JP6277553B2 - 熱電変換素子 - Google Patents

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本発明は、熱電変換素子に関するものである。
近年、熱電変換はさまざまな分野で利用され、またその実用化が図られている。熱電変換とは、特許文献1に記載されているように、ゼーベック効果やペルチェ効果を利用して、熱エネルギーと電気エネルギーとを相互に変換することである。熱電変換を利用すれば、ゼーベック効果を用いて熱流から電力を取り出したり、あるいは、ペルチェ効果を用いて電流を流した材料において、吸熱現象や発熱現象を起こしたりすることが可能である。
熱電変換は、直接変換であるため、エネルギー変換の際に余分な廃棄物を排出しない、および、熱の有効利用が可能である、といった利点がある。また、熱電変換は、モータまたはタービンなどのような可動部が無いため、メンテナンスフリーであるといった利点がある。
また、特許文献1には、熱電変換の利用分野として、センサ素子、光素子、LSI基板などの半導体回路、および、レーザダイオードなどの精密な温度制御が要求される分野が挙げられ、また冷蔵庫、ワインセラー、自動車などの製品にも利用されていることが記載されている。
さらに、今後の実用化が期待されている領域として、航空、宇宙、建設、地質、気象観測、医療衛生、および、マイクロ電子などの領域が挙げられ、石油化学工業、冶金、電力工業における廃熱利用など広範な用途への実用化も期待されていることが記載されている。
このような熱電変換は、熱電変換素子を有する熱電変換モジュールによって行われる。図6は、特許文献1に記載されている一般的な熱電変換モジュール1の断面図である。
図6に示すように、熱電変換モジュール1は、複数の熱電変換素子2が2枚の支持基板3の間に挟持された構成を有する。2枚の支持基板3の互いに対向する面(内面)には、銅などの導体からなる電極4がパターン配線されている。各熱電変換素子2は、SnSb合金等のはんだ5を介して電極4と接合されている。
また、各熱電変換素子2は、本体部分2aおよび金属被膜2bを有する。具体的には、熱電変換素子2の本体部分2aとはんだ5との接続面には、Ni(ニッケル)めっき等の金属皮膜2bが形成されている。
このような金属皮膜2bを形成することによって、熱電変換素子2とはんだ5との間の濡れ性を改善し、かつ、はんだ5の成分の拡散を防止することができる。これにより、熱電変換素子2と電極4とのはんだ接合を強固なものにしている。
しかしながら、単に、上記接続面に金属皮膜2bを形成するのみでは、本体部分2aと金属皮膜2bとの間の密着力が十分ではなく、金属皮膜2bが剥離してしまう。その結果、通電不良、延いては、熱電変換不良が発生するという問題があった。
このような問題を解決するため、上述した特許文献1には、金属被膜が設けられる表面に、凹凸が形成された熱電変換素子が開示されている。
図7は、特許文献1における熱電変換素子の端面付近の拡大縦断面図である。この熱電変換素子6は、本体部分7および金属被膜8を有する。そして、本体部分7の表面には、複数の凹凸が設けられている。金属被膜8は、これらの凹凸を覆うように形成されている。
ここで、凹部9の深さdは、5〜25μmである。また、本体部分7の厚み方向に沿った断面において、本体部分7の幅方向20μmあたり2〜7個の凹部9が設けられる。
このように、複数の凹凸を覆うように金属被膜8を形成することによって、アンカー効果が発揮され、本体部分7と金属被膜8との間の密着力が向上する。
特開2013−89719号公報
ここで、十分なアンカー効果を得るためには、凹部9の深さは、できるだけ深い方が好ましい。しかしながら、特許文献1の従来技術の場合、凹部9の深さdが25μmを超えても、本体部分7と金属被膜8との間の密着力が低下する傾向がみられる。
これは、凹部9の深さdが深くなるにつれて、凹部9の開口幅(内径)w1も大きくなってしまうためと考えられる。w1が大きくなると、隣り合う凹部9の間に形成される凸部の幅(太さ)w2が小さくなるので、凸部の強度が低下し、本体部分7と金属被膜8との間の密着力が低下してしまう。
このような凹部9を形成するための従来の方法には、機械切削や集束イオンビーム加工等によって、所定の深さの凹部9を所定のピッチで形成する方法や、所定のピッチで複数の孔を有するマスクを用いて硫酸や塩酸等の酸によって部分的にエッチングを行うことによって、所定の深さの凹部9を所定のピッチで形成する方法などがある。
しかし、これらの方法を用いて凹部9をより深く形成しようとすると、凹部9の開口幅w1が広くなってしまう。その結果、凹部9の間に形成される凸部の幅が小さくなり、本体部分7と金属被膜8との間の密着力が低下することになる。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、熱電変換素子の本体部分と金属被膜との間の密着力が高く、通電不良、延いては、熱電変換不良を防ぐことができ、高性能かつ信頼性の高い熱電変換素子を提供することを目的とする。
本発明に係る熱電変換素子は、本体部分の端面に複数の凹部が結晶粒界に沿って形成された熱電変換素子において、前記端面に金属被膜が配され、前記複数の凹部のうちの少なくとも1の凹部その延びる方向に対して屈曲しており、前記複数の凹部内のそれぞれに前記金属被膜の一部が存在前記複数の凹部がそれぞれ延びる方向は、前記端面の法線方向に対して±30°以内であり、前記複数の凹部の各開口幅は、0.1〜1.2μmである。
本発明によれば、熱電変換素子の本体部分と金属被膜との密着力を高くするとともに、通電不良、延いては、熱電変換不良を防ぎ、高性能かつ信頼性の高い熱電変換素子を提供できる。
本発明の実施形態に係る熱電変換素子の端面付近の拡大縦断面図 本発明の実施形態におけるBi−Te系の熱電変換材料の本体部分のSEM像 本発明の実施形態における熱電変換素子の製造工程の説明に供する図 本発明の実施形態における熱電変換素子の本体部分の切断面付近の拡大縦断面図 本発明の実施形態における熱電変換材料のBi−Teの二元系状態図 一般的な熱電変換モジュールの断面図 特許文献1における熱電変換素子の端面付近の拡大縦断面図
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、以下に説明する実施形態は一例であり、本発明はこれらの実施形態により限定されるものではない。
図1は、本発明の実施形態に係る熱電変換素子10の端面付近の拡大縦断面図である。ここで、縦断面図とは、熱電変換素子10を有する熱電変換モジュールの使用時に熱電変換素子10に流れる電流の方向(図1の矢印Aまたは矢印B)に平行に熱電変換素子10を切断した場合の断面図である。熱電変換素子10の端面には、基板配線(図示せず)が接合される。
熱電変換素子10は、本体部分11、および、本体部分11の表面に形成される金属被膜12を有する。本体部分11の端面13には、複数の凹部14が設けられている。
本体部分11を構成する材料は、特許文献1に示されているような熱電変換材料を含む公知の熱電変換材料を、特に制限することなく使用することができる。例えば、このような材料として、Bi−Te(ビスマス−テルル)系、Mg−Si(マグネシウム−シリコン)系、Fe−Si(鉄−シリコン)系、Si−Ge(シリコン−ゲルマニウム)系、Pb−Te(鉛−テルル)系、Fe−V−Al(鉄−バナジウム−アルミニウム)系、Si(シリコン)系、Zn−Sb(亜鉛−アンチモン)系、Co−Sb(コバルト−アンチモン)系、カルコゲナイド系、スクッテルダイト系、フィルドスクッテルダイト系、炭化ホウ素系などの半導体や金属が挙げられる。
このうち、Bi及びTeを含むBi−Te系の半導体は、熱電変換材料として特に適している。特許文献1に記載されているように、Bi−Te系の半導体は、現在実用化されている熱電変換材料の中でも、室温(約20℃)〜200℃程度の低温域において優れた熱電変換性能を本来的に有しており、高い性能指数Zないし無次元性能指数ZTを期待できるからである。また、金属被膜12がNiを含む場合には、本発明の効果が特に大きくなる。
Bi−Te系の熱電変換材料としては、BiTeなどのようにBiとTeのみから成るものが挙げられる。あるいは、BiとTeに、Sb(アンチモン)、Se(セレン)、Al(アルミニウム)、Mn(マンガン)、Fe(鉄)、Cr(クロム)、Mo(モリブデン)、Ga(ガリウム)、Sn(スズ)、Zn(亜鉛)、P(リン)、Si(シリコン)、などが添加されたもの、または、BiとTeの一部がこれらの元素で置換されたものが挙げられる。
中でも、BiとTeの他に、SbやSeを含む熱電変換材料を用いることが、信頼性の観点から好ましい。この場合、熱電変換材料は、A型の金属間化合物となる。例えば、このような熱電変換材料として、BiTeとSbTeの固溶体であるBiSb2−xTe(x=0.1〜0.6)や、BiTeとBiSeの固溶体であるBiTe3−xSe(x=0.05〜0.25)などが挙げられる。この場合、BiSb2−xTeはP型熱電変換材料となり、BiTe3−xSeはN型熱電変換材料となる。
また、特許文献1に記載されているように、金属間化合物を効率よく半導体化するため、I(ヨウ素)、Cl(塩素)、Br(臭素)等のハロゲン元素をドーパントとして添加することもできる。例えば、熱電変換材料の製造工程において、原料粉末に、AgI、CuBr、SbI、BiI、SbCl、SbBr、HgBr等から選ばれる1種または2種以上の粉末を加えたものを、N型熱電変換材料として用いることができる。
これらドーパントの含有量を調整することで、熱電変換材料中のキャリア濃度を調整することができ、その結果、性能指数Zを高めることが可能となる。ハロゲン元素の含有量は、効率的な半導体化の点で、例えば0.01〜5重量%程度が好ましい。
前述のように、図1に示す本体部分11の端面13(後述するめっきが形成される面)には凹凸が形成される。なお、図1には本体部分11の一方の端面のみ示してあるが、本体部分11の他方の端面も同様に凹凸が形成される。このような凹凸における凹部14は、端面13に対して、略垂直の方向に延びている。
凹部14が延びる方向(凹部14の長手方向)は、端面13の法線方向に対して、±30°以内とすることが好ましい。凹部14が延びる方向をこの角度以内にすることによって、凹部14が、本体部分11内でのキャリアの移動を妨げることを防ぐことができる。
また、凹部14が延びる方向は、端面13の法線方向に対して、±15°以内とすることが更に好ましい。凹部14が延びる方向をこの角度以内にすることにより、本体部分11から剥離させようとする力が金属被膜12にかかった際に、本体部分11の表面近傍が破壊されることを防ぎ、十分なアンカー効果を得ることができる。
ここで、金属被膜12は、基板配線と熱電変換素子10とを接合する際に、はんだ等の接合材料に含まれる元素が本体部分11の内部に拡散して熱電変換の性能が低下することを防ぐ役割をもつ。また、金属被膜12は、基板配線と熱電変換素子10とを接合する際に、熱電変換素子10と接合材料との接合強度を向上させる役割をもつ。
金属被膜12の材料としては、Ni(ニッケル)、Mo(モリブデン)、Ti(チタン)、W(タングステン)、Pd(パラジウム)、Al(アルミニウム)、Au(金)、Ag(銀)、Pt(プラチナ)、Sn(スズ)等が用いられる。特に、はんだ等の接合材料に含まれる元素が本体部分11の内部に拡散することを防止するという点から、Niを用いることが好ましい。
また、アンカー部15は、熱電変換素子10の本体部分11とは異なる金属を含むように形成される。例えば、アンカー部15は、凹部14に入り込んだ金属被膜12の一部によって形成される。この場合、アンカー部15は、金属被膜12と同じ材料で形成されることになる。
すなわち、アンカー部15は、金属被膜12に含まれる元素を1種類以上含む金属で形成される。より詳細には、金属被膜12の主元素を含む単体金属または合金、あるいは、金属被膜12の主元素と同じ主元素である単体金属または合金で形成される。
また、アンカー部15の内部には、空隙が存在してもよいが、電気伝導率を向上させるためには、金属によって充填されていることが好ましい。
さらに、熱電変換素子10の本体部分11に設けられる凹部14、および、アンカー部15は、屈曲していることが好ましい。
例えば、図1の左側に示された凹部14、および、アンカー部15は、2箇所において屈曲している。
このように、凹部14およびアンカー部15が屈曲していることにより、本体部分11の表面から金属被膜12を剥離させる力がかかった際に、アンカー部15が凹部14から抜けることを防ぐことができ、本体部分11と金属被膜12との間でより十分なアンカー効果を得ることができる。
なお、凹部14が延びる方向は、好ましくは、端面13の法線方向に対して、±30°以内であることとしたが、凹部14におけるある部分の長手方向の長さが、凹部14全体の長手方向の長さに対して30%以内であれば、その部分の長手方向は端面13の法線方向に対して±30°以内でなくともよい。この程度の長さであれば、本体部分11の内部でのキャリアの移動が妨げられないからである。
また、凹部14およびアンカー部15は、本体部分11を構成する材料の2つ以上の結晶粒に囲まれていることが好ましく、それらの結晶粒の結晶方位が異なっていることが好ましい。結晶方位が異なっているとは、5°以上の方位差があることを指す。
凹部14およびアンカー部15が、本体部分11の単結晶の内部に存在する場合や、方位差が5°以内の小角粒界に沿って配置される場合には、本体部分11が熱収縮した際、凹部14付近に応力が集中して凹部14が広がり、アンカー部15が凹部14から抜けることがある。
これに対し、凹部14及びアンカー部15が、本体部分11を構成する2つ以上の結晶粒に囲まれており、それらの結晶粒の結晶方位が異なっている場合には、本体部分11が熱収縮した際に、収縮の方向が各方向に分散されるため、凹部14付近に応力が集中しない。このように、方位差が5°以上の粒界に沿って凹部14を形成することによって、凹部14が広がるのを防ぐことができる。
なお、結晶方位は、例えばEBSD法(電子線後方散乱回折法)によって測定することができる。
ここで、本発明の実施形態における熱電変換素子10の本体部分11の材料として用いられるBi−Te系の熱電変換材料について、SEM像を用いて説明する。図2は、本発明の実施形態におけるBi−Te系の熱電変換素子10の本体部分11のSEM像を示す図である。
図2(a)は、BiTeで構成される熱電変換素子10の本体部分11の縦断面を示すSEM像である。縦断面とは、熱電変換素子10を有する熱電変換モジュールの使用時に、熱電変換素子10に流れる電流の方向に対して平行に熱電変換素子10を切断した断面である。
図2(a)において、領域21は、BiTeの結晶粒の領域であり、領域22は、Teを主成分とする領域である。
図2(a)に示すように、領域22は、BiTeの結晶粒界(つまり、隣接する領域21の境界)に沿って形成され、屈曲している。この領域22をエッチングにより選択的に除去することによって、図1に示したような屈曲した凹部14が形成される。凹部14の形成方法の詳細は、後述する。
図2(b)は、図2(a)と同じ範囲におけるEBSD法による結晶方位の解析結果を示す図である。図2(b)において、領域26〜29は、それぞれ、BiTeの結晶粒の領域であり、領域23は、結晶粒界の領域である。
なお、実際の解析結果においては、領域26〜29の結晶方位の違いは、各領域26〜29における色の違いで表される。図2(b)の結果を導く際の解析では、2つのBiTeの結晶粒の結晶方位が5°以上異なる場合に、その境界を結晶粒界と見なしている。つまり、結晶粒界である領域23を挟む隣接する結晶粒の結晶方位は、5°以上異なっている。
また、ここでは、BiTeの結晶粒の結晶方位を解析しているため、BiTeと異なる結晶構造と格子定数を有するTeは、結晶方位の解析がなされない。このため、Teが主成分である領域24および領域25は、図2(b)において黒く表示されている。
また、図2(b)に示すように、領域24は、BiTeの結晶粒の領域である領域26、領域27、領域29に囲まれている。また、領域25は、BiTeの結晶粒の領域である領域27、領域28および領域29に囲まれている。
つまり、BiTeで構成される熱電変換素子10の材料において、Teが主成分である領域24、25は、2つ以上のBiTeの結晶粒に囲まれている。そして、Teが主成分である領域24、25を囲む2つ以上の結晶粒は互いに結晶方位が異なっている。前述のように、この領域24、25が凹部14になるため、凹部14は、本体部分11を構成する材料の2つ以上の結晶粒に囲まれ、それらの結晶粒の結晶方位は異なることになる。
なお、図1に示す熱電変換素子10の両端面以外の側面、つまり、基板配線と接合する両端面以外の側面の一部または全部は、絶縁材料によって覆われていてもよい。この側面が絶縁材料によって覆われていることにより、熱電変換素子10を基板配線上に実装する際に、隣同士の熱電変換素子10をショートさせることなく高密度に配列させることが可能になる。つまり、熱電変換モジュールの単位面積当たりの発電量の大きくすることが可能になる。
また、側面が絶縁材料によって覆われていることにより、熱電変換素子10を切断する際に、熱電変換素子10の本体部分11へのダメージを小さくすることができ、熱電変換素子10の切断時の歩留まりを向上させたり、低電気抵抗で出力の大きい熱電変換素子10を得たりすることができる。
なお、熱電変換素子10の側面の全ての箇所におけるショートを防ぎ、かつ切断時のダメージをより小さくするため、基板配線と接合する面以外の熱電変換素子10の側面は、絶縁材料によって全周覆われていることが好ましい。
絶縁材料は、熱電変換モジュールを使用する際に、熱電変換素子10の本体部分11に流れる電流を遮断する絶縁性を有する。また、絶縁材料は、熱電変換素子10の使用時における高温側の一端の温度や、熱電変換素子10の材料の融点に相当する温度においても、形状を保つ耐熱性を有することが好ましい。
例えば、絶縁材料として、シリカ、アルミナ等の金属酸化物、耐熱ガラス、石英が挙げられる。耐熱性の観点によれば石英が好ましく、さらにコストを考慮すると耐熱ガラスが好ましい。
また、熱電変換素子10の側面を覆う絶縁材料の形状は、板状であってもよいし、端面13の法線方向に開口した中空円筒状、中空多角筒状、角が丸みを帯びた中空多角筒状などの形状であってもよい。ただし、応力が緩和され、割れにくいことから、絶縁材料の形状は、中空円筒状であることが好ましい。
さらに、熱電変換素子10の本体部分11の端面13以外の側面を管状の絶縁材料で覆うことにより、後述する製造方法におけるエッチングの際に、上記側面にエッチング液が触れるのを防ぐことができる。
その結果、凹部14及びアンカー部15が、本体部分11の両端面にのみ形成されるようにすることができ、凹部14及びアンカー部15が、上記側面に形成されるのを防ぐことができる。
これにより、凹部14が側面に形成されることによる熱電変換素子10の強度の低下、および、電気抵抗の上昇を防ぐことができる。また、アンカー部15が上記側面に形成されることによる熱電変換素子10の発電能力低下を防ぐことができる。
ここで、本発明の実施形態における熱電変換素子10の製造方法について、図3を参照して説明する。
図3は、本発明の実施形態における熱電変換素子10の製造工程の説明に供する図である。図3(a)は、熱電変換素子10の材料が吸引される前の段階を示し、図3(b)は、熱電変換素子10の材料がガラス管により吸引された後の段階を示している。
図3(a)に示すように、熱電変換素子10の製造工程では、管31と、管31の一端にチューブ32を介して取り付けられたシリンダー33とを用いる。そして、管31の他端は、るつぼ34内の溶融熱電変換材料35に浸される。また、チューブ32が取り付けられた側の管31には、冷却装置36が設けられる。
ここで、管31は、耐熱性及び絶縁性を有するガラスなどの材料で製造される。本実施形態では、管31には耐熱ガラス(SiOとBを混合したホウケイ酸ガラスの一種で、熱膨張率は約3×10−6/K程度の材料)で製造されたものを使用した。
一般に知られる耐熱ガラスとして、コーニング社製のパイレックス(登録商標)ガラスがある。本実施形態では、全長Lが285mm、内径d1と外径d2がそれぞれ、0.8mm、2mmである管31を使用した。なお、この管31は、熱電変換素子10の外周を覆う絶縁材料となるものである。
図3(a)に示す工程では、シリンダー33を動かすことによって、管31の内部に溶融熱電変換材料35を吸引する。そして、図3(b)に示すように、0.05mm/s〜1.0mm/sの速度で管31に冷却装置36内部を通過させる。これにより、溶融熱電変換材料35を完全に凝固させ、熱電変換素子10の本体部分11が管31内に形成される。
その後、本体部分11が形成された管31を、管31の長手方向に対して垂直な方向に切断する。切断幅(熱電変換素子10の電流が流れる方向における切断間隔)は、例えば0.4mm〜2mmとする。さらに、熱電変換素子10の電気抵抗を低くし、熱電変換モジュールの高温端と低温端の温度差を十分確保するためには、切断幅は、0.5〜1.5mmとするのが好ましい。
管31の切断は、金属やガラスを切断する一般的な方法を用いて行えばよい。例えば、バンドソー、ブレードソー、ワイヤーソー、内周刃切断機、スライサーやダイサー等の外周刃切断機等を用いて管31を切断することができる。本実施形態では、管31の切断は、ダイヤモンドブレードの刃を有する外周刃切断機によって行うこととしている。
ここで、管31を切断した際の熱電変換素子10の本体部分11の切断面について説明する。図4は、本発明の実施形態における熱電変換素子10の本体部分11の切断面付近の拡大縦断面図である。縦断面図とは、熱電変換素子10を有する熱電変換モジュールの使用時に、熱電変換素子10を流れる電流の方向に平行に熱電変換素子10を切断した場合の断面図である。
熱電変換素子10の本体部分11の材料として、Bi(ビスマス)、Sb(アンチモン)、Se(セレン)のうちの1つ以上の元素と、Te(テルル)とを用いることができる。例えば、Bi、Sb、Se、Teの4種の元素の濃度を原子組成百分率(atomic%)で示し、それら4種の元素の濃度の合計を100%としたときに、液体時のSeとTeの濃度の合計が59.8%以上となるようにする。
このような材料を用いることにより、Teを主成分とする屈曲した第2相41を、BiTeの結晶粒界に沿って形成することができる。この第2相41は、図2(a)に示した領域22(図2(b)に示した黒い領域24,25)に相当する。
ここで、結晶粒界に沿ってTeを主成分とする領域22(図4における第2相41)を形成する方法について説明する。図5は、本発明の実施形態における熱電変換材料10のBi−Te二元系状態図である。
BiとSbは全率固溶であり、互いに置換しあうので、Bi−Te二元系状態図上で濃度を考える場合には、Bi濃度とSb濃度とを足し合わせた濃度をBi−Te二元系状態図におけるBi濃度と考えることができる。TeとSeも同様で、Te濃度とSe濃度とを足し合わせた濃度をBi−Te二元系状態図におけるTe濃度と考えることができる。
図5より、SeとTeの濃度の合計が59.8%以上の液体の温度を586℃以下に下げ、液体を凝固させていくと、まずBiTeの固体とBiTeの液体になる。その後、さらに温度を413℃以下にまで下げると、液体がBiTeの固体とTeの固体になる。そして、最終的な凝固部が結晶粒界となるため、液体を上記組成にすることにより、BiTeの結晶粒界に沿って、Teを主成分とする領域22を形成することができる。
なお、図3(b)に示した冷却装置36は、管31の表面温度を10℃程度低下させる能力をもっている。この冷却装置36を用いて、管31に1.7〜6.0℃/mmの温度勾配を形成する。この温度勾配によって、図4に示した第2相41が延びる方向を、熱電変換素子10の端面に垂直な方向に対して±30°以内の方向に制御することができる。
さらに、その後、脱脂、洗浄等を行ってもよい。脱脂及び洗浄等は、通常、管31の切断後やめっき処理の前に行われるが、その際に用いられる公知の方法で行えばよい。
そして、冷却の後、あるいは、脱脂、洗浄等を行った場合にはその処理の後、エッチングを行う。エッチングは、熱電変換素子10の両端面(その後の工程で金属被膜のめっきが施される面)を脱脂、洗浄、活性化するのに加え、表面に凹凸を形成することにより、その後に施されるめっきの密着性を向上させる。エッチング処理は、通常、めっき処理の前に行われるが、その際に用いられる公知の方法で行えばよい。
このエッチング処理により、図4に示すように、熱電変換素子10の本体部分11の端面に凹凸が形成されるとともに、第2相41のうち、熱電変換素子10の端面13に一部現れているものが選択的にエッチングされ、図1に示したような屈曲した凹部14が形成される。
エッチング液として、例えば、過酸化水素、酸性フッ化アンモニウム、硝酸、硫酸、水酸化ナトリウム、プロピルアルコール、ラウリル硫酸ナトリウムのうち1種類以上が含まれる液体を用いることができる。大きな凹凸を形成し、より十分なアンカー効果を得るには、硫酸が含まれているエッチング液を用いることが好ましい。
エッチング時間は、エッチング液の種類、濃度、温度、および、熱電変換素子10の本体部分11の結晶粒径等に応じて適宜選択できる。本実施形態では、2分間のエッチング処理を行っている。
エッチング処理の後、熱電変換素子10の本体部分11の両端面にめっき処理を施す。これにより、金属被膜12が本体部分11の両端面に形成される。そして、めっきの一部が凹部14を充填することによって、屈曲したアンカー部15が形成される。金属被膜12の厚みは、例えば、3μm以上、30μm以下である。
めっき処理の方法としては、公知の技術を用いればよい。例えば、無電解めっきや電解めっきを用いることができる。熱電変換素子10を基板へ実装する際、または、熱電変換モジュールとして使用する際に、接合材料の元素が熱電変換素子10の本体部分11の内部に拡散するのを防ぐバリア効果を得るためには、めっき膜は厚い方がよい。短時間で厚いめっきを形成するためには、電解めっきがより好ましい。
また、めっき材料は、Ni(ニッケル)、Mo(モリブデン)、Ti(チタン)、W(タングステン)、Pd(パラジウム)、Al(アルミニウム)、Au(金)、Ag(銀)、Pt(プラチナ)、Sn(スズ)等から選ぶことができる。本実施形態では、バリア効果の高いNiを選択している。なお、上記Niとは、Niを70質量%以上、より詳細には、83質量%以上含む材料をいう。
なお、熱電変換素子10の本体部分11の材料におけるTeとSeとの合計量を変更することにより、凹部14の数(または密度)、幅、および、深さを調整することができる。また、エッチング液の種類、濃度、温度、および、エッチング時間を変更することにより、凹部14の深さ、すなわちアンカー部15の深さを調整することができる。
特許文献1によれば、十分なアンカー効果を得るには、凹部14の開口幅は0.1〜1.2μm程度が好ましく、0.3〜1.1μm程度がより好ましいとされている。本実施形態では、幅0.4μmで、深さが27μmのアンカー部15を形成することができる。
なお、屈曲したアンカー部15を有する熱電変換素子10は、Bi−Te系以外の材料でも形成できる。
例えば、Pb−Te系熱電変換材料では、Te濃度を50atomic%より多くした場合、PbTeの結晶粒界に沿って、Teを主成分とした第2相が形成される。この場合も、Teを主成分とした第2相は、エッチング時に選択的に除去される。
また、Mg−Si系熱電変換材料では、Mg濃度を33.4atomic%より多くした場合、MgSiの結晶粒界に沿って、Mgを主成分とした第2相が形成される。Mgは酸に溶けるので、Mgを主成分とした第2相は、エッチング時に選択的に除去される。
さらに、Zn−Sb系熱電変換材料では、Zn濃度を58atomic%より多くした場合、ZnSbの結晶粒界に沿って、Znを主成分とした第2相が形成される。Znは酸に溶けるので、Znを主成分とした第2相は、エッチング時に選択的に除去される。
以上説明したように、本発明の熱電変換素子10では、凹部14が屈曲しており、凹部14の内部に熱電変換素子10の本体部分11と異なる金属が存在する。これにより、熱電変換素子10の本体部分11と金属被膜12との密着力を高くするとともに、通電不良、延いては、熱電変換不良を防ぎ、高性能かつ信頼性の高い熱電変換素子10を提供できる。
本発明にかかる熱電変換素子は、熱エネルギーと電気エネルギーとを相互に変換することが必要となる様々な技術分野において、広く適用され得る。
1 熱電変換モジュール
2,6,10 熱電変換素子
2a,7,11 本体部分
2b,8,12 金属被膜
3 支持基板
4 電極
5 はんだ
9,14 凹部
13 端面
15 アンカー部
31 管
32 チューブ
33 シリンダー
34 るつぼ
35 溶融熱電変換材料
36 冷却装置
41 第2相

Claims (7)

  1. 本体部分の端面に複数の凹部が結晶粒界に沿って形成された熱電変換素子において、
    前記端面に金属被膜が配され、
    前記複数の凹部のうちの少なくとも1の凹部その延びる方向に対して屈曲しており、
    前記複数の凹部内のそれぞれに前記金属被膜の一部が存在
    前記複数の凹部がそれぞれ延びる方向は、前記端面の法線方向に対して±30°以内であり、
    前記複数の凹部の各開口幅は、0.1〜1.2μmである、
    熱電変換素子。
  2. 前記凹部は前記本体部分を構成する2つ以上の結晶粒に囲まれており、
    前記2つ以上の結晶粒は結晶方位が互いに異なる、
    請求項1に記載の熱電変換素子。
  3. 前記金属被膜はNiである、
    請求項1又は2に記載の熱電変換素子。
  4. 前記本体部分の側面の一部または全部が絶縁材料に覆われている、
    請求項1から3のいずれか1項に記載の熱電変換素子。
  5. 前記絶縁材料の形状は前記端面の法線方向に開口した中空円筒状である、
    請求項4に記載の熱電変換素子。
  6. 前記絶縁材料はガラスである、
    請求項4または5に記載の熱電変換素子。
  7. 前記凹部が延びる方向は、前記端面の法線方向に対して±15°以内である、
    請求項に記載の熱電変換素子。
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