の物理的ノイズ源により生成されたノイズ音である。
ウィーナー・フィルタリングは、独立ノイズ音信号に対する線形伝達経路フィルタZ(f)〜ZN(f)の時間領域表現に結果として導く。所定の線形伝達経路フィルタが、問題となる目標ノイズ信号成分を生成するために、対応する独立ノイズ音信号に直接的に適用され得る。故に、記録されたノイズ音信号pの単一もしくは複数の目標ノイズ信号成分の内の一つ以上が、適切な音響実施アプリケーションと、測定コンピュータ132に連結された適切な音響ポートもしくはデバイスとを通して再生され得る。問題となる目標ノイズ信号成分を聴取者の一方又は両方の耳に対して音響的に再生するために、スピーカ、ヘッドフォン又はイヤフォンなどが音響ポートに連結され得る。当業者であれば、一つ以上の目標ノイズ信号成分は、略式もしくは正式の聴取セッションを通して、単一もしくは複数の聴取者により評価され得ることを理解するであろう。正式の聴取セッションは、ラウドネス、シャープネス、ラフネス、変動強度の中の一つ以上のような、単一もしくは幾つかの知覚に関連する特質に関する一つ以上の目標ノイズ信号成分の知覚的な特質/測定基準を聴取して評価する段階を含み得る。代りに又は更に、一つ以上の目標ノイズ信号成分は、人間聴覚の所定の心理音響モデルを用いる音響品質評価プログラムにより評価もしくは測定され得る。
心理音響モデルは、測定コンピュータ132上で実行されるアプリケーション・プログラムとして実現され得る。当業者であれば、一つ以上の目標ノイズ信号成分の音響品質の、これらの正式の聴取セッション又はコンピュータ制御された評価は、煩わしいノイズ音寄与を減衰もしくは排除する目的で、それらの原因となる物理的発生源を迅速に特定するために、乗用車の設計者もしくは技術者にとって有用であり得ることを理解するであろう。同様に、例えば、スポーツ車における特定の排気又はエンジン音状況などの“快適な”目標ノイズ信号寄与度が、目標箇所において調節もしくは増幅され得る如く、それらの物理的ノイズ源を迅速に追跡することを乗用車の設計者もしくは技術者が可能にすることも有益である。
線形フィルタZ(f)〜ZN(f)は、該線形フィルタZ(f)〜ZN(f)により独立ノイズ音信号y〜yNをフィルタリングすることによって生成された個別のノイズ音成分の合計が、pのような複数の記録された目標ノイズ信号の内の任意のものにおける全体的な信号パワーを占めていることを確認するために、別の非常に有用な手法で活用されることも可能である。この特徴は、合理的な精度を以て算出された独立ノイズ音信号y〜yNが、図6に関して以下に更に詳細に記述される、問題となる記録された目標ノイズ信号の全体的ノイズ・パワーを占め得るか否かをチェックするために使用され得る。
図3は、上で論じられた測定システムにおいて、夫々の基準マイクロフォン313、314、315、316により記録された4つの代表的な物理的ノイズ源の個別のノイズ音寄与度と、対応する独立ノイズ音信号y〜yNが如何にして認識され且つラベル付けされるかということとを決定するための、試験中の先に論じられた乗用車302の簡略化された概略図である。独立ノイズ音信号y〜yNの各々のラベル付けは、物理的ノイズ源に関するそれの由来を特定するために重要である。前記4つの代表的な物理的ノイズ源は、夫々、前側タイヤ前部、前側タイヤ後部、エンジン、及び空気取入口により形成される。当業者であれば、任意の実際的な測定セッションにおいて本目的に対し、より少ない又は多い物理的ノイズ源が選択され得ることを理解するであろう。図4は、夫々の物理的ノイズ源に隣接して配置された基準マイクロフォン313、314、315、316により感知された4つの測定又は記録されたノイズ音信号x〜xを含む第1群のグラフ401を示している。信号グラフ401の各々は、基準マイクロフォンが配置される移動体の物理的ノイズ源によりラベル付けされる。記録されたノイズ音信号x〜xは、即時的ICAが後に続く線形予測式の純化を伴う先に論じられた二段階のブラインド信号源分離技術に従い決定された先に論じられた分離フィルタWの行列に適用されて、第2群のグラフ405上に描かれた4つの対応する相互独立ノイズ音信号y〜yを生成する。
独立ノイズ音信号y〜yNの各々と、夫々の物理的ノイズ源における4つの基準マイクロフォンにより生成又は感知された4つの記録されたノイズ音信号x〜xとの間の関係は、独立ノイズ音信号y〜yNの各々と、記録されたノイズ音信号x〜xとの間の夫々の伝達関数を表す複数の線形混合フィルタ又は混合フィルタ行列Hの時間領域又は周波数領域の特性を決定するために、好適には相関分析を用いて決定される。これに関連して、図5A)に概略的に示された如く、既知の独立ノイズ音信号y〜yNは、混合フィルタ行列Hに対する入力と見做され、及び記録されたノイズ音信号x〜xは、混合フィルタ行列Hの夫々の出力と見做され得る。畳み込み混合物の混合フィルタ行列Hは、最小二乗推定により、すなわち、Aτに対する以下の式(1)を解くことにより推定され得る:
τは、混合フィルタ行列Hを見出すために、行列反転により解かれることができる。これは、多変量の場合に対して“ウィーナー・フィルタ”の各係数を推定するウィーナー・ホプフの方程式の一般化である(参考文献[2]参照)。
一旦、線形混合フィルタの行列Hが算出又は決定されたなら、4個の記録されたノイズ音信号x〜xの各々に対する、独立ノイズ音信号y〜yNの各々からのノイズ音寄与度は、直接的な手法で決定され得る。例えばyなどの特定の独立ノイズ音信号は線形混合フィルタの混合行列Hに適用され、且つyからのノイズ寄与度は、例えば信号パワー又はエネルギに関して表現されるなどして決定された記録されたノイズ音信号x〜xの各々に適用され得る。故に、記録されたノイズ音信号x〜xの間におけるyの信号パワーの相対分布が決定される。故に、yからの最高の相対的な信号パワー寄与度を含むのが、いずれの特定の記録されたノイズ音信号であるかを決定することも可能である。
図5B)の円グラフ510上に概略的に示された如く、空気取入口に隣接する基準マイクロフォン316により記録されたノイズ音信号xは、その合計信号パワーの約70%を独立ノイズ音信号yから受信する一方、記録されたノイズ音信号xは、その合計信号パワーの約20%をyから受信し、且つ記録されたノイズ音信号x及びxの各々は、それらの合計信号パワーの約5%をyから受信する。故に、後者の状況において、先に選択された(隣接する物理的ノイズ源が空気取入口であることを表す)xのラベルは、独立ノイズ音信号yに関連付けられるか又は割当てられて、その物理的ノイズ源が、基準マイクロフォン316により感知された空気取入口であることをラベル付けし得る。当然乍ら、残りの独立ノイズ音信号y〜yに対して、対応する手順が適用されて、全ての独立ノイズ音信号の適切なラベル付けという結果となる。例えば、yに対しては、記録されたノイズ音信号xに関連付けられた“エンジン”ラベルが合理的に割当てられ得る、と言うのも、円グラフ512からは、独立ノイズ音信号yは基本的に、基準マイクロフォン315により記録されたエンジン・ノイズに由来することが明らかだからである(図3を参照)。
図5C)は、以下に記述される如く、算出された独立ノイズ音信号の各々の空間的位置特定に基づいて、独立ノイズ音信号y〜yNの各々のラベルを決定する代替的な方法を例証している。先に論じられた乗用車302の簡素化されたレイアウトは、左右の前タイヤ552、554及び後タイヤ556、558により表される。左前タイヤ554は、該タイヤ554の前後に配置されて距離推定値の行列550の“Mic TyreF”及び“Mic TyreR”によりラベル付けされたノイズ音信号を生成する基準マイクロフォン314及び313を有する。乗用車302の簡素化されたレイアウトは、排気管560、エンジン525及び空気取入口562も具備している。基準マイクロフォン316は、空気取入口562に隣接して配置されると共に、“Mic Int”によりラベル付けされたノイズ音信号xを生成する一方、基準マイクロフォン315は、エンジン525に隣接して配置されると共に、“Mic Eng”によりラベル付けされたノイズ音信号xを生成する。
先に言及された如く、混合フィルタ行列H(図5A)を参照)は、夫々の伝達関数を具備し、各々が、独立ノイズ音信号y〜yNの各々と、記録されたノイズ音信号x〜xNとの間の適切な線形混合フィルタにより表され得る。従って、1kHzのような特定の基準周波数において、特定の独立ノイズ音信号と、複数の記録されたノイズ音信号との間の夫々の位相差が決定され得る。算出された各位相差は好適には、特定の独立ノイズ音信号と、記録されたノイズ音信号の各々との間の対応する距離推定値へ変換される。この距離の算出、推定又は決定は、全ての記録されたノイズ音信号x〜xに対して、4つの独立ノイズ音信号y〜yの各々との間にて実施されて、図5C)に示された如く距離の行列550の距離値を決定し得る。各距離値は、この図解においてはメートル単位である。
距離の行列550のセル値から、特定の独立ノイズ音信号の適切なラベルは、例えば、単純な検査から、特定の独立ノイズ音信号までの最短の距離を示す記録されたノイズ音信号のラベルとして決定され得る。例えば、描かれた距離推定値の行列550において、独立ノイズ音信号yは、記録されたノイズ音信号xまで最短の距離0.056251を有する。記録されたノイズ音信号xは、既に“Mic Int”とラベル付けされた基準マイクロフォン316に由来することから、ラベル“Mic Int”は、独立ノイズ音信号yに割当てられる。残りの独立ノイズ音信号y〜yの一つ以上に対して同一の手順が実施されて、それらの適切なラベルが決定され得る。残りの独立ノイズ音信号y〜yの各々に対する適切なラベルは、適切な行列セル又は入力値の灰色化により距離推定値の行列550内で示されて、囲み部566の内側に示された帰属に結果として導く。示された如く、代替的方法は、先に論じられたパワー寄与分布に基づくラベル付け手順と同一の又は異なるラベル付けに結果として導く。
図6は、上で論じられた独立ノイズ音信号y〜yNの内の4つの個別の目標ノイズ信号成分の合計と、測定された目標ノイズ信号pとの間の比較に基づくパワースペクトルを示すグラフ600である。y軸は、算出もしくは測定された音のパワーをdB単位で示し、且つx軸は均等目盛上で0Hz〜1kHzのヘルツ単位で測定周波数を表している。上述された如く、線形フィルタZ(f)〜ZN(f)は、合理的な精度を以て該線形フィルタZ(f)〜ZN(f)の出力にて受信された独立ノイズ音信号y〜yの個別のノイズ音成分の合計が、pのような、記録された目標ノイズ信号の各々における例えば信号パワーなどの信号レベル全体を占めていることを確認すべく使用され得る。逆の場合、このことは、問題となる記録された目標ノイズ信号が、算入されないノイズ音成分を含むことを表す。故に、問題となる目標ノイズ音信号の全体的信号パワーと、個別の独立ノイズ音信号の合成信号パワーとの間における相当の偏差は、相当の物理的ノイズ源からのノイズ音寄与度が、算出された独立ノイズ音信号により表されないままであることを表す。試験の専門家/技術者は、この情報を、一貫性のチェック又は有効性のチェックとして使用すると共に、あり得る見逃された物理的ノイズ源を特定し得る。後者の情報は、基準マイクロフォンの一つ以上を再配置決めするために、又は測定機構に対して更なる基準マイクロフォンを追加して見逃された物理的ノイズ音源からのノイズ音信号を感知もしくは記録するために使用され得る。グラフ600において、“測定された目標”とされたパワースペクトル曲線601は、実験的に測定されて記録された目標ノイズ信号pのパワースペクトルを表し、また“合計IC寄与度”とされたパワースペクトル曲線603は、算出された独立ノイズ音信号y〜yの合計のパワースペクトルを表す。当業者であれば、パワースペクトル601、603は、約250Hzより低い周波数では非常に一致するが、250Hzより高い周波数では2〜5dBのオーダーで僅かな偏差が明らかであることを理解するであろう。
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Claims (20)

  1. 目標箇所における原動機駆動移動体の複数の物理的ノイズ源の個別のノイズ音寄与度を決定する方法であって、
    a)前記複数の物理的ノイズ源の夫々に隣接する夫々の基準位置に複数の基準マイクロフォンを配置する段階と、
    b)前記目標箇所に測定マイクロフォンを配置する段階と、
    c)所定の運転状態を実現するために、前記原動機駆動移動体を起動する段階と、
    d)前記複数の基準マイクロフォンにより生成された複数のノイズ音信号を受信して記録する段階と、
    e)前記目標箇所における前記測定マイクロフォンにより生成された目標ノイズ信号を受信して記録する段階と、
    f)前記複数の物理的ノイズ源の夫々の推定されたノイズ音信号を表す複数の相互独立ノイズ音信号を生成するために、ブラインド信号源分離を用いて前記複数のノイズ音信号を適応可能に分離する段階と、
    g)前記複数の独立ノイズ音信号と前記目標箇所における前記測定マイクロフォンとの間の夫々の伝達関数を表す複数の線形伝達経路フィルタの時間領域もしくは周波数領域の特性を決定するために、前記相互独立ノイズ音信号の各々を、記録された目標ノイズ信号と相関させる段階と、
    h)前記目標箇所における、前記物理的ノイズ源の個別のノイズ音寄与度を表す少なくとも一つの目標ノイズ信号成分を生成するために、前記物理的ノイズ源の内の一つを表す前記独立ノイズ音信号の内の少なくとも一つを、対応する線形伝達経路フィルタに適用する段階と、
    を含む、方法。
  2. i)前記少なくとも一つの目標ノイズ信号成分を音響再生デバイスを通して再生する段階を更に含む、請求項1に記載の複数の物理的ノイズ源の個別のノイズ音寄与度を決定する方法。
  3. j)知覚的に関連する尺度にある前記少なくとも一つの目標ノイズ信号成分の知覚的な特質又は測定基準を聴取して評価する段階を更に含む方法であって、前記知覚的な特質は、ラウドネス、シャープネス、ラフネス、変動強度の少なくとも一つを含む、請求項2に記載の複数の物理的ノイズ源の個別のノイズ音寄与度を決定する方法。
  4. k)前記少なくとも一つの目標ノイズ信号成分の少なくとも一つの知覚的な特質又は測定基準を、人間聴覚の所定の心理音響モデルを用いる音響品質評価プログラムにより客観的に評価する段階を更に含む、請求項1に記載の複数の物理的ノイズ源の個別のノイズ音寄与度を決定する方法。
  5. 前記ブラインド信号源分離は、
    l)複数の相関解除又は純化されたノイズ音信号を提供するために、前記複数のノイズ音信号を空間的及び時間的に相関解除する段階と、
    m)前記複数の相互独立ノイズ音信号を生成するために、前記相関解除もしくは純化されたノイズ音信号に対して即時的独立成分分析法を適用する段階と、
    を含む、請求項1〜4のいずれか一項に記載の複数の物理的ノイズ源の個別のノイズ音寄与度を決定する方法。
  6. 前記ブラインド信号源分離は、
    l1)複数の相関解除もしくは純化されたノイズ音信号を獲得するために、一群のARフィルタにより前記複数のノイズ音信号の多変量自己回帰モデリングを適用する段階と、
    m1)前記複数の相互独立ノイズ音信号を生成するために、前記相関解除もしくは純化されたノイズ音信号に対して即時的独立成分分析法を適用する段階と、
    を含む、請求項1〜4のいずれか一項に記載の複数の物理的ノイズ源の個別のノイズ音寄与度を決定する方法。
  7. 前記測定マイクロフォンの目標箇所は、人間のダミーヘッド(人体模型)の鼓膜位置である、請求項1〜6のいずれか一項に記載の複数の物理的ノイズ源の個別のノイズ音寄与度を決定する方法。
  8. n)前記目標箇所における前記目標ノイズ信号の記録中に、前記人間のダミーヘッドを、前記原動機駆動移動体の運転者の座席もしくは乗員の座席に配置する段階を含む、請求項7に記載の複数の物理的ノイズ源の個別のノイズ音寄与度を決定する方法。
  9. 前記原動機駆動移動体は、乗用車、トラック、バン、バス、列車、航空機、及びヘリコプタの内の一つを含む、請求項1〜8のいずれか一項に記載の複数の物理的ノイズ源の個別のノイズ音寄与度を決定する方法。
  10. 前記目標箇所は、例えば、道路車両により発せられるノイズを測定するためのISO362-2:2009に従う予め定められた箇所のような、前記原動機駆動移動体の外部の予め定められた箇所を含む、請求項1〜6のいずれか一項に記載の複数の物理的ノイズ源の個別のノイズ音寄与度を決定する方法。
  11. 前記複数の独立ノイズ音信号の各々を、その対応する物理的ノイズ源を示すラベル又は属性に関連付ける段階を含む、請求項1〜10のいずれか一項に記載の複数の物理的ノイズ源の個別のノイズ音寄与度を決定する方法。
  12. 独立ノイズ音信号の各々と前記複数の記録されたノイズ音信号との間の夫々の伝達関数を表す複数の線形混合フィルタの時間領域もしくは周波数領域の特性を決定するために、前記相互独立ノイズ音信号の各々を、前記複数の基準マイクロフォンにより生成された前記複数の記録されたノイズ音信号と相関させる段階、
    前記複数の記録されたノイズ音信号の各々に対する夫々のノイズ音寄与度を算出するために、前記独立ノイズ音信号の各々を前記複数の線形混合フィルタに適用する段階、
    前記複数の記録されたノイズ音信号に対する前記算出されたノイズ音寄与度に基づいて、前記独立ノイズ音信号の各々のラベルもしくは属性を決定する段階、
    を更に含む、請求項11に記載の複数の物理的ノイズ源の個別のノイズ音寄与度を決定する方法。
  13. 前記基準マイクロフォンの前記基準位置に基づいて、前記複数の記録されたノイズ音信号の各々に対してラベルを割当てる段階、
    独立ノイズ音信号の各々と前記複数の記録されたノイズ音信号との間の夫々の伝達関数を表す複数の線形混合フィルタの時間領域もしくは周波数領域の特性を決定するために、前記相互独立ノイズ音信号の各々を、前記複数の基準マイクロフォンにより生成された前記複数の記録されたノイズ音信号と相関させる段階、
    前記複数の線形混合フィルタの時間領域もしくは周波数領域の特性から、前記相互独立ノイズ音信号の各々と前記複数の記録されたノイズ音信号との間の夫々の位相差を決定する段階、
    夫々の決定された位相差に基づいて、前記ノイズ音信号までの最短距離を備える記録されたノイズ音信号を前記独立ノイズ音信号の各々に関して決定する段階、及び
    前記最短距離を備える前記記録されたノイズ音信号のラベルを前記独立ノイズ音信号の各々に割当てる段階、
    を更に含む、請求項11に記載の複数の物理的ノイズ源の個別のノイズ音寄与度を決定する方法。
  14. 前記決定された複数の位相差を、相互独立ノイズ音信号の各々と前記複数の記録されたノイズ音信号との間の複数の対応距離へ変換する段階を更に含む、請求項13に記載の複数の物理的ノイズ源の個別のノイズ音寄与度を決定する方法。
  15. 前記複数の記録されたノイズ音信号に対する前記算出されたノイズ音寄与度に基づいて、前記独立ノイズ音信号の合計信号パワーを算出する段階を更に含む、請求項12に記載の複数の物理的ノイズ源の個別のノイズ音寄与度を決定する方法。
  16. 前記独立ノイズ音信号の各々に対し、前記複数の記録されたノイズ音信号に対する夫々の算出されたノイズ音寄与度を比較する段階、及び
    s)前記独立ノイズ音信号の各々の前記ラベルもしくは属性を、前記独立ノイズ音信号からの最大の寄与度を有する前記記録されたノイズ音信号のラベルに関連付ける段階、
    を更に含む、請求項12に記載の複数の物理的ノイズ源の個別のノイズ音寄与度を決定する方法。
  17. 前記独立ノイズ音信号の各々のラベルもしくは属性を、独立ノイズ音信号が信号ノイズ・パワーに関して50%の寄与度を超過する記録されたノイズ音信号のラベルに関連付ける段階を更に含む、請求項12に記載の複数の物理的ノイズ源の個別のノイズ音寄与度を決定する方法。
  18. 前記記録された目標ノイズ信号の対応する個別のノイズ音成分を生成するために、前記複数の独立ノイズ音信号を前記夫々の線形伝達経路フィルタに適用する段階、
    前記個別のノイズ音成分の信号パワー、エネルギ、振幅のような合成信号レベルを決定する段階、
    前記個別のノイズ音成分の前記合成信号レベルを、対応する記録された目標ノイズ信号の対応信号レベルと比較する段階、
    を更に含む、請求項1〜17のいずれか一項に記載の複数の物理的ノイズ源の個別のノイズ音寄与度を決定する方法。
  19. 目標箇所における原動機駆動移動体の複数の物理的ノイズ源の個別のノイズ音寄与度を決定する音響測定システムであって、
    前記複数の物理的ノイズ源の夫々に隣接する基準位置に位置決め可能な複数の基準マイクロフォンと、
    前記目標箇所に位置決め可能な測定マイクロフォンと、
    コンピュータ化された測定デバイスと、を具備しており、
    前記コンピュータ化された測定デバイスは、
    前記複数の基準マイクロフォンにより生成された複数のノイズ音信号及び前記測定マイクロフォンにより生成された目標ノイズ信号を受信すべく、前記複数の基準マイクロフォン及び前記測定マイクロフォンに接続された複数のマイクロフォン信号入力部及びコネクタと、
    前記複数のノイズ音信号をデジタル形態で且つ目標ノイズ信号をデジタル形態で記憶するための信号記録デバイスと、
    種々の記録された信号及びユーザ・インタフェース変数を表示するユーザ読取可能ディスプレイと、
    プログラマブル・プロセッサであって、一群の実行可能プログラム命令に従い、
    a1)前記物理的ノイズ源の一つの推定されたノイズ音信号を各々が表す複数の相互独立ノイズ音信号を生成するために、ブラインド信号源分離を用いて前記複数の記録されたノイズ音信号を適応可能に分離する段階、
    b1)前記複数の独立ノイズ音信号と前記目標箇所における前記測定マイクロフォンとの間の夫々の伝達関数を表す複数の線形伝達経路フィルタの時間領域もしくは周波数領域の特性を決定するために、前記相互独立ノイズ音信号の各々を、記録された目標ノイズ信号と相関させる段階、及び
    c1)前記目標箇所における、前記物理的ノイズ源の個別のノイズ音寄与度を表す少なくとも一つの目標ノイズ信号成分を生成するために、前記物理的ノイズ源の内の一つを表す前記独立ノイズ音信号の内の少なくとも一つを、対応する線形伝達経路フィルタに適用する段階、を実施するように構成されたプログラマブル・プロセッサと、
    を具備する、音響測定システム。
  20. 前記プロセッサは、更に、
    d1)前記信号記録デバイスから、前記少なくとも一つの記憶された目標ノイズ信号成分を読み出し、且つ前記少なくとも一つの記憶された目標ノイズ信号成分を、前記コンピュータ化された測定デバイスが利用可能である音響出力ポートを通して再生する、
    ように構成される、請求項19に記載の音響測定システム。
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