JP6304706B2 - 模擬装置、運用パターン決定支援システム及び運用パターン決定支援方法 - Google Patents

模擬装置、運用パターン決定支援システム及び運用パターン決定支援方法 Download PDF

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Description

本発明は、電力需要家施設全体における最大デマンド値を低減するように運用パターンを決定する模擬装置、運用パターン決定支援システム及び運用パターン決定支援方法に関する。
工場など高圧受電の電力需要家の電気料金は、主に契約電力(過去1年間におけるデマンド値のうち最大需要電力(最大デマンド値))によって増減する「基本料金」と、使用電力量に応じて課金される「電力量料金」と、からなる。「基本料金」は、例えば次式のように決定される。
[数1]
基本料金=単価×契約電力(最大デマンド値)×力率割引(割増)
したがって、「基本料金」の削減のために、最大需要電力(最大デマンド値)の削減が必要である。この最大需要電力(最大デマンド値)を削減する方法として、例えば、以下(1)〜(4)の方法が知られている。
(1)電力需要家の電気機器を稼働する時間帯を電力需要が少ない夜間などにシフトする。
(2)電力需要家の最大需要電力(最大デマンド値)を常時監視し、設定値を超える最大デマンド値の発生が予測される場合は、警報を管理者に通知、あるいは、電気機器への使用電力(出力)を抑制し、または運転を停止する制御を行う。
(3)予め蓄電装置に貯蔵した電力を利用する。
(4)使用電力量の合計値が最大となった時の最大デマンド電力の原因となる電気機器の順位をランク付けして、対策する対象機器を特定する、あるいは使用電力量と最大デマンド値との比を指標として効率的な電力使用を行う。
特に(4)の方法については特許文献1(特許第4606257号公報)および特許文献2(特開2006−14533号公報)にも開示されている。
特許第4606257号公報 特開2006−14533号公報
上記の(1)〜(4)の方法は、それぞれ以下の問題があった。
(1)電気機器の稼働時間帯を夜間帯にシフトする方法は生産活動に制約を受けやすい。
(2)電気機器の使用電力(出力)を制御する方法は制御装置が必要になる。
(3)蓄電装置及びその制御装置が必要になる。
(4)改善対象とすべき電気機器の選定や使用電力量の過去の実績は把握できるが改善後の効果を予測することはできない。これは特に特許文献1,2に記載の従来技術でも同様のことがいえる。
そこで、本発明は上記の問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、最大需要電力(最大デマンド値)を小さくする運用パターンの決定をシミュレーションにより支援するような模擬装置、運用パターン決定支援システム及び運用パターン決定支援方法を提供することにある。
上記課題を解決するため、請求項1に係る模擬装置は、
時刻情報が関連付けられた部分1,部分2,・・・,部分nの部分電力量値、および、時刻情報が関連付けられた全体電力量値を含む計測データを用いて運用パターンを決定する模擬装置であって、
時刻情報が関連付けられた部分1,部分2,・・・,部分nの部分電力量値に基づいて部分の所定時間単位別の部分デマンド値を全ての部分1,部分2,・・・,部分nについて時刻別に算出する部分デマンド値算出手段と、
時刻情報が関連付けられた全体電力量値を用いて電力需要家全体の所定時間単位別の全体デマンド値を時刻別に算出する全体デマンド値算出手段と、
所定期間で部分1,部分2,・・・,部分nのうちの一の部分電力量値のタイムシフトを行うタイムシフト手段と、
タイムシフトされた部分電力量値に基づいて模擬部分デマンド値を算出する模擬部分デマンド値算出手段と、
前記全体デマンド値と前記模擬部分デマンド値との和から前記部分デマンド値を減じて模擬全体デマンド値を算出する模擬全体デマンド値算出手段と、
前記全体デマンド値算出手段が算出した前記全体デマンド値の中で最大全体デマンド値を特定する最大全体デマンド値特定手段と、
前記模擬全体デマンド値算出手段が算出した前記模擬全体デマンド値の中で最大模擬全体デマンド値を特定する最大模擬全体デマンド値特定手段と、
前記最大模擬全体デマンド値が前記最大全体デマンド値よりも下回るときに当該最大模擬全体デマンド値を有するパターンを運用パターン候補に決定する候補決定手段と、
所定時間単位別の前記全体デマンド値および前記模擬全体デマンド値のグラフを表示する表示手段と、
を備え、
前記タイムシフト手段、前記模擬部分デマンド値算出手段、前記模擬全体デマンド値算出手段、前記最大模擬全体デマンド値特定手段、及び前記候補決定手段による処理を繰り返し行い、複数の前記運用パターン候補の中で最小の最大模擬全体デマンド値を有する運用パターン候補を最適な運用パターンとして決定することを特徴とする
求項2に係る模擬装置は、
時刻情報が関連付けられた部分1,部分2,・・・,部分nの部分電力量値を含む計測データを用いて運用パターンを決定する模擬装置であって、
時刻情報が関連付けられた部分1,部分2,・・・,部分nの部分電力量値に基づいて部分の所定時間単位別の部分デマンド値を全ての部分1,部分2,・・・,部分nについて時刻別に算出する部分デマンド値算出手段と、
部分1,部分2,・・・,部分nの所定時間単位別の部分デマンド値を全て加算して電力需要家全体の所定時間単位別の全体デマンド値を時刻別に算出する全体デマンド値算出手段と、
所定期間で部分1,部分2,・・・,部分nのうちの一の部分電力量値のタイムシフトを行うタイムシフト手段と、
タイムシフトされた部分電力量値に基づいて模擬部分デマンド値を算出する模擬部分デマンド値算出手段と、
前記全体デマンド値と前記模擬部分デマンド値との和から前記部分デマンド値を減じて模擬全体デマンド値を算出する模擬全体デマンド値算出手段と、
前記全体デマンド値算出手段が算出した前記全体デマンド値の中で最大全体デマンド値を特定する最大全体デマンド値特定手段と、
前記模擬全体デマンド値算出手段が算出した前記模擬全体デマンド値の中で最大模擬全体デマンド値を特定する最大模擬全体デマンド値特定手段と、
前記最大模擬全体デマンド値が前記最大全体デマンド値よりも下回るときに当該最大模擬全体デマンド値を有するパターンを運用パターン候補に決定する候補決定手段と、
所定時間単位別の前記全体デマンド値および前記模擬全体デマンド値のグラフを表示する表示手段と、
を備え、
前記タイムシフト手段、前記模擬部分デマンド値算出手段、前記模擬全体デマンド値算出手段、前記最大模擬全体デマンド値特定手段、及び前記候補決定手段による処理を繰り返し行い、複数の前記運用パターン候補の中で最小の最大模擬全体デマンド値を有する運用パターン候補を最適な運用パターンとして決定することを特徴とする
求項3に係る運用パターン決定支援システムは、
請求項1に記載の前記模擬装置
電力需要家が有する電気機器その他の部分の使用電力または使用電力量に基づいて部分1,部分2,・・・,部分nの部分電力量値を算出して時刻情報およびIDとともに計測データとして登録するn個の部分計測部と、
電力需要家の全体の使用電力または使用電力量に基づいて全体電力量値を算出して時刻情報およびIDとともに計測データとして登録する全体計測部と、
を備え、
前記模擬装置は、前記n個の部分計測部および前記全体計測部から通信または媒体を介して読み出された計測データを用いて前記運用パターンを決定することを特徴とする
求項4に係る運用パターン決定支援システムは、
請求項に記載の前記模擬装置
電力需要家が有する電気機器その他の部分の使用電力または使用電力量に基づいて部分1,部分2,・・・,部分nの部分電力量値を算出して時刻情報およびIDとともに通信回線を介して前記模擬装置へ送信するn個の部分計測部と、
電力需要家の全体の使用電力または使用電力量に基づいて全体電力量値を算出して時刻情報およびIDとともに通信回線を介して前記模擬装置へ送信する全体計測部と、
を備え、前記模擬装置は、
前記n個の部分計測部から送信された各値を用い、時刻情報とIDとが関連付けられた部分1,部分2,・・・,部分nの部分電力量値を含む計測データとして登録する部分計測手段と、前記全体計測部から送信された値を用い、時刻情報とIDとが関連付けられた全体電力量値を含む計測データとして登録する全体計測手段とをさらに備え、これらの計測データを用いて前記運用パターンを決定することを特徴とする
求項5に係る運用パターン決定支援システムは、
請求項1に記載の前記模擬装置と、
電力需要家が有する電気機器その他の部分の使用電力または使用電力量に基づいて部分1,部分2,・・・,部分nの部分電力量値を算出して時刻情報およびIDとともに通信回線を介して送信するn個の部分計測部と、
電力需要家の全体の使用電力または使用電力量に基づいて全体電力量値を算出して時刻情報およびIDとともに通信回線を介して送信する全体計測部と、
前記n個の部分計測部および前記全体計測部から送信された各値を用い、時刻情報とIDとが関連付けられた部分1,部分2,・・・,部分nの部分電力量値、および、時刻情報とIDとが関連付けられた全体電力量値を含む計測データとして登録する計測データ収集装置と、
を備え、前記模擬装置は、前記計測データ収集装置から通信または媒体を介して読み出された前記計測データを用いて前記運用パターンを決定することを特徴とする
求項6に係る運用パターン決定支援システムは、
請求項に記載の前記模擬装置と、
電力需要家が有する電気機器その他の部分の使用電力または使用電力量に基づいて部分1,部分2,・・・,部分nの部分電力量値を算出して時刻情報およびIDとともに計測データとして登録するn個の部分計測部と
備え、前記模擬装置は、前記n個の部分計測部から通信または媒体を介して読み出された前記計測データを用いて前記運用パターンを決定することを特徴とする
求項7に係る運用パターン決定支援システムは、
請求項に記載の前記模擬装置と、
電力需要家が有する電気機器その他の部分の使用電力または使用電力量に基づいて部分1,部分2,・・・,部分nの部分電力量値を算出して時刻情報およびIDとともに通信回線を介して送信するn個の部分計測部と、
を備え、前記模擬装置は、前記n個の部分計測部から送信された各値を用い、時刻情報とIDとが関連付けられた部分1,部分2,・・・,部分nの部分電力量値を含む計測データとして登録する部分計測手段をさらに備え、前記計測データを用いて前記運用パターンを決定することを特徴とする
求項8に係る運用パターン決定支援システムは、
請求項2に記載の前記模擬装置と、
電力需要家が有する電気機器その他の部分の使用電力または使用電力量に基づいて部分1,部分2,・・・,部分nの部分電力量値を算出して時刻情報およびIDとともに通信回線を介して送信するn個の部分計測部と、
前記n個の部分計測部から送信された各値を用い、時刻情報とIDとが関連付けられた部分電力量値を含む計測データとして登録する計測データ収集装置と、
を備え、
前記模擬装置は、前記計測データ収集装置から通信または媒体を介して読み出された前記計測データを用いて前記運用パターンを決定することを特徴とする
求項9に係る運用パターン決定支援方法は、
時刻情報が関連付けられた部分1,部分2,・・・,部分nの部分電力量値、および、時刻情報が関連付けられた全体電力量値を含む計測データを用いて運用パターンを決定する運用パターン決定支援方法であって、
時刻情報が関連付けられた部分1,部分2,・・・,部分nの部分電力量値に基づいて部分の所定時間単位別の部分デマンド値を全ての部分1,部分2,・・・,部分nについて時刻別に算出する部分デマンド値算出手順と、
時刻情報が関連付けられた全体電力量値を用いて電力需要家全体の所定時間単位別の全体デマンド値を時刻別に算出する全体デマンド値算出手順と、
所定期間で部分1,部分2,・・・,部分nのうちの一の部分電力量値のタイムシフトを行うタイムシフト手順と、
タイムシフトされた部分電力量値に基づいて模擬部分デマンド値を算出する模擬部分デマンド値算出手順と、
前記全体デマンド値と前記模擬部分デマンド値との和から前記部分デマンド値を減じて模擬全体デマンド値を算出する模擬全体デマンド値算出手順と、
前記全体デマンド値算出手順により算出した前記全体デマンド値の中で最大全体デマンド値を特定する最大全体デマンド値特定手順と、
前記模擬全体デマンド値算出手順により算出した前記模擬全体デマンド値の中で最大模擬全体デマンド値を特定する最大模擬全体デマンド値特定手順と、
前記最大模擬全体デマンド値が前記最大全体デマンド値よりも下回るときに当該最大模擬全体デマンド値を運用パターン候補に決定する候補決定手順と、
所定時間単位別の前記全体デマンド値および前記模擬全体デマンド値のグラフを表示する表示手順と、
を備え、
前記タイムシフト手順、前記模擬部分デマンド値算出手順、前記模擬全体デマンド値算出手順、前記最大模擬全体デマンド値特定手順、及び前記候補決定手順による処理を繰り返し行い、複数の前記運用パターン候補の中で最小の最大模擬全体デマンド値を有する運用パターン候補を最適な運用パターンとして決定することを特徴とする
求項10に係る運用パターン決定支援方法は、
時刻情報が関連付けられた部分1,部分2,・・・,部分nの部分電力量値を含む計測データを用いて運用パターンを決定する運用パターン決定支援方法であって、
時刻情報が関連付けられた部分1,部分2,・・・,部分nの部分電力量値に基づいて部分の所定時間単位別の部分デマンド値を全ての部分1,部分2,・・・,部分nについて時刻別に算出する部分デマンド値算出手順と、
部分1,部分2,・・・,部分nの所定時間単位別の部分デマンド値を全て加算して電力需要家全体の所定時間単位別の全体デマンド値を時刻別に算出する全体デマンド値算出手順と、
所定期間で部分1,部分2,・・・,部分nのうちの一の部分電力量値のタイムシフトを行うタイムシフト手順と、
タイムシフトされた部分電力量値に基づいて模擬部分デマンド値を算出する模擬部分デマンド値算出手順と、
前記全体デマンド値と前記模擬部分デマンド値との和から前記部分デマンド値を減じて模擬全体デマンド値を算出する模擬全体デマンド値算出手順と、
前記全体デマンド値算出手順により算出した前記全体デマンド値の中で最大全体デマンド値を特定する最大全体デマンド値特定手順と、
前記模擬全体デマンド値算出手順により算出した前記模擬全体デマンド値の中で最大模擬全体デマンド値を特定する最大模擬全体デマンド値特定手順と、
前記最大模擬全体デマンド値が前記最大全体デマンド値よりも下回るときに当該最大模擬全体デマンド値を運用パターン候補に決定する候補決定手順と、
所定時間単位別の前記全体デマンド値および前記模擬全体デマンド値のグラフを表示する表示手順と、
を備え、
前記タイムシフト手順、前記模擬部分デマンド値算出手順、前記模擬全体デマンド値算出手順、前記最大模擬全体デマンド値特定手順、及び前記候補決定手順による処理を繰り返し行い、複数の前記運用パターン候補の中で最小の最大模擬全体デマンド値を有する運用パターン候補を最適な運用パターンとして決定することを特徴とする
本発明によれば、最大需要電力(最大デマンド値)を小さくする運用パターンの決定をシミュレーションにより支援するような模擬装置、運用パターン決定支援システム及び運用パターン決定支援方法を提供することができる。
本発明を実施するための形態の模擬装置の構成図である。 本発明を実施するための形態の運用パターン決定支援システムの構成図である。 最適な最大デマンド値の算出原理の説明図であり、図3(a)は改善前のデマンド値の説明図、図3(b)は改善後のデマンド値の説明図である。 本発明を実施するための形態の運用パターン決定支援方法を説明するフローチャートである。 運用パターン決定支援の具体例の説明図であり、図5(a)は実測による所定時間単位−最大デマンド値の特性図、図5(b)は最適化された所定時間単位−最大デマンド値の特性図である。 発明を実施するための形態の他の運用パターン決定支援方法を説明するフローチャートである。 発明を実施するための形態の他の運用パターン決定支援方法を説明するフローチャートである。 本発明を実施するための他の形態の運用パターン決定支援システムの構成図である。 本発明を実施するための他の形態の運用パターン決定支援システムの構成図である。 本発明を実施するための他の形態の運用パターン決定支援システムの構成図である。 本発明を実施するための他の形態の運用パターン決定支援システムの構成図である。 運用パターン決定支援のデータの説明図である。 運用パターン決定支援前のデマンド値(実測値)の説明図である。 運用パターン決定支援後のデマンド値(模擬値)の説明図である。 本発明を実施するための他の形態の運用パターン決定支援システムの構成図である。 本発明を実施するための他の形態の運用パターン決定支援システムの構成図である。 本発明を実施するための他の形態の運用パターン決定支援システムの構成図である。
続いて、本発明の模擬装置、運用パターン決定支援システム及び運用パターン決定支援方法について以下に説明する。
まず、模擬装置10について説明する。模擬装置10は、具体的にはパーソナルコンピュータ、タブレット型端末などのコンピュータである。模擬装置10は、運用パターンを決定する対象の電力に関する計測データを用いて運用パターンの決定を行うものであり、さらにインターフェース部11、記憶部12、外部記憶部13、演算部14、入力部15、表示部16を備える。
インターフェース部11は、入力部15や表示部16用のインターフェースなどに加えUSB端子などとのインターフェース機能も有する。
記憶部12は、例えば各種データを一時的に記憶するメモリなどであり、演算部14により読み書きが制御される。
外部記憶部13は、例えば各種の大容量のデータを保存するハードディスクなどであり、演算部14により読み書きが制御される。
演算部14は、インターフェース部11、記憶部12、外部記憶部13と接続されており、後述する運用パターン決定支援のための各種の処理・制御を行う。
入力部15は、インターフェース部11に接続されており、シミュレーションのための指示や各種データの入力がなされる。例えば、運用パターン決定支援のための各種設定(例えば5分間や10分間というシフト時間の入力や、時間を遅らせるという遅延シフトか時間を進ませるという先行シフトかの選択入力)や、運用パターン決定支援のための指示(例えばシミュレーション開始)が行われる。
表示部16は、インターフェース部11に接続されており、シミュレーション結果など運用パターン決定支援のための表示がなされる。各部構成はこのようなものである。
続いてこの模擬装置10も含む運用パターン決定支援システム1について説明する。運用パターン決定支援システム1は電力需要家に設置される。この電力需要家として、例えば図2で示すように、工場を想定して説明する。電力需要家は、電力供給部100、電力線200、電気機器300を備える。
電力供給部100は、例えば大型の電池や変圧器の二次側などである。この電力供給部100では、本発明の全体の使用電力または使用電力量が計測・算出される。
電力線200は、電力供給部100から供給される電力を送電する。
電気機器300は、例えば、空調、モータ、電炉、クレーン、コンベアなど各種機器が想定される。この電気機器300は、本発明の部分の使用電力または使用電力量が計測・算出される。
運用パターン決定支援システム1は、模擬装置10、n個(nは自然数)の部分計測部20、全体計測部30を備える。
部分計測部20は、電気機器300で使用される部分電力量(kWh)を実測データとして取得する携帯型のデータロガーである。この際、n個の部分計測部20は、それぞれ対応する電気機器300で使用される部分電力量を実測データとして取得する。そして、実測データに対し、n個あるうちの一の電気機器300からの出力であることを識別する情報であるIDと、測定した時刻情報(例えば、1分間単位別の時刻)と、を対応付けて計測データとする。なお、図示しないが部分計測部20が設置されないような電気機器300があっても良い。この電気機器300は常時オンの設備など電力変動が少ないものであり、この場合は一定電力として処理される。部分計測部20は、電力需要家の実情に応じて適宜設置される。
全体計測部30は、電力供給部100から設備全体で使用される全体電力量(kWh)を実測データとして取得する携帯型のデータロガーである。そして、実測データに対し、電力供給部100からの出力であることを識別する情報であるIDと、測定した時刻情報(例えば、1分間単位別の時刻)と、を対応付けて計測データとする。
ここにn個の部分計測部20や全体計測部30のそれぞれが、計測データの蓄積を1週間程度以上連続して行い、この計測データをUSBメモリ経由(または図示しないが通信線経由)で模擬装置10の外部記憶部13に読み込ませる。模擬装置10の外部記憶部13は、電気機器300別に時刻情報が関連付けられた部分電力量値が全ての電気機器300について登録され、また、時刻情報が関連付けられた電力供給部100からの全体電力値が登録されている。このようにして模擬装置10の外部記憶部13には所定期間が経過し過去の計測データが蓄積されているものとする。
続いて模擬装置10の運用パターン決定支援について説明する。まず、運用パターン決定について説明する。運用パターン決定とは、電力需要家施設全体でのデマンド値(以下、全体デマンド値という)のうち、ある所定時間単位における最大全体デマンド値を最小化し、かつ他の時間で別の最大全体デマンド値が発生しないように運用パターン決定を行う。
具体的にはある部分の電気設備の運転時刻をタイムシフトにより変更するシミュレーションを行い、そして電力需要家における最大全体デマンド値を最小化する運用パターンを決定するというものである。この運用パターン決定では、1個の部分の電気設備の運転時刻の変更、2個の部分の電気設備の運転時刻の変更、・・・、全ての部分の電気設備の運転時刻の変更が可能である。
続いて、シミュレーションの原理について説明する。ここでは最も簡単なモデルに基づいて説明するものであり、例えば、2個の部分計測部20と全体計測部30とで需要家施設の電力量を計測するものとする。そして、図3(a)で示すように、第1の部分計測部20で計測されたデータによる部分デマンド値1と第2の部分計測部20で計測されたデータによる部分デマンド値2とが同じ時刻に最大になった場合を想定する。これは、例えば、始業開始してすぐに複数箇所でモータを起動したような場合などが想定される。
この場合、ほぼ同じ時刻に複数箇所でモータを同時に起動したため、全体計測部30で計測された全体デマンド値が最大を記録することが想定される。そこで、部分デマンド値1,2の一方(本形態では部分デマンド値1とした)をタイムシフトさせる。これは先の例によれば一の箇所のモータのみ数分早く起動させた場合が該当する。この場合、部分デマンド値が最大になる時間が分散されて、全体デマンド値の最大値が減少する。時間を異ならせてモータを起動させることで、ピーク時点での電力が分散されることになり、全体デマンド値の最大値を大幅に(図3では値A)低減させることをシミュレーションする。このように各部の部分デマンド値をタイムシフトさせることで、最大全体デマンド値を大幅に低減させる運用パターンを決定することができる。
さて、模擬装置10による運用パターンの決定支援が開始されるものとする。入力部15を通じて開始指示が入力されるものとする。この際に使用する計測データが選択される。この選択では、例えば、過去一週間のうちで最大の全体デマンド値が記録された日を選択する。また、時間であるが、夜0時から翌日の夜0時までのデータが選択されるものとする。
演算部14は、時刻情報が関連付けられた部分1,部分2,・・・,部分nの部分電力量値に基づいて部分の所定時間単位別の部分デマンド値を全ての部分1,部分2,・・・,部分nについて時刻別に算出する部分デマンド値算出を行う。これは図4の部分デマンド値算出手順(ステップS1)に相当する。n個の部分計測部20それぞれの電力量の実測データを使って電気機器300それぞれについての部分デマンド値(kW)を算出する。
ここに、部分デマンド値は以下のように表される。
[数2]
部分デマンド値(kW)=30分間の積算電力量(kWh)/30(分)
=30分間の積算電力量(kWh)/0.5(h)
ここで、30分間とは、毎時ごとの0分から30分、30分から60分の30分間を表している。
演算部14は、時刻情報が関連付けられた全体電力量値を用いて電力需要家全体の所定時間単位別の全体デマンド値を時刻別に算出する全体デマンド値算出を行う。これは図4の全体デマンド値算出手順(ステップS2)に相当する。全体計測部30からの総電力量の実測データを使って電力需要家で使用される設備全体の全体デマンド値(kW)を算出する。
ここに、全体デマンド値は以下のように表される。
[数3]
全体デマンド値(kW)=30分間の積算電力量(kWh)/30(分)
=30分間の積算電力量(kWh)/0.5(h)
ここで、30分間とは、毎時ごとの0分から30分、30分から60分の30分間を表している。
演算部14は、所定期間で部分1,部分2,・・・,部分nのうちの一の部分電力量値のタイムシフトを行う。これは図4のタイムシフト手順(ステップS3)に相当する。演算部14は、ある電気機器300の始動時刻を所定期間(例えば5分とか10分間)遅らせた(又は早めた)と仮定した場合の部分電力量値を算出する。
演算部14は、タイムシフトされた部分電力量値に基づいて模擬部分デマンド値を算出する。これは図4の模擬部分デマンド値算出手順(ステップS4)に相当する。例えば、図3(b)で示すように模擬部分デマンド値1が算出される。
演算部14は、全体デマンド値と模擬部分デマンド値との和から部分デマンド値を減じて模擬全体デマンド値を算出する。これは図4の模擬全体デマンド値算出手順(ステップS5)に相当する。模擬全体デマンド値=(全体デマンド値+模擬部分デマンド値−部分デマンド値)となる。例えば、図3(b)で示すように模擬全体デマンド値が算出される。
演算部14は、所定時間単位別の全体デマンド値および模擬全体デマンド値のグラフを表示部16に表示する。これは図4の表示手順(ステップS6)に相当する。例えば、図3(a)で示すような従来の運用パターンや、図3(b)で示すように最大全体デマンド値が小さくなるような運用パターンが示され、上記のような電気機器300の始動時刻を所定期間(例えば5分とか10分間)遅らせた(又は早めた)タイムシフトが有効であることが確認される。運用パターン決定はこのようなものである。
続いて具体例について説明する。
図5(a)はシミュレーション前の実測による全体デマンド値aと、実測による全ての部分デマンド値b,c,d,eと、が図示されている。図5(b)はシミュレーション後の模擬全体デマンド値Aと、タイムシフトが行われた全ての部分デマンド値B,C,D,Eと、が図示されている。なお、図5(a)と図5(b)で各電気機器のデマンド値のグラフの形が変わっているのは、時刻をずらしてデマンド値を計算したためである。
図5(a)において、算出した全体デマンド値の推移から電力需要家全体の全体デマンド値が最大である最大全体デマンド値が得られる時刻Tを検出する。検出した時刻Tにおいて、最も大きい部分デマンド値cを計測した電気機器Aを検出する。電気機器Aの始動時刻を10分間遅らせたと仮定して電力需要家全体の模擬全体デマンド値を計算する。
図5(b)において、時刻Tにおける電力需要家全体の模擬全体デマンド値が減少した場合は、電気機器Aの始動時刻を更に10分間遅らせた(当初から20分遅れ)と仮定して模擬全体デマンド値を再計算する。この再計算は、時刻Tの電力需要家全体の最大模擬全体デマンド値が減少しない、または、別の時刻Tにおける電力需要家全体の最大模擬全体デマンド値が最も大きくなった場合は、始動時刻をずらす対象とする電気機器Aを別の電気機器Aに変更して行う。
繰り返し計算は,始動時刻を最大で60分間ずらす(30分間遅らせる又は30分早める)まで繰り返し行う。なお、このシフト時間は±30分に限定するものではなく、任意の所定期間(例えば、±1分という短期間や、±120分という長期間)を採用することもできる。さらに上記の「遅らせた」に代えて「早めた」にして同様に模擬計算する。
例えば、電気機器Aの始動時刻を30分遅らせたとき、需要家全体の最大模擬全体デマンド値が時刻で最大となった場合は、その時刻で部分デマンド値が最も大きい電気機器Aを検出する。
電気機器Aの始動時刻を10分間遅らせたと仮定して需要家全体の模擬全体デマンド値を計算する。このとき電気機器Aの始動時刻は30分遅らせた条件を変更しないで計算する。最終的には、図5(b)で示すうように時刻Tの付近で最大模擬全体デマンド値が図5(a)の最大全体デマンド値よりも小さくなった運用パターンが決定される。
このようにして電力需要家の最大需要電力(最大デマンド値)を減少させることを目的とした電気機器の運用方法の検討を支援するための電気設備運転時刻変更の簡易シミュレーション装置とすることができる。
以上説明した模擬装置、運用パターン決定支援システム及び運用パターン決定支援方法によれば、電力需要家で使用される電気機器の運用を変えて最大需要電力を抑制するために、電気機器を始動する時刻や稼働する時間帯を調整することで、電力需要家全体の最大使用電力(最大デマンド値)を抑制できる運用パターンを見つけることが可能となる。
続いて他の形態の模擬装置、運用パターン決定支援システム及び運用パターン決定支援方法について説明する。本形態の模擬装置10は図1で示す構成を有し、図2で示す運用パターン決定支援システム1を構成するが、運用パターン決定支援の手法が相違する。この形態では図6で示すような処理を行う。以下、模擬装置10、運用パターン決定支援システム1の各構成については先の形態と同じであるものとして重複する説明を省略し、模擬装置10の演算部14による運用パターン決定支援の手法について説明する。
続いて、模擬装置10による運用パターン決定支援方法について説明する。運用パターンの決定支援が開始されるものとする。入力部15を通じて開始指示が入力されるものとする。この際に使用する計測データが選択される。
続いて、演算部14は、時刻情報が関連付けられた部分1,部分2,・・・,部分nの部分電力量値に基づいて部分の所定時間単位別の部分デマンド値を全ての部分1,部分2,・・・,部分nについて時刻別に上記数2に基づいて算出する部分デマンド値算出を行う。これは図6の部分デマンド値算出手順(ステップS10)に相当する。これら機器の電力量の実測データを使って電気機器300の部分デマンド値(kW)を算出する。
演算部14は、時刻情報が関連付けられた全体電力量値を用いて電力需要家全体の所定時間単位別の全体デマンド値を上記数3に基づいて算出する全体デマンド値算出を行う。これは図6の全体デマンド値算出手順(ステップS11)に相当する。総電力量の実測データを使って電力需要家で使用される設備全体の全体デマンド値(kW)を算出する。
演算部14は、算出された全体デマンド値の中でピークに相当する最大全体デマンド値を特定する。これは図6の最大全体デマンド値特定手順(ステップS12)に相当する。例えば、図3(a)で示すように最大全体デマンド値が算出される。
演算部14は、所定期間で部分1,部分2,・・・,部分nのうちの一の部分電力量値のタイムシフトを行う。これは図6のタイムシフト手順(ステップS13)に相当する。演算部14は、ある電気機器300の始動時刻を所定期間(例えば5分とか10分間)遅らせた(又は早めた)と仮定した場合の部分電力量値を算出する。
演算部14は、タイムシフトされた部分電力量値に基づいて模擬部分デマンド値を算出する。これは図6の模擬部分デマンド値算出手順(ステップS14)に相当する。例えば、図3(b)で示すように模擬部分デマンド値1が算出される。
演算部14は、全体デマンド値と模擬部分デマンド値との和から部分デマンド値を減じて模擬全体デマンド値を算出する。これは図6の模擬全体デマンド値算出手順(ステップS15)に相当する。模擬全体デマンド値=(全体デマンド値+模擬部分デマンド値−部分デマンド値)となる。例えば、図3(b)で示すように模擬全体デマンド値が算出される。
演算部14は、算出された模擬全体デマンド値の中で最大模擬全体デマンド値を特定する最大模擬全体デマンド値特定を行う。これは図6の最大模擬全体デマンド値特定手順(ステップS16)に相当する。例えば、図3(b)で示すように最大模擬全体デマンド値が算出される。
演算部14は、最大模擬全体デマンド値が最大全体デマンド値よりも下回るか比較し、下回るときに運用パターンの候補に決定する候補決定を行う。これは図6の候補決定手順(ステップS17)に相当する。このように自動的に候補を決定することで、運用決定に要する時間の短縮を図る。
演算部14は、所定時間単位別の全体デマンド値および模擬全体デマンド値のグラフを表示部16に表示する。これは図6の表示手順(ステップS18)に相当する。例えば、図3(a)で示すような従来の運用パターンや、図3(b)で示すように最大全体デマンド値が小さくなるような運用パターンが示され、上記のような電気機器300の始動時刻を所定期間(例えば5分とか10分間)遅らせた(又は早めた)タイムシフトが有効であることが確認される。
本形態では運用パターンの候補を自動的に選定し、最大模擬全体デマンド値が小さい運用パターンを候補として決定することができる。
続いて他の形態の模擬装置、運用パターン決定支援システム及び運用パターン決定支援方法について説明する。本形態でも模擬装置10は図1で示す構成を有し、図2で示す運用パターン決定支援システム1を構成するが、運用パターン決定支援の手法が相違する。この形態では図7で示すような処理を行う。以下、模擬装置10、運用パターン決定支援システム1の各構成については先の形態と同じであるものとして重複する説明を省略し、模擬装置10の演算部14による運用パターン決定支援の手法について説明する。
続いて、模擬装置10による運用パターン決定支援方法について説明する。運用パターンの決定支援が開始されるものとする。入力部15を通じて開始指示が入力されるものとする。この際に使用する計測データが選択される。
続いて、演算部14は、時刻情報が関連付けられた部分1,部分2,・・・,部分nの部分電力量値に基づいて部分の所定時間単位別の部分デマンド値を全ての部分1,部分2,・・・,部分nについて時刻別に上記数2に基づいて算出する部分デマンド値算出を行う。これは図7の部分デマンド値算出手順(ステップS20)に相当する。これら機器の電力量の実測データを使って電気機器300の部分デマンド値(kW)を算出する。
演算部14は、時刻情報が関連付けられた全体電力量値を用いて電力需要家全体の所定時間単位別の全体デマンド値を上記数3に基づいて算出する全体デマンド値算出を行う。これは図7の全体デマンド値算出手順(ステップS21)に相当する。総電力量の実測データを使って電力需要家で使用される設備全体の全体デマンド値(kW)を算出する。
演算部14は、算出された全体デマンド値の中でピークに相当する最大全体デマンド値を特定する。これは図7の最大全体デマンド値特定手順(ステップS22)に相当する。例えば、図3(a)で示すように最大全体デマンド値が算出される。
演算部14は、所定期間で部分1,部分2,・・・,部分nのうちの一の部分電力量値のタイムシフトを行う。これは図7のタイムシフト手順(ステップS23)に相当する。演算部14は、ある電気機器300の始動時刻を所定期間(例えば5分とか10分間)遅らせた(又は早めた)と仮定した場合の部分電力量値を算出する。
演算部14は、タイムシフトされた部分電力量値に基づいて模擬部分デマンド値を算出する。これは図7の模擬部分デマンド値算出手順(ステップS24)に相当する。例えば、図3(b)で示すように模擬部分デマンド値1が算出される。
演算部14は、全体デマンド値と模擬部分デマンド値との和から部分デマンド値を減じて模擬全体デマンド値を算出する。これは図7の模擬全体デマンド値算出手順(ステップS25)に相当する。模擬全体デマンド値=(全体デマンド値+模擬部分デマンド値−部分デマンド値)となる。例えば、図3(b)で示すように模擬全体デマンド値が算出される。
演算部14は、算出された模擬全体デマンド値の中で最大模擬全体デマンド値を特定する最大模擬全体デマンド値特定を行う。これは図7の最大模擬全体デマンド値特定手順(ステップS26)に相当する。例えば、図3(b)で示すように最大模擬全体デマンド値が算出される。
演算部14は、時間や対象とする部分電力値を異ならせた上でのタイムシフト、模擬部分デマンド値算出、模擬全体デマンド値算出、最大模擬全体デマンド値特定を繰り返し行い、複数の最大模擬全体デマンド値の中で最小となる最大模擬全体デマンド値を算出する繰り返しを行う。この繰り返しにより最大模擬全体デマンド値は多数算出される。これは図7の繰り返し手順(ステップS27)に相当する。
演算部14は、最大模擬全体デマンド値が最大全体デマンド値よりも下回るか比較し、下回るときに運用パターンの候補に決定する候補決定を行う。これは図7の候補決定手順(ステップS28)に相当する。最終の候補としては、最大模擬全体デマンド値が最も低いものや、最大模擬全体デマンド値が低い複数のもの、が決定される。このように自動的に候補を決定することで、運用決定に要する時間の短縮を図る。
演算部14は、所定時間単位別の全体デマンド値および模擬全体デマンド値のグラフを表示部16に表示する。これは図5の表示手順(ステップS29)に相当する。例えば、図3(a)で示すような従来の運用パターンや、図3(b)で示すように最大全体デマンド値が小さくなるような運用パターンが示され、上記のような電気機器300の始動時刻を所定期間(例えば5分とか10分間)遅らせた(又は早めた)タイムシフトが有効であることが確認される。
本形態ではシフト間隔や対象とする部分電力量値を異ならせたタイムシフトが多数行われ、比較により最大模擬全体デマンド値が最も小さい運用パターンを決定することができる。
以上、図1〜図7を用いて説明した、模擬装置、運用パターン決定支援システム及び運用パターン決定支援方法によれば、電力需要家で使用される電気機器の運用を変えて最大需要電力を抑制するために、電気機器を始動する時刻や稼働する時間帯を調整することで、電力需要家全体の最大使用電力(最大デマンド値)を抑制できる運用パターンを見つけることが可能となる。
続いて他の形態の運用パターン決定支援システム2の装置構成について説明する。運用パターン決定支援システム2は、図8で示すように、模擬装置10、n個の部分計測部20、全体計測部30、通信回線40、携帯端末50を備える。
模擬装置10は、図1を用いて説明したものと同じ構成を有し、図4,図6,図7の運用パターン決定支援方法により運用パターン決定支援を行うが、本形態ではインターフェース部11が通信回線40と接続される点が相違している。
n個の部分計測部20は、電力需要家が有する電気機器300その他の部分の使用電力または使用電力量に基づいて部分1,部分2,・・・,部分nの部分電力量値を算出して時刻情報およびIDとともに通信回線40を介して送信する機能を有し、電力量センサ、電力量計あるいは電力量算出手段を有する。また、データ送信手段も有する。IDにより複数ある部分計測部20のうちのどの部分計測部20であるかが判定できるようになっている。なお、部分計測部20が計測機能のみ有し、この部分計測部20の後段に図示しないデータ送信部を設けた構成としても良い。このような部分計測部20はn個配置されるが、全ての部分計測部20で計測される電力量を加算したものは、理論上では全体計測部30で計測される電力量と一致する。
電力量センサまたは電力量計は、デマンド時限より短い所定の間隔で使用電力量(kWh)を測定する。例えば、1分間隔である。電力量を計測する対象は、電気機器(1台以上)またはエリア毎(分電盤の分岐ブレーカー、コンセント単位など)という全体から適宜分割された単位である部分に含まれる各機器電力量値(kWh)である。本形態では一の電気機器200を一の部分としている。一の電気機器200に特有のIDが割り振られている。送信する計測データにはこの電気機器200の使用電力量(kWh)はある時刻から所定期間までの時刻であることの情報である時刻情報が付与される。また、どの部分計測部20からの出力であるかを特定するIDが付与される。
電力量算出手段は、電流センサで計測した電流値から電気機器(1台以上)またはエリア毎の電力量を次式数4の手法により簡易的に算出する機能を有する。
[数4]
使用電力量(kWh)=電流値(実測値)×電圧値(設定値)×力率(設定値)×時間
なお、数4の計算の前提条件として、電圧値は、計測対象の回路や電気機器の定格電圧を用いるか、又は、電流値を計測した任意(の時刻)に測定した電圧値をそのまま回路などの電圧と見做す(一定値と仮定して計算する)。力率は、任意の値を設定する(一定値と仮定して計算する。)。送信する計測データにはこの使用電力量(kWh)はある時刻から所定期間までの時刻であることの情報である時刻情報が付与される。また、全体計測部30からの出力であることを特定するIDが付与される。
全体計測部30は、電力供給部100から供給される電力需要家の全体の使用電力または使用電力量に基づいて全体電力量値を算出して時刻情報およびIDとともに通信回線40を介して送信する機能を有し、電力量センサ、電力量計あるいは電力量算出手段を有する。また、データ送信手段も有する。なお、全体計測部30が計測機能のみ有し、この全体計測部30の後段に図示しないデータ送信部を設けた構成としても良い。
電力量センサまたは電力量計は、デマンド時限より短い所定の間隔で使用電力量(kWh)を測定する。例えば、1分間隔である。電力量を計測する対象は、電力供給部100から供給される電力、すなわち電力需要家全体で使用される総電力量値(kWh)である。送信する計測データにはこの使用電力量(kWh)はある時刻から所定期間までの時刻であることを示す情報である時刻情報が付与される。また、全体計測部30からの出力であることを特定するIDが付与される。
また、電力量算出手段は、電力供給部100からの電流値を電流センサで計測し、この電流値から電力量を簡易的に算出する機能を有する。電力量の計測は、電流と電圧の2つの情報が必要となるため、センサなどの配線が複雑になり、既設の設備に簡易に設置できない場合が想定される。その場合は、取り付けが容易な電流センサで実測した電流値を用いて先の数4により電力量値を推定する。送信する計測データにはこの使用電力量(kWh)はある時刻から所定期間までの時刻であることの情報である時刻情報が付与される。また、全体計測部30からの出力であるかを特定するIDが付与される。
通信回線40は、部分計測部20および全体計測部30と、有線または無線により通信する。通信方式は適宜採用することができる。
携帯端末50は、有線、無線により模擬装置10にアクセスできるようになされ、運用パターン決定支援のための各種設定(例えば5分間や10分間というシフト時間の入力や、時間を遅らせるという遅延シフトか、時間を進ませるという先行シフトか、の選択入力)、運用パターン決定支援のための指示(例えばシミュレーション開始)、または、運用パターン決定支援のための各種表示(例えばシミュレーション結果表示)をすることができる。また、設置型の端末であっても良い。
続いて本システムによるデータの蓄積について説明する。
部分計測部20は、電気機器300で使用される部分電力量(kWh)を実測データとして取得する。この際、n個の部分計測部20は、それぞれ対応する電気機器300で使用される部分電力量を実測データとして取得する。そして、実測データに対し、n個あるうちの一の電気機器300からの出力であることを識別する情報であるIDと、測定した時刻情報(例えば、1分間単位別の時刻)と、を対応付けて計測データとする。
同様に全体計測部30は電力供給部100から設備全体で使用される全体電力量(kWh)を実測データとして取得する。そして、実測データに対し、電力供給部100からの出力であることを識別するための情報であるIDと、測定した時刻情報(例えば、1分間単位別の時刻)と、を対応付けて計測データとする。
これら計測データは、通信回線40を介して、模擬装置10へ送られる。模擬装置10の演算部14は、インターフェース部11を通じて取得したデータを記憶部12に記憶する。
ここで、電力量の計測データが通信エラーなどで欠落した場合、模擬装置10で補完が行われる。演算部14が欠落した期間(例えば、30分以内)の直前と直後の2つの計測データを記憶部12に記憶しておき、これら2つの計測データ間を直線近似で補完処理を行い、補完した計測データを外部記憶部13に記憶させる。
模擬装置10の演算部14は、最終的に計測データを外部記憶部13に記憶させる。模擬装置10は、このような計測データの蓄積を1週間程度以上連続して行うことが可能である。このようにして過去から現在までの計測データが蓄積されているものとする。そして、模擬装置10は、全体計測部30および複数の部分計測部20から送信された全体電力量値および複数の部分電力量値を含む計測データを登録して先に図1〜図7を用いて説明したような運用パターン決定方法により運用パターンを決定する。このようなシステムとすることもできる。
続いて他の形態の運用パターン決定支援システム3について図9を参照しつつ説明する。先に図8を用いて説明した運用パターン決定支援システム2では、模擬装置10が通信回線40を通じて計測データをオンラインで収集していたが、計測データはオンラインで伝送されたものに限定する必要はない。そこで、運用パターン決定支援システム3は、図8のシステムに加え、通信回線40と模擬装置10との間に、計測データ収集装置(iNC)60を設ける。
計測データ収集装置(iNC)60は、n個の部分計測部20および全体計測部30から送信された各値を用い、時刻情報とIDとが関連付けられた部分1,部分2,・・・,部分nの部分電力量値、および、時刻情報とIDとが関連付けられた全体電力量値を含む計測データとして登録する計測データを蓄積する機能を有する。この計測データ収集装置60に計測データを収集記憶させる。そして、模擬装置10は、所望のときに模擬装置10が計測データ収集装置60から計測データを読み出し、先に図1〜図7を用いて説明したような運用パターン決定方法により運用パターンを決定する。このようにしても運用パターンを決定することができる。
続いて他の形態の運用パターン決定支援システム4について説明する。先に図8,図9を用いて運用パターン決定を行うことを説明した運用パターン決定支援システム2,3では、計測から運用パターン決定までを行う一体の装置であったが、本形態では、図10で示すn個の部分計測部20、全体計測部30、通信回線40、計測データ収集装置60までが設置され、計測データ収集装置60から計測データをUSBメモリなどで読み出し、他の箇所にある模擬装置10がUSBメモリから計測データを読み出して運用パターンの決定支援を行う。この場合、模擬装置10はスタンドアロンのパーソナルコンピュータなどである。
この場合、データ収集は計測データ収集装置60がデータ収集を行う。そして、模擬装置10は、所望のときに模擬装置10が計測データ収集装置60からUSBメモリを介して計測データを読み出し、先に図1〜図7を用いて説明したような運用パターン決定方法により運用パターンを決定する。このような形態を採用することもできる。
続いて他の形態の運用パターン決定支援システムについて説明する。先に図2を用いて説明した運用パターン決定支援システム1では、n個の部分計測部20や全体計測部30を有するものとして説明した。しかしながら、図11に示す本形態の運用パターン決定支援システム5では、図2のパターン決定支援システム1のうちで全体計測部30のみを取り去った構成とした。また、模擬装置10は、運用パターン決定支援では図4,図6,図7の何れかのフローに従うものとした。
この場合、模擬装置10の演算部14は、図4の全体デマンド値算出手順(S2)、図6の全体デマンド値算出手順(S11)、図7の全体デマンド値算出手順(S21)のみが相違することになり、部分1,部分2,・・・,部分nの所定時間単位別の部分デマンド値を全て加算して電力需要家全体の所定時間単位別の全体デマンド値を時刻別に算出する全体デマンド値算出を行う。後は図4,図6,図7を用いて説明したものと同じフローにて運用パターン決定支援が行われる。特にn個の部分電力量値を加算して全体電力量値を算出することで、全体計測部を省略した点が特徴となっている。
続いて実際の運用パターン決定支援の具体例について説明する。図12は運用パターンの決定に用いられるデータの説明図である。電気機器300として機器A1、A2、A3を備える。機器A1,A2,A3の部分電力量はそれぞれ、PA1,PA2,PA3であり、また、デマンド値はそれぞれDA1,DA2,DA3である(表の(1),(2),(3))。また、機器A1,A2,A3のデマンド値を全て加算したDA1+DA2+DA3が算出される(表の(4))。この結果は図13で示すようになる。8:30:00のデマンド値が突出している。
そこで、機器A1の始動時刻をタイムシフトする。電気機器Aの始動時刻を10分間遅らせたと仮定して電力需要家全体の全体デマンド値を計算する。タイムシフトしたときのデマンド値はDA1シフトである(表の(5))。機器A1,A2,A3のデマンド値を全て加算したDA1シフト+DA2+DA3が算出される(表の(6))。この結果は図14で示すようになる。実測では8:30:00のデマンド値(94.166667)が突出していたが、模擬後にはデマンド値(84.5)が減少しており、運用パターンの変更に効果があることが確認される。
このようにして電力需要家の最大需要電力(最大デマンド値)を減少させることを目的とした電気機器の運用方法の検討を支援するための電気設備運転時刻変更の簡易シミュレーション装置とすることができる。
このような本形態によれば、全体計測部を用いなくとも良くなり、システム構成の低コスト化を実現する。
続いて他の形態の運用パターン決定支援システムについて説明する。先に図8を用いて説明した運用パターン決定支援システム2では、n個の部分計測部20や全体計測部30を有するものとして説明した。しかしながら、図15に示す本形態の運用パターン決定支援システム6では、図8のパターン決定支援システム2のうちで全体計測部30のみを取り去った構成とした。また、模擬装置10は、運用パターン決定支援では図4,図6,図7の何れかのフローに従うものとした。
この場合、模擬装置10の演算部14は、図4の全体デマンド値算出手順(S2)、図6の全体デマンド値算出手順(S11)、図7の全体デマンド値算出手順(S21)のみが相違することになり、部分1,部分2,・・・,部分nの所定時間単位別の部分デマンド値を全て加算して電力需要家全体の所定時間単位別の全体デマンド値を時刻別に算出する全体デマンド値算出を行う。後は図4,図6,図7を用いて説明したものと同じフローにて運用パターン決定支援が行われる。特にn個の部分電力量値を加算して全体電力量値を算出することで、全体計測部を省略した点が特徴となっている。
このような本形態によれば、全体計測部を用いなくとも良くなり、システム構成の低コスト化を実現する。
続いて他の形態の運用パターン決定支援システムについて説明する。先に図9を用いて説明した運用パターン決定支援システム3では、n個の部分計測部20や全体計測部30を有するものとして説明した。しかしながら、図16に示す本形態の運用パターン決定支援システム7では、図9のパターン決定支援システム3のうちで全体計測部30のみを取り去った構成とした。また、模擬装置10は、運用パターン決定支援では図4,図6,図7の何れかのフローに従うものとした。
この場合、模擬装置10の演算部14は、図4の全体デマンド値算出手順(S2)、図6の全体デマンド値算出手順(S11)、図7の全体デマンド値算出手順(S21)のみが相違することになり、部分1,部分2,・・・,部分nの所定時間単位別の部分デマンド値を全て加算して電力需要家全体の所定時間単位別の全体デマンド値を時刻別に算出する全体デマンド値算出を行う。後は図4,図6,図7を用いて説明したものと同じフローにて運用パターン決定支援が行われる。特にn個の部分電力量値を加算して全体電力量値を算出することで、全体計測部を省略した点が特徴となっている。
このような本形態によれば、全体計測部を用いなくとも良くなり、システム構成の低コスト化を実現する。
続いて他の形態の運用パターン決定支援システムについて説明する。先に図10を用いて説明した運用パターン決定支援システム4では、n個の部分計測部20や全体計測部30を有するものとして説明した。しかしながら、図17に示す本形態の運用パターン決定支援システム8では、図10のパターン決定支援システム4のうちで全体計測部30のみを取り去った構成とした。また、模擬装置10は、運用パターン決定支援では図4,図6,図7の何れかのフローに従うものとした。
この場合、模擬装置10の演算部14は、図4の全体デマンド値算出手順(S2)、図6の全体デマンド値算出手順(S11)、図7の全体デマンド値算出手順(S21)のみが相違することになり、部分1,部分2,・・・,部分nの所定時間単位別の部分デマンド値を全て加算して電力需要家全体の所定時間単位別の全体デマンド値を時刻別に算出する全体デマンド値算出を行う。後は図4,図6,図7を用いて説明したものと同じフローにて運用パターン決定支援が行われる。特にn個の部分電力量値を加算して全体電力量値を算出することで、全体計測部を省略した点が特徴となっている。
このような本形態によれば、全体計測部を用いなくとも良くなり、システム構成の低コスト化を実現する。
以上本発明の模擬装置、運用パターン決定支援システム及び運用パターン決定支援方法について説明した。上記形態では、一連の繰り返し計算及び設備全体で使用される電力量の最大値が減少する電気機器の始動時刻の組合せパターンをコンピュータプログラムで自動的に選定する場合を説明したが、グラフ表示のみ行うようにし、グラフ表示された模擬計算結果をもとにして入力部から手動で計算操作を行っても良い。
また、工場以外の大病院、商業施設、ビルディングなどの電力需要家が採用しても良い。この場合、ビルディングならば部屋を区分とするような運用であっても良い。
本発明の模擬装置、運用パターン決定支援システム及び運用パターン決定支援方法は以下のような利点を有する。
(1)電力需要家で使用する電気機器の使用電力量の実測値をもとに、電気機器の始動時刻を変更した条件でデマンド値を模擬計算することで、設備全体の最大使用電力を抑制し、電気の基本料金を節約できる運用条件の検討が簡便に行える。このように電力需要家全体の全体デマンド値を減少させる電気機器の運用パターンを容易に推測することができる。
(2)電力需要家の電気設備の変更や使用する電力を抑制・停止する制御を行うことなく、一部の電気機器の始動時刻を調整することで対応できる。
(3)電気機器の運用調整は短い時間内での調整で済むため、生産工程や勤務時間帯に与える影響が少ない。
(4)模擬計算は予め実測した過去の電力量データを用いてもできるため、リアルタイムで計測する必要が無く、簡易な装置構成で低コストかつ容易に実施できる。
(5)電力供給側からみた場合には電力需要が平準化されて設備投資を低減できる。
本発明の模擬装置、運用パターン決定支援システムおよび運用パターン決定支援方法は、工場、ビルディング、大型商業施設、病院などの大口電力需要家は勿論のこと最大デマンド値で基本料金が決定される契約形態の電力需要家全体でも幅広く適用が可能である。
1,2,3,4,5,6,7,8:運用パターン決定支援システム
10:模擬装置
11:インターフェース部
12:記憶部
13:外部記憶部
14:演算部
15:入力部
16:表示部
20:部分計測部
30:全体計測部
40:通信回線
50:携帯端末
60:計測データ収集装置(iNC)
100:電力供給部
200:電力線
300:電気機器

Claims (10)

  1. 時刻情報が関連付けられた部分1,部分2,・・・,部分nの部分電力量値、および、時刻情報が関連付けられた全体電力量値を含む計測データを用いて運用パターンを決定する模擬装置であって、
    時刻情報が関連付けられた部分1,部分2,・・・,部分nの部分電力量値に基づいて部分の所定時間単位別の部分デマンド値を全ての部分1,部分2,・・・,部分nについて時刻別に算出する部分デマンド値算出手段と、
    時刻情報が関連付けられた全体電力量値を用いて電力需要家全体の所定時間単位別の全体デマンド値を時刻別に算出する全体デマンド値算出手段と、
    所定期間で部分1,部分2,・・・,部分nのうちの一の部分電力量値のタイムシフトを行うタイムシフト手段と、
    タイムシフトされた部分電力量値に基づいて模擬部分デマンド値を算出する模擬部分デマンド値算出手段と、
    前記全体デマンド値と前記模擬部分デマンド値との和から前記部分デマンド値を減じて模擬全体デマンド値を算出する模擬全体デマンド値算出手段と、
    前記全体デマンド値算出手段が算出した前記全体デマンド値の中で最大全体デマンド値を特定する最大全体デマンド値特定手段と、
    前記模擬全体デマンド値算出手段が算出した前記模擬全体デマンド値の中で最大模擬全体デマンド値を特定する最大模擬全体デマンド値特定手段と、
    前記最大模擬全体デマンド値が前記最大全体デマンド値よりも下回るときに当該最大模擬全体デマンド値を有するパターンを運用パターン候補に決定する候補決定手段と、
    所定時間単位別の前記全体デマンド値および前記模擬全体デマンド値のグラフを表示する表示手段と、
    を備え、
    前記タイムシフト手段、前記模擬部分デマンド値算出手段、前記模擬全体デマンド値算出手段、前記最大模擬全体デマンド値特定手段、及び前記候補決定手段による処理を繰り返し行い、複数の前記運用パターン候補の中で最小の最大模擬全体デマンド値を有する運用パターン候補を最適な運用パターンとして決定することを特徴とする模擬装置。
  2. 時刻情報が関連付けられた部分1,部分2,・・・,部分nの部分電力量値を含む計測データを用いて運用パターンを決定する模擬装置であって、
    時刻情報が関連付けられた部分1,部分2,・・・,部分nの部分電力量値に基づいて部分の所定時間単位別の部分デマンド値を全ての部分1,部分2,・・・,部分nについて時刻別に算出する部分デマンド値算出手段と、
    部分1,部分2,・・・,部分nの所定時間単位別の部分デマンド値を全て加算して電力需要家全体の所定時間単位別の全体デマンド値を時刻別に算出する全体デマンド値算出手段と、
    所定期間で部分1,部分2,・・・,部分nのうちの一の部分電力量値のタイムシフトを行うタイムシフト手段と、
    タイムシフトされた部分電力量値に基づいて模擬部分デマンド値を算出する模擬部分デマンド値算出手段と、
    前記全体デマンド値と前記模擬部分デマンド値との和から前記部分デマンド値を減じて模擬全体デマンド値を算出する模擬全体デマンド値算出手段と、
    前記全体デマンド値算出手段が算出した前記全体デマンド値の中で最大全体デマンド値を特定する最大全体デマンド値特定手段と、
    前記模擬全体デマンド値算出手段が算出した前記模擬全体デマンド値の中で最大模擬全体デマンド値を特定する最大模擬全体デマンド値特定手段と、
    前記最大模擬全体デマンド値が前記最大全体デマンド値よりも下回るときに当該最大模擬全体デマンド値を有するパターンを運用パターン候補に決定する候補決定手段と、
    所定時間単位別の前記全体デマンド値および前記模擬全体デマンド値のグラフを表示する表示手段と、
    を備え、
    前記タイムシフト手段、前記模擬部分デマンド値算出手段、前記模擬全体デマンド値算出手段、前記最大模擬全体デマンド値特定手段、及び前記候補決定手段による処理を繰り返し行い、複数の前記運用パターン候補の中で最小の最大模擬全体デマンド値を有する運用パターン候補を最適な運用パターンとして決定することを特徴とする模擬装置。
  3. 請求項1に記載の前記模擬装置
    電力需要家が有する電気機器その他の部分の使用電力または使用電力量に基づいて部分1,部分2,・・・,部分nの部分電力量値を算出して時刻情報およびIDとともに計測データとして登録するn個の部分計測部と、
    電力需要家の全体の使用電力または使用電力量に基づいて全体電力量値を算出して時刻情報およびIDとともに計測データとして登録する全体計測部と、
    を備え、
    前記模擬装置は、前記n個の部分計測部および前記全体計測部から通信または媒体を介して読み出された計測データを用いて前記運用パターンを決定することを特徴とする運用パターン決定支援システム。
  4. 請求項に記載の前記模擬装置
    電力需要家が有する電気機器その他の部分の使用電力または使用電力量に基づいて部分1,部分2,・・・,部分nの部分電力量値を算出して時刻情報およびIDとともに通信回線を介して前記模擬装置へ送信するn個の部分計測部と、
    電力需要家の全体の使用電力または使用電力量に基づいて全体電力量値を算出して時刻情報およびIDとともに通信回線を介して前記模擬装置へ送信する全体計測部と、
    を備え、前記模擬装置は、
    前記n個の部分計測部から送信された各値を用い、時刻情報とIDとが関連付けられた部分1,部分2,・・・,部分nの部分電力量値を含む計測データとして登録する部分計測手段と、前記全体計測部から送信された値を用い、時刻情報とIDとが関連付けられた全体電力量値を含む計測データとして登録する全体計測手段とをさらに備え、これらの計測データを用いて前記運用パターンを決定することを特徴とする運用パターン決定支援システム
  5. 請求項1に記載の前記模擬装置と、
    電力需要家が有する電気機器その他の部分の使用電力または使用電力量に基づいて部分1,部分2,・・・,部分nの部分電力量値を算出して時刻情報およびIDとともに通信回線を介して送信するn個の部分計測部と、
    電力需要家の全体の使用電力または使用電力量に基づいて全体電力量値を算出して時刻情報およびIDとともに通信回線を介して送信する全体計測部と、
    前記n個の部分計測部および前記全体計測部から送信された各値を用い、時刻情報とIDとが関連付けられた部分1,部分2,・・・,部分nの部分電力量値、および、時刻情報とIDとが関連付けられた全体電力量値を含む計測データとして登録する計測データ収集装置と、
    を備え、前記模擬装置は、前記計測データ収集装置から通信または媒体を介して読み出された前記計測データを用いて前記運用パターンを決定することを特徴とする運用パターン決定支援システム。
  6. 請求項に記載の前記模擬装置と、
    電力需要家が有する電気機器その他の部分の使用電力または使用電力量に基づいて部分1,部分2,・・・,部分nの部分電力量値を算出して時刻情報およびIDとともに計測データとして登録するn個の部分計測部と
    備え、前記模擬装置は、前記n個の部分計測部から通信または媒体を介して読み出された前記計測データを用いて前記運用パターンを決定することを特徴とする運用パターン決定支援システム。
  7. 請求項に記載の前記模擬装置と、
    電力需要家が有する電気機器その他の部分の使用電力または使用電力量に基づいて部分1,部分2,・・・,部分nの部分電力量値を算出して時刻情報およびIDとともに通信回線を介して送信するn個の部分計測部と、
    を備え、前記模擬装置は、前記n個の部分計測部から送信された各値を用い、時刻情報とIDとが関連付けられた部分1,部分2,・・・,部分nの部分電力量値を含む計測データとして登録する部分計測手段をさらに備え、前記計測データを用いて前記運用パターンを決定することを特徴とする運用パターン決定支援システム。
  8. 請求項2に記載の前記模擬装置と、
    電力需要家が有する電気機器その他の部分の使用電力または使用電力量に基づいて部分1,部分2,・・・,部分nの部分電力量値を算出して時刻情報およびIDとともに通信回線を介して送信するn個の部分計測部と、
    前記n個の部分計測部から送信された各値を用い、時刻情報とIDとが関連付けられた部分電力量値を含む計測データとして登録する計測データ収集装置と、
    を備え、
    前記模擬装置は、前記計測データ収集装置から通信または媒体を介して読み出された前記計測データを用いて前記運用パターンを決定することを特徴とする運用パターン決定支援システム。
  9. 時刻情報が関連付けられた部分1,部分2,・・・,部分nの部分電力量値、および、時刻情報が関連付けられた全体電力量値を含む計測データを用いて運用パターンを決定する運用パターン決定支援方法であって、
    時刻情報が関連付けられた部分1,部分2,・・・,部分nの部分電力量値に基づいて部分の所定時間単位別の部分デマンド値を全ての部分1,部分2,・・・,部分nについて時刻別に算出する部分デマンド値算出手順と、
    時刻情報が関連付けられた全体電力量値を用いて電力需要家全体の所定時間単位別の全体デマンド値を時刻別に算出する全体デマンド値算出手順と、
    所定期間で部分1,部分2,・・・,部分nのうちの一の部分電力量値のタイムシフトを行うタイムシフト手順と、
    タイムシフトされた部分電力量値に基づいて模擬部分デマンド値を算出する模擬部分デマンド値算出手順と、
    前記全体デマンド値と前記模擬部分デマンド値との和から前記部分デマンド値を減じて模擬全体デマンド値を算出する模擬全体デマンド値算出手順と、
    前記全体デマンド値算出手順により算出した前記全体デマンド値の中で最大全体デマンド値を特定する最大全体デマンド値特定手順と、
    前記模擬全体デマンド値算出手順により算出した前記模擬全体デマンド値の中で最大模擬全体デマンド値を特定する最大模擬全体デマンド値特定手順と、
    前記最大模擬全体デマンド値が前記最大全体デマンド値よりも下回るときに当該最大模擬全体デマンド値を運用パターン候補に決定する候補決定手順と、
    所定時間単位別の前記全体デマンド値および前記模擬全体デマンド値のグラフを表示する表示手順と、
    を備え、
    前記タイムシフト手順、前記模擬部分デマンド値算出手順、前記模擬全体デマンド値算出手順、前記最大模擬全体デマンド値特定手順、及び前記候補決定手順による処理を繰り返し行い、複数の前記運用パターン候補の中で最小の最大模擬全体デマンド値を有する運用パターン候補を最適な運用パターンとして決定することを特徴とする運用パターン決定支援方法
  10. 時刻情報が関連付けられた部分1,部分2,・・・,部分nの部分電力量値を含む計測データを用いて運用パターンを決定する運用パターン決定支援方法であって、
    時刻情報が関連付けられた部分1,部分2,・・・,部分nの部分電力量値に基づいて部分の所定時間単位別の部分デマンド値を全ての部分1,部分2,・・・,部分nについて時刻別に算出する部分デマンド値算出手順と、
    部分1,部分2,・・・,部分nの所定時間単位別の部分デマンド値を全て加算して電力需要家全体の所定時間単位別の全体デマンド値を時刻別に算出する全体デマンド値算出手順と、
    所定期間で部分1,部分2,・・・,部分nのうちの一の部分電力量値のタイムシフトを行うタイムシフト手順と、
    タイムシフトされた部分電力量値に基づいて模擬部分デマンド値を算出する模擬部分デマンド値算出手順と、
    前記全体デマンド値と前記模擬部分デマンド値との和から前記部分デマンド値を減じて模擬全体デマンド値を算出する模擬全体デマンド値算出手順と、
    前記全体デマンド値算出手順により算出した前記全体デマンド値の中で最大全体デマンド値を特定する最大全体デマンド値特定手順と、
    前記模擬全体デマンド値算出手順により算出した前記模擬全体デマンド値の中で最大模擬全体デマンド値を特定する最大模擬全体デマンド値特定手順と、
    前記最大模擬全体デマンド値が前記最大全体デマンド値よりも下回るときに当該最大模擬全体デマンド値を運用パターン候補に決定する候補決定手順と、
    所定時間単位別の前記全体デマンド値および前記模擬全体デマンド値のグラフを表示する表示手順と、
    を備え、
    前記タイムシフト手順、前記模擬部分デマンド値算出手順、前記模擬全体デマンド値算出手順、前記最大模擬全体デマンド値特定手順、及び前記候補決定手順による処理を繰り返し行い、複数の前記運用パターン候補の中で最小の最大模擬全体デマンド値を有する運用パターン候補を最適な運用パターンとして決定することを特徴とする運用パターン決定支援方法
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