JP6288392B2 - 化学強化ガラスの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は化学強化ガラスの製造方法に関する。
近年、様々なディスプレイ装置のカバーガラスとして化学強化ガラスが用いられており、その強度についてさらなる向上が求められている。化学強化ガラスの強度を向上するために、硝酸カリウムを含む特定の無機塩に、ナトリウムを含むガラスを接触させることによって、ガラス中のNaと前記無機塩中のKとをイオン交換することで化学強化処理を行い、その後、酸とアルカリによる処理を行うことが開示されている(特許文献1)。
特許文献1には、化学強化処理後のガラス表面に対して、研磨やフッ酸等を用いたエッチング処理をせずとも、ガラスの面強度が飛躍的に向上することが記載されている。
国際公開第2015/008763号
しかしながら、近年、特許文献1に記載の表面除去量よりも多くの除去量を望まれる場合がある。
本発明は上記実情に鑑み、従来に比べ、表面除去量を向上できる化学強化ガラスの製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは鋭意研鑽を積んだ結果、化学強化処理時の水蒸気量を制御することにより、ガラスの表面除去量を飛躍的に向上できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は下記<1>〜<19>に関するものである。
<1>アルカリイオンを含むガラス板を準備する工程と、
前記アルカリイオンのイオン半径よりも大きい他のアルカリイオンを含む無機塩を準備する工程と、
露点温度が20℃以上の雰囲気で、前記ガラス板の前記アルカリイオンと前記無機塩の前記他のアルカリイオンとのイオン交換をする工程と、
前記イオン交換された前記ガラス板の表面の一部を除去する工程と、
を含むことを特徴とする化学強化ガラスの製造方法。
<2>前記イオン交換をする工程は、前記露点温度が30℃以上の雰囲気で行われることを特徴とする前記<1>に記載の化学強化ガラスの製造方法。
<3>前記イオン交換をする工程は、前記露点温度が40℃以上の雰囲気で行われることを特徴とする前記<1>または<2>に記載の化学強化ガラスの製造方法。
<4>前記イオン交換をする工程は、前記露点温度が50℃以上の雰囲気で行われることを特徴とする前記<1>〜<3>のいずれか一つに記載の化学強化ガラスの製造方法。
<5>前記イオン交換をする工程は、前記露点温度が前記無機塩の温度以下の雰囲気で行われることを特徴とする前記<1>〜<4>のいずれか一つに記載の化学強化ガラスの製造方法。
<6>前記イオン交換する工程における雰囲気は、水蒸気供給部から前記無機塩の上部の空間に水蒸気を含む気体が導入されることで形成され、前記水蒸気を含む気体の導入量は、1cmあたりの水蒸気供給量が0.01mg/分以上であることを特徴とする前記<1>〜<5>のいずれか一つに記載の化学強化ガラスの製造方法。
<7>前記イオン交換する工程における雰囲気は、バブリング部から前記無機塩の中に水蒸気を含む気体が導入されることで形成され、前記水蒸気を含む気体の導入量は、1cmあたりの水蒸気供給量が0.01mg/分以上であることを特徴とする前記<1>〜<5>のいずれか一つに記載の化学強化ガラスの製造方法。
<8>前記無機塩を準備する工程は、KCO、NaCO、KHCO、NaHCO3、LiCO、RbCO、CsCO、MgCO、CaCO、及びBaCOからなる群より選ばれる少なくとも一種の塩と硝酸カリウムとを含む無機塩を準備することを特徴する前記<1>〜<7>のいずれか一つに記載の化学強化ガラスの製造方法。
<9>前記ガラス板の表面の一部を除去する工程は、前記イオン交換された前記ガラス板を酸に接触させる工程を含むことを特徴とする前記<1>〜<8>のいずれか一つに記載の化学強化ガラスの製造方法。
<10>前記ガラス板の表面の一部を除去する工程は、前記酸に接触させる工程の後に前記ガラス板をアルカリに接触させる工程をさらに含むことを特徴とする前記<9>に記載の化学強化ガラスの製造方法。
<11>前記酸に接触させる工程と前記アルカリに接触させる工程との間に、前記ガラス板を洗浄する工程、をさらに含むことを特徴とする前記<10>に記載の化学強化ガラスの製造方法。
<12>前記イオン交換する工程と前記ガラス板の表面の一部を除去する工程との間に、前記ガラス板を洗浄する工程、をさらに含むことを特徴とする前記<1>〜<11>のいずれか一つに記載の化学強化ガラスの製造方法。
<13>前記アルカリに接触させる工程の後に、前記ガラス板を洗浄する工程、を更に含むことを特徴とする前記<10>〜<12>のいずれか一つに記載の化学強化ガラスの製造方法。
<14>前記酸に接触させる工程は、pH7未満である溶液を用いることを特徴とする前記<9>〜<13>のいずれか一つに記載の化学強化ガラスの製造方法。
<15>前記pH7未満である溶液は、弱酸であることを特徴とする前記<14>に記載の化学強化ガラスの製造方法。
<16>前記pH7未満である溶液は、強酸であることを特徴とする前記<14>に記載の化学強化ガラスの製造方法。
<17>前記アルカリに接触させる工程は、pH7超である溶液を用いることを特徴とする前記<10>〜<16>いずれか一つに記載の化学強化ガラスの製造方法。
<18>前記pH7超である溶液は、弱塩基であることを特徴とする前記<17>に記載の化学強化ガラスの製造方法。
<19>前記pH7超である溶液は、強塩基であることを特徴とする前記<17>に記載の化学強化ガラスの製造方法。
本発明によれば、従来に比べ、表面除去量を向上できる化学強化ガラスの製造方法を提供することができる。
図1は、ボールオンリング試験の方法を説明するための概略図である。 図2は、本発明に係る化学強化ガラスの製造工程を表す模式図である。 図3は、イオン交換をする工程における雰囲気を形成するための実験系の模式図である。
以下、本発明を詳細に説明するが、本発明は以下の実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、任意に変形して実施することができる。また本明細書において数値範囲を示す「〜」とは、その前後に記載された数値を下限値及び上限値として含む意味で使用される。
<化学強化ガラスの製造方法>
本発明に係る化学強化ガラスの製造方法は、
(a)アルカリイオンを含むガラス板を準備する工程と、
(b)前記アルカリイオンのイオン半径よりも大きい他のアルカリイオンを含む無機塩を準備する工程と、
(c)露点温度が20℃以上の雰囲気で、前記ガラス板の前記アルカリイオンと前記無機塩の前記他のアルカリイオンとのイオン交換をする工程と、
(d)前記イオン交換された前記ガラス板の表面の一部を除去する工程と、
を含むことを特徴とする。
(ガラス組成)
本発明で使用されるガラスはアルカリイオンを含んでいればよく、成形、化学強化処理による強化が可能な組成を有するものである限り、種々の組成のものを使用することができる。中でもナトリウムを含んでいることが好ましく、具体的には、例えば、アルミノシリケートガラス、ソーダライムガラス、ボロシリケートガラス、鉛ガラス、アルカリバリウムガラス、アルミノボロシリケートガラス等が挙げられる。
ガラスの製造方法は特に限定されず、所望のガラス原料を連続溶融炉に投入し、ガラス原料を好ましくは1500〜1600℃で加熱溶融し、清澄した後、成形装置に供給した上で溶融ガラスを板状に成形し、徐冷することにより製造することができる。
なお、ガラスの成形には種々の方法を採用することができる。例えば、ダウンドロー法(例えば、オーバーフローダウンドロー法、スロットダウン法およびリドロー法等)、フロート法、ロールアウト法およびプレス法等の様々な成形方法を採用することができる。中でも、ガラス面の少なくとも一部にクラックが発生しやすく、本発明の効果がより顕著にみられる点で、フロート法が好ましい。
ガラスの厚みは、特に制限されるものではないが、化学強化処理を効果的に行うために、通常5mm以下であることが好ましく、3mm以下であることがより好ましく、1mm以下であることがさらに好ましく、0.7mm以下が特に好ましい。
また、本発明で使用されるガラスの形状は特に限定されない。例えば、均一な板厚を有する平板形状、表面と裏面のうち少なくとも一方に曲面を有する形状および屈曲部等を有する立体的な形状等の様々な形状のガラスを採用することができる。
本発明の化学強化ガラスの組成としては特に限定されないが、例えば、以下のガラス組成が挙げられる。
(1)酸化物基準のモル%で表示した組成で、SiOを50〜80%、Alを2〜25%、LiOを0〜10%、NaOを0〜18%、KOを0〜10%、MgOを0〜15%、CaOを0〜5%およびZrOを0〜5%を含むガラス
(2)酸化物基準のモル%で表示した組成が、SiOを50〜74%、Alを1〜10%、NaOを6〜14%、KOを3〜11%、MgOを2〜15%、CaOを0〜6%およびZrOを0〜5%含有し、SiOおよびAlの含有量の合計が75%以下、NaOおよびKOの含有量の合計が12〜25%、MgOおよびCaOの含有量の合計が7〜15%であるガラス
(3)酸化物基準のモル%で表示した組成が、SiOを68〜80%、Alを4〜10%、NaOを5〜15%、KOを0〜1%、MgOを4〜15%およびZrOを0〜1%含有するガラス
(4)酸化物基準のモル%で表示した組成が、SiOを67〜75%、Alを0〜4%、NaOを7〜15%、KOを1〜9%、MgOを6〜14%およびZrOを0〜1.5%含有し、SiOおよびAlの含有量の合計が71〜75%、NaOおよびKOの含有量の合計が12〜20%であり、CaOを含有する場合その含有量が1%未満であるガラス
(5)酸化物基準の質量%で表示した組成が、SiOを65〜75%、Alを0.1〜5%、MgOを1〜6%、CaOを1〜15%含有し、NaO+KOが10〜18%であるガラス
(6)酸化物基準の質量%で表示した組成が、SiOを60〜72%、Alを1〜10%、MgOを5〜12%、CaOを0.1〜5%、NaOを13〜19%、KOを0〜5%含有し、RO/(RO+RO)が0.20以上、0.42以下(式中、ROとはアルカリ土類金属酸化物、ROはアルカリ金属酸化物を示す。)であるガラス
(7)酸化物基準のモル%で表示した組成が、SiOを55.5〜80%、Alを12〜20%、NaOを8〜25%、Pを2.5%以上、アルカリ土類金属RO(ROはMgO+CaO+SrO+BaOである)を1%以上含有するガラス
(8)酸化物基準のモル%で表示した組成が、SiOを57〜76.5%、Alを12〜18%、NaOを8〜25%、Pを2.5〜10%、アルカリ土類金属ROを1%以上含有するガラス
(9)酸化物基準のモル%で表示した組成が、SiOを56〜72%、Alを8〜20%、Bを3〜20%、NaOを8〜25%、KOを0〜5%、MgOを0〜15%、CaOを0〜15%、SrOを0〜15%、BaOを0〜15%およびZrOを0〜8%含有するガラス
本発明の化学強化ガラスは、ガラス表面に、イオン交換された圧縮応力層を有する。イオン交換法では、ガラスの表面をイオン交換し、圧縮応力が残留する表面層を形成させる。具体的には、ガラス転移点以下の温度でイオン交換によりガラス板表面のイオン半径が小さなアルカリ金属イオン(Liイオン及び/またはNaイオン)をイオン半径のより大きい他のアルカリイオン(Naイオン及び/またはKイオン)に置換する。これにより、ガラスの表面に圧縮応力が残留し、ガラスの強度が向上する。
本発明の製造方法において、化学強化処理は、ガラスに含まれるアルカリイオンのイオン半径よりも大きい他のアルカリイオンを含む無機塩に、先述したアルカリイオンを含むガラスを接触させてイオン交換をすることにより行われる。すなわち、ガラスに含まれるアルカリイオンと、無機塩に含まれる他のアルカリイオンとがイオン交換される。
ガラスに含まれるアルカリイオンがNaイオンである場合、無機塩は、硝酸カリウム(KNO)を含有する無機塩であって、さらに、KCO、NaCO、KHCO3、NaHCO3、LiCO、RbCO、CsCO、MgCO、CaCO、及びBaCOからなる群より選ばれる少なくとも一種の塩を含有することがより好ましい。
例えば無機塩に硝酸カリウムを含む場合、硝酸カリウムの融点は330℃であり、化学強化を行うガラスの歪点(通常500〜600℃)以下に融点を有している。また、上記塩のうち硝酸カリウムを除いた塩(以下、「融剤」と称することもある。)は、Si−O−Si結合に代表されるガラスのネットワークを切断する性質を有する。化学強化処理を行う温度は数百℃と高いので、その温度下でガラスのSi−O間の共有結合は適度に切断され、後述する低密度化処理が進行しやすくなる。
なお、共有結合を切断する度合いはガラス組成や用いる塩(融剤)の種類、化学強化処理を行う温度、時間等の化学強化処理条件によっても異なるが、Siから伸びている4本の共有結合のうち、1〜2本の結合が切れる程度の条件を選択することが好ましいものと考えられる。
ガラス表面のNaイオン(またはLiイオン)と無機塩中のKイオン(またはNaイオン)とがイオン交換されることで高密度な圧縮応力層が形成される。無機塩にガラスを接触させる方法としては、ペースト状の無機塩を塗布する方法、無機塩の水溶液をガラスに噴射する方法、融点以上に加熱した溶融塩の塩浴にガラスを浸漬させる方法などが可能であるが、これらの中では、溶融塩に浸漬させる方法が望ましい。
融剤の添加量は0.1mol%以上が好ましく、0.5mol%以上がより好ましく、1mol%以上がさらに好ましく、2mol%以上が特に好ましい。また生産性の観点から各塩の飽和溶解度以下が好ましい。過剰に添加するとガラスの腐食につながるおそれがある。例えば、融剤としてKCOを用いる場合には、24mol%以下が好ましく、12mol%以下がより好ましく、8mol%以下が特に好ましい。
無機塩は、硝酸カリウム及び融剤の他に、本発明の効果を阻害しない範囲で他の化学種を含んでいてもよく、例えば、塩化ナトリウム、塩化カリウム、ホウ酸ナトリウム、ホウ酸カリウム等のアルカリ塩化塩やアルカリホウ酸塩などが挙げられる。これらは単独で添加しても、複数種を組み合わせて添加してもよい。
(溶融塩の製造)
溶融塩は公知の工程により製造することができる。例えば無機塩が硝酸カリウムと融剤を含む溶融塩である場合、硝酸カリウム溶融塩を調製し、次いで該硝酸カリウム溶融塩へ融剤を添加することで得ることができる。また、別の方法として、硝酸カリウムと融剤を混合し、次いで該硝酸カリウムと融剤との混合塩を溶融することで得ることができる。
本願発明の製造方法で用いる溶融塩は、Na濃度が好ましくは500重量ppm以上であり、より好ましくは1000重量ppm以上である。溶融塩におけるNa濃度が2000重量ppm以上であることで、後述する酸処理工程により、低密度層が深化しやすくなるためさらに好ましい。Na濃度の上限としては特に制限はなく、所望の表面圧縮応力(CS)が得られるまで許容できる。
なお、化学強化処理を1回以上行なった溶融塩にはガラスから溶出したナトリウムが含まれている。したがって、Na濃度が既に上記範囲内であれば、ガラス由来のナトリウムをそのままNa源として用いてもよいし、Na濃度が満たない場合や、化学強化未使用の溶融塩を用いる場合には、硝酸ナトリウム等の無機ナトリウム塩を添加することにより調整することができる。
(イオン交換する工程)
次に、調製した溶融塩を用いて化学強化処理を行う。化学強化処理は、ガラスを溶融塩に浸漬し、ガラス中のアルカリイオン(LiイオンまたはNaイオン)を、溶融塩中のイオン半径の大きい他のアルカリイオン(NaイオンまたはKイオン)とイオン交換(置換)することで行われる。このイオン交換によってガラス表面の組成を変化させ、ガラス表面が高密度化した圧縮応力層20を形成することができる[図2(a)〜(b)]。このガラス表面の高密度化によって圧縮応力が発生することから、ガラスを強化することができる。
なお実際には、化学強化ガラスの密度は、ガラスの中心に存在する中間層30(バルク)の外縁から圧縮応力層表面に向かって徐々に高密度化してくるため、中間層30と圧縮応力層20との間には、密度が急激に変化する明確な境界はない。ここで中間層とは、ガラス中心部に存在し、圧縮応力層に挟まれる層を表す。この中間層は圧縮応力層とは異なり、イオン交換がされていない層である。
本発明における化学強化処理(イオン交換する工程)は、具体的には以下の手順で行うことができる。
まずガラスを予熱し、先述した溶融塩を、化学強化を行う温度に調整する。次いで予熱したガラスを溶融塩槽27の溶融塩中に所定の時間浸漬したのち、ガラスを溶融塩中から引き上げ、放冷する。なお、ガラスには、化学強化処理の前に、用途に応じた形状加工、例えば、切断、端面加工および穴あけ加工などの機械的加工を行うことが好ましい。
ガラスの予熱温度は、溶融塩に浸漬する温度に依存するが、一般に100℃以上であることが好ましい。
化学強化温度は、被強化ガラスの歪点(通常500〜600℃)以下が好ましく、より高い圧縮応力層深さを得るためには特に350℃以上が好ましく、処理時間の短縮及び低密度層形成促進のために400℃以上がより好ましく、430℃以上がさらに好ましい。
ガラスの溶融塩への浸漬時間は1分〜10時間が好ましく、5分〜8時間がより好ましく、10分〜4時間がさらに好ましい。かかる範囲において、強度と圧縮応力層の深さのバランスに優れた化学強化ガラスを得ることができ、好ましい。
本発明に係る製造方法では、ガラスを浸漬する時の溶融塩中の水蒸気量を増やすことにより、後述する酸に接触させる工程において形成される低密度層を厚くすることができる。アルカリに接触させる工程においては、前記低密度層を除去することができるため、該低密度層の厚みを、ガラス表面に存在するクラックや潜傷の平均深さ以上とすることにより、低密度層の除去と共に、該クラックや潜傷を除去することができるようになる。そのため、化学強化ガラスの優れた面強度を達成することができる。
イオン交換をする工程は、露点温度が20℃以上の雰囲気中で行う。該露点は30℃以上が好ましく、40℃以上がより好ましく、50℃以上がさらに好ましく、60℃以上がことさらに好ましい。また上限は、イオン交換を行う無機塩(溶融塩)の温度以下とすることが好ましい。
露点温度(以下、単に「露点」と称することがある。)は、溶融塩の少なくとも界面近傍における露点温度が上記範囲内であればよく、界面近傍とは、溶融塩の界面から200mm以下の領域の雰囲気を意味する。ヴァイサラDRYCAP(登録商標) DMT346露点変換器によって露点を測定することができる。なお本明細書における露点とは、溶融塩と溶融塩界面近傍の雰囲気との間に平衡が成り立ったとみなした時の値である。
イオン交換する工程の前及び/又はイオン交換する工程と同時に、溶融塩及び/又は溶融塩の界面近傍の雰囲気に水蒸気を導入することで、上記露点を達成することができる。例えば、水蒸気供給部を溶融塩槽に付加することにより、溶融塩及び/又は溶融塩の界面近傍の雰囲気に水蒸気を導入することができる。
すなわち、溶融塩に水蒸気供給部により供給される水蒸気そのものや、水蒸気を含む気体、および、水(液体)を直接バブリングしてもよく、溶融塩上部の空間に水蒸気や水蒸気を含む気体を導入してもよい。また、水蒸気爆発が起きない範囲で、水(液体)そのものを溶融塩上に滴下して導入することも可能である。
水蒸気や水蒸気を含む気体、水(液体)(以後、単に「水蒸気等」と称することがある。)の導入に際し、溶融塩を攪拌してもしなくてもよいが、平衡に達するまでの時間を短縮する点で、攪拌する方が好ましい。
水蒸気等を導入してから平衡に達するまでの時間は、導入する気体または液体の量や水蒸気濃度、導入方法等によって異なることから一概に言えないものの、上記雰囲気の露点が安定し、一定となれば平衡に達したものと判断することができる。
水蒸気を含む気体は、化学強化処理に影響を及ぼさない気体を用いることができ、例えば図3に示すように、空気、窒素ガス、炭酸ガス等の乾燥した気体Aを加熱した水24中に導入することにより、水蒸気を含んだ湿度の高い気体(水蒸気を含む気体)Bとすることができる。
水蒸気供給源として使用する水24は、配管等のスケール堆積を抑制する点で、イオン交換水等の純水を用いることが好ましい。また、水24は例えば水槽25を用いたウォーターバス等により加熱される。また、水24自体を例えばボイラー等により加熱することで水蒸気を発生させることもできる。
水蒸気等の導入方法として、より具体的には、(1)水蒸気供給部から無機塩(溶融塩26)の上部の空間に水蒸気を含む気体Bを導入すること、(2)バブリング部から無機塩(溶融塩26)の中に水蒸気を含む気体Bを導入すること、又は(3)水(液体)を直接無機塩(溶融塩26)に導入すること、等が挙げられる。中でも上記(1)又は(2)によって、該雰囲気を形成することが好ましい。
無機塩(溶融塩26)の上部の空間に水蒸気を含む気体Bを導入する一形態としては、例えば水蒸気供給部から供給される水蒸気等を無機塩の上部または無機塩の界面近傍にスプレーにより噴霧する方法がある。スプレーにより水蒸気等を導入することで、無機塩上部の空間の水蒸気濃度を略均一に制御し易くなることから好ましい。
なお、水蒸気供給部、バブリング部、水(液体)を導入する導入部又はスプレーは装置に合わせて適宜設ければよく、特に制限されない。具体的には、スプレーは単数であっても複数であってもよい。特に溶融塩槽が大型の場合は、複数のスプレーで水蒸気等を噴霧することが、無機塩上部の空間の水蒸気濃度を略均一に制御しやすくなる。
溶融塩の上部の空間に水蒸気を含む気体を導入する場合には、1cm当たりに導入する気体中の水蒸気供給量は0.01mg/分以上が好ましく、0.02mg/分以上がより好ましい。水(液体)を直接溶融塩に導入する場合には、1cm当たりに導入する水の流量は0.01mg/分以上が好ましく、0.02mg/分以上がより好ましい。
無機塩の中(溶融塩中)に水蒸気を含む気体を直接バブリングする場合には、1cm当たりに導入する気体中の水蒸気供給量は0.01mg/分以上が好ましく、0.02mg/分以上がより好ましい。
水蒸気量(水分量)の多い溶融塩中でイオン交換する工程を行うことにより、得られる化学強化ガラスの面強度がより高くなる理由について、以下のことが考えられる。
溶融塩を形成する炭酸イオンは水と反応すると、下記式に示すように炭酸水素イオンと水酸化物イオンが生成する。
Figure 0006288392
ここで、溶融塩中の水分量が多いと、上記式における平衡が右に傾き、炭酸水素イオンと水酸化物イオンが多く生成する。水酸化物イオンはガラスネットワークの切断を促進するイオンであることから、より多くの水酸化物イオンが生成することで、ガラス表面の低密度層形成が促進されるものと考えられる。
無機塩中の下式により得られる炭酸アニオン濃度と炭酸水素アニオン濃度との和は4mol%以上が好ましく、6mol%以上がより好ましい。該濃度が4mol%以上であることで、ガラス表面の低密度層形成反応を促進できることから好ましい。
{(炭酸アニオン濃度)+(炭酸水素アニオン濃度)}(mol%)={(無機塩中の炭酸アニオン量)+(無機塩中の炭酸水素アニオン量)}(mol)/(無機塩中の全アニオン量)(mol)×100
なお、溶融塩中の炭酸アニオン濃度と炭酸水素アニオン濃度を直接測定することはできないため、溶融塩を一部取り出し、二酸化炭素メータTiN−9004を用いて市販標準液(NaHCO)を純水で希釈して検量線を作成した後、純水で130倍に希釈した試料溶液を測定する。このとき、炭酸水素アニオンはすべて炭酸アニオンに変換されることから、測定で検出された炭酸アニオン濃度の値が、炭酸アニオン濃度と炭酸水素アニオン濃度との和に相当する。
また、炭酸アニオン濃度と炭酸水素アニオン濃度との和は、飽和炭酸アニオン濃度と飽和炭酸水素アニオン濃度との和以下となる。
該低密度層は後述するガラス板の表面の一部を除去する工程のうち、酸に接触する工程で形成されるが、その厚みは、水蒸気を導入しない従来のイオン交換する工程では100〜200nm程度であるのに対し、水蒸気を導入して露点温度が20℃以上の雰囲気でイオン交換することにより、該厚みを300nm以上にすることができる。
ガラス製造工程や化学強化処理工程を含むガラス加工工程において発生するガラス表面のクラックや潜傷の平均深さは約500nmであることから、低密度層の厚みは、500nm以上がより好ましく、600nm以上がさらに好ましい。
形成された低密度層は、ガラス板の表面の一部を除去する工程のうち、後述するアルカリに接触させる工程により除去することができる。したがって、ガラス表面の前記クラックや潜傷の深さがすべて低密度層の厚みよりも浅ければ、アルカリに接触させる工程でそれらクラック及び潜傷をすべて除去することができる。
化学強化ガラスにおける強度の低下の原因となるガラス面のクラックや潜傷を除去することにより、化学強化ガラスの面強度をより高いものにすることができる。
(洗浄する工程)
本発明に係る製造方法では、イオン交換する工程とガラス板の表面の一部を除去する工程との間にガラス板を洗浄する工程をさらに含むことが好ましい。洗浄する工程では工水、イオン交換水等を用いてガラスの洗浄を行う。工水は必要に応じて処理したものを用いる。中でもイオン交換水が好ましい。
洗浄の条件は用いる洗浄液によっても異なるが、イオン交換水を用いる場合には0〜100℃で洗浄することが付着した塩を完全に除去させる点から好ましい。
洗浄する工程では、イオン交換水等が入っている水槽に化学強化ガラスを浸漬する方法や、ガラス表面を流水にさらす方法、シャワーにより洗浄液をガラス表面に向けて噴射する方法等、様々な方法を用いることができる。
(ガラス板の表面の一部を除去する工程)
イオン交換されたガラス板は、該ガラス板の表面の一部を除去する工程に供される。ガラス板の表面の一部を除去する工程は、ガラス板を酸に接触させる工程を含むことが好ましく、前記酸に接触させる工程の後に、ガラス板をアルカリに接触させる工程をさらに含むことがより好ましい。
(酸に接触させる工程)
本発明に係る製造方法では、前記イオン交換する工程または前記洗浄する工程の後に、ガラス板の表面の一部を除去する工程として、ガラスを酸に接触させる工程(酸処理工程)を行うことが好ましい。
ガラスの酸処理とは、酸性の溶液中に、化学強化ガラスを浸漬させることによって行い、これにより化学強化ガラス表面のNa及び/又はKをHに置換することができる。すなわち、ガラス表面には圧縮応力層の表層が変質した、具体的には低密度化された、低密度層をさらに有することとなる。
溶液は酸性であれば特に制限されずpH7未満であればよく、用いられる酸が弱酸であっても強酸であってもよい。具体的には塩酸、硝酸、硫酸、リン酸、酢酸、シュウ酸、炭酸及びクエン酸等の酸が好ましい。これらの酸は単独で用いても、複数を組み合わせて用いてもよい。
酸処理を行う温度は、用いる酸の種類や濃度、時間によっても異なるが、100℃以下で行うことが好ましい。
酸処理を行う時間は、用いる酸の種類や濃度、温度によっても異なるものの、10秒〜5時間が生産性の点から好ましく、1分〜2時間がより好ましい。
酸処理を行う溶液の濃度は、用いる酸の種類や時間、温度によって異なるものの、容器腐食の懸念が少ない濃度が好ましく、具体的には0.1重量%〜20重量%が好ましい。
低密度層は、後述するアルカリ処理により除去されるため、低密度層が厚いほどガラス表面が除去されやすい。低密度層の厚みは先述したとおりであるが、ガラス表面除去量の観点から300nm以上が好ましく、500nm以上がより好ましく、600nm以上がさらに好ましい。
低密度層の密度はガラス表面除去性の観点から、イオン交換された圧縮応力層よりも深い領域(バルク)の密度に比べて低いことが好ましい。低密度層の厚みはX線反射率法(X−ray−Reflectometry:XRR)によって測定した周期(Δθ)から求めることができる。低密度層の密度はXRRによって測定した臨界角(θc)により求めることができる。
なお、簡易的には走査型電子顕微鏡(SEM)でガラスの断面を観察することによって、低密度層の形成と層の厚みを確認することも可能である。
(アルカリに接触させる工程)
本発明の製造方法では、酸に接触させる工程を経た後、アルカリに接触させる工程(アルカリ処理工程)をさらに行うことが好ましい。酸に接触させる工程の後、アルカリに接触させる工程の前に、先述した洗浄する工程と同様のガラス板を洗浄する工程を経ることがより好ましい。
アルカリ処理とは、塩基性の溶液中に、化学強化ガラスを浸漬させることによって行い、これにより前記酸に接触させる工程で形成された低密度層の一部又は全部を除去することができる。
溶液は塩基性であれば特に制限されずpH7超であればよく、弱塩基を用いても強塩基を用いてもよい。具体的には水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム等の塩基が好ましい。これらの塩基は単独で用いても、複数を組み合わせて用いてもよい。
アルカリ処理を行う温度は、用いる塩基の種類や濃度、時間によっても異なるが、0〜100℃が好ましく、10〜80℃がより好ましく、20〜60℃が特に好ましい。かかる温度範囲であればガラスが腐食するおそれがなく好ましい。
アルカリ処理を行う時間は、用いる塩基の種類や濃度、温度によっても異なるものの、10秒間〜5時間が生産性の点から好ましく、1分間〜2時間がより好ましい。
アルカリ処理を行う溶液の濃度は、用いる塩基の種類や時間、温度によって異なるものの、ガラス表面除去性の観点から0.1重量%〜20重量%が好ましい。
上記アルカリ処理により、Hが侵入した低密度層の一部又は全部が除去され、これにより面強度が向上した化学強化ガラスを得ることができる。特に本発明においては、ガラス表面に存在していたクラックや潜傷の深さよりも低密度層の厚みを深くすることができる。そのため、ガラス表面に存在していたクラックや潜傷を低密度層と共に除去することができ、ガラスの面強度向上により一層寄与すると考えられる。なお、アルカリ処理の後にも、先と同様の方法で洗浄する工程を経ることが好ましい。
<化学強化ガラス>
本発明に係る化学強化ガラスの製造方法によれば、従来の化学強化処理と比べて、低密度層をより深く形成できることから、該低密度層を除去した後に得られる化学強化ガラスの表層にはクラックや潜傷がより少ない。そのため、本発明により得られる化学強化ガラスは、非常に高い面強度を有する。
(ガラス面強度)
化学強化ガラスの面強度は、ボールオンリング試験により評価することができる。
(ボールオンリング試験)
化学強化ガラスは、ガラス板を直径30mm、接触部が曲率半径2.5mmの丸みを持つステンレスからなるリング上に配置し、該ガラス板に直径10mmの鋼からなる球体を接触させた状態で、該球体を静的荷重条件下で該リングの中心に荷重するボールオンリング(Ball on Ring;BoR)試験により測定したBoR面強度F(N)で評価する。
化学強化ガラスは、第1主面及び第2主面の強度が共にF≧1500×tを満たすことが好ましく、F≧1800×tであることがより好ましく、F≧2000×tであることがさらに好ましい[式中、Fはボールオンリング試験により測定したBoR面強度(N)であり、tはガラス基板の板厚(mm)である。]。BoR面強度F(N)がかかる範囲であることにより、薄板化した場合にも優れた面強度を示す。なお、BoR試験は後述する実施例に記載の方法により行うことができる。
(圧縮応力層)
化学強化ガラスの圧縮応力層の圧縮応力値および圧縮応力層の深さは、EPMA(electron probe micro analyzer)または表面応力計(例えば、折原製作所製FSM−6000)等を用いて測定することができる。
(ガラス表面(低密度層)の除去量)
アルカリ処理後のガラス表面(低密度層)の除去量(厚み)は、薬液処理前後の重量を分析用電子天秤により測定し、次の式を用いて厚み換算することにより求めることができる。
(片面あたりの除去量厚み)=[(処理前重量)−(処理後重量)]/(ガラス比重)/処理面積/2
このとき、ガラス比重を2.48(g/cm)として計算する。
以下に実施例を挙げ、本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されない。
<評価方法>
本実施例における各種評価は以下に示す分析方法により行った。
(ガラスの評価:面強度)
ガラス面強度はボールオンリング(Ball on Ring;BoR)試験により測定した。図1に、本発明で用いたボールオンリング試験を説明するための概略図を示す。ガラス板1を水平に載置した状態で、SUS304製の加圧治具2(焼入れ鋼、直径10mm、鏡面仕上げ)を用いてガラス板を加圧し、ガラス板の面強度を測定した。
図1において、SUS304製の受け治具3(直径30mm、接触部の曲率R2.5mm、接触部は焼入れ鋼、鏡面仕上げ)の上に、サンプルとなるガラス板が水平に設置されている。ガラス板の上方には、ガラス板を加圧するための、加圧治具が設置されている。
本実施の形態においては、得られたガラス板の上方から、ガラス板の中央領域を加圧した。なお、試験条件は下記の通りである。
加圧治具の下降速度:1.0(mm/分)
この時、ガラスが破壊された際の、破壊荷重(単位N)をBoR面強度とし、20回の測定の平均値をBoR平均面強度とした。ただし、ガラス板の破壊起点がボール押しつけ位置より2mm以上離れていた場合は、平均値算出のためのデータより除外した。
(ガラスの評価:表面応力)
ガラスの表面圧縮応力値(CS、単位はMPa)および圧縮応力層の深さ(DOL、単位はμm)は折原製作所社製表面応力計(FSM−6000)を用いて測定した。
(ガラスの評価:除去量)
ガラスの除去量厚みは、薬液処理前後の重量を分析用電子天秤(HR−202i;AND製)により測定し、次の式を用いて厚み換算することにより求めた。
(片面あたりの除去量厚み)=[(処理前重量)−(処理後重量)]/(ガラス比重)/処理面積/2
このとき、ガラス比重を2.48(g/cm)として計算した。
(ガラスの評価:クラックや潜傷)
ガラス表面におけるクラックや潜傷の有無は、照度1500Luxの光源下で目視検査を行い、視認できる欠点がなければ、クラックや潜傷が存在しないと判断した。
<実施例1>
(イオン交換する工程)
ステンレススチール(SUS)製のポットに硝酸カリウム8454g、炭酸カリウム1324g、硝酸ナトリウム222gを加え、マントルヒーターで490℃まで加熱して炭酸カリウム10mol%、ナトリウム6000重量ppmの溶融塩を調製した。溶融塩の界面近傍の雰囲気中に55℃に加熱した水中に導入した空気を流すことにより、溶融塩中に水蒸気を含ませた。
実験系を図3に示したが、乾燥した気体Aとして空気を用い、該空気を水槽25によって55℃に加熱された水24中に該空気を通すことで加湿し、加湿された水蒸気を含む気体(空気)Bとした。
この水蒸気を含む気体Bをリボンヒーターで加熱された経路を通して化学強化処理を行う槽の無機塩(溶融塩)26の上部の空間に導入することで、イオン交換する工程における露点の制御を行った。この時の1cm当たりの水蒸気供給量は0.02mg/分であり、溶融塩の界面近傍の露点は38℃であった。
50mm×50mm×0.7mmのガラス板Aを用意し、350〜400℃に予熱した後、490℃の溶融塩に1時間浸漬し、イオン交換処理した後、室温付近まで冷却することにより化学強化処理を行った。得られた化学強化ガラスは水洗いし、次の工程に供した。
ガラス板Aのガラス組成(酸化物基準のモル%表示):SiO 64.2%、Al 8.0%、NaO 12.5%、KO 4.0%、MgO 10.5%、CaO 0.1%、SrO 0.1%、BaO 0.1%、ZrO 0.5%
(表面の一部を除去する工程1:酸に接触させる工程)
6.0重量%の硝酸(硝酸1.38(関東化学社製)をイオン交換水で希釈)をビーカーに用意し、ウォーターバスを用いて40℃に温度調整を行った。前記化学強化工程で得られたガラスを、調製した硝酸中に120秒間浸漬させ、酸処理を行った。その後、該ガラスは水洗いし、次の工程に供した。
(表面の一部を除去する工程2:アルカリに接触させる工程)
4.0重量%の水酸化ナトリウム水溶液(48%水酸化ナトリウム溶液(関東化学社製)をイオン交換水で希釈)をビーカーに用意し、ウォーターバスを用いて40℃に温度調整を行った。酸に接触させる工程の後に洗浄したガラスを、調製した水酸化ナトリウム水溶液中に120秒間浸漬させ、アルカリ処理を行った。その後、該ガラスは水洗いしてガラス表面のアルカリを洗浄した。その後、エアブローにより乾燥した。
以上により、実施例1の化学強化ガラスを得た。
得られた化学強化ガラスにはクラック及び潜傷の存在は確認されなかった。
<実施例2>
イオン交換する工程における溶融塩の炭酸カリウム濃度を8mol%とし、溶融塩の界面近傍の露点を71℃、化学強化処理条件を450℃で2時間とした以外は実施例1と同様に化学強化ガラスを製造した。なお、露点制御のために水蒸気を含む気体を導入した際の、1cm当たりの水蒸気供給量は0.08mg/分であった。得られた化学強化ガラスにはクラック及び潜傷の存在は確認されなかった。
<比較例1>
イオン交換する工程における溶融塩の界面近傍の露点を9℃、とした以外は実施例2と同様に化学強化ガラスを製造した。なお、露点制御のための水蒸気を含む気体の導入は行わなかった。
得られた化学強化ガラスにはクラック及び潜傷の存在は確認されなかった。
<比較例2>
イオン交換する工程における溶融塩に炭酸カリウムを加えず、ナトリウム2000重量ppmとし、酸処理とアルカリ処理を行わない以外は比較例1と同様に化学強化ガラスを製造した。得られたガラスにはクラック及び潜傷の存在は確認されなかった。
<実施例3>
ガラス板Bを用いた以外は実施例1と同様の条件で化学強化ガラスを製造した。得られた化学強化ガラスにはクラック及び潜傷の存在は確認されなかった。
ガラス板Bのガラス組成(酸化物基準のモル%表示):SiO 68.0%、Al 12.0%、NaO 18.6%、MgO 8.0%
<実施例4>
実施例3と同様のガラスを用いた以外は、実施例2と同様の条件で化学強化ガラスを製造した。得られた化学強化ガラスにはクラック及び潜傷の存在は確認されなかった。
<比較例3>
実施例3と同様のガラスを用いた以外は、比較例1と同様の条件で化学強化ガラスを製造した。得られた化学強化ガラスにはクラック及び潜傷の存在は確認されなかった。
<比較例4>
実施例3と同様のガラスを用いた以外は、比較例2と同様の条件で化学強化ガラスを製造した。得られたガラスにはクラック及び潜傷の存在は確認されなかった。
<実施例5>
(イオン交換する工程)
厚さ0.55mmtのガラス板Cを用いて、溶融塩の界面近傍の露点を66℃とした以外は、実施例2と同様の条件で化学強化ガラスを製造した。得られた化学強化ガラスにはクラック及び潜傷の存在は確認されなかった。
ガラス板Cのガラス組成(酸化物基準のモル%表示):SiO 67%、B 4%、Al 13%、NaO 14%、KO <1%、MgO 2%、CaO<1%
<比較例5>
実施例5と同様のガラスを用いた以外は、比較例2と同様の条件で化学強化ガラスを製造した。得られた化学強化ガラスにはクラック及び潜傷の存在は確認されなかった。
上記で得られた化学強化ガラスについて各種評価を行なった。ガラスの処理条件及び評価結果を表1に示す。なお、BoR面強度として、BoR平均面強度を示した。
Figure 0006288392
上述したように、実施例1〜5および比較例1〜5は、照度1500Luxの光源下で目視検査を行ったとき、いずれもクラック及び潜傷の存在は確認されなかった。しかしながら、表1に示すように、実施例1〜5は、比較例1〜5と比較し、高いBoR面強度F(N)を示した。
実施例1〜5が比較例1〜5と比較して高いBOR面強度F(N)を示した理由としては、次の理由が考えられる。本発明の製造方法においては、露点温度が20℃以上の雰囲気で、前記ガラス板の前記アルカリイオンと前記無機塩の前記他のアルカリイオンとのイオン交換する工程により、ガラスを化学強化する時の溶融塩中の水蒸気量を増やし、ガラス表面に存在するクラックや潜傷の平均深さ以上の深さを備える低密度層を形成することができる。前記イオン交換された前記ガラス板の表面の一部を除去する工程により、前記低密度層の除去と共に、前記クラックや潜傷を十分に除去またはその数を十分に減少することができ、高いBoR面強度F(N)を実現することが可能となる。
本発明を特定の態様を参照して詳細に説明したが、本発明の精神と範囲を離れることなく様々な変更および修正が可能であることは、当業者にとって明らかである。なお、本出願は、2015年12月28日付けで出願された日本特許出願(特願2015−256894)に基づいており、その全体が引用により援用される。また、ここに引用されるすべての参照は全体として取り込まれる。
本発明の化学強化ガラスの製造方法によれば、化学強化後に研磨やフッ酸等を用いたエッチング処理をせずに非常に面強度の高い化学強化ガラスを得ることができる。すなわち、フッ酸等によるエッチング処理に伴う潜傷の拡大による外観不良や、研磨に伴う研磨傷のない、面強度に優れた化学強化ガラスを得ることができる。
このため化学強化処理前のガラスの表面傷、潜傷の有無や程度によらず、あらゆるガラスに適用可能であり汎用性が高い。そして溶液への浸漬により処理を進めることができるため、様々なガラス形状や大面積のガラスに対応しやすい等の点で効率的である。さらに、フッ酸等を用いたエッチング処理に比べ、安全性が高くまた低コストである。
1 ガラス板
2 加圧治具
3 受け治具
10 低密度層
20 圧縮応力層
30 中間層
21 レギュレータ
22 フローメータ
23 逆止弁
24 水
25 水槽
26 溶融塩
27 溶融塩槽

Claims (19)

  1. アルカリイオンを含むガラス板を準備する工程と、
    前記アルカリイオンのイオン半径よりも大きい他のアルカリイオンを含み、かつ水と反応して水酸化物イオンを生成する無機塩を準備する工程と、
    露点温度が20℃以上の雰囲気で、前記ガラス板の前記アルカリイオンと前記無機塩の前記他のアルカリイオンとのイオン交換をする工程と、
    前記イオン交換された前記ガラス板の表面の一部を除去する工程と、
    を含み、
    前記ガラス板の表面の一部を除去する工程は、前記イオン交換された前記ガラス板を酸に接触させる工程を含むことを特徴とする化学強化ガラスの製造方法。
  2. 前記イオン交換をする工程は、前記露点温度が30℃以上の雰囲気で行われることを特徴とする請求項1に記載の化学強化ガラスの製造方法。
  3. 前記イオン交換をする工程は、前記露点温度が40℃以上の雰囲気で行われることを特徴とする請求項1または2に記載の化学強化ガラスの製造方法。
  4. 前記イオン交換をする工程は、前記露点温度が50℃以上の雰囲気で行われることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の化学強化ガラスの製造方法。
  5. 前記イオン交換をする工程は、前記露点温度が前記無機塩の温度以下の雰囲気で行われることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の化学強化ガラスの製造方法。
  6. 前記イオン交換する工程における雰囲気は、水蒸気供給部から前記無機塩の上部の空間に水蒸気を含む気体が導入されることで形成され、前記水蒸気を含む気体の導入量は、1cmあたりの水蒸気供給量が0.01mg/分以上であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の化学強化ガラスの製造方法。
  7. 前記イオン交換する工程における雰囲気は、バブリング部から前記無機塩の中に水蒸気を含む気体が導入されることで形成され、前記水蒸気を含む気体の導入量は、1cmあたりの水蒸気供給量が0.01mg/分以上であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の化学強化ガラスの製造方法。
  8. 前記無機塩を準備する工程は、KCO、NaCO、KHCO、NaHCO3、LiCO、RbCO、CsCO、MgCO、CaCO及びBaCOからなる群より選ばれる少なくとも一種の塩と硝酸カリウムとを含む無機塩を準備することを特徴する請求項1〜7のいずれか1項に記載の化学強化ガラスの製造方法。
  9. 前記ガラス板の表面の一部を除去する工程は、前記酸に接触させる工程の後に前記ガラス板をアルカリに接触させる工程をさらに含むことを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の化学強化ガラスの製造方法。
  10. 前記酸に接触させる工程と前記アルカリに接触させる工程との間に、前記ガラス板を洗浄する工程、をさらに含むことを特徴とする請求項9に記載の化学強化ガラスの製造方法。
  11. 前記アルカリに接触させる工程の後に、前記ガラス板を洗浄する工程、を更に含むことを特徴とする請求項9または10に記載の化学強化ガラスの製造方法。
  12. 前記アルカリに接触させる工程は、pH7超である溶液を用いることを特徴とする請求項9〜11のいずれか1項に記載の化学強化ガラスの製造方法。
  13. 前記pH7超である溶液は、弱塩基であることを特徴とする請求項12に記載の化学強化ガラスの製造方法。
  14. 前記pH7超である溶液は、強塩基であることを特徴とする請求項12に記載の化学強化ガラスの製造方法。
  15. 前記イオン交換する工程と前記ガラス板の表面の一部を除去する工程との間に、前記ガラス板を洗浄する工程、をさらに含むことを特徴とする請求項1〜14のいずれか1項に記載の化学強化ガラスの製造方法。
  16. 前記酸に接触させる工程は、pH7未満である溶液を用いることを特徴とする請求項1〜15のいずれか1項に記載の化学強化ガラスの製造方法。
  17. 前記pH7未満である溶液は、弱酸であることを特徴とする請求項16に記載の化学強化ガラスの製造方法。
  18. 前記pH7未満である溶液は、強酸であることを特徴とする請求項16に記載の化学強化ガラスの製造方法。
  19. 前記ガラス板を酸に接触させる工程において、前記ガラス板の低密度層の厚みを300nm以上とする、請求項1〜18のいずれか1項に記載の化学強化ガラスの製造方法。
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