JP6315086B2 - 永久磁石埋め込み式回転電機 - Google Patents

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Description

本発明は、電動機や発電機等、ロータを有する回転電機に係り、特にロータに永久磁石が埋め込まれた永久磁石埋め込み式回転電機に関する。
図9(a)、図9(b)は、従来の永久磁石埋め込み式回転電機の一例であるIPMモータのロータの構成を示す断面図であり、図9(c)は、その外周面を示す図である。この従来例のIPMモータは、特許文献1に開示されたものである。このIPMモータは、ロータ3の外側に向かって広がるようにV字状に配置した2つの永久磁石13a、13bを一極分とするものであり、2つの永久磁石13a、13bをロータ3の内部に複数組埋め込んで、複数の極を形成したものである。また、ロータ3は、図9(a)に示す積層鋼板11と、図9(b)に示す積層鋼板12を、図9(c)に示すように一枚ずつ、または数枚単位で交互に積層して構成したものである。
図9(a)に示すように、積層鋼板11には、一極分として、2つの保持穴部18a、18bと、2つの空洞部14a、14bと、2つの空洞部15a、15bとを形成し、これらを複数組形成している。具体的には、一極分として、V字状に配置され、2つの永久磁石13a、13bを保持する2つの保持穴部18a、18bと、2つの保持穴部18a、18b同士の間の部分(V字の中央部分)に配置され、各保持穴部18a、18bと各々連通する2つの空洞部14a、14bと、隣接する他極との間の部分(V字の端部分)に配置され、各保持穴部18a、18bと各々連通する2つの空洞部15a、15bとを形成している。
保持穴部18a、空洞部14a、空洞部15aは、連続した1つの領域(穴)となっており、また、保持穴部18b、空洞部14b、空洞部15bも、連続した1つの領域(穴)となっており、積層鋼板11の打ち抜き加工時には、各々、1つの穴として打ち抜けばよい。打ち抜き加工により、空洞部15a、15bの外縁側にサイドブリッジ19a、19bが形成されることになる。
また、図9(b)に示すように、積層鋼板12には、一極分として、2つの保持穴部18a’、18b’と、2つの空洞部14a’、14b’と、2つの切欠部16a、16bとを形成し、これらを複数組形成している。積層鋼板12における保持穴部18a’、18b’、空洞部14a’、14b’は、各々、積層鋼板11における保持穴部18a、18b、空洞部14a、14bと同等のものである。具体的には、一極分として、V字状に配置され、2つの永久磁石13a、13bを保持する2つの保持穴部18a’、18b’と、2つの保持穴部18a’、18b’同士の間の部分(V字の中央部分)に配置され、各保持穴部18a’、18b’と各々連通する2つの空洞部14a’、14b’と、各空洞部15a、15bと各々重なるように配置され、各保持穴部18a’、18b’と各々連通すると共に積層鋼板12の外縁まで通じる2つの切欠部16a、16bとを形成している。各切欠部16a、16bは、各空洞部15a、15bを各々内部に含むように配置されており、これにより、各空洞部15a、15bと各々重なるように配置される。
保持穴部18a’、空洞部14a’、切欠部16aは、連続した1つの領域(切り欠き)となっており、また、保持穴部18b’、空洞部14b’、切欠部16bも、連続した1つの領域(切り欠き)となっており、積層鋼板12の打ち抜き加工時には、各々、1つの切り欠きとして打ち抜けばよい。
積層鋼板11における空洞部14aと空洞部14bの間、積層鋼板12における空洞部14a’と空洞部14b’との間には、センタブリッジ19cがある。積層鋼板11および12において、永久磁石よりも内周側の領域と外周側の領域は、このセンタブリッジ19cを介して繋がっている。
そして、上記積層鋼板11、12を一枚ずつ交互に積層した場合には、ロータ3の外周面は、図9(c)に示す外観となり、切欠部16a、16bが各々列になって、積層鋼板1枚おきに配置されることになる。
この従来例においては、積層鋼板11と積層鋼板12とを交互積層しており、積層鋼板12においては、磁束が切欠部16a、16bを通過することになるので、積層鋼板11においては、サイドブリッジ19a、19bの幅を細くしなくても、磁気短絡を低減することができる。具体的には、積層鋼板12に切欠部16a、16bが有るため、各鋼板における永久磁石とロータ外周面との間の鉄心の断面積を総計した総断面積(即ち、サイドブリッジ19a、19bの部分の断面積を総計した総断面積)が1/2となり、その結果、磁気短絡を低減することになる。
また、積層鋼板12においては、隣接する他極との間の部位に切欠部16a、16bが形成され、鉄心が存在しないため、切欠部16a、16bにおける磁気抵抗を、サイドブリッジ19a、19bにおける磁気抵抗よりも大きくすることができる。そして、積層鋼板11と積層鋼板12とを交互積層しているので、積層鋼板11のみを用いた場合よりも磁気抵抗を大きくすることができる。従って、切欠部16a、16bにおける磁気短絡の低減により、磁束漏れを抑制して、多くの磁束をステータ側に供給でき、モータ効率の向上を図ることができる。更に、積層鋼板12において、d軸磁束、q軸磁束の通過部分には鉄心が存在しているので、所望のリラクタンストルクを維持することができる。
上記構成により、打ち抜き加工性や耐遠心力性のために、サイドブリッジ19a、19bを所定の幅とする必要がある場合でも、切欠部16a、16bの存在により、サイドブリッジ19a、19bの幅として、所定の幅を確保しつつ、磁気抵抗を大きくして、磁束漏れを抑制することができる。
特開2011−4480号公報
ところで、上述した従来の永久磁石埋め込み式回転電機は、形状の異なる複数種類のロータ鋼材によりロータが構成されていたため、次のような問題があった。まず、ロータの製造時に、ロータ鋼材を製造するための複数種類の打ち抜き型が必要になり、部材・型の管理が煩雑になる問題があった。また、形状の異なるロータ鋼材は強度特性が互いに異なる。それにも拘わらず、従来の永久磁石埋め込み式回転電機では、複数種類のロータ鋼材の各間で、磁石・シャフトの形状・配置を同一とする必要がある。このため、磁石・シャフトの形状・配置の設計範囲が大幅に狭められることとなる。この結果、小さな磁石・細いシャフトとせざるを得ず、このため、回転電機の回転数若しくはトルクが大きく制限される。また、形状の異なる複数種類のロータ鋼材を積層させてロータを構成する場合、ロータの設計時に、3次元での磁界計算・強度計算が必要であり、計算負荷が増大し、また、計算精度が低下する問題があった。また、形状の異なる複数種類のロータ鋼材は、一体物の鋼材から例えばワイヤカットなどによる除去加工によって形成することができない。このため、加工コストが増大する問題があった。
また、従来の永久磁石埋め込み式回転電機は、ロータを構成する2種類の鋼板のうちの1種類にサイドブリッジ19aおよび19bがあるため、以下の問題があった。まず、サイドブリッジ19aおよび19bがあることにより、永久磁石の漏れ磁束が依然として少なからず残存しており、また、磁気抵抗もゼロには程遠い。これがロータに発生させるトルクを増加させるのを妨げていた。また、従来の永久磁石埋め込み式回転電機は、ロータにサイドブリッジ19aおよび19bがあるため、ロータ軸方向の風通しが悪い。このロータの風通しの悪さが、ロータ、その中でも特に永久磁石の冷却を妨げる要因となっていた。また、ロータにサイドブリッジ19aおよび19bがあるため、遠心力に対して永久磁石を支える力が不均一になり、永久磁石内部に大きな応力が発生する、という問題があった。
また、一般に永久磁石埋め込み式回転電機は、シャフトに対してロータ鋼材を嵌め合い固定する場合に、ロータ鋼材に周方向の組み立て残留応力が残る。この組み立て残留応力が主に残留する範囲は、ロータ軸を中心とした円周上に穴や切り欠きが存在しない半径範囲(つまりリング状につながっている範囲)である。従来例の場合、サイドブリッジ19aおよび19bがあるので、ロータの最外周にはリング状領域があり、この最外周のリング状領域には引張残留応力が残る。また、サイドブリッジ19aおよび19bには、ロータの回転時に遠心力に起因したせん断応力が加わる。従って、ロータの回転時にサイドブリッジ19aおよび19bが破損するのを防止するために、サイドブリッジ19aおよび19bの幅を広げる必要がある。このため、従来例では、漏れ磁束を削減することが困難であった。
また、従来例では、センタブリッジ19cのある位置の近くに大きな組み立て残留応力が残存する。加えて、ロータの回転時には、遠心力による大きな引っ張り応力(以下、遠心応力)がセンタブリッジ19cに発生する。従来の永久磁石埋め込み式回転電機のロータは、この組み立て残留応力が発生する領域と、遠心応力が発生する領域が近接しており、ロータの強度設計が難しかった。ロータの高速回転を可能にするためには、引張残留応力の発生範囲に大きな応力が発生しないようにする必要がある。この応力緩和のために、例えばセンタブリッジ19cに曲率半径の大きな面取りを行うことも考えられる。しかし、そのような曲率半径の大きな面取りを施すと、磁石を配置するスペースが減り、トルクが制限される。このように、従来例においては、応力を緩和する有効な手段がなかったため、ロータの回転数が制約され、あるいは磁石の大きさが制約されてトルクが制約されるといった問題があった。
また、一般に、ロータの外周面に凹凸を設けると、ロータに発生するトルクの高調波成分を基本波成分に転換することができ、トルク脈動を減らし、トルクを増大させることができる。しかし、従来例のように、磁石埋め込み穴の外側に穴や窪みのないリング状の最外周領域のあるロータの場合、最外周のリング状の領域に組み立て残留応力が残存する。従って、従来のロータにおいて、このような残留応力の残存しているロータの最外周面に応力集中を招く凹凸を設けるのは困難である。このため、従来の永久磁石埋め込み式回転電機は、ロータの外周面に凹凸を設けてトルクを高めることが困難であった。
また、従来例のように、積層鋼板11と積層鋼板12を積層する場合、精度良く積層するのが困難であった。精度良く積層できなければ、保持穴部18aおよび18bに永久磁石13aおよび13bを挿入することが難しくなり、ロータ3のバランスが崩れ、永久磁石13aおよび13bの磁気吸引力が偏ってベアリングに対する負担が増大する。さらに、製造時などに積層鋼板11や積層鋼板12を積層したロータ3を持ち歩くのも困難であった。
この発明は以上のような事情に鑑みてなされたものであり、その第1の目的は、ロータの強度に優れ、かつ、低コストで製造することができる永久磁石埋め込み式回転電機を提供することにある。また、この発明の第2の目的は、ロータの強度を低下させることなく、ロータが発生するトルクを増加させることにある。また、この発明の第3の目的は、ロータ鋼板を精度よく積層し、第1および第2の目的を達成する永久磁石埋め込み式回転電機を安定して製造することにある。
上記課題を解決するために、本発明は、2個の永久磁石で1極を構成し、複数のロータ鋼板を積層してなるロータ内部に複数極の永久磁石を埋め込んだ永久磁石式埋め込み式回転電機において、前記ロータは、ロータ外周と前記永久磁石を収容する磁石埋め込穴が連通しており、前記ロータを構成する各ロータ鋼板における前記磁石埋め込み穴の内接円と前記ロータ外周の間の領域に、隣接する各ロータ鋼板を互いに位置固定するため補助加工を施したことを特徴とする永久磁石埋め込み式回転電機を提供する。
この発明によれば、磁石埋め込み穴をロータ外周に連通させたため、ロータの最外周に組み立て残留応力の残存領域が発生しない。このため、回転時におけるロータの強度を高めることができる。また、磁石埋め込み穴をロータ外周に連通させる構成であり、そもそもサイドブリッジが不要であるため、漏れ磁束低減のためにサイドブリッジのない鋼板とサイドブリッジのある鋼板とを組み合わせてロータを構成する必要もない。従って、1種類の鋼板のみを積層させてロータを製造できる。さらに、補助加工により、ロータ鋼板を精度良く積層することができる。また、補助加工が施される領域は、ロータ鋼板における磁石埋め込み穴の内接円とロータ外周の間の領域であり、この領域の組み立て残留応力は少ない。従って、補助加工がロータ鋼板に与える影響を少なくすることができる。
この発明の一実施形態である永久磁石埋め込み式回転電機の全体構成を示す縦断面図である。 同実施形態におけるロータの1極分の構成を示す斜視図である。 同実施形態における回転中心軸方向からロータの1極分を見た正面図である。 同実施形態における補助加工の施される位置を例示した1極分のロータの正面図である。 V字加工を施したロータの軸方向断面図である。 ボス加工を施したロータの軸方向断面図である。 ピン穴加工を施したロータの軸方向断面図である。 ボルト穴加工を施したロータの軸方向断面図である。 従来の永久磁石埋め込み式回転電機のロータの構成を示す図である。
以下、図面を参照しつつこの発明の実施形態について説明する。
図1は、この発明の一実施形態である永久磁石埋め込み式回転電機の全体構成を示す縦断面図である。図1において、フレーム1は、永久磁石埋め込み式回転電機全体を覆う筐体であり、鉄、アルミ、ステンレスなどにより構成されている。フレーム1の内側には、中空円筒状の固定側鉄心2が設けられている。この固定側鉄心2は、珪素鋼板を積層してなるものである。この固定側鉄心2には、穴が設けられており、この穴には銅線などによるステータ巻線が挿通されている(図示略)。固定側鉄心2の内側には、固定側鉄心2との間に所定のギャップを挟んだ状態で、回転側鉄心であるロータ3が挿通されている。このロータ3は、珪素鋼板を積層してなるものである。ロータ3は、その中心を鉄などによるシャフト4が貫通している。理想的には、シャフト4の中心軸がロータ3の回転中心軸4aとなる。そして、シャフト4は、ベアリング鋼などからなる転がり軸受け5を介して、フレーム1の前後両端に設けられたシールド6に支持されている。
この例において、永久磁石埋め込み式回転電機はモータである。このモータにおいてロータ3は、ステータ巻線(図示せず)によって作られる回転磁界によってエネルギを与えられ、回転中心軸4a廻りに回転する。
本実施形態の特徴は、ロータ3の構成にある。図2は本実施形態におけるロータ3の1極分の構成を示す斜視図である。また、図3は回転中心軸4a方向からロータ3の1極分を見た正面図である。なお、図3では、ロータ3の構成の理解を容易にするため、1極分の構成に加えて、その回転方向両隣の極の構成を破線により示した。
本実施形態によるロータ3は、回転中心軸4a寄りの芯部31と、極毎に設けられた2個の永久磁石34aおよび34bと、回転中心軸4aからみて永久磁石34aおよび34bの外側のロータ鋼材からなる各極の外周縁部33と、芯部31と外周縁部33とを各々繋ぐ各極のセンタブリッジ32と、極間に設けられたq軸突起37とに大別することができる。
1極分の外周縁部33は、略円弧状の断面形状を有しており、ロータ回転方向中央において、センタブリッジ32を介して芯部31と繋がっている。この外周縁部33の外周面は、回転中心軸4aからロータ最外周部までの距離よりも小さい曲率半径を有している。これは、本願発明者らによる磁界計算により、外周縁部33をこのような形状とすることで、トルクの高調波成分が削減され、その削減された分だけロータ3に発生するトルクの基本波成分が増加することが明らかになったためである。なお、このように外周縁部33の全部ではなく、外周縁部33の一部の曲率半径を回転中心軸4aからロータ最外周部までの距離より小さくしてもよい。
外周縁部33の内側には、永久磁石34aを保持するための磁石埋め込み穴35aと、永久磁石34bを保持するための磁石埋め込み穴35bが設けられている。この磁石埋め込み穴35aおよび35bは、外周縁部33、センタブリッジ32および芯部31により3方向から囲まれている。外周縁部33は、ロータ3の回転時に永久磁石34aおよび34bに働く遠心力に対抗して永久磁石34aおよび3bを回転中心軸4a側に支持する。各極に対応した各外周縁部33は、隣のものとの間に隙間を挟んでロータ回転方向に並んでいる。2個の外周縁部33間の隙間は、極間の中央に位置している。磁石埋め込み穴35aおよび35bは、この2個の外周縁部33間の隙間を介してロータ外周に連通している。
磁石埋め込み穴35aおよび35bは、逆V字状に配列されている。そして、磁石埋め込み穴35aおよび35bの内周壁における回転中心軸4a側の領域(芯部31)は、隣接する極間の中心から離れて2個の磁石埋め込み穴の間(すなわち、センタブリッジ32)に近づくに従って回転中心軸4aから離れる方向に傾いている。このため、センタブリッジ32は、ロータ3の全ての磁石埋め込み穴35a、35bの内接円36からロータ半径方向外側に離れた位置にある。
q軸突起37は、芯部31の極間の中央の位置において2個の外周縁部33間の隙間を通過して遠心方向(回転中心軸4aから離れる方向)に突き出している。磁石埋め込み穴35aおよび35bには、このq軸突起37側への永久磁石34aおよび34bの移動を規制する位置決め突起38aおよび38bが設けられている。この位置決め突起38aおよび38bは、磁石埋め込み穴35aおよび35bの内壁のうち永久磁石34aおよび34bからみてロータ半径方向外側にある領域、すなわち、外周縁部33の内側のq軸突起37側の端部において、回転中心軸4aに向けて突出している。永久磁石34aおよび34bは、この位置決め突起38aおよび38bに押し当てられ、磁石埋め込み穴35aおよび35b内に固定される。その際、永久磁石34aおよび34bの磁石埋め込み穴35aおよび35bへの固定を補助するために接着剤が使用される。
また、ロータ3を構成する各ロータ鋼板には、隣接する各ロータ鋼板を互いに位置固定するために、補助加工が施されている。この補助加工はロータ鋼板の打ち抜き加工時に行われ、ロータ鋼板を積層する時には補助加工が施された位置を基準に正確に積層することができる。また、積層したロータ鋼板をカシメて互いに位置固定することも可能であるので、製造時等のロータ3の持ち運びが容易となる。図4は、補助加工の施される位置を例示した1極分のロータ3の正面図である。なお、図4では、ロータ3の1極分の構成のみを図示した。
具体的には、本実施形態では、ロータ3を構成する各ロータ鋼板に対し、V字突起部101を形成するV字加工、ボス突起部102を形成するボス加工、ピン穴103を形成するピン穴加工、ボルト穴104を形成するボルト穴加工等の補助加工を施す。なお、V字突起部101はV字陥没部であってもよいし、ボス突起部102はボス陥没部であってもよい。ロータ3には各補助加工のうち1種類のみまたは複数種類の補助加工が施される。また、各補助加工が施される位置は必ずしも図4に示す位置に限定されるものではなく、補助加工箇所は内接円36よりもロータ3外周側に位置していればよい。ただし、センタブリッジ32には補助加工を施さない。
また、本実施形態では、ロータ3における複数極分の領域内に1箇所の補助加工が施される。具体的には、N極S極1対で構成される1磁極対ごとに1箇所または複数の磁極対ごとに1箇所の補助加工が施される。ただし、ロータ鋼板を精度良く積層する必要があるので、ロータ3全体で少なくとも2箇所の補助加工が行われている必要がある。さらに、バランスを取る観点から、複数箇所において施された補助加工の位置は、ロータ3の縦断面で見ると、回転中心軸4aを中心に対称性を有している。
図5〜8は、V字加工、ボス加工、ピン穴加工およびボルト穴加工の補助加工を各々施したロータ3の軸方向断面図である。なお、図5〜8では第1のロータ鋼板105と第2のロータ鋼板106の2枚分のみ図示しており、残りのロータ鋼板は省略している。さらに、図7と図8では、ナットやワッシャー等の図示も省略している。
図5に示すV字加工のロータ3では、第1のロータ鋼板105の陥没部に第2のロータ鋼板106の突起部を重ねている。残りのロータ鋼板も同様に重ねることで、各ロータ鋼板を相互に位置固定して精度良く積層している。図6に示すボス加工のロータ3では、第1のロータ鋼板105の陥没部に第2のロータ鋼板106の突起部を重ねている。残りのロータ鋼板も同様に重ねることでロータ鋼板を精度良く積層している。図7に示すピン穴加工のロータ3では、第1のロータ鋼板105と第2のロータ鋼板106の両方に開いたピン穴103に非磁性材からなるピン107を挿入している。残りのロータ鋼板もピン穴103に非磁性材からなるピン107を同様に挿入している。図8に示すボルト穴加工のロータ3では、第1のロータ鋼板105と第2のロータ鋼板106の両方に開いたボルト穴104に非磁性材からなるボルト108を挿入している。残りのロータ鋼板も開いたボルト穴104に非磁性材からなるボルト108を同様に挿入している。ここで、ピン107やボルト108として非磁性材からなるものを使用するのは、ロータ3の発生するトルクの損失を生じさせないためである。
以上が本実施形態におけるロータ3の構成である。
本実施形態におけるロータ3は、磁石埋め込み穴35aおよび35bがロータ外周に連通した構成となっている。以下、この構成を採用した理由を説明する。
モータの製造では、焼き嵌めなどの締り嵌めによって、シャフトとロータ鋼材を組み立てる方法が一般的である。この締り嵌めの工程において、ロータ鋼材には周方向に引張応力が残留する。このロータの組み立て時に発生する残留応力は、ロータの高速回転中にも残ったままである。本願発明者らが有限要素法により計算したところ、この残留応力は、ロータ鋼材に穴や窪みなどのある部分と同じ半径を持つ円周上には殆ど発生しないことが確認された(すなわち、穴も窪みもなく、リング状につながっている部分でないと応力は残存しない)。
一方、ロータの回転時、特に高速回転時には、ロータの各部分に強大な遠心力が発生する。その際、従来例のように、ロータがセンタブリッジとサイドブリッジを持つ場合には、このセンタブリッジとサイドブリッジに大きな遠心応力が発生する。この場合、ロータの回転により発生する遠心力により、センタブリッジに引っ張り応力が働くのに対し、サイドブリッジにはせん断応力が発生する。このため、高速回転によるロータの破損を防止するためには、センタブリッジよりはむしろサイドブリッジの強度を十分に高くする必要があり、この点がロータの強度設計を難しくしていた。
また、従来例では、漏れ磁束の低減という目的とロータの強度を確保するという目的の両方を達成するために、サイドブリッジのあるロータ鋼板とサイドブリッジのないロータ鋼板とを組み合わせてロータを構成していた。このため、従来例のロータには、製造コストが嵩む等の問題があった。
そこで、本実施形態では、ロータ3の構成として、磁石埋め込み穴35aおよび35bがロータ外周に連通した構成、すなわち、従来例におけるサイドブリッジのない構成を採用した。本実施形態によれば、ロータ3が最外周にサイドブリッジを有していないため、ロータ3の最外周には組み立て残留応力が残存しない。ロータ3の回転時の遠心力により発生する遠心応力はセンタブリッジ32に集中する。しかしながら、センタブリッジ32に働く遠心応力は引っ張り応力であるため、センタブリッジ32の幅の調整等によりセンタブリッジ32が破損に至らないように対処することが容易である。しかも、磁石埋め込み穴35aおよび35bがロータ外周に連通したロータ3の構成は、以下に述べる大きな利点をもたらす。
まず、従来例と異なり、本実施形態におけるロータ3は、ロータ回転軸に垂直な如何なる平面で切断しても同じ断面形状となる。このため、本実施形態におけるロータ3には、製作面での利点がある。ロータ3を積層鋼板で形成する場合も、穴形状の異なる複数種類の鋼板を用意する必要がなく、1種類の鋼板のみを用意すればよい。従って、鋼板を形成するための内抜き型の投資費用の面からも、部品管理の面からも、強度・磁界設計の面からも鋼板のコストを圧倒的に低く抑えることができる。
また、本実施形態におけるロータ3は、サイドブリッジのある従来例に比して磁束の漏れ経路が少ない。このため、磁石磁束が巻線に鎖交しやすく、これがトルクの増加に貢献する。
さらに本実施形態によるロータ3には冷却面でも利点がある。すなわち、ロータ3は、回転軸方向の風通しがよく、冷却、とりわけ磁石冷却に有利である。従って、本実施形態によるロータ3を採用することにより、モータ容量に関する規制を緩和することができる。
さらに全ての磁石埋め込み穴35aおよび35bをロータ外周に連通させた場合には、永久磁石34aおよび34bは、外周縁部33により全長に亙って均一な応力で支えられることになる。このため、永久磁石34aおよび34bの内部に応力が発生しにくく、永久磁石34aおよび34bを破損から保護することができる。
本実施形態の他の特徴としてq軸突起37がある。このq軸突起37は、強いリラクタンストルクを生むことができ、ロータ3に発生するトルクの増加に貢献する。
さらに本実施形態の他の特徴として、外周縁部33の形状がある。ロータ3の外周面に凹凸を設けると、ロータ3に発生するトルクの高調波成分を基本波成分に転換することができ、トルク脈動を減らし、トルクを増大させることができる。一方、凹凸部に力が加わると、応力集中と呼ばれる現象により、局所的に高い応力が発生することが広く知られている。従来例のように磁石埋め込み穴がロータ外周に連通しておらず、最外周がリング状に連続したロータの場合、ロータ外周面付近のリング状の領域に組み立て残留応力が残存する。このため従来例のロータにおいて、このような残留応力の残存しているロータの最外周面に応力集中を招く凹凸を設けるのは困難である。しかしながら、本実施形態において、磁石埋め込み穴35aおよび35bをロータ外周と連通させているため、ロータ3の最外周領域である外周縁部33に残留応力は残存しない。従って、本実施形態では、トルクを増大させるために、ロータ3の最外周領域である外周縁部33の外周面に凹凸を設けることが容易である。そこで、本実施形態において、ロータ回転中心からみて永久磁石の外側にある外周縁部33の外周面の曲率半径を、ロータ回転中心からロータ最外周部までの距離よりも小さくしている。このように本実施形態では、発生応力を高めることなく、ロータ3に発生するトルクの脈動を減らし、トルクを増大させることができる。
また、本実施形態の特徴として、逆V字状に配列された磁石埋め込み穴35aおよび35bがある。この特徴により得られる効果を説明すると、次の通りである。
まず、シャフト4のロータ3への締り嵌め工程において、ロータ鋼材には周方向に引張応力が残留する。この残留応力は、磁石埋め込み穴35aおよび35bと同じ半径を持つ円周上には殆ど発生しない。従って、本実施形態におけるロータ3では、磁石埋め込み穴35aおよび35bの内接円36よりもロータ半径方向外側には、組み立て残留応力は殆ど残存しない。一方、ロータ3の回転時には、遠心力による引っ張り応力(遠心応力)がセンタブリッジ32に発生する。磁石埋め込み穴35aおよび35bを逆V字状に配列した場合、このセンタブリッジ32の位置は、残留応力が主に発生する内接円36内よりもロータ半径方向外側に遠ざかる。このように本実施形態によれば、ロータ3の回転時に遠心応力が集中するセンタブリッジ32は、締り嵌め加工による残留応力が主に発生する内接円36内から遠ざかっているため、ロータ3の回転時におけるセンタブリッジ32の強度を高めることができる。
また、本実施形態では、永久磁石34aおよび34bからみて半径方向外側にある外周縁部33に位置決め突起38aおよび38bが設けられている。従って、永久磁石34aおよび34bを位置決め突起38aおよび38bに押し当てて固定することで、1極をなす2つの永久磁石34aおよび34bに発生する遠心力のアンバランスを防ぐことができる。それとともに、各永久磁石が発生する磁束分布のアンバランスを防ぐことができる。
なお、従来例のように、永久磁石から見て半径方向内側のロータ鋼材に位置決め突起を設ける方法もあるが、磁石埋め込み穴35aおよび35bを逆V字状に配置してこれを行うには問題がある。組み立て残留応力が発生する範囲近くに、位置決め突起を設けることになるからである。位置決め突起を設ければ同時に凹みもできる。凹みは元来応力集中が発生し易い。この場合、面取り半径を大きくして凹部の面取りをすることができれば、応力集中をある程度は緩和することができるが、十分に応力を緩和できる面取り半径は、磁石の厚みと同等、若しくはそれ以上となることが多く、位置決めの用を成さない。よって従来例のように永久磁石から見て半径方向内側のロータ鋼材に位置決め突起を設けることは、組み立て残留応力に対する位置決め突起の強度を弱めることとなるので好ましくない。
また、本実施形態では、ロータ3を構成する各ロータ鋼板に対して、V字加工、ボス加工、ピン穴加工およびボルト穴加工の4種類の補助加工の中の1種類のみまたは複数種類の補助加工が施される。従って、本実施形態によれば、ロータ鋼板を積層してロータ3を構成する際、隣接する各ロータ鋼板を相互に位置固定することができる。従って、ロータ鋼板を精度よく積層してロータ3を構成し、永久磁石埋め込み式回転電動機を安定して製造することができる。
また、本実施形態では、ロータ鋼板において、磁石埋め込み穴35aおよび35bの内接円36とロータ3外周との間の領域に補助加工が施される。この領域は、シャフト4とロータ鋼材の締り嵌めの工程において発生する応力の残留応力が少ない領域である。従って、この領域に補助加工を施してもロータ3の高速回転中に亀裂等による破損が生じる可能性は低い。また、本実施形態において、センタブリッジ32には遠心力に起因した引っ張り応力が働くので、このセンタブリッジ32を避けて補助加工を施す。従って、本実施形態ではセンタブリッジ32の破損を防止することができる。
また、本実施形態では、ロータ3の複数極分の領域に1箇所の補助加工、すなわち1磁極対ごとに1箇所または複数磁極対ごとに1箇所の補助加工が施される。この効果は次の通りである。まず、ロータ鋼板には、軸方向に流れる循環電流の発生を抑制するために表面に絶縁処理が施されている。ここで、ロータ鋼板に補助加工を施すと、ロータ鋼板表面の絶縁膜が剥がれ、隣のロータ鋼板と導通する。そして、仮にロータ3の1磁極対に2箇所以上の補助加工を施すと、ロータ3の1つの極に対応した領域内において、各ロータ鋼板の補助加工箇所を軸方向に繋いだ電流路が形成される。さらに、その隣の1極に対応した領域内においても、各ロータ鋼板の補助加工箇所を軸方向に繋いだ電流路が形成される。そして、永久磁石埋め込み型電動機の稼働時には、このようにして形成された2つの電流路を循環電流が流れ易くなり、ロータ3の発熱や発生するトルクの損失を招くことになる。しかしながら、本実施形態では、ロータ3の複数極分の領域に1箇所の補助加工が施される。このため、循環電流を流す2つの電流路が形成されるのを回避し、ロータ3の発熱や発生するトルクの損失を防止することができる。
また、本実施形態では、補助加工において、ピン107やボルト108として非磁性材からなるものを使用する。仮にピン107やボルト108が磁性材であると、ロータ鋼板の軸方向に循環電流が発生しやすくなり、ロータ3の発生するトルクの損失に繋がる。しかしながら、本実施形態では、非磁性材からなるピン107やボルト108によりロータ鋼板に対する補助加工を行うので、このような問題が生じない。
以上のように、本実施形態によれば、この発明の第1の目的である、ロータの強度に優れ、かつ、低コストで製造することができる永久磁石埋め込み式回転電機の提供が実現できる。また、この発明の第2の目的である、ロータの強度を低下させることなく、ロータが発生するトルクを増加させることも実現できる。さらに、この発明の第3の目的である、ロータ鋼板を精度よく積層し、第1および第2の目的を達成する永久磁石埋め込み式回転電機の安定した製造が実現できる。
以上、この発明の一実施形態について説明したが、この発明には他にも実施形態が考えられる。例えば上記実施形態では、4種類の補助加工を施した位置を基準としてロータ鋼板の精度の高い積層を行ったが、ロータ鋼板同士を溶接することによってロータ鋼板の精度の高い積層を実現することも可能である。ただし、溶接の場合にはロータ鋼板を積層させるための治具が必要であるので、上記実施形態よりもコストアップに繋がる。また、上記実施形態ではこの発明をモータに適用したが、この発明は発電機にも勿論適用可能である。
1……フレーム、2……鉄心、3……ロータ、31……芯部、32……センタブリッジ、33……外周縁部、34a、34b……永久磁石、35a、35b……磁石埋め込み穴、36……内接円、37……q軸突起、38a、38b……位置決め突起、4……シャフト、4a……回転中心軸、5……転がり軸受け、6……シールド、11、12……積層鋼板、13a、13b……永久磁石、14a、14b、14a’、14b’、15a、15b……空洞部、16a、16b……切欠部、18a、18b、18a’、18b’……保持穴部、19a、19b……サイドブリッジ、19c……センタブリッジ、101……V字突起部、102……ボス突起部、103……ピン穴、104……ボルト穴、105……第1のロータ鋼板、106……第2のロータ鋼板、107……ピン、108……ボルト。

Claims (9)

  1. 2個の永久磁石で1極を構成し、複数のロータ鋼板を積層してなるロータ内部に複数極の永久磁石を埋め込んだ永久磁石埋め込み式回転電機において、
    前記ロータは、極毎に、前記2個の永久磁石を各々収容する穴であって、センタブリッジを各々の間に挟み、かつ、ロータ外周に各々連通する2個の磁石埋め込み穴を有し、
    前記ロータを構成する各ロータ鋼板は、前記センタブリッジの外周側を避けて前記磁石埋め込み穴の内接円と前記ロータ外周の間の領域、かつ、前記磁石埋め込み穴の前記ロータの半径方向外周側、または、隣接する極間に、隣接する各ロータ鋼板を互いに位置固定するための補助加工が施されている
    ことを特徴とする永久磁石埋め込み式回転電機。
  2. 磁石埋め込み穴の内周壁におけるロータ回転中心軸側の領域は、隣接する極間の中心から離れて前記2個の磁石埋め込み穴の間に近づくに従ってロータ回転中心から離れる方向に張り出していることを特徴とする請求項1に記載の永久磁石埋め込み式回転電機。
  3. 前記ロータ鋼板における複数極分の領域内1箇所に前記補助加工を行うことを特徴とする請求項1に記載の永久磁石埋め込み式回転電機。
  4. 前記ロータは、隣接する極間にロータ回転中心軸から離れる方向に突出したq軸突起を有することを特徴とする請求項1に記載の永久磁石埋め込み式回転電機。
  5. 前記磁石埋め込み穴の内壁のうち前記永久磁石からみてロータ半径方向外側にある領域に、永久磁石の移動を規制する位置決め突起を有することを特徴とする請求項1に記載の永久磁石埋め込み式回転電機。
  6. 前記位置決め突起は、ロータ外周と連通する側に設けられていることを特徴とする請求項5に記載の永久磁石埋め込み式回転電機。
  7. ロータ回転中心からみて永久磁石の外側のロータ鋼材の外周面の一部または全部が、ロータ回転中心軸からロータ最外周部までの距離よりも小さい曲率半径を有していることを特徴とする請求項1に記載の永久磁石埋め込み式回転電機。
  8. 接着剤により前記永久磁石の固定を補助したことを特徴とする請求項1に記載の永久磁石埋め込み式回転電機。
  9. 前記補助加工は、V字加工、ボス加工、ピン穴加工、ボルト穴加工のうちいずれか1種類以上であることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1の請求項に記載の永久磁石埋め込み式回転電機。
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