JP6299414B2 - 液体噴射ヘッド、及び、液体噴射装置 - Google Patents

液体噴射ヘッド、及び、液体噴射装置 Download PDF

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Description

本発明は、液体貯留源からの液体を液体流路を介して圧力室に導入し、当該圧力室内の液体を噴射する液体噴射ヘッド、及び、これを備えた液体噴射装置に関するものである。
液体噴射装置は液体噴射ヘッドを備え、この噴射ヘッドから各種の液体を噴射する装置である。この液体噴射装置としては、例えば、インクジェット式プリンターやインクジェット式プロッター等の画像記録装置があるが、最近ではごく少量の液体を所定位置に正確に着弾させることができるという特長を生かして各種の製造装置にも応用されている。例えば、液晶ディスプレイ等のカラーフィルターを製造するディスプレイ製造装置,有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイやFED(面発光ディスプレイ)等の電極を形成する電極形成装置,バイオチップ(生物化学素子)を製造するチップ製造装置に応用されている。そして、画像記録装置用の記録ヘッドでは液状のインクを噴射し、ディスプレイ製造装置用の色材噴射ヘッドではR(Red)・G(Green)・B(Blue)の各色材の溶液を噴射する。また、電極形成装置用の電極材噴射ヘッドでは液状の電極材料を噴射し、チップ製造装置用の生体有機物噴射ヘッドでは生体有機物の溶液を噴射する。
上記の液体噴射ヘッドは、インクカートリッジ等の液体貯留源からの液体を、液体流路を介して圧力室に導入し、当該圧力室の液体に圧力変動を生じさせて、この圧力室に通じるノズルから液体を噴射するように構成されている。上記の液体流路の途中には、液体流路における他の部分よりも拡径したフィルタ空間が設けられており、当該フィルタ空間内に液体流路内の液体を濾過するフィルタが設けられている(例えば、特許文献1参照)。このフィルタにより、液体流路内に混入した異物が圧力室側(下流側)に移動することを抑制し、異物による液体の噴射不良を抑制できる。また、フィルタの並設ピッチと液体貯留源の並設ピッチとの違いや液体流路が形成される部材の他の製品との共通化等の設計上の理由から、フィルタ空間に開口した下流側の液体流路の流出口が、フィルタ空間の中心からフィルタ空間の外周側に偏心して形成されたものがある(例えば、特許文献2参照)。
特開2007−130824号公報 特開2007−125775号公報
しかしながら、上記のように下流側の流出口がフィルタ空間の中心から偏心した構成の場合、フィルタ空間内に混入した気泡が流れ難く、フィルタ空間内に留まった気泡が大きく成長する虞があった。これについて、図7に例示する従来のフィルタ空間の概略図を用いて説明する。
従来では、図7に示すように、例えば、図示しない液体貯留源(例えば、インクカートリッジ)に挿入される液体導入針91を介して、液体が液体噴射ヘッド90内の液体流路92に導入される。この液体流路92の途中には、液体流路92における他の部分よりも拡径したフィルタ空間93が形成され、フィルタ94が設けられている。上流側の液体流路92の流入口95は、このフィルタ空間93のフィルタ94と対向する天井部97の略中央に開口する一方、下流側の液体流路92の流出口96は、フィルタ94を挟んで天井部97とは反対側に形成される底部98のフィルタ外周側(図7における左側)に偏心して開口している。このため、流入口95から流入した液体は、フィルタ空間93内において流出口96側の空間を通る経路(図7における実線矢印参照)を流れ易く、流出口96側とは流入口95を挟んで反対側の空間を通る経路(図7における破線矢印参照)を流れ難くい。このため、例えば、液体貯留源の交換等により気泡が液体流路92内に混入した場合、フィルタ空間93における流出口96とは反対側の位置に気泡が滞留し易くなる。このような気泡は、液体流路92内の液体を強制的に排出させるフラッシング動作等のメンテナンス処理を行ったとしても、フィルタ空間93内において流出口96側とは流入口95を挟んで反対側の液体流量が少ないため、排出されない虞があった。その結果、気泡が大きく成長し、液体流路92を塞いだり、液体流路92内の圧力損失を起こしたりすることによる液体噴射不良の虞があった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、液体流路の設計の自由度を確保しつつ、液体流路内に混入した気泡の成長を抑制することができる液体噴射ヘッド、及び、液体噴射装置を提供することにある。
本発明の液体噴射ヘッドは、上記目的を達成するために提案されたものであり、圧力室に連通し、当該圧力室内の圧力変動により液体を噴射するノズルと、
液体が貯留された液体貯留源からの液体を前記圧力室に導入する液体流路と、
前記液体流路の途中に設けられ、当該液体流路内の液体を濾過するフィルタを備え、液体流路における他の部分よりも拡径したフィルタ空間と、を備え、
前記フィルタ空間は、前記フィルタより上流側に形成される上流側フィルタ空間と、前記フィルタより下流側に形成される下流側フィルタ空間とを備え、
前記上流側フィルタ空間の前記フィルタと対向する天井部には上流側の液体流路の流入口が開口すると共に、前記下流側フィルタ空間の前記フィルタと対向する底部には下流側の液体流路の流出口が前記流入口に対して偏心して開口し、
前記流入口に対して前記流出口側とは反対側における少なくとも天井部の一部は、前記フィルタとの間隔が、前記流入口に対して前記流出口側における天井部と前記フィルタとの間隔よりも広くなるように形成されたことを特徴とする。
この構成によれば、フィルタ空間における流出口側とは反対側への液体の流量を増やすことができる。これにより、フィルタ空間における流出口側とは流入口を挟んで反対側の部分に気泡が滞留することを抑制できる。その結果、気泡による液体噴射不良を抑制することができる。
上記構成において、前記天井部の前記流入口に対して前記流出口側とは反対側の領域に溝を形成し、
当該溝により前記流入口に対して前記流出口側とは反対側における少なくとも天井部の一部と前記フィルタとの間隔が、前記流入口に対して前記流出口側における天井部と前記フィルタとの間隔よりも広くなるように形成されたことが望ましい。
この構成によれば、溝を利用して液体の流れを作ることができ、フィルタ空間における流出口側とは反対側の部分に気泡が滞留することを抑制できる。また、気泡が滞留したとしても、液体流路内の液体を強制的に排出させるフラッシング動作等のメンテナンス処理によって、気泡が排出し易くなる。
そして、本発明の液体噴射装置は、上記各構成の液体噴射ヘッドを備えたことを特徴とする。
プリンターの構成を説明する斜視図である。 記録ヘッドの分解斜視図である。 単位ヘッドの要部の構成を説明する断面図である。 記録ヘッドのフィルタ空間の構成を説明する概略図であり、(a)は断面図、(b)は平面図ある。 第2実施形態における記録ヘッドのフィルタ空間の構成を説明する概略図であり、(a)は断面図、(b)は平面図ある。 第3実施形態における記録ヘッドのフィルタ空間の構成を説明する概略図であり、(a)は断面図、(b)は平面図ある。 従来の液体噴射ヘッドのフィルタ空間の構成を説明する概略図である。
以下、本発明を実施するための形態を、添付図面を参照して説明する。なお、以下に述べる実施の形態では、本発明の好適な具体例として種々の限定がされているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの態様に限られるものではない。また、以下の説明では、本発明の液体噴射装置として、液体噴射ヘッドの一種であるインクジェット式記録ヘッド(以下、記録ヘッド)を搭載したインクジェット式プリンター(以下、プリンター)を例に挙げる。
プリンター1の構成について、図1を参照して説明する。プリンター1は、記録紙等の記録媒体2(着弾対象の一種)の表面に対して液体状のインクを噴射して画像等の記録を行う装置である。このプリンター1は、記録ヘッド3、この記録ヘッド3が取り付けられるキャリッジ4、キャリッジ4を主走査方向に移動させるキャリッジ移動機構5、記録媒体2を副走査方向に移送する搬送機構6等を備えている。ここで、上記のインクは、本発明の液体の一種であり、液体貯留源(液体供給源)としてのインクカートリッジ7に貯留されている。このインクカートリッジ7は、記録ヘッド3に対して着脱可能に装着される。なお、インクカートリッジがプリンターの本体側に配置され、当該インクカートリッジからインク供給チューブを通じて記録ヘッドに供給される構成を採用することもできる。
上記のキャリッジ移動機構5はタイミングベルト8を備えている。そして、このタイミングベルト8はDCモーター等のパルスモーター9により駆動される。従ってパルスモーター9が作動すると、キャリッジ4は、プリンター1に架設されたガイドロッド10に案内されて、主走査方向(記録媒体2の幅方向)に往復移動する。
図2は、本実施形態の記録ヘッド3の構成を示す分解斜視図である。また、図3は、単位ヘッド16の要部の構成を説明する断面図である。さらに、図4(a)は記録ヘッド3のフィルタ空間21の構成を説明する断面図であり、図4(b)は平面図ある。本実施形態における記録ヘッド3は、インク導入針18が複数形成されるホルダ12と、ホルダ12の下側に取り付けられる上方流路部材13と、フィルタ14を挟んで上方流路部材13の下側に取り付けられる下方流路部材15と、下方流路部材15の下側に取り付けられる単位ヘッド16とを備えている。本実施形態では、4つの単位ヘッド16が下方流路部材15に取り付けられている。
ホルダ12は、上面側にインクカートリッジ7を着脱可能に取り付けられるカートリッジ装着部17を有している。このカートリッジ装着部17内には、インク導入針18が複数立設されている。本実施形態では、4つの単位ヘッド16にインクを供給するインクカートリッジ7がそれぞれ取り付けられるため、これに対応してインク導入針18が4つ立設されている。また、図4(a)に示すように、ホルダ12内には、インク導入針18から導入したインクを上方流路部材13に導入するホルダ流路19を有している。なお、本実施形態では、インク導入針18の列設ピッチとフィルタ14の列設ピッチとが異なるため、フィルタ14の面に対して平行な方向に延在する水平流路をホルダ流路19の一部に有している。なお、記録ヘッドとインクカートリッジ7との接続方法はインク導入針18をインクカートリッジ7に挿入する形式によらず、例えば、ホルダに不織布やスポンジ等の多孔質材からなる部分を露出させ、インクカートリッジに形成された多孔質材からなる部分と接触させて、インクをホルダ内の液体流路内に取り込む所謂フォーム形式の接続方法を採用することもできる。
上方流路部材13および下方流路部材15は、内部に液体流路の一部が形成された合成樹脂等からなる部材である。具体的に説明すると、上方流路部材13は、図4(a)に示すように、フィルタ空間21におけるフィルタ14より上流側の部分をなす上流側フィルタ空間22、及び、上流側の液体流路の一部をなす上流側流路20が内部に形成されている。上流側流路20は、上端部がホルダ流路19に連通し、下端部がフィルタ空間21(上流側フィルタ空間22)に連通する流路である。本実施形態の上流側流路20は、フィルタ14の面に対して垂直な方向に延在している。
下方流路部材15は、図4(a)に示すように、フィルタ空間21におけるフィルタ14より下流側の部分をなす下流側フィルタ空間23、及び、下流側の液体流路の一部をなす下流側流路24が内部に形成された合成樹脂等からなる部材である。下流側流路24は、上端部がフィルタ空間21(下流側フィルタ空間23)に連通し、下端部が後述する単位ヘッド16の液体導入路30に連通する流路である。なお、上流側フィルタ空間22および下流側フィルタ空間23からなるフィルタ空間21については、後でより詳しく説明する。
上方流路部材13と下方流路部材15との間に挟持されるフィルタ14は、インク内に混入した異物を通過させないようにする平板状部材である。このフィルタ14は、上流側フィルタ空間22と下流側フィルタ空間23との間に配置され、液体流路内のインクを濾過する。このようなフィルタ14は、例えば繊維や金属等からなる細い線を網目状に織って形成される。本実施形態では、図4(b)に示すように、平面視において(すなわちフィルタ14の表面側又は裏面側から見て)、細長い略楕円形状に形成されている。なお、フィルタ空間21もフィルタ形状に合わせて、その外周縁が細長い略楕円形状に形成されている。
本実施形態における単位ヘッド16は、図3に示すように、圧力発生ユニット27および流路ユニット28を備え、これらの部材が積層された状態でヘッドケース29に取り付けて構成されている。なお、各単位ヘッド16は、同じ構成であるため、1つの単位ヘッド16の構成のみ説明する。
ヘッドケース29は、合成樹脂製の箱体状部材であり、その内部には液体導入路30が形成されている。液体導入路30の上端部は下流側流路24と連通する。流路ユニット28は、複数のノズル32を直線状(列状)に開設したノズルプレート31及び液体供給流路35が設けられた連通基板34を有している。列設された複数のノズル32は、一端側のノズル32から他端側のノズル32までドット形成密度に対応したピッチ(例えば180dpi)で、主走査方向に直交する副走査方向に沿って等間隔に設けられている。
圧力発生ユニット27は、圧力室40が形成された圧力室形成基板39、弾性膜41、圧電素子42(圧力発生手段の一種)及び保護基板43が積層されてユニット化されている。各圧電素子42は、その端子部が図示しないフレキシブルケーブル等の配線部材に電気的に接続されている。圧力室40は、液体供給流路35とは反対側の端部で、連通基板34に形成されたノズル連通路45を介してノズル32と連通している。
このように、記録ヘッド3の内部には、インクカートリッジ7に挿入されるインク導入針18からホルダ流路19、上流側流路20、フィルタ空間21、下流側流路24、液体導入路30及び液体供給流路35を介して圧力室40に至る一連の液体流路が形成されている。そして、この液体流路を通じてインクカートリッジ7からのインクを圧力室40に導入し、制御部からの駆動信号(噴射パルス)を圧電素子42に供給することで、圧電素子42を駆動させて圧力室40に圧力変動を生じさせる。この圧力変動を利用することでノズル連通路45を介してノズル32からインク滴を噴射させている。
次に本実施形態のフィルタ空間21について、図4を用いて説明する。フィルタ空間21は上述したように、上方流路部材13の上流側フィルタ空間22と、下方流路部材15の下流側フィルタ空間23とからなり、液体流路における他の部分、詳しくは上流側流路20及び下流側流路24よりも拡径した空間である。上流側フィルタ空間22は、フィルタ14の上面、上流側流路20側のフィルタ14に対向する天井部22a、及び、フィルタ14の外周部分から上方(上流側)に向けてフィルタ14に対して略垂直に延びる筒状の上流側周壁22bにより区画されている。また、下流側フィルタ空間23は、フィルタ14の下面、下流側流路24側のフィルタ14に対向する底部23a、及び、フィルタ14の外周部分から下方(下流側)に向けてフィルタ14に対して略垂直延びる円筒状の下流側周壁23bにより区画されている。本実施形態のフィルタ空間21は、図4(b)に示すように、平面視において細長い略楕円形状に形成されている。
そして、上流側フィルタ空間22の天井部22aに、上流側流路20の下端部、すなわち上流側の液体流路の流入口20aが開口している。一方、下流側フィルタ空間23のフィルタ14と対向する底部23aに、下流側流路24の上端部、すなわち下流側の液体流路の流出口24aが開口している。本実施形態の流入口20aは、図4(b)に示すように、平面視においてフィルタ空間21の略中央に開口している。また、本実施形態の流出口24aは、図4(b)に示すように、平面視においてフィルタ空間21の略中央から長手方向の一側(図4(b)における左側)にずれて開口している。すなわち、流出口24aは、流入口20aに対してフィルタ空間21の比較的離れた外周縁側に偏心して開口している。
ここで、従来では、上記のようにフィルタ空間21において流出口24aが流入口20aに対して偏心して開口している場合、インクが流出口24a側とは流入口20aの中心軸を挟んで反対側の空間(領域)を流れ難く、この空間に気泡が滞留し易くなっていた。このような気泡が滞留し続けると、大きく成長して、液体流路の閉塞や液体流路内の圧力損失の原因となる虞があった。そこで、本発明では、フィルタ空間21に流入したインクが流出口24a側とは反対側の空間にも流れ易くなるように、フィルタ空間21を形成している。
具体的には、流入口20aに対して流出口24a側とは反対側における少なくとも天井部22aの一部を、フィルタ14との間隔が、流出口24a側における天井部22aとフィルタ14との間隔よりも広くなるように形成している。本実施形態では、流出口24a側とは流入口20aの中心軸を挟んで反対側における流入口20aの縁部とフィルタ14との間隔(流出口24aとは反対側における天井部22aとフィルタ14との最大間隔)H2が、上記縁部とは反対側(流出口24a側)に位置する流入口20aの縁部とフィルタ14との間隔(流出口24a側における天井部22aとフィルタ14との最大間隔)H1よりも広くなっている。要するに、上流側フィルタ空間22のうち、流入口20aに対して流出口24a側とは反対側における空間の体積を、流出口24a側における空間の体積よりも大きくして、流出口24aとは反対側に流れるインクの量を多くしている。
なお、天井部22aは、流入口20aの外周縁から上流側周壁22bに向けて緩やかに下り傾斜している。すなわち、上流側フィルタ空間22は、流入口20aからフィルタ14に向けて次第に拡径している。また、底部23aも、流出口24aの外周縁から下流側周壁23bに向けて緩やかに上り傾斜している。すなわち、下流側フィルタ空間23も、流出口24aからフィルタ14に向けて次第に拡径している。
このように、流入口20aに対して流出口24aとは反対側における天井部22aの一部を、フィルタ14との間隔が、流入口20aに対して流出口24a側における天井部22aとフィルタ14との間隔よりも広くなるように形成したので、前記両間隔を同じにした従来の場合と比べて、フィルタ空間21における流出口24a側とは流出口24aの中心軸を挟んで反対側へのインクの流量を増やすことができる。これにより、フィルタ空間21における流出口24aとは反対側の部分に気泡が滞留することを抑制できる。その結果、気泡の成長による液体流路の閉塞や液体流路内の圧力損失等を抑制することができ、気泡によるインク噴射不良を抑制することができる。
ところで、フィルタ空間21において流入口20aに対して流出口24a側とは反対側の空間のインクの流量を増やす構成は、上記した実施形態に限られない。図5に示す第2実施形態では、天井部22a′における上流側流路20′の流入口20a′側に対して下流側流路24′の流出口24a′とは反対側の領域に溝22c′を形成し、当該溝22c′により流入口20a′に対して流出口24a′側とは反対側における少なくとも天井部22a′の一部とフィルタ14との間隔が、流入口20a′に対して流出口24a′側における天井部22a′とフィルタ14との間隔よりも広くなるように形成している。
具体的には、図5(b)に示すように、流入口20a′に対して流出口24a′側とは反対側の天井部22a′にフィルタ空間21′の長手方向に沿って流入口20a′の縁から上流側外周壁22b′に亘って天井部22a′を凹ませた溝22c′を形成している。この溝22c′における天井部22a′とフィルタ14との間隔が、流入口20a′に対して流出口24a′側における天井部22a′とフィルタ14との間隔よりも広くなっている。特に、溝22c′の流入口20a′側の端部とフィルタ14との間隔(流出口24a′とは反対側における天井部22a′とフィルタ14との最大間隔)H2′が、流出口24a′側における流入口20a′の縁とフィルタ14との間隔(流出口24a′側における天井部22a′とフィルタ14との最大間隔)H1′よりも広くなっている。
なお、上記した実施形態と同様、上流側フィルタ空間22′が流入口20a′からフィルタ14に向けて次第に拡径するように、天井部22a′が流入口20a′の外周縁から上流側周壁22b′に向けて緩やかに下り傾斜している。また、下流側フィルタ空間23′も流出口24a′からフィルタ14に向けて次第に拡径するように、底部23a′が流出口24a′の外周縁から下流側周壁23b′に向けて緩やかに上り傾斜している。さらに、本実施形態では、流入口20a′に対して流出口24a′側とは反対側の天井部22a′のうち溝22c′以外の部分は、流出口24a′側の天井部22a′と同じ高さになっている。すなわち、上流側フィルタ空間22a′は、溝22c′を除いて、流入口20a′に対して左右対称に形成されている。なお、その他の構成は、上記した実施形態と同じであるため説明を省略する。
このように構成することで、本実施形態でもフィルタ空間21′における流出口24a′側とは流入口20a′の中心軸を挟んで反対側へのインクの流量を増やすことができる。特に、溝22c′を利用してインクの流れを作ることができ、フィルタ空間21′における流出口24a′側とは反対側の部分に気泡が滞留することを抑制できる。また、気泡が滞留したとしても、液体流路内のインクを強制的に排出させるフラッシング動作等のメンテナンス処理によって、気泡が排出し易くなる。
なお、上記実施形態では、流入口20aをフィルタ空間21の略中央に開口させたが、これには限られない。要は、流入口に対して流出口が偏心して開口している構成において、流入口に対して流出口側とは反対側における少なくとも天井部の一部とフィルタとの間隔が、流入口に対して流出口側における天井部とフィルタとの間隔よりも広くなるように形成されていればどのような構成でもよい。
例えば、図6に示す第3実施形態では、平面視において、下流側流路24″の流出口24a″が上記した実施形態と同じようにフィルタ空間21″の略中央から長手方向の一側(図6(b)における左側)にずれて開口すると共に、上流側流路20″の流入口20a″がフィルタ空間21″の略中央から長手方向の他側(図6(b)における右側)、すなわち流入口20a″とは反対側にずれて開口している。そして、本実施形態でも、流入口20a″に対して流出口24a″側とは反対側の天井部22a″にフィルタ空間21″の長手方向に沿って流入口20a″の縁から上流側周壁22b″に亘って天井部22a″を凹ませた溝22c″を形成している。この溝22c″における天井部22a″とフィルタ14との間隔が、流入口20a″に対して流出口24a″側における天井部22a″とフィルタ14との間隔よりも広くなっている。特に、溝22c″の流入口20a″側の端部とフィルタ14との間隔(流出口24a″側とは反対側における天井部22a″とフィルタ14との最大間隔)H2″が、流出口24a″側における流入口20a″の縁とフィルタ14との間隔(流出口24a″側における天井部22a″とフィルタ14との最大間隔)H1″よりも広くなっている。
なお、本実施形態でも、上流側フィルタ空間22″が流入口20a″からフィルタ14に向けて次第に拡径するように、天井部22a″が流入口20a″の外周縁から上流側周壁22b″に向けて緩やかに下り傾斜している。また、下流側フィルタ空間23″も流出口24a″からフィルタ14に向けて次第に拡径するように、底部23a″が流出口24a″の外周縁から下流側周壁23b″に向けて緩やかに上り傾斜している。なお、その他の構成は、上記した実施形態と同じであるため説明を省略する。
そして、本実施形態でも、フィルタ空間21″における流出口24a″側とは反対側へのインクの流量を増やすことができる。特に、溝22c″を利用してインクの流れを作ることができ、フィルタ空間21″における流出口24a″側とは反対側の部分に気泡が滞留することを抑制できる。また、気泡が滞留したとしても、液体流路内のインクを強制的に排出させるフラッシング動作等のメンテナンス処理によって、気泡が排出し易くなる。さらに、本実施形態では、流入口20a″がフィルタ空間21″の略中央から長手方向の他側の外周側にずれて開口しているため、フィルタ空間21″における流出口24a″側とは反対側の空間が小さくなり、当該空間に気泡が滞留して成長することを抑制できる。
ところで、上記した第2実施形態及び第3実施形態では、流入口20a″に対して流出口24a″側とは反対側における天井部22a″に溝22c″が1つ形成されていたが、これには限られない。例えば、流入口(流入口の中心軸)に対して流出口側とは反対側における天井部に複数の溝を設けてもよい。また、溝の形状は、平面視において直線状に延在したものに限られず、曲線状に延在したり、蛇行したり、してもよい。さらに、流入口に対して流出口側とは反対側における少なくとも天井部の一部とフィルタとの間隔が、流入口に対して流出口側における天井部とフィルタとの間隔よりも広くなるように形成されていれば、どのような形状のフィルタ空間であってもよい。しかしながら、流出口側とは反対側における流入口の縁とフィルタとの間隔(流出口とは反対側における天井部とフィルタとの最大間隔)が、流出口側における流入口の縁とフィルタとの間隔(流出口側における天井部とフィルタとの最大間隔)よりも広くなっていることが望ましい。
そして、上述した実施形態では、インクジェットプリンターに搭載されるインクジェット式記録ヘッドを例示したが、上記構成の圧電素子および圧力室を有するものであれば、インク以外の液体を噴射するものにも適用することができる。例えば、液晶ディスプレイ等のカラーフィルターの製造に用いられる色材噴射ヘッド、有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイ、FED(面発光ディスプレイ)等の電極形成に用いられる電極材噴射ヘッド、バイオチップ(生物化学素子)の製造に用いられる生体有機物噴射ヘッド等にも本発明を適用することができる。
1…プリンター,3…記録ヘッド,12…ホルダ,13…上方流路部材,14…フィルタ,15…下方流路部材,16…単位ヘッド,17…カートリッジ装着部,18…インク導入針,19…ホルダ流路,20…上流側流路,20a…流入口,21…フィルタ空間,22…上流側フィルタ空間,22a…天井部,22c…溝,23…下流側フィルタ空間,23a…底部,24…下流側流路,24a…流出口,27…圧力発生ユニット,28…流路ユニット,30…液体導入路,32…ノズル,35…液体供給流路,40…圧力室,42…圧電素子

Claims (2)

  1. 圧力室に連通し、当該圧力室内の圧力変動により液体を噴射するノズルと、
    液体が貯留された液体貯留源からの液体を前記圧力室に導入する液体流路と、
    前記液体流路の途中に設けられ、当該液体流路内の液体を濾過するフィルタを備え、液体流路における他の部分よりも拡径したフィルタ空間と、を備え、
    前記フィルタ空間は、前記フィルタより上流側に形成される上流側フィルタ空間と、前記フィルタより下流側に形成される下流側フィルタ空間とを備え、
    前記上流側フィルタ空間の前記フィルタと対向する天井部には上流側の液体流路の流入口が開口すると共に、前記下流側フィルタ空間の前記フィルタと対向する底部には下流側の液体流路の流出口が前記流入口に対して偏心して開口し、
    前記流入口に対して前記流出口側とは反対側における少なくとも天井部の一部は、前記フィルタとの間隔が、前記流入口に対して前記流出口側における天井部と前記フィルタとの間隔よりも広くなるように形成され
    前記天井部の前記流入口に対して前記流出口側とは反対側の領域に溝を形成し、
    当該溝により前記流入口に対して前記流出口側とは反対側における少なくとも天井部の一部と前記フィルタとの間隔が、前記流入口に対して前記流出口側における天井部と前記フィルタとの間隔よりも広くなるように形成されたことを特徴とする液体噴射ヘッド。
  2. 圧力室に連通し、当該圧力室内の圧力変動により液体を噴射するノズルと、
    液体が貯留された液体貯留源からの液体を前記圧力室に導入する液体流路と、
    前記液体流路の途中に設けられ、当該液体流路内の液体を濾過するフィルタを備え、液体流路における他の部分よりも拡径したフィルタ空間と、を備え、
    前記フィルタ空間は、前記フィルタより上流側に形成される上流側フィルタ空間と、前記フィルタより下流側に形成される下流側フィルタ空間とを備え、
    前記上流側フィルタ空間の前記フィルタと対向する天井部には上流側の液体流路の流入口が開口すると共に、前記下流側フィルタ空間の前記フィルタと対向する底部には下流側の液体流路の流出口が前記流入口に対して偏心して開口し、
    前記流入口に対して前記流出口側とは反対側における少なくとも天井部の一部は、前記フィルタとの間隔が、前記流入口に対して前記流出口側における天井部と前記フィルタとの間隔よりも広くなるように形成され、
    前記天井部の前記流入口に対して前記流出口側とは反対側の領域に溝を形成し、
    当該溝により前記流入口に対して前記流出口側とは反対側における少なくとも天井部の一部と前記フィルタとの間隔が、前記流入口に対して前記流出口側における天井部と前記フィルタとの間隔よりも広くなるように形成されたことを特徴とする液体噴射装置。
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