JP6321977B2 - 重機用周辺監視装置 - Google Patents

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Description

本発明は、クレーン車等の重機に搭載されて、重機の周囲状況を画像化して運転者に提示する重機用周辺監視装置に関するものである。
近年、車両の周囲に複数のカメラを設置して、これらの複数のカメラで撮影した画像を座標変換して合成し、車両周辺の状況を1枚の俯瞰画像で表現して運転者に提示する周辺監視システムが実用化されている。そして、このような周辺監視システムは乗用車のみならず、重機にも適用されている。
例えば、特許文献1に記載された作業機械のモニタ装置では、重機(例えばクレーン車)の周囲に設置された複数のカメラで撮影した、重機の周囲の画像をそれぞれ座標変換して1枚の画像に合成し、表示する範囲をずらしながら同じ向きで表示している。
特許第5066198号
しかしながら、特許文献1に記載されたモニタ装置は、クレーン車が作業中にアームを伸ばしたときやアームを旋回したときであっても、表示部には、常に同じ向きの画像が表示されていた。
このような従来のモニタ装置にあっては、作業中にアームの長さや方向を調整して作業エリアが変化したときであっても、常に同じ向きに表示されていた。さらに、例えばアームを旋回させて作業エリアが変化したときには、表示される画像の中で注意を払うべき領域の位置が変化する。特に、作業中にアームを伸ばしたときには、注意を払うべき、アーム先端の直下位置がクレーン車から遠ざかる方向に移動するため、モニタしている画像からフレームアウトしてしまう恐れがあった。このようなときには、視認が必要な範囲が監視できなくなるため、クレーン車の運転者は、表示された画像を見ても、障害物の存在する方向や位置を即座に認識するのが困難であった。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたもので、重機の作業状態(例えば、クレーン車のアームの長さや方向)に応じた形態で重機の周囲の画像を表示することにより、障害物の存在する方向や位置を即座に認識することができる重機用周辺監視装置を提供することを目的とする。
本発明に係る重機用周辺監視装置は、重機の周辺に存在する障害物を高い視認性で確認することができるものである。
すなわち、本発明に係る重機用周辺監視装置は、長さと仰角を変更可能なアームを備えて、運転者が搭乗して左右に旋回可能な上部旋回体と走行移動が可能な下部走行体とからなる重機にあって、前記下部走行体の周囲に複数取り付けられて、前記重機の周辺の地面を含む複数の画像を撮影する撮像部と、前記撮像部で撮影された複数の画像を、それぞれ変換、合成して、前記重機の上空の所定の位置に、所定の方向に向けて仮想的に設置された仮想撮像部から観測されると予測される1枚の仮想画像を生成する仮想画像生成部と、前記上部旋回体に前記運転者が視認可能に設置された、前記仮想画像が表示される表示部と、を有する重機用周辺監視装置において、前記アームの長さと、前記アームの仰角と、前記アームの旋回角度と、をそれぞれ計測する重機姿勢計測部と、前記仮想画像の上に、前記仮想撮像部から観測されると予測される前記重機の姿勢を模擬したアイコンを重畳するアイコン重畳表示部と、を有して、前記仮想画像生成部は、前記重機姿勢計測部が計測した前記重機の姿勢に応じた位置に、前記姿勢に応じた方向に向けて設置された仮想撮像部から観測されると予測される仮想画像を生成し、前記アイコン重畳表示部は、前記重機の姿勢に応じたアイコンを前記仮想画像に重畳して、前記アイコンが重畳された仮想画像を前記表示部に表示することを特徴とする。
このように構成された本発明に係る重機用周辺監視装置によれば、重機の下部走行体の周囲に複数取り付けられた撮像部で撮影された、重機の周辺の地面を含む複数の画像を、仮想画像生成部が、重機姿勢計測部によって計測された、アームの旋回角度と、アームの長さと、アームの仰角とに応じた位置と方向に設置された仮想撮像部から観測されると予測される1枚の仮想画像に変換、合成して、アイコン重畳表示部が仮想画像の上に、重機の姿勢に応じたアイコンを重畳して、アイコンが重畳された仮想画像を、重機の運転者が視認可能な表示部に表示するため、重機の運転者は、作業中の重機の姿勢変化によらずに、重機の作業エリアにおける障害物の位置と方向を即座に認識することができる。
本発明に係る重機用周辺監視装置によれば、重機の姿勢変化によらずに、重機の作業エリアにおける障害物の位置と方向を即座に認識することができる。
重機の一例であるクレーン車の各部の名称と、重機の姿勢に関わるパラメータについて説明する外観図である。 実施例1における重機用周辺監視装置のハードウェア構成について説明するハードウェアブロック図である。 実施例1における重機用周辺監視装置の機能構成について説明する機能ブロック図である。 本発明の一実施形態である実施例1を説明する際に必要となる座標系について説明する側面図である。 本発明の一実施形態である実施例1を説明する際に必要となる座標系について説明する上面図である。 実施例1において生成される、仮想撮像部から観測されると予測される仮想画像の例を示す図である。 実施例1において生成される、仮想撮像部から観測されると予測される仮想画像にアイコンを重畳した例を示す図である。 仮想撮像部の設置高さが低位置でアームの旋回角度が0である場合に対応する座標変換合成テーブル(LUT)の構造を示す図である。 座標変換合成テーブル(LUT)の内部構造を示す図である。 仮想撮像部の設置高さが中位置でアームの旋回角度が0である場合の座標変換合成テーブル(LUT)の例を示す図である。 仮想撮像部の設置高さが高位置でアームの旋回角度が0である場合の座標変換合成テーブル(LUT)の例を示す図である。 実施例1において、予め準備しておく座標変換合成テーブル(LUT)の一覧を示す図である。 実施例1において予め準備しておくアイコンテーブルの内容を示す図である。 実施例1において生成される、アイコンが重畳された仮想画像を示す図であり、アームの旋回角度が0、アーム射影長が短い場合の仮想画像の例である。 実施例1において生成される、アイコンが重畳された仮想画像を示す図であり、アームの旋回角度が右方向に小角度、アーム射影長が短い場合の仮想画像の例である。 実施例1において生成される、アイコンが重畳された仮想画像を示す図であり、アームの旋回角度が右方向に中角度、アーム射影長が短い場合の仮想画像の例である。 実施例1において生成される、アイコンが重畳された仮想画像を示す図であり、アームの旋回角度が右方向に大角度、アーム射影長が短い場合の仮想画像の例である。 実施例1において生成される、アイコンが重畳された仮想画像を示す図であり、アームの旋回角度が0、アーム射影長が中程度の場合の仮想画像の例である。 実施例1において生成される、アイコンが重畳された仮想画像を示す図であり、アームの旋回角度が0、アーム射影長が長い場合の仮想画像の例である。 実施例1で行う処理全体の流れを示すフローチャートである。 図11に示すフローチャートの中で行うアームの旋回方向と旋回量の判定処理の流れを示すフローチャートである。 図11に示すフローチャートの中で行う仮想撮像部の設置位置を算出する処理の流れを示すフローチャートである。 図11に示すフローチャートの中で行う座標変換合成処理の流れを示すフローチャートである。 図11に示すフローチャートの中で行うアイコンの選択・重畳処理の流れを示すフローチャートである。 実施例1において生成される、アイコンが重畳された仮想画像の変形例を示す図であり、アームの旋回角度が0、アーム射影長が短い場合の仮想画像の一例である。 実施例1において生成される、アイコンが重畳された仮想画像の変形例を示す図であり、アームの旋回角度が右方向に小角度、アーム射影長が短い場合の仮想画像の一例である。 本発明の一実施形態である実施例2における重機用周辺監視装置の機能構成について説明する機能ブロック図である。 実施例2において生成される、重機が前進する際に表示される仮想画像の一例を示す図である。 実施例2において生成される、重機が後退する際に表示される仮想画像の一例を示す図である。 実施例2で行う処理全体の流れを示すフローチャートである。
以下、本発明の一実施形態である実施例1について、図面を参照して説明する。
本実施例は、本発明を、重機の周囲に存在する障害物の状況を撮影して表示する、重機用周辺監視装置に適用したものである。
(クレーン車の概略構造の説明)
まず、重機の一例であるクレーン車の概略構造と各部の名称について、図1を用いて説明する。
本実施例の重機用周辺監視装置10は、例えばクレーン車12のような建設機械に搭載されている。クレーン車12は、上部旋回体20と、下部走行体30からなる。上部旋回体20は、運転者8(非図示)が搭乗するキャビン22と、積荷の運搬等の作業を行うアーム24と、ワイヤ26を介してアーム24に設置されて、積荷29を吊り上げるフック28からなる。
上部旋回体20は、運転者8の操作に応じて、アーム24の旋回角度φ、仰角ε、アーム長L、およびワイヤ長(アーム24の先端とフック28の距離)をそれぞれ制御することができる。
下部走行体30は、複数の車輪と、車輪および上部旋回体20を駆動する動力源を有する。そして、下部走行体30の周囲4方向に向けて、クレーン車12の前方方向42aを撮影する前方カメラ40a(撮像部)と、クレーン車12の左側方方向42bを撮影する左側方カメラ40b(撮像部)と、クレーン車12の後方方向42cを撮影する後方カメラ40c(撮像部)と、クレーン車12の右側方方向42dを撮影する右側方カメラ40d(撮像部)を備えている。以後、4台のカメラを総称するときは、各カメラ(40a,40b,40c,40d)と記載する。各カメラ(40a,40b,40c,40d)には、できるだけ広範囲を観測できるように広角レンズが装着されている。また、各カメラ(40a,40b,40c,40d)の設置位置(地面からの高さ、光軸の方向、他のカメラとの位置関係)は、予めわかっているものとする。
(実施例1のシステム構成の説明)
次に、図2を用いて、実施例1に係る重機用周辺監視装置10のハードウェア構成について説明する。重機用周辺監視装置10は、前述した前方カメラ40a,左側方カメラ40b,後方カメラ40c,右側方カメラ40dと、各カメラ(40a,40b,40c,40d)(撮像部)で撮影された画像をそれぞれ座標変換して合成し、1枚の仮想画像を生成する画像処理演算部50と、クレーン車12のアーム24の旋回角度φを計測するジャイロセンサ70と、クレーン車12のアーム長Lを計測するレーザ距離センサ72と、クレーン車12のアーム24の仰角εを計測する傾斜センサ74と、各センサ(ジャイロセンサ70,レーザ距離センサ72,傾斜センサ74)と画像処理演算部50との間で情報の送受信を行うCAN通信線76と、生成された仮想画像を表示するモニタ78からなる。なお、使用される各センサは、それぞれの用途に向けて汎用的に使用されているものであるため、各々のセンサの構成や測定方法についての説明は省略する。
画像処理演算部50は、さらに、各カメラから出力されたコンポジット信号(アナログ信号)をデジタル化された画像信号に変換するAD変換器(52a,52b,52c,52d)と、デジタル化された画像信号をRGB信号、または、輝度色差信号であるYCbCr,H−Sync,V−Sync信号に変換するデコーダ(54a,54b,54c,54d)と、各カメラ(40a,40b,40c,40d)(撮像部)で撮影された画像に対して座標変換演算を行う座標変換演算部56と、座標変換演算を行う際に利用するLUT(ルックアップテーブル)が記憶されたFLASH ROM58と、座標変換演算を行う際に画像信号を一時格納するビデオメモリ(フレームバッファ)であるSDRAM60と、座標変換演算を行う座標変換演算部56を制御するとともに、前述したジャイロセンサ70,レーザ距離センサ72,傾斜センサ74において計測されたセンサ情報を、CAN通信線76を介して取得するCPU62と、座標変換されたRGB信号、または、輝度色差信号であるYCbCr,H−Sync,V‐Sync信号をコンポジット信号(デジタル信号)に変換するエンコーダ64と、コンポジット信号(デジタル信号)をアナログ信号に変換するDA変換器66からなる。
なお、画像処理演算部50の構成要素のうち、AD変換器(52a,52b,52c,52d)と、デコーダ(54a,54b,54c,54d)と、座標変換演算部56と、エンコーダ64と、DA変換器66は、本実施例の用途に合うように専用に設計された集積回路であるASIC51(Application Specific Integrated Circuit)で構成されている。
次に、図3を用いて、実施例1に係る重機用周辺監視装置10の機能ブロック構成について説明する。重機用周辺監視装置10は、前述した前方カメラ40a,左側方カメラ40b,後方カメラ40c,右側方カメラ40dと、各カメラ(40a,40b,40c,40d)(撮像部)で撮影された画像をそれぞれ座標変換して合成し、1枚の仮想画像を生成する仮想画像生成部100と、クレーン車12(図1参照)のアーム24の姿勢と長さを計測する重機姿勢計測部90と、仮想画像の上に重畳するクレーン車12(図1参照)を模した複数のアイコンIが格納されたアイコンテーブル86と、複数のアイコンIの中から選択されたアイコンIを、仮想画像の上に重畳するアイコン重畳表示部88と、装置全体の動きを制御する全体制御部94と、生成された仮想画像を表示する表示部96からなる。
仮想画像生成部100は、さらに、クレーン車12の姿勢に応じた位置に仮想撮像部を設置する仮想撮像部設置部80と、各カメラ(40a,40b,40c,40d)(撮像部)で撮影された画像をそれぞれ座標変換して1枚の仮想画像に合成する際に利用するLUT(Look Up Table)からなる座標変換合成テーブル82と、座標変換処理および画像合成処理を行う座標変換合成部84からなる。
重機姿勢計測部90は、さらに、クレーン車12のアーム24の旋回角度φを計測する旋回角計測部91と、クレーン車12のアーム長Lを計測するアーム長計測部92と、クレーン車12のアーム24の仰角εを計測するアーム仰角計測部93からなる。
(実施例1で用いる座標系の説明)
次に、図4A,図4Bを用いて、実施例1に係る重機用周辺監視装置10の作用を説明するために必要な座標系について説明する。図4Aは、本実施例に係る重機用周辺監視装置10を搭載したクレーン車12を側面から見た側面図である。また、図2Bは、本実施例に係る重機用周辺監視装置10を搭載したクレーン車12を上方から見た上面図である。
図4A,図4Bに示すように、クレーン車12の上部旋回体20の旋回中心点Rを通る鉛直線と地面との交点を原点Oとして、クレーン車12の左右方向、右向きにX軸を設定し、クレーン車12の前後方向、前向きにY軸を設定し、クレーン車12の上下方向、上向きにZ軸を設定する。以後の説明は、このように設定された座標系(X,Y,Z)を用いて行う。
なお、クレーン車12のアーム24は、高さhの位置にある上部旋回体20の旋回中心点Rを支端として、長さLを有し、仰角ε(図4A参照),旋回角度φ(図4B参照)で特定される方向を向いているものとする。この旋回中心点Rの座標はR(0,0,h)となる。
ここで、旋回角度φは、アーム24の先端CがY軸に対して右側を向いているときを正(φ>0,右旋回)、アーム24の先端CがY軸に対して左側を向いているときを負(φ<0,左旋回)とする。
図4A,図4Bに示すように、クレーン車12に備えられた前方カメラ40a,左側方カメラ40b,後方カメラ40c,右側方カメラ40dは、それぞれ斜め下向きに配置されて、クレーン車12の直近位置から距離Kの範囲の地面を含む領域を撮影しているものとする。すなわち、各カメラ(40a,40b,40c,40d)(撮像部)は、図4Bに示すように、前方カメラ40aは撮像範囲44aの領域を撮影し、左側方カメラ40bは撮像範囲44bの領域を撮影し、後方カメラ40cは撮像範囲44cの領域を撮影し、右側方カメラ40dは撮像範囲44dの領域を撮影するように設置されている。なお、図4Aに示すように、原点Oから撮像範囲44aの最遠点までの距離、原点Oから撮像範囲44cの最遠点までの距離をそれぞれKとする。
各カメラ(40a,40b,40c,40d)(撮像部)で撮影された画像は、重機用周辺監視装置10の作用によって、クレーン車12の上空に仮想的に設置された仮想カメラ40v(仮想撮像部)から見下ろしたときに観測されると予測される画像(仮想画像)に変換される。
仮想カメラ40v(仮想撮像部)は、図4Aに示すように、Z軸上の設置高さZの位置に真下に向けて設置される。すなわち、仮想カメラ40vの設置位置Vの座標は、V(0,0,Z)となる。そして、仮想カメラ40vは、クレーン車12に設置された各カメラ(40a,40b,40c,40d)(撮像部)の撮影範囲内を画像化するものとする。
なお、仮想カメラ40v(仮想撮像部)の設置位置Vは、図4Aに示すように、前方カメラ40aの撮影範囲のうち、地面上の最遠点である点Aとアーム24の先端Cを通る直線が、Z軸と交差する位置とする。このような規則を設けることによって、仮想カメラ40vの設置位置Vを一意に決定することができる。
すなわち、仮想カメラ40vの設置高さZは、(式1)によって算出される。
=K*{(h+Lsinε)/(K−Lcosε)} (式1)
なお、クレーン車12の前方には障害物である杭Qが存在しているものとする。この杭Qは地面から所定の高さを有しており、以後の説明を簡単にするため、旋回角度φ=0,仰角εの姿勢にあるアーム24の先端Cを鉛直上方から地面に射影した位置に存在しているものとする。
(仮想画像の構造の説明)
次に、図5A,図5Bを用いて、仮想カメラ40v(仮想撮像部,図4A参照)から観測されると予測される仮想画像の例について説明する。
図5Aは、前方カメラ40a,左側方カメラ40b,後方カメラ40c,右側方カメラ40dでそれぞれ撮影された画像を座標変換して1枚の仮想画像Iv(x,y)に合成した例を示す図である。
すなわち、前方カメラ40aで撮影された画像I(x,y)を、仮想カメラ40v(仮想撮像部)から観測されると予測される仮想画像IVA(x,y)に変換して、左側方カメラ40bで撮影された画像I(x,y)を、仮想カメラ40v(仮想撮像部)から観測されると予測される仮想画像IVB(x,y)に変換して、後方カメラ40cで撮影された画像I(x,y)を、仮想カメラ40v(仮想撮像部)から観測されると予測される仮想画像IVC(x,y)に変換して、右側方カメラ40dで撮影された画像I(x,y)を、仮想カメラ40v(仮想撮像部)から観測されると予測される仮想画像IVD(x,y)に変換して、このようにして変換された各仮想画像(IVA(x,y),IVB(x,y),IVC(x,y),IVD(x,y))を1枚の画像に合成したものである。
なお、各カメラ(40a,40b,40c,40d)(撮像部)で撮影した画像を仮想カメラ40v(仮想撮像部)から観測した仮想画像(IVA(x,y),IVB(x,y),IVC(x,y),IVD(x,y))に変換する手法には様々なものがあり、そのいずれを用いてもよい。例えば、各カメラ(40a,40b,40c,40d)で撮影した画像Ii(x,y) (i=A〜D)に、全て平坦な地面(高さ0の平面)が映っているものと仮定して、その地面の点が、仮想画像IVi(x,y)(i=A〜D)上でどの画素(座標)に観測されるかを逐次計算することによって、仮想画像IVi(x,y)を生成することができる。
このようにして、前方カメラ40aで撮影された画像I(x,y)は仮想画像IVA(x,y)に変換されて、左側方カメラ40bで撮影された画像I(x,y)は仮想画像IVB(x,y)に変換されて、後方カメラ40cで撮影された画像I(x,y)は仮想画像IVC(x,y)に変換されて、右側方カメラ40dで撮影された画像I(x,y)は仮想画像IVD(x,y)に変換される。変換された仮想画像IVi(x,y)(i=A〜D)には、それぞれ必要な回転操作が施されて、各仮想画像同士の方向が合わせられ、図5Aに示すように1枚の仮想画像Iv(x,y)に合成される。
このとき、クレーン車12の前方にある杭Qは、像Q’に変換される。杭Qが像Q’に変換されるのは、仮想画像IVA(x,y)を生成する際、前述したように前方カメラ40aで撮影した画像I(x,y)には全て地面が映っていると仮定したため、地面から高さを有する杭Qは、仮想カメラ40v(仮想撮像部)から見ると、杭Qの高い位置ほど左右に広がって観測されるためである。すなわち、地面から高さを有する物体は、地面からの高さに応じた量だけ左右方向に広がりを持った領域として観測される。
また、仮想画像Iv(x,y)を生成した際、クレーン車12自身が存在する位置は各カメラ(40a,40b,40c,40d)(撮像部)の死角になるため映像情報が欠落する。情報が欠落する箇所には、図5Aに示すように、仮想画像Iv(x,y)に例えば画素値0を格納して、クレーン車領域Rvとしておく。
なお、図4Aで説明したように、仮想カメラ40v(仮想撮像部)の設置高さZは、アーム24の先端C(図4A参照)が、仮想カメラ40v(仮想撮像部)の撮影範囲の端に位置するように設定される。したがって、クレーン車領域Rvのうちアーム24の先端Cに対応する位置は、仮想画像Iv(x,y)の上端に位置する。
その後、クレーン車領域Rvには、図5Bに示すように、あたかもクレーン車12(図1参照)を上空から見下ろしているように、クレーン車12の姿勢を模擬したアイコンIを重畳する。
(座標変換合成テーブルの説明)
次に、図6A,図6B,図7,図8A,図8Bを用いて、仮想画像Iv(x,y)を生成する際に利用する座標変換合成テーブル82(図3参照)について説明する。
図6Aは、クレーン車12のアーム長Lが短い状態であって、アーム24の旋回角度φがほぼ0(中立位置,−α<φ≦α)にあるときに、仮想画像Iv(x,y)を生成するために利用する座標変換合成テーブル82の一例である、座標変換合成テーブルT(x,y)の構造を示す図である。以後、簡単のため、座標変換合成テーブルT(x,y)を単に、座標変換合成テーブルTと記載する。
座標変換合成テーブルTは、図6Aに示すように、2次元のフレームメモリの形態を有するLUT(ルックアップテーブル)を形成している。そして、図5A,図5Bで説明した各仮想画像IVi(x,y)(i=A〜D)に対応する領域に、各カメラ(40a,40b,40c,40d)(撮像部)に対応する番号と、各カメラ(40a,40b,40c,40d)で撮影される画素の座標値(左右方向座標値(xアドレス)と上下方向座標値(yアドレス))がそれぞれ格納されている。また、前述したクレーン車領域Rvには、クレーン車領域であることを示す特定の値が格納されている。
座標変換合成テーブルTは、具体的には、例えば図6Bに示すようにビット幅24ビットのフレームメモリで構成されている。そして、その上位8ビットには座標変換合成テーブルTを表すLUT番号とカメラ番号iがそれぞれ格納されて、中位8ビットにはカメラ番号i(i=A〜D)で特定されたカメラで撮影された画像Ii(x,y)(i=A〜D)のxアドレス値が格納されて、下位8ビットにはカメラ番号i(i=A〜D)で特定されたカメラで撮影された画像Ii(x,y)(i=A〜D)のyアドレスが格納されている。
このような構造を有する座標変換合成テーブルTを左から右、上から下に向かって順次スキャンしながら、スキャンされた画素に格納された情報を読み出して、読み出された情報が指し示すカメラ番号i(i=A〜D)と、カメラ番号iで特定されたカメラで撮影された画像の画素を指し示すアドレス(x,y)を参照して、カメラ番号i(i=A〜D)で特定されたカメラのアドレス(x,y)の画素値を、座標変換合成テーブルT上の対応する位置に格納することによって、座標変換処理と画像合成処理を、同時に行うことができる。
なお、前述したクレーン車領域Rvに対応する位置は、図6Aに示すように、実際のカメラ映像が格納される領域と区別しておく必要がある。そのため、座標変換合成テーブルTのクレーン車領域Rvに対応する領域には、カメラ番号iを格納する位置に特定の値、例えば「0」を格納しておく。
また、各カメラ(40a,40b,40c,40d)(撮像部)には、できるだけ広範囲を撮像することができるように広角レンズを装着しているため、撮影された画像(I(x,y),I(x,y),I(x,y),I(x,y))には歪曲が発生する。座標変換合成テーブルTは、この歪曲を補正する役割も担う。
すなわち、予めキャリブレーション(校正)を行って、歪曲を伴って撮影された画像(I(x,y),I(x,y),I(x,y),I(x,y))を歪曲がない画像に補正する際の座標変換規則を座標変換合成テーブルTに記憶しておくことができる。
具体的には、キャリブレーションによって、歪曲を含む画像Ii(x,y)上の座標値(xq,yq)と、その座標が変換される、歪曲が補正された仮想画像IVi(x,y)(i=A〜D)上の座標値(xr,yr)のペアを複数組取得して、これらの画素のペアが座標変換行列で結ばれるものとして連立方程式を立て、この連立方程式を解くことによって、歪曲を補正する座標変換行列を決定することができる。なお、こうした歪曲補正の方法は公知であるため、詳細な説明は省略する。座標変換合成テーブルTには、こうした歪曲補正と、仮想画像への座標変換および複数の仮想画像の合成がともに考慮された座標変換の規則が格納される。
次に、図7A,図7Bを用いて、座標変換合成テーブル82のバリエーションについて説明する。
本実施例では、クレーン車12のアーム24の姿勢に応じた仮想画像Iv(x,y)を生成する。すなわち、アーム24の姿勢に対応する複数の座標変換合成テーブルを用意しておく必要がある。
図7Aは、アーム長Lが中程度であって、旋回角度φが0(中立位置)であるときの座標変換合成テーブル82の一例である座標変換合成テーブルTの構造を示す図である。この座標変換合成テーブルTは、図6Aに示した座標変換合成テーブルTと比較すると、クレーン車12(図1参照)の周辺をより広範囲に監視する仮想画像を生成する座標変換合成テーブルになっている。
すなわち、図7Aの場合、仮想カメラ40v(仮想撮像部)が図6Aと比べてより高い位置に設置されるため、クレーン車12周辺がより広範囲に監視される。したがって、図6Aと比較すると、クレーン車領域Rvがより小さくなる。そして、アーム長Lが伸びることによって、アーム24の地面への射影長(図4AでLcosεに相当)が長くなるため、クレーン車領域Rvの中のアーム24に対応する領域の長さがより長くなる。
図7Bは、アーム長Lが長く、旋回角度φが0(中立位置)であるときの座標変換合成テーブル82の一例である座標変換合成テーブルTの構造を示す図である。この座標変換合成テーブルTは、図7Aに示した座標変換合成テーブルTと比較すると、クレーン車12(図1参照)の周辺をより広範囲に監視する仮想画像を生成する座標変換合成テーブルになっている。
すなわち、図7Bの場合、仮想カメラ40v(仮想撮像部)が図7Aと比べてより高い位置に設置されるため、クレーン車12周辺をより広範囲に監視される。したがって、図7Aと比較すると、クレーン車領域Rvがより小さくなる。そして、アーム長Lが伸びることによって、アーム24の地面への射影長(図4AでLcosεに相当)がさらに長くなるため、クレーン車領域Rvの中のアーム24に対応する領域の長さがより長くなる。
図8は、予め準備しておく座標変換合成テーブル82(LUT)の一覧を示す図である。図8の縦軸は、仮想カメラ40v(仮想撮像部)の監視範囲と仮想カメラ40vの設置高さZに対応しており、図8に示す座標変換合成テーブル82では、仮想カメラ40vの高さを3段階に分けて設定している。そして、図8の縦軸方向で下に行くほど、仮想カメラ40vの設置高さZが高くなって監視範囲が広くなっている。
また、図8の横軸は、クレーン車12のアーム24の旋回角度φに対応しており、左に行くほどアーム24が左方向に回転して旋回角度φが大きくなることを示しており、右に行くほどアーム24が右方向に回転して旋回角度φが大きくなることを示している。
図8に示す座標変換合成テーブル82では、クレーン車12のアーム24の旋回角度φを、中立位置(−α<φ≦α)と、右方向の旋回角度φが小(α<φ≦β),中(β<φ≦γ),大(γ<φ≦θ)、および、左方向の旋回角度φが小(−α<φ≦−β),中(−β<φ≦−γ),大(−γ<φ≦−θ)の合計7段階に分けて設定している。なお、α,β,γ,θは、予め設定された旋回角度φのしきい値であって、α<β<γ<θの関係を有する正の定数である。
すなわち、アーム24が左右に旋回したときには、その旋回角度φに応じた量だけ、仮想カメラ40v(仮想撮像部)を光軸周りに回転させたときに撮影されると予測される仮想画像Iv(x,y)が生成される。
実施例1にあっては、図8に示す、仮想カメラ40vの3段階の設置高さZ、および、7段階の旋回角度φにそれぞれ対応する合計21通りの座標変換合成テーブルが準備されている。各々の座標変換合成テーブルTXy(X=A〜C,y=a〜g)は、例えば、仮想カメラ40vの設置高さZが低い位置にある座標変換合成テーブルTAy(y=a〜g),設置高さZが中位置にある座標変換合成テーブルTBy(y=a〜g),設置高さZが高い位置にある座標変換合成テーブルTCy(y=a〜g)とされて、さらに、旋回角度φが左方向の旋回角度が大きい状態から、右方向の旋回角度が大きい状態に応じて、それぞれ、座標変換合成テーブルTXa,TXb,TXc,TXd,TXe,TXf,TXg(X=A〜C)とされる。
なお、前述した図6Aの座標変換合成テーブルTは、図8の座標変換合成テーブルTAdに対応して、図7Aの座標変換合成テーブルTは、図8の座標変換合成テーブルTBdに対応して、図7Bの座標変換合成テーブルTは、図8の座標変換合成テーブルTCdに対応している。
(アイコンの説明)
次に、図9を用いて、クレーン車12の姿勢を模擬したアイコンIのバリエーションについて説明する。
図9は、アイコンテーブル86の内容を示す。アイコンIXy(X=A〜C,y=a〜g)は、前述した座標変換合成テーブル82に用意された各々の座標変換合成テーブルTXy(X=A〜C,y=a〜g)と1対1に対応して準備される。すなわち、各々のアイコンIXyは、図9に示すように、クレーン車12(図1参照)を真上から見下ろした形状を有して、仮想カメラ40vの設置高さZ0,クレーン車12のアーム長L,旋回角度φに応じた形態とサイズを有している。なお、これらのアイコンIはCG(Computer Graphic)を用いて生成してもよいし、クレーン車12を実際に真上から撮影した実写画像から生成してもよい。
なお、図5Bに示したアイコンIは、図9のアイコンテーブルの中のアイコンIAdに対応している。
(仮想画像の実例の説明)
次に、図10A〜図10Fを用いて、図4A,図4Bに示す環境に置かれたクレーン車12において生成される仮想画像Iv(x,y)の実例について説明する。
図10Aは、アーム24の旋回角度φが0(中立位置)、アーム長Lが短い、仮想カメラ40vの設置高さZが低いときに生成される仮想画像Iv(x,y)の一例を示す図である。このとき、仮想画像Iv(x,y)上で、アーム24が上方向を向く状態となるように、仮想カメラ40vの設置高さZが低く、旋回角度φが中立位置を示す座標変換合成テーブルTAdが選択されて、この座標変換合成テーブルTAdに基づいて、各カメラ(40a,40b,40c,40d)(撮像部)で撮影された画像がそれぞれ仮想画像IVi(x,y)(i=A〜D)に座標変換されて合成される。そして、アイコンテーブル86の中から、仮想カメラ40vの設置高さZが低く、旋回角度φが中立位置を示すアイコンIAdが選択されて重畳される。このとき、前方カメラ40aで撮影された杭Qが仮想画像IVA(x,y)の中に像Q’として表示されて、運転者8は、この像Q’に注意しながらアーム24を操作する。
図10Bは、アーム24の旋回角度φが右旋回「小」、アーム長Lが短い、仮想カメラ40vの設置高さZが低いときに生成される仮想画像Iv(x,y)の一例を示す図である。このとき、仮想画像Iv(x,y)上で、アーム24が上方向を向く状態となるように、仮想カメラ40vの設置高さZが低く、旋回角度φが右旋回小状態を示す座標変換合成テーブルTAeが選択されて、この座標変換合成テーブルTAeに基づいて、各カメラ(40a,40b,40c,40d)(撮像部)で撮影された画像がそれぞれ仮想画像IVi(x,y)(i=A〜D)に座標変換されて合成される。そして、アイコンテーブル86の中から、仮想カメラ40vの設置高さZが低く、旋回角度φが右旋回「小」状態を示すアイコンIAeが選択されて重畳される。このとき、前方カメラ40aで撮影された杭Qが仮想画像IVA(x,y)の中に像Q’として表示されて、運転者8は、この像Q’に注意しながらアーム24を操作する。
図10Cは、アーム24の旋回角度φが右旋回「中」、アーム長Lが短い、仮想カメラ40vの設置高さZが低いときに生成される仮想画像Iv(x,y)の一例を示す図である。このとき、仮想画像Iv(x,y)上で、アーム24が上方向を向く状態となるように、仮想カメラ40vの設置高さZが低く、旋回角度φが右旋回中状態を示す座標変換合成テーブルTAfが選択されて、この座標変換合成テーブルTAfに基づいて、各カメラ(40a,40b,40c,40d)(撮像部)で撮影された画像がそれぞれ仮想画像IVi(x,y)(i=A〜D)に座標変換されて合成される。そして、アイコンテーブル86の中から、仮想カメラ40vの設置高さZが低く、旋回角度φが右旋回「中」状態を示すアイコンIAfが選択されて重畳される。このとき、前方カメラ40aで撮影された杭Qが仮想画像IVA(x,y)の中に像Q’として表示されて、運転者8は、この像Q’に注意しながらアーム24を操作する。
図10Dは、アーム24の旋回角度φが右旋回「大」、アーム長Lが短い、仮想カメラ40vの設置高さZが低いときに生成される仮想画像Iv(x,y)の一例を示す図である。このとき、仮想画像Iv(x,y)上で、アーム24が上方向を向く状態となるように、仮想カメラ40vの設置高さZが低く、旋回角度φが右旋回「大」状態を示す座標変換合成テーブルTAgが選択されて、この座標変換合成テーブルTAgに基づいて、各カメラ(40a,40b,40c,40d)(撮像部)で撮影された画像がそれぞれ仮想画像IVi(x,y)(i=A〜D)に座標変換されて合成される。そして、アイコンテーブル86の中から、仮想カメラ40vの設置高さZが低く、旋回角度φが右旋回「大」状態を示すアイコンIAgが選択されて重畳される。このとき、前方カメラ40aで撮影された杭Qが仮想画像IVA(x,y)の中に像Q’として表示されて、運転者8は、この像Q’に注意しながらアーム24を操作する。
図10Eは、アーム24の旋回角度φが0(中立位置)、アーム長Lが中程度、仮想カメラ40vの設置高さZが中程度のときに生成される仮想画像Iv(x,y)の一例を示す図である。このとき、仮想画像Iv(x,y)上で、アーム24が上方向を向く状態となるように、仮想カメラ40vの設置高さZが中程度、旋回角度φが中立位置を示す座標変換合成テーブルTBdが選択されて、この座標変換合成テーブルTBdに基づいて、各カメラ(40a,40b,40c,40d)(撮像部)で撮影された画像がそれぞれ仮想画像IVi(x,y)(i=A〜D)に座標変換されて合成される。そして、アイコンテーブル86の中から、仮想カメラ40vの設置高さZが中程度、旋回角度φが中立位置を示すアイコンIBdが選択されて重畳される。このとき、図10Aに示した仮想画像Iv(x,y)の生成条件と比べて、仮想カメラ40vの設置高さZが上昇するため、より広範囲を監視した仮想画像Iv(x,y)が表示される。そして、表示範囲の拡大に応じてアイコンIのサイズが小さくなる。このようにして生成された仮想画像Iv(x,y)の中には、前方カメラ40aで撮影された杭Qが像Q’として表示されて、運転者8は、この像Q’に注意しながらアーム24を操作する。
図10Fは、アーム24の旋回角度φが0(中立位置)、アーム長Lが長い、仮想カメラ40vの設置高さZが高いときに生成される仮想画像Iv(x,y)の一例を示す図である。このとき、仮想画像Iv(x,y)上で、アーム24が上方向を向く状態となるように、仮想カメラ40vの設置高さZが高く、旋回角度φが中立位置を示す座標変換合成テーブルTCdが選択されて、この座標変換合成テーブルTCdに基づいて、各カメラ(40a,40b,40c,40d)(撮像部)で撮影された画像がそれぞれ仮想画像IVi(x,y)(i=A〜D)に座標変換されて合成される。そして、アイコンテーブル86の中から、仮想カメラ40vの設置高さZが高く、旋回角度φが中立位置を示すアイコンICdが選択されて重畳される。このとき、図10Eに示した仮想画像Iv(x,y)の生成条件と比べて、仮想カメラ40vの設置高さZが上昇するため、より広範囲を監視した仮想画像Iv(x,y)が表示される。そして、表示範囲の拡大に応じてアイコンIのサイズが小さくなる。このようにして生成された仮想画像Iv(x,y)の中には、前方カメラ40aで撮影された杭Qが像Q’として表示されて、運転者8は、この像Q’に注意しながらアーム24を操作する。
(実施例1の作用の説明)
次に、実施例1の具体的な作用について、図11〜図15のフローチャートを用いて説明する。
図11は、実施例1で行う処理の全体の流れを示したフローチャートである。以下、順を追って説明する。
(ステップS10)各カメラ(40a,40b,40c,40d)(撮像部)で撮影を行って、撮影された画像入力を行う。
(ステップS12)撮影された画像信号をAD変換器(52a,52b,52c,52d)でAD変換して、デジタル化された画像信号に変換する。
(ステップS14)デジタル化された画像信号を、デコーダ(54a,54b,54c,54d)によってデコードして、RGB信号、または、輝度色差信号であるYCbCr,H−Sync,V−Sync信号に変換する。
(ステップS16)重機姿勢計測部90において、クレーン車12のアーム24の旋回角度φと、アーム長Lと、仰角εを計測する。
(ステップS20)仮想撮像部設置部80において、アーム24の旋回角度φの符号(旋回方向)と大きさ(旋回量)を判定する。具体的な処理の内容については後述する。
(ステップS50)仮想撮像部設置部80において、仮想カメラ40v(仮想撮像部)の設置位置を算出する。なお、ここで行われる具体的な処理の内容については後述する。
(ステップS70)仮想画像生成部100において、座標変換合成処理を行う。なお、ここで行われる具体的な処理の内容については後述する。
(ステップS90)アイコン重畳表示部88において、アイコンIの選択と重畳を行う。なお、ここで行われる具体的な処理の内容については後述する。
(ステップS100)重機姿勢計測部90において、クレーン車12のアーム24の旋回角度φと、アーム長Lと、仰角εを計測して、ステップS16で計測したクレーン車12の姿勢と変化がないか否かを確認する。クレーン車12の姿勢に変化がないときはステップS102に進み、クレーン車12の姿勢に変化があるときは、ステップS10に戻る。
(ステップS102)エンコーダ64が、アイコンIが重畳されてRGB信号、または、輝度色差信号であるYCbCr,H−Sync,V−Sync信号に載せられた仮想画像Iv(x,y)をエンコードして、コンポジット信号(デジタル信号)に変換する。
(ステップS104)DA変換器66が、コンポジット信号(デジタル信号)をアナログ信号に変換する。
(ステップS106)変換されたアナログ信号をモニタ78(表示部96)に表示して処理を終了する。なお、この後ステップS10に戻って同じ処理を繰り返してもよい。
次に、図12を用いて、旋回方向,旋回量判定処理の流れについて説明する。この処理は、仮想撮像部設置部80において行われる。
(ステップS22)アーム24の旋回角度φがほぼ0(中立位置)であるか否かを判定する。具体的には、ジャイロセンサ70で計測された旋回角度φが、−α<φ≦αであるとき、旋回角度φが0(中立位置)であると判定する。φ=0と判定されたときはステップS46に進み、それ以外のときはステップS24に進む。
(ステップS24)アーム24の旋回角度φが正(右旋回)であるか否かを判定する。φが正であるときはステップS26に進み、それ以外のときはステップS36に進む。
(ステップS26)アーム24の旋回角度φが、α<φ≦βを満たすか否かを判定する。条件を満たすときはステップS34に進み、それ以外のときはステップS28に進む。
(ステップS28)アーム24の旋回角度φが、β<φ≦γを満たすか否かを判定する。条件を満たすときはステップS30に進み、それ以外のときはステップS32に進む。
(ステップS30)アーム24の旋回方向は右方向、旋回量は「中」であると判定してメインルーチン(図11)に戻る。
(ステップS32)アーム24の旋回方向は右方向、旋回量は「大」であると判定してメインルーチン(図11)に戻る。
(ステップS34)アーム24の旋回方向は右方向、旋回量は「小」であると判定してメインルーチン(図11)に戻る。
(ステップS36)アーム24の旋回角度φが、−α<φ≦−βを満たすか否かを判定する。条件を満たすときはステップS44に進み、それ以外のときはステップS38に進む。
(ステップS38)アーム24の旋回角度φが、−β<φ≦−γを満たすか否かを判定する。条件を満たすときはステップS40に進み、それ以外のときはステップS42に進む。
(ステップS40)アーム24の旋回方向は左方向、旋回量は「中」であると判定してメインルーチン(図11)に戻る。
(ステップS42)アーム24の旋回方向は左方向、旋回量は「大」であると判定してメインルーチン(図11)に戻る。
(ステップS44)アーム24の旋回方向は左方向、旋回量は「小」であると判定してメインルーチン(図11)に戻る。
(ステップS46)アーム24の旋回なしと判定してメインルーチン(図11)に戻る。
次に、図13を用いて、仮想カメラ40v(仮想撮像部)の設置位置算出処理の流れについて説明する。この処理は、仮想撮像部設置部80において行われる。
(ステップS52)クレーン車12のアーム長Lとアーム24の仰角εを用いて、前述した(式1)によって仮想カメラ40v(仮想撮像部)の設置高さZを算出する。
(ステップS54)算出された設置高さZが、予め設定したしきい値Zα以下か否かを判定する。Z≦ZαのときはステップS62に進み、それ以外のときはステップS56に進む。
(ステップS56)算出された設置高さZが、予め設定したしきい値Zα,Zβ(Zα<Zβ)に対して、Zα<Z≦Zβを満たすか否かを判定する。条件を満たすときはステップS58に進み、それ以外のときはステップS60に進む。
(ステップS58)仮想カメラ40v(仮想撮像部)の設置高さZは「中」と判定してメインルーチン(図11)に戻る。
(ステップS60)仮想カメラ40v(仮想撮像部)の設置高さZは「高」と判定してメインルーチン(図11)に戻る。
(ステップS62)仮想カメラ40v(仮想撮像部)の設置高さZは「低」と判定してメインルーチン(図11)に戻る。
次に、図14を用いて、座標変換合成処理の流れについて説明する。この処理は、座標変換合成部84において行われる。
(ステップS72)座標変換合成テーブル(LUT)TXy(X=A〜C,y=a〜g)の中から、仮想カメラ40v(仮想撮像部)の設置高さZに対応する座標変換合成テーブルを選択する。
(ステップS74)ステップS72で選択された仮想カメラ40v(仮想撮像部)の設置高さZに対応する座標変換合成テーブルTXyの中から、アーム24の旋回角度φに対応する座標変換合成テーブル(LUT)TXyを1つ選択する。
(ステップS76)選択された座標変換合成テーブルTXyを用いて座標変換合成処理を実行し、仮想画像Iv(x,y)を生成してメインルーチン(図11)に戻る。
次に、図15を用いて、アイコンの選択、重畳処理の流れについて説明する。この処理は、アイコン重畳表示部88において行われる。
(ステップS92)アイコンテーブル86の中から、仮想カメラ40v(仮想撮像部)の設置高さZに対応するアイコンIを選択する。
(ステップS94)ステップS92で選択された仮想カメラ40v(仮想撮像部)の設置高さZに対応するアイコンの中から、アーム24の旋回角度φに対応するアイコンIを1つ選択する。
(ステップS96)仮想画像Iv(x,y)の上に選択されたアイコンIを重畳し、メインルーチン(図11)に戻る。
(実施例1の変形例の説明)
なお、仮想画像Iv(x,y)の形態は、図10A〜図10Fに示した形態に限定されるものではない。すなわち、図16A,図16Bに示すように、各カメラ(40a,40b,40c,40d)(撮像部)で撮影した画像をそれぞれ仮想画像IVi(x,y)(i=A〜D)に変換した後、仮想画像IVi(x,y)(i=A〜D)をアイコンIの周囲に円形状に配置して仮想画像Iv(x,y)を生成してもよい。なお、図16Aは、アーム24の旋回角度φが0(中立位置)、アーム長Lが短い、仮想カメラ40vの設置高さZが低いときに生成される仮想画像Iv(x,y)の一例を示す図であり、図16Bは、アーム24の旋回角度φが右旋回「小」、アーム長Lが短い、仮想カメラ40vの設置高さZが低いときに生成される仮想画像Iv(x,y)の一例を示す図である。
このように、仮想画像IVi(x,y)(i=A〜D)を円形状に合成することにより、アーム24の旋回に応じて仮想画像Iv(x,y)を更新する際に、各カメラ(40a,40b,40c,40d)(撮像部)で撮影した画像の表示領域の形状が変化しないため、映像をより一層見やすくすることができる。
次に、本発明の別の実施形態である実施例2について、図面を参照して説明する。
(実施例2のシステム構成の説明)
本実施例2は、実施例1で説明した重機用周辺監視装置10に、さらに、クレーン車12が走行可能な状態にあるときには、クレーン車12の周囲の状況を撮影して、撮影された画像を、クレーン車12の走行方向に応じた形態の仮想画像に変換して表示する機能を付加した重機用周辺監視装置11である。
本実施例に示す重機用周辺監視装置11の機能ブロック構成について、図17を用いて説明する。重機用周辺監視装置11は図17に示す機能ブロック構成を有している。その構成は、実施例1で説明した重機用周辺監視装置10の機能ブロック構成に、さらに、クレーン車12の走行可能方向を検出する走行可能方向検出部98を備えたものである。
この走行可能方向検出部98は、クレーン車12のアーム24がロックされて移動しない状態にあることを検出することによって、クレーン車12が走行可能な状態にあると判定する。そして、さらに、クレーン車12の下部走行体30(図1参照)のシフトポジションを検出することによって、クレーン車の走行可能方向(前進または後退)を検出する。
(実施例2の機能の説明)
次に、図18A,図18Bを用いて、重機用周辺監視装置11の機能について説明する。図18Aは、クレーン車12が図4Aに示した環境にあって、なおかつ前進可能な状態にあるとき、図17に示す表示部96に表示される仮想画像Iv(x,y)の一例を示す図である。
このとき、クレーン車12は前進可能な状態にあるため、仮想画像Iv(x,y)の中には、この後、クレーン車12が通過する方向の画像をより広く表示する。運転者8はこの仮想画像Iv(x,y)を参照してクレーン車12を前進させる。
なお、仮想画像Iv(x,y)の中にはアイコンIAdが重畳される。このアイコンIAdは、図9に示したアイコンIAdを流用してもよいし、走行状態を表すアイコンを準備して、そのアイコンを重畳してもよい。
このような仮想画像Iv(x,y)を生成する機能は、図17に示す座標変換合成テーブル82の中に、クレーン車12が前進可能な状態にあるときに使用する座標変換合成テーブルを用意しておき、走行可能方向検出部98が、クレーン車12が前進可能な状態にあることを検出したときに、クレーン車12の前進方向がより広く表示される座標変換合成テーブルを参照して、座標変換合成部84において仮想画像Iv(x,y)を生成することによって実現される。
なお、クレーン車12の前進方向をより広く表示した仮想画像Iv(x,y)を生成するために、仮想カメラ40v(仮想撮像部)は、例えば、図4A,図4Bで説明した座標系において、予め設定された設置高さZ(<Z)(非図示)に設置されて、なおかつ、クレーン車12の前方方向に所定量Y(非図示)だけ移動させた位置(0,Y,Z)に、鉛直下向きに設置される。
図18Bは、クレーン車12が図4Aに示した環境にあって、なおかつ後退可能な状態にあるとき、図17に示す表示部96に表示される仮想画像Iv(x,y)の一例を示す図である。
このとき、クレーン車12は後退可能な状態にあるため、仮想画像Iv(x,y)の中には、この後、クレーン車12が通過する方向の画像をより広く表示する。運転者8はこの仮想画像Iv(x,y)を参照してクレーン車12を後退させる。
なお、仮想画像Iv(x,y)の中にはアイコンIAdが重畳される。このアイコンIAdは、図9に示したアイコンIAdを流用してもよいし、走行状態を表す新たなアイコンを準備して、そのアイコンを重畳してもよい。
このような仮想画像Iv(x,y)を生成する機能は、図17に示す座標変換合成テーブル82の中に、クレーン車12が後退可能な状態にあるときに使用する座標変換合成テーブルを用意しておき、走行可能方向検出部98が、クレーン車12が後退可能な状態にあることを検出したときに、クレーン車12の後退方向がより広く表示される座標変換合成テーブルを参照して、座標変換合成部84において仮想画像Iv(x,y)を生成することによって実現される。
なお、クレーン車12の後退方向をより広く表示した仮想画像Iv(x,y)を生成するために、仮想カメラ40v(仮想撮像部)は、例えば、図4A,図4Bで説明した座標系において、予め設定された設置高さZ(<Z)(非図示)に設置されて、なおかつ、クレーン車12の後退方向に所定量Y(非図示)だけ移動させた位置(0,−Y,Z)に、鉛直下向きに設置される。
(実施例2の作用の説明)
次に、実施例2の具体的な作用について、図19のフローチャートを用いて説明する。
(ステップS120)各カメラ(40a,40b,40c,40d)(撮像部)で撮影を行って、撮影された画像入力を行う。
(ステップS122)撮影された画像信号をAD変換器(52a,52b,52c,52d)でAD変換して、デジタル化された画像信号に変換する。
(ステップS124)デジタル化された画像信号を、デコーダ(54a,54b,54c,54d)によってデコードして、RGB信号、または、輝度色差信号であるYCbCr,H−Sync,V−Sync信号に変換する。
(ステップS126)走行可能方向検出部98において、クレーン車12が前進可能な状態にあるか否かを判定する。前進可能なときはステップS130に進み、それ以外のときはステップS128に進む。
(ステップS128)走行可能方向検出部98において、クレーン車12が後退可能な状態にあるか否かを判定する。後退可能なときはステップS130に進み、それ以外のときはステップS136に進む。
(ステップS130)仮想撮像部設置部80において、仮想カメラ40v(仮想撮像部)の設置位置を算出する。具体的には、前述したように、クレーン車12の進行方向に応じた位置に仮想カメラ40v(仮想撮像部)を設置する。
(ステップS132)仮想画像生成部100において、座標変換合成処理を行う。具体的な処理の内容は、実施例1で説明した通りである。
(ステップS134)アイコン重畳表示部88において、アイコンIの選択と重畳を行う。具体的には、クレーン車12が走行状態のときに重畳されるアイコンIが選択されて、仮想画像Iv(x,y)に重畳される。
(ステップS136)重機姿勢計測部90において、クレーン車12のアーム24の旋回角度φと、アーム長Lと、仰角εを計測する。
(ステップS138)仮想撮像部設置部80において、アーム24の旋回角度φの大きさと向きを判定する。具体的な処理の内容は、実施例1で説明した通りである。
(ステップS140)仮想撮像部設置部80において、仮想カメラ40v(仮想撮像部)の設置位置を算出する。具体的な処理の内容は、実施例1で説明した通りである。
(ステップS142)仮想画像生成部100において、座標変換合成処理を行う。具体的な処理の内容は、実施例1で説明した通りである。
(ステップS144)アイコン重畳表示部88において、アイコンIの選択と重畳を行う。具体的な処理の内容は、実施例1で説明した通りである。
(ステップS146)重機姿勢計測部90において、クレーン車12のアーム24の旋回角度φと、アーム長Lと、仰角εを計測して、ステップS136で計測したクレーン車12の姿勢と変化がないか否かを確認する。クレーン車12の姿勢に変化がないときはステップS148に進み、クレーン車12の姿勢に変化があるときは、ステップS120に戻る。
(ステップS148)エンコーダ64が、アイコンIが重畳されてRGB信号、または、輝度色差信号であるYCbCr,H−Sync,V−Sync信号に載せられた仮想画像Iv(x,y)をエンコードして、コンポジット信号(デジタル信号)に変換する。
(ステップS150)DA変換器66が、コンポジット信号(デジタル信号)をアナログ信号に変換する。
(ステップS152)変換されたアナログ信号をモニタ78(表示部96)に表示して処理を終了する。なお、この後ステップS120に戻って同じ処理を繰り返してもよい。
以上説明したように、このように構成された本発明の実施例1に係る重機用周辺監視装置10によれば、クレーン車12(重機)の下部走行体30の周囲に複数取り付けられた各カメラ(40a,40b,40c,40d)(撮像部)で撮影された、クレーン車12の周辺の地面を含む複数の画像を、仮想画像生成部100が、重機姿勢計測部90によって計測された、クレーン車12の上部旋回体20のアーム24の旋回角度φと、アーム長さLと、アーム24の仰角εとに応じた位置と方向に設置された仮想カメラ40v(仮想撮像部)から観測されると予測される1枚の仮想画像Iv(x,y)に変換合成して、アイコン重畳表示部88が仮想画像Iv(x,y)の上に、クレーン車12の姿勢に応じたアイコンIを重畳して、クレーン車12の運転者8が視認可能なモニタ78(表示部96)に表示するため、クレーン車12の運転者8は、作業中の重機の姿勢変化によらずに、クレーン車12の周囲にある障害物の位置と方向を即座に認識することができる。
また、このように構成された本発明の実施例1に係る重機用周辺監視装置10によれば、仮想カメラ40v(仮想撮像部)は、少なくとも、クレーン車12(重機)の位置から、仮想カメラ40vの設置位置とアーム24の先端Cとを結ぶ線分の延長線が地面と交差する点まで、の範囲を含む仮想画像Iv(x,y)が生成可能な位置と方向に設置されるため、クレーン車12で作業を行うときに特に注意を払う必要がある、アーム24の先端Cの直下位置を含む範囲を画像化することができる。
また、このように構成された本発明の実施例1に係る重機用周辺監視装置10によれば、仮想画像生成部100は、アーム24のアーム長さLと、アーム24の仰角εと、上部旋回体20のアーム24の旋回角度φにそれぞれ対応する仮想カメラ40v(仮想撮像部)の設置位置と設置方向に応じた座標変換合成テーブル82を有して、重機姿勢計測部90で計測されたアーム長Lと、アーム24の仰角εと、アーム24の旋回角度φに対応する座標変換合成テーブル82に基づいて、仮想画像Iv(x,y)を生成するため、仮想画像の生成を少ない演算量で迅速に行うことができる。
また、このように構成された本発明の実施例1に係る重機用周辺監視装置10によれば、仮想画像生成部100は、アーム24の延伸方向が常に上部に位置する仮想画像Iv(x,y)を生成するため、クレーン車12の運転者8が見ている方向と同じ方向の仮想画像を生成して表示することができる。したがって、運転者8は、仮想画像Iv(x,y)と現実の対応付けを容易に行うことができるため、クレーン車12の周囲にある障害物の位置と方向を即座に認識することができる。
また、このように構成された本発明の実施例1に係る重機用周辺監視装置10によれば、仮想画像生成部100は、仮想カメラ40v(仮想撮像部)を、上部旋回体20の旋回中心を通る鉛直線上に下向きに設置して、なおかつ、重機姿勢計測部90で計測されたアーム24の旋回角度φに応じた角度だけ、仮想カメラ40vの光軸周りに回転させたときに撮影されると予測される仮想画像Iv(x,y)を生成するため、仮想画像Iv(x,y)を少ない演算量で短時間に生成することができる。
また、このように構成された本発明の実施例1に係る重機用周辺監視装置10によれば、アイコン重畳表示部88は、複数のアイコンIが格納されたアイコンテーブル86を有して、重機姿勢計測部90で計測されたクレーン車12(重機)の姿勢に対応するアイコンIをアイコンテーブル86の中から選択して、選択されたアイコンIを仮想画像Iv(x,y)に重畳するため、アイコンIの重畳を少ない演算量で迅速に行うことができる。
さらに、このように構成された本発明の実施例2に係る重機用周辺監視装置11によれば、クレーン車12(重機)の走行可能方向を検出する走行可能方向検出部98を有して、仮想画像生成部100は、走行可能方向検出部98がクレーン車12の走行可能方向を検出したときに、仮想カメラ40v(仮想撮像部)を、クレーン車12の走行可能方向をより広く観測可能な位置と高さと向きに設置するため、クレーン車12の進行方向をよりわかりやすく表示することができる。
なお、実施例1,実施例2では、アーム長L,アーム24の仰角εに応じて、仮想カメラ40v(仮想撮像部)の設置高さZを3段階に分けて設定して、アーム24の旋回角度φを7段階に分けて設定したが、これは、その都度仮想カメラ40vの設置位置と設置方向を算出する演算を行って、仮想画像Iv(x,y)の観測範囲と観測方向を連続的に変化させるようにしてもよい。
また、実施例1,実施例2では、仮想カメラ40v(仮想撮像部)の設置高さZを決める際に、図4Aに示したように、地面上の最遠点である点Aとアーム24の先端Cを通る直線が、Z軸と交差する位置を、仮想カメラ40v(仮想撮像部)の設置位置Vとしたが、仮想カメラ40v(仮想撮像部)の設置位置Vの決定方法は、それに限定されるものではなく、他の基準に基づいて決定してもよい。
さらに、実施例1,実施例2では、各カメラ(40a,40b,40c,40d)(撮像部)で撮影した画像Ii(x,y) (i=A〜D)に、全て平坦な地面(高さ0の平面)が映っているものと仮定して仮想画像IVi(x,y)(i=A〜D)を生成したが、これは、別の規則に基づいて行ってもよい。例えば、図4A,図4Bにおいて、真下に向けて設置された仮想カメラ40v(仮想撮像部)の位置を中心として、仮想カメラ40vの直下の地面(原点O)に接する球面を設定して、各カメラ(40a,40b,40c,40d)で撮影した画像Ii(x,y) (i=A〜D)を、この球面に投影することによって仮想画像IVi(x,y)(i=A〜D)を生成してもよい。このような座標変換を用いると、地面から高さを有する物体の歪が軽減された仮想画像IVi(x,y)(i=A〜D)を得ることができる。
また、実施例1,実施例2では、各カメラ(40a,40b,40c,40d)(撮像部)から出力されたアナログ信号をデジタル変換して、必要な変換合成処理を行った後、再びアナログ信号に変換してモニタ78に表示する構成としたが、その構成に限定されるものではなく、デジタル出力が可能なカメラを用いたシステム構成を採り、カメラから出力されたデジタル信号をそのまま画像処理する構成を採ってもよい。
さらに、実施例1,実施例2では、CAN通信線76を用いて重機姿勢計測部90で計測された結果を全体制御部94に通信したが、これはCAN通信線76に限定されるものではなく、他の通信線、例えば一般的なシリアル通信線を用いて行ってもよい。
以上、本発明の実施例を図面により詳述したが、実施例は本発明の例示にしか過ぎないものであるため、本発明は実施例の構成にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があっても、本発明に含まれることは勿論である。
10 重機用周辺監視装置
40a 前方カメラ(撮像部)
40b 左側方カメラ(撮像部)
40c 後方カメラ(撮像部)
40d 右側方カメラ(撮像部)
76 CAN通信線
80 仮想撮像部設置部
82 座標変換合成テーブル
84 座標変換合成部
86 アイコンテーブル
88 アイコン重畳表示部
90 重機姿勢計測部
91 旋回角計測部
92 アーム長計測部
93 アーム仰角計測部
94 全体制御部
96 表示部
100 仮想画像生成部

Claims (10)

  1. 長さと仰角を変更可能なアームを備えて、運転者が搭乗して左右に旋回可能な上部旋回体と走行移動が可能な下部走行体とからなる重機にあって、前記下部走行体の周囲に複数取り付けられて、前記重機の周辺の地面を含む複数の画像を撮影する撮像部と、
    前記撮像部で撮影された複数の画像を、それぞれ変換、合成して、前記重機の上空の所定の位置に、所定の方向に向けて仮想的に設置された仮想撮像部から観測されると予測される1枚の仮想画像を生成する仮想画像生成部と、
    前記上部旋回体に前記運転者が視認可能に設置された、前記仮想画像が表示される表示部と、を有する重機用周辺監視装置において、
    前記アームの長さと、前記アームの仰角と、前記アームの旋回角度と、をそれぞれ計測する重機姿勢計測部と、前記仮想画像の上に、前記仮想撮像部から観測されると予測される前記重機の姿勢を模擬し、前記アームの長さに応じたサイズのアイコンを重畳するアイコン重畳表示部と、を有して、前記仮想画像生成部は、前記重機姿勢計測部が計測した前記重機の姿勢に応じた位置に、前記姿勢に応じた方向に向けて設置された仮想撮像部から観測されると予測される仮想画像を生成し、前記アイコン重畳表示部は、前記重機の姿勢に応じたアイコンを前記仮想画像に、前記アームの先端が前記仮想画像の端に位置するように重畳して、前記アイコンが重畳された仮想画像を前記表示部に表示することを特徴とする重機用周辺監視装置。
  2. 前記仮想撮像部は、少なくとも、前記重機の位置から、前記仮想撮像部の設置位置と前記アームの先端とを結ぶ線分の延長線が地面と交差する点まで、の範囲を含む仮想画像が生成可能な位置と方向に設置されることを特徴とする請求項1に記載の重機用周辺監視装置。
  3. 長さと仰角を変更可能なアームを備えて、運転者が搭乗して左右に旋回可能な上部旋回体と走行移動が可能な下部走行体とからなる重機にあって、前記下部走行体の周囲に複数取り付けられて、前記重機の周辺の地面を含む複数の画像を撮影する撮像部と、
    前記撮像部で撮影された複数の画像を、それぞれ変換、合成して、前記重機の上空の所定の位置に、所定の方向に向けて仮想的に設置された仮想撮像部から観測されると予測される1枚の仮想画像を生成する仮想画像生成部と、
    前記上部旋回体に前記運転者が視認可能に設置された、前記仮想画像が表示される表示部と、を有する重機用周辺監視装置において、
    前記アームの長さと、前記アームの仰角と、前記アームの旋回角度と、をそれぞれ計測する重機姿勢計測部と、前記仮想画像の上に、前記仮想撮像部から観測されると予測される前記重機の姿勢を模擬したアイコンを重畳するアイコン重畳表示部と、を有して、前記仮想画像生成部は、前記重機姿勢計測部が計測した前記重機の姿勢に応じた位置に、前記姿勢に応じた方向に向けて設置された仮想撮像部から観測されると予測される仮想画像を生成し、前記アイコン重畳表示部は、前記重機の姿勢に応じたアイコンを前記仮想画像に重畳して、前記アイコンが重畳された仮想画像を前記表示部に表示し、
    前記仮想撮像部は、少なくとも、前記重機の位置から、前記仮想撮像部の設置位置と前記アームの先端とを結ぶ線分の延長線が地面と交差する点まで、の範囲を含む仮想画像が生成可能な位置と方向に設置されることを特徴とする重機用周辺監視装置。
  4. 前記重機の走行可能方向を検出する走行可能方向検出部を有して、前記仮想画像生成部は、前記走行可能方向検出部が前記重機の走行可能方向を検出したときに、前記仮想撮像部を、前記重機の走行可能方向をより広く観測可能な位置と高さと向きに設置することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の重機用周辺監視装置。
  5. 長さと仰角を変更可能なアームを備えて、運転者が搭乗して左右に旋回可能な上部旋回体と走行移動が可能な下部走行体とからなる重機にあって、前記下部走行体の周囲に複数取り付けられて、前記重機の周辺の地面を含む複数の画像を撮影する撮像部と、
    前記撮像部で撮影された複数の画像を、それぞれ変換、合成して、前記重機の上空の所定の位置に、所定の方向に向けて仮想的に設置された仮想撮像部から観測されると予測される1枚の仮想画像を生成する仮想画像生成部と、
    前記上部旋回体に前記運転者が視認可能に設置された、前記仮想画像が表示される表示部と、を有する重機用周辺監視装置において、
    前記アームの長さと、前記アームの仰角と、前記アームの旋回角度と、をそれぞれ計測する重機姿勢計測部と、前記仮想画像の上に、前記仮想撮像部から観測されると予測される前記重機の姿勢を模擬したアイコンを重畳するアイコン重畳表示部と、を有して、前記仮想画像生成部は、前記重機姿勢計測部が計測した前記重機の姿勢に応じた位置に、前記姿勢に応じた方向に向けて設置された仮想撮像部から観測されると予測される仮想画像を生成し、前記アイコン重畳表示部は、前記重機の姿勢に応じたアイコンを前記仮想画像に重畳して、前記アイコンが重畳された仮想画像を前記表示部に表示し、
    前記重機の走行可能方向を検出する走行可能方向検出部を有して、前記仮想画像生成部は、前記走行可能方向検出部が前記重機の走行可能方向を検出したときに、前記仮想撮像部を、前記重機の走行可能方向をより広く観測可能な位置と高さと向きに設置することを特徴とする重機用周辺監視装置。
  6. 前記仮想撮像部は、少なくとも、前記重機の位置から、前記仮想撮像部の設置位置と前記アームの先端とを結ぶ線分の延長線が地面と交差する点まで、の範囲を含む仮想画像が生成可能な位置と方向に設置されることを特徴とする請求項5に記載の重機用周辺監視装置。
  7. 前記仮想画像生成部は、前記アームの長さと、前記アームの仰角と、前記アームの旋回角度にそれぞれ対応する前記仮想撮像部の設置位置と設置方向に応じた座標変換合成テーブルを有して、前記重機姿勢計測部で計測された前記アームの長さと、前記アームの仰角と、前記アームの旋回角度に対応する前記座標変換合成テーブルに基づいて、前記仮想画像を生成することを特徴とする請求項1から請求項6のうちいずれか1項に記載の重機用周辺監視装置。
  8. 前記仮想画像生成部は、前記アームの延伸方向が常に上部に位置する仮想画像を生成することを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の重機用周辺監視装置。
  9. 前記仮想画像生成部は、前記仮想撮像部を、前記上部旋回体の旋回中心を通る鉛直線上に下向きに設置して、なおかつ、前記重機姿勢計測部で計測された前記アームの旋回角度に応じた角度だけ、前記仮想撮像部の光軸周りに回転させたときに撮影されると予測される仮想画像を生成することを特徴とする請求項8に記載の重機用周辺監視装置。
  10. 前記アイコン重畳表示部は、複数の前記アイコンが格納されたアイコンテーブルを有して、前記重機姿勢計測部で計測された前記重機の姿勢に対応するアイコンを前記アイコンテーブルの中から選択して、選択されたアイコンを、前記仮想画像に重畳することを特徴とする請求項1から請求項9のいずれか1項に記載の重機用周辺監視装置。
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