JP6320354B2 - スパークプラグ及びその製造方法 - Google Patents

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Description

この発明は、接地電極にチップが設けられたスパークプラグ及びその製造方法に関する。
自動車エンジン等の内燃機関において、中心電極及び接地電極を形成する材料としては、Ni合金等が一般に使用される。Ni合金は、耐酸化性及び耐消耗性に関してPt及びIr等の貴金属を主成分とした貴金属合金に比べると多少劣る。しかし、貴金属に比べて安価であるため接地電極及び中心電極を形成する材料として好適に使用される。
ところで、Ni合金等で形成された、接地電極の先端部と中心電極の先端部との間で火花放電が生じると、接地電極及び中心電極との対向するそれぞれの先端部が火花消耗を生じ易くなる。そこで、接地電極と中心電極との対向するそれぞれの先端部に貴金属製のチップを設け、このチップで火花放電が生じるようにすることで接地電極及び中心電極の耐消耗性を向上させる方法が採用されることがある。
このチップを形成する材料としては、Ir、Ir合金、Pt合金等が挙げられる(例えば特許文献1)。チップを中心電極及び接地電極に接合する方法としては、抵抗溶接が一般的である。しかしながら、接合強度が不十分になることがあり、それに対して様々な試みがなされている。
例えば、特許文献2には、「・・・前記接地電極の先端部に埋設された状態で抵抗溶接された板状の緩和層チップと、前記緩和層チップの中心電極側の部位、及び、前記接地電極のうち前記緩和層チップの中心電極側の部位の外周側の部位に抵抗溶接される一端面、及び、前記中心電極の先端部との間で間隙を形成する他端面を有する貴金属チップとを備えた内燃機関用スパークプラグであって、前記貴金属チップは、白金を主成分とする白金合金からなるとともに、前記緩和層チップは、前記貴金属チップを形成する白金合金と、前記接地電極を形成する金属材料との間の線膨張係数を有する白金合金からなり、前記緩和層チップのうち前記貴金属チップに接合される部位の面積が、前記貴金属チップの一端面の面積よりも小さく、かつ、前記接地電極と、前記貴金属チップとの境界部の外周部分の全域に、少なくとも前記貴金属チップと前記接地電極とがレーザ溶接によって溶融されてなる溶融部が設けられている」(特許文献2の請求項1)内燃機関用スパークプラグが記載されている。
特開昭58−198886号公報 国際公開第2010/058835号公報
ところで、近年、自動車エンジン等の内燃機関では、その高出力化や燃費向上を図るため、燃焼室内に設けられたスパークプラグ周辺に燃料を直接噴射するエンジンや、リーンバーンといった高酸素雰囲気での燃焼条件で運転されることが多くなる傾向にある。このような条件では、チップが酸化消耗し易くなるので、耐火花消耗性に優れるIr合金等よりも耐酸化性に優れるPtやRhを含有する合金からなるチップが好適に用いられる。
しかしながら、このようなPt及びRhを含有する合金からなるチップは、図7(a)に示すように、厳しい冷熱サイクルが繰り返される特定の条件下において中央部が膨らんで凸状の形状に変形し、それによって火花放電ギャップが縮小して着火性が低下したり、チップが電極から剥離したりすることが分かった。
上記のような現象は、チップ及び電極に生じる熱応力が大きくなるほど起こり易い。例えば、チップをレーザ溶接により電極に接合した場合には、レーザ溶接により形成された溶融部で熱応力を軽減できるため、上記のような現象は起こらない。そこで、抵抗溶接に換えて又はこれに加えてレーザ溶接をすることにより、熱応力を軽減し、上記現象が起こらないようにすることが考えられる。しかしながら、チップをレーザ溶接で電極に接合するとかえって電極としての性能が低下することがある。例えば、高さが小さく幅の大きいチップをレーザ溶接により電極に接合した場合、火花放電に寄与するチップの放電面に溶融部が露出するため、この溶融部でチップが消耗し易くなってしまう。このように、高さが小さく幅が大きいチップを電極に接合する場合等特定の条件下では、チップをレーザ溶接で接合することによっては前記問題を解決することができないので、別の手段による解決が望まれる。
この発明は、厳しい冷熱サイクルが繰り返される特定の条件下において生じる、レーザ溶接と異なる方法で接合されたチップの変形及び剥離を抑制することができるスパークプラグ及びその製造方法を提供することを目的とする。
前記課題を解決するための手段は、
(1) 中心電極と、前記中心電極に間隙を介して配置された接地電極と、前記接地電極における前記中心電極に対向する対向面に接合されたチップと、を備えるスパークプラグであって、
前記チップは、放電層と緩和層とを有し、
前記緩和層は、Pt−Ni合金により形成されると共に前記対向面に拡散層を介して接合され、
前記拡散層は、前記接地電極側から前記緩和層側に向かって、Ptの含有率が増大及び/又はNiの含有率が減少する傾斜組成を有し、
前記放電層は、Pt−Rh合金により形成されると共に前記緩和層おける前記接地電極が接合されている側とは反対側にクラッド拡散層を介して接合され、
前記クラッド拡散層は、前記緩和層側から前記放電層側に向かって、Ptの含有率が増大及び/又はNiの含有率が減少する傾斜組成を有し、
前記クラッド拡散層の厚さをCμm、前記拡散層の厚さをDμmとすると、C>Dを満たし、
前記放電層を前記対向面に平行な面で切断したときに得られる複数の断面の平均断面積をAmm、前記緩和層を前記対向面に平行な面で切断したときに得られる複数の断面の平均断面積をBmmとすると、0.81≦A/B≦1.21を満たすスパークプラグである。
前記(1)の好ましい態様として、次の態様を挙げることができる。
(2)前記(1)のスパークプラグにおいて、前記放電層は、Pt及びRhの合計含有率が90質量%以上である。
前記別の課題を解決するための手段は、
(3) 請求項1又は2に記載のスパークプラグの製造方法であって、
前記放電層と前記緩和層とを固相拡散接合により接合して前記チップを形成した後に、前記緩和層と前記対向面とを固相拡散接合により接合することを特徴とするスパークプラグの製造方法である。
この発明に係るスパークプラグは、Pt−Rh合金により形成された放電層とPt−Ni合金により形成された緩和層とを有するチップを備え、前記放電層を前記前記対向面に平行な面で切断したときに得られる複数の断面の平均断面積Aと、前記緩和層を前記対向面に平行な面で切断したときに得られる複数の断面の平均断面積Bとの比A/Bが、0.81≦A/B≦1.21を満たすので、チップの変形及び剥離を抑制することができる。
この発明に係るスパークプラグの製造方法は、前記放電層と前記緩和層とを固相拡散接合により接合して前記チップを形成した後に、前記緩和層と前記対向面とを固相拡散接合により接合するので、クラッド拡散層の厚さCが拡散層の厚さDよりも大きくなるようにクラッド拡散層と拡散層とを形成することができる。クラッド拡散層は拡散層に比べて燃焼室内の内部に配置され、厳しい環境に置かれているので、クラッド拡散層にクラックが発生した場合には、拡散層にクラックが発生した場合に比べて、クラックが進展し、チップが剥離する可能性が高くなる。この発明に係るスパークプラグの製造方法によると、クラッド拡散層の厚さCが拡散層の厚さDよりも大きくなるようにクラッド拡散層と拡散層とを容易に形成することができるので、厳しい環境下に置かれるクラッド拡散層にクラックが発生するのを抑制することができ、また、クラックの進展及びチップの剥離を抑制することができる。
図1は、この発明に係るスパークプラグの一実施例であるスパークプラグの一部断面説明図である。 図2は、図1に示すスパークプラグの接地電極とチップとを拡大して示す断面説明図である。 図3は、他の実施形態のチップを示す断面説明図である。 図4は、他の実施形態のチップを示す断面説明図である。 図5は、他の実施形態のチップを示す断面説明図である。 図6は、他の実施形態のチップを示す断面説明図である。 図7(a)は、Pt−Rh合金からなる円盤状のチップが変形した状態を示す断面説明図である。図7(b)は、Pt−Ni合金からなる円盤状のチップが変形した状態を示す断面説明図である。 図8は、チップの研磨面をEPMAに付属されたWDSによりライン分析したときの元素の含有率Iと分析ラインの距離Xとの関係を示す概略説明図である。
この発明に係るスパークプラグの一実施例であるスパークプラグを図1に示す。図1はこの発明に係るスパークプラグの一実施例であるスパークプラグ1の一部断面全体説明図である。なお、図1では紙面下方すなわち後述する接地電極が配置されている側を軸線Oの先端方向、紙面上方を軸線Oの後端方向として説明する。
このスパークプラグ1は、図1に示すように、軸線O方向に延びる軸孔2を有する略円筒形状の絶縁体3と、前記軸孔2内の先端側に配置された略棒状の中心電極4と、前記軸孔2内の後端側に配置された端子金具5と、前記軸孔2内の前記中心電極4と前記端子金具5との間に配置された接続部6と、前記絶縁体3を保持する略円筒形状の主体金具7と、一端部が前記主体金具7の先端に接合されると共に他端部が前記中心電極4に間隙を介して対向するように配置された接地電極8と、前記接地電極8に設けられたチップ9とを備える。
絶縁体3は、軸線O方向に延びる軸孔2を有し、略円筒形状を有している。絶縁体3は、後端側胴部11と、大径部12と、先端側胴部13、脚長部14とを備えている。後端側胴部11は、端子金具5を収容し、端子金具5と主体金具7とを絶縁する。大径部12は、該後端側胴部11よりも先端側に配置され、径方向外向きに突出している。先端側胴部13は、該大径部12の先端側に配置され、大径部12より小さい外径を有し、接続部6を収容する。脚長部14は、該先端側胴部13の先端側に配置され、先端側胴部13より小さい外径及び内径を有し、中心電極4を収容する。絶縁体3は、絶縁体3における先端方向の端部が主体金具7の先端面から突出した状態で、主体金具7に固定されている。絶縁体3は、機械的強度、熱的強度、電気絶縁性を有する材料で形成されることが望ましい。このような材料として、例えば、アルミナを主体とするセラミック焼結体が挙げられる。
接続部6は、軸孔2内の中心電極4と端子金具5との間に配置され、中心電極4及び端子金具5を軸孔2内に固定すると共にこれらを電気的に接続する。
主体金具7は、略円筒形状を有しており、絶縁体3を内装することにより絶縁体3を保持するように形成されている。主体金具7における先端方向の外周面にはネジ部24が形成されている。このネジ部24を利用して図示しない内燃機関のシリンダヘッドにスパークプラグ1が装着される。主体金具7は、ネジ部24の後端側にフランジ状のガスシール部25を有し、ガスシール部25の後端側にスパナやレンチ等の工具を係合させるための工具係合部26、工具係合部26の後端側に加締め部27を有する。ネジ部24の内周面における先端側は、脚長部14に対して空間を有するように配置されている。主体金具7は、導電性の鉄鋼材料、例えば、低炭素鋼により形成されることができる。
端子金具5は、中心電極4と接地電極8との間で火花放電を行うための電圧を外部から中心電極4に印加するための端子である。端子金具5は、絶縁体3の後端側からその一部が露出した状態で軸孔2内に挿入されて接続部6により固定されている。端子金具5は、低炭素鋼等の金属材料により形成されることができる。
中心電極4は、接続部6に接する後端部28と、前記後端部28から先端側に延びる棒状部29とを有する。中心電極4は、その先端が絶縁体3の先端から突出した状態で絶縁体3の軸孔2内に固定され、主体金具7に対して絶縁保持されている。中心電極4における後端部28と棒状部29とは、Ni合金等の中心電極4に使用される公知の材料で形成されることができる。中心電極4は、Ni合金等により形成される外層と、Ni合金よりも熱伝導率の高い材料により形成され、該外層の内部の軸心部に同心に埋め込まれるように形成されてなる芯部とにより形成されてもよい。芯部を形成する材料としては、例えば、Cu、Cu合金、Ag、Ag合金、純Ni等を挙げることができる。
接地電極8は、略角柱形状に形成されてなり、一端部が主体金具7の先端部に接合され、途中で略L字状に屈曲され、他端部が中心電極4の先端との間に間隙を介して対向するように形成されている。接地電極8は、Niを主成分とするNi合金等の接地電極8に使用される公知の材料で形成されることができる。また、中心電極4と同様にNi合金等により形成される外層と、Ni合金よりも熱伝導率の高い材料により形成され、該外層の内部の軸心部に同心に埋め込まれるように形成されてなる芯部とにより形成されてもよい。
チップ9は、図2に示すように、この実施形態においては円盤状であり、接地電極8における中心電極4に対向する対向面31に設けられている。チップ9は、放電層40と緩和層50とを有する。緩和層50は接地電極8の対向面31に拡散層70を介して接合され、放電層40は緩和層50における接地電極8が接合されている側とは反対側にクラッド拡散層を介して接合されている。
前述したように、発明者らがPt−Rh合金からなる円盤状のチップを接地電極に固相拡散接合したスパークプラグについて、厳しい冷熱サイクルが繰り返される環境下で耐久試験を行ったところ、図7(a)に示すように、チップの中央部が膨らんで凸状の形状に変形することが分かった。このようにチップの形状が凸状に変形すると、火花放電ギャップGが縮小して着火性が低下し、また、チップが電極から剥離する。一方、Pt−Ni合金からなる円盤状のチップを接地電極に固相拡散接合したスパークプラグについて、厳しい冷熱サイクルが繰り返される環境下で耐久試験を行ったところ、チップはPt−Rh合金ほど変形しないが、図7(b)に示すように、固相拡散接合による拘束が弱い外周部が変形し、チップの中央部が凹んだ凹状の形状になることが分かった。そこで、発明者らは、厳しい冷熱サイクルが繰り返される環境下において相反する変形形態をとるPt−Rh合金とPt−Ni合金とを一体化させることで、チップの変形及び剥離が抑制できると考え、この発明を完成させた。すなわち、Pt−Rh合金により形成される放電層40を火花放電が行われる側に配置し、Pt−Ni合金からなる緩和層50を接地電極8に接合される側に配置して一体化したチップ8を形成した。また、この発明に至る過程において、後述するように、Pt−Rh合金の平均断面積AとPt−Ni合金の平均断面積Bとの比A/Bが特定の範囲にあるときにはじめてチップの変形及び剥離を抑制することができることが分かった。
以下において、この実施形態のチップ9について詳しく説明する。
放電層40は、Pt−Rh合金により形成される。すなわち、放電層40はPtの質量含有率が最も多く、Rhの質量含有率が2番目に多い。具体的には、放電層40は、Ptの含有率が60質量%以上95質量%以下であるのが好ましく、Rhの含有率が5質量%以上40質量%以下であるのが好ましい。放電層40は、Pt−Rh合金により形成されるので、耐酸化性及び耐火花消耗性に優れる。特に、放電層40におけるPt及びRhの含有率が前記範囲にあると耐酸化性及び耐消耗性により一層優れる。放電層40は、中心電極4との間で火花放電する放電面41を形成する。チップ9は、放電面41が耐酸化性及び耐火花消耗性に優れるPt−Rh合金により形成されるので、耐酸化性及び耐火花消耗性に優れる。PtとRhとの合計含有率は90質量%以上であるのが好ましい。PtとRhとの合計含有率が90質量%以上であると、中心電極4の先端とチップ9の放電面41との間の距離すなわち火花放電ギャップGが比較的大きく、接地電極8に負荷がかかるような場合でもチップ9の耐消耗性を維持することができる。チップ9は、Pt及びRh以外に含有される元素として、例えば、Ru、Pd、Ni、W、Os、Al、及びY等から選択される少なくとも1種の元素を挙げることができる。
緩和層50は、Pt−Ni合金により形成される。すなわち、緩和層50はPtの質量含有率が最も多く、Niの質量含有率が2番目に多い。具体的には、緩和層50は、Ptの含有率が60質量%以上95質量%以下であるのが好ましく、Niの含有率が5質量%以上40質量%以下であるのが好ましい。緩和層50は、Pt−Ni合金により形成されるので、Pt−Rh合金により形成される放電層40に比べて低融点であり、耐火花消耗性に劣る。しかしながら、緩和層50は、放電層40と接地電極8との間に配置されるので火花放電に寄与する面に露出していないことから、放電層40より耐火花消耗性が劣っていても電極としての性能はほとんど低下しない。また、上述したように、Pt−Ni合金により形成される緩和層50は、厳しい冷熱サイクルが繰り返される環境下において中央部が凹んだ凹状の形状になり易い。チップ9は、凸状の形状になり易い放電層40と凹状の形状になり易い緩和層50とを一体化させて形成されることにより、チップ9の変形及び剥離を抑制することができる。
放電層40及び緩和層50に含まれる各成分の含有率は、次のようにして求めることができる。まず、チップ9の中心を通り、放電層40及び緩和層50の積層方向に平行な面でチップ9を切断し、切断面を露出させる。この切断面を鏡面仕上げして研磨面とする。放電層40の研磨面において、放電層40と緩和層50との境界付近を除く任意の5箇所の測定点で成分分析を行い、得られた測定値の算出平均を放電層40に含まれる各成分の含有率とする。また、緩和層50の研磨面において、放電層40と緩和層50との境界付近及び緩和層50と接地電極8との境界付近を除く任意の5箇所の測定点で成分分析を行い、得られた測定値の算術平均を緩和層50に含まれる各成分の含有率とする。なお、成分分析は、電子線マイクロアナライザ(EPMA:Electron Probe Micro Analyzer)に付属された波長分散型X線分光器(WDS:Wavelength Dispersive X-ray Spectrometer)により行う。
この実施形態のチップ9は、同一の形状を有する放電層40と緩和層50とが接合されて円盤状のチップを形成しているが、放電層40と緩和層50との形状及び/又は大きさは異なっていてもよい。また、放電層40及び緩和層50の形状は円盤状に特に限定されず、楕円盤状、角盤状、円錐台形状、楕円錐台形状、角錐台形状、逆円錐台形状、逆楕円錐台形状、及び逆角錐台形状等であってもよく、このような異なる形状及び大きさを有する放電層と緩和層とが任意に組み合わされてチップを形成してもよい。例えば、図3に示すチップ309は、円盤状の放電層340とこれより大きい径を有する円盤状の緩和層350とがそれぞれの軸線が一致するように積層されてチップ309を形成している。また、図4に示すチップ409は、円盤状の放電層440とこれより小さい径を有する円盤状の緩和層450とがそれぞれの軸線が一致するように積層されてチップ409を形成している。また、図5に示すチップ509は、円盤状の放電層540と円錐台形状の緩和層550とがそれぞれ軸線が一致するように積層されてチップ509を形成している。
チップ9は、放電層40を対向面31に平行な面で切断したときに得られる複数の断面の平均断面積をAmm、緩和層50を対向面31に平行な面で切断したときに得られる複数の断面の平均断面積をBmmとすると、0.81≦A/B≦1.21を満たす。接地電極9に接合されたチップ9は、厳しい冷熱サイクルが繰り返される環境下に曝された場合、A/Bが0.81より小さいと、放電層40が緩和層50から剥離し易くなる。A/Bが1.21より大きいと、チップ9が凸状の形状に変形し、火花放電ギャップGが縮小して着火性が低下する。一方、A/Bが0.81以上1.21以下であると、チップ9の変形及び剥離を抑制することができる。
放電層40及び緩和層50それぞれの平均断面積A,Bは、次のようにして求めることができる。緩和層50については、対向面31側から放電層40側に向かって等間隔に対向面31に平行な断層画像をX線CTスキャナーで撮影し、複数枚の断層画像を得る。得られた複数の断層画像における緩和層50の面積の算術平均を平均断面積Bとする。同様にして、放電層40については、緩和層50側から放電面41側に向かって等間隔に対向面31に平行な断層画像をX線CTスキャナーで撮影し、複数枚の断層画像を得る。得られた複数の断層画像における放電層40の面積の算術平均を平均断面積Aとする。
図2に示すように、緩和層50と接地電極8の対向面31とは、拡散層70を介して接合されている。緩和層50と放電層40とは、拡散層60(以下、クラッド拡散層60と称する)を介して接合されている。拡散層70は、緩和層50と接地電極8の対向面31とを固相拡散接合で接合することにより形成される。クラッド拡散層60は、緩和層50と放電層40とを固相拡散接合で接合することにより形成される。固相拡散接合としては、例えば、抵抗溶接、摩擦撹拌接合、及び熱圧着等を挙げることができる。抵抗溶接は、接合する部材間に大電流を流し、発生する抵抗熱によって加熱し、圧力を加えて行う接合方法である。摩擦撹拌接合は、接合する部材の接合面において、接合用ツールを押圧しながら回転させることにより摩擦熱を発生させて、この摩擦熱により接合部分を軟化させ、その部分を撹拌することにより部材同士を接合する接合方法である。熱圧着は、接合する部材を、部材の融点以下の適切な温度で圧力を加えつつ密着させて、塑性変形を起こさせて行う接合方法である。
拡散層70は、前記接地電極8側から前記緩和層50側に向かって、Ptの含有率が増大及び/又はNiの含有率が減少する傾斜組成を有する。前述したように、接地電極8はNi合金等により形成され、また、緩和層50はPt−Ni合金により形成される。したがって、緩和層50と接地電極8の対向面31とが固相拡散接合で接合されると、Ptの含有率が接地電極8に比べて緩和層50の方が大きい場合には、緩和層50から接地電極8に向かってPtが拡散し、また、Niの含有率が緩和層50に比べて接地電極8の方が大きい場合には、接地電極8から緩和層50に向かってNiが拡散する。その結果、緩和層50と接地電極8との間に、前述した傾斜組成を有する拡散層70が形成される。
クラッド拡散層60は、前記緩和層50側から前記放電層40側に向かって、Ptの含有率が増大及び/又はNiの含有率が減少する傾斜組成を有する。前述したように、緩和層50はPt−Ni合金により形成され、また、放電層40はPt−Rh合金により形成される。したがって、緩和層50と放電層40とが固相拡散接合で接合されると、Ptの含有率が緩和層50に比べて放電層40の方が大きい場合には、放電層40から緩和層50に向かってPtが拡散し、また、Niの含有率が放電層40に比べて緩和層50の方が大きい場合には、緩和層50から放電層40に向かってNiが拡散する。その結果、放電層40と緩和層50との間に、前述した傾斜組成を有するクラッド拡散層60が形成される。
緩和層50と接地電極8とは、固相拡散接合のみにより接合されているのが好ましい。すなわち、緩和層50と接地電極8との間には、固相拡散接合により形成された傾斜組成を有する拡散層70のみが形成され、レーザ溶接等によって形成される溶融部が存在しないことが好ましい。レーザ溶接等によって形成される溶融部は、放電層40に比べて耐消耗性に劣る。よって、溶融部の体積や露出面積が大きくなるほどチップ9の耐消耗性が低下する。したがって、耐消耗性の観点から溶融部は小さい方が好ましく、溶融部が存在しないのが特に好ましい。また、緩和層40と接地電極8とが固相拡散接合のみにより接合され、溶融部を有さない場合に、このチップ9は特にチップ9の変形及び剥離を抑制する効果が高い。
放電層40と緩和層50とは、固相拡散接合のみにより接合されているのが好ましい。レーザ溶接等によって形成される溶融部は、放電層40に比べて耐消耗性に劣る。よって、溶融部の体積や露出面積が大きくなるほどチップ9の耐消耗性が低下する。したがって、放電層40と緩和層50とは、固相拡散接合のみにより接合され、溶融部を有さないのが好ましい。
放電層40と緩和層50との間及び緩和層50と接地電極8との間にそれぞれ拡散層60,70が形成されていることは、前述した放電層40及び緩和層50に含まれる各成分の含有率を測定するときと同様にして切断面を露出させて、接合部分の切断面を鏡面仕上げして得られた研磨面をEPMAに付属されたWDSにより元素分析をすること、及び鏡面仕上げした後にシュウ酸二水和物による電解エッチングを行って得られた研磨面を金属顕微鏡で観察すること等により確認することができる。拡散層70及びクラッド拡散層60は、通常、数百μm程度の厚みを有する。拡散層70及びクラッド拡散層60が、それぞれ傾斜組成を有することは、前記研磨面をEPMAに付属されたWDSによりマッピング分析をすると、Pt及び/又はNiが拡散層60,70の両側に隣接している部材のうちの一方の部材から他方の部材に拡散し、一方の部材側から他方の部材側に向かって、Pt及び/又はNiの質量含有率が連続的に又は段階的に増大又は減少している領域として確認できる。また、抵抗溶接及び熱圧着のように、接合する部材同士に圧力を加えて塑性変形を起こさせることにより部材同士を接合している場合には、部材同士が塑性変形して密着しているのが観察される。レーザ溶接等のように溶融部が形成される場合、溶融部を金属顕微鏡で観察すると、接合する部材の溶融液が凝固した後に形成される特有の結晶組織、例えばデンドライト組織等が溶融部の領域全体に観察されたり、部材同士が混合したマーブル状の溶融合金層が溶融部の領域全体に観察されたりする。なお、固相拡散接合の場合、接合する部材の融点以下の温度で接合するので、拡散層60,70を金属顕微鏡で観察した場合、拡散層60,70の一部にデンドライト組織等の結晶組織や部材同士が混合したマーブル状の溶融合金層が観察されたりすることはあっても、拡散層60,70の領域全体にデンドライト組織等の結晶組織や部材同士が混合したマーブル状の溶融合金層が観察されたりすることはない。
チップ9は、クラッド拡散層60の厚さをCμm、拡散層70の厚さをDμmとすると、C>Dを満たすのが好ましい。
チップ9と接地電極8とは、放電層40と緩和層50、及び緩和層50と接地電極8という2つの接合部を有する。一方の接合部で剥離が生じると全体の応力が緩和され、他方の接合部での剥離が抑制される。C≦Dである場合、放電層40と緩和層50と間の接合強度が緩和層50と接地電極8との間の接合強度を下回り易くなるので、放電層40と緩和層50との間にクラックが発生し易くなる。放電層40と緩和層50との間の接合部であるクラック拡散層60は、緩和層50と接地電極8との間の接合部である拡散層70に比べて燃焼室内の内部に配置され、厳しい環境におかれているので、放電層40と緩和層50との間にクラックが発生した場合には、緩和層50と接地電極8との間にクラックが発生した場合に比べて、クラックが進展し、チップが脱落する可能性が高い。したがって、C>Dを満たす、すなわちクラッド拡散層60の厚さCが拡散層70の厚さDよりも大きい方が、厳しい環境下におかれる放電層40と緩和層50との接合部にクラックが発生するのを抑制することができ、また、クラックの進展及びチップの脱落を抑制することができる。
クラッド拡散層60及び拡散層70それぞれの厚さは、固相拡散接合の条件、例えば電流値、加熱温度、処理時間等を適宜変更することにより調製することができる。
クラッド拡散層60及び拡散層70それぞれの厚さは、次のようにして求めることができる。まず、前述した放電層40及び緩和層50に含まれる各成分の含有率を測定するときと同様にして切断面を露出させて、切断面を鏡面仕上げして研磨面とする。この研磨面において、放電層40及び緩和層50の積層方向に分析ラインを設定し、この分析ラインに沿ってEPMAに付属されたWDSにより特性X線を測定し、例えば図8に示すライン分析プロファイルを得る。縦軸は元素の含有率I(質量%)を示し、横軸は分析ラインに沿って測定した距離Xを示す。図8では、Ptのライン分析プロファイルPFPtとNiのライン分析プロファイルPFNiとを示す。なお、得られたライン分析プロファイルは、ノイズ除去のために波長1μm未満の微小な特性X線強度の変動成分をフィルタリングにより除去することが好ましい。
次に、放電層40、緩和層50、及び接地電極8のそれぞれの研磨面において、それぞれの層の中心付近、すなわち他の層との境界及び表面のそれぞれから0.05mm以上離れた任意の少なくとも3箇所の測定点でPt及びNiの含有率(質量%)を測定する。得られた測定値の算術平均を求め、放電層40におけるPtの含有率をIPt1、Niの含有率をINi1、緩和層50におけるPtの含有率をIPt2、Niの含有率をINi2、接地電極8におけるPtの含有率をIPt3、Niの含有率をINi3とする。
図8において、Ptのライン分析プロファイルPFPtと、Ptの含有率I=IPt1−0.03×(IPt1−IPt2)・・・式(1)が示す直線との交点のx座標をx、Niのライン分析プロファイルPFNiと、Niの含有率I=INi1+0.03×(INi2−INi1)・・・式(2)が示す直線との交点のx座標をxとし、これらの値の平均値を放電層40とクラッド拡散層60との境界のx座標xm1(=(x+x)/2)とする。また、同様にして、Ptのライン分析プロファイルPFPtと、Ptの含有率I=IPt2+0.03×(IPt1−IPt2)・・・式(3)が示す直線との交点のx座標をx、Niのライン分析プロファイルPFNiと、Niの含有率I=INi2−0.03×(INi2−INi1)・・・式(4)が示す直線との交点のx座標をxとし、これらの値の平均値をクラッド拡散層60と緩和層50との境界のx座標xm2(=(x+x)/2)とする。
さらに、Ptのライン分析プロファイルPFPtと、Ptの含有率I=IPt2−0.03×(IPt2−IPt3)・・・式(5)が示す直線との交点のx座標をx、Niのライン分析プロファイルPFNiと、Niの含有率I=INi2+0.03×(INi3−INi2)・・・式(6)が示す直線との交点のx座標をxとし、これらの値の平均値を緩和層50と拡散層70との境界のx座標xm3(=(x+x)/2)とする。また、同様にして、Ptのライン分析プロファイルPFPtと、Ptの含有率I=IPt3+0.03×(IPt2−IPt3)・・・式(7)が示す直線との交点のx値をx、Niのライン分析プロファイルPFNiと、Niの含有率I=INi3−0.03×(INi3−INi2)・・・式(8)が示す直線との交点のx値をxとし、これらの値の平均値を拡散層70と接地電極8との境界のx座標xm4(=(x+x)/2)とする。
クラッド拡散層60の厚さtは、t=|xm1−xm2|により、拡散層70の厚さtは、t=|xm3−xm4|により算出する。
なお、分析ラインの設定位置により厚さt,tが変動する場合には、分析ラインの位置を適宜変更して複数の分析ラインにおいてPt及びNiの含有率(質量%)を測定し、上述のようにして厚さt,tを算出し、得られた値の算術平均を最終的なクラッド層60の厚さt及び拡散層70の厚さtとすることが好ましい。
このチップ9は、接地電極8における平面形状の対向面31に接合されているが、図6に示すように、対向面631が有底の凹部632を有し、この凹部632にチップ609が嵌め込まれて、緩和層650が固相拡散接合により形成されて成る拡散層670を介して凹部632に接合されていてもよい。凹部632は、緩和層650の形状と相補的な形状を有し、対向面631から対向面631に直交する方向に向かって切削等により形成される。また、別の態様として、電流を流しつつチップを接地電極の対向面に押し付けることによりチップが接地電極に埋設されるようにしてもよい。
なお、この実施形態では、中心電極4にチップが設けられていないが、チップは中心電極4と接地電極8との両方に設けられていてもよい。中心電極4にチップが設けられている場合には、中心電極に設けられるチップは、チップとして用いられる公知の材料で形成され、公知の接合方法で中心電極に接合されればよい。この実施形態のスパークプラグ1における火花放電ギャップGは、中心地電極4の先端とチップ9の中心電極4に対向する放電面41との間の最短距離である。中心電極にチップが設けられている場合には、中心電極に設けられたチップの先端と接地電極に設けられたチップの放電面との間の最短距離である。この火花放電ギャップGは、通常、0.3〜1.5mmに設定され、この火花放電ギャップGで火花放電が生じる。
このスパークプラグ1は、凸状に変形する傾向にあるPt−Rh合金により形成される放電層40と凹状に変形する傾向にあるPt−Ni合金により形成される緩和層50とを有するチップ9を備え、放電層40の平均断面積Aと緩和層50の平均断面積Bとの比A/Bが、0.81≦A/B≦1.21を満たすので、チップの変形及び剥離を抑制することができる。また、火花放電が行われる側にPt−Rh合金により形成される放電層40が配置されているので、耐火花消耗性及び耐酸化性に優れる。さらに、放電層40と緩和層50、及び緩和層50と接地電極8とが、それぞれ固相拡散接合により接合され、溶融部の体積は小さいので、耐消耗性に優れる。
スパークプラグ1は、例えば次のようにして製造される。
接地電極8及び中心電極4は、例えば、真空溶解炉を用いて、所望の組成を有する合金の溶湯を調製し、線引き加工等して、所定の形状及び所定の寸法に適宜調整して作製する。図6に示すように、接地電極608にチップ609を埋設する場合には、切削等により凹部632を形成する。なお、抵抗溶接等によりチップ609を接地電極608に埋設する場合には、凹部632を形成しなくてもよい。接地電極8を、外層とこの外層の軸心部に埋め込まれるように設けられた芯部とにより形成する場合には、接地電極8はカップ状に形成したNi合金等からなる外材に、外材より熱伝導率の高いCu合金等からなる内材を挿入し、押し出し加工等の塑性加工にて、外層の内部に芯部を有する接地電極8を形成する。中心電極4もまた接地電極8と同様に外層と芯部とにより形成してもよく、この場合には接地電極8と同様にしてカップ状に形成した外材に内材を挿入し、押し出し加工等の塑性加工した後、略角柱状に塑性加工したものを、中心電極4にすることができる。
次いで、所定の形状に塑性加工等によって形成した主体金具7の先端に、接地電極8の一端部を電気抵抗溶接及び/又はレーザ溶接等によって接合する。
チップ9は、まず、放電層40となる円盤体と緩和層50となる円盤体とを作製する。例えば、放電層40となる円盤体は、Pt及びRhを少なくとも含有するチップ材料を配合及び溶解して得られる溶解材を、例えば圧延により板材に加工し、その板材を打ち抜き加工により所定の形状に打ち抜いて形成する方法、Pt及びRhを少なくとも含有する合金を圧延、鍛造又は伸線により線状又はロッド状の素材に加工した後に、これを長さ方向に所定の長さに切断して形成する方法等を採用することができる。緩和層50となる円盤体も放電層40と同様にして作製することができる。
次いで、放電層40となる円盤体と緩和層50となる円盤体とを固相拡散接合により接合してチップ9を作製する。次いで、作製したチップ9における緩和層50と作製した接地電極8の対向面31とを固相拡散接合により接合する。この方法によると、クラッド拡散層60の厚さCが拡散層70の厚さDよりも大きくなるように、厚さC,Dを容易に調整することができる。クラッド拡散層60は拡散層70に比べて燃焼室内の内部に配置され、厳しい環境に置かれているので、クラッド拡散層60にクラックが発生した場合には、拡散層70にクラックが発生した場合に比べて、クラックが進展し、チップ9が剥離する可能性が高くなる。このスパークプラグ1の製造方法によると、クラッド拡散層60の厚さCが拡散層70の厚さDよりも大きくなるようにクラッド拡散層60と拡散層70とを容易に形成することができるので、厳しい環境下に置かれるクラッド拡散層60にクラックが発生するのを抑制することができ、また、クラックの進展及びチップの剥離を抑制することができる。
前記方法とは別の方法として、緩和層50となる円盤体と接地電極8の対向面31とを固相拡散接合により接合した後に、緩和層50における接地電極8が接合されている側とは反対側の面に放電層40となる円盤体を積層して固相拡散接合により接合する方法を採用してもよい。その他、Pt及びRhを少なくとも含有するチップ材料、Pt及びNiを少なくとも含有するチップ材料を配合及び溶解して得られる溶解材をそれぞれ圧延等により板材に加工して固相拡散接合した後、その板材を打ち抜き加工により所定の形状に打ち抜いて形成する方法を採用してもよい。なお、各層の密着度を向上させるため、拡散層を熱処理により厚く形成する方法も採用することができる。
一方、セラミック等を所定の形状に焼成することによって絶縁体3を作製し、この絶縁体3の軸孔2内に中心電極4を挿設し、接続部6を形成する組成物を前記軸孔2内に予備圧縮しつつ充填する。次いで前記軸孔2内の端部から端子金具5を圧入しつつ前記組成物を圧縮加熱する。こうして前記組成物が焼結して接続部6が形成される。次いで接地電極8が接合された主体金具7にこの中心電極4等が固定された絶縁体3を組み付ける。最後に接地電極8の先端部を中心電極4側に折り曲げて、接地電極8に接合されたチップ9の放電面41が中心電極4の先端と対向するようにして、スパークプラグ1が製造される。
本発明に係るスパークプラグ1は、自動車用の内燃機関例えばガソリンエンジン等の点火栓として使用され、内燃機関の燃焼室を区画形成するヘッド(図示せず)に設けられたネジ穴に前記ネジ部24が螺合されて、所定の位置に固定される。この発明に係るスパークプラグ1は、如何なる内燃機関にも使用することができる。この発明に係るスパークプラグ1は、厳しい冷熱サイクルが繰り返される環境下にスパークプラグが曝されるような内燃機関に特に好適である。
この発明に係るスパークプラグ1は、前述した実施例に限定されることはなく、本発明の目的を達成することができる範囲において、種々の変更が可能である。
1.冷熱サイクル試験
(サンプルの作製)
NCF601からなる角材に表1に示す各チップを抵抗溶接により接合してサンプルを作製した。表1に示す試験番号1〜3及び24〜26のチップは、チップ全体が表1に示す組成を有するチップである。表1に示す試験番号4〜23及び27〜29のチップは、放電層と緩和層とを有するクラッドチップである。クラッドチップは、表1に示す組成を有する放電層となる円盤体又は角盤体と表1に示す組成を有する緩和層となる円盤体又は角盤体とを準備し、両者を抵抗溶接により接合して作製した。クラッドチップを角材に接合する際には、緩和層を角材に接触させて抵抗溶接により接合した。
試験番号4〜23及び27〜29のチップにおける平均断面積A,Bは、前述したようにX線CTスキャナー(株式会社東芝製TOSCANER−32300μFD)を用いて複数の断層画像を得て、得られた断層画像の算術平均により求めた。平均断面積Bに対する平均断面積Aの比(A/B)を算出し、表1に示した。
放電層と緩和層との密度が近い場合は、X線CTスキャナーによる層の判別が難しくなるため、チップの中心を通り、放電層及び緩和層の積層方向に平行な面でチップを切断し、切断面を鏡面仕上げして研磨面とし、この研磨面において走査型電子顕微鏡(SEM:Scanning Electron Microscope)に付属されたエネルギー分散型X線分析器(EDS:Energy Dispersive Spectrometer)(日本電子株式会社製IT300)にて組成を確認した後、X線CTスキャナーにより得られた断面画像の算術平均により平均断面積A及びBを求めた。
チップの組成は、前述したように、チップの中心を通り、放電層及び緩和層の積層方向に平行な面でチップを切断し、切断面を鏡面仕上げして研磨面とし、この研磨面において、研磨面の中心付近、クラッドチップの場合には、放電層及び緩和層それぞれの中心付近における任意の5箇所の測定点で成分分析を行い、得られた測定値の算出平均をチップ、放電層、及び緩和層それぞれの組成とした。成分分析は、電子線マイクロアナライザ(EPMA:Electron Probe Micro Analyzer)に付属された波長分散型X線分光器(WDS:Wavelength Dispersive X-ray Spectrometer)(日本電子株式会社製JXA−8500F)により加速電圧:20kV、スポット径100μmに設定して行った。なお、表1において、例えば「Pt−20Rh」という記載は、Rhの含有率が20質量%であり、残部がPtであることを示す。
また、前記研磨面をEPMAに付属されたWDSによりマッピング分析を行ったところ、放電層と緩和層との間及び緩和層と接地電極との間に、数百μmの厚みを有する拡散層が確認された。いずれの拡散層も、両側に隣接している部材のうちの一方の部材側から他方の部材側に向かって、Ptの含有率及び/又はNiの含有率が増大又は減少する傾斜組成を有していた。
放電層と緩和層との間のクラッド拡散層の厚さCと緩和層と角材の対向面との間の拡散層の厚さDは、前述したように求めた。まず、チップの組成を求めるときと同様にして、チップの研磨面を得て、この研磨面において、放電層及び緩和層の積層方向に分析ラインを設定し、この分析ラインに沿ってEPMAに付属されたWDSにより特性X線を測定し、ライン分析プロファイルPFPt,PFNiを得た。また、放電層、緩和層、及び角材それぞれの中心付近におけるPt及びNiの含有率(質量%)の平均値Ipt1、Ipt2、Ipt3、INi1、INi2、INi3を前述したように求めた。これらの値とライン分析プロファイルPFPt,PFNiとから前述したようにクラッド拡散層の厚さC及び拡散層の厚さDを求めた。
(冷熱サイクル試験方法)
作製したサンプルをバーナーで加熱して、1100℃で120秒間維持し、60秒間放冷するサイクルを1サイクルとして、1000サイクル行う冷熱サイクル試験を行った。
(チップの変形量)
角材におけるチップが接合された面に直交する方向をYとし、前記面上の点を0としてチップが配置されている方向を正とする。冷熱サイクル試験後において、チップにおける角材に接合されている側とは反対側の面のうち、Yの値が最大の部位と最小の部位におけるYの値を測定し、最大値と最小値との差を変形量とした。表1において、チップの中央部のYの値がチップの端部に比べて大きいときの変形量を正、チップの中央部のYの値がチップの端部に比べて小さいときの変形量を負として示した。
(チップの変形抑制効果)
表1に示す「チップの変形量」の絶対値によって以下の基準にしたがってチップの変形抑制効果を評価し、表1に示した。
×:変形量が40μm以上
△:変形量が20μm以上40μm未満
○:変形量が10μm以上20μm未満
◎:変形量が10μm未満
(チップの剥離性評価)
冷熱サイクル試験後のサンプルを樹脂に埋入し、チップの径が測定できるようにチップの軸線を通る面で切断した。緩和層と角材との接合部分において、両者が隙間なく接合されている部分の幅fと、緩和層と放電層との接合部分において、両者が隙間なく接合されている部分の幅gとを測定した。チップの幅をEとして、緩和層と角材との接合部分の剥離割合X、及び緩和層と放電層との接合部分の剥離割合Yを次の式にしたがって算出した。
X={(E−f)/E}×100(%)
Y={(E−g)/E}×100(%)
剥離割合X及びYの値によって以下の基準にしたがってチップの剥離性を評価し、表
1に示した。
×:X又はYの値が50%以上
△:X又はYの値が30%以上50%未満
○:X又はYの値が10%以上30%未満
◎:X又はYの値が10%未満
2.耐久試験
(スパークプラグの作製)
図1に示すスパークプラグと同様の形状を有するスパークプラグを作製した。チップは、「1.冷熱サイクル試験」と同様にして作製し、インコネル601製の接地電極に抵抗溶接により接合した。
(耐久試験方法)
作製したスパークプラグを、排気量2.0リットル、直列4気筒のターボエンジンに装着し、空燃比12.0、吸引負圧190kPaの条件にて、エンジンを全開状態で200時間動作させた。
(チップの消耗性評価)
耐久試験前後における火花放電ギャップGをピンゲージで測定し、火花放電ギャップGの増加量を算出した。火花放電ギャップGの増加量によって以下の基準にしたがってチップの消耗性を評価し、表1に示した。なお、表1における「消耗性」の欄において「通常」の場合は、耐久試験前の火花放電ギャップGが0.75mmであり、「高負荷」の場合は、耐久試験前の火花放電ギャップGが1.05mmである。

「通常」の場合
×:火花放電ギャップGの増加量が0.20mm以上
△:火花放電ギャップGの増加量が0.165mm以上0.20mm未満
○:火花放電ギャップGの増加量が0.15mm以上0.165mm未満
◎:火花放電ギャップGの増加量が0.15mm未満

「高負荷」の場合
×:火花放電ギャップGの増加量が0.30mm以上
△:火花放電ギャップGの増加量が0.20mm以上0.30mm未満
○:火花放電ギャップGの増加量が0.165mm以上0.20mm未満
◎:火花放電ギャップGの増加量が0.15mm以上0.165mm未満
☆:火花放電ギャップGの増加量が0.15mm未満
(総合評価)
表1において、「☆」を4点、「◎」を3点、「○」を2点、「△」を1点、「×」を0点として、各サンプルにおける各評価項目の得点の合計により以下の基準にしたがって評価した。ただし、各評価項目中に一つでも「×」がある場合には、合計点によらず総合評価を「×」とした。
×:0点〜10点
△:11点〜15点
○:15点〜17点
◎:18点
☆:19点
Figure 0006320354
表1に示されるように、本発明に係る請求項1の範囲内にある試験番号8〜15、17〜20、22、23、27〜29のサンプルは、いずれもチップの変形性、剥離性、及び消耗性の試験結果が良好であり、総合評価が良好であった。一方、本発明に係る請求項1の範囲外にある試験番号1〜7、16、21、24〜26のサンプルは、チップの変形性、剥離性、及び消耗性のいずれか少なくとも一つの試験結果が悪く、総合評価が悪かった。以下に、各サンプルについて具体的に説明する。
試験番号1及び2と試験番号8〜10とを比較すると、Pt−20Rh合金製のチップを備えた試験番号1のサンプルは、耐消耗性に優れる一方で、凸状に変形し、チップと接地電極との耐剥離性に劣っていた。Pt−10Ni合金製のチップを備えた試験番号2のサンプルは、耐消耗性に劣っており、チップは凹状に変形した。一方、Pt−20Rh合金製の放電層とPt−10Ni、Pt−20Ni、Pt−40Ni合金製の緩和層とをそれぞれ接合して一体化したチップを備えた試験番号8〜10のサンプルは、いずれもチップの変形性、剥離性、及び消耗性の試験結果が良好であり、総合評価が良好であった。試験番号8〜10のサンプルは、凸状に変形する傾向にある放電層と凹状に変形する傾向にある緩和層とを一体化したチップを備えることから、変形性及び剥離性が良好であり、火花放電が行われる部位に耐消耗性に優れるPt−20Rh合金製の放電層が配置されていることから耐消耗性が良好であることが分かる。
試験番号4及び5と試験番号1とを比較すると、いずれも火花放電が行われる部位にPt−20Rh合金が配置されていることから耐消耗性に優れる一方で、変形性及び剥離性に劣っていた。Pt製及びPt−5Au合金製の緩和層をそれぞれ有する試験番号4及び5のサンプルは、試験番号1のサンプルに比べて凸状に変形する変形量が大きかった。このことから、緩和層を有していてもチップの変形及び剥離が抑制するとは限らず、緩和層の材質によっては変形量が大きくなることが分かる。
試験番号6及び7と試験番号3とを比較すると、いずれも火花放電が行われる部位にIrを含む合金が配置されていることから高負荷における耐消耗性に劣っていた。Pt−10Ni合金製の緩和層を有する試験番号6及び7のサンプルは、前記緩和層を有さない試験番号3のサンプルに比べて変形量が小さく、また、剥離性も良好であった。
試験番号17〜20と試験番号16とを比較すると、放電層の平均断面積Aと緩和層の平均断面積Bとの比A/Bが1.21より大きい試験番号16のサンプルは、比A/Bが0.81以上1.21以下である試験番号17〜20のサンプルに比べて、チップの変形量が大きく、変形抑制効果に劣っていた。
試験番号17〜20と試験番号21とを比較すると、放電層の平均断面積Aと緩和層の平均断面積Bとの比A/Bが0.81より小さい試験番号21のサンプルは、比A/Bが0.81以上1.21以下である試験番号17〜20のサンプルに比べて、放電層と緩和層との間の接合部分における耐剥離性に劣っていた。
試験番号11〜13と試験番号14及び15とを比較すると、Pt及びRhの合計含有率が90質量%以上であるチップを備える試験番号11〜13のサンプルは、Pt及びRhの合計含有率が90質量%未満であるチップを備える試験番号14及び15に比べて、高負荷における耐消耗性が良好であった。
試験番号9と試験番号22及び23とを比較すると、放電層と緩和層との間のクラッド拡散層の厚さCと緩和層と接地電極との間の拡散層の厚さとの比C/Dが1以下である試験番号22及び23のサンプルは、C/Dが1より大きい試験番号9のサンプルに比べて、放電層と緩和層との間の接合部分における耐剥離性に劣っていた。
試験番号24〜26及び試験番号27〜29と、試験番号1〜3及び試験番号8〜10とは、前者が角柱状のチップであるのに対し後者が円盤状のチップである点でチップの形状のみが異なる。一方、試験番号24〜26と試験番号1〜3、及び試験番号27〜29と試験番号8〜10とはそれぞれ同様の評価結果が得られた。したがって、チップの形状によらず同様の課題が発生し、本発明によると同様の評価結果が得られることが分かる。
以上から、Pt−Rh合金により形成された放電層とPt−Ni合金により形成された緩和層とがクラッド拡散層を介して接合されたチップが接地電極に拡散層を介して接合され、放電層の平均断面積Aと緩和層の平均断面積Bとの比A/Bが0.81以上1.21以下であると、チップの変形性、耐剥離性、及び耐消耗性に優れることが分かる。
1 スパークプラグ
2 軸孔
3 絶縁体
4 中心電極
5 端子金具
6 接続部
7 主体金具
8,308,408,508,608,708a,708b 接地電極
9,309,409,509,609,709a,709b チップ
11 後端側胴部
12 大径部
13 先端側胴部
14 脚長部
24 ネジ部
25 ガスシール部
26 工具係合部
27 加締め部
28 後端部
29 棒状部
31,631 対向面
40,340,440,540,640 放電層
50,350,450,550,650 緩和層
60 クラッド拡散層
70 拡散層
41 放電面
632 凹部
G 火花放電ギャップ
C クラッド拡散層の厚さ
D 拡散層の厚さ

Claims (3)

  1. 中心電極と、前記中心電極に間隙を介して配置された接地電極と、前記接地電極における前記中心電極に対向する対向面に接合されたチップと、を備えるスパークプラグであって、
    前記チップは、放電層と緩和層とを有し、
    前記緩和層は、Pt−Ni合金により形成されると共に前記対向面に拡散層を介して接合され、
    前記拡散層は、前記接地電極側から前記緩和層側に向かって、Ptの含有率が増大及び/又はNiの含有率が減少する傾斜組成を有し、
    前記放電層は、Pt−Rh合金により形成されると共に前記緩和層おける前記接地電極が接合されている側とは反対側にクラッド拡散層を介して接合され、
    前記クラッド拡散層は、前記緩和層側から前記放電層側に向かって、Ptの含有率が増大及び/又はNiの含有率が減少する傾斜組成を有し、
    前記クラッド拡散層の厚さをCμm、前記拡散層の厚さをDμmとすると、C>Dを満たし、
    前記放電層を前記対向面に平行な面で切断したときに得られる複数の断面の平均断面積をAmm、前記緩和層を前記対向面に平行な面で切断したときに得られる複数の断面の平均断面積をBmmとすると、0.81≦A/B≦1.21を満たすスパークプラグ。
  2. 前記放電層は、Pt及びRhの合計含有率が90質量%以上である請求項1に記載のスパークプラグ。
  3. 請求項1又は2に記載のスパークプラグの製造方法であって、
    前記放電層と前記緩和層とを固相拡散接合により接合して前記チップを形成した後に、前記緩和層と前記対向面とを固相拡散接合により接合することを特徴とするスパークプラグの製造方法。
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