JP6308110B2 - 情報処理システム - Google Patents
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Description
特許文献1の技術では、電子機器の一例としてテレビジョン受像機が開示され、音声および映像に関するパラメータ設定情報やコンテンツのレジューム情報、異常状態の情報などがQRコード(マトリックス型2次元コード、登録商標)にコード化される。その後、QRコードがカメラ付携帯電話機などの携帯端末で撮像されデコードされ、QRコードのデコード情報が携帯端末からテレビジョン受像機に送信され、テレビジョン受像機が当該デコード情報に対応する処理を実行するようになっている(段落0019〜0022、図2、図4、図5参照)。
かかる技術によれば、数学的データをQRコードにコード化して撮像およびデコードできればよいため、関数電卓の数学的表現をそのまま他の電子機器で利用しようとする場合でも、送信時間を短縮しうると考えられる。
したがって、本発明の主な目的は、一の電子機器で扱った数学的表現をそのまま他の電子機器でも利用することができる情報処理システムを提供することにある。
第1の電子機器、第2の電子機器および情報処理装置を含む情報処理システムにおいて、
前記第1の電子機器が、
いずれかの計算モードを選択する選択手段と、
ユーザーの操作に応じて数値データを入力する入力手段と、
前記入力手段によって入力された数値データと、前記選択手段によって選択された計算モードを特定するためのモード情報と、当該第1の電子機器の識別情報とを含む、送信用データを生成する第1の生成手段と、
前記送信用データをコード化した2次元コードを生成する第2の生成手段とを備え、
前記第2の電子機器が、
前記2次元コードを撮像する撮像手段と、
前記2次元コードをデコードするデコード手段と、
デコード後の前記送信用データを前記情報処理装置に送信する第1の送信手段とを備え、
前記情報処理装置が、
複数の計算モード情報に対応するテンプレート情報を各計算モード毎に記憶した記憶手段と、
前記送信用データを受信する受信手段と、
前記記憶手段から、前記送信用データに含まれるモード情報及び識別情報に基づいて1つの計算モードを特定し、当該特定された計算モードに対応するテンプレート情報を抽出し、抽出したテンプレート情報に対し、前記送信用データに含まれる数値データをあてはめ、前記第1の電子機器で選択された計算モードに対応する数学的表現データを構築する制御手段と、
前記構築された数学的表現データを前記第2の電子機器に送信する第2の送信手段とを備えることを特徴とする情報処理システムが提供される。
図1に示すとおり、情報処理システム1は主に、関数電卓2、サーバー4および携帯端末6を備えている。
関数電卓2は入力キー群10およびディスプレイ12を備えている。
入力キー群10は、ユーザーから数式や演算記号、数値などの入力操作を受けたり、各種処理の指示操作を受けたりするためのキー群であり、それぞれ固有の機能を割り当てられた複数のキーを備えている。
入力キー群10は、MODEキー20、コマンドキー24、QRキー26、カーソルキー28および置数キー30を備えている。
「計算モード」とはいわゆる計算方法である。たとえば、計算モードには、COMP(標準計算)、CMPLX(複素数計算)、BASE(n進計算)、MATRIX(行列計算)、VECTOR(ベクトル計算)、STAT(統計/回帰計算)、TABLE(テーブル計算)、EQN(方程式計算)などの複数の計算モードがある。
関数キー24aは特定の関数や記号、文字などを入力するときに使うキーである。四則演算キー24bは+、−、×、÷の各演算子を入力するときに使うキーである。演算実行キー24cは主に、入力した計算式の演算を実行するときに使うキーである。
QRコードは2次元コードの一例である。
QRコードは計算モードの選択内容と数値の入力内容とに基づき生成される。
本実施形態では、MODEキー20とカーソルキー28とを操作すると、複数の計算モード選択の中から1つを選択することができるようになっており、これらキーが複数の計算モード選択の中から1つを選択するためのキーとなる。
置数キー30はいわゆるテンキーであって、ユーザーの操作に応じて数値を入力するためのキーである。
ディスプレイ12は、入力キー群10の操作に応じた数式や演算記号、演算結果、数値などの他、関数電卓2を使用するために必要な各種データを表示するようになっている。
[関数電卓]
図2に示すとおり、関数電卓2は主に、入力部40、表示部42、記憶部44、RAM46(Random Access Memory)およびCPU48(Central Processing Unit)を備えている。
表示部42はディスプレイ12で構成され、CPU48からの信号に従って各種情報を表示するようになっている。
記憶部44は各種プログラムを記憶しており、ここでは特にQRコード生成プログラム44aを記憶している。
QRコード生成プログラム44aは、後述のQRコード生成処理(図3(a)参照)をCPU48に実行させるためのプログラムである。
記憶部44には、複数の計算モード、端末IDなどが記憶されている。
複数の計算モードにはモードごとにモードコードが振り分けられ、計算モードとモードコードとが互いに1対1で対応した状態で記憶部44に記憶されている。モードコードは計算モードを特定するためのものである。
「端末ID」とは関数電卓2に固有の機種番号であって関数電卓2の機種名を特定するものである。
RAM46は、各種プログラムやこれら各種プログラムにかかるデータなどを格納する複数のワークエリアを形成するようになっている。
CPU48は関数電卓2の各部を中央制御するものである。
CPU48は、記憶部44に記憶されているシステムプログラムおよび各種アプリケーションプログラムの中から指定されたプログラムをRAM46に展開し、RAM46に展開されたプログラムとの協働で、各種処理を実行するようになっている。
サーバー4も関数電卓2とほぼ同様の構成を有している。
サーバー4は、記憶部54、RAM56およびCPU58を備え、それ以外に通信部59を備えている。
記憶部54は各種プログラムを記憶しており、ここでは特にQRコード利用プログラム54aを記憶している。
QRコード利用プログラム54aは、後述のQRコード利用処理(図3(b)参照)をCPU58に実行させるためのプログラムである。
記憶部54にはテンプレート情報54bが記憶されている。
テンプレート情報54bは関数電卓2の記憶部44に記憶された複数の計算モードと同等の情報であって、関数電卓2の記憶部44に記憶された複数の計算モードに対応するものであり、記憶部54には計算モードごとにテンプレート情報54bが記憶されている。
記憶部54でも、テンプレート情報54bにはモードごとにモードコードが振り分けられ、計算モードとモードコードとが互いに1対1で対応している。
テンプレート情報54bは端末IDごとに複数格納されている。
かかるデータ構成によれば、モードコードおよび端末IDが特定されれば、1つの計算モードが特定される。
通信部59はいわゆる送受信機で構成され、携帯端末6との間でのデータの送受信に使用される。
CPU58は携帯端末6の各部を中央制御するものである。
特にCPU58は、記憶部54から適切なテンプレート情報54b(計算モード)を抽出したり、記憶部54のテンプレート情報54bを変換したりすることができる。
携帯端末6も関数電卓2とほぼ同様の構成を有している。
携帯端末6は、入力部60、表示部62、記憶部64、RAM66およびCPU68を備え、それ以外に撮像部70および通信部72を備えている。
入力部60はいわゆるタッチパネルで構成され、ユーザーのタッチ操作を受けるのに使用される。
表示部62はディスプレイで構成され、CPU68からの信号に従って各種情報を表示するようになっている。
記憶部64はROMなどで構成される不揮発性のメモリであり、各種プログラムおよび各種データを記憶している。
RAM66は情報を一時的に格納する揮発性のメモリであり、各種プログラムやこれら各種プログラムにかかるデータなどを格納する複数のワークエリアを形成するようなっている。
撮像部70はいわゆるカメラで構成され、関数電卓2のディスプレイ12に表示されるQRコードを撮像するのに使用される。
通信部72はいわゆる送受信機で構成され、サーバー4との間でのデータの送受信に使用される。
CPU68は携帯端末6の各部を中央制御するものである。
特にCPU68は、撮像部70で撮像したQRコードをデコードすることができ、デコード情報を通信部72からサーバー4に送信したり、計算モードの変更をサーバー4に指示したりすることができる。
[関数電卓の動作]
関数電卓2ではQRコード生成処理が実行される。
QRコード生成処理は、QRコード生成プログラム44aが記憶部44から読み出されてRAM46に展開される結果、QRコード生成プログラム44aとCPU48との協働によって実行され、CPU48はQRコード生成プログラム44aに従って当該処理を実行するようになっている。
図3(a)では、計算モードとしてEQN(方程式計算)モードが選択され、数式「x+2y+z=2」、「3x+5y+3z=5」、「7x+8y+7z=8」からなる連立方程式が入力された例を示している。
その後、CPU48は、選択された計算モードに対応するモードコード、入力された数値、関数電卓2の端末IDを含む、送信用データを生成する(ステップS11)。
図3(a)では、数値として、数式「x+2y+z=2」の各変数の係数および右辺の数値を順に示した「1、2、1、2」と、同じく数式「3x+5y+3z=5」に対応した「3、5、3、5」と、同じく数式「7x+8y+7z=8」に対応した「7、8、7、8」とが、入力された例を示している。
その後、CPU48は送信用データをコード化したQRコードを生成し、これをディスプレイ12に表示させる(ステップS12、S13)。
ユーザーが撮像部70で関数電卓2のQRコードを撮像すると、CPU68がQRコードをデコードし、CPU68がデコード後の送信用データを通信部72からサーバー4に送信する。
サーバー4では、QRコード利用処理が実行される。
QRコード利用処理は、QRコード利用プログラム54aが記憶部54から読み出されてRAM56に展開される結果、QRコード利用プログラム54aとCPU58との協働によって実行され、CPU58はQRコード利用プログラム54aに従って当該処理を実行するようになっている。
その後、CPU58は、解析結果に基づき、送信用データに含まれるモードコード、数値、端末IDを特定し、記憶部54から、当該モードコードおよび端末IDに対応するテンプレート情報54bを抽出する(ステップS22)。
ここでは特に、送信用データに含まれるモードコードを参照し、そのモードコードに対応するテンプレート情報54bを特定し抽出する。
図3(b)では、EQNモード用のテンプレート情報やMATRIX(行列計算)モード用のテンプレート情報、STAT(統計計算)モード用のテンプレート情報などのなかから、送信用データに含まれるEQNモードのモードコードに対応するEQNモード用のテンプレート情報が抽出される例を示している。
その後、CPU58は、抽出したテンプレート情報54bに対し、特定した数値をあてはめ、関数電卓2で選択された計算モードに対応する、もとの計算式を構築する(ステップS23、S24)。
図3(b)では、数式「ax+by+cz=d」、「ex+fy+gz=h」、「ix+jy+kz=l」からなる連立方程式のEQNモード用のテンプレート情報の係数a〜lに対し、特定された数値が、1→a、2→b、1→c、2→d、3→e、5→f、3→g、5→h、7→i、8→j、7→k、8→lというようにあてはめられた例を示している。
かかる工程では、ユーザーが携帯端末6の入力部60をタッチ操作し、計算モードを変更すると、携帯端末6のCPU68はその旨を通信部72からサーバー4に送信して計算モードの変更を指示し、サーバー4のCPU58は通信部59を介してこれを受信し計算モードの変更の有無を判定する。
計算モードが変更された場合、CPU58は、記憶部54から、変更後の計算モードに対応するテンプレート情報54bを抽出し直す(ステップS31)。
その後、CPU58は、抽出し直したテンプレート情報54bに対し、先に特定した数値を変更せずにそのままあてはめ、構築した計算式を別の計算式に変換する(ステップS32)。
図3(b)では、計算モードがEQNモードからMATRIXモードまたはSTATモードに変更され、MATRIXモード用またはSTATモード用のテンプレート情報の変数a〜lに対し、先に特定された数値が、1→a、2→b、1→c、2→d、3→e、5→f、3→g、5→h、7→i、8→j、7→k、8→lというように、あてはめられた例を示している。
さらにサーバー4側ではすでにテンプレート情報54bが準備されているため、関数電卓2側では単に、モードコード、数値および端末IDという小容量のデータがQRコードにコード化されればよく、関数電卓2の数学的表現のデータを、サーバー4を介して携帯端末6に仮想的に送信することもできる。
以上から、関数電卓2の数学的表現をそのまま携帯端末6でも利用することができる。
本発明にかかる第2の電子機器を携帯端末6として説明したが、当該第2の電子機器も、基本的に撮像機能と通信機能とを有するものであれば、開閉式携帯電話、パソコン、タブレット端末、PDA、ゲーム機などの電子機器全般にも適用可能である。
本発明にかかる情報処理装置をサーバー4として説明したが、当該情報処理装置も、基本的に通信機能と記憶機能と情報処理機能とを有するものであれば、携帯電話、パソコン、タブレット端末、PDA、ゲーム機などの電子機器全般にも適用可能である。
またQRコード生成プログラム44aは関数電卓2に対して着脱可能な外部情報記憶媒体に記憶されることとしてもよい。
QRコード利用プログラム54aもサーバー4に対して着脱可能な外部情報記憶媒体に記憶されることとしてもよい。
以下に、この出願の願書に最初に添付した特許請求の範囲に記載した発明を付記する。付記に記載した請求項の項番は、この出願の願書に最初に添付した特許請求の範囲のとおりである。
〔付記〕
<請求項1>
複数の計算モード選択の中から1つを選択する選択手段と、
ユーザーの操作に応じて数値を入力する入力手段と、
前記入力手段によって入力された数値と、前記選択手段によって選択された計算モードを特定するためのモード情報とを含む、送信用データを生成する第1の生成手段と、
前記送信用データをコード化した2次元コードを生成する第2の生成手段と、
を備えることを特徴とする電子機器。
<請求項2>
第1の電子機器、第2の電子機器および情報処理装置を含む情報処理システムにおいて、
前記第1の電子機器が、
複数の計算モード選択の中から1つを選択する選択手段と、
ユーザーの操作に応じて数値を入力する入力手段と、
前記入力手段によって入力された数値と、前記選択手段によって選択された計算モードを特定するためのモード情報とを含む、送信用データを生成する第1の生成手段と、
前記送信用データをコード化した2次元コードを生成する第2の生成手段とを備え、
前記第2の電子機器が、
前記2次元コードを撮像する撮像手段と、
前記2次元コードをデコードするデコード手段と、
デコード後の前記送信用データを前記情報処理装置に送信する第1の送信手段とを備え、
前記情報処理装置が、
前記複数の計算モードに対応するテンプレート情報を各計算モード毎に記憶した記憶手段と、
前記送信用データを受信する受信手段と、
前記記憶手段から、前記送信用データに含まれるモード情報に対応するテンプレート情報を抽出し、抽出したテンプレート情報に対し、前記送信用データに含まれる数値をあてはめ、前記第1の電子機器で選択された計算モードに対応する計算式を構築する制御手段と、
構築された計算式データを前記第2の電子機器に送信する第2の送信手段とを備えることを特徴とする情報処理システム。
<請求項3>
前記第1の送信手段は、
計算モードの変更を指示する変更指示送信手段を更に備え、
前記制御手段は、
前記変更指示送信手段から計算モードの変更指示を受信した場合に、前記記憶手段から前記変更指示に応じた計算モードに対応するテンプレート情報を抽出し直し、抽出し直したテンプレート情報に対し、前記送信用データに含まれる数値をあてはめ、構築した計算式を別の計算式に変換することを特徴とする請求項2に記載の情報処理システム。
2 関数電卓
4 サーバー
6 携帯端末
Claims (3)
- 第1の電子機器、第2の電子機器および情報処理装置を含む情報処理システムにおいて、
前記第1の電子機器が、
いずれかの計算モードを選択する選択手段と、
ユーザーの操作に応じて数値データを入力する入力手段と、
前記入力手段によって入力された数値データと、前記選択手段によって選択された計算モードを特定するためのモード情報と、当該第1の電子機器の識別情報とを含む、送信用データを生成する第1の生成手段と、
前記送信用データをコード化した2次元コードを生成する第2の生成手段とを備え、
前記第2の電子機器が、
前記2次元コードを撮像する撮像手段と、
前記2次元コードをデコードするデコード手段と、
デコード後の前記送信用データを前記情報処理装置に送信する第1の送信手段とを備え、
前記情報処理装置が、
複数の計算モード情報に対応するテンプレート情報を各計算モード毎に記憶した記憶手段と、
前記送信用データを受信する受信手段と、
前記記憶手段から、前記送信用データに含まれるモード情報及び識別情報に基づいて1つの計算モードを特定し、当該特定された計算モードに対応するテンプレート情報を抽出し、抽出したテンプレート情報に対し、前記送信用データに含まれる数値データをあてはめ、前記第1の電子機器で選択された計算モードに対応する数学的表現データを構築する制御手段と、
前記構築された数学的表現データを前記第2の電子機器に送信する第2の送信手段とを備えることを特徴とする情報処理システム。 - 前記第1の送信手段は、
計算モードの変更を指示する変更指示送信手段を更に備え、
前記制御手段は、
前記変更指示送信手段から計算モードの変更指示を受信した場合に、前記記憶手段から前記変更指示に応じた計算モード情報及び前記送信用データに含まれる識別情報に基づいて1つの計算モードを特定し、当該特定された計算モードに対応するテンプレート情報を抽出し直し、抽出し直したテンプレート情報に対し、前記送信用データに含まれる数値データをあてはめ、前記構築した数学的表現データを別の数学的表現データに変換することを特徴とする請求項1に記載の情報処理システム。 - 前記数学的表現データは、計算式データであることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の情報処理システム。
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