以下の実施の形態においては便宜上その必要があるときは、複数のセクションまたは実施の形態に分割して説明するが、特に明示した場合を除き、それらはお互いに無関係なものではなく、一方は他方の一部または全部の変形例、詳細、補足説明等の関係にある。また、以下の実施の形態において、要素の数等(個数、数値、量、範囲等を含む)に言及する場合、特に明示した場合および原理的に明らかに特定の数に限定される場合等を除き、その特定の数に限定されるものではなく、特定の数以上でも以下でもよい。さらに、以下の実施の形態において、その構成要素(要素ステップ等も含む)は、特に明示した場合および原理的に明らかに必須であると考えられる場合等を除き、必ずしも必須のものではないことは言うまでもない。同様に、以下の実施の形態において、構成要素等の形状、位置関係等に言及するときは、特に明示した場合および原理的に明らかにそうでないと考えられる場合等を除き、実質的にその形状等に近似または類似するもの等を含むものとする。このことは、上記数値および範囲についても同様である。
以下、実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、実施の形態を説明するための全図において、同一の機能を有する部材には同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。また、以下の実施の形態では、特に必要なとき以外は同一または同様な部分の説明を原則として繰り返さない。
また、実施の形態で用いる図面においては、断面図であっても図面を見易くするためにハッチングを省略する場合もある。また、平面図であっても図面を見易くするためにハッチングを付す場合もある。
(実施の形態)
<回路構成例について>
図1は、本実施の形態の半導体装置(半導体チップ)を用いた電子装置の一例を示す回路図であり、ここでは、本実施の形態の半導体装置(半導体チップ)CPを用いて非絶縁型DC−DCコンバータを構成した場合の回路図が示されている。
図1に示される非絶縁型DC−DCコンバータは、例えば、デスクトップ型のパーソナルコンピュータ、ノート型のパーソナルコンピュータ、サーバまたはゲーム機等のような電子機器の電源回路などに用いることができる。
図1に示される非絶縁型DC−DCコンバータは、2つのパワーMOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)QH,QLと、制御回路CCと、コンデンサ(出力コンデンサ)C1と、コイル(インダクタ)L1とを有している。なお、図1中の符号のVINは入力電源(入力電源電位)、GNDは基準電位(例えばグランド電位で0V)、Voutは出力電圧を示している。以下では、パワーMOSFETを、パワーMOSトランジスタと称することとする。
制御回路CCとパワーMOSトランジスタQHとパワーMOSトランジスタQLとは、同じ半導体装置(半導体チップ)CP内に形成されている。
制御回路CCは、パワーMOSトランジスタQH,QLの動作を制御する回路を含んでおり、パワーMOSトランジスタQHを駆動または制御するためのドライバ回路(駆動回路)DR1と、パワーMOSトランジスタQLを駆動または制御するためのドライバ回路(駆動回路)DR2とを有している。ドライバ回路DR1,DR2は、それぞれパワーMOSトランジスタQH,QLのゲート端子の電位を制御し、パワーMOSトランジスタQH,QLの動作を制御する回路である。
また、制御回路CCは、ドライバ回路DR1,DR2を制御する制御回路CTCも有している。ドライバ回路DR1,DR2は、制御回路CTCから供給された信号(パルス幅変調(Pulse Width Modulation:PWM)信号)に応じて、それぞれパワーMOSトランジスタQH,QLのゲート端子の電位を制御し、パワーMOSトランジスタQH,QLの動作を制御する。制御回路CTCの出力は、ドライバ回路DR1,DR2の入力に電気的に接続されている。すなわち、ドライバ回路DR1の出力は、パワーMOSトランジスタQHのゲート端子に電気的に接続され、ドライバ回路DR2の出力は、パワーMOSトランジスタQLのゲート端子に電気的に接続されている。ドライバ回路DR1は、パワーMOSトランジスタQHのドライバ回路(駆動回路)とみなすことができ、ドライバ回路DR2は、パワーMOSトランジスタQLのドライバ回路(駆動回路)とみなすことができる。
パワーMOSトランジスタQHとパワーMOSトランジスタQLとは、入力電圧供給用の端子TE1と、基準電位供給用の端子TE2との間に直列に接続されている。すなわち、パワーMOSトランジスタQHは、そのソース・ドレイン経路が、入力電圧供給用の端子TE1と出力ノード(出力端子)NDとの間に直列に接続され、パワーMOSトランジスタQLは、そのソース・ドレイン経路が出力ノードNDと基準電位供給用の端子TE2との間に直列に接続されている。なお、入力電圧供給用の端子TE1には、入力用電源の高電位側の電位(入力電源電位)VIN、例えば12V、が供給され、基準電位供給用の端子TE2には、入力電圧供給用の端子TE1に供給される入力電圧(電位VIN)よりも低い基準電位、例えばグランド電位(接地電位、0V)、が供給される。従って、入力電源(VIN)とそれよりも低い基準電位(GND)との間にパワーMOSトランジスタQHとパワーMOSトランジスタQLとが直列に接続された状態になっている。
パワーMOSトランジスタQHとパワーMOSトランジスタQLとの間の出力ノードNDは、コイル(インダクタ)L1を介して、負荷LDに接続されている。すなわち、出力ノードNDと基準電位GNDとの間に、コイルL1と負荷LDとが直列に接続されており(コイルL1は出力ノードNDと負荷LDとの間に介在している)、また、負荷LDと並列にコンデンサC1が接続されている。負荷LDとしては、例えばハードディスクドライブ、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)、拡張カード(PCI CARD)、メモリ(DDRメモリ、DRAM、フラッシュメモリ等)、CPU(Central Processing Unit)等がある。
また、図1において、符合のD1はパワーMOSトランジスタQHのドレインを示し、符号のS1はパワーMOSトランジスタQHのソースを示し、符合のD2はパワーMOSトランジスタQLのドレインを示し、符号のS2はパワーMOSトランジスタQLのソースを示している。パワーMOSトランジスタQHのドレインD1は、入力電圧供給用の端子TE1に接続され、従って入力電源電位(VIN)に接続されている。パワーMOSトランジスタQHのソースS1は、出力ノードNDに接続され、従って、コイルL1に接続されている。パワーMOSトランジスタQLのドレインD2は、出力ノードNDに接続され、従って、コイルL1に接続されている。パワーMOSトランジスタQLのソースS2は、基準電位供給用の端子TE2に接続され、従って基準電位(GND)に接続されている。また、ドライバ回路DR1は、電源電位BOOT用の端子TE3と、出力ノードNDとに接続され、ドライバ回路DR2は、電源電位VCIN用の端子TE4と、基準電位(GND)用の端子TE2とに接続されている。端子TE3は電源電位BOOTに接続され、端子TE4は電源電位VCINに接続される。
ここで、端子TE1、端子TE2、端子TE3、端子TE4および出力ノードNDは、それぞれ後述のバンプ電極BPにより形成される。具体的には、パワーMOSトランジスタQHのドレインに接続された後述のドレイン用バンプ電極BPDが、端子TE1を構成し、パワーMOSトランジスタQLのソースに接続された後述のソース用バンプ電極BPSが、端子TE2を構成する。また、パワーMOSトランジスタQHのソースに接続された後述のソース用バンプ電極BPSと、パワーMOSトランジスタQLのドレインに接続された後述のドレイン用バンプ電極BPDとは、いずれも、出力ノードNDを構成する。なお、パワーMOSトランジスタQHのソースに接続されたソース用バンプ電極BPSと、パワーMOSトランジスタQLのドレインに接続されたドレイン用バンプ電極BPDとは、互いに電気的に接続されており、例えば後述の再配線M4を介して互いに電気的に接続されている。
パワーMOSトランジスタQHは、ハイサイドスイッチ(高電位側:第1動作電圧;以下、単にハイサイドという)用の電界効果トランジスタであり、上記コイルL1にエネルギーを蓄えるためのスイッチ機能を有している。すなわち、パワーMOSトランジスタQHは、スイッチング用のトランジスタ(スイッチング素子)である。コイルL1は、非絶縁型DC−DCコンバータの出力(すなわち負荷LDの入力)に電力を供給する素子である。
一方、パワーMOSトランジスタQLは、ロウサイドスイッチ(低電位側:第2動作電圧;以下、単にロウサイドという)用の電界効果トランジスタであり、トランジスタの抵抗を低くして整流を行う機能を有している。すなわち、パワーMOSトランジスタQLは、整流用(同期整流用)のトランジスタであり、ここでは非絶縁型DC−DCコンバータの整流用のトランジスタである。
なお、上記ハイサイド用のパワーMOSトランジスタQHは、DC−DCコンバータ(ここでは非絶縁型DC−DCコンバータ)のハイサイドMOSFET(ハイサイド用のMOSFET)とみなすことができる。また、上記ロウサイド用のパワーMOSトランジスタQLは、DC−DCコンバータ(ここでは非絶縁型DC−DCコンバータ)のロウサイドMOSFET(ロウサイド用のMOSFET)とみなすことができる。
このような非絶縁型DC−DCコンバータでは、パワーMOSトランジスタQH,QLで同期を取りながら交互にオン/オフすることにより電源電圧の変換を行っている。すなわち、ハイサイド用のパワーMOSトランジスタQHがオンの時、端子TE1からパワーMOSトランジスタQHを通じて出力ノードNDに電流I1が流れる。一方、ハイサイド用のパワーMOSトランジスタQHがオフの時、コイルL1の逆起電圧により電流I2が流れ、この電流I2が流れている時にロウサイド用のパワーMOSトランジスタQLをオンすることで、電圧降下を少なくすることができる。
図1に示されるDC−DCコンバータの動作について以下に簡単に説明する。
パワーMOSトランジスタQHのゲート電極とパワーMOSトランジスタQLのゲート電極とは、制御回路CC(ドライバ回路DR1,DR2)に接続されており、制御回路CC(ドライバ回路DR1,DR2)によって、パワーMOSトランジスタQHのオン/オフ、および、パワーMOSトランジスタQLのオン/オフが制御される。具体的には、制御回路CCは、パワーMOSトランジスタQHをオンする際には、パワーMOSトランジスタQLをオフし、パワーMOSトランジスタQHをオフする際には、パワーMOSトランジスタQLをオンするように制御する。
ここで、例えば、パワーMOSトランジスタQHがオンし、パワーMOSトランジスタQLがオフしている場合、入力用の端子TE1からパワーMOSトランジスタQHおよびコイルL1を経由して負荷LDに電流が流れる。その後、パワーMOSトランジスタQHがオフしかつパワーMOSトランジスタQLがオンすると、まず、パワーMOSトランジスタQHがオフすることから、入力用の端子TE1からパワーMOSトランジスタQHおよびコイルL1を経由して負荷LDに流れる電流が遮断される。すなわち、コイルL1に流れる電流が遮断される。ところが、コイルL1においては、電流が減少(遮断)すると、コイルL1を流れる電流を維持しようとする(すなわち誘導起電力が発生して誘導電流が流れようとする)。このとき、パワーMOSトランジスタQLがオンしていることから、今度は、基準電位GNDに接続された端子TE2からパワーMOSトランジスタQLおよびコイルL1を経由して負荷LDに電流が流れる。その後、再び、パワーMOSトランジスタQHをオンし、パワーMOSトランジスタQLをオフする。このような動作を繰り返すことにより、図1に示すDC−DCコンバータでは、入力用の端子TE1に入力電源電位VINを入力すると、負荷LDの両端に入力電源電位VINよりも低い出力電圧Voutが出力されることになる。
<半導体装置の構造について>
本実施の形態の半導体装置の構造を、図面を参照して説明する。
図2〜図6は、本実施の形態の半導体装置(半導体チップ)CPの要部平面図であり、本実施の形態の半導体装置(半導体チップ)CPにおけるLDMOSFET(Laterally Diffused Metal-Oxide-Semiconductor Field Effect Transistor)形成領域LRとドライバ回路領域DRの平面図が示されている。図7〜図9は、LDMOSFET形成領域LRの一部を拡大した部分拡大平面図である。図10〜図16は、本実施の形態の半導体装置(半導体チップ)CPの要部断面図である。
図2〜図6は、半導体装置CPにおける同じ平面領域が示されているが、図2〜図6では、示される層が異なっている。すなわち、図2には、LDMOSFET形成領域LRにおけるゲート電極GEの平面レイアウトが示されている。また、図3には、LDMOSFET形成領域LRにおける配線M1(ソース配線M1S、ドレイン配線M1D、ゲート配線M1G)の平面レイアウトが示されている。また、図4には、LDMOSFET形成領域LRにおける配線M2(ソース配線M2S、ドレイン配線M2D、ゲート配線M2G)の平面レイアウトが示されている。また、図5には、LDMOSFET形成領域LRにおける配線M3(ソース配線M3S、ドレイン配線M3D、ゲート配線M3G)の平面レイアウトが示されている。また、図4および図5には、プラグP3S,P3D,P3Gの平面位置も示してある。また、図6には、LDMOSFET形成領域LRにおける、再配線M4(ソース用再配線M4S、ドレイン用再配線M4D)とバンプ電極BP(ソース用バンプ電極BPS、ドレイン用バンプ電極BPD)の平面レイアウトが示されている。また、図6には、ソース用開口部OP1Sおよびドレイン用開口部OP1Dの平面位置を破線で示してある。
なお、ドライバ回路領域DRには、ドライバ回路(駆動回路)を構成する半導体素子(例えばMISFET素子)や配線M1,M2が形成されているが、図2〜図4では、それらの図示は省略してある。
また、図2に示される二点鎖線で囲まれた領域RG1を拡大したものが、図7〜図9に対応しているが、図7〜図9では、互いに異なる層が示されている。すなわち、図7には、LDMOSFETを構成するゲート電極GE、n+型半導体領域HD(高濃度ドレイン領域)、n+型半導体領域SR(ソース領域)、およびp+型半導体領域PRの平面レイアウトが示されている。また、図8には、配線M1(ソース配線M1S、ドレイン配線M1D、ゲート配線M1G)の平面レイアウトが示されている。また、図9には、配線M2(ソース配線M2S、ドレイン配線M2D、ゲート配線M2G)の平面レイアウトが示されている。なお、図7と図8の位置関係を理解しやすくするために、図8にゲート電極GEを破線で示し、図8と図9の位置関係を理解しやすくするために、図9に配線M1(ソース配線M1S、ドレイン配線M1D、ゲート配線M1G)を破線で示してある。また、図7および図8には、プラグP1S,P1D,P1Gの平面位置も示し、図9には、プラグP2S,P2D,P2Gの平面位置も示してある。図2、図3および図4は、平面図であるが、理解を簡単にするために、図2では、ゲート電極GEにハッチングを付し、図3では、配線M1(ソース配線M1S、ドレイン配線M1D、ゲート配線M1G)にハッチングを付し、図4では、配線M2(ソース配線M2S、ドレイン配線M2D、ゲート配線M2G)にハッチングを付してある。また、図5および図9は、平面図であるが、理解を簡単にするために、図5では、配線M3(ソース配線M3S、ドレイン配線M3D、ゲート配線M3G)にハッチングを付し、図9では、配線M2(ソース配線M2S、ドレイン配線M2D、ゲート配線M2G)にハッチングを付してある。
また、平面図(図2〜図9、後述の図19〜図29および図31〜図34)に示されるX方向とY方向とは、互いに交差する方向であり、好ましくは互いに直交する方向である。Y方向は、LDMOSFET形成領域LRに形成されたLDMOSFETのゲート電極(GE)、ドレイン領域(n+型半導体領域HD)およびソース領域(n+型半導体領域SR)の延在方向に対応している。
図10は、図7のA1−A1線の位置での断面図にほぼ対応し、図11は、図7のA2−A2線の位置での断面図にほぼ対応している。また、図12は、図5のA3−A3線の位置での断面図にほぼ対応し、図13は、図5のA4−A4線の位置での断面図にほぼ対応し、図14は、図5のA5−A5線の位置での断面図にほぼ対応している。また、図15は、図6のA6−A6線の位置での断面図にほぼ対応し、図16は、図6のA7−A7線の位置での断面図にほぼ対応している。
図10〜図16に示されるように、半導体装置(半導体チップ)CPを構成する半導体基板SBは、例えば、p型不純物が導入されたp型の単結晶シリコンなどからなる。半導体基板SBの上部(上層部、表層部)には、n型半導体領域(n型ドリフト層)NWが形成されている。n型半導体領域NWは、n型ウエルとみなすこともできる。LDMOSFET形成領域LRにおいて、n型半導体領域NWは、半導体基板SBの表層部全体に形成することができる。n型半導体領域NWは、n型半導体層とみなすこともできる。n型半導体領域NWは、半導体基板SBの上部(上層部、表層部)にn型不純物を導入(例えばイオン注入などにより導入)することにより形成することができる。他の形態として、半導体基板SB上にn型半導体層(エピタキシャル半導体層)をエピタキシャル成長させて、このn型半導体層(エピタキシャル半導体層)をn型半導体領域NWとして用いることもできる。
LDMOSFET形成領域LRにおいて、半導体基板SBの主面に、LDMOSFETのセル、すなわち単位LDMOSFET素子が、複数形成されている。以下、具体的に説明する。
図10および図11などに示されるように、半導体基板SBのn型半導体領域NW内には、p型ウエルとしてのp型半導体領域(p型ボディ層)PWと、ドレイン用のn+型半導体領域(ドレイン領域)HDとが形成されており、p型半導体領域PW内には、ソース用のn+型半導体領域(ソース領域)SRと、p型半導体領域PWへの給電用のp+型半導体領域PRとが形成されている。
p型半導体領域PWとp+型半導体領域PRとは、半導体基板SB内に形成されたp型半導体領域(p型不純物拡散領域)であり、n+型半導体領域(ドレイン領域)HDとn+型半導体領域(ソース領域)SRとは、半導体基板SB内に形成されたn型半導体領域(n型不純物拡散領域)である。
n+型半導体領域(ドレイン領域)HDおよびn+型半導体領域(ソース領域)SRの不純物濃度(n型不純物濃度)は、n型半導体領域NWの不純物濃度(n型不純物濃度)よりも高い。また、p+型半導体領域PRの不純物濃度(p型不純物濃度)は、p型半導体領域PWの不純物濃度(p型不純物濃度)よりも高い。
また、n+型半導体領域(ソース領域)SRおよびp+型半導体領域PRは、それぞれ、p型半導体領域PWよりも浅く形成されており、n+型半導体領域(ソース領域)SRの底面および側面はp型半導体領域PWに接し、p+型半導体領域PRの底面および側面はp型半導体領域PWに接している。半導体基板SBのp型半導体領域PW内において、n+型半導体領域(ソース領域)SRとp+型半導体領域PRとを、互いに隣接して形成することもでき、その場合は、p+型半導体領域PRの側面とn+型半導体領域(ソース領域)SRの側面とが接することになる。また、半導体基板SBのp型半導体領域PW内において、n+型半導体領域(ソース領域)SRとp+型半導体領域PRとが、p型半導体領域PWの一部を介して互いに離間していることも可能である。
p型半導体領域PWの底面および側面は、n型半導体領域NWに接し、n+型半導体領域(ドレイン領域)HDの底面および側面は、n型半導体領域NWに接している。半導体基板SBに形成されたn+型半導体領域(ドレイン領域)HDとp型半導体領域PWとは、互いに離間しており、ゲート長方向にみると、n+型半導体領域(ドレイン領域)HDとp型半導体領域PWとの間にはn型半導体領域NWが存在している。
なお、「ゲート長方向」という場合は、ゲート電極GEのゲート長方向を指すものとする。また、「ゲート幅方向」という場合は、ゲート電極GEのゲート幅方向を指すものとする。ゲート電極GEはY方向に延在しているため、ゲート電極GEのゲート長方向は、X方向に対応し、ゲート電極GEのゲート幅方向は、Y方向に対応している。
半導体基板SBの表面上には、ゲート絶縁膜GIを介して、LDMOSFETのゲート電極GEが形成されている。ゲート絶縁膜GIは、例えば酸化シリコン膜などからなる。ゲート電極GEは、例えば、n型の多結晶シリコン膜の単体膜あるいはn型の多結晶シリコン膜と金属シリサイド層との積層膜などからなる。
また、半導体基板SBの表面には、LOCOS(Local Oxidization of Silicon)法で形成したフィールド絶縁膜FZが形成されている。ゲート長方向(X方向に対応)にみると、フィールド絶縁膜FZは、n+型半導体領域(ドレイン領域)HDに隣接する位置(X方向に隣接する位置)に形成されている。また、ゲート長方向(X方向に対応)にみると、n+型半導体領域(ドレイン領域)HDに隣接するフィールド絶縁膜FZは、p型半導体領域PWから離間しており、フィールド絶縁膜FZが形成された平面領域とp型半導体領域PWが形成された平面領域との間には、n型半導体領域NWの一部が介在している。
なお、ここでは、LOCOS法で形成したフィールド絶縁膜FZを用いる場合について説明しているが、他の形態として、STI(Shallow Trench Isolation)法を用いて素子分離領域を形成することもできる。
ゲート長方向(X方向に対応)にみると、ゲート電極GEは、n+型半導体領域(ドレイン領域)HDとn+型半導体領域(ソース領域)SRとの間の半導体基板SB上に、ゲート絶縁膜を介して形成されているが、ゲート電極GEの一部はフィールド絶縁膜FZ上に乗り上げている。すなわち、ゲート電極GEのソース側の端部は、n+型半導体領域(ソース領域)SR上に位置し、ゲート電極GEのドレイン側の端部は、フィールド絶縁膜FZ上に位置している。ゲート電極GEとフィールド絶縁膜FZとの間には、ゲート絶縁膜GIは形成されていなくてもよい。
ゲート長方向(X方向に対応)にみると、ゲート電極GEの一部はp型半導体領域PW上に位置しており、チャネル形成領域(トランジスタのチャネルが形成される領域)は、ゲート電極GEの直下のp型半導体領域PWの表面領域に対応している。
ゲート長方向(X方向に対応)にみると、ゲート電極GEは、p型半導体領域PW上にゲート絶縁膜GIを介して形成された部分と、n型半導体領域NW上にゲート絶縁膜GIを介して形成された部分と、フィールド絶縁膜FZ上に形成された部分とを、連続的に(一体的に)有している。n+型半導体領域(ドレイン領域)HD上には、ゲート電極GEは形成されておらず、ゲート電極GEのドレイン側の端部は、n+型半導体領域(ドレイン領域)HDとp型半導体領域PWとの間にあるフィールド絶縁膜FZ上に位置している。
p型半導体領域PWは、p型ウエルとみなすともできる。また、p型半導体領域PWは、LDMOSFETのドレインからソースへの空乏層の延びを抑えるパンチスルーストッパとしての機能も有しており、LDMOSFETのソース側とチャネル形成領域とに、p型半導体領域PWが形成されている。
LDMOSFETのソース領域は、n+型半導体領域SRからなる。LDMOSFETのドレイン領域は、n+型半導体領域HDからなるが、n+型半導体領域HDとチャネル形成領域との間に介在する部分のn型半導体領域NWも、n型低濃度ドレイン領域として機能することができる。すなわち、n+型半導体領域HDがn型高濃度ドレイン領域として機能し、n+型半導体領域HDとチャネル形成領域との間に介在する部分のn型半導体領域NWがn型低濃度ドレイン領域(n型ドリフト領域、n型オフセットドレイン領域)として機能し、n型低濃度ドレイン領域とn型高濃度ドレイン領域とによりLDMOSFETのドレイン領域が構成されるとみなすこともできる。上述のように、n+型半導体領域HDの不純物濃度(n型不純物濃度)は、n型半導体領域NWの不純物濃度(n型不純物濃度)よりも高い。このため、n型高濃度ドレイン領域(n+型半導体領域HD)とチャネル形成領域との間に介在する部分のn型低濃度ドレイン領域(n型半導体領域NW)の不純物濃度(n型不純物濃度)を、n型高濃度ドレイン領域(n+型半導体領域HD)の不純物濃度(n型不純物濃度)よりも低くすることができる。低濃度ドレイン領域の一部は、ゲート電極GEと平面視で重なっている。
n+型半導体領域(ソース領域)SRは、ゲート電極GEのソース側の側壁に対して自己整合的に形成されているか、あるいは、n+型半導体領域(ソース領域)SRの一部がゲート電極GEと平面視で重なっている。ここで、ゲート電極GEのドレイン側の側壁と、ゲート電極GEのソース側の側壁とは、ゲート電極GEにおける互いに反対側(ゲート長方向に反対側)の側壁である。n型低濃度ドレイン領域とn+型半導体領域(ソース領域)SRとは、チャネル形成領域(ゲート電極GEの直下のp型半導体領域PWの表面領域)を介して互いに離間している。
なお、本願において、MOSFETまたはLDMOSFETというときは、ゲート絶縁膜に酸化膜(酸化シリコン膜)を用いたMISFET(Metal Insulator Semiconductor Field Effect Transistor:MIS型電界効果トランジスタ)だけでなく、酸化膜(酸化シリコン膜)以外の絶縁膜をゲート絶縁膜に用いたMISFETも含むものとする。また、LDMOSFETは、MISFET素子の一種である。
LDMOSFETは、短いチャネル長で高電圧動作を可能とするために、ゲート電極GEのドレイン側にLDD(Lightly doped drain)領域が形成されている。すなわち、LDMOSFETのドレインは、高不純物濃度のn+型領域(ここではn型高濃度ドレイン領域としてのn+型半導体領域HD)と、それよりも低不純物濃度のLDD領域(ここではn型低濃度ドレイン領域としてのn型半導体領域NW)とから構成され、n+型領域(n+型半導体領域HD)は、LDD領域を介してチャネル形成領域から離間して形成されている。これにより、高耐圧を実現することができる。ドレイン側のLDD領域における電荷量(不純物濃度)、およびチャネル形成領域の端部とn+型領域(n+型半導体領域HD)との間の平面(半導体基板SBの主面)に沿った距離は、LDMOSFETのブレークダウン電圧が最大値となるように最適化することが好ましい。
また、LDMOSFETでは、ソース(ここではn+型半導体領域SRからなるソース領域)とドレイン(ここではn型半導体領域NWおよびn+型半導体領域HDからなるドレイン領域)とが、ゲート電極GEに対して非対称な構造を有している。
半導体基板SBのp型半導体領域PW内において、n+型半導体領域(ソース領域)SRの隣の位置に、p+型半導体領域PRが形成されている。このp+型半導体領域PRは、チャネル形成領域とは反対側に形成されている。すなわち、n+型半導体領域(ソース領域)SRはチャネル形成領域と隣接しているが、そのチャネル形成領域とは反対側の位置に、n+型半導体領域(ソース領域)SRと隣り合うように、p+型半導体領域PRが形成されている。
また、必要に応じて、n+型半導体領域(ソース領域)SR、p+型半導体領域PR、n+型半導体領域(ドレイン領域)HDおよびゲート電極GEの上部などに、金属シリサイド層(図示せず)を形成することもできる。金属シリサイド層(図示せず)を形成する場合は、サリサイド(Salicide:Self Aligned Silicide)技術を用いることができる。
半導体基板SBの主面上には、ゲート電極GEを覆うように、層間絶縁膜として絶縁膜(層間絶縁膜)IL1が形成されている。絶縁膜IL1は、例えば酸化シリコン膜などからなる。絶縁膜IL1の上面は平坦化されている。
絶縁膜IL1には、コンタクトホール(開口部、スルーホール、貫通孔)が形成され、コンタクトホール内には、例えばタングステン(W)膜を主体とする導電性のプラグ(接続用埋込導体)P1D,P1G,P1Sが埋め込まれている。絶縁膜IL1に形成されたコンタクトホールを埋め込むプラグP1D,P1G,P1Sは、ドレイン(n+型半導体領域HD)、ゲート電極GEおよびソース(n+型半導体領域SR)のそれぞれの上に形成されている。
ここで、プラグP1Dは、n+型半導体領域(ドレイン領域)HD上に形成されたコンタクトホールに埋め込まれて、そのn+型半導体領域(ドレイン領域)HDに電気的に接続されたプラグであり、ドレイン用プラグP1Dと称することとする。また、プラグP1Gは、ゲート電極GE上に形成されたコンタクトホールに埋め込まれて、そのゲート電極GEに電気的に接続されたプラグであり、ゲート用プラグP1Gと称することとする。また、プラグP1Sは、n+型半導体領域(ソース領域)SR上に形成されたコンタクトホールに埋め込まれて、そのn+型半導体領域(ソース領域)SRに電気的に接続されたプラグであり、ソース用プラグP1Sと称することとする。
ドレイン用プラグP1Dが埋め込まれたコンタクトホールは、n+型半導体領域(ドレイン領域)HD上に形成されて、そのコンタクトホールの底部ではn+型半導体領域(ドレイン領域)HDが露出され、そのコンタクトホールに埋め込まれたドレイン用プラグP1Dは、n+型半導体領域(ドレイン領域)HDに接することで、n+型半導体領域(ドレイン領域)HDに電気的に接続されている。
ゲート用プラグP1Gが埋め込まれたコンタクトホールは、ゲート電極GE上に形成されて、そのコンタクトホールの底部ではゲート電極GEが露出され、そのコンタクトホールに埋め込まれたゲート用プラグP1Gは、ゲート電極GEに接することで、ゲート電極GEに電気的に接続されている。
ソース用プラグP1Sが埋め込まれたコンタクトホールは、n+型半導体領域(ソース領域)SRとそれに隣り合うp+型半導体領域PRとの上に形成されている。すなわち、ソース用プラグP1Sは、n+型半導体領域(ソース領域)SRとそのn+型半導体領域SRに隣り合うp+型半導体領域PRとに跨って形成されている。そして、ソース用プラグP1Sが埋め込まれたコンタクトホールの底部では、n+型半導体領域(ソース領域)SRとp+型半導体領域PRとの両方が露出され、そのコンタクトホールに埋め込まれたソース用プラグP1Sは、n+型半導体領域SRとp+型半導体領域PRとの両方に接することで、n+型半導体領域SRとp+型半導体領域PRとの両方に電気的に接続されている。ソース用プラグP1Sが、n+型半導体領域(ソース領域)SRだけでなくp+型半導体領域PRにも電気的に接続されることで、ソース用プラグP1Sからn+型半導体領域(ソース領域)SRに供給されるソース電位と同じ電位が、ソース用プラグP1Sからp+型半導体領域PRにも供給され、従って、p+型半導体領域PRに接するp型半導体領域PWにも供給されることになる。
なお、n+型半導体領域(ドレイン領域)HDの上部に金属シリサイド層(図示せず)を形成した場合は、ドレイン用プラグP1Dは、n+型半導体領域(ドレイン領域)HDの上部の金属シリサイド層(図示せず)に接し、その金属シリサイド層(図示せず)を介してn+型半導体領域(ドレイン領域)HDと電気的に接続される。また、n+型半導体領域(ソース領域)SRおよびp+型半導体領域PRの上部に金属シリサイド層(図示せず)を形成した場合は、ソース用プラグP1Sは、n+型半導体領域SRおよびp+型半導体領域PRの上部の金属シリサイド層(図示せず)に接し、その金属シリサイド層(図示せず)を介してn+型半導体領域SRおよびp+型半導体領域PRと電気的に接続される。また、ゲート電極GEの上部に金属シリサイド層(図示せず)を形成した場合は、ゲート用プラグP1Gは、ゲート電極GEの上部の金属シリサイド層(図示せず)に接し、その金属シリサイド層(図示せず)を介してゲート電極GEと電気的に接続される。
プラグP1D,P1G,P1Sが埋め込まれた絶縁膜IL1上には、アルミニウム(Al)またはアルミニウム合金を主体とする導電膜からなる配線(第1層配線)M1が形成されている。このため、配線M1は、アルミニウム配線とみなすことができる。なお、配線M1用の導電膜としてアルミニウム合金膜を用いる場合は、アルミニウム(Al)リッチなアルミニウム合金膜が好ましく、例えばアルミニウムリッチなAl−Cu合金膜を用いることができる。ここで、アルミニウム(Al)リッチとは、アルミニウム(Al)の組成比が50原子%より大きいことを意味する。配線M1は、第1配線層の配線である。
配線M1は、例えば、プラグP1D,P1G,P1Sが埋め込まれた絶縁膜IL1上に導電膜を形成してから、この導電膜をパターニングすることにより形成されている。配線M1としては、アルミニウム配線が好適である。
配線M1は、ドレイン用プラグP1Dを介してn+型半導体領域(ドレイン領域)HDに電気的に接続するドレイン配線M1Dと、ゲート用プラグP1Gを介してゲート電極GEに電気的に接続するゲート配線M1Gと、ソース用プラグP1Sを介してn+型半導体領域(ソース領域)SRとp+型半導体領域PRとの両方に電気的に接続するソース配線(ソース電極)M1Sと、を有している。すなわち、ドレイン配線M1Dは、ドレイン用プラグP1Dを介してn+型半導体領域(ドレイン領域)HDに電気的に接続され、ゲート配線M1Gは、ゲート用プラグP1Gを介してゲート電極GEに電気的に接続され、ソース配線M1Sは、ソース用プラグP1Sを介してn+型半導体領域(ソース領域)SRとp+型半導体領域PRとの両方に電気的に接続されている。
ドレイン配線M1Dとゲート配線M1Gとソース配線M1Sとは、同材料を用いて同工程で形成された同層の配線であるが、互いに離間している。
絶縁膜IL1上に、配線M1を覆うように、層間絶縁膜として絶縁膜(層間絶縁膜)IL2が形成されている。絶縁膜IL2は、例えば酸化シリコン膜などからなる。絶縁膜IL2の上面は平坦化されている。
絶縁膜IL2には、底部で配線M1の一部を露出するスルーホール(開口部、貫通孔)が形成されており、この絶縁膜IL2のスルーホール内には、例えばタングステン(W)膜を主体とする導電性のプラグ(接続用埋込導体)P2D,P2G,P2Sが埋め込まれている。
ここで、プラグP2Dは、底部でドレイン配線M1Dを露出するスルーホールに埋め込まれて、そのドレイン配線M1Dに電気的に接続されたプラグであり、ドレイン用プラグP2Dと称することとする。また、プラグP2Gは、底部でゲート配線M1Gを露出するスルーホールに埋め込まれて、そのゲート配線M1Gに電気的に接続されたプラグであり、ゲート用プラグP2Gと称することとする。また、プラグP2Sは、底部でソース配線M1Sを露出するスルーホールに埋め込まれて、そのソース配線M1Sに電気的に接続されたプラグであり、ソース用プラグP2Sと称することとする。
プラグP2D,P2G,P2Sが埋め込まれた絶縁膜IL2上には、アルミニウム(Al)またはアルミニウム合金を主体とする導電膜からなる配線(第2層配線)M2が形成されている。このため、配線M2は、アルミニウム配線とみなすことができる。なお、配線M2用の導電膜としてアルミニウム合金膜を用いる場合は、アルミニウム(Al)リッチなアルミニウム合金膜が好ましく、例えばアルミニウムリッチなAl−Cu合金膜を用いることができる。
配線M2は、例えば、プラグP2D,P2G,P2Sが埋め込まれた絶縁膜IL2上に導電膜を形成してから、この導電膜をパターニングすることにより形成されている。配線M2としては、アルミニウム配線が好適である。
配線M2は、ドレイン用プラグP2Dを介してドレイン配線M1Dに電気的に接続するドレイン配線M2Dと、ゲート用プラグP2Gを介してゲート配線M1Gに電気的に接続するゲート配線M2Gと、ソース用プラグP2Sを介してソース配線M1Sと電気的に接続するソース配線M2Sと、を有している。すなわち、ドレイン配線M2Dは、ドレイン用プラグP2Dを介してドレイン配線M1Dに電気的に接続され、ゲート配線M2Gは、ゲート用プラグP2Gを介してゲート配線M1Gに電気的に接続され、ソース配線M2Sは、ソース用プラグP2Sを介してソース配線M1Sに電気的に接続されている。
ドレイン配線M2Dとドレイン配線M1Dとが平面視で重なる位置にドレイン用プラグP2Dが配置されており、ドレイン用プラグP2Dの上面がドレイン配線M2Dに接し、ドレイン用プラグP2Dの下面がドレイン配線M1Dに接することにより、ドレイン用プラグP2Dを通じて、ドレイン配線M2Dとドレイン配線M1Dとが電気的に接続される。また、ゲート配線M2Gとゲート配線M1Gとが平面視で重なる位置にゲート用プラグP2Gが配置されており、ゲート用プラグP2Gの上面がゲート配線M2Gに接し、ゲート用プラグP2Gの下面がゲート配線M1Gに接することにより、ゲート用プラグP2Gを通じて、ゲート配線M2Gとゲート配線M1Gとが電気的に接続される。また、ソース配線M2Sとソース配線M1Sとが平面視で重なる位置にソース用プラグP2Sが配置されており、ソース用プラグP2Sの上面がソース配線M2Sに接し、ソース用プラグP2Sの下面がソース配線M1Sに接することにより、ソース用プラグP2Sを通じて、ソース配線M2Sとソース配線M1Sとが電気的に接続される。
ドレイン配線M2Dとゲート配線M2Gとソース配線M2Sとは、同材料を用いて同工程で形成された同層の配線であるが、互いに離間している。
また、ここでは、プラグP2D,P2G,P2Sを配線M2とは別工程で形成している。すなわち、絶縁膜IL2のスルーホール内にプラグP2D,P2G,P2Sを形成した後に、配線M2を形成している。このため、ドレイン配線M2Dとドレイン用プラグP2Dとは一体化されておらず、ゲート用プラグP2Gとゲート配線M2Gとは一体化されておらず、ソース用プラグP2Sとソース配線M2Sとは一体化されていない。
他の形態として、プラグP2D,P2G,P2Sを配線M2と同工程で形成することもできる。すなわち、絶縁膜IL2にスルーホールを形成してから、そのスルーホールを埋めるように絶縁膜間IL2上に導電膜を形成した後、その導電膜をパターニングすることにより配線M2を形成することもできる。この場合、ドレイン用プラグP2Dは、ドレイン配線M2Dと一体化され、ゲート用プラグP2Gはゲート配線M2Gと一体化され、ソース用プラグP2Sはソース配線M2Sと一体化される。すなわち、ドレイン配線M2Dの一部が絶縁膜IL2のスルーホール内に埋め込まれて、そのドレイン配線M2Dと一体的に形成されたビア部(ドレイン用プラグP2Dに相当するビア部)となり、そのビア部を介してドレイン配線M2Dがドレイン配線M1Dと電気的に接続される。また、ゲート配線M2Gの一部が絶縁膜IL2のスルーホール内に埋め込まれて、そのゲート配線M2Gと一体的に形成されたビア部(ゲート用プラグP2Gに相当するビア部)となり、そのビア部を介してゲート配線M2Gがゲート配線M1Gと電気的に接続される。また、ソース配線M2Sの一部が絶縁膜IL2のスルーホール内に埋め込まれて、そのソース配線M2Sと一体的に形成されたビア部(ソース用プラグP2Sに相当するビア部)となり、そのビア部を介してソース配線M2Sがソース配線M1Sと電気的に接続される。また、上述のようにプラグP2D,P2G,P2Sを配線M2と同工程で形成した場合、配線M2とプラグP2D,P2G,P2Sとは、同じ導電膜により形成されるため、配線M2が主としてアルミニウム膜により形成される場合は、プラグP2D,P2G,P2Sも主としてアルミニウム膜により形成されることになる。
絶縁膜IL2上に、配線M2を覆うように、層間絶縁膜として絶縁膜(層間絶縁膜)IL3が形成されている。絶縁膜IL3は、例えば酸化シリコン膜などからなる。絶縁膜IL3の上面は平坦化されている。
絶縁膜IL3には、底部で配線M2の一部を露出するスルーホール(開口部、貫通孔)が形成されており、この絶縁膜IL3のスルーホール内には、例えばタングステン(W)膜を主体とする導電性のプラグ(接続用埋込導体)P3D,P3G,P3Sが埋め込まれている。
ここで、プラグP3Dは、底部でドレイン配線M2Dを露出するスルーホールに埋め込まれて、そのドレイン配線M2Dに電気的に接続されたプラグであり、ドレイン用プラグP3Dと称することとする。また、プラグP3Gは、底部でゲート配線M2Gを露出するスルーホールに埋め込まれて、そのゲート配線M2Gに電気的に接続されたプラグであり、ゲート用プラグP3Gと称することとする。また、プラグP3Sは、底部でソース配線M2Sを露出するスルーホールに埋め込まれて、そのソース配線M2Sに電気的に接続されたプラグであり、ソース用プラグP3Sと称することとする。
プラグP3D,P3G,P3Sが埋め込まれた絶縁膜IL3上には、アルミニウム(Al)またはアルミニウム合金を主体とする導電膜からなる配線(第3層配線)M3が形成されている。このため、配線M3は、アルミニウム配線とみなすことができる。なお、配線M3用の導電膜としてアルミニウム合金膜を用いる場合は、アルミニウム(Al)リッチなアルミニウム合金膜が好ましく、例えばアルミニウムリッチなAl−Cu合金膜を用いることができる。
配線M3は、例えば、プラグP3D,P3G,P3Sが埋め込まれた絶縁膜IL3上に導電膜を形成してから、この導電膜をパターニングすることにより形成されている。配線M3としては、アルミニウム配線が好適である。
配線M3は、ドレイン用プラグP3Dを介してドレイン配線M2Dに電気的に接続するドレイン配線M3Dと、ゲート用プラグP3Gを介してゲート配線M2Gに電気的に接続するゲート配線M3Gと、ソース用プラグP3Sを介してソース配線M2Sと電気的に接続するソース配線M3Sと、を有している。すなわち、ドレイン配線M3Dは、ドレイン用プラグP3Dを介してドレイン配線M2Dに電気的に接続され、ゲート配線M3Gは、ゲート用プラグP3Gを介してゲート配線M2Gに電気的に接続され、ソース配線M3Sは、ソース用プラグP3Sを介してソース配線M2Sに電気的に接続されている。
ドレイン配線M3Dとドレイン配線M2Dとが平面視で重なる位置にドレイン用プラグP3Dが配置されており、ドレイン用プラグP3Dの上面がドレイン配線M3Dに接し、ドレイン用プラグP3Dの下面がドレイン配線M2Dに接することにより、ドレイン用プラグP3Dを通じて、ドレイン配線M3Dとドレイン配線M2Dとが電気的に接続される。また、ゲート配線M3Gとゲート配線M2Gとが平面視で重なる位置にゲート用プラグP3Gが配置されており、ゲート用プラグP3Gの上面がゲート配線M3Gに接し、ゲート用プラグP3Gの下面がゲート配線M2Gに接することにより、ゲート用プラグP3Gを通じて、ゲート配線M3Gとゲート配線M2Gとが電気的に接続される。また、ソース配線M3Sとソース配線M2Sとが平面視で重なる位置にソース用プラグP3Sが配置されており、ソース用プラグP3Sの上面がソース配線M3Sに接し、ソース用プラグP3Sの下面がソース配線M2Sに接することにより、ソース用プラグP3Sを通じて、ソース配線M3Sとソース配線M2Sとが電気的に接続される。
ドレイン配線M3Dとゲート配線M3Gとソース配線M3Sとは、同材料を用いて同工程で形成された同層の配線であるが、互いに離間している。
また、ここでは、プラグP3D,P3G,P3Sを配線M3とは別工程で形成している。すなわち、絶縁膜IL3のスルーホール内にプラグP3D,P3G,P3Sを形成した後に、配線M3を形成している。このため、ドレイン配線M3Dとドレイン用プラグP3Dとは一体化されておらず、ゲート用プラグP3Gとゲート配線M3Gとは一体化されておらず、ソース用プラグP3Sとソース配線M3Sとは一体化されていない。
他の形態として、プラグP3D,P3G,P3Sを配線M3と同工程で形成することもできる。すなわち、絶縁膜IL3にスルーホールを形成してから、そのスルーホールを埋めるように絶縁膜IL3上に導電膜を形成した後、その導電膜をパターニングすることにより配線M3を形成することもできる。この場合、ドレイン用プラグP3Dは、ドレイン配線M3Dと一体化され、ゲート用プラグP3Gはゲート配線M3Gと一体化され、ソース用プラグP3Sはソース配線M3Sと一体化される。すなわち、ドレイン配線M3Dの一部が絶縁膜IL3のスルーホール内に埋め込まれて、そのドレイン配線M3Dと一体的に形成されたビア部(ドレイン用プラグP3Dに相当するビア部)となり、そのビア部を介してドレイン配線M3Dがドレイン配線M2Dと電気的に接続される。また、ゲート配線M3Gの一部が絶縁膜IL3のスルーホール内に埋め込まれて、そのゲート配線M3Gと一体的に形成されたビア部(ゲート用プラグP3Gに相当するビア部)となり、そのビア部を介してゲート配線M3Gがゲート配線M2Gと電気的に接続される。また、ソース配線M3Sの一部が絶縁膜IL3のスルーホール内に埋め込まれて、そのソース配線M3Sと一体的に形成されたビア部(ソース用プラグP3Sに相当するビア部)となり、そのビア部を介してソース配線M3Sがソース配線M2Sと電気的に接続される。また、上述のようにプラグP3D,P3G,P3Sを配線M3と同工程で形成した場合、配線M3とプラグP3D,P3G,P3Sとは、同じ導電膜により形成されるため、配線M3が主としてアルミニウム膜により形成される場合は、プラグP3D,P3G,P3Sも主としてアルミニウム膜により形成されることになる。
配線M1は、第1配線層の配線であり、配線M2は、第1配線層よりも上層の第2配線層の配線であり、配線M3は、第2配線層よりも上層の第3配線層の配線である。従って、半導体基板SB上には、第1配線層(配線M1)と第1配線層(配線M1)よりも上層の第2配線層(配線M2)と第2配線層(配線M2)よりも上層の第3配線層(配線M3)とを有する配線構造が形成されていることになる。
第1配線層(配線M1)と第2配線層(配線M2)と第3配線層(配線M3)とは、配線を構成する主成分が同じ(同じ金属元素)である。すなわち、配線M1と配線M2と配線M3とは、同じ金属元素を主成分としており、好ましくはアルミニウム(Al)を主成分としている。このため、第1配線層(配線M1)と第2配線層(配線M2)と第3配線層(配線M3)とは、同種の金属材料からなる配線層である。すなわち、第1配線層がアルミニウム配線層であれば、第2配線層および第3配線層も、それぞれアルミニウム配線層である。なお、アルミニウム配線層とは、配線としてアルミニウム配線を形成した配線層のことである。
配線M3の厚みT3は、配線M1の厚みT1および配線M2の厚みT2よりも大きい(厚い)。換言すれば、配線M1の厚みT1および配線M2の厚みT2は、配線M3の厚みT3よりも小さい(薄い)。すなわち、配線M3の厚みT3と配線M2の厚みT2と配線M1の厚みT1とを比べると、T3>T2かつT3>T1が成り立つ。配線M2の厚みT2と配線M1の厚みT1とは、略同じ(T1=T2)とすることができるが、相違していてもよい。例えば、配線M2の厚みT2は、配線M1の厚みT1より大きくてもよい。
配線M3の厚みT3は、配線M1,M2の各厚みT1,T2よりも大きい(厚い)が、配線M3の厚みT3が、配線M1,M2の各厚みT1,T2の2倍以上であれば、より好ましい。一例をあげれば、配線M3の厚みT3は、1μm以上とすることができる。
絶縁膜IL3上に、配線M3を覆うように、層間絶縁膜として絶縁膜(層間絶縁膜)IL4が形成されている。絶縁膜IL4は、例えば酸化シリコン膜などからなる。絶縁膜IL4の上面は平坦化されている。
絶縁膜IL4には、底部で配線M3の一部を露出する開口部(貫通孔)OP1が形成されている。絶縁膜IL4の開口部OP1は、ソース配線M3S上に形成されたソース用開口部OP1Sと、ドレイン配線M3D上に形成されたドレイン用開口部OP1Dとを有している。ソース配線M3S上に形成されたソース用開口部OP1Sは、そのソース配線M3Sに平面視で内包され、ドレイン配線M3D上に形成されたドレイン用開口部OP1Dは、そのドレイン配線M3Dに平面視で内包されている。ゲート配線M3Gを露出する開口部OP1は設けられていない。
開口部OP1から露出する配線M3上を含む絶縁膜IL4上には、銅(Cu)または銅合金を主体とする導電膜からなる再配線(配線、異種配線)M4が形成されている。このため、再配線M4は、銅配線とみなすことができる。再配線M4用の導電膜として銅合金膜を用いる場合は、銅(Cu)リッチな銅合金膜が好ましい。ここで、銅(Cu)リッチとは、銅(Cu)の組成比が50原子%より大きいことを意味する。
再配線M4は、第3配線層よりも上層の第4配線層の配線とみなすことができる。但し、第1〜3配線層(M1,M2,M3)は、配線を構成する主成分が同じ(同じ金属元素)であり、同種の金属材料からなる配線層とみなすことができるが、第4配線層(M4)は、第1〜3配線層(M1,M2,M3)とは異なる種類の金属材料からなる異種配線層である。すなわち、第1配線層(配線M1)と第2配線層(配線M2)と第3配線層(配線M3)とは、配線を構成する主成分が同じ(同じ金属元素)であるが、第4配線層(再配線M4)は、配線を構成する主成分が、第1〜3配線層(配線M1,M2,M3)とは相違している。つまり、配線M1と配線M2と配線M3とは、同じ金属元素を主成分としているが、配線M1,M2,M3の主成分の金属元素と、再配線M4の主成分の金属元素とは、相違している。好ましくは、配線M1,M2,M3はアルミニウム(Al)を主成分とし、再配線M4は銅(Cu)を主成分としている。すなわち、第1〜3配線層(M1,M2,M3は、好ましくはアルミニウム配線層であり、第4配線層(M4)は、好ましくは銅配線層である。なお、銅配線層とは、配線として銅配線を形成した配線層のことである。
再配線M4は、例えば次のようにして形成されている。すなわち、開口部OP1から露出する配線M3上を含む絶縁膜IL4上にシード層を形成してから、このシード層上にフォトリソグラフィ技術を用いてフォトレジストパターンを形成する。このフォトレジストパターンは、再配線M4を形成すべき領域以外の領域に形成され、再配線M4を形成すべき領域に開口部を有してそこでシード層を露出させている。それから、フォトレジストパターンで覆われずに露出されたシード層上に、銅層(銅めっき層)をめっき法(好ましくは電解めっき法)により形成する。それから、フォトレジストパターンを除去してから、エッチングにより銅めっき層で覆われていない部分(すなわち除去前のフォトレジストパターンによって覆われていた部分のシード層)を除去する。これにより、シード層と、シード層上の銅層(銅めっき層)との積層膜からなる再配線M4が形成される。
再配線M4は、ドレイン配線M3Dに電気的に接続されたドレイン用再配線M4Dと、ソース配線M3Sに電気的に接続されたソース用再配線M4Sとを有している。ドレイン用再配線M4Dは、絶縁膜IL4のドレイン用開口部OP1Dから露出するドレイン配線M3Dに接して、そのドレイン配線M3Dに電気的に接続されている。ソース用再配線M4Sは、絶縁膜IL4のソース用開口部OP1Sから露出するソース配線M3Sに接して、そのソース配線M3Sに電気的に接続されている。ドレイン用再配線M4Dとソース用再配線M4Sとは、同材料を用いて同工程で同層に形成されているが、互いに離間している。ゲート配線M3Gに導体を通じて繋がっている再配線M4は形成されていない。
ドレイン配線M3Dとドレイン用再配線M4Dとが平面視で重なる位置にドレイン用開口部OP1Dが配置されており、ドレイン用開口部OP1Dから露出するドレイン配線M3Dにドレイン用再配線M4Dが接することにより、ドレイン配線M3Dとドレイン用再配線M4Dとが電気的に接続されている。
また、ソース配線M3Sとソース用再配線M4Sとが平面視で重なる位置にソース用開口部OP1Sが配置されており、ソース用開口部OP1Sから露出するソース配線M3Sにソース用再配線M4Sが接することにより、ソース配線M3Sとソース用再配線M4Sとが電気的に接続されている。
絶縁膜IL4上に、再配線M4を覆うように、絶縁膜(表面保護膜)PAが形成されている。この絶縁膜PAは、例えば、酸化シリコン膜とその上の窒化シリコン膜の積層膜などからなり、半導体装置(半導体チップ)CPの最表面(最上層)の保護膜(パッシベーション膜)として機能することができる。絶縁膜PAとして、ポリイミド樹脂などのような樹脂膜(有機系絶縁膜)を用いることもできる。
絶縁膜PAには、バンプ用の開口部OP2が形成されており、開口部OP2は絶縁膜PAを貫通し、開口部OP2の底部で再配線M4が露出されている。開口部OP2は、ドレイン用再配線M4Dを露出するドレイン用開口部OP2Dと、ソース用再配線M4Sを露出するソース用開口部OP2Sとを有している。
絶縁膜PAの開口部OP2から露出する再配線M4上に、バンプ電極BPが形成されている。バンプ電極BPとしては、例えば、半田からなるバンプ電極(すなわち半田バンプ)などを用いることができる。バンプ電極BPは、開口部OP2から露出する再配線M4上に導電体からなるUBM(Under Bump Metal)膜11を介して形成することもできる。バンプ下地金属層であるUBM膜11としては、例えば、パラジウム(Pd)膜とチタン(Ti)膜との積層膜、あるいはクロム(Cr)膜とニッケル(Ni)系合金膜と金(Au)膜との積層膜などを用いることができる。UBM膜11は、バンプ電極BPの一部とみなすこともできる。
バンプ電極BPは、ドレイン用バンプ電極(ドレインバンプ)BPDと、ソース用バンプ電極(ソースバンプ)BPSとを含んでいる。ドレイン用バンプ電極BPDは、ドレイン用開口部OP2Dから露出するドレイン用再配線M4D上に形成されたバンプ電極BPであり、ソース用バンプ電極BPSは、ソース用開口部OP2Sから露出するソース用再配線M4S上に形成されたバンプ電極BPである。すなわち、ドレイン配線M3Dに導体(ここではドレイン用再配線M4D)を通じて繋がっているバンプ電極BPが、ドレイン用バンプ電極BPDであり、ソース配線M3Sに導体(ここではソース用再配線M4S)を通じて繋がっているバンプ電極BPが、ソース用バンプ電極BPSである。しかしながら、ゲート配線M3Gに導体を通じて繋がっているバンプ電極BPは、形成されていない。
半導体基板SBに形成されたLDMOSFETのドレイン(n+型半導体領域HD)は、ドレイン用プラグP1D、ドレイン配線M1D、ドレイン用プラグP2D、ドレイン配線M2D、ドレイン用プラグP3D、ドレイン配線M3D、およびドレイン用再配線M4Dを介して、ドレイン用バンプ電極BPDに電気的に接続されている。また、半導体基板SBに形成されたLDMOSFETのソース(n+型半導体領域SR)は、ソース用プラグP1S、ソース配線M1S、ソース用プラグP2S、ソース配線M2S、ソース用プラグP3S、ソース配線M3S、およびソース用再配線M4Sを介して、ソース用バンプ電極BPSに電気的に接続されている。また、半導体基板SBに形成されたLDMOSFETのゲート電極GEは、ゲート用プラグP1G、ゲート配線M1G、ゲート用プラグP2G、ゲート配線M2G、およびゲート用プラグP3Gを介して、ゲート配線M3Gに電気的に接続されているが、LDMOSFETのゲート電極GEに導体を通じて繋がる再配線M4とバンプ電極BPとは、形成されていない。
<半導体パッケージの構成例について>
図17は、本実施の形態の半導体装置(半導体チップ)CPをパッケージ化した半導体装置(半導体パッケージ)PKGの一例を模式的に示す断面図である。
図17に示されるように、半導体装置(半導体パッケージ)PKGは、配線基板PCと、配線基板PCの上面PC1上に搭載された半導体装置(半導体チップ)CPと、配線基板PCの上面PC1上に搭載された電子部品EPとを有している。
半導体装置(半導体チップ)CPの構成は、上述したので、ここではその繰り返しの説明は省略する。
配線基板PCとしては、例えば、複数の絶縁体層(誘電体層)と、複数の導体層または配線層とを積層して一体化した多層配線基板(多層基板)を用いることができる。なお、図17では、図面の簡略化のために、配線基板PCを構成する複数の絶縁体層は層に分けずに一体化して示すとともに、配線基板PCにおける内部配線層についての図示は省略している。
半導体装置(半導体チップ)CPは、配線基板PCの上面(主面)PC1上にフリップチップ接続されている。すなわち、半導体装置(半導体チップ)CPは、その裏面が上方を向き、その表面が配線基板PCの上面PC1に対向する向きで、配線基板PCの上面PC1に搭載(実装)されている。従って、半導体装置(半導体チップ)CPは配線基板PCの上面PC1にフェースダウンボンディングされている。なお、半導体装置(半導体チップ)CPの表面とは、バンプ電極BPが形成されている側の主面に対応し、半導体装置(半導体チップ)CPの裏面とは、バンプ電極BPが形成されている側の主面とは反対側の主面に対応している。半導体装置(半導体チップ)CPの表面のバンプ電極BPは、配線基板PCの上面PC1の端子(電極)TM1に接合されて、電気的に接続されている。
電子部品EPは、例えば受動部品などである。受動部品としては、例えばチップ部品を用いることができる。電子部品EPは、配線基板PCの上面PC1上に搭載(実装)され、電子部品EPの電極が、配線基板PCの上面PC1の端子(電極)TM1に電気的に接続されている。例えば、電子部品EPの電極が、配線基板PCの上面PC1の端子TM1に半田などの導電性の接合材BDによって接合されて、電気的に接続されている。
半導体装置(半導体チップ)CPまたは電子部品EPが電気的に接続された配線基板PCの上面PC1の端子TM1間は、必要に応じて配線基板PCの上面PC1または内部の配線などを介して結線され、配線基板PCの下面PC2の端子(外部接続端子)TM2に電気的に接続されている。配線基板PCの下面PC2の端子TM2は、半導体装置PKGの外部接続端子として機能することができる。
半導体装置PKGは、図示しない外部回路基板またはマザーボードなどに実装することもできる。
また、他の形態として、半導体装置PKGにおいて、配線基板PCの上面PC1上に、半導体装置(半導体チップ)CPおよび電子部品EPを覆うように、封止樹脂部(図示せず)を形成することもできる。
<LDMOSFETおよび配線のレイアウトについて>
次に、半導体基板SBに形成されたLDMOSFETと半導体基板SB上に形成された配線の平面レイアウトについて説明する。
図2および図7にも示されるように、半導体基板SBの主面のLDMOSFET形成領域LRに、パワーMISFETを構成するLDMOSFETが形成されている。ここで、LDMOSFET形成領域LRは、半導体基板SBの主面において、パワーMISFETを構成するLDMOSFETが形成されている平面領域である。詳細は後述するが、LDMOSFET形成領域LRには、複数の単位LDMOSFET10aが形成されており、LDMOSFET形成領域LRに形成された複数の単位LDMOSFET10aが並列に接続されることにより、1つのパワーMISFETが形成されている。従って、LDMOSFET形成領域LRは、パワーMISFETが形成されている領域(パワーMISFET形成領域)とみなすこともできる。
また、図2などに示されるように、半導体基板SBの主面において、LDMOSFET形成領域LRの隣にドライバ回路領域DRが配置されている。好ましくは、ドライバ回路領域DRは、LDMOSFET形成領域LRとY方向(LDMOSFET形成領域LRにおけるゲート電極GEの延在方向)に隣り合っている。
ここで、ドライバ回路領域DRは、半導体基板SBの主面において、LDMOSFET形成領域LRに形成されたパワーMISFET用のドライバ回路(駆動回路)が形成された領域である。すなわち、ドライバ回路領域DRに形成されたドライバ回路(駆動回路)によって、LDMOSFET形成領域LRに形成されたパワーMISFETが駆動または制御される。つまり、ドライバ回路領域DRに形成されたドライバ回路(駆動回路)は、LDMOSFET形成領域LRに形成されたパワーMISFETのゲート電極の電位を制御し、そのパワーMISFETの動作を制御する回路である。従って、ドライバ回路領域DRに形成されたドライバ回路(駆動回路)の出力が、LDMOSFET形成領域LRに形成されたパワーMISFETのゲート電極に電気的に接続されている。
LDMOSFET形成領域LRおよびドライバ回路領域DRのそれぞれの平面形状は、例えば、略矩形状(より特定的にはX方向に平行な辺とY方向に平行な辺とを有する矩形状)か、あるいは矩形をベースに若干の変形を加えた平面形状とすることができる。
LDMOSFET形成領域LRにおいて、半導体基板SBにLDMOSFETのソース(n+型半導体領域SR)とドレイン(n+型半導体領域HD)とが形成され、かつ、ソースとドレインとの間の半導体基板SB上にゲート絶縁膜GIを介してゲート電極GEが形成されている。
図7に示されるように、LDMOSFETのゲート電極GEは、LDMOSFET形成領域LRにおいて、Y方向に延在している。そして、LDMOSFETのドレイン(n+型半導体領域HD)は、LDMOSFET形成領域LRにおいて、隣り合うゲート電極GEの間の領域に形成されてY方向に延在している。また、LDMOSFETのソース(n+型半導体領域SR)は、LDMOSFET形成領域LRにおいて、隣り合うゲート電極GEの他の間の領域に形成されてY方向に延在している。
また、LDMOSFET形成領域LRでは、図7、図10および図11に示されるような単位セル(繰り返し単位、繰り返しピッチ、基本セル、単位領域、LDMOSFETの単位セル)10の構造(レイアウト)がX方向に繰り返されている。一つの単位セル10により2つの単位LDMOSFET(単位LDMOSFET素子、LDMOSFETセル、単位MISFET素子)10aが形成される。すなわち、繰り返しの単位は単位セル10であるが、各単位セル10は、高濃度ドレイン領域であるn+型半導体領域HDを共通にしてX方向に対称な構造の2つの単位LDMOSFET10aにより構成されている。なお、LDMOSFETは、MISFET素子であるため、単位LDMOSFET10aを単位MISFET素子とみなすこともできる。
LDMOSFET形成領域LRにおいては、単位セル10の構造(レイアウト)がX方向に繰り返されることで、多数(複数)の単位LDMOSFET10aが形成(配列)され、それら多数(複数)の単位LDMOSFET10aが並列に接続されている。すなわち、LDMOSFET形成領域LRにおいては、単位LDMOSFET10aがX方向に繰り返し配列し、LDMOSFET形成領域LRに配列したこれら複数の単位LDMOSFET10aが並列に接続されているのである。
LDMOSFET形成領域LRに形成されている複数の単位LDMOSFET10aを並列に接続するために、LDMOSFET形成領域LRのそれら複数の単位LDMOSFET10aのゲート電極GE同士は、ゲート用プラグP1G,P2G,P3Gおよびゲート配線M1G,M2G,M3Gを介して互いに電気的に接続されている。また、LDMOSFET形成領域LRに形成されている複数の単位LDMOSFET10aのソース(n+型半導体領域SR)同士は、ソース用プラグP1S,P2S,P3Sおよびソース配線M1S,M2S,M3Sを介して互いに電気的に接続されている。また、LDMOSFET形成領域LRに形成されている複数の単位LDMOSFET10aのドレイン(n+型半導体領域HD)同士は、ドレイン用プラグP1D,P2D,P3Dおよびドレイン配線M1D,M2D,M3Dを介して互いに電気的に接続されている。
また、上述のように、ドライバ回路領域DRに形成されたドライバ回路(駆動回路)の出力が、LDMOSFET形成領域LRに形成されたパワーMISFETのゲート電極に電気的に接続されている必要がある。すなわち、ドライバ回路領域DRに形成されたドライバ回路(駆動回路)の出力が、LDMOSFET形成領域LRに形成された複数の単位LDMOSFET10aのゲート電極GEに電気的に接続されている必要がある。このため、ドライバ回路領域DRに形成されたドライバ回路に接続された配線(配線M1,M2,M3のいずれか)が、ゲート配線M1G,M2G,M3Gのいずれかに接続されている必要がある。
一例を挙げれば、図14に示されるように、ゲート配線M2G1と一体的に形成された配線M2をドライバ回路領域DRに延在させ、その配線M2とその配線M2の下層の配線M1とを介して、ドライバ回路領域DRに形成されたドライバ回路にゲート配線M2G1を電気的に接続することができる。これを別の表現で言うと、ゲート配線M2G1の一部をドライバ回路領域DRにも延在させ、ドライバ回路領域DRに延在するゲート配線M2G1とその下層の配線M1とを介して、ドライバ回路領域DRに形成されたドライバ回路にゲート配線M2G1を電気的に接続することができる。これにより、LDMOSFET形成領域LRに形成された複数の単位LDMOSFET10aのゲート電極GE同士が、ゲート用プラグP1G,P2G,P3Gおよびゲート配線M1G,M2G,M3Gを介して互いに電気的に接続されるとともに、ゲート配線M2Gなどを介して、ドライバ回路領域DRに形成されたドライバ回路に電気的に接続される。なお、図14では、ドライバ回路の出力用の半導体素子Q1(例えばMISFET素子)を模式的に示してあり、この半導体素子Q1の出力が、配線M1,M2,M3のうちの1層以上の配線を介して、ゲート配線M1G,M2G,M3Gのいずれか(図14の場合はゲート配線M2G1)に接続される。
LDMOSFET形成領域LRに形成されている複数の単位LDMOSFET10aが並列に接続されて、1つのパワーMISFETが構成される。このパワーMISFETは、例えば、スイッチング用のパワーMISFETであり、上記パワーMOSトランジスタQHまたはパワーMOSトランジスタQLのいずれかに対応している。LDMOSFET形成領域LRに形成されるパワーMISFETが上記パワーMOSトランジスタQHの場合は、ドライバ回路領域DRに形成されたドライバ回路は、上記ドライバ回路DR1に対応する。また、LDMOSFET形成領域LRに形成されるパワーMISFETが上記パワーMOSトランジスタQLの場合は、ドライバ回路領域DRに形成されたドライバ回路は、上記ドライバ回路DR2に対応する。
また、LDMOSFET形成領域LRに複数の単位MISFETを形成して、それら複数の単位MISFETを並列に接続することにより、パワーMISFETを形成するが、単位MISFETとしてLDMOSFETを適用すれば、耐圧を向上できるという利点を得られる。しかしながら、耐圧が気にならない場合などには、LDMOSFETではない一般的なMISFETを単位MISFETとしてLDMOSFET形成領域LRに複数形成し、それら複数の単位MISFETを並列に接続することにより、パワーMISFETを形成することができる。従って、本実施の形態では、パワーMISFETを形成するために並列接続する単位MISFETとして、LDMOSFETを適用すればより好ましいが、他の形態として、LDMOSFETではない一般的なMISFETを適用することも可能である。また、パワーMISFETを形成するために並列接続する単位MISFETとして、上述した構成のLDMOSFETだけでなく、他の形態として、種々の構成のLDMOSFET(例えばフィールド絶縁膜FZを用いないタイプのLDMOSFETなど)を適用することも可能である。
また、本実施の形態では、パワーMISFETを形成するために並列接続する単位MISFETとして、nチャネル型のMISFETを適用した場合について説明したが、他の形態として、pチャネル型のMISFETを適用することも可能である。
次に、LDMOSFET形成領域LRにおける配線M1(ソース配線M1S、ドレイン配線M1D、ゲート配線M1G)のレイアウトについて説明する。
図3、図8および図10〜図16に示されるように、LDMOSFET形成領域LRにおいて、第1配線層には、ソース配線M1S、ドレイン配線M1Dおよびゲート配線M1Gが形成されている。
LDMOSFET形成領域LRに形成されたLDMOSFETのソース(n+型半導体領域SR)の上方にソース配線M1Sが形成され、ソース用プラグP1Sを介して、ソース配線M1Sとその下方のLDMOSFETのソース(n+型半導体領域SR)とが電気的に接続されている。
ここで、図7、図10および図11に示されるように、ソースを挟んでX方向に隣り合う2本のゲート電極GEの間には、n+型半導体領域SRとp+型半導体領域PRとn+型半導体領域SRとがこの順でX方向に並ぶとともに、それぞれY方向に延在している。すなわち、ソースを挟んでX方向に隣り合う2本のゲート電極GEの間には、Y方向に延在するp+型半導体領域PRを、Y方向にそれぞれ延在する一対のn+型半導体領域SRで挟んだ構造が配置されている。ソース用プラグP1Sは、ソースを挟んでX方向に隣り合う2本のゲート電極GEの間に配置されており、p+型半導体領域PRとそのp+型半導体領域PRを挟む一対のn+型半導体領域SRとに接して電気的に接続されている。
ソース配線M1Sは、ソースを挟んでX方向に隣り合う2本のゲート電極GEのうちの一方のゲート電極GEの上方から他方のゲート電極GEの上方にかけて、連続的に形成されている。このため、ソースを挟んでX方向に隣り合う2本のゲート電極GEの間の領域の上方には、ソース配線M1Sが延在しており、このソース配線M1Sは、ソース用プラグP1Sを介して、ソースを挟んでX方向に隣り合う2本のゲート電極GEの間に配置された、p+型半導体領域PRとそのp+型半導体領域PRを挟む一対のn+型半導体領域SRとに、電気的に接続されている。
なお、図7、図10および図11では、1つのソース用プラグP1Sが、p+型半導体領域PRとそのp+型半導体領域PRを挟む一対のn+型半導体領域SRとに接続された場合が示されている。他の形態として、p+型半導体領域PRとソース配線M1Sとを接続するプラグと、n+型半導体領域SRとソース配線M1Sとを接続するプラグとを、別々に設けることもできる。
また、LDMOSFET形成領域LRに形成されたLDMOSFETのドレイン(n+型半導体領域HD)の上方にドレイン配線M1Dが形成され、ドレイン用プラグP1Dを介して、ドレイン配線M1Dとその下方のLDMOSFETのドレイン(n+型半導体領域HD)とが電気的に接続されている。
ここで、図7、図10および図11に示されるように、ドレインを挟んでX方向に隣り合う2本のゲート電極GEの間には、高濃度ドレイン領域であるn+型半導体領域HDがY方向に延在している。ドレイン用プラグP1Dは、ドレインを挟んでX方向に隣り合う2本のゲート電極GEの間に配置されており、高濃度ドレイン領域であるn+型半導体領域HDに接して電気的に接続されている。
ドレイン配線M1Dは、ドレインを挟んでX方向に隣り合う2本のゲート電極GEのうちの一方のゲート電極GEの上方から他方のゲート電極GEの上方にかけて、連続的に形成されている。このため、ドレインを挟んでX方向に隣り合う2本のゲート電極GEの間の領域の上方には、ドレイン配線M1Dが延在しており、このドレイン配線M1Dは、ドレイン用プラグP1Dを介して、ドレインを挟んでX方向に隣り合う2本のゲート電極GEの間に配置されたn+型半導体領域HDに、電気的に接続されている。
LDMOSFET形成領域LRにおいて、ゲート電極GEはY方向に延在し、ソース領域であるn+型半導体領域SRもY方向に延在し、高濃度ドレインであるn+型半導体領域HDもY方向に延在している。このため、Y方向に延在するn+型半導体領域SR(ソース領域)の上方に延在してソース用プラグP1Sを介してn+型半導体領域SR(ソース領域)に接続されるソース配線M1Sも、Y方向に延在している。また、Y方向に延在するn+型半導体領域HD(高濃度ドレイン領域)の上方に延在してドレイン用プラグP1Dを介してn+型半導体領域HD(高濃度ドレイン領域)に接続されるドレイン配線M1Dも、Y方向に延在している。そして、それぞれY方向に延在するn+型半導体領域SR(ソース領域)とゲート電極GEとn+型半導体領域HD(高濃度ドレイン領域)とゲート電極GEとの4つが、この順序でX方向に並ぶとともに、この4つの配列がX方向に繰り返されている。このため、LDMOSFET形成領域LRにおいては、Y方向に延在するソース配線M1SとY方向に延在するドレイン配線M1Dとが、X方向に交互に並んでいる。但し、ソース配線M1Sとドレイン配線M1Dとは、上記絶縁膜IL2を間に介して互いに離間している。ソース配線M1Sとドレイン配線M1Dとは、それぞれ、Y方向を長辺とする略長方形状のパターン(平面形状)とすることができる。
上述のように、LDMOSFET形成領域LRには複数の単位セル10(単位LDMOSFET10a)が形成されている。それら複数の単位セル10(単位LDMOSFET10a)のそれぞれのソース(n+型半導体領域SR)は、ソース用プラグP1Sを介してソース配線M1Sに電気的に接続され、それら複数の単位セル10(単位LDMOSFET10a)のそれぞれのドレイン(n+型半導体領域HD)は、ドレイン用プラグP1Dを介してドレイン配線M1Dに電気的に接続されている。また、ソースを介して隣り合う2つの単位LDMOSFET10aがn+型半導体領域SR(ソース領域)を共有し、ドレインを介して隣り合う2つの単位LDMOSFET10aがn+型半導体領域HD(高濃度ドレイン領域)を共有している。このため、2つの単位LDMOSFET10a毎に1つのソース配線M1Sと1つのドレイン配線M1Dとが形成されている。つまり、1つの単位セル10毎に1つのソース配線M1Sと1つのドレイン配線M1Dとが形成されている。従って、LDMOSFET形成領域LRには、Y方向に延在するソース配線M1SとY方向に延在するドレイン配線M1DとがX方向に交互に複数並んでいるが、Y方向に延在するソース配線M1Sとドレイン配線M1Dの各本数は、LDMOSFET形成領域LRにX方向に並ぶ単位セル10の数にほぼ対応している。換言すれば、LDMOSFET形成領域LRには、Y方向に延在するソース配線M1SとY方向に延在するドレイン配線M1DとがX方向に交互に複数並んでいるが、Y方向に延在するソース配線M1Sとドレイン配線M1Dの各本数は、LDMOSFET形成領域LRにX方向に並ぶ複数の単位LDMOSFET10aの数の半分にほぼ対応している。
また、図2、図3、図7、図8、図12〜図14に示されるように、LDMOSFET形成領域LRにおいて、複数のゲート電極GEがY方向に延在しているが、それら複数のゲート電極GEは、それぞれゲート用プラグP1Gを介して、X方向に延在するゲート配線M1Gに電気的に接続されている。すなわち、Y方向に延在する複数のゲート電極GEのそれぞれの一部と平面視で重なるように、ゲート配線M1GがX方向に延在しており、各ゲート電極GEが平面視でゲート配線M1Gと重なる位置にゲート用プラグP1Gが配置されることにより、各ゲート電極GEがX方向に延在する共通のゲート配線M1Gに電気的に接続されている。このため、LDMOSFET形成領域LRに形成された、Y方向に延在する複数のゲート電極GE同士は、X方向に延在するゲート配線M1G(およびゲート用プラグP1G)を介して互いに電気的にされている。
ゲート配線M1Gは、LDMOSFET形成領域LRのY方向の両端部側のそれぞれに、X方向に延在するように設けられている。すなわち、Y方向に延在するゲート電極GEの一方の端部と平面視で重なるようにX方向に延在するゲート配線M1G(M1G1)と、Y方向に延在するゲート電極GEの他方の端部と平面視で重なるようにX方向に延在するゲート配線M1G(M1G2)とがある。つまり、X方向に延在するゲート配線M1GがY方向に所定の間隔(ゲート電極GEのY方向の寸法程度の間隔)を空けて配置されており、その2本のゲート配線M1Gの間に、Y方向に延在する複数のソース配線M1Sおよびドレイン配線M1Dが配置されている。ここで、Y方向に所定の間隔を空けて配置された2本のゲート配線M1Gのうちの一方(ドライバ回路領域DRに近い側のゲート配線M1G)を、符号M1G1を付してゲート配線M1G1と称し、他方(ドライバ回路領域DRから遠い側のゲート配線M1G)を、符号M1G2を付してゲート配線M1G2と称することとする。従って、ゲート配線M1G1,M1G2のうち、ドライバ回路領域DRに近いのは、ゲート配線M1G1である。
このため、LDMOSFET形成領域LRにおいて、Y方向に延在する複数のゲート電極GEが形成されているが、各ゲート電極GEのY方向の一方の端部が、ゲート用プラグP1Gを介して、X方向に延在するゲート配線M1G1に接続され、各ゲート電極GEのY方向の他方の端部が、ゲート用プラグP1Gを介して、X方向に延在するゲート配線M1G2に接続されている。すなわち、LDMOSFET形成領域LRに形成されたY方向に延在する複数のゲート電極GEは、一方の端部同士が、ゲート用プラグP1Gおよびゲート配線M1G1を介して互いに接続され、他方の端部同士が、ゲート用プラグP1Gおよびゲート配線M1G2を介して互いに接続されている。なお、各ゲート電極GEにおいて、ゲート用プラグP1Gを介してゲート配線M1G1に接続される側の端部は、ドライバ回路領域DRに近い側の端部に対応し、ゲート用プラグP1Gを介してゲート配線M1G2に接続される側の端部は、ドライバ回路領域DRから遠い側の端部に対応している。そして、X方向に延在するゲート配線M1G1とX方向に延在するゲート配線M1G2とは、Y方向に対向して配置されており、ゲート配線M1G1とゲート配線M1G2との間に、Y方向に延在する複数のソース配線M1Sおよびドレイン配線M1Dが配置されている。ゲート配線M1Gとソース配線M1Sとドレイン配線M1Dとは、絶縁膜IL2の一部を介して互いに離間されている。
また、Y方向に延在する各ゲート電極GEの両端部上に、それぞれゲート用プラグP1Gが配置されているが、各ゲート電極GEの両端部は素子分離領域(ここではフィールド絶縁膜FZ)上に位置するようにし、素子分離領域(ここではフィールド絶縁膜FZ)上に位置する部分のゲート電極GE上にゲート用プラグP1Gが配置されるようにすることもできる。そうすることにより、ゲート用プラグP1Gを埋め込むためのコンタクトホールを絶縁膜IL1に形成する際に、たとえそのコンタクトホールの形成位置が設計値からずれたとしても、不具合(例えばゲート用プラグP1Gが半導体基板SBに接続されてしまう現象)が生じるのを防止しやすくなる。
図4および図9〜図16に示されるように、LDMOSFET形成領域LRにおいて、第1配線層よりも上層の第2配線層には、ソース配線M2S、ドレイン配線M2Dおよびゲート配線M2Gが形成されている。
LDMOSFET形成領域LRにおいては、X方向に延在するソース配線M2Sと、X方向に延在するドレイン配線M2Dとが、Y方向に交互に並んでいる。すなわち、LDMOSFET形成領域LRにおいては、X方向に延在する複数のソース配線M2Sと、X方向に延在する複数のドレイン配線M2Dとが配置されており、ソース配線M2Sとドレイン配線M2DとがY方向に交互に配列されている。ソース配線M2Sとドレイン配線M2Dとは、それぞれ、X方向を長辺とする略長方形状のパターン(平面形状)とすることができる。なお、ソース配線M2Sとドレイン配線M2Dとは、上記絶縁膜IL3を間に介して互いに離間している。
つまり、LDMOSFET形成領域LRでは、第1配線層において、Y方向に延在するソース配線M1SとY方向に延在するドレイン配線M1DとがX方向に交互に配列し、第2配線層において、X方向に延在するソース配線M2SとX方向に延在するドレイン配線M2DとがY方向に交互に配列している。このため、平面視において、第1配線層に形成されたY方向に延在する複数のソース配線M1Sおよび複数のドレイン配線M1Dと交差するように、Y方向に延在する複数のソース配線M2Sおよび複数のドレイン配線M2Dが第2配線層に形成されている。そして、各ソース配線M2Sと各ソース配線M1Sとが平面視で重なる(交差する)位置に、ソース用プラグP2Sが配置され、各ドレイン配線M2Dと各ドレイン配線M1Dとが平面視で重なる(交差する)位置に、ドレイン用プラグP2Dが配置されている。これにより、各ソース配線M1Sは、ソース用プラグP2Sを介して各ソース配線M2Sに接続され、各ドレイン配線M1Dは、ドレイン用プラグP2Dを介して各ドレイン配線M2Dに接続される。
このため、LDMOSFET形成領域LRに形成された複数のソース配線M1S同士は、LDMOSFET形成領域LRに形成された複数のソース配線M2Sを介して互いに電気的に接続され、LDMOSFET形成領域LRに形成された複数のドレイン配線M1D同士は、LDMOSFET形成領域LRに形成された複数のドレイン配線M2Dを介して互いに電気的に接続される。従って、LDMOSFET形成領域LRに形成された複数の単位LDMOSFET10aのソース領域(n+型半導体領域SR)同士は、ソース用プラグP1S,P2Sおよびソース配線M1S,M2Sを介して互いに電気的に接続される。また、LDMOSFET形成領域LRに形成された複数の単位LDMOSFET10aのドレイン領域(n+型半導体領域HD)同士は、ドレイン用プラグP1D,P2Dおよびドレイン配線M1D,M2Dを介して互いに電気的に接続される。
なお、ソース配線M2Sは、ソース配線M1Sには接続されるが、ドレイン配線M1Dには接続されない。このため、ソース配線M2Sとソース配線M1Sとが平面視で重なる(交差する)位置には、ソース用プラグP2Sが配置されるが、ソース配線M2Sとドレイン配線M1Dとが平面視で重なる(交差する)位置には、ソース用プラグP2Sに相当するものは形成されていない。また、ドレイン配線M2Dは、ドレイン配線M1Dには接続されるが、ソース配線M1Sには接続されない。このため、ドレイン配線M2Dとドレイン配線M1Dとが平面視で重なる(交差する)位置には、ドレイン用プラグP2Dが配置されるが、ドレイン配線M2Dとソース配線M1Sとが平面視で重なる(交差する)位置には、ドレイン用プラグP2Dに相当するものは形成されていない。
また、X方向に延在するゲート配線M1Gの上方には、ゲート配線M2Gが配置されており、ゲート用プラグP2Gを介して、ゲート配線M1Gとゲート配線M2Gとが電気的に接続されている。すなわち、X方向に延在するゲート配線M1G1,M1G2のそれぞれの上方に、X方向に延在するゲート配線M2Gが配置されている。ここで、ゲート配線M1G1の上方に配置されてゲート配線M1G1にゲート用プラグP2Gを介して接続されるゲート配線M2Gを、符号M2G1を付してゲート配線M2G1と称し、ゲート配線M1G2の上方に配置されてゲート配線M1G2にゲート用プラグP2Gを介して接続されるゲート配線M2Gを、符号M2G2を付してゲート配線M2G2と称することとする。
X方向に延在するゲート配線M2G1とX方向に延在するゲート配線M2G2とは、Y方向に所定の間隔を空けて対向して配置されており、ゲート配線M2G1とゲート配線M2G2との間に、X方向に延在するソース配線M2SとX方向に延在するドレイン配線M2DとがY方向に交互に配置されている。
X方向に延在するソース配線M2Sの幅(Y方向の寸法)は、Y方向に延在するソース配線M1Sの幅(X方向の寸法)よりも大きいことが好ましく、X方向に延在するドレイン配線M2Dの幅(Y方向の寸法)は、Y方向に延在するドレイン配線M1Dの幅(X方向の寸法)よりも大きいことが好ましい。また、X方向に延在するゲート配線M2Gの幅(Y方向の寸法)は、X方向に延在するゲート配線M1Gの幅(Y方向の寸法)よりも大きいことが好ましい。
図5および図10〜図16に示されるように、LDMOSFET形成領域LRにおいて、第2配線層よりも上層の第3配線層には、ソース配線M3S、ドレイン配線M3Dおよびゲート配線M3Gが形成されている。
LDMOSFET形成領域LRにおいては、Y方向に延在するソース配線M3Sと、Y方向に延在するドレイン配線M3Dとが、X方向に交互に並んでいる。すなわち、LDMOSFET形成領域LRにおいては、Y方向に延在する複数のソース配線M3Sと、Y方向に延在する複数のドレイン配線M3Dとが配置されており、ソース配線M3Sとドレイン配線M3DとがX方向に交互に配列されている。ソース配線M3Sとドレイン配線M3Dとは、それぞれ、略長方形状のパターン(平面形状)とすることができ、例えばY方向を長辺とした略長方形状のパターン(平面形状)とすることができる。
ソース配線M3Sとドレイン配線M3Dとは、X方向に所定の間隔で離間して配置されているが、X方向に隣り合うソース配線M3Sとドレイン配線M3Dとの間には、Y方向に延在するゲート配線M3Gが配置されている。すなわち、ソース配線M3Sとドレイン配線M3Dとは、間にゲート配線M3Gを挟んでX方向に隣り合って配置されている。
つまり、LDMOSFET形成領域LRでは、第2配線層において、X方向に延在するソース配線M2SとX方向に延在するドレイン配線M2DとがY方向に交互に配列し、第3配線層において、Y方向に延在するソース配線M3SとY方向に延在するドレイン配線M3DとがX方向に交互に配列している。このため、平面視において、第2配線層に形成されたX方向に延在する複数のソース配線M2Sおよび複数のドレイン配線M2Dと交差するように、Y方向に延在する複数のソース配線M3Sおよび複数のドレイン配線M3Dが第3配線層に形成されている。そして、各ソース配線M3Sと各ソース配線M2Sとが平面視で重なる(交差する)位置に、ソース用プラグP3Sが配置され、各ドレイン配線M3Dと各ドレイン配線M2Dとが平面視で重なる(交差する)位置に、ドレイン用プラグP3Dが配置されている。これにより、各ソース配線M2Sは、ソース用プラグP3Sを介して各ソース配線M3Sに接続され、各ドレイン配線M2Dは、ドレイン用プラグP3Dを介して各ドレイン配線M3Dに接続される。
このため、LDMOSFET形成領域LRに形成された各ソース配線M3Sは、LDMOSFET形成領域LRに形成された複数のソース配線M2Sに電気的に接続され、LDMOSFET形成領域LRに形成された各ドレイン配線M3Dは、LDMOSFET形成領域LRに形成された複数のドレイン配線M2Dに電気的に接続される。つまり、LDMOSFET形成領域LRには、ソース配線M1S,M2S,M3Sが形成されているが、ソース配線M1S,M2S,M3S同士は互いに電気的に接続され、かつ、ソース配線M1S同士は互いに電気的に接続され、かつ、ソース配線M2S同士は互いに電気的に接続され、かつ、ソース配線M3S同士は互いに電気的に接続されている。また、LDMOSFET形成領域LRには、ドレイン配線M1D,M2D,M3Dが形成されているが、ドレイン配線M1D,M2D,M3D同士は互いに電気的に接続され、ドレイン配線M1D同士は互いに電気的に接続され、ドレイン配線M2D同士は互いに電気的に接続され、ドレイン配線M3D同士は互いに電気的に接続されている。
従って、LDMOSFET形成領域LRに形成された複数の単位LDMOSFET10aのソース領域(n+型半導体領域SR)同士は、ソース用プラグP1S,P2S,P3Sおよびソース配線M1S,M2S,M3Sを介して互いに電気的に接続される。そして、各ソース配線M3Sは、LDMOSFET形成領域LRに形成された複数の単位LDMOSFET10aのソース領域(n+型半導体領域SR)に、ソース用プラグP3S,P2S,P1Sおよびソース配線M2S,M1Sを介して電気的に接続される。また、LDMOSFET形成領域LRに形成された複数の単位LDMOSFET10aのドレイン領域(n+型半導体領域HD)同士は、ドレイン用プラグP1D,P2D,P3Dおよびドレイン配線M1D,M2D,M3Dを介して互いに電気的に接続される。そして、各ドレイン配線M3Dは、LDMOSFET形成領域LRに形成された複数の単位LDMOSFET10aのドレイン領域(n+型半導体領域HD)に、ドレイン用プラグP3D,P2D,P1Dおよびドレイン配線M2D,M1Dを介して電気的に接続される。
なお、ソース配線M3Sは、ソース配線M2Sには接続されるが、ドレイン配線M2Dには接続されない。このため、ソース配線M3Sとソース配線M2Sとが平面視で重なる(交差する)位置には、ソース用プラグP3Sが配置されるが、ソース配線M3Sとドレイン配線M2Dとが平面視で重なる(交差する)位置には、ソース用プラグP3Sに相当するものは形成されていない。また、ドレイン配線M3Dは、ドレイン配線M2Dには接続されるが、ソース配線M2Sには接続されない。このため、ドレイン配線M3Dとドレイン配線M2Dとが平面視で重なる(交差する)位置には、ドレイン用プラグP3Dが配置されるが、ドレイン配線M3Dとソース配線M2Sとが平面視で重なる(交差する)位置には、ドレイン用プラグP3Dに相当するものは形成されていない。
Y方向に延在するソース配線M3Sの幅(X方向の寸法)は、X方向に延在するソース配線M2Sの幅(Y方向の寸法)よりも大きいことが好ましく、Y方向に延在するドレイン配線M3Dの幅(X方向の寸法)は、X方向に延在するドレイン配線M2Dの幅(Y方向の寸法)は、よりも大きいことが好ましい。
ゲート配線M3Gは、X方向に隣り合うソース配線M3Sとドレイン配線M3Dとの間をY方向に延在しており、Y方向に延在するゲート配線M3Gの一方の端部は、ゲート用プラグP3Gを介してゲート配線M2G1に接続され、他方の端部は、ゲート用プラグP3Gを介してゲート配線M2G2に接続されている。すなわち、Y方向に延在するゲート配線M3Gは、一方の端部側がゲート配線M2G1と平面視で重なっており、その重なり部分にゲート用プラグP3Gが配置され、他方の端部側がゲート配線M2G2と平面視で重なっており、その重なり部分にゲート用プラグP3Gが配置されている。このため、ゲート配線M2G1とゲート配線M2G2とは、ゲート用プラグP3GとY方向に延在するゲート配線M3Gとを介して、電気的に接続される。
つまり、ゲート配線M1G1とゲート配線M2G1とが両者の間に配置されたゲート用プラグP2Gを介して互いに電気的に接続され、ゲート配線M1G2とゲート配線M2G2とが両者の間に配置されたゲート用プラグP2Gを介して互いに電気的に接続されている。そして、ゲート配線M2G1とゲート配線M2G2とが、ゲート用プラグP3GとY方向に延在するゲート配線M3Gとを介して電気的に接続されている。このため、ゲート配線M1G1とゲート配線M2G1とゲート配線M1G2とゲート配線M2G2とゲート配線M3Gとは、互いに電気的に接続されることになる。すなわち、ゲート配線M1G(M1G1,M1G2)とゲート配線M2G(M2G1,M2G2)とゲート配線M3Gとは、互いに電気的に接続されている。Y方向に延在するゲート配線M3Gは、Y方向に離間するゲート配線M1G1,M2G1とゲート配線M1G2,M2G2との間を、低抵抗で電気的に接続するように機能することができる。
Y方向に延在するゲート配線M3Gが、Y方向に離間するゲート配線M1G1,M2G1とゲート配線M1G2,M2G2との間を低抵抗で電気的に接続する機能は、ゲート配線M3Gの厚みが厚いことによって増幅される。すなわち、上述のように、配線M3の厚みT3は、配線M1の厚みT1および配線M2の厚みT2よりも大きい(厚い)ため、ゲート配線M3Gの厚み(T3)は、ゲート配線M1G,M2Gの各厚み(T1,T2)よりも大きい(厚い)。配線M1,M2,M3は、同種の配線からなり、具体的にはアルミニウム配線であるが、同種の配線の配線抵抗は、厚みが厚いほど低くすることができる。このため、ゲート配線M1G,M2Gよりも厚いゲート配線M3Gの配線抵抗は、ゲート配線M1G,M2Gの各配線抵抗よりも小さくすることできる。従って、Y方向に離間するゲート配線M1G1,M2G1とゲート配線M1G2,M2G2との間を、厚みが厚いゲート配線M3Gで繋ぐことにより、Y方向に離間するゲート配線M1G1,M2G1とゲート配線M1G2,M2G2との間をより低抵抗で電気的に接続することができるようになる。
Y方向に離間するゲート配線M1G1とゲート配線M1G2との間を、ゲート配線M1G1,M1G2と一体的に形成されたゲート配線(M1G)で繋ぐこともできる。また、Y方向に離間するゲート配線M2G1とゲート配線M2G2との間を、ゲート配線M2G1,M2G2と一体的に形成されたゲート配線(M2G)で繋ぐこともできる。
しかしながら、Y方向に離間するゲート配線M1G1,M2G1とゲート配線M1G2,M2G2との間を、厚みが厚いゲート配線M3Gで繋ぐことが、ゲート配線のトータルの抵抗を低減することに対して極めて有効であり、これを採用することにより、LDMOSFET形成領域LRに形成された複数のゲート電極GE同士を、より低抵抗で電気的に接続することができるようになる。また、LDMOSFET形成領域LRに形成された複数のゲート電極GEと、ドライバ回路領域DRに形成されたドライバ回路との間を、より低抵抗で電気的に接続することができるようになる。
ゲート配線M3Gは、Y方向を長辺とする略長方形状のパターン(平面形状)とすることができる。Y方向に延在するゲート配線M3Gの幅(X方向の寸法)は、ソース配線M3Sの幅(X方向の寸法)およびドレイン配線M3Dの幅(X方向の寸法)よりも小さいことが好ましい。換言すれば、ソース配線M3Sおよびドレイン配線M3Dのそれぞれの幅(X方向の寸法)は、Y方向に延在するゲート配線M3Gの幅(X方向の寸法)よりも大きいことが好ましい。
また、ソース配線M3Sとドレイン配線M3Dとは、電気的に分離するため、互いに離間させる必要があり、ソース配線M3Sとドレイン配線M3Dとの間には空きスペースを設ける必要がある。このため、ソース配線M3Sとドレイン配線M3Dとの間にゲート配線M3Gを配置すれば、ゲート配線M3Gを設けたことに伴うソース配線M3Sおよびドレイン配線M3Dの平面寸法(平面積)の縮小を抑制することができる。これにより、ゲート配線M3Gを設けたことに伴うソース抵抗やドレイン抵抗の増加を、抑制または防止することができる。
また、Y方向に延在するゲート配線M3Gは、複数本形成されていることが好ましい。また、Y方向に延在するゲート配線M3Gの本数が多ければ、ゲート抵抗をより低減させることができる。このため、LDMOSFET形成領域LRにおいて、ソース配線M3Sとドレイン配線M3DとがX方向に隣り合う箇所は複数あり、ソース配線M3Sとドレイン配線M3DとがX方向に隣り合う箇所では、ソース配線M3Sとドレイン配線M3Dとの間にゲート配線M3Gを延在させることが好ましい。すなわち、LDMOSFET形成領域LRにおいて、ソース配線M3Sとドレイン配線M3DとをX方向に交互に配置させるとともに、ソース配線M3Sとドレイン配線M3Dとの間の領域のそれぞれに、ゲート配線M3Gを配置(延在)させる。これにより、LDMOSFET形成領域LRには、Y方向に延在するゲート配線M3Gが複数形成され、各ゲート配線M3Gは、X方向に隣り合うソース配線M3Sとドレイン配線M3Dとの間に配置されるとともに、一方の端部がゲート用プラグP3Gを介してゲート配線M2G1に接続され、かつ他方の端部がゲート用プラグP3Gを介してゲート配線M2G2に接続される。すなわち、ゲート配線M1G1,M1G2とゲート配線M2G1,M2G2とは、Y方向に延在する複数のゲート配線M3Gを介して、互いに電気的に接続される。
また、LDMOSFET形成領域LRにおいて、X方向に隣り合うソース配線M3Sとドレイン配線M3Dとの間の位置だけでなく、X方向の両端部側にも、それぞれY方向に延在するゲート配線M3Gを配置している。これにより、Y方向に延在するゲート配線M3Gの本数を増やすことができるため、ゲート抵抗をより低減することができる。
LDMOSFET形成領域LRに形成された複数の単位LDMOSFET10aのゲート電極GEは、それぞれY方向に延在するとともに、一方の端部がゲート用プラグP1Gを介してゲート配線M1G1に接続され、他方の端部がゲート用プラグP1Gを介してゲート配線M1G2に接続されている。そして、ゲート配線M1G1はゲート用プラグP2Gを介してゲート配線M2G1に接続され、ゲート配線M1G2はゲート用プラグP2Gを介してゲート配線M2G2に接続され、ゲート配線M2G1とゲート配線M2G2とは、ゲート用プラグP3Gおよびゲート配線M3Gを介して接続されている。このため、LDMOSFET形成領域LRに形成された複数の単位LDMOSFET10aのゲート電極GE同士は、ゲート用プラグP1G,P2G,P3Gおよびゲート配線M1G(M1G1,M1G2),M2G(M2G1,M2G2),M3Gを介して互いに電気的に接続されていることになる。従って、各ゲート配線M1G(M1G1,M1G2),M2G(M2G1,M2G2),M3Gは、LDMOSFET形成領域LRに形成された複数の単位LDMOSFET10aのゲート電極GEに、電気的に接続される。
従って、LDMOSFET形成領域LRにおけるソース配線M1S,M2S,M3S、ドレイン配線M1D,M2D,M3Dおよびゲート配線M1G,M2G,M3Gの具体的なレイアウトをまとめると、次のようになる。すなわち、第1配線層においては、X方向に延在するゲート配線M1G1とX方向に延在するゲート配線M1G2とがY方向に所定の間隔を空けて配置され、X方向に延在するゲート配線M1G1とX方向に延在するゲート配線M1G2との間に、Y方向に延在するソース配線M1SとY方向に延在するドレイン配線M1DとがX方向に交互に複数配置されている。また、第2配線層においては、X方向に延在するゲート配線M2G1とX方向に延在するゲート配線M2G2とがY方向に所定の間隔を空けて配置され、X方向に延在するゲート配線M2G1とX方向に延在するゲート配線M2G2との間に、X方向に延在するソース配線M2SとX方向に延在するドレイン配線M2DとがY方向に交互に複数配置されている。また、第3配線層においては、Y方向に延在するソース配線M3SとY方向に延在するドレイン配線M3Dとが、X方向に交互に複数配置されるとともに、X方向に隣り合うソース配線M3Sとドレイン配線M3Dとの間には、Y方向に延在するゲート配線M3Gが配置されている。そして、各ソース配線M1Sと各ソース配線M2Sとが平面視で重なる(交差する)位置にソース用プラグP2Sが配置されることにより、各ソース配線M1Sと各ソース配線M2Sとがソース用プラグP2Sを介して電気的に接続されている。また、各ソース配線M2Sと各ソース配線M3Sとが平面視で重なる(交差する)位置にソース用プラグP3Sが配置されることにより、各ソース配線M2Sと各ソース配線M3Sとがソース用プラグP3Sを介して電気的に接続されている。また、各ドレイン配線M1Dと各ドレイン配線M2Dとが平面視で重なる(交差する)位置にドレイン用プラグP2Dが配置されることにより、各ドレイン配線M1Dと各ドレイン配線M2Dとがドレイン用プラグP2Dを介して電気的に接続されている。また、各ドレイン配線M2Dと各ドレイン配線M3Dとが平面視で重なる(交差する)位置にドレイン用プラグP3Dが配置されることにより、各ドレイン配線M2Dと各ドレイン配線M3Dとがドレイン用プラグP3Dを介して電気的に接続されている。また、ゲート配線M2G1とゲート配線M1G1とは、ゲート配線M2G1とゲート配線M1G1とが平面視で重なる位置に配置されたゲート用プラグP2Gを介して電気的に接続され、ゲート配線M2G2とゲート配線M1G2とは、ゲート配線M2G2とゲート配線M1G2とが平面視で重なる位置に配置されたゲート用プラグP2Gを介して電気的に接続されている。また、ゲート配線M2G1とゲート配線M2G2とは、ゲート配線M2G1とゲート配線M3Gとが平面視で重なる位置に配置されたゲート用プラグP3Gと、ゲート配線M2G2とゲート配線M3Gとが平面視で重なる位置に配置されたゲート用プラグP3Gと、ゲート配線M3Gとを介して、電気的に接続されている。
図6、図15および図16に示されるように、第3配線層よりも更に上層に、ソース用再配線M4Sとドレイン用再配線M4Dとが形成され、ソース用再配線M4S上にソース用バンプ電極BPSが形成され、ドレイン用再配線M4D上にドレイン用バンプ電極BPDが形成されている。ソース用再配線M4Sは、絶縁膜IL4のソース用開口部OP1Sから露出するソース配線M3Sに接して、そのソース配線M3Sに電気的に接続されている。このため、ソース用バンプ電極BPSは、ソース用再配線M4Sを介してソース配線M3Sに電気的に接続され、従って、ソース配線M3S,M2S,M1Sおよびソース用プラグP3S,P2S,P1Sを介して、LDMOSFET形成領域LRに形成された複数の単位LDMOSFET10aのソース領域(n+型半導体領域SR)に電気的に接続されている。また、ドレイン用再配線M4Dは、絶縁膜IL4のドレイン用開口部OP1Dから露出するドレイン配線M3Dに接して、そのドレイン配線M3Dに電気的に接続されている。このため、ドレイン用バンプ電極BPDは、ドレイン用再配線M4Dを介してドレイン配線M3Dに電気的に接続され、従って、ドレイン配線M3D,M2D,M1Dおよびドレイン用プラグP3D,P2D,P1Dを介して、LDMOSFET形成領域LRに形成された複数の単位LDMOSFET10aのドレイン領域(n+型半導体領域HD)に電気的に接続されている。
このため、ソース用バンプ電極BPSから、ソース用再配線M4S、ソース配線M3S,M2S,M1Sおよびソース用プラグP3S,P2S,P1Sを通じて、LDMOSFET形成領域LRに形成された複数の単位LDMOSFET10aのソース領域(n+型半導体領域SR)に、共通のソース電位(ソース電圧)を供給することができる。あるいは、LDMOSFET形成領域LRに形成された複数の単位LDMOSFET10aのソース領域(n+型半導体領域SR)からの出力(出力電圧または出力電流)を、ソース用プラグP1S,P2S,P3S、ソース配線M1S,M2S,M3Sおよびソース用再配線M4Sを通じて、ソース用バンプ電極BPSから出力することができる。
また、ドレイン用バンプ電極BPDから、ドレイン用再配線M4D、ドレイン配線M3D,M2D,M1Dおよびドレイン用プラグP3D,P2D,P1Dを通じて、LDMOSFET形成領域LRに形成された複数の単位LDMOSFET10aのドレイン領域(n+型半導体領域HD)に、共通のドレイン電位(ドレイン電圧)を供給することができる。あるいは、LDMOSFET形成領域LRに形成された複数の単位LDMOSFET10aのドレイン領域(n+型半導体領域HD)からの出力(出力電圧または出力電流)を、ドレイン用プラグP1D,P2D,P3D、ドレイン配線M1D,M2D,M3Dおよびドレイン用再配線M4Dを通じて、ドレイン用バンプ電極BPDから出力することができる。
<検討の経緯について>
パワーMISFETをスイッチング素子などに使用した電子装置の小型化を図るために、スイッチング素子などに用いられるパワーMISFETと、そのパワーMISFETを制御する制御回路とを1つの半導体チップ内に形成することを検討した。
パワーMISFETを形成した半導体チップでは、パワーMISFETのソースとドレインは、半導体チップの外部との間で入力または出力する必要がある。このため、半導体チップの表面に外部端子として例えばバンプ電極を設け、パワーMISFETのソースをソース用のバンプ電極に接続し、パワーMISFETのドレインをドレイン用のバンプ電極に接続する。一方、パワーMISFETのゲートは、そのパワーMISFETを制御する制御回路と接続する必要がある。このため、パワーMISFETと、そのパワーMISFETを制御する制御回路とを1つの半導体チップ内に形成した場合には、半導体チップの内部配線を通じて、パワーMISFETのゲートを制御回路に接続することになる。
パワーMISFETにおいては、オン抵抗を小さくする観点からは、ソース抵抗とドレイン抵抗とを低減することが望ましい。このため、半導体チップを構成する半導体基板上に形成された配線構造において、ゲート配線には、厚みが薄い下層の内部配線を割り当て、厚みが厚い上層の内部配線はソース配線とドレイン配線に割り当てる構成を、まず検討した。この構成は、ソース抵抗とドレイン抵抗とを低減してパワーMISFETのオン抵抗を小さくする観点に着目した場合に、想起される構成である。
しかしながら、本発明者は、ゲート抵抗を低減することが重要であることに着目して、配線構造を更に検討した。すなわち、半導体基板に形成した複数の単位MISFETを並列に接続して1つのパワーMISFETを形成する場合、ゲート抵抗をできるだけ低減することが望ましい。ゲート抵抗が大きいと、パワーMISFETの動作速度が遅くなってしまい、半導体装置の性能を低下させてしまう。また、ゲート抵抗が大きいと、上記LDMOSFET形成領域LR内の各ゲート電極GEから制御回路(上記ドライバ回路領域DRのドライバ回路に対応)までの抵抗(ゲート抵抗)が、ゲート電極GE同士でかなりの差が生じてしまう。例えば、上記LDMOSFET形成領域LRにおいて上記ドライバ回路領域DRの近くに位置するゲート電極GEから、ドライバ回路領域DRのドライバ回路までの抵抗(ゲート抵抗)と、LDMOSFET形成領域LRにおいてドライバ回路領域DRから遠い位置にあるゲート電極GEから、ドライバ回路領域DRのドライバ回路までの抵抗(ゲート抵抗)との間に、かなりの差が生じてしまう。この場合、LDMOSFET形成領域LRに形成されたゲート電極GE同士で位相差が生じるとともに、この位相差が大きくなってしまう。これも、半導体装置の性能を低下させてしまう。また、近年は、高周波動作の要求も高まってきている。例えば、上記コイルL1に相当するインダクタ素子は、半導体チップの外部の電子部品として形成されるが、このインダクタ素子を構成する電子部品の小型化も求められており、それに伴い、パワーMISFETの更なる高周波動作も求められるようになってきている。このため、LDMOSFET形成領域LRに形成されたゲート電極GE同士で位相差ができるだけ生じないようにすることが望まれる。
そこで、半導体チップを構成する半導体基板上に形成された配線構造において、ゲート配線には、厚みが薄い下層の内部配線を割り当て、厚みが厚い上層の内部配線はソース配線とドレイン配線に割り当てる構成において、下層の内部配線からなるゲート配線の幅(配線幅)を大きくすることにより、ゲート抵抗を低減することを検討した。しかしながら、下層の内部配線からなるゲート配線(M2G、M1G、GE)の配線幅を大きくすることは、下層の内部配線からなるゲート配線の平面積が大きくなることにつながり、下層の内部配線からなるゲート配線と半導体基板との間の寄生抵抗の増大につながってしまう。寄生抵抗の増大は、半導体装置の性能の低下につながり、例えば、パワーMISFETの高周波動作に対して不利に働いてしまう。また、ゲート配線(GE)の直下にはソース領域やドレイン領域は配置できないため、ゲート配線(GE)の配線幅を大きくすることは、LDMOSFET形成領域LRにおける有効面積の低減につながり、また、LDMOSFET形成領域LRに配置できる単位LDMOSFETの数の低減につながる。これは、半導体装置の平面寸法の増大や、あるいは、パワーMISFETのオン抵抗の増大につながってしまう。
<主要な特徴や工夫点について>
本実施の形態の半導体装置CPは、半導体基板SBと、半導体基板SBの主面のLDMOSFET形成領域LR(第1MISFET形成領域)に形成された複数の単位LDMOSFET10a(単位MISFET素子)と、半導体基板SBの主面のドライバ回路領域DR(第1制御回路形成領域)に形成された制御回路(ドライバ回路)と、を有している。LDMOSFET形成領域LR(第1MISFET形成領域)に形成された複数の単位LDMOSFET10a(単位MISFET素子)は、互いに並列に接続されてパワーMISFETを構成し、ドライバ回路領域DR(第1制御回路形成領域)に形成された制御回路(ドライバ回路)は、そのパワーMISFETのゲート電圧を制御する。本実施の形態の半導体装置CPは、更に、半導体基板SB上に形成された、同種の金属材料からなる複数の配線層(M1,M2,M3)を有する配線構造を有している。そして、LDMOSFET形成領域LR(第1MISFET形成領域)に形成された複数の単位LDMOSFET10a(単位MISFET素子)のゲート電極GE同士は、同種の金属材料からなる複数の配線層(M1,M2,M3)の全ての配線層(M1,M2,M3)にそれぞれ形成されたゲート配線(M1G,M2G,M3G)を介して互いに電気的に接続されている。
本実施の形態の主要な特徴のうちの一つは、半導体基板SB上に、同種の金属材料からなる複数の配線層(M1,M2,M3)を有する配線構造が形成されており、その同種の金属材料からなる複数の配線層(M1,M2,M3)の全ての配線層(M1,M2,M3)に、ゲート配線(M1G,M2G,M3G)を形成したことである。
具体的には、半導体装置CPを構成する半導体基板SB上に、同種の金属材料からなる複数の配線層、ここでは、配線M1が形成された第1配線層と、配線M2が形成された第2配線層と、配線M3が形成された第3配線層と、が形成されている。そして、第1配線層と第2配線層と第3配線層の全てにゲート配線を設けており、第1配線層にゲート配線M1Gを設け、第2配線層にゲート配線M2Gを設け、第3配線層にゲート配線M3Gを設けている。
本実施の形態とは異なり、第1配線層および第2配線層にだけゲート配線を設け、第3配線層にはゲート配線を設けなかった場合には、ゲート抵抗が大きくなってしまう。上記「検討の経緯について」の欄でも説明したように、ゲート抵抗が大きいと、パワーMISFETを有する半導体装置の性能が低下してしまう。例えば、ゲート抵抗が大きいと、パワーMISFETの動作速度(スイッチング速度)が遅くなってしまう。また、LDMOSFET形成領域LRに形成されたゲート電極GE同士で位相差が生じるとともに、この位相差が大きくなってしまうため、高周波動作に不利となってしまう。
また、本実施の形態とは異なり、第1配線層および第2配線層にだけゲート配線を設け、第3配線層にはゲート配線を設けなかった場合に、ゲート抵抗を小さくするためにゲート配線の配線幅を広くすると、上記「検討の経緯について」の欄でも説明したように、ゲート配線と半導体基板との間の寄生抵抗の増大につながってしまう。寄生抵抗の増大は、半導体装置の性能の低下につながり、例えば、パワーMISFETの高周波動作に対して不利に働いてしまう。また、本実施の形態とは異なり、第1配線層および第2配線層にだけゲート配線を設け、第3配線層にはゲート配線を設けなかった場合に、ゲート抵抗を小さくするためにゲート配線の配線幅を広くすると、上記「検討の経緯について」の欄でも説明したように、LDMOSFET形成領域LRにおける有効面積の低減につながってしまう。また、LDMOSFET形成領域LRに配置できる単位LDMOSFETの数の低減につながってしまう。これは、半導体装置の平面寸法の増大や、あるいは、パワーMISFETのオン抵抗の増大につながってしまう。
それに対して、本実施の形態では、第1配線層および第2配線層にだけゲート配線を設けるのではなく、第3配線層にもゲート配線を設けている。すなわち、第1配線層と第2配線層と第3配線層の全ての配線層に、ゲート配線を設けている。第3配線層にもゲート配線(ここではゲート配線M3G)を設けたことで、ゲート抵抗を小さくすることができ、それによって、パワーMISFETを有する半導体装置の性能を向上させることができる。例えば、ゲート抵抗を小さくしたことにより、パワーMISFETの動作速度(スイッチング速度)を向上させることができる。また、LDMOSFET形成領域LRに形成されたゲート電極GE同士で位相差が生じるのを抑制または防止することができる。このため、高周波動作を的確に行うことができるようになる。
このように、本実施の形態では、半導体基板SB上に、同種の金属材料からなる複数の配線層(M1,M2,M3)を有する配線構造が形成され、その同種の金属材料からなる複数の配線層(M1,M2,M3)の全ての配線層(M1,M2,M3)に、ゲート配線(M1G,M2G,M3G)を形成したことで、ゲート抵抗を低減することができる。これにより、パワーMISFETを有する半導体装置の性能を向上させることができる。例えば、ゲート抵抗を小さくしたことにより、パワーMISFETの動作速度(スイッチング速度)を向上させることができる。また、パワーMISFETを構成するために並列に接続された複数のゲート電極(GE)同士で位相差が生じるのを抑制または防止することができる。このため、高周波動作を的確に行うことができるようになる。
また、半導体基板SB上に、同種の金属材料からなる複数の配線層(M1,M2,M3)を有する配線構造が形成されているが、その複数の配線層(M1,M2,M3)のうちの最上層の配線層(M3)における配線厚み(T3)は、その複数の配線層(M1,M2,M3)のうちの最上層の配線層(M3)以外の配線層(M1,M2)における配線厚み(T1,T2)よりも大きいことが好ましい。具体的には、半導体基板SB上に、同種の金属材料からなる第1配線層と第2配線層と第3配線層とを有する配線構造が形成されているが、第1〜第3配線層のうちの最上層の配線層である第3配線層の配線M3の厚みT3は、第1配線層の配線M1の厚みT1および第2配線層の配線M2の厚みT2よりも大きい(厚い)。
同種の金属材料からなる配線の配線抵抗は、厚みが厚いほど低くすることができる。このため、第3配線層に形成されたゲート配線(M3G)は、厚みが厚いことから、低抵抗配線として機能することができる。このため、第1配線層および第2配線層よりも配線厚みが厚い第3配線層にもゲート配線(M3G)を形成したことで、第1配線層および第2配線層のゲート配線(M1G,M2G)だけでなく、それよりも厚みが厚く低抵抗の第3配線層のゲート配線(M3G)も介して、LDMOSFET形成領域LRに形成された複数のゲート電極(GE)同士を電気的に接続することができる。従って、ゲート抵抗を的確に低減することができる。
また、半導体基板SB上に、同種の金属材料からなる複数の配線層(M1,M2,M3)を有する配線構造が形成されている。この同種の金属材料からなる複数の配線層(M1,M2,M3)のうちの最上層の配線層(M3)に形成されたゲート配線(M3G)は、ドライバ回路領域DRに形成されたドライバ回路(制御回路)から、LDMOSFET形成領域LRに形成された複数のゲート電極(GE)の少なくとも一部への導電経路として機能する。これについて、図18を参照して説明する。
図18は、本実施の形態の半導体装置CPの説明図であり、上記図14と同じ断面領域が示されている。但し、図18では、図面を見やすくするために、断面図であるがハッチングを省略し、また、絶縁膜IL1,IL2,IL3,IL4,PAを層で分けずに1つの一体化した絶縁層ILとして示している。
ドライバ回路領域DRに形成されたドライバ回路から、LDMOSFET形成領域LRに形成された複数のゲート電極GEに対してゲート電圧が印加される。LDMOSFET形成領域LRに形成された複数のゲート電極GEは、第1〜第3配線層に形成されたゲート配線、ここではゲート配線M1G(M1G1,M1G2),M2G(M2G1,M2G2),M3G、を介して電気的に接続されている。このため、ドライバ回路領域DRに形成されたドライバ回路から、LDMOSFET形成領域LRに形成された複数のゲート電極GEに対して、共通のゲート電圧が印加されることになる。
ここで、図18では、ドライバ回路領域DRに形成されたドライバ回路から、LDMOSFET形成領域LRに形成されたゲート電極GEへの導電経路(すなわちゲート電圧が印加される導電経路)DK1,DK2を、黒い線と矢印で模式的に示してある。導電経路DK1は、ドライバ回路領域DRに形成されたドライバ回路から、配線M1,M2とゲート配線M2G1,M1G1とゲート用プラグP2G,P1Gとを経由して、ゲート電極GEの一方の端部側(ドライバ回路領域DRに近い側の端部側)に至る導電経路である。導電経路DK2は、ドライバ回路領域DRに形成されたドライバ回路から、配線M1,M2とゲート配線M2G1,M3G,M2G2,M1G2とゲート用プラグP2G,P1Gとを経由して、ゲート電極GEの他方の端部側(ドライバ回路領域DRから遠い側の端部側)に至る導電経路である。導電経路DK1には、第1配線層および第2配線層のゲート配線(M1G,M2G)は寄与しても、第3配線層のゲート配線(M3G)はほとんど寄与していないが、導電経路DK2には、第1配線層および第2配線層のゲート配線(M1G,M2G)だけでなく、第3配線層のゲート配線(M3G)も寄与している。このとき、第3配線層のゲート配線(M3G)の抵抗が大きければ、導電経路DK2の抵抗が大きくなってしまい、動作速度の低下を招き、また、導電経路DK1の抵抗と導電経路DK2の抵抗との差が大きくなるため、ゲート電極GEにおいて位相差が生じやすくなる。しかしながら、第3配線層のゲート配線(M3G)は、厚みが厚く低抵抗とすることができる。このため、第3配線層のゲート配線(M3G)が寄与する導電経路DK2の抵抗を抑制することができるため、動作速度の低下を抑制または防止することができる。また、導電経路DK1の抵抗と導電経路DK2の抵抗との差を小さくすることができるため、ゲート電極GEにおいて位相差が生じるのを、抑制または防止することができる。
つまり、厚みが厚い第3配線層のゲート配線(M3G)を、ドライバ回路領域DRに形成されたドライバ回路(制御回路)から、LDMOSFET形成領域LRに形成された複数のゲート電極(GE)の少なくとも一部への導電経路として機能させれば、その導電経路の抵抗を抑制することができる。このため、厚みが厚い第3配線層にゲート配線(M3G)を設けたことによる効果(ゲート抵抗の低減効果など)を、的確に享受することができるようになる。
従って、本実施の形態では、半導体基板SB上に、同種の金属材料からなる複数の配線層(M1,M2,M3)が形成されているが、そのうちの最上層の配線層(M3)の配線厚みが厚いことに基づき、その最上層の配線層(M3)に厚いゲート配線(M3G)を設けるとともに、その厚いゲート配線(M3G)を、ドライバ回路からゲート電極GEへの導電経路に利用する。これにより、ゲート抵抗の低減効果を的確に得ることができる。
また、本実施の形態では、半導体基板SB上に、同種の金属材料からなる複数の配線層(M1,M2,M3)を有する配線構造が形成されている。同種の金属材料からなる複数の配線層(M1,M2,M3)を形成することにより、複数の配線層(M1,M2,M3)に対して配線に適した金属材料を採用することができる。すなわち、配線に適した金属材料を用いて複数の配線層(M1,M2,M3)を形成することができる。また、同じ製造装置を用いて、複数の配線層(M1,M2,M3)を形成することもできる。
ここで、半導体基板SB上に形成された、同種の金属材料からなる複数の配線層(M1,M2,M3)のそれぞれは、アルミニウム配線層であれば、好ましい。具体的には、半導体基板SB上に、同種の金属材料からなる第1配線層と第2配線層と第3配線層とが形成されているが、それら第1〜3配線層は、いずれもアルミニウム配線層であることが好ましい。すなわち、第1配線層に形成された配線M1と、第2配線層に形成された配線M2と、第3配線層に形成された配線M3は、いずれもアルミニウム配線であることが、好ましい。アルミニウム配線は、半導体装置の内部配線として好適であり、特に、パワーMISFETを内蔵する半導体装置の内部配線として好適である。このため、半導体基板SB上に形成された第1〜3配線層を、いずれもアルミニウム配線層とすることは、パワーMISFETを内蔵する本実施の形態の半導体装置において、好適である。
また、本実施の形態では、半導体基板SB上に、同種の金属材料からなる複数の配線層(M1,M2,M3)が形成され、それら複数の配線層(M1,M2,M3)にそれぞれゲート配線(M1G,M2G,M3G)が形成されるとともに、それら複数の配線層(M1,M2,M3)のうちのいずれかに形成されたゲート配線が、ドライバ回路領域DRに形成されたドライバ回路に接続されている。これにより、ドライバ回路領域DRに形成されたドライバ回路から、LDMOSFET形成領域LRに形成された複数のゲート電極GEに、ゲート電圧を供給することができる。
なお、上記図14および図15では、第2配線層に形成されたゲート配線(M2G)が、ドライバ回路領域DRに形成されたドライバ回路に接続されているが、第1配線層に形成されたゲート配線(M1G)がドライバ回路に接続されていてもよく、あるいは、第3配線層に形成されたゲート配線(M3G)がドライバ回路に接続されていてもよい。また、第1〜第3配線層のうちの複数の配線層のゲート配線がドライバ回路に接続されていてもよい。
また、本実施の形態では、半導体基板SB上に、同種の金属材料からなる複数の配線層(M1,M2,M3)が形成され、その同種の金属材料からなる複数の配線層(M1,M2,M3)の全ての配線層にそれぞれソース配線(M1S,M2S,M3S)が形成されている。そして、LDMOSFET形成領域LRに形成された複数の単位LDMOSFET10aのソース領域(n+型半導体領域SR)同士は、それらのソース配線(M1S,M2S,M3S)を介して電気的に接続されている。これにより、LDMOSFET形成領域LRに形成された複数の単位LDMOSFET10aのソース領域(n+型半導体領域SR)同士を、電気的に接続するとともに、ソース抵抗を低減することができる。
また、本実施の形態では、半導体基板SB上に、同種の金属材料からなる複数の配線層(M1,M2,M3)が形成され、その同種の金属材料からなる複数の配線層(M1,M2,M3)の全ての配線層にそれぞれドレイン配線(M1D,M2D,M3D)が形成されている。そして、LDMOSFET形成領域LRに形成された複数の単位LDMOSFET10aのドレイン領域(n+型半導体領域HD)同士は、それらのドレイン配線(M1D,M2D,M3D)を介して電気的に接続されている。これにより、LDMOSFET形成領域LRに形成された複数の単位LDMOSFET10aのドレイン領域(n+型半導体領域HD)同士を、電気的に接続するとともに、ドレイン抵抗を低減することができる。
また、本実施の形態では、半導体基板SB上に、同種の金属材料からなる複数の配線層(M1,M2,M3)が形成されているが、その複数の配線層(M1,M2,M3)のうちの最上層の配線層(M3)において、ソース配線(M3S)とドレイン配線(M3D)との間にゲート配線(M3G)が配置されていることが好ましい。これについて、図19および図20を参照して説明する。
図19および図20は、第3配線層の平面レイアウトの説明図であり、上記図5にほぼ対応するものである。上記図5と同様に、図19、図20、後述の図21〜図24および図27でも、平面図であるが、図面を見やすくするために、第3配線層の配線(M3)については、ハッチングを付してある。但し、上記図5では、プラグP3S,P3D,P3Gの平面位置も示してあるが、図19、図20、後述の図21〜図24および図27では、プラグP3S,P3D,P3Gに相当するものの図示は省略している。
なお、図19は、本実施の形態とは異なり、第3配線層にゲート配線を設けなかった場合のソース配線M3Sとドレイン配線M3Dの平面レイアウトが示されている。従って、図19は、本発明者が検討した検討例のレイアウトに対応している。一方、図20は、上記図5と同じソース配線M3Sとドレイン配線M3Dとゲート配線M3Gの平面レイアウトが示されている。従って、図20は、本実施の形態におけるソース配線M3Sとドレイン配線M3Dとゲート配線M3Gの平面レイアウトに対応している。
図19に示されるように、ソース配線M3Sとドレイン配線M3Dとは、離間しており、間には空きスペースがある。これは、ソース配線M3Sとドレイン配線M3Dとは、電気的に分離する必要があり、ソース配線M3Sとドレイン配線M3Dとが繋がらないように、ソース配線M3Sとドレイン配線M3Dとは離間させて配置する必要あるためである。
そこで、本実施の形態では、上記図5および図20に示されるように、ソース配線M3Sとドレイン配線M3Dとの間にゲート配線M3Gを配置している。ソース配線M3Sとドレイン配線M3Dとは、互いに離間させる必要があり、間には空きスペースがあるため、ソース配線M3Sとドレイン配線M3Dとの間にゲート配線M3Gを配置すれば、ゲート配線M3Gを設けたことに伴うソース配線M3Sおよびドレイン配線M3Dの平面寸法(平面積)の縮小を抑制することができる。これにより、ゲート配線M3Gを設けたことに伴うソース抵抗やドレイン抵抗の増加を、抑制または防止することができる。
具体的には、上記図5および図20に示されるレイアウトでは、上記「LDMOSFETおよび配線のレイアウトについて」の欄でも説明したように、LDMOSFET形成領域LRにおいて、X方向に隣り合うソース配線M3Sとドレイン配線M3Dとの間に、Y方向に延在するゲート配線M3Gが配置されている。
LDMOSFET形成領域LRにおいて、Y方向に延在するゲート配線M3Gを間に挟んでソース配線M3S同士がX方向に隣り合うレイアウトや、Y方向に延在するゲート配線M3Gを間に挟んでドレイン配線M3D同士がX方向に隣り合うレイアウトは採用せずに、Y方向に延在するゲート配線M3Gを間に挟んでソース配線M3Sとドレイン配線M3DとがX方向に隣り合うレイアウトを採用することが好ましい。また、LDMOSFET形成領域LRにおいて、X方向にソース配線M3Sとドレイン配線M3DとがX方向に隣り合う箇所があれば、その箇所にはY方向に延在するゲート配線M3Gを必ず配置することが好ましい。これにより、ソース配線M3Sおよびドレイン配線M3Dの平面積をできるだけ確保しながら、Y方向に延在するゲート配線M3Gの本数を増やすことができる。
また、LDMOSFET形成領域LRにおいて、X方向に隣り合うソース配線M3Sとドレイン配線M3Dとの間の位置だけでなく、X方向の両端部側にも、それぞれY方向に延在するゲート配線M3Gを配置することにより、Y方向に延在するゲート配線M3Gの本数を増やして、ゲート抵抗をより低減することができる。この場合、LDMOSFET形成領域LRには、Y方向にそれぞれ延在しかつX方向に配列した複数のゲート配線M3Gが存在することになり、Y方向に延在しかつX方向に対向するゲート配線M3Gの間に、ソース配線M3Sとドレイン配線M3Dのいずれかが配置されたレイアウトになる。
図21は、第3配線層の平面レイアウトの第1変形例の説明図であり、上記図20に対応するものである。
上記図20の平面レイアウトでは、LDMOSFET形成領域LRにおいて、Y方向にそれぞれ延在しかつX方向に配列した複数のゲート配線M3Gが存在するが、Y方向に延在するゲート配線M3G同士は、第3配線層では繋がっていなかった。但し、Y方向に延在するゲート配線M3G同士は、ゲート配線M2G,M1Gおよびゲート用プラグP3G,P2Gを介して互いに電気的に接続されている。
一方、図20に示される平面レイアウトにおいて、Y方向に延在するゲート配線M3Gの一方の端部(ドライバ回路領域DRから遠い側の端部)同士を、X方向に延在するゲート配線M3Gで連結したものが、図21の平面レイアウトに対応している。
すなわち、図21の平面レイアウトでは、ゲート配線M3Gは、LDMOSFET形成領域LRにおいて、Y方向にそれぞれ延在しかつX方向に配列した複数のゲート配線部M3G1と、それら複数のゲート配線部M3G1を連結するゲート配線部M3G2とを一体的に有している。ゲート配線部M3G2は、X方向に延在している。Y方向に延在する複数のゲート配線部M3G1の一方の端部(ドライバ回路領域DRから遠い側の端部)同士が、X方向に延在するゲート配線部M3G2によって連結されている。このため、図21の平面レイアウトでは、ゲート配線M3Gは、いわゆる櫛歯状の平面形状を有している。図21の場合のゲート配線M3Gからゲート配線部M3G2を削除したものが、図20の場合のゲート配線M3Gに対応している。ゲート配線部M3G2を配置した領域には、ソース配線M3Sおよびドレイン配線M3Dを設けないようにすること以外は、ソース配線M3Sおよびドレイン配線M3Dの平面レイアウトについては、図21の場合も、上記図20の場合と基本的には同じである。
図21の平面レイアウトでは、Y方向に延在する複数のゲート配線部M3G1同士をゲート配線部M3G2で連結している。すなわち、ゲート配線M3Gを、分離した複数部分で構成するのではなく、一体的に形成されたゲート配線(一繋がりのゲート配線)として構成している。これにより、ゲート抵抗をより低減させることができる。従って、パワーMISFETを有する半導体装置の性能を、より向上させることができる。
図22は、第3配線層の平面レイアウトの第2変形例の説明図であり、上記図20および図21に対応するものである。
図22に示される平面レイアウトでは、LDMOSFET形成領域LRの隣(具体的にはY方向の隣)に配置されたドライバ回路領域DRにおいて、配線M3A,M3Bを配置している。具体的には、ドライバ回路領域DRにおいて、配線M3Aと配線M3BとがそれぞれX方向に延在するとともに、互いにY方向に離間(対向)している。配線M3A,M3Bは、いずれも第3配線層の配線(M3)である。従って、ソース配線M3Sとドレイン配線M3Dとゲート配線M3Gと配線M3Aと配線M3Bとは、いずれも上記配線M3からなる。
ここで、配線M3A,M3Bは、いずれも、ドライバ回路領域DRに形成されたドライバ回路に接続された配線(電源配線)であり、ドライバ回路の電源配線とみなすこともできる。
LDMOSFET形成領域LRに、上記パワーMOSトランジスタQH用の複数の単位LDMOSFET10aが形成されている場合は、ドライバ回路領域DRには上記ドライバ回路DR1が形成されている。LDMOSFET形成領域LRに、上記パワーMOSトランジスタQL用の複数の単位LDMOSFET10aが形成されている場合は、ドライバ回路領域DRには上記ドライバ回路DR2が形成されている。上記図1の回路図からも分かるように、ドライバ回路DR1には、電源電圧(BOOT)と出力ノードNDとが接続され、ドライバ回路DR2には、電源電圧(VCIN)と基準電位(GND)とが接続される。ドライバ回路DR1の場合は、出力ノードNDの電位が基準電位として機能することができる。
従って、ドライバ回路領域DRにドライバ回路DR1が形成されている場合は、配線M3Bは、端子TE3に接続された配線、すなわちドライバ回路DR1用の電源電圧(BOOT)に接続された配線であり、配線M3Aは、出力ノードNDに接続された配線である。また、ドライバ回路領域DRにドライバ回路DR2が形成されている場合は、配線M3Bは、端子TE4に接続された配線、すなわちドライバ回路DR2用の電源電圧(VCIN)に接続された配線であり、配線M3Aは、端子TE2に接続された配線、すなわち基準電位(GND)に接続された配線である。
図22の平面レイアウトでは、ドライバ回路領域DRに形成されたドライバ回路に接続される配線(電源配線)M3A,M3Bを、ドライバ回路領域DRにおいて、第3配線層に形成している。配線厚みが厚い(従って配線抵抗が低い)第3配線層に配線(電源配線)M3A,M3Bを設けたことにより、ドライバ回路用の配線(電源配線)の抵抗を低減することができる。これにより、ドライバ回路領域DRに形成されたドライバ回路の駆動力を向上させることができる。
すなわち、端子TE3からドライバ回路DR1までの抵抗や出力ノードNDからドライバ回路DR1までの抵抗が大きいと、ドライバ回路DR1に供給される実効的な電源電圧が低下してしまう。同様に、端子TE4からドライバ回路DR2までの抵抗や端子TE2からドライバ回路DR2までの抵抗が大きいと、ドライバ回路DR2に供給される実効的な電源電圧が低下してしまう。
それに対して、端子TE3とドライバ回路DR1との間を接続する配線の少なくとも一部として、厚みが厚い配線M3Bを用い、また、出力ノードNDとドライバ回路DR1との間を接続する配線の少なくとも一部として、厚みが厚い配線M3Aを用いることにより、端子TE3からドライバ回路DR1までの抵抗や出力ノードNDからドライバ回路DR1までの抵抗を低減することができる。同様に、端子TE4とドライバ回路DR2との間を接続する配線の少なくとも一部として、厚みが厚い配線M3Bを用い、また、端子TE2とドライバ回路DR2との間を接続する配線の少なくとも一部として、厚みが厚い配線M3Aを用いることにより、端子TE4からドライバ回路DR2までの抵抗や端子TE2からドライバ回路DR2までの抵抗を低減することができる。これにより、ドライバ回路DR1,DR2に供給される実効的な電源電圧が低下するのを抑制または防止することができ、ドライバ回路DR1,DR2の駆動力を向上させることができる。従って、スイッチング速度を向上させることができる。
なお、配線M3A,M3Bは、ドライバ回路領域DRに設けられた配線M2,M1やプラグ(プラグP2S,P2D,P2G,P1S,P1D,P1Gに相当するプラグ)を介して、ドライバ回路領域DRに形成されたドライバ回路を構成する素子に接続される。
また、上記図20および図21の平面レイアウトでは、ドライバ回路領域DRに配線M3A,M3Bを配置していない分、ソース配線M3Sおよびドレイン配線M3Dをドライバ回路領域DRにも延在させることができる。
一方、図22に示される平面レイアウトでは、ドライバ回路領域DRに配線M3A,M3Bを配置したことに伴い、ソース配線M3Sおよびドレイン配線M3Dは、ドライバ回路領域DRには延在していない。それ以外は、ソース配線M3Sおよびドレイン配線M3Dの平面レイアウトについては、図22の場合も、上記図21の場合と基本的には同じである。これに伴い、図22の平面レイアウトでは、ゲート配線M3Gは、図21におけるゲート配線M3Gに対してゲート配線部M3G3を追加したような平面形状を有している。
すなわち、図22の平面レイアウトでは、ゲート配線M3Gは、LDMOSFET形成領域LRにおいて、Y方向にそれぞれ延在しかつX方向に配列した複数のゲート配線部M3G1と、それら複数のゲート配線部M3G1を連結するゲート配線部M3G2,M3G3とを一体的に有している。ゲート配線部M3G2とゲート配線部M3G3とは、それぞれX方向に延在するとともに、Y方向に互いに対向している。Y方向に延在する複数のゲート配線部M3G1の一方の端部(ドライバ回路領域DRから遠い側の端部)同士が、X方向に延在するゲート配線部M3G2によって連結され、Y方向に延在する複数のゲート配線部M3G1の他方の端部(ドライバ回路領域DRに近い側の端部)同士が、X方向に延在するゲート配線部M3G3によって連結されている。このため、図22の平面レイアウトでは、ソース配線M3Sおよびドレイン配線M3Dのそれぞれは、平面視において、ゲート配線M3G(すなわちゲート配線部M3G1,M3G2,M3G3)で周囲を囲まれた状態になっている。
図22の平面レイアウトでは、Y方向に延在する複数のゲート配線部M3G1同士をゲート配線部M3G2だけでなく、ゲート配線部M3G3でも連結している。これにより、ゲート抵抗を、更に低減させることができる。
図23は、第3配線層の平面レイアウトの第3変形例の説明図であり、上記図22に対応するものである。
図23の平面レイアウトでは、ドライバ回路領域DRに配線M3A,M3Bを配置するとともに、配線M3Aにソース配線M3Sを一体的に接続している(繋いでいる)。
具体的には、ドライバ回路領域DRにおいて、配線M3Aと配線M3BとがそれぞれX方向に延在するとともに、互いにY方向に離間(対向)して配置されており、かつ、LDMOSFET形成領域LRに近い側に配線M3Aが配置され、LDMOSFET形成領域LRから遠い側に配線M3Bが配置されている。そして、ソース配線M3SのY方向の一方の端部が配線M3Aと繋がっており、ソース配線M3Sが配線M3Aと一体的に形成されている。ソース配線M3Sが配線M3Aに一体的に接続されていること以外は、ソース配線M3Sおよびドレイン配線M3Dの平面レイアウトについては、図23の場合も、上記図22の場合と基本的には同じである。
ソース配線M3Sが配線M3Aに一体的に接続されていることに伴い、図22の場合にソース配線M3Sと配線M3Aとの間に存在していた部分のゲート配線M3Gが、図23の場合は削除されている。それ以外については、ゲート配線M3Gの平面レイアウトについては、図23の場合も、上記図22の場合と基本的には同じである。
すなわち、図23の平面レイアウトでは、ゲート配線M3Gは、LDMOSFET形成領域LRにおいて、Y方向にそれぞれ延在しかつX方向に配列した複数のゲート配線部M3G1と、それら複数のゲート配線部M3G1を連結するゲート配線部M3G2とを一体的に有している。ゲート配線部M3G2はX方向に延在しており、Y方向に延在する複数のゲート配線部M3G1の一方の端部(ドライバ回路領域DRから遠い側の端部)同士が、X方向に延在するゲート配線部M3G2によって連結されている。図23の平面レイアウトでは、ゲート配線M3Gは、更に、ゲート配線部M3G4も有しており、ゲート配線部M3G1,M3G2,M3G4が一体的に形成されて、ゲート配線M3Gが構成されている。Y方向に延在しかつドレイン配線M3Dを間に挟んでX方向に対向するゲート配線部M3G1の他方の端部(ドライバ回路領域DRに近い側の端部)同士が、X方向に延在するゲート配線部M3G4によって連結されている。ゲート配線部M3G4は、X方向に延在しており、ドレイン配線M3Dを間に挟んでゲート配線部M3G2とY方向に対向している。つまり、ゲート配線部M3G4は、配線M3Aとドレイン配線M3Dとの間をX方向に延在するとともに、ドレイン配線M3Dを間に挟んでX方向に対向するゲート配線部M3G1の端部(ドライバ回路領域DRに近い側の端部)同士を連結している。このため、図23の平面レイアウトでは、ソース配線M3Sのそれぞれは、配線M3Aに一体的に接続され、ドレイン配線M3Dのそれぞれは、平面視において、ゲート配線M3G(すなわちゲート配線部M3G1,M3G2,M3G4)で周囲を囲まれた状態になっている。
上記図1の回路図からも分かるように、上記パワーMOSトランジスタQHのソース(S1)は出力ノードNDに接続されているため、出力ノードNDとドライバ回路DR1との間を接続する配線(この配線の少なくとも一部は配線M3Aにより構成される)は、パワーMOSトランジスタQHのソース(S1)と電気的に接続される。また、上記パワーMOSトランジスタQLのソース(S2)は、基準電位(GND)用の端子TE2に接続されているため、端子TE2とドライバ回路DR2との間を接続する配線(この配線の少なくとも一部は配線M3Aにより構成される)は、パワーMOSトランジスタQLのソース(S2)と電気的に接続される。従って、ソース配線M3Sと配線M3Aとは、電気的に接続されて同電位とされる。
そこで、図23の平面レイアウトでは、ソース配線M3Sと配線M3Aとを直接的に繋いでいる。すなわち、ソース配線M3Sを、配線M3Aに一体的に接続している。これにより、ドライバ回路領域DRにドライバ回路DR1が形成されている場合は、出力ノードNDからドライバ回路DR1までの抵抗をより低減することができ、ドライバ回路領域DRにドライバ回路DR2が形成されている場合は、基準電位(GND)用の端子TE2からドライバ回路DR2までの抵抗をより低減することができる。これにより、ドライバ回路DR1,DR2の駆動力を向上させることができる。従って、スイッチング速度をより向上させることができる。
次に、バンプ電極BPに関連した工夫について説明する。
本実施の形態では、半導体装置CPの外部端子としてバンプ電極BPを用いており、半導体装置CPは複数のバンプ電極BPを有している。半導体装置CPに形成された複数のバンプ電極BPは、ソース用バンプ電極BPSとドレイン用バンプ電極BPDとを含んでいる。
すなわち、本実施の形態の半導体装置CPは、外部端子として機能するソース用バンプ電極BPSとドレイン用バンプ電極BPDとを有している。ソース用バンプ電極BPSは、ソース配線M3S,M2S,M1S(およびソース用プラグP3S,P2S,P1S)を介して、LDMOSFET形成領域LRに形成された複数の単位LDMOSFET10aのソース領域(n+型半導体領域SR)に電気的に接続されている。ドレイン用バンプ電極BPDは、ドレイン配線M3D,M2D,M1D(およびドレイン用プラグP3D,P2D,P1D)を介して、LDMOSFET形成領域LRに形成された複数の単位LDMOSFET10aのドレイン領域(n+型半導体領域HD)に電気的に接続されている。
本実施の形態の半導体装置CPでは、バンプ電極BPを形成するにあたって、配線M3上に直接的にバンプ電極BPを形成するのではなく、再配線M4上にバンプ電極BPを形成し、バンプ電極BPを再配線M4を介して配線M3に接続している。他の形態として、再配線M4を形成せずに、配線M3上に直接的にバンプ電極BPを形成することもできる。その場合、ソース用バンプ電極BPSは、ソース配線M3S上に形成され、ドレイン用バンプ電極BPDは、ドレイン配線M3D上に形成されることになる。また、その場合、上記絶縁膜IL4を表面保護膜として形成し、その表面保護膜の開口部(上記開口部OP1に相当)から露出する配線M3上にバンプ電極BP(UBM膜11を含む)を形成することになり、上記再配線M4と上記絶縁膜PAの形成は省略される。
しかしながら、配線M3上にバンプ電極BPを形成するのではなく、本実施の形態のように、再配線M4上にバンプ電極BPを形成し、バンプ電極BPを再配線M4を介して配線M3に接続することが、より好ましい。その理由は、次の通りである。
すなわち、本実施の形態では、半導体基板SB上に、同種の金属材料からなる複数の配線層、ここでは第1配線層(M1)と第2配線層(M2)と第3配線層(M3)、を有する配線構造が形成されている。これら同種の金属材料からなる複数の配線層(M1,M2,M3)は、配線に適した金属材料を用いて形成し、好ましくはアルミニウム配線層からなる。しかしながら、バンプ電極を形成する下地の導電層としては、アルミニウム配線層よりも銅配線層の方が、より好適である。すなわち、配線M3上にバンプ電極BPを形成するよりも、本実施の形態のように銅を主成分とする(すなわち銅配線である)再配線M4上にバンプ電極BPを形成する方が、バンプ電極BPを形成しやすい。
そこで、本実施の形態では、半導体基板SB上に、同種の金属材料からなる複数の配線層(M1,M2,M3)を有する配線構造が形成され、その同種の金属材料からなる複数の配線層(M1,M2,M3)の全ての配線層に、ゲート配線(M1G,M2G,M3G)とソース配線(M1S,M2S,M3S)とドレイン配線(M1D,M2D,M3D)とを形成している。そして、同種の金属材料からなる複数の配線層(M1,M2,M3)のうちの最上層の配線層(M3)よりも上層に、それら複数の配線層(M1,M2,M3)とは異なる種類の金属材料からなる異種配線層(再配線M4)を形成している。具体的には、同種の金属材料からなる第1〜3配線層(M1,M2,M3)のうちの最上層の配線層である第3配線層(M3)よりも上層に、第1〜3配線層(M1,M2,M3)とは異なる種類の金属材料からなる異種配線層である第4配線層(M4)を形成している。
このため、本実施の形態では、ソース用バンプ電極BPSは、異種配線層である第4配線層(M4)に形成されたソース用再配線M4S(ソース用異種配線)上に形成され、そのソース用再配線M4S(ソース用異種配線)を介してソース配線M3Sに電気的に接続されている。また、ドレイン用バンプ電極BPDは、異種配線層である第4配線層(M4)に形成されたドレイン用再配線M4D(ドレイン用異種配線)上に形成され、そのドレイン用再配線M4D(ドレイン用異種配線)を介してドレイン配線M3Dに電気的に接続されている。
このように、本実施の形態では、第1〜3配線層(M1,M2,M3)とは異なる種類の金属材料からなる異種配線層(再配線M4)を形成して、その異種配線層(再配線M4)上にバンプ電極BPを形成する。これにより、第1〜3配線層(M1,M2,M3)にはそれらに相応しい配線材料を選択できるとともに、バンプ電極BPの下地として好適な材料により異種配線層(再配線M4)を形成することができる。これにより、半導体装置の総合的な性能や信頼性を向上させることができる。また、半導体装置の製造を容易かつ的確に行うことができるようになる。
また、再配線M4の厚み(T4)は、配線M1,M2,M3の各厚み(T1,T2,T3)よりも大きい(厚い)ことが好ましい。これにより、ソース用再配線M4Sおよびドレイン用再配線M4Dの各厚みを厚くすることができるため、ソース抵抗およびドレイン抵抗を低減することができる。また、再配線M4を銅配線として形成すれば、再配線M4上にバンプ電極BPを形成しやすくなるとともに、再配線M4の厚みを厚くしやすくなる。
図24〜図26は、第3および第4配線層の平面レイアウトの第4変形例の説明図である。図24には、第3配線層(M3)の平面レイアウトが示され、図25には、第4配線層(M4)の平面レイアウトが示され、図26には、図24と図25とを重ねたものが示されている。なお、図24の第3配線層(M3)の平面レイアウトは、上記図23と同じである。
バンプ電極BPは、上記開口部OP1とは平面視で重ならない位置に配置することが好ましい。すなわち、平面視において、バンプ電極BPは、再配線M4と配線M3との接続領域に重ならないことが好ましい。なお、平面視において、再配線M4と配線M3との接続領域は、開口部OP1と一致している。平面視において、バンプ電極BPが開口部OP1と重ならないようにすれば、すなわち、バンプ電極BPが再配線M4と配線M3との接続領域に重ならないようにすれば、バンプ電極BPの直下の領域では、再配線M4の下には絶縁膜IL4が存在することになる。これにより、バンプ電極BPに応力が加わったときに、その応力はバンプ電極BPの直下の再配線M4には伝わっても、絶縁膜IL4の存在により、そこから更に下層の配線M3には伝わりにくくなる。このため、バンプ電極BPに応力が加わったときに、その悪影響が生じるのを抑制または防止することができる。従って、半導体装置の信頼性を、より向上させることができる。
このため、図24〜図26の平面レイアウトでは、ソース用バンプ電極BPSは、ソース用開口部OP1Sとは平面視で重ならない位置に配置し、ドレイン用バンプ電極BPDは、ドレイン用開口部OP1Dとは平面視で重ならない位置に配置している。すなわち、平面視において、ソース用再配線M4Sとソース配線M3Sとの接続領域にソース用バンプ電極BPSが重ならないようにし、また、ドレイン用再配線M4Dとドレイン配線M3Dとの接続領域にドレイン用バンプ電極BPDが重ならないようにしている。これにより、ソース用バンプ電極BPSやドレイン用バンプ電極BPDに応力が加わったときに、その悪影響が生じるのを抑制または防止することができる。
しかしながら、図24〜図26の平面レイアウトでは、ソース用バンプ電極BPSを、ソース用開口部OP1Sとは平面視で重ならない位置に配置し、ドレイン用バンプ電極BPDを、ドレイン用開口部OP1Dとは平面視で重ならない位置に配置したことに伴い、ソース用開口部OP1Sとドレイン用開口部OP1Dの平面寸法(平面積)が小さくなってしまう。これは、ソース配線M3Sのうち、ソース用バンプ電極BPSを配置した平面領域には、ソース用開口部OP1Sを配置できず、ドレイン配線M3Dのうち、ドレイン用バンプ電極BPDを配置した平面領域には、ドレイン用開口部OP1Dを配置できないためである。
特に、本実施の形態では、第3配線層にゲート配線M3Gを設けた分、ソース配線M3Sやドレイン配線M3Dの平面寸法(平面積)が小さくなる虞があり、また、ドライバ回路領域DRに配線M3A,M3Bを形成した場合は、ソース配線M3Sやドレイン配線M3Dの平面寸法(平面積)が更に小さくなる虞がある。
しかしながら、ソース抵抗やドレイン抵抗の低減のためには、ソース用開口部OP1Sやドレイン用開口部OP1Dの平面寸法(平面積)は、大きくした方が好ましい。これを考慮した平面レイアウトが図27〜図29に示されている。
図27〜図30は、第3および第4配線層の平面レイアウトの第5変形例の説明図である。図27には、第3配線層(M3)の平面レイアウトが示され、図28には、第4配線層(M4)の平面レイアウトが示され、図29には、図27と図28とを重ねたものが示されている。また、図30は、図28のA8−A8線の位置での断面図にほぼ対応している。なお、図27の第3配線層(M3)の平面レイアウトは、上記図23および図24と同じである。
上記図24〜図26の平面レイアウトと同様に、図27〜図30の平面レイアウトにおいても、ソース用バンプ電極BPSは、ソース用開口部OP1Sとは平面視で重ならない位置に配置し、ドレイン用バンプ電極BPDは、ドレイン用開口部OP1Dとは平面視で重ならない位置に配置している。すなわち、平面視において、ソース用再配線M4Sとソース配線M3Sとの接続領域に、ソース用バンプ電極BPSが重ならないようにし、また、ドレイン用再配線M4Dとドレイン配線M3Dとの接続領域に、ドレイン用バンプ電極BPDが重ならないようにしている。これにより、ソース用バンプ電極BPSやドレイン用バンプ電極BPDに応力が加わったときに、その悪影響が生じるのを抑制または防止することができる。
なお、ソース用開口部OP1Sから露出するソース配線M3Sにソース用再配線M4Sが接続され、また、ドレイン用開口部OP1Dから露出するドレイン配線M3Dにドレイン用再配線M4Dが接続されている。このため、平面視において、ソース用再配線M4Sとソース配線M3Sとの接続領域は、ソース用開口部OP1Sと一致し、また、ドレイン用再配線M4Dとドレイン配線M3Dとの接続領域は、ドレイン用開口部OP1Dと一致している。このため、上記図24〜図26の平面レイアウトと図27〜図30の平面レイアウトでは、ソース用バンプ電極BPSがソース用開口部OP1Sと平面視で重ならないが、それは、平面視において、ソース用再配線M4Sとソース配線M3Sとの接続領域にソース用バンプ電極BPSが重ならないことに対応している。また、上記図24〜図26の平面レイアウトと図27〜図30の平面レイアウトでは、ドレイン用バンプ電極BPDがドレイン用開口部OP1Dと平面視で重ならないが、それは、平面視において、ドレイン用再配線M4Dとドレイン配線M3Dとの接続領域にドレイン用バンプ電極BPDが重ならないことに対応している。
しかしながら、上記図24〜図26の平面レイアウトとは異なり、図27〜図30の平面レイアウトでは、ソース用バンプ電極BPSは、第3配線層に形成された、ソース用バンプ電極BPSとは異なる電位の配線M3と平面視で重なっている。また、ドレイン用バンプ電極BPDは、第3配線層に形成された、ドレイン用バンプ電極BPDとは異なる電位の配線M3と平面視で重なっている。
別の見方をすると、図27〜図30の平面レイアウトでは、ソース用バンプ電極BPSは、第3配線層に形成された、ソース配線M3S以外の配線M3と平面視で重なっている。また、ドレイン用バンプ電極BPDは、第3配線層に形成された、ドレイン配線M3D以外の配線M3と平面視で重なっている。
つまり、ソース配線M3Sに接続されたソース用再配線M4Sを、ソース用バンプ電極BPSとは異なる電位の配線M3(あるいはソース配線M3S以外の配線M3)上にも延在させるとともに、ソース用再配線M4S上に形成したソース用バンプ電極BPSが、ソース用バンプ電極BPSとは異なる電位の配線M3(あるいはソース配線M3S以外の配線M3)と平面視で重なるようにしている。また、ドレイン配線M3Dに接続されたドレイン用再配線M4Dを、ドレイン用バンプ電極BPDとは異なる電位の配線M3(あるいはドレイン配線M3D以外の配線M3)上にも延在させるとともに、ドレイン用再配線M4D上に形成したドレイン用バンプ電極BPDが、ドレイン用バンプ電極BPDとは異なる電位の配線M3(あるいはドレイン配線M3D以外の配線M3)と平面視で重なるようにしている。
図27〜図30の場合は、ソース用バンプ電極BPSは、具体的には、配線M3Bに平面視で重なっており、この配線M3Bは、第3配線層に形成された配線M3であり、かつ、ソース用バンプ電極BPSとは異なる電位の配線M3(あるいはソース配線M3S以外の配線M3)である。また、図27〜図30の場合は、ドレイン用バンプ電極BPDは、具体的には、ゲート配線M3Gおよび配線M3Bに平面視で重なっており、このゲート配線M3Gおよび配線M3Bは、第3配線層に形成された配線M3であり、かつ、ドレイン用バンプ電極BPDとは異なる電位の配線M3(あるいはドレイン配線M3D以外の配線M3)である。
上記図24〜図26の平面レイアウトのように、ソース用バンプ電極BPSとソース配線M3Sとの重なり領域が大きいと、ソース用開口部OP1Sの面積(すなわちソース用再配線M4Sとソース配線M3Sの接続面積)が抑制されてしまう。また、ドレイン用バンプ電極BPDとドレイン配線M3Dとの重なり領域が大きいと、ドレイン用開口部OP1Dの面積(すなわちドレイン用再配線M4Dとドレイン配線M3Dの接続面積)が抑制されてしまう。
それに対して、図27〜図30の平面レイアウトでは、ソース用バンプ電極BPSが、ソース用バンプ電極BPSとは異なる電位の配線M3(あるいはソース配線M3S以外の配線M3)と平面視で重なるようにしたことで、ソース用バンプ電極BPSとソース配線M3Sとの重なり領域の面積を小さくするか、あるはゼロにすることができる。これにより、ソース用開口部OP1Sの面積を大きくすることができ、ソース用再配線M4Sとソース配線M3Sの接続面積を大きくすることができる。従って、ソース抵抗を、より低減することができる。また、ドレイン用バンプ電極BPDが、ドレイン用バンプ電極BPDとは異なる電位の配線M3(あるいはドレイン配線M3D以外の配線M3)と平面視で重なるようにしたことで、ドレイン用バンプ電極BPDとドレイン配線M3Dとの重なり領域の面積を小さくするか、あるはゼロにすることができる。これにより、ドレイン用開口部OP1Dの面積を大きくすることができ、ドレイン用再配線M4Dとドレイン配線M3Dの接続面積を大きくすることができる。従って、ドレイン抵抗を、より低減することができる。
また、ソース用バンプ電極BPSとは異なる電位の配線M3(あるいはソース配線M3S以外の配線M3)と平面視で重なるようにソース用バンプ電極BPSを配置すれば、ソース用バンプ電極BPSの配置位置の自由度を高めることができる。また、ドレイン用バンプ電極BPDとは異なる電位の配線M3(あるいはドレイン配線M3D以外の配線M3)と平面視で重なるようにドレイン用バンプ電極BPDを配置すれば、ドレイン用バンプ電極BPDの配置位置の自由度を高めることができる。これにより、半導体装置CPを搭載する配線基板(上記配線基板PCに相当)の設計の自由度も高めることができる。
なお、ゲート配線M3Gおよび配線M3Bは、ソース用バンプ電極BPSとは異なる電位の配線M3(あるいはソース配線M3S以外の配線M3)であり、かつ、ドレイン用バンプ電極BPDとは異なる電位の配線M3(あるいはドレイン配線M3D以外の配線M3)でもある。また、配線M3Aおよびソース配線M3Sは、ドレイン用バンプ電極BPDとは異なる電位の配線M3(あるいはドレイン配線M3D以外の配線M3)である。また、ドレイン配線M3Dは、ソース用バンプ電極BPSとは異なる電位の配線M3(あるいはソース配線M3S以外の配線M3)である。
図31および図32は、第3および第4配線層の平面レイアウトの第6変形例の説明図である。図31には、第3配線層(M3)の平面レイアウトが示され、図32には、第4配線層(M4)の平面レイアウトが示されている。図31と図32とを重ねた場合の図は、図面が見づらくなるため示していないが、ドレイン用バンプ電極BPDとドレイン用開口部OP1Dとソース用開口部OP1Sとについては、図32だけでなく、図31にも示している。このため、第3配線層(M3)と第4配線層(M4)とドレイン用バンプ電極BPDとドレイン用開口部OP1Dとソース用開口部OP1Sとの相対的な位置関係については、図31と図32とを比べて見ることで、理解することができる。
ソース配線M3S、ドレイン配線M3D、ゲート配線M3Gおよび配線M3A,M3Bの平面レイアウトについては、図31の場合も、上記図23、図24およびと図27の場合と基本的には同じである。
図31および図32の平面レイアウトでは、複数のドレイン配線M3Dに対して、共通のドレイン用再配線M4Dが接続されている。すなわち、複数のドレイン配線M3Dに対して、1つの(一繋がりの)ドレイン用再配線M4Dが設けられている。そして、その1つのドレイン用再配線M4Dが複数のドレイン配線M3Dのそれぞれの一部と平面視で重なっており、ドレイン用再配線M4Dと各ドレイン配線M3Dとの重なり領域にドレイン用開口部OP1Dが配置され、各ドレイン用開口部OP1Dでドレイン用再配線M4Dが各ドレイン配線M3Dと接して電気的に接続されている。これにより、複数のドレイン配線M3Dが、共通のドレイン用再配線M4Dに電気的に接続されている。
そして、図31および図32の平面レイアウトでは、複数のドレイン配線M3Dに接続された共通のドレイン用再配線M4D上に、複数のドレイン用バンプ電極BPDが形成されている。これにより、1つの(共通の)ドレイン用再配線M4D上に形成された複数のドレイン用バンプ電極BPDは、その1つの(共通の)ドレイン用再配線M4Dを介して、複数のドレイン配線M3Dに電気的に接続されている。
上記図27〜図30の平面レイアウトの場合と同様に、図31および図32の平面レイアウトの場合も、複数のドレイン用バンプ電極BPDが形成されているが、それら複数のドレイン用バンプ電極BPDは、ドレイン用バンプ電極BPDとは異なる電位の配線M3(あるいはドレイン配線M3D以外の配線M3)と平面視で重なるドレイン用バンプ電極BPDを含んでいる。具体的には、図27〜図30の場合は、ゲート配線M3Gおよびソース配線M3Sに平面視で重なるドレイン用バンプ電極BPDや、ソース配線M3Sおよび配線M3A,M3Bに平面視で重なるドレイン用バンプ電極BPDがある。これらソース配線M3Sおよび配線M3A,M3Bは、第3配線層に形成された配線M3であり、かつ、ドレイン用バンプ電極BPDとは異なる電位の配線M3(あるいはドレイン配線M3D以外の配線M3)である。これにより、上記図27〜図30を参照して説明したのと基本的には同様の効果を得ることができる。
なお、図31および図32には、ソース用バンプ電極BPSは示されていないが、実際には図32に示される領域よりも外側(例えば図32の右側領域)にもソース用再配線M4Sが延在し、そのソース用再配線M4S上にソース用バンプ電極BPSが配置されている。すなわち、複数のソース配線M3Sに対して、1つの(共通の)ソース用再配線M4Sが接続され、その1つの(共通の)ソース用再配線M4S上に複数のソース用バンプ電極BPSが形成され、それら複数のソース用バンプ電極BPSは、その1つの(共通の)ソース用再配線M4Sを介して、複数のソース配線M3Sに電気的に接続されている。そして、それら複数のソース用バンプ電極BPSは、ドレイン用バンプ電極BPDとは異なる電位の配線M3(あるいはドレイン配線M3D以外の配線M3)と平面視で重なるソース用バンプ電極BPSを含んでいる。
図33および図34は、半導体装置(半導体チップ)CP全体の平面レイアウトの一例を示す平面図である。図33には、半導体装置CPに形成された回路ブロックのレイアウトの一例が示されており、図34には、図33の回路ブロックのレイアウトを採用した場合のバンプ電極BPのレイアウトの一例が示されている。
図33のレイアウトの場合、半導体装置CPには、制御回路形成領域CRと、ドライバ回路領域DR11,DR12と、LDMOSFET形成領域LR11,LR12a,LR12bとが設けられている。
ドライバ回路領域DR11,DR12は、それぞれ上記ドライバ回路領域DRに対応するものである。但し、ドライバ回路領域DR11は、上記ドライバ回路DR1が形成されたドライバ回路領域DRであり、ドライバ回路領域DR12は、上記ドライバ回路DR2が形成されたドライバ回路領域DRである。また、制御回路形成領域CRは、上記制御回路CCのうち、ドライバ回路DR1,DR2以外の部分(例えば上記制御回路CTC)が形成された領域である。また、LDMOSFET形成領域LR11,LR12a,LR12bは、それぞれ上記LDMOSFET形成領域LRに対応するものである。
但し、LDMOSFET形成領域LR11は、パワーMOSトランジスタQHを構成する複数の単位LDMOSFET10aが形成されたLDMOSFET形成領域LRであり、LDMOSFET形成領域LR12a,LR12bは、パワーMOSトランジスタQLを構成する複数の単位LDMOSFET10aが形成されたLDMOSFET形成領域LRである。LDMOSFET形成領域LR11に形成された複数の単位LDMOSFET10aが並列に接続されることにより、パワーMOSトランジスタQHが形成され、LDMOSFET形成領域LR12a,LR12bに形成された複数の単位LDMOSFET10aが並列に接続されることにより、パワーMOSトランジスタQLが形成されている。すなわち、LDMOSFET形成領域LR11には、互いに並列に接続されてパワーMOSトランジスタQHを構成する複数の単位LDMOSFET10aが形成されており、また、LDMOSFET形成領域LR12a,LR12bには、互いに並列に接続されてパワーMOSトランジスタQLを構成する複数の単位LDMOSFET10aが形成されている。
図33の場合、パワーMOSトランジスタQHが形成された領域であるLDMOSFET形成領域LR11と、パワーMOSトランジスタQHを制御するドライバ回路DR1が形成された領域であるドライバ回路領域DR11とが、隣り合うように(具体的にはY方向に隣り合うように)配置されている。また、パワーMOSトランジスタQLを制御するドライバ回路DR2が形成された領域であるドライバ回路領域DR12を挟むように、パワーMOSトランジスタQLが形成された領域であるLDMOSFET形成領域LR12a,LR12bが配置されている。
各LDMOSFET形成領域LR11,LR12a,LR12bには、複数の単位LDMOSFET10a、ソース配線M1S,M2S,M3S、ドレイン配線M1D,M2D,M3D、ゲート配線M1G,M2G,M3GおよびプラグP1S,P1D,P1G,P2S,P2D,P2G,P3S,P3D,P3Gが形成されている。これらの構成およびレイアウトについては、上述したLDMOSFET形成領域LRにおける構成およびレイアウトを適用することができる。
従って、各LDMOSFET形成領域LR11,LR12a,LR12bにおいて、そこに形成された複数の単位LDMOSFET10aのソース領域(n+型半導体領域SR)同士は、ソース配線M1S,M2S,M3Sを介して互いに電気的に接続され、ドレイン領域(n+型半導体領域HD)同士はドレイン配線M1D,M2D,M3Dを介して互いに電気的に接続されている。
すなわち、LDMOSFET形成領域LR11に形成された複数の単位LDMOSFET10aのソース領域同士は、LDMOSFET形成領域LR11に形成されたソース配線M1S,M2S,M3Sを介して互いに電気的に接続され、ドレイン領域同士は、LDMOSFET形成領域LR11に形成されたドレイン配線M1D,M2D,M3Dを介して互いに電気的に接続されている。また、LDMOSFET形成領域LR12aに形成された複数の単位LDMOSFET10aのソース領域同士は、LDMOSFET形成領域LR12aに形成されたソース配線M1S,M2S,M3Sを介して互いに電気的に接続され、ドレイン領域同士は、LDMOSFET形成領域LR12aに形成されたドレイン配線M1D,M2D,M3Dを介して互いに電気的に接続されている。また、LDMOSFET形成領域LR12bに形成された複数の単位LDMOSFET10aのソース領域同士は、LDMOSFET形成領域LR12bに形成されたソース配線M1S,M2S,M3Sを介して互いに電気的に接続され、ドレイン領域同士は、LDMOSFET形成領域LR12bに形成されたドレイン配線M1D,M2D,M3Dを介して互いに電気的に接続されている。
そして、LDMOSFET形成領域LR11に形成された複数のゲート電極GEは、LDMOSFET形成領域LR11に形成されたゲート配線M1G,M2G,M3Gを介して互いに電気的に接続されるとともに、ドライバ回路領域DR11に形成されているドライバ回路DR1に接続されている。また、LDMOSFET形成領域LR12aに形成された複数のゲート電極GEは、LDMOSFET形成領域LR12aに形成されたゲート配線M1G,M2G,M3Gを介して互いに電気的に接続されるとともに、ドライバ回路領域DR12に形成されているドライバ回路DR2に接続されている。また、LDMOSFET形成領域LR12bに形成された複数のゲート電極GEは、LDMOSFET形成領域LR12bに形成されたゲート配線M1G,M2G,M3Gを介して互いに電気的に接続されるとともに、ドライバ回路領域DR12に形成されているドライバ回路DR2に接続されている。
なお、LDMOSFET形成領域LR12aとLDMOSFET形成領域LR12bとには、どちらもパワーMOSトランジスタQL用の複数の単位LDMOSFET10aが形成されており、両領域(LR12a,LR12b)の複数の単位LDMOSFET10aが並列に接続されることにより、パワーMOSトランジスタQLが形成される。
このため、LDMOSFET形成領域LR12aに形成されたソース配線M3Sと、LDMOSFET形成領域LR12bに形成されたソース配線M3Sとは、LDMOSFET形成領域LR12a,LR12bの両方にわたって延在する共通のソース用再配線M4Sを介して電気的に接続されている。これにより、LDMOSFET形成領域LR12aの複数の単位LDMOSFET10aのソース領域と、LDMOSFET形成領域LR12bの複数の単位LDMOSFET10aのソース領域とは、LDMOSFET形成領域LR12a,LR12bのそれぞれに形成されたソース配線M1S,M2S,M3Sと、共通のソース用再配線M4Sとを介して互いに電気的に接続される。
また、LDMOSFET形成領域LR12aに形成されたドレイン配線M3Dと、LDMOSFET形成領域LR12bに形成されたドレイン配線M3Dとは、LDMOSFET形成領域LR12a,LR12bの両領域にわたって延在する共通のドレイン用再配線M4Dを介して電気的に接続されている。これにより、LDMOSFET形成領域LR12aの複数の単位LDMOSFET10aのドレイン領域と、LDMOSFET形成領域LR12bの複数の単位LDMOSFET10aのドレイン領域とは、LDMOSFET形成領域LR12a,LR12bのそれぞれに形成されたドレイン配線M1D,M2D,M3Dと、共通のドレイン用再配線M4Dとを介して互いに電気的に接続される。
また、LDMOSFET形成領域LR12aに形成されたゲート配線M1G,M2G,M3Gと、LDMOSFET形成領域LR12bに形成されたゲート配線M1G,M2G,M3Gとは、第1〜第3配線層(配線M1,M2,M3)のうちのいずれか1層以上の配線(M1,M2,M3)を介して、電気的に接続されている。これにより、LDMOSFET形成領域LR12aに形成された複数のゲート電極GEと、LDMOSFET形成領域LR12bに形成された複数のゲート電極GEとは、LDMOSFET形成領域LR12a,LR12bのそれぞれに形成されたゲート配線M1G,M2G,M3Gと、第1〜第3配線層(配線M1,M2,M3)のうちの1層以上の配線とを介して、互いに電気的に接続される。
また、上記図1の回路図からも分かるように、パワーMOSトランジスタQHのソースとパワーMOSトランジスタQLのドレインとは電気的に接続されている。このため、LDMOSFET形成領域LR11に形成されたソース配線M3Sと、LDMOSFET形成領域LR12a,LR12bに形成されたドレイン配線M3Dとは、LDMOSFET形成領域LR11,LR12a,LR12bにわたって延在する再配線M4を介して電気的に接続されている。この再配線M4は、パワーMOSトランジスタQH用のソース用再配線M4SとパワーMOSトランジスタQL用のドレイン用再配線M4Dとを兼ねた共通の再配線M4である。これにより、LDMOSFET形成領域LR11の複数の単位LDMOSFET10aのソース領域と、LDMOSFET形成領域LR12a,LR12bの複数の単位LDMOSFET10aのドレイン領域とは、LDMOSFET形成領域LR11のソース配線M1S,M2S,M3Sと、LDMOSFET形成領域LR12a,LR12bのドレイン配線M1D,M2D,M3Dと、再配線M4とを介して、互いに電気的に接続される。
なお、LDMOSFET形成領域LR11に形成されているゲート電極GEとLDMOSFET形成領域LR12a,LR12bに形成されているゲート電極GEとは、導体では繋がっていない。また、LDMOSFET形成領域LR11に形成されているドレイン領域とLDMOSFET形成領域LR12a,LR12bに形成されているソース領域とは、導体では繋がっていない。また、LDMOSFET形成領域LR11に形成されているソース領域とLDMOSFET形成領域LR12a,LR12bに形成されているソース領域とは、導体では繋がっていない。また、LDMOSFET形成領域LR11に形成されているドレイン領域とLDMOSFET形成領域LR12a,LR12bに形成されているドレイン領域とは、導体では繋がっていない。
図34では、半導体装置CPにおけるバンプ電極BPのレイアウトの一例が示されている。図34において、符号Dを付したバンプ電極BPは、パワーMOSトランジスタQHのドレイン(すなわちLDMOSFET形成領域LR11の複数のドレイン領域)に接続されたドレイン用バンプ電極BPDに対応している。この符号Dを付したバンプ電極BPは複数設けられており、共通のドレイン用再配線M4D上に形成され、その共通のドレイン用再配線M4Dを介して、LDMOSFET形成領域LR11に形成された複数のドレイン配線M3Dに電気的に接続されている。
また、図34において、符号Sを付したバンプ電極BPは、パワーMOSトランジスタQLのソース(すなわちLDMOSFET形成領域LR12a,LR12bの複数のソース領域)に接続されたソース用バンプ電極BPSに対応している。この符号Sを付したバンプ電極BPは複数設けられており、共通のソース用再配線M4S上に形成され、その共通のソース用再配線M4Sを介して、LDMOSFET形成領域LR12a,LR12bに形成された複数のソース配線M3Sに電気的に接続されている。
また、図34において、符号SDを付したバンプ電極BPは、パワーMOSトランジスタQHのソース(すなわちLDMOSFET形成領域LR11の複数のソース領域)に接続されたソース用バンプ電極BPSと、パワーMOSトランジスタQLのドレイン(すなわちLDMOSFET形成領域LR12a,12bの複数のドレイン領域)に接続されたドレイン用バンプ電極BPDとを兼ねている。この符号SDを付したバンプ電極BPは複数設けられており、パワーMOSトランジスタQH用のソース用再配線M4SとパワーMOSトランジスタQL用のドレイン用再配線M4Dとを兼ねた共通の再配線(M4)上に形成されている。そして、符号SDを付した複数のバンプ電極BPは、その共通の再配線(M4)を介して、LDMOSFET形成領域LR11に形成された複数のソース配線M3SとLDMOSFET形成領域LR12a,LR12bに形成された複数のドレイン配線M3Dに電気的に接続されている。
図33および図34に示されるようなレイアウトを有する半導体装置CPにおいても、上記図2〜図32を参照して説明したような構成を適用することで、上述したような効果を得ることができる。
以上、本発明者によってなされた発明をその実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることは言うまでもない。