JP6316119B2 - 嫌気性処理方法及び装置 - Google Patents
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Description
一方、ワンスルーで蒸留後の抽出残液を廃棄する場合には、廃棄した分の水を新たに供給しなければならず、必要水量が多大になる。また、環境へ放出可能なレベルまで汚染度を下げるための廃液処理ないしは浄化処理の負荷が過大になる。さらに、抽出残液には上記嫌気性細菌のための栄養分も含まれており、これを抽出残液と一緒に廃棄すると、新たな栄養分を発酵槽に補充しなければならず、無駄が多い。
特許文献2のような閉循環系において、抽出残液を浄化処理したうえで発酵槽へ戻すことが考えられえる。しかし、抽出残液の全部を浄化処理するのは負荷が大きく時間もかかる。また、浄化処理によって栄養分を分解すると、上記ワンスルー方式と同様に、新たな栄養分を発酵槽に補充しなければならない。
前記抽出残流体のCOD(Chemical Oxygen Demand:化学的酸素要求量)を嫌気処理によって低減する嫌気処理工程と、
前記嫌気処理工程の途中の抽出残流体から一部を分流して還流体として前記発酵槽へ戻す一部還流工程と、
を備えたことを特徴とする。
発酵槽で例えば酢酸などの副生成物が生成されたとしても、嫌気処理工程によって前記副生成物の濃度上昇を抑えることができる。還流体については、嫌気処理工程の途中で取り出すことで、CODがあまり低くならないようにして、栄養分の過剰な処理を抑えることができる。この還流体を発酵槽へ戻すことで液状培地として循環再利用でき、水の補充流量を小さくできる。さらに、残りの抽出残流体については、還流体の分流後も継続して嫌気処理することでCODを十分に小さくでき、その後の好気処理等の後処理ひいては廃棄処理ないしは浄化処理の負荷を低減して処理効率を高めることができる。
前記嫌気処理工程中の抽出残流体のCODが、前記嫌気処理工程前の抽出残流体のCODの0.9倍〜0.97倍になったとき、前記抽出残流体の一部を前記還流体として分流することがより好ましい。
これによって、還流体を過度に嫌気処理するのを確実に防止でき、栄養分の無駄を確実に抑えることができる。
これによって、液状培地の再利用率を高め、水の補充流量を確実に小さくできる。
これによって、抽出残流体のCODを段階的に低下させることができる。かつ、嫌気処理の途中の抽出残流体の一部を還流体として確実に取り出すことができる。各嫌気処理槽において抽出残流体を撹拌してもよい。
これによって、抽出残流体が嫌気処理槽の流入口から終端流出口へ向かって流れるにしたがって、抽出残流体のCODを漸減できる。かつ、嫌気処理の途中の抽出残流体の一部を還流体として取り出すことができる。
これによって、残りの抽出残流体のCODを好気処理に適したレベルまで十分に低下させたうえで好気処理を行なうことができ、好気処理の負荷を低減できる。好気処理によって、抽出残流体のBOD(Biochemical Oxygen Demand:生物化学的酸素要求量)を環境放出可能なレベルまで下げて放出することができる。
好気処理工程として、BODの酸化工程、硝化工程、脱窒工程、脱リン工程、脱硫工程の少なくとも1つを行ってもよい。
これによって、嫌気処理の効率を高めることができ、嫌気処理工程の所要時間を短縮できる。固体状抽出残物については、別途、処理することができる。
これによって、可溶化物を嫌気処理工程に回送して抽出残流体と共に嫌気処理したり、好気処理等の後処理工程を行って廃棄したりすることができる。
前記発酵槽からの流出培地を、前記有機物質を濃縮した抽出流体と前記有機物質を希釈した抽出残流体とに分離する抽出部と、
前記抽出残流体のCOD(化学的酸素要求量)を嫌気処理によって低減する嫌気処理部と、
を備え、前記嫌気処理部が、中途に設けられた中途流出口と、終端に設けられた終端流出口とを有し、かつ前記中途流出口が、還流路を介して前記発酵槽に連なっており、
前記中途流出口から流出される還流体のCODが、残りの抽出残流体が前記終端流出口に達したときのCODよりも大きいことを特徴とする。
発酵槽で例えば酢酸などの副生成物が生成されたとしても、嫌気処理部において分解することで、前記副生成部物の濃度上昇を抑えることができる。また、抽出残流体の一部を嫌気処理部の途中で取り出して発酵槽に戻し、液状培地として循環再利用することができる。これによって、水の補充流量を小さくできる。しかも、嫌気処理部の途中から戻すことで、還流体のCODがあまり低くならないようにして、栄養分の無駄を抑えることができる。さらに、残りの抽出残流体については、還流体の分流後も継続して嫌気処理することでCODを十分に小さくでき、その後の好気処理等の後処理の負荷を低減でき、処理効率を高めることができる。
これによって、抽出残流体を複数段の嫌気処理槽に順次送りながら嫌気処理を行うことで、CODを段階的に低下させることができる。かつ、隣接する所定の2つの嫌気処理槽どうしの間から抽出残流体の一部を還流体として分流させて発酵槽に戻すことができる。各嫌気処理槽において抽出残流体を撹拌してもよい。
これによって、抽出残流体が嫌気処理部の流入口から終端流出口へ向かって流れるにしたがって、抽出残流体のCODを漸減できる。かつ、嫌気処理の途中の抽出残流体の一部を還流体として取り出すことができる。
これによって、前記嫌気処理部において、還流体を分流した後の残りの抽出残流体を更に嫌気処理することで、CODを好気処理に適したレベルまで十分に低下させたうえで、終端流出口から出して好気処理することができる。したがって、好気処理の負荷を低減できる。好気処理によって、抽出残流体のBODを環境放出可能なレベルまで下げて放出することができる。
前記還流体のCODが、前記嫌気処理前の抽出残流体のCODの0.9倍〜0.97倍であることがより好ましい。
これによって、還流体を過度に嫌気処理するのを確実に防止でき、栄養分の無駄を確実に抑えることができる。
これによって、液状培地の再利用率を高め、水の補充流量を確実に小さくできる。
これによって、嫌気処理の効率を高めて所要時間を短縮できる。固体状抽出残物については、別途、処理することができる。
これによって、可溶化物を嫌気処理部に送って抽出残流体と共に嫌気処理したり、好気処理等の後処理を施して廃棄したりすることができる。
図1は、本発明の第1実施形態を示したものである。嫌気性処理装置1は、廃棄物2の処理システムに組み込まれている。廃棄物処理システムでは、溶融炉11において廃棄物2を燃やして低分子レベルまで分解し、一酸化炭素(CO)を含有する嫌気ガス3を生成する。嫌気性処理装置1において、この嫌気ガス3を液状培地4に溶解させるとともに、有機物質生成嫌気性微生物5の嫌気的発酵作用によってエタノール(C2H5OH)、その他の有機物質を生成して、これを抽出する。
以下、詳述する。
なお、抽出部22は、複数の蒸留塔を含んでいてもよい。これら複数の蒸留塔が直接又は並列に接続されていてもよい。抽出部22が、もろみ塔、単蒸留部、精留部などを含んでいてもよい。
連絡路33における還流路40の分岐部よりも後段の嫌気処理槽32側の部分には、送流ポンプ38が設けられている。
<廃棄物燃焼〜ガス生成工程>
溶融炉11に廃棄物2を投入する。廃棄物2は、例えば有機系の産業廃棄物である。また、好ましくはほぼ100%の酸素を溶融炉11に供給する。そして、廃棄物2を例えば2000℃程度に高温加熱して燃焼させる。これによって、廃棄物2の構成分子のほとんどがガス化され、嫌気ガス3が生成される。嫌気ガス3は、COの他,H2、CO2等を含有する。
廃棄物2の燃焼で生じた固形成分(スラグ)は溶融炉11から別途、排出される。
嫌気ガス3を脱酸素部12に通す。このとき、嫌気ガス3中にO2が含まれていた場合、Fe、Ni、Cr、Co、Cu等の遷移金属を触媒として、嫌気ガス3中のCOやH2とO2とが反応して、CO2やH2Oが生成される。これによって、嫌気ガス3からO2が除かれる。
脱酸素後の嫌気ガス3を、圧送ポンプ13にて圧縮して、発酵槽21に圧送する。この嫌気ガス3が、発酵槽21の液状培地4内に勢い良くバブリングされて溶け込む。
これによって、液状培地4中の有機物質生成嫌気性微生物5の発酵作用によって、嫌気ガス3のCO及びH2等からエタノール等のアルコール(有機物質)が生成される。また、CO2や酢酸(CH3COOH)等の副生成物も生成される。
上述したガス脱酸素工程によって嫌気ガス中のO2を除去しておくことで、嫌気性微生物5にダメージを与えるのを防止できる。
抽出部22においては、流出培地4eが蒸留されてエタノールが抽出される。つまり、流出培地4eが、エタノールを高濃度に含む抽出流体7aと、エタノール濃度が低い抽出残流体7bとに分離される。抽出流体7aは、頂部出口22aから流出され、低沸点物質除去や脱水工程などの精製処理等を経て、溶剤や化学品原料、燃料用などの種々の利用に供することができる。
抽出残流体7bは、底部出口22bから嫌気処理部30へ導かれる。
嫌気処理部30においては、抽出残処理用嫌気性微生物6の嫌気発酵によって抽出残流体7bが嫌気処理される。嫌気発酵は、酸発酵とメタン発酵を含む。酸発酵菌による酸発酵によって、抽出残流体7b中の嫌気性微生物5の屍骸等の高分子有機物(バイオマス)を、酢酸などの低分子酸性有機物に分解又は可溶化できる。更に、メタン発酵菌によるメタン発酵によって、酢酸などの低分子酸性有機物(上記発酵工程における副生成物の酢酸を含む)をメタン(CH4)及び二酸化炭素(CO2)に分解できる。これによって、嫌気処理が進むにしたがって、抽出残流体7bのCOD(Chemical Oxygen Demand:化学的酸素要求量)を漸次低減できる。
嫌気処理工程で生じた気体成分(CH4,CO2等)は、各嫌気処理槽31,32の気体出口から排出される。
抽出残流体7bは、複数段の嫌気処理槽31,32によって順次嫌気処理されるとともに、この嫌気処理工程の途中の嫌気処理槽31から嫌気処理槽32へ移行される際に、一部が還流体7cとして分流される。
詳しくは、抽出残流体7bは、先ず前段(第1段)の嫌気処理槽31に導入され、嫌気処理槽31内において撹拌されながら嫌気処理された後、連絡路33へ導出される。そして、連絡路33において、還流体7cと、残りの抽出残流体7dとに分流される。還流体7cは、還流路40へ流れ、発酵槽21へ送られる。残りの抽出残流体7dは、後段の嫌気処理槽32へ流れ、嫌気処理槽32において撹拌されながら更に嫌気処理された後、終端流出口36から出されて排出流体7eとなる。
なお、嫌気処理前の抽出残流体7bのCODは、流出培地4eにおけるアルコール分を差し引いたCODとほぼ等しい。
好ましくは、嫌気処理中の抽出残流体7bのCODが、嫌気処理前の抽出残流体7bのCODの0.5倍〜0.99倍になったとき、還流体7cを分流する。
より好ましくは、嫌気処理中の抽出残流体7bのCODが、嫌気処理前の抽出残流体7bのCODの0.9倍〜0.97倍になったとき、還流体7cを分流する。
これによって、嫌気処理槽31において抽出残流体7bを過度に嫌気処理するのを防止でき、還流体7c内に有機物質生成嫌気性微生物5用の栄養分を未分解で残すことができる。
また、残りの抽出残流体7dのCODは最終的に3000mg/L程度になるようにする。これによって、排出流体7eのCODを後述する好気処理に適したレベルまで下げることができる。
なお、本発明が、上記の数値範囲に限定されるものではない。
なお、上記の流量調節は、流量制御弁によって行ってもよい。
還流体7cは、還流路40によって発酵槽21へ送られる。
この途中で、補充部41から水及び栄養分(ビタミン、リン酸等)が、脱酸素部42を経て、還流体7cへ供給される。これによって、液状体ライン20に水を補充できるとともに、有機物質生成嫌気性微生物5のための栄養分(ビタミン、リン酸等)を補充できる。脱酸素部42においては、上記栄養分を含む水に窒素が曝気されることによって、水中の溶存酸素が、窒素に移り、窒素と一緒に排気される。
その後、還流体7cは、発酵槽21に戻され、液状培地4となる。これによって、液状培地4を循環再利用できる。
上述したように、嫌気処理槽31における嫌気処理によって、酢酸などの副生成物の増加を防止できるから、発酵槽21におけるエタノール等のアルコールの合成効率を維持できる。また、脱酸素部42において補充水から酸素を除去しておくことによって、液状培地4中の有機物質生成嫌気性微生物5に与えるダメージを低減できる。
終端流出口36から出た排出流体7eは、好気処理部50へ送られる。好気処理部50においては、排出流体7eを、好気処理槽51に導入するとともに、曝気機構52によって空気または酸素を曝気して好気発酵を起こさせる。この好気処理によって、排出流体7e中の有機物を酸化分解でき、排出流体7eのBOD(Biochemical Oxygen Demand:生物化学的酸素要求量)を低減できる。更に必要に応じて、周知の方法により、排出流体7eの硝化工程、脱窒工程、脱リン工程、脱硫工程等を行ってもよい。硝化工程においては、硝化菌を用いてもよい。脱窒工程においては、脱窒菌を用いてもよい。脱リン工程においては、脱リン菌を用いてもよい。脱硫工程においては、脱硫菌を用いてもよい。上述したように、嫌気処理槽32における嫌気処理によって排出流体7eのCODひいてはBODを好気処理可能な大きさまで低減しておくことによって、好気処理ひいては廃棄処理ないしは浄化処理の負荷を低減でき、処理効率を高めることができる。
これによって、排出流体7eのBODを規制レベルまで十分に下げることができ、排出流体7eを浄化して河川や下水等の環境に放出して廃棄できる。
図2は、本発明の第2実施形態を示したものである。第2実施形態では、抽出部22の底部出口22bと嫌気処理部30とを結ぶライン20aから戻し路20bが分岐されている。戻し路20bは、発酵槽21に連なっている。
また、嫌気処理部30へ送られる抽出残流体7bの流量が減るため、嫌気処理部30の負担を軽減できる。
嫌気処理部30Xには攪拌機構は設けられていない。
可溶化物は、液状抽出残流体7gと共に嫌気処理部30へ導入してもよい。或いは、好気処理を行ったうえで廃棄してもよい。
例えば、嫌気ガス3は、CO及びH2のうち少なくとも一方を含んでいればよい。ただし、嫌気ガス3がH2を含みCOを含まない場合は、CO2等の他の炭素源が必要になる。
生成目的の有機物質は、エタノール、ブタノール等のアルコールに限られず、酢酸などの他の有機化合物であってもよい。
流体4,7a〜7e,7gは、流動可能であればよく、固形分を含んでいてもよい。
第1実施形態の変形例として、3つ以上の嫌気処理槽が、カスケード接続されていてもよい。これら3つ以上の嫌気処理槽のうち、隣接する所定の2つの嫌気処理槽どうしの間に中途流出口35及び還流路40が設けられることで、これら所定の2つの嫌気処理槽どうし間から還流体7cが分流されるようにしてもよい。
第1実施形態(図1)において、還流路40が、連絡路33から分岐されるのではなく、嫌気処理槽31における連絡路33の接続部の近傍から直接延び出ていてもよい。この還流路40の嫌気処理槽31との接続部が、中途流出口35を構成していてもよい。
複数の実施形態を互いに組み合わせてもよい。例えば、第3実施形態(図3)及び第4実施形態(図4)においても、第2実施形態(図2)と同様に、抽出部22の底部出口22bと嫌気処理部30とを結ぶライン20aから戻し路20bを分岐させて、この戻し路20bを発酵槽21に接続してもよい。
また、第4実施形態(図4)の嫌気処理部30は、第1実施形態(図1)と同様に撹拌式の多段嫌気処理槽31,32になっているが、第3実施形態(図3)のような一方向流嫌気処理槽30Xにて構成してもよい。
3 嫌気ガス
4 液状培地
4e 流出培地
5 有機物質生成嫌気性微生物
6 抽出残処理用嫌気性微生物
7a 抽出流体
7b 抽出残流体
7c 還流体
7d 残りの抽出残流体
21 発酵槽
22 抽出部
30 嫌気処理部
30X 嫌気処理部
31,32 嫌気処理槽
34 流入口
35 中途流出口
36 終端流出口
40 還流路
41 補充部
42 脱酸素部
50 好気処理部
60 固液分離部
63 酸発酵部
Claims (18)
- 一酸化炭素及び水素の少なくとも一方を含む嫌気ガスを発酵槽の液状培地に溶け込ませ、前記液状培地中の嫌気性微生物の発酵作用によって有機物質を生成するとともに、前記発酵槽からの流出培地を、前記有機物質の濃度が高い抽出流体と、前記有機物質の濃度が低い抽出残流体とに分離した後、前記抽出残流体を処理する嫌気性処理方法において、
前記抽出残流体のCOD(化学的酸素要求量)を嫌気処理によって低減する嫌気処理工程と、
前記嫌気処理工程の途中の抽出残流体から一部を分流して還流体として前記発酵槽へ戻す一部還流工程と、
を備え、前記有機物質がアルコールであることを特徴とする嫌気性処理方法。 - 前記嫌気処理工程中の抽出残流体のCODが、前記嫌気処理工程前の抽出残流体のCODの0.5倍〜0.99倍になったとき、前記抽出残流体の一部を前記還流体として分流することを特徴とする請求項1に記載の嫌気性処理方法。
- 前記嫌気処理工程中の抽出残流体のCODが、前記嫌気処理工程前の抽出残流体のCODの0.9倍〜0.97倍になったとき、前記抽出残流体の一部を前記還流体として分流することを特徴とする請求項1又は2に記載の嫌気性処理方法。
- 前記還流体の流量を、前記還流体を分流した後の残りの抽出残流体の流量よりも大きくすることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の嫌気性処理方法。
- 前記抽出残流体を複数段の嫌気処理槽に順次送り、かつ隣接する所定の2つの嫌気処理槽どうしの間から前記抽出残流体の一部を前記還流体として分流させることを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の嫌気性処理方法。
- 前記抽出残流体を、1つの嫌気処理槽内において流入口から終端流出口へ向って一方向流になるように流し、かつ前記嫌気処理槽の前記流入口と前記終端流出口との間の中途流出口から前記抽出残流体の一部を前記還流体として分流させることを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載の嫌気性処理方法。
- 前記還流体を分流した後の残りの抽出残流体を更に嫌気処理した後、好気処理することを特徴とする請求1〜6の何れか1項に記載の排気性処理方法。
- 前記嫌気処理工程前に、前記抽出残流体を、固体成分が濃縮された固体状抽出残物と、固体成分が希釈された液状抽出残流体とに分離し、前記液状抽出残流体に対して前記嫌気処理工程を行うことを特徴とする請求項1〜7の何れか1項に記載の嫌気性処理方法。
- 前記固体状抽出残物を酸発酵によって可溶化することを特徴とする請求項8に記載の嫌気性処理方法。
- 一酸化炭素及び水素の少なくとも一方を含む嫌気ガスを溶け込ませた液状培地が収容され、前記液状培地中の嫌気性微生物の発酵作用によって有機物質を生成する発酵槽と、
前記発酵槽からの流出培地を、前記有機物質の濃度が高い抽出流体と、前記有機物質の濃度が低い抽出残流体とに分離する抽出部と、
前記抽出残流体のCOD(化学的酸素要求量)を嫌気処理によって低減する嫌気処理部と、
を備え、前記嫌気処理部が、中途に設けられた中途流出口と、終端に設けられた終端流出口とを有し、かつ前記中途流出口が、還流路を介して前記発酵槽に連なっており、
前記中途流出口から流出される還流体のCODが、残りの抽出残流体が前記終端流出口に達したときのCODよりも大きく、前記有機物質がアルコールであることを特徴とする嫌気性処理装置。 - 前記嫌気処理部が、直列接続された複数段の嫌気処理槽を有し、これら嫌気処理槽における隣接する2つの嫌気処理槽どうしの間に前記中途流出口が接続され、最終段の嫌気処理槽に前記終端流出口が接続されていることを特徴とする請求項10に記載の嫌気性処理装置。
- 前記嫌気処理部には、流入口から前記終端流出口へ向かう一方向流が形成されており、前記嫌気処理部の前記流入口と前記終端流出口との間に前記中途流出口が設けられていることを特徴とする請求項10に記載の嫌気性処理装置。
- 前記終端流出口に好気処理部が接続されていることを特徴とする請求項10〜12の何れか1項に記載の嫌気性処理装置。
- 前記還流体のCODが、前記嫌気処理前の抽出残流体のCODの0.5倍〜0.99倍であることを特徴とする請求項10〜13の何れか1項に記載の嫌気性処理装置。
- 前記還流体のCODが、前記嫌気処理前の抽出残流体のCODの0.9倍〜0.97倍であることを特徴とする請求項10〜14の何れか1項に記載の嫌気性処理装置。
- 前記還流体の流量が、残りの抽出残流体の流量よりも大きいことを特徴とする請求項10〜15の何れか1項に記載の嫌気性処理装置。
- 前記抽出部と前記嫌気処理部との間に、前記抽出残流体を、固体成分が濃縮された固体状抽出残物と、固体成分が希釈された液状抽出残流体とに分離する固液分離部が設けられ、前記液状抽出残流体が、前記嫌気処理部に導入されることを特徴とする請求項10〜16の何れか1項に記載の嫌気性処理装置。
- 前記固体状抽出残物を酸発酵によって可溶化させる酸発酵部が設けられていることを特徴とする請求項17に記載の嫌気性処理装置。
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