JP6312504B2 - 機械式駐車場装置 - Google Patents

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本発明は、駐車車両を搭載したトレーを格納スペースに収納した状態で、駐車車両のバッテリーの充電を行うことが可能な機械式駐車場装置に関する。
従来の機械式駐車装置において、駐車車両である電気自動車を搭載したトレーを格納スペースに収納した状態で、電気自動車のバッテリーの充電を行う構成が知られている(例えば、特許文献1〜4を参照)。このような機械式駐車装置では、電気自動車を搭載するトレーに、電気自動車のバッテリーに接続することができるトレー側集電子を構成し、一方、格納スペースの床には電源側に接続した床側集電子を配置し、この格納スペースへと移動して来たトレーの停止位置で、上述したトレー側集電子と床側集電子とを電気的に接続して充電回路を形成するようにしている。
特開平4−366283号公報 特開平6−57986号公報 特開平6−57987号公報 実開平5−62667号公報
しかしながら、従来の機械式駐車装置では、トレーの下部にトレー側集電子を構成し、一方、トレーを格納する格納スペースの床側に、トレー側集電子と接触する床側集電子を構成しているが、この床側集電子がある程度の高さまで突出する構造であったため、トレーが循環移動のために上方部を通過するとき、この床側集電子と干渉する可能性があった。そのため、電気的な接触部における不要なトラブルが発生しないように、床側集電子を配置した格納スペースを循環系から外して、専用の格納スペースとしていた。こうして、バッテリー充電可能な格納スペースの数を増やすと、複数のトレーを循環移動する循環系の数が少なくなって効率的な循環が妨げられる可能性がある。
そこで本発明の目的は、複数のトレーを循環移動する循環路内に集電子を配置した格納スペースを形成しても、干渉したり電気的な接触部における不要なトラブルが発生しないようにした機械式駐車装置を提供することにある。
本発明は上記目的を達成するために、駐車車両を搭載したトレーを格納スペースに停止させて、前記トレー側に設けたトレー側集電子と前記格納スペースの床側に配置した床側集電子とを電気的に接触させ、駐車状態でバッテリー充電ができるように構成した機械式駐車装置において、前記格納スペースの床側に二位置を切り替え保持することが可能で前記床側集電子を有した可動型集電子装置を構成し、前記可動型集電子装置は、待機状態で一方の位置に切り替えて高さを抑えて保持し、また上部に前記トレーを停止させた状態では他の位置に切り替えて高さを増して前記トレー側集電子に前記床側集電子を電気的に接触させて保持する構成とし、かつ、前記トレーはその下面側に梁を有し、前記可動型集電子装置には、待機状態では高さを抑え、かつ上部に前記トレーを停止させた状態で高さを増したとき前記梁を挟み込んで前記トレーの位置補正を行う一対の位置補正部材を設けたことを特徴とする。
このような構成によれば、可動型集電子装置を待機状態では一方の位置に切り替えて高さを抑えて保持することができるので、この可動型集電子装置を有する格納スペースの上でトレーを移動させても干渉することがない。従って、複数のトレーを循環移動する循環路内に、駐車中にバッテリー充電のために使用する可動型集電子装置を有する格納スペースを形成しても、干渉したり電気的な接触部における不要なトラブルが発生せず、全体の格納スペースを効率的に使用することができる。また、トレーの下面側に元々備えられていた梁を位置補正部材を挟み込むことによって、許容範囲内で位置がずれたトレーを所定位置に移動させて位置補正を行うことができ、構成を複雑にすることなく床側集電子とトレー側集電子とを確実に接触させることができる。
本発明の機械式駐車装置によれば、可動型集電子装置を待機状態では一方の位置に切り替えて高さを抑えて保持することができるので、この可動型集電子装置を有する格納スペースの上でトレーを移動させても干渉することがない。従って、複数のトレーを循環移動する循環路内に、駐車中にバッテリー充電のために使用する可動型集電子装置を有する格納スペースを形成しても、干渉したり電気的な接触部における不要なトラブルが発生せず、全体の格納スペースを効率的に使用することができる。
本発明の一実施の形態による機械式駐車装置のトレーを示す平面図である。 図1に示したトレーの側面図である。 図1に示した機械式駐車装置における格納スペースの平面図である。 図3に示した格納スペースの床部に構成した可動型集電子装置の平面図である。 図4に示した可動型集電子装置の待機状態を示す側面図である。 図4に示した可動型集電子装置の充電状態を示す側面図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1および図2は、本発明の一実施の形態による機械式駐車装置のトレーを示す平面図および側面図である。
電気自動車搭載用のトレー1は、その板状部材2の上面に、電気自動車が侵入して来るときにトレー1からはみ出すことなく案内するために外周部を色で強調したり少し上部に突出させた注意領域3と、電気自動車のバッテリー端子に図示しない接続ケーブルの一端を接続するコンセントなどを配置したスタンド4とを有している。一方、板状部材2の下面には、長手方向に形成した長手方向梁5と、幅方向に形成した幅方向梁6と、上述した電源ケーブルの他端に接続したトレー側集電子7と、図示しない格納スペース側に構成したレール上をトレー1の長手方向に走行するための長手方向車輪8a,8bと、図示しない格納スペース側に構成した他のレール上をトレー1の幅方向に走行するための幅方向車輪9a,9bなどを有している。
図3は、格納スペースの床面を示す平面図である。
格納スペースには複数の縦方向走行レール10a〜10nを所定の間隔で配置し、この縦方向走行レール10a〜10nと直行するように複数の横方向走行レール11a〜11nを所定間隔で配置することによって、マトリックス状に複数の格納区分を形成している。各格納区分には、その床面側にそれぞれ図示を省略した固定側トレー送り装置が構成され、少なくとも一つの空き区画となる格納区分12を除いた他の格納区分には、固定側トレー送り装置によって縦方向走行レール10a〜10nに沿った縦方向または横方向走行レール11a〜11nに沿った横方向に隣接する他の格納区分側へ送り出される複数のトレー1a〜1nがそれぞれ配置されている。全格納スペースまたは任意の格納スペースの床側には、上述した固定側トレー送り装置の他に、この固定側トレー送り装置の動作時にも干渉しない位置に可動型集電子装置が構成されている。
図4は、格納スペースの一つに構成した可動型集電子装置を示す平面図であり、図3の場合と同様に固定側トレー送り装置の図示を省略している。
この格納スペースの床面には、トレー1の下面に配置された長手方向車輪8a,8bが走行するよう案内する長手方向案内レール10a,10bと、トレー1の下面に配置された幅方向車輪9a,9bが走行するよう案内する幅方向案内レール11bとが固定されている。また、この格納スペースの床面には、回転駆動装置13によって回転される駆動軸14が軸受15によって可回転的に支持されており、駆動軸14の途中には所定距離を隔てて一対の位置補正部材16A,16Bである例えばローラと、床側集電子17とが取り付けられている。
一対の位置補正部材16A,16Bは、図1および図2に示したトレー1の下面側に構成した幅方向梁6などの被挟み込み部材を両側から挟み込むものであり、このとき幅方向梁6の位置つまりトレー1の停止位置が許容範囲内で多少ずれていると、トレー1を正規の位置へと動かして位置補正することができる構成である。床側集電子17は、図示しない電源に電気的に接続されており、図1および図2に示したトレー側集電子7に接触することによって電気自動車のバッテリーを電源に接続して、駐車中にバッテリーの充電を行うためのものである。
一対の位置補正部材16A,16Bまたは床側集電子17は、いずれもトレー1の下面に構成した幅方向梁6またはトレー側集電子7と係わりを持つ構成であるため、通常であれば所定の高さ位置に保持する必要がある。しかしながら、そのような要件を単純に満たそうとすると、トレー1の下面側の他の構成要素と干渉してしまい、トレー1の上方部通過を制限してしまうことになる。つまり、この格納スペースを複数のトレーの循環路から外さなければならなくなる。そこで、この可動型集電子装置は、待機位置と充電位置との二位置を切り替えて保持できるように構成している。可動型集電子装置の具体的な構成を次に説明する。
図5および図6は、可動型集電子装置の待機状態および充電状態をそれぞれ示す側面図である。
図5に示した可動型集電子装置の待機状態で、一対の位置補正部材16A,16Bおよび床側集電子17は、駆動軸14を回転させて床面から大きく突出しないよう水平方向に待機させた状態にされている。この待機状態で位置補正部材16A,16Bおよび床側集電子17は横向きになっており、この格納スペースにトレー1が送られてきたとしても、トレー1側集電子7が床側集電子17と接触することはなく、トレー側集電子7と床側集電子17との間には所定の対向距離が形成されている。従って、同図に示したトレー1がこの格納スペース上を通過したとしても、トレー1側と、格納スペースの床側の構成部材とは干渉することが無く、電気的なトラブルが発生することもない。従って、床側集電子17を配置した格納スペースを各トレーの循環路として利用することができる。
しかし、同図に示したトレー1がこの格納スペースで停止されて、トレー1上の電気自動車のバッテリーを充電する場合、図示しない制御装置は対応する制御を行いトレー1を図示の位置に停止させた後、回転駆動装置13に動作指令を与える。
動作指令を受けた回転駆動装置13は、駆動軸14をほぼ90度だけ回転し、水平な待機状態から縦型となる。この回転動作によって、先ず、一対の位置補正部材16A,16B間にトレー1の下面にある幅方向梁6などの被挟み込み部材が挟み込まれる。このため、トレー1が許容される範囲内で位置が多少ずれていても、一対の位置補正部材16A,16B間に挟まれた幅方向梁6を通してトレー1が望ましい所定位置に移動されて停止位置の補正が行われる。このとき、一対の位置補正部材16A,16Bがローラのように回転可能な構成であると、自ら回転しながら幅方向梁6を挟み込むため、無理な力が掛からず、トレー1の位置補正が容易に行われる。
この停止位置の補正が完了するとき、図6に示した可動型集電子装置は充電状態となっており、駆動軸14はほぼ90度だけ回転しており、床側集電子17がトレー側集電子7に正しく対向して電気的に接触している。床側集電子17は図示しない電源に接続されているため、床側集電子17、トレー側集電子7、上述した接続ケーブル、バッテリー端子などが電気的に接続された状態となって充電が開始される。こうして、トレー1上に搭載した電気自動車の駐車状態を利用して、バッテリーの充電が行われる。
上述した機械式駐車装置は、駐車車両を搭載したトレー1を格納スペースに停止させて、トレー1側に設けたトレー側集電子7と格納スペースの床側に配置した床側集電子17とを電気的に接触させ、駐車状態でバッテリー充電ができるように構成した機械式駐車装置において、格納スペースの床側に二位置を切り替え保持することが可能で床側集電子17を有した可動型集電子装置を構成し、可動型集電子装置は、待機状態で一方の位置に切り替えて高さを抑えて保持し、また上部にトレー1を停止させた状態では他の位置に切り替えて高さを増してトレー側集電子17に床側集電子7を電気的に接触させて保持する構成とし、かつ、トレー1はその下面側に梁6を有し、可動型集電子装置には、待機状態では高さを抑え、かつ上部にトレー1を停止させた状態で高さを増したとき梁6を挟み込んでトレー1の位置補正を行う一対の位置補正部材16A,16B設けたことを特徴とする。
1 トレー
6 幅方向梁
7 トレー側集電子
13 駆動装置
14 駆動軸
16A,16B 位置補正部材
17 床側集電子

Claims (1)

  1. 駐車車両を搭載したトレーを格納スペースに停止させて、前記トレー側に設けたトレー側集電子と前記格納スペースの床側に配置した床側集電子とを電気的に接触させ、駐車状態でバッテリー充電ができるように構成した機械式駐車装置において、
    前記格納スペースの床側に二位置を切り替え保持することが可能で前記床側集電子を有した可動型集電子装置を構成し、前記可動型集電子装置は、待機状態で一方の位置に切り替えて高さを抑えて保持し、また上部に前記トレーを停止させた状態では他の位置に切り替えて高さを増して前記トレー側集電子に前記床側集電子を電気的に接触させて保持する構成とし、かつ、前記トレーはその下面側に梁を有し、前記可動型集電子装置には、待機状態では高さを抑え、かつ上部に前記トレーを停止させた状態で高さを増したとき前記梁を挟み込んで前記トレーの位置補正を行う一対の位置補正部材を設けたことを特徴とする機械式駐車装置。
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