以下、本発明に係る測定結果表示装置、測定システムおよび測定結果表示用プログラムの実施の形態について、添付図面を参照して説明する。
図1に示す測定システム100は、「測定システム」の一例であって、測定装置1、携帯情報端末2、データサーバ3、および「測定対象」に配設されるICタグTg、バーコードラベルLbや特定用マークMaなどを備えて構成されている。なお、ICタグTg、バーコードラベルLbおよび特定用マークMaについては、測定対象に配設されている既存のICタグ、既存のバーコードラベルおよび既存のマーク(測定システム100とは無関係に測定対象に配設されているICタグ、バーコードラベルおよびマーク)を利用することもできる。
また、以下の説明においては、「測定結果表示装置」、「測定システム」および「測定結果表示用プログラム」の発明についての理解を容易とするために、一例として、図2,3に示す電源装置50の配電盤Xを「測定対象」として電流値や温度を測定してその測定結果を表示するものとする。この場合、電源装置50は、配電盤Xを収容する筐体の正面側に一対の扉51,51が配設されると共に、感電事故の防止を目的として、図3に破線で示すように、扉51,51を開けた状態において配電盤Xが露出することのないように、配電盤Xの正面側にカバー52が取り外し可能に取り付けられている。また、図3に示すように、配電盤Xは、搭載機器Xa〜XdやケーブルX1a〜X3a,X1b〜X3bなどを備えて構成されている。
さらに、図2に示すように、一例として、電源装置50における扉51には、バーコードラベルLbおよび特定用マークMaが貼付されると共に、扉51の取っ手51aには、ICタグTgが吊り下げられている。この場合、バーコードラベルLbは、「識別符号表示」の一例であって、各「測定対象」毎に個別的に付与された「識別符号(一例として、英数字で構成された管理番号)」を表す模様(バーコード)が印刷されたラベルで構成されている。また、特定用マークMaは、後述するように「測定結果表示装置」の「撮像部」によって「測定対象(本例では、電源装置50)を撮像したときに、「測定対象」に対する「測定結果表示装置」の位置や姿勢を把握するための検出用マーカーの一種であって、一例として、「測定対象」の正面における四隅にそれぞれ貼付されている。
さらに、ICタグTg(NFCタグ)は、「ICタグ」の一例であって、各「測定対象」毎に個別的に付与された「識別符号」を記録した識別符号データD3が記憶させられている。なお、バーコードラベルLbおよびICタグTgの双方を電源装置50に配設した例について説明するが、「ICタグリーダー」が存在しない「測定結果表示装置」を使用するときには、「測定対象」にバーコードラベルLbだけを配設すればよいし、また、「撮像部」が存在しない「測定結果表示装置」を使用するときには、「測定対象」にICタグTgだけを配設すればよい。
一方、測定装置1は、「測定装置」の一例であって、各種の「測定対象」の物理量を測定して測定結果データD1を生成すると共に、生成した測定結果データD1を「測定対象」に関連付けてデータサーバ3に送信可能に構成されている。具体的には、図1に示すように、測定装置1は、一例として、複数の測定モジュール11,11・・、通信部12、処理部13および記憶部14を備え、各測定モジュール11を「測定対象」における任意の「測定部位」に取り付けた状態において測定処理を実行し、各測定モジュール11から出力される測定値データD0に基づいて生成した測定結果データD1を外部装置に送信することができるように構成されている。なお、同図では、測定モジュール11を3つだけ図示している。
この場合、本例の測定装置1(測定システム100)では、各種の物理量(電流値、電圧値、抵抗値、電力値および位相などの電気的パラメータや、温度、湿度、輝度(光度)、照度、歪み、雨量および流量等の各種パラメータ)を測定して測定値データD0を出力可能に構成された各種の測定モジュール11のなかから、用途に応じた測定モジュール11を選択して「測定対象」の任意の「測定部位」に装着して使用することができるように構成されている。なお、本例では、一例として、「温度」を測定可能に構成された測定モジュール11(温度測定モジュール)を配電盤Xの搭載機器Xa〜Xdおよび配電盤Xの表面にそれぞれ装着すると共に、「電流値」を測定可能に構成された測定モジュール11(クランプ型の電流測定モジュール)を配電盤XのケーブルX1a(または、ケーブルX1b)、ケーブルX2a(またはケーブルX2b)、およびケーブルX3a(またはケーブルX3b)にそれぞれ装着して測定処理を実行するものとする。
通信部12は、後述するように、通信ネットワークNを介してデータサーバ3に接続可能に構成されると共に、処理部13の制御に従って測定結果データD1(「測定結果データ」の一例)をデータサーバ3に送信可能に構成されている。処理部13は、測定装置1を総括的に制御する。具体的には、各測定モジュール11を制御して測定処理を実行させると共に、各測定モジュール11から出力される測定値データD0を記憶部14に記憶させる。また、処理部13は、記憶部14から測定値データD0を読み出して測定結果データD1を生成すると共に、生成した測定結果データD1を、通信部12から通信ネットワークNを介してデータサーバ3に送信する処理を実行する。記憶部14は、上記の測定値データD0などを記憶する。
また、携帯情報端末2は、「測定結果表示装置」に相当し、一例として、測定結果表示用プログラムDpをインストールした既存のスマートフォン、または、測定結果表示用プログラムDpをインストールした既存のタブレット端末で構成されている。この場合、広義には、「スマートフォン」は「PDA(携帯情報端末)の機能が備わった携帯電話」を意味し、「タブレット端末」は「タッチパネル等のポインティングデバイスと表示装置とを備えた携帯情報端末」を意味するが、本明細書では、この広義の「スマートフォン」および広義の「タブレット端末」のうちの「各種プログラムのインストールによって任意の機能を付加したり、端末の操作環境や表示環境等をカスタマイズしたりすることができるもの」を「スマートフォン」や「タブレット端末」という。
この携帯情報端末2は、図1に示すように、カメラ21、ICタグリーダー22、測位部23、Gセンサ24、通信部25、操作部26、表示部27、処理部28および記憶部29を備えている。なお、実際の携帯情報端末2は、上記の各構成要素21〜29の他に、「スマートフォン」または「タブレット端末」としての機能を実現するための各種の構成要素を備えているが、本願発明についての理解を容易とするために、これらの構成要素についての図示および説明を省略する。カメラ21は、「撮像部」に相当し、電源装置50の正面像やバーコードラベルLbの撮像データD4等を生成して処理部28に出力する。また、カメラ21は、処理部28と相俟って「位置検出部」および「姿勢検出部」を構成し、後述するように、画像解析処理によって「測定対象」に対する携帯情報端末2の位置を特定可能な撮像データD4(特定用マークMa等を撮像した撮像データD4)を生成して処理部28に出力する。
ICタグリーダー22は、「タグリーダー」に相当し、一例として、NFCタグリーダーで構成されている。このICタグリーダー22は、処理部28の制御に従い、測定対象に配設されたICタグTgに記憶されている識別符号データD3を読み出して処理部28に出力する。測位部23は、「測位部」の一例であって、処理部28の制御に従い、GPS衛星4,4・・から送信されたGPS信号Sgを受信すると共に、受信したGPS信号Sgに基づいて携帯情報端末2の現在位置を測位して測位データD2を生成し、生成した測位データD2を処理部28に出力する「測位処理」を実行する。なお、GPS信号Sgに基づく現在位置の測位の具体的な手順については公知のため、詳細な説明を省略する。
Gセンサ24は、「姿勢検出部」に相当し、一例として、X方向、Y方向およびZ方向の3方向への携帯情報端末2の加速度をそれぞれ測定して携帯情報端末2の姿勢の変化を特定可能な加速度データD5を出力する3軸加速度センサで構成されている。通信部25は、「通信部」の一例であって、通信ネットワークNに接続可能に構成されると共に、処理部28の制御に従い、通信ネットワークNを介してデータサーバ3に接続して、識別符号特定用データDa、測定対象位置特定用データDb、測定対象像データDxおよび測定結果データD1などのデータを送受信する。操作部26は、表示部27の前面側に配設されたタッチパネルや、携帯情報端末2を「スマートフォン」または「タブレット端末」としての機能させるための各種の操作スイッチを備え、操作に応じた操作信号を処理部28に出力する。表示部27は、一例として液晶表示パネルを備え、処理部28の制御に従い、測定結果表示画面30(図6〜11)などの各種の表示画面を表示する。
処理部28は、「処理部」の一例であって、携帯情報端末2を総括的に制御する。具体的には、処理部28は、測定装置1による測定処理の測定結果を表示する測定結果表示処理に先立ち、後述するように、測定対象を特定可能な各種の「測定対象特定データ(測位データD2、識別符号データD3および撮像データD4や、識別符号特定用データDaおよび測定対象位置特定用データDb等)」を取得すると共に、取得した「測定対象特定データ」に基づいて測定対象を特定する測定対象特定処理を実行する。なお、測定対象特定処理の具体的な内容については、後に詳細に説明する。
また、処理部28は、測定対象特定処理によって特定した測定対象を示す測定対象像の測定対象像データDx(「測定対象を示す測定対象像の画像データ」の一例)と、特定した測定対象についての測定結果が記録された測定結果データD1と、特定した測定対象についての属性データDcとを、通信ネットワークNを介してデータサーバ3から取得して記憶部29に記憶させる(「画像データ取得処理」および「測定結果データ取得処理」の一例)。さらに、処理部28は、記憶部29に記憶させた測定対象像データDxおよび測定結果データD1に基づき、任意の測定対象についての測定結果をその測定対象の測定対象像に対応付けて表示する測定結果表示画面30(図6〜11参照)を表示部27に表示させると共に、属性データDcに基づく属性情報表示31(図6参照)を測定結果表示画面30に表示させる。
記憶部29は、「記憶部」の一例であって、測定結果表示用プログラムDp、識別符号特定用データDa、測定対象位置特定用データDb、属性データDc、測定対象像データDxおよび測定結果データD1などを記憶する。この場合、測定結果表示用プログラムDpや、各データDa,Db,Dc,Dx、D1などを記憶するための「記憶部」は、携帯情報端末2の内蔵メモリで構成された記憶部29に限定されず、携帯情報端末2に装着された各種のリムーバブルメモリを「記憶部」として使用することもできる。
データサーバ3は、「外部装置」としての「データサーバ」の一例であって、識別符号特定用データDa、測定対象位置特定用データDb、属性データDc、測定対象像データDxおよび測定結果データD1などを記憶すると共に、後述するように、携帯情報端末2からの送信要求に応じて、これら各データDa,Db,Dc,Dx,D1を携帯情報端末2に送信する。なお、データサーバ3については、この測定システム100専用のサーバーを容易して使用することもできるが、各データDa,Db,Dc,Dx,D1を記憶可能な既存のデータサーバをデータサーバ3として使用することもできる。
この場合、上記の識別符号特定用データDaは、「第1の関連付けデータ」および「第2の関連付けデータ」の一例であって、この識別符号特定用データDaには、各「測定対象」に対して個別的に付与された「識別符号」が、その「測定対象」に関連付けて記録されている。この識別符号特定用データDaは、一例として、「測定対象」に測定装置1を設置した者(「測定対象」に付与する「識別番号」を決定した者:「測定対象」にバーコードラベルLbやICタグTgを設置する者)がパーソナルコンピュータ等を使用して生成して、データサーバ3に記憶させる。
また、上記の測定対象位置特定用データDbは、「第3の関連付けデータ」の一例であって、この測定対象位置特定用データDbには、「測定対象」の位置が、その「測定対象」に関連付けて記録されている。この測定対象位置特定用データDbは、一例として、「測定対象」に測定装置1を設置した者が、上記の携帯情報端末2における測位部23と同様の測位部を備えた装置によって「測定対象」の現在位置を測位して、その測位結果を「測定装置」に関連付けて測定対象位置特定用データDbとしてデータサーバ3に記憶させる。
さらに、上記の属性データDcは、「属性データ」の一例であって、この属性データDcには、「測定対象」の属性が、その「測定対象」に関連付けて記録されている。この場合、本例では、「属性」の一例として、「測定対象の製造メーカ名、型式および製造年月日」、「測定対象の仕様や、構成回路の回路図」、および「測定対象の耐用年数や、前回メンテナンス日時および作業者名」などの各種の情報が記録されている。この属性データDcは、一例として、「測定対象」に測定装置1を設置した者が、がパーソナルコンピュータ等を使用して生成して、データサーバ3に記憶させる。
また、上記の測定対象像データDxは、一例として、「測定対象」の全体像を撮像した画像データと、「測定対象」内に規定される各「測定部位」に設置される測定モジュール11(各測定モジュール11によって測定される測定値)を上記の画像データの画像(測定対象像)における各「測定部位」の位置に関連付けた情報とで構成されている。なお、本例では、一例として、「測定対象」に測定装置1を設置した者が、「測定対象」を撮像して上記の「画像データ」を生成すると共に、各「測定部位」に設置した測定モジュール11を画像データ内の各「測定部位」に関連付けた情報を「画像データ」に付加して測定対象像データDxを生成し、生成した測定対象像データDxをデータサーバ3に記憶させる。
この場合、電源装置50の配電盤Xを「測定対象」とする本例においては、図4に示すように、配電盤Xの像PX(搭載機器Xa〜Xdの像PXa〜PXd、ケーブルX1a〜X3aの像PX1a〜PX3a、およびケーブルX1b〜X3bの像PX1b〜PX3b)の画像データに、搭載機器Xa〜XdおよびケーブルX1a〜X3a,X1b〜X3bに設置される測定モジュール11を各像PXa〜PXd,PX1a〜PX3a,PX1b〜PX3bの各位置に関連付けた情報が付加されて測定対象像データDxが構成されている。
なお、この測定対象像データDxについては、測定モジュール11の設置者がデータサーバ3に記憶させる上記の例に代えて、携帯情報端末2の利用者がカメラ21を用いて配電盤Xを撮像して測定対象像データDxを生成してデータサーバ3に記憶させてもよい。また、「測定対象を示す測定対象像の画像データ」は、「測定対象」を撮像して生成した「画像データ(撮像データ)」に限定されず、描画によって生成した「測定対象像(一例として、配電盤Xの設計データ等に基づいて描画した線画)」の「画像データ」を測定対象像データDxとして使用することもできる。
次に、測定システム100による温度や電圧値の測定処理、および測定結果の表示の方法について、添付図面を参照して説明する。
この測定システム100の使用に際しては、「測定対象」を特定するための情報の登録作業、「測定対象」の全体像(または、任意の測定部位の像)の測定対象像データDxの登録作業、および「測定対象」に測定装置1を接地する設置作業を実施する。なお、この測定システム100では、複数の「測定対象」についての測定処理および測定結果表示処理を実行することができるが、測定処理および測定結果表示処理についての理解を容易とするために、「測定対象」としての電源装置50(配電盤X)についての測定処理および測定結果表示処理だけを実施する例について以下に説明する。
まず、測定装置1によって生成される測定結果データD1に基づく測定結果を携帯情報端末2によって表示させる際に、測定結果を表示させるべき「測定対象」が電源装置50(配電盤X)であると特定するための識別符号特定用データDaおよび測定対象位置特定用データDbと、測定結果と共に表示させるべき「測定対象の属性」についての属性データDcとをデータサーバ3に登録する作業を実施する。
この場合、この測定システム100では、識別符号特定用データDaおよび測定対象位置特定用データDbのいずれか一方だけを使用して「測定対象」を特定することもできるが、一例として、識別符号特定用データDaを使用した電源装置50(配電盤X)の特定、および測定対象位置特定用データDbを使用した電源装置50(配電盤X)の特定の双方を実行可能とするために、識別符号特定用データDaおよび測定対象位置特定用データDbの双方をデータサーバ3に登録する例について説明する。また、識別符号特定用データDaを用いた「測定対象」の特定については、バーコードラベルLbおよびICタグTgのいずれか一方だけを使用して「測定対象」を特定することもできるが、一例として、バーコードラベルLbを使用した電源装置50(配電盤X)の特定、およびICタグTgを使用した電源装置50(配電盤X)の特定の双方を実行可能とする例について説明する。
具体的には、まず、電源装置50(配電盤X)に対して個別的に付与する「識別符号」を決定する。次いで、決定した「識別符号」を電源装置50(配電盤X)に関連付けて記録して識別符号特定用データDaを生成すると共に、生成した識別符号特定用データDaをデータサーバ3に送信して記憶させる。これにより、識別符号特定用データDaの登録作業が完了する。続いて、上記の「識別符号」を単独で記録して識別符号データD3を生成し、生成した識別符号データD3をICタグTgに記憶させると共に、上記の「識別符号」を示すバーコードを粘着シートに印刷してバーコードラベルLbを製作する。なお、上記の識別符号特定用データDaの生成やデータサーバ3への登録作業、識別符号データD3の生成やICタグTgへの記憶の作業、およびバーコードラベルLbの製作作業については、電源装置50(配電盤X)が設置されている場所(測定装置1の設置作業を実施する場所)とは無関係に任意の場所で実施することができる。
この場合、電源装置50に貼付されている既存のバーコードラベルをバーコードラベルLbとして使用するときには、電源装置50が設置されている場所に移動してバーコードラベルLbを撮像し、その撮像データを画像解析処理することによってバーコードラベルLbに印刷されている識別符号を特定すると共に、特定した「識別符号」を電源装置50(配電盤X)に関連付けて記録して識別符号特定用データDaを生成したり、特定した「識別符号」を単独で記録して識別符号データD3を生成したりする。
また、電源装置50に配設されている既存のICタグをICタグTgとして使用するときには、電源装置50が設置されている場所に移動してICタグTgに記憶されている識別符号データD3を読み取り、識別符号データD3に記録されている「識別符号」を電源装置50(配電盤X)に関連付けて記録して識別符号特定用データDaを生成したり、識別符号データD3に記録されている「識別符号」を示すバーコードを印刷してバーコードラベルLbを製作したりする。
続いて、電源装置50(配電盤X)が設置されている場所において、携帯情報端末2の測位部23と同様の測定部を有する情報処理端末(図示せず)を用いて電源装置50(配電盤X)の現在位置を測位する。次いで、測位した「現在位置」を電源装置50(配電盤X)に関連付けて記録して測定対象位置特定用データDbを生成すると共に、生成した測定対象位置特定用データDbをデータサーバ3に送信して記憶させる。これにより、測定対象位置特定用データDbの登録作業が完了する。なお、上記の「現在位置」の測位については、携帯情報端末2の測位部23を使用して実施することもできる。
次いで、電源装置50(配電盤X)についての前述した「属性」に応じて属性データDcを生成すると共に、生成した属性データDcをデータサーバ3に送信して記憶させる。これにより、属性データDcの登録作業が完了する。続いて、電源装置50(配電盤X)に測定装置1等を設置する作業、および配電盤Xの全体像の測定対象像データDxを登録する作業を実施する。具体的には、まず、電源装置50の扉51,51を開けると共にカバー52を取り外して配電盤Xを露出させ、搭載機器Xa〜XdやケーブルX1a〜X3a,X1b〜X3bなどの各測定部位が撮像範囲内に含まれるように、例えば図示しないデジタルスチルカメラによって配電盤Xを撮像する。
次いで、撮像された画像データの画像を表示させた状態において、各搭載機器Xa〜Xdや各ケーブルX1a〜X3a,X1b〜X3bに設置される各測定モジュール11を、搭載機器Xaの像PXaの位置、搭載機器Xbの像PXbの位置、搭載機器Xcの像PXcの位置、搭載機器Xdの像PXdの位置、ケーブルX1a,X1bの像PX1a,PX1bの位置、ケーブルX2a,X2bの像PX2a,PX2bの位置、およびケーブルX3a,X3bの像PX3a,PX3bの位置にそれぞれ関連付ける情報を生成する。
続いて、配電盤Xを撮像した画像データ、および上記の関連付けの情報に基づいて測定対象像データDxを生成すると共に、生成した測定対象像データDxをデータサーバ3に送信して電源装置50(配電盤X)に関連付けて記憶させる。これにより、測定対象像データDxの登録作業が完了する。なお、上記の測定対象像データDxの生成作業(配電盤Xの撮像)については、携帯情報端末2のカメラ21を使用して実施することもできる。
続いて、電源装置50の配電盤Xに測定装置1を設置する。この際には、通信部12、処理部13および記憶部14が収容された本体部を電源装置50の筐体内に設置すると共に、配電盤Xの搭載機器Xa〜XdおよびケーブルX1a〜X3a,X1b〜X3bなどに各測定モジュール11を設置する。この際には、温度測定用の測定モジュール11を搭載機器Xa〜Xdおよび配電盤Xの表面にそれぞれ装着し、かつ、電流測定用の測定モジュール11をケーブルX1a,X1b、ケーブルX2a,X2b、およびケーブルX3a,X3bにそれぞれ装着して処理部13に接続する。次いで、通信部12を通信ネットワークNに接続する。次いで、図2に示すように、電源装置50の扉51に特定用マークMaやバーコードラベルLbを貼付すると共に、取っ手51aにICタグTgを吊り下げる。これにより、測定装置1等の設置作業が完了する。
次いで、測定装置1の図示しない操作部を操作して(または、通信ネットワークNを介して遠隔操作して)配電盤Xについての「測定処理」の処理条件を設定する。この際には、一例として、各測定モジュール11を用いて毎正時に「温度」や「電流値」を測定し、その測定結果を示す測定結果データD1をデータサーバ3に送信するように設定する。以上により、測定システム100による「測定処理」および「測定結果表示処理」を実行する準備が整う。
この後、測定装置1の図示しない操作部の操作(または、通信ネットワークNを介しての遠隔操作)によって「測定処理」の開始が指示されたときに、処理部13は、毎正時毎に各測定モジュール11を制御して「温度」や「電流値」を測定させると共に、各測定モジュール11から出力される測定値データD0を記憶部14に記憶させる。また、処理部13は、記憶部14に記憶させた測定値データD0に基づいて測定結果データD1を生成すると共に、生成した測定結果データD1を通信部12からデータサーバ3に送信させて電源装置50(配電盤X)に関連付けて記憶させる。これにより、電源装置50(配電盤X)についての測定結果データD1が1時間毎にデータサーバ3に順次記憶される。
一方、電源装置50の保守管理者が配電盤Xの動作状態を点検する際には、測定結果表示用プログラムDpをインストールした携帯情報端末2を携帯して電源装置50(配電盤X)の設置場所に移動する。次いで、携帯情報端末2の操作部26を操作して測定結果表示用プログラムDpを起動させて、図示しないメニュー画面から「測定対象の特定」との処理を選択する。この際に、処理部28は、識別符号特定用データDaおよび測定対象位置特定用データDbが記憶部29に記憶されているか否かを判別し、記憶されていないときには、通信部25を制御してデータサーバ3から識別符号特定用データDaおよび測定対象位置特定用データDbを送信させて記憶部29に記憶させる。次いで、処理部28は、以下に説明する特定方法A〜Cの3種類の方法のうちから利用者によって選択された方法で「測定対象」を特定する。
まず、特定方法Aが選択されたときには、バーコードラベルLbおよび識別符号特定用データDaに基づいて「測定対象」を特定する(「測定対象特定処理」の一例)。具体的には、この特定方法Aでは、電源装置50の扉51に貼付されているバーコードラベルLbをカメラ21によって撮像する。この際に、処理部28は、測定結果表示用プログラムDpの記述に従い、カメラ21から出力された撮像データD4を対象とする画像解析処理を実行し、撮像データD4の画像(この例では、バーコードラベルLbのバーコード)の「識別符号(「識別符号表示によって示されている識別符号」の一例)」を特定する。次いで、処理部28は、特定した「識別符号」に関連付けられている「測定対象」が識別符号特定用データDaに記録されているか否かを検索する。これにより、特定した「識別符号」に関連付けられている「測定対象」が電源装置50(配電盤X)であると特定される。
また、特定方法Bが選択されたときには、ICタグTgおよび識別符号特定用データDaに基づいて「測定対象」を特定する(「測定対象特定処理」の他の一例)。具体的には、この特定方法Bでは、電源装置50の取っ手51aに吊り下げられているICタグTgに携帯情報端末2のICタグリーダー22接近させてICタグTgから識別符号データD3を読み取る。この際に、処理部28は、ICタグリーダー22によって読み取られた識別符号データD3に記録されている「識別符号」を特定し、特定した「識別符号」に関連付けられている「測定対象」が識別符号特定用データDaに記録されているか否かを検索する。これにより、特定した「識別符号」に関連付けられている「測定対象」が電源装置50(配電盤X)であると特定される。
さらに、特定方法Cが選択されたときには、携帯情報端末2の現在位置(すなわち、電源装置50(配電盤X)の現在位置)についての測位結果と測定対象位置特定用データDbとに基づいて「測定対象」を特定する(「測定対象特定処理」のさらに他の一例)。具体的には、この特定方法Cでは、電源装置50(配電盤X)の近傍に位置した状態において現在位置の測位を開始させる。この際に、処理部28は、測位部23を制御して携帯情報端末2の現在位置を測位させ、測位部23は、GPS衛星4,4・・からのGPS信号Sgを受信して現在位置を測位して、その測位結果を測位データD2として処理部28に出力する。また、処理部28は、測位データD2によって特定される位置に関連付けられた「測定対象」が測定対象位置特定用データDbに記録されているか否かを検索する。これにより、現在位置に位置している「測定対象」が電源装置50(配電盤X)であると特定される。
次いで、処理部28は、上記の「測定対象特定処理」によって特定した「測定対象(本例では、電源装置50の配電盤X)」を対象とする測定結果表示処理を開始する。具体的には、処理部28は、測定結果表示用プログラムDpの記述に従い、まず、特定された電源装置50(配電盤X)についての測定対象像データDx、測定結果データD1および属性データDcが記憶部29に記憶されているか否かを判別する。この際に、電源装置50(配電盤X)についての測定対象像データDx、測定結果データD1および属性データDcのうちのいずれか、または、すべてが記憶されていないときには、通信部25を制御して、電源装置50(配電盤X)に対応付けられている測定対象像データDx、測定結果データD1および属性データDcのうちから、不足するデータ(記憶部29に記憶されていないデータ)をデータサーバ3から送信させて記憶部29に記憶させる(「画像データ取得処理」および「測定結果データ取得処理」の一例)。
次いで、処理部28は、測定結果表示用プログラムDpの記述に従い、一例として、「カメラを測定対象に向けて下さい」とのメッセージを表示部27に表示させると共に(図示せず)、カメラ21を制御して撮像処理を開始させる。また、処理部28は、図5に示すうに、カメラ21から出力される撮像データD4に基づく画像を表示部27に表示させる。この際に、処理部28は、撮像データD4を画像解析することにより、電源装置50に貼付されている4つの特定用マークMaのうちのいずれかが撮像範囲に含まれていないと判別したときには、一例として、「測定対象から離れて下さい」とのメッセージを表示部27に表示させる(図示せず)。これにより、携帯情報端末2(カメラ21)を手にした利用者が電源装置50から離間することにより、カメラ21による撮像範囲内に4つの特定用マークMaのすべてが含まれる状態となる。
また、撮像データD4の解析によって特定用マークMaの像を検出することができなかったときに、処理部28は、一例として、「測定対象に近付いて下さい」とのメッセージを表示部27に表示させる(図示せず)。これにより、携帯情報端末2(カメラ21)を手にした利用者が電源装置50に接近することにより、特定用マークMaの像を検出可能な撮像データD4がカメラ21から出力される状態となる。
一方、電源装置50に貼付されている4つの特定用マークMaの像を正常に検出し得る撮像データD4がカメラ21から出力されたとき(電源装置50との離間距離が適当な距離範囲内で、かつ、カメラ21を向けた先に電源装置50(配電盤X)が存在する状態となっているとき)に、処理部28は、測定結果表示用プログラムDpの記述に従い、測定結果表示画面30を表示部27に表示させる。この際に、処理部28は、図6に示すように、測定対象像データDxに基づく像PXを測定結果表示画面30内に表示させると共に、測定結果データD1に基づく測定結果表示32a〜32d,33a〜33cを像PXに重ねて測定結果表示画面30内に表示させ、かつ属性データDcに基づく属性情報表示31を測定結果表示画面30内に表示させる。
具体的には、処理部28は、測定結果データD1に記録されている各測定モジュール11による測定値をそれぞれ特定すると共に、測定対象像データDxに記録されている各測定モジュール11による各「測定部位」の位置をそれぞれ特定する。次いで、処理部28は、配電盤Xの搭載機器Xaに設置されている測定モジュール11の測定結果を示す測定結果表示32aを搭載機器Xaの像PXaに重ねて表示させ、搭載機器Xbに設置されている測定モジュール11の測定結果を示す測定結果表示32bを搭載機器Xbの像PXbに重ねて表示させ、搭載機器Xcに設置されている測定モジュール11の測定結果を示す測定結果表示32cを搭載機器Xcの像PXcに重ねて表示させ、かつ搭載機器Xdに設置されている測定モジュール11の測定結果を示す測定結果表示32dを搭載機器Xdの像PXdに重ねて表示させる。
また、処理部28は、ケーブルX1a,X1bに設置されている測定モジュール11の測定結果を示す測定結果測定結果表示33aをケーブルX1aの像PX1a(または、ケーブルX1bの像PX1b)に重ねて表示させ、ケーブルX2a,X2bに設置されている測定モジュール11の測定結果を示す測定結果測定結果表示33aをケーブルX2aの像PX2a(または、ケーブルX2bの像PX2b)に重ねて表示させ、かつケーブルX3a,X3bに設置されている測定モジュール11の測定結果を示す測定結果測定結果表示33aをケーブルX3aの像PX3a(または、ケーブルX3bの像PX3b)に重ねて表示させる。さらに、処理部28は、属性データDcに基づき、電源装置50(配電盤X)に関する前述した「属性」を示す文字列(図示を省略する)からなる属性情報表示31を測定結果表示画面30内に表示させる。
これにより、同図に示すように、各搭載機器Xa〜Xdについて測定された測定結果表示32a〜32d(この例では、搭載機器Xa〜Xdのそれぞれの温度を示す数値:以下、これらを区別しないときには「測定結果表示32」ともいう)や、各ケーブルX1a〜X3a,X1b〜X3bについて測定された測定結果表示32a〜32d(この例では、各ケーブルX1a〜X3a,X1b〜X3bを流れる電流の電流値を示す数値:以下、これらを区別しないときには「測定結果表示33」ともいう)が、搭載機器Xa〜XdやケーブルX1a〜X3a,X1b〜X3bの像PXa〜PXd,PX1a〜PX3a,PX1b〜PX3bの位置に対応付けられて測定結果表示画面30内にそれぞれ表示され、併せて、電源装置50(配電盤X)に関する各種の「属性」を特定可能な属性情報表示31が測定結果表示画面30内に表示される。
この場合、本例の測定システム100(携帯情報端末2)では、扉51,51を閉じ、かつカバー52を装着した状態のまま、電源装置50(配電盤X)に向けて携帯情報端末2をかざす(電源装置50(配電盤X)にカメラ21を向ける)ことで、扉51,51およびカバー52の奥に存在する配電盤Xの各搭載機器Xa〜Xdや各ケーブルX1a〜X3a,X1b〜X3bについての測定装置1による測定結果や、電源装置50(配電盤X)の属性を示す属性情報表示31が測定結果表示画面30内に表示される。
したがって、この測定システム100(携帯情報端末2)を用いた保守作業に際しては、出願人が開示しているクランプ式電流計を使用した保守作業時とは異なり、保守作業の度に各ケーブルX1a〜X3a,X1b〜X3b等をクランプセンサによってクランプする作業を行うことなく、測定結果を得ることができる。また、属性情報表示31の表示により、測定結果に対応する「測定対象」の属性を把握することができる結果、例えば、測定結果として異常な結果が表示されているときに、そのような表示結果が得られた理由を容易に推定することができ、また、必要に応じて各種の対策を施すことも可能となる。
また、本例の測定システム100(携帯情報端末2)では、単に各搭載機器Xa〜Xdおよび各ケーブルX1a〜X3a,X1b〜X3bについての測定結果が表示されるのではなく、各搭載機器Xa〜Xdおよび各ケーブルX1a〜X3a,X1b〜X3bについての各測定結果表示32,33が、配電盤Xの像PXにおける各搭載機器Xa〜Xdおよび各ケーブルX1a〜X3a,X1b〜X3bの像PXa〜PXd,PX1a〜PX3a,PX1b〜PX3bに重なって測定結果表示画面30に表示される(「測定結果を測定対象像に対応させて測定結果表示画面に表示させる」との処理の一例)。したがって、この測定システム100(携帯情報端末2)では、携帯情報端末2(表示部27)から視線を外したとしても、再び測定結果表示画面30を見たときに、配電盤Xにおける搭載機器Xa〜Xdおよび各ケーブルX1a〜X3a,X1b〜X3b等の各「測定部位」についての測定結果がどのような測定値であるかを確実かつ容易に認識することが可能となっている。
一方、測定結果表示画面30内に表示されている各像PXa〜PXd,PX1a〜PX3a,PX1b〜PX3bや各測定結果表示32,33が小さ過ぎて読み取りが困難なときには、これらを拡大して表示させる。具体的には、配電盤Xにおける各搭載機器Xa〜Xdおよび各ケーブルX1a〜X3a,X1b〜X3bのうちの搭載機器Xa,Xbについての測定結果を拡大して表示させるときには、携帯情報端末2のカメラ21を電源装置50(配電盤X)に向けたまま電源装置50(配電盤X)に接近する。この際に、処理部28は、カメラ21からの撮像データD4の画像解析処理の結果、およびGセンサ24からの加速度データD5に基づき、カメラ21やGセンサ24(すなわち携帯情報端末2)が電源装置50(配電盤X)に接近したと判別する(「位置検出部によって測定対象に対する測定結果表示装置の位置の変化が検出されたとき」の一例)。
また、処理部28は、撮像データD4の解析結果や加速度データD5に基づき、携帯情報端末2の移動量を演算すると共に、図7に示すように、その演算結果に応じて測定結果表示画面30内の像PXを拡大して表示させる(「検出された位置の変化に対応させて測定対象像の大きさを変化させる」との処理の一例)。さらに、処理部28は、拡大した像PXにおける像PXa,PXbの位置に測定結果表示32a,32bを拡大して表示させる。これにより、配電盤Xの全体像である像PXの各所に各測定結果表示32,33を表示させていた状態と比較して、搭載機器Xa,Xbの測定結果(この例では、像PXa,PXbに重なって表示された測定結果表示32a,32b)の視認性が向上する。なお、同図、および後に参照する図8〜11の例では、図6に示す例において測定結果表示画面30内に表示させていた属性情報表示31を非表示としているが、この属性情報表示31を測定結果表示画面30内に表示させた状態を維持させることもできる。
なお、本例とは相違するが、携帯情報端末2が電源装置50(配電盤X)から離間させられたときには、処理部28は、カメラ21からの撮像データD4の画像解析処理の結果、およびGセンサ24からの加速度データD5に基づき、カメラ21やGセンサ24(すなわち携帯情報端末2)が電源装置50(配電盤X)から離間したと判別する(「位置検出部によって測定対象に対する測定結果表示装置の位置の変化が検出されたとき」の他の一例)。この際に、処理部28は、撮像データD4の解析結果や加速度データD5に基づき、携帯情報端末2の移動量を演算すると共に、その演算結果に応じて測定結果表示画面30内の像PXを縮小して表示させると共に(「検出された位置の変化に対応させて測定対象像の大きさを変化させる」との処理の他の一例:図示せず)、縮小した像PXの各部に測定結果表示32,33等を縮小して表示させる。
また、搭載機器Xa,Xbについての測定結果表示32a,32bを測定結果表示画面30に表示させている状態において、この測定結果表示32a,32bに代えて、搭載機器Xc,Xdについての測定結果を表示させるときには、携帯情報端末2を右方向に向ける。この際に、処理部28は、Gセンサ24からの加速度データD5に基づき、Gセンサ24(すなわち携帯情報端末2)が電源装置50(配電盤X)に対して右向きに移動させられたと判別する(「姿勢検出部によって測定対象に対する測定結果表示装置の姿勢の変化が検出されたとき」の一例)。なお、Gセンサ24からの加速度データD5に代えて、カメラ21からの撮像データD4を画像解析することにより、例えば特定用マークMaの像の位置が変化したときに、帯情報端末2が電源装置50(配電盤X)に対して右向きに移動させられたと判別させることもできる(「姿勢検出部によって測定対象に対する測定結果表示装置の姿勢の変化が検出されたとき」の他の一例)。
また、処理部28は、加速度データD5(または、撮像データD4の解析結果)に基づき、携帯情報端末2の姿勢の変化方向および変化量を演算すると共に、図8に示すように、その演算結果に応じて測定結果表示画面30内の像PXをスクロールして表示させる(「検出された姿勢の変化に対応させて測定対象像の表示位置を変化させる」との処理の他の一例)。これにより、搭載機器Xa,Xbの像PXa,PXb等に代わって搭載機器Xc,Xdの像PXc,PXdが測定結果表示画面30内に表示される。さらに、処理部28は、配電盤Xの像PXにおける像PXb,PXdの位置に測定結果表示32c,32dを表示させる。これにより、配電盤Xの全体像である像PXの各所に各測定結果表示32,33を表示させていた状態と比較して、搭載機器Xc,Xdの測定結果(この例では、像PXc,PXdに重なって表示された測定結果表示32c,32d)の視認性が向上する。
一方、上記の例とは相違するが、本例の測定システム100(携帯情報端末2)では、図6に示すように、配電盤Xの全体像である像PXの各所に測定結果表示32,33を表示させている状態において、測定結果表示33a〜33cが小さ過ぎて読み取りが困難なときに、数値(この例では、測定された温度を示す数値)による測定結果の表示に代えて、配電盤Xにおける各測定部位(この例では、搭載機器Xa〜Xdおよび配電盤Xの表面)についての測定結果を、測定温度範囲毎に予め規定された表示色の図柄によって表示させることができる。
具体的には、測定された温度を図柄によって表示させる表示モードが選択されたときに、処理部28は、測定結果表示用プログラムDpの記述に従い、図9に示すように、搭載機器Xaについて測定結果が測定された部位(測定部位)を特定させる測定結果表示42a、搭載機器Xbについて測定結果が測定された部位(測定部位)を特定させる測定結果表示42b、搭載機器Xcについて測定結果が測定された部位(測定部位)を特定させる測定結果表示42c、搭載機器Xdについて測定結果が測定された部位(測定部位)を特定させる測定結果表示42d、および配電盤Xの表面について測定結果が測定された部位(測定部位:この例では、配電盤Xにおける搭載機器Xa〜Xd以外の全域)を特定させる測定結果表示42xを配電盤Xの像PXに重ねて測定結果表示画面30に表示させる。なお、この例では、測定結果表示42a〜42d,42x(以下、区別しないときには「測定結果表示42」ともいう)が「測定部位特定表示」に相当する。また、同図では、各測定結果表示42の表示色の違いを、塗り潰し模様の相違で表している。
この際に、処理部28は、搭載機器Xaについての測定値(温度)に対応する表示色で測定結果表示42aを表示させ、搭載機器Xbについての測定値(温度)に対応する表示色で測定結果表示42bを表示させ、搭載機器Xcについての測定値(温度)に対応する表示色で測定結果表示42cを表示させ、搭載機器Xdについての測定値(温度)に対応する表示色で測定結果表示42dを表示させ、かつ配電盤Xの表面についての測定値(温度)に対応する表示色で測定結果表示42xを表示させる。また、処理部28は、各測定値レベル範囲(この例では、10℃刻みの温度範囲)毎に予め規定された表示色を示す温度範囲表示41を測定結果表示画面30内に表示させる。これにより、各測定結果表示42がどのような表示色で表示されているかに基づき、配電盤Xにおける各測定部位の温度がどの程度であるかを容易に認識することが可能となる。
なお、本例とは相違するが、「測定対象」としてのブレーカ(図示せず)についての温度を各相毎にそれぞれ測定した場合に、上記の図9の例のような「測定結果表示」をブレーカの像に重ねて表示させる(測定値(温度)に対応する表示色でブレーカの各相を塗り潰して表示させる)ことにより、例えば、電源ケーブルの固定用ねじに緩みが生じて発熱している相を容易に発見することが可能となる。
一方、図8に示すように、搭載機器Xc,Xdの像PXc,PXdに測定結果表示32c,32dを重ねた状態で測定結果表示画面30に表示させている状態において、ケーブルX1a,X1bを流れる電流の電流値、ケーブルX2a,X2bを流れる電流の電流値、およびケーブルX3a,X3bを流れる電流の電流値を測定結果表示画面30に表示させるときには、携帯情報端末2を、やや上向きに向けると共に、電源装置50(配電盤X)に接近する。
この際に、処理部28は、Gセンサ24からの加速度データD5に基づき、Gセンサ24(すなわち携帯情報端末2)が電源装置50(配電盤X)に対して上向きに移動させられたと判別すると共に(「姿勢検出部によって測定対象に対する測定結果表示装置の姿勢の変化が検出されたとき」の他の一例)、カメラ21からの撮像データD4およびGセンサ24からの加速度データD5に基づき、カメラ21やGセンサ24(すなわち携帯情報端末2)が電源装置50(配電盤X)に接近したと判別する(「位置検出部によって測定対象に対する測定結果表示装置の位置の変化が検出されたとき」の他の一例)。
また、処理部28は、撮像データD4についての画像解析結果、および加速度データD5に基づき、携帯情報端末2の移動量や、姿勢の変化方向および変化量を演算すると共に、図10に示すように、その演算結果に応じて測定結果表示画面30内の像PXをスクロールさせつつ拡大する(「測定対象像を、検出された変化に対応させて測定結果表示画面内で変化させて表示させる」との処理のさらに他の一例)。これにより、ケーブルX1a,X1bを流れる電流の電流値を示す測定結果表示43a、ケーブルX2a,X2bを流れる電流の電流値を示す測定結果表示43b、およびケーブルX3a,X3bを流れる電流の電流値を示す測定結果表示43cが、ケーブルX1a〜X3a,X1b〜X3bの像PX1a〜PX3a,PX1b〜PX3bに重なって測定結果表示画面30内に大きく表示される。
また、本例の測定システム100(携帯情報端末2)では、数値によって測定結果が表示される測定結果表示33a〜33cの読み取りが困難なときに、この測定結果表示33a〜33cに代えて、配電盤Xにおける各測定部位(この例では、ケーブルX1a〜X3a,X1b〜X3b)についての測定結果を、測定値範囲毎に予め規定された表示色の図柄によって表示させることができる。
具体的には、測定された電流値を図柄によって表示させる表示モードが選択されたときに、処理部28は、測定結果表示用プログラムDpの記述に従い、図11に示すように、ケーブルX1a,X1bについて測定結果が測定された部位(測定部位:すなわち、ケーブルX1a,X1b)を特定させる測定結果表示43a、ケーブルX2a,X2bについて測定結果が測定された部位(測定部位:すなわち、ケーブルX2a,X2b)を特定させる測定結果表示43b、およびケーブルX3a,X3bについて測定結果が測定された部位(測定部位:すなわち、ケーブルX3a,X3b)を特定させる測定結果表示43cを配電盤Xの像PXに重ねて測定結果表示画面30に表示させる。なお、この例では、測定結果表示43a〜43c(以下、区別しないときには「測定結果表示43」ともいう)が「測定部位特定表示」に相当する。また、同図では、各測定結果表示432の表示色の違いを、線種の相違で表している。
この際に、処理部28は、ケーブルX1a,X1bについての測定値(電流値)に対応する表示色で測定結果表示43aを表示させ、ケーブルX2a,X2bについての測定値(電流値)に対応する表示色で測定結果表示43bを表示させ、かつケーブルX3a,X3bについての測定値(電流値)に対応する表示色で測定結果表示43cを表示させる。また、処理部28は、各測定値レベル範囲(この例では、10A刻みの電流値範囲)毎に予め規定された表示色を示す電流値範囲表示41aを測定結果表示画面30内に表示させる。これにより、各測定結果表示43がどのような表示色で表示されているかに基づき、配電盤Xにおける各測定部位の電流値がどの程度であるかを容易に認識することが可能となる。
このように、この携帯情報端末2(測定結果表示用プログラムDpがインストールされた携帯情報端末2)では、処理部28が、測定結果表示処理において、測定対象(本例では、配電盤X)を示す像PX(測定対象像)を測定結果表示画面30に表示させると共に、測定結果データD1に基づく測定結果表示32a〜32d,33a〜33c,42a〜42d,42x,43a〜43cを像PXに対応させて測定結果表示画面30に表示させる。また、この測定結果表示用プログラムDpでは、配電盤Xを示す像PXを測定結果表示画面30に表示させると共に、測定結果データD1に基づく測定結果表示32a〜32d,33a〜33c,42a〜42d,42x,43a〜43cを像PXに対応させて測定結果表示画面30に表示させる測定結果表示処理を携帯情報端末2の処理部28に実行させるように記述されている。
したがって、この携帯情報端末2および測定結果表示用プログラムDpによれば、測定結果表示画面30に表示されている各測定結果表示32,33,42,43等が、いずれの「測定部位」についての測定結果を示しているかを確実かつ容易に認識することができる。これにより、この携帯情報端末2および測定結果表示用プログラムDpによれば、この種の装置の操作に不慣れな利用者であっても、確実かつ容易に測定結果を得ることができる。
また、この携帯情報端末2によれば、配電盤X(電源装置50)に対する携帯情報端末2の位置の変化が検出されたときに、検出された位置の変化に対応させて像PXの大きさを変化させると共に、配電盤X(電源装置50)に対する携帯情報端末2の姿勢の変化が検出されたときに、検出された姿勢の変化に対応させて像PXの表示位置を変化させることにより、例えば、測定結果表示画面30内の像PX等を拡大・縮小させたりスクロールさせたりする操作(測定結果表示画面30に対するピンチイン操作、ピンチアウト操作およびスライド操作等)を行うことなく、電源装置50(配電盤X)に対して携帯情報端末2を接近または離間させたり、電源装置50(配電盤X)に対する携帯情報端末2の姿勢(向き等)を変更したりするだけで、電源装置50(配電盤X)に対する位置や姿勢の変化に対応して測定結果表示画面30内の像PXの大きさや表示位置を変化させることができるため、恰も、測定結果表示画面30内に現実の電源装置50(配電盤X)が存在しているかのような極く自然な感覚で測定結果表示画面30内の配電盤Xの像PXを拡大・縮小させたり移動させたりすることができる。したがって、この種の装置の操作に不慣れな利用者であっても、一層確実、かつ一層容易に測定結果を得ることができる。
さらに、この携帯情報端末2によれば、「測定結果」が測定された測定部位を特定させる測定結果表示42a〜42d,42x,43a〜43cを像PXに重ねて測定結果表示画面30に表示させると共に、複数の測定値レベル範囲毎に予め規定された複数種類の表示色のうちの測定結果データD1の測定値に対応する表示色で測定結果表示42a〜42d,42x,43a〜43cを表示させることで「測定結果」を表示させることにより、数値による測定結果の読み取りが困難な場合にも、測定結果を直感的に認識することができる。したがって、この種の装置の操作に不慣れな利用者であっても、一層確実、かつ一層容易に測定結果を得ることができる。
また、この携帯情報端末2によれば、処理部28が、測定結果表示処理に先立ち、「測定対象特定データ」に基づいて測定対象を特定する測定対象特定処理を実行すると共に、測定結果表示処理において、測定対象特定処理によって特定した測定対象の測定対象像データDxに基づく像PX、および特定した測定対象の測定結果データD1に基づく測定結果表示32a〜32d,33a〜33c,42a〜42d,42x,43a〜43cを測定結果表示画面30に表示させることにより、測定結果を表示すべき「測定対象」を指定する煩雑な操作を行うことなく、利用者の目の前(携帯情報端末2の近傍)に存在する「測定対象」を正確かつ容易に特定することができるため、他の「測定対象」についての測定結果が誤って表示される事態を確実に回避しつつ、一層確実、かつ一層容易に測定結果を得ることができる。
さらに、この携帯情報端末2によれば、処理部28が、測定対象特定処理において、カメラ21から出力されるバーコードラベルLbを撮像した撮像データD4を画像解析処理してバーコードラベルLbによって示されている識別符号を特定し、かつ、特定した識別符号と、測定対象に付与された識別符号が測定対象に関連付けて記録された識別符号特定用データDaとに基づき、特定した識別符号が付与されている測定対象を特定することにより、GPS信号Sgを受信不能な位置に「測定対象」が存在するとき、「測定対象」が移動体であるとき(現在位置が逐次変化する可能性があるとき)、および「測定対象」にICタグTgを配設するのが困難なときであっても、カメラ21によってバーコードラベルLbを撮像して撮像データD4を画像解析処理することで「識別符号」を特定することができ、特定した「識別符号」と識別符号特定用データDaとに基づいて「測定対象」を正確かつ容易に特定することができる。
また、この携帯情報端末2によれば、処理部28が、測定対象特定処理において、ICタグリーダー22を制御して測定対象毎に付与された識別符号の識別符号データD3をICタグTgから読み取らせ、かつICタグリーダー22によって読み取られた識別符号データD3と、測定対象に付与された識別符号が測定対象に関連付けて記録された識別符号特定用データDaとに基づき、識別符号データD3の識別符号が付与されている測定対象を特定することにより、GPS信号Sgを受信不能な位置に「測定対象」が存在するとき、「測定対象」が移動体であるとき(現在位置が逐次変化する可能性があるとき)、および「測定対象」にバーコードラベルLbを貼付するのが困難なときであっても、ICタグリーダー22によってICタグTgから識別符号データD3を読み取って識別符号特定用データDaと比較することで「測定対象」を正確かつ容易に特定することができる。
さらに、この携帯情報端末2によれば、処理部28が、測定対象特定処理において、測位部23から出力された測位データD2と、測定対象の位置が測定対象に関連付けて記録された測定対象位置特定用データDbとに基づき、現在位置に位置している測定対象を特定することにより、「測定対象」にICタグTgを配設するのが困難なときや、「測定対象」にバーコードラベルLbを貼付するのが困難なときであっても、「測定対象」の位置、すなわち、測定結果表示処理の実行位置において測位部23によって現在位置を測位して測定対象位置特定用データDbと比較するだけで、その「測定対象」を正確かつ容易に特定することができる。
また、この携帯情報端末2によれば、処理部28が、測定対象特定処理によって特定した測定対象の属性データDcに基づく「測定対象の属性」を示す属性情報表示31を測定結果表示画面30に表示させることにより、測定結果表示画面30に表示されている測定結果と、その測定結果に対応する「測定対象」の属性とを相互に関連付けて容易に把握することができる。
また、この携帯情報端末2によれば、処理部28が、通信部25を制御して測定結果データD1をデータサーバ3から送信させて取得する測定結果データ取得処理を実行することにより、例えば、「測定対象」の数が多数で、測定結果データD1が多数存在する場合であっても、測定結果表示処理の開始時にデータサーバ3から測定結果データD1を取得して記憶部29に記憶させればよいため、携帯情報端末2の記憶部29における貴重な記憶領域が多数の測定結果データD1によって占有されて、他の各種データを記憶可能な記憶領域が不足する事態を回避することができる。また、複数の携帯情報端末2によって1つの「測定対象」についての測定結果を表示させる可能性があるときに、各携帯情報端末2に測定結果データD1をそれぞれ記憶させておくことなく、測定結果表示処理を実行する携帯情報端末2が必要に応じて測定結果データD1を取得すればよいため、測定装置1による測定処理を繰り返して実行するような使用形態において、測定結果表示処理において使用する測定結果データD1を最新の測定結果データD1に容易に更新することができる。
さらに、この携帯情報端末2によれば、処理部28が、通信部25を制御して測定対象像データDxをデータサーバ3から送信させて取得する画像データ取得処理を実行することにより、例えば、「測定対象」の数が多数で、測定対象像データDxが多数存在する場合であっても、測定結果表示処理の開始時にデータサーバ3から測定対象像データDxを取得して記憶部29に記憶させればよいため、携帯情報端末2の記憶部29における貴重な記憶領域が多数の測定対象像データDxによって占有されて、他の各種データを記憶可能な記憶領域が不足する事態を回避することができる。また、複数の携帯情報端末2によって1つの「測定対象」についての測定結果を表示させる可能性があるときに、各携帯情報端末2に測定対象像データDxをそれぞれ記憶させておくことなく、測定結果表示処理を実行する携帯情報端末2が必要に応じて測定対象像データDxを取得すればよいため、測定対象像データDxを生成する処理を1つの「測定対象」に関して1回実行するだけで、各携帯情報端末2によってその「測定対象」についての測定対象像データDxを共用することができる。
また、この測定システム100によれば、上記の携帯情報端末2と、「外部装置」としてのデータサーバ3と、測定対象の物理量を測定して測定結果データD1を生成すると共に測定結果データD1を測定対象に関連付けてデータサーバ3に送信する測定装置1とを備えて構成したことにより、「測定対象」に測定装置1を設置しておき、測定結果を得る際には、携帯情報端末2だけを携行して「測定対象」の設置場所に移動すればよいため、「測定対象」のメンテナンス作業等を容易に実施することができる。
なお、「測定結果表示装置」および「測定システム」の構成や、「測定結果表示用プログラム」の処理内容については、上記の例に限定されない。測定装置1と携帯情報端末2との間においてデータサーバ3を介して測定結果データD1を送受信する構成を例に挙げて説明したが、測定対象像データDx、識別符号特定用データDaおよび測定対象位置特定用データDb等を携帯情報端末2の記憶部29に予め記憶させておくことにより、測定装置1から携帯情報端末2に測定結果データD1を直接送信させて測定結果表示処理を実行する構成を採用することもできる。
また、「測定対象特定処理」として、バーコードラベルLbを撮像した撮像データD4を画像解析することで特定した「識別符号」と識別符号特定用データDaとに基づく「測定対象」の特定(特定方法A)、ICタグTgから読み取った識別符号データD3と識別符号特定用データDaとに基づく「測定対象」の特定(特定方法B)、および測位部23によって測定した現在位置(測位データD2)と測定対象位置特定用データDbとに基づく「測定対象」の特定(特定方法C)の3種類の方法のいずれかで「測定対象」を特定する構成・方法を例に挙げて説明したが、これらのうちのいずれか1つ、または、2つだけを実行可能な構成を採用することもできる。
さらに、「測定対象特定処理」として、上記の特定方法A〜Cだけでなく、カメラ21によって「測定対象」を撮像し、その撮像データD4を画像解析することにより、撮像した「測定対象」を特定する方法や、カメラ21によって「測定対象」が設置されている場所の風景を撮像して、その撮像データD4を画像解析することにより、撮像した風景の場所に設置されている「測定対象」を特定する方法を実行可能に構成することもできる。
さらに、GPS衛星4,4・・から送信されたGPS信号Sgに基づいて現在位置を測位して測位データD2を生成する測位部23を備えた携帯情報端末2を例に挙げて説明したが、「測定結果表示装置」の構成はこれに限定されない。具体的には、GPS以外の各種衛星測位システム(Galileo、GLONASSおよびCompassなど)を単独で使用して現在位置を測位する構成の測位部、各種衛星測位システムを併用して現在位置を測位する構成(例えば、GPSと準天頂衛星とを併用して測位する構成)の測位部、携帯電話通信網に接続可能な通信部を介して携帯電話基地局から取得した信号に基づいて(携帯基地局測位システムを使用して)現在位置を測位する構成の測位部、および衛星測位システムと携帯基地局測位システムとを併用して現在位置を測位する構成の測位部などの各種の「測位部」を搭載して「測定装置」を構成することができる。
また、IMES(Indoor MEssaging System )等の屋内対応の測位システムを、単独、または他の測位システムと併用して現在位置を測位する構成の「測位部」を採用することもできる。このような構成を採用することにより、衛星や基地局からの信号の受信が困難な環境(屋内や、屋外における建造物の陰等)に測定対象が位置している場合においても、現在位置に基づいてその測定対象を確実に特定することが可能となる。
さらに、「測定対象特定処理」によって特定した「測定対象」についての属性データDcに基づいて「測定対象」の属性情報表示31を測定結果表示画面30内に表示させる構成を例に挙げて説明したが、このような構成に代えて、例えば、属性情報表示31を表示可能な「測定対象」の選択候補をリスト表示させ、利用者によって選択された選択候補の「測定対象」の属性データDcに基づいて属性情報表示31を測定結果表示画面30内に表示させる構成を採用することもできる。また、測定結果表示画面30以外の表示画面内に属性情報表示31を表示させる構成を採用することもできる。