JP6315251B2 - インクジェットインク組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、インクジェットインク組成物に関する。
インクジェット記録方法は、比較的単純な装置で、高精細な画像の記録が可能であり、各方面で急速な発展を遂げている。その中で、光沢などを有する記録物を得ることについて種々の検討がなされている。例えば、特許文献1には、光沢性、写像性、定着性に優れたインクジェット記録用水系インク、及びそのインクに用いられる水分散体を提供することを目的として、ビニルポリマー粒子(A)、主鎖にヘテロ原子を有するポリマー粒子(B)、水不溶性有機化合物(C)及び着色剤(D)を含有し、着色剤(D)がビニルポリマー粒子(A)に含有されてなる、インクジェット記録用水分散体が開示されており、着色剤(D)が重合体で被覆されていることが記載されている。
特開2007−16075号公報
しかしながら、重合体で被覆された着色剤を含む上記従来のインク組成物では、得られる記録物の光沢度は向上するが、着色剤が結晶化した異物が生じるという問題がある。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、得られる記録物の光沢度を維持しつつ、異物の発生が抑制されたインクジェットインク組成物を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討した。その結果、色材と、該色材と類似する構造を有する色材とを含むことにより上記課題を解決できることを見出して、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は以下のとおりである。
〔1〕
水不溶性ポリマーで被覆されたPigment Yellow 74と、
水不溶性ポリマーで被覆されていない下記一般式(1)で表される構造を有するモノアゾ顔料と、を含む、
インクジェットインク組成物。
Figure 0006315251
(一般式(1)中、XはH、NO2又はOCH3を示し、YはH、Cl、CH3、OCH3CONH 2 、SO2NHC65SO 3 Sr 1/2 又はSO 3 Ca 1/2 を示し、ZはH又はOCH3を示し、xはH、Cl、CH3又はOCH3を示し、yはH、Cl、OCH3、OC25、NHCOCH3又はを示し、zはH又はOCH3を示す。)
〔2〕
前記水不溶性ポリマーで被覆されていない前記Pigment Yellow 74、及び、前記水不溶性ポリマーで被覆されていない前記モノアゾ顔料の総含有量が、100ppm〜1.0質量%である、前項〔1〕に記載のインクジェットインク組成物。
〔3〕
可塑剤をさらに含み、
該可塑剤の含有量が、0.010〜1.0質量%である、前項〔1〕又は〔2〕に記載のインクジェットインク組成物。
〔4〕
前記水不溶性ポリマーで被覆されていない前記Pigment Yellow 74又は前記水不溶性ポリマーで被覆されていない前記モノアゾ顔料の可溶化成分をさらに含む、前項〔1〕〜〔3〕のいずれか1項に記載のインクジェットインク組成物。
〔5〕
前記可溶化成分が、トリエチレングリコールモノブチルエーテル及び2−ピロリドンの少なくとも一方を含む、前項〔4〕に記載のインクジェットインク組成物。
〔6〕
前記可溶化成分の含有量が、0.30〜12.5質量%である、前項〔4〕又は〔5〕に記載のインクジェットインク組成物。
以下、本発明を実施するための形態(以下、「本実施形態」という。)について詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で様々な変形が可能である。なお、本明細書において「(メタ)アクリレート」とは、アクリレート及びそれに対応するメタクリレートの両方を意味する。また、本明細書において、「(イソ又はターシャリー)」及び「(イソ)」とは、これらの基が存在する場合としない場合の双方を意味し、これらの基が存在しない場合には、ノルマルを示す。
〔インクジェットインク組成物〕
本実施形態のインクジェットインク組成物(以下、「インク組成物」ともいう。)は、水不溶性ポリマーで被覆されたPigment Yellow 74と、水不溶性ポリマーで被覆されていないPigment Yellow 74、及び、水不溶性ポリマーで被覆されていない下記一般式(1)で表される構造を有するモノアゾ顔料の少なくとも一方と、を含む。
Figure 0006315251
(一般式(1)中、XはH、NO2又はOCH3を示し、YはH、Cl、CH3、OCH3CONH 2 、SO2NHC65SO 3 Sr 1/2 又はSO 3 Ca 1/2 を示し、ZはH又はOCH3を示し、xはH、Cl、CH3又はOCH3を示し、yはH、Cl、OCH3、OC25、NHCOCH3又はを示し、zはH又はOCH3を示す。)
〔水不溶性ポリマーで被覆されたPigment Yellow 74〕
本実施形態のインク組成物は、水不溶性ポリマーで被覆されたPigment Yellow 74を含むことにより、得られる記録物の印字濃度、光沢性、及び写像性がより向上する。「被覆された」とは、Pigment Yellow 74の粒子表面上の少なくとも一部に水不溶性ポリマーが付着していることをいう。
水不溶性ポリマーとしては、特に限定されないが、例えば、塩基性基含有モノマー単位と、マクロマー単位及び/又は疎水性モノマー単位とを含むものが挙げられる。また、水不溶性ポリマーは、必要に応じて、水酸基含有モノマー単位、その他のモノマー単位を含んでもよい。以下各単位について説明する。
(塩基性基含有モノマー)
塩基性基含有モノマーとしては、特に限定されないが、例えば、カチオン性モノマー、アニオン性モノマーが挙げられる。その例として、特開平9−286939号公報5頁7欄24行〜8欄29行に記載されているものが挙げられる。ここで塩基性基としては、特に限定されないが、例えば、カルボキシ基、スルホン酸基、リン酸基、アミノ基、アンモニウム基が挙げられる。
カチオン性モノマーとしては、特に限定されないが、例えば、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N−(N’,N’−ジメチルアミノプロピル)(メタ)アクリルアミド及びビニルピロリドンのような不飽和アミン含有モノマー、不飽和アンモニウム塩含有モノマーが挙げられる。
アニオン性モノマーとしては、特に限定されないが、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、2−メタクリロイルオキシメチルコハク酸のような不飽和カルボン酸モノマー;スチレンスルホン酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、3−スルホプロピル(メタ)アクリレート、ビス−(3−スルホプロピル)−イタコン酸エステルのような不飽和スルホン酸モノマー;ビニルホスホン酸、ビニルホスフェート、ビス(メタクリロキシエチル)ホスフェート、ジフェニル−2−アクリロイロキシエチルホスフェート、ジフェニル−2−メタクリロイロキシエチルホスフェート、ジブチル−2−アクリロイロキシエチルホスフェートのような不飽和リン酸モノマーが挙げられる。上記アニオン性モノマーの中では、分散安定性、吐出安定性の観点から、不飽和カルボン酸モノマーが好ましく、アクリル酸及びメタクリル酸がより好ましい。
塩基性基含有モノマー単位の含有量は、得られる分散体の分散安定性の観点から、水不溶性ポリマーの総量に対して、好ましくは2〜40質量%であり、より好ましくは2〜30質量%であり、特に好ましくは3〜20質量%である。
(マクロマー)
マクロマーとしては、特に限定されないが、例えば、片末端に重合性官能基を有する、スチレン系マクロマー及び芳香族基含有(メタ)アクリレート系マクロマーが挙げられる。
マクロマーの数平均分子量は、好ましくは500〜100,000であり、より好ましくは1,000〜10,000であるものが挙げられる。なお、マクロマーの数平均分子量は、溶媒として1mmol/Lのドデシルジメチルアミン含有クロロホルムを用いたゲルクロマトグラフィー法により、標準物質としてポリスチレンを用いて測定される。
スチレン系マクロマーとしては、特に限定されないが、例えば、スチレン系モノマー単独重合体、又はスチレン系モノマーと他のモノマーとの共重合体が挙げられる。スチレン系モノマーとしては、スチレン、2−メチルスチレン、ビニルトルエン、エチルビニルベンゼン、ビニルナフタレン、クロロスチレンが挙げられる。
芳香族基含有(メタ)アクリレート系マクロマーとしては、特に限定されないが、例えば、芳香族基含有(メタ)アクリレートの単独重合体又はそれと他のモノマーとの共重合体が挙げられる。芳香族基含有(メタ)アクリレートとしては、ヘテロ原子を含む置換基を有していてもよい、炭素数7〜22、好ましくは炭素数7〜18、更に好ましくは炭素数7〜12のアリールアルキル基、又は、ヘテロ原子を含む置換基を有していてもよい、炭素数6〜22、好ましくは炭素数6〜18、更に好ましくは炭素数6〜12のアリール基を有する(メタ)アクリレートが挙げられる。ヘテロ原子を含む置換基としては、ハロゲン原子、エステル基、エーテル基、ヒドロキシ基が挙げられる。このようなモノマーとしては、具体的には、ベンジル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルアクリレート、2−メタクリロイロキシエチル−2−ヒドロキシプロピルフタレートが挙げられ、特にベンジル(メタ)アクリレートが好ましい。
また、これらのマクロマーの片末端に存在する重合性官能基としては、特に限定されないが、例えば、アクリロイルオキシ基又はメタクリロイルオキシ基が好ましい。
スチレン系モノマー、又は芳香族基含有(メタ)アクリレートと共重合される他のモノマーとしては、アクリロニトリルが好ましい。
商業的に入手しうるスチレン系マクロマーとしては、特に限定されないが、例えば、東亜合成株式会社の商品名、AS−6(S)、AN−6(S)、HS−6(S)が挙げられる。
マクロマー単位の含有量は、特に着色剤との相互作用を高める観点から、水不溶性ポリマーの総量に対して、好ましくは1〜25質量%であり、より好ましくは5〜20質量%である。
(疎水性モノマー)
疎水性モノマーとしては、特に限定されないが、例えば、アルキル(メタ)アクリレート、芳香族基含有モノマーが挙げられる。
アルキル(メタ)アクリレートとしては、特に限定されないが、例えば、炭素数1〜22、好ましくは炭素数6〜18のアルキル基を有するものが好ましく、具体的には、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、(イソ)プロピル(メタ)アクリレート、(イソ又はターシャリー)ブチル(メタ)アクリレート、(イソ)アミル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、(イソ)オクチル(メタ)アクリレート、(イソ)デシル(メタ)アクリレート、(イソ)ドデシル(メタ)アクリレート、(イソ)ステアリル(メタ)アクリレートが挙げられる。
芳香族基含有モノマーとしては、ヘテロ原子を含む置換基を有していてもよい、炭素数6〜22、好ましくは炭素数6〜12の芳香族基を有するビニルモノマーが好ましく、具体的には、マクロマーで述べたものと同様のスチレン系モノマー及び芳香族基含有(メタ)アクリレートが挙げられる。ヘテロ原子を含む置換基としては、特に限定されないが、例えば、ハロゲン原子、エステル基、エーテル基、ヒドロキシ基が挙げられる。
疎水性モノマー単位の含有量は、光沢性及び写像性の観点から、水不溶性ポリマーの総量に対して、好ましくは5〜98質量%であり、より好ましくは10〜60質量%である。
(水酸基含有モノマー)
水酸基含有モノマーとしては、特に限定されないが、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール(メタ)アクリレート(n=2〜30、nはオキシアルキレン基の平均付加モル数を示す。以下同じ。)、ポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート(n=2〜30)、ポリ(エチレングリコール・プロピレングリコール)(メタ)アクリレート(オキシエチレン基:n=1〜15、オキシプロピレン基:n=1〜15)が挙げられる。これらの中では、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノメタクリレート、ポリプロピレングリコールメタクリレートが好ましい。
水酸基含有モノマー単位の含有量は、得られる分散体の分散安定性の観点から、水不溶性ポリマーの総量に対して、好ましくは5〜40質量%であり、より好ましくは7〜20質量%である。
(その他のモノマー)
その他のモノマーは、特に限定されないが、例えば、下記式で表される化合物が挙げられる。
CH2=C(R1)COO(R2O)p3
(式中、R1は、水素原子又は炭素数1〜5の低級アルキル基、R2は、ヘテロ原子を有していてもよい炭素数1〜30の2価の炭化水素基、R3は、ヘテロ原子を有していてもよい炭素数1〜30の1価の炭化水素基、pは、平均付加モル数を意味し、1〜60の数、好ましくは1〜30の数を示す。)
上記式において、ヘテロ原子としては、例えば、窒素原子、酸素原子、ハロゲン原子及び硫黄原子が挙げられる。R1の好適例としては、メチル基、エチル基、(イソ)プロピル基が挙げられる。また、R2O基の好適例としては、オキシエチレン基、オキシ(イソ)プロピレン基、オキシテトラメチレン基、オキシヘプタメチレン基、オキシヘキサメチレン基及びこれらオキシアルキレンの2種以上の組合せからなる炭素数2〜7のオキシアルキレン基が挙げられる。さらに、R3の好適例としては、炭素数1〜30、好ましくは炭素数1〜20の脂肪族アルキル基、芳香族環を有する炭素数7〜30のアルキル基及びヘテロ環を有する炭素数4〜30のアルキル基が挙げられる。
上記その他のモノマーとしては、特に限定されないが、例えば、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート(1〜30:上記式中のpの値を示す。以下同じ。)、メトキシポリテトラメチレングリコール(メタ)アクリレート(1〜30)、エトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート(1〜30)、オクトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート(1〜30)、ポリエチレングリコール(メタ)アクリレート2−エチルヘキシルエーテル(1〜30)、(イソ)プロポキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート(1〜30)、ブトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート(1〜30)、メトキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート(1〜30)、メトキシ(エチレングリコール・プロピレングリコール)(メタ)アクリレート(1〜30、その中のエチレングリコール:1〜29)が挙げられる。これらの中では、オクトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート(1〜30)、ポリエチレングリコール(メタ)アクリレート2−エチルヘキシルエーテル(1〜30)が好ましい。
商業的に入手しうる水酸基含有モノマー、その他のモノマーとしては、新中村化学工業株式会社の多官能性アクリレートモノマー(NKエステル)M−40G、同90G、同230G、日本油脂株式会社のブレンマーシリーズ、PE−90、同200、同350、PME−100、同200、同400、同1000、PP−500、同800、同1000、AP−150、同400、同550、同800、50PEP−300、50POEP−800Bが挙げられる。
その他のモノマー単位の含有量は、得られる分散体の分散安定性の観点から、水不溶性ポリマーの総量に対して、好ましくは5〜50質量%であり、より好ましくは10〜40質量%である。
塩基性基含有モノマー単位と、マクロマー単位、及び疎水性モノマー単位との質量比(塩基性基含有モノマー単位の含有量/(マクロマー単位の含有量+疎水性モノマー単位の含有量))は、光沢性及び写像性の観点から、好ましくは0.01〜1、より好ましくは0.02〜0.67、更に好ましくは0.03〜0.50である。
塩基性基含有モノマー単位と水酸基含有モノマー単位の総含有量は、得られる分散体の分散安定性の観点から、水不溶性ポリマーの総量に対して、好ましくは6〜60質量%、より好ましくは10〜50質量%である。
塩基性基含有モノマー単位とその他のモノマー単位の総含有量は、得られる分散体の分散安定性の観点から、水不溶性ポリマーの総量に対して、好ましくは6〜75質量%、より好ましくは13〜50質量%である。
塩基性基含有モノマー単位と水酸基含有モノマー単位とその他のモノマー単位の総含有量は、得られる分散体の分散安定性の観点から、水不溶性ポリマーの総量に対して、好ましくは6〜60質量%、より好ましくは13〜50質量%である。
水不溶性ポリマーの製造方法は、特に限定されないが、例えば、特開2009−172971号公報に記載の方法が挙げられる。
水不溶性ポリマーで被覆されたPigment Yellow 74の含有量は、インク組成物の総量に対して、好ましくは0.50〜12.5質量%であり、より好ましくは1.0〜10質量%であり、さらに好ましくは2.5〜7.5質量%である。水不溶性ポリマーで被覆されたPigment Yellow 74の含有量が0.50質量%以上であることにより、得られる記録物の印字濃度、光沢性、及び写像性がより向上する傾向にある。また、水不溶性ポリマーで被覆されたPigment Yellow 74の含有量が12.5質量%以下であることにより、水不溶性ポリマーで被覆されたPigment Yellow 74に由来する異物の発生がより抑制される傾向にある。
〔水不溶性ポリマーで被覆されていないPigment Yellow 74〕
本実施形態のインク組成物は、水不溶性ポリマーで被覆されていないPigment Yellow 74を含むことにより、水不溶性ポリマーで被覆されたPigment Yellow 74に由来する異物の発生がより抑制される。
〔水不溶性ポリマーで被覆されていないモノアゾ顔料〕
本実施形態のインク組成物は、水不溶性ポリマーで被覆されていない下記一般式(1)で表される構造を有するモノアゾ顔料(以下、単に「モノアゾ顔料」という。)を含むことにより、水不溶性ポリマーで被覆されたPigment Yellow 74に由来する異物の発生がより抑制される。水不溶性ポリマーで被覆されていないモノアゾ顔料も、水不溶性ポリマーで被覆されていないPigment Yellow 74と同様の効果を奏する。
Figure 0006315251
(一般式(1)中、XはH、NO2又はOCH3を示し、YはH、Cl、CH3、OCH3CONH 2 、SO2NHC65SO 3 Sr 1/2 又はSO 3 Ca 1/2 を示し、ZはH又はOCH3を示し、xはH、Cl、CH3又はOCH3を示し、yはH、Cl、OCH3、OC25、NHCOCH3又はを示し、zはH又はOCH3を示す。)

モノアゾ顔料としては、特に限定されないが、例えば、Pigment Yellow 1、2、3、5、6、9、49、65、73、75、97、98、116、130、133、169が挙げられる。
水不溶性ポリマーで被覆されていないPigment Yellow 74、及び、水不溶性ポリマーで被覆されていないモノアゾ顔料の総含有量は、インク組成物の総量に対して、好ましくは100ppm〜1.0質量%であり、より好ましくは200ppm〜0.75質量%であり、さらに好ましくは300ppm〜0.50質量%である。Pigment Yellow 74及びモノアゾ顔料の総含有量が100ppm以上であることにより、水不溶性ポリマーで被覆されたPigment Yellow 74に由来する異物の発生がより抑制される傾向にある。また、Pigment Yellow 74及びモノアゾ顔料の総含有量が1.0質量%以下であることにより、水不溶性ポリマーで被覆されていないPigment Yellow 74及びモノアゾ顔料に由来する異物の発生がより抑制される傾向にある。
〔可塑剤〕
インク組成物は可塑剤をさらに含むことが好ましい。可塑剤をさらに含むことにより、得られる記録物の印字濃度、光沢性、及び写像性がより向上する傾向にある。可塑剤としては、特に限定されないが、例えば、脂肪族カルボン酸エステル、芳香族カルボン酸エステル、リン酸エステル、シクロアルカン(ケン)カルボン酸エステル、オキシ酸エステル、グリコールエステル、エポキシ系エステル、スルホンアミド、ポリエステル、グリセリルアルキルエーテル、グリセリルアルキルエステル、グリコールアルキルエーテル、グリコールアルキルエステル、トリメチロールプロパンのエーテル又はエステル、ペンタエリスリトールのエーテル又はエステルが挙げられる。このなかでも、ジブチルセバケートのような脂肪族カルボン酸エステルが好ましい。
可塑剤の含有量は、インク組成物の総量に対して、好ましくは0.010〜1.0質量%であり、より好ましくは0.030〜0.7質量%であり、さらに好ましくは0.050〜0.50質量%である。可塑剤の含有量がこの範囲であることにより、得られる記録物の印字濃度、光沢性、及び写像性がより向上する傾向にある。
〔可溶化成分〕
インク組成物は、水不溶性ポリマーで被覆されていないPigment Yellow 74又は水不溶性ポリマーで被覆されていないモノアゾ顔料の可溶化成分をさらに含むことが好ましい。可溶化成分をさらに含むことにより、Pigment Yellow 74及びモノアゾ顔料に由来する異物の発生がより抑制される傾向にある。
本発明において、可溶化成分は、溶解度パラメーター(SP値)が20〜28(J/cm31/2の有機溶剤である。なお、溶解度パラメーター(SP値)については、Hansenによる原子および原子団の蒸発エネルギーとモル体積の値より計算した値(ハンセン ソルビリティ パラメーターズ ア ユーザーズ ハンドブック(Hansen Solubility Parameters:A user′s handbook)参照)をSP値として用いるものとする。SP値が20以下であることにより、顔料の溶解性がより向上する傾向にある。また、SP値が28以上であることにより、プラスチックなどプリンタを構成する部材へのアタック性がより低下する傾向にある。
可溶化成分としては、特に限定されないが、例えば、エタノール(26.0)、2−プロパノール(23.0)、1−ブタノール(22.6)、1,3−ブタンジオール(27.2)、1,2−ヘキサンジオール(24.5)、1,6−ヘキサンジオール(24.6)、1,4−ブタンジオール(27.5)、1,5−プロパンジオール(27.7)、2−エチルー1,3−ヘキサンジオール(22.7)、ジエチレングリコール(24.3)、トリエチレングリコール(27.0)、2−ピロリドン(27.9)、ジエチレングリコールモノエチルエーテル(23.2)、ジエチレングリコールモノブチルエーテル(22.2)、トリエチレングリコールモノエチルエーテル(21.8)、トリエチレングリコールモノエチルエーテル(21.5)、トリエチレングリコールモノブチルエーテル(20.5)、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル(20.8)などが挙げられる。このなかでも、顔料の溶解性と光沢性の両立の観点からトリエチレングリコールモノブチルエーテル及び2−ピロリドンの少なくとも一方を含むことが好ましい。
可溶化成分の含有量は、インク組成物の総量に対して、好ましくは0.30〜12.5質量%であり、より好ましくは0.50〜10質量%であり、さらに好ましくは2.0〜5.0質量%である。可溶化成分の含有量が0.30質量%以上であることにより、Pigment Yellow 74及びモノアゾ顔料に由来する異物の発生がより抑制される傾向にある。また、可溶化成分の含有量が12.5質量%以下であることにより、発色性がより向上する傾向にある。
〔水〕
インク組成物は水を含んでもよい。水としては、例えば、イオン交換水、限外濾過水、逆浸透水、及び蒸留水等の純水、並びに超純水のような、イオン性不純物を極力除去したものが挙げられる。また、紫外線照射又は過酸化水素の添加等によって滅菌した水を用いると、インク組成物を長期保存する場合にカビやバクテリアの発生を防止することができる。これにより貯蔵安定性がより向上する傾向にある。
水の含有量は、インク組成物の総量に対して、好ましくは60〜90質量%であり、より好ましくは65〜85質量%であり、さらに好ましくは70〜80質量%である。
〔有機溶剤〕
インク組成物は可溶化成分以外の有機溶剤を更に含んでもよい。有機溶剤としては、特に限定されないが、例えば、グリセリン(32.4)、エチレングリコール(32.2)、プロピレングリコール(28.4)、1,2,6−ヘキサントリオール(30.9)、1−(2−ヒドロキシメチル)−2−ピロリドン(28.2)、アセトン(19.5)、テトラヒドロフラン(19.1)などが挙げられる。なお、カッコ内の数値はSP値を示す。
有機溶剤の含有量は、インク組成物の総量に対して、好ましくは1.0〜20質量%であり、より好ましくは2.5〜15質量%であり、さらに好ましくは5.0〜10質量%である。
〔界面活性剤〕
インク組成物は、界面活性剤を含んでもよい。界面活性剤としては、特に限定されないが、例えば、アセチレングリコール系界面活性剤、フッ素系界面活性剤、及びシリコーン系界面活性剤が挙げられる。
アセチレングリコール系界面活性剤としては、特に限定されないが、例えば、2,4,7,9−テトラメチル−5−デシン−4,7−ジオール及び2,4,7,9−テトラメチル−5−デシン−4,7−ジオールのアルキレンオキサイド付加物、並びに2,4−ジメチル−5−デシン−4−オール及び2,4−ジメチル−5−デシン−4−オールのアルキレンオキサイド付加物から選択される一種以上が好ましい。アセチレングリコール系界面活性剤の市販品としては、特に限定されないが、例えば、オルフィン104シリーズやオルフィンE1010のEシリーズ(エアプロダクツ社(Air Products Japan, Inc.)製商品名)、サーフィノール465やサーフィノール61(日信化学工業社(Nissin Chemical Industry CO.,Ltd.)製商品名)などが挙げられる。アセチレングリコール系界面活性剤は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
フッ素系界面活性剤としては、特に限定されないが、例えば、パーフルオロアルキルスルホン酸塩、パーフルオロアルキルカルボン酸塩、パーフルオロアルキルリン酸エステル、パーフルオロアルキルエチレンオキサイド付加物、パーフルオロアルキルベタイン、パーフルオロアルキルアミンオキサイド化合物が挙げられる。フッ素系界面活性剤の市販品としては、特に限定されないが、例えば、S−144、S−145(旭硝子株式会社製);FC−170C、FC−430、フロラード−FC4430(住友スリーエム株式会社製);FSO、FSO−100、FSN、FSN−100、FS−300(Dupont社製);FT−250、251(株式会社ネオス製)などが挙げられる。フッ素系界面活性剤は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
シリコーン系界面活性剤としては、ポリシロキサン系化合物、ポリエーテル変性オルガノシロキサンが挙げられる。シリコーン系界面活性剤の市販品としては、特に限定されないが、具体的には、具体的には、BYK−306、BYK−307、BYK−333、BYK−341、BYK−345、BYK−346、BYK−347、BYK−348、BYK−349(以上商品名、ビックケミー・ジャパン株式会社製)、KF−351A、KF−352A、KF−353、KF−354L、KF−355A、KF−615A、KF−945、KF−640、KF−642、KF−643、KF−6020、X−22−4515、KF−6011、KF−6012、KF−6015、KF−6017(以上商品名、信越化学株式会社製)が挙げられる。
界面活性剤の含有量は、インク組成物の総量に対し、好ましくは0.10〜1.5質量%であり、より好ましくは0.10〜1.25質量%であり、さらに好ましくは0.25〜1.0質量%である。界面活性剤の含有量が上記範囲内であることにより、光沢性がより向上する傾向にある。
〔その他の成分〕
本実施形態で用いるインク組成物は、その保存安定性及びヘッドからの吐出安定性を良好に維持するため、目詰まり改善のため、又はインク組成物の劣化を防止するため、溶解助剤、粘度調整剤、pH調整剤、酸化防止剤、防腐剤、防黴剤、腐食防止剤、及び分散に影響を与える金属イオンを捕獲するためのキレート化剤などの、種々の添加剤を適宜添加することもできる。本実施形態で用いるインク組成物は、揮発性成分中、水を最も多く含む水系インク組成物とすることが、安全性の点で好ましい。
以下、本発明を実施例及び比較例を用いてより具体的に説明する。本発明は、以下の実施例によって何ら限定されるものではない。なお、下記において「部」は質量部を意味する。
〔インク組成物用の材料〕
下記の実施例及び比較例において使用したインク組成物用の主な材料は、以下の通りである。
〔色材〕
水分散体I:水不溶性ポリマー(I)で被覆されたPigment Yellow 74の水分散体(下記製造例1参照。固形分濃度20質量%)
水分散体II:水不溶性ポリマー(II)で被覆されたPigment Yellow 74の水分散体(下記製造例2参照。固形分濃度20質量%)
水分散体III:水不溶性ポリマーで被覆されていないPigment Yellow 1の水分散体(下記製造例3参照。固形分濃度20質量%)
水分散体IV:水不溶性ポリマーで被覆されていないPigment Yellow 74の水分散体(下記製造例4参照。固形分濃度20質量%)
〔可塑剤〕
ジブチルセバケート
〔可溶化成分〕
トリエチレングリコールモノブチルエーテル
2−ピロリジノン
〔有機溶剤〕
グリセリン
〔界面活性剤〕
オルフィンE1010
〔水不溶性ポリマー(I)及び(II)の製造例〕
反応容器内に、メチルエチルケトン20部及び重合連鎖移動剤(2−メルカプトエタノール)0.03部、及び、表1に示す各モノマーの合計200部のうち10質量%を入れて混合し、窒素ガス置換を十分に行い、混合溶液を得た。なお、表1中、各モノマーの数値の単位は質量%であり、合計は100.0質量%である。
一方、滴下ロートに、表1に示す各モノマーの残りの90質量%を仕込み、上記重合連鎖移動剤0.27部、メチルエチルケトン60部及びラジカル重合開始剤(2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル))1.2部を入れて混合し、十分に窒素ガス置換を行い、混合溶液を得た。
窒素雰囲気下、反応容器内の混合溶液を攪拌しながら65℃まで昇温し、滴下ロート中の混合溶液を3時間かけて徐々に滴下した。滴下終了から65℃で2時間経過後、上記ラジカル重合開始剤0.3部をメチルエチルケトン5部に溶解した溶液を加え、更に65℃で2時間、70℃で2時間熟成させ、ポリマー溶液を得た。得られたポリマーの重量平均分子量を上記方法により測定した。その結果を表1に示す。
なお、表1に示す化合物の詳細は、以下のとおりである。
スチレンマクロマー(東亜合成株式会社製、商品名:AS−6(S)、数平均分子量:6000、重合性官能基:メタクリロイルオキシ基)
PP−800(ポリプロピレングリコールモノメタクリレート(プロピレンオキシド平均付加モル数=13、末端:ヒドロキシ基):日本油脂株式会社製、商品名:ブレンマーPP−800)
50POEP−800B(オクトキシポリエチレングリコールポリプロピレングリコールモノメタクリレート(エチレンオキシド平均付加モル数=8、プロピレンオキシド平均付加モル数=6、末端:2−エチルヘキシル基):日本油脂株式会社製、商品名:ブレンマー50POEP−800B)
Figure 0006315251
〔水分散体の製造例1〕
上記製造例で得られた水不溶性ポリマー(I)の溶液を減圧乾燥させて得られたポリマー30部をメチルエチルケトン70部に溶かし、その中に中和剤(5N水酸化ナトリウム水溶液)を中和度60%となる量及びイオン交換水を230部加えて塩基性基を中和し、更にイエロー顔料としてジアゾ顔料(Pigment Yellow 74、山陽色素株式会社製、商品名:FY7413)65部を加え、ディスパー翼で20℃の温度の下、1時間混合した。得られた混合物にマイクロフルイダイザー(Microfluidics社製、商品名)を用い、200MPaの圧力で10パスの分散処理を施した。
得られた分散液に、イオン交換水250部を加え、攪拌した後、減圧下、60℃でメチルエチルケトンを除去し、更に一部の水を除去し、5μmのフィルター(アセチルセルロース膜、外径:2.5cm、富士写真フイルム株式会社製)を取り付けた容量25mLの針なしシリンジ(テルモ株式会社製)で濾過し、粗大粒子を除去することにより、固形分濃度が20質量%の水不溶性ポリマー(I)で被覆されたPigment Yellow 74の水分散体Iを得た。
〔水分散体の製造例2〕
水不溶性ポリマー(II)の溶液を用いたこと以外は、上記製造例1と同様の操作を行い、水不溶性ポリマー(II)で被覆されたPigment Yellow 74の水分散体IIを得た。
〔水分散体の製造例3〕
回転子−固定子型高剪断混合機(シルバーソン社製、製品名「L4RT−A」)に4Lステンレス鋼製ビーカーを取り付け、氷浴中に浸した。このビーカーに、Pigment Yellow 1 約75gと水 1000gを入れ、7200rpmにて15分間均質化した。これに2.07g(0.01mol)のo−アセトアニシジドを溶解したイソプロパノール溶液20mLを添加し、更に15分間撹拌した。
別の容器中で、スルファニル酸 4.35g(0.025mol)、1N−HCl 30mL、および亜硝酸ナトリウム 1.73g(0.025mol)を5〜10℃にて混合して、ジアゾニウム塩を形成させた。次いで、これを上記Pigment Yellow 1とo−アセトアニシジドとの混合物に撹拌しながら添加し、温度を約10℃に維持した。この混合物を、5M水酸化ナトリウム溶液の滴加によりpH5〜6に調整し、ジアゾニウム塩の存在有無により反応の進行を確認しながら、更に2時間攪拌した。
混合物をテルソニック流通型音波処理装置に移し、そして2時間超音波処理し、得られた顔料分散液を、50nmダイアフィルトレーション膜カラムを用いて精製後、20%の固形分含有率に濃縮し、水不溶性ポリマーで被覆されていないPigment Yellow 1の水分散体IIIを得た。
〔水分散体の製造例4〕
Pigment Yellow 74を用いたこと以外は、上記製造例3と同様の操作を行い、Pigment Yellow 74の水分散体IVを得た。
〔インク組成物の調製〕
各材料を下記の表2に示す組成で混合し、十分に撹拌し、各インク組成物を得た。具体的には、各材料を均一に混合し、フィルターで不溶解物を除去することにより、各インクを調製した。なお、下記の表2中、数値の単位は質量%であり、合計は100.0質量%である。
Figure 0006315251
※なお、色材の含有量は固形分量である。
〔実施例1〜9、比較例1〜2〕
〔光学濃度〕
表2に示すインク組成物をインクジェットプリンターPX−B700(セイコーエプソン社製)に充填し、記録メディアに「普通紙きれい」のモードで100%Dutyのパッチパターンを印刷して、記録物を得た。なお、記録メディアとしては、普通紙の一種であるXEROX P紙(富士ゼロックス社製)を使用した。得られた記録物に対して、グレタグ濃度計(グレタグマクベス社製)を用いてパッチ部分のOD値を測定し、以下の評価基準で光学濃度値(OD値)を評価した。結果を表2に示す。
(評価基準)
A:OD値が1.1以上であった。
B:OD値が1.1未満であった。
〔光沢度〕
表2に示すインク組成物をインクジェットプリンターPX−B700(セイコーエプソン社製)に充填し、記録メディアに「光沢紙標準」のモードで100%Dutyのパッチパターンを印刷して、記録物を得た。記録メディアとしては、光沢紙の一種であるEPSON写真用紙<光沢>(セイコーエプソン社製)を使用した。得られた記録物に対して、光沢度計MULTI Gloss 268(コニカミノルタ社製)を用いて、60°の光沢度を測定し、以下の評価基準で光沢度を評価した。結果を表2に示す。
(評価基準)
A:光沢度が30以上であった。
B:光沢度が20以上30未満であった。
C:光沢度が20未満であった。
〔通液試験〕
表2に示すインク組成物をインクジェットプリンターPX−B700(セイコーエプソン社製)用のカートリッジICY90Lに100ml充填し、6か月間、常温(25℃)で放置した。その後、インク組成物をカートリッジより取り出し、MF−ミリポアメンブレンフィルター(SS 3ミクロン、口径49mm)を用いて、全量の濾過を実施し、濾過後の濾紙を光学顕微鏡(300倍)にて観察した。
(評価基準)
A:異物が観察されなかった。
B:異物が観察され、フィルター面積の10分の1未満を覆っていた。
C:異物が観察され、フィルター面積の10分の1以上を覆っていた。

Claims (6)

  1. 水不溶性ポリマーで被覆されたPigment Yellow 74と、
    水不溶性ポリマーで被覆されていない下記一般式(1)で表される構造を有するモノアゾ顔料と、を含む、
    インクジェットインク組成物。
    Figure 0006315251
    (一般式(1)中、XはH、NO2又はOCH3を示し、YはH、Cl、CH3、OCH3CONH 2 、SO2NHC65SO 3 Sr 1/2 又はSO 3 Ca 1/2 を示し、ZはH又はOCH3を示し、xはH、Cl、CH3又はOCH3を示し、yはH、Cl、OCH3、OC25、NHCOCH3又はを示し、zはH又はOCH3を示す。)
  2. 前記水不溶性ポリマーで被覆されていない前記Pigment Yellow 74、及び、前記水不溶性ポリマーで被覆されていない前記モノアゾ顔料の総含有量が、100ppm〜1.0質量%である、請求項1に記載のインクジェットインク組成物。
  3. 可塑剤をさらに含み、
    該可塑剤の含有量が、0.010〜1.0質量%である、請求項1又は2に記載のインクジェットインク組成物。
  4. 前記水不溶性ポリマーで被覆されていない前記Pigment Yellow 74又は前記水不溶性ポリマーで被覆されていない前記モノアゾ顔料の可溶化成分をさらに含む、請求項1〜3のいずれか1項に記載のインクジェットインク組成物。
  5. 前記可溶化成分が、トリエチレングリコールモノブチルエーテル及び2−ピロリドンの少なくとも一方を含む、請求項4に記載のインクジェットインク組成物。
  6. 前記可溶化成分の含有量が、0.30〜12.5質量%である、請求項4又は5に記載のインクジェットインク組成物。
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