JP6278126B2 - ニッケルペースト及びニッケルペーストの製造方法 - Google Patents

ニッケルペースト及びニッケルペーストの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、例えば積層セラミックコンデンサの内部電極用として好適に用いることができるニッケルペースト及びニッケルペーストの製造方法に関する。
一般に、積層セラミックコンデンサ(以下、「MLCC」ともいう)の内部電極に用いられるニッケルペーストは、ビヒクル中にニッケル粉を混練して製造され、多くのニッケル粉の凝集体を含んでいる。ニッケル粉の製造プロセスにおける最終段階には、金属粉の製造方法(乾式法、湿式法)を問わず、乾燥工程を有するのが通常であり、この乾燥工程がニッケル粒子の凝集を促すため、得られるニッケル粉には乾燥時に生じた凝集体が含まれていることが一般的である。
近年の積層セラミックコンデンサは、小型で大容量化を達成させるために、内部電極層を伴ったセラミックグリーンシートの積層数を、数百から1000層程度にまで増加させることが要求されている。このため、内部電極層の厚みを従来の数μmレベルからサブミクロンレベルに薄層化する検討がなされてきており、それに伴い、内部電極用の電極材料であるニッケル粉の小粒径化が進められている。
しかしながら、小粒径になるほどニッケル粉の表面積は大きくなり、それに伴い表面エネルギーが大きくなって、凝集体を形成し易くなる。また、ニッケル超微粉等の金属超微粉は、分散性が悪く、凝集体が存在するようになると、セラミックコンデンサ製造時における焼成工程にてニッケル粉を焼結する際にセラミックシート層を突き抜けてしまうため、電極が短絡した不良品となる。また、たとえセラミックシート層を突き抜けない場合であっても、電極間距離が短くなることで部分的な電流集中が発生するため、積層セラミックコンデンサの寿命劣化の原因となっていた。
MLCCの内部電極用に用いられるニッケル超微粉スラリーとしては、例えば特許文献1に開示されているスラリーがある。具体的に、この特許文献1には、以下のような技術が開示されている。すなわち、先ず、金属超微粉水スラリー(金属超微粉濃度:50質量%)に特定の陰イオン界面活性剤を金属超微粉100質量部に対して0.3質量部の割合で添加したものに対して、プロセスホモジナイザー等を用いた分散処理を所定時間実施して、水中における金属超微粉の凝集体を一次粒子にまで分散させる。その後、有機溶媒として、例えばターピネオールを金属超微粉100質量部に対して10質量部添加する。これにより、金属粉を含むターピネオール層が連続層となって沈殿物となり、水は上澄みとして分離されて、金属超微粉有機溶媒スラリーが得られるというものである。
特開2006−63441号公報
上江田 他 化学と教育,Vol.40,No.2,(1992年)p114−117
しかしながら、特許文献1の方法では、ニッケル粉有機スラリーを作製するために、先ず、ニッケル粉水スラリーに直接、特定の陰イオン界面活性剤を添加し、次に、有機溶媒と混合してニッケル粉を置換することによってニッケル粉有機スラリーを得る、という処理を行っており、その界面活性剤がミセル化することでニッケル粉表面に吸着しにくくなり、効率的ではなくなるという問題があった。
本発明は、ニッケル粉を凝集の少ない状態で分散させ、塗布後の乾燥膜密度に優れ、積層セラミックコンデンサの内部電極用の材料として好適に用いることができるニッケルペースト及びニッケルペーストの製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上述した課題を解決すべく鋭意検討した。その結果、特定の種類と量の分散移行促進剤を、有機溶剤と共にニッケル粉の水スラリーに添加することにより、上述した課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。具体的に、本発明は、以下のものを提供する。
(1)本発明の第1の発明は、少なくとも、ニッケル粉と、分散移行促進剤と、有機溶剤と、バインダー樹脂とを含有するニッケルペーストであって、前記分散移行促進剤は、下記一般式(1)で表される陰イオン型界面活性剤構造を有する分散移行促進剤であり、前記陰イオン型界面活性剤構造を有する分散移行促進剤の含有量は、前記ニッケル粉100質量部に対して0.4質量部〜4.6質量部であり、ニッケル濃度が50質量%〜70質量%であり、粘度が8Pa・s〜150Pa・sであり、カールフィッシャー法により測定される水分率が1質量%未満であることを特徴とするニッケルペーストである。
Figure 0006278126
(但し、式(1)において、m、nは、m+n=12〜20の関係を満たす。)
(2)本発明の第2の発明は、第1の発明において、前記陰イオン型界面活性剤構造を有する分散移行促進剤は、N−オレイル−N−メチルグリシン、N−パルミトレイン−N−メチルグリシン、N−バクセン−N−メチルグリシン、N−ネルボン−N−メチルグリシンからなる群から選ばれる1種以上であることを特徴とするニッケルペーストある。
(3)本発明の第3の発明は、ニッケル粉の水スラリーに、有機溶剤と、陰イオン型界面活性剤構造を有する分散移行促進剤とを添加してニッケル有機スラリーを形成するニッケル有機スラリー形成工程と、水層と有機層とに分離した前記ニッケル有機スラリーから前記水層を分離して、有機層ニッケル有機スラリーを得る水分離工程と、前記有機層ニッケル有機スラリーにバインダー樹脂を添加して混錬する混練工程とを有し、前記ニッケル有機スラリー形成工程では、前記陰イオン型界面活性剤構造を有する分散移行促進剤として、下記一般式(1)で表される分散移行促進剤を添加し、前記ニッケル粉に対する前記陰イオン型界面活性剤構造を有する分散移行促進剤の添加量は、該陰イオン型界面活性剤構造を有する分散移行促進剤の総分子断面積が該ニッケル粉の総表面積の1倍〜4倍となる量であり、前記有機溶剤の質量Sと前記ニッケル粉の水スラリー中の水の質量Wとの比であるS/Wが、0.02<S/W<0.4の関係を満たすことを特徴とするニッケルペーストの製造方法である。
Figure 0006278126
(但し、式(1)において、m、nは、m+n=12〜20の関係を満たす。)
(4)本発明の第4の発明は、第3の発明において、前記陰イオン型界面活性剤構造を有する分散移行促進剤は、N−オレイル−N−メチルグリシン、N−パルミトレイン−N−メチルグリシン、N−バクセン−N−メチルグリシン、N−ネルボン−N−メチルグリシンからなる群から選ばれる1種以上であることを特徴とするニッケルペーストの製造方法である。
(5)本発明の第5の発明は、第3又は第4の発明において、前記混練工程では、前記バインダー樹脂を5質量%以上の濃度で含有するビヒクルとして添加することを特徴とするニッケルペーストの製造方法である。
本発明に係るニッケルペーストによれば、ニッケル粉を凝集の少ない状態で分散させ、塗布後の乾燥膜密度に優れ、積層セラミックコンデンサの内部電極用の材料として好適に用いることができる。
また、本発明に係るニッケルペーストの製造方法によれば、乾燥工程を含まないため、ニッケル粉の酸化を抑制することができ、乾燥凝集がなく品質面で安定したペーストを得ることができる、また同時に、有害物であるニッケル粉塵が発生しないため安全衛生上の観点からも優れている。
以下、本発明の具体的な実施形態(以下、「本実施の形態」という)について詳細に説明する。なお、本発明は、以下の実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を変更しない範囲で適宜変更することができる。また、本明細書にて、「x〜y」(x、yは任意の数値)との表記は、特に断らない限り「x以上y以下」の意味である。
≪1.ニッケルペースト≫
本実施の形態に係るニッケルペーストは、少なくとも、ニッケル粉と、分散移行促進剤と、有機溶剤と、バインダー樹脂とを含有するニッケルペーストである。その分散移行促進剤は、下記一般式(1)で表される陰イオン型界面活性剤構造を有する分散移行促進剤である。
Figure 0006278126
(但し、式(1)において、m、nは、m+n=12〜20の関係を満たす。)
このニッケルペーストでは、上述した陰イオン型界面活性剤構造を有する分散移行促進剤の含有量が、ニッケル粉100質量部に対して0.4質量部〜4.6質量部である。分散移行促進剤の含有量がニッケル粉100質量部に対して0.4質量部未満であると、ニッケルペースト中の水分が残留してしまい、一方で、ニッケル粉100質量部に対して4.6質量部を超えると、ニッケル粉表面を被覆する際に分散移行促進剤に水が抱き込まれニッケルペースト中の水分が残留してしまうため好ましくない。
また、ニッケルペースト中のニッケル濃度は、50質量%〜70質量%である。また、このニッケルペーストにおいて、粘度が8Pa・s〜150Pa・sであり、カールフィッシャー法により測定される水分率が1質量%未満である。
このようなニッケルペーストによれば、構成成分であるニッケル粉がより凝集の少ない状態で分散されており、塗布後の乾燥膜密度に優れ、例えば高積層セラミックコンデンサの内部電極用として好適に用いることができる。
[ニッケル粉]
ニッケル粉は、当該ニッケルペーストの構成成分であり、湿式法や乾式法等の製法を問わずに種々のニッケル粉を使用することができる。例えば、CVD法、蒸発急冷法、ニッケル塩やニッケル水酸化物等を用いた水素還元法等のいわゆる乾式法によるニッケル粉であってもよく、またニッケル塩溶液に対してヒドラジン等の還元剤を用いた湿式還元法等のいわゆる湿式法によるニッケル粉であってもよい。その中でも、湿式還元法等のいわゆる湿式法によるニッケル粉を使用することが好ましい。
また、ニッケル粉としては、平均粒径が0.05μm〜0.5μmの超微粒のものであることが好ましい。超微粒のニッケル粉は、例えば、積層セラミックコンデンサの内部電極の用途として好適に用いることができる。MLCCの内部電極として近年要求される薄層化に対応する観点からすると、好ましくは平均粒径が0.05μm〜0.3μm程度のニッケル粉を用いることが必要であり、特に1000層レベルの内部電極とするためには、平均粒径がサブミクロンのニッケル粉が必要とされ、0.05μm〜0.1μmのニッケル粉を用いることがより好ましい。
[分散移行促進剤]
分散移行促進剤は、ニッケル粉の表面に吸着してコートされ、ニッケルペースト中での分散性を向上させるように作用する。この分散移行促進剤としては、陰イオン型界面活性剤構造を有する分散移行促進剤を含有している。ここで、本実施の形態に係る製造方法における条件でニッケルペーストを製造する場合には、配合した分散移行促進剤はニッケルペースト中にその全量が含有される。
ここで、ニッケル粉の表面は、塩基性の性質を有している。そのため、分散移行促進剤として、陰イオン型界面活性剤構造を有する分散移行促進剤を含有させることによって、ニッケル粉の表面に効率的に吸着させることができ、分散性を向上させることができる。
(陰イオン型界面活性剤構造を有する分散移行促進剤)
具体的に、陰イオン型界面活性剤構造を有する分散移行促進剤としては、例えば、下記一般式(1)に示す特定構造を有する化合物のうちのいずれかを用いることができる。一般式(1)で表されるように、本実施の形態において使用する分散移行促進剤は、主鎖のなかに1つの二重結合を有している。
Figure 0006278126
ここで、一般式(1)において、m、nは、m+n=12〜20の関係を満たす。m+nが12より小さいと、親油性が不足して水分の分離が不十分となる。一方で、m+nが20より大きいと、有機溶剤に溶解しにくくなる。
このような陰イオン型界面活性剤構造を有する分散移行促進剤として、具体的には、N−オレイル−N−メチルグリシン、N−パルミトレイン−N−メチルグリシン、N−バクセン−N−メチルグリシン、N−ネルボン−N−メチルグリシンからなる群から選ばれる1種を含有させることができ、またはこれらから選ばれる2種以上を組み合わせて含有させることもできる。
例えば、陰イオン型界面活性剤構造を有する分散移行促進剤としては、分子式がC2139NOであって下記(1−1)の化学式(但し、一般式(1)においてm=7、n=7のもの)で示される化学名「N−オレイル−N−メチルグリシン」、分子式がC1935NO(但し、一般式(1)においてm=7、n=5のもの)である化学名「N−パルミトレイン−N−メチルグリシン」、分子式がC2139NO(但し、一般式(1)においてm=9、n=5のもの)である化学名「N−バクセン−N−メチルグリシン」、分子式がC2751NO(但し、一般式(1)においてm=13、n=7のもの)である化学名「N−ネルボン−N−メチルグリシン」、等を好適に使用することができる。
Figure 0006278126
[有機溶剤]
有機溶剤は、通常、導電ペースト用溶剤として用いられる溶剤であり、上述した分散移行促進剤を溶解することが可能な溶剤あれば、特に限定されない。その中でも、テルペンアルコール系、脂肪族炭化水素系等の有機溶剤を用いることが好ましい。
具体的に、テルペンアルコール系の有機溶剤としては、例えば、ターピネオール(テルピネオール)、ジハイドロターピネオール、ターピネオールアセテート、ボルネオール、ゲラニオール、リナロール等が挙げられる。また、脂肪族炭化水素系の有機溶剤としては、例えば、n−デカン、n−ドデカン、ミネラルスピリット等が挙げられる。これらの有機溶剤は、1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
[バインダー樹脂]
バインダー樹脂としては、例えば、セルロース構造、セルロースエステル構造、及びセルロースエーテル構造から選ばれる構造を有し、カルボキシル基等の官能基(酸基)が導入されているものの、少なくとも1種類を含有させることができる。
[その他]
なお、本実施の形態に係るニッケルペーストには、その作用を損なわせない範囲で、必要に応じて種々の添加剤を含有させることができる。
具体的には、ペースト中におけるニッケル粉の分散性をより向上させるための分散剤や、粘度を調整するための粘度調整剤、チクソ性を高めるためのレオロジーコントロール剤等を添加することができる。
≪2.ニッケルペーストの製造方法≫
次に、ニッケルペーストの製造方法について説明する。本実施の形態に係るニッケルペーストの製造方法は、少なくとも、下記[A]〜[C]の3工程を有している。
すなわち、このニッケルペーストの製造方法は、
[A]ニッケル粉の水スラリーに、有機溶剤と、陰イオン型界面活性剤構造を有する分散移行促進剤とを添加しニッケル有機スラリーを形成するニッケル有機スラリー工程と、
[B]水層と有機層とに分離したニッケル有機スラリーから水層を分離して、有機層ニッケル有機スラリーを得る水分離工程と、
[C]有機層ニッケル有機スラリーにバインダー樹脂を添加して混錬する混練工程と、
を有している。以下に、各工程について詳細に説明する。
<[A]ニッケル有機スラリー形成工程>
工程[A]においては、ニッケル粉の水スラリー(ニッケル粉水スラリー)に、有機溶剤と、陰イオン型界面活性剤構造を有する分散移行促進剤とを添加して攪拌・混合を行い、ニッケル有機スラリーを得る。
(ニッケル粉水スラリー)
ニッケル粉としては、上述したように、湿式法や乾式法等の製法を問わずに種々のものを使用することができ、例えば、ヒドラジン等の還元剤を用いた湿式還元法等のいわゆる湿式法によるニッケル粉を使用することが好ましい。
また、ニッケル粉としては、湿式法により作製された、平均粒径が0.05μm〜0.5μmの超微粒ニッケル粉を用いることが好ましい。平均粒径が0.05μm〜0.5μmの超微粒ニッケル粉は、積層セラミックコンデンサ内部電極用途として好適に用いられ、このようなニッケル粉を用いることによって、効果がより顕著に表れるようになる。
工程[A]においては、このような超微粒ニッケル粉を従来公知の方法により水中に分散させることによって、ニッケル粉水スラリーを得ることができる。
ニッケル粉水スラリー中のニッケル含有量としては、特に限定されないが、20質量%〜75質量%であることが好ましい。含有量が20質量%未満であると、水分量が多くなりすぎ、ニッケル有機スラリーを得るために使用する有機溶剤も大量に使用することになる。また、ニッケル濃度が低くなるため、良好なニッケルペーストが生成されにくくなる。一方で、含有量が75質量%を越えると、水分量が少なくなり、有機溶剤との分離が不十分となって、水分が残留しやすくなってしまう。
(陰イオン型界面活性剤構造を有する分散移行促進剤)
陰イオン型界面活性剤構造を有する分散移行促進剤としては、上述したように、下記一般式(1)に示す特定構造を有する化合物のうちのいずれかを用いることができる。この分散移行促進剤は、主鎖のなかに1つの二重結合を有している。
Figure 0006278126
ここで、一般式(1)において、m、nは、m+n=12〜20の関係を満たす。m+nが12より小さいと、親油性が不足して水分の分離が不十分となる。一方で、m+nが20より大きいと、有機溶剤に溶解しにくくなる。
(有機溶剤)
有機溶剤は、通常、導電ペースト用溶剤として用いられる溶剤であり、分散移行促進剤を溶解することが可能な溶剤あれば特に限定されないが、上述したように、テルペンアルコール系、脂肪族炭化水素系等の有機溶剤を用いることが好ましい。
テルペンアルコール系の有機溶剤としては、ターピネオール(テルピネオール)、ジハイドロターピネオール、ターピネオールアセテート、ボルネオール、ゲラニオール、リナロール等が挙げられる。また、脂肪族炭化水素系の有機溶剤としては、n−デカン、n−ドデカン、ミネラルスピリット等が挙げられる。これらの有機溶剤は、1種単独、または2種以上を併せて用いることができる。
(ニッケル有機スラリー)
工程[A]では、先ず、有機溶剤と、陰イオン型界面活性剤構造を有する分散移行促進剤とを混合して、陰イオン型界面活性剤構造を有する分散移行促進剤を含有した有機溶液(分散移行促進剤有機溶液)を得る。次に、この分散移行促進剤有機溶液とニッケル粉水スラリーとを混合することによって、ニッケル有機スラリーを得る。
ここで、本実施の形態に係る製造方法においては、(i)陰イオン型界面活性剤構造を有する分散移行促進剤の添加量と、(ii)陰イオン型界面活性剤構造を有する分散移行促進剤を溶解させる有機溶剤の量Sとニッケル粉水スラリー中の水分量Wとの比「S/W」と、が重要となる。この添加量及び比「S/W」を適切な範囲とすることによって、ニッケル粉の表面に陰イオン型界面活性剤構造を有する分散移行促進剤を均一にコートすることができる。
(i)陰イオン型界面活性剤構造を有する分散移行促進剤の添加量について
本実施の形態に係る製造方法においては、陰イオン型界面活性剤構造を有する分散移行促進剤の添加量を、その分散移行促進剤の総分子断面積がニッケル粉の総表面積の1倍〜4倍となる量とする。
具体的に、この陰イオン型界面活性剤構造を有する分散移行促進剤の添加量は、例えば、非特許文献1に記載されている方法で算出可能な、添加する陰イオン型界面活性剤構造を有する分散移行促進剤の1分子あたりの分子断面積(吸着断面積ともいい、分子の平面への投影面積に相当する)を使用し、ここから、式「ニッケル粉の総表面積(m)×陰イオン型界面活性剤構造を有する分散移行促進剤の単位分子断面積あたりの質量(g/m)」で計算される理論計算量X値(g)(このXが、「ニッケル粉の総表面積=陰イオン型界面活性剤構造を有する分散移行促進剤の総分子断面積」となる陰イオン型界面活性剤構造を有する分散移行促進剤の量である)を算出することで求めることができる。この理論計算量X値は、ニッケル粉の全表面に均一に吸着して被覆するのに最低限必要な分散移行促進剤量に相当する量とみなすことができる。
ここで、分子断面積は、一般的に、構造最適化されたファンデルワールス(vdw)半径表示の3次元分子模型を用意し、炭素原子等のvdw半径が既知の原子を測定したい分子と同一画面上に表示し、検量線とする。画像処理ソフトで検量線となる原子の“円”を構成しているドット数を計測し、その原子のvdw半径と円の面積とから、画面の1ドット当りの面積を求める。次に、断面積を測定したい分子のドット数を計算することによって分子断面積とすることができる。
なお、より具体的には、非特許文献1によれば、分散移行促進剤の立体配座のうち、最も安定な配座における断面積を分子断面積として算出することができる。この非特許文献1には、代表的な高級脂肪酸のステアリン酸を例とした分子断面積の算出方法が例示されている。この文献に示されたステアリン酸の構造式(a)と空間充填模型図(b)とから、ステアリン酸の断面図を作図している。断面積は、結合距離とvdw半径とを用いて方眼紙等に作図し、その紙を切り取って重量を計量することで求めることができる。
例えば、一般式(1)で表される陰イオン型界面活性剤構造を有する分散移行促進剤として「N−オレイル−N−メチルグリシン(分子式:C2139NO)」を一例とした場合、上述した非特許文献1に示された分子断面積の算出方法と同様にして算出してみたところ、そのN−オレイル−N−メチルグリシンの分子断面積は0.00119g/mであることが分かった。以下、その算出手順を具体的に説明する。
先ず、N−オレイル−N−メチルグリシンの化学式からモル質量を求めると、353g/molとなる。すなわち、1分子の重さは5.86E−22(g)である。N−オレイル−N−メチルグリシンは、光学異性体のシス型とトランス型とが存在し、分子1個の断面積は、シス型が5.09E−15(cm)=5.09E−19(m)と算出され、トランス型が2.97E−19(cm)=2.97E−19(m)と算出される。ここで、ニッケル粉の表面1mを被覆するのに必要な分散移行促進剤のN−オレイル−N−メチルグリシンの物量としては、シス型が1.96E+18個であり、トランス型が3.37E+18個であり、質量でシス型が1.15E−3gであり、トランス型が1.97E−3gである。すなわち、シス型が0.00115g/m、トランス型が0.0019g/mと算出することができる。したがって、このことから、N−オレイル−N−メチルグリシンのシス型、トランス型の存在比に基づいて、分子断面積は0.00119g/mと算出することができる。
また、使用する比表面積A(m/g)のNi粉n(g)の表面積はnAmであり、これらを乗じることによって、陰イオン型界面活性剤構造を有する分散移行促進剤であるN−オレイル−N−メチルグリシンの理論計算量X値は、nA×0.00119(g)と算出することができる。
本実施の形態に係る製造方法においては、上述のようにして算出された理論計算量X値に基づいて、ニッケル粉の表面積に応じて理論計算量X値の1倍量〜4倍量の、陰イオン型界面活性剤構造を有する分散移行促進剤を添加する。陰イオン型界面活性剤構造を有する分散移行促進剤の添加量が理論計算量X値の1倍量未満であると、その分散移行促進剤によりニッケル粉表面を均一に覆うことができず、引き続き混錬処理を施して作製する有機ニッケルペースト中の水が残留してしまう。一方で、添加量が理論計算量X値の4倍量より多いと、その分散移行促進剤がニッケル粉表面に何層にも重なって被覆されるため、その際に水が抱き込まれ、かえって水の残留量が増加してしまう。
なお、分散移行促進剤の種類によって異なるものの、陰イオン型界面活性剤構造を有する分散移行促進剤の添加量のみで規定すれば、ニッケル粉の表面1mを被覆するのに必要な陰イオン型界面活性剤構造を有する分散移行促進剤の添加量としては、0.00119g/m〜0.00900g/mであることが好ましく、0.00150g/m〜0.00900g/mであることがより好ましく、0.00182g/m〜0.00856g/mであることが特に好ましい。
(ii)有機溶剤の量Sと水分量Wとの比「S/W」
また、上述した陰イオン型界面活性剤構造を有する分散移行促進剤は、有機溶剤に溶解してからニッケル粉水スラリーに添加する。このとき、本実施の形態においては、有機溶剤とニッケル粉水スラリーとに関して、有機溶剤の質量Sとニッケル粉水スラリー中の水の質量Wとの比である「S/W」が、0.02<S/W<0.4の関係を満たすようにする。
ここで、陰イオン型界面活性剤構造を有する分散移行促進剤を直接ニッケル粉水スラリーに添加すると、その分散移行促進剤がミセル化してニッケル粉表面に効率よく吸着し難くなる。そのため、陰イオン型界面活性剤構造を有する分散移行促進剤を添加するに際しては、有機溶剤に一旦溶解させてからニッケル粉水スラリーに添加することが必要となる。
ニッケル粉に対して陰イオン型界面活性剤構造を有する分散移行促進剤をコートするにあたり、分散移行促進剤を溶解させた有機溶液(分散移行促進剤有機溶液)とニッケル粉水スラリーとの混合攪拌方法としては、特に限定されるものではなく、例えば公知の分散処理装置であるボールミル、ホモジナイザー、乳鉢、自動乳鉢、ニーダー、プラネタリーミキサー等を使用した方法を用いることができる。また、必要に応じて、真空ポンプ又はアスピレーターで減圧して、脱泡や脱水処理を施すようにしてもよい。また、加熱、冷却処理を行うようにしてもよい。
<[B]水分離工程>
工程[B]では、水層と有機層とに分離したニッケル有機スラリーからその水層を分離して、有機層ニッケル有機スラリーを得る。
上述した工程[A]において混合攪拌によってニッケル有機スラリーを得ると、そのニッケル有機スラリー中のニッケル粉は、有機層に分散移行し、上澄みの水を従来公知の方法で分離除去することで、有機層ニッケル有機スラリーを得ることができる。
この工程で分離した有機層ニッケル有機スラリーには、15質量%〜50質量%程度の水分が残存しているが、本実施の形態に係る製造方法においては、この残存水分も次工程の混練工程[C]において効果的に低減させることができる。
<[C]混練工程>
工程[C]では、有機層ニッケル有機スラリーにバインダー樹脂を添加して混錬する。この工程[C]において、有機層ニッケル有機スラリーと、バインダー樹脂とを混練する、いわゆるフラッシングプロセスにより、スラリー中に残留した水分を効果的に分離除去することができる。これにより、具体的には、カールフィッシャー法により測定される水分率が1質量%未満であるニッケルペーストを得ることができる。
バインダー樹脂としては、特に限定されないが、有機溶剤に樹脂を溶解させて得られるビヒクルとして添加することが好ましい。ここで、ビヒクルは、樹脂を有機溶剤に溶解させることで得られるものであり、有機溶剤としては導電ペーストの用途に通常使用されているものでよい。
例えば、樹脂としては、セルロース構造、セルロースエステル構造、及びセルロースエーテル構造を有する化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種を含有するものを用いることができる。また、有機溶剤としては、上述した樹脂を溶解することができるものであれば特に限定されず、例えば、テルペンアルコール系、脂肪族炭化水素系等の溶剤であることが好ましく、上述した工程[A]のニッケル有機スラリー形成工程にて用いられる有機溶剤と同様のものが好適に用いられる。
使用するビヒクルの濃度としては、特に限定されないが、5質量%以上であることが好ましく、10質量%以上であることがより好ましい。濃度が5質量%未満であると、粘度が低くなり、混練時にトルクがかかりにくくなり、また水の分離が不十分となってニッケルペーストの残留水分量が多くなる可能性がある。なお、ビヒクルの濃度の上限値としては、特に限定されないが、例えば30質量%以下とすることができる。
また、混練方法としては、公知の方法を使用することができ、具体的にはロールミル、ボールミル、ホモジナイザー、ライカイ機、ニーダー、プラネタリーミキサー等の混練装置を用いた方法により行うことができ、特に限定されない。また、必要に応じて、真空ポンプ又はアスピレーターで減圧し、脱泡や脱水処理を施してもよい。また、加熱、冷却処理を行うことも可能である。
このように、ニッケル水スラリーに、有機溶剤及び樹脂を強制的に吸着させて、水を有機溶剤と置換し分離する「フラッシングプロセス」を適用することにより、得られるニッケルペーストの水分率をより効果的に低減させることができる。具体的には、カールフィッシャー法により測定される水分率を、より効率的に1質量%未満とすることができる。
なお、以上のようにして得られるニッケルペーストは、残留した水分を分離除去した後に、積層セラミックコンデンサの構成成分である誘電体として例えばチタン酸バリウム等を混合してもよい。さらに、分散性を上げるために、分散剤を添加することもでき、また粘度調整のために有機溶剤を添加することもできる。また、チクソ性を出すために、レオロジーコントロール剤等を添加して混練することもできる。
以上のように、本実施の形態に係る製造方法では、末端にカルボン酸、サルコシン酸といった有機酸等の陰イオン型界面活性剤構造を有する分散移行促進剤による表面被覆を施すようにしているため、ニッケル粉を凝集の少ない状態で分散させたニッケルペーストを効果的に得ることができる。
このようにして得られたニッケルペーストによれば、例えば、小型化の要求が増している、高積層セラミックコンデンサの内部電極用の材料として好適に用いることができる。
以下に、本発明の実施例を示してさらに具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に何ら限定されるものではない。
≪評価方法≫
下記の実施例及び比較例に示す作製条件にて得られたニッケルペーストについて、以下の評価方法により評価を行った。
(残留水分率の測定)
得られたニッケルペーストについて、その水分率を、電量滴定式カールフィッシャー水分計(京都電子工業株式会社製)を用いて、180℃における残留水分率(質量%)を測定した。
(乾燥膜密度の測定)
得られたニッケルペーストを、PETフィルム上にアプリケーターを用いて200μmの厚さに塗布し、120℃で40分間乾燥させた。得られた膜について、φ40mmになるように切り抜き、面積、膜厚、及び重量を測定し、これらのデータから乾燥膜密度を算出した。
(粘度の評価)
レオメーター(MCR−501,アントンパール社製)を用い、せん断速度4.0s−1、25℃におけるニッケルペーストの粘度(Pa・s)を測定した。
≪実施例及び比較例におけるニッケルペーストの作製≫
[実施例1−1]
(1)ニッケルペーストの作製
先ず、住友金属鉱山株式会社製のニッケル超微粉90g(規格名:NR707、湿式還元法によるNi超微粉、平均粒径0.07μm、比表面積9.6m/g)を水に混合し30質量%のスラリー濃度としたニッケル粉水スラリー(水分量70%)を300g作製した。
次に、有機溶剤としてジヒドロターピネオール(日本香料株式会社製)10.5gを用意し、その有機溶剤に、陰イオン型界面活性剤構造を有する分散移行促進剤としてN−オレイル−N−メチルグリシン(商品名:オレオイルザルコシン221P)2.1gを溶解させて、分散移行促進剤有機溶液12.6gを調製した。
その後、ニッケル粉水スラリー300gに対して、調製した分散移行促進剤有機溶液12.6gを加え、エクセルオートホモジナイザー(日本精機株式会社製)で周速10m/sの回転速度で2分間混合攪拌して、理論計算値X値の2.0倍量の陰イオン型界面活性剤構造を有する分散移行促進剤をニッケル粉にコートしたニッケル粉有機スラリーを得た。なお、このときの、陰イオン型界面活性剤構造を有する分散移行促進剤を混合溶解させた有機溶剤の量Sとニッケル粉水スラリー中の水分量Wとの比であるS/Wは0.050であった。
なお、処理条件としては、ニッケル粉90gの表面積が9.6×90=864mであり、このニッケル粉の表面1mをコートするための陰イオン型界面活性剤構造を有する分散移行促進剤の添加量は、上述した通り0.00119g/mであり、理論計算量X値は864m×0.00119g/m=1.03gと算出され、実施例1で添加した陰イオン型界面活性剤構造を有する分散移行促進剤であるN−オレイル−N−メチルグリシン2.1gは、理論計算量X値の2.0倍量である。
次に、有機溶剤のジヒドロターピネオールに、バインダー樹脂としてエチルセルロース(ダウケミカル社製,規格名:STD300)を投入し、攪拌しながら80℃に加熱してビヒクル(10.5質量%エチルセルロース)を調製した。そして、そのビヒクル21.5gと、上述のように作製した、分散移行促進剤をニッケル粉にコートしたニッケル粉有機スラリーとを、3本ロールを用いて十分に混錬し、その後ジヒドロターピネオールで希釈して、ニッケル濃度が60質量%で、ニッケル粉100質量部に対して分散移行促進剤を2.3質量部含有するニッケルペーストを得た。
(2)ニッケルペーストの評価
[水分率の測定]
得られたニッケルペーストについて、上述した評価方法により、「残留水分率」、「乾燥膜密度」、及び「粘度」を測定して評価した。
その結果、残留水分率は0.51質量%と極めて少なかった。また、乾燥膜密度は、5.4g/cmという高い膜密度が得られた。また、粘度は94.0Pa・sであり、十分ペーストとして使用することができる粘度であった。
[実施例1−2]
陰イオン型界面活性剤構造を有する分散移行促進剤であるN−オレイル−N−メチルグリシンの添加量を、理論計算量X値の1.1倍量としたこと以外は、実施例1−1と同様に処理して、ニッケル濃度が60質量%で、ニッケル粉100質量部に対して分散移行促進剤を1.3質量部含有するニッケルペーストを作製した。なお、具体的には、陰イオン型界面活性剤構造を有する分散移行促進剤の添加量は1.13gであった。また、有機溶剤の量Sとニッケル粉水スラリー中の水分量Wとの比S/Wは0.050であった。
得られたニッケルペーストについて、実施例1と同様に評価した。その結果、水分率は0.69質量%と極めて少なく、また乾燥膜密度は4.9g/cmとなり高い膜密度が得られた。また、粘度は135.0Pa・sであり、十分ペーストとして使用することができる粘度であった。
[実施例1−3]
陰イオン型界面活性剤構造を有する分散移行促進剤であるN−オレイル−N−メチルグリシンの添加量を、理論計算量X値の3.5倍量としたこと以外は、実施例1−1と同様に処理して、ニッケル濃度が60質量%で、ニッケル粉100質量部に対して分散移行促進剤を4.0質量部含有するニッケルペーストを作製した。なお、具体的には、陰イオン型界面活性剤構造を有する分散移行促進剤の添加量は3.61gであった。また、有機溶剤の量Sとニッケル粉水スラリー中の水分量Wとの比S/Wは0.050であった。
得られたニッケルペーストについて、実施例1と同様に評価した。その結果、水分率は0.94質量%と極めて少なく、また乾燥膜密度は5.1g/cmとなり高い膜密度が得られた。また、粘度は53.4Pa・sであり、十分ペーストとして使用することができる粘度であった。
[実施例1−4]
混錬するバインダー樹脂をエチルセルロース(ダウケミカル社製,規格名:STD300)からエチルセルロース(ダウケミカル社製,規格名:STD45)に代えたこと以外は、実施例1−1と同様に処理して、ニッケル濃度が60質量%で、ニッケル粉100質量部に対して分散移行促進剤を2.3質量部含有するニッケルペーストを作製した。陰イオン型界面活性剤構造を有する分散移行促進剤の添加量は2.1gであり、理論計算量X値の2.0倍量であった。また、有機溶剤の量Sとニッケル粉水スラリー中の水分量Wとの比S/Wは0.064であった。
得られたニッケルペーストについて、実施例1と同様に評価した。その結果、水分率は0.79質量%となり極めて少なく、また乾燥膜密度は5.2g/cmとなり高い膜密度が得られた。また、粘度は25.5Pa・sであり、十分ペーストとして使用することができる粘度であった。
[実施例1−5]
混錬するバインダー樹脂をエチルセルロース(ダウケミカル社製,規格名:STD300)からエチルセルロース(ダウケミカル社製,規格名:STD4)に代えたこと以外は、実施例1−1と同様に処理して、ニッケル濃度が60質量%で、ニッケル粉100質量部に対して分散移行促進剤を2.3質量部含有するニッケルペーストを作製した。分散移行促進剤の添加量は2.1gであり、理論計算量X値の2.0倍量であった。また、有機溶剤の量Sとニッケル粉水スラリー中の水分量Wとの比S/Wは0.050であった。
得られたニッケルペーストについて、実施例1と同様に評価した。その結果、水分率は0.54質量%となり極めて少なく、また乾燥膜密度は5.2g/cmとなり高い膜密度が得られた。また、粘度は12.8Pa・sであり、十分ペーストとして使用することができる粘度であった。
[実施例1−6]
混錬するバインダー樹脂をエチルセルロース(ダウケミカル社製,規格名:STD300)からエチルセルロース(ダウケミカル社製,規格名:STD4)に代え、さらに、陰イオン型界面活性剤構造を有する分散移行促進剤であるN−オレイル−N−メチルグリシンの添加量を理論計算量X値の3.5倍量としたこと以外は、実施例1−1と同様に処理して、ニッケル濃度が60質量%で、ニッケル粉100質量部に対して分散移行促進剤を4.0質量部含有するニッケルペーストを作製した。なお、具体的には、陰イオン型界面活性剤構造を有する分散移行促進剤の添加量は3.61gであった。また、有機溶剤の量Sとニッケル粉水スラリー中の水分量Wとの比S/Wは0.050であった。
得られたニッケルペーストについて、実施例1と同様に評価した。その結果、水分率は0.91質量%となり極めて少なく、また乾燥膜密度は5.2g/cmとなり高い膜密度が得られた。また、粘度は8.5Pa・sであり、十分ペーストとして使用することができる粘度であった。
[比較例1−1]
陰イオン型界面活性剤構造を有する分散移行促進剤であるN−オレイル−N−メチルグリシンの添加量を、理論計算量X値の0.5倍量としたこと以外は、実施例1−1と同様に処理して、ニッケル濃度が60質量%で、ニッケル粉100質量部に対して分散移行促進剤を0.6質量部含有するニッケルペーストの作製を試みた。なお、具体的には、陰イオン型界面活性剤構造を有する分散移行促進剤の添加量は0.52gであった。また、有機溶剤の量Sとニッケル粉水スラリー中の水分量Wとの比S/Wは0.050であった。
しかしながら、この条件では、樹脂が固く混錬することができず、ペーストを得ることができなかった。
[比較例1−2]
陰イオン型界面活性剤構造を有する分散移行促進剤であるN−オレイル−N−メチルグリシンの添加量を、理論計算量X値の5.0倍量としたこと以外は、実施例1−1と同様に処理して、ニッケル濃度が60質量%で、ニッケル粉100質量部に対して分散移行促進剤を5.7質量部含有するニッケルペーストを作製した。なお、具体的には、陰イオン型界面活性剤構造を有する分散移行促進剤の添加量は5.16gであった。また、有機溶剤の量Sとニッケル粉水スラリー中の水分量Wとの比S/Wは0.050であった。
得られたニッケルペーストについて、実施例1と同様に評価した。その結果、水分率は1.5質量%となり水分を十分に除去することができず、乾燥膜密度も3.7g/cmと低く、緻密な膜は得られなかった。なお、粘度は48.6Pa・sであった。
[比較例1−3]
陰イオン型界面活性剤構造を有する分散移行促進剤を溶解させる有機溶剤の量Sとニッケル粉水スラリー中の水分量Wとの比S/Wが0.01となるようにしたこと以外は、実施例1−1と同様に処理して、ニッケル濃度が60質量%で、ニッケル粉100質量部に対して分散移行促進剤を2.3質量部含有するニッケルペーストの作製を試みた。なお、陰イオン型界面活性剤構造を有する分散移行促進剤の添加量は2.1gであり、理論計算量X値の2.0倍量であった。
しかしながら、この条件では、樹脂が固く混錬が非常に難しく、また水分率が18.6%とほとんど分離させることができず、ニッケルペーストを得ることができなかった。
[比較例1−4]
陰イオン型界面活性剤構造を有する分散移行促進剤を溶解させる有機溶剤の量Sとニッケル粉水スラリー中の水分量Wとの比S/Wが0.50となるようにしたこと以外は、実施例1−1と同様に処理して、ニッケル濃度が60質量%で、ニッケル粉100質量部に対して分散移行促進剤を2.3質量部含有するニッケルペーストを作製した。なお、陰イオン型界面活性剤構造を有する分散移行促進剤の添加量は2.1gであり、理論計算量X値の2.0倍量であった。
得られたニッケルペーストについて、実施例1と同様に評価した。その結果、水分率は1.3質量%となり水分を十分に除去することができず、乾燥膜密度も3.9g/cmと低く、緻密な膜は得られなかった。また、粘度は30.0Pa・sであった。
[比較例1−5]
陰イオン型界面活性剤構造を有する分散移行促進剤であるN−オレイル−N−メチルグリシンの添加量を、理論計算量X値の0.5倍量としたこと以外は、実施例1−5と同様に処理して、ニッケル濃度が60質量%で、ニッケル粉100質量部に対して分散移行促進剤を0.6質量部含有するニッケルペーストの作製を試みた。なお、具体的には、陰イオン型界面活性剤構造を有する分散移行促進剤の添加量は0.52gであった。
しかしながら、この条件では、樹脂が固く混錬することができず、ペーストを得ることができなかった。
[比較例1−6]
陰イオン型界面活性剤構造を有する分散移行促進剤であるN−オレイル−N−メチルグリシンの添加量を、理論計算量X値の5.0倍量としたこと以外は、実施例1−5と同様に処理して、ニッケル濃度が60質量%で、ニッケル粉100質量部に対して分散移行促進剤を5.7質量部含有するニッケルペーストの作製を試みた。なお、具体的には、分散移行促進剤の添加量は5.16gであった。
得られたニッケルペーストについて、実施例1と同様に評価した。その結果、水分率は1.2質量%となり水分を十分に除去することができず、乾燥膜密度も4.1g/cmと低く、緻密な膜は得られなかった。また、粘度は7.0Pa・sであり、ペーストとして使用することができないものであった。
[実施例2]
実施例2では、使用するニッケル粉を住友金属鉱山株式会社製のニッケル超微粉90g(規格名:NR720、湿式還元法によるNi超微粉、平均粒径0.2μm、比表面積4.46m/g)とし、これを水に混合して30質量%のスラリー濃度としたニッケル粉水スラリー(水分量70%)を300g作製した。
このニッケル粉(NR720)の理論計算量X値は0.48gであり、陰イオン型界面活性剤構造を有する分散移行促進剤であるN−オレイル−N−メチルグリシンの添加量を0.51gとして理論計算量X値の1.1倍量とした。また、有機溶剤の量Sとニッケル粉水スラリー中の水分量Wとの比S/Wが0.050となるようにした。
なお、上述した実施例1−2の条件と同様にしてその後の工程を処理して、ニッケル濃度が60質量%で、ニッケル粉100質量部に対して分散移行促進剤を0.6質量部含有するニッケルペーストを作製した。
得られたニッケルペーストについて、実施例2と同様に評価した。その結果、水分率は0.54質量%となり極めて少なく、また乾燥膜密度は5.2g/cmとなり高い膜密度が得られた。また、粘度は120.0Pa・sであり、十分ペーストとして使用することができる粘度であった。
[比較例2]
実施例2と同じニッケル粉を使用して、陰イオン型界面活性剤構造を有する分散移行促進剤であるN−オレイル−N−メチルグリシンの添加量を理論計算量X値の0.5倍としたこと以外は、実施例2と同様に処理して、ニッケル濃度が60質量%で、ニッケル粉100質量部に対して分散移行促進剤を0.3質量部含有するニッケルペーストの作製を試みた。なお、具体的には、分散移行促進剤の添加量は0.23gであった。
しかしながら、この条件では、樹脂が固く混錬することができず、ペーストを得ることができなかった。
[比較例3]
実施例2と同じニッケル粉を使用して、陰イオン型界面活性剤構造を有する分散移行促進剤を溶解する有機溶剤の量Sとニッケル粉水スラリー中の水分量Wとの比S/Wが0.50となるようにしたこと以外は、実施例2と同様に処理して、ニッケル濃度が60質量%で、ニッケル粉100質量部に対して分散移行促進剤を0.6質量部含有するニッケルペーストを作製した。なお、分散移行促進剤の添加量は0.51gであり、理論計算量X値の1.1倍量であった。
得られたニッケルペーストについて、実施例2と同様に評価した。その結果、水分率は2.4質量%となり水分を十分に除去することができず、良好なペーストを作製することができなかった。そのため、乾燥膜密度の評価は行わなかった。
以上の実施例及び比較例の結果からも分かるように、実施例に示した所定の条件の範囲内で得られたニッケルペーストは、水分率はいずれも極めて少なくなり、また乾燥膜密度も高い緻密な膜を得ることができる。そして、これらのニッケルペーストには、凝集したニッケル粉がほとんどなく分散性に優れており、また適正な粘度を有することが分かった。

Claims (5)

  1. 少なくとも、ニッケル粉と、分散移行促進剤と、有機溶剤と、バインダー樹脂とを含有するニッケルペーストであって、
    前記分散移行促進剤は、下記一般式(1)で表される陰イオン型界面活性剤構造を有する分散移行促進剤であり、
    前記陰イオン型界面活性剤構造を有する分散移行促進剤の含有量は、前記ニッケル粉100質量部に対して0.4質量部〜4.6質量部であり、
    前記陰イオン型界面活性剤構造を有する分散移行促進剤の含有量は、前記ニッケル粉の表面1m に対し、0.00119g以上0.00900g以下であり、
    前記バインダー樹脂は、セルロース構造、セルロースエステル構造、及びセルロースエーテル構造から選択される構造を有し、酸基が導入されており、
    ニッケル濃度が、50質量%〜70質量%であり、
    粘度が、8Pa・s〜150Pa・sであり、
    カールフィッシャー法により測定される水分率が、1質量%未満である
    ことを特徴とするニッケルペースト。
    Figure 0006278126

    (但し、式(1)において、m、nは、m+n=12〜20の関係を満たす。)
  2. 前記陰イオン型界面活性剤構造を有する分散移行促進剤は、N−オレイル−N−メチルグリシン、N−パルミトレイン−N−メチルグリシン、N−バクセン−N−メチルグリシン、N−ネルボン−N−メチルグリシンからなる群から選ばれる1種以上であることを特徴とする請求項1に記載のニッケルペースト。
  3. ニッケル粉の水スラリーに、有機溶剤と、陰イオン型界面活性剤構造を有する分散移行促進剤とを添加してニッケル有機スラリーを形成するニッケル有機スラリー形成工程と、
    水層と有機層とに分離した前記ニッケル有機スラリーから前記水層を分離して、有機層ニッケル有機スラリーを得る水分離工程と、
    前記有機層ニッケル有機スラリーにバインダー樹脂を添加して混する混練工程と
    を有し、
    前記ニッケル有機スラリー形成工程では、
    前記陰イオン型界面活性剤構造を有する分散移行促進剤として、下記一般式(1)で表される分散移行促進剤を添加し、
    前記ニッケル粉に対する前記陰イオン型界面活性剤構造を有する分散移行促進剤の添加量は、該陰イオン型界面活性剤構造を有する分散移行促進剤の総分子断面積が該ニッケル粉の総表面積の1倍〜4倍となる量であり、
    前記有機溶剤の質量Sと前記ニッケル粉の水スラリー中の水の質量Wとの比であるS/Wが、0.02<S/W<0.4の関係を満たす
    ことを特徴とするニッケルペーストの製造方法。
    Figure 0006278126

    (但し、式(1)において、m、nは、m+n=12〜20の関係を満たす。)
  4. 前記陰イオン型界面活性剤構造を有する分散移行促進剤は、N−オレイル−N−メチルグリシン、N−パルミトレイン−N−メチルグリシン、N−バクセン−N−メチルグリシン、N−ネルボン−N−メチルグリシンからなる群から選ばれる1種以上であることを特徴とする請求項3に記載のニッケルペーストの製造方法。
  5. 前記混練工程では、前記バインダー樹脂を5質量%以上の濃度で含有するビヒクルとして添加することを特徴とする請求項3又は4に記載のニッケルペーストの製造方法。
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