JP6308805B2 - 液体吐出方法、液体吐出装置および液体吐出システム - Google Patents

液体吐出方法、液体吐出装置および液体吐出システム Download PDF

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Description

本発明は、電気熱変換素子の発生する熱によって、液体を発泡させて吐出させる液体吐出方法、液体吐出装置および液体吐出システムに関する。
液体吐出装置に搭載される液体吐出ヘッドにおける代表的な吐出方式として電気熱変換素子を用いた液体吐出ヘッドがある。この液体吐出ヘッドは、電気熱変換素子を液室内に設け、これに記録信号である電気パルスを供給して発熱させることにより液体に熱エネルギーを与える。そして、熱エネルギーを与えたときの液体の相変化により生じる液体の発泡時(沸騰時)の気泡圧力を利用して、微小な吐出口からシートに対して吐出口から液体(以下、インクともいう)を吐出させる。この電気熱変換素子を用いた液体吐出ヘッドでは、電気熱変換素子によってインクを加熱することにより発生した気泡の消泡時には、消滅点に液体が急激に流入し、キャビテーションが発生する。このキャビテーションによって、電気熱変換素子上には衝撃力が発生する。
図9は、従来の液体吐出ヘッドの吐出口近傍を正面から見た模式図である。吐出口にインクを供給するインク流路5の中心線と電気熱変換素子1の中心線とが一致しているような構成では、共通液室8からインク流路5を通って圧力室7へ向かうインクの流れが、電気熱変換素子1の中心線に対して線対称に生じる。そのため、電気熱変換素子1によってインクを加熱することで生じた気泡は、電気熱変換素子1上で、その中心線に対象に安定して消泡する。このように消泡位置が安定している構成では、電気熱変換素子のうちの特定の個所がキャビテーションによる衝撃力を受けるため、電気熱変換素子1が損傷を受けやすく耐久寿命が短くなってしまうという問題があった。
これに対し、特許文献1では、圧力室を円柱形の形状とし、インク流路の中心線が電気熱変換素子の中心線に対しオフセットしており、さらに吐出口の中心が電気熱変換素子の中心から共通液室側にオフセットしているような構成を提案している。これにより、共通液室からインク流路を通って圧力室へ向かうインクの流れによって気泡を電気熱変換素子の側方に偏った位置に押し流す。そして、この偏った位置で最終的な消泡が圧力室の側縁付近で上下に延びた比較的広い領域で生じるようにでき、キャビテーションの発生領域を分散させて、キャビテーションの影響を低減することができる。
特開2002−321369号公報
しかし、近年高精細な記録を得るための吐出口の高密度化に伴い、圧力室を円柱形の形状で構成することが難しい。また、記録速度の向上や、従来と比べて粘度の高いインクに対応する場合、インク流路を広げざるをえないため、吐出口の構成によってインクの流れを制御し、キャビテーションの発生領域を分散させる方法が困難となっている。
そこで本発明は、吐出口の構成での対応が困難な場合でも電気熱変換素子のキャビテーションによる損傷を回避し、その寿命を長くすることができる液体吐出方法、液体吐出装置および液体吐出システムを提供することを目的とする。
そのため本発明の液体吐出装置は、電気熱変換素子を備え、該電気熱変換素子に電気エネルギーが付与されることで媒体に液体を吐出する吐出手段と、該吐出手段が液体を吐出する媒体の領域が、第1の領域であるか、該第1の領域よりも単位面積あたりの吐出数が少ない第2の領域であるか、を判断する判断手段と、前記電気熱変換素子に付与する電気エネルギーの大きさを変えることで、前記吐出手段による吐出の制御を行う制御手段と、を備えた液体吐出装置において、前記制御手段は、前記判断手段が第1の領域と判断した領域に対する吐出では、前記電気熱変換素子に付与する電気エネルギーを相対的に大きくすることで、吐出される液滴の吐出速度のばらつきを相対的に大きくし、前記判断手段が第2の領域と判断した領域に対する吐出では、前記電気熱変換素子に付与する電気エネルギーを相対的に小さくすることで、吐出される液滴の吐出速度のばらつきを前記第1の領域への吐出に対して相対的に小さくすることを特徴とする。
本発明によれば液体吐出装置は、低デューティーの領域に対しては、吐出速度のばらつきが少なくなるように制御を行って吐出し、高デューティーの領域に対しては、吐出速度のばらつきが大きくなるように制御を行って吐出する。これによって、電気熱変換素子のキャビテーションによる損傷を回避し、その寿命を長くすることができる液体吐出方法、液体吐出装置および液体吐出システムを実現することができる。
インクジェット記録装置を示す斜視図である。 図1に示した液体吐出装置の制御構成を示したブロック図である。 (a)、(b)は、電気熱素子に投入する駆動パルスを示した図である。 (a)、(b)は、液体吐出ヘッドの吐出部の概略構成を示した図である。 液体吐出ヘッドの温度と最適なパルス幅の関係を示した表である。 液体吐出ヘッドの温度と吐出速度ばらつきの関係を示したグラフである。 (a)、(b)は、気泡の消泡領域を模式的に示した図である。 (a)、(b)は、連続吐出を行った時の吐出速度分布を示した図である。 従来の液体吐出ヘッドの吐出口近傍を正面から見た模式図である。
以下、図面を参照して本発明の第1の実施形態について説明する。
図1は、本発明の実施形態に係るインクジェット記録装置を示す斜視図である。キャリッジ130は、液体吐出ヘッド(以下、単にヘッドともいう)10と液体カートリッジ30とをそれぞれ2個ずつ搭載することができる。2つの液体吐出ヘッド10のうち、一方は、シアン、マゼンタ、イエロの各インクを吐出するそれぞれ所定数の吐出口を一体に形成したものであり、これに応じてインクカートリッジは上記3種類のインクを個別に貯留するものである。また、他方の液体吐出ヘッドはブラックインクを吐出するものであり、これに応じて他方のインクカートリッジはブラックインクを貯留する。キャリッジ130は、シャーシ131にその両端部が支持されて、延在するガイドレール132および133により摺動可能に支持されている。このキャリッジ130には、不図示の駆動モータからの駆動を伝達するための駆動ベルト134と、搭載する液体吐出ヘッド10に画像信号を伝達するためのフレキシブルケーブル135とがそれぞれ接続されている。これにより、各液体吐出ヘッド10からシートとしての例えば記録用紙にインクを吐出してプリントを行うことができる。
キャリッジの移動範囲の一端側に設けられたホームポジションHPには、キャリッジ130上に搭載される液体吐出ヘッド10の吐出回復を目的として、吸引または保護に用いられるキャップ(キャッピング手段)136が設けられている。吐出回復では、不図示のポンプ(ポンプ手段)によりキャップ136とヘッド部との間の空間を負圧にする、あるいはキャップ136に対して予備吐出させる。これによって吐出口またはこれに連通するインク流路(吐出口)の目詰まり等を積極的に解消することができる。なお、図示しないが、上記キャップ136には、その内部に連通し、液体吐出ヘッド10から排出されたインクを所定の部位へ導くインクチューブが取り付けられている。
図2は、図1に示した液体吐出装置の制御構成を示したブロック図である。制御部800は、記録データの処理、各機構の動作制御処理等、を実行するCPU801を有して本記録装置に係る制御を行う。ROM802は、上記CPU801による処理プログラムを格納し、またRAM803は、CPU801による処理実行のワークエリアとして用いられる。さらに、CPU801は、各モータドライバ806D、807Dを介してキャリッジモータ806および紙送りモータ807の駆動を制御することができる。
図1に示した各液体吐出ヘッドの駆動制御は、CPU801の制御に基づいてヘッドコントローラ804によって行われる。すなわちヘッドコントローラ804は、キャリッジ130の移動のタイミングに応じて、1ラインメモリに格納される2値の吐出データを液体吐出ヘッド10の各吐出口に対応させて液体吐出ヘッド10のドライバへ供給する。そして、これに基づいて液体吐出ヘッド10からインクが吐出される。
本発明の第1の実施形態では、吐出を行うための駆動制御方法として、分割駆動パルス方式を用いる。
図3(a)、(b)は、電気熱素子に投入する駆動パルス(電気エネルギー)を示した図である。分割駆動パルス方式は、図3(a)のような1パルスを加える(以下シングルパルス)のではなく、図3(b)のように吐出パルス(以下メインパルス)の前に液体が発泡を生じない程度の短いパルス(以下、プレパルス)を加える(以下ダブルパルス)方法である。このように、プレパルスとメインパルスの組み合わせによって吐出を行うことにより、外気の変化や液体吐出ヘッドの温度によらず常にほぼ一定の液滴量を噴射させることができる。ここで、分割駆動パルス方式におけるプレパルスの立下がり時からメインパルスの立上がり時までの間を休止時間という。
図4(a)、(b)は、本実施形態に係る液体吐出ヘッド10の吐出部の概略構成を示した図であり、図4(a)は、インク吐出口を側方から見た断面図、図4(b)は吐出口を正面からみた正面図である。本実施形態の液体吐出ヘッド10は、600dpiの密度で512個の吐出口を配列し、各吐出口から吐出されるインク滴の体積は12.0plである。素子基板2上の所定位置には、電気熱変換素子としての矩形の電気熱変換素子1が設けられている。この素子基板2の上部には、素子基板2と平行にオリフィスプレート3が配設されており、このオリフィスプレート3は電気熱変換素子1に対向する位置に、円形状に開口する吐出口4を有している。素子基板2、オリフィスプレート3および液流路壁6によって囲まれた空間により、連通路105およびこれに連通する液流路5が形成される。図4(b)に示すように、液流路5は、同図に示す矢印x方向に延在しており、この場合、吐出口4は、矢印y方向に複数配列している。また、本実施形態の液体吐出ヘッド10は、矢印y方向の軸に関して対称に、図6(a)および(b)に示す構成と同様の構成を有している。すなわち、矢印y方向に配列する吐出口4の配列が2列形成される。
本実施形態の液体吐出ヘッド10では、図4(a)に示される流路高さThは20μm、オリフィスプレート3の厚みToは23μm、電気熱変換素子サイズは30μm角の正方形であり、電気熱変換素子面積Snは900μmである。図4(b)に示される吐出口面積Anは316μmであり、電気熱変換素子1に24Vの電圧をかけたときに、ヘッドから吐出される体積12.0plである。
次に、本実施形態に関し、電気熱変換素子1に(パルス状の波形の)電圧パルスを印加して、投入するエネルギーによってパルス幅を制御する点について説明する。
図5は、吐出制御方法として分割駆動パルス方式を用いた場合の、液体吐出ヘッドの温度と最適なパルス幅の関係を示した表であり、吐出速度の安定した領域におけるプレパルスによる液体吐出ヘッド10の温度に対する最適なパルス幅の関係を示している。分割駆動パルス方式では、液体吐出ヘッド10の温度の変動に伴い、プレパルス幅を各ヘッド温度に対応したテーブル番号(1)〜(5)に示した値に合わせることで、液体吐出ヘッドの温度が変動した場合でも、吐出速度が安定した状態で吐出することができる。
図6は、吐出制御方法として分割駆動パルス方式を用いた場合の、液体吐出ヘッドの温度と吐出速度ばらつきの関係を示したグラフである。図6における(1)〜(5)の番号は、図5におけるテーブル番号(1)〜(5)の番号に対応している。図6における(a)の領域は、図5で示したような液体吐出ヘッド10の温度に合わせて、プレパルスを最適なパルス幅に制御することにより、吐出速度のばらつきを抑制することができる。そのため、安定した吐出が可能となり、吐出された媒体における着弾位置ずれが発生しにくい領域である(以下、着弾精度優先領域)。これは、インクに液体吐出ヘッドの温度に合わせた最適なエネルギーを与えることにより発泡状態が安定しているために着弾位置ずれが発生しにくくなっている。
一方、図6における(b)の領域は、ヘッド温度に対して過剰にエネルギーを与えるようなパルス幅にプレパルスを制御することにより、吐出速度の変動が大きい領域であり、比較的、着弾位置ずれが生じやすい領域である(以下、耐久性優先領域)。これは、インクに過剰なエネルギーを与えることで発泡状態が不安定になっているために、着弾位置ずれが生じやすくなっている。また、発泡状態が不安定となるのは、最適なパルス幅で吐出制御を行った場合には発生しない小泡が、過剰なエネルギーを与えることで圧力室内に発生するからである。
図7(a)、(b)は、インク滴が吐出された後の気泡の消泡領域を模式的に示した図である。図7(a)は、図6における(a)の領域で吐出を制御したものであり、プレパルスをヘッド温度に合わせて最適なパルス幅に制御した場合であるが、発泡が安定しているため、消泡領域も特定の個所に集中している。このように消包領域が集中している場合、キャビテーションもこの領域で集中して発生することになる。一方、図7(b)は、図6における(b)の領域で吐出を制御したものであり、ヘッド温度に対して過剰にエネルギーを与えた場合であるが、発泡状態が不安定なため消泡領域が分散している。このように消包領域が分散している場合、キャビテーションもこの領域内で分散して発生することになる。
本実施形態では、以上のように制御される着弾精度優先領域を使用するような吐出制御と、耐久性優先領域を使用するような吐出制御を2値の画像データの単位領域あたりにおけるオンとなる画素数、いわゆるデューティーに応じて切換える制御を行う。なお、デューティーは単位面積あたりの吐出数や単位面積あたりのインク付与量にも相当する。ここで、その制御に用いられる画像データ中の高デューティーの領域と低デューティーの領域とを定義する。高デューティーの領域とは、2値の画像データにおける所定領域で、その領域における1/2以上の画素でオン(吐出)のデータとなっている部分をいう。一方、低デューティーの領域とは、2値の画像データにおける所定領域で、その領域における1/2未満の画素がオン(吐出)のデータとなっている部分をいう。
本実施形態における具体的な駆動制御方法について説明する。CPU801は、所定のバッファから1ライン分の記録データを1ラインメモリ805に格納する際、オン(吐出)データの数をカウントし、これをヘッド駆動コントローラ804の所定のメモリに格納する。そして、1ラインメモリ805に格納されたその吐出データを液体吐出ヘッド10に転送するとき、上記カウント数に基づいて得られるデューティーが予め設定されている基準デューティー以上か否か(相対的に大きいか)を判断する。この判断は、高デューティーか低デューティーかを判断するものであり、上記のように、所定領域において、その領域における画素の1/2以上の画素でオンのデータとなっているか否かで判断する。このようなデューティーの判断に応じて、前述したように、波形設定部804Aから液体吐出ヘッド10のドライバへ駆動パルスの波形信号を送り、デューティーに応じたパルス幅もしくは電圧値の駆動パルスで電気熱変換素子1の駆動を行う。
なお、本実施形態のインクジェット記録装置では、上述のように2値の画像データにおける所定領域で、その領域におけるオン(吐出)となる画素が1/2以上かそれ以下かによって高デューティーと低デューティーの区別をしたが、その限りではない。この判断基準は、予めいくつかのデューティー毎に吐出速度ばらつきと画像品位の関係を調べ、それに基づいて(その情報を取得して)判別基準を設定することもできる。また他にも、例えば、吐出量、吐出口密度、キャリッジ移動速度、吐出周波数などに応じて判別基準を変えることができる。
本実施形態における分割駆動パルス方式を用いた吐出制御では、低デューティーの領域への記録では、吐出速度が安定した状態の吐出制御(図5記載の条件)を行い、高デューティーの領域への記録では、比較的吐出速度の安定しない状態の吐出制御を行う。つまり、低デューティーの領域への記録時には、図6における(a)の領域に対応する吐出制御を行い、高デューティーの領域への記録時には、図6における(b)の領域に対応する吐出制御を行う。高デューティーの領域への記録では、比較的吐出速度の安定しない状態の吐出を行って、着弾位置のばらつきが大きくなっても、孤立して形成されるドットがほとんど存在しないため、その着弾位置のずれは目立つことが無い。そのため、画像品位への影響が少なく、高品位な画像形成が可能である。
図8(a)、(b)は、本実施形態における分割駆動パルス方式を用いた吐出制御において、駆動周波数10kHzで1000回の連続吐出を行った時の吐出速度分布を示した図である。尚、インクとしては粘度3.0mPa・s、表面張力は37.0mN/mのものを使用した場合であり、ヘッド温度を50℃に温調した。
低デューティーの領域への記録では、図5のテーブルにある条件でヘッド温度が50℃のときプレパルス幅が0.2であるため、電圧24V、プレパルス幅0.2μsec、休止時間1.0μsec、メインパルス幅0.8μsecのダブルパルスで駆動した。
その結果、平均吐出速度14.0m/sで、図8(a)に示すように、吐出速度のばらつきの少ない(3σ=0.3)安定した吐出状態を得ることができた。
一方、高デューティーの領域への記録を行う際には、プレパルス幅を0.4(図6における(b)の領域の点αに相当)とし、電圧24V、プレパルス幅0.4μsec、休止時間1.0μsec、メインパルス幅0.8μsecのダブルパルスで駆動した。
その結果、平均吐出速度14.0m/sで、図8(b)に示すように、吐出速度のばらつきが比較的不安定でばらつきをもった(3σ=2.0)吐出状態となった。
尚、液体吐出ヘッドの温調方法はどのような方法でもよく、例えばインク吐出に使用しない温調用電気熱変換素子をヘッドに設けるなどがある。
このように低デューティーの領域への記録では、吐出速度が安定した吐出制御を行い、高デューティーの領域への記録では、吐出速度の不安定な吐出制御を行う。これによって、低デューティーの領域への記録では消泡領域を特定の個所に集中させ、高デューティーの領域への記録では消泡領域を分散させる。
こうすることで、低デューティーの領域への記録では安定した吐出をすることにより、正確な位置に着弾でき、白スジやドット抜けのない高品位な画像が得られ、罫線や文字などの高品位な画像形成が可能である。また、高デューティーの領域への記録では、記録品位を低下させずに、キャビテーションが発生する領域が分散されて、電気熱変換素子が集中して損傷を受けることを防止することができ、寿命を長くすることができる。
このように、低デューティー時と高デューティー時で異なる吐出制御を使い分けることにより、高品位な画像を維持したまま、電気熱変換素子の寿命を長くすることができる液体吐出方法、液体吐出装置および液体吐出システムを実現することができた。
(第2の実施形態)
以下、図面を参照して本発明の第2の実施形態を説明する。なお、本実施形態の基本的な構成は第1の実施形態と同様であるため、以下では特徴的な構成についてのみ説明する。
なお、本実施形態の液体吐出ヘッドの吐出口は、第1の実施形態と同様にオリフィスプレートの厚みToを23μm、流路高さThを20μmのものである。但し、電気熱変換素子は第1の実施形態とは異なり、26μm×31μmの長方形であり、電気熱変換素子面積Snは806μm、そして、吐出口面積Anは314μmのものを用いた。この吐出口で電気熱変換素子に24Vの電圧をかけたときに、ヘッドから吐出されるインク滴の体積は12.0plである。
本実施形態の吐出における駆動制御方法は、低デューティーの領域に対してはシングルパルス(単一パルス)方式を用い、高デューティーの領域に対しては分割駆動パルス方式を用いる。
低デューティーの領域における吐出制御は、電圧24V、パルス幅1.0μsecのシングルパルスで駆動する。これにより、平均吐出速度11.0m/s、吐出速度の安定した(3σ=0.2)吐出状態を得ることができる。一方、高デューティーの領域における吐出制御は、電圧24V、プレパルス幅0.35μsec、休止時間1.0μsec、メインパルス幅0.9μsecのダブルパルスで駆動する。これにより、平均吐出速度13.0m/s、吐出速度は大きくばらつきをもった(3σ=2.2)吐出状態となる。尚、インクとしては粘度2.8mPa・s、表面張力は36.0mN/mのものを使用した場合である。また、ヘッド温度は53℃に温調した場合である。
なお、本実施形態では、低デューティーの領域に対してはシングルパルス方式を用い、高デューティーの領域に対しては分割駆動パルス方式を用いる例を説明したが、これに限定するものではない。本願発明の特徴事項は、低デューティーの領域に対しては、吐出速度のばらつきが少なくなるように制御を行って吐出し、高デューティーの領域に対しては、吐出速度のばらつきが大きくなるように制御を行って吐出することである。よって、この要件が満たされる方法であればよく、低デューティーの領域、高デューティーの領域共にシングルパルス方式を用いて吐出を行ってもよい。
このように、低デューティーの領域では安定した吐出、高デューティーの領域ではばらつきをもった吐出と、吐出速度ばらつきが異なる吐出制御をデューテュー毎に使い分ける。これにより、高品位な画像を維持したまま、電気熱変換素子の寿命を長くすることができる液体吐出方法、液体吐出装置および液体吐出システムを実現することができた。
1 電気熱変換素子
2 素子基板
3 オリフィスプレート
4 吐出口
5 液流路
10 液体吐出ヘッド
30 液体カートリッジ
105 連通路

Claims (6)

  1. 電気熱変換素子を備え、該電気熱変換素子に電気エネルギーが付与されることで媒体に液体を吐出する吐出手段と、
    該吐出手段が液体を吐出する媒体の領域が、第1の領域であるか、該第1の領域よりも単位面積あたりの吐出数が少ない第2の領域であるか、を判断する判断手段と、
    前記電気熱変換素子に付与する電気エネルギーの大きさを変えることで、前記吐出手段による吐出の制御を行う制御手段と、を備えた液体吐出装置において、
    前記制御手段は、前記判断手段が第1の領域と判断した領域に対する吐出では、前記電気熱変換素子に付与する電気エネルギーを相対的に大きくすることで、吐出される液滴の吐出速度のばらつきを相対的に大きくし、前記判断手段が第2の領域と判断した領域に対する吐出では、前記電気熱変換素子に付与する電気エネルギーを相対的に小さくすることで、吐出される液滴の吐出速度のばらつきを前記第1の領域への吐出に対して相対的に小さくすることを特徴とする液体吐出装置。
  2. 前記電気熱変換素子に付与される電気エネルギーは、パルス状の波形によって付与され、前記制御手段は、パルス状の波形の幅を変えることで、電気エネルギーの大きさを変えて制御を行うことを特徴とする請求項1に記載の液体吐出装置。
  3. 前記制御手段は、第2の領域に対する吐出では、単一のパルス状の波形によって制御を行い、第1の領域に対する吐出では、複数のパルス状の波形によって制御を行うことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の液体吐出装置。
  4. 前記制御手段は、複数のパルス状の波形によって制御を行うことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の液体吐出装置。
  5. 電気熱変換素子に電気エネルギーが付与されることで媒体に液体を吐出する吐出工程と、
    該吐出工程で液体が吐出される媒体の領域が、第1の領域であるか、該第1の領域よりも単位面積あたりの吐出数が少ない第2の領域であるか、を判断する判断工程と、
    前記電気熱変換素子に付与する電気エネルギーの大きさを変えることで、前記吐出工程による吐出の制御を行う制御工程と、を備えた液体吐出方法において、
    前記制御工程は、前記判断工程で第1の領域と判断した領域に対する吐出では、前記電気熱変換素子に付与する電気エネルギーを相対的に大きくすることで、吐出される液滴の吐出速度のばらつきを相対的に大きくし、前記判断工程で第2の領域と判断した領域に対する吐出では、前記電気熱変換素子に付与する電気エネルギーを相対的に小さくすることで、吐出される液滴の吐出速度のばらつきを前記第1の領域への吐出に対して相対的に小さくすることを特徴とする液体吐出方法。
  6. 電気熱変換素子を備え、該電気熱変換素子に電気エネルギーを付与することで媒体に液体を吐出する吐出手段を備えた液体吐出システムにおいて、
    前記吐出手段が液体を吐出する媒体の領域が、第1の領域であるか、該第1の領域よりも単位面積あたりの吐出数が少ない第2の領域であるか、に関する情報を取得する取得手段を備え、
    前記取得手段が取得した情報に基づいて、第1の領域に対する吐出では、前記電気熱変換素子に付与するエネルギーを相対的に大きくすることで、吐出される液滴の吐出速度のばらつきを相対的に大きくして吐出し、第2の領域に対する吐出では、前記電気熱変換素子に付与する電気エネルギーを相対的に小さくすることで、吐出される液滴の吐出速度のばらつきを前記第1の領域への吐出に対して相対的に小さくして吐出することを特徴とする液体吐出システム。
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