JP6296934B2 - ヒートポンプ式冷凍装置 - Google Patents
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Description
例えば、上述のように、各冷媒用熱交換器の内方側のうちの一方側にフィンチューブ式の冷却水用熱交換器を設け、他方側には冷却水用熱交換器を設けない構成の場合、外部空気が冷媒用熱交換器及び冷却水用熱交換器の両方が設けられた一方側部位と冷媒用熱交換器のみが設けられた他方側部位とを通流する際の各圧力損失は、一方側部位が大きく他方側部位が小さくなってしまい偏りが生じる虞がある。このような場合、各冷媒用熱交換器を通流する外部空気の圧力損失を調整する必要が生じ、当該調整のための労力やコストが必要となり好ましいとはいえない。
また、このような調整が適切になされていない場合、室外機内に導入される外部空気の風量に偏りが生じると共に、各冷媒用熱交換器の熱交換能力にも偏りが生じる虞がある。
筐体と、
前記筐体の上部に設けられ、前記筐体の側部から内部に導入される導入空気を前記筐体の上部を介して外部空間に排出する送風ファンと、
圧縮機を備えた冷凍回路と、
前記冷凍回路のチューブ内を通流する冷媒と前記導入空気とを熱交換させるフィンチューブ式の冷媒用熱交換器と、
前記圧縮機を駆動する機器を冷却する冷却水が通流する冷却水用循環路と、
前記冷却水用循環路を通流する冷却水と前記導入空気とを熱交換させる冷却水用熱交換部と、を備えたヒートポンプ式冷凍装置であって、その特徴構成は、
少なくとも一対の前記冷媒用熱交換器が、前記筐体の側部のうち対向する両側部の夫々に配置され、
前記冷却水用熱交換部が、前記冷却水が通流する伝熱管を複数回巻回して円筒状に形成されたコイル状熱交換器により構成されると共に、前記筐体の内部において、前記導入空気の通流方向における前記一対の冷媒用熱交換器の下流側で且つ軸芯方向が上下方向に沿うように配置されている点にある。
具体的には、筐体内に導入される導入空気は、まず、筐体の側部のうち対向する両側部の夫々に配設されたフィンチューブ式の冷媒用熱交換器を通過して、圧縮機を備えた冷凍回路のチューブ内を通流する冷媒と間接的に熱交換する。この際、各冷媒用熱交換器は、筐体の側部のうち対向する両側部の夫々に相互に対向する状態で配置されているので、両位置間で導入空気の流れの偏りが生じにくくなる。
従って、冷却水用熱交換部として円筒状のコイル状熱交換器を採用することにより、各冷媒用熱交換器の形状や構造等を略同一の構成とすることができ、このように構成しても、導入空気の流れの偏り防止及び風量の均等化を、簡便な装置構成で実現することができる。
このような場合、例えば、円筒状のコイル状熱交換器の軸芯方向において、隣接する伝熱管の隣接間に形成される各間隙が、下方側から上方側に行くにつれて狭くなるように上下方向において相互に異なる大きさ(間隔)に形成されていると、筐体の上部に設けられた送風ファンの回転により円筒状のコイル状熱交換器を通過する導入空気の抵抗を、上方側を相対的に大きくし且つ下方側を相対的に小さくするようにバランスを取ることができる。これにより、筐体の内部に導入された導入空気は、上方側及び下方側とも風速の均一化を図ることができ、各冷媒用熱交換器の各部位において熱交換能力の均一化を図ることもできる。
これにより、送風ファンにより筐体の側部から導入される導入空気の風量の均一化を図ることできる。
図1に示すように、ガスヒートポンプ式冷凍装置(ヒートポンプ式冷凍装置の一例)50は、空調対象空間(図示せず)を空調(冷暖房)可能に構成されており、主として、ガスエンジン(圧縮機を駆動する機器の一例)1により駆動される圧縮機2を備えた冷凍回路Rと、空調対象空間内に配設される室内機10と、空調対象空間外に配設される室外機20とを備えている。
下部空間20Bの周囲四面は、板状の壁部材21bにより閉鎖され、下部空間20B内には、上述のガスエンジン1、圧縮機2及びアキュムレータ8等が収納されている。
さらに、天井壁部材21cにおける各開口部21dには、各開口部21dと同芯の回転軸芯を備えた送風ファン24が設けられている。
また、円筒状のコイル状熱交換器23Aは、各間隙Dが、下方側から上方側に行くにつれて狭くなるように形成されている。具体的には、各間隙Dのうち、下方側のD1から順次、D2、D3、・・・Dnと、上方側に向かうにつれて一つずつ順次間隔が狭くなるように形成されている。
つまり、円筒状のコイル状熱交換器23Aは、円筒状のコイル状熱交換器23Aの軸芯方向において隣接する伝熱管23aの隣接間に形成される各間隙Dのうち、少なくとも一部の間隙Dが基準となる他部の間隙Dに対して上下方向で異なるように形成されている。なお、本実施形態では、各間隙Dの全てが、他の間隙D(基準となる他部の間隙D)に対して上下方向で異なる大きさ(間隔)となるように形成されている。
ガスエンジン1の運転が開始されると、ベルト1aを介して圧縮機2が駆動して、冷凍回路R内を冷媒Bが循環通流する。また、冷却水用循環路Pにおける送出ポンプ6が駆動して、当該冷却水用循環路P内を冷却水Cが循環通流する。さらに、送風ファン24が回転駆動して、導入空気Aが、外部空間から筐体21の上部空間20Aの側部を介して当該上部空間20A内に導入され、外部空間に排出される。以下に、具体的に説明する。
従って、冷却水用熱交換部23として円筒状のコイル状熱交換器23Aを採用することにより、各室外側冷媒用熱交換器3Aの形状や構造等を略同一の構成とすることができ、このように構成しても、導入空気Aの流れの偏り防止及び風量の均等化を、簡便な装置構成で実現することができる。
つまり、円筒状のコイル状熱交換器23Aの軸芯方向において隣接する伝熱管23aの隣接間に形成される各間隙Dのうち、少なくとも一部の間隙Dが基準となる他部の間隙Dに対して上下方向で異なる大きさ(間隔)に形成されているので、筐体21の上部に設けられた送風ファン24の回転により円筒状のコイル状熱交換器23Aを通過する導入空気Aの抵抗を、上下方向において異なるものとなるように調整できる。これにより、筐体21の内部に導入された導入空気Aの風速を上下方向において適宜調整することができ、各冷媒用熱交換器3Aの熱交換能力を上下方向において適宜調整することができる。
(1)上述の実施形態では、一対の送風ファン24に対応して円筒状のコイル状熱交換器23A(冷却水用熱交換部の一例)を一対設けたが、各送風ファン24に対応する状態であれば、円筒状のコイル状熱交換器23Aの設置数は1つであってもよいし、3つ以上であってもよい。なお、各送風ファン24に対応する状態で円筒状のコイル状熱交換器23Aを3つ以上設置する場合は、各コイル状熱交換器23Aを一対の室外側冷媒用熱交換器3Aの対向面に沿って並設することが好ましい。
また、円筒状のコイル状熱交換器23Aの構成、即ち、伝熱管の径、巻き数等は、適宜変更することができる。
さらに、円筒状のコイル状熱交換器23Aの伝熱管23aを、蛇腹形状に形成する構成としてもよい。この場合、伝熱管23aの表面積を増加させて、筐体21の外部から導入される導入空気Aとの熱交換効率を向上させることができる。
これに対して、図示しないが、四方弁や補助蒸発器等を適宜設けて、冷凍回路Rにおいて冷媒Bを、圧縮機2、アキュムレータ8、室内側冷媒用熱交換器11、膨張弁4、室外側冷媒用熱交換器3A、圧縮機2の順に循環通流させる構成とし、室内側冷媒用熱交換器11を凝縮器3として機能させ、室外側冷媒用熱交換器3Aを蒸発器5として機能させて、空調対象空間内を暖房運転する構成としてもよい。
例えば、円筒状のコイル状熱交換器23Aの軸芯方向において隣接する伝熱管23aの隣接間に形成される各間隙Dのうち、少なくとも一部の間隙Dを基準となる他部の間隙Dに対して上下方向で異なる大きさ(間隔)に形成する際、各間隙Dの間隔を下方側から上方側に行くにつれて複数間隔ごとに狭くなるように形成し、上下方向において、これら複数の間隔を形成する間隙D群に対して他の複数の間隔を形成する間隙D群を、相互に異なる大きさ(間隔)に形成する構成としてもよい。
また、例えば、円筒状のコイル状熱交換器23Aの軸芯方向において隣接する伝熱管23aの隣接間に形成される各間隙Dのうち、少なくとも一部の間隙Dを基準となる他部の間隙Dに対して上下方向で異なる大きさ(間隔)に形成する際、上方側部位に位置する各間隙Dを、基準となる他部(例えば、上方側部位と下方側部位との間に位置する各間隙D)の間隔に対して下方側から上方側に行くにつれて順次狭くなるように形成し、下方側部位に位置する各間隙Dを、基準となる他部の間隔に対して狭く形成することもできる。
さらに、例えば、各間隙Dの間隔を一定の間隔にすることもできる。
2 圧縮機
3 凝縮器
4 膨張弁
5 蒸発器
3A 室外側冷媒用熱交換器(冷媒用熱交換器)
3a チューブ
21 筐体
21c 天井壁部材(筐体の上部)
21d 開口部
23 冷却水用熱交換部
23A 円筒状のコイル状熱交換器(冷却水用熱交換部)
23a 伝熱管
24 送風ファン
50 ガスヒートポンプ式冷凍装置(ヒートポンプ式冷凍装置)
A 導入空気
B 冷媒
C 冷却水
R 冷凍回路
P 冷却水用循環路
D 間隙
Claims (4)
- 筐体と、
前記筐体の上部に設けられ、前記筐体の側部から内部に導入される導入空気を前記筐体の上部を介して外部空間に排出する送風ファンと、
圧縮機を備えた冷凍回路と、
前記冷凍回路のチューブ内を通流する冷媒と前記導入空気とを熱交換させるフィンチューブ式の冷媒用熱交換器と、
前記圧縮機を駆動する機器を冷却する冷却水が通流する冷却水用循環路と、
前記冷却水用循環路を通流する冷却水と前記導入空気とを熱交換させる冷却水用熱交換部と、を備えたヒートポンプ式冷凍装置であって、
少なくとも一対の前記冷媒用熱交換器が、前記筐体の側部のうち対向する両側部の夫々に配置され、
前記冷却水用熱交換部が、前記冷却水が通流する伝熱管を複数回巻回して円筒状に形成されたコイル状熱交換器により構成されると共に、前記筐体の内部において、前記導入空気の通流方向における前記一対の冷媒用熱交換器の下流側で且つ軸芯方向が上下方向に沿うように配置されているヒートポンプ式冷凍装置。 - 前記円筒状のコイル状熱交換器の軸芯方向において隣接する前記伝熱管の隣接間に形成される各間隙のうち、少なくとも一部の間隙が基準となる他部の間隙に対して上下方向で異なるように形成されている請求項1に記載のヒートポンプ式冷凍装置。
- 前記円筒状のコイル状熱交換器が、その軸芯方向が前記送風ファンの回転軸芯と同芯状態で前記送風ファンの下方側に配設されると共に、各々が同一構造で形成される前記一対の冷媒用熱交換器間に配設されている請求項1又は2に記載のヒートポンプ式冷凍装置。
- 前記円筒状のコイル状熱交換器を構成する前記伝熱管が蛇腹形状に形成されている請求項1から3の何れか一項に記載のヒートポンプ式冷凍装置。
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JP2014153899A JP6296934B2 (ja) | 2014-07-29 | 2014-07-29 | ヒートポンプ式冷凍装置 |
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