JP6316798B2 - 半導体試料での格子間酸素濃度の決定 - Google Patents

半導体試料での格子間酸素濃度の決定 Download PDF

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Description

本発明は、p型半導体試料の格子間酸素濃度がそれによって決定されることが可能である方法に関する。
マイクロエレクトロニクス業界または光起電応用に向けられるシリコン基板は、酸素を含む。酸素原子は一般に、析出物の形でないときは、結晶格子での格子間位置を占める。チョクラルスキー・プロセスによって得られる単結晶シリコンの場合、または「ソーラー品質」と呼ばれる品質の多結晶シリコンの場合、格子間酸素濃度Cは、1017と2×1018原子/cmとの間で変化する。
格子間位置での酸素(O)は、シリコンの機械的および電気的性質について重要な役割を果たす。特に、200℃と500℃との間に含まれる温度では、酸素は、材料の電気的性質を変更する熱二重ドナー(TDD)と呼ばれる凝集体を形成する。より高い温度では、酸素は、シリコンに存在する金属不純物が捕捉されることを可能にする析出物を形成する。ゲッター効果がそれ故に、得られることもある。さらに、酸素は、製作方法によって導入される転位を阻止することによって基板の機械的性質を改善する。
光起電応用については、高い酸素濃度は、照明下で性能の低下をもたらし、特にpドープのシリコン光起電セル(その多数キャリアは正孔である)の変換効率の低下をもたらす。特に、これは、ホウ素(B)をドープされたシリコンから作られるセルの事例である。
従って、シリコンの電気的および機械的性質への酸素の影響を局所的に決定するために、p型基板での格子間酸素の濃度および分布を知ることは、重要であるように見える。この情報は次いで、デバイスの結晶化または製作方法が最適化されることを可能にする。
半導体試料の酸素濃度は従来、フーリエ変換赤外(FTIR)分光法によって決定される。しかしながら、この技法は、遅くかつ不正確である。それはさらに、少なくとも200μmの厚さを有する試料および試料表面の準備を必要とする。
さらに、FTIR分光法は、1016cm−3未満の濃度Cが正確に測定されることを可能にしない。この限界濃度はその上、正味のドーピングN−Nが典型的には5×1016cm−3よりも大きい高濃度ドープのシリコンではさらに高い。多数の電荷キャリアによる吸収は実際、測定を妨げる。
論文「Characterization of the oxygen distribution in Czochralski silicon using hydrogen−enhannced thermal donor formation」(A.G.Ulyashin他、Materials Science and Engineering B73、124〜129頁、2000年)は、酸素濃度を決定するための別の技法を述べる。
この技法は、熱二重ドナーTDDの形成に基礎を置かれている。水素プラズマ強化熱処理は、p−n接合を形成するためにp型シリコンの試料に適用される。試料でのp−n接合の深さが次いで、広がり抵抗プローブ(SRP)または静電容量−電圧(C−V)の測定結果を用いて決定される。熱ドナー濃度が次いで、p−n接合の深さから計算される。数学モデルは、酸素濃度が熱ドナー濃度から決定されることを可能にする。
使用される特性評価方法は、FTIRと同じように、試料の準備を必要とする。SRP特性評価は、試料の深さについての抵抗プロファイルを確立するために試料が勾配を付けられる必要がある。C−V特性評価は、試料の表面で金属接点を使用する。これらの接点は、試料の材料を損なうまたは汚染することなく除去するのが困難である。
これらの特性評価方法の複雑さに起因して、上述の論文の技法は、遅く、マイクロエレクトロニクスおよび光起電業界の基板への適用が困難である。加えて、基板の準備および水素化(hydrogenation)は、基板を測定の完了時に使用できなくする。
さらに、この技法は、高濃度ドープの基板に当てはまらない。これらの基板については、形成される熱ドナーの量が、測定に必要なp−n接合を出現させるのに十分でない。
論文「Characterisation of oxygen and oxygen−related defects in highly− and lowly−doped silicon」(E.Simoen他、Materials Science and Engineering B102、207〜212頁、2003年)は、低濃度ドープから高濃度ドープのシリコンで酸素および酸素析出物を調べるための同じ技法を述べる。特に、低温でのFTIR分光法は、高濃度ドープのp型シリコンで格子間酸素濃度が測定されることを可能にする。SRPおよびC−V特性評価は、450℃で熱アニーリングにさらされた酸素ドープの高抵抗率シリコンでの熱ドナーの存在を強調する。
特許出願FR2964459は、シリコン基板の酸素濃度をマッピングするための技法を述べる。この技法もまた、シリコンでの熱二重ドナーの形成に基礎を置かれている。抵抗率測定は、熱ドナーの活性化アニーリングの前後に行われる。熱ドナー濃度は次いで、抵抗率値およびシリコンでの電荷キャリア移動度を示す数学モデルから計算される。格子間酸素濃度は次いで、熱ドナー濃度から得られてもよい。
この技法は、特にn型の、低濃度ドープの結晶シリコン試料(正味のドーピング<5×1016cm−3)について良好な結果を示す。p型シリコン試料が、もう一方で高濃度にドープされる(正味のドーピング≧5×1016cm−3)ときは、熱ドナーの生成は、格子間酸素濃度を決定するのに十分な抵抗率変化につながらない。
格子間酸素濃度がどんな種類のp型半導体試料においても決定されることを可能にする方法を提供する必要は存在することが、観察される。
この必要は、次のステップ、
− 熱ドナーを形成するために試料を熱処理にさらすステップと、
− 試料を0Kと100Kとの間に含まれる温度の状態にするステップおよび試料の電荷キャリア濃度を測定するステップと、
− 試料の熱ドナー濃度を試料の電荷キャリア濃度および温度から決定するステップと、
− 格子間酸素濃度を熱ドナー濃度から決定するステップとによって満たされる傾向がある。
他の利点および特徴は、非制限的な例のためだけに与えられ、添付の図面を用いて例示される本発明の特定の実施形態の次の説明からよりはっきりと明らかになるであろう。
本発明による格子間酸素濃度Cを決定するための方法のステップを示す図である。 異なる値の熱ドナー濃度NTDDについて高濃度ドープのシリコン試料での電荷キャリア濃度p対アニーリング温度Tのグラフを示す図である。 異なる値の酸素濃度Cについて熱ドナー濃度NTDD対熱処理時間tのグラフを示す図である。 図1の格子間酸素濃度Cを決定するための方法の追加ステップを示す図である。
pドープのシリコン基板では、多数電荷キャリアは正孔である。周囲温度では、それらの濃度は、シリコンに存在するドーパント不純物、一般にホウ素原子(B)の濃度Nによって規定される。これらの原子は、電子アクセプタと呼ばれる。
対照的に、n型シリコンでは、多数電荷キャリアは、電子である。ドーパント不純物は、電子ドナー原子、例えばリン原子(P)である。周囲温度では、電子濃度は、ドナー原子濃度Nによって与えられる。
加えて、両方の種類のドーパント不純物、アクセプタおよびドナー(それぞれ濃度NおよびNで)を提示する、「補償型基板」と呼ばれる基板が、存在する。もしNがNよりも大きいならば、シリコンはその時、p型であり、正孔濃度は、N−Nに等しい(周囲温度で)。対照的に、もしN>Nならば、シリコンは、n型であり、電子濃度は、N−Nに等しい(周囲温度で)。
シリコン基板を200℃と500℃との間に含まれる温度にさらすことによって、熱ドナーが、基板に形成される。熱ドナーTDDは、各TDDが2つの電子を生成するので、「二重」ドナー型のドーパント不純物と考えられる。
熱ドナーTDDの活性化はその時、基板での自由電荷キャリア濃度の変化を引き起こす。もし基板がn型であるならば、電子濃度は、熱ドナー濃度NTDDの2倍だけ増やされる。もう一方のp型基板では、正孔濃度は、電荷のリバランス(rebalancing)に続いて、濃度NTDDの2倍だけ減らされる。
p型半導体だけ、および例のためにシリコンが、下記で考えられる。
高濃度ドープのシリコンでは、この後pと記載される自由電荷キャリア濃度は、周囲温度では高い(p=N−N≧5×1016cm−3)。それ故に、熱ドナーTDDの活性化によって引き起こされる濃度pの変化が、測定されることになるとき、この変化は、初期電荷キャリア濃度と比較して約4から5桁小さいことが、観察される。その結果、この変化を測定することは、非常に困難である。同様に、シリコンが、低い格子間酸素含有量を含有するときは、活性化される熱ドナーTDDは、数が少ない。電荷キャリア濃度pはその結果、アニーリングが行われても事実上変更されない。
もう一方で、この変化が、0Kと100Kとの間の低温で観察されるときは、電荷キャリア濃度pへの熱ドナーの寄与は、著しいことが、観察される。これは、低温では、自由電荷キャリアの数が、かなり低減され、熱ドナーTDDの数と同じ程度の大きさになるという事実から来る。
任意の種類のp型半導体材料での、特に高濃度ドープのかつ/または少ししか酸素を含有しない材料での格子間酸素濃度を正確に決定するためにこの観察を適用することが、ここで提案される(原則として)。
図1は、格子間酸素濃度Cを決定するための方法のステップF1からF4を示す。
第1のステップF1では、酸素を含有する試料、例えばシリコン基板が、熱ドナーTDDを形成するために熱処理、またはアニーリングにさらされる。アニーリング温度は、好ましくは200℃と500℃との間に、有利には400℃と500℃との間に含まれる。実際、これより先で述べられることになるように、熱ドナーの形成速度論は、この温度範囲では、特に450℃ではよく知られている。アニーリング時間tは、好ましくは1分間と10時間との間に含まれる。この時間は、材料のドーピング・レベルおよび酸素含有量の関数であり、酸素含有量が高いほど、アニーリング時間は、より短いことになり、電荷キャリア密度が高いほど、その時間は、より長いことになる。
試料は次いで、F2で、0Kと100Kとの間に、好ましくは4Kと20Kとの間に含まれる温度Tの状態にされる。試料の電荷キャリア濃度pが次いで、この温度で測定される(ステップF2’)。
測定温度Tが低いほど、酸素濃度Cについての精度は、より高いことになる。4〜20Kの範囲は、精度と実施の容易さとの間の良好なトレードオフを示すので好ましい。この範囲の温度は実際、より複雑でかつ高価な機器を必要とするより低い温度とは異なり、容易に到達可能である。
電荷キャリア濃度pは好ましくは、ホール効果によって測定される。この技法は、上述の温度範囲で正確であり、一方でそれと同時に実施するのが簡単である。しかしながら、他の技法、特に静電容量対電圧(C−V)の測定に基礎を置かれる技法が、想定されることもあり得る。
図1の方法のステップF3は、シリコン試料の熱ドナー濃度NTDDを試料の電荷キャリア濃度pおよび温度Tから決定することにある。
このために、シリコン試料での電荷キャリア濃度pを熱ドナー濃度NTDDに結び付ける、温度Tに対する関係式p(T)が、確立された。
関係式p(T)は、補償型シリコン、すなわち濃度Nのアクセプタ型の不純物および濃度Nのドナー型の不純物(TDDドナー以外の)を含むシリコンの一般的場合に以下で与えられる。当然のことながら、ステップF1のアニーリングの後、シリコンはまた、濃度NTDDの熱二重ドナーも含む。
このシリコンでの電気的中性方程式は、
Figure 0006316798
と書かれる。因子2は、TDDの「二重」ドナー性から生じる。
は、イオン化アクセプタ型不純物の濃度である。それは、次のように濃度Nに依存する(アクセプタ型のすべての不純物が低温でイオン化されるとは限らないので)。
Figure 0006316798
関係式(1)においてN をその表式(2)に置き換え、次いで簡略化することによって、次式が、得られる。
Figure 0006316798
この二次方程式の解は、
Figure 0006316798
と書かれ、ただしNは、アクセプタ型のドーパント不純物の濃度であり、Nは、ドナー型のドーパント不純物の濃度であり、Nは、価電子帯での等価状態密度であり、Eは、アクセプタ状態のエネルギー準位であり(価電子帯の最上部に関して計算される)、kは、ボルツマン定数であり、Tは、温度である。
パラメータN、Eおよびkの値、ならびに温度Tに関するそれらの可能な変化は、著作物「Physics of Semiconductor Devices」(S.M.Sze、Wiley−Interscience、New York、1981年)から知られている。
それ故に、p型シリコンが、アクセプタ型だけのドーパント不純物を含むときは(N=0)、関係式p(T)は、
Figure 0006316798
と書かれる。
上記の関係式(3)および(4)を用いて、熱ドナー濃度NTDDは、所与の温度Tで測定される電荷キャリア濃度pから容易に計算されてもよい。
濃度NTDDの決定はまた、較正曲線を用いて行われてもよい。
図2は、例のためにこれらの較正曲線の1つを示す。この1つは、異なる値のNTDDについて、電荷キャリア濃度p対温度Tを与える。それは、ホウ素ドープのp型シリコン基板(N=1017cm−3)について関係式(4)から確立された。
比較のために、同じ基板だが、しかし熱ドナーを欠く基板についての正孔濃度p(T)(太線プロット)もまた、図2の較正曲線に示されている。
熱ドナーTDDの形成は、正孔濃度pの著しい減少をもたらすことが、観察されてもよい。例えば20Kでは、濃度pは、熱ドナーがない場合は4.3×1011cm−3に等しい。それは、1012cm−3に等しい濃度NTDDについては8.9×1010cm−3まで、1014cm−3の濃度NTDDについては9.3×10cm−3まで、1016cm−3の濃度NTDDについては7.43×10cm−3まで低下する。従って、濃度pは、0K〜100Kの温度範囲で濃度NTDDに大きく依存する。
所与の濃度pおよび温度Tについての較正曲線の読み取りは、熱ドナー濃度NTDDが得られることを可能にする。
ステップF4(図1)では、試料の格子間酸素濃度Cが、アニーリング時間tおよびステップF3で計算される熱ドナー濃度NTDDから決定される。
格子間酸素濃度Cは好ましくは、論文「Formation kinetics of oxygen thermal donors in silicon」(C.A.Wijaranakula他、Appl.Phys.Lett.59(13)、1608頁、1991年)から取り込まれる関係式を用いて計算される。この論文は、450℃でのアニーリングによるシリコンでの熱ドナーの形成速度論を述べる。
この温度はさらに、熱ドナーの形成速度と得られる最大濃度との間の良好なトレードオフを構成する。450℃よりも高い温度は、最大濃度を損ねるほどTDDの形成速度を高くする。従って、酸素濃度が高い、例えば5×1017cm−3よりも大きいと仮定されるときに、高温は、特別に許可されるべきである。対照的に、450℃よりも低い温度は、TDDの最大濃度が増やされることを可能にすることになり、近似的酸素濃度が低い、例えば5×1017cm−3未満の基板について使用されるのが可能であることになる。
酸素濃度についての事前情報がない場合は、400℃と500℃との間に含まれる、例えば450℃に等しいアニーリング温度が好ましくは、選択されることになる。
熱ドナー濃度NTDD対酸素濃度Cおよびアニーリング時間tを示す関係式は、以下で与えられ、
Figure 0006316798
ただしDは、格子間酸素拡散係数
Figure 0006316798
である。
tおよびNTDDを知ることで、基板の格子間酸素濃度Cが、容易に計算されてもよい。
別法として、格子間酸素濃度Cは、異なる値の酸素濃度Cについて、熱ドナー濃度NTDD対アニーリング時間tの較正曲線を用いて決定されてもよい。
図3は、約450℃のアニーリング温度について関係式(5)から構築されるこれらの較正曲線の1つを示す。酸素濃度Cの小さな変化は、熱ドナー濃度NTDDの大きな変化をもたらすことが、観察されてもよい。
この較正曲線の読み取りは、濃度Cの値が所与の濃度NTDDおよびアニーリング時間tについて決定されることを可能にする。
450℃と異なるアニーリング温度については、特に論文「Effect of oxygen concentration on the kinetics of thermal donor formation in silicon at temperature between 350 and 500℃」(C.A.Londos他、Appl.Phys.Lett.62(13)、1525頁、1993年)の教示の観点から、関係式(5)および較正曲線が、適合されてもよい。この論文はまた、シリコンでの熱ドナーの形成速度論も述べるが、しかし350℃と500℃との間に含まれる温度についてである。
それ故に、低温でのpの測定結果および熱ドナーを考慮する数学モデルp(T)を組み合わせることによって、濃度NTDDを正確に決定し、それから格子間酸素濃度を推定することが、可能である。
例のために、もし濃度pが、10Kで測定されるならば、Cの検出限界は、1015cm−3まで下げられる。言い換えれば、従来技術の技法が許さない、1015cm−3と同じ程度に低い酸素濃度を測定することが、可能である。
ステップF3で行われるNTDDの計算は、アクセプタ型のドーパント不純物の濃度N、およびおそらくはドナー型のドーパント不純物の濃度N(p型補償型またはそうでない)の値が知られていることを必要とする。これらの値は、基板製造業者によって与えられてもよい。もしそうでない場合は、それらの値は、図1の方法の追加ステップで決定されてもよい。
図4は、決定するための本方法の追加ステップを示し、そのうちの1つは、ドーパント不純物濃度NまたはNが決定されることを可能にする。
好ましくは、濃度NまたはNは、アニーリング・ステップF1より前のステップF0’で決定される。
非補償型p型シリコン(関係式4)については、濃度Nは、基板の初期抵抗率ρが測定された後、次の関係式を用いて計算されてもよく、
Figure 0006316798
ただしqは、素電荷(q=1.6×10−19C)であり、μは、シリコンでの正孔の移動度である。
抵抗率測定は、4点プローブ法によってまたは非接触法によって、例えば誘導結合によって簡単に行われてもよい。
基板がその初期状態で、Nの偽値をもたらすこともあり得るどんな熱ドナーも含まないことを確実にするために、アニーリングが好ましくは、ステップF0において、650℃以上の温度で行われる。これは、酸素析出物(または熱ドナーTDD)を不安定にして、それらを取り除く。酸素原子はその結果、それらの格子間位置を取り戻す。従って、ρの測定は有利には、そのようなアニーリングの後に行われる。
アニーリングF0はその上、熱ドナー濃度NTDDが最初はゼロであることを確実にするために、濃度Nが知られているときでさえ行われてもよい。言い換えれば、ステップF0は、ステップF0’がない場合に行われてもよい。
そのようなアニーリングは好ましくはまた、格子間酸素濃度が決定された(F4)後に、F5において本方法の終わりに使用されもする。このアニーリング・ステップF5を用いて、基板は、その初期状態に戻り、再使用されてもよい。
補償型シリコン(関係式3)の場合は、Nの値およびNの値を両方とも知る必要がある。前のように、これらの2つの値のうちの1つが知られているならば、基板の初期抵抗率が、測定されてもよい。
もしそれらのどちらも知られていないならば、追加の測定、特にGDMS(グロー放電質量分析法)型の測定が、行われてもよい。
好ましい実施形態(図示されない)では、電荷キャリア濃度pは、0Kと100Kとの間に含まれる異なる温度Tについて測定される。濃度NTDDを決定するために関係式(3)または(4)と関連付けられてもよい、いくつかの組の値{p、T}が、次いで得られる。その時、関係式(4)の場合にはドーパント不純物濃度Nを知ることは、もはや必要でない。もう一方のNを知ることは、補償型シリコン(関係式3)の場合には必要なままである。
ここで述べられる決定するための方法の多数の変形および変更は、当業者には明らかであろう。本方法は、シリコン基板との関連で述べられている。しかしながら、本方法はまた、IV族の他のpドープの半導体、特にゲルマニウムまたはシリコン−ゲルマニウム基板に適用されてもよい。ゲルマニウムは実際また、熱ドナーが酸素の存在下で形成されてもよい半導体でもある。
格子間酸素濃度
F0 650℃以上の温度でアニーリングを行うステップ
F0’ ドーパント不純物濃度N、Nを決定するステップ
F1 熱ドナーを形成するために試料を熱処理にさらすステップ
F2 試料を0Kと100Kとの間に含まれる温度Tの状態にするステップ
F2’ 試料の電荷キャリア濃度pを温度Tで測定するステップ
F3 試料の熱ドナー濃度NTDDを試料の電荷キャリア濃度pおよび温度Tから決定するステップ
F4 試料の酸素濃度Cを熱ドナー濃度NTDDおよび熱処理時間tから決定するステップ
F5 650℃以上の温度でアニーリングを行うステップ
アクセプタ型のドーパント不純物の濃度
ドナー型のドーパント不純物の濃度
TDD 熱ドナーの濃度
T 温度
TDD 熱ドナー
p 電荷キャリア濃度
t アニーリング時間

Claims (9)

  1. p型半導体材料から作られる試料の格子間酸素濃度(C)を熱ドナー濃度(NTDD)から決定するための方法であって、次のステップ、
    a)熱ドナーを形成するために所定時間の間、前記試料を熱処理にさらすステップ(F1)を含み、
    前記方法が、次のステップ、
    b)前記試料を0Kと100Kとの間に含まれる温度(T)の状態にするステップ(F2)および前記試料の電荷キャリア濃度(p)を測定するステップ(F2’)と、
    c)前記試料の前記熱ドナー濃度(NTDD)を前記試料の前記電荷キャリア濃度(p)および前記温度(T)から決定するステップ(F3)と
    d)前記熱ドナー濃度(N TDD )、前記所定時間および前記格子間酸素濃度(C )間の関係から、前記格子間酸素濃度(C )を決定するステップ(F4)と、を含むことを特徴とする、方法。
  2. 0Kと100Kとの間に含まれる異なる温度での前記電荷キャリア濃度(p)の複数の測定結果を含み、前記熱ドナー濃度(NTDD)は、前記電荷キャリア濃度対温度の変化を記述する関係式(p(T))との前記測定結果の相関関係によって決定される、請求項1に記載の方法。
  3. 前記試料は、アクセプタ型およびドナー型のドーパント不純物を含み、前記熱ドナー濃度NTDDは、次の関係式を用いて決定され、
    Figure 0006316798
    ただしNは、アクセプタ型のドーパント不純物の濃度であり、Nは、ドナー型のドーパント不純物の濃度であり、Eは、アクセプタ状態のエネルギー準位であり、Nは、価電子帯での等価状態密度であり、kは、ボルツマン定数であり、Tは、温度である、請求項1または2の一項に記載の方法。
  4. 前記熱処理ステップ(F1)の前に、前記ドーパント不純物の濃度(N、N)を前記試料の抵抗率測定結果から決定するステップ(F0’)を含む、請求項3に記載の方法。
  5. 650℃以上の温度でのアニーリング・ステップ(F0)を最初に含む、請求項1から4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 前記電荷キャリア濃度(p)は、ホール効果によって測定される、請求項1から5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 前記熱処理は、200℃と500℃との間に含まれる温度で行われる、請求項1から6のいずれか一項に記載の方法。
  8. 前記熱処理の前記温度は、400℃と500℃との間に含まれる、請求項7に記載の方法。
  9. 前記試料は、前記電荷キャリア濃度(p)を測定する(F2’)ために4Kと20Kとの間に含まれる温度の状態にされる(F2)、請求項1から8のいずれか一項に記載の方法。
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