JP6283997B2 - 液滴吐出装置及び粒子製造装置 - Google Patents
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Description
本実施形態のトナー製造装置は、液滴が固化するとトナー粒子(微粒子)となるトナー成分液(微粒子成分含有液)を液滴吐出装置へ補充しながら、液滴吐出装置の吐出孔からトナー成分液の液滴を吐出する吐出動作を継続して行う。その後、吐出した液滴を固化させることによりトナー粒子を得るものである。
本実施形態の液滴吐出部11は液柱共鳴液室18を備えており、この液柱共鳴液室18は、長手方向(図中左右方向)両端の側壁部のうち一方の側壁部(開口側壁部)に設けられた連通路を介して液共通供給路17へと連通している。また、液柱共鳴液室18は、長手方向両端の側壁部間を連結する壁部のうち1つの壁部(図中下側の底壁部)に液滴21を吐出する複数の吐出孔19を備えている。また、液柱共鳴液室18における吐出孔19と対向する上壁部側には、振動板22を介して、液柱共鳴定在波を形成するために高周波振動を発生させる振動発生手段20が設けられている。この振動発生手段20は、図示しない高周波電源に接続されている。
本実施形態において、液滴吐出部11から吐出される液体は、製造対象である微粒子の成分が溶解又は分散された状態の微粒子成分含有液である。本実施形態は、トナーを製造する例であるため、この微粒子成分含有液をトナー成分液と記して説明する。トナー成分液14は、図示しない液循環ポンプにより液供給管を通って、液柱共鳴液滴形成ユニット10の液共通供給路17内に流入し、各液滴吐出部11の液柱共鳴液室18へと補充される。
1[μm]より小さいと、形成される液滴が非常に小さくなるため、トナーを得ることができない場合がある。特に、トナーの構成成分として顔料などの固形微粒子が含有されている場合には、この固形微粒子が吐出孔19を閉塞させるおそれがあり、トナーの生産性を低下させるおそれがある。一方、40[μm]より大きい場合、液滴の直径が大きいため、これを乾燥固化させて、3[μm]以上6[μm]以下のトナー粒子径を得ようとすると、有機溶媒でトナー組成を非常に希薄な液に希釈する必要がある。この場合、一定量のトナーを得るために乾燥エネルギーが大量に必要となってしまい、不都合となる。
本実施形態においては、吐出孔19の断面形状が、図1に示すように、出口側に向けて径が小さくなるようなテーパー形状である場合を例示しているが、この断面形状は適宜選択することができる。
図3(a)に示す吐出孔19の断面形状は、吐出孔19の入口側から出口側に向かってラウンド形状(湾曲形状)を持ちながら径が狭くなる断面形状である。この断面形状は、吐出孔19が形成される液柱共鳴液室18の底壁部を構成する吐出孔用薄膜41が振動した際、吐出孔19の出口付近で液にかかる圧力が最大となるため、吐出の安定化に際して好ましい形状である。
図3(b)に示す吐出孔19の断面形状は、吐出孔19の入口側から出口側に向かって一定の角度を持って径が狭くなるようなテーパー形状をもった断面形状であり、本実施形態が採用しているものである。この断面形状においては、テーパー形状となっていることで、図3(a)に示した断面形状のものと同様、吐出孔用薄膜41が振動したときの吐出孔19の出口付近で液にかかる圧力を高めることができる。テーパー角42は適宜変更することができるが60°よりも大きく90°以下の範囲であるのが好ましい。ノズル角度24が60°以下の場合、液に圧力がかかりにくく、さらに吐出孔用薄膜41の加工も困難となるからである。一方、ノズル角度24が90°である場合、図3(c)に示したような断面形状となるが、吐出孔19の出口付近に圧力がかかりにくくなるので、テーパー角42の好適な角度範囲としては90°が最大値となる。テーパー角42が90°よりも大きいと、吐出孔19の出口付近に圧力がかからなくなるため、液滴吐出が非常に不安定化する。
図3(d)に示す吐出孔19の断面形状は、図3(a)に示した断面形状と図3(c)に示した断面形状とを組み合わせた形状である。このように段階的に断面形状を変更しても構わない。
まず、図1に示した液滴吐出部11内の液柱共鳴液室18において生じる液柱共鳴現象の原理について説明する。
液柱共鳴液室内のトナー成分液の音速を「c」とし、振動発生手段20から媒質であるトナー成分液に与えられた駆動周波数を「f」とすると、液体の共鳴が発生する波長λは、下記の式(1)より算出することができる。
λ = c/f ・・・(1)
L = (N/4)×λ ・・・(2)
f = N×c/(4L) ・・・(3)
ただし、図4(a)は、N=1の場合であって、液柱共鳴液室18の長手方向両端部の一方が開放された状態で、他方が閉じた状態である場合の例である。図4(b)は、N=2の場合であって、液柱共鳴液室18の長手方向両端部がいずれも閉じた状態である場合の例である。図4(c)は、N=2の場合であって、液柱共鳴液室18の長手方向両端部がいずれも開放された状態である場合の例である。図4(d)は、N=3の場合であって、液柱共鳴液室18の長手方向両端部の一方が開放された状態で、他方が閉じた状態である場合の例である。
ただし、図5(a)は、N=4の場合であって、液柱共鳴液室18の長手方向両端部がいずれも閉じた状態である場合の例である。図5(b)は、N=4の場合であって、液柱共鳴液室18の長手方向両端部がいずれも開放された状態である場合の例である。図5(c)は、N=5の場合であって、液柱共鳴液室18の長手方向両端部の一方が開放された状態で、他方が閉じた状態である場合の例である。
N×c/(4L) ≦ f ≦ N×c/(4Le) ・・・(4)
N×c/(4L) ≦ f ≦ (N+1)×c/(4Le) ・・・(5)
図6(a)〜(d)は、液柱共鳴液室18で生じる液柱共鳴現象の様子を模式的に表した説明図である。
図6における液柱共鳴液室18内に記した実線は、液柱共鳴液室18の長手方向の任意の測定位置における速度をプロットして得た速度分布を示すものである。図中左側の閉口側壁部側から図中右側の開口側壁部へ向かう方向をプラスとし、その逆方向をマイナスとしている。また、図6における液柱共鳴液室18内に記した点線は、液柱共鳴液室18の長手方向の任意の測定位置における圧力値をプロットして得た圧力分布を示すものであり、大気圧に対して正圧をプラスとし、負圧をマイナスとしている。
このトナー製造装置300は、主に、上述した液柱共鳴液滴形成ユニット310と、乾燥捕集ユニット320と、トナー成分液補充ユニット330とから構成されている。
本実施形態で製造するトナーは、少なくとも樹脂、着色剤及びワックスを含有し、必要に応じて、帯電調整剤、添加剤及びその他の成分を含有する。
トナー成分液は上述したトナー成分が溶媒に溶解又は分散させた液体状態であるか、または吐出させる条件下で液体であれば溶媒を含まなくてもよく、トナー成分の一部またはすべてが溶融した状態で混合され液体状態を呈しているものである。トナー材料としては、上記のトナー成分液を調整することができれば、公知の電子写真用トナーと同じ物が使用できる。このようなトナー成分液を液柱共鳴液滴形成ユニットから微小液滴となるように吐出し、その微小液滴を乾燥固化したものを固化粒子捕集手段325で捕集することで、目的とするトナー粒子を作製する。
上記結着樹脂としては、特に制限はなく、通常使用される樹脂を適宜選択して使用することができるが、例えば、スチレン系単量体、アクリル系単量体、メタクリル系単量体等のビニル重合体、これらの単量体又は2種類以上からなる共重合体、ポリエステル系重合体、ポリオール樹脂、フェノール樹脂、シリコーン樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、フラン樹脂、エポキシ樹脂、キシレン樹脂、テルペン樹脂、クマロンインデン樹脂、ポリカーボネート樹脂、石油系樹脂、などが挙げられる。
結着樹脂のGPC(ゲルパーメンテーションクロマトグラフィ)による分子量分布で、分子量3千〜5万の領域に少なくとも1つのピークが存在するのが、トナーの定着性、耐オフセット性の点で好ましい。また、THF可溶分としては、分子量10万以下の成分が60〜100[%]となるような結着樹脂も好ましく、分子量5千〜2万の領域に少なくとも1つのピークが存在する結着樹脂がより好ましい。結着樹脂の酸価が0.1〜50[mgKOH/g]を有する樹脂を60[質量%]以上有するものが好ましい。
本実施形態において、トナー組成物の結着樹脂成分の酸価は、JIS K−0070に準じて測定したものである。
上記着色剤の含有量としては、トナーに対して1〜15[質量%]が好ましく、3〜10[質量%]がより好ましい。本実施形態に係るトナーで用いる着色剤は、樹脂と複合化されたマスターバッチとして用いることもできる。マスターバッチは顔料を予め分散させるためのものであり、顔料の充分な分散が得られていれば用いなくても良い。マスターバッチは一般的に顔料と樹脂とを高せん断をかけることで樹脂中に顔料を硬度に分散させたものである。マスターバッチの製造またはマスターバッチとともに混練されるバインダー樹脂としては、従来公知のものを使用することができる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を混合して使用してもよい。
ワックスとしては、特に制限はなく、通常使用されるものを適宜選択して使用することができ、例えば、低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン、ポリオレフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、パラフィンワックス、サゾールワックス等の脂肪族炭化水素系ワックス、酸化ポリエチレンワックス等の脂肪族炭化水素系ワックスの酸化物又はそれらのブロック共重合体、キャンデリラワックス、カルナバワックス、木ろう、ホホバろう等の植物系ワックス、みつろう、ラノリン、鯨ろう等の動物系ワックス、オゾケライト、セレシン、ペテロラタム等の鉱物系ワックス、モンタン酸エステルワックス、カスターワックスの等の脂肪酸エステルを主成分とするワックス類、脱酸カルナバワックスの等の脂肪酸エステルを一部又は全部を脱酸化したもの、などが挙げられる。
以下、本発明の一実施例(以下、本実施例を「実施例1」という。)について説明する。
本実施例1で使用したトナー成分液の処方を以下に示す。なお、液滴吐出条件は、上述した実施形態で説明した通りである。
まず、着色剤としての、カーボンブラックの分散液を調製した。カーボンブラック(RegaL400:Cabot社製)17質量部、顔料分散剤3質量部を、酢酸エチル80質量部に、攪拌羽を有するミキサーを使用して一次分散させた。この顔料分散剤としては、アジスパーPB821(味の素ファインテクノ社製)を使用した。得られた一次分散液を、ビーズミル(アシザワファインテック社製LMZ型、ジルコニアビーズ径0.3[mm])を用いて強力なせん断力により細かく分散し、5[μm]以上の凝集体を完全に除去した二次分散液を調製した。
本実施形態の液柱共鳴液滴形成ユニット310において、図1の液柱共鳴液室18の長手方向両端間の長さLは1.85[mm]、N=2の共鳴モードであって、当該長手方向に沿って並んだ第1〜第4の吐出孔19がN=2モードでの圧力定在波の腹の位置に配置されている。駆動周波数は液共鳴周波数に合わせて340[kHz]とした。
図13の本実施例1のトナー製造装置を用いて、作成したトナー成分液331を1時間吐出させ、その液滴をチャンバ321内で乾燥固化して得たトナー粒子をサイクロン捕集機で捕集して、トナー貯蔵容器に収容した。トナー貯蔵容器よりトナーを取り出し、トナーを収集した。そして、それぞれのトナーについて、そのトナー粒径分布を、フロー式粒子像解析装置(シスメックス社 FPIA−3000)を用い、下記に示す測定条件にて測定した。以上のようなトナーの製造と測定を3回繰り返し、その平均値で評価を行った。
次に、本発明の他の実施例(以下、本実施例を「実施例2」という。)について説明する。
本実施例2は、本実施形態のトナー製造装置に用いた圧電素子駆動回路として図10の圧電素子駆動回路を用い、オシロスコープ117で交流電圧のピーク値を一定にするように制御し、それ以外は実施例1と同一の条件でトナーを1時間捕集した。得られたトナー粒子の体積平均粒径(Dv)の平均は、5.5[μm]で、個数平均粒径(Dn)の平均は、5.1[μm]であり、Dv/Dnの平均は1.08であった。更に、捕集開始後1時間経過した後の粒子径を計測した結果、上記結果と全く同じ体積平均粒径(Dv)と個数平均粒径(Dn)を得た。
次に、本発明の更に他の実施例(以下、本実施例を「実施例3」という。)について説明する。
本実施例3は、本実施形態のトナー製造装置に用いた圧電素子駆動回路として図11の圧電素子駆動回路を用い、オシロスコープ127で交流電圧のピーク値を一定にするように制御し、それ以外は実施例1と同一の条件でトナーを1時間捕集した。得られたトナー粒子の体積平均粒径(Dv)の平均は、5.5[μm]で、個数平均粒径(Dn)の平均は、5.1[μm]であり、Dv/Dnの平均は1.08であった。更に、捕集開始後1時間経過した後の粒子径を計測した結果、上記結果と全く同じ体積平均粒径(Dv)と個数平均粒径(Dn)を得た。
次に、本発明の更に他の実施例(以下、本実施例を「実施例4」という。)について説明する。
本実施例4は、本実施形態のトナー製造装置に用いた圧電素子駆動回路として図10の圧電素子駆動回路を用い、電圧計116で電圧値を一定にするように制御し、それ以外は実施例1と同一の条件でトナーを1時間捕集した。得られたトナー粒子の体積平均粒径(Dv)の平均は、5.6[μm]で、個数平均粒径(Dn)の平均は、5.2[μm]であり、Dv/Dnの平均は1.08であった。更に、捕集開始後1時間経過した後の粒子径を計測した結果、上記結果と全く同じ体積平均粒径(Dv)と個数平均粒径(Dn)を得た。
次に、本発明の更に他の実施例(以下、本実施例を「実施例5」という。)について説明する。
本実施例5は、本実施形態のトナー製造装置に用いた圧電素子駆動回路として図10の圧電素子駆動回路を用い、電流計115で電流値を一定にするように制御し、それ以外は実施例1と同一の条件でトナーを1時間捕集した。得られたトナー粒子の体積平均粒径(Dv)の平均は、5.6[μm]で、個数平均粒径(Dn)の平均は、5.3[μm]であり、Dv/Dnの平均は1.06であった。更に、捕集開始後1時間経過した後の粒子径を計測した結果、上記結果と全く同じ体積平均粒径(Dv)と個数平均粒径(Dn)を得た。
次に、本発明の更に他の実施例(以下、本実施例を「実施例6」という。)について説明する。
本実施例6は、本実施形態のトナー製造装置に用いた圧電素子駆動回路として図11の圧電素子駆動回路を用い、電圧計126で電圧値を一定にするように制御し、それ以外は実施例1と同一の条件でトナーを1時間捕集した。得られたトナー粒子の体積平均粒径(Dv)の平均は、5.6[μm]で、個数平均粒径(Dn)の平均は、5.3[μm]であり、Dv/Dnの平均は1.06であった。更に、捕集開始後1時間経過した後の粒子径を計測した結果、上記結果と全く同じ体積平均粒径(Dv)と個数平均粒径(Dn)を得た。
次に、本発明の更に他の実施例(以下、本実施例を「実施例7」という。)について説明する。
本実施例7は、本実施形態のトナー製造装置に用いた圧電素子駆動回路として図11の圧電素子駆動回路を用い、電流計125で電流値を一定にするように制御し、それ以外は実施例1と同一の条件でトナーを1時間捕集した。得られたトナー粒子の体積平均粒径(Dv)の平均は、5.5[μm]で、個数平均粒径(Dn)の平均は、5.3[μm]であり、Dv/Dnの平均は1.04であった。更に、捕集開始後1時間経過した後の粒子径を計測した結果、上記結果と全く同じ体積平均粒径(Dv)と個数平均粒径(Dn)を得た。
比較例1は、本実施形態のトナー製造装置に用いた圧電素子駆動回路として図11の圧電素子駆動回路を用い、本実施形態のような安定化制御を実施しないで、それ以外は実施例1と同一の条件でトナーを1時間捕集した。得られたトナー粒子の体積平均粒径(Dv)の平均は、5.5[μm]で、個数平均粒径(Dn)の平均は、5.2[μm]であり、Dv/Dnの平均は1.05であった。更に、捕集開始後1時間経過した後の粒子径を計測した結果、トナー粒子の体積平均粒径(Dv)の平均は、4.8[μm]で、個数平均粒径(Dn)の平均は、4.2[μm]であり、Dv/Dnの平均は1.14であった。比較例1では、時間経過とともに捕集した粒子径が減少し、1時間後には高品質な画像を形成することが困難な粒子となっていることが判明した。本比較例においては、経時に伴い吐出能力の変動による液滴の合着や***が引き起こされて、初期時と同様の狭いトナー粒径分布が得られなかった。
(態様1)
吐出孔19が形成された液室などの液柱共鳴液室18内の液体などのトナー成分液14に、振動発生手段としての圧電素子101によって振動板22を介して振動を付与して吐出孔19からトナー成分液14を吐出して液滴化する液滴吐出装置において、振動発生手段としての圧電素子101の入力側に電圧又は電流を供給する供給手段としての波形生成手段102、直流電源114、124と、圧電素子101の出力側の電圧又は電流を計測する計測手段などの電流計115、125、電圧計116、126、オシロスコープ106、117、127とを備え、計測手段によって計測された圧電素子101の出力側の電圧計測値又は電流計測値と、予め設定された目標電圧値又は目標電流値との差分が小さくなるように、供給手段によって圧電素子の入力側に供給される電圧又は電流を制御する。
これによれば、上記実施形態について説明したように、圧電素子101と供給手段とを電気的に接続している配線の抵抗での発熱によって圧電素子101の入力側に供給される本来の電力の一部が消費され、圧電素子101の入力側に供給される電圧又は電流が減る。更には、圧電素子101の自己発熱によって圧電素子101の入力側に供給された電圧又は電流に対し本来の圧電素子の出力側の電圧又は電流が減る。圧電素子101の出力側の電圧又は電流を計測することで、配線抵抗での発熱や圧電素子101の自己発熱によって減った圧電素子101の出力側の実質的な電圧又は電流を検知することができる。圧電素子101の出力側の電圧又は電流を計測した電圧計測値又は電流計測値が目標電圧値又は目標電流値に略等しくなるように、供給手段によって圧電素子101の入力側に供給される電圧又は電流を制御する。この結果、実質的な電圧又は電流の減りによって低下した吐出能力を相殺することできる。よって、安定した液滴吐出を行うことができる。
(態様2)
(態様1)において、電力計測手段は、圧電素子101に電気的に接続される配線の一部に設けられている。これによれば、上記実施形態について説明したように、配線抵抗での発熱によって減った圧電素子101の入力側の実質的な電圧又は電流を検知することができる。そして、圧電素子101の出力側の電圧又は電流を計測することができれば、配線抵抗での発熱によって減った圧電素子101の入力側の実質的な電圧計測値又は電流計測値と、計測した圧電素子101の出力側の電圧計測値又は電流計測値とから圧電素子101の自己発熱によって減った圧電素子の出力側の実質的な電圧又は電流を検知することができる。
(態様3)
(態様1)又は(態様2)
圧電素子101に供給される電力の周波数が100〜1000[kHz]の範囲である。これによれば、上記実施形態について説明したように、高周波の振動によって吐出され、狭い粒径分布が得られる。
(態様4)
(態様1)〜(態様3)のいずれかにおいて、吐出孔が形成された液柱共鳴液室内の液体に、振動発生手段によって振動を付与して液柱共鳴による定在波を形成し、該定在波の腹となる領域に形成された吐出孔から液体を吐出して液滴化する。これによれば、上記実施形態について説明したように、連続的な安定した吐出が可能になり、狭い粒径分布が得られる。
(態様5)
粒子の成分を含有する粒子成分含有液を吐出孔から吐出する液滴吐出手段としての液柱共鳴液滴形成ユニット310と、吐出孔から吐出した粒子成分含有液の液滴を固化乾燥させる固化乾燥手段としての乾燥捕集ユニット320とを備えた粒子製造装置のトナー製造装置300であって、液滴吐出手段として(態様1)〜(態様4)のいずれかの液滴吐出装置を用いた。これによれば、上記実施形態について説明したように、粒径の均一なトナーなどの粒子の製造が可能となる。
101 圧電素子
102 波形生成手段
103 プリアンプ
104 メインアップ
105 抵抗
106 オシロスコープ
110 発振器
111 FET駆動回路
112 ハイサイドFET
113 ローサイドFET
114 直流電源
115 電流計
116 電圧計
117 オシロスコープ
120 信号生成回路
121 充放電パルス
122 電圧増幅回路
123 NPNトランジスタ
124 PNPトランジスタ
125 電流計
126 電圧計
127 オシロスコープ
201 設定電圧値
202 比較調整手段
203 振動発生手段
204 電圧値
205 電圧計測手段
211 設定電流値
212 比較調整手段
213 振動発生手段
214 電流値
215 電流計測手段
221 設置電力値
222 比較調整手段
223 振動発生手段
224 電圧値/電流値
225 電圧計測手段/電流計測手段
300 トナー製造装置
310 液柱共鳴液滴形成ユニット
320 乾燥捕集ユニット
321 チャンバ
322 搬送気流導入口
323 下降気流
324 捕集用出口
325 固化粒子捕集手段
326 乾燥手段
330 トナー成分液補充ユニット
331 トナー成分液
332 トナー成分液タンク
333 トナー成分液供給流路
334 液循環ポンプ
335 液戻り管
Claims (5)
- 吐出孔が形成された液室内の液体に、振動発生手段によって振動板を介して振動を付与して前記吐出孔から前記液体を吐出して液滴化する液滴吐出装置において、
前記振動発生手段の入力側に電圧又は電流を供給する供給手段と、
前記振動発生手段の出力側の電圧値又は電流値を計測する計測手段とを備え、
前記振動発生手段は予め決められた発振周波数で振動し、
前記計測手段によって計測された前記振動発生手段の出力側の電圧計測値又は電流計測値と、予め設定された目標電圧値又は目標電流値との差分が小さくなるように、前記供給手段によって前記振動発生手段の入力側に供給される前記電圧又は前記電流を制御することを特徴とする液滴吐出装置。 - 請求項1記載の液滴吐出装置において、
前記計測手段は、前記振動発生手段に電気的に接続されている配線の一部に設けられていることを特徴とする液滴吐出装置。 - 請求項1又は2に記載の液滴吐出装置において、
前記振動発生手段に供給される電力の周波数が100〜1000[kHz]の範囲であることを特徴とする液滴吐出装置。 - 請求項1〜3のいずれかに記載の液滴吐出装置において、
前記吐出孔が形成された液柱共鳴液室内の液体に、前記振動発生手段によって振動を付与して液柱共鳴による定在波を形成し、該定在波の腹となる領域に形成された前記吐出孔から前記液体を吐出して液滴化することを特徴とする液滴吐出装置。 - 粒子の成分を含有する粒子成分含有液を吐出孔から吐出する液滴吐出手段と、
前記吐出孔から吐出した前記粒子成分含有液の液滴を固化乾燥させる固化乾燥手段と、を備えた粒子製造装置であって、
前記液滴吐出手段として請求項1〜4のいずれかの液滴吐出装置を用いたことを特徴とする粒子製造装置。
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