JP6311082B1 - 熱可塑性エラストマー発泡粒子成形体の製造方法 - Google Patents

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Abstract

本発明は、熱可塑性エラストマー発泡粒子を圧縮状態になるように成形型内に充填する成形法により型内成形する発泡粒子成形体の製造方法であって、特定の嵩密度および独立気泡率を有する熱可塑性エラストマー発泡粒子を使用し、特定の発泡粒子内圧と圧縮充填率との関係を満足する。該方法により、外観に優れ、寸法精度に優れ、発泡粒子の融着性、圧縮特性及び反発弾性に優れた熱可塑性エラストマー発泡粒子成形体を製造することができる。

Description

本発明は、熱可塑性エラストマー発泡粒子成形体の製造方法に関する。
一般に熱可塑性エラストマーは、耐摩耗性や耐寒性、反発弾性に優れている。また、機械的強度も高いため、エンジニアリングエラストマーとして位置付けられ、生活用品、電化製品部品、スポーツ用品、自動車用部品、建築土木部材等の様々な用途で使用され始めている。
この熱可塑性エラストマーの発泡成形体は、耐摩耗性や反発弾性等のエラストマーの優れた基本特性を保ちつつ、軽量化や更なる柔軟化を図ることができるため、今後、スポーツ用品、自動車用部材等での用途展開が期待される。近年、熱可塑性エラストマー発泡体の中でも特に、金型形状に合わせた様々な形状の発泡成形体が得られることから、熱可塑性エラストマー発泡粒子の型内成形体が求められている。
熱可塑性エラストマーの発泡粒子成形体の製造技術としては、特許文献1に記載されているウレタン系熱可塑性エラストマー発泡粒子成形体に関するものや特許文献2に記載されているオレフィン系熱可塑性エラストマー発泡粒子成形体に関するものがある。
米国特許出願公開第2012/0329892号明細書 特開2003−147116号公報
熱可塑性エラストマー発泡粒子は、発泡粒子の反発力が強いものであるが、型内成形時の二次発泡性の制御が難しく、加熱による物性低下が起こり易いものであり、このことに起因して熱可塑性エラストマー発泡粒子の型内成形は、汎用樹脂発泡粒子の型内成形と比べて型内成形が難しいものである。なお、特許文献2では、オレフィン系熱可塑性エラストマー発泡粒子を型内成形し発泡粒子成形体を得るために特開昭58−171924号公報に記載されているポリオレフィン樹脂発泡粒子などの汎用樹脂製発泡粒子の型内成形法と同様の型内成形方法を採用できることが記載されているが、上記のとおり熱可塑性エラストマー発泡粒子は、型内成形が難しく上記方法では、外観、寸法精度、発泡粒子の融着性の面で、市場で要求される良好な熱可塑性エラストマー発泡粒子成形体を得ることが困難であった。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、外観に優れ、寸法精度に優れ、発泡粒子の融着性、圧縮特性及び反発弾性に優れる熱可塑性エラストマー発泡粒子成形体を得ることができる発泡粒子成形体の製造方法を提供することを目的とする。
すなわち、本発明は、次の[1]〜[9]を提供する。
[1]熱可塑性エラストマー発泡粒子を成形型内に圧縮状態となるように充填し、次いで加熱媒体を成形型内に供給して該発泡粒子を加熱することにより該発泡粒子を相互に融着させる熱可塑性エラストマー発泡粒子成形体の製造方法において、該発泡粒子は、独立気泡率が70%以上、23℃、相対湿度50%、常圧の条件下で48時間状態調整したときの嵩密度(Bd)が200〔g/L〕以下であり、内容積(V)〔L〕の成形型内への該発泡粒子の充填量(M)〔g〕および該発泡粒子の内圧(IP)〔10−1MPa〕が、下記(1)及び(2)式を満足することを特徴とする熱可塑性エラストマー発泡粒子成形体の製造方法。
0.9・V・Bd≦M (1)
4.2・Bd−0.23≦IP+M/(V・Bd)≦8.0・Bd−0.23 (2)
[2]前記熱可塑性エラストマー発泡粒子を加圧気体により前記成形型内に圧縮充填することを特徴とする上記[1]に記載の熱可塑性エラストマー発泡粒子成形体の製造方法。
[3]前記発泡粒子を圧縮充填する成形型内の圧力が0.08〜1.0〔MPa(G)〕であることを特徴とする上記[2]に記載の熱可塑性エラストマー発泡粒子成形体の製造方法。
[4]前記発泡粒子の内圧(IP)が0〜2.0〔10−1MPa〕(0を含む)であることを特徴とする上記[1]〜[3]のいずれか1つに記載の熱可塑性エラストマー発泡粒子成形体の製造方法。
[5]前記発泡粒子の内圧(IP)が0〜0.2〔10−1MPa〕(0を含む)であることを特徴とする上記[1]〜[3]のいずれか1つに記載の熱可塑性エラストマー発泡粒子成形体の製造方法。
[6]前記の加熱媒体を成形型内に供給して発泡粒子を加熱する工程に先駆けて、前記成形型内に充填された発泡粒子間の空隙に存在している気体をスチームに置換することを特徴とする上記[1]〜[5]のいずれか1つに記載の熱可塑性エラストマー発泡粒子成形体の製造方法。
[7]前記成形型がスチームチャンバーを各々有する雄型と雌型との1対の型から形成されており、
前記の加熱媒体を成形型内に供給して発泡粒子を加熱する工程にて、
スチームを、雄型及び雌型のいずれか一方のスチームチャンバーに供給し、雄型と雌型とが組合されて形成され発泡粒子が充填されている形成空間を通過させ、他方の型のスチームチャンバーへ導く一方加熱工程と、
スチームを、前記他方の型のスチームチャンバーに供給し、前記成形空間を通過させ、前記一方加熱工程にてスチームを供給した型のスチームチャンバーへ導く逆一方加熱工程と、
スチームを、前記雄型および前記雌型のスチームチャンバーに同時に供給する本加熱工程と、を順次行い、前記熱可塑性エラストマー発泡粒子を加熱融着させることを特徴とする上記[1]〜[6]のいずれか1つに記載の熱可塑性エラストマー発泡粒子成形体の製造方法。
[8]前記熱可塑性エラストマー発泡粒子は、ショアA硬度が65〜95であり、熱キシレン不溶分が60重量%以下(0を含む)であり、ポリエチレンブロックとエチレン/α−オレフィン共重合ブロックとのマルチブロック共重合体を基材とするオレフィン系熱可塑性エラストマー発泡粒子であることを特徴とする上記[1]〜[7]のいずれか1つに記載の熱可塑性エラストマー発泡粒子成形体の製造方法。
[9]前記熱可塑性エラストマー発泡粒子は、ショアA硬度が80〜95のウレタン系熱可塑性エラストマーを基材とするウレタン系熱可塑性エラストマー発泡粒子であることを特徴とする上記[1]〜[7]のいずれか1つに記載の熱可塑性エラストマー発泡粒子成形体の製造方法。
本発明によれば、外観に優れ、寸法精度に優れ、発泡粒子の融着性、圧縮特性及び反発弾性に優れる熱可塑性エラストマー発泡粒子成形体を得ることができる発泡粒子成形体の製造方法を提供することができる。更に、加圧気体を使用して発泡粒子を成形型内に充填する型内成形法を採用することにより、発泡粒子成形体の各部分において密度ばらつきが、特に小さい発泡粒子成形体を得ることができる発泡粒子成形体の製造方法を提供することができる。
縦軸を熱可塑性エラストマー発泡粒子の圧縮充填率[X(=M/(V・Bd)]〔−〕、横軸を熱可塑性エラストマー発泡粒子の内圧(IP)〔10−1MPa〕とするグラフにおいて、発泡粒子の嵩密度がBd〔g/L〕の場合における本発明の(1)式及び(2)式を満たす範囲(斜線部分)を示す図である。 縦軸を熱可塑性エラストマー発泡粒子の圧縮充填率[X(=M/(V・Bd))〔−〕、横軸を熱可塑性エラストマー発泡粒子の内圧(IP)〔10−1MPa〕とする本発明の(1)及び(2)式、又は、(9)及び(10)式の説明図(発泡粒子の嵩密度が119g/Lの場合(表1))である。 縦軸を熱可塑性エラストマー発泡粒子の圧縮充填率[X(=M/(V・Bd))〔−〕、横軸を熱可塑性エラストマー発泡粒子の内圧(IP)〔10−1MPa〕とする本発明の(1)及び(2)式、又は、(9)及び(10)式の説明図(発泡粒子の嵩密度が59g/Lの場合(表2))である。 縦軸を熱可塑性エラストマー発泡粒子の圧縮充填率[X(=M/(V・Bd))〔−〕、横軸を熱可塑性エラストマー発泡粒子の内圧(IP)〔10−1MPa〕とする本発明の(1)及び(2)式、又は、(9)及び(10)式の説明図(発泡粒子の嵩密度が42g/Lの場合(表3))である。 縦軸を発泡粒子の内圧向上による発泡力と圧縮充填による上記復元力との合力[IP+M/(V・Bd)]、横軸を発泡粒子の嵩密度(Bd)〔g/L〕とする良好な発泡粒子成形体が得られるBdに対する〔IP+M/(V・Bd)〕の下限と上限を示す図である。
<熱可塑性エラストマー発泡粒子成形体の製造方法>
本発明の熱可塑性エラストマー発泡粒子成形体の製造方法は、以下の代表例にて示されるような、熱可塑性エラストマー発泡粒子を圧縮状態になるように成形型内に充填する方法による型内成形に関する。
当該代表例は、所定の熱可塑性エラストマー発泡粒子を加圧気体にて圧縮しながら、金型に代表される成形型の内部に形成されている加圧状態の成形空間へ移送することにより、該成形空間(以下、「キャビティ」とも言う。)内に該熱可塑性エラストマー発泡粒子を圧縮状態で特定量充填する充填工程と、
前記キャビティ内を放圧して圧縮状態の前記熱可塑性エラストマー発泡粒子を解放する解放工程と、
加熱媒体を前記金型内に供給して、該熱可塑性エラストマー発泡粒子を加熱することにより、該熱可塑性エラストマー発泡粒子を相互に融着させる加熱工程とを、この順に有する。
ここで、所定の熱可塑性エラストマー発泡粒子とは、熱可塑性エラストマー発泡粒子を、23℃、相対湿度50%、常圧の条件下で48時間放置することにより状態調整したときの嵩密度(Bd)が200〔g/L〕以下であり、独立気泡率が70%以上であり、かつ、キャビティ内へ充填する該発泡粒子の内圧(IP)が好ましくは0〜2.0〔10−1MPa〕である発泡粒子をいう。以下、熱可塑性エラストマー発泡粒子を単に「発泡粒子」と称することがある。
また、本発明において、「常圧」とは、ゲージ圧で0〔MPa(G)〕と同義であるが、絶対圧で約1atmを意味している。
前記の熱可塑性エラストマー発泡粒子を特定量充填するとは、下記(1)式及び(2)式を満足する量M〔g〕を充填することを意味している。
0.9・V・Bd≦M (1)
4.2・Bd−0.23≦IP+M/(V・Bd)≦8.0・Bd−0.23 (2)
上記式中、V、Bd、M、及びIPの詳細は次のとおりである。
V:金型のキャビティの容積〔L〕
Bd:熱可塑性エラストマー発泡粒子を、23℃、相対湿度50%、常圧の条件下で48時間放置したときの嵩密度〔g/L〕
M:充填工程における熱可塑性エラストマー発泡粒子のキャビティ内への充填量〔g〕
IP:熱可塑性エラストマー発泡粒子の内圧〔10−1MPa〕
なお、「M/(V・Bd)」を、「圧縮充填率(X)」又は単に「充填率(X)」と称することがある。充填率(X)は質量比〔−〕である。
以上の構成で発泡粒子を金型内に圧縮して充填する型内成形方法によれば、特定の嵩密度と独立気泡率を有する熱可塑性エラストマー発泡粒子を使用して、発泡粒子内圧と発泡粒子の型内充填量との特定の条件を満足する条件にて、当該発泡粒子を成形することとなり、熱可塑性エラストマー発泡粒子の型内成形の困難性の課題を解決することができる。すなわち、外観、寸法精度、発泡粒子の融着性、圧縮特性、反発弾性等の優れた物性を示す熱可塑性エラストマー発泡粒子成形体を歩留り良く得ることができる。また、本発明によれば、特に発泡粒子の内圧を高めることなく、上記型内成形を行うことにより、型内成形時の成形サイクルの短縮を図ることができる。
以下、本発明の熱可塑性エラストマー発泡粒子成形体の製造方法の詳細について説明する。
〔熱可塑性エラストマー発泡粒子〕
本発明にて使用される熱可塑性エラストマー発泡粒子の製造方法は、特に限定されないが、熱可塑性エラストマーを押出機に供給し、発泡剤、気泡調整剤と共に押出機内で混練して発泡性溶融物とし、該溶融物をストランドダイから押出し得られた発泡ストランドを切断することにより発泡粒子を得る方法;熱可塑性エラストマーを押出機に供給し、気泡調整剤と共に押出機内で混練して溶融物とし、該溶融物をストランドダイから押出して、ストランドカット方式またはアンダーウォーターカット方式にて熱可塑性エラストマー粒子を製造し、耐圧容器を使用して該エラストマー粒子に発泡剤を含浸させ、得られた発泡性熱可塑性エラストマー粒子を発泡させる方法等により得ることができる。
本発明において発泡粒子の基材として使用される熱可塑性エラストマーは、熱可塑性エラストマー発泡粒子成形体に求められる特性に応じて、適宜選択することができる。なお、熱可塑性エラストマーの中でも、汎用性、耐薬品性、架橋構造導入による耐熱性の更なる向上等の観点からはオレフィン系熱可塑性エラストマーが好ましく、優れた反発弾性、耐油性等の観点からはウレタン系熱可塑性エラストマーが好ましい。
オレフィン系熱可塑性エラストマーとしては、例えば、プロピレン系樹脂からなるハードセグメントとエチレン系ゴムからなるソフトセグメントにより構成される混合物、ポリエチレンブロックからなるハードセグメントとエチレン/α−オレフィン共重合体ブロックからなるソフトセグメントとのマルチブロック共重合体等が挙げられる。
プロピレン系樹脂とエチレン系ゴムにより構成される混合物において、プロピレン系樹脂としては、例えば、プロピレン単独重合体、プロピレンと、エチレン或いは炭素数4〜8のα−オレフィンとの共重合体等が挙げられる。一方、前記エチレン系ゴムとしては、例えば、エチレンと、炭素数3〜8のα−オレフィンとの共重合体、更に5−ビニル−2−ノルボルネン、5−エチリデン−2−ノルボルネン、5−メチレン−2−ノルボルネン、ジシクロペンタジエン等の非共役ジエンを共重合した共重合体等が挙げられる。
ポリエチレンブロックとエチレン/α−オレフィン共重合体ブロックとのマルチブロック共重合体において、ポリエチレンブロックとしては、例えば、エチレン単独重合体、エチレンと、炭素数3〜8のα−オレフィンとの共重合体等が挙げられる。一方、エチレン/α−オレフィン共重合体ブロックとしては、エチレンと炭素数3〜20のα−オレフィンとの共重合体のブロックであり、エチレンと共重合するα−オレフィンは、例えば、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−へキセン、1−へプテン、1−オクテン、1−ノネン、1−デセン、3−メチル−1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン等が挙げられ、中でもプロピレン、1−ブテン、1−へキセン、1−オクテン、特に1−オクテンが好ましい。なお、ポリエチレンブロックにおけるエチレン成分の割合は、ポリエチレンブロックの総重量に対して、好ましくは95重量%以上、より好ましくは98重量%以上である。一方、エチレン/α−オレフィン共重合体ブロックにおける、α−オレフィン成分の割合は、エチレン/α−オレフィン共重合体ブロックの総重量に対して、好ましくは5重量%以上、より好ましくは10重量%以上、さらに好ましくは15重量%以上である。
上記マルチブロック共重合体におけるエチレン/α−オレフィン共重合体ブロックの割合は、マルチブロック共重合体の総重量に対して、好ましくは1〜99重量%であり、より好ましくは5〜95重量%である。
上記マルチブロック共重合体は、ポリエチレンブロックとエチレン/α−オレフィン共重合体ブロックとが直鎖状に配列していることが好ましい。また、各ブロックは規則的に配列していてもよいが、ランダム状に配列していることが好ましい。
本発明においてオレフィン系熱可塑性エラストマーとしては、商品名「サーモラン」(三菱化学社製)、商品名「ミラストマー」(三井化学社製)、商品名「住友TPE」(住友化学工業社製)、商品名「インフューズ」(ダウ・ケミカル社製)等として市販されているものから、適宜選択して用いることができるが、中でも、「インフューズ」に代表される、ポリエチレンブロックとエチレン/α−オレフィン共重合体ブロックとのマルチブロック共重合体をオレフィン系熱可塑性エラストマー発泡粒子の基材として使用することが所期の目的を達成する上で好ましい。
ウレタン系熱可塑性エラストマーとしては、エーテル基、エステル基、カーボネイト基等を含む屈曲性の高分子からなるソフトセグメントと、短鎖グリコール等の鎖延長剤とジイソシアネートとがウレタン結合してなるハードセグメントとが、ブロック共重合した構造を有しており、主にエステル系及びエーテル系のタイプがある。なお、ウレタン系熱可塑性エラストマーは、得られる発泡粒子成形体に求められる物性に応じてエーテル系のもの又はエステル系のものを適宜選択することができる。
エステル系のものは、機械的強度がより高く、型内成形時に他の樹脂材料との接着性にも優れているという利点を有していることから好ましい。また、エステル系のものは、発泡剤として好適に使用される二酸化炭素との親和性がよく、発泡粒子の発泡倍率を高くしやすいという観点からも好ましい。
前記ウレタン系熱可塑性エラストマーは、例えば、商品名「エラストラン」(武田バーディッシュウレタン社製)、商品名「ミラクトラン」(日本ミラクトラン社製)、商品名「レザミンP」(大日精化工業社製)、商品名「ユーファインP」(旭硝子社製)、商品名「フォルティモ」(三井化学社製)等として市販されているものから、適宜選択して用いることができる。
本発明にて使用される発泡粒子の基材である熱可塑性エラストマーのメルトフローレイトは、オレフィン系のものは、好ましくは2〜10〔g/10分〕、より好ましくは3〜8〔g/10分〕であり、更に好ましくは4〜7〔g/10分〕であり、ウレタン系のものは、好ましくは40〔g/10分〕以下であり、より好ましくは0.1〜30〔g/10分〕であり、更に好ましくは0.3〜20〔g/10分〕である。
該メルトフローレイトは、発泡粒子の型内成形時の融着性、発泡粒子を型内成形して得られた発泡粒子成形体の形状回復(復元)性の観点から上記範囲内であることが好ましい。なお、このメルトフローレイトは、JIS K7210−1:2014に準拠して、オレフィン系のものは温度190℃、荷重2.16kgの条件で、ウレタン系のものは温度190℃、荷重10kgの条件で測定される値である。
また、熱可塑性エラストマーのショアA硬度は、熱可塑性エラストマーがウレタン系熱可塑性エラストマーである場合は、好ましくは80〜95、より好ましくは80〜90、特に好ましくは85〜90であり、熱可塑性エラストマーがオレフィン系熱可塑性エラストマーである場合は、65〜95、より好ましくは75〜90、更に好ましくは80〜90、特に好ましくは85〜90である。
熱可塑性エラストマーのショアA硬度が上記範囲内であることにより、発泡粒子製造直後の発泡粒子の収縮抑制効果や発泡粒子を型内成形した後の発泡粒子成形体の形状安定性の向上効果と、発泡粒子成形体の柔軟性、反発弾性を向上させる効果とをバランスよく兼備させることができる。なお、ショアA硬度は、JIS K6253−3に基づいて測定される値である。具体的には、株式会社東洋精機製作所製デジタル硬度計等のタイプAデュロメータを用いて、温度23℃、相対湿度50%の条件下で試験片の平坦面ついて、測定値の読み取りタイミング3秒にて測定される値である。
また、熱可塑性エラストマーの密度は、オレフィン系のものは、好ましくは700〜1000g/L、更に800〜900g/Lであり、ウレタン系のものは、好ましくは1000〜1300g/L、更に1050〜1250g/Lである。なお、該密度は、ASTM D792に基づく値である。また、該エラストマーの融点は110〜130℃であることが好ましく、115〜125℃であることがより好ましい。該融点が上記範囲であると、50℃における圧縮永久歪みを小さくすることができる。なお、該融点は、JIS K7121(1987年)に記載されている熱流束示差走査熱量測定法に基づいて、10℃/分の昇温速度で30℃から200℃まで昇温した後に、10℃/分の冷却速度で30℃まで降温し、再度10℃/分の昇温速度で30℃から200℃まで昇温した際に得られるDSC曲線により定まる吸熱ピークの頂点温度から求めることができる。なお、上記DSC曲線に複数の吸熱ピークが表れる場合は、最も面積の大きな吸熱ピークの頂点温度を融点とする。また、該エラストマーの曲げ弾性率は、10〜30MPaであることが好ましく、12〜30MPaであることがより好ましい。なお、該曲げ弾性率は、JIS K 7171:2008に基づく値である。
発泡粒子の基材である熱可塑性エラストマーには、本発明の目的効果を阻害しない範囲において添加剤を添加することができる。該添加剤としては、気泡調整剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、難燃剤、難燃助剤、金属不活性剤、導電性フィラー、着色剤、架橋剤等が挙げられる。気泡調整剤の具体例としては、ホウ酸亜鉛、タルク、炭酸カルシウム、ホウ砂、水酸化アルミニウム、シリカ、ゼオライト、カーボン等の無機粉体、リン酸系核剤、フェノール系核剤、アミン系核剤、ポリフッ化エチレン系樹脂粉末等の有機系粉体が挙げられる。これらの添加剤は、合計で熱可塑性エラストマー100重量部に対して20重量部以下が好ましく、10重量部以下がより好ましく、5重量部以下がさらに好ましい。なお、これらの添加剤は、通常、必要最小限の量で使用される。また、これらの添加剤は、例えば、発泡粒子製造工程において熱可塑性エラストマーと共に押出機内に供給、混練することによって、該エラストマーに含有させることができる。
(熱可塑性エラストマー発泡粒子の製造方法)
熱可塑性エラストマー発泡粒子の好適な製造方法について記載する。
本発明における発泡粒子は、以下に説明する工程(A)、工程(B)、工程(C)及び工程(D)を含む方法により製造することができる。なお、本発明における発泡粒子は以下の製法により得られるものに限定されるものでなない。
[工程(A)]
工程(A)では、耐圧容器内で、分散媒に熱可塑性エラストマー粒子(以下、「重合体粒子」とも言う。)を分散させる。
重合体粒子は、熱可塑性エラストマーを押出機に供給し、混練して溶融混練物とし、該溶融混練物を押出機からストランド状に押出し、該ストランドを発泡粒子を製造するのに適した大きさに切断する方法等、公知の造粒方法より製造できる。例えば、前述の方法において、溶融混練物をストランド状に押出した成形物を水冷した後、所定の長さに切断することにより重合体粒子を得ることができる。所定の長さに切断する際には、例えば、ストランドカット法を採用することができる。その他に、該溶融混練物を押出した直後に切断するホットカット法や水中で切断するアンダーウォーターカット法等により重合体粒子を得ることができる。
重合体粒子の1個当たりの平均重量は、通常、0.01〜10mgが好ましく、0.1〜5mgがより好ましい。なお、重合体粒子の平均重量は、無作為に選んだ100個の重合体粒子の重量〔mg〕を100で除した値である。
工程(A)で使用する分散媒は、重合体粒子を溶解しない分散媒であれば、特に限定されない。分散媒には、例えば、水、エチレングリコール、グリセリン、メタノール、エタノール等が挙げられる。好ましい分散媒は水である。
上記分散媒に重合体粒子を分散させる。例えば、攪拌機にて上記分散媒を攪拌して重合体粒子を分散媒中に分散させる。
工程(A)において、通常、分散剤を上記分散媒にさらに添加する。分散剤としては、例えば、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、メチルセルロース等の有機系分散剤、酸化アルミニウム、酸化亜鉛、カオリン、マイカ、リン酸マグネシウム、リン酸三カルシウム等の難溶性無機塩等が挙げられる。また、界面活性剤を上記分散媒にさらに添加することもできる。界面活性剤としては、例えば、オレイン酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、その他懸濁重合で一般的に使用されるアニオン系界面活性剤、ノニオン系界面活性剤等が挙げられる。
工程(A)で使用する耐圧容器は、密閉することができる耐圧容器であれば、特に限定されない。後述の工程(B)において重合体粒子は加熱され、耐圧容器内の圧力が上昇するので、耐圧容器は、工程(B)における圧力の上昇に耐えられることが必要である。耐圧容器は、例えば、オートクレーブである。
工程(A)で重合体粒子を、必要に応じて架橋するために、架橋剤を用いることができる。架橋剤は、予め分散媒に添加してもよく、重合体粒子を分散させてから分散媒に添加しても良い。架橋剤は、上記重合体粒子を架橋させるものであれば、特に限定されない。架橋剤には、例えば、ジクミルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシベンゾエート、1,1−ビス−t−ブチルパーオキシシクロヘキサン等の過酸化物が挙げられる。これらは、単独又は2種類以上組み合わせて使用することができる。架橋剤の配合量は、重合体粒子100重量部に対して、好ましくは0.6〜1重量部であり、より好ましくは0.65〜0.95重量部であり、さらに好ましくは0.7〜0.9重量部である。なお、重合体粒子の架橋方法は、有機過酸化物を用いる方法に限らず、他の公知の方法、例えば、電子線架橋法等を用いて架橋処理を行うことにより架橋重合体粒子又は架橋発泡粒子とすることができる。
[工程(B)]
工程(B)では、密閉容器内で、工程(A)で分散媒中に分散した重合体粒子の熱可塑性エラストマーが軟化し、凝結しない温度に重合体粒子を加熱する。加熱温度は、例えば100〜170℃の範囲内である。
[工程(C)]
工程(C)では、工程(B)の後、或いは工程(B)と同時に、耐圧容器内の分散媒に重合体粒子を発泡させる発泡剤を添加し、重合体粒子に発泡剤を含浸させる。発泡剤を含浸させる温度は、重合体粒子が凝結しないで軟化状態となる温度が好ましく、特に限定されないが、例えば100〜170℃の範囲内である。
工程(C)で使用する発泡剤は、上記重合体粒子を発泡させるものであれば特に限定されない。発泡剤には、例えば、空気、窒素、二酸化炭素、アルゴン、ヘリウム、酸素、ネオン等の無機物理発泡剤、プロパン、ノルマルブタン、イソブタン、ノルマルペンタン、イソペンタン、ノルマルヘキサン等の脂肪族炭化水素、シクロヘキサン、シクロペンタン等の脂環式炭化水素、1,3,3,3−テトラフルオロプロペン、1−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロペン等のハロゲン化炭化水素、ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、メチルエチルエーテル等のジアルキルエーテル等の有機物理発泡剤等が挙げられる。これらの中でも安全性等の観点から無機物理発泡剤が好ましく、窒素、空気、二酸化炭素がより好ましく、特に二酸化炭素が好ましい。これらは、単独又は2種類以上組み合わせて使用することができる。発泡剤の配合量は、目的とする発泡粒子の見掛け密度、熱可塑性エラストマーの種類、発泡剤の種類等を考慮して決定されるが、通常、該エラストマー100重量部に対して、有機物理発泡剤で5〜50重量部を用いることが好ましく、無機物理発泡剤で0.5〜30重量部を用いることが好ましい。
[工程(D)]
工程(D)では、工程(C)により発泡剤が含浸し、軟化状態の発泡性重合体粒子を、耐圧容器内の圧力よりも低い圧力の雰囲気下に放出して発泡粒子を作製する。具体的には、耐圧容器内の圧力を発泡剤の蒸気圧以上の圧力に保持しながら、耐圧容器内の水面下の一端を開放し、発泡剤を含有する発泡性重合体粒子を分散媒とともに耐圧容器内から耐圧容器内の圧力よりも低圧の雰囲気下、通常は常圧下に放出して発泡性重合体粒子を発泡させることによって、発泡粒子を作製する。なお、上記の含浸工程(工程(C))と発泡工程(工程(D))は単一の耐圧容器における一連の工程として行うことが好ましい。
発泡粒子の製造方法として、上記のとおり耐圧容器にて製造する方法を説明したが、発泡粒子の製造方法は上記製造方法に限定されない。例えば、熱可塑性エラストマー、気泡調整剤等を押出機に供給して溶融混練し、次いで押出機内に発泡剤を圧入して熱可塑性エラストマーに発泡剤を含有させた後、押出機の先端に取り付けたダイから軟化状態の発泡性熱可塑性エラストマーをストランド状に押出発泡して切断することによって発泡粒子を製造する方法や、工程(A)〜(C)の後、耐圧容器内を除圧、除熱した後、発泡剤含有重合体粒子を該容器内から取出し、脱水乾燥した後、発泡剤含有重合体粒子をスチーム等の加熱媒体により加熱して発泡させることにより発泡粒子を製造する方法等であってもよい。
本発明おける発泡粒子の平均粒子径は、好ましくは0.5〜10mmであり、より好ましくは1〜8mmであり、さらに好ましくは2〜5mmである。発泡粒子の平均粒子径が上記範囲であると、発泡粒子の製造が容易であるとともに、発泡粒子を型内成形するとき、発泡粒子を金型内に充填させることが容易になる。なお、発泡粒子の平均粒子径は、例えば、発泡剤量、発泡条件、重合体粒子の粒径等を調整することにより制御することができる。
また、本発明における発泡粒子の見掛け密度は、好ましくは50〜280g/Lであり、より好ましくは50〜250g/Lであり、さらに好ましくは60〜180g/Lであり、特に好ましくは80〜140g/Lである。本発明における発泡粒子の嵩密度は、200g/L以下であり、好ましくは30〜175g/Lであり、より好ましくは30〜160g/Lであり、さらに好ましくは35〜120g/Lであり、特に好ましくは50〜90g/Lである。発泡粒子の見掛け密度或いは嵩密度を上記範囲にすることにより、発泡粒子を型内成形して作製した発泡粒子成形体の軽量性、柔軟性及び反発性をさらに良好にすることができる。
なお、発泡粒子の平均粒子径及び見掛け密度は、次のようにして測定することができる。まず、発泡粒子群を、相対湿度50%、温度23℃、常圧の条件にて2日間放置する。次いで、温度23℃の水が入ったメスシリンダーを用意し、2日間放置した任意の量の発泡粒子群(発泡粒子群の重量W1)を上記メスシリンダー内の水中に金網等の道具を使用して沈める。そして、金網等の道具の体積を考慮し、水位上昇分より読みとられる発泡粒子群の容積V1〔L〕を測定する。この容積V1をメスシリンダーに入れた発泡粒子の個数(N)にて割り算(V1/N)することにより、発泡粒子1個あたりの平均体積を算出する。そして、得られた平均体積と同じ体積を有する仮想真球の直径をもって発泡粒子の平均粒子径〔mm〕とする。また、メスシリンダーに入れた発泡粒子群の重量W1〔g〕を容積V1で割り算(W1/V1)することにより、発泡粒子の見掛け密度を求めることができる。また、発泡粒子の嵩密度は、発泡粒子群を、相対湿度50%、温度23℃、常圧の条件にて2日間放置する。次いで、空のメスシリンダーを用意し、2日間放置した任意の量の発泡粒子群(発泡粒子群の重量W2)を上記メスシリンダー内に入れ、メスシリンダー底面で床面を数度、軽く叩くことによりシリンダー内の発泡粒子群の充填高さを安定させる。そして、メスシリンダーの目盛りが示す発泡粒子群の容積V2〔L〕を測定する。メスシリンダーに入れた発泡粒子群の重量W2〔g〕を容積V2で割り算(W2/V2)することにより、発泡粒子の嵩密度を求めることができる。
本発明における発泡粒子は、架橋熱可塑性エラストマー発泡粒子であっても、無架橋のものであってよいが、発泡粒子の型内成形性の観点から架橋熱可塑性エラストマー発泡粒子が好ましい。架橋熱可塑性エラストマー発泡粒子の型内成形体は、発泡粒子成形体の寸法安定性、発泡粒子相互の融着性が特に優れたものとなる。特に、熱可塑性エラストマー発泡粒子がオレフィン系熱可塑性エラストマー発泡粒子の場合、発泡粒子の熱キシレン不溶分(熱キシレン抽出法による不溶分)、所謂、発泡粒子のゲル分率は、上記観点から、好ましくは60重量%以下(0を含む)、更に好ましくは5〜60重量%、更に好ましくは10〜60重量%、更に好ましくは30〜60重量%、特に好ましくは40〜55重量%である。
前記ゲル分率は、架橋剤の添加量の他に、耐圧容器で熱可塑性エラストマー粒子を架橋させる際の攪拌条件、昇温条件等によっても調節することができる。なお、熱キシレン抽出法によるゲル分率(熱キシレン不溶分)とは、試料として発泡粒子群約1gを秤量(秤量した試料重量をG1〔g〕とする。)してキシレン100g中で6時間煮沸した後、100メッシュの金網で速やかに濾過し、次いで金網上に残った沸騰キシレン不溶分を80℃の減圧乾燥機で8時間乾燥させてから不溶分の重量を秤量し(秤量した沸騰キシレン不溶分の重量をG2〔g〕とする。)、下記(3)式によって求めた値である。
ゲル分率〔重量%〕=G2〔g〕/G1〔g〕×100 (3)
〔発泡粒子成形体の製造方法〕
本発明の発泡粒子成形体の製造方法では、特定の熱可塑性エラストマー発泡粒子を使用し、且つ従来の型内成形法と比して、キャビティ内への該発泡粒子の充填量M〔g〕が、下記(1)式及び(2)式を満足する高い発泡粒子内圧及び/又は高い圧縮状態にて発泡粒子の型内充填を行う型内成形により目的の発泡粒子成形体を得ることができる。
0.9・V・Bd≦M (1)
4.2・Bd−0.23≦IP+M/(V・Bd)≦8.0・Bd−0.23 (2)
(但し、Vは金型のキャビティ内の容積〔L〕、Bdは発泡粒子の嵩密度〔g/L〕、IPは発泡粒子内圧〔10−1MPa〕)
上記特定の発泡粒子は、独立気泡率が70%以上、好ましくは80%以上、更に好ましくは90%以上の熱可塑性エラストマー発泡粒子であり、嵩密度Bdが200〔g/L〕以下、発泡粒子内圧IPが好ましくは0〜2.0〔10−1MPa〕(0を含む。)、更に好ましくは0〜1.6〔10−1MPa〕(0を含む。)、特に好ましくは0〜1.2〔10−1MPa〕(0を含む。)のものを使用する。
本発明において発泡粒子内圧IPが0〜2.0〔10−1MPa〕(0を含む。)である発泡粒子とは、発泡粒子が型内成形前において、発泡粒子内部の気体圧力を高めて、発泡粒子を加熱した時に発泡粒子が膨張する力を高める操作、所謂、発泡粒子への内圧付与操作を、発泡粒子に対して行われていないものと、当該操作が行われて発泡粒子内圧が高められているものとを含み、発泡粒子への内圧付与時の上限が、好ましくは2.0〔10−1MPa〕であることを意味している。上記発泡粒子への内圧付与操作は、発泡粒子の加熱時の膨張力向上効果が期待でき一般的に型内成形性能が向上する反面、本発明において使用される熱可塑性エラストマー発泡粒子は優れた弾性体であるため該膨張力が高すぎる場合には、型内成形時においてスチーム等の加熱媒体が型内の発泡粒子群の隅々までゆきわたることを阻害してしまうことと、型内成形にて得られる発泡粒子体の寸法安定性、外観の低下に一層注意しなければならない。発泡粒子への内圧付与効果を発現させるために、内圧IPを0.3〜2.0〔10−1MPa〕に調整することが好ましい。
なお、内圧付与操作が行われていない発泡粒子、或いは殆ど行われていない発泡粒子の内圧IPは0〜0.2〔10−1MPa〕(0を含む)の範疇であり、本発明において内圧IPが0〜0.2〔10−1MPa〕(0を含む)の発泡粒子を使用して上記条件にて型内成形を行うことにより型内成形時の成形サイクルを短縮することができる。
発泡粒子の独立気泡率が小さ過ぎる場合は、上記(1)式及び(2)式の条件を満足する高圧縮率の型内成形を行うと、発泡粒子の復元性が不十分となり、発泡粒子相互の融着性が不十分で外観に劣る発泡粒子成形体となる。また、発泡粒子の嵩密度が200g/Lを超える場合は、発泡粒子を高圧縮する圧縮成形法を行うことが難しくなる。
上記(1)式は、金型のキャビティ内に圧縮された状態で充填される発泡粒子の圧縮充填率〔X=M/(V・Bd)〕〔−〕を示すもので、該充填率が0.9〔−〕以上とは、図1に示すように発泡粒子に内圧IPを付与した場合であっても最低限必要な充填率が0.9〔−〕であることを意味している。熱可塑性エラストマー発泡粒子は発泡粒子同士の摩擦抵抗が大きく滑り性が悪い為、ポリスチレン樹脂等の汎用樹脂製の発泡粒子と比較して、金型のキャビティ内に充填することが難しく本発明における圧縮充填法等の特殊な充填方法を採用しなければ充填率は0.9〔−〕未満となってしまう。なお、例えば該充填率が2〔−〕の場合は、圧縮されずにキャビティ内を満たす量の発泡粒子を理想量充填した場合の発泡粒子の充填重量の概ね2倍の重量の発泡粒子がキャビティ内に圧縮された状態で充填されていることを意味し、キャビティ内の発泡粒子には、圧縮されずにキャビティ内を満たす量の発泡粒子の凡そ2倍の復元力が該充填により付与されることになる。実際には、該充填率とキャビティ内に充填できる発泡粒子の理想量との関係は、発泡粒子への内圧付与時の発泡粒子の体積膨張、発泡粒子同士の摩擦抵抗による充填性の悪化を加味する必要があり、圧縮充填等の特殊な充填方法を採用しなければキャビティ内に発泡粒子を理想量充填することすら難しい。発泡粒子の圧縮充填率〔X=M/(V・Bd)〕〔−〕は、型内成形時の発泡粒子の二次発泡性向上、成形サイクル短縮の観点から1.2〔−〕以上、更に1.4〔−〕以上であることが好ましい。
また、上記(2)式は、発泡粒子内圧IP〔10−1MPa〕と圧縮充填率M/(V・Bd)〔−〕との和、即ち、発泡粒子の内圧向上による発泡力と圧縮状態での充填による上記復元力との合力により生じる発泡粒子の膨張力を示すもので、〔IP+M/(V・Bd)〕が4.2・Bd−0.23〜8.0・Bd−0.23であるということは、例えば発泡粒子のBdが50g/Lの場合、キャビティ内に圧縮充填された発泡粒子は、内圧付与と圧縮充填により、適切な型内成形時の加熱にて、凡そ4.2・50−0.23〜8.0・50−0.23=1.7〜3.3倍の体積増大能力が付加される状態に調整されることを意味する。なお、4.2・Bd−0.23式および8.0・Bd−0.23式は、図5に示すとおり、縦軸を〔IP+M/(V・Bd)〕、横軸をBdとし、本発明者の実験に基づいて得られた良好な発泡粒子成形体が得られるBdに対する〔IP+M/(V・Bd)〕の下限(下側の曲線)と上限(上側の曲線)を示す曲線の経験式である。
本発明の上記(1)式及び(2)式を満足するとは、型内成形における圧縮充填率(X)と発泡粒子内圧(IP)が、例えば嵩密度がBd〔g/L〕の場合、図1の斜線部分の範囲内であるということである。図1において、発泡粒子内圧が高すぎる場合、圧縮充填率が高すぎる場合、或いは圧縮充填率と発泡粒子内圧との和が大きすぎる場合は、発泡粒子成形体の内部において発泡粒子相互の融着が不十分になる不具合や、発泡粒子成形体の表面平滑性が不十分となり外観が悪化する不具合がある。
一方、発泡粒子内圧が低すぎる場合、圧縮充填率が低すぎる場合、或いは圧縮充填率と発泡粒子内圧との和が小さすぎる場合は、発泡粒子相互の融着性が不十分になる不具合や、発泡粒子成形体の表面に発泡粒子間の凹み(ボイド)が発生する不具合がある。なお、本発明において、発泡粒子内圧の上限は、主に発泡粒子を構成している熱可塑性エラストマーの柔軟性に起因して型内成形性の低下を招くため、ポリプロピレン樹脂発泡粒子やポリスチレン樹脂発泡粒子の発泡粒子内圧の上限よりも低くしなければならない。更に熱可塑性エラストマー発泡粒子は前記のとおり二次発泡性の制御が難しいものであることから、該発泡粒子の型内成形を一層困難なものにしている。そのような状況にも拘らず本発明によれば、特定の発泡粒子を使用し、上記(1)式及び(2)式を満足する条件にて型内成形を行うことにより良好な発泡粒子成形体を得ることができる。
更に、本発明において、型内成形における圧縮充填率と発泡粒子内圧との関係は、外観、融着性において特に優れた発泡粒子成形体を得る上で、下記(9)式及び(10)式を同時に満足することが好ましい。
0.9・V・Bd≦M≦3.0・V・Bd (9)
4.8・Bd−0.23≦IP+M/(V・Bd)≦6.5・Bd−0.23 (10)
本発明において使用される発泡粒子は、発泡粒子の独立気泡率を上記範囲内に調整されたものを使用する。発泡粒子の独立気泡率の測定は、嵩体積約20cmの発泡粒子群を測定用サンプルとして、該サンプルの重量W〔g〕を測定し、また、水没法により測定用サンプルの見掛け体積Va〔cm〕を測定する。前記測定用サンプルを十分に乾燥させた後、ASTM D2856−70の手順Cに準じ、空気比較式比重計930(東芝・ベックマン株式会社製)を用いて、真の体積(発泡粒子を構成する樹脂の体積と、発泡粒子内の独立気泡の全体積との和)Vx〔cm〕を測定する。そして、下記(4)式により、熱可塑性エラストマーの密度をρ〔g/cm〕として、独立気泡率〔%〕が算出される。なお、発泡粒子の独立気泡率測定用のサンプルは、発泡粒子を密閉容器内に入れ、30℃で、0.3MPa(G)の圧縮空気により12時間加圧処理した後、放圧して40℃の常圧下で24時間放置した後、常圧下、相対湿度50%、23℃の恒温室内にて10日間放置し養生したものを使用する。
独立気泡率〔%〕
={(Vx−W/ρ)/(Va−W/ρ)}×100 (4)
本発明にて上記範囲内の独立気泡率を示す発泡粒子を使用することは、発泡粒子内の圧力を上記範囲内とすることと、前述の範囲内の圧縮率等にて発泡粒子を型内充填することからなる本発明の構成を採用して良好な発泡粒子成形体を得る本発明の目的、効果を十分に発現させる上で、必須の要件である。なお、本発明において、加圧用気体にて発泡粒子を加圧して発泡粒子内の圧力を高める方法は、特公昭51−22951号公報、特開昭57−12035号公報等に記載の方法を採用することができる。
発泡粒子内の圧力IPの測定は、下記(5)式により算出される。
発泡粒子内圧〔10−1MPa〕
=(増加気体量〔g〕×0.082×T〔K〕×1.0332)/((加圧気体の分子量〔g/モル〕×発泡粒子内の気体の体積〔L〕) (5)
なお、増加気体量は、発泡粒子内の圧力IP測定に使用する加圧された発泡粒子の重量と加圧処理する前の発泡粒子の重量との差であり、Tは雰囲気絶対温度、発泡粒子内の気体の体積は下記(6)式により算出される値である。なお、気体分子量は付与した気体が二酸化炭素の場合44g/モル、空気の場合28.9g/モルとする。
発泡粒子内の気体の体積〔L〕
=(加圧処理する前の発泡粒子の重量〔g〕/発泡粒子基材(熱可塑性エラストマー)の密度〔g/cm〕)×(発泡粒子基材(熱可塑性エラストマー)の密度〔g/cm〕/発泡粒子の見掛け密度〔g/cm〕−1)/1000 (6)
特に、圧縮用気体を使用して発泡粒子を金型キャビティ内に圧縮充填する場合は、加圧状態の金型キャビティ内の圧力は、0.08〜1.0〔MPa(G)〕、更に0.1〜0.5〔MPa(G)〕であることが好ましい。更に、加圧ホッパー内の圧縮用気体圧力を前記の加圧状態の金型キャビティ内の圧力よりも0.01〜0.2〔MPa(G)〕高く調整することが差圧を利用した発泡粒子の金型内への充填性の観点から好ましい。
なお、上記圧縮用気体や金型キャビティ内を加圧するために使用される気体は、無機ガス、有機ガス、或いはそれらの混合ガスを利用することができるが、安全性、経済性の観点から空気、窒素、二酸化炭素等の無機ガスが好ましい。
上記のとおり金型キャビティ内にて発泡粒子が圧縮用気体にて圧縮されている状態で、加圧状態の金型キャビティ内の圧力を解放して金型キャビティ内の圧力を常圧または略常圧とすることにより圧縮されていた発泡粒子を復元させる。この復元後においても、未だ、発泡粒子間には、後工程の加熱媒体による発泡粒子加熱時に加熱媒体が十分に発泡粒子間を通過できる空隙が維持される状態となっている。
金型内に充填された発泡粒子は、次いで金型内に導入されるスチーム等の加熱媒体にて加熱されることにより、膨張し隣接する発泡粒子の表面において相互に融着することにより発泡粒子成形体となる。次いで、この発泡粒子成形体を冷却して、金型キャビティから取り出し、養生工程を経て目的の発泡粒子成形体を得ることができる。金型内に加熱媒体を導入して発泡粒子を加熱して成形する工程に先駆けて、金型内に充填された発泡粒子間の空隙に存在している気体をスチームに置換する操作、所謂、排気工程を実施することが好ましい。
上記型内成形工程において、金型内に導入される加熱媒体がスチームの場合、その飽和蒸気圧(金型内に供給される水蒸気の飽和蒸気圧の最大値)は0.05〜0.8MPa(G)、好ましくは0.15〜0.5MPa(G)とすることが好ましい。
上記型内成形法における加熱媒体による加熱手順は、特に限定されるものではないが、次の手順が発泡粒子相互の融着性、外観、物性などに優れた発泡粒子成形体を得る上で好ましい。
金型がスチームチャンバーを有する雄型と雌型との1対の金型から形成されており、加熱媒体を金型内に供給して発泡粒子を加熱する工程にて、雄型または雌型のチャンバーにスチームを供給し、雄型と雌型とが組合されて形成されるキャビティを通過させ、他方の型のチャンバーへ導く一方加熱工程、該他方の型のチャンバーにスチームを供給し、該キャビティを通過させ、前記一方加熱工程にてスチームを供給した型のチャンバーへ導く逆一方加熱工程、雄型および雌型のチャンバーにスチームを同時に供給する本加熱工程を順次行い該発泡粒子を加熱融着させる加熱手順が好ましく例示される。なお、上記加熱手順において雄型または雌型のチャンバーのドレン排出バルブの開閉状態については、少なくとも、一方加熱時、逆一方加熱時におけるスチーム供給側のチャンバーにおいては閉じられた状態であればよい。
本発明の方法により、以下の物性を示す優れた熱可塑性エラストマー発泡粒子成形体を得ることができる。
<熱可塑性エラストマー発泡粒子成形体の特性>
熱可塑性エラストマー発泡粒子成形体の密度は、好ましくは40〜280g/Lであり、より好ましくは50〜260g/Lであり、さらに好ましくは60〜220g/Lであり、特に好ましくは80〜150g/Lである。発泡粒子成形体の密度が上記範囲であると、軽量性、柔軟性、反発性、及び引張特性がバランスよく優れ、回復性において特に優れた発泡粒子成形体となる。前記発泡粒子成形体の密度〔g/L〕は、成形体の重量W〔g〕を体積Vで除すること(W/V)で求められる。
該発泡粒子成形体の50%歪み時における圧縮応力は、350kPa以下であることが好ましく、より好ましくは300kPa以下、さらに好ましくは250kPa以下である。該圧縮応力が低いほど柔軟性に優れるものとなり、シートクッション材、スポーツパッド材、靴底材等の用途に好適な発泡粒子成形体となる。なお、発泡粒子成形体の50%歪み時における圧縮応力の測定は、JIS K6767:1999に基づき、発泡粒子成形体から縦50mm×横50mm×厚み20mmの直方体形状の試験片を切り出し、温度23℃、相対湿度50%の環境下で圧縮速度を10mm/分とし、50%歪み時の荷重を求め、これを試験片の受圧面積で除して算出する。
該発泡粒子成形体の最大引張応力は、0.25MPa以上であることが好ましく、0.3MPa以上であることがより好ましく、0.4MPa以上であることがさらに好ましい。最大引張応力の上限は特に限定されないが、概ね1MPa程度である。また、発泡粒子成形体の引張破壊伸びは、80%以上が好ましく、100%以上がより好ましく、150%以上がさらに好ましい。引張破壊伸びが上記範囲であると、引張特性に優れるため上記用途に好適なものとなる。なお、発泡粒子成形体の最大引張応力および引張破壊伸びは、JIS K6767:1999に基づいて、発泡粒子成形体からバーチカルスライサーを用いて、全ての面が切り出し面となるよう縦120mm×横25mm×厚み10mmに切り出し、切り出し片を作製した。切り出し片を、糸鋸を用いてダンベル状1号形(測定部の長さ40mm×幅10mm×厚み10mm)に切り抜き、試験片とした。試験片を500mm/分の試験速度で引張試験を実施し、引張時の最大引張応力および引張破壊伸びを測定する。引張破壊伸びは、試験片の引張破壊時における長さL〔mm〕の値をもとに下記(7)式により求める。
引張破壊伸び〔%〕=L/40×100 (7)
該発泡粒子成形体の反発弾性率は、45%以上であることが好ましく、50%以上であることがより好ましく、60%以上であることがさらに好ましい。一方、上限は概ね90%程度である。反発弾性率が上記範囲であると反発性に優れることから、シートクッション材、スポーツパッド材、靴底材等の用途に好適に使用することができる。なお、発泡粒子成形体の反発弾性率は、発泡粒子成形体から、縦50mm×横50mm×厚み40mm(但し、発泡粒子成形体の厚みが40mm未満の場合は複数枚を積層して厚みを40mmとする。)の試験片を、平面(50mm×50mm)の少なくとも一方の面にスキン面を有するように切り出し、平面上に試験片のスキン面が上になるように置き、254.6gの鉄球を600mmの高さから落下させ落球試験を行い、試験片から跳ね返った鉄球の跳ね返り高さH〔mm〕を測定し、下記(8)式にて反発弾性率を求める。
反発弾性率〔%〕=H/600×100 (8)
本発明を実施例により更に詳細に説明するが、本発明はこれらの例、物性値に限定されるものではない。
〔実施例1−1〜1−9、比較例1〕
<オレフィン系熱可塑性エラストマー(TPO)発泡粒子の作製>
密度887g/L、融点120℃、メルトフローレイト5.4g/10分(190℃、荷重2.16kg)、ショアA硬度86のポリエチレンブロックとエチレン/α−オレフィン共重合体ブロックとを有するエチレン/α−オレフィン・マルチブロック共重合体(ダウ・ケミカル社製、商品名「インフューズ」、型番9530)100重量部に対して、気泡調整剤としてホウ酸亜鉛(富田製薬(株)製、ホウ酸亜鉛2335、平均粒子径6μm)を1000重量ppm添加して押出機に投入し、溶融混練してφ2mmのダイからストランド状に押し出し、水中で冷却してからペレタイザーにて粒子重量が約5mgとなるようにカットすることにより造粒し重合体粒子を得た。
<発泡粒子の作製>
得られた重合体粒子50kgを分散媒である水200リットル、分散剤としてカオリンを300g、分散助剤としてアルキルベンゼンスルホン酸ナトリウムを8g、架橋剤としてジクミルパーオキサイドを樹脂粒子100重量部に対して0.7重量部配合し、容積400Lの密閉容器内(オートクレーブ)に仕込んだ。次いで、発泡剤として二酸化炭素を密閉容器内が0.4MPa(G)の圧力となるように圧入した。次いで、密閉容器内を撹拌下で架橋剤の含浸温度110℃まで昇温し、30分保持した後、架橋および発泡温度である160℃まで昇温し、15分保持した後、密閉容器内の圧力が1.4MPa(G)となるよう発泡剤として二酸化炭素を密閉容器内に更に圧入し、15分保持した後、内容物を大気圧下に放出して、ゲル分率54重量%の架橋発泡粒子を得た。
得られた発泡粒子の独立気泡率、見掛け密度、及び嵩密度を、既述の方法に従って測定し結果を表1に示した。
<発泡粒子成形体の作製>
(充填工程)
得られた発泡粒子を密閉容器に投入し、発泡粒子加圧処理条件の圧力及び加圧時間の上限を2kg/cm(G)及び24時間として、適宜圧力及び加圧時間を調整することにより発泡粒子内の圧力を、表1に示す発泡粒子内圧(IP)に調整する内圧付与処理を行った。次いで、加圧ホッパー内に上記のとおり内圧を調整した発泡粒子を投入し、該ホッパーから、雄型と雌型との一対の金型から形成されている縦300mm、横300mm、厚み20mmの平板形状の金型キャビティ内に、表1の「充填条件」欄に示す条件にて充填率(X)となるように発泡粒子を圧縮充填した。
(解放工程)
その後、金型キャビティ内を放圧して圧縮状態の発泡粒子を解放した。
(加熱工程)
続いて、金型キャビティ内の発泡粒子をスチームにて加熱し発泡粒子を相互に融着させた。スチーム加熱条件としては、スチームによる排気、一方加熱、逆一方加熱、本加熱の工程を、表1の「成形条件」欄に示したスチーム加熱時間及びスチーム加熱時の型内圧力にて順次行った。次いで、金型を、表1の「成形条件」欄に示した冷却時間にて水冷することにより発泡粒子成形体を冷却し、その後、発泡粒子成形体を金型から取り出した。離型した発泡粒子成形体を60℃に調整されたオーブン内で12時間加熱乾燥して発泡粒子成形体を作製した。
得られた発泡粒子成形体の密度、外観、寸法安定性、融着性、圧縮特性、反発特性の評価結果を表1に示した。
〔実施例2、3、比較例2〕
上記実施例1−1と同様にして、発泡粒子を作製した。次いで、発泡粒子成形体の作製の充填工程において、発泡粒子への内圧付与処理を行わずに表1に示す条件を採用した以外は、上記実施例1−1と同様にして、発泡粒子成形体を作製した。
得られた発泡粒子、発泡粒子成形体の諸物性を表1に示した。
〔比較例3〕
上記実施例1−1と同様にして、発泡粒子を作製した。次いで、以下に示すクラッキング充填成形法採用し表1に示す条件にて型内成形を行った以外は、実施例1−1と同様にして、発泡粒子成形体を作製した。得られた発泡粒子、発泡粒子成形体の諸物性を表1に示した。
<発泡粒子成形体の作製>
(充填工程)
得られた架橋発泡粒子を、内圧付与処理を行わずに、クラッキングを10体積%に設定して金型キャビティ内に該架橋発泡粒子を充填した後、型締めを行い縦300mm、横300mm、厚み20mmの平板形状に金型キャビティを調整した。
(加熱工程)
続いて、金型キャビティ内の発泡粒子をスチームにて加熱し発泡粒子を相互に融着させた。スチーム加熱条件としては、スチームによる排気、一方加熱、逆一方加熱、本加熱の工程を、表1の「成形条件」欄に示したスチーム加熱時間及びスチーム加熱時の型内圧力にて順次行った。次いで、金型を、表1の「成形条件」欄に示した冷却時間にて水冷することにより発泡粒子成形体を冷却し、その後、発泡粒子成形体を金型から取り出した。離型した発泡粒子成形体を60℃に調整されたオーブン内で12時間加熱乾燥して発泡粒子成形体を作製した。
〔実施例4−1〜4−5、比較例4〕
密閉容器内を160℃まで昇温し、15分保持した後、発泡剤として二酸化炭素 を密閉容器内の圧力が1.4MPa(G)となるように密閉容器内に更に圧入し、更に15分保持した後、内容物を大気圧下に放出した以外は、上記実施例1−1と同様にして、ゲル分率52重量%の架橋発泡粒子を作製した。なお、発泡時の密閉容器内の圧力は2.5MPa(G)であった。次いで、表2に示す条件を採用した以外は、上記実施例1−1と同様にして発泡粒子成形体を作製した。得られた発泡粒子、発泡粒子成形体の諸物性を表2に示した。
〔実施例5−1、5−2、比較例5〕
上記実施例4−1と同様にして、発泡粒子を作製した。次いで、表2に示す条件を採用した以外は、上記実施例2と同様にして発泡粒子成形体を作製した。
得られた発泡粒子、発泡粒子成形体の諸物性を表2に示した。
〔実施例6−1〜6−9、比較例6−1、6−2〕
密閉容器内を160℃まで昇温し、15分保持した後、発泡剤として二酸化炭素を密閉容器内の圧力が2.8MPa(G)となるように密閉容器内に更に圧入し、更に15分保持した後、内容物を大気圧下に放出した以外は、上記実施例1−1と同様にして、ゲル分率53重量%の架橋発泡粒子を作製した。なお、発泡時の密閉容器内の圧力は4.4MPa(G)であった。次いで、表3に示す条件を採用した以外は、上記実施例1−1と同様にして発泡粒子成形体を作製した。得られた発泡粒子、発泡粒子成形体の諸物性を表3に示した。
〔実施例7−1〜7−3、比較例7〕
上記実施例6−1と同様にして、発泡粒子を作製した。次いで、表3に示す条件を採用した以外は、上記実施例2と同様にして発泡粒子成形体を作製した。
得られた発泡粒子、発泡粒子成形体の諸物性を表3に示した。
〔実施例8、比較例8−1〕
<ウレタン系熱可塑性エラストマー(TPU)発泡粒子の作製>
密度1120g/L、融点164℃、メルトフローレイト7g/10分(190℃、荷重10kg)、ショアA硬度86のエーテル系熱可塑性ポリウレタン(コベストロ社製、商品名「Desmopan」、型番9385AU)100質量部に対して、気泡調整剤タルクを0.10質量部添加し、内径20mmの二軸押出機で溶融混練した。該混練物を押出機先端部に付設された口金の小孔からストランド状に押し出し、冷却後、切断し、約10mgの樹脂粒子を得た。
得られた樹脂粒子1kgと、分散媒として水3リットルとを、撹拌機を備えた5リットルの耐圧密閉容器内に仕込み、樹脂粒子100質量部に対して、分散剤としてカオリン0.3質量部と、界面活性剤としてアルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.004質量部とを添加した。
耐圧密閉容器内の分散媒を撹拌しながら、温度127.5℃まで昇温し、発泡剤として二酸化炭素を密閉容器内の圧力が4.0MPa(G)となるまで圧入し、発泡温度127.5℃で15分間保持した。その後、窒素にて背圧を加え、容器内圧力が4.5MPa(G)になるように調整しつつ、分散媒とともに発泡剤を含浸させた発泡性樹脂粒子を大気圧下に放出して、発泡粒子を得た。
<発泡粒子成形体の作製>
表4に示す条件を採用した以外は、上記実施例2と同様にして発泡粒子成形体を作製した。
得られた発泡粒子、発泡粒子成形体の諸物性を表4に示した。
〔実施例9、比較例9−1〕
耐圧密閉容器内の分散媒を撹拌しながら、温度129℃まで昇温し、発泡剤として二酸化炭素を密閉容器内の圧力が4.0MPa(G)となるまで圧入し、発泡温度を129℃とした以外は、上記実施例8と同様にして、発泡粒子を作製した。表5に示す条件を採用した以外は、上記実施例1−1と同様にして発泡粒子成形体を作製した。得られた発泡粒子、発泡粒子成形体の諸物性を表5に示した。
〔比較例8−2〕
上記実施例8と同様にして、発泡粒子を作製した。次いで、クラッキング充填成形法を採用し表4に示す条件にて型内成形を行った以外は、比較例3と同様にして、発泡粒子成形体を作製した。得られた発泡粒子、発泡粒子成形体の諸物性を表4に示した。
〔比較例9−2〕
上記実施例9と同様にして、発泡粒子を作製した。次いで、クラッキング充填成形法を採用し表5に示す条件にて型内成形を行った以外は、比較例3と同様にして、発泡粒子成形体を作製した。得られた発泡粒子、発泡粒子成形体の諸物性を表5に示した。
実施例及び比較例にて得られた各嵩密度のTPO発泡粒子の圧縮充填率とTPO発泡粒子の内圧(IP)との関係を図2〜図4にそれぞれ示した。
<評価>
実施例及び比較例にて得られた発泡粒子成形体の評価は、以下のとおり行った。評価結果は表1〜5に示した。
1.外観
発泡粒子成形体の表面における発泡粒子間の凹み(ボイド)の状態を目視により観察し、以下の基準にて評価した。
S:発泡粒子間のボイドがなく、発泡粒子成形体表面が平滑である。
A:発泡粒子間のボイドはないが、発泡粒子成形体表面に個々の発泡粒子の膨らみによる凹凸が多少確認される。
B:発泡粒子間にボイドが殆どないが、発泡粒子成形体表面に個々の発泡粒子による凹凸がある。
C:発泡粒子間に多数のボイドある。
2.寸法安定性
発泡粒子性成形体の寸法安定性の評価は、縦300mmの金型寸法と、成形後、60℃で12時間養生したときの、該金型寸法に対応する発泡粒子成形体の長さXから、下記式により算出される収縮率S(%)に基づいて評価した。
S(%)={(300−X)/300}×100
評価基準は、以下のとおりとした。
S:収縮率が5%未満
A:収縮率が5%以上6%未満
B:収縮率が6%以上7%未満
C:収縮率が7%以上
3.融着性
前述したJIS K6767:1999に基づく発泡粒子成形体の最大引張応力を測定した。
4.圧縮特性
前述したJIS K6767:1999に基づく発泡粒子成形体の50%圧縮応力を測定した。
5.反発特性
前述した測定方法にて発泡粒子成形体の反発弾性率を測定し、以下の基準にて評価した。
A:反発弾性率が60%以上
B:反発弾性率が50%以上60%未満
C:反発弾性率が50%未満
なお、発泡粒子成形体についての、上記各種評価結果は、特にことわりがない限り、発泡粒子成形体を、60℃の常圧下で12時間養生した後、相対湿度50%、23℃の恒温室内にて2日間(48時間)放置し養生したサンプルについて測定した値である。
本発明の実施例にて得られた発泡粒子成形体は、外観、寸法安定性、発泡粒子相互の融着性、機械的物性に優れたものであったのに対し、比較例にて得られたものは、外観等において劣るものであった。更に、本発明にて圧縮用気体にて発泡粒子を金型キャビティ内に圧縮充填する方法を採用した場合には、得られた発泡粒子成形体は外観等に優れるだけではなく発泡粒子成形体の部分の密度ばらつきも小さく、機械的物性の均一性に特に優れるものであった。
また、本発明の実施例にて使用した発泡粒子の発泡粒子内圧の付与状態の対比から、発泡粒子内圧を高めることなく本発明の特定の圧縮充填成形を行うことにより、型内成形時の成形サイクルが短縮されることが分かった。
Figure 0006311082
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Claims (9)

  1. 熱可塑性エラストマー発泡粒子を成形型内に圧縮状態となるように充填し、次いで加熱媒体を成形型内に供給して該発泡粒子を加熱することにより該発泡粒子を相互に融着させる熱可塑性エラストマー発泡粒子成形体の製造方法において、該発泡粒子は、独立気泡率が70%以上であり、23℃、相対湿度50%、常圧の条件下で48時間状態調整したときの嵩密度(Bd)が200〔g/L〕以下であり、内容積(V)〔L〕の成形型内への該発泡粒子の充填量(M)〔g〕および該発泡粒子の内圧(IP)〔10−1MPa〕が、下記(1)及び(2)式を満足することを特徴とする熱可塑性エラストマー発泡粒子成形体の製造方法。
    0.9・V・Bd≦M (1)
    4.2・Bd−0.23≦IP+M/(V・Bd)≦8.0・Bd−0.23 (2)
  2. 前記熱可塑性エラストマー発泡粒子を加圧気体により前記成形型内に圧縮充填することを特徴とする請求項1に記載の熱可塑性エラストマー発泡粒子成形体の製造方法。
  3. 前記発泡粒子を圧縮充填する成形型内の圧力が0.08〜1.0〔MPa(G)〕であることを特徴とする請求項2に記載の熱可塑性エラストマー発泡粒子成形体の製造方法。
  4. 前記発泡粒子の内圧(IP)が0〜2.0〔10−1MPa〕(0を含む)であることを特徴とする請求項1〜3にいずれか1項に記載の熱可塑性エラストマー発泡粒子成形体の製造方法。
  5. 前記発泡粒子の内圧(IP)が0〜0.2〔10−1MPa〕(0を含む)であることを特徴とする請求項1〜3にいずれか1項に記載の熱可塑性エラストマー発泡粒子成形体の製造方法。
  6. 前記の加熱媒体を成形型内に供給して発泡粒子を加熱する工程に先駆けて、前記成形型内に充填された発泡粒子間の空隙に存在している気体をスチームに置換することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の熱可塑性エラストマー発泡粒子成形体の製造方法。
  7. 前記成形型がスチームチャンバーを各々有する雄型と雌型との1対の型から形成されており、
    前記の加熱媒体を成形型内に供給して発泡粒子を加熱する工程にて、
    スチームを、雄型及び雌型のいずれか一方のスチームチャンバーに供給し、雄型と雌型とが組合されて形成され発泡粒子が充填されている形成空間を通過させ、他方の型のスチームチャンバーへ導く一方加熱工程と、
    スチームを、前記他方の型のスチームチャンバーに供給し、前記成形空間を通過させ、前記一方加熱工程にてスチームを供給した型のスチームチャンバーへ導く逆一方加熱工程と、
    前記雄型および前記雌型のスチームチャンバーにスチームを同時に供給する本加熱工程と、を順次行い、前記熱可塑性エラストマー発泡粒子を加熱融着させることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の熱可塑性エラストマー発泡粒子成形体の製造方法。
  8. 前記熱可塑性エラストマー発泡粒子は、ショアA硬度が65〜95であり、熱キシレン不溶分が60重量%以下(0を含む)であり、ポリエチレンブロックとエチレン/α−オレフィン共重合ブロックとのマルチブロック共重合体を基材とするオレフィン系熱可塑性エラストマー発泡粒子であることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の熱可塑性エラストマー発泡粒子成形体の製造方法。
  9. 前記熱可塑性エラストマー発泡粒子は、ショアA硬度が80〜95のウレタン系熱可塑性エラストマーを基材とするウレタン系熱可塑性エラストマー発泡粒子であることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の熱可塑性エラストマー発泡粒子成形体の製造方法。
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