JP6313047B2 - 打設杭の水平度測定装置および方法 - Google Patents

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Description

本発明は、打設杭を打設する工事の際に打設杭の傾きを測定する水平度測定装置およびその方法に関するものである。
海上桟橋や洋上風車の基礎として使用する鋼管杭等の打設杭に、バイブロハンマで振動を加えて海底に打設する工事が行われている。打設杭を海底に打ち込む際に打設杭の傾きを測定する必要があるが、打設杭には激しい振動が生じるので打設中には直接水準器を取り付けて測定することができない。
打設杭の傾きを測定する方法として、陸上からレーザー距離計(トランシットなど)を利用して測定する方法がある(例えば特許文献1参照)。具体的には洋上に突出した打設杭の外周面の上下方向に離間した2地点を抽出し、この2地点までの距離から鉛直に対する打設杭の傾きを算出したり、この2地点を結ぶ直線の傾きから打設杭の傾きを測定する。トランシットを利用したこの方法では、打設作業が進み洋上に突出した打設杭の長さが短くなるほど、測定対象となる2地点間の距離が短くなるので傾きの測定誤差は大きくなってしまう。また陸上から打設杭までの距離が長くなるほど、2地点の位置を決める際の精度誤差が傾きの測定に多大な誤差を与えてしまう。さらに打設作業中には打設杭に激しい振動が生じているので、打設杭の振動の振幅がトランシットによる2地点を決定する際の誤差となり、打設作業中に高い精度で打設杭の傾きを測定するには不利である。この打設杭の傾きを測定する際の精度としては、一般的な杭打設工事の管理基準(誤差許容範囲)として1/100〜1/300程度が設定されている。精度としては例えば±0.1°の範囲にあることが望ましいが、上記の通りトランシットによる測定では条件によってはこの精度を得ることができない。
さらには、陸上から水面下の打設杭を見通すことができないので、水中に完全に水没した打設杭の傾きをトランシットでは測定することができない。そこで水面下の打設杭の傾きを測定する方法として、水中の打設杭に下げ振りと呼ばれる振り子を潜水士が設置してこの傾きを測定する方法がある。この下げ振りを利用する方法も、打設杭の振動により振り子が揺動するので打設作業中は打設杭の傾きを測定することは困難となる。また潜水士の安全性を確保する観点から、下げ振りを利用する測定は打設作業を中断したときまたは打設作業完了後に行うことが望ましいので、打設作業中に打設杭の傾きを測定することはできない。潜水士による水中作業が必要となるので、この下げ振りを利用する測定のコストは大きくなる。
特開2004−279190号公報
本発明は上記の問題を鑑みてなされたものであり、その目的は打設杭を打設する際に打設杭の傾きを、水上、水中に関わらずリアルタイムに高い精度で測定することができる水平度測定装置および方法を提供することである。
上記目的を達成するため本発明の打設杭の水平度測定装置は、地盤に打設される打設杭の傾きを測定する打設杭の水平度測定装置において、比重の異なる2種類の流体が収容されて気密性を有する密閉された複数の容器と、それぞれの容器を連結してこれら容器に収容された相対的に比重の大きい重比重流体を連通させる重比重流体管と、それぞれの容器を連結してこれら容器に収容された相対的に比重の小さい軽比重流体を連通させる軽比重流体管と、前記打設杭の打設作業中に、それぞれの容器に収容された前記重比重流体の液位を逐次検知する液位検知器と、この液位検知器による検知データが逐次入力される演算機と、それぞれの容器を前記打設杭の外周面に固定する固定具とを備え、前記液位検知器の検知データとそれぞれの容器の位置データとに基づいて前記演算機により打設作業中の前記打設杭の傾きを逐次算出する構成にしたことを特徴とする。
本発明の打設杭の水平度測定方法では、地盤に打設される打設杭の傾きを測定する打設杭の水平度測定方法において、比重の異なる2種類の流体が収容されて気密性を有する密閉された複数の容器を、前記打設杭の外周面に固定するとともに、それぞれの容器を重比重流体管で連通してこれらの容器に収容された相対的に比重の大きい重比重流体を連通させ、かつ、それぞれの容器を軽比重流体管で連結してこれらの容器に収容された相対的に比重の小さい軽比重流体を連通させた状態にして、前記打設杭の打設作業中に、それぞれの容器に収容された重比重流体の液位を液位検知器により逐次検知し、この検知データを演算機に逐次入力し、この入力された検知データと予め入力されているそれぞれの容器の位置データとに基づいて前記演算機により打設作業中の前記打設杭の傾きを逐次算出することを特徴とする。
本発明によれば打設杭の外周面に設置される複数の容器の間で、打設杭の傾きに応じて重比重流体と軽比重流体が移動するので、重比重流体の液位の差からそれぞれの容器の高さの差を検出して、この高さの差とそれぞれの容器の位置データから打設杭の傾きを算出することができる。測定の際には重比重流体の液位を液位検知器で測定するので、作業者が目視により測定を行うトランシットや下げ振りと異なりその測定精度を向上することができる。
またそれぞれの容器内の重比重流体の液位は打設作業の振動により変動するものの、それぞれの容器における液位変動の位相は同位相となるので、振動による液位変動は液位の差を求める際に相殺される。つまり液位の差は振動の影響をあまり受けず比較的安定した値となるので、打設作業中であっても打設杭の傾きをリアルタイムに高い精度で測定することができる。
さらに密閉されたそれぞれの容器を重比重流体管と軽比重流体管により連通させる構成により、この水平度測定装置が大気中にあっても水中にあっても、容器内の重比重流体と軽比重流体はその影響を受けることなく自由に移動することができるので、打設杭の全体が水中にある場合でも打設杭の傾きを測定することが可能となる。
液位検知器が、例えばそれぞれの容器に収容された前記重比重流体に浮き前記軽比重流体に沈むフロートと、このフロートを上下に貫通してフロートを上下方向にガイドするガイドロッドと、このフロートの上下変位量を測定するセンサ部とを備える構成とすることもできる。この構成によれば、ガイドロッドが上下に貫通して重比重流体と軽比重流体の境界面に浮かぶフロートは、一種の緩衝材として機能し、フロートの上下変動は重比重流体の液位の上下変動よりも緩やかになる。また、フロートの位置から重比重流体の液位を推定することができるので、打設作業の振動等により重比重流体と軽比重流体の境界面が波立って場所により重比重流体の液位が異なる状態であっても、フロートが波立った境界面の平均値としての液位を示すので、液位検知器の測定精度を向上することができる。そのため打設杭の傾きの測定精度を一段と向上することができる。このセンサ部は例えば磁歪式センサで構成する。
比重の異なる2種類の流体は非圧縮性流体で構成することもできる。この構成によれば
、打設杭を大深度の海底に設置する場合であっても、容器や重比重流体管や軽比重流体管が水圧により変形する事故を防止できるので、打設杭の傾きを高い精度で測定することができる。
本発明の打設杭の水平度測定装置は、容器を2個備えてそれぞれの容器が平面視で前記打設杭の外周面に対向した位置に配置されるユニットを2組有し、それぞれのユニットを構成する容器が前記打設杭の軸心を中心にして平面視で周方向に90°ずれた位置に配置される。この構成によれば打設杭に対して容器が均等に設置されるので、単純な計算式を利用して演算機で打設杭の傾きを算出することができる。
本発明の打設杭の水平度測定方法は、例えば液位検知器として、それぞれの容器に収容された前記重比重流体に浮き前記軽比重流体に沈むフロートと、このフロートを上下に貫通してフロートを上下方向にガイドするガイドロッドと、このフロートの上下変位量を測定するセンサ部とを有する液位検知器を使用し、前記センサ部により前記フロートの上下変位量を逐次検知することにより、このフロートが浮かぶ重比重流体の液位を逐次検知する構成とすることもできる。また、例えば液位検知器により逐次検知された検知データを、予め設定された所定時間で平均してそれぞれの容器に収容された重比重流体の液位の平均値を算出し、この平均値を、打設杭の傾きの算出に用いる構成とすることもできる。この構成によれば、打設作業の振動により重比重流体の液位に変動が生じる場合であっても、液位を一定時間計測してその平均をとった平均値を利用して打設杭の傾きを算出するので、傾きの値を安定した値として得ることができる。つまり液位を測定する際に、たとえば波がたまたま容器の1個に衝突して重比重流体の液位を変化させた場合であっても、このような外的要因によるノイズの影響を抑制して、打設杭の傾きを安定した値として得ることができる。そのためノイズの影響による誤った傾きの値をもとに、打設杭の傾きを修正する等の作業を行ってしまう事態を回避することができる。さらに比重の異なる2種類の流体として、非圧縮性流体を用いることもできる。
本発明の打設杭の水平度測定装置の概略を例示する図である。 図1の平面図である。 固定具の変形例を例示する斜視図である。 図3の水平度測定装置を打設杭に設置した状態を例示する平面図である。 図4の側面図である。 図4よりも直径の小さい打設杭に水平度測定装置を設置した状態を例示する平面図である。 図6の側面図である。
以下、本発明の打設杭の水平度測定装置と水平度測定方法を図に示した実施形態に基づいて説明する。
図1と図2に例示すように本発明の打設杭11の水平度測定装置1は、たとえば水等の重比重流体wとこの重比重流体wよりも相対的に比重の小さいたとえば空気等の軽比重流体gとが収容されて気密性を有する密閉された複数の容器2と、それぞれの容器2を連結してこれら容器2に収容された相対的に比重の大きい重比重流体wを連通させる重比重流体管3と、それぞれの容器2を連結してこれら容器2に収容された相対的に比重の小さい軽比重流体gを連通させる軽比重流体管4と、それぞれの容器2に収容された重比重流体wの液位を検知する液位検知器5と、この液位検知器5による検知データが入力される演算機6と、それぞれの容器2を打設杭11の外周面に固定する固定具7とを備えている。なお、図1は発明の内容の説明を容易にするため一部の容器2を省略している。
円筒状の容器2には、収容された重比重流体wの液位を検知する液位検知器5がそれぞれ設置されており、この液位検知器5により得られた検知データは無線通信または有線通信によって演算機6に入力される。容器2の形状は円筒状の他、角柱状など種々の形状を採用できる。この演算機6は容器2の近傍に設置してもよいが、容器2の近傍では演算機6に耐振性能や耐水性能が要求されるので、洋上の作業船やバイブロハンマを操作する作業者の近傍に配置する方が望ましい。ベルト等の固定具7によりこの容器2は打設杭11に締め付けられて固定される。
液位検知器5は、例えばそれぞれの容器2に収容された重比重流体wに浮かび軽比重流体gに沈む比重に調整されたフロート8と、このフロート8を上下に貫通してフロート8を上下方向にガイドするガイドロッド9と、このフロート8の上下変位量を測定するセンサ部10とを備えている。この実施形態では、円形断面のガイドロッド9に円柱状のフロート8がガイドされて円滑に上下移動できる構造になっている。フロート8の外周面と容器2の内周面とのすき間は、周方向で均一にすることが望ましいので、円柱状のフロート8の場合は円筒状の容器2を用いる。このセンサ部10は例えば磁歪式センサやレーザー距離計で構成することができる。また液位検知器5は、フロート8とガイドロッド9を設けずに、重比重流体wと軽比重流体gの境界面までの距離(重比重流体wの液位ともいう)を直接センサ部10で測定する構成としてもよい。
水平度測定装置1はたとえば4個の容器2を備えており、打設杭11の軸心を中心して平面視で周方向に90°の間隔で打設杭11の外周面に容器2は設置される。この実施形態では、打設杭11の軸心に対して対向する2個の容器2が、重比重流体管3と軽比重流体管4で連結されて1組のユニットを構成している。つまり打設杭11には2組のユニットが打設杭11の軸心を中心にして平面視で周方向に90°ずれた位置に配置されている。
重比重流体管3はそれぞれの容器2の底面または下端部に連結されており、一方の容器2から他方の容器2に重比重流体wを移動させることができる。軽比重流体管4はそれぞれの容器2の天面または上端部に連結されており、一方の容器2から他方の容器2に軽比重流体gを移動させることができる。重比重流体管3および軽比重流体管4は、円管を採用して打設杭11の外周面に合わせて容器2どうしを最短距離で連結するように延設することが好ましい。
地盤に打設される打設杭11の傾きを測定する際には、まず打設杭11の外周面の予め定められた所定の位置に、固定具7により2組のユニットを構成する合計4個の容器2が固定される。打設杭11が垂直に配置された状態となるとき、それぞれ同じ高さとなるようにユニットを構成する2個の容器2が設置されることが望ましい。1組のユニットを構成する2個の容器2内の重比重流体wは、打設杭11に傾きが生じると高い位置の容器2から低い位置の容器2に向かって重比重流体管3を通じて移動し、同一の高さの液位を維持しようとする。この重比重流体wの移動に伴い軽比重流体gは、軽比重流体管4を通じて容器2内の圧力が均一となるように重比重流体wとは逆方向に移動する。つまり打設杭11の傾きに応じて各容器2の重比重流体wの液位は変動する。この容器2は気密性を有しており重比重流体管3と軽比重流体管4で連通されているので、容器2が水中にある場合でも水上にある場合でも、重比重流体wと軽比重流体gは2個の容器2の間を同じように移動することができる。
このように容器2を打設杭11の外周面に固定した後に打設を開始する。この打設作業中に液位検知器5は各容器2内で変動する重比重流体wの液位を逐次検知する。具体的には、液位の変動に伴い上下方向に移動するフロート8からセンサ部10の所定の位置まで
の距離H1、H2を、センサ部10は逐次測定する。この距離H1、H2を検知データとして液位検知器5は演算機6に逐次入力する。この演算機6は、容器2の位置データとして予め入力された1組のユニットを構成する2個の容器2の間の距離Lと、各容器2の重比重流体wの液位の差H2−H1から、下記(1)式により打設杭11の傾きθを逐次算出する。
θ=tan−1((H2−H1)/L) (1)
この角度θは、1組のユニットを構成する2個の容器2を通るxz平面における打設杭11の傾きを示している。同様に他のユニットを構成する2個の容器2を通るyz平面における打設杭11の傾きを演算機6は算出する。演算機6から逐次得られる角度θがゼロとなるように調整しながら、作業者は打設杭11の打設作業を行う。
例えば打設杭11の直径が3000mmであり、フロート8が300mmの長さを上下移動でき、磁歪式センサ10の測定精度がフロート8の移動可能距離の0.01%である場合は、H1とH2の検知可能な最小値はそれぞれ0.03mmとなり、液位の差H2−H1の検知可能な最小値は0.06mmとなり、角度θの精度は0.0011°となる。また液位の差H2−H1の最大値は300mmとなり、角度θの測定可能範囲は±5.71°となる。この水平度測定装置1の測定精度は、従来の方法と比べると飛躍的に高いものとなる。また打設杭11に振動が生じている場合には各容器2に振動による液位変動が生じるが、この各容器2における液位変動は同位相となり液位の差を求める際に振動の影響は相殺されるので、打設作業中であっても水平度測定装置1は打設杭11の傾きを測定することができる。
また、それぞれの容器2は密閉されていて外部の海水が流入することはない。したがって、打設杭11の打設が進んで容器2が水中に沈んでも測定を続けることができる。水上、水中に関わらずリアルタイムで打設杭11の水平度を測定できるので、従来に比して施工管理が大幅に改善される。陸上で打設杭11を打設する場合であっても本願発明は非常に有益である。
演算機6は、例えば液位検知器5により逐次検知された検知データを、予め設定された所定時間で平均してそれぞれの容器に収容された重比重流体wの液位の平均値を算出し、この平均値を打設杭11の傾きの算出に用いる構成としてもよい。この構成によれば、波の衝撃等により1個の容器2内の液位が瞬間的に変動した場合であっても、実際とは異なる打設杭11の傾きが算出されることを抑制できる。
なお容器2に収容する重比重流体wと軽比重流体gの組み合わせは、水と空気の組み合わせに限らず、水と油など共に液体であっても比重差があり互いに混ざらないものであれば既知の物質を適宜組み合わせて利用することができる。このときフロート8は、重比重流体wには浮き軽比重流体gには沈む比重を有するように形成される。またフロート8を使用しない場合は、屈折率の異なる2種類の流体を利用し、レーザー距離計によりその境界面の位置を測定する構成としてもよい。比重の異なる2種類の流体を非圧縮性流体とすれば、打設杭11を大深度の海底に設置する際であっても、容器2や重比重流体管3や軽比重流体管4が水圧により変形する事故を防止できるので、打設杭11の傾きを高い精度で測定することができる。フロート8の移動可能距離を最大にするために、容器2の容積に対してそれぞれ50%の体積を占めるように2種類の流体を収容することが望ましい。
図3〜5に例示する据付機構を用いて、固定具7によって容器2を打設杭11に固定する場合の補助とすることもできる。この据付機構は、容器2を支持する枠体12と、枠体12に回転可能に設置されたローラ13と、ローラ13の回転軸に設置された複数の磁石14とを備えている。打設杭11に容器2を設置する際には、打設杭11の外周面にロー
ラ13を接触させるとともに磁石14は打設杭11の外周面に接触しない方向に向けておき、容器2を移動させて打設杭11の上端から予め定められた高さH0となる位置に位置決めした後、磁石14を打設杭11の外周面に接触させて容器2を仮固定する。打設杭11の軸心を中心にして平面視(xy平面)で周方向に90°の間隔で4個の容器2を順次仮固定していく。ローラ13によって容器2を円滑に移動させて位置決めすることができる。仮固定が完了してその位置の微調整が完了した後に、各容器2の外周側から固定具7を巻き付け容器2の固定を完了する。
このとき打設杭11を挟んで向かい合う2個の容器2を1組のユニットとして、それぞれの容器2が重比重流体管3および軽比重流体管4により連通される。この構成によれば、x軸方向に向かい合い固定された2個の容器2を用いて打設杭11のx軸方向の傾きを検知でき、y軸方向に向かい合い固定された2個の容器2を用いて打設杭11のy軸方向の傾きを検知することができる。またすべての容器2を重比重流体管3および軽比重流体管4で連通して、重比重流体管3、軽比重流体管4のそれぞれを通じて、重比重流体w、軽比重流体gがすべての容器2の間で移動可能に構成してもよい。この場合は選択した2個の容器2の液位H1とH2の差から、平面視でこの選択した2個の容器2を結ぶ直線方向における打設杭11の傾きを検知することができる。
打設作業完了後は、水平度測定装置1を打設杭11から取り外して回収するが、打設杭11の傾きを長期的にモニタリングするために打設杭11に設置したままにすることもできる。
図6、図7に例示するように、管径の小さい打設杭11に水平度測定装置1を設置する場合には、打設杭11の上端からの高さH0を変更し各容器2が互いに干渉しないように配置して、固定具7で固定する。このとき打設杭11を挟んで向かい合う2個の容器2を1組のユニットとして同じ高さH0に設置し、この2個の容器2を互いに重比重流体管3と軽比重流体管4で連通する。即ち打設杭11の軸心を中心にして平面視で周方向に180°の間隔となる2個の容器2を1組のユニットとし、同一の高さH0に設置し重比重流体管3等で連通させる。これにより、x軸方向とy軸方向のそれぞれにおける打設杭11の傾きを水平度測定装置1は測定することができる。このようにして、水平度測定装置1は管径の異なる打設杭11に対しても適応させることができる。
なお、設置する容器2の個数は少なくとも2個あれば1つの方向の傾きを検知することができ、3個あれば演算により打設杭11のx軸方向とy軸方向の傾きを検知することができ、4個あれば簡単な計算により打設杭11のx軸方向とy軸方向の傾きを検知することができる。また水平度測定装置1を打設杭11の内壁側面に設置する構成としても、上記同様に打設杭11の傾きを検知することができる。このとき打設杭11の内側側壁に容器2を直接固定するボルトまたは磁石等で構成された固定具7や、打設杭11の内壁側面に容器2を押し付けるリング状の固定具7を利用することができる。
1 水平度測定装置
2 容器
3 重比重流体管
4 軽比重流体管
5 液位検知器
6 演算機
7 固定具
8 フロート
9 ガイドロッド
10 センサ部
11 打設杭
w 重比重流体
g 軽比重流体

Claims (9)

  1. 地盤に打設される打設杭の傾きを測定する打設杭の水平度測定装置において、
    比重の異なる2種類の流体が収容されて気密性を有する密閉された複数の容器と、それぞれの容器を連結してこれら容器に収容された相対的に比重の大きい重比重流体を連通させる重比重流体管と、それぞれの容器を連結してこれら容器に収容された相対的に比重の小さい軽比重流体を連通させる軽比重流体管と、前記打設杭の打設作業中に、それぞれの容器に収容された前記重比重流体の液位を逐次検知する液位検知器と、この液位検知器による検知データが逐次入力される演算機と、それぞれの容器を前記打設杭の外周面に固定する固定具とを備え、前記液位検知器の検知データとそれぞれの容器の位置データとに基づいて前記演算機により打設作業中の前記打設杭の傾きを逐次算出する構成にしたことを特徴とする打設杭の水平度測定装置。
  2. 前記液位検知器がそれぞれの容器に収容された前記重比重流体に浮き前記軽比重流体に沈むフロートと、このフロートを上下に貫通してフロートを上下方向にガイドするガイドロッドと、このフロートの上下変位量を測定するセンサ部とを備える請求項1に記載の打設杭の水平度測定装置。
  3. 前記センサ部が、磁歪式センサである請求項2に記載の打設杭の水平度測定装置。
  4. 前記比重の異なる2種類の流体が非圧縮性流体である請求項1〜3のいずれかに記載の打設杭の水平度測定装置。
  5. 前記容器を2個備えてそれぞれの容器が平面視で前記打設杭の外周面に対向した位置に配置されるユニットを2組有し、それぞれのユニットを構成する容器が前記打設杭の軸心を中心にして平面視で周方向に90°ずれた位置に配置される請求項1〜4のいずれかに記載の打設杭の水平度測定装置。
  6. 地盤に打設される打設杭の傾きを測定する打設杭の水平度測定方法において、
    比重の異なる2種類の流体が収容されて気密性を有する密閉された複数の容器を、前記打設杭の外周面に固定するとともに、それぞれの容器を重比重流体管で連通してこれらの容器に収容された相対的に比重の大きい重比重流体を連通させ、かつ、それぞれの容器を軽比重流体管で連結してこれらの容器に収容された相対的に比重の小さい軽比重流体を連通させた状態にして、前記打設杭の打設作業中に、それぞれの容器に収容された重比重流体の液位を液位検知器により逐次検知し、この検知データを演算機に逐次入力し、この入力された検知データと予め入力されているそれぞれの容器の位置データとに基づいて前記演算機により打設作業中の前記打設杭の傾きを逐次算出することを特徴とする打設杭の水平度測定方法。
  7. 前記液位検知器として、それぞれの容器に収容された前記重比重流体に浮き前記軽比重流体に沈むフロートと、このフロートを上下に貫通してフロートを上下方向にガイドするガイドロッドと、このフロートの上下変位量を測定するセンサ部とを有する液位検知器を使用し、前記センサ部により前記フロートの上下変位量を逐次検知することにより、このフロートが浮かぶ重比重流体の液位を逐次検知する請求項6に記載の打設杭の水平度測定方法。
  8. 前記液位検知器により逐次検知された検知データを、予め設定された所定時間で平均してそれぞれの容器に収容された液体の液位の平均値を算出し、この平均値を、前記打設杭の傾きの算出に用いる請求項6または7に記載の打設杭の水平度測定方法。
  9. 前記比重の異なる2種類の流体として、非圧縮性流体を用いる請求項6〜8のいずれかに記載の打設杭の水平度測定方法。
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