JP6289770B2 - 移相回路および給電回路 - Google Patents

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Description

この発明は、主としてVHF帯、UHF帯、マイクロ波帯およびミリ波帯で用いられる移相回路およびマルチビームアンテナなどへの給電を行う給電回路に関するものである。
衛星通信で用いられるアンテナのひとつにマルチビームアンテナがある。マルチビームアンテナは、ひとつの反射鏡アンテナと複数の放射素子とで構成され、複数のビームがそれぞれ複数の放射素子で形成される。また、隣接するビームはオーバーラップすることが一般的である。
このようなマルチビームアンテナでは、それぞれのビームに応じて、信号を各放射素子に所望の励振振幅位相で出力する給電回路が必要となる。
マルチビームアンテナ用給電回路としては、例えば、図17に示すものが知られている。ここでは、図16に示すように、#1から#4の4つの放射素子でビーム1を形成し、#3から#6の4つの放射素子でビーム2を形成する場合について示している。2つのビームは放射素子#3と#4を共有することにより、オーバーラップしている。
図17において、7は第1の入力端子、8は第2の入力端子、9はカプラ、10は移相回路である。また、#1から#6の6個の出力端子を有している。
次に動作について説明する。ビーム1の第1の入力端子7から入力された信号は、#1から#4の出力端子に出力され、ビーム2の第2の入力端子8から入力された信号は#3から#6の出力端子に出力される。また、給電回路を構成する各コンポーネントは一般的に広壁面の寸法をA寸法、狭壁面の寸法をB寸法と呼ぶ矩形導波管で構成される。また、ここでは、導波管A寸法を幅、B寸法を厚さと呼ぶことにする。
給電回路を構成するコンポーネントである移相回路についてもう少し詳しく考える。図18は移相回路として考えられるものである。12は矩形導波管、13(13a、13b)はコーナ、14は入力端子、15は出力端子である。矩形導波管の広壁面を折り曲げてクランク状に構成される。折り曲げる個所(コーナ13)は、良好な反射特性が得られるように、R(丸み半径)が設けられたり、カットされたりする。
本移相回路では、図19に示すクランクの高さを変えることで、入力端子14と出力端子15の位置を変えずに、入力端子14と出力端子15の間の通過位相を容易に変えることができ、所望の移相量が得られる。
特開2009−225001号公報
従来の移相回路では、小さい移相量を実現しようとした場合、図19に示すクランクの高さを低くする必要がある。このため、図20に示すようにコーナ13どうしが接近し、相互の影響により、反射特性が劣化する。コーナどうしが接近した場合、図20に示すようにRを設けてもカットしても反射特性の改善は難しい。反射特性を改善するためには、図21に示すようにコーナのRの半径を大きくする必要があるが、このようにすると進行方向の長さが長くなってしまう。なお、クランクの高さを高くして、使用帯域の中心周波数において所望の移相量に対しさらに360度大きく位相をまわしても所望の移相量は得られる。しかし、電気長が1波長分長くなってしまうため周波数特性(周波数に対する位相の変化量)が大きくなってしまい、狭帯域な特性となってしまう。以上のように、従来の移相回路では、小さい移相量を実現しようとした場合、良好な反射特性が得られないという問題があった。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、マルチビームアンテナ用給電回路などの用途において、進行方向の長さを長くすることなく良好な反射特性と中心周波数において所望の移相量が得られる移相回路を実現することを目的とするものである。
この発明に係る移相回路は、
一端に入力端子を有する入力導波管と、
一端に出力端子を有する出力導波管と、
上記入力導波管もしくは上記出力導波管よりも厚さが薄く、上記入力導波管もしくは上記出力導波管に対し上記厚さ方向の中心位置が異なる中央導波管と、
上記入力導波管の他端と上記中央導波管の一端とを接続する第1のテーパ状導波管と、
上記出力導波管の他端と上記中央導波管の他端とを接続する第2のテーパ状導波管と、
を備え
上記中央導波管の中心軸は、上記入力導波管もしくは上記出力導波管の中心軸に対して傾斜していることを特徴とするものである。
この発明によれば、進行方向の長さを長くすることなく良好な反射特性と中心周波数において所望の移相量が得られる移相回路を得ることができる。
この発明の実施の形態1に係る移相回路を示す構成図である。 この発明の実施の形態1に係る移相回路の構成を説明するための説明図である。 この発明の実施の形態1に係る移相回路の構成を説明するための説明図である。 この発明の実施の形態1に係る移相回路の動作を説明するための説明図である。 この発明の実施の形態1に係る移相回路の動作を説明するための説明図である。 この発明の実施の形態1に係る移相回路の動作を説明するための説明図である。 この発明の実施の形態1に係る移相回路の動作を説明するための説明図である。 この発明の実施の形態1に係る移相回路の動作を説明するための説明図である。 この発明の実施の形態1に係る移相回路の動作を説明するための説明図である。 この発明の実施の形態1に係る移相回路の動作を説明するための説明図である。 この発明の実施の形態2に係る移相回路を示す構成図である。 この発明の実施の形態3に係る移相回路を示す構成図である。 この発明の実施の形態4に係る移相回路を示す構成図である。 この発明の実施の形態5に係る移相回路を示す構成図である。 この発明の実施の形態6に係る給電回路を示す構成図である。 この発明の実施の形態6に係る給電回路の動作を説明するための説明図である。 従来の給電回路を示す構成図である。 従来の移相回路を示す構成図である。 従来の移相回路を示す構成図である。 従来の移相回路を示す構成図である。 従来の移相回路を示す構成図である。
実施の形態1.
図1は本発明の実施の形態1に係わる移相回路を示す構成図である。移相回路を説明するための導波管側面図を示している。図1において、1は入力導波管、2は出力導波管、3(3a、3b)はテーパ状の導波管であり、3aは第1のテーパ状導波管、3bは第2のテーパ状導波管、4は中央導波管である厚さの薄い中央部の導波管、5は入力導波管1に設けられた入力端子、6は出力導波管2に設けられた出力端子である。
図1に示す移相回路は、広壁面の寸法をA寸法(幅)、狭壁面の寸法をB寸法(厚さ)と呼ぶ矩形導波管で構成され、入力導波管1と中央部の導波管4の一端がテーパ状の導波管3aを介して接続され、出力導波管2と中央部の導波管4の他端がテーパ状の導波管3bを介して接続されている。なお、図2に示すように、中央部の導波管4は、入力導波管1や出力導波管2よりも厚さ方向に薄く、入力導波管1や出力導波管2と異なる厚さになっている。この中央部の導波管4は、入力導波管1や出力導波管2に対し、中心位置を厚さ方向にずらして配置されている。
すなわち、図1に示す移相回路は、一端に入力端子を有する入力導波管と、一端に出力端子を有する出力導波管と、上記入力導波管もしくは上記出力導波管よりも厚さが薄く、上記入力導波管もしくは上記出力導波管に対し上記厚さ方向の中心位置が異なる中央導波管と、上記入力導波管の他端と上記中央導波管の一端とを接続する第1のテーパ状導波管と、上記出力導波管の他端と上記中央導波管の他端とを接続する第2のテーパ状導波管と、を備えた構成としている。
次に動作について説明する。
入力端子5から信号が入力された場合、入力導波管1、テーパ状の導波管3a、中央部の導波管4、テーパ状の導波管3b、出力導波管2を伝搬して、出力端子6に信号が出力される。
入力端子5と出力端子6を特定の位置として、入力端子5から出力端子6に通過する信号の移相量を所望の値とするため、入力導波管1と出力導波管2の位置に対し中央部の導波管4の位置を導波管の厚さ方向にずらし、オフセットさせている。
このオフセットにより、入力導波管1と出力導波管2を直線的に結んだ形状の導波管に対し、導波管を進行する信号の電気長が大きくなる。この電気長の変化により、入力端子5と出力端子6の間の通過位相が変化するため、移相値が固定である移相回路として動作する。
このとき、小さい移相量を得たい場合は中央部の導波管4の高さを低くし、オフセットの値を小さくするが、入力導波管1とテーパ状の導波管の接続部3aと、テーパ状の導波管3bと中央部の導波管4の接続部、また、出力導波管2とテーパ状の導波管の接続部3bと、テーパ状の導波管3bと中央部の導波管4の接続部とが近接することによる特性劣化は、中央部の導波管4の厚さと長さ、および、テーパ状の導波管3a、3bの長さを変えることで補正が可能となる。
すなわち、図3に示すように、反射特性と通過特性は各導波管の高さ、長さおよび厚さによって決定される。
次に、反射特性改善の原理について説明する。
導波管の特性インピーダンスはその厚さに依存する。これは、本発明の移相回路の等価回路を考えた場合に、図4に示すように、テーパ状の導波管3aと3bが、それぞれ、入力導波管1のインピーダンスを中央部の導波管4のインピーダンスに変成し、また、出力導波管2のインピーダンスに変成しているとみなすことができる。このようなインピーダンス変成回路において、所望の帯域で良好な反射特性を得ることができる。
したがって、小さい移相量を得たい場合においても、進行方向の長さを長くすることなく、所望の移相量と良好な反射特性を実現できるという効果を有する。
良好な反射特性が得られる理由としては、図4において、入力端子5から入力した信号が、入力導波管1とテーパ状の導波管3aの接続部、テーパ状の導波管3aと中央部の導波管4の接続部、中央部の導波管4とテーパ状の導波管3bの接続部、テーパ状の導波管3bと出力導波管2の接続部、それぞれにおいて反射し、これらの反射波が入力端子5において互いに打ち消すように働くためと考えられる。
このことを確認するために、電磁界計算により本発明の効果を確認した結果を示す。図5、6は従来の移相回路の斜視図と側面図、図7、8は本発明による移相回路の斜視図と側面図である。入力端子5と出力端子6の位置は両者とも同じである。すなわち管軸方向の長さは両者とも同じである。また、ともにコーナにはR(丸み半径)を設けている。
設計は、比帯域幅20%を対象とし、中心周波数において−80度程度の通過位相となるように行った。入力端子を端子1、出力端子を端子2とし、図9に入力端子―出力端子間通過位相(S21位相)、図10に入力端子における反射特性(S11振幅)を示す。
図において、実線が本発明の実施の形態1に示す移相回路、点線が従来の移相回路についての計算結果である。図9からわかるように、両者とも通過位相特性はほぼ同一であり、ともに中心周波数において通過位相−80度程度が得られている。一方、反射特性については、図10からわかるように、従来の移相回路では反射が−15dB程度と大きいのに対し、本発明の移相回路では反射が−20dB程度と、小さい値が得られ、5dBほど特性が改善している。以上のように、従来に比べ、進行方向の長さを長くすることなく良好な反射特性が得られることを確認した。
なお、本実施の形態1において、移相回路を構成する中央部の導波管4などの導波管に、矩形導波管を用いた場合について示したが、これに限らず、楕円形や長円形の断面をもつ導波管など、矩形導波管以外の導波管を用いてもよい。
また、以上の説明では、入力導波管1に設けられた入力端子5から信号を入力し、出力導波管2に設けられた出力端子6から信号を出力するものとしたが、出力端子6から信号を入力し、入力端子5から信号を出力しても、同様の動作が得られることは明らかであり、信号の入出力を逆にして使用しても構わない。
以上のように本実施の形態1に示す移相回路では、進行方向の長さを長くすることなく良好な反射特性と中心周波数において所望の移相量が広帯域に得られる移相回路を実現することができる効果が得られる。
実施の形態2.
図11は本発明の実施の形態2に係わる移相回路を示す構成図である。移相回路を説明するための導波管側面図として示している。
図11では、実施の形態1に示した移相回路に対して、中央部の導波管4の高さ方向のオフセットの値を小さくし、中央部の導波管4の位置が、入力導波管1や出力導波管2の厚さ方向の寸法の内部に収まるようにしている。
すなわち、中央導波管は、厚さ方向の位置範囲が、入力導波管もしくは出力導波管の上記厚さ方向の位置範囲を超えない構成としている。
図11に示すように、中央部の導波管4の高さは入力導波管1や出力導波管2よりも低くてもよい。この場合でも、実施の形態1に示した移相回路と同様の効果が得られる。また、移相回路がより小形化するという効果も有する。
実施の形態3.
図12は本発明の実施の形態3に係わる移相回路を示す構成図である。
図12では、実施の形態1に示した移相回路に対して、中央部の導波管4を、入力導波管1や出力導波管2の中心軸に対して傾斜を有するように配置している。すなわち、中央導波管の中心軸は、入力導波管もしくは出力導波管の中心軸に対して傾斜して構成されている。
図12に示すように、中央部の導波管4と、入力導波管1や出力導波管2の中心軸は平行でなくてもよい。この場合でも、実施の形態1に示した移相回路と同様の効果が得られる。また、移相回路の設計の自由度がさらに高くなるという効果も有する。
なお、図12では、入力導波管1と中央部の導波管4の高さ方向の段差が、出力導波管2と中央部の導波管4の段差よりも小さくなるように、導波管4の高さ方向の傾斜を与えているが、入力導波管2と中央部の導波管4の段差が小さくなるように、傾斜を与えてもよい。
実施の形態4.
図13は発明の実施の形態4に係わる移相回路を示す構成図である。
図13では、実施の形態1に示した移相回路に対して、入力導波管1と出力導波管2の高さ方向の位置が互いに異なるように、両者の位置にオフセットを設けて配置している。すなわち、入力導波管と出力導波管は、厚さ方向の中心位置が異なっている。
図13に示すように、入力導波管1と出力導波管2の高さはオフセットされていてもよい。この場合でも、実施の形態1に示した移相回路と同様の効果が得られる。また、移相回路をマルチビームアンテナ用給電回路として用いる際のレイアウトにおける設計の自由度がさらに高くなるという効果も有する。
なお、図13では、入力導波管1と中央部の導波管4の高さ方向の段差が、出力導波管2と中央部の導波管4の段差よりも大きくなるように、高さ方向のオフセットを与えているが、入力導波管2と中央部の導波管4の段差が大きくなるように、オフセットを与えてもよい。
実施の形態5.
図14は発明の実施の形態5に係わる移相回路を示す構成図である。
図14では、入力導波管1とテーパ状の導波管3aの接続部、テーパ状の導波管3aと中央部の導波管4の接続部、中央部の導波管4とテーパ状の導波管3bの接続部、テーパ状の導波管3bと出力導波管2の接続部、それぞれを円弧形状にし、R(丸み半径)を設けている。すなわち、入力導波管と第1のテーパ状導波管、上記第1のテーパ状導波管と中央導波管、上記中央導波管と第2のテーパ状導波管、上記第2のテーパ状導波管と出力導波管、それぞれの接続部の少なくとも一部が円弧形状である構成としている。
図14に示すように、各導波管接続部にはRを設けてもよい。この場合でも、実施の形態1に示した移相回路と同様の効果が得られる。また、移相回路を製造する際、各部導波管の形状の加工にエンドミルを使うことがあるが、エンドミルを使う場合、180度より小さい角度の部分の切削には、径の小さいドリルを使う必要があり、加工に手間がかかったりしてしまう。しかし、本実施の形態の移相回路では、180度より小さい角度の形状を有する部分を減らす、あるいは無くすことができるので、エンドミルによる加工が容易になるという効果も有する。
実施の形態6.
図15、16は本発明の実施の形態6に係わるマルチビームアンテナ用の給電回路を説明するための回路図、および、ビーム図である。図において、7は第1の入力端子、8は第2の入力端子、9はカプラ、10は第1の移相回路、11は第2の移相回路である。図15において、1から6の番号を付した端子は、マルチビームアンテナの各放射素子に接続し給電するための出力端子である。第1の移相回路には従来の移相回路、第2の移相回路には本発明の実施の形態1から5のいずれか1つに示した移相回路を適用している。
すなわち、この給電回路は、導波管で構成される複数の移相回路を有しており、上記移相回路の少なくとも一つに、実施の形態1から5のいずれか1つに示した移相回路を用いている。
また、図15の給電回路では、移相回路の少なくとも一つに、従来の移相回路である、一端に入力端子を有する入力導波管と、一端に出力端子を有する出力導波管と、上記入力導波管の他端と上記出力導波管の他端とに接続され、上記入力導波管および上記出力導波管と厚さが等しい中央導波管と、を有する移相回路、を用いている。
図15の給電回路では、図16に示すように、#1から#4の4つの放射素子でビーム1を形成し、#3から#6の4つの放射素子でビーム2を形成する場合についてのものを示している。ビーム1とビーム2の2つのビームは放射素子#3と#4を共有することにより、互いにオーバーラップしている。また、給電回路は、上記のビームを形成するよう、第1の入力端子7、第2の入力端子8、#1から#6の6個の出力端子を有し、複数のカプラ9と移相回路10、11を用いて構成されている。
次に動作について説明する。ビーム1を形成するための第1の入力端子7から入力された信号は、カプラ9、第1の移相回路10、および、一部は第2の移相回路11を介し、#1から#4の出力端子に出力される。ビーム2を形成するための第2の入力端子8から入力された信号は、カプラ9、第1の移相回路10、および、一部は第2の移相回路11を介し、#3から#6の出力端子に出力される。また、給電回路を構成する各コンポ―ネントは矩形導波管などの導波管で構成されている。
この際、第1の入力端子7から入力し、#1から#2の出力端子に出力される信号の経路には、移相回路として第1の移相回路10が1つ配置されている。一方、第1の入力端子7から入力し、#3から#4の出力端子に出力される信号の経路には、移相回路として第1の移相回路10と第2の移相回路11が1つずつ、計2つの移相回路が配置されている。第2の入力端子8から入力する各経路においても、同様の構成となっている。
これらの各経路のうち、移相回路が2つ配置される経路においては、少なくとも1つの第2の移相回路11が設けられている。また、移相回路が1つ配置される経路においては、第2の移相回路11は(必ずしも)設けられていない。このように、移相回路を2回通過するような経路長が長い経路において、移相回路のひとつに実施の形態1から5のいずれかに示した移相回路を適用している。
すなわち、この給電回路は、少なくとも1つの入力端子と、複数の出力端子を有しており、前記入力端子から前記出力端子までの複数の経路のうち、他のいずれかの経路よりも移相回路が多数配置される経路において、前記移相回路の少なくとも一つに、実施の形態1から5のいずれかに示した移相回路を用いている。
従来の移相回路のみで構成した場合、良好な反射特性を得つつ小さい移相量を実現しようとした場合、上述したように、所要量に対しさらに360度大きく位相を回す必要が生じる場合があり、各出力端子における位相の周波数特性(周波数に対する通過位相の傾き)の差異が大きくなる。このため、良好な特性が得られる周波数の帯域が狭くなってしまう問題があった。
これに対し、本発明の移相回路を適用した給電回路の場合、移相回路において所要量に対し360度大きく位相を回す必要がなくなるため、各出力端子における位相の周波数特性の差異が低減され、広帯域に良好な励振位相分布が得られる給電回路が実現できるという効果を有する。
さらに、ここでは、他のいずれかの経路よりも移相回路が多数配置される経路において、前記移相回路の少なくとも一つに、実施の形態1から5のいずれかに示した移相回路を用いたので、特に位相変化が大きくなる経路において、移相量を小さくすることができ、周波数特性の良好な給電回路が得られる効果がある。
また、移相回路を多数用いる給電回路において、移相回路の幅方向の大きさを小さくできるため、給電回路を小型にできる効果がある。さらに、給電回路を設置するための限られたスペースの中での、移相回路の配置を容易に行えるという効果がある。
なお、ここでは、移相回路を2回通過するような経路長が長い経路において、移相回路のひとつに実施の形態1から5のいずれかに示した移相回路を適用した場合について示したが、各出力端子における位相の周波数特性に応じて、同一経路上の2つの移相回路にともに実施の形態1から5のいずれかに示した移相回路を適用してもよく、また、他の経路の移相回路に適用してもよい。
本実施の形態6においては、給電回路としてマルチビームアンテナへの給電を行うものを示したが、これに限らず、例えば一般に信号を分配する目的に給電を行うものであっても良く、他の用途に用いても良い。また、第1の入力端子7や第2の入力端子8から信号を入力し、出力端子#1から#6などに信号を出力する場合を示したが、出力端子#1から#6のいずれかから信号を入力し、第1の入力端子7または第2の入力端子8に信号を出力する使い方をしても構わず、この場合も本実施の形態における効果が得られる。
本発明にかかる移相回路は、マルチビームアンテナへの給電回路のコンポーネントなどとして適用できる。
1 入力導波管、2 出力導波管、3、3a、3b テーパ状の導波管、4 中央部の導波管、5 入力端子、6 出力端子、7 第1の入力端子、8 第2の入力端子、9 カプラ、10 第1の移相回路、11 第2の移相回路、12 矩形導波管、13、13a、13b コーナ、14 入力端子、15 出力端子

Claims (13)

  1. 一端に入力端子を有する入力導波管と、
    一端に出力端子を有する出力導波管と、
    上記入力導波管もしくは上記出力導波管よりも厚さが薄く、上記入力導波管もしくは上記出力導波管に対し上記厚さ方向の中心位置が異なる中央導波管と、
    上記入力導波管の他端と上記中央導波管の一端とを接続する第1のテーパ状導波管と、
    上記出力導波管の他端と上記中央導波管の他端とを接続する第2のテーパ状導波管と、
    を備え
    上記中央導波管の中心軸は、上記入力導波管もしくは上記出力導波管の中心軸に対して傾斜していることを特徴とする移相回路。
  2. 一端に入力端子を有する入力導波管と、
    一端に出力端子を有する出力導波管と、
    上記入力導波管もしくは上記出力導波管よりも厚さが薄く、上記入力導波管もしくは上記出力導波管に対し上記厚さ方向の中心位置が異なる中央導波管と、
    上記入力導波管の他端と上記中央導波管の一端とを接続する第1のテーパ状導波管と、
    上記出力導波管の他端と上記中央導波管の他端とを接続する第2のテーパ状導波管と、
    を備え
    上記入力導波管と上記出力導波管は、上記厚さ方向の中心位置が異なることを特徴とする移相回路。
  3. 一端に入力端子を有する入力導波管と、
    一端に出力端子を有する出力導波管と、
    上記入力導波管もしくは上記出力導波管よりも厚さが薄く、上記入力導波管もしくは上記出力導波管に対し上記厚さ方向の中心位置が異なる中央導波管と、
    上記入力導波管の他端と上記中央導波管の一端とを接続する第1のテーパ状導波管と、
    上記出力導波管の他端と上記中央導波管の他端とを接続する第2のテーパ状導波管と、
    を備え
    上記入力導波管と上記第1のテーパ状導波管、上記第1のテーパ状導波管と上記中央導波管、上記中央導波管と上記第2のテーパ状導波管、上記第2のテーパ状導波管と上記出力導波管、それぞれの接続部の少なくとも一部が円弧形状であることを特徴とする移相回路。
  4. 導波管で構成される複数の移相回路を有する給電回路であって、
    上記移相回路の少なくとも一つに、請求項1から請求項のいずれか一項に記載の移相回路を用いたことを特徴とする給電回路。
  5. 導波管で構成される複数の移相回路を有する給電回路であって、
    上記移相回路の少なくとも一つの移相回路は、
    一端に入力端子を有する入力導波管と、
    一端に出力端子を有する出力導波管と、
    上記入力導波管もしくは上記出力導波管よりも厚さが薄く、上記入力導波管もしくは上記出力導波管に対し上記厚さ方向の中心位置が異なる中央導波管と、
    上記入力導波管の他端と上記中央導波管の一端とを接続する第1のテーパ状導波管と、
    上記出力導波管の他端と上記中央導波管の他端とを接続する第2のテーパ状導波管と、
    を備えた移相回路を用いたことを特徴とする給電回路。
  6. 上記中央導波管は、矩形導波管であることを特徴とする請求項に記載の給電回路。
  7. 上記中央導波管は、上記厚さ方向の位置範囲が、上記入力導波管もしくは上記出力導波管の上記厚さ方向の位置範囲を超えないことを特徴とする請求項に記載の給電回路。
  8. マルチビームアンテナへの給電を行うことを特徴とする請求項4から請求項7のいずれか一項に記載の給電回路。
  9. 上記移相回路の少なくとも一つに、
    一端に入力端子を有する入力導波管と、
    一端に出力端子を有する出力導波管と、
    上記入力導波管の他端と上記出力導波管の他端とに接続され、上記入力導波管および上記出力導波管と厚さが等しい中央導波管と、
    を有する移相回路、
    を用いたことを特徴とする請求項4から請求項7のいずれか一項に記載の給電回路。
  10. 導波管で構成される複数の移相回路を有する給電回路であって、
    少なくとも1つの入力端子と、複数の出力端子を有し、
    前記入力端子から前記出力端子までの複数の経路のうち、他のいずれかの経路よりも移相回路が多数配置される経路において、前記移相回路の少なくとも一つに、請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の移相回路を用いたことを特徴とする給電回路。
  11. 導波管で構成される複数の移相回路を有する給電回路であって、
    少なくとも1つの入力端子と、複数の出力端子を有し、
    前記入力端子から前記出力端子までの複数の経路のうち、他のいずれかの経路よりも移相回路が多数配置される経路において、前記移相回路の少なくとも一つの移相回路は、
    一端に入力端子を有する入力導波管と、
    一端に出力端子を有する出力導波管と、
    上記入力導波管もしくは上記出力導波管よりも厚さが薄く、上記入力導波管もしくは上記出力導波管に対し上記厚さ方向の中心位置が異なる中央導波管と、
    上記入力導波管の他端と上記中央導波管の一端とを接続する第1のテーパ状導波管と、
    上記出力導波管の他端と上記中央導波管の他端とを接続する第2のテーパ状導波管と、
    を備えた移相回路を用いたことを特徴とする給電回路。
  12. 上記中央導波管は、矩形導波管であることを特徴とする請求項11に記載の移相回路。
  13. 上記中央導波管は、上記厚さ方向の位置範囲が、上記入力導波管もしくは上記出力導波管の上記厚さ方向の位置範囲を超えないことを特徴とする請求項12に記載の移相回路。
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