JP6277686B2 - 熱可塑性エラストマー組成物 - Google Patents

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Description

本発明は発泡成形に好適であり、発泡成形したときの発泡特性、柔軟性、耐熱性等に優れた熱可塑性エラストマー組成物に関する。また、本発明は、この熱可塑性エラストマー組成物を発泡成形してなる成形体に関する。更に、本発明は、この熱可塑性エラストマー組成物からなる自動車内装部材に関する。
自動車内装部材、電子機器や家具等の緩衝材、食品包装材等の衝撃吸収性能やクッション性を必要とする部材において広く発泡体が利用されている。これらの中でもクッション性や柔軟性が必要な用途には熱可塑性エラストマーの発泡体が好適に用いられている。
例えば、特許文献1には、オレフィン系エラストマーと特定の物性を有する改質ポリプロピレンとを含む熱可塑性エラストマーが、優れた発泡性を有しており、高発泡化が可能であること、また、このためにソフト感があり、高発泡倍率の射出発泡成形体を得ることができることが記載されている。
特開2011−102028号公報
本発明者らの詳細な検討によれば、前記特許文献1の熱可塑性エラストマーには、後掲の比較例2に示されるように耐熱性の問題があることが見出された。本発明はこのような従来技術の問題点を解決することを目的としてなされたものである。即ち、本発明の課題は、発泡成形、特に射出発泡成形に好適であり、発泡特性、柔軟性、耐熱性等に優れた熱可塑性エラストマー組成物、この熱可塑性エラストマー組成物を発泡成形してなる成形体、及びこの熱可塑性エラストマー組成物からなる自動車内装部材を提供することにある。
本発明者は、上記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、特定の熱可塑性エラストマーに特定の改質ポリプロピレンと炭化水素系ゴム用軟化剤を配合することにより、上記課題を解決することができることを見出した。本発明の要旨は以下の通りである。
[1] 下記成分(A)、成分(B)及び成分(C)を含む熱可塑性エラストマー組成物であって、下記成分(A)、成分(B)及び成分(C)の合計100重量部に対し、成分(B)を25〜60重量部含み、ISO1133に準拠し、230℃、21.18Nの条件で測定されたMFRが10g/10分以上である熱可塑性エラストマー組成物。
成分(A):スチレン系エラストマー及び/又はその水添物
成分(B):炭化水素系ゴム用軟化剤
成分(C):メルトフローレート(230℃、21.18N)が4.5〜250g/10分、メルトテンションが0.3cN以上であり、かつ歪み硬化性を示す改質ポリプロピレン
[2] 前記成分(A)〜(C)の合計100重量部に対し、成分(A)10〜70重量部、成分(B)25〜60重量部及び成分(C)1〜60重量部を含む、[1]に記載の熱可塑性エラストマー組成物。
[3] 成分(A)と成分(B)との重量比[成分(A)の重量]:[成分(B)の重量]が20:80〜80:20である、[1]又は[2]に記載の熱可塑性エラストマー組成物。
[4] [1]乃至[3]のいずれかに記載の熱可塑性エラストマー組成物を発泡成形してなる成形体。
[5] [1]乃至[3]のいずれかに記載の熱可塑性エラストマー組成物からなる自動車内装部材。
本発明によれば、発泡成形、特に射出発泡成形に好適であり、発泡特性、柔軟性、耐熱性に優れた熱可塑性エラストマー組成物が提供される。また、本発明によれば、この熱可塑性エラストマーを発泡成形してなる成形体、及びこの熱可塑性エラストマーからなる自動車内装部材が提供される。
以下に本発明の実施の形態を詳細に説明するが、本発明は以下の説明に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、任意に変形して実施することができる。尚、本明細書において、「〜」を用いてその前後に数値又は物性値を挟んで表現する場合、その前後の値を含むものとして用いることとする。
本発明の熱可塑性エラストマー組成物は、下記成分(A)、成分(B)及び成分(C)を含むことを特徴とする。
成分(A):スチレン系エラストマー及び/又はその水添物
成分(B):炭化水素系ゴム用軟化剤
成分(C):メルトフローレート(230℃、21.18N)が4.5〜250g/10分、メルトテンションが0.3cN以上であり、かつ歪み硬化性を示す改質ポリプロピレン
本発明の熱可塑性エラストマー組成物は、発泡成形、特に射出発泡成形に好適であり、発泡特性、柔軟性、耐熱性に優れるという効果を奏する。本発明の熱可塑性エラストマー組成物が上記のような効果を奏する理由は定かではないが、成分(A)のスチレン構造の疑似架橋により耐熱性が付与され、また、成分(B)の成分(A)に対する可塑化効果により、射出成形性、柔軟性が付与され、更に成分(C)の歪み硬化性により発泡特性が付与されるためであると推定される。
<成分(A)>
本発明で用いる成分(A)はスチレン系エラストマー及び/又はその水添物である。成分(A)としては、スチレン−ブタジエン共重合体ゴム、スチレン−イソプレン共重合体ゴム等が挙げられるが、これらの中でも耐熱性及び柔軟性の点から、本発明に用いる成分(A)のスチレン系エラストマーは、スチレン系のブロック共重合体が好ましく、以下の式(1)及び/又は式(2)で表されるビニル芳香族炭化水素と共役ジエンブロックとの共重合体及び/又はその水添物(水素添加誘導体)(以下、「水添ブロック共重合体」と称する場合がある。)であるのがより好ましく、以下の式(1)及び/又は式(2)で表されるビニル芳香族炭化水素と共役ジエンブロックとの共重合体の水添物であるのが更に好ましく、以下の式(1)で表されるスチレン系のブロック共重合体の水添物、即ち、ビニル芳香族炭化水素単位からなる重合体ブロック(S)と、共役ジエン単位からなる重合体ブロック(D)を、S−D−Sの直鎖状トリブロック構造で有するスチレン系のブロック共重合体の水添物が特に好ましい。
S−(D−S)m …(1)
(S−D)n …(2)
(式中、Sはビニル芳香族炭化水素単位からなる重合体ブロックを表し、Dは共役ジエン単位からなる重合体ブロックを表し、m及びnは1〜5の整数を表す)
上述のブロック共重合体は、直鎖状、分岐状及び/又は放射状の何れでもよい。
Sの重合体ブロックを構成する単量体のビニル芳香族炭化水素としては、スチレン又はα−メチルスチレン等のスチレン誘導体が好ましい。
Dの重合体ブロックを構成する共役ジエン単量体としては、ブタジエン及び/又はイソプレンが好ましい。
式(1)及び/又は式(2)で表されるブロック共重合体が水添ブロック共重合体であり、Dの重合体ブロックがブタジエンのみから構成される場合、Dブロックのミクロ構造中の1,2−付加構造が20〜70重量%であるのが水添後のエラストマーとしての性質を保持する上で好ましい。
m及びnは、秩序−無秩序転移温度を下げるという意味では大きい方がよいが、製造しやすさ及びコストの点では小さい方がよい。ブロック共重合体(水添ブロック共重合体も含む)としては、ゴム弾性に優れることから、式(2)で表されるブロック共重合体(水添ブロック共重合体も含む)よりも式(1)で表されるブロック共重合体(水添ブロック共重合体も含む)が好ましく、mが3以下である式(1)で表されるブロック共重合体(水添ブロック共重合体も含む)が更に好ましく、mが2以下である式(1)で表されるブロック共重合体(水添ブロック共重合体も含む)が特に好ましい。
式(1)及び/又は式(2)で表されるブロック共重合体(水添ブロック共重合体も含む)中の「Sの重合体ブロック」の割合は、熱可塑性エラストマーの機械的強度の点から多い方が好ましく、また、一方、柔軟性、ブリードアウトのしにくさの点から少ない方が好ましい。式(1)のブロック共重合体(水添ブロック共重合体も含む)中の「Sの重合体ブロック」の割合は、具体的には、10重量%以上であることが好ましく、15重量%以上であることが更に好ましく、20重量%以上であることが特に好ましく、また、一方、50重量%以下であることが好ましく、45重量%以下であることが更に好ましく、40重量%以下であることが特に好ましい。
成分(A)である、式(1)及び/又は式(2)で表されるブロック共重合体(水添ブロック共重合体も含む)等の本発明に用いるスチレン系エラストマー及び/又はその水添物の重量平均分子量は、耐熱性、機械的強度の点では大きい方が好ましいが、成形外観及び流動性、発泡性の点では小さい方が好ましい。具体的には、成分(A)のスチレン系エラストマー及び/又はその水添物の重量平均分子量は、1万以上であることが好ましく、3万以上であることが更に好ましく、また、一方、80万以下であることが好ましく、65万以下であることが更に好ましく、50万以下であることが特に好ましい。ここで、重量平均分子量は、ゲル浸透クロマトグラフィー(以下、GPCと略記する場合がある)により、以下の条件で測定したポリスチレン換算の重量平均分子量である。
(測定条件)
機器:日本ミリポア社製「150C ALC/GPC」
カラム:昭和電工社製「AD80M/S」3本
検出器:FOXBORO社製赤外分光光度計「MIRANIA」測定
波長:3.42μm
溶媒:o−ジクロロベンゼン
温度:140℃
流速:1cm/分
注入量:200マイクロリットル
濃度:2mg/cm
酸化防止剤として2,6−ジ−t−ブチル−p−フェノール0.2重量%添加
上述のブロック共重合体及び/又はその水添物の製造方法としては、上述の構造と物性が得られればどのような方法でもよく、公知の製造方法を用いることができる。
成分(A)として用いることができる水添ブロック共重合体の市販品としては、クレイトンポリマー社製「クレイトン(登録商標)G」、クラレ社製「セプトン(登録商標)」、旭化成社製「タフテック(登録商標)」等が挙げられる。
成分(A)としてのスチレン系エラストマー及び/又はその水添物は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
尚、成分(A)中に含まれる前記式(1)及び/又は式(2)で表されるブロック共重合体及び/又はその水添ブロック共重合体の量は、20重量%以上であることが好ましく、30重量%以上であることが更に好ましく、40重量%以上であることが特に好ましく、その上限は通常100重量%である。
<成分(B)>
本発明で用いる成分(B)の炭化水素系ゴム用軟化剤は、本発明の熱可塑性エラストマー組成物の柔軟性、流動性の向上に有効である。
炭化水素系ゴム用軟化剤としては成分(A)に対する親和性が高いことから、鉱物油系軟化剤や合成樹脂系軟化剤が好ましく、鉱物油系軟化剤が更に好ましい。
鉱物油系軟化剤は、一般的に、芳香族炭化水素、ナフテン系炭化水素及びパラフィン系炭化水素の混合物であり、全炭素原子の50%以上がパラフィン系炭化水素であるものがパラフィン系オイル、全炭素原子の30〜45%程度以上がナフテン系炭化水素であるものがナフテン系オイル、全炭素原子の35%以上が芳香族系炭化水素であるものが炭素原子芳香族系オイルと各々呼ばれている。成分(B)として用いる炭化水素系ゴム用軟化剤は、上述の各種軟化剤の何れか1種でも、複数種の混合物でも構わないが、これらのうち、色相が良好であることから、パラフィン系オイルが好ましい。また、合成樹脂系軟化剤としては、ポリブテン及び低分子量ポリブタジエン等が挙げられる。
炭化水素系ゴム用軟化剤の40℃における動粘度は、本発明の熱可塑性エラストマー組成物の流動性の向上という点では低い方が好ましいが、フォギング等の起こり難さの点では高い方が好ましい。具体的には、20センチストークス以上であることが好ましく、50センチストークス以上であることが更に好ましく、また、一方、800センチストークス以下であることが好ましく、600センチストークス以下であることが好ましい。また、炭化水素系ゴム用軟化剤の引火点(COC法)は、200℃以上であることが好ましく、250℃以上であることが更に好ましい。更に、炭化水素系ゴム用軟化剤の流動点は20℃以上であることが好ましく、−10℃以下であることが好ましい。また、炭化水素系ゴム用軟化剤のアニリン点は110℃以上、150℃以下が好ましい。
<成分(C)>
本発明で用いる成分(C)の改質ポリプロピレンは、メルトフローレート(230℃、21.18N)が4.5g/10分以上250g/10分以下、メルトテンションが0.3cN以上であり、かつ歪み硬化性を示すものである。
改質ポリプロピレンが歪み硬化性を示すことの効果は、射出発泡成形時に内部の気泡(セル)が破泡し難く、転写性に優れた高発泡倍率の射出発泡成形体が得られることである。
ここで、「歪み硬化」とは溶融物の延伸歪みの増加に伴い、粘度が上昇する現象であり、本発明において「歪み硬化性」を示すかどうかについては、後述する条件でメルトテンションを測定した際の溶融ストランドの破断挙動から判定される。即ち、溶融ストランドの引き取り速度を増加させた際にメルトテンションが増加し、切断に至るときが歪み硬化性を示す場合である。
改質ポリプロピレンのメルトフローレート(230℃、21.18N)が4.5g/10分未満であると、流動性が不足し、成形機や金型に必要以上に負荷がかかるばかりか、複雑形状の射出発泡成形体や大型の射出発泡成形体において金型の隅々まで樹脂を充填することが困難となりショートショットの不良が発生し易くなる傾向がある。さらには、金型に施された微細な模様の転写性が悪化し、所望の形状が得られない、また、成形品表面に光沢ムラやフローマークが発生し易くなる傾向がある。メルトフローレート(230℃、21.18N)が250g/10分を超えると、計量工程が安定しない場合がある。
ここで、メルトフローレート(以降、「MFR」と略す場合がある)とは、JIS K7210(1999)記載のA法の規定に準拠し、メルトインデクサーS−01(東洋精機製作所製)を用い、230℃、21.18N荷重下でダイから一定時間に押し出される樹脂量から、10分間に押し出される量に換算した値をいう。なお、前記一定時間とは、メルトフローレートが0.5g/10分を超え1.0g/10分以下の場合は120秒間、1.0g/10分を超え3.5g/10分以下の場合は60秒間、3.5g/10分を超え10g/10分以下の場合は30秒間、10g/10分を超え25g/10分以下の場合は10秒間、25g/10分を超え100g/10分以下の場合は5秒間、100g/10分を超える場合は3秒間である。前記一定時間で切り取った切り取り片を3個採取し、その平均値を算出することとし、一回の測定で3個採取できない場合は3個採取できるまで測定を継続する。仮に、ある秒数で測定した際のメルトフローレートが対応する範囲に無かった場合は、そのメルトフローレートに応じた秒数で再度測定するものとする。
改質ポリプロピレンのメルトテンション(溶融張力)は、発泡性の指標となり得る物性であり、本発明で用いる改質ポリプロピレンのメルトテンションは0.3cN以上である。また、メルトテンションの上限については特に制限はないが、発泡成形の観点から好ましくは40cN以下であり、より好ましくは30cN以下である。
本発明で用いる改質ポリプロピレンのメルトテンションのより好適な値は、改質ポリプロピレンのメルトフローレートによって異なり、メルトフローレートが低いほど必要とされるメルトテンションは高くなる傾向にある。
改質ポリプロピレンのメルトフローレートとメルトテンションのより好適な関係は以下の通りである。
メルトフローレートが4.5g/10分以上10g/10分未満の場合、好ましくはメルトテンションは5cN以上、より好ましくは7cN以上。
メルトフローレートが10g/10分以上30g/10分未満の場合、好ましくはメルトテンションは2cN以上、より好ましくは3cN以上。
メルトフローレートが30g/10分以上50g/10分未満の場合、好ましくはメルトテンションは1cN以上、より好ましくは1.5cN以上。
メルトフローレートが50g/10分以上100g/10分以下の場合、メルトテンションは0.3cN以上、好ましくは0.6cN以上。
メルトフローレート100g/10分を超え250g/10分以下の場合、メルトテンションは0.3cN以上、好ましくは0.5cN以上。
改質ポリプロピレンのメルトフローレート及びメルトテンションが上記範囲内であると、樹脂の流動性と発泡性のバランスに優れ、射出発泡成形時に内部の気泡(セル)が破泡し難く、転写性に優れた高発泡倍率の射出発泡成形体が得られやすく、また、射出発泡成形時の溶融樹脂流動先端部での破泡も抑えられ、シルバーストリークが発生しにくくなり、美麗な表面外観を有する射出発泡成形体が得られる。上記のようなメルトフローレートが高く、かつメルトテンションの高い改質ポリプロピレンは、発泡性や流動性、転写性といった性能に影響を与えやすく、すなわち、少量でも組成物全体の性能に大きく影響する傾向にある。
ここで、メルトテンションとは、メルトテンション測定用アタッチメントが装備されており、先端にφ1mm、長さ10mmのオリフィスを装着したφ10mmのシリンダを有するキャピログラフ(東洋精機製作所製)を使用して、200℃、ピストン降下速度10mm/分で降下させた際にダイから吐出されるストランドを350mm下のロードセル付きプーリーに掛けて1m/分の速度で引き取り、安定後に引き取り速度を4分間で200m/分の速度に達する割合で増加させ、ストランドが破断したときのロードセル付きプーリーにかかる荷重をさし、この荷重をメルトテンションとする。
以上のような特性を有する改質ポリプロピレンとしては、例えば、分岐構造あるいは高分子量成分を有するものが挙げられる。このような改質ポリプロピレンの製法としては、例えば、線状ポリプロピレンに放射線を照射するか、または線状ポリプロピレンと共役ジエン化合物とラジカル重合開始剤を溶融混合するなどの方法が挙げられる。
本発明においては、特に分岐構造を有する改質ポリプロピレンが好ましく、その製法としては、線状ポリプロピレン、共役ジエン化合物、及びラジカル重合開始剤を溶融混合する方法が、高価な設備を必要としないことにより、安価に分岐構造を有する改質ポリプロピレンを製造できる点から好ましい。
改質ポリプロピレンの製造に用いられる前記線状ポリプロピレンとは、線状の分子構造を有しているポリプロピレンであり、具体的にはプロピレンの単独重合体、ブロック共重合体及びランダム共重合体であって、結晶性の重合体が挙げられる。プロピレンの共重合体としては、プロピレン単位を75重量%以上含有しているものが、ポリプロピレンの特徴である結晶性、剛性、耐薬品性などが保持されている点で好ましい。
プロピレンの共重合体を構成するプロピレンと共重合可能な単量体としては、エチレン、1−ブテン、イソブテン、1−ペンテン、3−メチル−1−ブテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、3,4−ジメチル−1−ブテン、1−ヘプテン、3−メチル−1−ヘキセン、1−オクテン、1−デセンなどの炭素数2または4〜12のα−オレフィン;シクロペンテン、ノルボルネン、テトラシクロ[6,2,11,8,13,6]−4−ドデセンなどの環状オレフィン;5−メチレン−2−ノルボルネン、5−エチリデン−2−ノルボルネン、1,4−ヘキサジエン、メチル−1,4−ヘキサジエン、7−メチル−1,6−オクタジエンなどのジエン;塩化ビニル、塩化ビニリデン、アクリロニトリル、酢酸ビニル、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、メタクリル酸メチル、無水マレイン酸、スチレン、メチルスチレン、ビニルトルエン、ジビニルベンゼンなどのビニル単量体などが挙げられる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。これらのうち、エチレン、1−ブテンが、耐寒脆性向上、安価等という点で好ましい。
前記共役ジエン化合物としては、例えば、ブタジエン、イソプレン、1,3−ヘプタジエン、2,3−ジメチルブタジエン、2,5−ジメチル−2,4−ヘキサジエンなどが挙げられる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
これらのうち、ブタジエン、イソプレンが、安価で取り扱いやすく、反応が均一に進みやすい点から、特に好ましい。
前記共役ジエン化合物の添加量としては、線状ポリプロピレン100重量部に対して、0.01重量部以上20重量部以下が好ましく、0.05重量部以上5重量部以下がさらに好ましい。共役ジエン化合物の添加量が上記下限値以上であると改質の効果を得る観点から好ましく、また、上記上限値以下であるとコストの観点から好ましい。
前記共役ジエン化合物と共に、この共役ジエン化合物と共重合可能な単量体、例えば、塩化ビニル、塩化ビニリデン、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、アクリルアミド、メタクリルアミド、酢酸ビニル、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、アクリル酸金属塩、メタクリル酸金属塩、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ステアリルなどのアクリル酸エステル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸ステアリルなどのメタクリル酸エステルなどの1種又は2種以上を併用してもよい。
ラジカル重合開始剤としては、一般に過酸化物、アゾ化合物などが挙げられるが、ポリプロピレンや前記共役ジエン化合物からの水素引き抜き能を有するものが好ましく、一般にケトンパーオキサイド、パーオキシケタール、ハイドロパーオキサイド、ジアルキルパーオキサイド、ジアシルパーオキサイド、パーオキシジカーボネート、パーオキシエステルなどの有機過酸化物が挙げられる。これらのうち、特に水素引き抜き能が高いものが好ましく、例えば、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン、n−ブチル4,4−ビス(t−ブチルパーオキシ)バレレート、2,2−ビス(t−ブチルパーオキシ)ブタンなどのパーオキシケタール、ジクミルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、α,α’−ビス(t−ブチルパーオキシ−m−イソプロピル)ベンゼン、t−ブチルクミルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)−3−ヘキシンなどのジアルキルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイドなどのジアシルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシオクテート、t−ブチルパーオキシイソブチレート、t−ブチルパーオキシラウレート、t−ブチルパーオキシ3,5,5−トリメチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート、2,5−ジメチル−2,5−ジ(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、t−ブチルパーオキシアセテート、t−ブチルパーオキシベンゾエート、ジ−t−ブチルパーオキシイソフタレートなどのパーオキシエステルなどが挙げられる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
ラジカル重合開始剤の添加量としては、線状ポリプロピレン100重量部に対して、0.01重量部以上10重量部以下が好ましく、0.05重量部以上4重量部以下がさらに好ましい。ラジカル重合開始剤の添加量が上記下限値以上であると改質の効果を得る観点から好ましく、また、上記上限値以下であるとコストの観点で好ましい。
線状ポリプロピレン、共役ジエン化合物、及びラジカル重合開始剤を反応させるための装置としては、ロール、コニーダー、バンバリーミキサー、ブラベンダー、単軸押出機、2軸押出機などの混練機、2軸表面更新機、2軸多円板装置などの横型撹拌機、ダブルヘリカルリボン撹拌機などの縦型撹拌機などが挙げられる。これらのうち、混練機を使用することが好ましく、特に押出機が、生産性の点から好ましい。
線状ポリプロピレン、共役ジエン化合物、及びラジカル重合開始剤を混合、混練(撹拌)する順序、方法には特に制限はない。線状ポリプロピレン、共役ジエン化合物、及びラジカル重合開始剤を混合した後、溶融混練(撹拌)してもよいし、線状ポリプロピレンを溶融混練(撹拌)した後、共役ジエン化合物あるいはラジカル開始剤を同時にあるいは別々に、一括してあるいは分割して混合してもよいし、線状ポリプロピレンと共役ジエン化合物及びラジカル重合開始剤のいずれか一方を溶融混練(撹拌)した後、共役ジエン化合物及びラジカル重合開始剤のいずれか他方を添加して溶融混練(撹拌)してもよい。混練(撹拌)機の温度は130℃以上300℃以下が、線状ポリプロピレンが溶融し、かつ熱分解しないという点で好ましい。また、混練(撹拌)時間は、一般に、1〜60分が好ましい。
このようにして得られる改質ポリプロピレンの形状、大きさに制限はなく、ペレット状でもよい。
本発明の熱可塑性エラストマー組成物には、成分(C)の改質ポリプロピレンが1種のみ含まれていてもよく、メルトフローレートやメルトテンション、分子構造の異なるものの2種以上が含まれていてもよい。
[配合割合]
本発明の熱可塑性エラストマー組成物において、成分(A)、成分(B)及び成分(C)の配合割合は、好ましくは、成分(A)10〜70重量部、成分(B)10〜70重量部及び成分(C)1〜60重量部である(ただし、成分(A)、成分(B)及び成分(C)の合計を100重量部とする。)。特に、成分(A)15〜60重量部、成分(B)25〜60重量部及び成分(C)3〜55重量部であることがより好ましい。
また、本発明に係る成分(A)と成分(B)との重量比[成分(A)の重量]:[成分(B)の重量]は、20:80〜80:20であることが好ましく、特に30:70〜55:45の範囲であることが好ましい。
成分(A)のスチレン系エラストマー及び/又はその水添物を上記範囲内で含むことにより、他の成分の配合効果を十分に得た上で、成分(A)による耐熱性の効果を十分に得ることができ、また、成分(B)の炭化水素系ゴム用軟化剤を上記範囲内で含むことにより、他の成分の配合効果を十分に得た上で、成分(B)による柔軟性、流動性の向上効果を得ることができる。
また、成分(C)の改質ポリプロピレンを上記範囲内で含むことにより、他の成分の配合効果を十分に得た上で、成分(C)による発泡特性付与効果を十分に得ることができる。
[その他の成分]
本発明の熱可塑性エラストマー組成物には、本発明の目的を損なわない範囲で、必要に応じて、成分(A)のスチレン系エラストマー及び/又はその水添物、成分(B)の炭化水素系ゴム用軟化剤、及び成分(C)の改質ポリプロピレン以外の他の成分(本明細書において、単に「その他の成分」と称することがある。)を含有していてもよい。その他の成分としては、成分(A),(C)以外の樹脂やエラストマー(本明細書においてはこれらをまとめて単に「その他の樹脂」と称することがある。)や各種添加剤が挙げられる。
本発明の熱可塑性エラストマー組成物が含有し得るその他の樹脂としては、ポリオレフィン樹脂(ただし、前記成分(C)に該当するものを除く。)、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、スチレン樹脂(ただし、前記成分(A)に該当するものを除く。)、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂等の樹脂や、エチレン・プロピレン共重合ゴム(EPM)、エチレン・プロピレン・非共役ジエン共重合ゴム(EPDM)、エチレン・ブテン共重合ゴム(EBM)、エチレン・プロピレン・ブテン共重合ゴム等のオレフィン系エラストマー;ポリアミド・ポリオール共重合体等のポリアミド系エラストマー;ポリ塩化ビニル系エラストマー及びポリブタジエン系エラストマー、これらの水添物や、酸無水物等により変性して極性官能基を導入させたもの、更に他の単量体をグラフト、ランダム及び/又はブロック共重合させたもの等が挙げられる。上記で挙げたその他の樹脂は1種のみを含有しても2種以上を含有してもよい。
これらの中でも、ポリオレフィン樹脂としては、エチレン、プロピレン、1−ブテン等の炭素数2〜4のα−オレフィンの単独あるいはこれらを主成分とする共重合体が挙げられる。これらポリオレフィン樹脂としては、具体的には、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ−1−ブテン等の単独重合体に限らず、炭素数2〜4のα−オレフィンを主成分とする限り、他の炭素数5〜20のα−オレフィンあるいは酢酸ビニル、塩化ビニル、アクリル酸、メタクリル酸、スチレン等のビニル化合物との共重合体をも含むものである。更には、無水マレイン酸、マレイン酸、アクリル酸等の不飽和カルボン酸あるいはその誘導体でグラフト変性されたグラフト共重合体でもよい。更にこれらのポリオレフィン樹脂は混合物であってもよい。
本発明の熱可塑性エラストマー組成物がポリプロピレン等のポリオレフィン樹脂を含む場合、その含有量は、成分(A)と成分(B)と成分(C)の合計100重量部あたり、好ましくは0.1〜40重量部である。
本発明の熱可塑性エラストマー組成物は、ポリオレフィン樹脂、特にメルトフローレート(230℃、21.18N)が0.1〜2,000g/10分で、歪み硬化性を示さないポリプロピレンを含むことにより、所望の流動性や機械物性に制御することができる。
本発明の熱可塑性エラストマー組成物がポリオレフィン樹脂等のその他の樹脂を含む場合、本発明の熱可塑性エラストマー組成物中のその他の樹脂の含有量は、その合計で、成分(A)と成分(B)と成分(C)の合計100重量部あたり、40重量部以下とすることが好ましく、30重量部以下とすることがより好ましい。
また、本発明の熱可塑性エラストマー組成物が含有し得る添加剤としては、酸化防止剤、結晶核剤や溶融張力向上剤、滑剤等の成形加工助剤、紫外線吸収剤、ヒンダードアミン系化合物等の光安定剤、耐加水分解改良剤、顔料、染料等の着色剤、帯電防止剤、導電剤、難燃剤、補強剤、充填剤、可塑剤、離型剤、発泡剤等が挙げられる。
本発明の熱可塑性エラストマー組成物に、溶融張力向上剤として、ポリテトラフルオロエチレン又はポリ(メタ)アクリレートを含むポリテトラフルオロエチレンを配合することも有効である。ポリテトラフルオロエチレンは、僅かな剪断力で繊維化する性質を有しているため、溶融張力向上剤として発泡成形時の発泡性を向上させる効果を奏する。このようなポリ(メタ)アクリレートを含むポリテトラフルオロエチレンの市販品としては、例えば、三菱レイヨン社製「メタブレン(登録商標)
A−3000」等が挙げられる。
本発明の熱可塑性エラストマー組成物が、ポリテトラフルオロエチレン又はポリ(メタ)アクリレートを含むポリテトラフルオロエチレン等の溶融張力向上剤を含む場合、その含有量は、成分(A)と成分(B)と成分(C)の合計100重量部あたり、好ましくは0.01〜10重量部である。この含有量が0.01重量部以上であると、発泡性の改良効果の観点で好ましく、一方、10重量部以下であると、流動性が低下せず、成形性を維持することができるために好ましい。
また、本発明の熱可塑性エラストマー組成物に、滑剤としてシリコーンオイルを配合することも有効である。シリコーンオイルは、熱可塑性エラストマー組成物に耐摩耗性を付与し、エラストマー特有のべたつきを防ぐ成分である。このシリコーンオイルの分子構造におけるシロキサン主鎖の結合する置換基の種類については特に限定するものではないが、その中でもジメチルシリコーンオイル(ジメチルポリシロキサン)、メチルフェニルシリコーンオイル、あるいはアルキル変性シリコーンオイルが好適に用いられる。シリコーンオイルの動粘度(25℃)は1センチストークス以上100000センチストークス以下、好ましくは5センチストークス以上10000センチストークス以下である。シリコーンオイルの動粘度が高いほど耐摩耗性向上の効果が高く、低いほどべたつき改良効果が高い。
本発明の熱可塑性エラストマー組成物がシリコーンオイル等の滑剤を含有する場合、その含有量は、成分(A)と成分(B)と成分(C)の合計100重量部あたり、好ましくは0.1〜10重量部である。この含有量が0.1重量部以上であると、耐摩耗性や耐べたつき性の改良効果の観点で好ましく、一方、10重量部以下であると、機械的強度性等の観点で好ましい。
また、本発明の熱可塑性エラストマー組成物には、酸化防止剤として、ジチオカルバミン酸塩系酸化防止剤、ヒンダードフェノール系酸化防止剤、イオウ系酸化防止剤、リン系酸化防止剤等を配合することができる。
ジチオカルバミン酸塩系酸化防止剤としては、ジアルキルジチオカルバミン酸の金属塩が好ましく、中でもジアルキルジチオカルバミン酸ニッケルが好ましく、特にジブチルジチオカルバミン酸ニッケルが、耐熱老化性の改良効果が大きいことから好ましい。
ヒンダードフェノール系酸化防止剤の具体例としては、2,4−ジメチル−6−t−ブチルフェノール、2,6−ジ−t−ブチルフェノール、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール、ヒドロキシメチル−2,6−ジ−t−ブチルフェノール、2,6−ジ−t−α−ジメチルアミノ−p−クレゾール、2,5−ジ−t−ブチル−4−エチルフェノール、4,4’−ビス(2,6−ジ−t−ブチルフェノール)、2,2’−メチレン−ビス−4−メチル−6−t−ブチルフェノール、2,2’−メチレン−ビス(4−エチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4’−メチレン−ビス(6−t−ブチル−o−クレゾール)、4,4’−メチレン−ビス(2,6−ジ−t−ブチルフェノール)、2,2’−メチレン−ビス(4−メチル−6−シクロヘキシルフェノール)、4,4’−ブチリデン−ビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4’−チオビス(6−t−ブチル−3−メチルフェノール)、ビス(3−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルベンジル)スルフィド、4,4’−チオビス(6−t−ブチル−o−クレゾール)、2,2’−チオビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,6−ビス(2’−ヒドロキシ−3’−t−ブチル−5’−メチルベンジル)−4−メチルフェノール、3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンゼンスルホン酸ジエチルエステル、2,2’−ジヒドロキシ−3,3’−ジ(α−メチルシクロヘキシル)−5,5’−ジメチル−ジフェニルメタン、α−オクタデシル−3(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、6−(ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ブチルアニリノ)−2,4−ビス−オクチル−チオ−1,3,5−トリアジン、ヘキサメチレングリコール−ビス[β−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェノール)プロピオネート]、N,N’−ヘキサメチレン−ビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシヒドロ桂皮酸アミド)、2,2−チオ[ジエチル−ビス−3(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンゼンホスホン酸ジオクタデシルエステル、テトラキス[メチレン−3(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−ジ−t−ブチルフェニル)ブタン、トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)イソシアヌレート、トリス[β−(3,5−ジ−t−ブチル−4ヒドロキシフェニル)プロピオニル−オキシエチル]イソシアヌレート等が挙げられる。
これらの中でも特にテトラキス[メチレン−3(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタンのような分子量が500以上のものの使用が好ましい。
イオウ系酸化防止剤とは、チオエーテル系、ジチオ酸塩系、メルカプトベンズイミダゾール系、チオカルバニリド系、チオジプロピオンエステル系等のイオウを含む化合物である。但し、上記のジチオカルバミン酸塩系酸化防止剤に相当するものは含まない。これらの中でも、特にチオジプロピオンエステル系化合物が好ましい。
リン系酸化防止剤としては、リン酸、亜リン酸、次亜リン酸誘導体、フェニルホスホン酸、ポリホスホネート、ジアルキルペンタエリスリトールジホスファイト、ジアルキルビスフェノールAジホスファイト等のリンを含む化合物が挙げられる。
これらの酸化防止剤は1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
本発明の熱可塑性エラストマー組成物が酸化防止剤を含有する場合、酸化防止剤の含有量は、成分(A)と成分(B)と成分(C)の合計100重量部あたり、好ましくは0.01〜5重量部である。この含有量が0.01重量部以上であると、耐熱劣化性の改良効果の観点で好ましく、一方、5重量部以下であると、ブリード等の問題を起こしにくい点、組成物の機械的強度の観点等から好ましい。
本発明の熱可塑性エラストマー組成物中の上記の酸化防止剤等の添加剤の合計の含有量は、成分(A)と成分(B)と成分(C)の合計100重量部あたり、20重量部以下とすることが好ましく、10重量部以下とすることがより好ましい。
[熱可塑性エラストマー組成物の製造方法]
本発明の熱可塑性エラストマー組成物の製造方法は、特に限定されるものではなく、例えば、常法に従って、成分(A)、成分(B)及び成分(C)と、必要に応じて添加されるその他の成分とをドライブレンドした後、溶融混練することにより製造することができる。
[射出発泡成形用熱可塑性エラストマー組成物]
本発明の熱可塑性エラストマー組成物を、特に射出発泡成形用熱可塑性エラストマー組成物として用いる場合、本発明の熱可塑性エラストマー組成物に発泡剤を配合してもよい。この場合、発泡剤としては、化学発泡剤、物理発泡剤など、射出発泡成形に通常使用できるものであればいずれも用いることができる。
化学発泡剤とは、分解して炭酸ガス等の気体を発生するものであり、成分(A)〜成分(B)等の熱可塑性エラストマー組成物成分と予め混合してから射出成形機に供給することができる。化学発泡剤としては、例えば、重炭酸ナトリウム、炭酸アンモニウム等の無機系化学発泡剤や、アゾジカルボンアミド、N,N’−ジニトロソペンタメチレンテトラミン等の有機系化学発泡剤が挙げられる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
物理発泡剤は、成形機のシリンダ内の溶融樹脂にガス状または超臨界流体として注入され、分散または溶解されるもので、金型内に射出後、圧力開放されることによって発泡剤として機能するものである。物理発泡剤としては、例えば、プロパン、ブタン等の脂肪族炭化水素類、シクロブタン、シクロペンタン等の脂環式炭化水素類、クロロジフルオロメタン、ジクロロメタン等のハロゲン化炭化水素類、窒素ガス、炭酸ガス、空気等が挙げられる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
これらの発泡剤のうちでは、通常の射出成形機が安全に使用でき、均一微細な気泡が得られやすいものとして、化学発泡剤としては無機系化学発泡剤が、物理発泡剤としては窒素ガス、炭酸ガス、空気等が好ましい。
これらの発泡剤には、射出発泡成形体の気泡を安定的に均一微細にするために、必要に応じて、例えば、クエン酸のような有機酸等の発泡助剤や、タルク、炭酸リチウムのような無機微粒子等の造核剤を併用してもよい。
通常、上記無機系化学発泡剤は、取扱性、貯蔵安定性、熱可塑性エラストマー組成物への分散性の点から、10〜50重量%濃度のポリエチレン等のポリオレフィン系樹脂のマスターバッチとして使用することが好ましい。
本発明における発泡剤の使用量は、得られる射出発泡成形体の発泡倍率、発泡剤の種類、成形時の樹脂温度によって、適宜設定すればよい。
例えば、無機系化学発泡剤の場合、通常、射出発泡成形用熱可塑性エラストマー組成物(発泡剤以外の前述の各成分を合計した本発明の熱可塑性エラストマー組成物)100重量部に対して、無機系化学発泡剤の配合量として、好ましくは、0.5重量部以上20重量部以下、より好ましくは1重量部以上15重量部以下の範囲で使用される。無機系化学発泡剤を前記範囲で使用することにより、経済的に、発泡倍率が2倍以上、且つ均一微細気泡の射出発泡成形体が得られやすい。また、物理発泡剤の場合は、成分(C)の改質ポリプロピレン100重量部に対して、0.05重量部以上10重量部以下、好ましくは0.1重量部以上5重量部以下の範囲で、射出成形機に供給して使用される。
発泡剤の添加方法については、予め、射出発泡成形用熱可塑性エラストマー組成物に化学発泡剤をドライブレンドしてもよく、もしくは、物理発泡剤を射出成形機内で含浸させてもよい。
[成形体]
本発明の熱可塑性エラストマー組成物を成形することにより、種々の成形体として用いることができる。成形体の具体例としては、射出成形体、押出成形体等が挙げられる。本発明の熱可塑性エラストマー組成物には、通常の射出成形法、押出成形法等の各種成形方法を用いることができ、必要に応じて、コアバック成形法、ガスインジェクション成形法、ショートショット発泡成形法等の各種成形方法を用いることにより、射出発泡成形体とすることができる。
特に、本発明の熱可塑性エラストマー組成物を射出発泡成形する際の成形条件は以下の通りである。成形温度は、通常160〜250℃であり、好ましくは170〜220℃である。また、射出圧力は、通常5〜100MPaであり、好ましくは10〜80MPaである。更に、金型温度は通常10〜80℃であり、好ましくは20〜60℃である。
本発明の熱可塑性エラストマー組成物を射出発泡成形してなる射出発泡成形体は、ポリプロピレン樹脂のようなオレフィン系硬質樹脂に熱融着して、複合成形体として用いることもできる。
[用途]
本発明の熱可塑性エラストマー組成物は、発泡成形、特に射出発泡成形に好適であり、本発明の熱可塑性エラストマー組成物は、発泡成形したときの発泡特性、柔軟性、耐熱性等に優れることから、インストルメントパネル、ドアアッパートリム、アームレスト、ハンドル等の自動車内装部材;電子機器、家具等の緩衝材;食品包装材等において広く好適に用いることができる。また、本発明の熱可塑性エラストマー組成物の用途は、上記に制限されず、発泡特性、柔軟性、耐熱性等が要求される用途に好適に用いることができる。
以下、実施例を用いて本発明の具体的態様を更に詳細に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、以下の実施例によって限定されるものではない。尚、以下の実施例における各種の製造条件や評価結果の値は、本発明の実施態様における上限又は下限の好ましい値としての意味をもつものであり、好ましい範囲は前記した上限又は下限の値と、下記実施例の値又は実施例同士の値との組み合わせで規定される範囲であってもよい。
以下の実施例及び比較例において、熱可塑性エラストマー組成物の調製に用いた原料及び得られた熱可塑性エラストマー組成物の評価方法は次の通りである。
なお、以下に示す成分(C)の改質ポリプロピレン並びにその他の成分のポリプロピレン及びオレフィン系熱可塑性エラストマーのMFRは230℃、21.18N荷重下で、前述の方法で測定されたものである。メルトテンションについても、前述の方法で測定されたものである。また、メルトテンション測定時、引き取り速度を増加させたときに、急激に引き取り荷重が増加し、破断に至った場合を「歪み硬化性を示す」、そうでない場合を「歪み硬化性を示さない」とした。なお、ストランドが破断に至らず、「歪み硬化性を示さない」場合については、引き取り速度を増加させてもロードセル付きプーリーにかかる荷重が増加しなくなった点の荷重をメルトテンションとした。
また、成分(A)の「スチレン含有量」とは、前記式(1)における「Sの重合体ブロックの含有量」である。
[使用原料]
<成分(A)>
A−1:クレイトンポリマー社製「クレイトン(登録商標)G1651HU」
スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体
(前記式(1)で表されるもの)
重量平均分子量:25万
スチレン含有量:33重量%
A−2:クラレ社製「セプトン(登録商標)4033」
スチレン−イソプレン/ブタジエン−スチレンブロック共重合体の水添物
(前記式(1)で表されるもの)
重量平均分子量:10万
スチレン含有量:30重量%
A−3:クラレ社製「セプトン(登録商標)4055」
スチレン−イソプレン/ブタジエン−スチレンブロック共重合体の水添物
(前記式(1)で表されるもの)
重量平均分子量:25万
スチレン含有量:30重量%
A−4:クレイトンポリマー社製「クレイトン(登録商標)G1650MU」
スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体の水添物
(前記式(1)で表されるもの)
重量平均分子量:9万
スチレン含有量:29重量%
A−5:クレイトンポリマー社製「クレイトン(登録商標)G1642HU」
スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体の水添物
(前記式(1)で表されるもの)
重量平均分子量:12万
スチレン含有量:20重量%
A−6:旭化成ケミカルズ社製「SOESS(登録商標)S1605」
スチレン−ブタジエン/スチレン−スチレンブロック共重合体の水添物
(前記式(1)で表されるもの)
重量平均分子量:20万
スチレン含有量:60重量%
A−7:クレイトンポリマー社製「クレイトン(登録商標)G1652MU」
スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体の水添物
(前記式(1)で表されるもの)
重量平均分子量:6万
スチレン含有量:29重量%
A−8:クレイトンポリマー社製「クレイトン(登録商標)G1633EU」
スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体の水添物
(前記式(1)で表されるもの)
重量平均分子量:45万
スチレン含有量:30重量%
<成分(B)>
B−1:出光興産社製「ダイアナ プロセスオイルPW90」
パラフィン系オイル
動粘度(40℃):90センチストークス
B−2:出光興産社製「ダイアナ プロセスオイルPW380」
パラフィン系オイル
動粘度(40℃):380センチストークス
<成分(C)>
C−1:改質ポリプロピレン
MFR:56g/10分
メルトテンション:4.8cN
歪み硬化性を示す
((C−1)の製造方法)
線状ポリプロピレンとしてメルトフローレート45g/10分のプロピレン単独重合体100重量部と、ラジカル重合開始剤としてt−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート1.0重量部の混合物を、ホッパーから70kg/時で45mmφ二軸押出機(L/D=40)に供給してシリンダー温度200℃、回転数150rpmで溶融混練し、途中に設けた圧入部より共役ジエン化合物としてイソプレンモノマーを、定量ポンプを用いて0.3重量部供給し、前記二軸押出機中で溶融混練し、押し出されたストランドを水冷、細断することにより、改質ポリプロピレン(C−1)を得た。
C−2:改質ポリプロピレン
MFR:7g/10分
メルトテンション:12cN
歪み硬化性を示す
((C−2)の製造方法))
t−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネートの配合量を0.6重量部、イソプレンモノマー供給量を0.8重量部に変更したこと以外は、(C−1)と同様にして、改質ポリプロピレン(C−2)を得た。
C−3:改質ポリプロピレン
MFR:150g/10分
メルトテンション:1.8cN
歪み硬化性を示す
((C−3)の製造方法)
t−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネートの配合量を1.1重量部、イソプレンモノマー供給量を0.2重量部に変更したこと以外は、(C−1)と同様にして、改質ポリプロピレン(C−3)を得た。
<その他の成分>
(その他の樹脂)
<その他のポリプロピレン>
D−1:ポリプロピレン
日本ポリプロピレン社製「ノバテックPP(登録商標) BC06AH」
MFR:60g/10分
メルトテンション:0.2cN
歪み硬化性を示さない
D−2:ポリプロピレン
日本ポリプロピレン社製「ノバテックPP(登録商標) MG03B」
MFR:30g/10分
メルトテンション:0.5cN
歪み硬化性を示さない
<オレフィン系エラストマー>
E−1:オレフィン系熱可塑性エラストマー
ダウケミカル社製「Versify(登録商標)3401」
MFR:8g/10分
A硬度:72
(添加剤)
F−1:酸化防止剤
BASF社製「イルガノックス(登録商標)1010」
ヒンダードフェノール系酸化防止剤
G−1:滑剤
信越化学工業社製「KF96−1000CS」
ジメチルポリシロキサン
動粘度(25℃):1000センチストークス
H−1:溶融張力向上剤
三菱レイヨン社製「メタブレン(登録商標)A3000」
メタアクリル酸アルキル・アクリル酸アルキル共重合物/ポリテトラフルオロエチレン樹脂
I−1:着色剤
大日精化工業社製「PC40B」
カーボンマスターバッチ
ポリエチレン含有量:60重量%
カーボン含有量:40重量%
[熱可塑性エラストマー組成物の評価]
<射出成形性:MFR>
実施例及び比較例で得られた熱可塑性エラストマー組成物のペレットについて、ISO1133に準拠し、メルトインデクサー(東洋精機製作所製)を用い、230℃、21.18Nの条件でMFRを測定した。MFRが高いほど流動性が高く、射出成形性に優れており、10g/10分以上が好ましく、20g/10分以上が更に好ましい。
<柔軟性:デュロA硬度>
実施例及び比較例で得られた熱可塑性エラストマー組成物のペレットで、射出成形機を用いて、シリンダー温度200℃、金型温度40℃にて、120mm×80mm×2mmのシートを成形し、ISO7619に準拠してデュロA硬度を測定し、柔軟性を評価した。デュロA硬度はその値が小さいほど柔軟性に優れることを示し、95以下であることが好ましい。
[発泡成形体の評価]
<発泡特性:内部ボイド>
実施例及び比較例で製造された射出発泡成形体(350mm×100mm×3.5mm)の中心を厚み方向に切断した断面を観察し、発泡層内の直径1.5mm以上のボイドの有無を調べた。発泡特性の優れた材料としてボイドが観察されないものが好ましい。
○:ボイドが観察されなかったもの
×:ボイドが観察されたもの
<柔軟性:デュロA硬度>
実施例及び比較例で製造された射出発泡成形体(350mm×100mm×3.5mm)についてISO7619に準拠してデュロA硬度を測定し、ISO7619に準拠し、タイプAデュロメータにて、23℃におけるA硬度を測定した。発泡成形体としてはデュロA硬度80以下が好ましい。
<耐熱性:耐熱光沢変化率>
実施例及び比較例で製造された射出発泡成形体(350mm×100mm×3.5mm)を120℃に加熱したオーブン内に12時間放置し、オーブン投入前後の表面光沢を光沢計(日本電色工業製)にて測定し、変化率(オーブン投入前後の表面光沢の差の絶対値をオーブン投入前の表面光沢の値で除したものを百分率で示したもの)を算出した。耐熱性に優れた発泡成形体としては変化率100%以下が好ましい。
[実施例1〜19、比較例1、2]
表−1,表−2に示す配合で原料を混合し、得られた混合物を二軸混練機により溶融混練(シリンダー温度180℃〜200℃)し、熱可塑性エラストマー組成物のペレットを製造した。
得られた熱可塑性エラストマー組成物のペレットを用いて上述の評価を行い、結果を表−1,表−2に示した。
また、得られた熱可塑性エラストマー組成物100重量部に対して、化学発泡剤マスターバッチ(永和化成製「ポリスレンEE25C」、キャリアレジン:ポリエチレン)を6重量部添加したものを、型締力280tで、コアバック機能及びシャットオフノズルを有する電動の射出成形機(東芝機械(株)製)で、シリンダー温度200℃、金型温度40℃にて、縦350mm×横100mm×高さ2mmのシート状の金型中に、射出速度100mm/秒で射出充填した。射出充填完了後に、1.5mm可動型を後退させて、キャビティ内の樹脂を発泡させた。発泡完了後30秒間冷却してから射出発泡成形体を取り出した。得られた射出発泡成形体について上述の評価を行い、結果を表−1,表−2に示した。
Figure 0006277686
Figure 0006277686
[評価結果]
表−1,表−2より明らかなように、比較例1では成分(C)を含まず耐熱性や柔軟性に優れるものの発泡特性に劣っていた。一方、比較例2では成分(A)及び成分(B)を含まず発泡特性や柔軟性に優れるものの耐熱性が劣っていた。これに対して、成分(A)、成分(B)及び成分(C)を含む、本発明の熱可塑性エラストマー組成物に該当する実施例1〜19は、発泡成形したときの発泡特性、柔軟性、耐熱性等に優れることがわかる。

Claims (5)

  1. 下記成分(A)、成分(B)及び成分(C)を含む熱可塑性エラストマー組成物であって、下記成分(A)、成分(B)及び成分(C)の合計100重量部に対し、成分(B)を25〜60重量部含み、ISO1133に準拠し、230℃、21.18Nの条件で測定されたMFRが10g/10分以上である熱可塑性エラストマー組成物。
    成分(A):スチレン系エラストマー及び/又はその水添物
    成分(B):炭化水素系ゴム用軟化剤
    成分(C):メルトフローレート(230℃、21.18N)が4.5〜250g/10分、メルトテンションが0.3cN以上であり、かつ歪み硬化性を示す改質ポリプロピレン
  2. 前記成分(A)〜(C)の合計100重量部に対し、成分(A)10〜70重量部、成分(B)25〜60重量部及び成分(C)1〜60重量部を含む、請求項1に記載の熱可塑性エラストマー組成物。
  3. 成分(A)と成分(B)との重量比[成分(A)の重量]:[成分(B)の重量]が20:80〜80:20である、請求項1又は2に記載の熱可塑性エラストマー組成物。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の熱可塑性エラストマー組成物を発泡成形してなる成形体。
  5. 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の熱可塑性エラストマー組成物からなる自動車内装部材。
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