JP6283134B2 - 磁気共鳴イメージング装置及び画像処理装置 - Google Patents

磁気共鳴イメージング装置及び画像処理装置 Download PDF

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Description

本発明の実施形態は、磁気共鳴イメージング装置及び画像処理装置に関する。
磁気共鳴イメージングは、静磁場中に置かれた被検体の原子核スピンを、そのラーモア(Larmor)周波数のRF(Radio Frequency)パルスで磁気的に励起し、この励起に伴って発生する磁気共鳴信号から画像を生成する撮像法である。
また、磁気共鳴イメージングによる撮像法のひとつにEPI(Echo Planar Imaging)がある。EPIは、励起パルスを印加した後に、極性を反転させながら、読み出し傾斜磁場を高速且つ連続的に印加することで、複数のエコー信号を連続的に発生させる、高速撮像法である。EPIでは、静磁場の不均一性等に起因してN/2アーチファクトが生じることが知られており、従来、N/2アーチファクトを低減するための手法が提案されている。
特開2001−327480号公報
本発明が解決しようとする課題は、高速撮像下で画質を向上することができる磁気共鳴イメージング装置を提供することである。
実施形態に係る磁気共鳴イメージング装置は、シーケンス制御部と、画像生成部とを備える。シーケンス制御部は、励起パルスの印加後、極性を反転させながら読み出し傾斜磁場を連続的に印加するパルスシーケンスの実行を制御し、位相エンコード方向を間引きながら、複数のエコー信号を連続的に収集する。画像生成部は、前記パルスシーケンスの実行により収集された複数のエコー信号が埋められたk空間データであって、収集されたラインが互いに異なる第1のk空間データ及び第2のk空間データそれぞれを用いて、第1の折り返し画像及び第2の折り返し画像を複数チャネル分生成する。画像生成部は、前記第1の折り返し画像及び前記第2の折り返し画像を用いて生成された位相差マップを用いて、位相補正された画像を生成する。
図1は、第1の実施形態に係るMRI装置の構成を示す機能ブロック図。 図2は、第1の実施形態におけるEPIによるパルスシーケンスを示す図。 図3は、第1の実施形態において低減されるN/2アーチファクトを説明するための図。 図4は、第1の実施形態において低減されるN/2アーチファクトを説明するための図。 図5は、第1の実施形態に係る画像生成部による処理を説明するための図。 図6は、第2の実施形態における「位相補正」を説明するための図。 図7は、第2の実施形態における「位相補正」を説明するための図。 図8は、第2の実施形態に係る画像生成部による処理を説明するための図。 図9は、第2の実施形態における位相補正量の導出を説明するための図。 図10は、第2の実施形態における位相補正を説明するための図。 図11は、第2の実施形態の変形例に係る画像生成部による処理を説明するための図。 図12は、第2の実施形態の変形例に係る画像生成部による処理を説明するための図。 図13は、第3の実施形態に係るシーケンス制御部による処理を説明するための図。 図14は、第3の実施形態に係る画像生成部による処理を説明するための図。 図15は、第3の実施形態に係る画像生成部による処理を説明するための図。 図16は、第4の実施形態に係るシーケンス制御部による処理を説明するための図。 図17は、第4の実施形態に係る画像生成部による処理を説明するための図。 図18は、第4の実施形態における位相差マップの適用範囲の調整を説明するための図。 図19は、第4の実施形態における位相差マップの適用範囲の調整を説明するための図。 図20は、第4の実施形態に係る画像生成部による処理を説明するための図。 図21は、第4の実施形態の変形例に係るシーケンス制御部による処理を説明するための図。
以下、図面を参照しながら、実施形態に係る磁気共鳴イメージング装置(以下、適宜「MRI(Magnetic Resonance Imaging)装置」)を説明する。なお、実施形態は、以下の実施形態に限られるものではない。また、各実施形態において説明する内容は、原則として、他の実施形態においても同様に適用することができる。
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態に係るMRI装置100の構成を示す機能ブロック図である。図1に示すように、MRI装置100は、静磁場磁石101と、静磁場電源102と、傾斜磁場コイル103と、傾斜磁場電源104と、寝台105と、寝台制御部106と、送信コイル107と、送信部108と、受信コイルアレイ109と、受信部110と、シーケンス制御部120と、計算機130とを備える。なお、MRI装置100に、被検体P(例えば、人体)は含まれない。また、図1に示す構成は一例に過ぎない。例えば、シーケンス制御部120及び計算機130内の各部は、適宜統合若しくは分離して構成されてもよい。
静磁場磁石101は、中空の円筒形状に形成された磁石であり、内部の空間に静磁場を発生する。静磁場磁石101は、例えば、超伝導磁石等であり、静磁場電源102から電流の供給を受けて励磁する。静磁場電源102は、静磁場磁石101に電流を供給する。なお、静磁場磁石101は、永久磁石でもよく、この場合、MRI装置100は、静磁場電源102を備えなくてもよい。また、静磁場電源102は、MRI装置100とは別に備えられてもよい。
傾斜磁場コイル103は、中空の円筒形状に形成されたコイルであり、静磁場磁石101の内側に配置される。傾斜磁場コイル103は、互いに直交するX、Y、及びZの各軸に対応する3つのコイルが組み合わされて形成されており、これら3つのコイルは、傾斜磁場電源104から個別に電流の供給を受けて、X、Y、及びZの各軸に沿って磁場強度が変化する傾斜磁場を発生する。傾斜磁場コイル103によって発生するX、Y、及びZの各軸の傾斜磁場は、例えば、スライス用傾斜磁場Gs、位相エンコード用傾斜磁場Ge、及び読み出し用傾斜磁場Grである。傾斜磁場電源104は、傾斜磁場コイル103に電流を供給する。
寝台105は、被検体Pが載置される天板105aを備え、寝台制御部106による制御の下、天板105aを、被検体Pが載置された状態で、傾斜磁場コイル103の空洞(撮像口)内へ挿入する。通常、寝台105は、長手方向が静磁場磁石101の中心軸と平行になるように設置される。寝台制御部106は、計算機130による制御の下、寝台105を駆動して天板105aを長手方向及び上下方向へ移動する。
送信コイル107は、傾斜磁場コイル103の内側に配置され、送信部108からRFパルスの供給を受けて、高周波磁場を発生する。送信部108は、対象とする原子の種類及び磁場強度で定まるラーモア周波数に対応するRFパルスを送信コイル107に供給する。
受信コイルアレイ109は、傾斜磁場コイル103の内側に配置され、高周波磁場の影響によって被検体Pから発せられる磁気共鳴信号(以下、適宜「MR信号」)を受信する。受信コイルアレイ109は、MR信号を受信すると、受信したMR信号を受信部110へ出力する。なお、第1の実施形態において、受信コイルアレイ109は、1以上、典型的には複数のコイルエレメントを有する。
なお、上述した送信コイル107及び受信コイルアレイ109は一例に過ぎない。送信機能のみを備えたコイル、受信機能のみを備えたコイル、若しくは送受信機能を備えたコイルのうち、1つ若しくは複数を組み合わせることによって構成されればよい。
受信部110は、受信コイルアレイ109から出力されるMR信号を検出し、検出したMR信号に基づいてMRデータを生成する。具体的には、受信部110は、受信コイルアレイ109から出力されるMR信号をデジタル変換することによってMRデータを生成する。また、受信部110は、生成したMRデータをシーケンス制御部120へ送信する。なお、受信部110は、静磁場磁石101や傾斜磁場コイル103等を備える架台装置側に備えられてもよい。
ここで、第1の実施形態において、受信コイルアレイ109の各コイルエレメントから出力されるMR信号は、適宜分配合成されることで、チャネル等と呼ばれる単位で受信部110に出力される。このため、MRデータは、受信部110以降の後段の処理においてチャネル毎に取り扱われる。コイルエレメントの総数とチャネルの総数との関係は、同一の場合もあれば、コイルエレメントの総数に対してチャネルの総数が少ない場合、あるいは反対に、コイルエレメントの総数に対してチャネルの総数が多い場合もある。以下において、「各チャネル」や「チャネル毎」のように表記する場合、その処理が、コイルエレメント毎に行われてもよいし、あるいは、コイルエレメントが分配合成されたチャネル毎に行われてもよいことを示す。なお、分配合成のタイミングは、上述したタイミングに限られるものではない。MR信号若しくはMRデータは、後述する制御部133による処理の前までに、チャネル単位に分配合成されればよい。
シーケンス制御部120は、計算機130から送信されるシーケンス情報に基づいて、傾斜磁場電源104、送信部108及び受信部110を駆動することによって、被検体Pの撮像を行う。ここで、シーケンス情報は、撮像を行うための手順を定義した情報である。シーケンス情報には、傾斜磁場電源104が傾斜磁場コイル103に供給する電流の強さや電流を供給するタイミング、送信部108が送信コイル107に供給するRFパルスの強さやRFパルスを印加するタイミング、受信部110がMR信号を検出するタイミング等が定義される。例えば、シーケンス制御部120は、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)等の電子回路である。
図2は、第1の実施形態におけるEPIによるパルスシーケンスを示す図である。ここで、EPIには、励起パルス及び再収束パルスの印加後に発生するスピンエコー信号を収集するSE(Spin Echo)法を用いた「SE−EPI」や、励起パルスの印加後に発生するエコー信号を収集するFE(Field Echo)法を用いた「FE−EPI」、FFE(Fast FE)法を用いた「FFE−EPI」等がある。また、EPIには、励起パルスを複数回に亘り印加して得られるエコートレインのデータを合わせて1枚の画像を生成する「マルチショットEPI」や、1回の励起パルスの印加のみで1枚の画像を生成する「シングルショットEPI」等がある。このうち、第1の実施形態においては、シングルショットのSE−EPIを想定して説明するが、実施形態はこれに限られるものではなく、他のEPIにも同様に適用することができる。
図2に示すように、シーケンス制御部120は、各部を制御することで、励起パルスとして90°パルスを印加するとともに、スライス用傾斜磁場Gsを印加してスライス面内の磁化を選択的に励起し、続いて180°パルスを印加する。次に、シーケンス制御部120は、スライス面に平行な方向に、読み出し用傾斜磁場Grをスイッチング(極性を反転)させながら高速且つ連続的に印加し、同時に、スライス用傾斜磁場Gsと平行、且つ、読み出し用傾斜磁場Grと直交する方向に、位相エンコード用傾斜磁場Geを印加する。このように、シーケンス制御部120は、90°パルスによって励起されたスライス面内の横磁化が緩和する時間内に、読み出し用傾斜磁場Grをスイッチングさせながら高速且つ連続的に印加することによって、磁気共鳴に基づく複数のMR信号(エコー信号)を連続的に発生させる。この結果、シーケンス制御部120は、スライス面のデータを高速に収集することができる。
なお、シーケンス制御部120は、傾斜磁場電源104、送信部108及び受信部110を駆動して被検体Pを撮像した結果、受信部110からMRデータを受信すると、受信したMRデータを計算機130へ転送する。
計算機130は、MRI装置100の全体制御や、画像の生成等を行う。計算機130は、インタフェース部131、記憶部132、制御部133、入力部134、表示部135、及び画像生成部136を備える。また、制御部133は、配置部133aを備える。
インタフェース部131は、シーケンス情報をシーケンス制御部120へ送信し、シーケンス制御部120からMRデータを受信する。また、インタフェース部131は、MRデータを受信すると、受信したMRデータを記憶部132に格納する。記憶部132に格納されたMRデータは、配置部133aによってk空間に配置される。この結果、記憶部132は、複数チャネル分のk空間データを記憶する。
記憶部132は、インタフェース部131によって受信されたMRデータや、配置部133aによってk空間に配置されたk空間データ、画像生成部136によって生成された画像データ等を記憶する。例えば、記憶部132は、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ等の半導体メモリ素子、ハードディスク、光ディスク等である。
入力部134は、操作者からの各種指示や情報入力を受け付ける。入力部134は、例えば、マウスやトラックボール等のポインティングデバイス、モード切替スイッチ等の選択デバイス、あるいはキーボード等の入力デバイスである。表示部135は、制御部133による制御の下、スペクトラムデータや画像データ等の各種の情報を表示する。表示部135は、例えば、液晶表示器等の表示デバイスである。
制御部133は、MRI装置100の全体制御を行う。具体的には、制御部133は、入力部134を介して操作者から入力される撮像条件に基づいてシーケンス情報を生成し、生成したシーケンス情報をシーケンス制御部120へ送信することによって撮像を制御する。また、制御部133は、MRデータに基づいて行われる画像の生成を制御したり、表示部135による表示を制御したりする。また、配置部133aは、受信部110によって生成されたMRデータを記憶部132から読み出し、k空間に配置する。例えば、制御部133は、ASIC、FPGA等の集積回路、CPU、MPU等の電子回路である。
画像生成部136は、配置部133aによってk空間に配置されたk空間データを記憶部132から読み出し、読み出したk空間データに2次元フーリエ変換等の再構成処理を施すことで、画像を生成する。
ここで、第1の実施形態に係る画像生成部136は、画像生成の過程において、パラレルイメージング(以下、適宜「PI(Parallel Imaging)」)法で収集された複数チャネル分のエコー信号から、PI法で画像を生成する過程を含む。このPI法には、SENSE系(sensitivity encoding)と呼ばれる技術や、SMASH(simultaneous acquisition of spatial harmonics)系と呼ばれる技術(例えば、GRAPPA(generalized autocalibrating partially parallel acquisition))がある。
典型的なSENSE系の場合、シーケンス制御部120は、1枚の画像の生成に必要とされるエンコードステップ数を等間隔に間引いて収集するので、配置部133aによってk空間に配置されたk空間データも、等間隔に間引かれた状態となる。この間引き率は、PIF(PI Factor)等と呼ばれる。例えば、PIF=2で収集されたk空間データは、2エンコードラインのうち1エンコードラインが間引かれた状態となる。この間引かれた状態のk空間データを用いて2次元フーリエ変換による再構成を行うと、折り返し画像が得られる。そこで、画像生成部136は、各チャネルの感度分布が異なることを利用してこの折り返し画像をアンフォールディング(unfolding)し、折り返しの無い画像を得る。具体的には、画像生成部136は、各チャネルのk空間データと、各チャネルの感度分布を示す感度マップとを用いて画像を生成する。
一方、典型的なGRAPPAの場合、SENSE系と同様、k空間データは、等間隔に間引かれた状態となる。ここで、画像生成部136は、間引かれたデータを、k空間上の近傍のデータから推定する。例えば、画像生成部136は、全チャネルのk空間データを用いて、間引かれたデータを重み付きの線形和で算出する。この重みは、別途収集されたPIF=1(フルサンプリング)のデータから求められる。また、PIF=1のデータは、キャリブレーションデータ等と呼ばれ、例えば、k空間の中心部のみをPIF=1で収集することで得られる。その後、画像生成部136は、例えば、収集されたデータと推定されたデータとを組み合わせたk空間データを用いて2次元フーリエ変換による再構成を行うことで、画像を生成する。
なお、上述したMRI装置100による撮像全体の流れを簡単に説明しておくと、ある検査において、例えば、MRI装置100は、診断画像を生成するためのk空間データを収集するイメージングスキャンに先行して準備スキャンを行う。この準備スキャンには、例えば、各チャネルの配列方向の感度を示すプロファイルデータを収集するためのスキャン、位置決め画像を収集するためのスキャン、各チャネルの感度分布を示す感度マップを収集するためのスキャン、RFパルスの中心周波数を求めるためのスペクトラムデータを収集するためのスキャン、静磁場の均一性を調整するために補正コイル(図示を省略)に流す電流値を求めるためのスキャン等があり、適宜選択されて行われる。また、準備スキャンとして、イメージングスキャンで用いられる撮像パラメータを求めるためのスキャンが行われる場合がある。
これらの準備スキャンが行われた後、イメージングスキャンが行われて、診断画像を生成するためのk空間データが収集される。そして、MRI装置100は、記憶部132に記憶されたk空間データを用いて画像を生成する。後述するように、第1の実施形態に係る画像生成部136は、準備スキャンで収集された感度マップと、イメージングスキャンで収集されたk空間データとを用いて、画像を生成する。なお、例えば、感度マップは、画像生成処理までに収集されればよいので、必ずしもイメージングスキャンに先行して収集されなくてもよい。
図3及び4は、第1の実施形態において低減されるN/2アーチファクトを説明するための図である。複数のエコー信号から1枚の画像を生成する場合、各エコー信号のピークの時間軸上の位置は、等間隔になることが望ましい。静磁場の不均一性等が存在しないと仮定すると、エコー信号のピークは、理論上、読み出し用傾斜磁場Grの正負の波形の面積が等しくなる時刻で生じる。この時刻は、正負の波形の中間時刻に相当するので、各エコー信号のピークは、時間軸上で等間隔に位置付けられることになる。
しかしながら、静磁場の不均一性等の影響下において、各エコー信号のピークは、正負の波形の中間時刻からずれてしまう。例えば、図3に示すように、読み出し用傾斜磁場Grに、例えば静磁場の不均一性ΔHがオフセットとして加わると、読み出し用傾斜磁場Grの負の波形の面積S1と一致する正の波形の面積S2は、中間時刻t1よりもΔt1分だけ前にずれた時刻となる。また、これに伴い、正の波形の面積S3と一致する負の波形の面積S4は、中間時刻t2よりもΔt2分だけ後ろにずれた時刻となる。このように、静磁場の不均一性等の影響下では、各エコー信号のピークは、正負の波形の中間時刻からずれてしまい、時間軸上で等間隔にならない。
N/2アーチファクトは、このような時間軸上でのピークの位置ずれを含むk空間データを用いて画像を生成した場合に現れるアーチファクトである。例えば、N/2アーチファクトは、図4に示すように、撮像対象(中央の円)や偽像(両端の半円)のエッジ部分に強く現れる。
図5は、第1の実施形態に係る画像生成部136による処理を説明するための図である。図5においては、シーケンス制御部120が、PIF=2のパラレルイメージングによって複数チャネル分(例えば、32チャネル分)のエコー信号を収集する例を想定する。また、以下では、シーケンス制御部120によって収集されたエコー信号が、配置部133aによってk空間に配置され、記憶部132にk空間データとして格納された状態を想定した上で、画像生成部136による処理を説明する。なお、図5においては、実際に収集されたエコー信号を太線で示す。また、励起パルスの印加後、連続的に収集された複数のエコー信号のうち、奇数番目に収集されたエコー信号(以下、適宜「奇数ライン」)を太線の実線で示し、偶数番目に収集されたエコー信号(以下、適宜「偶数ライン」)を太線の点線で示す。また、図5において、『o』の符号は奇数番目(odd)を示し、『e』の符号は偶数番目(even)を示す。また、パラレルイメージングによって間引かれて収集されなかったエコー信号(以下、適宜「間引きライン」)を点線で示す。また、『kx』は、周波数エンコード方向に対応し、『ky』は、位相エンコード方向に対応する。
なお、第1の実施形態において説明するk空間データは一例に過ぎない。PIFやチャネル数は、任意に変更することができる。また、PIFは、スキャンの途中で変化してもよい(例えば、PIF=2からPIF=1に変化し、その後PIF=2に変化する等)。また、k空間は、2次元、3次元、あるいはその他の次元のk空間であってもよい。また、k空間の一部がゼロ詰め(zero padding)されたk空間データも、処理の対象とすることができる。また、第1の実施形態においては、周波数エンコード方向やスライスエンコード方向を間引かずに、位相エンコード方向のみを間引くパターンを説明するが、実施形態はこれに限られるものではない。例えば、位相エンコード方向及びスライスエンコード方向の両方を間引く等、適宜変更することができる。
図5の(A)に示す『Original dataset』は、複数チャネル分のk空間データである。各チャネルのk空間データは、図5の(A)に示すように、PIF=2、すなわち、2位相エンコードラインに対して1位相エンコードライン分、間引いて配置される。なお、図5においては、説明の便宜上、フルサンプリングが16位相エンコードラインの場合を図示している。
まず、画像生成部136は、図5の(B)に示すように、各チャネルのk空間データについて、連続的に収集された複数のエコー信号から、偶数番目に収集されたエコー信号群(以下、適宜「偶数ライン群」)、及び、奇数番目に収集されたエコー信号群(以下、適宜「奇数ライン群」)をそれぞれ抽出する。この場合、図5の(B)に示すように、k空間データは、4位相エンコードラインに対して3位相エンコードライン分、間引かれて配置されたものとなる。
続いて、画像生成部136は、図5の(C)に示すように、偶数ライン群や奇数ライン群を抽出した各k空間データに対して2次元フーリエ変換(2DFT(Fourier transform))による再構成を施す。各k空間データは、4位相エンコードラインに対して3位相エンコードライン分、間引かれたものであるので、図5の(C)に示すように、折り返し画像が生成される。このように、画像生成部136は、偶数ライン群のみから折り返し画像(以下、適宜「偶数折り返し画像」)を生成し、奇数ライン群のみから折り返し画像(以下、適宜「奇数折り返し画像」)を生成する。
次に、画像生成部136は、図5の(D)に示すように、複数チャネル分の折り返し画像と複数チャネル分の感度マップ(図示を省略)とを用いて、PIF=4相当のアンフォールディング処理を行うことで、折り返しの無い画像を得る。すなわち、画像生成部136は、偶数折り返し画像群から折り返しの無い画像(以下、適宜「偶数画像」)を得て、また、奇数折り返し画像群から折り返しの無い画像(以下、適宜「奇数画像」)を得る。これら偶数画像や奇数画像は、偶数ライン群のみ、若しくは、奇数ライン群のみから生成された画像であるので、N/2アーチファクトは現れない。なお、フルサンプリングのエコー信号から画像が生成された場合のS(Signal)/N(Noise)を『1』とした場合、これら偶数画像や奇数画像は、PI法のgeometry factorによるS/N低下の影響を無視すると(例えばgeometry factor=1と仮定すると)、『S/N ∝ 1/√4』となる。
そして、画像生成部136は、図5の(E)に示すように、偶数画像と奇数画像とを合成する。例えば、画像生成部136は、偶数画像と奇数画像とを、平方和(SOS(Sum Of Square))等によって合成する。また、画像生成部136は、この合成を、偶数画像と奇数画像とを位置合わせした後に行ってもよい。こうして合成された合成画像は、PI法のgeometry factorによるS/N低下の影響を無視すると(例えばgeometry factor=1と仮定すると)、『S/N ∝ 1/√2』となる。また、画像生成部136は、この合成を行わずに、図5の(D)で生成した偶数画像及び奇数画像を出力して、その後の処理に用いてもよい。
また、図5においては、偶数ライン群側の処理、及び、奇数ライン群側の処理の両方を実行する例を説明したが、実施形態はこれに限られるものではない。画像生成部136は、偶数ライン群側、若しくは、奇数ライン群側の一方のみを処理の対象としてもよい。
上述したように、第1の実施形態によれば、EPI且つパラレルイメージングによってエコー信号を収集することで、高速撮像を実現することができる。また、第1の実施形態によれば、偶数ライン群のみ、若しくは、奇数ライン群のみを処理の対象として、画像を生成することで、N/2アーチファクトが現れない画像を生成することができる。
(第2の実施形態)
続いて、第2の実施形態においては、第1の実施形態と同様の構成を備えるMRI装置100を想定するが、画像生成部136による処理が第1の実施形態とは異なる。具体的には、画像生成部136は、第1の実施形態と同様、実際に収集された複数のエコー信号から、偶数番目若しくは奇数番目に収集されたエコー信号群をそれぞれ抽出して、個別に偶数画像や奇数画像を生成する。もっとも、画像生成部136は、その後の過程において、偶数ラインの位相と奇数ラインの位相とを一致させる位相補正量を求め、この位相補正量を用いた換算によって、実際に収集されたエコー信号を偶数・奇数で組み合わせて画像を生成する。
図6及び7は、第2の実施形態における「位相補正」を説明するための図である。上述したように、第2の実施形態においては、偶数ラインの位相と奇数ラインの位相とを一致させる位相補正を行う。ここで、この「位相補正」によって補正される位相のずれには、(イ)各位相エンコードラインにおけるエコー信号のピーク自体の時間軸上の位置のずれと、(ロ)ピーク時点におけるエコー信号の位相のずれとが含まれる。なお、以下では、(イ)の位相のずれを「時間軸上の位置ずれ」と表記し、(ロ)の位相のずれを「ピーク時点の位相ずれ」と表記する場合がある。
(イ)の時間軸上の位置ずれは、図3を用いて説明したように、各位相エンコードラインにおけるエコー信号のピークが、静磁場の不均一性等の影響下において、時間軸上で等間隔にならないことを意味する。この時間軸上の位置ずれは、k空間(ky−kx空間)上では、図6に示すように、kx方向、すなわち、周波数軸方向の位置ずれΔt(=Δkx)として現れる。一方、(ロ)のピーク時点の位相ずれは、複素データ(real成分、imaginary成分)であるエコー信号のimaginary成分が、ピーク時点において『0』にならず、エコー信号の値が複素平面上で回転方向にずれることを意味する。なお、図6に示すk空間(ky−kx空間)上では、このピーク時点の位相ずれをθp(i)で表す。なお、『i』は、ky軸方向の位相エンコードステップである。
さて、これら(イ)及び(ロ)の位相のずれは、k空間(ky−kx空間)をkx方向に1次元フーリエ変換(1DFT)することで得られるk空間(ky−x空間)上では、いずれも、実空間x方向における一次の位相変化として現れる。すなわち、(イ)及び(ロ)の位相のずれは、図6に示すk空間(ky−x空間)上では、(1)式に示すように、各ポイントのimaginary成分Iim(x,i)とreal成分Ire(x,i)との比の逆正接を算出することで求められる。
Figure 0006283134
このθ(x,i)は、図7及び(2)式に示すように、傾きa、オフセットbの一次関数で表され、傾きaが、(イ)の時間軸上の位置ずれに相当し、オフセットbが、(ロ)のピーク時点の位相ずれに相当する。
Figure 0006283134
第2の実施形態及び後述する他の実施形態において、「位相補正」と表記する場合は、原則として、(イ)の時間軸上の位置ずれ、及び(ロ)のピーク時点の位相ずれの両方を補正することを意味する。また、この位相補正は、k空間(ky−kx空間)上においても、あるいは、kx方向に1次元フーリエ変換後のk空間(ky−x空間)上においても行うことができる。第2の実施形態においては、k空間(ky−x空間)上でθ(x,i)を算出して位相補正を行う手法を説明する。
図8は、第2の実施形態に係る画像生成部136による処理を説明するための図である。図8において、図5と同じ線種で表現されているラインは、図5と同じ意味を有する。また、図8においては、実際に収集された奇数ラインであって位相補正済みの奇数ラインを太線の実線で示すとともに、『*o』の符号を付す。また、図8においては、実際に収集された偶数ラインであって位相補正済みの偶数ラインを太線の点線で示すとともに、『*e』の符号を付す。また、図8においては、後述する逆再構成によって推定されることで埋められた間引きライン(以下、適宜「推定ライン」)を細線の実線で示す。
図8の(A)〜(D)は、第1の実施形態において説明した図5の(A)〜(D)の処理と同様であるので、説明を割愛する。
画像生成部136は、図8の(D)に示すように偶数画像及び奇数画像を得た後、図8の(E)に示すように、偶数画像及び奇数画像それぞれに対して2次元逆フーリエ変換による逆再構成を施す。具体的には、まず、画像生成部136は、偶数画像及び奇数画像それぞれに対して、各チャネルの感度マップそれぞれを適用し、各チャネルの感度が反映された複数チャネル分の中間偶数画像及び中間奇数画像を生成する。続いて、画像生成部136は、生成した複数チャネル分の中間偶数画像及び中間奇数画像それぞれに対して2次元逆フーリエ変換を施すことで、中間偶数画像に対応する複数チャネル分のk空間データ、及び、中間奇数画像に対応する複数チャネル分のk空間データを生成する。
こうして、画像生成部136は、図8の(E)に示すように、偶数画像及び奇数画像それぞれに対応して、全ての位相エンコードラインが埋められたk空間データ、すなわち、フルサンプリング相当のk空間データを得ることができる。なお、図8の(E)においては、逆再構成によって得られたフルサンプリング相当のk空間データのうち、実際に収集された偶数ラインや奇数ラインについては、実際に収集したエコー信号に置き換えた状態を示す。
ここで、画像生成部136は、偶数画像から得られたk空間データD1と、奇数画像から得られたk空間データD2とを、同一位相エンコードライン同士で対比することで、偶数ラインの位相と奇数ラインの位相とを一致させる位相補正量を導出する。この位相補正量は、言い換えると、上述した、(イ)の時間軸上の位置ずれ、及び(ロ)のピーク時点の位相ずれの両方を補正する位相補正量である。なお、第2の実施形態においては、実際に収集された偶数ラインや奇数ラインについては、実際に収集したエコー信号に置き換えた状態で位相補正量を導出する手法を説明するが、実施形態はこれに限られるものではない。逆再構成によって得られたフルサンプリング相当のk空間データ自体を対比して、位相補正量を導出する手法でもよい。また、第2の実施形態においては、偶数画像から得られたk空間データD1と、奇数画像から得られたk空間データD2とを対比することで位相補正量を導出する手法を説明するが、実施形態はこれに限られるものではない。例えば、偶数画像から得られたk空間データと、実際に収集されたk空間データとを対比することで位相補正量を導出する手法でもよい。これらは、他の実施形態においても同様である。
図9は、第2の実施形態における位相補正量の導出を説明するための図である。図9において、k空間データD1は、図8に示すk空間データD1と基本的に同じものであり、逆再構成(2次元逆フーリエ変換)により推定され、一部、実際に収集された偶数ラインに置き換えられたk空間データとすることができる。同様に、図9において、k空間データD2は、図8に示すk空間データD2と基本的に同じものであり、逆再構成により推定され、一部、実際に収集された奇数ラインに置き換えられたk空間データとすることができる。
図9に示すように、画像生成部136は、k空間データD1に含まれるエコー信号と、k空間データD2に含まれるエコー信号とを、位相エンコードステップが同一である同一位相エンコードライン同士で対比することで、各ラインの位相補正量を導出する。
例えば、画像生成部136は、複素データであるk空間データD1側のエコー信号に対して、kx方向に1次元フーリエ変換を行った後、real成分、imaginary成分を用いて、位相エンコードステップi番目のラインにおける、x方向の位相変化量を求める。すなわち、画像生成部136は、(3)式に示すように、Iim(even)(x,i)とIre(even)(x,i)との比の逆正接を算出することで、位相エンコードステップi番目のラインにおけるx方向の位相変化量θeven(x,i)を算出する。
Figure 0006283134
また、例えば、画像生成部136は、複素データであるk空間データD2側のエコー信号に対して、kx方向に1次元フーリエ変換を行った後、real成分、imaginary成分を用いて、エンコードステップi番目のラインにおける、x方向の位相変化量を求める。すなわち、画像生成部136は、(4)式に示すように、Iim(odd)(x,i)とIre(odd)(x,i)との比の逆正接を算出することで、x方向の位相変化量θodd(x,i)を算出する。
Figure 0006283134
そして、画像生成部136は、位相θeven(x,i)と、位相θodd(x,i)とを一致させる位相補正量を、kx方向に1次元逆フーリエ変換を行った後のk空間データ(以下、適宜「k空間(ky−x空間)データ」)D1のうち、例えば、奇数ラインに相当するエコー信号それぞれについて導出する。この位相補正量は、位相θeven(x,i)若しくは位相θodd(x,i)のいずれかに一致させる位相補正量であってもよいし、あるいは、この両者とは異なる他の値に両者を一致させる位相補正量であってもよい。例えば、前者の場合で、且つ、位相θeven(x,i)に一致させる場合、画像生成部136は、位相θeven(x,i)を位相基準として、(5)式に示すように位相差Δφ(x,i)を求める。この位相差Δφ(x,i)が、位相補正量である。そして、画像生成部136は、(6)式に示すように、(5)式で求めた位相差の位相補正を行う。図10は、第2の実施形態における位相補正を説明するための図である。図10に示すように、ky−x空間上において、各ラインは、時間軸上で一致する。また、各ラインは、ピーク時点の位相も一致する。なお、通常、前者の場合、位相補正量を用いて行われる換算処理の数が、後者の場合に比較して少なくなる。
Figure 0006283134
Figure 0006283134
続いて、画像生成部136は、図8の(F)に示すように、例えば、実際に収集された奇数ラインに相当するエコー信号それぞれを、まずkx方向に1次元フーリエ変換を行った後、導出した各位相補正量を用いて偶数ライン群側のエコー信号に換算し、換算後のエコー信号を、k空間(ky−x空間)データD1の対応するエコー信号と置き換える。こうして、置き換え後のky−x空間上のk空間データには、実際に収集されたエコー信号として、実際に収集された偶数ライン『e』の他、実際に収集された奇数ラインであって、偶数ラインと同じ性質を有する換算後の奇数ライン『*o』が含まれることになる。
ここで、k空間(ky−x空間)データD1は、偶数ライン群に基づいて生成されたものであるので、k空間(ky−x空間)データD1に含まれるエコー信号は、いずれも偶数ラインと同じ性質、すなわち、N/2アーチファクトを生じない性質を有する。また、この偶数ラインから導出された位相補正量を用いて換算された奇数ラインも、この偶数ラインと同じ性質、すなわち、N/2アーチファクトを生じない性質を有することになる。結局、置き換え後のk空間(ky−x空間)データは、N/2アーチファクトを生じない性質を有する。
その後、画像生成部136は、図8の(G)に示すように、複数チャネル分の置き換え後の各k空間データに対して2次元フーリエ変換による再構成を施して、複数チャネル分の折り返し画像を得る。例えば、画像生成部136は、ky−x空間上で位相補正が行われ、置き換えられたk空間データに対して、更にもう一度、kx方向に1次元逆フーリエ変換を行い、再びky−kx空間上のk空間データに戻した後、2次元フーリエ変換による再構成を行う。なお、実施形態はこれに限られるものではなく、例えば、画像生成部136は、ky−x空間上で位相補正が行われ、置き換えられたk空間データに対して、残りのky方向に1次元フーリエ変換を行うことで再構成を行ってもよい。
続いて、画像生成部136は、図8の(H)に示すように、複数チャネル分の折り返し画像と、複数チャネル分の感度マップ(図示を省略)とを用いて、PIF=2相当のアンフォールディング処理を行うことで、折り返しの無い画像を得る。なお、上述では、2次元フーリエ変換による再構成の処理と、PI法によるアンフォールディング処理とを分離して説明したが、実施形態はこれに限られるものではない。トータルとして同一の結果が得られるのであれば、いくつかの処理手順の順序が入れ替わり、若しくは同時に実行されてもよい。他の実施形態においても同様である。
図8の(D)の画像と(H)の画像とを比較した場合、(H)の画像の方が、実際に収集された奇数ラインに置き換えたラインの数分S/Nが向上する。これは、実際に収集されたエコー信号の方がノイズの相関が小さいため、積算ノイズが低減されるからである。
なお、図8に示すように、画像生成部136による処理は、奇数ライン群側のk空間データについても同様に行われる。もっとも、実施形態はこれに限られるものではない。画像生成部136は、偶数ライン群側、若しくは、奇数ライン群側の一方のみを処理の対象としてもよい。あるいは、画像生成部136は、偶数ライン群側から得られた画像と奇数ライン群側から得られた画像とを合成してもよい。また、上述した第2の実施形態においては、図8の(G)以降、実際に収集されたエコー信号のみを用いて画像を生成する例を説明したが、実施形態はこれに限られるものではない。例えば、画像生成部136は、逆再構成によって推定した推定ラインと、実際に収集されたエコー信号とを更に組み合わせて画像を生成してもよい。この場合、k空間データは、フルサンプリングデータとなるので、2次元フーリエ変換(若しくは、ky−x空間上で位相補正が行われ、置き換えられたk空間データに対しては、ky方向に1次元フーリエ変換)によって、直接、折り返しの無い画像が得られる。
上述した第2の実施形態の一例を簡単にまとめると、以下の通りである。シーケンス制御部120は、2倍速(PIF=2)のパラレルイメージングによってエコー信号群を収集する。画像生成部136は、シーケンス制御部120によって収集されたエコー信号群を、偶数及び奇数それぞれのデータセットに分け、それぞれのデータセットを4倍速で展開の上、偶数画像及び奇数画像それぞれを生成する。また、画像生成部136は、偶数画像及び奇数画像それぞれを逆フーリエ変換し、ky−kx空間のRawデータに戻す。続いて、画像生成部136は、ky−x空間上で、偶数ライン群のみのRawデータセット、及び、奇数ライン群のみのRawデータセットと、実際に2倍速で収集されたエコー信号群とを比較し、対応する偶数ラインと奇数ラインとから位相補正量を導出する。次に、画像生成部136は、ky−x空間上で、実際に2倍速で収集されたエコー信号に対して位相補正を加えた後、偶数ライン群のみのRawデータセット、及び、奇数ライン群のみのRawデータセットそれぞれに対して置き換えを行う。そして、画像生成部136は、置き換え後のRawデータセットそれぞれに対して画像の再構成(2次元フーリエ変換、又はky方向に1次元フーリエ変換)を行い、その後、必要に応じて、合成画像を生成する。
上述したように、第2の実施形態によれば、位相補正量を用いた換算によって、実際に収集されたエコー信号を偶数・奇数で組み合わせて画像を生成する。この結果、第2の実施形態によれば、エコー信号収集時のPIFで画像の展開まで実行することができるので、第1の実施形態の偶数画像や奇数画像に比較して、更に画質を向上することができる。また、第2の実施形態において、位相補正量は、同一の位相エンコードで対応するライン同士の対比によって導出される。このように導出された位相補正量による位相補正は、高精度である。また、第2の実施形態において、位相補正は、kx方向に1次元フーリエ変換した後のky−x空間において行われる。この場合、(イ)の時間軸上の位置ずれ、及び(ロ)のピーク時点の位相ずれの両方を、ky−x空間上で算出されるθ(x,i)に基づいて補正することができるので、比較的簡単な処理で位相補正を実現することができる。
(第2の実施形態の変形例)
ところで、上述した第2の実施形態においては、画像生成部136が、同一位相エンコードライン同士を対比することでライン毎に位相補正量を導出し、導出した位相補正量をライン毎に適用する例を説明したが、実施形態はこれに限られるものではない。画像生成部136は、例えば、kx方向に1次元フーリエ変換したky−x空間上で位相補正を行う場合、全位相エンコードラインに対応する位相補正量を集約した「位相差マップ(Phase map)」を生成し、この位相差マップを用いて位相補正を行ってもよい。すなわち、位相差マップには、偶数ラインに対する位相補正量と、奇数ラインに対する位相補正量とが組み込まれる。また、位相差マップは、例えば2次元のk空間データを想定する場合、2次元の情報として生成される。
図11及び12は、第2の実施形態の変形例に係る画像生成部136による処理を説明するための図である。なお、図11の(A)〜(E)は、第2の実施形態において説明した図8の(A)〜(E)と同様であるので、説明を割愛する。
画像生成部136は、図11の(E)に示すように、偶数画像に対応するk空間データと、奇数画像に対応するk空間データとを逆再構成により得ると、上述した第2の実施形態と同様、各k空間データに対してkx方向に1次元フーリエ変換を行う。そして、画像生成部136は、ky−x空間上でこの両者を対比することで、図11の(F)に示すように、2次元の位相差マップΦm(x,ky)を複数チャネル分、生成する。この2次元の位相差マップΦm(x,ky)には、k空間に含まれるエコー信号の位相を一致させるための位相補正量が、実空間x方向及び位相エンコード方向にマッピングされている。続いて、画像生成部136は、図11の(A)に示す『Original dataset』に対してkx方向に1次元フーリエ変換を行い、ky−x空間上で、この『Original dataset』に対して、この位相差マップΦm(x,ky)を用いた位相補正を行う。もっとも、本変形例において、『Original dataset』は、PIF=2で配置されたk空間データである。このため、画像生成部136は、図12の(G)に示すように、位相差マップΦm(x,ky)についても、このPIFに対応するように、2位相エンコードラインに対して1位相エンコードライン分間引いて適用する。なお、間引き後の位相差マップを、位相差マップΦm_1/2(x,ky)と表記する。
こうして、画像生成部136は、図12の(H)に示すように、(7)式に示す位相補正により、各エコー信号の位相が一致したk空間(ky−x空間)データを得る。
Figure 0006283134
その後、第2の実施形態と同様、画像生成部136は、更にもう一度kx方向に1次元逆フーリエ変換を行い、再びky−kx空間上のk空間データに戻した後、図12の(I)に示すように、2次元フーリエ変換による再構成を施して、折り返し画像を得る。次に、画像生成部136は、図12の(J)に示すように、PIF=2相当のアンフォールディング処理を行うことで、折り返しの無い画像を得る。なお、実施形態はこれに限られるものではなく、画像生成部136は、ky−x空間上で位相補正が行われ、置き換えられたk空間データに対して、残りのky方向に1次元フーリエ変換を行うことで再構成を施し、複数チャネル分の折り返し画像を得てもよい。
なお、図12においては、『Original dataset』を偶数ライン群と奇数ライン群とに分けることなく処理を行う例を説明した。位相差マップを生成することで、このような処理が容易になる。しかしながら、実施形態はこれに限られるものではない。図8等で説明した実施形態と同様、『Original dataset』から偶数ライン群と奇数ライン群とをそれぞれ抽出してもよい。この場合、画像生成部136は、抽出した偶数ライン群や奇数ライン群に対して、4位相エンコードラインに対して1位相エンコードライン分を間引いた位相差マップΦm_1/4(x,ky)によって位相補正を行う。また、画像生成部136は、その後生成された2つの画像を合成してもよい。
また、図12においては、偶数ラインを基準に生成された位相差マップΦm_1/2(x,ky)を想定したため、位相補正されたラインが、位相補正済みの奇数ライン『*o』で表わされているが、実施形態はこれに限られるものではない。例えば、奇数ラインを基準に生成された位相差マップΦm_1/2(x,ky)を想定した場合には、位相補正されたラインは、位相補正済みの偶数ライン『*e』で表わされる。また、例えば、偶数ラインでも奇数ラインでもない他の値に一致させるために生成された相差マップΦm_1/2(x,ky)を想定した場合には、位相補正されたラインは、位相補正済みの奇数ライン『*o』、及び位相補正済みの偶数ライン『*e』で表わされる。
(第3の実施形態)
続いて、第3の実施形態においては、第1の実施形態と同様の構成を備えるMRI装置100を想定するが、シーケンス制御部120及び画像生成部136による処理が第1の実施形態とは異なる。具体的には、シーケンス制御部120は、エコー信号を収集する場合に、k空間の中心部のみ高密度で収集する。そして、画像生成部136は、この中心部について収集された複数のエコー信号から、偶数番目若しくは奇数番目に収集されたエコー信号群をそれぞれ抽出して低解像度の偶数画像や奇数画像を生成する。その後は、第2の実施形態と同様、画像生成部136は、偶数ラインの位相と奇数ラインの位相とを一致させる位相補正量を求め、この位相補正量を用いた換算によって、実際に収集されたエコー信号を偶数・奇数で組み合わせて画像を生成する。
図13は、第3の実施形態に係るシーケンス制御部120による処理を説明するための図である。図13に示すように、第3の実施形態に係るシーケンス制御部120は、例えば、k空間の周辺部、中心部、周辺部の順序でシーケンシャルにエコー信号を収集する場合に、PIF=2、PIF=1(フルサンプリング)、PIF=2となるように、位相エンコード用傾斜磁場Geを制御する。こうして、シーケンス制御部120によって収集され、配置部133aによってk空間に配置されたk空間データは、図13に示すように、k空間の周辺部がPIF=2で配置され、中心部がフルサンプリングで配置されたものとなる。
図14及び15は、第3の実施形態に係る画像生成部136による処理を説明するための図である。図14において、図8と同じ線種で表現されているラインは、図8と同じ意味を有する。
第3の実施形態においては、フルサンプリングされたk空間の中心部のエコー信号のみを用いて位相補正量を求める点が、第2の実施形態と異なる。具体的には、まず、画像生成部136は、図14の(B)に示すように、各チャネルのk空間データのうち、k空間の中心部のエコー信号から、偶数ライン群、及び、奇数ライン群をそれぞれ抽出する。この場合、図14の(B)に示すように、k空間データは、2位相エンコードラインに対して1位相エンコードライン分、間引かれて配置されたものとなる。
次に、画像生成部136は、図14の(C)に示すように、偶数ライン群や奇数ライン群を抽出した各k空間データに対して2次元フーリエ変換による再構成を施す。続いて、画像生成部136は、図14の(D)に示すように、複数チャネル分の折り返し画像と複数チャネル分の感度マップ(図示を省略)とを用いてPIF=2相当のアンフォールディング処理を行うことで、折り返しの無い画像を得る。この画像は、低解像度の画像ではあるが、N/2アーチファクトを含まない画像である。
続いて、画像生成部136は、図14の(D)で得られた画像それぞれに対して2次元逆フーリエ変換による逆再構成を施し、図14の(E)に示すように、低解像度の画像に対応するフルサンプリング相当のk空間データを得る。すなわち、画像生成部136は、低解像度の画像を構成する中心部のエコー信号のうち、偶数ライン群と奇数ライン群とをそれぞれ抽出した場合に欠けるラインが、埋められた状態のk空間データを得る。なお、図14の(E)においては、逆再構成によって得られたフルサンプリング相当のk空間データのうち、実際に収集された中心部の偶数ラインや奇数ラインについては、実際に収集したエコー信号に置き換えた状態を示す。
そして、画像生成部136は、k空間の中心部のエコー信号について、第2の実施形態と同様、偶数画像から得られたk空間データと、奇数画像から得られたk空間データとを、同一位相エンコードライン同士で対比することで、偶数ラインの位相と奇数ラインの位相とを一致させる位相補正量を導出する。すなわち、画像生成部136は、k空間データ同士の対比や、位相補正量の導出を、kx方向に1次元フーリエ変換した後のky−x空間上で行う。
ここで、図14及び15の(E)で得られたk空間データは、中心部のエコー信号のみがフルサンプリング相当で埋められたk空間データである。このため、画像生成部136は、図15の(F)に示すように、このk空間データに対して、位相変化に関するラインフィッティング(一次若しくは高次)を行い、中心部のエコー信号に基づいて、高周波側である周辺部のエコー信号の位相変化量を推定により算出する。そして、画像生成部136は、推定により算出した周辺部のエコー信号を同一位相エンコードライン同士で対比することで、周辺部の位相補正量を導出する。このように、画像生成部136は、各k空間データの周辺部の位相変化量をラインフィッティングで求めてから、それらを対比して、周辺部の位相補正量を導出する。もっとも、実施形態はこれに限られるものではない。例えば、画像生成部136は、中心部のエコー信号について導出された位相補正量に基づいて、周辺部の位相補正量を直接導出してもよい。更に、位相変化量や位相補正量を算出する手法はラインフィッティングに限られるものではない。例えば、画像生成部136は、中心部のエコー信号から導出された複数の位相補正量の平均値を、周辺部のエコー信号の換算に用いる位相補正量として適用することができる。
続いて、画像生成部136は、第2の実施形態と同様、図15の(G)に示すように、例えば、実際に収集された奇数ラインに相当するエコー信号それぞれを、まずkx方向に1次元フーリエ変換を行った後、導出した各位相補正量を用いて偶数ライン群側のエコー信号に換算し、換算後のエコー信号を、対応するエコー信号と置き換える。
その後、画像生成部136は、複数チャネル分の置き換え後の各k空間データをky−kx空間上のk空間データに変換し、図15の(H)に示すように、2次元フーリエ変換による再構成を施して、複数チャネル分の折り返し画像を得る。なお、実施形態はこれに限られるものではなく、例えば、画像生成部136は、ky−x空間上で位相補正が行われ、置き換えられたk空間データに対して、残りのky方向に1次元フーリエ変換を行うことで再構成を施し、複数チャネル分の折り返し画像を得てもよい。続いて、画像生成部136は、図15の(I)に示すように、複数チャネル分の折り返し画像と複数チャネル分の感度マップ(図示を省略)とを用いてPIF=2相当のアンフォールディング処理を行うことで、折り返しの無い画像を得る。
なお、図15に示すように、画像生成部136による処理は、奇数ライン群側のk空間データについても同様に行われる。もっとも、実施形態はこれに限られるものではない。画像生成部136は、偶数ライン群側、若しくは、奇数ライン群側の一方のみを処理の対象としてもよい。あるいは、画像生成部136は、偶数ライン群側から得られた画像と奇数ライン群側から得られた画像とを合成してもよい。また、上述した第3の実施形態においては、図15の(H)以降、実際に収集されたエコー信号のみを用いて画像を生成する例を説明したが、実施形態はこれに限られるものではない。例えば、画像生成部136は、逆再構成によって推定した推定ラインと、実際に収集されたエコー信号とを更に組み合わせて画像を生成してもよい。この場合、k空間データは、フルサンプリングデータとなるので、2次元フーリエ変換(若しくは、ky−x空間上で位相補正が行われ、置き換えられたk空間データに対しては、ky方向に1次元フーリエ変換)によって、直接、折り返しの無い画像が得られる。
また、上述した第3の実施形態においては、kx方向については全データポイントを収集する例を説明したが、実施形態はこれに限られるものではない。例えば、シーケンス制御部120は、k空間の中心部のエコー信号を収集する場合に、kx方向についても、中心部のみを収集してもよい。
上述したように、第3の実施形態によれば、高密度(例えば、フルサンプリング)で収集されたエコー信号を用いて位相補正量を導出するので、画像生成の過程において、PIFを低く抑えることができる。すなわち、図8と図14とを対比するとわかるように、画像生成の過程において、第2の実施形態においては4倍速のPIで画像生成を行うが、第3の実施形態においては2倍速のPIで画像生成を行う。
なお、上述した第3の実施形態においては、画像生成部136が、ky−x空間の中心部のエコー信号について、同一位相エンコードライン同士を対比することでライン毎に位相補正量を導出し、導出した位相補正量をライン毎に適用する例を説明したが、実施形態はこれに限られるものではない。第2の実施形態の変形例と同様、画像生成部136は、全位相エンコードラインに対応する位相補正量を集約した位相差マップを生成し、この位相差マップを用いて位相補正を行ってもよい。
上述した第3の実施形態の一例を簡単にまとめると、以下の通りである。シーケンス制御部120は、低周波数部分のみ1倍速(PIF=1)、周辺(高周波数部分)を2倍速(PIF=2)のパラレルイメージングによってエコー信号群を収集する。画像生成部136は、シーケンス制御部120によって収集されたエコー信号群を、低周波数部分と高周波数部分とに分け、低周波数部分について、更に、偶数及び奇数それぞれのデータセットに分ける。また、画像生成部136は、偶数及び奇数それぞれのデータセットを2倍速で展開の上、偶数画像及び奇数画像それぞれを生成する。また、画像生成部136は、偶数画像及び奇数画像それぞれを逆フーリエ変換し、ky−kx空間のRawデータに戻す。続いて、画像生成部136は、ky−x空間上で、偶数ライン群のみのRawデータセット、及び、奇数ライン群のみのRawデータセットと、実際に2倍速で収集されたエコー信号群とを比較し、対応する偶数ラインと奇数ラインとから位相補正量を導出する。ここで、偶数画像及び奇数画像それぞれの2次元逆フーリエ変換により得られたk空間データは、低解像度の画像を構成する中心部のみのk空間データであるため、画像生成部136は、ラインフィッティング等によって、周辺部の位相補正量を算出する。次に、画像生成部136は、実際に2倍速で収集されたエコー信号に対して位相補正を加えた後、ky−x空間上で、偶数ライン群のみのRawデータセット、及び、奇数ライン群のみのRawデータセットそれぞれに対して置き換えを行う。また、画像生成部136は、高周波数部分のエコー信号についても、位相補正及び置き換えを行う。そして、画像生成部136は、置き換え後のRawデータセットそれぞれに対して画像の再構成(2次元フーリエ変換又はky方向に1次元フーリエ変換)を行う。この第3の実施形態の場合、画像生成部136は、高密度で収集された低周波数部分のみでの処理結果を用いて、低密度で収集された高周波数部分についても画像再構成を行う。
なお、上述した第3の実施形態やその変形例においては、位相補正量の導出に用いるエコー信号を、PIF=1(フルサンプリング)で収集する例を説明したが、実施形態はこれに限られるものではない。位相補正量の導出に用いるエコー信号は、例えば、k空間の周辺部を収集する際のPIFに比較して、高密度で(間引き率を小さく)収集される。
(第4の実施形態)
ところで、上述した第2や第3の実施形態において、画像生成部136は、イメージングスキャンで収集したエコー信号を位相補正量の導出に用いた。しかしながら、実施形態はこれに限られるものではない。位相補正量の導出に用いるエコー信号は、イメージングスキャンとは異なるスキャン、例えば、準備スキャンで収集されてもよい。例えば、画像生成部136は、ky−x空間上で、準備スキャンで収集したエコー信号から位相差マップを生成し、この位相差マップを、イメージングスキャンで収集したエコー信号に対する画像処理に適用してもよい。例えば、イメージングスキャンが複数回に亘り繰り返される場合には、準備スキャンで生成された位相差マップを、複数回のイメージングスキャンで収集されたエコー信号それぞれに適用することができる。また、位相補正量の導出に用いるエコー信号を収集するスキャンは、画像生成部136による処理の前までに行われればよいので、必ずしも、イメージングスキャンに先行して行われる準備スキャンに限られない。なお、このスキャンは、テンプレートスキャン、テンプレートショット等と呼ばれることがある。
図16は、第4の実施形態に係るシーケンス制御部120による処理を説明するための図である。例えば、シーケンス制御部120は、図16に示すように、k空間全体をPIF=1(フルサンプリング)で収集する準備スキャンを実行した後に、k空間全体をPIF=2で収集するイメージングスキャンを実行する。このとき、シーケンス制御部120は、イメージングスキャンと同一のパルスシーケンスでこの準備スキャンを実行し、また、位相エンコード用傾斜磁場Geを印加して実行する。そして、画像生成部136は、準備スキャンで収集されたエコー信号を用いて、位相差マップを生成する。
図17は、第4の実施形態に係る画像生成部136による処理を説明するための図である。第4の実施形態の処理は、図11に示した第2の実施形態の変形例の処理と比較すると、図17の(A)に示すように、『Original dataset』がPIF=1で配置されたk空間データである点が異なる。第4の実施形態においては、イメージングスキャンとは異なる準備スキャンで位相差マップを生成することを想定するので、準備スキャンのPIFを、イメージングスキャンのPIFよりも高密度に設定することもできる。
すなわち、画像生成部136は、図17の(B)に示すように、各チャネルのk空間データから、偶数ライン群及び奇数ライン群をそれぞれ抽出する。この場合、k空間データは、2位相エンコードラインに対して1位相エンコードライン分、間引かれて配置されたものとなる。続いて、画像生成部136は、図17の(C)に示すように、偶数ライン群や奇数ライン群を抽出した各k空間データに対して再構成を施し、折り返し画像を生成する。次に、画像生成部136は、図17の(D)に示すように、PIF=2相当のアンフォールディング処理を行うことで、折り返しの無い画像を得る。そして、画像生成部136は、図17の(E)に示すように、偶数画像に対応するk空間データと奇数画像に対応するk空間データとを逆再構成により得る。続いて、画像生成部136は、逆再構成により得られた各k空間データを、それぞれkx方向に1次元フーリエ変換する。そして、画像生成部136は、ky−x空間上で同一位相エンコードライン同士を対比することで、図17の(F)に示すように、2次元の位相差マップΦm(x,ky)を複数チャネル分生成する。
ここで、上述したように、第4の実施形態に係る画像生成部136は、準備スキャンから得られた位相差マップを、イメージングスキャンで収集されたエコー信号に適用する。しかしながら、例えば準備スキャンがPIF=1で行われ、イメージングスキャンがPIF=2で行われた場合等には、両スキャンの間に収集時間の違いが生じると考えられる。このため、位相差マップを適用する際には、この収集時間の違いを吸収するように、位相差マップの適用範囲を調整することが望ましい。
図18及び19は、第4の実施形態における位相差マップの適用範囲の調整を説明するための図である。例えば、図18の(A)は、PIF=1で行われるスキャンを示し、図18の(B)は、PIF=2で行われるスキャンを示す。このように、PIF=2で行われるスキャンは、PIF=1で行われるスキャンよりもその収集時間が短くなり、図18に示すように、k空間の中心部(図18において「k=0」)が収集されるタイミングも両スキャンでずれることになる。静磁場の不均一性等の影響が、時間の経過とともに徐々に増加するものであるとすると、あるエコー信号の位相を補正する場合に、位相差マップの同一位相エンコードラインの位相補正量を用いて補正したとしても、その補正は適切な補正にならないおそれがある。それよりも、時間的に対応する位相補正量を用いて補正した方が、適切な補正になる可能性がある。そこで、第4の実施形態において、画像生成部136は、両スキャンの間に存在する収集時間の違いを吸収するように、位相差マップの適用範囲を調整する。
また、画像生成部136は、スキャンに用いられるパルスシーケンスの種類に応じて、この適用範囲の調整を行うことができる。準備スキャンやイメージングスキャンに用いられるパルスシーケンスがSE系統のパルスシーケンスである場合、例えば、画像生成部136は、図19の(A)に示すように、位相差マップのうち、中心部のみの情報を用いて位相補正を行う。これは、SE系統のEPIパルスシーケンスの場合、収集されたエコー信号の位相分散がk空間の中心から対称に進むと考えられるため、準備スキャンとイメージングスキャンとで収集時間が重複する範囲を、中心部の一定範囲(例えば、約1/2)であると考えることができるためである。一方、FE系統のパルスシーケンスである場合、例えば、画像生成部136は、図19の(B)に示すように、位相差マップのうち、先に収集される上半分(若しくは下半分)の情報のみを用いて位相補正を行う。これは、FE系統のパルスシーケンスの場合は、収集されたエコー信号の位相分散がデータ収集の時間順に進む、すなわちk空間の端からデータが配置される順に進むと考えられるため、準備スキャンとイメージングスキャンとで収集時間が重複する範囲を、エコー信号の配置される順番に従って上半分(若しくは下半分)の一定範囲(例えば、約1/2)であると考えることができるためである。
なお、一部のみの位相補正量を用いる場合、例えば、画像生成部136は、この一部の位相補正量の平均値を、残りの部分のエコー信号の換算に用いる位相補正量として適用することができる。また、例えば、画像生成部136は、一部の位相補正量から残りの部分の位相補正量をラインフィッティング(一次若しくは高次等)により推定し、推定した位相補正量を、残りの部分のエコー信号の換算に適用することができる。例えば、画像生成部136は、図19の(A)の場合、位相差マップのうち、中心部の一定範囲の位相補正量に基づいて、周辺部の位相補正量をラインフィッティングにより推定する。また、例えば、画像生成部136は、図19の(B)の場合、位相差マップのうち、上半分(若しくは下半分)の一定範囲の位相補正量に基づいて、残り半分の範囲の位相補正量をラインフィッティングにより推定する。
図20は、第4の実施形態に係る画像生成部136による処理を説明するための図である。画像生成部136は、図20の(G)に示すように、位相差マップΦm(x,ky)について、例えば、その中心部1/2の範囲を更に1/2に間引くことで、全体として1/4に間引いた上で(Low resolution map)、位相補正に適用する。なお、間引き後の位相差マップを位相差マップΦm_1/4(x,ky)と表記する。そして、画像生成部136は、間引き後の位相差マップを、必要な位相補正量を推定等により補いながら適用することにより、図20の(H)に示すように、各エコー信号の位相が一致したk空間データを得る((8)式)。
Figure 0006283134
その後、これまでの実施形態と同様、画像生成部136は、図20の(I)に示すように、各k空間データに対して再構成を施して折り返し画像を得て、次に、図20の(J)に示すように、PIF=2相当のアンフォールディング処理を行うことで、折り返しの無い画像を得る。なお、上述した位相差マップの適用範囲の調整は一例に過ぎない。準備スキャンとイメージングスキャンとの間のPIFの差に起因する収集時間の違いや、パルスシーケンスの種類に応じて、適宜、その適用範囲を変更することができる。
なお、図20においては、『Original dataset』を偶数ライン群と奇数ライン群とに分けることなく処理を行う例を説明したが、実施形態はこれに限られるものではない。図8等で説明した実施形態と同様、『Original dataset』から偶数ライン群と奇数ライン群とをそれぞれ抽出してもよい。また、画像生成部136は、その後生成された2つの画像を合成してもよい。
また、図20においては、偶数ラインを基準に生成された位相差マップΦm_1/4(x,ky)を想定したため、位相補正されたラインが、位相補正済みの奇数ライン『*o』で表わされているが、実施形態はこれに限られるものではない。例えば、奇数ラインを基準に生成された位相差マップΦm_1/4(x,ky)を想定した場合には、位相補正されたラインは、位相補正済みの偶数ライン『*e』で表わされる。また、例えば、偶数ラインでも奇数ラインでもない他の値に一致させるために生成された相差マップΦm_1/4(x,ky)を想定した場合には、位相補正されたラインは、位相補正済みの奇数ライン『*o』、及び位相補正済みの偶数ライン『*e』で表わされる。
(第4の実施形態の変形例)
図21は、第4の実施形態の変形例に係るシーケンス制御部120による処理を説明するための図である。準備スキャンは、k空間全体をPIF=1(フルサンプリング)で収集する場合に限られず、図21に示すように、例えば、k空間の中心部のみをPIF=1で収集してもよい。この場合、画像生成部136は、第3の実施形態の変形例で説明したように、このk空間の中心部のエコー信号から位相差マップを生成する。そして、画像生成部136は、この位相差マップを、イメージングスキャンで収集したエコー信号に対する画像処理に適用する。
更に、第4の実施形態においては、準備スキャンで収集したエコー信号から位相差マップを生成する例を説明したが、実施形態はそれに限られるものではない。例えば、第2の実施形態や第3の実施形態で説明した手法と同様に、位相差マップという形態ではなく、位相補正量をライン毎に求めて適宜適用する手法でもよい。
なお、上述した第4の実施形態やその変形例においては、位相補正量の導出に用いるエコー信号を、PIF=1(フルサンプリング)で収集する例を説明したが、実施形態はこれに限られるものではない。位相補正量の導出に用いるエコー信号は、イメージングスキャンのPIFに比較して、高密度で(間引き率を小さく)収集される。
(他の実施形態)
実施形態は、上述した実施形態に限られるものではない。
(ky方向の位相補正)
上述した各実施形態においては、位相補正として、kx方向の位相ずれ((イ)の時間軸上の位置ずれ、及び、(ロ)のピーク時点の位相ずれ)を補正する手法を説明したが、画像生成部136は、更に、ky方向の位相ずれを補正してもよい。例えば、各実施形態に係る画像生成部136は、複素データであるk空間データに対して、ky方向に1次元フーリエ変換を行った後、real成分、imaginary成分を用いて、周波数エンコードステップj番目のラインにおける、y方向の位相変化量を求める。そして、画像生成部136は、Iim(y,j)とIre(y,j)との比の逆正接を算出することで、周波数エンコードステップj番目のラインにおけるy方向の位相変化量θ(y,j)を算出する。画像生成部136は、例えば、k空間の中心部付近に配置されたデータそれぞれについてky方向の位相変化量を算出し、算出した各位相変化量が一致するように位相補正量を導出し、導出した位相補正量を用いて位相補正を行う。このように、kx方向の位相ずれを補正するのみならず、ky方向の位相ずれを併せて補正することで、画質を更に向上することができる。
例えば、第3の実施形態において、k空間の中心部をフルサンプリングで収集する例を説明した。また、第4の実施形態において、この収集を、イメージングスキャンとは異なるスキャンで行う例を説明した。例えば、画像生成部136は、このように収集され、k空間に配置されたk空間データからky方向の位相変化量を算出し、ky方向の位相補正を行うことができる。
(ky−kx空間上での位相補正)
また、上述した第2の実施形態以降においては、(イ)の時間軸上の位置ずれ、及び、(ロ)のピーク時点の位相ずれの両方の位相補正をky−x空間上で行う手法を説明した。ky−x空間とは、ky−kx空間をkx方向に1次元フーリエ変換することで得られるk空間である。しかしながら、実施形態はこれに限られるものではない。例えば、画像生成部136は、(イ)及び(ロ)に関する位相補正を、ky−kx空間上で行うことができる。
この場合、例えば、画像生成部136は、ky−kx空間上の位相エンコードライン毎に、エコー信号のピークを探索する。そして、画像生成部136は、各位相エンコードライン上でピークを探索すると、このピークがky軸上に一致するように、位相エンコードラインをkx方向にシフトする。画像生成部136は、このシフト処理を全位相エンコードラインに対して行うことで、全位相エンコードラインについて(イ)の時間軸上の位置ずれを補正する。続いて、画像生成部136は、各位相エンコードラインのピークのエコー信号について、エコー信号の値が複素平面上でreal成分のみとなるように位相を回転することで、全位相エンコードラインについて(ロ)のピーク時点の位相ずれを補正する。なお、処理の順序は逆でもよい。すなわち、画像生成部136は、各位相エンコードライン上でピークを探索した後、まず、(ロ)のピーク時点の位相ずれを補正し、その後、(イ)の時間軸上の位置ずれを補正してもよい。
(ky方向に1次元逆フーリエ変換を行うことによる逆再構成)
また、上述した第2の実施形態以降においては、2次元逆フーリエ変換による逆再構成によってフルサンプリング相当のk空間データを得る手法を説明したが、実施形態はこれに限られるものではない。例えば、画像生成部136は、偶数画像や奇数画像に対して、ky方向に1次元逆フーリエ変換を施すことによって、ky−x空間上のk空間データを得てもよい。この場合、画像生成部136は、上述した第2の実施形態以降において説明した、kx方向に1次元フーリエ変換する処理を省略して、処理を進めることができる。
(k空間データの配置タイミング)
また、上述した各実施形態においては、シーケンス制御部120によって収集されたエコー信号が、そのままk空間に配置されて、図示したようなk空間データが記憶部132に格納される例を説明したが、実施形態はこれに限られるものではない。すなわち、各実施形態においては、画像生成部136によって処理が行われるタイミングで、その処理に必要なエコー信号のみがk空間に配置されていれば足りる。例えば、第3の実施形態において、画像生成部136による処理は、まず、k空間の中心部のエコー信号のみが収集されていれば開始することができる。そこで、例えば、シーケンス制御部120は、k空間の中心部のエコー信号をまず収集し、その後に、残りのエコー信号を収集してもよい。この場合、例えば、画像生成部136は、シーケンス制御部120による収集処理と並行して、画像生成処理を進めることができ、結果として、撮像開始から画像出力までの時間を短縮することもできる。
(具体的な数値、処理の順序)
また、上述した実施形態において例示した具体的な数値や処理の順序は、原則として、一例に過ぎない。例えば、PIF、チャネル数、間引きの方向、k空間の大きさ等、いずれも任意に変更することができる。また、処理の順序についても、例えば、並行して処理を行うことが可能な処理については並行して処理を行う等、任意に変更することができる。また、例えば、上述した実施形態においては、2次元フーリエ変換等による再構成の処理と、PI法によるアンフォールディング処理とを分離して説明したが、実施形態はこれに限られるものではない。トータルとして同一の結果が得られるのであれば、いくつかの処理手順の順序が入れ替わり、若しくは同時に実行されてもよい。また、上述した実施形態においては、PI法としてSENSE系を例に挙げて説明したが、実施形態はこれに限られるものではなく、PI法としてSMASH系(例えば、GRAPPA)を用いることもできる。
(画像処理システム)
また、上述した実施形態においては、医用画像診断装置であるMRI装置100が各種処理を実行する場合を説明したが、実施形態はこれに限られるものではない。例えば、MRI装置100と画像処理装置とを含む画像処理システムが、上述した各種処理を実行してもよい。ここで、画像処理装置とは、例えば、ワークステーション、PACS(Picture Archiving and Communication System)の画像保管装置(画像サーバ)やビューワ、電子カルテシステムの各種装置等である。この場合、例えば、MRI装置100は、シーケンス制御部120による収集を行う。一方、画像処理装置は、MRI装置100によって収集されたMRデータやk空間データを、MRI装置100から、若しくは、画像サーバからネットワーク経由で受信することで、あるいは、記録媒体を介して操作者から入力されること等で受け付けて、記憶部に記憶する。そして、画像処理装置は、記憶部に記憶したこのMRデータやk空間データを対象として、上述した各種処理(例えば、配置部133aによる処理や、画像生成部136による処理)を実行すればよい。
(プログラム)
また、上述した実施形態の中で示した処理手順に示された指示は、ソフトウェアであるプログラムに基づいて実行されることが可能である。汎用コンピュータが、このプログラムを予め記憶しておき、このプログラムを読み込むことにより、上述した実施形態のMRI装置100による効果と同様の効果を得ることも可能である。上述した実施形態で記述された指示は、コンピュータに実行させることのできるプログラムとして、磁気ディスク(フレキシブルディスク、ハードディスクなど)、光ディスク(CD−ROM、CD−R、CD−RW、DVD−ROM、DVD±R、DVD±RWなど)、半導体メモリ、又はこれに類する記録媒体に記録される。コンピュータ又は組み込みシステムが読み取り可能な記憶媒体であれば、その記憶形式は何れの形態であってもよい。コンピュータは、この記録媒体からプログラムを読み込み、このプログラムに基づいてプログラムに記述されている指示をCPUで実行させれば、上述した実施形態のMRI装置100と同様の動作を実現することができる。また、コンピュータがプログラムを取得する場合又は読み込む場合は、ネットワークを通じて取得又は読み込んでもよい。
また、記憶媒体からコンピュータや組み込みシステムにインストールされたプログラムの指示に基づきコンピュータ上で稼働しているOS(Operating System)や、データベース管理ソフト、ネットワーク等のMW(Middleware)等が、上述した実施形態を実現するための各処理の一部を実行してもよい。更に、記憶媒体は、コンピュータあるいは組み込みシステムと独立した媒体に限らず、LAN(Local Area Network)やインターネット等により伝達されたプログラムをダウンロードして記憶又は一時記憶した記憶媒体も含まれる。また、記憶媒体は1つに限られず、複数の媒体から、上述した実施形態における処理が実行される場合も、実施形態における記憶媒体に含まれ、媒体の構成は何れの構成であってもよい。
なお、実施形態におけるコンピュータ又は組み込みシステムは、記憶媒体に記憶されたプログラムに基づき、上述した実施形態における各処理を実行するためのものであって、パソコン、マイコン等の1つからなる装置、複数の装置がネットワーク接続されたシステム等の何れの構成であってもよい。また、実施形態におけるコンピュータとは、パソコンに限らず、情報処理機器に含まれる演算処理装置、マイコン等も含み、プログラムによって実施形態における機能を実現することが可能な機器、装置を総称している。
以上述べた少なくとも一つの実施形態の磁気共鳴イメージング装置によれば、高速撮像下で画質を向上することができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
100 MRI装置
120 シーケンス制御部
133 制御部
133a 配置部
136 画像生成部

Claims (2)

  1. 励起パルスの印加後、極性を反転させながら読み出し傾斜磁場を連続的に印加するパルスシーケンスの実行を制御し、位相エンコード方向を間引きながら、複数のエコー信号を連続的に収集するシーケンス制御部と、
    前記パルスシーケンスの実行により収集された複数のエコー信号が埋められたk空間データであって、収集されたラインが互いに異なる第1のk空間データ及び第2のk空間データそれぞれを用いて、第1の折り返し画像及び第2の折り返し画像を複数チャネル分生成する画像生成部とを備え、
    前記画像生成部は、前記第1の折り返し画像及び前記第2の折り返し画像を用いて生成された位相差マップを用いて、位相補正された画像を生成することを特徴とする磁気共鳴イメージング装置。
  2. 位相エンコード方向を間引きながら、EPI(Echo Planar Imaging)により収集された複数のエコー信号が埋められたk空間データであって、収集されたラインが互いに異なる第1のk空間データ及び第2のk空間データそれぞれを用いて、第1の折り返し画像及び第2の折り返し画像を複数チャネル分生成する画像生成部を備え、
    前記画像生成部は、前記第1の折り返し画像及び前記第2の折り返し画像を用いて生成された位相差マップを用いて、位相補正された画像を生成することを特徴とする画像処理装置。
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