JP6282903B2 - モノフィラメント - Google Patents

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本発明は、モノフィラメントに関するものであり、特にポリオレフィン系樹脂との接着性に優れるモノフィラメントに関するものである。
近年、インターネットの普及や映像配信等の増大に伴い、莫大な情報量を配信し、かつ高速化することが求められており、伝送媒体の中でスピード、安定性に優れている光ファイバーの需要が拡大している。そして、架空に布設されている光ケーブルからオフィスや一般家庭に光ファイバーを引き込むためには、各種の光ケーブルが使用されている。
光ケーブルは、繊細な光ファイバーを収納するものであり、屋内外での実用に耐えられるよう工夫する必要がある。一般的には強靱さを増すために、光ファイバーとシース材、テンションメンバーとからなる構成のものとされており、外力の影響を受けにくく、伝送特性の安定した、さらに敷設作業がしやすい光ケーブルとすることが求められるものである。
光ケーブルに用いられるテンションメンバーは、主に敷設時にかかる張力から光ファイバーを保護し、補強するためのものであり、従来、スチール、ガラス繊維が広く用いられていた。しかし、スチールを用いたテンションメンバーは電磁誘導の問題、比重が大きくファイバーが重くなるという問題があり、またガラス繊維を用いたテンションメンバーは材料の耐衝撃性、可撓性に問題があった。
セラミックス繊維、炭素繊維、芳香族ポリエステル繊維、アラミド繊維、ポリベンザゾール繊維等を用いたテンションメンバーも提案されている(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。しかしながら、いずれも剛直であるために可撓性に乏しく、光ケーブルを作成する際の作業性に劣り、光ケーブルを傷つける場合があり、また敷設作業における取扱性にも劣るという問題があった。
そこで、特許文献3では、高ヤング率かつ高引掛強度の特性を有し、光ケーブルに用いる際には加工時の作業性や取扱性に優れるものとして、ポリエチレンナフタレートからなるモノフィラメントが提案されている。このモノフィラメントによれば、強度と可撓性は備えたものであったが、ケーブルを構成するシース材との接着性は考慮されていなかった。つまり、光ケーブルには種々の形状のものがあるが、光ファイバーとテンションメンバーは、通常、絶縁体であるシース材で溶融被覆されている。したがって、シース材との接着性を考慮していない場合、ケーブル(シース材)からテンションメンバーの抜けが生じ、光ファイバーを十分に保護することができないという問題があった。
特許文献4では、ポリエステルモノフィラメントの断面形状を外周縁に1〜30個の突起を有する異形断面形状とすることで、シース材との接着性を向上させたテンションメンバーが提案されている。しかしながら、このような異形断面形状とするのみでは接着性の向上は十分ではなく、また、異形断面形状とすることにより強力が低下し、光ファイバーの保護を十分に行うことができないものであった。
本件出願人は、層状珪酸塩を含むポリアミド樹脂からなるモノフィラメントの表面にポリオレフィン樹脂水分散体をコーティングし、ポリオレフィン樹脂層を形成させることで、シース材との接着性を向上させたテンションメンバーが提案した(特許文献5)。しかしながら、モノフィラメントとシース材との接着性は向上するものの、モノフィラメントにポリオレフィン樹脂をコーティングする工程、熱処理を行う工程が必要であり、生産効率が良くないという問題があった。
特開平8−21935号公報 特開平9−251123号公報 特開2003−268626号公報 特開2006−200073号公報 特開2010−097060号公報
ポリオレフィン系樹脂がシース材として使用されているケーブルやコード類の補強材、例えば、光ケーブル内に光ファイバーと共に設けられるテンションメンバーとして好適に使用できるモノフィラメントであり、ケーブルやコード類の補強材(テンションメンバー)として用いることができ、ポリオレフィン系樹脂との接着性に優れ、かつ十分な強力と可撓性を有するモノフィラメントを提供することを技術的な課題とするものである。
本発明者らは上記課題を解決するために検討した結果、本発明に到達した。
すなわち、本発明は、フィラメント表面が、無水カルボン酸基を有する酸変性ポリオレフィン系樹脂とポリアミド系樹脂とがブレンドされてなるブレンド体によって構成されてなり、フィラメントの強力が150N以上、乾熱収縮率が3%以下であることを特徴とするモノフィラメントを要旨とするものである。
以下、本発明について詳細に説明する。
まず、本発明は、1本のフィラメントによって用いられるモノフィラメント糸(なお、本発明では、モノフィラメント糸の「糸」を省略して「モノフィラメント」ともいう。)であって、複数本のフィラメントから構成されるマルチフィラメント糸ではない。マルチフィラメント糸は、複数本のフィラメントを集束して糸とするが、このときに撚りをかけたり、接着剤を付与する必要があり、工程数が多くなり、コストも高くなる。本発明においてはモノフィラメントとすることで、工程の簡略化と低コスト化を図っている。
本発明のモノフィラメントは、フィラメント表面が、無水カルボン酸基を有する酸変性ポリオレフィン系樹脂とポリアミド系樹脂とがブレンドされてなるブレンド体によって構成される。
フィラメント表面に配されるブレンド体は、特定の酸変性ポリオレフィン系樹脂とポリアミド系樹脂との2種の熱可塑性樹脂がブレンドされたものである。ポリオレフィン系樹脂としては、ポリプロピレン、ポリエチレンが挙げられる。一般に、ポリオレフィン系樹脂とポリアミド系樹脂とは、相溶性が良好でないため、ブレンドしても良好に混ざらない。本発明においては、無水カルボン酸基を有する酸変性ポリオレフィン系樹脂という特定の酸変性ポリオレフィン系樹脂を採用することにより、ポリアミド系樹脂との相溶性を向上させて、繊維を形成しうるブレンド体を得ることができる。
また、フィラメント表面に、このような特定の酸変性ポリオレフィン系樹脂を含むブレンド体を配することによって、ポリオレフィン系樹脂により構成されるシース材との接着性、接合性が良好となる。したがって、本発明のモノフィラメントをテンションメンバーとして用いた際に、シース材との接着性、接合性が良好であることから、ケーブルからテンションメンバーが抜け落ちるというトラブルが生じない。
無水カルボン酸基を有する酸変性ポリオレフィン系樹脂とポリアミド系樹脂とのブレンド比率は、酸変性ポリオレフィン系樹脂が、少なくとも2.5質量%以上ブレンドするとよく、また、その上限は20質量%がよい。酸変性ポリオレフィン系樹脂のブレンド比率が小さいと、シース材との接着・接合性が劣る傾向となる。酸変性ポリオレフィン系樹脂のブレンド比率が大きくなり過ぎると、フィラメント強度が低下する傾向となる。また、モノフィラメントを製造する際の紡糸操業性が劣る傾向となる。ブレンド比率のより好ましい範囲は、酸変性ポリオレフィン系樹脂が5質量%〜10質量%である。
本発明に用いる無水カルボン酸基を有する酸変性ポリオレフィン系樹脂としては、より具体的には、プロピレン75〜99.9モル%と、エチレンおよび炭素数4〜12のα−オレフィンからなる群から選ばれる少なくとも1種のオレフィン0.1〜25モル%を構成単位とするポリオレフィンの酸変性物と炭素数7〜24の芳香環含有アルコールとのエステル化物からなる無水カルボン酸基を有する酸変性ポリオレフィン系樹脂を使用することができる。このような酸変性ポリオレフィン系樹脂として、三洋化成工業社より市販されている酸変性低分子量ポリオレフィン系樹脂(商品名『ユーメックス』)を用いるとよい。
酸変性ポリオレフィン系樹脂とブレンドするポリアミド系樹脂としては、例えば、ナイロン6、ナイロン11、ナイロン12、ナイロン46、ナイロン66、ナイロン610、ナイロンMXD6(ポリメタキシリレンジアジパミド)等のホモポリマー、これらの共重合体や混合物等が挙げられる。ポリアミド系樹脂は、可撓性に優れることから、本発明において好ましく用いる。
本発明のモノフィラメントは、フィラメント表面が上記したブレンド体より構成されているが、フィラメントを構成する熱可塑性樹脂として、上記したブレンド体のみから構成される単相の形態のものであっても、また、フィラメント表面はブレンド体により構成され、表面以外は、他の熱可塑性樹脂により構成されるものであってもよい。フィラメント表面に特定のブレンド体を配することにより、モノフィラメントをテンションメンバーとして使用した際のシース材との接着・接合性を向上させることができることから、接着・接合性を考慮すると、フィラメント表面を特定のブレンド体により完全に被覆されていれば所望の目的が達成される。モノフィラメントの強度をより向上させたい場合は、フィラメント表面にはブレンド体を配し、フィラメントの芯部には強度を向上させることが可能な他の熱可塑性樹脂を配することが好ましい。
本発明のモノフィラメントが複合形態の場合は、芯鞘型複合形態であることが好ましい。すなわち、鞘部にブレンド体を配し、芯部に他の熱可塑性樹脂を配する。芯部に配する熱可塑性樹脂としては、鞘部との相溶性を考慮して、上記したポリアミド系樹脂を配することが好ましい。特に、機械的強度を向上させることを考慮すると、芯部には、ナイロンMXD6を配することが好ましい。ナイロンMXD6を用いることにより、機械的強力、乾熱収縮率、可撓性、溶融紡糸時の操業性等に優れるためモノフィラメントを得ることができる。芯部にナイロンMXD6を配し、鞘部にブレンド体を配した芯鞘型のモノフィラメントとすることにより、例えば、テンションメンバーとして使用した際に、光ファイバーを保護する性能や光ケーブル作成時の加工性にも優れたものとなる。さらには、得られるケーブル類の十分な補強が可能となり、ケーブル類を屋内外で使用する際の強靭さをより増大させることができる。
なお、芯鞘複合型のモノフィラメントにおいては、芯部は、フィラメントの横断面の中央部に1個存在するものが好ましいが、場合によっては、芯部が2〜3個程度の複数個存在する形態(海島型ともいう。)であってもよい。
芯部を構成する樹脂と鞘部を構成する樹脂との比率(質量比)は、芯/鞘=4/1〜2/1が好ましい。モノフィラメントの強度を考慮すると、芯部の比率が大きいほど好ましいが、あまりに芯部の比率が大きくなり過ぎて、鞘部がフィラメント表面を良好に被覆しにくくなり、フィラメント表面の一部に芯部が露出することになると、本発明の目的が達成できない場合が生じる。よって、モノフィラメントの強度と、鞘部によって芯部を完全に被覆しうることを考慮して、上記の範囲とすることが好ましい。
モノフィラメントをテンションメンバーとして使用するにあたっては、ケーブル類を良好に補強するために高強力であることが求められ、かつ熱と湿度に対する安定性も求められる。したがって、モノフィラメントは、強力が150N以上、乾熱収縮率が3%以下である。
フィラメントの強力は、JIS L1013の引張強さ及び伸び率の標準時試験に基づき、つかみ間隔25cm、引張速度30cm/分で測定する。モノフィラメントの強力が150N未満であると、強力が不足し、ケーブル類の作製時や使用時に破断を生じることがあり、ケーブル類を十分に補強することができない。モノフィラメントの強力は、200N以上が好ましく、より好ましくは250N以上である。
フィラメントの乾熱収縮率は、JIS L1013の収縮率・乾熱収縮率に基づき、処理温度140℃、30分間処理後の長さより測定するものである。乾熱収縮率が3%を超えると、例えば、ケーブルとモノフィラメントとをシース材により被覆してケーブルを作成する際に、シース材を構成する樹脂により溶融被覆するが、その溶融被覆のための熱処理によってモノフィラメントが大きく収縮してしまい、シース材の割れやヒビが生じることや、モノフィラメントの形状が収縮により歪が生じて直線性が失われることにもなる。
このような強力や乾熱収縮率を有するモノフィラメントは、例えば、後述する製造方法によって、延伸、熱処理条件を適切な範囲のものに調整して製造することにより得ることができる。
また、本発明のモノフィラメントは、テンションメンバーとして使用の際にシース材との接着・接合性に優れる指標として、ポリエチレンとの接着性を考慮した接着引抜強力が強力の0.1倍以上であることが好ましく、中でも0.2倍以上であることが好ましい。つまり、接着引抜強力は25N以上であることが好ましく、30N以上であることがより好ましい。
なお、接着引抜強力は以下のようにして測定するものである。予めモノフィラメントを通す穴を開けた、直径0.7mm、高さ13mmの円柱状のアルミカップ5号にポリエチレンチップ10gを入れ、190℃、20分熱処理して溶融させる。ポリエチレンが固化する前にモノフィラメントを通し、25℃にて60分間冷却固化させる。その後、容器の底面を上にして、引き抜き時に容器が動かないように固定し、引張試験機に設置する。引張速度50mm/分でモノフィラメントを引き抜きながら、引き抜き時の強力を測定し、この強力の最大値を接着引抜強力とする。
特に、光ケーブルのシース材には、ポリエチレンが用いられることが多いので、モノフィラメントをテンションメンバーとして使用するにあたっては、上記のようなポリエチレンとの接着性を示す接着引抜強力は重要な特性値である。本発明のモノフィラメントは、フィラメント表面に特定の変性ポリオレフィン系樹脂を含むブレンド体を配しているため、モノフィラメント表面に変性ポリオレフィン系樹脂が存在することとなり、接着引抜強力を向上させることができ、接着引抜強力を30N以上のものとすることが可能となる。
本発明におけるモノフィラメントの直径は、用途や要求性能に応じて、必要な強力を保持できるものを適宜選択すればよく、特に限定しないが、0.4mm〜1.5mm程度が実用的である。
次に、本発明のモノフィラメントの製造方法について一例を用いて説明する。芯部にナイロンMXD6、鞘部に酸変性低分子量ポリオレフィン系樹脂とナイロン6等のポリアミド系樹脂とを配するように、それぞれのチップを準備し、紡糸温度275℃程度とし、エクストルーダー型紡糸装置を使用して、鞘部の2種の樹脂をチップブレンドしながら、紡糸口金より溶融紡出し、紡出糸条を60℃の温水浴中で冷却して未延伸糸を得る。この未延伸糸を90℃の水浴中で第一段階目の延伸(延伸倍率2.8〜3.5倍)を行い、次いで215℃の熱風雰囲気下で第二段階目の延伸(延伸倍率1.1〜2.0倍)を行う。引き続いて約240℃の熱風雰囲気下で2.5〜8%の弛緩熱処理を行い、本発明のモノフィラメントを得ることができる。
本発明のモノフィラメントは、フィラメント表面に、無水カルボン酸基を有する酸変性低分子量ポリオレフィン系樹脂とポリアミド系熱可塑性樹脂とのブレンド体が配されているため、テンションメンバーとして用いた際のシース材との接着・接合性に優れ、また、製造時の作業環境及び操業性が良好なものとなる。また、モノフィラメント表面にポリオレフィン樹脂層をコーティング等施す必要がないため、生産効率が良好であり、コストがかからない。
次に、本発明を実施例により具体的に説明する。なお、実施例中の各種の特性値(強力、乾熱収縮率、接着引抜強力)は前記の方法で測定した。
実施例1
断面が芯鞘型複合となるフィラメントを得るために、芯部に配するナイロンMXD6チップ(三菱ガス化学社製 6121R)、鞘部に配する酸変性ポリオレフィン系樹脂チップ(三洋化成工業社製 ユーメックス1001)とナイロン6チップ(ユニチカ社製 BRF)とを準備した。通常のエクストルーダー型溶融紡糸装置を使用し、275℃の温度で溶融紡糸した。なお、鞘部の2種の樹脂チップは、エクストルーダーにおいて、酸変性ポリオレフィン系樹脂チップ5質量%、ナイロン6チップ95質量%となるようにチップブレンドしながら溶融紡糸した。紡出したモノフィラメントを60℃の温水浴中で冷却して未延伸糸を得た。この未延伸糸を巻き取ることなく、90℃の温水浴中で延伸倍率3.1倍で第1段延伸し、次いで全延伸倍率が5.1倍となるように、215℃の加熱ゾーンを通過させながら第2段延伸し(延伸倍率1.7倍)、さらに240℃の加熱ゾーンを通過させて0.96倍の弛緩熱処理を行い、本発明の芯鞘型複合断面を有するモノフィラメントを得た。得られたモノフィラメントは、繊度4510dtex、直径0.7mmであった。
実施例2
鞘部における酸変性ポリオレフィン系樹脂(三洋化成工業社製ユーメックス1001)の含有量を10質量%としたこと以外は、実施例1と同様にしてモノフィラメントを得た。得られたモノフィラメントは、繊度4522dtex、直径0.7mmあった。
実施例3
鞘部における酸変性ポリオレフィン系樹脂(三洋化成工業社製ユーメックス1001)の含有量を2.5質量%としたこと以外は、実施例1と同様にしてモノフィラメントを得た。得られたモノフィラメントは、繊度4519dtex、直径0.7mmであった。
比較例
芯部にナイロンMXD6チップ(三菱ガス化学社製6121R)、鞘部にナイロン6チップ(ユニチカ社製BRF)を配して、断面が芯鞘型複合型となるように、通常のエクストルーダー型溶融紡糸装置を使用し、275℃の温度で溶融紡糸した。紡出したモノフィラメントを60℃の温水浴中で冷却して未延伸糸を得た。この未延伸糸を巻き取ることなく、90℃の温水浴中で延伸倍率3.1倍で第1段延伸し、次いで全延伸倍率が5.1倍となるように、215℃の加熱ゾーンを通過させながら第2段延伸し(延伸倍率1.7倍)、さらに240℃の加熱ゾーンを通過させて0.96倍の弛緩熱処理を行い、モノフィラメントを得た。得られたモノフィラメントは、繊度4533dtex、直径0.7mmであった。
実施例1〜3、比較例で得られたモノフィラメントの特性値を表1に示す。

表1から明らかなように、実施例1〜3で得られたモノフィラメントは、強力、乾熱収縮率に優れ、また、一定の接着引抜強力を有するものであった。特に、実施例1および実施例2のモノフィラメントは、接着引抜強力の値が高く、テンションメンバーとして使用した際には、ポリオレフィン系樹脂がシース材として使用されているケーブルやコード類の補強材として好適に使用できると評価できるものであった。

Claims (3)

  1. フィラメント表面が、無水カルボン酸基を有する酸変性ポリオレフィン系樹脂とポリアミド系樹脂とがブレンドされてなるブレンド体によって構成されてなり、フィラメントの強力が150N以上、乾熱収縮率が3%以下であることを特徴とするモノフィラメント。
  2. 請求項1記載のモノフィラメントの横断面が、芯鞘複合断面であり、芯部がポリアミド系樹脂からなり、鞘部がブレンド体からなることを特徴とする請求項1記載のモノフィラメント。
  3. 芯部を構成するポリアミド系樹脂が、ナイロンMXD6であることを特徴とする請求項2記載のモノフィラメント。
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