JP6310375B2 - 水性インク組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、水性顔料分散物を用いた水性インク組成物に関する。
画像データ信号に基づき、紙等の記録媒体に画像を形成する画像記録方法として、電子写真方式、昇華型及び溶融型熱転写方式、インクジェット方式などの記録方法がある。
インクジェット記録方法は、印刷版を必要とせず、画像形成部のみにインクを吐出して記録媒体上に直接画像形成を行うため、インクを効率的に使用でき、ランニングコストが安い。更に、インクジェット記録方法は印刷装置も従来の印刷機に比べ比較的低コストで、小型化も可能であり、騒音も少ない。このように、インクジェット記録方法は他の画像記録方式に比べて種々の利点を兼ね備えている。
インクジェットプリンターの水性インクには、色材として染料が用いられてきた。しかし染料を用いた水性インクでは、画像のにじみが生じやすく、また耐光性及び耐水性の向上にも制約があった。これらの欠点を克服するために、近年では色材として顔料を用いた水性インクが用いられている。顔料を用いた水性インクでは、顔料を水性媒体中に安定的に分散させる必要がある。そのため、水性インクないしその原料となる顔料分散物は、通常は分散剤を用いて顔料の分散性と分散安定性を高めている。
例えば特許文献1には、顔料と、特定構造のアニオン性基含有有機高分子化合物を含有する水性の顔料分散体が記載され、色濃度が高く、且つ分散性と分散安定性の良い分散体が得られたことが記載されている。
また特許文献2には、色材と、特定構造の樹脂とを混合し、水に分散させてなる着色微粒子分散体が記載され、樹脂に架橋構造を形成させることにより、分散安定性、保存性の良い着色微粒子分散体を得たことが記載されている。
さらに特許文献3には、架橋された水溶性ポリマーにより表面が被覆された顔料を含む顔料分散物が記載されている。
特開2001−234109号公報 特開2004−182878号公報 特開2013−185135号公報
インク組成物の原料とする顔料分散物には、高濃度の画像濃度を印刷できるように、分散物中の顔料のより高濃度化が可能であることが求められる。
しかし、上記特許文献1〜3に記載された水性顔料分散物では、顔料濃度を一定濃度以上に高めると、分散性(顔料を媒体中に微粒子状態で均一分散でき、顔料微粒子が凝集することなく、低粘度の分散状態をとる特性)ないしは分散安定性(上記の顔料の分散状態が、経時的ないしは外部の刺激(熱や振動など)に対して安定的に維持できる特性)が低下し、両特性を高いレベルで両立するのは難しくなる。
本発明は、顔料の分散性及び分散安定性をより高度なレベルで両立した水性顔料分散物を用いた水性インク組成物を提供することを課題とする。
本発明者らは上記課題に鑑み鋭意検討を重ねた結果、特定構造の高分子分散剤を用いることで、より小さな粒径の顔料微粒子を水性媒体中に分散させることができ、所望の適切な粘度の顔料分散物が得られ、且つ、顔料の分散安定性も大きく高められることを見い出した。さらに本発明者らは、この顔料分散物を用いた水性インク組成物もまた、顔料の分散性に優れ、且つ、顔料の分散安定性にも優れることを見い出した。本発明はこれらの知見に基づき完成されるに至った。
すなわち、本発明の上記課題は以下の手段により解決された。
〔1〕
水性媒体と、顔料と、高分子分散剤とを含有する水性顔料分散物であって、
上記高分子分散剤が、下記一般式(I)で表される構成単位と、下記一般式(II)で表される構成単位と、下記から選択されるイオン性基を有する構成単位と、下記から選択される他の構成単位とを少なくとも有し、
上記高分子分散剤中、下記一般式(I)で表される構成単位の含有率が20〜60質量%であり、下記一般式(II)で表される構成単位の含有率が10〜40質量%であり、上記他の構成単位の含有率が9〜30質量%であり、上記高分子分散剤の酸価が1.5〜4.0mmol/gである、水性インク組成物
Figure 0006310375
式中、Rは水素原子又はメチルを示す。
は−C(=O)O−をす。
は単結合、−(CH O−、又は−(CH −を示し、mは1〜5の整数であり、nは1〜5の整数である。
は水素原子、炭素数1〜のアルキル基又は炭素数1〜のアルコキシ基を示す。
は炭素数12以上22以下のアルキル基を示す。
〔構成単位〕
イオン性基を有する構成単位:メタクリル酸由来の構成単位及びアクリル酸由来の構成単位
他の構成単位:2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、2−メトキシエチルアクリレート、2−(2−メトキシエトキシ)エチルアクリレート、2−(2−メトキシエトキシ)エチルメタクリレート、エトキシトリエチレングリコールメタクリレート、メトキシポリエチレングリコール(分子量200〜1000)モノメタクリレート、及びポリエチレングリコール(分子量200〜1000)モノメタクリレートの各化合物由来の構成単位
〔2〕
上記高分子分散剤中の上記イオン性基を有する構成単位の含有率が15〜40質量%である、〔1〕に記載の水性インク組成物。
〔3〕
上記高分子分散剤の重量平均分子量が5000〜30000である、〔1〕又は〔2〕に記載の水性インク組成物
〔4〕
上記高分子分散剤の重量平均分子量が7000〜15000である、〔3〕に記載の水性インク組成物
〔5〕
上記高分子分散剤中、上記一般式(I)で表される構成単位の含有率が30〜60質量%であり、上記一般式(II)で表される構成単位の含有率が10〜30質量%である、〔1〕〜〔4〕のいずれか1つに記載の水性インク組成物
〔6〕
上記一般式(I)で表される構成単位が、ベンジル(メタ)アクリレート又はフェノキシエチル(メタ)アクリレートに由来する、〔1〕〜〔5〕のいずれか1つに記載の水性インク組成物
〔7〕
上記高分子分散剤が、上記水性顔料分散物中において架橋構造を形成している、〔1〕〜〔6〕のいずれか1つに記載の水性インク組成物
〔8〕
上記顔料がカーボンブラックである、〔1〕〜〔7〕のいずれか1つに記載の水性インク組成物
〔9〕
少なくとも1種の水溶性有機溶媒を含有する、〔1〕〜〔8〕のいずれか1つに記載の水性インク組成物。
〔10
上記水性インク組成物がインクジェット記録用である、〔1〕〜〔9〕のいずれか1つに記載の水性インク組成物。
本明細書において、特に断りがない限り、特定の符号で表示された置換基、連結基、配位子、繰り返し単位等(以下、置換基等という)が複数あるとき、あるいは複数の置換基等を同時もしくは択一的に規定するときには、それぞれの置換基等は互いに同一でも異なっていてもよい。このことは、置換基等の数の規定についても同様である。
本明細書において、各置換基の例として説明される各基の「基」は無置換の形態及び置換基を有する形態のいずれも包含する意味に用いる。例えば、「アルキル基」は置換基を有してもよいアルキル基を意味する。
本明細書において、「化合物」という語を末尾に付して呼ぶとき、あるいは化合物を特定の名称ないし化学式で示すときには、特に断わりのない限り、化合物そのものに加え、その塩、錯体、そのイオンを含む意味に用いる。
本明細書において、「(メタ)アクリレート」とは、アクリレート及びメタクリレートの両者を含む意味に用いる。このことは、「(メタ)アクリル酸」についても同様である。
本明細書において「〜」を用いて表される数値範囲は、「〜」前後に記載される数値を下限値および上限値として含む範囲を意味する。
本発明で使用する水性顔料分散物は、顔料の分散性及び分散安定性の両特性に優れる。また、本発明の水性インク組成物は、本発明で使用する水性顔料分散物から調製され、顔料の分散性及び分散安定性の両特性に優れる。
本発明で使用する水性顔料分散物(以後、本発明の水性顔料分散物と称す)の好ましい実施形態について以下に説明する。
[水性顔料分散物]
本発明の水性顔料分散物は、水性媒体と、顔料と、特定構造の高分子分散剤とを含有する。本発明の水性顔料分散物中において顔料は、その表面の少なくとも一部が上記特定構造の高分子分散剤に覆われ、水性媒体中に分散している。
本発明の水性顔料分散物は、さらに必要に応じてその他の成分を含有してもよい。その他の成分の例としては、水溶性樹脂、水分散性樹脂、界面活性剤、pH調整剤、無機塩、有機塩等が挙げられる。
<水性媒体>
本発明の水性顔料分散物に用いる水性媒体(以下、水性媒体(a)という。)は、水、又は、水と水溶性有機溶媒との混合液である。水性顔料分散物に含まれる水性媒体中、水の含有量は40質量%以上が好ましく、50〜100質量%がより好ましく、60〜100質量%がさらに好ましく、80〜100質量%がより好ましい。
水性媒体(a)に含有されうる上記水溶性有機溶媒は、20℃において水に対する溶解度が5質量%以上であるものが好ましい。この水溶性有機溶媒として、例えば、アルコール、ケトン、エーテル化合物、アミド化合物、二トリル化合物、スルホン化合物が挙げられる。
これらのうちアルコールとしては、例えば、エタノール、イソプロパノール、n−ブタノール、t−ブタノール、イソブタノール、ジアセトンアルコール、ジエチレングリコール、エチレングリコール、ジプロピレングリコール、プロピレングリコール、グリセリンが挙げられる。
また、ケトンとしては、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン、メチルイソブチルケトンが挙げられる。
エーテル化合物としては、例えば、ジブチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサンが挙げられる。
アミド化合物としては、例えば、ジメチルホルムアミド、ジエチルホルムアミドが挙げられる。
ニトリル化合物としては、例えば、アセトニトリルが挙げられる。
スルホン化合物としては、例えば、ジメチルスルホキシド、ジメチルスルホン、スルホランが挙げられる。
本発明の顔料分散物中の水性媒体(a)の含有量は、60〜95質量%が好ましく、70〜90質量%がより好ましく、80〜90質量%がさらに好ましい。
<顔料>
本発明の水性顔料分散物は、1種又は2種以上の顔料が分散してなる。
本発明の水性顔料分散物に用いられる顔料の種類に特に制限はなく、通常の有機又は無機顔料を用いることができる。
有機顔料としては、例えば、アゾ顔料、多環式顔料、染料キレート、ニトロ顔料、ニトロソ顔料、アニリンブラックが挙げられる。これらの中でも、アゾ顔料、又は多環式顔料が好ましい。
アゾ顔料としては、例えば、アゾレーキ、不溶性アゾ顔料、縮合アゾ顔料、キレートアゾ顔料が挙げられる。
多環式顔料としては、例えば、フタロシアニン顔料、ぺリレン顔料、ぺリノン顔料、アントラキノン顔料、キナクリドン顔料、ジオキサジン顔料、インジゴ顔料、チオインジゴ顔料、イソインドリノン顔料、キノフタロン顔料が挙げられる。
染料キレートとしては、例えば、塩基性染料型キレート、酸性染料型キレートが挙げられる。
無機顔料としては、例えば、酸化チタン、酸化鉄、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、水酸化アルミニウム、バリウムイエロー、カドミウムレッド、クロムイエロー、カーボンブラックが挙げられる。これらの中でも、カーボンブラックが好ましい。
上記カーボンブラック顔料のDBP吸収量は特に制限されないが、色調と印画濃度の観点から、30ml/100g以上200ml/100g以下であることが好ましく、50ml/100g以上150ml/100g以下であることがより好ましい。尚、DBP吸収量は、JIS K6221 A法によって測定される。
また上記カーボンブラック顔料のBET比表面積は特に制限されないが、印画濃度と保存安定性の観点から、30m/g以上450m/g以下であることが好ましく、200m/g以上400m/g以下であることがより好ましい。
カーボンブラック顔料としては、例えば、コンタクト法、ファーネス法、サーマル法などの公知の方法によって製造されたものが挙げられる。
具体例としては例えば、Raven1250、Raven1200、Raven1190 ULTRA、Raven1170、Raven1255、Raven1080ULTRA、Raven1060ULTRA、Raven1040、Raven1035、Raven1020、Raven1000、Raven900、Raven890、Raven850、Raven780ULTRA、Raven860Ultra、Raven520、Raven500、Raven450、Raven460、Raven415、Raven14、Conductex7055 Ultra(以上、コロンビアン・カーボン社製)、Regal400R、Regal330R、Regal660R、Mogul L、Black Pearls L、Regal99、Regal350、MONARCH280、MONARCH120(以上、キャボット社製)、Color Black S160、Color Black S170、Printex35、Printex U、Printex V、Printex140U、Printex140V、Printex300、Printex25、Printex200、PrintexA、PrintexG、Special Black 5、Special Black 4A、Special Black4、Special Black550、Special Black 350、Special Black250、Special Black100、NEROX3500、NEROX1000、NEROX2500(以上、エボニックデグッサ社製)、No.10、No.20、No.25、No.33、No.40、No.45、No.47、No.52、No.85、No.95、No.260、MA7、MA8、MA11、MA77、MA100、MA220、MA230、MA600(以上、三菱化学社製)等を挙げることができる。但し、これらに限定されるものではない。
さらに、本発明に用いることができる顔料の具体例として、特開2007−100071号公報の段落番号0142〜0145に記載の顔料が挙げられる。
本発明の水性顔料分散物中の顔料濃度に特に制限はなく、通常は5〜25質量%であり、より好ましくは10〜20質量%である。
本発明の水性顔料分散物中に分散している顔料の粒径は、80〜150nmが好ましく、90〜120nmがより好ましい。ここで、水性顔料分散物中の顔料の粒径は体積平均粒径を意味する。水性顔料分散物中の顔料の粒径は、後述する実施例に記載の方法で測定することができる。
顔料分散物中の顔料の粒径を200nm以下とすることにより、水性インク組成物に用いた際の色再現性が向上しうる。また、顔料分散物中の顔料の粒径を10nm以上とすることにより、水性インク組成物に用いた際の耐光性が向上しうる。
<高分子分散剤>
本発明の顔料分散物に用いる高分子分散剤(以下、単に「分散剤」ともいう。)は、下記一般式(I)で表される構成単位と、下記一般式(II)で表される構成単位と、イオン性基を有する構成単位とを有する。上記高分子分散剤は、下記一般式(I)で表される構成単位の1種を有する形態でも2種以上を有する形態でもよい。また、上記高分子分散剤は、下記一般式(II)で表される構成単位の1種を有する形態でも2種以上を有する形態でもよい。また、上記高分子分散剤は、イオン性基を有する構成単位の1種を有する形態でも2種以上を有する形態でもよい。さらに、上記高分子分散剤は、下記一般式(I)で表される構成単位、下記一般式(II)で表される構成単位及びイオン性基を有する構成単位以外の、他の構成単位を含有してもよい。
分散剤は、(メタ)アクリル酸エステルと(メタ)アクリル酸との共重合体(好ましくはランダム共重合体)であることが好ましい。
Figure 0006310375
一般式(I)及び(II)中、Rは水素原子又はメチルを示し、メチルであることが好ましい。
は−C(=O)O−、−OC(=O)−、又は−C(=O)NR−を示す。Rは水素原子又は炭素数1〜6のアルキル基(直鎖又は分岐を有するアルキル基であり、好ましくは炭素数1〜3のアルキル、さらに好ましくはメチル又はエチル)を示す。Lは−C(=O)O−であることがより好ましい。また、Rは水素原子であることが好ましい。
は単結合であるか、又は、炭素数1〜12のアルキレン基(好ましくは炭素数1〜10、より好ましくは炭素数1〜5、さらに好ましくは炭素数1〜3の直鎖又は分岐を有するアルキレン基)、炭素数2〜12のアルケニレン基(好ましくは炭素数2〜10、より好ましくは炭素数2〜6、さらに好ましくは炭素数2〜4の直鎖又は分岐を有するアルケニレン基)、−C(=O)−、−O−及び−S−から選ばれる2価の連結基、もしくは炭素数1〜12のアルキレン基(好ましくは炭素数1〜10、より好ましくは炭素数1〜5、さらに好ましくは炭素数1〜3の直鎖又は分岐を有するアルキレン基)、炭素数2〜12のアルケニレン基(好ましくは炭素数2〜10、より好ましくは炭素数2〜6、さらに好ましくは炭素数2〜4の直鎖又は分岐を有するアルケニレン基)、−C(=O)−、−O−及び−S−から選ばれる2種以上の基を組み合わせてなる2価の連結基を示す。
一般式(I)におけるLは、単結合、−(CHCHO)−、−(CHO−、又は−(CH−であることが好ましく、−(CHO−又は−(CH−であることがより好ましい。注:好ましい連結鎖としてPEO鎖を追加しました。ここで、1は1〜10の整数であり、より好ましくは1〜5である。mは1〜5の整数であり、より好ましくは1〜3の整数、さらに好ましくは2である。また、nは1〜5の整数であり、より好ましくは1〜3の整数であり、さらに好ましくは1又は2であり、さらに好ましくは1である。
一般式(II)におけるLは、単結合であることが好ましい。
一般式(I)中、Rは水素原子、炭素数1〜6のアルキル基(直鎖アルキル基又は分岐を有するアルキル基であり、好ましくは炭素数1〜3のアルキル基、より好ましくはメチル又はエチル)、又は炭素数1〜6のアルコキシ基(直鎖アルキル基又は分岐を有するアルコキシ基であり、好ましくは炭素数1〜3のアルコキシ基、より好ましくはメトキシ又はエトキシ)を示し、水素原子であることがより好ましい。
一般式(I)で表される構成単位は、ベンジル(メタ)アクリレート又はフェノキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、又はフェノキシジエチレングリコール(メタ)アクリレートに由来することが好ましく、ベンジル(メタ)アクリレート又はフェノキシエチル(メタ)アクリレートに由来することがより好ましく、フェノキシエチル(メタ)アクリレートに由来することがさらに好ましい。ここで、ある化合物(化合物X)に由来する構成単位とは、化合物Xがモノマーとして重合反応し、ポリマー中に組み込まれた状態において、ポリマー中の化合物Xに由来する構造を意味する。
式(II)中、Rは炭素数12以上のアルキル基を示す。Rは直鎖アルキル基でも分岐を有するアルキル基でもよく、直鎖アルキル基が好ましい。Rは炭素数12〜22が好ましく、12〜20がより好ましく、12〜18がさらに好ましい。
一般式(II)で表される構成単位は、ステアリル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ベヘニル(メタ)アクリレート、2−ヘキシルデシル(メタ)アクリレート、トリデシル(メタ)アクリレート、又はイソミリスチル(メタ)アクリレートであることが好ましく、ステアリル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、又はイソミリスチル(メタ)アクリレートであることがより好ましい。
分散剤の構造中において、上記一般式(I)で表される構成単位の含有率は20〜60質量%であり、好ましくは30〜60質量%、より好ましくは30〜50質量%であり、さらに好ましくは35〜50質量%である。
また、分散剤の構造中において、上記一般式(II)で表される構成単位の含有率は10〜40質量%であり、好ましくは10〜30質量%、より好ましくは10〜20質量%である。
分散剤は、イオン性基を有する構成単位を有する。「イオン性基を有する構成単位」とは、イオン性基を有するモノマーに由来する構成単位を意味する。
このイオン性基は、酸または塩基の存在下でイオンを生成する基を意味し、酸性基が好ましい。酸性基とは、解離性のプロトンを有する置換基であり、例えば、カルボキシ基、ホスホニル基、ホスホリル基、スルホ基、ホウ酸基といった酸性を示す基を意味する。なかでも酸性基はカルボキシ基、スルホ基又はホスホニル基が好ましく、カルボキシ基がより好ましい。酸性基はプロトンを放出して解離した形を採っていてもよく、塩であってもよい。
イオン性基を有する構成単位は、(メタ)アクリル酸、クロトン酸、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸、ビス(メタクリロキシエチル)ホスフェート又は2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸に由来する構成単位であることが好ましく、さらに好ましくはメタクリル酸またはアクリル酸由来の構成単位である。
分散剤の構造中、イオン性基を有する構成単位の含有率は15〜40質量%が好ましく、15〜30質量%がより好ましく、15〜25質量%がさらに好ましい。
分散剤が、イオン性基(親水性基)を有する構成単位を有することにより、顔料表面に吸着した分散剤が水となじみやすくなり、顔料を水性媒体(a)中に分散させることができる。
さらに、分散剤が、上記一般式(I)で表される構成単位と上記一般式(II)で表される構成単位とをそれぞれ本発明で規定する特定の含有率で有することにより、顔料が水性媒体(a)中に、より小粒径で均一に分散され、より低粘度の水性顔料分散物を得ることができ、さらにこの分散状態を安定的に維持することができる。
分散剤は、一般式(I)で表される構成単位、一般式(II)で表される構成単位及びイオン性基を有する構成単位の他に、他の構成単位(以下、単に「他の構成単位」という。)を有してもよい。他の構成単位としては、一般式(I)で表される構成単位、一般式(II)で表される構成単位及びイオン性基を有する構成単位のいずれとも異なる構造の、(メタ)アクリル酸エステル由来の構成単位が好ましい。具体例として、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート等のアルキル(メタ)アクリレート;2−メトキシエチルアクリレート、2−(2−メトキシエトキシ)エチルアクリレート、2−(2−メトキシエトキシ)エチルメタクリレート、エトキシトリエチレングリコールメタクリレート、メトキシポリエチレングリコール(分子量200〜1000)モノメタクリレート、ポリエチレングリコール(分子量200〜1000)モノメタクリレート等のノニオン性基を有する(メタ)アクリレートから選ばれるモノマーに由来する構成単位を挙げることができる。
なかでも、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−メトキシエチルアクリレート、2−(2−メトキシエトキシ)エチルアクリレート、メトキシポリエチレングリコール(分子量200〜1000)モノメタクリレート、ポリエチレングリコール(分子量200〜1000)モノメタクリレート、及びメチル(メタ)アクリレートから選ばれるモノマーに由来する構成単位が好ましい。
分散剤の構造中、他の構成単位の含有率は、30質量%以下が好ましく、0〜25質量%がより好ましく、0〜20質量%がさらに好ましい。
分散剤の酸価は、分散性と分散安定性をより高める観点から、1.5〜4.0mmol/gであることが好ましく、2.0〜3.5mmol/gであることがより好ましく、さらに好ましくは2.0〜3.0mmol/gである
分散剤の酸価は、JIS K0070に準拠して測定し、1mmol/g=56.1mgKOH/gとして換算することで算出できる。
分散剤の重量平均分子量は、分散性と分散安定性をより高める観点から、5000〜30000であることが好ましく、6000〜20000であることがより好ましく7000〜15000であることがさらに好ましい。なお、分散剤の重量平均分子量は、後述するように分散剤を水性顔料分散物中で架橋させる場合には、架橋構造を形成する前の重量平均分子量を意味する。
通常、分散剤の分子量はある程度大きくないと(通常は40000〜50000程度)、顔料表面への吸着が安定せず、十分な分散安定性を発揮することができない。これに対し本発明に用いる分散剤は、上記一般式(I)で表される構成単位及び上記一般式(II)で表される構成単位を特定の含有率で有することにより、顔料表面のへの吸着速度と吸着安定性がいずれも高められ、重量平均分子量が5000〜30000程度と小さくても分散性と分散安定性を高いレベルで両立することができる。重量平均分子量が小さなポリマーを分散剤として用いることができれば、分散速度の向上および分散液の低粘化の点で有利である。
本明細書において、重量平均分子量は、ゲル透過クロマトグラフ(GPC)で測定される。GPCは、HLC−8220GPC(東ソー(株)製)を用い、カラムとして、TSKgeL Super HZM−H、TSKgeL Super HZ4000、TSKgeL Super HZ2000(東ソー(株)製、4.6mmID×15cm)の3本を直列に接続し、溶離液としてNMP(N−メチルピロリドン)を用いる。また、条件としては、試料濃度を0.35質量%、流速を0.35ml/min、サンプル注入量を10μl、測定温度を40℃とし、IR検出器を用いて行なう。また、検量線は、東ソー(株)製「標準試料TSK standard,polystyrene」:「F−40」、「F−20」、「F−4」、「F−1」、「A−5000」、「A−2500」、「A−1000」、「n−プロピルベンゼン」の8サンプルから作製する。
分散剤は、20℃において水に対する溶解度が10質量%以上であるものが好ましく、20質量%以上であるものがより好ましい。
本発明の水性顔料分散物において、顔料の含有量と分散剤の含有量の比は、顔料が水性媒体(a)中に安定的に分散できれば特に制限はなく、通常は、顔料:分散剤=1:0.1〜1:2(質量比)であり、顔料:分散剤=1:0.2〜1:1(質量比)であることが好ましい。
本発明の水性顔料分散物の粘度は、顔料濃度にもよるが、通常は3〜100mPa・sであり、5〜50mPa・sであることがより好ましい。水性顔料分散物の粘度は、後述する実施例に記載の方法で測定することができる。
本発明の水性顔料分散物のpHは、分散安定性の観点から、pH6〜11が好ましく、pH7〜10がより好ましく、pH7〜9がさらに好ましい。
<顔料分散物の調製>
本発明の水性顔料分散物の調製方法に特に制限はなく、例えば、少なくとも水性媒体(a)と、顔料と、分散剤とを混合し、必要により塩基性物質を含む水溶液を混合して分散処理することにより、本発明の水性顔料分散物を得ることができる。
本発明の水性顔料分散物において、分散剤に架橋構造を形成させてもよい。顔料表面に存在する分散剤同士が架橋構造を形成することにより、顔料の分散安定性がより向上しうる。分散剤の架橋構造の形成には、分散剤が有する特定の基と反応性を示す基を1分子中に2つ以上有する架橋剤を用いることができる。例えば、少なくとも水性媒体(a)と、顔料と、分散剤とを混合し、必要により塩基性物質を含む水溶液を混合して分散処理することにより水性顔料分散物を得、この水性顔料分散物に上記架橋剤を混合して加熱(通常は40〜70℃に加熱)し、分散剤に架橋構造を形成させることができる。架橋構造の形成は、例えば、特開2009−190379号公報に記載の方法を採用することができる。
上記架橋剤としては、分散剤のイオン性基と反応性を示す基を、1分子内に2つ以上(好ましくは2〜4つ、より好ましくは2つ又は3つ、さらに好ましくは2つ)有する化合物を好適に用いることができる。より好ましくは、分散剤がイオン性基としてカルボキシ基を有し、架橋剤が1分子内にエポキシ基を2つ以上(好ましくは2〜4つ、より好ましくは2つ又は3つ、さらに好ましくは2つ)有する化合物であり、さらに好ましくは1分子内にグリシジル基を2つ以上(好ましくは2〜4つ、より好ましくは2つ又は3つ、さらに好ましくは2つ)有するグリシジルエーテル化合物である。
上記架橋剤の好ましい具体例としては、エチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、1,6−へキサンジオールジグリシジルエーテル、ジエチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、ジプロピレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル等が挙げられ、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、ジエチレングリコールジグリシジルエーテル又はトリメチロールプロパントリグリシジルエーテルが好ましい。
上記架橋剤としては市販品を用いることもできる。市販品としては、例えば、Denacol EX−321、EX−821、EX−830、EX−850、EX−851(ナガセケムテックス(株)製)を用いることができる。
架橋剤の架橋部位(例えばエポキシ基)と分散剤の被架橋部位(例えばカルボキシ基)のモル比は、架橋反応速度、架橋後の分散液安定性の観点から、[架橋部位]:[被架橋部位]=1:1.1〜1:10が好ましく、1:1.1〜1:5がより好ましく、1:1.1〜1:3がさらに好ましい。
[水性インク組成物]
本発明の水性インク組成物は、本発明の水性顔料分散物そのものでもよいが、通常は本発明の水性顔料分散物を原料として用いて調製される。より詳細には、少なくとも本発明の水性顔料分散物と、水性媒体(以下、水性媒体(b)という。)とを混合することにより、本発明の水性インク組成物を調製することが好ましい。本発明の水性インク組成物には、必要に応じて、界面活性剤、乾燥防止剤(膨潤剤)、着色防止剤、浸透促進剤、紫外線吸収剤、防腐剤、防錆剤、消泡剤、粘土調整剤、pH調製剤、キレート剤等の添加剤を混合してもよい。混合方法に特に制限はなく、通常用いられる混合方法を適宜に選択し、本発明の水性インク組成物を得ることができる。
水性媒体(b)は水性媒体(a)と同義であり、好ましい範囲も同じである。本発明の水性インク組成物中、水性媒体の含有量(水性媒体(a)と(b)の含有量の合計)は、インク安定性、吐出信頼性の観点から、10〜99質量%が好ましく、30〜80質量%がより好ましく、50〜70質量%がさらに好ましい。
本発明の水性インク組成物中、顔料濃度は、画像濃度の観点から、0.5〜25質量%であることが好ましく、1〜15質量%であることがより好ましい。
また、本発明の水性インク組成物中に分散している顔料の粒径は、80〜120nmであることが好ましく、90〜110nmであることがより好ましい。インク組成物中の顔料の粒径は体積平均粒径を意味し、後述する実施例に記載の方法で測定することができる。
水性インク組成物が含有しうる上記界面活性剤は、例えば表面張力調整剤として用いることができる。
上記界面活性剤としては、分子内に親水部と疎水部を合わせ持つ構造を有する化合物等が有効に使用することができ、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤、ベタイン系界面活性剤のいずれも使用することができる。
本発明においては、インクの打滴干渉抑制の観点から、ノニオン性界面活性剤が好ましく、中でもアセチレングリコール誘導体(アセチレングリコール系界面活性剤)がより好ましい。
上記アセチレングリコール系界面活性剤としては、例えば、2,4,7,9−テトラメチル−5−デシン−4,7−ジオール及び2,4,7,9−テトラメチル−5−デシン−4,7−ジオールのアルキレンオキシド付加物等を挙げることができ、これから選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。これらの化合物の市販品としては例えば、日信化学工業社のオルフィンE1010などのEシリーズを挙げることができる。
上記界面活性剤は、インクジェット方式によりインク組成物の吐出を良好に行う観点から、インク組成物の表面張力を20〜60mN/mに調整できる範囲の量で含有させるのが好ましく、より好ましくはインク組成物の表面張力を20〜45mN/m、更に好ましくは25〜40mN/mに調整できる範囲の量で含有させる。
表面張力は、Automatic Surface Tensiometer CBVP-Z(協和界面科学株式会社製)を用い、水性インク組成物を用いて25℃の条件下で測定される。
本発明の水性インク組成物が界面活性剤を含む場合、界面活性剤の含有量は特に限定されないが、水性インク組成物中、0.1質量%以上が好ましく、より好ましくは0.1〜10質量%であり、更に好ましくは0.2〜3質量%である。
本発明の水性インク組成物の粘度には特に限定はないが、25℃での粘度が、1.2mPa・s以上15.0mPa・s以下であることが好ましく、より好ましくは2mPa・s以上13mPa・s未満であり、更に好ましくは2.5mPa・s以上10mPa・s未満である。水性インク組成物の粘度は、後述する実施例に記載の方法により測定することができる。
本発明の水性インク組成物のpHは、分散安定性の観点から、pH6〜11が好ましい。後述のインクセットとする場合は、酸性化合物等を含む処理剤との接触によってインク組成物が高速で凝集することが好ましいため、pH7〜10がより好ましく、pH7〜9がさらに好ましい。
本発明の水性インク組成物は、サインペン、マーカー等の文具類に用いるインクや、各種プリンタのインクとして用いることができる。なかでもその優れた顔料分散性と分散安定性をから、インクジェット記録用のインクとして好適に用いることができる。
以下、本発明を実施例に基づき、さらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
[合成例1] 分散剤P−1の合成
下記構造のポリマーからなる分散剤を合成した。
Figure 0006310375
攪拌機、冷却管を備えた2000mlの三口フラスコにジプロピレングリコール198gを加え、窒素雰囲気下で85℃に加熱した。
ベンジルメタクリレート135g,ステアリルメタクリレート90g、メタクリル酸75g、2−メルカプトプロピオン酸5.7gを、ジプロピレングリコール114gに溶解させて得られた溶液Iと、t−ブチルペルオキシ−2−エチルヘキサノエート(日油化学製パーブチルO)4.5gをジプロピレングリコール152gに溶解させて得られた溶液IIをそれぞれ調製した。上記三口フラスコに溶液Iを4時間、溶液IIを5時間かけて滴下した。
滴下終了後、さらに2時間反応させた後、95℃に昇温し、3時間加熱攪拌して未反応モノマーをすべて反応させた。モノマーの消失はH−NMRで確認した。
得られた反応溶液を70℃に加熱し、50質量%KOH水溶液を82.9g添加した後、純水833gを加えて攪拌し、分散剤P−1の20質量%溶液を得た。得られたポリマーの構成成分をH−NMRで確認した。また、重量平均分子量(Mw)をGPCにより求めた。
参考例1] 水性顔料分散物の調製
フリッチュ遊星型ボールミル モデルP−7(フリッチュ社製)を使用し、下記の通り顔料分散物を調製した。
ジルコニア製の45ml容器に、CB(カーボンブラック)顔料粉末(オリオン社製 CB FW172)2.25g、合成例1で得た分散剤P−1の溶液5.06g、1規定の水酸化カリウム水溶液2.82g、ジプロピレングリコール(DPG)1.2g,超純水3.67gを加えた。さらに、0.1mmφジルコニアビーズ(TORAY製トレセラムビーズ)40gを加えて、スパチュラで軽く混合した。
ジルコニア製45ml容器をボールミルに入れ、回転数300rpmで5時間分散した。分散終了後、ろ布でろ過してビーズを取り除き、顔料濃度が15質量%の水性顔料分散物を得た。
[合成例2] 分散剤P−2〜P−6、比較分散剤C−1〜C−6の合成
上記合成例1において、使用するモノマーの種類と比率を下記表1に記載の通りに変更したこと以外は、上記合成例1と同様にして分散剤P−2〜P−6及び比較分散剤C−1〜C−6を得た。
Figure 0006310375
[実施例2] 水性顔料分散物の調製
参考例1において、分散剤P−1に代えて、分散剤P−2を用いたこと以外は参考例1と同様にして、顔料濃度が15質量%の水性顔料分散物を得た。
[実施例3] 水性顔料分散物の調製
参考例1において、分散剤P−1に代えて、分散剤P−3を用いたこと以外は参考例1と同様にして、顔料濃度が15質量%の水性顔料分散物を得た。
参考例4] 水性顔料分散物の調製
参考例1において、分散剤P−1に代えて、分散剤P−4を用いたこと以外は参考例1と同様にして、顔料濃度が15質量%の水性顔料分散物を得た。
参考例5] 水性顔料分散物の調製
参考例1において、分散剤P−1に代えて、分散剤P−5を用いたこと以外は参考例1と同様にして、顔料濃度が15質量%の水性顔料分散物を得た。
参考例6] 水性顔料分散物の調製
参考例1において、分散剤P−1に代えて、分散剤P−6を用いたこと以外は参考例1と同様にして、顔料濃度が15質量%の水性顔料分散物を得た。
[実施例7] 水性顔料分散物の調製
参考例1において、分散剤P−1に代えて、分散剤P−7を用いたこと以外は参考例1と同様にして、顔料濃度が15質量%の水性顔料分散物を得た。
[実施例8] 水性顔料分散物の調製
参考例1において、分散剤P−1に代えて、分散剤P−8を用いたこと以外は参考例1と同様にして、顔料濃度が15質量%の水性顔料分散物を得た。
[比較例1] 水性顔料分散物の調製
参考例1において、分散剤P−1に代えて、分散剤C−1を用いたこと以外は参考例1と同様にして、顔料濃度が15質量%の水性顔料分散物を得た。
[比較例2] 水性顔料分散物の調製
参考例1において、分散剤P−1に代えて、分散剤C−2を用いたこと以外は参考例1と同様にして、顔料濃度が15質量%の水性顔料分散物を得た。
[比較例3] 水性顔料分散物の調製
参考例1において、分散剤P−1に代えて、分散剤C−3を用いたこと以外は参考例1と同様にして、顔料濃度が15質量%の水性顔料分散物を得た。
[比較例4] 水性顔料分散物の調製
参考例1において、分散剤P−1に代えて、分散剤C−4を用いたこと以外は参考例1と同様にして、顔料濃度が15質量%の水性顔料分散物を得た。
[比較例5] 水性顔料分散物の調製
参考例1において、分散剤P−1に代えて、分散剤C−5を用いたこと以外は参考例1と同様にして、顔料濃度が15質量%の水性顔料分散物を得た。
[比較例6] 水性顔料分散物の調製
参考例1において、分散剤P−1に代えて、分散剤C−6を用いたこと以外は参考例1と同様にして、顔料濃度が15質量%の水性顔料分散物を得た。
[比較例7] 水性顔料分散物の調製
参考例1において、分散剤P−1に代えて、分散剤C−7を用いたこと以外は参考例1と同様にして、顔料濃度が15質量%の水性顔料分散物を得た。
[比較例8] 水性顔料分散物の調製
参考例1において、分散剤P−1に代えて、分散剤C−8を用いたこと以外は参考例1と同様にして、顔料濃度が15質量%の水性顔料分散物を得た。
[試験例1] 分散性の評価−1(粒径の測定)
ナノトラック粒度分布測定装置 UPA−EX150(日機装(株)製)を用い、動的光散乱法により、実施例2、3、7、8、参考例1、4〜6及び比較例1〜で得られた各水性顔料分散物中の顔料粒子の体積平均粒径を測定した。
測定条件:水性顔料分散物10μlに水10mlを加えて希釈したサンプルを25℃で測定した。
得られた結果を下記評価基準により評価した。
−評価基準−
A:体積平均粒径が80nm以上120nm未満
B:体積平均粒径が120nm以上140nm未満
C:体積平均粒径が140nm以上170nm未満
D:体積平均粒径が170nm以上
[試験例2] 分散性の評価−2(粘度の測定)
実施例2、3、7、8、参考例1、4〜6及び比較例1〜で得られた各顔料分散物の粘度を、TV−22型粘度計(東機産業(株)社製)を用い、25℃で測定した。得られた結果を下記評価基準により評価した。
−評価基準−
A:粘度が10mPa・s以上30mPa・s未満
B:粘度が30mPa・s以上50mPa・s未満
C:粘度が50mPa・s以上80mPa・s未満
D:粘度が80mPa・s以上
[試験例3] 分散安定性の評価(経時安定性)
得られた顔料分散物をサンプル瓶に詰めて密閉し、60℃で24時間放置した後、顔料分散物の凝集及び増粘について、体積平均粒径及び粘度の変化を指標にして評価した。
(体積平均粒径の変化)=(60℃で24時間放置後の平均粒径)−(加熱処理前の平均粒径)
−評価基準−
A:体積平均粒径変化が50nm未満
B:体積平均粒径変化が50nm以上70nm未満
C:体積平均粒径変化が70nm以上100nm未満
D:体積平均粒径変化が100nm以上
(粘度の変化)=(60℃で24時間放置後の粘度)−(加熱処理前の粘度)
−評価基準−
A:粘度変化が50mPa・s未満
B:粘度変化が50mPa・s以上70mPa・s未満
C:粘度変化が70mPa・s以上100mPa・s未満
D:粘度変化が100mPa・s以上
結果を下記表2に示す。
Figure 0006310375
比較例1の水性顔料分散物は、分散剤が、一般式(II)で表される長鎖アルキル基を有する構成単位を含まない例である。この場合、分散安定性に劣る結果となった。
比較例2の水性顔料分散物は、分散剤が、一般式(I)で表される、ベンゼン環を有する構成単位を含まない例である。この場合、分散性に劣る結果となった。
比較例3の水性顔料分散物は、分散剤が、一般式(II)で表される長鎖アルキル基を有する構成単位を含まず、鎖長の短いアルキル基を有する構成単位を有する例である。この場合も、やはり分散安定性に劣る結果となった。
比較例4の水性顔料分散物は、分散剤中の一般式(I)で表されるベンゼン環を有する構成単位の含有率が本発明で規定するよりも少なく、逆に、一般式(II)で表される長鎖アルキル基を有する構成単位の含有率が本発明で規定するよりも多い例である。この場合、分散性と分散安定性のいずれにも劣る結果となった。
比較例5の水性顔料分散物は、分散剤中の一般式(I)で表されるベンゼン環を有する構成単位の含有率が本発明で規定するよりも多く、逆に、一般式(II)で表される長鎖アルキル基を有する構成単位の含有率が本発明で規定するよりも少ない例である。この場合も分散性と分散安定性のいずれにも劣る結果となった。
比較例6の水性顔料分散物は、分散剤が、一般式(I)で表されるベンゼン環を有する構成単位に代えて、スチレン由来の構成単位を含む例である。この場合もまた、分散性と分散安定性のいずれも劣る結果となった。
これに対し、本発明で使用する参考例2、3、7、8の水性顔料分散物は、顔料の粒径及び分散物の粘度がいずれも小さく分散性に優れ、且つ、分散安定性にも優れていた。この結果から、本発明で規定する分散剤を用いることにより、高濃度の顔料が安定的に分散した水性顔料分散物が得られることがわかる。
[実施例9〜11] 水性顔料分散物の調製
顔料として大日精化製TRY13(PY74)、TRM11(PR122)及びTRB2(PB15:3)を用い、これらの顔料、分散剤、DPG、1N水酸化カリウム溶液及び超純水を下記表3に示す量で混合した以外は、実施例1と同様にして、イエロー(Y)、マゼンタ(M)及びシアン(C)の各色の水性顔料分散物を得た。
Figure 0006310375
実施例9〜11で得られた各水性顔料分散物について、上記試験例1〜3と同様にして顔料の体積平均粒径、粘度、体積平均粒径の変化、及び粘度の変化を評価した。結果を下記表4に示す。
Figure 0006310375
表4に示されるように、本発明の水性顔料分散物は、顔料の種類によらずに、優れた分散性と分散安定性を示すことがわかった。
参考例12] 水性インク組成物の調製
参考例1で得られた水性顔料分散物136質量部に対して、Denacol EX−321(ナガセケムテックス(株)製の架橋剤)1.4質量部、及びホウ酸水溶液(ホウ酸濃度4質量%水溶液)15.4質量部を添加し、70℃で6時間反応させた後、25℃に冷却し、分散剤が架橋構造を形成した水性顔料分散物(以下「架橋分散物」という。)を得た。
得られた架橋分散物を、攪拌型ウルトラホルダー(ADVANTEC社製)及び限外ろ過フィルター(分画分子量5万、Q0500076Eウルトラフィルター、ADVANTEC(株)製)を用いて、イオン交換水を加えて限外ろ過を行い、分散物中のジプロピレングリコール濃度が0.1質量%以下となるように精製した。その後、顔料濃度が15質量%となるまで濃縮して水性ブラック顔料分散物K−1を得た。
<ブラックインクKI−1の調製>
下記配合組成で原料を混合し、得られた混合液をADVANTEC社製ガラスフィルター(GS−25)でろ過した後、ミリポア社製フィルター(PVDF膜、孔径5μm)でろ過し、水性ブラックインクKI−1を作製した。
(ブラックインクKI−1の組成)
・上記水性ブラック顔料分散物K−1 16.5質量部
・グリセリン 7質量部
・ジエチレングリコール 9質量部
・プロピレングリコール 9質量部
・トリエタノールアミン 1質量部
・オルフィンE1010(日信化学工業(株)製、界面活性剤) 1質量部
・イオン交換水 全体が100質量部となる残量
[実施例13] 水性インク組成物の調製
参考例12の水性ブラック顔料分散物K−1の調製において、参考例1で得られた水性顔料分散物を実施例2で得られた水性顔料分散物に代えたこと以外は、参考例12の水性ブラック顔料分散物K−1の調製と同様にして、水性ブラック顔料分散物K−2を得た。
参考例12の水性ブラックインクKI−1の調製において、水性ブラック顔料分散物K−1に代えて水性ブラック顔料分散物K−2を用いたこと以外は、参考例12の水性ブラックインクKI−1の調製と同様にして、水性ブラックインクKI−2を得た。
[実施例14] 水性インク組成物の調製
参考例12の水性ブラック顔料分散物K−1の調製において、参考例1で得られた水性顔料分散物を実施例3で得られた水性顔料分散物に代えたこと以外は、参考例12の水性ブラック顔料分散物K−1の調製と同様にして、水性ブラック顔料分散物K−3を得た。
参考例12の水性ブラックインクKI−1の調製において、水性ブラック顔料分散物K−1に代えて水性ブラック顔料分散物K−3を用いたこと以外は、参考例12の水性ブラックインクKI−1の調製と同様にして、水性ブラックインクKI−3を得た。
参考例15] インク組成物の調製
参考例12の水性ブラック顔料分散物K−1の調製において、参考例1で得られた水性顔料分散物を参考例4で得られた水性顔料分散物に代えたこと以外は、参考例12の水性ブラック顔料分散物K−1の調製と同様にして、水性ブラック顔料分散物K−4を得た。
参考例12の水性ブラックインクKI−1の調製において、水性ブラック顔料分散物K−1に代えて水性ブラック顔料分散物K−4を用いたこと以外は、参考例12の水性ブラックインクKI−1の調製と同様にして、水性ブラックインクKI−4を得た。
参考例16] インク組成物の調製
参考例12の水性ブラック顔料分散物K−1の調製において、参考例1で得られた水性顔料分散物を参考例5で得られた水性顔料分散物に代えたこと以外は、参考例12の水性ブラック顔料分散物K−1の調製と同様にして、水性ブラック顔料分散物K−5を得た。
参考例12の水性ブラックインクKI−1の調製において、水性ブラック顔料分散物K−1に代えて水性ブラック顔料分散物K−5を用いたこと以外は、参考例12の水性ブラックインクKI−1の調製と同様にして、水性ブラックインクKI−5を得た。
参考例17] インク組成物の調製
参考例12の水性ブラック顔料分散物K−1の調製において、参考例1で得られた水性顔料分散物を参考例6で得られた水性顔料分散物に代えたこと以外は、参考例12のブラック顔料分散物K−1の調製と同様にして、水性ブラック顔料分散物K−6を得た。
参考例12の水性ブラックインクKI−1の調製において、水性ブラック顔料分散物K−1に代えて水性ブラック顔料分散物K−6を用いたこと以外は、参考例12の水性ブラックインクKI−1の調製と同様にして、水性ブラックインクKI−6を得た。
[実施例18] インク組成物の調製
参考例12の水性ブラック顔料分散物K−1の調製において、参考例1で得られた水性顔料分散物を実施例7で得られた水性顔料分散物に代えたこと以外は、参考例12のブラック顔料分散物K−1の調製と同様にして、水性ブラック顔料分散物K−7を得た。
参考例12の水性ブラックインクKI−1の調製において、水性ブラック顔料分散物K−1に代えて水性ブラック顔料分散物K−7を用いたこと以外は、参考例12の水性ブラックインクKI−1の調製と同様にして、水性ブラックインクKI−7を得た。
[実施例19] インク組成物の調製
参考例12の水性ブラック顔料分散物K−1の調製において、参考例1で得られた水性顔料分散物を実施例8で得られた水性顔料分散物に代えたこと以外は、参考例12のブラック顔料分散物K−1の調製と同様にして、水性ブラック顔料分散物K−8を得た。
参考例12の水性ブラックインクKI−1の調製において、水性ブラック顔料分散物K−1に代えて水性ブラック顔料分散物K−8を用いたこと以外は、参考例12の水性ブラックインクKI−1の調製と同様にして、水性ブラックインクKI−8を得た。
[比較例9] インク組成物の調製
参考例12の水性ブラック顔料分散物K−1の調製において、参考例1で得られた水性顔料分散物を比較例1で得られた水性顔料分散物に代えたこと以外は、参考例12の水性ブラック顔料分散物K−1の調製と同様にして、水性ブラック顔料分散物KC−1を得た。
参考例12の水性ブラックインクKI−1の調製において、水性ブラック顔料分散物K−1に代えて水性ブラック顔料分散物KC−1を用いたこと以外は、参考例12の水性ブラックインクKI−1の調製と同様にして、水性ブラックインクKCI−1を得た。
[比較例10] インク組成物の調製
参考例12の水性ブラック顔料分散物K−1の調製において、参考例1で得られた水性顔料分散物を比較例2で得られた水性顔料分散物に代えたこと以外は、参考例12の水性ブラック顔料分散物K−1の調製と同様にして、水性ブラック顔料分散物KC−2を得た。
参考例12の水性ブラックインクKI−1の調製において、水性ブラック顔料分散物K−1に代えて水性ブラック顔料分散物KC−2を用いたこと以外は、参考例12の水性ブラックインクKI−1の調製と同様にして、水性ブラックインクKCI−2を得た。
[比較例11] インク組成物の調製
参考例12の水性ブラック顔料分散物K−1の調製において、参考例1で得られた水性顔料分散物を比較例で得られた水性顔料分散物に代えたこと以外は、参考例12の水性ブラック顔料分散物K−1の調製と同様にして、水性ブラック顔料分散物KC−3を得た。
参考例12の水性ブラックインクKI−1の調製において、水性ブラック顔料分散物K−1に代えて水性ブラック顔料分散物KC−3を用いたこと以外は、参考例12の水性ブラックインクKI−1の調製と同様にして、水性ブラックインクKCI−3を得た。
[試験例1] 分散性の評価−1(粒径の測定)
ナノトラック粒度分布測定装置 UPA−EX150(日機装(株)製)を用い、動的光散乱法により、実施例13、14、18、19、参考例12、15〜17及び比較例9〜11で得られた各水性ブラックインク中の顔料粒子の体積平均粒径を測定した。

測定条件:水性インク組成物10μLに水10mLを加えて希釈したサンプルを25℃で測定した。

得られた結果を下記評価基準により評価した。
−評価基準−
A:体積平均粒径が80nm以上110nm未満
B:体積平均粒径が110nm以上130nm未満
C:体積平均粒径が130nm以上150nm未満
D:体積平均粒径が150nm以上
[試験例2] 分散性の評価−2(粘度の測定)
実施例13、14、18,19、参考例12、15〜17及び比較例11で得られた各水性ブラックインクの粘度を、TV−22型粘度計(東機産業(株)社製)を用い、25℃で測定した。得られた結果を下記評価基準により評価した。
−評価基準−
A:粘度が4mPa・s以上6mPa・s未満
B:粘度が6mPa・s以上8mPa・s未満
C:粘度が8mPa・s以上10mPa・s未満
D:粘度が10mPa・s以上
[試験例3] 分散安定性の評価(経時安定性)
実施例13、14、18、19、参考例12、15〜17及び比較例11で得られた各水性ブラックインクをサンプル瓶に詰めて密閉し、60℃で24時間放置した後、顔料分散物の凝集及び増粘について、体積平均粒径及び粘度の変化を指標にして評価した。
(体積平均粒径の変化)=(60℃で24時間放置後の平均粒径)−(加熱処理前の平均粒径)
−評価基準−
A:体積粒径変化が15nm未満
B:体積粒径変化が15nm以上30nm未満
C:体積粒径変化が30nm以上50nm未満
D:体積粒径変化が50nm以上
(粘度の変化)=(60℃で24時間放置後の粘度)−(加熱処理前の粘度)
−評価基準−
A:粘度変化が0.3mPa・s未満
B:粘度変化が0.3mPa・s以上1.5mPa・s未満
C:粘度変化が1.5mPa・s以上3.0mPa・s未満
D:粘度変化が3.0mPa・s以上
結果を下記表5に示す。
Figure 0006310375
表5の結果から、本発明で使用する水性顔料分散物を用いて調製した水性インクは、分散性と分散安定性の両特性に優れることがわかった。すなわち、本発明で使用する水性顔料分散物が、水性インクの原料として好適であることが示された。

Claims (10)

  1. 水性媒体と、顔料と、高分子分散剤とを含有する水性顔料分散物であって、
    前記高分子分散剤が、下記一般式(I)で表される構成単位と、下記一般式(II)で表される構成単位と、下記から選択されるイオン性基を有する構成単位と、下記から選択される他の構成単位とを少なくとも有し、
    前記高分子分散剤中、下記一般式(I)で表される構成単位の含有率が20〜60質量%であり、下記一般式(II)で表される構成単位の含有率が10〜40質量%であり、前記他の構成単位の含有率が9〜30質量%であり、前記高分子分散剤の酸価が1.5〜4.0mmol/gである、水性インク組成物
    Figure 0006310375
    式中、Rは水素原子又はメチルを示す。
    は−C(=O)O−をす。
    は単結合、−(CH O−、又は−(CH −を示し、mは1〜5の整数であり、nは1〜5の整数である。
    は水素原子、炭素数1〜のアルキル基又は炭素数1〜のアルコキシ基を示す。
    は炭素数12以上22以下のアルキル基を示す。
    〔構成単位〕
    イオン性基を有する構成単位:メタクリル酸由来の構成単位及びアクリル酸由来の構成単位
    他の構成単位:2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、2−メトキシエチルアクリレート、2−(2−メトキシエトキシ)エチルアクリレート、2−(2−メトキシエトキシ)エチルメタクリレート、エトキシトリエチレングリコールメタクリレート、メトキシポリエチレングリコール(分子量200〜1000)モノメタクリレート、及びポリエチレングリコール(分子量200〜1000)モノメタクリレートの各化合物由来の構成単位
  2. 前記高分子分散剤中の前記イオン性基を有する構成単位の含有率が15〜40質量%である、請求項1に記載の水性インク組成物。
  3. 前記高分子分散剤の重量平均分子量が5000〜30000である、請求項1又は2記載の水性インク組成物
  4. 前記高分子分散剤の重量平均分子量が7000〜15000である、請求項3に記載の水性インク組成物
  5. 前記高分子分散剤中、前記一般式(I)で表される構成単位の含有率が30〜60質量%であり、前記一般式(II)で表される構成単位の含有率が10〜30質量%である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の水性インク組成物
  6. 前記一般式(I)で表される構成単位が、ベンジル(メタ)アクリレート又はフェノキシエチル(メタ)アクリレートに由来する、請求項1〜5のいずれか1項に記載の水性インク組成物
  7. 前記高分子分散剤が、前記水性顔料分散物中において架橋構造を形成している、請求項1〜6のいずれか1項に記載の水性インク組成物
  8. 前記顔料がカーボンブラックである、請求項1〜7のいずれか1項に記載の水性インク組成物
  9. 少なくとも1種の水溶性有機溶媒を含有する、請求項1〜8のいずれか1項に記載の水性インク組成物
  10. 前記水性インク組成物がインクジェット記録用である、請求項1〜9のいずれか1項に記載の水性インク組成物。
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