JP6300016B2 - トロイダルコイル装置およびそれを用いた電流計測装置 - Google Patents

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Description

本発明は、トロイダルコイル装置およびそれを用いた電流計測装置に関する。
従来から、磁気回路を有していない空芯のトロイダルコイルを備えるトロイダルコイル装置は、その中心穴を通る電線を流れる交流電流を計測する電流センサとして用いられている。トロイダルコイルは、直線状の空芯ソレノイドコイルをその中心軸が円形となるように丸く曲げてコイル外形をトロイド状としたものである。電流センサとしての空芯トロイダルコイルは、ロゴスキーコイルとも呼ばれる。電流センサ用のトロイダルコイルは、例えば、可撓性のシート状基材の両面に形成した導体パターンとこれらを両面間で接続する導通スルーホールとによってシート状の空芯ソレノイドコイルを形成し、これを丸めて簡便に形成される(例えば、特許文献1参照)。しかしながら、この特許文献1のトロイダルコイルは、導通スルーホールによる接続を確保するためのランドパターンの存在が、導体パターンの密度増加に対する制約条件になってしまい、ある限度以上にコイルのターン数を増やすことができない。また、各1ターンコイルの囲む面積はシート状基材の断面積そのものであり、その面積を増やすには限界がある。
ところで、柔軟性を有する支持体に一体的に複数の導体パターンを形成し、その支持体を折り曲げて形成される各導体パターン毎の1ターンコイルを互いに直列接続してトランス等で用いるインダクタを形成する方法が知られている(例えば、特許文献2参照)。
特開2008−241479号公報 特開2002−043138号公報
しかしながら、上述した特許文献2に示されるような形成方法においては、導通スルーホールを用いずに半田によって接続することができるものの、各半田接続部においてスリットとツメとの嵌合を用いるので、依然としてコイルのターン数増が制限される。また、この特許文献2におけるコイルの形成方法は、1ターンコイルが立体的に形成されるのでコイルが囲む面積を増やせるものの、四角形の一辺にコイルを形成するものであり、ノイズ相殺に有効な回転対称性をトロイダルコイルに持たせることができない。
本発明は、上記課題を解消するものであって、簡単な構成により、コイルのターン数を従来よりも増加させることができ、また、ノイズ耐性を向上できるトロイダルコイル装置およびそれを用いた電流計測装置を提供することを目的とする。
上記課題を達成するために、本発明のトロイダルコイル装置は、トロイダルコイルを有するトロイダルコイル装置であって、トロイダルコイルは、シート状の可撓性基材と、可撓性基材に支持された互いに並列する複数の導電体パターンと、を有するトロイド状とされたフレキシブル基板を備え、フレキシブル基板は、並列する導電体パターン間に設けられた切り込みを用いて屈曲されて平板状からトロイド状とされ、導電体パターンの各々は、各々を直列に接続するための接続端子を有し、導電体パターンの各々は、屈曲によってそれぞれ1ターンコイルと成り、1ターンコイルの各々は、接続端子が接続されることにより複数ターンのコイルと成っており、導電体パターンは、フレキシブル基板を平板状に展開した状態において、互いに並列する導電体パターン間の平均隙間が、トロイダルコイルの外周側となる部分よりも内周側となる部分において広いことを特徴とする。
このトロイダルコイル装置において、接続端子は、導電体パターンが可撓性基材の端部から突出して成るフライングリード構造を有してもよい。
このトロイダルコイル装置において、互いに接続された接続端子は、樹脂によって保護されてもよい。
このトロイダルコイル装置において、接続端子は、トロイド状の外周側に配置されてもよい。
このトロイダルコイル装置において、導電体パターンは、可撓性基材に多層形成されてもよい。
このトロイダルコイル装置において、フレキシブル基板は、電磁シールド用の導電体層を有してもよい。
このトロイダルコイル装置において、トロイダルコイルを囲む電磁シールド用の導体を備え、その導体が導電体パターンから電気的に絶縁されたものであってもよい。
このトロイダルコイル装置において、トロイダルコイルを囲む磁気シールド用の磁性体を備えてもよい。
このトロイダルコイル装置において、1ターンコイルの各々は、トロイダルコイルのトロイダル方向に沿って互いに一定の間隔で配置されてもよい。
このトロイダルコイル装置において、1ターンコイルの各々は、トロイダルコイルの中心軸を含む平面内に配置されてもよい。
このトロイダルコイル装置において、接続端子は、互いに隣接する1ターンコイルの各々を接続する斜行形状を有してもよい。
このトロイダルコイル装置において、フレキシブル基板をそのトロイド状の内部側から支持するトロイド状のコアを備えてもよい。
このトロイダルコイル装置において、コアは、260℃以上の温度、かつ、10sec以上の時間における熱負荷に耐える耐熱材料によるものとしてもよい。
このトロイダルコイル装置において、コアは、その中心軸を含む平面に沿う切れ目を有し、切れ目によって分離可能または開閉可能とされていてもよい。
このトロイダルコイル装置において、コアは、接続端子に対する接触による応力発生を回避するための逃げ空間を有してもよい。
このトロイダルコイル装置において、トロイダルコイルを収納するトロイド状のケースを備えてもよい。
このトロイダルコイル装置において、ケースは、フレキシブル基板をそのトロイド状の内部側から支持する部材に、接続端子の周辺におけるフレキシブル基板の外表面側から、フレキシブル基板を押圧して固定していてもよい。
このトロイダルコイルにおいて、ケースは、その中心軸を含む平面に沿って分割可能とされていてもよい。
このトロイダルコイル装置において、トロイダルコイルを収納するトロイド状のケースを備え、ケースと、フレキシブル基板と、コアとは、これらの外周側から中心軸側に進入できるように開閉自在としてもよい。
このトロイダルコイル装置において、ケースは、開閉の際にケースに収納されたフレキシブル基板を露出させないための隔壁を有してもよい。
このトロイダルコイル装置において、ケースは、トロイダルコイルに、ノイズとなる磁界を発生する電線が所定距離以下に接近しないようにする構造を有してもよい。
本発明の電流計測装置は、上述のいずれかのトロイダルコイル装置と、トロイダルコイルに電気的に接続された回路基板と、を備え、回路基板は、トロイダルコイルに貫挿された電線を流れる電流に応じた信号を出力をする回路を有していることを特徴とする。
本発明のトロイダルコイル装置によれば、フレキシブル基板に切り込みを有するので、トロイド状に形成でき、その立体形状に基づいて1ターンコイルの直列接続による複数ターンコイル形成が可能になり、コイルのターン数を従来よりも増加させることができる。
(a)は本発明の一実施形態に係るトロイダルコイル装置の一部破断斜視図、(b)は同トロイダルコイル装置の外観斜視図、(c)は同トロイダルコイル装置の断面図。 (a)は同トロイダルコイル装置のトロイダルコイルを構成するフレキシブル基板の展開図、(b)は同フレキシブル基板を円筒状に屈曲し電気接続して形成したソレノイドコイルの平面図、(c)は同側面図。 (a)は同フレキシブル基板の断面図、(b)は一群の導電体パターンの繰り返し要素を例示するフレキシブル基板の平面図、(c)は同導電体パターンのライン・アンド・スペースを説明する平面図。 (a)は同フレキシブル基板の接続端子部分の平面図、(b)は同接続端子を重ねて電気的に接続する様子を示す平面図。 (a)は同接続端子部分の断面図、(b)は同接続端子を電気的に接続した状態の断面図、(c)は樹脂によって保護された同接続端子の断面図。 同フレキシブル基板の変形例を示す接続端子部分の断面図。 (a)はフレキシブル基板をトロイド状に支持するコアの斜視図、(b)は同コアの他の例を示す斜視図。 (a)はフレキシブル基板をトロイド状とする途中段階の斜視図、(b)は同途中段階のフレキシブル基板にコアを挿入した状態の斜視図。 (a)は同コアをトロイダルコイルの内部に有する同トロイダルコイル装置の断面図、(b)は同トロイダルコイル装置を本発明の一実施形態に係る電流計測装置に用いてC字形状に開いた状態の断面図。 (a)は同フレキシブル基板の他の例を示す接続端子部分の断面図、(b)は同接続端子を電気的に接続した状態の断面図、(c)は(a)のフレキシブル基板の変形例を示す断面図。 (a)は同フレキシブル基板のさらに他の例を示す接続端子部分の断面図、(b)は同接続端子を電気的に接続した状態の断面図。 (a)は同フレキシブル基板のさらに他の例を示す接続端子部分の断面図、(b)は同接続端子を電気的に接続した状態の断面図。 他の実施形態に係るトロイダルコイル装置のトロイダルコイルを構成するフレキシブル基板の展開図。 同フレキシブル基板をトロイド状のトロイダルコイルとする途中段階の斜視図。 (a)は同フレキシブル基板を支持するコアの例を示す斜視図、(b)は同コアに支持されたフレキシブル基板を有するトロイダルコイル装置の接続端子部分とコアの断面図。 (a)は他の実施形態に係る電流計測装置の斜視図、(b)は同電流計測装置を別の角度から見た斜視図。 同電流計測装置をC字形状に開いた状態の斜視図。 (a)は同電流計測装置をC字形状に開いてその中心部に電線を進入退出させる様子を示す断面図。 同電流計測装置の中心部に電線を取り込んで閉じた状態の断面図。 (a)は他の実施形態に係るトロイダルコイル装置の断面図、(b)は(a)のF部詳細断面図。 (a)は同トロイダルコイル装置の変形例における接続端子部分の押圧構造を示す断面図、(b)は同押圧構造による押圧状態の断面図。 (a)はさらに他の実施形態に係るトロイダルコイル装置のトロイダルコイルの斜視図、(b)は同トロイダルコイルを構成するフレキシブル基板の展開図。 さらに他の実施形態に係るトロイダルコイル装置のトロイダルコイルを構成するフレキシブル基板の展開図。 同フレキシブル基板の裏面の平面図。 同フレキシブル基板をトロイド状のトロイダルコイルとする途中段階の斜視図。 同フレキシブル基板の表裏の導電体パターンを接続する部分の平面図。 (a)は図26のI−I線断面図、(b)は(a)の接続端子を電気的に接続した状態の断面図。 (a)は図26のII−II線断面図、(b)は(a)の接続端子を電気的に接続した状態の断面図。 同フレキシブル基板が基板延長部を有する状態の平面図。 同基板延長部を明示した同フレキシブル基板の平面図。 さらに他の実施形態に係るトロイダルコイル装置のトロイダルコイルを構成するフレキシブル基板の展開図。 図31における接続端子部分の部分拡大図。 (a)は同フレキシブル基板の互いに接続される接続端子を対向配置させた平面図、(b)は同接続端子を接続した状態の平面図。 (a)は図33(a)のI3−I3線断面図、(b)は図33(b)のI5−I5線断面図。 (a)は図33(a)のI4−I4線断面図、(b)は図33(b)のI6−I6線断面図。 (a)はさらに他の実施形態に係るトロイダルコイル装置のトロイダルコイルを構成するフレキシブル基板の互いに接続される接続端子を対向配置させた平面図、(b)は(a)のI7−I7線断面図。 (a)は同フレキシブル基板の互いに接続される接続端子を互いに対応させて上下に図示した平面図、(b)は同接続端子を互いに重ねた状態の平面図、(c)は(b)のI8−I8線断面図、(d)は(c)の接続端子を互いに電気的に接続した状態の断面図。 (a)(b)はそれぞれ、さらに他の実施形態に係るトロイダルコイル装置の斜視図。 (a)は他の実施形態に係る電流計測装置の斜視図、(b)は(a)の断面図。 (a)(b)はそれぞれ同電流計測装置の変形例を示す断面図。 (a)(b)は一般的なトロイダルコイル装置を用いた電流計測と外乱磁界との関係を説明する斜視図。 さらに他の実施形態に係るトロイダルコイル装置のトロイダルコイルを、その中心軸方向から見た平面図。 さらに他の実施形態に係るトロイダルコイル装置のトロイダルコイルの1ターンコイルを透視して表示する斜視図。 (a)は同トロイダルコイル装置を用いた電流計測装置による電流計測を示す斜視図、(b)は電流計測中の磁界を示す断面図。 (a)は隣接電線が存在する場合における同電流計測装置による電流計測を示す斜視図、(b)は隣接電線による磁界を示す断面図。
以下、本発明の実施形態に係るトロイダルコイル装置およびそれを用いた電流計測装置について、図面を参照して説明する。図1乃至図4は一実施形態に係るトロイダルコイル装置1Aを示す。図1(a)(b)(c)に示すように、トロイダルコイル装置1Aは、シート状の可撓性基材2と可撓性基材2に支持された互いに並列する複数の導電体パターン3を有するフレキシブル基板10をトロイド状に屈曲して形成されたトロイダルコイル1を備えている。これらの図や以下に示す図において導電体パターン3の図示が適宜省略されている。トロイダルコイル1は、ソレノイドコイルを円環状に曲げた電磁気的構成を有し、ソレノイドコイルの両端子に対応する2つの端子1a,1bを有している。
フレキシブル基板10は、平面状態で導電体パターン3をパターニングした後、矢印Rで示すように円筒状に屈曲し、さらに、並列する導電体パターン3間に設けた切り込み21を用いて屈曲してトロイド状(ドーナツの表面形状)とされている。トロイダルコイル1の表面は、外周側の領域A,E、内周側の領域C、および、上下端の領域B,Dに区分することができる。内周側の領域Cは、外周側の領域A,Eの和よりも面積が狭い。上下端の領域B,Dは、内周側から外周側に向けて面積が広くなる遷移領域である。この面積の変化に対応するため、切り込み21が、トロイダルコイル1の内周側と上下端に設けられている。図中に、トロイドにおける特徴的な方向であるトロイダル方向TDとポロイダル方向PDとが示されている。トロイダル方向TDは、トロイダルコイル1の中心軸まわりの円周である。
導電体パターン3の各々は、フレキシブル基板10の屈曲によってそれぞれ1ターンコイルと成る。また、導電体パターン3の各々は、その両端に、各々を直列に接続するための接続端子3a,3bを有している。1ターンコイルの各々は、接続端子3a,3bが接続されることにより複数ターンのコイルと成っている。接続端子3a,3b、従ってこれらを接続した部分(接続部30という)は、トロイダルコイル1における外周側に配置されている。
図2(a)に示すように、フレキシブル基板10は、平面状に展開した状態で略四角形の外形を有する。可撓性基材2には伸縮性が望めないので、平面状のフレキシブル基板10を立体曲面であるトロイド状に屈曲して形成するために切り込み21が用いられる。切り込み21は、平面状態のフレキシブル基板10に可撓性基材2を含む基板材料を除去した開口を形成している。領域A,B,C,D,Eは、フレキシブル基板10の略四角形の互いに対向する両辺の一辺側から他辺側に向けて、すなわちトロイダル方向TDに沿って、分布している。切り込み21は、領域B,C,Dに等間隔に並列形成されている。その並列繰り返しパターンによって、一群の導電体パターン3の繰り返し要素Peが規定される。すなわち、導電体パターン3の各々は複数本(本例では7本)で一組の繰り返し要素Peを構成する。
導電体パターン3の各々は、外周側の領域A,Eでは、一部の変化部分を除いて互いに平行等間隔に配列され、内周側の領域Cでは、一群(7本)毎にまとめて外周側よりも狭い間隔で平行等間隔に配列されている。領域Aにおける導電体パターン3は、隣りの導電体パターン3の延長線上に乗り移るように、クランク状に変化した斜行形状を有するパターンとされ、その先端は、可撓性基材2が存在しないフライングリード構造の接続端子3aとなっている。領域Eにおける導電体パターン3は、直線状であり、その先端は、可撓性基材2上に支持された接続端子3bとなっている。フレキシブル基板10の略四角形の対角位置の2つの隅部には、それぞれ可撓性基材2で支持された終端用の端子1a,1bが引き出されている。導電体パターン3は、接続端子3a,3bの部分を除いて、ソルダーレジストやカバーレイなどの保護膜2aによって覆われている。なお、領域A,E,Cにおいて互いに平行な導電体パターン3が長く続いているので、フレキシブル基板10によって形成されるトロイドは、その長く続くことにより、長く伸びた円筒形状となる。
フレキシブル基板10は、図2(b)(c)に示すように、領域A,Eに属する上述の一辺と他辺とが互いに近接するように、矢印Rで示すように扁平な円筒状に丸められ、導電体パターン3の各々が互いに対応する接続端子3a,3b間で電気的に接続される。フレキシブル基板10は、この電気的接続によって、ソレノイドコイル10aとなる。ここで、上述の図2(a)を参照して、ソレノイドコイル10aを構成する電気配線を、端子1a,1bおよび各接続端子3a,3b間の接続を通して説明する。なお、図中の接続端子x2はフライングリード構造の接続端子3aであり、接続端子x1,x3は可撓性基材2上の接続端子3bである。
図2(a)において、端子1aからの配線は、端子1aにつながる導電体パターン3を通って、その接続端子x1に至り、接続端子x1は隣の導電体パターン3の接続端子x2に電気的に接続される。ここで、フレキシブル基板10は円筒状に丸められた状態にある。接続端子x2からの配線は、接続端子x2につながる導電体パターン3を通って、その接続端子x3に至る。以下同様にして、接続端子x3は、端子1bに電気的に接続され、端子1aから端子1bに至る電気配線、すなわち、1つの導電体パターン3による1ターンのコイルが複数直列接続されたソレノイドコイル10aが形成される。
フレキシブル基板10は、例えば、樹脂シート上に銅箔層を有する一般的なフレキシブル基板を用いて、一般的な製造工程によって製造される。その製造工程は、例えば、銅箔のパターニングによる導電体パターン3の形成、塗布やラミネートやパターニング等による保護膜2aの形成、切り込み21や外形の形成、端子1a,1bおよび各接続端子3a,3bのメッキ等を行う工程である。フレキシブル基板10の製造は、このような、不要の銅箔をパターニングによって除去するサブトラクト工法に限らず、可撓性基材2上に導電材料を付加して導電体パターン3を形成するアディティブ工法や、これらの組み合わせによって行うことができる。可撓性基材2は、例えば、ポリイミド樹脂が用いられる。
各接続端子3a,3bの電気接続は、例えば、各接続端子3a,3bに半田ペーストを塗布した状態で、各接続端子3a,3bが互いに重なるようにフレキシブル基板10を円筒形状に丸めて、一括半田付けによって行うことができる。また、半田ペーストによらずに、互いに重なった各接続端子3a,3b部分を、半田液に接触させながら半田液槽を通過させて半田付けを行ってもよい。また、各接続端子3a,3b間を、導電性接着剤や、異方性導電樹脂を用いて電気接続してもよい。
図3(a)は、フレキシブル基板10の断面構造を示す。フレキシブル基板10は、可撓性基材2に、導電体パターン3の導体層と、保護膜2aの絶縁樹脂層とを積層して構成されている。接続端子3aは、導電体パターン3が可撓性基材2の端部から突出したフライングリード構造となっている。このような構造は、例えば、レーザ光を用いて可撓性基材2を蒸発除去させて形成することができる。接続端子3bは、その下部の全面を可撓性基材2によって支持された、フレキシブル基板の通常の端子構造である。
図3(b)は、一群の導電体パターン3からなる繰り返し要素Peを示す。導電体パターン3は、各々が互いに平行な部分において、パターン幅(ラインLとする)とパターン間の隙間(スペースSとする)の比L/Sが、例えば、L/S=1、すなわちL=Sとなるように形成されている。
また、図3(b)(c)は、フレキシブル基板10を平面状に展開した状態において、互いに並列する導電体パターン3間の平均隙間が、トロイドの外周側におけるよりも内周側において広いことを示している。ここで、外周部の領域A,Eにおける繰り返し要素Peの幅WO内でL=LO,S=SOとし、内周部の領域Cにおける繰り返し要素Peの幅WI内でL=LI,S=SIとする。なお、上記のL/S=1から、LO=SO,LI=SIである。外周側すなわち領域A,Eにおける平均隙間はSOである。また、内周側すなわち領域Cにおける平均隙間は、ラインLIを幅WO内に等間隔に再配列したときの隙間(スペース)であって、図中にSaで示されており、Sa>SOである。このSa>SOという結果は、上述の図2(a)に示されている切り込み21によって形成される開口部分が存在し、その開口部分のスペースが平均化の際にSaに算入されることによる。
図4(a)(b)は、フレキシブル基板10の接続端子3a,3bを互いに接近させ、互いに重ねた状態で電気接続する様子を示す。左右の互いに対向する繰り返し要素Peは同一の繰り返し要素Peに属する両端部である。繰り返し要素Pe内の複数の接続端子3a,3bのうち、各々1つの接続端子3a,3bは、自己の繰り返し要素Pe内で接続されずに、それぞれ隣接する他の繰り返し要素Pe内の接続端子3a,3bに接続される。最終の端子1a,1bを有する繰り返し要素Peの場合は特殊であり、その端子1a,1bは終端となる。
図5(a)(b)(c)は、接続部30を形成する様子を示す。すなわち、(a)フライングリード構造の接続端子3aが可撓性基材2上の接続端子3bに接近され、重ねられ、(b)互いに半田31によって接続され、最後に、(c)互いに接続された接続端子3a,3bが保護樹脂32で保護され、接続部30が形成される。
保護樹脂32が接続部30を保護することにより、接続部30の半田や導電性樹脂等の導通材料に応力集中が発生せず、信頼性を保つことができる。さらに可撓性基材2の補強になるほか、導通材料の劣化防止になる。保護樹脂32は、電気的導通を防止するものあるいは隣接パターンとの短絡を防止できるものとして、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂などを用いることができる。また、例えば、導電材料として異方性導電樹脂を用いる場合、異方性導電樹脂が保護樹脂32を兼ねることになる。
図6は、フレキシブル基板10の変形例を示す。このフレキシブル基板10は、電磁シールド用の導電体層33を備えている。導電体層33は、トロイダルコイル1の外表面に、すなわち、トロイド状に配置された導電体パターン3を内部に含むようにフレキシブル基板10の表面側に備えられている。トロイダルコイル1において、導電体層33は閉空間を形成し、導電体パターン3は、その閉空間の中で電磁シールドされた状態となる。導電体層33は、例えば、適宜のグランド接続端子を介して、接地電位とされる。グランド接続端子は、例えば、フレキシブル基板10の端部において、端子1a,1b等と同様に形成すればよい。フレキシブル基板10は、接続端子3a,3bが電気的に接続され、トロイド状に立体形状とされてトロイダルコイル1となり、この状態でトロイダルコイル装置1Aとして、電流計測などに用いることができる。
本実施形態によれば、フレキシブル基板10に切り込み21を有するのでトロイド状の立体曲面を容易に形成でき、その形状に基づいて1ターンコイルの直列接続による複数ターンコイル形成が可能になり、コイルのターン数を従来よりも増加させることができる。すなわち、切り込み21は、直線状のソレノイドコイル10aを屈曲させて、立体曲面のトロイドとすることを可能にする。このようにして形成されるトロイダルコイル1(トロイダルコイル装置1A)は、その中心軸まわりの対称性に優れたものとすることができる。従って、トロイダルコイル装置1Aは、その回転対称性により、ノイズ磁界の相殺を有効に行うことができる。また、フレキシブル基板10からソレノイドコイル10aの形成は、ビアやランドを形成することなく、導電体パターン3の接続端子3a,3b同士の直接の電気接続で行えるので、従来よりも配線密度を上げてコイルのターン数を増加させることができる。また、1ターンコイルが立体的に形成されるのでコイルが囲む面積を増やすことができ、ターン数の増加と同様にトロイダルコイルの感度を上げることができる。
ところで、トロイダルコイル1の構造においてターン数の増加を制限する要素は、例えば、トロイドの内側表面(領域C)における導電体パターン3の配線ピッチ、または、トロイドの外周部分に形成した接続部30の形成構造と考えられる。導電体パターン3の配線ピッチは、通常のフレキシブル基板における設計ルールに従って最小のピッチとすることができる。一般に、トロイダルコイルは、内周よりも外周のほうがコイルの配線ピッチが広くなる。従って、接続部30は、トロイダルコイルの外周部分に形成することにより、トロイドの内側表面におけるよりも広い面積を使用でき、設計ルールを大きく緩和することができ、ターン数の増加に対する制限が緩和される。また、トロイダルコイル1を、その中央に通した電線の電流計測用センサとする場合、内周側において磁界の大きさと変化が大きく、外周側で小さいので、外周部分に接続部30を形成することにより、計測精度に対する配線のずれなどの影響を低減できる。
(支持用のコアを備えるトロイダルコイル装置)
図7、図8、図9は、トロイド状のフレキシブル基板10をその内部空間側から支持するトロイド状のコアを備えるトロイダルコイル装置1Aを示す。図7(a)(b)に示すように、2分割、または4分割、一般に任意数に分割したコア4を、トロイド状のフレキシブル基板10を内部から支持する部材として用いることができる。コア4の分割面は、そのトロイドの中心軸を含む平面に沿うように形成すると、好適である。また、コア4は、完全に分離可能とすることに限らず、コア4の一部を皮一枚残す切れ目の状態として、切れ目によって開閉可能としてもよい。この場合、コア4をトロイドとして維持することが容易となり、取り扱いが容易となる。
コア4は、例えば樹脂成形によって形成される。トロイダルコイル装置1Aを電流計測用のセンサとして用いる場合に、コア4は、樹脂に限らず、センサとしての性能に影響しない程度の磁気特性の非磁性体で構成することができる。また、コア4は、例えば、260℃以上の温度、かつ、10sec以上の時間における熱負荷に耐える耐熱材料によって形成する。これにより、例えば、フレキシブル基板10を半田処理する場合などに、治具として有効に用いることができる。コア4が260℃、10sec以上の変形耐熱を有する場合、例えば、Sn−Ag−Cu系の半田付けが可能になる。
図8(a)(b)に示すように、フレキシブル基板10をソレノイドコイル10aの状態から、トロイド状に屈曲させる際に、トロイド形状から分割したコア4を、順次、ソレノイドコイル10aの中に挿入することにより、トロイダルコイル1が形成される。この挿入に際し、コア4が分割可能または開閉可能とされていることにより、挿入作業が可能かつ容易となる。コア4は、この挿入を容易とするために、潤滑性の良い樹脂を用いて形成するのが好ましい。
図9(a)は、分割したコア4をトロイダルコイル1の内部に有するトロイダルコイル装置1Aを示す。このトロイダルコイル装置1Aは、ソレノイドコイル10aの円筒端部が対向する部分に、コア4の分割面の位置を一致させている。図9(b)に示すように、トロイダルコイル1の内周側および内周側から上部と下部に至る部分のフレキシブル基板10に切り込み21が存在し、コア4が分割面を有することから、トロイダルコイル装置1AをC字形状に開いた状態とすることができる。端子1a,1bは、それぞれC字形状の互い異なる端部に位置している。トロイダルコイル装置1Aは、その形状がコア4によって安定的に維持され、その開閉機能によって、その外周側から中心軸側(中央穴部分)に電線9を進入させ退出させることができる。そこで、トロイダルコイル装置1Aに回路基板6を備えて、端子1a,1bを回路基板6に電気的に接続することにより、電線9に対して着脱自在の電流測定装置1Bを構成することができる。このような開閉機能によって、すでに設置されている電線の電流計測を行う用途へ用いることができる。この場合、回路基板6は、電線9を流れる交流電流による電線9の回りの交流磁界の測定値に基づいて電流値を求めるための電気回路を有する。
(多層のフレキシブル基板)
図10、図11、図12は、フレキシブル基板10の他の例を示す。図10(a)(b)は、2層構造の導電体パターン3を有するフレキシブル基板10を示す。このフレキシブル基板10は、フライングリード構造の接続端子3aと可撓性基材2上の接続端子3bとを、それぞれフレキシブル基板10の一端側の表裏に有し、他端側には、同様の接続端子3a,3bを、それぞれ一端側とは表裏逆配置に有している。これらの導電体パターン3は、接続端子3a,3bを、例えば、半田31で接続して、可撓性基材2の表面と裏面とにおいてそれぞれソレノイドコイルとされる。その後、表裏の2つのソレノイドコイルを直列接続し、トロイド状に曲げて、二重コイル構造のトロイダルコイル1とされる。2つのソレノイドコイルの直列接続は、トロイド状とする前に行ってもよく、後に行ってもよい。表裏の接続部30が、ほぼ同じ位置に集中して形成されるので、一括処理によって効率良く接続作業を行うことができる。
図10(c)に示すフレキシブル基板10は、上述の2層構造の導電体パターン3を有するフレキシブル基板10に、電磁シールド用の導電体層33を備えるものである。導電体層33は、トロイダルコイル1において閉空間を形成し、その閉空間の中に2層構造の導電体パターン3を収納して電磁シールドする。導電体層33は、例えば、適宜の接続端子を介して、接地電位とされる。これによって、コイルがアンテナとなって電磁ノイズを拾うという不具合を防ぐことができる。
図11(a)(b)は、4層構造、一般に多層形成された構造の導電体パターン3を有するフレキシブル基板10を示す。このフレキシブル基板10は、1つのフライングリード構造の接続端子3aと、可撓性基材2上の3つの接続端子3bとを、それぞれフレキシブル基板10の一端側に有し、他端側には、同様の接続端子3a,3bを、それぞれ一端側とは表裏逆配置に有している。表面および裏面における、それぞれの接続端子3a,3bを半田31で接続する構成は、上述の図10(b)に示した構成と同じである。内層の導電体パターン3は、同種の接続端子3b同士を半田31で接続することになる。これらの電気的接続は、半田31に限らず、導電性接着剤、異方性導電樹脂などの導通材料を用いて行うことができる。これらの接続部分の全体は、保護樹脂32で保護され、接続部30が形成される。このような多層の導電体パターン3を有するフレキシブル基板10においても、上述同様に電磁シールド用の導電体層33を備えることができる。また、各電気的接続の場所がほぼ同じ位置に集中して形成されるので、一括処理によって効率良く接続作業を行うことができる。多層形成された構造の導電体パターン3を用いることにより、トロイダルコイル1のコイルのターン数を増大することができる。
図12(a)(b)は、上述の図11(a)(b)に示したフレキシブル基板10において、接続端子3bの下部の可撓性基材2の一部を延伸した保護基材2bを有するフレキシブル基板10を示す。このフレキシブル基板10は、接続端子3b同士の接続部分が、保護基材2bによって離間しており、半田31間の絶縁をより確実に行うことができる。
接続部30を一般的に述べると、接続部30は、一般的なフレキシブル基板におけるソルダーレジストやカバーレイがなく、部分的に可撓性基材もない部分である接続端子3a,3bによって形成されている。また、接続部30には、導電体パターン3の先端を可撓性基材2の端面位置に一致させたり後退させたりした接続端子3bと、可撓性基材2の端面位置から導電体パターン3をはみ出させたフライングリード構造の接続端子3aとを互いに重ねて接続したものもある。このような接続端子3a,3bを重ねたり、接続端子3b同士を重ねたりして接続することにより、ビアによる接続などに比べて、相互の接続面積を広くとることができ、接続部30の強度や信頼性を確保できる。このような接続部30によると、片面、両面、一般に多層板のフレキシブル基板10において、接続部30の形成工程が容易であり、生産性を向上でき、低コスト化を実現できる。
また、上述した各接続部30は、フレキシブル基板10の端面同士を突き合わせて、導電体パターン3の導体間の重ね合わせによって形成されており、可撓性基材2がない部位ができる。そのような可撓性基材2がない隙間の部分の存在により、両面パターンの接続部30の外観検査において導体曲がりによる隣接ターンの短絡程度であれば、片側から覗くことで容易に行うことができる。また隙間が開いているので、接続部30の導体に対する剪段方向の熱応力がかからないようにすることもできる。
(他の実施形態)
図13、図14、図15は、他の実施形態に係るトロイダルコイル1を示す。図13、図14に示すように、このトロイダルコイル1のフレキシブル基板10は、表裏対称に導電体パターン3を有している。すなわち、この図の上下を反転するようにフレキシブル基板10を裏返すと、裏返す前のパターンと裏返した後のパターンとが同じになる。また、このフレキシブル基板10は、上述の図2(a)に示したフレキシブル基板10において、裏面側に導電体パターン3を付加し、裏面側の導電体パターン3に端子1bを接続したものであり、他の構成は、ほぼ同様である。なお、端子1a,1bは、展開状態における略四角形状のフレキシブル基板10の対角位置ではなく、同じ辺に配置されている。裏面側の導電体パターン3は、点線によって透視図として示されている。
端子1a、および接続端子x1〜x5は表面側の導電体パターン3に属し、端子1b、および接続端子y1〜y5は裏面側の導電体パターン3に属する。また、接続端子x2,x4,y2,y4はフライングリード構造の接続端子3aであり、接続端子x1,x3,x5,y1,y3,y5は可撓性基材2上の接続端子3bである。
次に、フレキシブル基板10を円筒状に丸めてから端子1a,1b、および接続端子x1〜x5,y1〜y5間を電気的に接続して形成される配線について説明する。まず、表面において、端子1aからの配線は、端子1aにつながる導電体パターン3を通って、その接続端子x1に至り、接続端子x1は隣の導電体パターン3の接続端子x2に電気的に接続される。以下同様にして、接続端子x3から、接続端子x4を経て、接続端子x5に至る。表面の接続端子x5は、その裏面直近の接続端子y1に、外部配線やビア構造などの適宜の接続手段によって接続され、これにより、表裏接続が成される。
続いて、裏面において、接続端子y1の導電体パターン3を通って、その接続端子y2に至り、接続端子y2から、隣の導電体パターン3を順次経由して、接続端子y3に至り、以下同様にして、接続端子y3から、接続端子y4を経て、接続端子y5に至る。接続端子y5は、接続端子y5につながる導電体パターン3を通って、その終端である端子1bに至る。これらの電気接続は、図10(a)(b)に関連して説明した要領で、一括して行うことができる。
以上の各接続端子の電気的接続により、円筒状のフレキシブル基板10の表面の導電体パターン3によるソレノイドコイルと、裏面の導電体パターン3によるソレノイドコイルとが、互いに直列接続された状態に形成される。これらのコイルは、例えば、表面のソレノイドコイルは進みコイル、裏面のソレノイドコイルは戻りコイルと称される。これらは右ねじと左ねじの組み合わせに例えられる。円筒状に形成されたフレキシブル基板10は、さらにトロイド状に屈曲されてトロイダルコイル1と成る。このトロイダルコイル1は、二重コイル構造を有し、表裏合わせて、片面だけの場合の2倍のターン数のコイルを有する。
なお、このような進みコイルと戻りコイルとを有するトロイダルコイル1は、周知の如く、図1、図2に示したトロイダルコイル1に存在していたトロイダル方向TD(ドーナツの大円周方向)の1ターンコイルを消去したものとなる。また、戻りコイルの存在により、端子1a,1bは、互いに対角位置ではなく、略四角形のフレキシブル基板10の同じ辺に位置することになる。
図15(a)(b)は、上述の2層構造の導電体パターン3を有するトロイダルコイル1を支持するコア4を備えたトロイダル装置1A示す。このコア4は、フレキシブル基板10の裏面側、すなわちトロイドの成す閉空間側に面している接続部30に接触しないように、接続部30が配置される位置に対応する位置に凹部4aを有している。この凹部4aが形成する逃げ空間によって、接続部30、従って接続部30を構成する接続端子3a,3bに対する接触による応力発生を回避することができる。これにより、接続部30を保護することができる。また、このコア4は、2分割の1個と4分割の2個とからなる3分割構成として例示しているが、一般に任意の分割および分割数とすることができる。
また、トロイダルコイル1を電流計測用の高精度のセンサとして用いる場合、トロイダルコイル1の全体の対称性や各1ターンコイル間の対称性が求められる。これは、トロイダルコイル1の中央穴部分を通る電線の電流が計測対象であるが、その中央穴を通らない電流による磁界や他の要因による外部磁界の影響をトロイダルコイル1の対称性によって相殺するためである。この場合、凹部4aが形成する逃げ空間は、接続部30の厚さ変動の影響を受けることなくコイルの対称性を維持可能とする。これによって、接続部30の形状ばらつきが、トロイダルコイル1の回転対称性に影響することなく、トロイダルコイル1による電流計測などの計測性能を向上できる。
(ケースを備えるトロイダルコイル装置および電流計測装置)
図16乃至図19は、さらに他の実施形態に係るトロイダルコイル装置1Aおよび電流計測装置1Bを示す。このトロイダルコイル装置1Aは、図16(a)(b)、図17、図18に示すように、フレキシブル基板10を用いて形成したトロイダルコイル1を収納するための、トロイド状のケース5を備えるものである。より具体的には、このトロイダルコイル装置1Aは、上述の図13、図14、図15に示したトロイダルコイル1とコア4とを有するトロイダルコイル装置1Aを、ケース5に収納したものである。ケース5は、トロイド状の本体部50に加え、回路基板6を収納する基板収納部51を有している。回路基板6は、フレキシブル基板10から成るトロイダルコイル1に電気的に接続され、トロイダルコイル1からの出力を処理する回路を備えている。トロイダルコイル装置1Aは、回路基板6を備えることにより電流計測装置1Bとなる。
本体部50は、その中心軸を含む平面である分割面50aに沿って分割されて2分割体となり、その2分割体の一方が同様の分割面50aに沿ってさらに分割されて4分割体となっている。4分割体の各々は、2分割体に、トロイドの外周部分におけるヒンジ5aによって開閉自在に結合されている。両4分割体は、閉状態を維持するために互いを係合する爪5bとフック5cとを有している。ケース5の分割面50aには、ケース5を開いた際にケース5に収納されたフレキシブル基板10を露出させないようにして保護するため、隔壁52が設けられている。隔壁52は、例えば、ヒンジ5aの部分で柔軟に変形する蛇腹構造とされる。隔壁52は、シート材を貼付したり、塗布膜を設けたり、封止材を充填したりして、形成することができる。
また、フレキシブル基板10から成るトロイダルコイル1は、2または4分割されたコア4に支持され、分割可能なケース5に収納されている。トロイダルコイル装置1Aは、トロイダルコイル1の対称性(その回転軸回りの対称性、各1ターンコイル間の対称性、コイル間ピッチの対称性など)を確保するように構成されている。例えば、各分割面は、コイル間ピッチ以下の平面度で接合するように構成される。また、コイル間ピッチを一定に近づけるために、隔壁52は、可能な限り薄くする。なお、ケース5は、その開閉面の位置ずれが発生しないように、平面分割面に替えて、位置決め可能な係合凹凸構造を備えたり、嵌合構造としたりしてもよい。
このようなトロイダルコイル装置1Aを備える電流計測装置1Bは、電線に着脱して、電線を流れる交流電流を計測するために用いることができる。この場合、基板収納部51内の回路基板6には、トランジスタや積分器などの、電流検出に必要な電子素子類が実装されている。また、基板収納部51には、回路基板6への電源入力や信号入出力を行うための端子ピンを有するソケット51aが設けられている。フレキシブル基板10の端子1a,1bは、本体部50内を通って基板収納部51内の回路基板6に至る配線によって、回路基板6に電気的に接続されている。
図18に示すように、ケース5と、ケース5の本体部50に収納されたフレキシブル基板10(トロイダルコイル1)と、フレキシブル基板10を支持するコア4とは、トロイダルコイル装置1Aを構成し、ケース5のC字形状の開閉に伴って一体的に開閉される。これらの開閉は、フレキシブル基板10における切り込み21の存在、およびコア4とケース5の分割構造によって可能となる。その開閉機能によって、トロイダルコイル装置1Aの外周側から中心軸側に電線9を進入させ退出させることができる。これによって、すでに設置されている電線の電力計測を行う用途へ用いることができる。また、ヒンジ5a、および爪5bとフック5cとを有しているので、電力計測する対象の電線を変更したりする場合、同じ個体を容易に繰り返し使用できる。図19は、トロイダルコイル装置1Aの中央穴に電線9を取り込んでトロイダルコイル装置1Aを閉じた状態を示す。電流計測装置1Bは、その中央穴に貫挿された電線9を流れる電流変化に基づく磁界Hの時間変化に応じた信号を電流計測結果として、回路基板6とソケット51aとを介して外部に出力する。
(さらに他の実施形態)
図20(a)(b)は、さらに他の実施形態に係るトロイダルコイル装置1Aを示す。このトロイダルコイル装置1Aは、上述の図13、図15、図16に示したフレキシブル基板10と、コア4と、ケース5とを備え、さらに、接続端子3a,3bを接続して成る接続部30の周辺のフレキシブル基板10を挟んで固定する押圧構造を備えている。すなわち、ケース5は、フレキシブル基板10を、そのトロイド状の内部側から支持する部材であるコア4に、接続部30の周辺におけるフレキシブル基板10の外表面側から押圧して、フレキシブル基板10を固定している。
コア4は、接続部30の位置する表面に凹部4aを有し、その凹部4aの開口縁に近接する位置に凸部4bを有している。凹部4aは周方向の溝を形成し、凸部4bは凹部4aによる溝の両側に土手状に形成されている。
ケース5は、コア4の場合と同様に、接続部30の位置する表面に凹部5dを有し、その凹部5dの開口縁に近接する位置に凸部5eを有している。また、コア4の場合と同様に、凹部5dは周方向の溝を形成し、凸部5eは凹部5dによる溝の両側に土手状に形成されている。コア4の凸部4bと、ケース5の凸部5eとは、互いに対面して対向する位置にある。
フレキシブル基板10は、これらの互いに対向するコア4の凸部4bと、ケース5の凸部5eとによって、接続部30の周辺を挟持されて、ケース5内の位置が固定される。すなわち、ケース5の凸部5eは、接続部30周辺におけるフレキシブル基板10の外表面を押圧し、フレキシブル基板10の内表面側に配置された支持用の部材であるコア4の凸部4bとの間にフレキシブル基板を挟んで固定する押圧構造を構成する。これによって、接続部30が、ケース5に密着することがないので、ケース5に外部から力が加わった場合でも、接続部30が直接応力を受けることがなく信頼性を確保することができる。
トロイダルコイル装置1Aの組み立ては、まず、フレキシブル基板10をソレノイド形状に形成した後、コア4を挿入することによりトロイド状とし、コア4で支持されたフレキシブル基板10をケース5内に設置して行われる。その設置を容易とし、最終的に、凸部5eによってフレキシブル基板10の外表面を圧接した状態とするために、例えば、ケース5を内外の円筒に分割し、フレキシブル基板10をケース5内に設置した後、その内外円筒間に押圧力を加える構成とすればよい。また、コア4の内部にトロイドの大円周方向すなわちトロイダル方向に沿う空洞を設けて、コア4の凸部4bを空洞方向に進退自在としたコアを用いてもよい。この場合、凸部4bを後退させた状態でケース5内へのフレキシブル基板10とコア4の挿入を行い、これらの挿入後に、コア4の空洞内に詰め物をして凸部4bを突出させるようにしてもよい。
図21(a)(b)は、上述のケース5の凸部5eによる押圧構造の変形例を示す。この変形例は、凸部5eを、コア4に向けて移動自在としたものである。ケース5の外壁に穴5fを設け、その穴5fに外壁垂直方向に移動自在の移動体53を備え、その移動体53の先端を凸部5eとする。図21(a)に示すように、ケース5内にフレキシブル基板10とコア4を挿入する際には移動体53を後退させておく。また、図21(b)に示すように、フレキシブル基板10を固定する際には移動体53を前進させて圧力を加えるようにすればよい。その圧力は、任意の方法でを加えることができる。例えば、移動体53をゴム等の弾性体で構成し、穴5fとの摩擦力に抗して移動体53を押し込むことにより、その弾力でフレキシブル基板10を押圧することができる。穴5fと移動体53は、トロイダル方向に連続する必要はなく、飛び飛びに設けて、フレキシブル基板10を適宜の間隔で固定すればよい。
(さらに他の実施形態)
図22(a)(b)は、さらに他の実施形態に係るトロイダルコイル1を示す。このトロイダルコイル1は、接続端子3a,3bをトロイドの内周側に位置させて、内周側に電気的に接続する接続部30を備えるものである。平面状に展開した状態のフレキシブル基板10は、略四角形の外形を有し、その内部に、開口を形成しない線状の切れ込み21を有している。他の構成は、上述の図1、図2等に示した外周側に接続端子3a,3bを配置したフレキシブル基板10を備えるトロイダルコイル1と同様である。
(さらに他の実施形態)
図23乃至図28は、さらに他の実施形態に係るトロイダルコイル1を示す。このトロイダルコイル1は、図23、図24、図25に示すように、上述の図13、図14に示したフレキシブル基板10と同様に、表裏両面に導電体パターン3を有している。裏面側の導電体パターン3は、点線によって透視図として示されている。
このフレキシブル基板10によるトロイダルコイル1は、片面から巻き進んで(実線矢印)もう片面で巻き戻る(点線矢印)構成になっている。巻き進み面から巻き戻り面への接続は、表面と裏面の導電体パターン3を半田付け等によって直接接続して行われる。この直接接続を行うために、可撓性基材2の一部に切り欠き22が形成されている。また、巻き始めと巻き終わりの端子1a,1bの電極は、外部磁界に起因するノイズを発生させないように、可撓性基材2またはソルダーレジストやカバーレイなどの保護膜2aを介して、両電極のパターンが互いに重なる形状とされている。このトロイダルコイル1からの出力を処理する回路基板には、巻き始めと巻き終わりの両端子1a,1bを回路基板の同じ位置に配置して接続する。これにより、トロイダルコイル1を、その中央穴を通る電線の交流電流を測定対象として計測する電流センサとして用いる場合に、測定対象以外の電流による磁界や他の磁界などの外乱磁界に対し、外部磁界耐性を確保することができる。
端子1aから導電体パターン3を介して端子1bに至るまでの、電気的に接続して形成される配線について図23を参照して説明する。まず、表面の端子1aからの配線は、端子1aにつながる導電体パターン3を通って、その接続端子x2に至り、接続端子x2は隣の導電体パターン3の接続端子x3に電気的に接続される。以下同様にして、接続端子x4から、接続端子x5を経て、接続端子x6に至る。接続端子x6の先端部分の導体は、接続端子x7に接続され、接続端子x6の途中部分の導体1cは、裏面の導電体パターン3から延伸された接続端子y2に重ねられ、接続端子y2の導体1dに直接接続される。この導体1c,1d間の接続により、表裏接続が成される。
続いて、裏面において、接続端子y2の導電体パターン3を通って、その接続端子y3に至り、接続端子y3から、隣の導電体パターン3を順次経由して、接続端子y4に至り、以下同様にして、接続端子y4から、接続端子y5を経て、接続端子y6に至る。接続端子y6は、接続端子y6につながる導電体パターン3を通って、その終端である端子1bに至る。
上述の電気接続の接続部について、さらに説明する。図26に示すように、切り欠き22の存在により、フレキシブル基板10の端部を突き合わせて接続端子x6,y2を重ねた場合に、接続端子x6,y2の導体1c,1dが互いに直に対面する状態となる。従って、図27(a)(b)に示すように、表面側から裏面側に電気接続を行う接続部30が、フレキシブル基板10だけを用いて容易に形成される。なお、接続端子x7は、補強や形状整列のために用いられるダミーの端子である。また、図27(a)(b)に示すように、表面の導電体パターン3間の接続、および、裏面の導電体パターン3間の接続が行われる。これらの表裏間、表表間、裏裏間の電気接続は、図10(a)(b)に関連して説明した要領で、全体を一括して行うことができる。
図29、図30は、フレキシブル基板10が、フライングリードを保護するための基板延長部7を備える例を示す。フレキシブル基板10、およびフレキシブル基板10からトロイダルコイルを製作する際に、フライングリード構造の接続端子3aの終端が浮いた自由端の状態になっていると、接続端子を曲げたり、破損したりするリスクがある。そこでフレキシブル基板10に、フライングリード構造の接続端子3aを保護して保持するための、可撓性基材2を延長して成る基板延長部7を形成して備える。基板延長部7には、フレキシブル基板10を位置決めしたり、ハンドリングしたりするための、位置決め穴7aを複数備えている。例えば、ソレノイドコイル形成のために行う半田付け等の接合工程において、この位置決め穴7aを用いて位置決めやフレキシブル基板10の伸張保持が行われる。基板延長部7は、半田付けなどを行った後、切断して除去される。
図31乃至図34は、さらに他の実施形態に係るトロイダルコイル用のフレキシブル基板10示す。このフレキシブル基板10は、上述の図23に示したフレキシブル基板10における導電体パターン3の形状および接続端子x2,x3,y3,y4等の形状が異なり、他は同様である。すなわち、このフレキシブル基板10は、図31、図32に示すように、接続端子3a,3bが、互いに隣接する導電体パターン3すなわち1ターンコイルの各々を接続する斜行形状を有する。言い換えると、このフレキシブル基板10は、上述の図23に示したフレキシブル基板10において、接続端子x2,x3,y3,y4等(接続端子x6,x7,y2は例外)が斜行形状を有する。例外の接続端子x6,x7,y2は、表面と裏面の導電体パターン3間を接続する直線形状の接続端子である。フライングリードである接続端子3aはブーメラン状に1回屈曲して終端した斜行形状を有し、可撓性基材2上に支持された接続端子3aはクランク状に2回屈曲して終端した斜行形状を有している。
本実施形態の導電体パターン3の各々は、導電体パターン3の端部、すなわち接続端子3a,3bの位置において、隣接する導電体パターン3に乗り移る。従って、これらの導電体パターン3は、フレキシブル基板10の領域B,Dにおけるパターン間隔とパターン形状が変化する部分および両端の接続端子3a,3bの部分を除いて、直線形状である。つまり、本実施形態の導電体パターン3には、上述した図23の導電体パターン3の両端間に存在するクランク状に変化したパターンが存在しない。
端子1aから各導電体パターン3を介して端子1bに至るまでの電気配線は、上述の図23の場合と同様である。図33(a)(b)、図34(a)(b)は、フレキシブル基板10の表裏の1ターンコイル間の接続部30について示す。これらの図は、上述の図26、図27(a)(b)に対応する。また、図35(a)(b)、および上述の図33(a)(b)は、フレキシブル基板10の表面における1ターンコイル間の電気接続および裏面における1ターンコイル間の接続部30について示す。ブーメラン状の接続端子3a(例えば接続端子x4)は、クランク状の接続端子3b(例えば接続端子x5)に重ねられて、半田31等によって電気的に接続される。これらの図は、上述の図28(a)(b)に対応する。なお、本実施形態のフレキシブル基板10は、左右に裏返しても同じ構造、すなわち表裏対称構造を有している。
本実施形態のトロイダルコイル1によれば、図31に示すように、フレキシブル基板10の両面におけるトロイダル方向TDの全面にわたって、導電体パターン3を一様に配列することができる。すなわち、本実施形態によれば、上述の図23に示したフレキシブル基板10においてトロイダル方向(図の上下方向)の両端の表面と裏面の導電体パターン3が抜けて非一様と成っている点を、改善することができる。また、各導電体パターン3の両端間のパターンを簡単な形状とすることができ、トロイダルコイル1の対称性を向上させることができる。本実施形態によれば、図23の場合と比べて、トロイダルコイル1のトロイダル方向TDに沿って導電体パターン3の抜けがなく、このようなトロイダルコイル1によって、外部磁界に対するノイズ打ち消し効果の高い電流センサを実現できる。
図36、図37は、さらに他の実施形態を示す。この実施形態は、図36(a)(b)に示すように、多層(本例では4層)の配線層を有するフレキシブル基板10に、上述の斜行形状の接続端子3a,3bを有する導電体パターン3を形成したものである。フレキシブル基板10の端部には、ブーメラン状のフライングリードである接続端子3aに続き、クランク状の接続端子3b、ブーメラン状の接続端子3b、およびクランク状の接続端子3bが順番に階段状に配置されている。このフレキシブル基板10は、左右方向に裏返しても同じ構造である表裏対称構造を有している。各接続端子3a,3bは、図37(a)(b)(c)に示すように、互いに重ねられて、図37(d)に示すように、半田31等によって電気的に接続される。
図38(a)(b)は、さらに他の実施形態に係るトロイダルコイル装置1Aを示す。図38(a)に示すトロイダルコイル装置1Aは、トロイダルコイル1を囲む電磁シールド用の導体101を備えている。導体101は、導電体パターン3から電気的に絶縁されており、例えば、電気的に浮いた電位とされる。トロイダルコイル装置1Aは、例えば、電線9を流れる交流電流を測定するセンサとして用いる際に、トロイダルコイル装置1Aの外部における隣接した電線9xが発生するノイズとなる高周波磁界を導体101によって遮蔽する。導体101は、例えば、電線9xにパルス状の電流ノイズが印加されて高周波磁界が発生した場合に、電磁誘導効果により導体内に渦状の誘導電流を発生させ、渦電流損失によって高周波磁界を遮蔽する。トロイダルコイル装置1Aは、導体101によって外部磁界の影響を低減して、測定対象の電線9を流れる電流を精度良く計測することができる。
図38(b)に示すトロイダルコイル装置1Aは、トロイダルコイル1を囲む磁気シールド用の磁性体102を備えている。磁性体102は、透磁率の高い物質(例えばニッケル)によって構成される。磁性体102は、トロイダルコイル装置1Aに隣接した電線9xを流れる交流電流などによって発生する外部からの磁界を遮蔽する。トロイダルコイル装置1Aは、外部磁界を遮蔽して、測定対象の電線9を流れる電流を精度良く計測することができる。電磁シールド用の導体101や磁気シールド用の磁性体102は、併用することもできる。また、これらは、分割した複数の部品で構成することができ、上述した図18におけるトロイダルコイル装置1Aのコア4やケース5と同様に、開閉可能に構成することができ、これらと組み合わせて用いることができる。
図39乃至図41は、さらに他の実施形態に係る電流計測装置1Bを示す。図39(a)(b)に示すように、本実施形態の電流計測装置1Bは、トロイダルコイル1に、ノイズとなる磁界を発生する電線9xが所定距離以下に接近しないように遠ざける構造を有するケース5を備えるものである。この電流計測装置1Bは、電線9を流れる交流電流を測定する装置として用いるものである。トロイダルコイル1に接続された回路基板6が、トロイダルコイル装置1Aのケース5に収納されている。回路基板6は、トロイダルコイル1からの出力を処理するICを有し、接続用配線61によってトロイダルコイル1に接続されている。接続用配線61は、コモンモードノイズをキャンセルするように、ツイストペア線を構成している。ケース5は、隣接する電線9xが、トロイダルコイル1から距離L1以上、接続用配線61から距離L2以上遠ざかるように、空間を確保する。距離L1,L2は、電線9xによるノイズとなる磁界の発生状況と、電流計測装置として要求される電流測定精度とに基づいて設定される。
図40(a)(b)は、回路基板6に対する電線9xの影響を考慮したケース5の構成を示す。回路基板6は、通常、その基板面に沿った2次元的な配線を有するので、基板面内には、電磁誘導を起こすコイルが存在すると考えることができる。回路基板6に直交する方向の磁界は、そのような配線に寄生したコイルによって回路基板6内の電気回路にノイズを誘起することになる。例えば、図41(a)(b)において、電流計測に対してノイズとなる外乱磁界Hxの影響は、図41(a)の場合の方が図41(b)の場合よりも大きい。いずれの場合でっても、図40(a)(b)に示すように、ケース5の外形の構造を回路基板6の配置や形状に合わせて設定して外部の電線9xを回路基板6から遠ざけることにより、外乱磁界Hxの影響を軽減することができる。
図42は、さらに他の実施形態を示す。本実施形態のトロイダルコイル1は、1ターンコイルCLの各々が、トロイダル方向TDに沿って互いに一定の間隔で配置されているものである。言い換えると、1ターンコイルCLの各々は導電体パターン3によって形成されており、導電体パターン3の各々が円周状のトロイダル方向TDに沿って一定間隔配置とされている。トロイダルコイル1の中心軸AXに直交するいずれの断面においても、導電体パターン3の各々が円周上に一定間隔で存在することになる。
上述の一定間隔は、トロイダルコイル1の内周側の間隔p1と外周側の間隔p2とで異なり(p1≦p2)、また、一般に、断面の位置が異なると異なる。ここで、間隔p1,p2は、例えば、各導電体パターン3の幅の中心位置間の距離で定義される。また、各導電体パターン3の幅の中心は、各1ターンコイルCL間を接続するためのクランク状のパターンや接続端子の存在により、断面の位置が異なると異なる位置に現れることになるが、各断面における円周上の間隔は一定である。
また、図42に加え、図43に示すように、本実施形態のフレキシブル基板10(トロイダルコイル1)において、1ターンコイルCLの各々が中心軸AXを含む平面PL内に配置されている。各1ターンコイルCLを構成する導電体パターン3は、各1ターンコイル間を接続するためのクランク状のパターンである渡りパターン3cの部分を除いて、平面PL内に位置している。このようなフレキシブル基板10における1つの1ターンコイルCLを中心軸AXの位置から見ると、1ターンコイルCLの内側の導電体パターン3と外側の導電体パターン3とが互いに重なって見える。
また、1ターンコイルCL、従って導電体パターン3の個数は奇数個とすることもできるが、図43に示すように、偶数個の場合、2つの1ターンコイルCLが平面PL内に存在することになり、奇数個の場合よりも対称性の点でより好ましい。さらに、1ターンコイルCLの各々を、トロイダル方向TDに沿って互いに一定の間隔で配置したり、中心軸AXを含む平面PL内に配置したりする構成は、多層のフレキシブル基板10を用いたトロイダルコイル1にも適用できる。この場合、両面あるいは複数の導電体層に形成された各導電体パターン3および1ターンコイルCLは、フレキシブル基板10における各導電体層毎に、一定の間隔で配置したり、中心軸AXを含む平面PL内に配置したりする構成とすればよい。
上述のように、1ターンコイルCLの各々をトロイダル方向TDに沿って互いに一定の間隔で配置したり、中心軸AXを含む平面PL内に配置したりして実現される対称性を有する構造による利点を、図44(a)(b)、図45(a)(b)を参照して説明する。図44(a)(b)は、トロイダルコイル1を用いる電流計測装置1Bによって、電線9の電流を測定する様子を示す。電線9がトロイダルコイル1の中心位置に挿通された状態で、電線9を流れる電流によって磁界Hを発生し、その磁界Hの強度変化が、トロイダルコイル1の各1ターンコイルCLに電圧を誘起し、その電圧に基づいて電流が計測される。磁界Hは、各1ターンコイルCLに対して同じ態様(同じ向き)でトロイダル方向TDに発生し、これにより、トロイダルコイル1の機能が発揮される。
ところで、図45(a)(b)に示すように、トロイダルコイル1の外部の電線9xによる外乱磁界Hxは、例えば、電線9xから遠い位置K1と近い位置K2とにおいて、互いに同じ向きであり、従って、各1ターンコイルCLに対して逆向きに貫通する。そして、遠い位置K1における磁界は、位置K2における磁界よりも弱いが、外乱磁界Hxが貫通する1ターンコイルの個数(ターン数)は位置K2におけるよりも多い。このように、外部の電線9xによる外乱磁界Hxは、本来、トロイダルコイル1に対して、ある程度互いに相殺する性質を有するの磁界である。そこで、トロイダルコイル1に最大限の対称性を備えることにより、このような外乱磁界Hxの性質を利用して、外乱磁界Hxの影響を増長させないように、最小限の影響に抑制することができる。対称性を言い換えると、各1ターンコイルの巻線パターンの巻回を、図42、図43で示したように、均一にすることであり、これにより、外部磁界Hxの影響を低減することができる。
なお、本発明は、上記構成に限られることなく種々の変形が可能である。例えば、上述した各実施形態の構成を互いに組み合わせた構成とすることができる。また、1枚のフレキシブル基板10でトロイダルコイル1とすることに替えて、例えば、トロイダル方向やポロイダル方向に分割した複数枚のフレキシブル基板10を用いてトロイダルコイル1としてもよい。また、フレキシブル基板10自体を多層とすることに加えて、フレキシブル基板10を多重に重ねて、すなわち入れ子状態にトロイダルコイル1を形成してもよい。フレキシブル基板10を多重にすることにより、コイルのターン数を増加させることができる。
また、上述のコア4は、フレキシブル基板10を内側から支持してトロイダルコイル1の対称性を確保するものに限らず、フレキシブル基板10を外側から支持してトロイダルコイル1の対称性を確保するようにしてもよい。例えば、任意外形の非磁性体ブロックにトロイド状の空間を形成し、その空間にフレキシブル基板10を収納して、そのトロイド状の空間の内壁に沿わせて支持させるように、外部支持体を構成してもよい。この場合、上述のケース5を、この外部支持体として用いることもできる。フレキシブル基板10をトロイド状の空間の内壁に沿わせ方法として、例えば、フレキシブル基板10をタイヤと見立て、その中に伸縮性のインナーチューブを挿入する方法が用いられる。そのインナーチューブを膨張させることにより、フレキシブル基板10を内壁に押しつければよい。フレキシブル基板10の中に、単純に詰め物や発泡材を挿入する方法としてもよい。
1 トロイダルコイル
1A トロイダルコイル装置
1B 電流計測装置
10 フレキシブル基板
101 電磁シールド用の導体
102 磁気シールド用の磁性体
2 可撓性基材
21 切り込み
3 導電体パターン
3a 接続端子(フライングリード構造)
3b 接続端子
32 保護樹脂
33 導電体層
xo,x1,x3,x5,x7,yo,y1,y3,y5 接続端子
xe,x2,x4,x6,ye,y2,y4,y6 接続端子(フライングリード構造)
4 コア(支持用の部材)
4a 凹部(逃げ空間)
5 ケース
51 基板収納部
52 隔壁
6 回路基板
9 電線
AX 中心軸
CL 1ターンコイル
PL 中心軸を含む平面
Sa 平均隙間

Claims (22)

  1. トロイダルコイルを有するトロイダルコイル装置であって、
    前記トロイダルコイルは、シート状の可撓性基材と、前記可撓性基材に支持された互いに並列する複数の導電体パターンと、を有するトロイド状とされたフレキシブル基板を備え、
    前記フレキシブル基板は、前記並列する導電体パターン間に設けられた切り込みを用いて屈曲されて平板状からトロイド状とされ、
    前記導電体パターンの各々は、各々を直列に接続するための接続端子を有し、
    前記導電体パターンの各々は、前記屈曲によってそれぞれ1ターンコイルと成り、
    前記1ターンコイルの各々は、前記接続端子が接続されることにより複数ターンのコイルと成っており、
    前記導電体パターンは、前記フレキシブル基板を平板状に展開した状態において、前記互いに並列する導電体パターン間の平均隙間が、前記トロイダルコイルの外周側となる部分よりも内周側となる部分において広いことを特徴とするトロイダルコイル装置。
  2. 前記接続端子は、前記導電体パターンが前記可撓性基材の端部から突出して成るフライングリード構造を有することを特徴とする請求項1に記載のトロイダルコイル装置。
  3. 互いに接続された前記接続端子は、樹脂によって保護されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のトロイダルコイル装置。
  4. 前記接続端子は、前記フレキシブル基板における前記トロイダルコイルの外周側となる部分に配置されていることを特徴とする請求項1乃至請求項のいずれか一項に記載のトロイダルコイル装置。
  5. 前記導電体パターンは、前記可撓性基材に多層形成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項のいずれか一項に記載のトロイダルコイル装置。
  6. 前記フレキシブル基板は、電磁シールド用の導電体層を有することを特徴とする請求項1乃至請求項のいずれか一項に記載のトロイダルコイル装置。
  7. 前記トロイダルコイルを囲む電磁シールド用の導体を備え、前記導体が前記導電体パターンから電気的に絶縁されていることを特徴とする請求項1乃至請求項のいずれか一項に記載のトロイダルコイル装置。
  8. 前記トロイダルコイルを囲む磁気シールド用の磁性体を備えていることを特徴とする請求項1乃至請求項のいずれか一項に記載のトロイダルコイル装置。
  9. 前記1ターンコイルの各々は、前記トロイダルコイルのトロイダル方向に沿って互いに一定の間隔で配置されていることを特徴とする請求項1乃至請求項のいずれか一項に記載のトロイダルコイル装置。
  10. 前記1ターンコイルの各々は、前記トロイダルコイルの中心軸を含む平面内に配置されていることを特徴とする請求項1乃至請求項のいずれか一項に記載のトロイダルコイル装置。
  11. 前記接続端子は、互いに隣接する前記1ターンコイルの各々を接続する斜行形状を有することを特徴とする請求項10に記載のトロイダルコイル装置。
  12. 前記フレキシブル基板をそのトロイド状の内部側から支持するトロイド状のコアを備えていることを特徴とする請求項1乃至請求項11のいずれか一項に記載のトロイダルコイル装置。
  13. 前記コアは、260℃以上の温度、かつ、10sec以上の時間における熱負荷に耐える耐熱材料からなることを特徴とする請求項12に記載のトロイダルコイル装置。
  14. 前記コアは、その中心軸を含む平面に沿う切れ目を有し、前記切れ目によって分離可能または開閉可能とされていることを特徴とする請求項12乃至請求項13のいずれか一項に記載のトロイダルコイル装置。
  15. 前記コアは、前記接続端子に対する接触による応力発生を回避するための逃げ空間を有することを特徴とする請求12または請求項14に記載のトロイダルコイル装置。
  16. 前記トロイダルコイルを収納するトロイド状のケースを備えていることを特徴とする請求項1乃至請求項15のいずれか一項に記載のトロイダルコイル装置。
  17. 前記ケースは、前記フレキシブル基板をそのトロイド状の内部側から支持する部材に、前記接続端子の周辺における前記フレキシブル基板の外表面側から、該フレキシブル基板を押圧して固定していることを特徴とする請求項16に記載のトロイダルコイル装置。
  18. 前記ケースは、その中心軸を含む平面に沿って分割可能とされていることを特徴とする請求項16または請求項17に記載のトロイダルコイル装置。
  19. 前記トロイダルコイルを収納するトロイド状のケースを備え、
    前記ケースと、前記フレキシブル基板と、前記コアとは、これらの外周側から中心軸側に進入できるように開閉自在とされていることを特徴とする請求項12乃至請求項15のいずれか一項に記載のトロイダルコイル装置。
  20. 前記ケースは、前記開閉の際に当該ケースに収納された前記フレキシブル基板を露出させないための隔壁を有していることを特徴とする請求項19に記載のトロイダルコイル装置。
  21. 前記ケースは、前記トロイダルコイルに、ノイズとなる磁界を発生する電線が所定距離以下に接近しないようにする構造を有することを特徴とする請求項16乃至請求項20のいずれか一項に記載のトロイダルコイル装置。
  22. 請求項1乃至請求項21のいずれか一項に記載のトロイダルコイル装置と、
    前記トロイダルコイルに電気的に接続された回路基板と、を備え、
    前記回路基板は、前記トロイダルコイルに貫挿された電線を流れる電流に応じた信号を出力をする回路を有していることを特徴とする電流計測装置。
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