JP6298440B2 - クラッチ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、変速機等に用いられるクラッチ装置に関する。
従来、変速機などに用いられるクラッチ装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1のクラッチ装置は、所謂デュアルクラッチトランスミッションに用いられるものであり、第1クラッチと第2クラッチとが隣接させて設けられている。
特開2015‐175463号公報
クラッチ装置は、第1クラッチのインナーハブと第2クラッチのインナーハブとの間にスラストベアリングを配置して両者が相対回転し易くすることが考えられる。
しかしながら、第2クラッチのインナーハブが傾きやすいという問題がある。
本発明は、以上の点に鑑み、第2クラッチのインナーハブが傾くことを防止することができるクラッチ装置を提供することを目的とする。
[1]上記目的を達成するため、本発明は、
回転運動を解除自在に伝達する第1クラッチと第2クラッチとを備えるクラッチ装置であって、
第1クラッチは、
第1アウタードラムと、
第1アウタードラムに対して軸方向へ摺動可能であり且つ第1アウタードラムと一体回転するように内壁に接続される第1アウタープレートと、
第1アウタードラムの径方向内側に同心に配置される第1インナーハブと、
第1インナーハブに対して軸方向へ摺動可能であり、且つ第1インナーハブと一体回転するように外壁に接続され、且つ第1アウタープレートと摩擦係合可能な第1インナーディスクと、
を備え、
第2クラッチは、
第2アウタードラムと、
第2アウタードラムに対して軸方向へ摺動可能であり且つ第2アウタードラムと一体回転するように内壁に接続される第2アウタープレートと、
第2アウタードラムの径方向内側に同心に配置される第2インナーハブと、
第2インナーハブに対して軸方向へ摺動可能であり、且つ第2インナーハブと一体回転するように外壁に接続され、且つ第2アウタープレートと摩擦係合可能な第2インナーディスクと、
を備え、
第1アウタードラムと第1インナーハブの一方を第1入力部材とし、他方を第1出力部材とし、
第2アウタードラムと第2インナーハブの一方を第2入力部材とし、他方を第2出力部材とし、
第1入力部材と第2入力部材とを接続し、
第2出力部材は第1出力部材にテーパーベアリングを介して軸支され、
第2出力部材をテーパーベアリングに向かって軸方向へ押し付ける付勢部が設けられ、
前記付勢部は前記第2出力部材の軸端部に油圧を加える油圧室であることを特徴とする。
本発明のクラッチ装置によれば、第2出力部材が付勢部によってテーパーベアリングに向けて軸方向へ付勢されるため、第2出力部材の傾くことを防止することができる。また、テーパーベアリングの円錐面に第2出力部材が押し当てられることにより、第2出力部材と第1出力部材との軸心精度も向上される。
また、本発明は、
回転運動を解除自在に伝達する第1クラッチと第2クラッチとを備えるクラッチ装置であって、
第1クラッチは、
第1アウタードラムと、
第1アウタードラムに対して軸方向へ摺動可能であり且つ第1アウタードラムと一体回転するように内壁に接続される第1アウタープレートと、
第1アウタードラムの径方向内側に同心に配置される第1インナーハブと、
第1インナーハブに対して軸方向へ摺動可能であり、且つ第1インナーハブと一体回転するように外壁に接続され、且つ第1アウタープレートと摩擦係合可能な第1インナーディスクと、
を備え、
第2クラッチは、
第2アウタードラムと、
第2アウタードラムに対して軸方向へ摺動可能であり且つ第2アウタードラムと一体回転するように内壁に接続される第2アウタープレートと、
第2アウタードラムの径方向内側に同心に配置される第2インナーハブと、
第2インナーハブに対して軸方向へ摺動可能であり、且つ第2インナーハブと一体回転するように外壁に接続され、且つ第2アウタープレートと摩擦係合可能な第2インナーディスクと、
を備え、
第1アウタードラムと第1インナーハブの一方を第1入力部材とし、他方を第1出力部材とし、
第2アウタードラムと第2インナーハブの一方を第2入力部材とし、他方を第2出力部材とし、
第1入力部材と第2入力部材とを接続し、
第2出力部材は第1出力部材にテーパーベアリングを介して軸支され、
第2出力部材をテーパーベアリングに向かって軸方向へ押し付ける付勢部が設けられ、
前記付勢部は前記第2出力部材との間にオイルを溜めるオイル溜部を画成する油圧オイルガイドであり、
前記第2出力部材は、オイル溜部内のオイルの遠心力によりテーパーベアリングに向かって軸方向に押し付けられることを特徴とする。
本発明のクラッチ装置によれば、第2出力部材が付勢部によってテーパーベアリングに向けて軸方向へ付勢されるため、第2出力部材の傾くことを防止することができる。また、テーパーベアリングの円錐面に第2出力部材が押し当てられることにより、第2出力部材と第1出力部材との軸心精度も向上される。
本発明のクラッチ装置の第1実施形態を備える動力伝達装置の模式図。 第1実施形態のクラッチ装置を模式的に示す断面図。 本発明のクラッチ装置の第2実施形態を模式的に示す断面図。 本発明のクラッチ装置の第3実施形態を模式的に示す断面図。 比較例のクラッチ装置を模式的に示す断面図。
[第1実施形態]
図1は、第1実施形態のクラッチ装置1を備える動力伝達装置TMを示している。動力伝達装置TMは、駆動源としての内燃機関ENGの駆動力(出力トルク)が伝達される入力軸2と、デファレンシャルギヤDFを介して駆動輪としての左右の前輪FWに動力を出力する出力ギヤ3を有する出力軸3aと、変速比の異なる複数のギヤ列G2〜G7とを備える。
又、動力伝達装置TMは、変速比順位で奇数番目の各変速段を確立する奇数番ギヤ列G3,G5,G7の駆動ギヤG3a,G5a,G7aを回転自在に軸支する第1駆動軸4と、変速比順位で偶数番目の変速段を確立する偶数番ギヤ列G2,G4,G6の駆動ギヤG2a,G4a,G6aを回転自在に軸支する第2駆動軸5と、後進段を確立する際に用いられリバース駆動ギヤGRaとリバース従動ギヤGRbとからなる後進段用ギヤ列GRのリバース駆動ギヤGRaを回転自在に軸支するリバース軸6とを備える。第1駆動軸4は入力軸2と同一軸線上に配置されており、第2駆動軸5は第1駆動軸4と平行に配置されている。
又、動力伝達装置TMは、第1駆動軸4に回転自在に軸支されたアイドル駆動ギヤGiaと、アイドル駆動ギヤGiaに噛合する第1アイドル従動ギヤGibと、第1アイドル従動ギヤGibに噛合し第2駆動軸5に固定された第2アイドル従動ギヤGicと、第1アイドル従動ギヤGibに噛合し、リバース軸6に固定された第3アイドル従動ギヤGidとで構成されるアイドルギヤ列Giを備える。
動力伝達装置TMは、油圧作動型の湿式摩擦クラッチからなる第1クラッチC1及び第2クラッチC2を備える。第1クラッチC1は、入力軸2に伝達された内燃機関ENGの駆動力を第1駆動軸4に伝達させる伝達状態と、この伝達を断つ開放状態とに切換自在に構成されている。第2クラッチC2は、入力軸2に伝達された内燃機関ENGの駆動力を第2駆動軸5に伝達させる伝達状態と、この伝達を断つ開放状態とに切換自在に構成されている。
両クラッチC1,C2は、クラッチ制御回路10から供給される油圧により状態が切り換えられる。又、両クラッチC1,C2は、クラッチ制御回路10が備えるアクチュエータ(図示省略)で油圧を調整することにより、伝達状態における締結圧を調整することができる(いわゆる半クラッチ状態にすることもできる)。
又、動力伝達装置TMには、入力軸2と同軸上に位置させて、遊星歯車機構PGが配置されている。遊星歯車機構PGは、サンギヤSaと、リングギヤRaと、サンギヤSa及びリングギヤRaに噛合するピニオンPaを自転及び公転自在に軸支するキャリアCaとからなるシングルピニオン型で構成される。
遊星歯車機構PGのサンギヤSa、キャリアCa、リングギヤRaからなる3つの要素を、共線図(各要素の相対的な回転速度を直線で表すことができる図)におけるギヤ比に対応する間隔での並び順にサンギヤSa側(一方)から夫々第1要素、第2要素、第3要素とすると、第1要素はサンギヤSa、第2要素はキャリアCa、第3要素はリングギヤRaとなる。
そして、遊星歯車機構PGのギヤ比(リングギヤRaの歯数/サンギヤSaの歯数)をgとして、共線図において、第1要素たるサンギヤSaと第2要素たるキャリアCaの間の間隔と、第2要素たるキャリアCaと第3要素たるリングギヤRaの間の間隔との比が、g:1となる。
第1要素たるサンギヤSaは、第1駆動軸4に固定されている。第2要素たるキャリアCaは、5速ギヤ列G5の5速駆動ギヤG5aに連結されている。第3要素たるリングギヤRaは、ロック機構B1(ブレーキ)により変速機ケース7に解除自在に固定される。
ロック機構B1(ブレーキ)は、同期噛合機構で構成され、リングギヤRa(第3要素)を変速機ケース7に固定する固定状態と、この固定を解除する開放状態とに切換自在に構成されている。
又、遊星歯車機構PGは、サンギヤと、リングギヤと、互いに噛合し一方がサンギヤ、他方がリングギヤに噛合する一対のピニオンを自転及び公転自在に軸支するキャリアとからなるダブルピニオン型で構成してもよい。この場合、例えば、サンギヤ(第1要素)を第1駆動軸4に固定し、リングギヤ(第2要素)を5速ギヤ列G5の5速駆動ギヤG5aに連結し、キャリア(第3要素)をロック機構B1(ブレーキ)で変速機ケース7に解除自在に固定するように構成すればよい。
遊星歯車機構PGの径方向外方には、回転電機たる中空の電動機MG(モータ・ジェネレータ)が配置されている。換言すれば、遊星歯車機構PGは、中空の電動機MGの内方に配置されている。電動機MGは、ステータMGaとロータMGbとを備える。ロータMGbは、入力軸2側に向かって延びるロータハブを備える。ロータハブは、第1駆動軸4にスプライン結合されている。
又、電動機MGは、動力制御装置ECU(Electronic Control Unit)の指示信号に基づき、パワードライブユニットPDUを介して制御され、動力制御装置ECUは、パワードライブユニットPDUを、二次電池BATTの電力を消費して電動機MGを駆動させる駆動状態と、ロータMGbの回転力を抑制させて発電し、発電した電力をパワードライブユニットPDUを介して二次電池BATTに充電する回生状態とに適宜切り換える。
又、電動機MGには電動機MGの回転数(ロータMGbの回転数)を検出する回転センサMGcが設けられ、回転センサMGcは検出した電動機MGの回転数を動力制御装置ECUに送信自在に構成されている。
動力制御装置ECUは、CPUやメモリ等により構成された電子ユニットであり、メモリなどの記憶部に保持された制御プログラムをCPUで実行するものである。動力制御装置ECUには、運転者のシフト操作により、前進レンジ、ニュートラルレンジ、後進レンジ、パーキングレンジの何れかに切り換えられるシフト機構の信号が入力される。また、動力制御装置ECUには、運転者のブレーキペダルの踏み込みによる制動操作によって車輪に制動をかける制動機構の作動情報が入力される。
第1駆動軸4には、リバース軸6に回転自在に軸支される後進段用ギヤ列GRのリバース駆動ギヤGRaと噛合するリバース従動ギヤGRbが固定されている。出力ギヤ3を軸支する出力軸3aには、2速駆動ギヤG2a及び3速駆動ギヤG3aに噛合する第1従動ギヤGo1が固定されている。又、出力軸3aには、4速駆動ギヤG4a及び5速駆動ギヤG5aに噛合する第2従動ギヤGo2が固定されている。更に、出力軸3aには、6速駆動ギヤG6a及び7速駆動ギヤG7aに噛合する第3従動ギヤGo3が固定されている。
このように、2速ギヤ列G2と3速ギヤ列G3の従動ギヤ、4速ギヤ列G4と5速ギヤ列G5の従動ギヤ、及び6速ギヤ列G6と7速ギヤ列G7の従動ギヤを夫々1つのギヤGo1,Go2,Go3で構成することにより、動力伝達装置TMの軸長(軸方向寸法)を短くすることができ、FF(前輪駆動)方式の車両への搭載性を向上させることができる。
第1駆動軸4には、夫々同期噛合機構で構成された第1噛合機構SM1、第3噛合機構SM3が設けられている。第2駆動軸5には、夫々同期噛合機構で構成された第2噛合機構SM2、第4噛合機構SM4が設けられている。第1噛合機構SM1は、3速駆動ギヤG3aと第1駆動軸4とを連結した3速側連結状態、3速駆動ギヤG3aと第1駆動軸4との連結を断つニュートラル状態の何れかの状態に切換自在に構成されている。
第3噛合機構SM3は、5速駆動ギヤG5aと第1駆動軸4とを連結した5速側連結状態、7速駆動ギヤG7aと第1駆動軸4とを連結した7速側連結状態、3速駆動ギヤG3a及び7速駆動ギヤG7aと第1駆動軸4との連結を断つニュートラル状態の何れかの状態に切換自在に構成されている。
第2噛合機構SM2は、2速駆動ギヤG2aと第2駆動軸5とを連結した2速側連結状態、2速駆動ギヤG2aと第2駆動軸5との連結を断つニュートラル状態の何れかの状態に切換自在に構成されている。第4噛合機構SM4は、4速駆動ギヤG4aと第2駆動軸5とを連結した4速側連結状態、6速駆動ギヤG6aと第2駆動軸5とを連結した6速側連結状態、4速駆動ギヤG4a及び6速駆動ギヤG6aと第2駆動軸5との連結を断つニュートラル状態の何れかの状態に切換自在に構成されている。
リバース軸6には、同期噛合機構で構成され、リバース駆動ギヤGRaとリバース軸6とを連結した連結状態と、この連結を断つニュートラル状態の何れかの状態に切換自在な第5噛合機構SM5が設けられている。
又、動力制御装置ECUは、クラッチ制御回路10のアクチュエータ(図示省略)を制御することにより、油圧を調節して、両クラッチC1,C2の伝達状態と開放状態とを切り換える。
2速駆動ギヤG2aには、パーキングギヤGpが軸方向に並ぶように一体回転可能にスプライン結合で連結されている。また、本実施形態の動力伝達装置TMは、パーキングギヤGpに係合可能なパーキングポールからなる係合部LKaが設けられている。パーキングギヤGpと係合部LKaとで、本実施形態のパーキング機構LKが構成される。このパーキング機構LKは、動力制御装置ECUの指示により作動する。
次に、上記の如く構成される動力伝達装置TMの作動について説明する。尚、本実施形態の動力伝達装置TMでは、第1クラッチC1を係合させることにより、電動機MGの駆動力を用いて内燃機関ENGを始動させることができる。
先ず、内燃機関ENGの駆動力を用いて1速段を確立する場合には、ロック機構B1(ブレーキ)を固定状態として遊星歯車機構PGのリングギヤRaを変速機ケース7に固定し、第1クラッチC1を締結させて伝達状態とする。
内燃機関ENGの駆動力は、入力軸2、第1クラッチC1、第1駆動軸4を介して、遊星歯車機構PGのサンギヤSaに入力され、入力軸2に入力された内燃機関ENGの回転数が1/(g+1)に減速されて、キャリアCaを介し5速駆動ギヤG5aに伝達される。
5速駆動ギヤG5aに伝達された駆動力は、5速駆動ギヤG5a及び第2従動ギヤGo2で構成される5速ギヤ列G5のギヤ比(5速駆動ギヤG5aの歯数/第2従動ギヤGo2の歯数)をiとして、1/i(g+1)に変速されて第2従動ギヤGo2及び出力軸3aを介し出力ギヤ3から出力され、1速段が確立される。
このように、本実施形態の動力伝達装置TMでは、遊星歯車機構PG及び5速ギヤ列G5で1速段を確立できるため、1速段専用の噛合機構が必要なく、又、遊星歯車機構PGは中空の電動機MG内に配置されるため、動力伝達装置TMの軸長の更なる短縮化を図ることができる。
尚、1速段において、車両が減速状態にあり、且つ二次電池BATTの充電率SOC(State Of Charge)が所定値未満であるときには、動力制御装置ECUは、電動機MGでブレーキをかけることにより発電を行う減速回生運転を行う。又、二次電池BATTの充電率SOCが所定値以上であるときには、電動機MGを駆動させて、内燃機関ENGの駆動力を補助するHEV(Hybrid Electric Vehicle)走行、又は電動機MGの駆動力のみで走行するEV(Electric Vehicle)走行を行うことができる。
又、EV走行中であって車両の減速が許容された状態であり且つ車両速度が一定速度以上の場合には、第1クラッチC1を徐々に締結させることにより、電動機MGの駆動力を用いることなく、車両の運動エネルギーを用いて内燃機関ENGを始動させることができる。
又、1速段で走行中に2速段にアップシフトされることを動力制御装置ECUが車両速度やアクセルペダルの開度等の車両情報から予測した場合には、第2噛合機構SM2を2速駆動ギヤG2aと第2駆動軸5とを連結させる2速側連結状態又はこの状態に近付けるプリシフト状態とする。
内燃機関ENGの駆動力を用いて2速段を確立する場合には、第2噛合機構SM2を2速駆動ギヤG2aと第2駆動軸5とを連結させた2速側連結状態とし、第1クラッチC1を開放状態とすると共に、第2クラッチC2を締結して伝達状態とする。これにより、内燃機関ENGの駆動力が、第2クラッチC2、アイドルギヤ列Gi、第2駆動軸5、2速ギヤ列G2及び出力軸3aを介して、出力ギヤ3から出力される。
尚、2速段において、動力制御装置ECUがアップシフトを予測している場合には、第1噛合機構SM1を3速駆動ギヤG3aと第1駆動軸4とを連結した3速側連結状態又はこの状態に近付けるプリシフト状態とする。
逆に、動力制御装置ECUがダウンシフトを予測している場合には、第1噛合機構SM1を、3速駆動ギヤG3aと第1駆動軸4との連結を断つニュートラル状態とし、第3噛合機構SM3を、5速駆動ギヤG5aと第1駆動軸4との連結を断つニュートラル状態とする。
これにより、アップシフト又はダウンシフトを、第1クラッチC1を伝達状態とし、第2クラッチC2を開放状態とするだけで行うことができ、変速段の切り換えを駆動力が途切れることなくスムーズに行うことができる。
又、2速段においても、車両が減速状態にあり、且つ二次電池BATTの充電率SOCが所定値未満であるときには、動力制御装置ECUは、減速回生運転を行う。2速段において減速回生運転を行う場合には、第1噛合機構SM1が3速側連結状態であるか、ニュートラル状態であるかで異なる。
第1噛合機構SM1が3速側連結状態である場合には、2速駆動ギヤG2aで回転される第1従動ギヤGo1によって回転する3速駆動ギヤG3aが第1駆動軸4を介して電動機MGのロータMGbを回転させるため、このロータMGbの回転を抑制しブレーキをかけることにより発電して回生を行う。
第1噛合機構SM1がニュートラル状態である場合には、ロック機構B1を固定状態とすることによりリングギヤRaの回転数を「0」とし、第2従動ギヤGo2に噛合する5速駆動ギヤG5aと共に回転するキャリアCaの回転数を、サンギヤSaに連結させた電動機MGにより発電させることによりブレーキをかけて、回生を行う。
又、2速段においてHEV走行する場合には、例えば、第1噛合機構SM1を3速駆動ギヤG3aと第1駆動軸4とを連結させた3速側連結状態として、電動機MGの駆動力を3速ギヤ列G3を介して出力ギヤ3に伝達することにより行うことができる。
又は、第3噛合機構SM3を5速駆動ギヤG5aと第1駆動軸4とを連結させた5速側連結状態として、遊星歯車機構PGを各要素が相対回転不能なロック状態とし、電動機MGの駆動力を5速ギヤ列G5を介して出力ギヤ3に伝達することにより行うことができる。
又は、第1噛合機構SM1をニュートラル状態として、ロック機構B1(ブレーキ)を逆転阻止状態としてリングギヤRaの回転数を「0」とし、電動機MGの駆動力を1速段の経路で第1従動ギヤGo1に伝達することによっても、2速段によるHEV走行を行うことができる。
内燃機関ENGの駆動力を用いて3速段を確立する場合には、第1噛合機構SM1を3速駆動ギヤG3aと第1駆動軸4とを連結させた3速側連結状態として、第2クラッチC2を開放状態とすると共に、第1クラッチC1を締結させて伝達状態とする。これにより、内燃機関ENGの駆動力は、入力軸2、第1クラッチC1、第1駆動軸4、第1噛合機構SM1、3速ギヤ列G3を介して、出力ギヤ3に伝達され、1/iの回転数で出力される。
3速段において、動力制御装置ECUは、車両速度やアクセルペダルの開度等の車両情報に基づきダウンシフトが予測される場合には、第2噛合機構SM2を2速駆動ギヤG2aと第2駆動軸5とを連結する2速側連結状態、又はこの状態に近づけるプリシフト状態とし、アップシフトが予測される場合には、第4噛合機構SM4を4速駆動ギヤG4aと第2駆動軸5とを連結する4速側連結状態、又はこの状態に近づけるプリシフト状態とする。
これにより、第2クラッチC2を締結させて伝達状態とし、第1クラッチC1を開放させて開放状態とするだけで、変速段の切換えを行うことができ、駆動力が途切れることなく変速をスムーズに行うことができる。
内燃機関ENGの駆動力を用いて4速段を確立する場合には、第4噛合機構SM4を4速駆動ギヤG4aと第2駆動軸5とを連結させた4速側連結状態とし、第1クラッチC1を開放状態とするとともに、第2クラッチC2を締結させて伝達状態とする。
4速段で走行中は、動力制御装置ECUが車両情報からダウンシフトを予測している場合には、第1噛合機構SM1を3速駆動ギヤG3aと第1駆動軸4とを連結した3速側連結状態、又はこの状態に近づけるプリシフト状態とする。
逆に、動力制御装置ECUが車両情報からアップシフトを予測している場合には、第3噛合機構SM3を5速駆動ギヤG5aと第1駆動軸4とを連結した5速側連結状態、又は、この状態に近づけるプリシフト状態とする。これにより、第1クラッチC1を締結させて伝達状態とし、第2クラッチC2を開放させて開放状態とするだけで、ダウンシフト又はアップシフトを行うことができ、駆動力が途切れることなく変速をスムーズに行うことができる。
4速段で走行中に減速回生又はHEV走行を行う場合には、動力制御装置ECUがダウンシフトを予測しているときには、第1噛合機構SM1を3速駆動ギヤG3aと第1駆動軸4とを連結した3速側連結状態とし、電動機MGでブレーキをかければ減速回生、駆動力を伝達すればHEV走行を行うことができる。
動力制御装置ECUがアップシフトを予測しているときには、第3噛合機構SM3を5速駆動ギヤG5aと第1駆動軸4とを連結した5速側連結状態とし、電動機MGによりブレーキをかければ減速回生、電動機MGから駆動力を伝達させればHEV走行を行うことができる。
内燃機関ENGの駆動力を用いて5速段を確立する場合には、第3噛合機構SM3を5速駆動ギヤG5aと第1駆動軸4とを連結した5速側連結状態とし、第2クラッチC2を開放状態とすると共に、第1クラッチC1を締結させて伝達状態とする。5速段においては、第1クラッチC1が伝達状態とされることにより内燃機関ENGと電動機MGとが直結された状態となるため、電動機MGから駆動力を出力すればHEV走行を行うことができ、電動機MGでブレーキをかけ発電すれば減速回生を行うことができる。
尚、5速段でEV走行を行う場合には、第2クラッチC2に加えて第1クラッチC1を開放状態とすればよい。又、5速段でのEV走行中に、第1クラッチC1を徐々に締結させることにより、内燃機関ENGの始動を行うこともできる。
また、5速段においては、第3噛合機構SM3が5速駆動ギヤG5aと第1駆動軸4とを連結させた5速側連結状態となっているため、遊星歯車機構PGのサンギヤSaとキャリアCaとが同一回転となる。
従って、遊星歯車機構PGの各要素が相対回転不能なロック状態となり、電動機MGでサンギヤSaにブレーキをかければ減速回生となり、電動機MGでサンギヤSaに駆動力を伝達させれば、HEV走行を行うこともできる。又、第1クラッチC1を開放して、電動機MGの駆動力のみで走行するEV走行も可能である。
動力制御装置ECUは、5速段で走行中に車両情報から4速段へのダウンシフトが予測される場合には、第4噛合機構SM4を4速駆動ギヤG4aと第2駆動軸5とを連結させた4速側連結状態、又はこの状態に近付けるプリシフト状態とする。これにより、4速段へのダウンシフトを駆動力が途切れることなくスムーズに行うことができる。
また、5速段において、動力制御装置ECUは、アップシフトが予測される場合には、第4噛合機構SM4を6速駆動ギヤG6aと第2駆動軸5とを連結する6速側連結状態、又はこの状態に近づけるプリシフト状態とする。これにより、第2クラッチC2を締結させて伝達状態とし、第1クラッチC1を開放させて開放状態とするだけで、変速段の切換えを行うことができ、駆動力が途切れることなく変速をスムーズに行うことができる。
内燃機関ENGの駆動力を用いて6速段を確立する場合には、第4噛合機構SM4を6速駆動ギヤG6aと第2駆動軸5とを連結させた6速側連結状態とし、第1クラッチC1を開放状態とするとともに、第2クラッチC2を締結させて伝達状態とする。
6速段で走行中は、動力制御装置ECUが車両情報からダウンシフトを予測している場合には、第3噛合機構SM3を5速駆動ギヤG5aと第1駆動軸4とを連結した5速側連結状態、又はこの状態に近づけるプリシフト状態とする。
逆に、動力制御装置ECUが車両情報からアップシフトを予測している場合には、第3噛合機構SM3を7速駆動ギヤG7aと第1駆動軸4とを連結した7速側連結状態、又は、この状態に近づけるプリシフト状態とする。これにより、第1クラッチC1を締結させて伝達状態とし、第2クラッチC2を開放させて開放状態とするだけで、ダウンシフト又はアップシフトを行うことができ、駆動力が途切れることなく変速をスムーズに行うことができる。
6速段で走行中に減速回生又はHEV走行を行う場合には、動力制御装置ECUがダウンシフトを予測しているときには、第3噛合機構SM3を5速駆動ギヤG5aと第1駆動軸4とを連結した5速側連結状態とし、電動機MGでブレーキをかければ減速回生、駆動力を伝達すればHEV走行を行うことができる。
動力制御装置ECUがアップシフトを予測しているときには、第3噛合機構SM3を7速駆動ギヤG7aと第1駆動軸4とを連結した7速側連結状態とし、電動機MGによりブレーキをかければ減速回生、電動機MGから駆動力を伝達させればHEV走行を行うことができる。
内燃機関ENGの駆動力を用いて7速段を確立する場合には、第3噛合機構SM3を7速駆動ギヤG7aと第1駆動軸4とを連結した7速側連結状態とし、第2クラッチC2を開放状態とすると共に、第1クラッチC1を締結させて伝達状態とする。7速段においては、第1クラッチC1が伝達状態とされることにより内燃機関ENGと電動機MGとが直結された状態となるため、電動機MGから駆動力を出力すればHEV走行を行うことができ、電動機MGでブレーキをかけ発電すれば減速回生を行うことができる。
尚、7速段でEV走行を行う場合には、第2クラッチC2に加えて第1クラッチC1を開放状態とすればよい。又、7速段でのEV走行中に、第1クラッチC1を徐々に締結させることにより、内燃機関ENGの始動を行うこともできる。
動力制御装置ECUは、7速段で走行中に車両情報から6速段へのダウンシフトが予測される場合には、第4噛合機構SM4を6速駆動ギヤG6aと第2駆動軸5とを連結させた6速側連結状態、又はこの状態に近付けるプリシフト状態とする。これにより、6速段へのダウンシフトを駆動力が途切れることなくスムーズに行うことができる。
内燃機関ENGの駆動力を用いて後進段を確立する場合には、ロック機構B1を固定状態とし、第5噛合機構SM5をリバース駆動ギヤGRaとリバース軸6とを連結した連結状態として、第2クラッチC2を締結させて伝達状態とする。これにより、入力軸2の回転速度が、[アイドル駆動ギヤGiaの歯数/第3アイドル従動ギヤGidの歯数]×[リバース駆動ギヤGRaの歯数/リバース従動ギヤGRbの歯数]×[1/i(g+1)]の回転速度のマイナス回転(後進方向の回転)に変速されて、出力ギヤ3から出力され、後進段が確立される。
又、後進段において、逆転しているロータMGbに、正転側の駆動力を発生させてブレーキをかければ減速回生となり、逆転側の駆動力を発生させれば、HEV走行を行うことができる。又、両クラッチC1,C2を開放状態とし、ロック機構B1(ブレーキ)を固定状態として、電動機MGを逆転させることにより、EV走行による後進段を確立することもできる。
次に、図2を参照して、第1実施形態のクラッチ装置1を説明する。第1実施形態のクラッチ装置1は、第1クラッチC1と第2クラッチC2からなる。第1クラッチC1は、多板摩擦クラッチであり、入力軸2に連結される円筒状の第1アウタードラム111と、第1アウタードラム111の径方向内側に間隔を存して配置される第1インナーハブ113と、第1アウタードラム111と第1インナーハブ113との間に配置される複数の第1アウタープレート111aと、第1アウタープレート111aの間に配置される複数の第1インナーディスク113aとからなる。第1アウタープレート111aはピストンで押圧されることにより第1インナーディスク113aと摩擦係合することができる。
第1アウタープレート111aは環状であり、第1アウタープレート111aの外縁には、外方へ突出する複数の爪が周方向に間隔を存して設けられている。この第1アウタープレート111aの爪は、第1アウタードラム111の内周面に設けられた回転軸線方向に延びる複数の係合溝に夫々係合している。これにより、第1アウタープレート111aは、第1アウタードラム111に対して回転軸線方向へ移動自在に、且つ一体的に回転するように係合されている。
第1インナーディスク113aは環状であり、第1インナーディスク113aの内縁には、内方へ突出する複数の爪が周方向に間隔を存して設けられている。この第1インナーディスク113aの爪は、第1インナーハブ113の外周面に設けられた回転軸方向に延びる複数の係合溝に夫々係合している。これにより、第1インナーディスク113aは、第1インナーハブ113に対して回転軸線方向へ移動自在に、且つ一体的に回転するように係合されている。第1インナーハブ113は、第1駆動軸4にスプライン結合されている。
第2クラッチC2は、多板摩擦クラッチであり、第1クラッチC1の第1アウタードラム111に連結される円筒状の第2アウタードラム121と、第2アウタードラム121の径方向内側に間隔を存して配置される第2インナーハブ123と、第2アウタードラム121と第2インナーハブ123との間に配置される複数の第2アウタープレート121aと、第2アウタープレート121aの間に配置される複数の第2インナーディスク123aとからなる。第2アウタープレート121aはピストンで押圧されることにより第2インナーディスク123aと摩擦係合することができる。
第2アウタープレート121aは環状であり、第2アウタープレート121aの外縁には、外方へ突出する複数の爪が周方向に間隔を存して設けられている。この第2アウタープレート121aの爪は、第2アウタードラム121の内周面に設けられた回転軸線方向に延びる複数の係合溝に夫々係合している。これにより、第2アウタープレート121aは、第2アウタードラム121に対して回転軸線方向へ移動自在に、且つ一体回転するように結合されている。
第2インナーディスク123aは環状であり、第2インナーディスク123aの内縁には、内方へ突出する複数の爪が周方向に間隔を存して設けられている。この第2インナーディスク123aの爪は、第2インナーハブ123の外周面に設けられた回転軸線方向に延びる複数の係合溝に夫々係合している。これにより、第2インナーディスク123aは、第2インナーハブ123に対して回転軸線方向へ移動自在に、且つ一体的に回転するように結合されている。第2インナーハブ123は、アイドル駆動ギヤGiaの回転軸にスプライン結合されている。
第2インナーハブ123と第1インナーハブ113との間にはテーパーベアリング131が設けられている。また、アイドル駆動ギヤGiaの回転軸と第2インナーハブ123との間には、第2インナーハブ123をテーパーベアリング131に向かって軸方向へ付勢する付勢部としての皿バネ133(コニカルスプリングワッシャ)が設けられている。テーパーベアリング131は、第2インナーハブ123のインナーハブ113側へのスラスト力も受けることができる。
第1実施形態では、第2インナーハブ123と第1インナーハブ113との間にテーパーベアリング131を設け、皿バネ133で回転軸方向へ第2インナーハブ123を付勢することにより、第2インナーハブ123がテーパーベアリング131を介して第1インナーハブ113にしっかりと軸支されて保持される。このため、第2インナーハブ123が傾くことを防止することができる。また、テーパーベアリング131の円錐面に第2出力部材としての第2インナーハブ123が押し当てられることにより、第2インナーハブ123と第1インナーハブ113とが精度よく同心となり、両者の軸心精度も向上される。
第1実施形態においては、第1アウタードラム111が本発明の第1入力部材、第1インナーハブ113が本発明の第1出力部材、第2アウタードラム121が本発明の第2入力部材、第2インナーハブ123が本発明の第2出力部材、に該当する。
なお、第1実施形態では、両クラッチC1,C2のアウタードラム111、121が連結されて一体に回転するものを説明した。しかしながら、本発明のクラッチ装置はこれに限らない。例えば、両クラッチC1、C2のインナーハブ同士を連結して一体に回転する第1と第2の入力部材とし、アウタードラムを夫々異なる第1と第2の出力部材とすることもできる。この場合、一方のアウタードラムを他方のアウタードラムにテーパーベアリングを介して軸支させて、第2出力部材としての第2アウタードラムの傾きを防止すればよい。
[第2実施形態]
図3は第2実施形態のクラッチ装置1を示している。第2実施形態のクラッチ装置1では、皿バネ133に代えて、油圧室143を設け、油圧室143にクラッチ締結時の油圧が供給されるように構成している。これにより、第2インナーハブ123の油圧室143に臨む軸端部に油圧が作用して、第2インナーハブ123をテーパーベアリング131に押し付ける。これにより、第2実施形態のクラッチ装置1でも、第1実施形態と同様に、第2インナーハブ123が傾くことを防止することができる。第2実施形態の付勢部以外の構成は第1実施形態のものと同一であり同一の符号を付して説明を省略する。
第2実施形態においても、第1アウタードラム111が本発明の第1入力部材、第1インナーハブ113が本発明の第1出力部材、第2アウタードラム121が本発明の第2入力部材、第2インナーハブ123が本発明の第2出力部材、に該当する。
また、第2実施形態でも、両クラッチC1,C2のアウタードラム111、121が連結されて一体に回転するものを説明した。しかしながら、本発明のクラッチ装置はこれに限らない。例えば、両クラッチC1、C2のインナーハブ同士を連結して一体に回転する第1と第2の入力部材とし、アウタードラムを夫々異なる第1と第2の出力部材とすることもできる。この場合、一方のアウタードラムを他方のアウタードラムにテーパーベアリングを介して軸支させて、第2出力部材としての第2アウタードラムの傾きを防止すればよい。
[第3実施形態]
図4は、第3実施形態のクラッチ装置1を示している。第3実施形態のクラッチ装置1は、付勢部として、第2インナーハブ123との間にオイル溜部153aを画成するオイルガイド153と、オイル溜部153a内にオイルを供給する油路155とを設け、第2インナーハブ123などのクラッチ装置1の構成部品が回転すると遠心力によって、オイル溜部153aにオイルが油路155から供給されるように構成されている。
オイルガイド153は、変速機ケース7に固定されており、第2インナーハブ123は、オイル溜部153aのオイルの遠心力によってテーパーベアリング131に押し付けられる。これにより、第3実施形態のクラッチ装置1でも、第1、第2の両実施形態と同様に、第2インナーハブ123が傾くことを防止することができる。第3実施形態の付勢部以外の構成は第1実施形態のものと同一であり同一の符号を付して説明を省略する。
第3実施形態においても、第1アウタードラム111が本発明の第1入力部材、第1インナーハブ113が本発明の第1出力部材、第2アウタードラム121が本発明の第2入力部材、第2インナーハブ123が本発明の第2出力部材、に該当する。
また、第3実施形態でも、両クラッチC1,C2のアウタードラム111、121が連結されて一体に回転するものを説明した。しかしながら、本発明のクラッチ装置はこれに限らない。例えば、両クラッチC1、C2のインナーハブ同士を連結して一体に回転する第1と第2の入力部材とし、アウタードラムを夫々異なる第1と第2の出力部材とすることもできる。この場合、一方のアウタードラムを他方のアウタードラムにテーパーベアリングを介して軸支させて、第2出力部材としての第2アウタードラムの傾きを防止すればよい。
[比較例]
図5は比較例としてのクラッチ装置1’を示している。テーパーベアリング131は設けられておらず、スラストベアリング131’が設けられている。比較例のクラッチ装置1’では、インナーハブ123が傾き易くなってしまう。
1 クラッチ装置
2 入力軸
3 出力ギヤ
3a 出力軸
3b 出力軸用軸受
4 第1駆動軸
5 第2駆動軸
6 リバース軸
7 変速機ケース
10 クラッチ制御回路
C1 第1クラッチ
C2 第2クラッチ
SM1 第1噛合機構
SM2 第2噛合機構
SM3 第3噛合機構
SM4 第4噛合機構
SM5 第5噛合機構
G2 2速ギヤ列
G2a 2速駆動ギヤ
G3 3速ギヤ列
G3a 3速駆動ギヤ
G3b ハブ(回転体)
G3c 3速ギヤ用軸受
G4 4速ギヤ列
G4a 4速駆動ギヤ
G5 5速ギヤ列
G5a 5速駆動ギヤ
G6 6速ギヤ列
G6a 6速駆動ギヤ
G7 7速ギヤ列
G7a 7速駆動ギヤ
Go1 第1従動ギヤ(2速・3速の従動ギヤ)
Go2 第2従動ギヤ(4速・5速の従動ギヤ)
Go3 第3従動ギヤ(6速・7速の従動ギヤ)
Gi アイドルギヤ列
GR リバースギヤ列
ECU 動力制御装置
ENG 内燃機関(駆動源)
MG 走行用電動機(モータ・ジェネレータ、回転電機)
MGa ステータ
MGb ロータ
MGc 回転センサ
PG 遊星歯車機構
Sa サンギヤ(第1要素)
Ca キャリア(第2要素)
Ra リングギヤ(第3要素)
BATT 二次電池
B1 ロック機構(ブレーキ)
B1a 固定部材
B1b 張出部
B1c 案内部
Gp パーキングギヤ
LK パーキング機構
LKa 係合部
TM 動力伝達装置
111 第1アウタードラム(第1入力部材)
111a 第1アウタープレート
113 第1インナーハブ(第1出力部材)
113a 第1インナーディスク
121 第2アウタードラム(第2入力部材)
121a 第2アウタープレート
123 第2インナーハブ(第2出力部材)
123a 第2インナーディスク
131 テーパーベアリング
133 皿バネ(付勢部、コニカルスプリングワッシャ)
143 油圧室(付勢部)
153 オイルガイド部
153a オイル溜部(付勢部)
155 油路
1’ 比較例のクラッチ装置
131’ 比較例のスラストベアリング

Claims (2)

  1. 回転運動を解除自在に伝達する第1クラッチと第2クラッチとを備えるクラッチ装置であって、
    第1クラッチは、
    第1アウタードラムと、
    第1アウタードラムに対して軸方向へ摺動可能であり且つ第1アウタードラムと一体回転するように内壁に接続される第1アウタープレートと、
    第1アウタードラムの径方向内側に同心に配置される第1インナーハブと、
    第1インナーハブに対して軸方向へ摺動可能であり、且つ第1インナーハブと一体回転するように外壁に接続され、且つ第1アウタープレートと摩擦係合可能な第1インナーディスクと、
    を備え、
    第2クラッチは、
    第2アウタードラムと、
    第2アウタードラムに対して軸方向へ摺動可能であり且つ第2アウタードラムと一体回転するように内壁に接続される第2アウタープレートと、
    第2アウタードラムの径方向内側に同心に配置される第2インナーハブと、
    第2インナーハブに対して軸方向へ摺動可能であり、且つ第2インナーハブと一体回転するように外壁に接続され、且つ第2アウタープレートと摩擦係合可能な第2インナーディスクと、
    を備え、
    第1アウタードラムと第1インナーハブの一方を第1入力部材とし、他方を第1出力部材とし、
    第2アウタードラムと第2インナーハブの一方を第2入力部材とし、他方を第2出力部材とし、
    第1入力部材と第2入力部材とを接続し、
    第2出力部材は第1出力部材にテーパーベアリングを介して軸支され、
    第2出力部材をテーパーベアリングに向かって軸方向へ押し付ける付勢部が設けられ、
    前記付勢部は前記第2出力部材の軸端部に油圧を加える油圧室であることを特徴とするクラッチ装置。
  2. 回転運動を解除自在に伝達する第1クラッチと第2クラッチとを備えるクラッチ装置であって、
    第1クラッチは、
    第1アウタードラムと、
    第1アウタードラムに対して軸方向へ摺動可能であり且つ第1アウタードラムと一体回転するように内壁に接続される第1アウタープレートと、
    第1アウタードラムの径方向内側に同心に配置される第1インナーハブと、
    第1インナーハブに対して軸方向へ摺動可能であり、且つ第1インナーハブと一体回転するように外壁に接続され、且つ第1アウタープレートと摩擦係合可能な第1インナーディスクと、
    を備え、
    第2クラッチは、
    第2アウタードラムと、
    第2アウタードラムに対して軸方向へ摺動可能であり且つ第2アウタードラムと一体回転するように内壁に接続される第2アウタープレートと、
    第2アウタードラムの径方向内側に同心に配置される第2インナーハブと、
    第2インナーハブに対して軸方向へ摺動可能であり、且つ第2インナーハブと一体回転するように外壁に接続され、且つ第2アウタープレートと摩擦係合可能な第2インナーディスクと、
    を備え、
    第1アウタードラムと第1インナーハブの一方を第1入力部材とし、他方を第1出力部材とし、
    第2アウタードラムと第2インナーハブの一方を第2入力部材とし、他方を第2出力部材とし、
    第1入力部材と第2入力部材とを接続し、
    第2出力部材は第1出力部材にテーパーベアリングを介して軸支され、
    第2出力部材をテーパーベアリングに向かって軸方向へ押し付ける付勢部が設けられ、
    前記付勢部は前記第2出力部材との間にオイルを溜めるオイル溜部を画成する油圧オイルガイドであり、
    前記第2出力部材は、オイル溜部内のオイルの遠心力によりテーパーベアリングに向かって軸方向に押し付けられることを特徴とするクラッチ装置。
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