JP6304458B2 - ラック軸及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、例えば自動車用操舵装置を構成するステアリング装置に組み込み、軸方向の変位に伴ってタイロッドを押し引きするラック軸及びその製造方法の改良に関する。
ステアリングホイールから入力された回転運動を舵角付与の為の直線運動に変換する為の機構として、ラック及びピニオンを使用する、ラックアンドピニオン式のステアリング装置が知られている。この様なラックアンドピニオン式ステアリング装置は、小型且つ軽量に構成でき、しかも剛性が高く良好な操舵感を得られる為、広く使用されている。
図16は、この様なラックアンドピニオン式ステアリング装置の1例を示している。このステアリング装置では、ステアリングホイール1の操作に伴って回転するステアリングシャフト2の動きを、自在継手3、3及び中間シャフト4を介して、ステアリングギヤユニット5の入力軸6に伝達する。該ステアリングギヤユニット5は、入力軸6により回転駆動されるピニオン軸と、該ピニオン軸と噛合したラック軸とを備える。入力軸6と共にピニオン軸が回転すると、ラック軸が軸方向に変位し、その両端部に結合した1対のタイロッド7、7を押し引きして、操舵輪に所望の舵角を付与する。
上述の様なステアリングギヤユニットとしては、例えば図17に示す様な、ピニオン軸8の1回転当たりのラック軸9の軸方向移動量に相当する比ストローク(ラック軸移動量/ピニオン1回転)を、ピニオン軸8の回転角度に応じて変化させた、バリアブルギヤレシオ(VGR)構造のステアリングギヤユニット5が知られている(特許文献1参照)。又、バリアブルギヤレシオ構造のステアリングギヤユニット5では、比ストロークを、ストローク中央付近(ステアリングセンタ側)で低い値に設定し、ストローク両端部(ステアリングエンド側)で高い値に設定する事で、ステアリング中央付近でのステアリング操作量に対するタイヤの切れ角を小さくし、直進走行時の走行安定性を向上させる事が行われている。
又、比ストロークの設定は、ラック歯10の諸元(歯同士のピッチ、歯の形状、歯筋の傾斜角等)を軸方向位置に応じて変化させる事で行われる。この為、該ラック歯10には、比ストロークが一定となる領域と、比ストロークが変化する領域とが、それぞれ設けられている。そして、このうちの比ストロークが変化する領域では、ラック歯10の歯面(側面)形状が、複雑な曲面形状となる。従って、この様なラック歯10は、切削加工により形成する事が困難であり、一般的には、塑性加工(鍛造加工)により形成する事が行われている。
鍛造加工によりラック歯を形成する場合、鍛造型の形状を変更する事でラック歯の形状を自由に設定できるといった利点があるが、鍛造加工の場合、素材の塑性流動を利用してラック歯を形成する為、該ラック歯には大きな加工ひずみが蓄えられる。この為、ラック歯の強度及び耐摩耗性等の向上を図る目的で、鍛造加工後に熱処理を施すと、ラック歯に大きな変形が生じ易く、必要とする精度を確保する事が難しくなる。
一方、ステアリング装置には、運転者の操舵操作に対して滑らかなフィーリング性が要求される。この為、ラック歯とピニオン歯との噛み合い精度を高め、ステアリングホイールの操作をタイロッドの変位へとスムーズに変換する事が望ましく、ラック歯にも高い精度(寸法精度、形状精度等)が要求される。特に、車両直進状態で行われる僅かな操舵操作は、直進性を維持する等の目的で高い頻度で行われる為、この様な操舵操作に対して滑らかなフィーリング性を実現する事が重要になる。そして、この為には、ストローク中央(ラック歯の軸方向中央)付近で、ステアリングギヤユニットの作動を滑らかにする事が重要になる。但し、上述した様に、ラック歯を鍛造加工により形成した場合には、その後に行う熱処理に伴う変形により、ラック歯の精度を確保する事が難しくなる。又、ラック歯の精度を確保する為には、鍛造加工に使用する鍛造型の修正等を繰り返し行う必要があり、開発コストの上昇、及び、製造コストの上昇を招く。
日本国特開2015−10685号公報
本発明は、上述の様な事情に鑑みて、低コストで、ラック歯に関して必要十分な精度を確保できる、ラック軸及び該ラック軸の製造方法を実現すべく発明したものである。
本発明のラック軸の製造方法は何れも、軸方向一部分にラック歯が設けられており、該ラック歯に噛合するピニオン歯を有するピニオン軸の1回転当たりのラック軸の移動量に相当する比ストロークが、少なくとも前記ラック歯の軸方向所定位置にて一定となる、ラック軸を製造対象とする。
尚、本明細書及び特許請求の範囲で、ラック歯の軸方向所定位置とは、ラック歯の軸方向に関する1点のみを指すのではなく、ある程度の幅を持った範囲(区間)を指す。
特に、第1発明のラック軸の製造方法の場合には、前記ラック歯を鍛造加工(熱間鍛造、温間鍛造、又は冷間鍛造)により形成し、熱処理(例えば焼入れ処理、及び焼戻し処理)を施した後、必要に応じて、軸の曲げ修正加工を施し、次いで、該ラック歯のうち前記比ストロークが一定となる軸方向中央部(のうち歯面又は歯面及び歯底)にのみ仕上加工(例えば研削加工)を施す。
これに対して、第2発明のラック軸の製造方法の場合には、前記ラック歯を鍛造加工(熱間鍛造、温間鍛造、又は冷間鍛造)により形成し、熱処理(例えば焼入れ処理、及び焼戻し処理)を施した後、必要に応じて、軸の曲げ修正加工を施し、次いで、該ラック歯のうち前記比ストロークが一定となる軸方向中央部及び軸方向両端部(のうち歯面又は歯面及び歯底)にのみ仕上加工(例えば研削加工)を施す。
尚、本明細書及び特許請求の範囲で、ラック歯の軸方向中央部とは、軸方向中央に存在する1点のみを指すのではなく、軸方向中央とその近傍(付近)を含む幅を持った範囲を指す。
上述した様な第1及び第2発明のラック軸の製造方法を実施する場合には、例えば、前記ラック歯を形成するのと同時に、前記ラック軸の背面のうち、前記仕上加工を施す部分と軸方向に関して整合する部分に、グリース保持用の凹溝を鍛造加工により形成する事ができる。
尚、本明細書及び特許請求の範囲で、ラック軸に関して背面とは、ピニオン軸と対向する面を前面としたときの反対側の面をいう。
又、本発明のラック軸の製造方法を実施する場合には、例えば、前記ラック歯に前記比ストロークが変化する可変ギヤ部を有する、ラック軸を製造対象とする事ができる。
尚、この様な構成を有するラック軸とピニオン軸とにより構成されるラックアンドピニオン式ステアリングギヤユニットが、バリアブルギヤレシオ構造のステアリングギヤユニットと呼ばれる。
又、本発明のラック軸の製造方法を実施する場合には、例えば、前記比ストロークが前記ラック歯の軸方向全長に亙り一定となる、ラック軸を製造対象とする事ができる。
尚、この様な構成を有するラック軸とピニオン軸とにより構成されるラックアンドピニオン式ステアリングギヤユニットが、コンスタントギヤレシオ(CGR)構造のステアリングギヤユニットと呼ばれる。
又、本発明のラック軸は何れも、軸方向一部分に鍛造加工部位であるラック歯が設けられており、該ラック歯に噛合するピニオン歯を有するピニオン軸の1回転当たりのラック軸の移動量に相当する比ストロークが、少なくとも前記ラック歯の軸方向所定位置にて一定となっている。
特に、第3発明のラック軸の場合には、少なくとも表層部に熱処理硬化層が形成された前記ラック歯のうち、前記比ストロークが一定となる軸方向中央部のみに仕上加工部を設けている。別な表現によれば、鍛造加工後、熱処理が施された前記ラック歯のうち、前記比ストロークが一定となる軸方向中央部のみに仕上加工が施されている。
或いは、第4発明のラック軸の様に、少なくとも表層部に熱処理硬化層が形成された前記ラック歯のうち、前記比ストロークが一定となる軸方向中央部及び軸方向両端部のみに仕上加工部を設けている。別な表現によれば、鍛造加工後、熱処理が施された前記ラック歯のうち、前記比ストロークが一定となる軸方向中央部及び軸方向両端部のみに仕上加工が施されている。
又、上述した様な第3及び第4発明のラック軸を実施する場合には、例えば、前記ラック軸の背面のうち、前記ラック歯に設けられた前記仕上加工部と軸方向に関して整合する部分に、グリース保持用の凹溝を設ける事ができる。
又、本発明のラック軸を実施する場合には、例えば、前記ラック歯に、前記比ストロークが変化する可変ギヤ部を設ける事ができる。
或いは、前記比ストロークを、前記ラック歯の軸方向全長に亙り一定とする事ができる。
上述の様に構成する、本発明のラック軸及びその製造方法によれば、ラック歯に関して必要十分な精度を確保できるラック軸を、低コストで得る事ができる。
即ち、本発明の場合には、鍛造加工によりラック歯を形成し、熱処理を施した後、ラック歯のうち比ストロークが一定となる軸方向中央部のみに仕上加工を施す、又は、軸方向中央部及び軸方向両端部のみに仕上加工を施している。
この為、鍛造加工後のラック歯の精度を低く設定したり、熱処理後の精度を低く設定(例えば曲がり許容値を大きく設定)した場合にも、仕上加工が施された軸方向中央部に関しては、ステアリングギヤユニットの作動を滑らかにする事ができ、車両直進状態で頻繁に行われる操舵操作に対して滑らかなフィーリング性を実現する事が可能になる。
この様に、本発明の場合には、比ストロークが一定となるラック歯の軸方向中央部のみに仕上加工を施すか、又は、軸方向中央部及び軸方向両端部のみに仕上加工を施す為、仕上加工範囲を少なく抑えつつ、運転者にとって特に重要な直進状態でのフィーリング性を滑らかにする事が可能になる。
又、仕上加工範囲を少なく抑えられると共に、鍛造加工に使用する鍛造型の修正等を繰り返し行ったり、鍛造型の精度を必要以上に高く維持しなくても済む為、開発コストや製造コストを抑える事もできる。
この結果、本発明によれば、ラック歯に関して滑らかなフィーリング性を実現する上で必要十分な精度を確保できるラック軸を、低コストで得る事ができる。
又、本発明のグリース保持用の凹溝により、ステアリングギヤユニットを構成した状態で、ラック軸の背面を支持するラックガイドと、該ラック軸の背面に形成した凹溝との間に、グリースを保持する事ができる。この為、ラック歯の軸方向中央部(ストローク中央付近)でのステアリングギヤユニットの作動特性を、長期間に亙り良好に維持する事ができる。又、前記凹溝は、ラック歯を鍛造加工により加工するのと同時に加工できる。しかも、該凹溝の形成範囲を、運転者にとってフィーリング性が特に重要になる範囲に限定する事で、鍛造型の製造コストの上昇も抑えられる。従って、ラック軸の製造コストを十分に抑える事ができる。
本発明の第1実施形態を示す、ステアリングギヤユニットの断面図。 図1のII−II断面図。 第1実施形態の比ストロークを示す線図(A)及びラック軸を取り出して前面側から見た図(B)。 第1実施形態のラック歯の軸方向中央部の拡大図。 第1実施形態のラック歯とピニオン歯との噛合状態を示す断面図。 第1実施形態のラック軸の製造工程の1例を示すフローチャート。 (A)〜(D)は、第1実施形態の鍛造加工を工程順に示す断面図。 本発明の第2実施形態を示す、図3(B)に相当する図。 本発明の第3実施形態に関して、ラック軸を前面側、側面側及び背面側の三方から見た図。 第3実施形態のラック軸の背面の軸方向中央部の拡大図。 (A)〜(F)は、第3実施形態のラック軸の背面に形成可能な凹溝パターンの6例を示す模式図。 本発明の第4実施形態を示す、図3(B)に相当する図。 本発明の第5実施形態を示す、図3(B)に相当する図。 本発明の第6実施形態を示す、図9に相当する図。 (A)及び(B)は、本発明の変形例の比ストロークをそれぞれ示す線図である。 本発明の対象となるラック軸を組み込んだステアリングギヤユニットを備えた自動車用操舵装置の1例を示す図。 従来構造のステアリングギヤユニットに関して、比ストロークを示す線図及びラック軸とピニオン軸との噛合部を示す図。
[第1実施形態]
本発明の第1実施形態に就いて、図1〜7を参照しつつ説明する。本実施形態のステアリングギヤユニット5aは、バリアブルギヤレシオ構造のラックアンドピニオン式ステアリングギヤユニットであり、ハウジング11と、ピニオン軸8aと、ラック軸9aと、押圧手段12とを備えている。
ハウジング11は、車体に固定されるもので、ラック軸9aの軸方向中間部を収容する、両端が開口した円筒状の第一収容体13aと、ピニオン軸8aの先半部を収容する、一端のみが開口した有底円筒状の第二収容体13bと、押圧手段12を収容する第三収容体13cとを、一体的に備えている。
ピニオン軸8aは、外周面の先端寄り部分にピニオン歯14を設けている。ピニオン軸8aは、先半部を第二収容体13bの内側に挿入した状態で、この第二収容体13bに対し、1対の転がり軸受15a、15bにより回転のみ可能に支持されている。
ラック軸9aは、炭素鋼、ステンレス鋼等の金属材製で、前面の軸方向一端寄り部分(図1の左端寄り部分)に、鍛造加工により形成された鍛造加工部位であるラック歯10aが設けられている。ラック軸9aの外周面は、ラック歯10aを形成した部分を除き、円筒面である。即ち、ラック軸9aの外周面の断面形状は、軸方向に関してラック歯10aから外れた部分では円形であり、軸方向に関してラック歯10aを形成した部分では、ラック歯10aに対応する部分が直線で、残りの部分が円弧形である。又、図5に示す様に、ラック歯10aの表層部には、例えばHv500以上である、熱処理硬化層16が形成されている。
又、本実施形態のステアリングギヤユニット5aの場合、ピニオン軸8a(ステアリングホイール)の1回転当たりのラック軸9aの軸方向移動量に相当する比ストローク(ラック軸移動量/ピニオン1回転)を、ピニオン軸8aの回転角度に応じて変化させている。より具体的には、図3(A)に示す様に、ストローク中央付近(ステアリングセンタ側)で、比ストロークを低い値で一定に設定すると共に、ストローク両端部(ステアリングエンド側)で、比ストロークを高い値で一定に設定し、これらストローク中央付近とストローク端部との間部分で、比ストロークを変化させる様に設定している。
この為に、ラック歯10aの諸元(歯同士のピッチ、歯の形状、歯筋の傾斜角等)を、軸方向位置に応じて変化させている。具体的には、図3(B)に示す様に、ラック歯10aの軸方向中央部(ピニオン軸8aの回転角が例えば0度〜±90度となる範囲)を、センタ側不変ギヤ部17とし、ラック歯10aの歯筋を直線状(歯面を平坦面状)とすると共に、歯同士のピッチを小さく設定している。又、ラック歯10aの軸方向両端部(ピニオン8aの回転角が例えば−180度未満となる範囲及び+180度よりも大きくなる範囲)を、エンド側不変ギヤ部18、18とし、ラック歯10aの歯筋を直線状(歯面を平坦面状)とすると共に、歯同士のピッチを大きく設定している。更に、ラック歯10aの軸方向中間部(センタ側不変ギヤ部17とエンド側不変ギヤ部18との間部分、ピニオン8aの回転角が例えば−180度以上−90度未満となる範囲、及び、+90度以上180度以下となる範囲)を、可変ギヤ部19、19とし、ラック歯10aの歯筋を曲線状(歯面を曲面状)とすると共に、傾斜角度(捩れ角度)及び歯同士のピッチを軸方向端部側に向かうに従って次第に大きくなるように変化させている。
更に、本実施形態の場合には、図3、4に斜格子模様を付した部分である、ラック歯10aのうちのセンタ側不変ギヤ部17の歯面(側面)のみを、他の部分(エンド側不変ギヤ部18、18及び可変ギヤ部19)に比べて、寸法精度及び形状精度の高い、仕上加工が施された仕上加工部としている。
又、ステアリングギヤユニット5aを構成する押圧手段12は、第三収容体13cの内側に収容されており、ラックガイド40と、ばね41とを備える。そして、このうちのラックガイド40の先端面である押圧面を、ラック軸9aの背面のうち、このラック軸9aを挟んでピニオン軸8aと反対側の部分に対し、このラック軸8aの軸方向の摺動を可能に接触させている。又、この状態で、ばね41により、ラックガイド40をラック軸8aの背面に向け、弾性的に押圧している。これにより、ピニオン歯14とラック歯10aとの噛合部に予圧を付与する事で、この噛合部で異音が発生するのを抑制すると共に、ステアリング装置の操作感を向上させている。尚、ラックガイド40は、全体が低摩擦材により造られているか、或いは、ラック軸9aの背面と摺接する押圧面に低摩擦材層を有している。
次に、バリアブルギヤレシオ構造の本実施形態のステアリングギヤユニット5aを構成する、ラック軸9aの製造方法に就いて説明する。
本実施形態のラック軸9aは、例えば図6に示す様な工程順に製造する。
先ず、ステップ1(S1)で、素材となる、炭素鋼、ステンレス鋼等の金属材製で、断面形状が円形のコイル材又はバー材(棒状部材)を用意する。
次に、ステップ2(S2)で、素材に対し、焼鈍の処理を施す事により、該素材の内部ひずみを取り除く。
次に、ステップ3(S3)で、焼鈍の処理を施した素材に対し、外径研削又は引抜加工を施す事により、該素材の外径寸法を所望の大きさに整える。
次に、ステップ4(S4)で、処理を施した素材を所定の長さに切断する事により、所定の長さを有する円柱状の中間素材を得る。
次に、ステップ5(S5)で、中間素材に対し、両端加工を施す事により、該中間素材の両端面に、ボールジョイントをねじ止め固定する為のねじ孔を形成する。
次に、ステップ6(S6)で、両端加工を施した中間素材(第一中間素材20)に対し、前面の軸方向一端寄り部分に冷間鍛造加工(塑性加工)を施す事により、当該部分にラック歯10aを形成する。
より具体的には、図7(A)に示す様に、円杆状の第一中間素材20を、受型21の上面に設けた、断面円弧形の凹溝部22内にセット(載置)する。この凹溝部22の内面の曲率半径は、ラック軸9aの背面部分の曲率半径とほぼ(加工力解除に伴うスプリングバック分を除き)一致している。
次いで、図7(B)に示す様に、凹溝部22に沿って長い押圧パンチ23の先端面(下端面)により第一中間素材20をこの凹溝部22に向けて強く押圧する、据え込み鍛造加工を行う。押圧パンチ23の先端面の形状は、一般的には平坦面とする。但し、凹溝部22の幅方向(図7の左右方向)に関して、曲率半径が大きな凹曲面としたり、幅方向両端部が受型21に向けて直線的又は曲線的に突出する、(据え込み鍛造加工後の形状の上端部を抱き込む様な)凹形状とする事もできる。何れにしても、図7(B)に示した据え込み鍛造加工では、第一中間素材20の軸方向一部でラック歯10aを形成すべき部分を、上下方向に押し潰すと共に、水平方向の幅寸法を拡げて、第二中間素材24とする。
次いで、第二中間素材24を、受型21の凹溝部22から取り出して、図7(C)に示す様に、ダイス25に設けた保持孔26の底部に挿入(セット)する。この保持孔26は、U字形の断面形状を有し、底部27の曲率半径は、受型21の凹溝部22の内面の曲率半径と、ほぼ一致している。又、保持孔26を構成する1対の内側面28、28は、互いに平行な平面としている。更に、該保持孔26の上端開口部には、上方に向かう程互いの間隔が拡がる方向に傾斜した、1対のガイド傾斜面部29、29を設けている。
第二中間素材24を、ダイス25の保持孔26にセットしたならば、次いで、図7(C)→(D)に示す様に、この保持孔26内に歯成形用パンチ30を挿入し、この歯成形用パンチ30により、第二中間素材24を保持孔26内に強く押し込む。この歯成形用パンチ30の下面には、得るべきラック歯10aに見合う(完成後の形状に対して凹凸が反転した)形状の、成形用の波形凹凸を設けている。又、第二中間素材24は、保持孔26の内面により、ラック歯10aを形成すべき平坦面部31を除き、拘束されている。この為、歯成形用パンチ30により第二中間素材24を保持孔26内に強く押し込む事で、該第二中間素材24のうちの平坦面部31が、波形凹凸に倣って塑性変形し、図7(D)に示す様なラック歯10aを有する、ラック軸9aに加工される。又、必要に応じて、ラック歯10aの形状精度及び寸法精度をより良好にする為に、図7(D)の工程の後に、サイジング加工を施す事もできる。
次に、ステップ7(S7)で、鍛造加工(歯加工)を施したラック軸9aに対し、熱処理を施す事により、ラック歯10aの硬度等の機械的性質を向上させる。より具体的には、本実施形態の場合には、該ラック歯10aに、浸炭又は浸炭窒化処理、焼き入れ処理、焼き戻し処理からなる硬化熱処理を施し、ラック歯10aの表層部(例えば表面から5〜15mmの深さまでの範囲)に、硬さがHv500以上の熱処理硬化層16を形成する。但し、上述の様な熱処理工程に代えて、例えば、高周波焼き入れ処理を施す事もできる。
次に、ステップ8(S8)で、熱処理を施したラック軸9aに対し、曲がり修正加工等の矯正加工を施す。
次に、ステップ9(S9)で、曲がり修正加工を施したラック軸9aのうち、ラック歯10aの軸方向中央部(センタ側不変ギヤ部17)のみに対し、仕上加工(表面仕上げ処理)を施す。具体的には、センタ側不変ギヤ部17の歯面(側面、図3、4の斜格子模様部分)のみに対し、研削加工による仕上加工(表面仕上げ処理)を施す。これにより、センタ側不変ギヤ部17に仕上加工部を形成する。
そして、最後のステップ10(S10)で、ラック軸9aの洗浄を行い、このラック軸9aの製造作業を完了する。
以上の様な工程により製造される本実施形態のステアリングギヤユニット5aを構成するラック軸9aによれば、コストを抑えつつ、ラック歯10aに関して必要十分な精度を確保する事が可能になる。
即ち、本実施形態の場合には、冷間鍛造加工によりラック歯10aを形成し、熱処理を施した後、ラック歯10aのうち比ストロークが一定となる軸方向中央部(センタ側不変ギヤ部17)のみに仕上加工を施している。この為、鍛造加工後のラック歯10aの精度を低く設定したり、熱処理後の精度を低く設定(例えば曲がり許容値を大きく設定)した場合にも、仕上加工が施された軸方向中央部(センタ側不変ギヤ部17)に関しては、ステアリングギヤユニット5aの作動を滑らかにする事ができ、車両直進状態で頻繁に行われる操舵操作に対して滑らかなフィーリング性を実現する事が可能になる。
この様に、本実施形態の場合には、比ストロークが一定となるラック歯10aの軸方向中央部(センタ側不変ギヤ部17)のみに仕上加工を施す為、仕上加工範囲を少なく抑えつつ、運転者にとって特に重要な直進状態でのフィーリング性を滑らかにする事が可能になる。又、仕上加工範囲を少なく抑えられると共に、鍛造加工に使用する鍛造型(ダイス25、歯成形用パンチ30)の修正等を繰り返し行ったり、鍛造型の精度を必要以上に高く維持しなくても済む為、開発コストや製造コストを抑える事もできる。この結果、本実施形態の場合には、ラック歯10aに関して滑らかなフィーリング性を実現する上で必要十分な精度を確保できるラック軸9aを、低コストで得る事ができる。又、本実施形態の場合には、図3(A)の様に、比ストロークを設定している為、ステアリング中央付近でのステアリング操作量に対するタイヤの切れ角を小さくし、直進走行時の走行安定性を向上させる事ができる。
[第2実施形態]
本発明の第2実施形態に就いて、図8を参照しつつ説明する。本実施形態の場合には、ラック軸9bの前面の軸方向一部分に形成したラック歯10aのうち、軸方向中央部に設けたセンタ側不変ギヤ部17(の歯面、図8の斜格子模様部分)だけでなく、軸方向両端部に設けたエンド側不変ギヤ部18、18(の歯面)に対しても、研削加工等の仕上加工を施し、当該部分(図8の斜線模様部分)に仕上加工部を設けている点が、第1実施形態の場合と異なる。
以上の様な構成を有する本実施形態のラック軸9bによれば、ステアリングホイールの戻り性能を向上する事が可能になる。即ち、ラック歯10aのうち、エンド側不変ギヤ部18、18の寸法精度及び形状精度が悪く、ピニオン歯14(図2、5参照)との間の摩擦抵抗が大きくなると、ステアリングホイールの戻り易さ(ストロークエンド付近までハンドルを切って離した際の戻り易さ、又は、セルフアライニングトルクによる戻り易さ)が悪くなる可能性がある。これに対し、本実施形態の場合には、エンド側不変ギヤ部18、18の寸法精度及び形状精度を良好にできる為、ピニオン歯14との間の摩擦抵抗を低く抑える事が可能になり、ステアリングホイールの戻り性能を向上させる事ができる。
仕上加工以外のラック軸9bの製造方法を含め、その他の構成及び作用効果に就いては、第1実施形態の場合と同様である。
[第3実施形態]
本発明の第3実施形態に就いて、図9〜11を参照しつつ説明する。本実施形態の場合には、ラック軸9cの背面のうち、仕上加工が施されたセンタ側不変ギヤ部17と軸方向に関して整合する部分に、グリース保持用の凹溝32を設けた点が、第1実施形態の場合と異なる。
本実施形態の場合には、例えば、図7(D)に示した、ダイス25の保持孔26の底部27に、凹溝32加工用の凹凸部を形成しておく事で、該凹溝32を、ラック軸9cの前面にラック歯10aを形成するのと同時に鍛造加工により形成している。又、凹溝32は、ラックガイド40(図2参照)の押圧面と接触する部分にのみ形成されており、ラック軸9cの背面の周方向に離隔した状態で配置された、ひし形模様を軸方向に連続させた如き1対の斜格子状凹溝部33、33により構成されている。
但し、凹溝32の形状は、上述の様な形状に限定されず、例えば図11に示した様な形状を採用できる。具体的には、図11(A)の様に、ラック軸9cの背面に全幅(図11の上下方向全幅)に亙って伸びた周方向に長い周方向凹溝部34、34を、軸方向等間隔に形成したり、図11(C)の様に、ラック軸9cの背面に軸方向に伸びた軸方向凹溝部35、35を、周方向等間隔に形成する事もできるし、図11(E)の様に、図11(A)の周方向凹溝部34、34と図11(C)の軸方向凹溝部35、35とを重ね合わせた(組み合わせた)如き構成を採用する事もできる。又、図11(B)に示した様に、ラック軸9cの背面の片半部(図11の上半部)と他半部(図11の下半部)とに互いに離隔して配置された周方向に長い周方向凹溝部34a、34bを、軸方向等間隔に形成したり、図11(D)の様に、ラック軸9cの背面に軸方向に伸びた軸方向凹溝部35a、35bを、該ラック軸9cの背面の片半部と他半部とに偏らせた状態で形成する事もできるし、図11(F)の様に、図11(B)の周方向凹溝部34a、34bと図11(D)の軸方向凹溝部35a、35bとを組み合わせた如き構成を採用する事もできる。
何れの形状を採用した場合にも、本実施形態の場合には、ステアリングギヤユニット5a(図1、2参照)を構成した状態で、ラック軸9cの背面を支持するラックガイド40(図2参照)と、該ラック軸9cの背面に形成した凹溝32との間に、グリースを保持する事ができる。この為、ストローク中央付近でのステアリングギヤユニット5aの作動特性を、長期間に亙り良好に維持する事ができる。又、本実施形態の場合には、凹溝32をラック歯10aを冷間鍛造加工により加工するのと同時に加工できる。しかも、該凹溝32の形成範囲を、運転者にとってフィーリング性が特に重要になる範囲に限定している為、鍛造型の製造コストの上昇も抑えられる。従って、ラック軸9cの製造コストを十分に抑える事ができる。
鍛造加工以外のラック軸9cの製造方法を含め、その他の構成及び作用効果に就いては、第1実施形態の場合と同様である。
なお、凹溝32の形成範囲は、センタ側不変ギヤ部17と軸方向に関して整合する部分を少なくとも含んでいればよい。即ち、凹溝32の形成範囲は、センタ側不変ギヤ部17よりも軸方向に関して長くしてもよい。
[第4実施形態]
本発明の第4実施形態に就いて、図12を参照しつつ説明する。本実施形態の場合には、ラック軸9dの前面の軸方向一部分に形成するラック歯10bの諸元が、第1〜3実施形態の場合とは異なっている。即ち、本実施形態のステアリングギヤユニット5bの場合、ピニオン軸8a(図1、2参照)の1回転当たりのラック軸9dの軸方向移動量に相当する比ストローク(ラック軸移動量/ピニオン1回転)を、ピニオン軸8aの回転角度に応じて変化させず、一定としている。この為、本実施形態の場合には、ラック歯10bの諸元(歯同士のピッチ、歯の形状、歯筋の傾斜角等)を、軸方向位置に応じて変化させずに一定としており、ラック歯10bの軸方向全長に亙る範囲で、比ストロークが一定となる様にしている。
以上の様に、本実施形態の場合には、コンスタントギヤレシオ(CGR)構造のステアリングギヤユニットを構成するラック軸9dを対象としているが、この様なラック軸9dの場合にも、第1実施形態の場合と同様に、ラック歯10の軸方向中央部(の歯面)にのみ、研削加工等の仕上加工を施し、当該部分(図12の斜格子模様部分)に仕上加工部を設けている。
以上の様な構成を有する本実施形態の場合、ラック歯10bを、切削加工に比べて製造コストを抑えられる鍛造加工により加工した場合にも、運転者にとって特に重要な直進状態でのフィーリング性を滑らかにする事が可能になる。
ラック軸9dの製造方法を含め、その他の構成及び作用効果に就いては、第1実施形態の場合と同様である。
[第5実施形態]
本発明の第5実施形態に就いて、図13を参照しつつ説明する。本実施形態の場合には、第4実施形態の場合と同様に、ラック歯10bの諸元を、軸方向位置に応じて変化させずに一定とし、ラック歯10bの軸方向全長に亙る範囲で、比ストロークを一定としたラック軸9eに関して、軸方向中央部(の歯面、図13の斜格子模様部分)だけでなく、軸方向両端部(の歯面)に対しても、研削加工等の仕上加工を施し、当該部分(図13の斜線模様部分)に仕上加工部を設けている。
以上の様な構成を有する本実施形態の場合には、第2実施形態の場合と同様に、ステアリングホイールの戻り性能を向上する事が可能になる。
その他の構成及び作用効果に就いては、第1、第2、及び、第4実施形態の場合と同様である。
[第6実施形態]
本発明の第6実施形態に就いて、図14を参照しつつ説明する。本実施形態の場合には、第4実施形態の場合と同様に、ラック歯10bの諸元を、軸方向位置に応じて変化させずに一定とし、ラック歯10bの軸方向全長に亙る範囲で、比ストロークを一定としたラック軸9fに関して、該ラック軸9fの背面のうち、仕上加工が施された軸方向中央部と軸方向に関して整合する部分に、1対の斜格子状凹溝部33、33から成る、グリース保持用の凹溝32を設けている。
以上の様な構成を有する本実施形態の場合には、第3実施形態の場合と同様に、ストローク中央付近でのステアリングギヤユニットの作動特性を、長期間に亙り良好に維持する事ができる。
その他の構成及び作用効果に就いては、第1、第3、及び、第4実施形態の場合と同様である。
なお、本発明は上述した実施形態に限定されるものでなく、適宜、変形、改良等が可能である。
例えば、図15Aに示すように、ストローク中央付近(ステアリングセンタ側)で、比ストロークを高い値で一定に設定すると共に、ストローク両端部(ステアリングエンド側)で、比ストロークを低い値で一定に設定し、これらストローク中央付近とストローク端部との間部分で、比ストロークを変化させる様に設定してもよい。
また、図15Bに示すように、ストローク中央付近で、比ストロークを低い値で一定に設定すると共に、ストローク両端部まで高い比ストロークとなるように変化させてもよい。この場合、図15Bに示すように、ストローク両端部では、比ストロークが一定に設定される部分がない。なお、図示しないが、ストローク両端部に、比ストロークが一定の部分を短く設定してもよい。
この場合にも、図15Aや図15Bに示す比ストロークに応じて、ラック歯10aの諸元(歯同士のピッチ、歯の形状、歯筋の傾斜角等)を、軸方向位置で変化させればよい。
本発明は、上述した各実施形態の構造を、適宜組み合わせて実施する事が可能である。例えば、第2実施形態と第3実施形態の構造を組み合わせたり、第5実施形態と第6実施形態の構造とを組み合わせる事で、ラック軸の背面のうち、ラック歯の軸方向両端部と整合する部分にも、グリース保持用の凹溝を設ける事ができる。又、ラック歯を鍛造加工により形成する為の具体的な製造方法に就いては、実施の形態で示した方法に限定されず、鍛造加工に分類されるものであれば、従来から知られた各種の方法を採用する事ができる。又、鍛造加工後に施す熱処理、及び、仕上加工に就いても同様に、実施の形態で示した方法に限定されず、従来から知られた各種方法を採用する事ができる。又、本発明を実施する場合に、仕上加工に就いては、ラック歯の歯面(側面)だけでなく、底部や歯先にも施す事ができる。
本出願は、2015年9月3日出願の日本特許出願2015−173808に基づくものであり、その内容はここに参照として取り込まれる。
1 ステアリングホイール
2 ステアリングシャフト
3 自在継手
4 中間シャフト
5、5a ステアリングギヤユニット
6 入力軸
7 タイロッド
8、8a ピニオン軸
9、9a〜9f ラック軸
10、10a、10b ラック歯
11 ハウジング
12 押圧手段
13a〜13c 第一〜第三収容体
14 ピニオン歯
15a、15b 転がり軸受
16 熱処理硬化層
17 センタ側不変ギヤ部
18 エンド側不変ギヤ部
19 可変ギヤ部
20 第一中間素材
21 受型
22 凹溝部
23 押圧パンチ
24 第二中間素材
25 ダイス
26 保持孔
27 底部
28 内側面
29 ガイド傾斜面部
30 歯成形用パンチ
31 平坦面部
32 凹溝
33 斜格子状凹溝部
34、34a、34b 周方向凹溝部
35、35a、35b 軸方向凹溝部

Claims (10)

  1. 軸方向一部分にラック歯が設けられており、該ラック歯に噛合するピニオン歯を有するピニオン軸の1回転当たりのラック軸の移動量に相当する比ストロークが、少なくとも前記ラック歯の軸方向所定位置にて一定となる、ラック軸の製造方法であって、
    前記ラック歯を鍛造加工により形成し、熱処理を施した後、該ラック歯のうち前記比ストロークが一定となる軸方向中央部にのみ仕上加工を施す事を特徴とするラック軸の製造方法。
  2. 軸方向一部分にラック歯が設けられており、該ラック歯に噛合するピニオン歯を有するピニオン軸の1回転当たりのラック軸の移動量に相当する比ストロークが、少なくとも前記ラック歯の軸方向所定位置にて一定となる、ラック軸の製造方法であって、
    前記ラック歯を鍛造加工により形成し、熱処理を施した後、該ラック歯のうち前記比ストロークが一定となる軸方向中央部及び軸方向両端部にのみ仕上加工を施す事を特徴とするラック軸の製造方法。
  3. 前記ラック歯を形成するのと同時に、前記ラック軸の背面のうち、前記仕上加工を施す部分と軸方向に関して整合する部分に、グリース保持用の凹溝を鍛造加工により形成する、請求項1又は2に記載したラック軸の製造方法。
  4. 前記ラック歯に、前記比ストロークが変化する可変ギヤ部が設けられている、請求項1〜3のうちの何れか1項に記載したラック軸の製造方法。
  5. 前記比ストロークが、前記ラック歯の軸方向全長に亙り一定である、請求項1〜3のうちの何れか1項に記載したラック軸の製造方法。
  6. 軸方向一部分に鍛造加工部位であるラック歯が設けられており、該ラック歯に噛合するピニオン歯を有するピニオン軸の1回転当たりのラック軸の移動量に相当する比ストロークが、少なくとも前記ラック歯の軸方向所定位置にて一定となる、ラック軸であって、
    少なくとも表層部に熱処理硬化層が形成された前記ラック歯のうち、前記比ストロークが一定となる軸方向中央部のみに仕上加工部が設けられている事を特徴とするラック軸。
  7. 軸方向一部分に鍛造加工部位であるラック歯が設けられており、該ラック歯に噛合するピニオン歯を有するピニオン軸の1回転当たりのラック軸の移動量に相当する比ストロークが、少なくとも前記ラック歯の軸方向所定位置にて一定となる、ラック軸であって、
    少なくとも表層部に熱処理硬化層が形成された前記ラック歯のうち、前記比ストロークが一定となる軸方向中央部及び軸方向両端部のみに仕上加工部が設けられている事を特徴とするラック軸。
  8. 前記ラック軸の背面のうち、前記ラック歯に設けられた前記仕上加工部と軸方向に関して整合する部分に、グリース保持用の凹溝が形成されている、請求項6又は7に記載したラック軸。
  9. 前記ラック歯に、前記比ストロークが変化する可変ギヤ部が設けられている、請求項6〜8のうちの何れか1項に記載したラック軸。
  10. 前記比ストロークが、前記ラック歯の軸方向全長に亙り一定である、請求項6〜8のうちの何れか1項に記載したラック軸。
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