JP6313236B2 - 電源装置およびacアダプタ - Google Patents

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Description

本発明の実施形態は、電源装置およびACアダプタに関する。
デジタル家電やOA機器等の機器には、商用交流電源から直流電力を得るための電源装置が搭載されている。交流電源から直流電力を得る電源装置としては、ダイオード整流回路、力率改善回路(PFC)、DC/DC変換器の3つの回路を有するものが知られている。例えば、図11は、従来の電源装置の回路構成を示す。ダイオード整流回路は、交流電圧を整流し直流電圧へ変換する。ダイオード整流器で整流した電圧は、交流電圧同様に振幅が大きく変動するため、平滑コンデンサを接続し電圧を平滑する。平滑コンデンサを接続すると、整流器は平滑コンデンサよりも交流電圧が大きい場合にのみダイオードが導通する動作となる。このため、交流電源から整流器に流れ込む電流は交流電圧ピーク付近のみ振幅を持った力率の悪い波形となる。PFC回路は、ダイオード整流回路と平滑コンデンサの間に接続し、力率改善を行う。DC/DC変換器は、整流回路とPFC回路で得られた直流電圧を所望の電圧に変換する。
しかしながら、多段構成の回路では、回路全体の損失がそれぞれの回路で生じる損失の和となる。このため、多段構成の回路を適用した電源装置は、各々の回路の効率が良くても、電源装置全体としての効率向上には限界がある。
本発明は、交流電源から直流電源を得るための変換効率を向上できる電源装置およびACアダプタを提供することを目的とする。
実施形態によれば、電源装置は、Hブリッジと、第1インダクタと、第2インダクタと、第1キャパシタと、トランスと、整流器と、制御部とを有する。Hブリッジは、直列接続した第1及び第2スイッチと、直列接続した第3及び第4スイッチと、直列接続した2つのブリッジキャパシタとが並列に接続される。第1インダクタは、前記第1及び第2スイッチの接続点と前記第3及び第4スイッチの接続点との間に交流電源からの交流電圧を印加する経路に介在する。第2インダクタは、第3及び第4スイッチの接続点に一端が接続される。第1キャパシタは、2つのブリッジキャパシタの中性点に一端が接続される。トランスは、第2インダクタの他端と第1キャパシタの他端との間に直列接続された1次巻線と、1次巻線に電磁的に結合した2次巻線とを有する。整流器は、トランスの2次巻線に接続される。制御部は、各スイッチに与えるスイッチング信号を制御する。
図1は、第1の実施形態に係る電源装置の構成例を示す図である。 図2は、第1の実施形態に係る電源装置における制御装置の構成例を示すブロック図である。 図3は、第1の実施形態に係る電源装置の電源回路の各部における電圧波形を説明するための模式図である。 図4(a)は、第1の実施形態に係る電源装置の電源回路における電圧Vab、電圧Vbn、電流Iall、電流It、電流Iacを示す。図4(b)は、電圧Vabの波形を示す。図4(c)は、電圧Vbnの波形を示す。図4(d)は、電流Iallの波形を示す。図4(e)は、電流Itの波形を示す。図4(f)は、電流Iacの波形を示す。 図5は、AB間電圧変調率に対するA変調率およびB変調率の第1の例を示す図である。 図6は、AB間電圧変調率に対するA変調率およびB変調率の第2の例を示す図である。 図7は、スイッチング周波数に対する電圧のゲイン特性を示す図である。 図8は、第2の実施形態に係る電源装置の構成例を示す図である。 図9は、第3の実施形態に係る電源装置の構成例を示す図である。 図10は、第3の実施形態に係る電源装置の変形例を示す図である。 図11は、従来の電源装置の回路構成例を示す図である。
以下、実施の形態について図面を参照して説明する。
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態に係る電源装置1の構成例を示す図である。
電源装置1は、電源回路11と制御装置(制御部)12とを備える。電源装置1は、制御装置12が電源回路11を制御することにより交流電源2からの交流電力を負荷3に供給する直流電力に変換する。また、電源装置1は、交流電源2に接続するプラグおよび負荷3に接続するプラグを設けることによりACアダプタとして実現できる。
電源回路11は、第1インダクタL1、Hブリッジ21、第2インダクタL2、トランスT、第1キャパシタC1、整流器22、入力電圧検出部(第1の電圧検出手段)23、電源電流検出部(電流検出手段)24、キャパシタ電圧検出部(第2の電圧検出手段)25、及び、出力電圧検出部(第3の電圧検出手段)26を備える。
また、Hブリッジ21は、スイッチング素子(スイッチ)S1P、S1N、S2P、S2N、ダイオードD1P、D1N、D2P、D2N、及び、ブリッジキャパシタCdc1、Cdc2を備える。
Hブリッジ21は、直列に接続された第1及び第2スイッチング素子S1P、S1Nと、直列に接続された第3及び第4スイッチング素子S2P、S2Nと、直列に接続された第1及び第2のブリッジキャパシタCdc1、Cdc2と、が互いに並列に接続されている。以下の説明では、図1に示すように、Hブリッジ21において、直列接続される第1スイッチング素子S1Pと第2スイッチング素子S1Nとの接続点をA点とし、直列接続される第3スイッチング素子S2Pと第4スイッチング素子S2Nとの接続点をB点とし、直列接続される第1のブリッジキャパシタCdc1と第2のブリッジキャパシタCdc2との接続点(中性点)をN点とする。
すなわち、第1スイッチング素子S1Pのソース端子は、A点を介して第2スイッチング素子S1Nのドレイン端子に接続される。第3スイッチング素子S2Pのソース端子は、B点を介して第4スイッチング素子S2Nのドレイン端子に接続される。第1スイッチング素子S1Pのドレイン端子は、第3スイッチング素子S2Pのドレイン端子に接続される。第2スイッチング素子S1Nのソース端子は、第4スイッチング素子S2Nのソース端子に接続される。
また、直列接続された第1及び第2のブリッジキャパシタCdc1、Cdc2の一端は、第1スイッチング素子S1Pのドレイン端子と第3スイッチング素子S2Pのドレイン端子とに接続される。直列接続された第1及び第2のブリッジキャパシタCdc1、Cdc2の他端は、第2スイッチング素子S1Nのソース端子と第4スイッチング素子S2Nのソース端子とに接続される。
各スイッチング素子S1P、S1N、S2P、S2Nには、それぞれダイオードD1P、D1N、D2P、D2Nが並列に接続される。スイッチング素子S1P、S1N、S2P、S2Nは、自己消弧型の素子でMOSFET等を用いることができる。例えば、スイッチング素子S1P、S1N、S2P、S2Nは、N型電界効果トランジスタ(MOSFET)を用いることができる。ダイオードD1P、D1N、D2P、D2Nは、MOSFET等のボディーダイオードで代用しても良い。各スイッチング素子S1P、S1N、S2P、S2Nのゲート端子は、制御装置12に接続される。各スイッチング素子S1P、S1N、S2P、S2Nは、制御装置12がゲート端子に与えるスイッチング信号によりオンオフする。
第1インダクタL1は、交流電源2とHブリッジ21のA点との間に直列に接続される。第2インダクタL2、トランスTの1次巻線T1および第1キャパシタC1は、Hブリッジ21におけるB点とN点(第1のブリッジキャパシタCdc1と第2のブリッジキャパシタCdc2との中点)との間に、直列に接続される。
また、トランスTの2次巻線T2には、整流器22を接続する。整流器22は、ダイオードやMOSFET等のスイッチング素子で構成される。図1に示す構成例において、整流器22は、第5ダイオードD5および第6ダイオードD6を備える。第5ダイオードD5及び第6ダイオードD6の各アノード端子は、それぞれトランスTの2次巻線T2の両端に接続される。第5ダイオードD5及び第6ダイオードD6の各カソード端子は互いに接続される。第5ダイオードD5及び第6ダイオードD6の各カソード端子の接続点とトランスTの2次巻線T2の中点との間には、キャパシタCoutが接続される。ダイオードD5、D6及びキャパシタCoutは、整流平滑回路を構成する。キャパシタCoutには、負荷3が並列に接続される。
入力電圧検出部23は、交流電源2から電源回路11に入力される交流電源電圧Vacを検出する。入力電圧検出部23は、交流電源2の両端に並列接続される。入力電圧検出部23は、電源電圧Vacの瞬時値を示す検出値を制御装置12に出力する。
電源電流(インダクタ電流)検出部24は、交流電源2に流す交流の電源電流(インダクタ電流)Iacを検出する。電源電流検出部24は、例えば、交流電源2と第1インダクタL1との間に直列接続される。電源電流検出部24は、電源電流Iacの瞬時値を示す検出値を制御装置12へ出力する。
キャパシタ電圧検出部25は、Hブリッジ21において直列接続された第1及び第2のブリッジキャパシタCdc1及びCdc2にかかる電圧(キャパシタ電圧)Vdcを検出する。キャパシタ電圧検出部25は、直列接続された第1及び第2のブリッジキャパシタCdc1及びCdc2の両端に並列接続される。キャパシタ電圧検出部25は、キャパシタ電圧Vdcの瞬時値を示す検出値を制御装置12へ出力する。
出力電圧検出部26は、第2キャパシタCoutの出力電圧Voutを検出する。出力電圧検出部26は、負荷3側の第2キャパシタCoutの両端に並列接続される。また、第2キャパシタCoutは負荷3に並列接続されるものであるから、出力電圧検出部26が検出する出力電圧Voutは負荷3に出力する出力電圧である。出力電圧検出部26は、出力電圧Voutの瞬時値を示す検出値を制御装置12へ出力する。
次に、制御装置12の構成例について説明する。
制御装置12は、電源回路11の各部で検出される電流及び電圧情報からHブリッジ21の4つのスイッチング素子をそれぞれオンオフする。制御装置12は、4つのスイッチング素子をオンオフすることにより、電源回路11における力率の制御とともに出力電圧の制御を行う。
制御装置12は、力率の制御として、交流電源電圧Vac、交流電源電流Iac、キャパシタ電圧Vdcに基づいて交流電源電圧Vacと同位相の電源電流Iacを流すように4つのスイッチング素子のオンオフを制御する。また、制御装置12は、出力電圧の制御として、出力電圧Voutの検出値に基づいて、出力電圧Voutに対する出力電圧指令値(出力電圧の設定値)との偏差を解消するように、4つのスイッチング素子のオンオフを制御する。
図2は、制御装置12の構成例を示すブロック図である。
図2に示すように、制御装置12は、力率制御部12Aと出力電圧制御部12Bとに大別される。
まず、力率制御部12Aの構成について説明する。
力率制御部12Aは、キャパシタ電圧設定部31、減算部32、電圧制御器(AVR)33、PLL(phase-locked loop)34、正弦波生成部35、乗算部36、減算部37、電流制御器(ACR)38、除算部39、2倍処理部40、減算部41、リミット処理部42、減算部43、及び、スイッチング信号生成部51により構成される。
キャパシタ電圧設定部31は、キャパシタ電圧Vdcに対する電圧指令値Vdc_refを設定する。キャパシタ電圧設定部31は、予め設定される電圧指令値Vdc_refを減算部32に出力する。
減算部32は、キャパシタ電圧検出部25が検知したキャパシタ電圧Vdcからキャパシタ電圧設定部31が設定する電圧指令値Vdc_refを減算することにより偏差vdc_difを算出する。減算部32は、算出した偏差Vdc_dif(=Vdc−Vdc_ref)を電圧制御器(AVR)33へ出力する。
電圧制御器(AVR)33は、減算部32が算出した偏差Vdc_difに基づくPI演算により、交流電源電流(インダクタ電流)Iacに対する振幅指令値Iac_amp_Refを生成する。電圧制御器33は、生成した振幅指令値Iac_amp_refを乗算部36に出力する。
PLL34は、電源電圧検出部23が検出する電源電圧Vacの位相ωtを検出する。PLL34は、検出した電源電圧の位相ωtを正弦波生成部35へ出力する。
正弦波生成部35は、PLL34が検出した電源電圧位相ωtと同位相の正弦波sin ωtを生成する。正弦波生成部35は、生成した正弦波sin・ωtを乗算部36へ出力する。
乗算部36は、振幅指令値Iac_amp_refと正弦波sin ωtとを乗じる。乗算部36は、振幅指令値Iac_amp_refと正弦波sin ωtとを乗じることにより、電源電圧Vacと同位相の電流指令値Iac_refを計算する。乗算部36は、計算した電流指令値Iac_refを減算部37へ出力する。
減算部37は、乗算部36が計算した電流指令値Iac_refから、電源電流検出部24が検出した電源電流(インダクタ電流)Iacの値を減算する。減算部37は、算出した偏差Iac_dif(=Iac_ref−Iac)を電流制御器(ACR)38へ出力する。
電流制御器(ACR)38は、減算部37が計算した偏差Iac_difに基づくPI演算により、Hブリッジ21におけるAB間の出力電圧Vabに対する出力電圧指令値Vab_refを生成する。電流制御部38は、生成した出力電圧指令値Vab_refを除算部39へ出力する。
除算部39は、電流制御器(ACR)38から取得する出力電圧指令値Vab_refをキャパシタ電圧検出部25が検出したキャパシタ電圧Vdcの値で除算する。除算部39は、算出した出力電圧指令値Vab_refとキャパシタ電圧Vdcとの比を変調率指令値D(=Vab_ref/Vdc)として2倍処理部40へ出力する。
2倍処理部40は、除算部39から供給される変調率指令値Dを2倍処理する。2倍処理部40は、2倍した変調率指令値を減算部41へ出力する。減算部41は、2倍処理部40が2倍処理した変調率指令値から変調率1を差し引く。減算部41は、減算処理した値をリミット処理部42へ出力する。
リミット処理部42は、減算部41から与えられた値を制限する。変調率範囲は±1を超えられないためである。リミット処理部42は、リミット処理した値を変調率指令値Daとして、スイッチング信号生成部51と減算部43とへ出力する。
減算部43は、2倍処理部40が算出する2倍した変調率指令値から変調率指令値Daを減算することにより変調率指令値Dbを生成する。減算部43は、生成した変調率指令値Dbをスイッチング信号生成部51へ出力する。
スイッチング信号生成部51は、変調率指令値Daと変調率指令値Dbとを取得する。スイッチング信号生成部51は、力率制御部12Aが生成する変調率指令値Da、Dbと後述する出力電圧制御部12Bから与えられる三角波キャリアのキャリア信号Scとに基づいて、電源回路11の各スイッチング素子へ供給するスイッチング信号を生成する。スイッチング信号生成部51の構成例については後述する。
次に、出力電圧制御部12Bの構成について説明する。
図2に示す構成例において、出力電圧制御部12Bは、出力電圧設定部61、減算部62、電圧制御器(AVR)63、キャリア生成部64、および、スイッチング信号生成部51により構成される。
出力電圧設定部61は、出力電圧Voutに対する出力電圧指令値Vout_refを設定する。出力電圧設定部61は、予め設定された出力電圧Voutに対する出力電圧指令値Vout_refを減算部62に出力する。
減算部62は、出力電圧検出部26が検出した出力電圧Voutから出力電圧設定部61が設定する出力電圧指令値Vout_refを減算することにより偏差Vout_difを算出する。減算部62は、算出した偏差Vout_dif(=Vout−Vout_ref)を電圧制御器(AVR)63へ出力する。
電圧制御器(AVR)63は、減算部62から取得する偏差Vout_difに基づくPI演算により、キャリア周波数fcを生成する。電圧制御器63は、生成したキャリア周波数fcをキャリア生成部64へ出力する。
キャリア生成部64は、電圧制御器(AVR)63から受けたキャリア周波数fcをもつ三角波キャリアのキャリア信号Scを生成する。キャリア生成部64は、生成したキャリア信号Scをスイッチング信号生成部51へ出力する。
次に、スイッチング信号生成部51の構成について説明する。
スイッチング信号生成部51は、コンパレータ71、72、NOT回路73、74を備える。スイッチング信号生成部51には、力率制御部12Aから変調率指令値Da、Dbが入力され、出力電圧制御部12Bからキャリア信号Scが入力される。
コンパレータ71の非反転入力端子には変調率指令値Daが入力される。コンパレータ71の反転入力端子にはキャリア生成部64が生成したキャリア信号Scが入力される。コンパレータ71は、変調率指令値Daとキャリア信号Scとを比較し、「1」又は「0」の値をもつスイッチング信号S1P_PWMを出力する。例えば、コンパレータ71は、Sc<Daの場合には「1」のスイッチング信号S1P_PWMを出力し、Sc≧Daの場合には「0」のスイッチング信号S1P_PWMを出力する。
コンパレータ71は、生成したスイッチング信号S1P_PWMを第1スイッチング素子S1Pのゲート端子へ出力するとともに、スイッチング信号S1P_PWMをNOT回路73へ出力する。
NOT回路73は、コンパレータ71から供給されるスイッチング信号S1P_PWMを反転させることにより、第2のスイッチング信号S1N_PWMを生成する。NOT回路73は、生成した第2のスイッチング信号S1N_PWMを第2スイッチング素子S1Nのゲート端子へ出力する。
また、コンパレータ72の非反転入力端子には変調率指令値Dbが入力される。コンパレータ72の反転入力端子にはキャリア生成部64が生成した三角波キャリアのキャリア信号Scが入力される。コンパレータ72は、変調率指令値Dbとキャリア信号Scとを比較し、「1」又は「0」の値をもつスイッチング信号S2P_PWMを出力する。例えば、コンパレータ72は、Sc<Dbの場合には「1」のスイッチング信号S2P_PWMを出力し、Sc≧Dbの場合には「0」のスイッチング信号S2P_PWMを出力する。
コンパレータ72は、生成したスイッチング信号S2P_PWMを第3スイッチング素子S2Pのゲート端子へ出力するとともに、スイッチング信号S2_PWMをNOT回路74へ出力する。
NOT回路74は、コンパレータ72から受けたスイッチング信号S2P_PWMを反転させることにより、第4のスイッチング信号S2N_PWMを生成する。NOT回路74は、生成した第2のスイッチング信号S2N_PWMを第4スイッチング素子S1Nのゲート端子へ出力する。
以上の構成により、制御装置12は、電源回路11のHブリッジ21における4つのスイッチング素子のオンオフを制御する。
次に、上記のように構成される電源装置1の動作原理を説明する。
電源装置1は、Hブリッジ21を含む電源回路11と制御装置12とを有する。Hブリッジ21は、4つのスイッチング素子とブリッジキャパシタCdc1、Cdc2とを有する。制御装置12は、第1及び第2のブリッジキャパシタCdc1及びCdc2に充電されている電圧(キャパシタ電圧)Vdcを元に生成した各スイッチング素子に対するスイッチング信号を出力する。このような制御装置12の制御により、電源回路11は、出力電圧としてブリッジキャパシタCdc1、Cdc2の電圧を上限とする任意の電圧を出力することができる。
スイッチングにより電圧を出力する方法としては、PWM(Pulse Width Modulation)やPDM(Pulse Density Modulation)等を用いる。また、PWM、PDMの生成法は、キャリア比較やヒステリシスコンパレータ等、種々の公知のものが適用できる。なお、Hブリッジ21のキャパシタへの充電方法および、その電圧制御方法については、交流電源電圧を利用して実現可能である。
図3は、電源回路11の各部における電圧波形を説明するための模式図である。また、図4は、電源回路11の各部における電圧と電流との関係を示す図である。図4(a)は、電源回路11における電圧Vab、電圧Vbn、電流Iall、電流It、電流Iacを示す。図4(b)は、線間電圧(AB間)電圧Vabの電圧波形を示す。図4(c)は、BN間の電圧Vabの電圧波形を示す。図4(d)は、電流Iallの波形を示す。図4(e)は、電流Itの波形を示す。図4(f)は、電流Iacの波形を示す。
Hブリッジ21のA点と交流電源2との間に直列接続される第1インダクタL1には、Hブリッジ21におけるAB間の出力電圧Vabと交流電源2の電源電圧Vacの差分電圧が印加される。ここで、Hブリッジ21から交流電源電圧Vacを打ち消す方向に交流電源電圧相当の電圧を出力する場合を考える。
Hブリッジ21におけるAB間の出力電圧Vabには、図3に示すように、スイッチングによる高調波成分と出力する電圧の50Hzや60Hzの低周波成分とが含まれる。出力する交流電圧は、交流電源と同一な50Hzや60Hzの出力である。これに対して、制御装置12が制御する各スイッチング素子のスイッチング周波数は、それよりも十分高い数十〜数百キロHzの周波数を用いる。
Hブリッジ21は、数十〜数百キロHzのPWMにより50ないし60Hzの正弦波電圧を出力する。これは、Hブリッジ21におけるAB間の出力電圧Vabである。Hブリッジ21にて上述のような正弦波電圧を生成する場合、第1及び第2スイッチング素子S1P及びS1Nのブリッジと第3及び第4スイッチング素子S2P及びS2Nのブリッジとが発生する電圧は対称な場合が多いが、電源回路11においては、正弦波の大部分を第1及び第2スイッチング素子S1P及びS1Nのブリッジが出力し、第3及び第4スイッチング素子S2P及びS2Nのブリッジはオン比率が50%程度を維持するように制御される。
第1インダクタL1には、交流電源電圧VacとHブリッジ21の出力電圧Vabとの差分が印加される。Hブリッジ21に直列接続される第1インダクタL1のインダクタンスが大きいため、Hブリッジ21のAB間の出力電圧Vabの高周波成分は減衰し、Hブリッジ21の出力電圧Vabに含まれる50Hzや60Hzの低周波成分と電源電圧Vacの差分が印加される。
一方、第2インダクタL2、トランスTの1次巻線T1、および、第1キャパシタC1に印加される電圧(BN間電圧)Vbnは、Hブリッジ21における第3及び第4スイッチング素子S2P及びS2Nの接続点となるB点の出力電圧と、第1及び第2のブリッジキャパシタCdc1及びCdc2の中間(N点)電位との差電圧となる。また、Hブリッジ21における第3及び第4スイッチング素子S2P及びS2Nのブリッジは、前述のようにオン比率が50%程度になるように制御される。
このため、Hブリッジ21におけるBN間の電圧Vbnは、図4(c)に示すように、第1及び第2のブリッジキャパシタCdc1及びCdc2の中間電位(=1/2Vdc)に対して「+1/2Vdc」又は「−1/2Vdc」を50%程度の比率で出力する。この結果、第2インダクタL2とトランスTの1次巻線T1のそれぞれには、ほぼスイッチングによる高周波成分のみが印加されることとなる。
すなわち、第1インダクタL1に印加されるHブリッジ21の出力電圧Vabの低周波成分と交流電源電圧Vacとの差分の大きさは、Hブリッジ21の出力電圧Vabを制御することで任意に調整可能である。このため、第1インダクタL1に流れる電流、すなわち交流電源2から電源装置1に流入する電流の大きさは、Hブリッジ21の出力電圧Vabの低周波成分を制御することで調整可能となる。この特性を利用して、電源装置1は、Hブリッジ21における各スイッチング素子のスイッチングを制御することにより、整流器およびPFCとして動作する。
また、第2インダクタL2とトランスTの1次巻線T1には高周波電圧が印加される。トランスTの1次巻線T1に印加される高周波電圧は、トランスTの2次巻線T2に励起される。トランスTの2次巻線T2で励起された電圧は、整流器22によって整流し、キャパシタCoutで平滑することにより、直流電圧となり負荷3に供給される。これにより、電源装置1は、交流直流変換の電源として動作する。
トランスTの1次巻線T1に印加される高周波電圧の大きさによって、トランスTの2次巻線T2に接続される負荷電圧が決まる。Hブリッジ21のBN間から得られる高周波電圧は、トランスTの1次巻線T1と第2インダクタL2のそれぞれに印加される。このため、トランスTの1次巻線T1に印加される高調波電圧は、第2インダクタL2により分圧された電圧となる。
第2インダクタL2およびトランスTの1次巻線T1に印加される電圧は、Hブリッジ21のスイッチングにより生じる高周波電圧である。この高周波電圧の周波数は、スイッチング素子のスイッチング周波数によって変化する。第2インダクタL2は一定のインダクタを有しているため周波数によってインピーダンスが変化する。この特性を利用して、BN間の電圧Vbnを制御することにより第2インダクタL2に印加される電圧を加減してトランスTに印加される電圧を調整し、負荷電圧(出力電圧)を制御できる。つまり、電源装置1は、Hブリッジ21における第3及び第4スイッチング素子S2P及びS2Nのスイッチングを制御することにより、DC/DC変換器としての動作を行う。
次に、Hブリッジ21における第1及び第2のブリッジキャパシタCdc1、Cdc2への充電およびその電圧制御方法について説明する。
まず、起動時において、第1及び第2のブリッジキャパシタCdc1、Cdc2は、全く充電されていない状態である。この状態において、電源装置1に交流電源2を接続すると、第1インダクタL1等を介してHブリッジ21のAB間に交流電源2からの電源電圧Vacが印加される。キャパシタが全く充電されていない状態であれば、印加される交流電圧Vacにより各スイッチング素子に並列に接続されるダイオードが点弧し、第1及び第2のブリッジキャパシタCdc1、Cdc2に対して各ダイオードは全波整流回路として動作する。
第1及び第2のブリッジキャパシタCdc1、Cdc2は、交流電源電圧Vacのピーク値程度まで充電される。ここで、第1及び第2のブリッジキャパシタCdc1、Cdc2が交流電源の電源電圧Vacまで充電されると、Hブリッジ21は、交流電源電圧の電源電圧相当の電圧を出力することが可能となる。上述したように、第1インダクタL1を流れるインダクタ電流(電源電流)は、Hブリッジ21の出力電圧Vabを制御することにより制御することが可能となる。制御装置12は、交流電源電圧と同相の電流となるように第1インダクタL1を流れるインダクタ電流(電源電流)を制御することにより、電源回路11に対して有効電力を供給することができる。
ここで、第1インダクタL1は電源装置1の定格容量に対して数%のインピーダンスしか持たないものとする。このため、電流制御を行うために第1インダクタL1に印加する電圧は交流電源電圧の数%程度である。すなわち、Hブリッジ21の出力電圧Vabには交流電源電圧Vacを打ち消す成分と第1インダクタL1の電流を制御するための電圧とが含まれるが、電流を制御するための電圧は数%である。このため、Hブリッジ21の出力電圧Vabの大部分は、交流電源電圧Vacと近似の正弦波電圧となる。
従って、交流電源2と同位相の電源電流(インダクタ電流)を電源回路11に流し込むように制御して得られる有効電力の大部分は、Hブリッジ21へ供給される。交流電源2からHブリッジ21へ電力を与える方向に電流を流した場合、Hブリッジ21におけるキャパシタ電圧Vdcは上昇する。一方、Hブリッジ21から交流電源2へ電力を与える方向に電流を流せば、Hブリッジ21のキャパシタ電圧Vdcは下降する。従って、電源装置1は、制御装置12が交流電源電圧と同位相の電源電流成分を制御することによりHブリッジ21におけるキャパシタ電圧を制御できる。
次に、Hブリッジ21の出力電圧VabからトランスTを介して2次側へ電力を供給する動作(出力電圧制御)について説明する。
上述したように、Hブリッジ21の出力電圧Vab(すなわち、図1で示すA点とB点間の差電圧)により、交流電源2から第1及び第2のブリッジキャパシタCdc1及びCdc2の充電と力率の制御とを行う。AB間電圧Vabは、正弦波状の電圧である必要があるが、A点、B点のそれぞれの電圧は必ずしも正弦波状のPWMである必要はない。
図5及び図6は、A点電圧に対する変調率指令値(A変調率)Da、B点電圧に対する変調率指令値(B変調率)Db、および、AB間(線間)電圧に対する変調率指令値(AB間電圧変調率)Dの例を示す。
図5は、Vac=100[Vrms]、Vdc=300[v]、Vab=120[Vpeak]である場合に、AB間電圧変調率Dが0.4程度となるときのA変調率DaとB変調率Dbとを示す。
図5に示す例では、AB間電圧変調率Dが0.4程度であれば、B変調率Dbがゼロである。B変調率Dbがゼロである場合、B点電圧は、50%付近のオン比率で第1及び第2のブリッジキャパシタCdc1及びCdc2の中間電位(=1/2Vdc)を出力する。これに対して、A点電圧は、変調率が最大0.8の正弦波を出力する。
図6は、Vac=100[Vrms]、Vdc=300[v]、Vab=120[Vpeak]である場合に、線間電圧変調率Dが0.8程度となるときのA変調率DaとB変調率Dbとを示す。A変調率Daは±1.0が限界である。線間電圧変調率Dが0.8のとき、A変調率Daは1.0を超える。このため、A変調率Daは、図6に示すように、ピークボトムが潰れた波形となる。A変調率Daのピークボトムが潰れた分は、B変調率Dbを増加させて補う。
すなわち、電源装置1の制御装置12は、B点電圧が50%付近のPWMを維持するように、可能な限りA変調率で線間電圧を制御する。このため、A変調率Daが±1.0を超える場合、電源装置1の制御装置12は、A変調率Daが±1.0以内の範囲ではB変調率Dbをゼロとして線間電圧を制御し、A変調率Daが±1.0を超える分はB変調率Dbを増加させて補う。
第2インダクタL2、トランスT及び第1キャパシタC1間に印加される電圧Vbnは、B点電圧と第1及び第2のブリッジキャパシタCdc1及びCdc2の中点電圧との差電圧となる。このため、電圧Vbnは、第3及び第4スイッチング素子S2P及びS2Nが50%付近のオン比率で動作する場合、公知のLLCコンバータと同様の電圧となる。電圧Vbnが50%付近のオン比率であれば、入力フィルターの点数削減や小型に貢献でき、BN間に駆動回路無しでインバータ回路を接続することも可能となる。
図7は、第3及び第4スイッチング素子S2P及びS2Nに対するスイッチング周波数fcに対するトランスTの2次側に伝達される電圧のゲイン特性を示す図である。また、図7は、第3及び第4スイッチング素子S2P及びS2Nが50%付近のオン比率で動作する場合におけるゲイン特性を示している。
第2インダクタL2と第1キャパシタC1の共振周波数よりも高周波側では、第3及び第4スイッチング素子S2P及びS2Nのスイッチング周波数を高くすることでゲインを下げる。ゲインを下げることにより出力を下げることができる。逆に、第3及び第4スイッチング素子S2P及びS2Nのスイッチング周波数を低くすることでゲインを上げて、出力を上げることができる。
上記のように、第1の実施形態に係る電源装置1は、電源回路11のHブリッジ21全体で系統電圧からのブリッジキャパシタCdc1、Cdc2の充電と交流電流の力率の制御とを行うとともに、HブリッジのB側の半分でトランスTの2次側への電力伝達(出力電圧制御)を制御する。また、上述の電源回路11においては、第3及び第4スイッチング素子S2P及びS2Nが2つの電力変換動作を兼ねる。この結果として、電源回路11は、例えば、図11に示す従来の電源装置の回路に比べて回路段数が減ることとなり、部品点数の削減でき、損失を抑えることができる。
すなわち、第1の実施形態に係る電源装置は、Hブリッジの出力電圧の低周波成分を調整することにより、入力電流を制御するPFC動作とHブリッジのコンデンサ電圧を制御する整流器動作とを実現できると共に、Hブリッジのうちトランスに接続された側のハーフブリッジを構成するスイッチング素子(第3及び第4スイッチング素子)のスイッチング周波数を可変することにより、負荷電圧を制御するDC/DC変換器動作を実現できる。従って、第1の実施形態に係る電源装置は、図11に示す従来の電源回路における整流器、PFCおよびDC/DC変換器の3つの回路機能を1つのHブリッジを含む電源回路で実現でき、低損失、部品点数の低減を可能とする。
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態について説明する。
図8は、第2の実施形態に係る電源装置101の構成例を示す図である。
図8に示すように、第2の実施形態に係る電源装置101は、電源回路111と制御装置112とを備える。制御装置112は、第1の実施形態で説明した図2に示す制御装置12と同様な構成で実現できる。なお、図8に示す構成において、図1に示す第1の実施形態で説明した構成と同一の構成要素により実現できるものついては同一符号を付して詳細な説明を省略するものとする。
図8に示す電源回路111は、第1及び第2のブリッジキャパシタCdc1及びCdc2をブリッジキャパシタCdcに置き換えた点と、Hブリッジ21のB点とブリッジキャパシタの一端(Hブリッジ負極側又はHブリッジの正極側)との間に第2インダクタL2、トランスTの1次巻線T1及び第1キャパシタC1を直列接続する点とが、第1の実施形態で説明した図1に示す電源回路11と異なる。
すなわち、第2の実施形態に係る電源装置101は、Hブリッジ21における第1及び第2スイッチング素子S1P及びS1N側および第3及び第4スイッチング素子S2P及びS2N側のPWM制御を第1実施形態と同様な制御で実現できる。ただし、第2の実施形態に係る電源装置101の電源回路111は、第1キャパシタC1が共振コンバータの特性と直流カットオフとの両機能を兼ねる。このため、電源回路111は、第1実施形態で説明した電源回路11とは定数の選定に若干の違いがある。
また、電源装置101において、第2インダクタL2、トランスTの1次巻線T1、および、第1キャパシタC1に印加される電圧Vbn´は、Hブリッジ21における第3及び第4スイッチング素子S2P及びS2Nの接続点となるB点の出力電圧と、1つのブリッジキャパシタCdcの一端の電位との差電圧となる。
第2の実施形態に係る電源装置101においても、Hブリッジ21における第3及び第4スイッチング素子S2P及びS2Nのブリッジは、オン比率が50%程度になるように制御される。電源回路111のHブリッジ21における電圧Vbn´は、1つのブリッジキャパシタCdcの電位(=Vdc)に対して「+Vdc」又は「−Vdc」を50%程度の比率で出力する。この場合も、第2インダクタL2とトランスTの1次巻線T1のそれぞれには、ほぼスイッチングによる高周波成分のみが印加される。
従って、第2の実施形態に係る電源装置101においても、第1インダクタL1に印加されるHブリッジ21の出力電圧Vabの低周波成分と交流電源電圧Vacとの差分の大きさは、Hブリッジ21の出力電圧Vabを制御することで任意に調整可能である。つまり、第1インダクタL1に流れるインダクタ電流(電源電流)の大きさは、Hブリッジ21の出力電圧Vabの低周波成分を制御することで調整可能となる。この特性によって、電源装置101は、Hブリッジ21の各スイッチング素子のスイッチングを制御することにより整流器およびPFCとしての動作を行う。
また、第2インダクタL2およびトランスTの1次巻線T1に印加される電圧は、Hブリッジ21のスイッチングにより生じる高周波電圧である。この高周波電圧の周波数は、第3及び第4スイッチング素子のスイッチング周波数によって変化する。第2インダクタL2は一定のインダクタを有しているため周波数によってインピーダンスが変化する。この特性を利用して、電圧Vbn´を制御することにより第2インダクタL2に印加される電圧を加減してトランスTに印加される電圧を調整し、負荷電圧(出力電圧)を制御できる。つまり、電源装置101は、Hブリッジ21における第3及び第4スイッチング素子S2P及びS2Nのスイッチングを制御することにより、DC/DC変換器として動作する。
以上のように、第2の実施形態に係る電源装置は、入力電流を制御するPFC動作とHブリッジのコンデンサ電圧を制御する整流器動作とを実現できると共に、Hブリッジのハーフブリッジのスイッチング周波数を可変することにより、負荷電圧を制御するDC/DC変換器動作を実現できる。従って、第2の実施形態によれば、回路を構成する部品点数を低減でき、低損失の変換効率良い電源装置を実現できる。
(第3の実施形態)
次に、第3の実施形態について説明する。
この第3の実施形態では、前述の第1の実施形態とは異なる点のみを説明する。
図9は、第3の実施形態に係る電源装置201の構成を示す図である。
電源装置201は、電源回路211と制御装置212とを備える。電源回路211は、負荷3に係る出力電圧Voutを検出する代わりに、トランスTに電圧検出用の3次巻線T3を用いて電圧Vout´を検出する。制御装置212は、電圧検出用の3次巻線T3を用いて検出する電圧Vout´に基づいて第3及び第4スイッチング素子S2P及びS2Nのスイッチング周波数を可変することにより、負荷3へ出力する負荷電圧Voutを制御する。
すなわち、電源回路211は、図1に示す出力電圧検出部26に代えて、負荷電圧検出部226を備える。負荷電圧検出部226は、トランスTの3次巻線T3と、整流回路と、電圧検出部とを有する。トランスTの3次巻線T3は、1次巻線T1に電磁的に結合する。トランスTの3次巻線T3は、トランスTに現れる電圧を検出する。整流回路は、3次巻線T3が検出する電圧を整流する。例えば、整流回路は、2つのダイオードおよびキャパシタなどにより構成する。電圧検出部は、整流回路が整流した電圧Vout´を検出する。
トランスTの2次巻線T2および3次巻線T3に現れる電圧は、トランスTの1次巻線T1に印加される電圧によって決まる。トランスTの2次巻線T2に現れる電圧と3次巻線T3に現れる電圧は、同様の挙動を示す。このため、トランスTの2次巻線T2に接続された負荷3にかかる出力電圧Voutを直接的に検出しなくとも、3次巻線を追加し、その3次巻線を用いて検出する電圧に基づいて制御することで、トランスTの2次側における負荷電圧Voutを制御することが可能となる。
制御装置212は、1次側の電位を基準として構成されることが多い。このため、2次側の電圧を検出するには絶縁アンプ等の部品が必要となる。これに対して、トランスTに3次巻線T3を追加して検出する電圧Vout´によりスイッチング周波数を制御することにより、絶縁アンプ等の追加の部品なしで制御を実現できる。
また、上述の第3の実施形態は、第1の実施形態で説明した電源回路11を変形した電源回路211として説明したが、第3の実施形態は、第2の実施形態で説明した電源回路111に適用しても良い。
図10は、第3の実施形態に係る電源装置の変形例を示す図である。
電源装置301は、第2の実施形態で説明した電源回路111の出力電圧検出部26に代えて、トランスの3次巻線を含む負荷電圧検出部326を追加した電源回路311を備える。
すなわち、図10に示す電源回路311の負荷電圧検出部326は、図9に示す負荷電圧検出部226と同様な構成により実現できる。すなわち、電源装置301は、電源回路311の負荷電圧検出部326がトランスTに電圧検出用の3次巻線T3を用いて電圧Vout´を検出する。電源装置301の制御装置312は、負荷電圧検出部326が検出する電圧Vout´に基づいて第3及び第4スイッチング素子S2P及びS2Nのスイッチング周波数を可変することにより、負荷3へ出力する負荷電圧Voutを制御する。
上記のような第3の実施形態によれば、整流器、PFCおよびDC/DC変換器の3つの回路機能を1つのHブリッジを含む電源回路で実現できるとともに、絶縁アンプ等の追加の部品なしで電源装置を実現できる。この結果、第3の実施形態に係る電源装置は、部品点数の削減、よび低損失を実現できる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1、101、201、301…電源装置、11、111、211、311…電源回路、12、112、212、312…制御装置(制御部)、12A…力率制御部、12B…出力電圧制御部、21…Hブリッジ、22…整流器、23…入力電圧検出部(第1の電圧検出手段)、24…電源電流検出部(電流検出手段)、25…キャパシタ電圧検出部(第2の電圧検出手段)、26…出力電圧検出部(第3の電圧検出手段)、226、326…負荷電圧検出部、C1…第1キャパシタ、Cdc1…第1のブリッジキャパシタ、Cdc2…第2のブリッジキャパシタ、Cdc…ブリッジキャパシタ、L1…第1インダクタ、L2…第2インダクタ、S1N…第2スイッチング素子(スイッチ)、S1P…第1スイッチング素子(スイッチ)、S2N…第4スイッチング素子(スイッチ)、S2P…第3スイッチング素子(スイッチ)、T…トランス、T1…1次巻線、T2…2次巻線、T3…3次巻線。

Claims (7)

  1. 直列接続した第1及び第2スイッチと、直列接続した第3及び第4スイッチと、直列接続した2つのブリッジキャパシタと、が並列接続されるHブリッジと、
    前記第1及び第2スイッチの接続点と前記第3及び第4スイッチの接続点との間に交流電源からの交流電圧を印加する経路に介在する第1インダクタと、
    前記第3及び第4スイッチの接続点に一端が接続される第2インダクタと、
    前記2つのブリッジキャパシタの中性点に一端が接続される第1キャパシタと、
    前記第2インダクタの他端と前記第1キャパシタの他端との間に直列接続される1次巻線と、前記1次巻線に電磁的に結合する2次巻線とを有するトランスと、
    前記トランスの2次巻線に接続される整流器と、
    前記各スイッチに与えるスイッチング信号を制御する制御部と、
    を備えることを特徴とする電源装置。
  2. 前記第1インダクタは、前記第1及び第2スイッチの接続点と交流電源との間に直列に接続されることを特徴とする請求項1記載の電源装置。
  3. 前記交流電源の電源電圧を検出する第1の電圧検出手段と、
    前記第1インダクタを流れる電源電流を検出する電流検出手段と、
    前記Hブリッジのキャパシタ電圧を検出する第2の電圧検出手段と、
    前記整流器が出力する負荷電圧を検出する第3の電圧検出手段と、をさらに備え、
    前記制御部は、前記電源電圧、前記電源電流、前記キャパシタ電圧および前記負荷電圧を用いて、前記Hブリッジの各スイッチを駆動する信号を生成する、
    ことを特徴とする前記請求項1又は2の何れかに記載の電源装置。
  4. 前記トランスに3次巻線を設け、
    前記第3の電圧検出手段は、前記トランスに設けた3次巻線により前記負荷電圧を検出する、
    ことを特徴とする前記請求項3に記載の電源装置。
  5. 前記制御部は、前記各スイッチに与えるスイッチング信号を制御することにより前記第1インダクタを流れる電源電流を前記交流電源の電源電圧と同位相にして前記Hブリッジのキャパシタ電圧を制御する、
    ことを特徴とする前記請求項1乃至4の何れか1項に記載の電源装置。
  6. 前記制御部は、前記第3及び第4スイッチへ与えるスイッチング信号の周波数を制御することにより前記整流器が出力する負荷電圧を制御する、
    ことを特徴とする前記請求項1乃至5の何れか1項に記載の電源装置。
  7. 前記請求項1乃至6の何れか1項に記載に電源装置を有するACアダプタ。
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