JP6312730B2 - 車両用動力伝達装置における揺動リンクの揺動角検出装置 - Google Patents

車両用動力伝達装置における揺動リンクの揺動角検出装置 Download PDF

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Description

本発明は、往復運動するコネクティングロッドおよびワンウェイクラッチを介して入力軸から出力軸に駆動力を伝達するクランク式の伝達ユニットを軸方向に複数個並置した車両用動力伝達装置に関する。
かかるクランク式の伝達ユニットを備える車両用動力伝達装置において、ワンウェイクラッチの外周に支持された揺動リンクに径方向高さが周方向にリニアに変化するスロープを形成し、ケーシングに設けた距離検出手段でスロープまでの距離を検出することで揺動リンクの揺動角を検出するものが、下記特許文献1により公知である。
特開2015−017699号公報
ところで、上記従来のものは、振動等の外乱やケーシングの熱膨張の影響で距離検出手段の位置が径方向にずれたとき、距離検出手段から揺動リンクのスロープまでの距離が変化することで距離検出手段の出力に誤差が発生すると、その誤差が直ちに揺動リンクの揺動角の検出精度に影響を及ぼすため、揺動リンクの揺動角を精度良く検出できない可能性があった。
本発明は前述の事情に鑑みてなされたもので、クランク式の伝達ユニットを備える車両用動力伝達装置において、揺動リンクの揺動角の検出精度を高めることを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に記載された発明によれば、駆動源に接続された入力軸の回転を変速して出力軸に伝達する複数の伝達ユニットを軸方向に並置し、前記伝達ユニットの各々は、前記入力軸と一体に回転する偏心カムと、前記偏心カムの外周に相対回転自在に嵌合するリングギヤが形成された偏心部材と、前記入力軸と同軸に配置されて変速アクチュエータにより回転する変速軸と、前記変速軸に設けられて前記リングギヤに噛合するピニオンと、前記出力軸に設けたワンウェイクラッチと、前記ワンウェイクラッチに駆動力を入力する揺動リンクと、前記偏心部材および前記揺動リンクに接続されて往復運動するコネクティングロッドとを備え、前記変速アクチュエータで前記変速軸を前記入力軸に対して相対回転させて前記偏心カムに対する前記偏心部材の位相を変化させることで、前記入力軸の軸線からの前記偏心部材の偏心量を変化させて変速比を変更する車両用動力伝達装置であって、前記揺動リンクの外周に設けられて径方向高さが周方向に逆位相で変化する第1スロープおよび第2スロープと、前記揺動リンクを収納するケーシングに設けられて前記第1、第2スロープの径方向高さが同じになる位置にそれぞれ対向する第1距離検出手段および第2距離検出手段とを備え、前記第1スロープは、前記揺動リンクの揺動軸線に垂直な面において、前記揺動軸線と直交する一方向に該揺動軸線からオフセットした第1点を中心とする第1円弧よりなり、前記第2スロープは、前記一方向とは逆の方向に前記揺動軸線から同距離だけオフセットした第2点を中心とする第2円弧よりなり、前記第1、第2円弧の半径は同一であり、前記揺動軸線方向に見たときに、前記第1、第2距離検出手段は前記揺動軸線と前記第1、第2円弧の交点とを通る直線上に配置されることを特徴とする車両用動力伝達装置における揺動リンクの揺動角検出装置が提案される。
尚、実施の形態のミッションケース11は本発明のケーシングに対応し、実施の形態の偏心ディスク19は本発明の偏心部材に対応し、実施の形態のエンジンEは本発明の駆動源に対応する。
請求項1の構成によれば、伝達ユニットは、入力軸に設けた偏心カムに支持されて該入力軸と共に回転する偏心部材と、出力軸に設けたワンウェイクラッチの揺動リンクとをコネクティングロッドで接続して構成されるので、入力軸が回転してコネクティングロッドが往復運動すると、ワンウェイクラッチが間欠的に係合することで出力軸が間欠的に回転して駆動力が伝達される。その際に、変速アクチュエータで変速軸を入力軸に対して相対回転させ、ピニオンでリングギヤを回転させて偏心カムに対する偏心部材の位相を変化させることで、入力軸の軸線からの偏心部材の偏心量を変化させて変速比を変更することができる。
揺動リンクの外周に設けられて径方向高さが周方向に逆位相で変化する第1スロープおよび第2スロープと、揺動リンクを収納するケーシングに設けられて第1、第2スロープの径方向高さが同じになる位置にそれぞれ対向する第1距離検出手段および第2距離検出手段とを備えるので、第1、第2距離検出手段の出力の差分がゼロになる位置として揺動リンクの揺動角がゼロになる位置を検出することができ、しかも第1、第2距離検出手段の取付位置が径方向にずれても、その影響を相殺して揺動リンクの揺動角を精度良く検出することができる。
た、第1スロープは、揺動リンクの揺動軸線に垂直な面において、前記揺動軸線と直交する一方向に該揺動軸線らオフセットした第1点を中心とする第1円弧よりなり、第2スロープは、前記一方向とは逆の方向に前記揺動軸線から同距離だけオフセットした第2点を中心とする第2円弧よりなり、第1、第2円弧の半径は同一であり、揺動軸線方向に見たときに、第1、第2距離検出手段は揺動軸線と第1、第2円弧の交点とを通る直線上に配置されるので、第1、第2スロープを容易かつ精度良く加工できるだけでなく、第1、第2距離検出手段を容易かつ精度良く組み付けることができる。
車両用動力伝達装置の縦断面図。 図1の2−2線断面図。 偏心ディスクの正面図および断面図。 偏心ディスクの偏心量と変速比との関係を示す図。 揺動リンクおよび揺動角検出ユニットを示す図。 第1、第2スロープの形状を示す図。 揺動リンクの揺動角に対するスロープの高さの変化を示す図。 揺動リンクの揺動角に対する距離検出手段の出力の変化を示す図。 揺動角検出回路を示す図。
以下、図1〜図9に基づいて本発明の実施の形態を説明する。
図1〜図3に示すように、自動車用のクランク式の無段変速機Tのミッションケース11の一対の側壁11a,11bに入力軸12および出力軸13が相互に平行に支持されており、エンジンEに接続された入力軸12の回転が6個の伝達ユニット14…、出力軸13および図示せぬディファレンシャルギヤを介して図示せぬ駆動輪に伝達される。中空に形成された入力軸12の内部に、その入力軸12と軸線Lを共有する変速軸15が7個のニードルベアリング16…を介して相対回転可能に嵌合する。
6個の伝達ユニット14…の構造は実質的に同一構造であるため、以下、一つの伝達ユニット14を代表として構造を説明する。
伝達ユニット14は変速軸15の外周面に設けられたピニオン17を備えており、このピニオン17は入力軸12に形成した開口12a(図2参照)から露出する。ピニオン17を挟むように、入力軸12の外周に軸線L方向に2分割された円板状の偏心カム18がスプライン結合される。偏心カム18の中心O1は入力軸12の軸線Lに対して距離dだけ偏心している。また6個の伝達ユニット14…の6個の偏心カム18…は、その偏心方向の位相が相互に60°ずつずれている。
偏心カム18の外周面には、円板状の偏心ディスク19の軸線L方向両端面に形成した一対の偏心凹部19a,19aが、一対のニードルベアリング20,20を介して回転自在に支持される。偏心ディスク19の中心O2に対して偏心凹部19a,19aの中心O1(つまり偏心カム18の中心O1)は距離dだけずれている。すなわち、入力軸12の軸線Lおよび偏心カム18の中心O1間の距離dと、偏心カム18の中心O1および偏心ディスク19の中心O2間の距離dとは同一である。
軸線L方向に2分割された偏心カム18の割り面の外周には、その偏心カム18の中心O1と同軸に一対の三日月状のガイド部18a,18aが設けられており、偏心ディスク19の一対の偏心凹部19a,19aの底部間を連通させるように形成されたリングギヤ19bの歯先が、偏心カム18のガイド部18a,18aの外周面に摺動可能に当接する。そして変速軸15のピニオン17が、入力軸12の開口12aを通して偏心ディスク19のリングギヤ19bに噛合する。
入力軸12の右端側はボールベアリング21を介してミッションケース11の右側の側壁11aに直接支持される。また入力軸12の左端側に位置する1個の偏心カム18に一体に設けた筒状部18b(図1参照)が、ボールベアリング22を介してミッションケース11の左側の側壁11bに支持されており、その偏心カム18の内周にスプライン結合された入力軸12の左端側はミッションケース11に間接的に支持される。
入力軸12に対して変速軸15を相対回転させて無段変速機Tの変速比を変更する変速アクチュエータ23は、モータ軸24aが軸線Lと同軸になるようにミッションケース11に支持された電動モータ24と、電動モータ24に接続された遊星歯車機構25とを備える。遊星歯車機構25は、電動モータ24にニードルベアリング26を介して回転自在に支持されたキャリヤ27と、モータ軸24aに固定されたサンギヤ28と、キャリヤ27に回転自在に支持された複数の2連ピニオン29…と、中空の入力軸12の軸端(厳密には、前記1個の偏心カム18の筒状部18b)にスプライン結合された第1リングギヤ30と、変速軸15の軸端にスプライン結合された第2リングギヤ31とを備える。各2連ピニオン29は大径の第1ピニオン29aと小径の第2ピニオン29bとを備えており、第1ピニオン29aはサンギヤ28および第1リングギヤ30に噛合し、第2ピニオン29bは第2リングギヤ31に噛合する。
コネクティングロッド33は、大端部33a、ロッド部33bおよび小端部33cを備えるもので、大端部33aがローラベアリング32を介して偏心ディスク19の外周に支持される。
出力軸13はミッションケース11の一対の側壁11a,11bに一対のボールベアリング34,35で支持されており、その外周にワンウェイクラッチ36が設けられる。ワンウェイクラッチ36は、コネクティングロッド33の小端部33cにピン37を介して枢支された揺動リンク42と、揺動リンク42の内周に固定されたリング状のアウター部材38と、アウター部材38の内部に配置されて出力軸13に固定されたリング状のインナー部材39と、アウター部材38の内周面とインナー部材39の外周面との間に形成された楔状の空間に配置されて複数個のスプリング40…で付勢された複数個のローラ41…とを備える。
次に、無段変速機Tの一つの伝達ユニット14の作用を説明する。
図2および図4(A)〜図4(D)から明らかなように、入力軸12の軸線Lに対して偏心ディスク19の中心O2が偏心しているとき、エンジンEによって入力軸12が回転するとコネクティングロッド33の大端部33aが軸線Lまわりに偏心回転することで、コネクティングロッド33が往復運動する。
その結果、コネクティングロッド33が往復運動する過程で図中右側に押されると、揺動リンク42と共にアウター部材38が図2において反時計方向に揺動し、スプリング40…に付勢されたローラ41…がアウター部材38およびインナー部材39間の楔状の空間に噛み込み、アウター部材38およびインナー部材39がローラ41…を介して結合されることで、ワンウェイクラッチ36が係合してコネクティングロッド33の動きが出力軸13に伝達される。逆にコネクティングロッド33が往復運動する過程で図中左側に引かれると、揺動リンク42と共にアウター部材38が図2において時計方向に揺動し、ローラ41…がスプリング40…を圧縮しながらアウター部材38およびインナー部材39間の楔状の空間から押し出され、アウター部材38およびインナー部材39が相互にスリップすることで、ワンウェイクラッチ36が係合解除してコネクティングロッド33の動きが出力軸13に伝達されなくなる。
このようにして、入力軸12が1回転する間に、入力軸12の回転が所定時間だけ出力軸13に伝達されるため、入力軸12が連続回転すると出力軸13は間欠回転する。6個の伝達ユニット14…の偏心ディスク19…の偏心量εは全て同一であるが、偏心方向の位相が相互に60°ずつずれているため、6個の伝達ユニット14…が入力軸12の回転を交互に出力軸13に伝達することで、出力軸13は連続的に回転する。
このとき、偏心ディスク19の偏心量εが大きいほど、コネクティングロッド33の往復ストロークが大きくなって出力軸13の1回の回転角が増加し、無段変速機Tの変速比が小さくなる。逆に、偏心ディスク19の偏心量εが小さいほど、コネクティングロッド33の往復ストロークが小さくなって出力軸13の1回の回転角が減少し、無段変速機Tの変速比が大きくなる。そして偏心ディスク19の偏心量εがゼロになると、入力軸12が回転してもコネクティングロッド33が移動を停止するために出力軸13は回転せず、無段変速機Tの変速比が最大(無限大)になる。
入力軸12に対して変速軸15が相対回転しないとき、つまり入力軸12および変速軸15が同一速度で回転するとき、無段変速機Tの変速比は一定に維持される。入力軸12および変速軸15を同一速度で回転させるには、入力軸12と同速度で電動モータ24を回転駆動すれば良い。その理由は、遊星歯車機構25の第1リングギヤ30は入力軸12に接続されて該入力軸12と同一速度で回転するが、それと同一速度で電動モータ24を駆動するとサンギヤ28および第1リングギヤ30が同一速度で回転するため、遊星歯車機構25はロック状態になって全体が一体に回転する。その結果、一体に回転する第1リングギヤ30および第2リングギヤ31に接続された入力軸12および変速軸15は一体化され、相対回転することなく同速度で回転するからである。
入力軸12の回転数に対して電動モータ24の回転数を増速あるいは減速すると、入力軸12に結合された第1リングギヤ30と電動モータ24に接続されたサンギヤ28とが相対回転するため、キャリヤ27が第1リングギヤ30に対して相対回転する。このとき、相互に噛合する第1リングギヤ30および第1ピニオン29aの歯数比と、相互に噛合する第2リングギヤ31および第2ピニオン29bの歯数比とが僅かに異なるため、第1リングギヤ30に接続された入力軸12と第2リングギヤ31に接続された変速軸15とが相対回転する。
このようにして入力軸12に対して変速軸15が相対回転すると、各伝達ユニット14のピニオン17にリングギヤ19bを噛合させた偏心ディスク19の偏心凹部19a,19aが、入力軸12と一体の偏心カム18のガイド部18a,18aに案内されて回転し、入力軸12の軸線Lに対する偏心ディスク19の中心O2の偏心量εが変化する。
図4(A)は変速比が最小の状態(変速比:TD)を示すもので、このとき入力軸12の軸線Lに対する偏心ディスク19の中心O2の偏心量εは、入力軸12の軸線Lから偏心カム18の中心O1までの距離dと、偏心カム18の中心O1から偏心ディスク19の中心O2までの距離dとの和である2dに等しい最大値になる。入力軸12に対して変速軸15が相対回転すると、入力軸12と一体の偏心カム18に対して偏心ディスク19が相対回転することで、図4(B)および図4(C)に示すように、入力軸12の軸線Lに対する偏心ディスク19の中心O2の偏心量εは最大値の2dから次第に減少して変速比が増加する。入力軸12に対して変速軸15が更に相対回転すると、入力軸12と一体の偏心カム18に対して偏心ディスク19が更に相対回転することで、図4(D)に示すように、ついには入力軸12の軸線Lに偏心ディスク19の中心O2が重なり合って偏心量εがゼロになり、変速比が最大(無限大)の状態(変速比:UD)になって出力軸13に対する動力伝達が遮断される。
次に、図5〜図9に基づいて揺動リンク42の揺動角の検出について説明する。
揺動リンク42はコネクティングロッド33の往復動により出力軸13の軸線である揺動軸線Loまわりに往復揺動する。偏心ディスク19の偏心量εがゼロになってコネクティングロッド33が往復動を停止すると揺動リンク42も揺動を停止する。偏心ディスク19の偏心量εを制御する際に、揺動リンク42の停止位置における揺動角をゼロ点として検出する必要がある。
図5および図6に示すように、環状をなす揺動リンク42の外周面におけるコネクティングロッド33との接続部の反対側の位置に、揺動軸線Lo方向に相互に離間した第1スロープ42aおよび第2スロープ42bが形成される。揺動リンク42の外周面に対応するベース円Cは揺動軸線Loを中心とする半径40mmの円である。第1スロープ42aは、揺動軸線Loに垂直な面において、揺動軸線Loと直交する一方向に揺動軸線Loから所定のオフセット量OSだけオフセットした第1点P1を中心とする半径(40mm+OS)の円弧A1の一部であり、第2スロープ42bは、揺動軸線Loから第1点P1と逆方向に所定のオフセット量OSだけオフセットした第2点P2を中心とする半径(40mm+OS)の円弧A2の一部である。オフセット量OSは、例えば1.5mm(図6(A)参照)、あるいは3.0mm(図6(B)参照)である。
第1スロープ42aおよび第2スロープ42bは交点P3において交差し、揺動軸線Loおよび交点P3を結ぶ直線に対して第1スロープ42aおよび第2スロープ42bは線対称の形状となる。すなわち、第1スロープ42aは周方向の一方側から他方側に向かって径方向の高さが次第に増加し、逆に第2スロープ42bは周方向の他方側から一方側に向かって径方向の高さが次第に増加する。揺動リンク42の最大揺動角はゼロ点を挟んで両側にそれぞれ40゜であり、従って第1スロープ42aおよび第2スロープ42bは交点P3を挟んで両側にそれぞれ40゜の範囲が被検出範囲となる。
無段変速機Tのミッションケース11に支持された揺動角検出ユニット43の内部には、渦電流式、超音波エコー式、レーザー測距式等のギャップセンサよりなる第1距離検出手段43aおよび第2距離検出手段43bが収納される。第1距離検出手段43aは第1スロープ42aの外周面に対向し、第2距離検出手段43bは第2スロープ42bの外周面に対向するが、揺動軸線Lo方向に見たときに、第1距離検出手段43aおよび第2距離検出手段43bは相互に重なり合うように配置され、かつ第1スロープ42aおよび第2スロープ42bの交点P3に同一のギャップgを介して対向するように配置される。
図6(A)に示すように、オフセット量OSが1.5mmのとき、第1スロープ42aおよび第2スロープ42bの交点P3はベース円Cから径方向外側に1.473mm突出し、また図6(B)に示すように、オフセット量OSが3.0mmのとき、第1スロープ42aおよび第2スロープ42bの交点P3はベース円Cから径方向外側に2.896mm突出する。図7は第1スロープ42aおよび第2スロープ42bのベース円Cからの径方向高さを示すもので、オフセット量OSが1.5mmのときも、オフセット量OSが3.0mmのときも、前記径方向高さは揺動角の変化に応じて略直線状に変化する。第1スロープ42aおよび第2スロープ42bを円弧A1,A2でない所定の形状にすれば、前記径方向高さを揺動角の変化に応じて直線状に変化させることが可能であるが、図7に示す略直線状に変化であっても支障はなく、第1スロープ42aおよび第2スロープ42bを円弧A1,A2で構成することで設計および加工が容易になるという利点がある。
図8(A)は、第1スロープ42aおよび第2スロープ42bの高さを検出する第1距離検出手段43aおよび第2距離検出手段43bの出力を示すグラフであって、白丸は第1距離検出手段43aおよび第2距離検出手段43bが適正なギャップgで設置されている場合であり、黒丸は第1距離検出手段43aおよび第2距離検出手段43bが正しい位置よりも0.12mmだけ径方向外側にずれた場合である。
図8(B)は、第1距離検出手段43aの出力から第2距離検出手段43bの出力を減算した差分を示すグラフであって、白丸は第1距離検出手段43aおよび第2距離検出手段43bが適正なギャップgで設置されている場合であり、黒丸は第1距離検出手段43aおよび第2距離検出手段43bが正しい位置よりも0.12mmだけ径方向外側にずれた場合である。
図9は、第1距離検出手段43aの出力から第2距離検出手段43bの出力を減算した差分(図8(B)参照)を得るための回路を示すもので、交流電源44に接続されたブリッジ回路45に二つの同じ抵抗値の抵抗46,46と第1、第2距離検出手段43a,43bとを接続し、ブリッジ回路45の出力を差動増幅回路47で増幅した後にオフセット調整回路48でオフセットする。オフセット量は、自動車用信号処理の一般的な方式に合わせて、0V〜5Vの中央値である2.5Vである。
図8から明らかなように、第1距離検出手段43aの出力および第2距離検出手段43bの出力が一致するとき、すなわち第1距離検出手段43aおよび第2距離検出手段43bの両方が第1スロープ42aおよび第2スロープ42bの交点P3に対向するとき、第1距離検出手段43aの出力から第2距離検出手段43bの出力を減算した差分がゼロになり、揺動リンク42の揺動角がゼロであるゼロ点が検出される。
第1距離検出手段43aおよび第2距離検出手段43bの位置が径方向にずれると、図8(A)において、それらの出力が共に縦軸方向に同量だけずれることになる。しかしながら、図8(B)において、それらの出力の差分の傾きは変化するものの、その差分がゼロになる位置、すなわちゼロ点の位置は変化しない。このように、本実施の形態によれば、振動等の外乱やミッションケース11の熱膨張の影響で揺動リンク42に対する揺動角検出ユニット43の取付位置が径方向にずれても、揺動リンク42のゼロ点を精度良く検出することが可能となる。
また揺動角検出ユニット43の内部に第1距離検出手段43aおよび第2距離検出手段43bを一体に設けたので、第1距離検出手段43aおよび第2距離検出手段43bをミッションケース11に別個に取り付ける場合に比べて組付工数が削減されるだけでなく、第1距離検出手段43aおよび第2距離検出手段43bの取付位置の精度も向上する。
以上、本発明の実施の形態を説明したが、本発明はその要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更を行うことが可能である。
例えば、第1スロープ42aおよび第2スロープ42bの形状は実施の形態に限定されるものではない。
11 ミッションケース(ケーシング)
12 入力軸
13 出力軸
14 伝達ユニット
15 変速軸
17 ピニオン
18 偏心カム
19 偏心ディスク(偏心部材)
19b リングギヤ
23 変速アクチュエータ
33 コネクティングロッド
36 ワンウェイクラッチ
42 揺動リンク
42a 第1スロープ
42b 第2スロープ
43a 第1距離検出手段
43b 第2距離検出手段
A1 第1円弧
A2 第2円弧
E エンジン(駆動源)
L 入力軸の軸線
Lo 揺動軸線
P1 第1点
P2 第2点
P3 交点
ε 偏心部材の偏心量

Claims (1)

  1. 駆動源(E)に接続された入力軸(12)の回転を変速して出力軸(13)に伝達する複数の伝達ユニット(14)を軸方向に並置し、
    前記伝達ユニット(14)の各々は、
    前記入力軸(12)と一体に回転する偏心カム(18)と、
    前記偏心カム(18)の外周に相対回転自在に嵌合するリングギヤ(19b)が形成された偏心部材(19)と、
    前記入力軸(12)と同軸に配置されて変速アクチュエータ(23)により回転する変速軸(15)と、
    前記変速軸(15)に設けられて前記リングギヤ(19b)に噛合するピニオン(17)と、
    前記出力軸(13)に設けたワンウェイクラッチ(36)と、
    前記ワンウェイクラッチ(36)に駆動力を入力する揺動リンク(42)と、
    前記偏心部材(19)および前記揺動リンク(42)に接続されて往復運動するコネクティングロッド(33)とを備え、
    前記変速アクチュエータ(23)で前記変速軸(15)を前記入力軸(12)に対して相対回転させて前記偏心カム(18)に対する前記偏心部材(19)の位相を変化させることで、前記入力軸(12)の軸線(L)からの前記偏心部材(19)の偏心量(ε)を変化させて変速比を変更する車両用動力伝達装置であって、
    前記揺動リンク(42)の外周に設けられて径方向高さが周方向に逆位相で変化する第1スロープ(42a)および第2スロープ(42b)と、前記揺動リンク(42)を収納するケーシング(11)に設けられて前記第1、第2スロープ(42a,42b)の径方向高さが同じになる位置にそれぞれ対向する第1距離検出手段(43a)および第2距離検出手段(43b)とを備え
    前記第1スロープ(42a)は、前記揺動リンク(42)の揺動軸線(Lo)に垂直な面において、前記揺動軸線(Lo)と直交する一方向に該揺動軸線(Lo)からオフセットした第1点(P1)を中心とする第1円弧(A1)よりなり、前記第2スロープ(42b)は、前記一方向とは逆の方向に前記揺動軸線(Lo)から同距離だけオフセットした第2点(P2)を中心とする第2円弧(A2)よりなり、前記第1、第2円弧(A1,A2)の半径は同一であり、前記揺動軸線(Lo)方向に見たときに、前記第1、第2距離検出手段(43a,43b)は前記揺動軸線(Lo)と前記第1、第2円弧(A1,A2)の交点(P3)とを通る直線上に配置されることを特徴とする車両用動力伝達装置における揺動リンクの揺動角検出装置。
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