JP6307821B2 - 画像記録装置 - Google Patents

画像記録装置 Download PDF

Info

Publication number
JP6307821B2
JP6307821B2 JP2013194042A JP2013194042A JP6307821B2 JP 6307821 B2 JP6307821 B2 JP 6307821B2 JP 2013194042 A JP2013194042 A JP 2013194042A JP 2013194042 A JP2013194042 A JP 2013194042A JP 6307821 B2 JP6307821 B2 JP 6307821B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pulley
belt
carriage
drive
sheet
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2013194042A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2015058625A (ja
Inventor
山田 健太郎
健太郎 山田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Seiko Epson Corp filed Critical Seiko Epson Corp
Priority to JP2013194042A priority Critical patent/JP6307821B2/ja
Priority to US14/341,242 priority patent/US9056509B2/en
Publication of JP2015058625A publication Critical patent/JP2015058625A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6307821B2 publication Critical patent/JP6307821B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J25/00Actions or mechanisms not otherwise provided for
    • B41J25/001Mechanisms for bodily moving print heads or carriages parallel to the paper surface
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2/00Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
    • B41J2/005Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by bringing liquid or particles selectively into contact with a printing material
    • B41J2/01Ink jet
    • B41J2/135Nozzles
    • B41J2/165Prevention or detection of nozzle clogging, e.g. cleaning, capping or moistening for nozzles
    • B41J2/16585Prevention or detection of nozzle clogging, e.g. cleaning, capping or moistening for nozzles for paper-width or non-reciprocating print heads
    • B41J2/16588Print heads movable towards the cleaning unit
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J25/00Actions or mechanisms not otherwise provided for
    • B41J25/304Bodily-movable mechanisms for print heads or carriages movable towards or from paper surface
    • B41J25/308Bodily-movable mechanisms for print heads or carriages movable towards or from paper surface with print gap adjustment mechanisms
    • B41J25/3086Bodily-movable mechanisms for print heads or carriages movable towards or from paper surface with print gap adjustment mechanisms with print gap adjustment means between the print head and its carriage

Landscapes

  • Ink Jet (AREA)
  • Handling Of Continuous Sheets Of Paper (AREA)
  • Character Spaces And Line Spaces In Printers (AREA)

Description

この発明は、記録ヘッドにより記録媒体に画像を記録する画像記録装置に関し、特に記録ヘッドを保持するキャリッジを移動させる技術に関する。
特許文献1には、インクジェット方式の記録ヘッドを搬送ドラムに対向して配置し、記録ヘッドから搬送ドラム上の記録用紙にインクを吐出して画像を記録するインクジェット記録装置が記載されている。このインクジェット記録装置では、搬送ドラムから外れた位置にメンテナンスユニットが設けられており、記録ヘッドは、搬送ドラムに対向する位置とメンテナンスユニットに対向する位置との間で移動可能となっている。そして、記録ヘッドは、搬送ドラムに対向する位置で記録用紙への画像記録を行う一方、メンテナンスユニットに対向する位置でメンテナンスを受ける。この際、記録ヘッドの移動は、記録ヘッドを保持するヘッドホルダーをリニアモーターやラック・アンド・ピニオンにより駆動することで行われる。
特開2009−274285号公報
ところで、ヘッドホルダー等のキャリッジの移動を案内するために、レール等のガイド部材を用いることができる。この際、キャリッジの両端部に対してガイド部材を設けて、キャリッジの移動を両端部で案内することが、キャリッジの安定した移動に資する。しかしながら、リニアモーターやラック・アンド・ピニオン等の駆動機構がキャリッジに与える力が、各ガイド部材にアンバランスに掛かると、キャリッジの姿勢が傾いた状態でキャリッジが移動される場合があった。このような場合、キャリッジに保持される記録ヘッドの位置精度が低下して、画質に影響が出るおそれがあった。
この発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、記録ヘッドにより記録媒体に画像を記録する画像記録装置において、記録ヘッドを保持するキャリッジを適切に移動させて、記録ヘッドの位置精度の低下を抑制可能とする技術の提供を目的とする。
この発明にかかる画像記録装置は、上記目的を達成するために、第1方向に記録媒体を搬送可能な搬送部と、記録媒体に画像を形成可能な記録ヘッドと、記録ヘッドを保持して第1方向に交差する第2方向へ移動可能なキャリッジと、第2方向へのキャリッジの移動を可能にする第1ガイド部材と、第1ガイド部材とは第1方向に離れて位置し、第2方向へのキャリッジの移動を可能にする第2ガイド部材と、キャリッジを伴って第2方向へ移動可能な第1可動部材と、第1可動部材とは第1方向に離れて位置し、キャリッジを伴って第2方向へ移動可能な第2可動部材と、第1可動部材及び第2可動部材を第2方向へ移動させることで、記録ヘッドが記録媒体に画像を記録する位置と、搬送部が記録媒体を搬送する経路から第2方向へ記録ヘッドが外れる位置との間でキャリッジを移動可能な駆動部と、を備え、駆動部は、第1可動部材および第2可動部材を同期させて第2方向へ移動させる。
このように構成された発明(画像記録装置)では、記録媒体を搬送する第1方向に交差する第2方向へ記録ヘッドを保持したキャリッジが移動可能に設けられている。そして、記録ヘッドが記録媒体に画像を記録する位置と、搬送部が記録媒体を搬送する経路から記録ヘッドが外れる位置との間における第2方向へのキャリッジの移動は、第1方向に離れて位置した第1ガイド部材および第2ガイド部材によって案内される。また、キャリッジの駆動は、第1方向に離れて位置した第1可動部材および第2可動部材を、キャリッジを伴って移動させることで実行される。しかも、第1および第2可動部材の移動は、互いに同期した状態で行われる。したがって、キャリッジの移動に伴って第1および第2ガイド部材にかかる力を比較的平衡させることができる。その結果、記録ヘッドを保持するキャリッジを適切に移動させて、記録ヘッドの位置精度の低下を抑制することが可能となっている。ちなみに、第1可動部材および第2可動部材が同期して移動していると見なせる場合を例示すると、第1可動部材および第2可動部材が互いに平行な方向(第2方向に相当)へ同一速度(実質的に同一速度である場合を含む)で移動している場合が挙げられる。
また、第1駆動プーリーと、第1駆動プーリーとは第1方向に離れて位置する第2駆動プーリーと、第1駆動プーリーおよび第2駆動プーリーを接続可能なリンク部材と、を有し、駆動装置は、第1駆動プーリーを回動可能なモーターであり、第1可動部材は、第1可動プーリーに巻き掛けられて第1可動プーリーの回動に伴って回動する第1ベルトであり、第2可動部材は、第2可動プーリーに巻き掛けられて第2駆動プーリーの回動に伴って回動する第2ベルトであるように、画像記録装置を構成しても良い。
このような構成では、第1駆動プーリーおよび第2駆動プーリーが第1方向へ離れて位置している。そして、第1駆動プーリーおよび第2駆動プーリーに対して、第1ベルトおよび第2ベルトが巻き掛けられており、第1ベルトおよび第2ベルトは、第1駆動プーリーおよび第2駆動プーリーに伴って回動して、第1可動部材および第2可動部材として機能する。そして、第1駆動プーリーを回動させるモーターが設けられるとともに、第1駆動プーリーおよび第2駆動プーリーがリンク部材によって接続されている。かかる構成では、モーターが回動すると、第1駆動プーリーおよび第2駆動プーリーが一緒に回動して、第1および第2駆動プーリーに巻き掛けられた第1および第2ベルトが互いに同期しつつ回動し、キャリッジが移動される。よって、キャリッジの移動に伴って第1および第2ガイド部材にかかる力を比較的平衡させることができる。その結果、記録ヘッドを保持するキャリッジを適切に移動させて、記録ヘッドの位置精度の低下を抑制することが可能となっている。
また、リンク部材は、第1駆動プーリーおよび第2駆動プーリーの少なくとも一方に対して着脱可能になっているように、画像記録装置を構成しても良い。
このような構成では、リンク部材を外すことで第1駆動プーリーと第2駆動プーリーの間における力の伝達を遮断できる。したがって、リンク部材を外しておけば、第1ベルトおよび第2ベルトへのメンテナンスを、それぞれの間での影響を排除しつつ独立して実行できる。よって、第1および第2ベルトに対するメンテナンスの作業性が向上する。
また、第1ベルトを巻き掛けて第1ベルトの回動に従動する第1従動プーリーと、第2ベルトを巻き掛けて第2ベルトの回動に従動する第2従動プーリーとを有し、第1従動プーリーの第2方向における位置を変更することで、第1ベルトのテンションを変更可能であり、第2従動プーリーの第2方向における位置を変更することで、第2ベルトのテンションを変更可能であるように、画像記録装置を構成しても良い。
このような構成では、第1従動プーリーの第2方向における位置を変更することで、第1ベルトのテンションを調整でき、第2従動プーリーの第2方向における位置を変更することで、第2ベルトのテンションを調整できる。しかも、上述のようにリンク部材を外しておけば、第1駆動プーリーと第2駆動プーリーの間における力の伝達を遮断できる。したがって、第1ベルトのテンション変更および第2ベルトのテンション調整を、それぞれの間での影響を排除しつつ独立して実行できる。よって、第1および第2ベルトに対するテンション調整(メンテナンス)の作業性が向上する。
また、第1ベルトおよび第2ベルトは歯付ベルトであり、第1駆動プーリーおよび第2駆動プーリーは歯付プーリーであるように、画像記録装置を構成しても良い。
このような構成では、例えばラック・アンド・ピニオンを用いた場合等と比べて、省スペース化を図ることができるといった利点がある。つまり、ラック・アンド・ピニオンを用いた場合には、可動部材であるラックが直線移動するため、ラックの移動スペースを大きく確保する必要がある。これに対して、歯付ベルトと歯付プーリーを用いた構成では、可動部材であるベルトは回動するため、ベルトの移動スペースを、ラックの移動スペースほど大きく確保する必要が無く、省スペース化を図ることができる。
本発明を適用可能なプリンターの概略構成を模式的に例示する正面図。 図1に示すプリンターの概略構成を模式的に例示する側面図。 プリンターが備える駆動機構および周辺部材の構成を模式的に例示した正面図。 プリンターが備える駆動機構および周辺部材の構成を模式的に例示した側面図。 駆動プーリーの周辺構成を部分的に例示する斜視図。 従動プーリーの周辺構成を部分的に例示する斜視図。 ベルトテンション調整処理の一例を示すフローチャート。
図1は、本発明を適用可能なプリンターの概略構成を模式的に例示する正面図である。なお、図1や以下の図面では必要に応じて、装置各部の配置関係を明確にするために、プリンター1の左右方向X、前後方向Yおよび鉛直方向Zに対応したXYZ直交座標系を表示する。
図1に示すように、プリンター1では、その両端が繰出軸20および巻取軸40にロール状に巻き付けられた1枚のシートS(ウェブ)が搬送経路Pcに沿って張架されており、シートSは、繰出軸20から巻取軸40へ向かう搬送方向Dsへ搬送されつつ、画像記録を受ける。シートSの種類は、紙系とフィルム系に大別される。具体例を挙げると、紙系には上質紙、キャスト紙、アート紙、コート紙等があり、フィルム系には合成紙、PET(Polyethylene terephthalate)、PP(polypropylene)等がある。概略的には、プリンター1は、繰出軸20からシートSを繰り出す繰出部2(繰出領域)と、繰出部2から繰り出されたシートSに画像を記録するプロセス部3(プロセス領域)と、プロセス部3で画像の記録されたシートSを巻取軸40に巻き取る巻取部4(巻取領域)とを備え、X方向に並ぶこれら機能部2、3、4をハウジング10に収容する。なお、以下の説明では、シートSの両面のうち、画像が記録される面を表面と称する一方、その逆側の面を裏面と称する。
繰出部2は、シートSの端を巻き付けた繰出軸20と、繰出軸20から引き出されたシートSを巻き掛ける従動ローラー21とを有する。繰出軸20は、シートSの表面を外側に向けた状態で、シートSの端を巻き付けて支持する。そして、繰出軸20が図1の紙面において時計回りに回転することで、繰出軸20に巻き付けられたシートSが従動ローラー21を経由してプロセス部3へと繰り出される。ちなみに、シートSは、繰出軸20に着脱可能な芯管(図示省略)を介して繰出軸20に巻き付けられている。したがって、繰出軸20のシートSが使い切られた際には、ロール状のシートSが巻き付けられた新たな芯管を繰出軸20に装着して、繰出軸20のシートSを取り換えることが可能となっている。
プロセス部3は、繰出部2から繰り出されたシートSを回動ドラム30で支持しつつ、回動ドラム30の外周面に沿って配置されたプロセスユニットPUにより処理を適宜行って、シートSに画像を印刷するものである。このプロセス部3では、回動ドラム30の両側に前駆動ローラー31と後駆動ローラー32とが設けられており、前駆動ローラー31から後駆動ローラー32へと搬送されるシートSが回動ドラム30に支持されて、画像の印刷を受ける。
前駆動ローラー31は、溶射によって形成された複数の微小突起を外周面に有しており、繰出部2から繰り出されたシートSを裏面側から巻き掛ける。そして、前駆動ローラー31は図1の紙面において時計回りに回転することで、繰出部2から繰り出されたシートSを搬送経路の下流側へと搬送する。なお、前駆動ローラー31に対してはニップローラー31nが設けられている。このニップローラー31nは、前駆動ローラー31側へ付勢された状態でシートSの表面に当接しており、前駆動ローラー31との間でシートSを挟み込む。これによって、前駆動ローラー31とシートSの間の摩擦力が確保され、前駆動ローラー31によるシートSの搬送を確実に行なうことができる。
回動ドラム30は、Y方向に平行な中心線を持つ円筒形状のドラムであり、その外周面にシートSを巻き掛ける。さらに回動ドラム30は、その円筒形状の中心線を通って軸方向に延びる回動軸300を有している。回動軸300は、図示を省略する支持機構によって回動可能に支持されており、回動ドラム30は、回動軸300を中心に回動する。
このような回動ドラム30の外周面に、前駆動ローラー31から後駆動ローラー32へと搬送されるシートSが裏面側から巻き掛けられる。そして、回動ドラム30は、シートSとの間の摩擦力を受けてシートSの搬送方向Dsに従動回転しつつ、シートSを裏面側から支持する。ちなみに、プロセス部3では、回動ドラム30への巻き掛け部の両側でシートSを折り返す従動ローラー33、34が設けられている。これらのうち従動ローラー33は、前駆動ローラー31と回動ドラム30の間でシートSの表面を巻き掛けて、シートSを折り返す。一方、従動ローラー34は、回動ドラム30と後駆動ローラー32の間でシートSの表面を巻き掛けて、シートSを折り返す。このように、回動ドラム30に対して搬送方向Dsの上・下流側それぞれでシートSを折り返すことで、回動ドラム30へのシートSの巻き掛け部を長く確保することができる。
後駆動ローラー32は、溶射によって形成された複数の微小突起を外周面に有しており、回動ドラム30から従動ローラー34を経由して搬送されてきたシートSを裏面側から巻き掛ける。そして、後駆動ローラー32は図1の紙面において時計回りに回転することで、シートSを巻取部4へと搬送する。なお、後駆動ローラー32に対してはニップローラー32nが設けられている。このニップローラー32nは、後駆動ローラー32側へ付勢された状態でシートSの表面に当接しており、後駆動ローラー32との間にシートSを挟み込む。これによって、後駆動ローラー32とシートSの間の摩擦力が確保され、後駆動ローラー32によるシートSの搬送を確実に行なうことができる。
このように、前駆動ローラー31から後駆動ローラー32へと搬送されるシートSは、回動ドラム30の外周面に支持される。また、プロセス部3では、回動ドラム30に支持されるシートSの表面に対してカラー画像を印刷するために、プロセスユニットPUが設けられている。このプロセスユニットPUは、印刷ヘッド36a〜36e、UV照射器37a、37bをキャリッジ51で支持した構成を具備する。
搬送方向Dsに順番に並ぶ4個の印刷ヘッド36a〜36dは、イエロー、シアン、マゼンタおよびブラックに対応し、インクジェット方式で対応する色のインクをノズルから吐出する。各印刷ヘッド36a〜36dでは、Y方向にシートSの幅に渡って複数のノズルが配列されたノズル列が構成されており、ノズル列の各ノズルからインクが吐出される。これら4個の印刷ヘッド36a〜36dは回動ドラム30の回動軸300から放射状に配置されて、回動ドラム30の外周面に沿って並ぶ。そして、各印刷ヘッド36a〜36dは、キャリッジ51によって回動ドラム30に対して位置決めされ、若干のクリアランス(ペーパーギャップ)を空けて回動ドラム30に対向する。これによって、各印刷ヘッド36a〜36dは、所定のペーパーギャップを空けて、回動ドラム30に巻き掛けられたシートS表面に対向する。こうしてキャリッジ51によってペーパーギャップが規定された状態で、各印刷ヘッド36a〜36dがインクを吐出することで、シートS表面の所望の位置にインクが着弾して、シートS表面にカラー画像が形成される。ここで言う画像には、文字や線画、単一色で記録領域を塗り潰したいわゆるベタ塗りを含む。
印刷ヘッド36a〜36dで使用するインクとしては、紫外線(光)を照射することで硬化するUV(ultraviolet)インク(光硬化性インク)が用いられる。そこで、インクを硬化させてシートSに定着させるために、UV照射器37a、37bが設けられている。なお、このインク硬化は、仮硬化と本硬化の二段階に分けて実行される。4個の印刷ヘッド36a〜36dの各間には、仮硬化用のUV照射器37aが配置されている。つまり、UV照射器37aは比較的弱い照射強度の紫外線を照射することで、インクの濡れ広がり方が紫外線を照射しない場合に比べて十分に遅くなる程度にインクを硬化(仮硬化)させるものであり、インクを本硬化させるものではない。一方、4個の印刷ヘッド36a〜36dに対して搬送方向Dsの下流側には、本硬化用のUV照射器37bが設けられている。つまり、UV照射器37bは、UV照射器37aより強い照射強度の紫外線を照射することで、インクの濡れ広がりが停止する程度にインクを(本硬化)させるものである。こうして仮硬化・本硬化を実行することで、複数の印刷ヘッド36a〜36dが形成したカラー画像をシートS表面に定着させることができる。
さらに、UV照射器37bに対して搬送方向Dsの下流側には、印刷ヘッド36eが設けられている。この印刷ヘッド36eは、透明のUVインクをインクジェット方式でノズルから吐出する。印刷ヘッド36eでは、Y方向にシートSの幅に渡って複数のノズルが配列されたノズル列が構成されており、ノズル列の各ノズルからインクが吐出される。印刷ヘッド36eは、キャリッジ51によって回動ドラム30に対して位置決めされ、若干のクリアランス(ペーパーギャップ)を空けて回動ドラム30に対向する。これによって、印刷ヘッド36eは、所定のペーパーギャップを空けて、回動ドラム30に巻き掛けられたシートS表面に対向する。こうしてキャリッジ51によってペーパーギャップが規定された状態で、印刷ヘッド36eがインクを吐出することで、シートS表面の所望の位置にインクが着弾して、シートS表面のカラー画像が透明インクで覆われる。
このように印刷ヘッド36a〜36e、UV照射器37a、37bがキャリッジ51に搭載されて、プロセスユニットPUが構成されている。なお、キャリッジ51のX方向(搬送方向Ds)の両端部それぞれに対向して、Y方向へ延びるガイドレール52が配置されており、キャリッジ51は、2本のレール52に架け渡されている。したがって、キャリッジ51は、印刷ヘッド36a〜36e、UV照射器37a、37bを伴ってガイドレール52上をY方向へ移動可能となっている。そして、図2を用いて後述するように、プロセスユニットPUは、Y方向に並ぶ印刷位置Ta、自動メンテナンス位置Tb、手作業メンテナンス位置Tcとの間で適宜移動する。
さらに、プロセス部3では、印刷ヘッド36eに対して搬送方向Dsの下流側に、UV照射器38が設けられている。このUV照射器38は強い紫外線強度の紫外線を照射することで、印刷ヘッド36eが吐出した透明インクを本硬化させるものである。これによって、カラー画像を覆う透明インクをシートS表面に定着させることができる。
プロセス部3によりカラー画像の形成されたシートSは、後駆動ローラー32によって巻取部4へと搬送される。この巻取部4は、シートSの端を巻き付けた巻取軸40の他に、巻取軸40と後駆動ローラー32の間でシートSを裏面側から巻き掛ける従動ローラー41を有する。巻取軸40は、シートSの表面を外側に向けた状態で、シートSの端を巻き取って支持する。つまり、巻取軸40が図1の紙面において時計回りに回転すると、後駆動ローラー32から搬送されてきたシートSが従動ローラー41を経由して巻取軸40に巻き取られる。ちなみに、シートSは、巻取軸40に着脱可能な芯管(図示省略)を介して巻取軸40に巻き取られる。したがって、巻取軸40に巻き取られたシートSが満杯になった際には、芯管ごとシートSを取り外すことが可能となっている。
以上が正面視におけるプリンター1の構成の概要である。続いては、側面視におけるプリンター1の構成の概要について、図2を用いて説明する。ここで、図2は、図1に示すプリンターの概略構成を模式的に例示する側面図である。図2に示すように、キャリッジ51は、Y方向に並ぶ2枚の支持フレーム511と、これら支持フレーム511を下端で接続するベースフレーム512とで構成されており、印刷ヘッド36a〜36e、UV照射器37a、37bは、2枚の支持フレーム511にY方向から挟まれて保持されている。なお、図2においては、印刷ヘッド36a〜36e、UV照射器37a、37bの図示が省略されているとともに、キャリッジ51が選択的に位置決めされる印刷位置Ta、自動メンテナンス位置Tbおよび手作業メンテナンス位置Tcのうち、印刷位置Taに位置する場合のキャリッジ51が実線で表され、自動メンテナンス位置Tbあるいは手作業メンテナンス位置Tcに位置する場合のキャリッジ51が破線で示されている。
平面視において、プリンター1のハウジング部材10内では、印刷領域Ra、自動メンテナンス領域Rbおよび手作業メンテナンス領域RcがY方向へ並んでいる。印刷領域Raでは、繰出部2、プロセス部3および巻取部4といった図1に示した各機能部が収容されて、シートSへの印刷が行われる。なお、ハウジング部材10の前側(+Y側)にはフロント扉11が設けられている。フロント扉11は、ハウジング部材10の前側で開口する開口部12を開閉する扉であり、フロント扉11を開いた状態では、作業者が開口部12を介して印刷領域Raの各機能部にアクセスして、繰出軸20、巻取軸40の交換や、回動ドラム30へのシートSのセット等の所定の作業を実行できる。さらに、ハウジング部材10の前側(+Y側)には操作部13が設けられており、作業者は、操作部13を操作することで、プリンター1に各種指令を入力することができる。
印刷領域Ra、自動メンテナンス領域Rb、手作業メンテナンス領域Rcのそれぞれには、印刷位置Ta、自動メンテナンス位置Tb、手作業メンテナンス位置Tcが設けられている。そして、Y方向に並ぶ各位置Ta、Tb、Tcに渡って延設された左右2本のガイドレール52に沿ってキャリッジ51を移動させることで、キャリッジ51を各位置Ta、Tb、Tcに択一的に位置決めすることができる。印刷位置Taにキャリッジ51を位置決めした場合、印刷ヘッド36a〜36e、UV照射器37a、37bは、シートSの搬送経路Pcに対向する。したがって、印刷ヘッド36a〜36eからのインクの吐出やUV照射器37a、37bからの紫外線の照射を行って、搬送経路Pcに沿って搬送されるシートSに画像の印刷を行うことができる。また、自動メンテナンス位置Tbあるいは手作業メンテナンス位置Tcにキャリッジ51を位置決めした場合、印刷ヘッド36a〜36e、UV照射器37a、37bは、シートSの搬送経路Pcから―Y方向へ退避する。したがって、搬送経路PcのシートSとの干渉を防止しつつ、所望のメンテナンスを行うことができる。
自動メンテナンス位置Tbの下方には、メンテナンスユニットMUが配置されており、自動メンテナンス位置Tbにキャリッジ51を位置決めした状態において、印刷ヘッド36a〜36e、UV照射器37a、37bは、メンテナンスユニットMUに上方から対向する。メンテナンスユニットMUは、円周部が上方を向く半円筒形状を有し、Y方向から見てその円弧が回動ドラム30に対して一致あるいはやや内側に位置する状態で、Y方向から回動ドラム30と隣り合う。そして、メンテナンス位置Tbに位置するキャリッジ51に搭載された印刷ヘッド36a〜36eに対して、メンテナンスユニットMUは、キャッピング、クリーニングおよびワイピングといった各種メンテナンスを行う。
キャッピングは、印刷ヘッド36a〜36eにおいてノズルが開口する面(ノズル形成面)をメンテナンスユニットMUが具備するキャップで覆う動作である。このキャッピングにより、印刷ヘッド36a〜36eのノズル内でインクの粘性が増大するのを抑えることができる。また、クリーニングは、印刷ヘッド36a〜36eをキャッピングした状態で、メンテナンスユニットMUがキャップ内に負圧を発生させて、ノズルからインクを強制的に排出する動作である。このクリーニングにより、粘性が増大したインクやインク中の気泡等をノズルから除去することができる。ワイピングは、印刷ヘッド36a〜36eのノズル形成面を、メンテナンスユニットMUが具備するワイパーにより拭く動作である。このワイピングにより、印刷ヘッド36a〜36eのノズル形成面からインクを拭き取ることができる。
手作業メンテナンス位置Tcの下方は開放されており、手作業メンテナンス位置Tcにキャリッジ51を位置決めした状態において、印刷ヘッド36a〜36e、UV照射器37a、37bの下方には手作業スペースが確保される。したがって、作業者は、手作業メンテナンス位置Tcに位置決めされたキャリッジ51に搭載された印刷ヘッド36a〜36e、UV照射器37a、37bに対して、インクの拭き取り等の手作業によるメンテナンスを手作業スペースで実行することができる。
続いては、キャリッジ51をY方向へ駆動する駆動機構について説明する。図3は、プリンター1が備える駆動機構および周辺部材の構成を模式的に例示した正面図である。図4は、プリンター1が備える駆動機構および周辺部材の構成を模式的に例示した側面図である。なお、図4では、ガイドレール52の記載は省略されている。上述した通り、キャリッジ51は、X方向(搬送方向Ds)の両端部それぞれに対向して設けられた2本のガイドレール52に架け渡されており、これらガイドレール52に案内されてY方向へ移動可能となっている。そして、駆動機構6は、これらガイドレール52に沿ってキャリッジ51をY方向へ駆動する。
具体的には、駆動機構6は、駆動プーリー611、従動プーリー612およびプーリー611、612に架け渡されたベルト613で構成されるコンベヤー61を有する。各プーリー611、612は複数の歯が所定ピッチで並んだ歯列を有する歯付プーリーであり、ベルト613は複数の歯が所定ピッチで並んだ歯列を有する歯付ベルトである。そして、プーリー611、612それぞれの歯とベルト613の歯とが相互に噛み合った状態で、プーリー611、612にベルト613が巻き掛けられている。したがって、駆動プーリー611を回動させると、駆動プーリー611に従動してベルト613が回動し、ベルト613の回動に従動して従動プーリー612が回動する。この際、駆動プーリー611、従動プーリー612は前後方向Yに並んで配置されているため、ベルト613のうちこれらプーリー611、612の間で張られた部分は、前後方向Yに沿って移動する。また、ベルト613の両端部は、キャリッジ51のベースフレーム512に固定されている。したがって、駆動プーリー611に従動してベルト613が回動すると、キャリッジ51がベルト613に伴ってY方向へ移動する。駆動機構6では、このようなコンベヤー61が、各ガイドレール52のX方向の左側にそれぞれ配置されており、各コンベヤー61のベルト613が隣り合うガイドレール52に沿って前後方向Yへ移動できるように構成されている。
また、駆動機構6は、Y方向に延びるリンクシャフト63を有しており、キャリッジ51の左端部に対応して設けられたコンベヤー61の駆動プーリー611(左側駆動プーリー611)と、キャリッジ51の右端部に対応して設けられたコンベヤー61の駆動プーリー611(右側駆動プーリー611)とをリンクシャフト63で相互に接続する。したがって、左側駆動プーリー611と右側駆動プーリー611との間では、リンクシャフト63を介して動力が伝達され、これら2個の駆動プーリー611は同期して回動する。さらに、駆動機構6は、リンクシャフト63を回動することで、リンクシャフトに連結した左側駆動プーリー611を駆動して当該駆動プーリーを回動させるモーターM6を有する。したがって、モーターM6を回動させることで、2個の駆動プーリー611それぞれに巻き掛けられた各ベルト613を同期して回動させることができる。詳述すると、2個の駆動プーリー611の径は互いに等しく、2個の駆動プーリー611の歯列における歯の配列ピッチも互いに等しい。また、2本のベルト613の歯列における歯の配列ピッチも互いに等しい。したがって、モーターM6を回動させると、2個の駆動プーリー611に設けられた歯列が互いに等しい速度で移動し、2本のベルト613も互いに等しい速度で同一方向(前後方向Y)へ向けて移動する。ちなみに、駆動プーリー611やベルト613等が含む公差(例えば、歯列における歯の配列ピッチにおける公差)に起因する速度誤差がベルト613の速度に生じる場合が考えられるが、この程度の速度誤差は実質的に無視できるとして、2本のベルト613は同期して移動していると見なして構わない。こうして、キャリッジ51の左右両端部に対応して設けられた2本のベルト613を同期して回動させると、キャリッジ51は、各ベルト613から伝達される駆動力を受けて、キャリッジ51の左右両端部に対応して設けられたガイドレール52に沿ってY方向へ移動する。ちなみに、モーターM6は、作業者が操作部13(図2)を介して入力した指令に応じて回動して、キャリッジ51を位置決めする。またモーターM6とリンクシャフト63との間に減速機を介在させるようにしてもよい。
また、上記のベルト613やリンクシャフト63は駆動プーリー611に対して着脱可能に構成されている。ここで、図5は、駆動プーリーの周辺構成を部分的に例示する斜視図であり、特に右側駆動プーリー611の周辺構成が例示されている。なお、右側駆動プーリー611と左側駆動プーリー611の周辺構成は概ね共通するため、ここでは図5を用いて、右側駆動プーリー611の周辺構成について詳述する。
図5に示すように、駆動プーリー611には、リンクシャフト63が貫通しており、リンクシャフト63はベアリングを備えた軸受部材614に回動可能に支持されている。また駆動プーリー611と軸受部材614との間にはスペーサーを備えるようにしてもよい。そして、駆動プーリー611に巻き掛けられたベルト613をキャリッジ51に取り付けるベルト取付部材615がガイドレール52の左側(+X側)に配置されている。ベルト取付部材615は、キャリッジ51のベースフレーム512(図2、図4)に固定された上方部材615aと、上方部材615aとの間でベルト613を下方から挟み込む615bと、上方部材615aと下方部材615bとを締結するネジ615cとで構成される。かかる取付部材615は、ベースフレーム512の両端部にそれぞれに対応して設けられており、各取付部材615の下方部材615bを上方部材615aから取り外すことで、ベルト613を駆動プーリー611および従動プーリー612から取り外して、交換することができる。
駆動プーリー611とリンクシャフト63とは、締結部材64によって締結されている。締結部材64は、一部を切り欠いた円環形状を具備しており、切欠部641を跨いで貫通するネジ孔642を有する。そして、締結部材64の円環中心の孔にリンクシャフト63が嵌め込まれた状態で、ネジ孔642に嵌入されたネジ643を締めこむことで、切欠部641の間隔を狭めつつ締結部材64の円環中心の孔径を小さくして、リンクシャフト63に締結部材64を固定することができる。また、締結部材64には、X方向に貫通する2本のネジ孔が設けられており、これらのネジ孔に嵌入されたネジ644によって締結部材64を駆動プーリー611の左側面に固定できる。こうして、リンクシャフト63を駆動プーリー611に取り付けることができる。逆に、ネジ643を外して締結部材64と駆動プーリー611を取り外す、あるいはネジ644を外して締結部材64とリンクシャフト63とを取り外すことにより、リンクシャフト63と駆動プーリー611とを取り外すことができる。
さらに、図6に示すように、従動プーリー612の位置をY方向に調整して、各コンベヤー61に設けられたベルト613のテンションを調整することができる。ここで、図6は、従動プーリー612の周辺構成を部分的に例示する斜視図であり、特にキャリッジ51の右端部に対応して設けられた従動プーリー612の周辺構成が示されている。なお、キャリッジ51の両端部に対応して設けられた従動プーリー612それぞれの周辺構成は概ね共通するため、ここでは図6を用いて、キャリッジ51の右端部に対応して設けられた従動プーリー612の周辺構成について詳述する。
図6に示すように、プーリーホルダー65がガイドレール52の左側(+X側)に設けられており、従動プーリー612には回動軸が貫通しており、従動プーリー612は従動プーリー612が備えるベアリングによって回動軸に対して回動可能となっている。また回動軸は、プーリーホルダー65に固定されている。また従動プーリー612とプーリーホルダー65との間にはスペーサーを備えるようにしてもよい。このプーリーホルダー65には、右側(−X側)に突出する突出片651が取り付けられており、Y方向においてガイドレール52の後端と突出片651とが対向する。そして、突出片651には、Y方向に延設されたネジ孔が切られており、ネジ孔にネジ652がねじ込まれている。したがって、ネジ652を回転させると、プーリーホルダー65がガイドレール52に対してY方向へ変位する。また、プーリーホルダー65の変位に伴って、従動プーリー612がY方向へ変位し、従動プーリー612と駆動プーリー611との距離が変化する。その結果、従動プーリー612と駆動プーリー611とに架け渡されるベルト613のテンションも変化する。つまり、ネジ652を適宜回転させることで、従動プーリー612のY方向への位置を調整して、ベルト613のテンションを調整することができる。
図7は、作業者により実行されるベルトテンション調整処理の一例を示すフローチャートである。ステップS101では、作業者は、リンクシャフト63を各駆動プーリー611から取り外す。続くステップS102では、作業者は、従動プーリー612のY方向への位置を調整して、従動プーリー612に巻き掛けられたベルト613のテンションを調整する。そして、ステップS103では、作業者は、ベルト613を指等で弾いて、固有振動数で振動するベルト613からの音波をテンションゲージで検知し、ベルト613のテンションを測定する。そして、ステップS104で、作業者は、ステップS103の測定値が適切か否か判断し、当該測定値が適切な値を示すまで、ステップS102〜S104を繰り返す。そして、作業者は、左右両方のベルト613についてテンションの調整が完了するまでステップS102〜S104を実行し(ステップS105)、これらのテンション調整が完了すると、リンクシャフト63を各駆動プーリー611に取り付ける。こうして、各ベルト613のテンション調整処理が終了する。
以上に説明したように、このように構成された実施形態では、印刷位置Ta、自動メンテナンス位置Tbおよび手作業メンテナンス位置Tcの間におけるY方向へのキャリッジ51の移動は、キャリッジ51のY方向に直交するX方向(搬送方向Ds)の両端部に対応して設けられた各ガイドレール52によって案内されている。また、キャリッジ51の駆動は、ガイドレール52のそれぞれに隣り合うようにキャリッジ51に取り付けられた各ベルト613をY方向へ移動させることで実行される。しかも、各ベルト613の移動は、互いに同期させつつ実行される。したがって、キャリッジ51の移動に伴って各ガイドレール52にかかる力を比較的平衡させることができる。その結果、印刷ヘッド36a〜36eを保持するキャリッジ51をY方向へ適切に移動させて、印刷ヘッド36a〜36eのY方向への位置精度を向上させることが可能となっている。
具体例を挙げて詳述すると、例えば一方のガイドレール52に対して設けられたベルト613のみを駆動機構6で駆動するように構成した場合(他方のガイドレール側にはベルト613を設けない)、駆動機構6がキャリッジ51に与える力は、当該一方のガイドレール52に集中する傾向にある。その結果、キャリッジ51がX方向を軸としてY方向に斜めに傾いた状態で、Y方向へ移動する。すなわち、他方のガイドレール52側のキャリッジ51の端部が、一方のガイドレール52のキャリッジ51の端部に比べて遅れてY方向へ移動する。そして、キャリッジ51は、位置Ta、Tb、Tcのうちの停止先で、両端に設けられたガイドレール52からの力を受けて、停止位置のX方向を中心軸として回動し、徐々に回動幅を狭めつつ、やがてキャリッジ51のX方向およびY方向がそれぞれX方向、Y方向に平行な状態で停止する。その結果、例えばキャリッジ51の回動にともなって、印刷途中に印刷ヘッド36a〜36eの位置が徐々に変位して、良好な印刷ができないおそれがある。
あるいは、両方のガイドレール52に設けられたベルト613のそれぞれを駆動機構6で駆動する場合であっても、各ベルト613の移動が同期していなければ、上記と同様の状況が発生し得る。これに対して本実施形態では、左右のベルト613の両方を同期させつつY方向へ移動させているため、キャリッジ51の移動に伴って各ガイドレール52にかかる力を比較的平衡させることができる。その結果、印刷ヘッド36a〜36eを保持するキャリッジ51をY方向へ適切に移動させて、印刷ヘッド36a〜36eのY方向への位置精度を向上させることが可能となっている。
また、本実施形態では、キャリッジ51の左右両端部に対応して設けられたガイドレール52それぞれに隣り合うように駆動プーリー611が設けられている。そして、左右の駆動プーリー611それぞれに対して、ベルト613が巻き掛けられおり、左右のベルト613はそれぞれ駆動プーリー611に伴って回動して、Y方向へ移動する。そして、左側駆動プーリー611を回動させるモーターM6が設けられるとともに、左右両方の各駆動プーリー611がリンクシャフト63によって相互に接続されている。かかる構成では、モーターM6が回動すると、左右の駆動プーリー611が一緒に回動して、左右の駆動プーリー611に巻き掛けられた各ベルト613が互いに同期しつつ回動して、キャリッジ51が移動する。よって、キャリッジ51の移動に伴って左右のガイドレール52にかかる力を比較的平衡させることができる。その結果、印刷ヘッド36a〜36eを保持するキャリッジ51をY方向へ適切に移動させて、印刷ヘッド36a〜36eのY方向への位置精度を向上させることが可能となっている。
また、本実施形態では、リンクシャフト63を外すことで左右の駆動プーリー611の間における力の伝達を遮断できる。したがって、リンクシャフト63を外しておけば、ベルト613へのメンテナンスを、それぞれの間での影響を排除しつつ独立して実行できる。よって、ベルト613に対するメンテナンスの作業性が向上する。
具体例を挙げて説明すると、従動プーリー612の位置を駆動プーリー611に対して接離するY方向へ調整することで、ベルト613のテンションを調整できる。そして、かかるテンション調整は、左右のベルト613に対して実行できる。しかも、上述のようにリンクシャフト63を外しておけば、左右の駆動プーリー611の間における力の伝達を遮断できる。したがって、これらの駆動プーリー611は連動することなく、互いに独立して回動する。そのため、一方のベルト613のテンション調整に伴って当該ベルト613が変位して一方の駆動プーリー611が回動しても、他方の駆動プーリー611は回動することはなく、他方の駆動プーリー611に巻き掛けられたベルト613のテンションは変動しない。つまり、左右のベルト613のテンション調整を、それぞれの間での影響を排除しつつ独立して実行できる。その結果、左右のベルト613それぞれに対するテンション調整(メンテナンス)の作業性が向上する。
また、本実施形態では、ベルト613は歯付ベルトであり、駆動プーリー611は歯付プーリーである。このような構成では、例えばラック・アンド・ピニオンを用いた場合等と比べて、省スペース化を図ることができるといった利点がある。つまり、ラック・アンド・ピニオンを用いた場合には、可動部材であるラックが直線移動するため、ラックの移動スペースを大きく確保する必要がある。これに対して、歯付ベルト613と歯付プーリー611を用いた構成では、可動部材であるベルト613は回動移動するため、ベルト613の移動スペースを、ラックの移動スペースほど大きく確保する必要が無く、省スペース化を図ることができる。
このように、本実施形態では、プリンター1が本発明の「画像記録装置」の一例に相当し、繰出軸20、ローラー21、31〜34、41、回動ドラム30および巻取軸40が協働して本発明の「搬送部」の一例として機能し、印刷ヘッド36a〜36eが本発明の「記録ヘッド」の一例に相当し、キャリッジ51が本発明の「キャリッジ」の一例に相当し、左右のガイドレール52が本発明の「第1ガイド部材」「第2ガイド部材」の一例に相当し、左右の駆動プーリー611が本発明の「第1駆動プーリー」「第2駆動プーリー」の一例に相当し、左右の従動プーリー612が本発明の「第1従動プーリー」「第2従動プーリー」の一例に相当し、左右のベルト613が本発明の「第1可動部材」「第2可動部材」あるいは「第1ベルト」「第2ベルト」の一例に相当し、リンクシャフト63が本発明の「リンク部材」の一例に相当し、モーターM6が本発明の「駆動部」および「モーター」の一例に相当し、搬送方向Dsが本発明の「第1方向」の一例に相当し、搬送方向Dsと交差する方向である前後方向Yが本発明の「第2方向」の一例に相当し、シートSが本発明の「記録媒体」の一例に相当し、搬送経路Pcが本発明の「経路」の一例に相当する。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて上述したものに対して種々の変更を加えることが可能である。例えば、リンクシャフト63は、左右の駆動プーリー611の両方に対して着脱可能である必要はなく、片方に対してのみ着脱可能であっても良い。かかる構成においても、左右の駆動プーリー611の間に力の伝達を遮断して、左右のベルト613のテンション調整を独立して行うことができる。
また、左右のベルト613のテンション調整を独立して行えることは必ずしも必須ではない。したがって、リンクシャフト63を左右の駆動プーリー611の両方に対して、取り外せないように構成しても構わない。
また、リンクシャフト63を排除しても構わない。この場合、左右の駆動プーリー611のそれぞれに対してモーターM6を設けて、各モーターM6を相互に同期させて回動させれば良い。
また、上記実施形態では、コンベア61によって駆動機構6を構成していた。しかしながら、上記のコンベア61とは異なる機構、具体例を挙げればリニアモーターやラック・アンド・ピニオン等によって駆動機構6を構成しても構わない。
また、上記実施形態では、円筒形のドラム(回動ドラム30)でシートSを支持するプリンター1に本発明を適用した場合を例示した。しかしながら、シートSを支持する具体的構成はこれに限られない。したがって、平板形状を有する支持部が有する平面でシートSを支持するように構成しても構わない。
また、印刷ヘッド36a〜36eの個数、配置、吐出する色等についても適宜変更が可能である。UVランプ37a、37b、38の個数、配置、紫外線強度等についても適宜変更が可能である。さらには、シートSの搬送態様についても、適宜変更が可能であり、上記のようなロール・トゥ・ロール以外の態様でシートSを搬送するように構成しても構わない。
また、上記実施形態では、UVインクを吐出する印刷ヘッド36a〜36eを備えたプリンター1に本発明を適用していた。しかしながら、UVインク以外のインク、例えばレジンインク等の水性インクを吐出する印刷ヘッドを備えたプリンターに対して本発明を適用しても構わない。あるいは、トナー等のインク以外のものを用いて印刷を行うプリンターに対して本発明を適用しても構わない。
1…プリンター、30…回動ドラム、36a〜36e…印刷ヘッド、51…キャリッジ、52…ガイドレール、6…駆動機構、61…コンベヤー、611…駆動プーリー、612…従動プーリー、613…ベルト613、63…リンクシャフト、M6…モーター、Ds…搬送方向、Y…前後方向、S…シートS、Pc…搬送経路、Ta…印刷位置、Tb…自動メンテナンス位置、Tc…手作業メンテナンス位置

Claims (2)

  1. 第1方向に記録媒体を搬送可能な搬送部と、
    前記記録媒体に画像を形成可能な記録ヘッドと、
    前記記録ヘッドを保持して前記第1方向に交差する第2方向へ移動可能なキャリッジと、
    前記第2方向への前記キャリッジの移動を可能にする第1ガイド部材と、
    前記第1ガイド部材とは前記第1方向に離れて位置し、前記第2方向への前記キャリッジの移動を可能にする第2ガイド部材と、
    前記キャリッジを伴って前記第2方向へ移動可能な第1可動部材と、
    前記第1可動部材とは前記第1方向に離れて位置し、前記キャリッジを伴って前記第2方向へ移動可能な第2可動部材と、
    前記第1可動部材及び前記第2可動部材を前記第2方向へ移動させることで、前記記録ヘッドが前記記録媒体に前記画像を記録する位置と、前記搬送部が前記記録媒体を搬送する経路から前記第2方向へ前記記録ヘッドが外れる位置との間で前記キャリッジを移動可能な駆動部と、
    を備え、
    第1駆動プーリーと、第1従動プーリーと、前記第1駆動プーリーとは前記第1方向に離れて位置する第2駆動プーリーと、第2従動プーリーと、前記第1駆動プーリーおよび前記第2駆動プーリーを接続可能なリンク部材と、を有し、
    前記駆動部は、前記第1駆動プーリーを回動可能なモーターであり、前記第1可動部材および前記第2可動部材を同期させて前記第2方向へ移動させ、
    前記第1可動部材は、前記第1可動プーリーに巻き掛けられて前記第1可動プーリーの回動に伴って回動する第1ベルトであり、
    前記第1従動プーリーは、前記第1ベルトを巻き掛けて前記第1ベルトの回動に従動し、
    前記第2可動部材は、前記第2可動プーリーに巻き掛けられて前記第2駆動プーリーの回動に伴って回動する第2ベルトであり、
    前記第2従動プーリーは、前記第2ベルトを巻き掛けて前記第2ベルトの回動に従動し、
    前記第1従動プーリーの前記第2方向における位置を変更することで、前記第1ベルトのテンションを変更可能であり、前記第2従動プーリーの前記第2方向における位置を変更することで、前記第2ベルトのテンションを変更可能であり、
    前記リンク部材は、前記第1駆動プーリーおよび前記第2駆動プーリーの少なくとも一方に対して着脱可能になっている画像記録装置。
  2. 前記第1ベルトおよび前記第2ベルトは歯付ベルトであり、前記第1駆動プーリーおよび前記第2駆動プーリーは歯付プーリーである請求項に記載の画像記録装置。
JP2013194042A 2013-09-19 2013-09-19 画像記録装置 Expired - Fee Related JP6307821B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013194042A JP6307821B2 (ja) 2013-09-19 2013-09-19 画像記録装置
US14/341,242 US9056509B2 (en) 2013-09-19 2014-07-25 Image recording apparatus

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013194042A JP6307821B2 (ja) 2013-09-19 2013-09-19 画像記録装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2015058625A JP2015058625A (ja) 2015-03-30
JP6307821B2 true JP6307821B2 (ja) 2018-04-11

Family

ID=52667561

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013194042A Expired - Fee Related JP6307821B2 (ja) 2013-09-19 2013-09-19 画像記録装置

Country Status (2)

Country Link
US (1) US9056509B2 (ja)
JP (1) JP6307821B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7188165B2 (ja) * 2019-02-15 2022-12-13 セイコーエプソン株式会社 検出装置及び印刷装置

Family Cites Families (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH03142250A (ja) * 1989-10-30 1991-06-18 Canon Inc インクジェット記録装置
US6461064B1 (en) * 1996-09-10 2002-10-08 Benjamin Patrick Leonard Service station assembly for a drum-based wide format print engine
JP4336868B2 (ja) * 2001-07-06 2009-09-30 リコープリンティングシステムズ株式会社 記録装置
JP4400159B2 (ja) * 2002-09-25 2010-01-20 ブラザー工業株式会社 インクジェット記録装置
JP2005067194A (ja) * 2003-08-01 2005-03-17 Brother Ind Ltd インクジェットプリンタ
JP2007050582A (ja) * 2005-08-17 2007-03-01 Canon Inc 画像形成装置
JP4667300B2 (ja) * 2006-05-11 2011-04-06 キヤノン株式会社 記録装置
JP4910926B2 (ja) 2007-07-26 2012-04-04 ブラザー工業株式会社 画像記録装置
JP4613978B2 (ja) 2008-05-13 2011-01-19 富士ゼロックス株式会社 液滴吐出装置
JP5416068B2 (ja) 2010-09-28 2014-02-12 富士フイルム株式会社 インクジェット記録装置
US8474945B2 (en) * 2011-08-31 2013-07-02 Eastman Kodak Company Dislodging and removing bubbles from inkjet printhead
JP5655810B2 (ja) * 2012-03-30 2015-01-21 ブラザー工業株式会社 画像記録装置

Also Published As

Publication number Publication date
US9056509B2 (en) 2015-06-16
US20150077467A1 (en) 2015-03-19
JP2015058625A (ja) 2015-03-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6008092B2 (ja) 印刷装置および印刷方法
US8926064B2 (en) Image recording device
JP6183092B2 (ja) 画像記録装置
JP6008091B2 (ja) ヘッド駆動機構および印刷装置
JP6079355B2 (ja) 印刷装置
US10391782B2 (en) Recording apparatus
JP2017196795A (ja) 印刷装置
JP5505222B2 (ja) 記録装置
JP6307821B2 (ja) 画像記録装置
US9278562B2 (en) Image recording device
JP6221228B2 (ja) 画像記録装置
JP2019166762A (ja) 印刷装置及びその駆動方法
JP2014180764A (ja) 画像記録装置
JP2015058622A (ja) 画像記録装置
JP7054041B2 (ja) ヘッド移動機構及び印刷装置
US9067418B2 (en) Image recording device
JP2021509367A (ja) 媒体切断構成および方法
JP2018187854A (ja) 液滴吐出装置
JP2019155861A (ja) 印刷装置
JP2013226701A (ja) 画像記録装置
KR20120098241A (ko) 잉크젯 프린터 장치
JP2019162802A (ja) 印刷装置
JP2019151040A (ja) 印刷装置
JP2017196760A (ja) 印刷装置、ノズルメンテナンス方法
JP2015168543A (ja) 印刷方法および印刷装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20160804

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20170530

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20170531

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20170714

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170725

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20170905

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20171031

RD01 Notification of change of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421

Effective date: 20171204

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20180213

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20180226

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6307821

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees