JP6281915B2 - ガス透過度測定装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ガスバリアフィルムのガス透過度を測定する測定部と、該測定部の校正を行う校正部とを有するガス透過度測定装置に関する。
ガスバリアフィルムは、食品、薬品、電子部品等の包装分野及び電子部品の封止分野等の種々の分野において、重要な役割を果たすことが期待されている。前記ガスバリアフィルムは、そのガスバリア特性、即ち、ガス透過度に応じて使用されることとなるため、前記ガスバリアフィルムの前記ガス透過度の正確な測定は、前記役割を果たす上で、極めて重要な事項となる。
前記ガスバリアフィルムの前記ガス透過度を測定する装置としては、例えば、フィルムを保持するためのフランジと、前記フィルムにガスを暴露するための容器と、前記フィルムのガス暴露面と逆側のガス透過面に対して所定の圧力まで排気することが可能な真空部とが接続され、前記真空部に取付けられる質量分析計により、前記ガス透過面から前記真空部内に透過するガスのガス透過度を測定する装置が提案されている(特許文献1参照)。
しかしながら、前記装置では、前記質量分析計を校正する手段を有しないため、前記質量分析計を校正するためには、前記装置から前記質量分析計を取外し、適当な校正手段を用いて校正する必要がある。この場合、校正作業が煩雑化するだけでなく、取外し・輸送・取付け作業に伴う再現性や、校正時と測定時における環境条件(温度等)及び設置向きの違いによって、前記質量分析計の感度特性が変化してしまい、ガス透過度の正確な測定ができなくなる場合がある。
また、前記質量分析計が取付けられる校正用のガス流路系と、前記装置のガス流路系とが異なるため、前記校正用のガス流路系で校正された前記質量分析計を用いて前記装置のガス流路系における前記ガス透過度を測定した場合、前記校正が前記装置のガス流路系における前記ガスの流量を反映できず、前記ガスバリアフィルムの前記ガス透過度を正確に測定できない問題がある。
更に、ガスバリアフィルムの実使用条件に近い湿潤環境、例えば、水蒸気と酸素の混合ガスを用いたガス雰囲気での適切なガスバリア性の評価手法の開発が求められているが、適切な校正・評価方法が存在しないため、実用化されていなのが現状である。
特開平6−241978号公報
本発明は、従来における前記諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、本発明は、ガス透過度測定部を取外すことなく、その校正作業を簡素化可能とするとともに、正確にガス透過度を測定可能なガス透過度測定装置を提供することを目的とする。
前記課題を解決するための手段としては、以下の通りである。即ち、
<1> ガスバリアフィルムのガス暴露面側に配されるガス暴露側保持部と前記ガスバリアフィルムのガス透過面側に配されるガス透過側保持部とで前記ガスバリアフィルムの周部を挟持して保持可能とされ、前記ガスバリアフィルムを保持させたときに、測定用ガスが流入される前記ガス暴露面と前記ガス暴露側保持部とで画成されるガス暴露室、及び、前記ガス透過面から透過する前記測定用ガスが流入される前記ガス透過面と前記ガス透過側保持部とで画成されるガス透過室が形成されるフィルム保持室と、前記測定用ガスを供給するガス供給部、前記ガス供給部−前記ガス暴露側保持部間に配される開閉自在の測定用流路、及び、前記ガス供給部−前記ガス暴露側保持部間に配され、前記測定用流路を閉状態としたとき開状態とされ、前記測定用流路を開状態としたとき閉状態とされるように開閉自在とされ、開状態において前記ガスバリアフィルムを保持しない状態の前記フィルム保持室に流入させる前記測定用ガスの流量を測定可能な校正用測定部を有する校正用流路を備えるガス上流部と、前記ガス透過側保持部と接続される中空の真空部、前記真空部内を排気する真空ポンプ、及び、前記真空部に取付けられ、前記ガスバリアフィルムを保持しない状態の前記フィルム保持室から流出する前記測定用ガスの流量を前記校正用測定部により校正して測定可能とされるとともに、前記ガスバリアフィルムを保持した状態で前記ガス透過室から流出する前記ガスバリアフィルムを透過した前記測定用ガスの流量を前記校正用測定部により校正して測定可能とされるガス透過度測定部を備えるガス下流部と、を有することを特徴とするガス透過度測定装置。
<2> フィルム保持室に流入される測定用ガスの流入方向に沿ってガス透過側保持部から前記測定用ガスを流出させるとともに、真空部が前記流入方向に沿って中空とされ、前記流入方向の延長位置に真空ポンプが配されるように構成される前記<1>に記載のガス透過度測定装置。
<3> 校正用測定部が、オリフィス、細管及び多孔質体の少なくともいずれかで形成され、コンダクタンスが予め測定されたコンダクタンス部と、前記コンダクタンス部に流入される測定用ガスの圧力を測定する圧力測定部と、を有する前記<1>から<2>のいずれかに記載のガス透過度測定装置。
<4> コンダクタンス部が、分子流条件を満たす状態で測定用ガスを流通可能とされる前記<3>に記載のガス透過度測定装置。
本発明によれば、従来技術における前記諸問題を解決することができ、ガス透過度測定部を取外すことなく、その校正作業を簡素化可能とするとともに、正確にガス透過度を測定可能なガス透過度測定装置を提供することができる。
校正時のガス透過度測定装置の概要を示す説明図である。 測定時のガス透過度測定装置の概要を示す説明図である。 実施例における検量線グラフを示す図である。 実施例におけるガス透過度に関する測定グラフを示す図である。
本発明のガス透過度測定装置の一実施形態を図1(a),(b)を参照しつつ、説明する。図1(a)は、校正時のガス透過度測定装置の概要を示す説明図であり、図1(b)は、測定時のガス透過度測定装置の概要を示す説明図である。
図1(a),(b)に示すように、ガス透過度測定装置1は、フィルム保持室10と、ガス上流部20と、ガス下流部40とを有する。
フィルム保持室10は、ガスバリアフィルム2のガス暴露面側に配されるガス暴露側保持部11と、ガスバリアフィルム2のガス暴露面と反対側のガス透過面側に配されるガス透過側保持部13とを有する。これらガス暴露側保持部11とガス透過側保持部13とは、ガスバリアフィルム2を介して対向配置され、ガスバリアフィルム2の周部を挟持して保持可能とされる。
ガスバリアフィルム2を保持させたとき(図1(b)参照)、測定用ガスが流入される前記ガス暴露面とガス暴露側保持部11とで画成されるガス暴露室Aと、前記ガス透過面から透過する前記測定用ガスが流入される前記ガス透過面とガス透過側保持部13とで画成されるガス透過室Bが形成される。
ガス暴露側保持部11とガス透過側保持部13とは、ガス暴露室A及びガス透過室Bにおいて、ガスバリアフィルム2が十分な量の前記測定用ガスに暴露され、その透過量を測定できる大きさを有する。
また、ガス暴露側保持部11とガス透過側保持部13とは、ガス暴露室A及びガス透過室Bの気密性を保持するため、Oリング等のシール部材12,14を有し、シール部材12,14の間にガスバリアフィルム2の周部を挟持させて、これを保持する。
フィルム保持室10としては、シール部材12,14の間からガス暴露室A及びガス透過室Bに侵入するリークガスを排除するため、これらシール部材12,14の外方を覆い、排気室Cを形成する排気部15を有していてもよい。この場合、排気室C内のガスは、開閉弁16を開いた状態で、真空ポンプ17を作動させて排気される。
なお、ガスバリアフィルム2を保持しない状態(図1(a))では、フィルム保持室10は、ガス暴露側保持部11とガス透過側保持部13とで画成される気密性の空間を形成可能とされる。
ガス上流部20は、前記測定用ガスを供給するガス供給部21,22と、ガス供給部21,22とガス暴露側保持部11との間に配される開閉自在の測定用流路25と、同じくガス供給部21,22とガス暴露側保持部11との間に配される校正用流路27とで構成される。
ガス供給部21,22は、開閉弁23,24を開いた状態で、測定用流路25又は校正用流路27に前記測定用ガスを供給する。ガス供給部21,22としては、いずれか1つであってもよく、3つ以上有していてもよい。2種以上の混合ガスを用いてガスバリアフィルム2のガス透過度を測定する場合や2種以上の純ガスを順番に供給してガスバリアフィルム2のそれぞれのガス透過度を測定する場合には、2つ以上とする。
なお、前記測定用ガスとしては、ガスバリアフィルム2に対するガス透過度測定の目的に応じて適宜選択することができる。
測定用流路25は、流路中に開閉弁26を有し、ガス供給部21,22から供給される前記測定用ガスをガス暴露側保持部11に移送する。また、校正用流路27は、流路中に開閉弁29を有し、ガス供給部21,22から供給される前記測定用ガスをガス暴露側保持部11に移送する。
校正用流路27は、フィルム保持室10がガスバリアフィルム2を保持しない状態(図1(a))において用いられ、測定用流路25を閉状態としたとき開状態とされる。また、測定用流路25は、フィルム保持室10がガスバリアフィルム2を保持する状態(図1(b))において用いられ、測定用流路25を開状態としたときは、校正用流路27を閉状態とする。
即ち、ガスバリアフィルム2を保持しない状態とガスバリアフィルム2を保持する状態とで、いずれか一方の流路が開状態とされ、ガス供給部21,22から供給される前記測定用ガスをガス暴露側保持部11に移送する。
なお、図示しないが、一端側が測定用流路25及び校正用流路27と接続され、ガス透過度の測定前に測定用流路25及び校正用流路27内を排気する排気流路を配してもよい。この場合、例えば、前記排気用流路の他端側を真空ポンプ17に接続し、測定用流路25及び校正用流路27内を排気するように構成することができる。
校正用流路27は、開状態において、ガスバリアフィルム2を保持しない状態のフィルム保持室10に流入させる前記測定用ガスの流量を測定する校正用測定部を有する。
前記校正用測定部の具体的な構成としては、特に制限はないが、前記測定用ガスの流用を正確に測定する観点から、オリフィス、細管及び多孔質体の少なくともいずれかで構成され、流通するガスのコンダクタンスが予め測定されたコンダクタンス部28と、前記コンダクタンス部28に流入される前記測定用ガスの圧力を測定する圧力測定部30とで構成されることが好ましい。なお、コンダクタンス部28としては、オリフィス、細管及び多孔質体を組み合わせて構成してもよい。前記測定用ガスとして前記混合ガスを用いる場合には、多孔質体として、特開2011−47855号公報に記載の微小孔フィルタを好適に用いることができる。また、圧力測定部30としては、公知の圧力計等を用いることができるが、気体の種類によって特性が変化しない圧力計(隔膜真空計など)を用いることが好ましい。また、水蒸気のガス透過度試験を行う場合、湿度計を設置する場合もある。
また、前記測定用ガスとして前記混合ガスを用いる場合、コンダクタンス部28が分子流条件を満たす状態で前記測定用ガスを流通可能とされることが好ましい。前記分子流条件を満たすと、気体の種類によるコンダクタンスの違いを分子量だけで補正できると共に、前記混合ガス中の各ガス種の相互作用を排除することができるので、コンダクタンス部28に供給される前記混合ガスの組成比及び圧力から、コンダクタンス部28から流出する前記混合ガスの流量、流量比を求めることができる。なお、前記分子量条件を満たすためには、前記コンダクタンス部28に供給される前記混合ガスの圧力が所定の範囲となるように制御可能であることが必要とされる。
このようにガス透過度測定装置1では、純ガス、混合ガスのガス構成及びガス種を問わず、ガス透過度測定部43を(取外すことなく)校正することが可能で、得られた校正結果に基づき、これらで構成される前記測定用ガスのガスバリアフィルム2に対するガス透過度を正確に測定することができる。
ガス下流部40は、ガス透過側保持部13と接続される中空の真空部41と、真空部41内を排気する真空ポンプ42と、真空部41に取付けられるガス透過度測定部43とで構成される。
真空部41としては、公知の真空容器により構成することができ、ハイバリア性のフィルムに対する測定を考慮して、10−4Pa以下の圧力に排気できることが好ましい。また、真空ポンプ42としては、真空ポンプ17も同様に、拡散ポンプ、ターボ分子ポンプ、クライオポンプ、スパッタイオンポンプ、ゲッターポンプ等の公知のポンプを用いることができる。なお、真空ポンプ42としては、真空部41内の圧力を低く保持するために、高真空、超高真空用途のものが好ましい。
ガス透過度測定部43は、ガスバリアフィルム2を保持しない状態(図1(a))のフィルム保持室10から流出する前記測定用ガスの流量を前記校正用測定部により校正して測定可能とされるとともに、ガスバリアフィルム2を保持した状態(図1(b))でガス透過室Bから流出するガスバリアフィルム2を透過した前記測定用ガスの流量を前記校正用測定部により校正して測定可能とされる。
こうしたガス透過度測定部43としては、電離真空計等の公知の真空計、四重極質量分析計等の公知の質量分析計を用いることができる。
ガス透過度測定装置1では、フィルム保持室10に流入される前記測定用ガスの流入方向に沿ってガス透過側保持部13から前記測定用ガスを流出させるように構成され、真空部41が前記流入方向に沿って中空とされ、真空ポンプ42が前記流入方向の延長位置に配されるように構成される。このように構成されることで、フィルム保持室10に流入される前記測定用ガスが部分的な偏りを有することなく、ガス透過側保持部13から流出されるとともに、流出した前記測定用ガスが真空部41内で部分的な偏りを有することを排除することができ、挙動が安定した前記測定用ガスの流量をガス透過度測定部43で測定可能とされる。
以上に説明したガス透過度測定装置1では、ガスバリアフィルム2を保持しない状態(図1(a))で、ガス供給部21,22から供給される前記測定用ガスを校正用流路27を介してフィルム保持室10に流入させ、その流量をガス透過度測定部43で測定可能とされる。即ち、校正用流路27中の前記校正用測定部を構成するコンダクタンス部28から流出する前記測定用ガスの流量を、圧力測定部30で測定した圧力、コンダクタンス部28のコンダクタンス及び温度から算出し、この流量とガス透過度測定部43の指示値を相関させて、フィルム保持室10、延いては真空部41に流入する前記測定用ガスの流量に対応するガス透過度測定部43の指示値の検量線が作成可能とされる。
ガスバリアフィルム2を保持した状態(図1(b))では、ガス供給部21,22から供給される前記測定用ガスを測定用流路25を介してフィルム保持室10のガス暴露室Aに流入させ、ガスバリアフィルム2を透過しガス透過室Bから流出する前記測定用ガス(透過ガス)の流量をガス透過度測定部43で測定可能とされる。即ち、ガスバリアフィルム2を保持しない状態(図1(a))で得られた前記検量線に基づき、ガス透過度測定部43の指示値に対応する前記測定用ガス(透過ガス)の流量を求めることができる。
このように構成されるガス透過度測定装置1では、装置内にガス透過度測定部43を校正するための前記校正用測定部を有する校正用流路27が配されるため、いちいちガス透過度測定装置43を装置から取外して校正し、校正後、装置に取付ける作業を省くことができ、校正作業を簡素化することができる。
また、ガス上流部20に前記校正用測定部を有する校正用流路27を配することで、校正用流路27及び測定用流路25からフィルム保持室10に流入する前記測定用ガスのガス透過度測定部43に至る流通経路を同一とする(図1(a),(b)中のガス流通経路を示す矢印を参照)ことから、校正時におけるガス透過度測定部43の前記測定用ガスの測定条件を測定時のものと共通させることができ、校正時のガス透過度測定部43の指示値に高い信頼性が確保される。したがって、ガス透過度測定装置1では、測定時において、校正時に作成される信頼性の高い検量線に基づき、正確なガス透過度を測定することができる。
ここで、装置内に校正部を設ける場合、測定用流路25のみをガス上流部20に配し、校正用流路27をガス下流部40の真空部41に配する構成も検討されるが、この構成では、フィルム保持室10に流入される前記測定ガスのガス透過度測定部43に至る流通経路が、校正時と測定時の場合とで異なるため、両者の間で真空部41内の圧力分布や飛行する気体分子の方向分布に変化が生じる。したがって、前記測定ガスの流通条件の相違による影響を受け、校正時に作成される検量線に基づき、測定時に測定されるガス透過度の測定結果に対する信頼性を低下させることとなる。
なお、ガス透過度測定装置1は、本発明の一実施形態を例示したものであり、前述の効果を奏する限り、本発明の技術的思想は、これに限定されるものではない。
ガス透過度測定装置1を用いたガス透過度の測定方法を、実際の測定例とともに実施例として説明する。即ち、前述のガス透過度測定装置1(図1(a),(b)参照)に準じて構成されたガス透過度測定装置を用いてガス透過度の測定を行った際の測定方法及び測定結果について説明する。なお、以下では、説明の便宜上、ガス透過度測定装置1と同じ符号を用いて測定方法及び測定結果を説明する。
先ず、ガスバリアフィルムを保持させない状態(図1(a)参照)で、真空ポンプ17,42をそれぞれ作動させ、ガス透過度測定装置1内を真空排気させる。次いで、この状態の圧力測定部30、ガス透過度測定部43の計測値をゼロ点として記録する。次いで、測定用流路25の開閉弁26を閉め、校正用流路27の開閉弁29を開けた状態で、ガス供給部21の開閉弁23を開け、ガス供給部21から測定用ガスの供給を開始する。前記測定用ガスは、校正用流路27を経由してガス暴露側保持部11側からフィルム保持室10に流入し、ガス透過側保持部13側から真空部41に流出する。次いで、圧力測定部30,ガス透過度測定部43の計測値が一定となるのを待ち、前記測定用ガスのコンダクタンス部28流入前の圧力を圧力測定部30で計測するとともに、真空部41内に流出した前記測定用ガスの流量に関する情報を計測する。
測定は、前記測定用ガスとして、水蒸気を用い、ガス透過度測定部43として、電離真空計及び四重極質量分析計を用いて行った。
なお、圧力測定部30で計測されるコンダクタンス部28流入前の圧力は、ガス供給部21からの前記測定用ガスの供給量を調整することで、コンダクタンス部28を流通する前記測定用ガスの流れが分子流条件を満たすように制御可能とされる。
こうした条件において、コンダクタンス部28を流通し、フィルム保持室10を経由して、真空部41に流出する前記測定用ガスの流量Q(Pa・m/s)は、下記式(1)で表される。
なお、前記式(1)中、Pは、圧力測定部30の計測値からゼロ点を引いた圧力を示し、Cは、予め測定しておいたコンダクタンス部28の代表的な気体(ここでは、窒素ガス)における分子流コンダクタンスを示し、MN2は、窒素の分子量を示し、Mは、前記測定用ガス(水蒸気)の分子量を示し、Tは、C測定時の温度を示し、Tは、前記測定用ガス供給時のガス供給部21の温度を示す。
また、前記式(1)で表される流量Q(Pa・m/s)は、気体の状態方程式を用い、下記式(2),(3)で表される流量Q’(mol/s)、流量Q’’(g/s)に単位変換可能であり、ここでは、下記式(3)で表される流量Q’’(g/s)を求めた。
なお、前記測定用ガスとして混合ガスを用いる場合、コンダクタンス部28が分子流条件を満たすものであれば、前記式(1)〜(3)により、ガス種ごとに独立して流量を求めることができ、この場合、Pとして、圧力測定部30の計測値からゼロ点を引いた圧力に混合ガスの組成を乗じることで求めた、コンダクタンス部28上流の校正対象のガス種の分圧、Mとして校正対象のガス種の分子量を用いる。
前記式(3)で求めたコンダクタンス部28から流出する前記測定用ガスの流量Q’’(g/s)を、真空部41内に流出した前記測定用ガスの流量とし、この流量(g/dayに換算)と、ガス透過度測定部43としての電離真空計(Pa)及び四重極質量分析計(A)のゼロ点を引いた計測値との相関関係から校正用の検量線を得る。図2に、実施例における検量線グラフを示す。
次に、ガスバリアフィルム2を保持させた状態(図1(b)参照)で、ガスバリアフィルム2のガス透過度を測定する。なお、ガスバリアフィルム2としては、ポリエチレンナフタレート(PEN)を主材とするハイバリア性のフィルム(試料直径;Φ50mm、透過部直径;Φ40mm)を用いた。
先ず、真空ポンプ17,42をそれぞれ作動させ、ガス透過度測定装置1内を真空排気させる。次いで、測定用流路25の開閉弁26を開け、校正用流路27の開閉弁29を閉じた状態で、ガス供給部21の開閉弁23を開け、ガス供給部21から前記測定用ガス(水蒸気)の供給を開始する。水蒸気の暴露条件は、1気圧の大気、40℃、90%湿度である。前記測定用ガスは、測定用流路25を経由してガス暴露側保持部11側からガス暴露室Aに流入し、一部がガスバリアフィルム2を透過してガス透過室B中に流出し、延いては、前記測定用ガス透過側保持部13側から真空部41に流出する。ガス透過度測定部43の計測値が一定となるのを待ち、真空部41内に流出した前記測定用ガスの流量に関する情報を計測する。
ここで、ガス透過度測定部43の計測値に基づき、前記校正用の検量線を用いて、ガスバリアフィルム2を透過した前記測定用ガスの流量を定量化し、これによりガスバリアフィルム2のガス透過度を決定する。
ここで、本実施例のように、ガスバリアフィルム2としてハイバリア性のフィルムを測定対象とする場合には、前記測定用ガスの透過量が極微量となり、装置内に生ずる僅かなガス放出等も、その影響が大きくなることから、ステンレス板などの前記測定用ガスの透過量が無視できる試材をガスバリアフィルム2に代えてフィルム保持室10に保持させ、その際のガス透過度測定部43の計測値を取得し、両者の差をとることで、より正確にガスバリアフィルム2のガス透過度を決定することができる。
ここでは、前記試材としてステンレス板を用い、ガス透過度測定部43としての電離真空計のガスバリアフィルム2と前記試材の各計測値の差(ΔP)をとり、ガスバリアフィルム2のガス透過度を決定することとした。図3に、実施例におけるガス透過度に関する測定グラフを示す。
なお、図3において、ΔPは、1.04×10−6Paであり、このΔPと対応する前記校正用の検量線から得られるガス透過量(水蒸気透過量)は、8.06×10−6(g/day)であり、そのガス透過度(水蒸気透過度)は、6.41×10−3(g/day/m)であった。
以上のように、本発明のガス透過度測定装置は、ガス透過度測定部を取外すことなく、その校正作業を簡素化可能であるとともに、正確にガス透過度を測定可能であるため、用途ごとに様々な特性を有するガスバリアフィルムのガス透過度の測定に広く用いることができる。
1 ガス透過度測定装置
2 ガスバリアフィルム
10 フィルム保持室
11 ガス暴露側保持部
12,14 シール部材
13 ガス透過側保持部
15 排気部
16,23,24,26,29 開閉弁
17,42 真空ポンプ
20 ガス上流部
21,22 ガス供給部
25 測定用流路
27 校正用流路
28 コンダクタンス部
30 圧力測定部
40 ガス下流部
41 真空部
43 ガス透過度測定部

Claims (4)

  1. ガスバリアフィルムのガス暴露面側に配されるガス暴露側保持部と前記ガスバリアフィルムのガス透過面側に配されるガス透過側保持部とで前記ガスバリアフィルムの周部を挟持して保持可能とされ、前記ガスバリアフィルムを保持させたときに、測定用ガスが流入される前記ガス暴露面と前記ガス暴露側保持部とで画成されるガス暴露室、及び、前記ガス透過面から透過する前記測定用ガスが流入される前記ガス透過面と前記ガス透過側保持部とで画成されるガス透過室が形成されるフィルム保持室と、
    前記測定用ガスを供給するガス供給部、前記ガス供給部−前記ガス暴露側保持部間に配される開閉自在の測定用流路、及び、前記ガス供給部−前記ガス暴露側保持部間に配され、前記測定用流路を閉状態としたとき開状態とされ、前記測定用流路を開状態としたとき閉状態とされるように開閉自在とされ、開状態において前記ガスバリアフィルムを保持しない状態の前記フィルム保持室に流入させる前記測定用ガスの流量を測定可能な校正用測定部を有する校正用流路を備えるガス上流部と、
    前記ガス透過側保持部と接続される中空の真空部、前記真空部内を排気する真空ポンプ、及び、前記真空部に取付けられ、前記ガスバリアフィルムを保持しない状態の前記フィルム保持室から流出する前記測定用ガスの流量を前記校正用測定部により校正して測定可能とされるとともに、前記ガスバリアフィルムを保持した状態で前記ガス透過室から流出する前記ガスバリアフィルムを透過した前記測定用ガスの流量を前記校正用測定部により校正して測定可能とされるガス透過度測定部を備えるガス下流部と、
    を有することを特徴とするガス透過度測定装置。
  2. フィルム保持室に流入される測定用ガスの流入方向に沿ってガス透過側保持部から前記測定用ガスを流出させるとともに、真空部が前記流入方向に沿って中空とされ、前記流入方向の延長位置に真空ポンプが配されるように構成される請求項1に記載のガス透過度測定装置。
  3. 校正用測定部が、オリフィス、細管及び多孔質体の少なくともいずれかで形成され、コンダクタンスが予め測定されたコンダクタンス部と、前記コンダクタンス部に流入される測定用ガスの圧力を測定する圧力測定部と、を有する請求項1から2のいずれかに記載のガス透過度測定装置。
  4. コンダクタンス部が、分子流条件を満たす状態で測定用ガスを流通可能とされる請求項3に記載のガス透過度測定装置。
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