JP6292984B2 - 光通信線路切替装置及び方法 - Google Patents

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Description

この発明は、二重化された光ファイバ通信線路の切替えを行う光通信線路切替装置及び方法に関する。
光通信線路を二重化し、一方の光通信線路の通信に異常が起きた場合に、通信光の瞬断を起こすことなく当該光通信線路を他方の通信線路に切替えることで通信サービスを維持する技術が知られている(例えば特許文献1を参照)。この技術は、例えば、二重化された光通信線路のうち、一方の光通信線路の信号光の波長を他方の光通信線路とは異なる波長に変換し、試験パルス光により各通信経路の光路長差を測定して、その測定結果に基づいて光路長が互いに一致するように光路長を制御する。そして、試験パルス光による各通信線路の光パワーレベル差を測定して、その光パワーレベル差が許容範囲となるように、光通信線路の光パワーレベルを調整することにより実現される。
ところで、上記二重化光伝送システムを実現するには、提供中の通信サービスに影響を及ぼさないように線路を切り替える必要がある。この要求に応えるために本発明者等は短瞬断切替方式を提案している。短瞬断切替方式は、光ファイバを破断する限界近くまで曲げることで放射光の結合効率を向上させ、その状態を機械的に瞬時に形成する仕組みを構成することで、光ファイバを切断することなく通信路の切替えを行うものである(例えば非特許文献1を参照)。
特開2012−253418号公報
東裕司、「光ファイバ技術研究最前線」、NTT技術ジャーナル、2013年2月号42頁
しかし短瞬断切替方式には以下のような解決すべき課題がある。すなわち、短瞬断切替方式では、光ファイバを曲げるのに要する時間が通信サービスの遮断時間となる。例えばV系サービスでは、遮断時間が10マイクロ秒未満であればブロックノイズが生じないため、通信サービスの遮断時間をこれ以下にすることが望ましい。しかし、通信サービスの遮断時間を短くするには光ファイバを高速で大角度に曲げる必要がある。光ファイバにはその剛性から高速に曲げるには限界があり、ダメージを与えずに10マイクロ秒で光ファイバを90度曲げられるかどうか、技術的に不明である。
この発明は上記事情に着目してなされたもので、その目的とするところは、高速でかつ信頼性の高い無瞬断切替を可能にする光通信線路切替装置及び方法を提供することにある。
上記目的を達成するためにこの発明の1つの観点は、以下のような態様を備える。
(1)通信線路を、光ファイバを用いた第1の光通信線路から光ファイバを用いた第2の光通信線路に切り替える光通信線路切替装置にあって、前記第1の光通信線路と第2の光通信線路との切替地点に配置され、第1の光通信線路と第2の光通信線路との間で当該各光通信線路を流通する上り及び下りの各通信光をそれぞれ合分波する光合分波部と、前記第1の光通信線路中に介在配置され、当該第1の光通信線路を流通する上り及び下りの各通信光を導通又は遮断する第1のスイッチ部と、前記第2の光通信線路中に介在配置され、当該第2の光通信線路を流通する上り及び下りの各通信光を導通又は遮断する第2のスイッチ部と、前記第2の光通信線路を流通する上り及び下りの各通信光の強度をそれぞれ測定する光強度測定部と、前記第1及び第2のスイッチ部、及び前記光強度測定部に接続された制御部とを具備する。
前記光合分波器は、第1のブロックに形成された円弧状をなす凹曲面と、第2のブロックに形成された前記凹曲面と形状およびサイズが対応する凸曲面との間に、第1の光通信線路の光ファイバを挟み込むことで当該光ファイバに円弧状の曲げ部を形成し、かつ前記第1のブロックに設けられた空隙部に第2の光通信線路の光ファイバを挿入してその先端部を前記曲げ部に対向させることで、前記第1の光通信線路の曲げ部から放射される通信光を前記第2の光通信線路に入射させる側方光入出力機構を用い、かつこの側方光入出力機構を、前記曲げ部の曲率半径をR、曲げ中心角をθ 1 、前記第1及び第2のブロックにより前記第1の光通信線路の光ファイバに印加される圧力をPa、前記第1の光通信線路の光ファイバに対する第2の光通信線路の光ファイバの偏角をθ 2 とするとき、1.7≦R≦2mm、θ 1 =20度、Pa=0.58MPa、θ 2 =9度の設定条件を満たすように構成される。
そして前記制御部により、前記第2のスイッチ部を制御して前記第2の光通信線路を遮断状態に設定した状態で、前記光強度測定部により得られる、前記第2の光通信線路を流通する上り及び下りの各通信光の強度の測定値が、予め設定したしきい値以上であるか否かを判定する。そして、前記上り及び下りの各通信光の強度の測定値がしきい値以上であると判定された場合に、前記第1及び第2のスイッチ部をそれぞれ制御して、前記第2の光通信線路を遮断状態から導通状態に遷移させると共に、前記第1の光通信線路を導通状態から遮断状態に遷移させるようにしたものである。
(2)(1)において、前記光合分波部は、前記第1の光通信線路上の局舎側及び加入者側の2箇所の切替地点にそれぞれ配置され、前記第1の光通信線路の光ファイバに曲げ部を形成する第1及び第2の側方光入出力機構からなり、かつ前記第2の光通信線路上の、前記第1及び第2の側方光入出力機構と前記光強度測定部との間には、それぞれ前記第1及び第2の側方光入出力機構から前記第2の光通信線路へ分岐された通信光の光強度を増幅する第1及び第2の光増幅器をさらに配設すると共に、この第1及び第2の光増幅器の増幅利得を前記光強度測定部の測定値に基づいて可変制御するようにしたものである。
)(1)において、前記光合分波部として、動力機構部の動作により前記第1の光通信線路の光ファイバに曲げ部を形成する側方光入出力機構を用い、前記制御部により、前記側方光入出力機構の動力機構部を動作させて前記第1の光通信線路の光ファイバに曲げ部を形成するようにしたものである。
)()において、線路の光ファイバの先端部に屈折率分布型レンズを取着するか、または前記第2の光通信線路の光ファイバの先端部と前記第1の光通信線路の光ファイバの曲げ部との間に屈折率分布型レンズを介在配置するようにしたものである。
)()において、前記第1の光通信線路の光ファイバが、複数本の単心光ファイバを一体化したテープ心線により構成される場合に、前記第1及び第2のブロックはそれぞれ前記複数本の単心光ファイバの各々に対応する複数対の凹曲面および凸曲面を備えるようにしたものである。
(6)それぞれ光ファイバを用いた第1及び第2の光通信線路の切替点に光合分波部を配置すると共に、前記第1及び第2の光通信線路中にそれぞれ第1及び第2のスイッチ部を介在配置し、かつ前記光合分波器は、第1のブロックに形成された円弧状をなす凹曲面と、第2のブロックに形成された前記凹曲面と形状およびサイズが対応する凸曲面との間に、第1の光通信線路の光ファイバを挟み込むことで当該光ファイバに円弧状の曲げ部を形成し、かつ前記第1のブロックに設けられた空隙部に第2の光通信線路の光ファイバを挿入してその先端部を前記曲げ部に対向させることで、前記第1の光通信線路の曲げ部から放射される通信光を前記第2の光通信線路に入射させる側方光入出力機構を用い、かつこの側方光入出力機構を、前記曲げ部の曲率半径をR、曲げ中心角をθ 1 、前記第1及び第2のブロックにより前記第1の光通信線路の光ファイバに印加される圧力をPa、前記第1の光通信線路の光ファイバに対する第2の光通信線路の光ファイバの偏角をθ 2 とするとき、1.7≦R≦2mm、θ 1 =20度、Pa=0.58MPa、θ 2 =9度の設定条件を満たすように構成された装置が実行する光通信線路切替方法にあって、前記第2のスイッチ部を制御して、前記第2の光通信線路を遮断状態に設定する工程と、前記第2の光通信線路が遮断状態に設定された状態で、前記第2の光通信線路を流通する上り及び下りの各通信光の強度を測定し、その測定値が予め設定したしきい値以上であるか否かをする工程と、前記上り及び下りの各通信光の強度の測定値がしきい値以上であると判定された場合に、前記第1及び第2のスイッチ部をそれぞれ制御して、前記第2の光通信線路を遮断状態から導通状態に遷移させると共に、前記第1の光通信線路を導通状態から遮断状態に遷移させる工程とを備える。
)()において、前記光合分波部が、動力機構部の動作により前記第1の光通信線路の光ファイバに曲げ部を形成する側方光入出力機構からなる場合に、前記側方光入出力機構の動力機構部を動作させて前記第1の光通信線路の光ファイバに曲げ部を形成する工程をさらに備える。
(1)及び(6)によれば、第1の光通信線路を流通する上り及び下りの各通信光が光合分波部を介して第2の光通信線路に流入している状態で、当該各信号光の光強度が測定され、当該各光強度の測定値がいずれもしきい値以上となった場合に、第2の光通信線路が導通状態に、また第1の光通信線路が遮断状態にそれぞれ設定される。このため、第1の光通信線路から第2の光通信線路への線路切替えを、光合分波部による切替時間に依存せずに高速に、かつ無瞬断で行うことが可能となる。
また、第1の光通信線路の光ファイバの曲げ部の曲率半径Rが1.7≦R≦2mm、曲げ中心角θ 1 がθ 1 =20度、印加圧力PaがPa=0.58MPa、第1の光通信線路の光ファイバに対する第2の光通信線路の光ファイバの偏角θ 2 がθ 2 =9度となるように、第1及び第2のブロックの形状および寸法が設定される。したがって、第1の光通信線路の光ファイバと第2の光通信線路の光ファイバとの間で、例えば波長1.31μm〜1.55μmにおいて、結合効率−20dBおよび挿入損失−2dB未満を両立した光分岐を実現することができる。
(2)によれば、第1の光通信線路上の局舎側及び加入者側の2箇所の切替地点にそれぞれ第1及び第2の側方光入出力機構を配置した場合でも、側方光入出力機構により第1の通信線路から第2の通信線路に分岐された通信光は、光増幅器により所定のレベルに増幅されて光強度測定部に入力される。このため、側方光入出力機構により分岐された信号光の光強度が低い場合でも、光強度測定部では当該信号光の光強度を確実に検出することが可能となり、その検出結果に基づいて光通信線路の切替制御を確実に行うことが可能となる。
)及び(7)によれば、光合分波部として、動力機構部の動作により第1の光通信線路の光ファイバに曲げ部を形成する側方光入出力機構を用いる場合に、曲げ部の形成が制御部の制御の下で自動的に行われる。このため、操作者の熟練に頼ることなく信頼性の高い曲げ形成を行うことができる。
)によれば、第1の光通信線路の光ファイバの曲げ部から放射される通信光が屈折率分布型レンズにより集光されて第2の光通信線路の光ファイバの先端部に入射される。このため、結合効率をさらに高めることが可能となる。
)によれば、第1の光ファイバが、複数本の単心光ファイバを一体化したテープ心線により構成される場合に、個々の単心光ファイバに対しそれぞれ確実に曲げ部を形成することが可能となる
すなわちこの発明の一観点によれば、高速でかつ信頼性の高い無瞬断切替を可能にする光通信線路切替装置及び方法を提供することができる。
この発明の第1の実施形態に係る光通信線路切替装置の構成を示すブロック図。 図1に示した光通信線路切替装置で使用する側方光入出力機構の構造を示すもので、(a)は側断面図、(b)は(a)のA−A′断面図。 光ファイバを角度90度、曲率2mmの条件で曲げた場合の光の放射状態と、プローブファイバの配置位置の一例を示す図。 図3に示した光ファイバの曲げ始め位置から20度の領域を拡大して示した図。 図4に示した曲げ始めから20度の領域における挿入損失特性の測定結果の一例を示す図。 曲げ角度90度、曲率2mmの条件で、波長を変化させたときの結合効率の測定結果の一例を示す図。 曲げ角度20度の領域における挿入損失の圧力依存性の計測結果の一例を示す図。 設定条件による判定結果の一覧を示す図。 図1に示した光通信線路切替装置の制御ユニットによる制御処理の手順と処理内容を示すフローチャート。 この発明の第2の実施形態に係る光通信線路切替装置の構成を示すブロック図。 この発明の第3の実施形態に係る光通信線路切替装置で使用する側方光入出力機構の構造を示すもので、(a)は側断面図、(b)は(a)のA−A′断面図。 テープ心線と間欠テープ心線の構成の一例を示すもので、(a)はテープ心線の横断面図、(b)は間欠テープ心線の斜視図。 この発明の第4の実施形態に係る光通信線路切替装置において、光線路としてテープ心線または間欠テープ心線を使用する場合の構成と設定手順の実施例1を示す図。 この発明の第4の実施形態に係る光通信線路切替装置において、光線路としてテープ心線または間欠テープ心線を使用する場合の構成の実施例2を示す図。 この発明の第4の実施形態に係る光通信線路切替装置において、光線路としてテープ心線または間欠テープ心線を使用する場合の構成と設定手順の実施例3を示す図。 図15に示した側方光入出力機構に使用するファイバコリメータアレイの構造の一例を示す図。 図15に示した側方光入出力機構の構造を示す断面図。
以下、図面を参照してこの発明に係わる実施形態を説明する。
[第1の実施形態]
(構成)
二重化光伝送システムは、局舎内に設けられた局側伝送装置(OLT;Optical Line Terminal)(図示せず)と、加入者宅内に設けられた加入者側伝送装置(ONU;Optical Network Unit)(図示せず)との間に現用光線路光ファイバを敷設すると共に、当該現用光線路光ファイバと並行して迂回光線路光ファイバを敷設する。そして、現用光線路光ファイバと迂回光線路光ファイバとを、光通信線路切替装置により切り替えるように構成される。
図1はこの発明の第1の実施形態に係る光通信線路切替装置の構成を示すブロック図であり、図中3は現用光線路光ファイバ、4は迂回光線路光ファイバをそれぞれ示している。局舎内には所内光カプラ101が設置される。所内光カプラ101は、現用光線路光ファイバ3と迂回光線路光ファイバ4とを分岐結合する。
これに対し、現用光線路光ファイバ3の加入者宅側の任意の位置には、光合分波部としての側方光入出力機構1が配置される。側方光入出力機構1は、現用光線路光ファイバ3に対し曲げを与え、この曲げ部の側面に迂回光線路光ファイバ4のプローブを突き当てることで通信光を入出力する。この側方光入出力機構1の詳細は後述する。
また、上記現用光線路光ファイバ1にはファイバ切断機構102が介在配置される。ファイバ切断機構102は、通信線路を現用光線路光ファイバ3から迂回光線路光ファイバ4に切り替える際に、現用光線路光ファイバ3を流通する通信光を遮断するために用いられる。
一方、迂回光線路光ファイバ4には光中継装置が介在配置される。光中継装置は、迂回光線路光ファイバ4上に光スイッチ機構104及び光増幅ユニット104を配置すると共に、上記光スイッチ機構103のOLT側及びONU側にそれぞれ光モニタ部105,106を配置し、さらに制御ユニット107を設けたものとなっている。
光スイッチ機構104は、通信線路を現用光線路光ファイバ3から迂回光線路光ファイバ4に切り替える際に、迂回光線路光ファイバ4を遮断状態から導通状態に切り替えるために用いられる。光増幅ユニット104は、迂回光線路光ファイバ4上を流通する通信光を増幅する機能を有する。OLT側及びONU側の各光モニタ部105,106は、それぞれ迂回光線路光ファイバ4上を流通する下り通信光及び上り通信光の通信光強度を検出し、その検出値を制御ユニット107へ出力する。
制御ユニット107は例えばCPU(Central Processing Unit)を有し、プログラムメモリに格納されたプログラムを上記CPUに実行させることにより、次の通信線路切替制御を実行する。
(1) 通信線路を現用光線路光ファイバ3から迂回光線路光ファイバ4に切り替える際に、上記OLT側及びONU側の各光モニタ部105,106から出力される通信光強度の検出値をそれぞれ予め設定したしきい値と比較する。そして、両検出値がいずれもしきい値以上となった時点で、ファイバ切断機構102及び光スイッチ機構103に対し同期して切替制御信号を与え、これによりファイバ切断機構102及び光スイッチ機構103をそれぞれ遮断状態及び導通状態となるように制御する。
(2) 通信線路が現用光線路光ファイバ3から迂回光線路光ファイバ4に切り替えられた状態で、上記OLT側及びONU側の各光モニタ部105,106から出力される通信光強度の検出値を監視し、上記しきい値以上を維持していない場合にアラームを発生する。
一方、上記側方光入出力機構1は次のように構成される。図2はその構成を示すもので、(a)は側断面図、(b)は(a)のA−A′断面図である。
凹型円筒面ブロック1Aは、所定の厚さを持った樹脂ブロック11を備える。樹脂ブロック11は、紫外線(UV)光を透過するための透光性を有したもので、例えばアクリル樹脂により構成される。なお、樹脂ブロックの代わりにガラスブロックを用いて構成してもよい。
樹脂ブロック11の上面には、円弧状をなす凹曲面部12が形成されている。この凹曲面部12は、1本のファイバ心線からなる現用光線路光ファイバ3に曲げ部31を形成するためのもので、曲率半径が現用光線路光ファイバ3に形成すべき曲げ部31の曲率に対応して予め定められている。また、凹型円筒面ブロック1Aの凹曲面部12の底部には図2(b)に示すように案内溝14が形成されている。案内溝14は、V字型の溝の底部にU字型の溝を形成したもので、このU字型の溝の径は現用光線路の光ファイバ3の外径より若干大きな値に設定される。この案内溝14は、凹型円筒面ブロック1Aと後述する凸型円筒面ブロック2Aにより光ファイバ3を挟み込む際に、当該光ファイバ3の位置を規定するために用いられる。
一方、凸型円筒面ブロック2Aは上記凹型円筒面ブロック1Aと同様に樹脂ブロック21からなり、当該樹脂ブロック21の下面部には円弧状の凸曲面22が形成されている。この円弧状の凸曲面部22は、その径が上記凹型円筒面ブロック1Aの凹曲面部12の径より現用光線路の光ファイバ3の外径に相当する分だけ小さな値に設定されている。すなわち、凸型円筒面ブロック2Aの凸曲面部22と上記凹型円筒面ブロック1Aの凹曲面部12との間で現用光線路光ファイバ3を挟み込むことで、当該現用光線路光ファイバ3に所定の曲率の曲げ部31を形成することができるようになっている。
また、上記樹脂ブロック11の一側面には空隙部13が設けられている。この空隙部13は、縦横の寸法が迂回光線路光ファイバ4の径より十分大きく設定されている。また空隙部13の最奥部は上記凹曲面部12へ貫通しており、これにより迂回光線路光ファイバ4の先端部を現用光線路光ファイバ3の曲げ部31に当接させることが可能になっている。
上記凹型円筒面ブロック1Aに形成された空隙部13には、図2(a),(b)に示すように、迂回光線路光ファイバ4が挿入される。迂回光線路光ファイバ4は上記現用光線路光ファイバ3と同様に単心の光ファイバから構成されるが、先端部には屈折率分布型レンズ4aが一体的に取着されている。空隙部13内における迂回光線路光ファイバ4の位置は、現用光線路光ファイバ3の直線部に対する迂回光線路光ファイバ4の光軸の偏角が後述する所定角度となるように調整される。そして、位置の調整後に迂回光線路光ファイバ4は、空隙部13内で例えば紫外線(UV)硬化樹脂を用いた接着剤により固定される。
かくして、現用光線路光ファイバ3は所定の曲率で曲げ部31が形成された状態で保持され、さらに迂回光線路光ファイバ4はその先端部に取着された屈折率分布型レンズ4aが上記現用光線路光ファイバ3の曲げ部31に当接する状態に位置調整されたのち固定される。このように構成すると、現用光線路光ファイバ3により伝搬される通信光Lが曲げ部31から例えば図2(b)のLf に示すように漏洩する。この漏洩光Lf は、迂回光線路光ファイバ4の先端に取着された屈折率分布型レンズ4aで集光されて迂回光線路光ファイバ4に入射され、この迂回光線路光ファイバ4を介して迂回線路に伝播される。
ところで、上記した側方光入出力機構1を用いて、低損失でかつ高結合効率による無瞬断の光線路切替えを実現するには、側方光入出力機構1の基本パラメータを適切な値に設定する必要がある。以下に、基本パラメータの設定手法について述べる。
すなわち、この発明の関連技術である光側方入出力技術においては、屈折率分布型レンズ付ファイバをプローブとして使用する場合、ファイバの曲率半径を2mm、曲げ中心角を90度に設定することにより、通信光の波長1.31μm〜1.55μmにおいて結合効率−20dB以上が得られることが実験で確認されている(例えば非特許文献1を参照)。
光ファイバ心線を曲率半径R=2mm、曲げ中心角90度で曲げた場合に、当該曲げ部31から漏洩する光の分布を光線追跡計算によりシミュレーションすると、例えば図3に示すようになる。すなわち、図3に示すように曲げ部31の全ての部位から光の漏洩(放射)が発生している。なお、この場合ビームウェストサイズは17μmである。また、シミュレーションにより屈折率分布型レンズ付光ファイバ4の先端を現用光線路光ファイバ3の曲げ部31に近づけるほど結合効率が向上することが確かめられている。このため、屈折率分布型レンズ付光ファイバ4の先端は現用光線路光ファイバ3の曲げ部31に当接するように配置する。また、屈折率分布型レンズ付光ファイバ4の現用光線路光ファイバ3の直線部位の軸中心に対する偏角は9度に設定している。
90度に亘って曲げられた上記光ファイバの曲げ部31の全領域のうち、通信光Lにとって最も上流側となる部位を拡大してみると、光の放射分布は図4に示すようになる。同図に示すように、屈率分布型レンズ付ファイバ4へ入射し結合する光は、曲げ部31の上流側の曲げ角20度までの部位から放射されたものが大半を占め、曲げ部31の下流側の部位から放射される光は損失となる。このため、現用光線路光ファイバ3に対する迂回側光ファイバ4の結合効率−20dBを達成するには、曲げ部31の曲げ中心角が20度もあれば、十分であることがわかる。
一方、光媒体線路の保守のために、光ファイバを挟みこんで曲げて通信光の有無を調べる器具としてIDテスタが知られている。この挟み込みによって許容されている損失は−2dBとされている。したがって、側方光入出力機構1の挿入損失についても、−2dBとすれば線路保守上許容されると考えられる。
上記挿入損失条件を満たす基本パラメータを探索すると以下のようになる。図5はその結果を示すものである。すなわち、光ファイバ3のコア位置における曲率半径R=1.7mm、曲げ中心角θ1 =20度の曲げ部31を形成し、現用光線路光ファイバ3の曲げ部31を圧力Pa=0.58MPaで挟み込んだ場合において、光の波長1.55μmでの挿入損失を計測すると−1.57dBであった。また、波長1.31μmでの挿入損失は曲率半径R=1.7mmのときに−1.42dB、R=2.0mmのときに−1.26dB、R=2.5mmのときに−1.0dBであった。通信光の波長が1.55μmにおいて、曲げ中心角θ1 を20度に設定したときには、曲率半径R=1.7mmより大きな2.0mmの条件でも、損失が−2dB未満となる条件を満たす。
図6は、曲げ部31の曲げ中心角θ1 =90度、曲率半径R=2mmの条件において、波長を変化させて迂回光線路光ファイバ4への結合効率を測定した結果を示すものである。なお、ビームウェストは17μmである。図6に示す測定結果から明らかなように、通信に使用する光の波長1.31μm〜1.55μmにおいて、必要な結合効率−20dB以上を満たしている。この計測結果は、曲げ中心角θ1 =90度の場合の測定結果を例示したものであるが、図3に示したように曲げ部の曲げ中心角θ1 =20度になった場合においても同様な結果が得られると推定される。
図7は、通信光の波長1.31μmにおいて、曲げ部の曲げ中心角θ1 と曲率半径Rをパラメータとしたときの挿入損失の圧力依存性の計測結果を示すものである。同図に示すように、曲げ中心角θ1 =30度(150度)の場合には、曲率半径Rが2.5mm、2.0mm、1.7mmのいずれの場合でも、印加圧力Paが0.35MPa以上で挿入損失が−2dBを超えてしまう。しかしながら、曲げ中心角θ1 =20度の場合には、曲率半径Rが2.5mm、2.0mm、1.7mmのいずれの場合も、印加圧力Paが2.3MPaまでは挿入損失が−2dBを超えない。このことから、曲げ中心角θ1 =20度であれば必要とする挿入損失の条件を満たすことが分かる。
図8は設定条件を表形式でまとめたものである。図8から明らかなように、曲率半径R=2mmでかつ曲げ中心角θ1 =20度であれば、総合判定が合格となる。すなわち、曲率半径Rが1.7≦R≦2mm、曲げ中心角θ1 =20度、印加圧力Pa=0.58MPa、現用光線路光ファイバに対する迂回光線路光ファイバの偏角θ2 =9度の設定条件の下であれば、波長1.31μm〜1.55μmにおいて、結合効率−20dBおよび挿入損失−2dB未満を両立することが可能となる。
(動作)
次に、以上のように構成された光通信線路切替装置を用いた通信線路の切替動作を説明する。
なお、局舎内には所内光カプラ101が配置され、この所内光カプラ101により現用光線路光ファイバ3に迂回光線路光ファイバ4が分岐接続され、また迂回光線路光ファイバ4の途中には光中継装置が介在配置されているものとして説明を行う。
現用光線路光ファイバ3に対し、所内光カプラ101により迂回光線路光ファイバ4が分岐接続されると、OLTから現用光線路光ファイバ3へ送出された下り通信光は所内光カプラ101で迂回光線路光ファイバ4に分岐され、伝播される。
この状態で、先ず現用光線路光ファイバ3のONU側の任意の位置において、側方光入出力機構1を用いて、現用光線路光ファイバ3に曲げを与え、この曲げ部31に対し迂回光線路光ファイバ4のプローブを対向配置させる。この側方光入出力機構1を用いた現用光線路光ファイバ3に対する曲げ部31の形成方法及びそのパラメータは、先に図2乃至図8に述べたとおりである。このようにすると、現用光ファイバ3により伝搬される通信光Lが曲げ部31から例えば図2(b)のLf に示すように漏洩する。この漏洩光Lf は、迂回用光ファイバ4の先端に取着された屈折率分布型レンズ5で集光されて迂回光線路光ファイバ4に入射され、伝播される。
以上の事前準備が終了すると、次に光中継器において制御ユニット107が以下のように通信線路の切替処理を実行する。図9はその処理手順と処理内容を示すフローチャートである。
すなわち、制御ユニット107は、先ずステップS1、S2によりOLT側光モニタ部105及びONU側光モニタ部106からそれぞれ下り通信光及び上り通信光の各光強度検出値(モニタ値)を取り込む。そして、ステップS3において、上記取り込んだ各モニタ値を予め設定したしきい値と比較し、各モニタ値がしきい値以上であるか否かを判定する。このとき、所内光カプラ101により分岐されて迂回光線路光ファイバ4により伝播された通信光は、所内光カプラ101において減衰を受けるものの、必要十分な光強度を保持している。また、現用光線路光ファイバ3から側方光入出力機構1により分岐され伝播された上り通信光は、側方光入出力機構1が先に述べたように結合効率−20dBを維持するように構成されているため、これも必要十分な光強度を保持している。したがって、下り通信光もまた上り通信光もしきい値以上と判定される。
なお、下り通信光及び上り通信光のいずれか一方でもしきい値に達していない場合には、しきい値以上になるまで上記ステップS1〜S3によるモニタ値の判定が繰り返される。
上記したように下り通信光もまた上り通信光もしきい値以上と判定されると、制御ユニット107はその時点で、ステップS4により光スイッチ機構103及びファイバ切断機構102に対しそれぞれ切替制御信号を出力する。この結果、光スイッチ機構103は遮断状態から導通状態に遷移し、これにより迂回光線路光ファイバ4における下り及び上りの各通信光の流通が開始される。また同時にファイバ切断機構102は導通状態から遮断状態に遷移し、これにより現用光線路光ファイバ3による下り及び上りの各通信光の流通は遮断される。
かくして、通信線路は現用光線路光ファイバ3から迂回光線路光ファイバ4へ切り替えられ、以後OLTとONUとの間では迂回光線路光ファイバ4を経由して光通信が継続される。
なお、制御ユニット107は、上記切替制御後に、ステップS5においてOLT側光モニタ部105及びONU側光モニタ部106からそれぞれ上り及び下りの各通信光の光強度モニタ値を取り込む。そして、これらの光強度モニタ値がしきい値以上を維持しているか否かをステップS6で判定し、維持していない場合には線路切替後に迂回光線路光ファイバ4上で何らかの障害が発生した可能性があると判断して、ステップS7でアラームを発生する。このアラームの発生を受けて、保守員はファイバ切断機構102及び光スイッチ機構103の再切替や側方光入出力機構1の取り外し等を行い、これにより通信経路を切り替え前の現用光線路光ファイバ3に戻すことができる。
(効果)
以上詳述したように第1の実施形態では、現用光線路光ファイバ3と迂回光通信路光ファイバ4との分岐位置において、側方光入出力機構1により現用光線路光ファイバ3に所定のパラメータの曲げ部31を形成することで、迂回光線路光ファイバ4との間で通信光の側方光入出力を可能とする。そして、迂回光通信路光ファイバ4に介在配置された光中継装置において、上り通信光及び下り通信光の各光強度を監視して、当該各光強度がいずれもしきい値以上となった時点で、ファイバ切断機構102及び光スイッチ機構103を同時に切替制御して、現用光線路光ファイバ3を遮断しかつ迂回光通信路光ファイバ4を導通状態にするようにしている。
したがって、現用光線路光ファイバ3から迂回光通信路光ファイバ4への線路の切替えを無瞬断で行うことが可能となる。しかも、側方光入出力機構1による現用光線路光ファイバ3の曲げ工程は現用光線路光ファイバ3による通信光の流通を維持しながら行われるので、曲げ工程を短時間に行う必要がなく、これにより現用光線路光ファイバ3に対し短時間に大きな力を加えることなく信頼性の高い線路切替えを実現できる。
また、側方光入出力機構1により、現用光線路光ファイバ3に対し曲率半径Rが1.7≦R≦2mm、曲げ中心角θ1 がθ1 =20度、印加圧力PaがPa=0.58MPaとなるように曲げを与え、かつ現用光ファイバ3に対する偏角θ2 がθ2 =9度となるように迂回光通信路光ファイバ4のプローブを配置するようにしたので、現用光線路光ファイバ3と迂回光通信路光ファイバ4との間で、波長1.31μm〜1.55μmにおいて、結合効率−20dBおよび挿入損失−2dB未満を両立した無瞬断の光分岐を実現することができる。
[第2の実施形態]
図10は、この発明の第2の実施形態に係る光通信線路切替装置の構成を示すブロック図である。なお、同図において前記図1と同一部分には同一符号を付して詳しい説明は省略する。
現用光線路光ファイバ3の局舎側の任意の位置には、光合分波部としての側方光入出力機構100が配置されている。この側方光入出力機構100も、加入者宅側に配置された側方光入出力機構1と同様に、現用光線路光ファイバ3に対し曲げを与え、この曲げ部の側面に迂回光線路光ファイバ4のプローブを突き当てることで通信光を入出力するもので、図2のように構成される。
また、迂回光線路光ファイバ4の上記側方光入出力機構100とOLT側光モニタ部105との間には、光増幅ユニット108が介在配置されている。この光増幅ユニット108は、上記側方光入出力機構100により減衰する通信光を増幅するために用いられる。この光増幅ユニット108の増幅利得は、制御ユニット111により制御される。制御ユニット111は、加入者宅側に配置された制御ユニット110との間で、通信ユニット112,113を介して制御信号を送受信する。
制御ユニット110は、以下の制御機能を有している。
(1) 上記OLT側の光モニタ部105から出力される、下り通信光の光強度検出値をもとに、迂回光線路光ファイバ4を流れる下り通信光の光強度をOLT光モニタ部105で検出可能な強度に保持させるための増幅制御信号を生成し、この増幅制御信号を通信ユニット112、113を介して上記OLT側の制御ユニット111へ送信する機能。
(2) 通信線路を現用光線路光ファイバ3から迂回光線路光ファイバ4に切り替える際に、上記OLT側及びONU側の各光モニタ部105,106から出力される通信光強度の検出値をそれぞれ予め設定したしきい値と比較する。そして、両検出値がいずれもしきい値以上となった時点で、ファイバ切断機構102及び光スイッチ機構103に対し同期して切替制御信号を与え、これによりファイバ切断機構102及び光スイッチ機構103をそれぞれ遮断状態及び導通状態となるように制御する機能。
(3) 通信線路が現用光線路光ファイバ3から迂回光線路光ファイバ4に切り替えられた状態で、上記OLT側及びONU側の各光モニタ部105,106から出力される通信光強度の検出値を監視し、上記しきい値以上を維持していない場合にアラームを発生する機能。
OLT側の制御ユニット111は、上記制御ユニット110から送信された増幅制御信号を受信した場合に、当該受信された増幅制御信号に従い光増幅ユニット108の増幅利得を制御する。
このような構成であるから、OLT側の側方光入出力機構100により現用光線路光ファイバ3から迂回光線路光ファイバ4に分岐された通信光は、光増幅ユニット108により所定のレベルに増幅されてOLT側光モニタ部105に入力される。このため、側方光入出力機構100により現用光線路光ファイバ3から迂回光線路光ファイバ4に分岐された信号光の光強度が低い場合でも、OLT側光モニタ部105では上記分岐された信号光の光強度を確実に検出することが可能となる。
制御ユニット110は、上記したように光強度が所定値以上に維持された通信光の光強度検出値をもとに、当該光強度検出値が予め設定したしきい値以上になったか否かを判定する。そして、しきい値以上になった時点で、ファイバ切断機構102及び光スイッチ機構103に対し同期して切替制御信号を与え、これによりファイバ切断機構102及び光スイッチ機構103をそれぞれ遮断状態及び導通状態となるように制御する。したがって、制御ユニット110は現用光線路光ファイバ3から迂回光線路光ファイバ4への通信線路の切り替え制御を確実に行うことが可能となる。
また、通信線路が現用光線路光ファイバ3から迂回光線路光ファイバ4に切り替えられた後の、上記OLT側及びONU側の各光モニタ部105,106から出力される通信光強度の検出値の監視処理についても、確実に行うことができる。
[第3の実施形態]
図11は、この発明の第3の実施形態に係る光通信線路切替装置で使用する側方光入出力機構の構造を示すもので、(a)は側面図、(b)は(a)のA−A′断面図である。なお、同図において図1と同一部分には同一符号を付して詳しい説明は省略する。
第3の実施形態では、迂回光線路光ファイバとして、先端部に屈折率分布型レンズ5が取着されていない単純な単心光ファイバを用いる。そのために、凹型円筒面ブロック1Bの空隙部13の奥部には、GRINレンズからなる屈折率分散型レンズ6が単独で設置される。そして、迂回光線路光ファイバ4は、その先端が上記屈折率分散型レンズ6の焦点形成領域に位置するように、空隙部13内に位置が調整されて固定される。なお、空隙部13内における上記屈折率分散型レンズ6および迂回光線路光ファイバ4の固定は、例えば紫外線(UV)硬化樹脂等を接着剤として用いて行われる。
この第3の実施形態においても、第1及び第2の実施形態と同様に、現用光ファイバ3の曲げ部31の曲率半径Rが1.7≦R≦2mm、曲げ中心角θ1 がθ1 =20度、印加圧力PaがPa=0.58MPa、現用光ファイバ3に対する屈折率分散型レンズ6の偏角θ2 がθ2 =9度となるように、上記凹型円筒面ブロック1Bおよび凸型円筒面ブロック2Bの形状および寸法が設定される。なお、側方光入出力機構1による無瞬断の光分岐作業後に、制御ユニット107の制御の下で図9に示した処理手順に従い線路の切替処理が行われる点については、前記第1及び第2の実施形態と同様である。
したがって、第3の実施形態においても、線路の切替を高速に無瞬断でしかも信頼性高く行えると共に、現用の光ファイバ3と迂回用の光ファイバ5との間で、波長1.31μm〜1.55μmにおいて、結合効率−20dBおよび挿入損失−2dB未満を両立した光分岐を実現することができ、これにより無瞬断切替に適した光分岐装置を提供することが可能となる。
[第4の実施形態]
この発明の第4の実施形態に係る光通信線路切替装置で使用する側方光入出力機構は、現用光線路光ファイバ及び迂回光線路光ファイバとして、複数の単心被覆光ファイバを並行に配置して一体化したテープ心線、又は複数の単心被覆光ファイバを並行に配置した状態で間欠的に接着し一体化した間欠テープ心線を使用し、このテープ心線または間欠テープ心線を所定の結合効率および挿入損失の条件を維持した上で光結合させるようにしたものである。
図12(a),(b)はそれぞれテープ心線7aおよび間欠テープ心線7bの構成の一例を示したもので、(a)に示したテープ心線7aは4本の単心被覆光ファイバ71を樹脂層72で被覆したものとなっている。(b)に示した間欠テープ心線7bは、4本の単心被覆光ファイバ71を隣接するもの同士で一定の間隔で紫外線硬化樹脂等の接着剤73を用いて間欠的に接着することで一体化したものとなっている。
以下に、上記テープ心線7a又は間欠テープ心線7bを収容する側方光入出力機構の構成と、当該側方光入出力機構への現用及び迂回用の各光ファイバの設定手順を示す複数の実施例を説明する。
(実施例1)
図13は、実施例1における側方光入出力機構の構成と、当該装置へのテープ心線7aまたは間欠テープ心線7bの設定手順を示した図である。なお、同図において前記図1と同一部分には同一符号を付して説明を行う。
側方光入出力機構は、樹脂ブロック11の上面に凹曲面部12を形成した凹型円筒面ブロック1Cと、樹脂ブロック21の下面に凸曲面部22を形成したかぶせ蓋2Cとを備える。上記凹曲面部12および凸曲面部22は、テープ心線7aまたは間欠テープ心線7bの各単心被覆光ファイバ71の各々に対応するように複数対形成される。
樹脂ブロック24には一対の支持具23,23が立設してあり、この支持具23,23により上記かぶせ蓋2Cを上下方向に移動可能に支持している。また、樹脂ブロック11の側面には空隙部(図示せず)が形成されている。この空隙部は、迂回用光ファイバ4を挿入するために使用される。
このような構成であるから、側方光入出力機構に、現用テープ心線7aまたは間欠テープ心線7bをセットする場合には、以下のように行われる。
すなわち、先ず図13(a)に示すテープ心線7aまたは間欠テープ心線7bの4本の単心被覆光ファイバ7aを、側方光入出力機構に設定する部位において図13(b)に示すように分離する。続いて、かぶせ蓋2Cを取り外した状態で、テープ心線7aまたは間欠テープ心線7bの上記分離された単心被覆光ファイバ71を、樹脂ブロック11の凹曲面部12上に配置する。そして、かぶせ蓋2Cを支持具23,23にセットしたのち、支持具23,23により案内させて下方に移動させ、上記樹脂ブロック11の凹曲面部12との間に上記分離された各単心被覆光ファイバ71を所定の圧力Paで一括して挟み込む。
かくして、現用テーブ心線7aまたは間欠テープ心線7bを構成する4本の単心被覆光ファイバ71には、それぞれ曲げ部72が形成される。なお、上記支持具23,23によるかぶせ蓋2Cの移動は、かぶせ蓋2Cの重量を利用してその自由落下により行ってもよいが、モータを動力源とした駆動系やばねを動力源とした駆動系(図示せず)を使用したり、永久磁石あるいは電磁石の吸着力を利用してもよい。
次に、樹脂ブロック11に設けられた空隙部に、4本の単心光ファイバ4を挿入する。そして、当該各単心光ファイバ4を、その先端部が上記現用単心被覆光ファイバ71の曲げ部72にそれぞれ当接するように位置調整し、しかるのち紫外線硬化樹脂などの接着剤等により固定する。なお、このとき、上記迂回用光ファイバ4の上記現用単心被覆光ファイバ71に対する偏角θ2は、空隙部の形状により規定される。
以上述べた側方光入出力機構においても、現用単心被覆光ファイバ71の曲げ部72の曲率半径Rは1.7≦R≦2mmに設定され、また曲げ中心角θ1 はθ1 =20度に設定される。さらに、現用の各単心被覆光ファイバ71への印加圧力PaはPa=0.58MPaに設定され、また現用光ファイバ71に対する迂回用の各単心光ファイバ4の偏角θ2 はθ2 =9度となるように設定される。
したがって、現用および迂回用にテープ心線7aまたは間欠テープ心線7bを使用した場合においても、現用単心被覆光ファイバ71と迂回用の各単心光ファイバ4との間で、波長1.31μm〜1.55μmにおいて、結合効率−20dBおよび挿入損失−2dB未満を両立した光分岐を実現可能となる。このため、無瞬断切替えに適した側方光入出力機構を提供することが可能となる。
(実施例2)
図14は、実施例2における側方光入出力機構の構成を示した図である。
側方光入出力機構の筐体9内には、独立する4個のファイバ挟み込みヘッド91〜94が高さ方向に一定の間隔で配設され、さらに奇数番目のヘッド91,93と偶数番目のヘッド92,94が、水平方向に一定量だけ位置をずらした状態で、つまり互い違いに配置されている。ファイバ挟み込みヘッド91〜94は、いずれも樹脂ブロックの上面に凹曲面部を形成した凹型円筒面ブロックと、樹脂ブロックの下面に凸曲面部を形成したかぶせ蓋とを備える。
このような構成であるから、現用のテープ心線7aまたは間欠テープ心線7bを装置に設定する場合には、予め分離しておいた各単身被覆光ファイバ71をファイバ挟み込みヘッド91〜94に対しそれぞれ位置合わせし、各ヘッド91〜94により所定の圧力Paを印加する。かくして、各単身被覆光ファイバ71にはそれぞれ曲げ部72が形成される。
また、ファイバ挟み込みヘッド91〜94の側面部にそれぞれ空隙部が形成してあり、この空隙部に迂回用の4本の単心光ファイバ4が挿入される。この各単心被覆光ファイバ4は、その先端部が上記現用の単心被覆光ファイバ71の曲げ部72にそれぞれ当接するように位置調整された上で、紫外線硬化樹脂からなる接着剤により固定する。
この側方光入出力機構においても、現用の各単心被覆光ファイバ71の曲げ部の72曲率半径Rは1.7≦R≦2mmに設定され、また曲げ中心角θ1 はθ1 =20度に設定される。さらに、現用の各単心被覆光ファイバ71への印加圧力PaはPa=0.58MPaに設定され、また現用の各単心被覆光ファイバ71に対する迂回用の光ファイバ4の偏角θ2 はθ2 =9度となるように設定される。
したがって、現用および迂回用にテープ心線7aまたは間欠テープ心線7bを使用した場合においても、現用の各単心被覆光ファイバ71と迂回用の各光ファイバ4との間で、波長1.31μm〜1.55μmにおいて、結合効率−20dBおよび挿入損失−2dB未満を両立した光分岐を実現可能となる。このため、無瞬断切替えに適した側方光入出力機構を提供することが可能となる。
また、現用の各単心被覆光ファイバ71の設定は、4つのファイバ挟み込みヘッド91〜94により独立して行われる。このため、単心被覆光ファイバ71を一本ずつ順に挟み込むことができ、これにより各単心被覆光ファイバ71を求められる設定条件となるようにより一層確実に設定することが可能となる。さらに、ファイバ挟み込みヘッド91〜94が高さ方向に並べて配置され、かつ水平方向に互い違いに配置されているため、設定時に各単心被覆光ファイバ71の設定状態を上方向から1つずつ確認することができる。
(実施例3)
図15は、実施例3における側方光入出力機構の構成と、当該装置へのテープ心線7aおよび間欠テープ心線7bの設定工程を示した図である。なお、同図において図12と同一部分には同一符号を付して詳しい説明は省略する。
凹型円筒面ブロック1Dの樹脂ブロック11上面には凹曲面部12が形成されている。この凹曲面部12は、その幅寸法がテープ心線7aまたは間欠テープ心線7bの幅寸法以上に設定されている。一方、かぶせ蓋2Dの下面には凸曲面部が形成されている。この凸曲面部もその幅寸法がテープ心線7aまたは間欠テープ心線7bの幅寸法以上に設定されている。
このような構成であるから、側方光入出力機構に対しテープ心線7aまたは間欠テープ心線7bを設定する場合には、図15(a)に示すテープ心線7aの単心被覆光ファイバ71を分離せずに、図15(b)に示すようにそのまま樹脂ブロック11の凹曲面部12上に配置する。そして、この状態でかぶせ蓋2Dを支持具23,23にセットしたのち支持具23,23により下方に移動させ、上記樹脂ブロック11の凹曲面部12との間に上記各単心被覆光ファイバ71を所定の圧力Paで挟み込む。この結果、テープ心線7aまたは間欠テープ心線7bの4本の単心被覆光ファイバ71に対し一括して曲げ部72が形成される。
また、樹脂ブロック11に設けられた空隙部には、図17に示すようにファイバコリメータアレイ10が設置される。ファイバコリメータアレイ10は、図16に示すように複数の屈折率分布型レンズ付単心光ファイバ4を一定間隔に並べ、これらを上下から溝付部品で挟みブロック状に構成したものである。屈折率分布型レンズ付ファイバの配置間隔は、テープ心線7aまたは間欠テープ心線7bの各単心被覆光ファイバ71のコア間隔である250μmに設定される。
そして、上記ファイバコリメータアレイ10の基端部には迂回用の4本の単心光ファイバ4が接続される。上記ファイバコリメータアレイ10および迂回用の単心光ファイバ4は、空隙部13内で位置合わせが終了すると、紫外線硬化樹脂を用いた接着剤等により固定される。
以上述べた側方光入出力機構においても、現用の各単心被覆光ファイバ71の曲げ部72の曲率半径Rは1.7≦R≦2mmに設定され、また曲げ中心角θ1 はθ1 =20度に設定される。さらに、現用の各単心被覆光ファイバ71への印加圧力PはPa=0.58MPaに設定され、また現用の各単心被覆光ファイバ71に対する迂回用の各単心被覆光ファイバ81の偏角θ2 はθ2 =9度となるように設定される。
したがって、現用および迂回用にテープ心線7aまたは間欠テープ心線7bをそのまま使用した場合においても、現用の各単心被覆光ファイバ71と迂回用の単心光ファイバ4との間で、波長1.31μm〜1.55μmにおいて、結合効率−20dBおよび挿入損失−2dB未満を両立した光分岐を実現可能となる。このため、無瞬断切替えに適した側方光入出力機構を提供することが可能となる。
[その他の実施形態]
第1乃至第4の各実施形態では、側方光入出力機構1を保守員が手操作により動作させる場合を例にとって説明したが、モータ又はアクチュエータ等を動力源とする機構を制御ユニット107により制御することで、上記側方光入出力機構1を動作させるように構成することも可能である。
第1の実施形態では、光分岐装置内における現用光ファイバ3の形状として、直線部−曲線部−直線部の例を示した。しかし、このうち直線部については、光の放射を生じない曲率の範囲で曲線部に置き換えることも可能である。例えば、現在国内で使用されている通信用光ファイバには曲率半径15mmの曲げで外部放射しない「R15ファイバ」と、曲率半径30mmの曲げで外部放射しない「R30ファイバ」がある。これらの光ファイバを使用した場合、光放射しない部分を曲率半径30mm以上とすれば直線部を曲線部に置き換えができる。このような光ファイバを使用することで、光分岐装置内における現用光ファイバ3の配置条件を緩和することが可能となる。
前記第4の実施形態では4心のテープ心線7aまたは間欠テープ心線7bを用いた場合を例にとって説明したが、8心や16心などの多心構造のテープ心線または間欠テープ心線に対してもこの発明は適用できる。
また第4の実施形態では、迂回用の光ファイバとして、単心光ファイバを4本使用し、これらを現用のテープ心線または間欠テープ心線の各単心被覆光ファイバ71の曲げ部72に対しそれぞれ位置合わせするようにした。しかし、それに限らず迂回用の光ファイバにもテープ心線または間欠テープ心線を使用し、その各単心被覆光ファイバを現用のテープ心線または間欠テープ心線の各単心被覆光ファイバ71の曲げ部72にそれぞれ位置合わせするようにしてもよい。
さらに、前記各実施形態では迂回用の光ファイバ4の先端部と現用光ファイバ3の曲げ部31との間に屈折率分布型レンズ6を介在配置し、この屈折率分布型レンズ6により現用光ファイバ3の曲げ部から放射される光を集光して迂回用光ファイバに入射するようにしたが、屈折率分布型レンズ6の代わりに通常の凸レンズを使用してもよい。
さらに、前記各実施形態で述べた光分岐装置は、光二重化伝送システムの所外用として使用される光カプラに置き換える場合に限定されるものではなく、所内光カプラに置き換えることも可能である。この場合、任意のクロージャ間での切替えが可能になり、無瞬断切替技術の適用範囲を大幅に拡大することができる。
さらに,屈折率整合剤としては、紫外線硬化接着剤以外の整合剤を使用することも可能である。その他、現用光ファイバおよび迂回用光ファイバの構造や光分岐装置の構造と当該装置への光ファイバの設定方法等についても本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施できる。
要するにこの発明は、上記各実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記各実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合せにより種々の発明を形成できる。例えば、各実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態に亘る構成要素を適宜組み合せてもよい。
1…側方光入出力機構、1A,1B,1C,1D…凹型円筒面ブロック、10…ファイバコリメータアレイ、11…樹脂ブロック、12…凹曲面、13…空隙部、2A,2B…凸型円筒面ブロック、2C,2D…かぶせ蓋、21…樹脂ブロック、23…支持具、3…現用光線路光ファイバ、4…迂回光線路光ファイバ、5…屈折率分布型レンズ、6…屈折率分布型レンズ単体、7a…テープ心線、7b…間欠テープ心線、71、71′…テープ心線の単心被覆光ファイバ、72…樹脂層、73…紫外線硬化樹脂、74…曲げ部、9…装置筐体、91〜94…ファイバ挟み込みヘッド、22…凸曲面、101…所内光カプラ、102…ファイバ切断機構、103…光スイッチ機構、104,108…光増幅ユニット、105,106…光モニタ部、107,110,111…制御ユニット、112,113…通信ユニット。

Claims (7)

  1. 通信線路を、光ファイバを用いた第1の光通信線路から光ファイバを用いた第2の光通信線路に切り替える光通信線路切替装置であって、
    前記第1の光通信線路と第2の光通信線路との切替地点に配置され、第1の光通信線路を流通する上り及び下りの各通信光と第2の光通信線路を流通する上り及び下りの各通信光とを合分波する光合分波部と、
    前記第1の光通信線路中に介在配置され、当該第1の光通信線路を流通する上り及び下りの各通信光を導通又は遮断する第1のスイッチ部と、
    前記第2の光通信線路中に介在配置され、当該第2の光通信線路を流通する上り及び下りの各通信光を導通又は遮断する第2のスイッチ部と、
    前記第2の光通信線路を流通する上り及び下りの各通信光の強度をそれぞれ測定する光強度測定部と、
    前記第1及び第2のスイッチ部、及び前記光強度測定部に接続された制御部と
    を具備し、
    前記光合分波部は、
    第1のブロックに形成された円弧状をなす凹曲面と、第2のブロックに形成された前記凹曲面と形状およびサイズが対応する凸曲面との間に、第1の光通信線路の光ファイバを挟み込むことで当該光ファイバに円弧状の曲げ部を形成し、かつ前記第1のブロックに設けられた空隙部に第2の光通信線路の光ファイバを挿入してその先端部を前記曲げ部に対向させることで、前記第1の光通信線路の曲げ部から放射される通信光を前記第2の光通信線路に入射させる側方光入出力機構であって、
    かつ前記曲げ部の曲率半径をR、曲げ中心角をθ 1 、前記第1及び第2のブロックにより前記第1の光通信線路の光ファイバに印加される圧力をPa、前記第1の光通信線路の光ファイバに対する第2の光通信線路の光ファイバの偏角をθ 2 とするとき、1.7≦R≦2mm、θ 1 =20度、Pa=0.58MPa、θ 2 =9度の設定条件を満たすように構成し、
    前記制御部は、
    前記第2のスイッチ部を制御して前記第2の光通信線路を遮断状態に設定した状態で、前記光強度測定部により得られる、前記第2の光通信線路を流通する上り及び下りの各通信光の強度の測定値が、予め設定したしきい値以上であるか否かを判定する手段と、
    前記上り及び下りの各通信光の強度の測定値がしきい値以上であると判定された場合に、前記第1及び第2のスイッチ部をそれぞれ制御して、前記第2の光通信線路を遮断状態から導通状態に遷移させると共に、前記第1の光通信線路を導通状態から遮断状態に遷移させる手段と
    を備えることを特徴とする光通信線路切替装置。
  2. 前記光合分波部は、前記第1の光通信線路上の局舎側及び加入者側の2箇所の切替地点にそれぞれ配置され、前記第1の光通信線路の光ファイバに曲げ部を形成する第1及び第2の側方光入出力機構からなり、
    前記第2の光通信線路上の、前記第1及び第2の側方光入出力機構と前記光強度測定部との間にそれぞれ配設され、前記第1及び第2の側方光入出力機構から前記第2の光通信線路へ分岐された通信光の光強度を増幅する第1及び第2の光増幅器と、
    前記光強度測定部により得られる、前記第2の光通信線路を流通する上り及び下りの各通信光の強度の測定値に基づいて、前記第1及び第2の光増幅器の増幅利得を可変制御する制御手段と
    を、さらに具備することを特徴とする請求項1記載の光通信線路切替装置。
  3. 前記光合分波部は、動力機構部の動作により前記第1の光通信線路の光ファイバに曲げ部を形成する側方光入出力機構からなり、
    前記制御部は、前記側方光入出力機構の動力機構部を動作させて前記第1の光通信線路の光ファイバに曲げ部を形成する手段を、さらに備えることを特徴とする請求項1又は2記載の光通信線路切替装置。
  4. 前記第2の光通信線路の光ファイバの先端部に屈折率分布型レンズを取着するか、または前記第2の光通信線路の光ファイバの先端部と前記第1の光通信線路の光ファイバの曲げ部との間に屈折率分布型レンズを介在配置することを特徴とする請求項1記載の光通信線路切替装置。
  5. 前記第1の光通信線路の光ファイバが、複数本の単心光ファイバを一体化したテープ心線により構成される場合に、前記第1及び第2のブロックはそれぞれ前記複数本の単心光ファイバの各々に対応する複数対の凹曲面および凸曲面を備えることを特徴とする請求項1記載の光通信線路切替装置。
  6. それぞれ光ファイバを用いた第1及び第2の光通信線路の切替地点に光合分波部を配置すると共に、前記第1及び第2の光通信線路中にそれぞれ第1及び第2のスイッチ部を介在配置し、かつ前記光合分波部は、第1のブロックに形成された円弧状をなす凹曲面と、第2のブロックに形成された前記凹曲面と形状およびサイズが対応する凸曲面との間に、第1の光通信線路の光ファイバを挟み込むことで当該光ファイバに円弧状の曲げ部を形成し、かつ前記第1のブロックに設けられた空隙部に第2の光通信線路の光ファイバを挿入してその先端部を前記曲げ部に対向させることで、前記第1の光通信線路の曲げ部から放射される通信光を前記第2の光通信線路に入射させる側方光入出力機構であって、前記曲げ部の曲率半径をR、曲げ中心角をθ 1 、前記第1及び第2のブロックにより前記第1の光通信線路の光ファイバに印加される圧力をPa、前記第1の光通信線路の光ファイバに対する第2の光通信線路の光ファイバの偏角をθ 2 とするとき、1.7≦R≦2mm、θ 1 =20度、Pa=0.58MPa、θ 2 =9度の設定条件を満たすように構成された光通信線路切替装置が実行する光通信線路切替方法であって、
    前記第2のスイッチ部を制御して、前記第2の光通信線路を遮断状態に設定する工程と、
    前記第2の光通信線路が遮断状態に設定された状態で、前記第2の光通信線路を流通する上り及び下りの各通信光の強度を測定し、その測定値が予め設定したしきい値以上であるか否かを判定する工程と、
    前記上り及び下りの各通信光の強度の測定値がしきい値以上であると判定された場合に、前記第1及び第2のスイッチ部をそれぞれ制御して、前記第2の光通信線路を遮断状態から導通状態に遷移させると共に、前記第1の光通信線路を導通状態から遮断状態に遷移させる工程と
    を備えることを特徴とする光通信線路切替方法。
  7. 前記光合分波部が、動力機構部の動作により前記第1の光通信線路の光ファイバに曲げ部を形成する側方光入出力機構からなる場合に、
    前記側方光入出力機構の動力機構部を動作させて前記第1の光通信線路の光ファイバに曲げ部を形成する工程を
    さらに備えることを特徴とする請求項6記載の光通信線路切替方法。
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