JP6274704B2 - 同一配送先への物品の配送準備装置および配送準備方法 - Google Patents

同一配送先への物品の配送準備装置および配送準備方法 Download PDF

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本発明は、同一配送先への単数もしくは複数の物品をまとめて、まとめられた単数または複数の商品を当該配送先へ配送可能状態とする、同一配送先への物品の配送準備装置及び配送準備方法に関する。
近年、インターネットショッピングが隆盛である。顧客が、従来の店舗型商店(スーパーマーケットや百貨店)などに直接訪問して商品を購入して持ち帰るスタイルから、インターネット上で商品を発注して電子決済するようになっている。このようなインターネットショッピングでも、注文・決済された商品が、購入者へ配送される必要がある。
実際の配送は、配送業者や流通業者によって行われる。しかしながら、注文・決済された商品は、インターネットショッピングの販売元において用意される。販売元において商品が用意されて配送業者や流通業者に渡されることで、注文・決済された商品が、購入者の元に配送される。これはインターネットショッピングだけでなく、通信販売や注文販売などであっても同様である。販売元においては、注文された単数又は複数の商品を、購入者の配送先ごとにまとめて配送可能な状態にする必要がある。
また、一般消費者による商品購入だけでなく、工場や物品倉庫から、業者や商店(これらも顧客である)などに物品を配送することも多く行われる。この場合にも、配送先の業者や商店に配送するべき物品(商品)をまとめた上で、配送先ごとに物品を配送可能な状態にする必要がある。
以上のように、単数または複数の物品を、同一配送先にまとめて配送可能な状態にする必要が、流通社会においては多く存在する。
ここで、配送の効率化と低コスト化のためには、同一配送先に配送すべき物品をまとめた上で配送することが必要である。例えば、ある配送先の顧客において、物品A、物品B、物品C、物品Dが注文されたとする。この場合に、物品A、物品B、物品C、物品Dが別々の配送単位で配送されると、配送コストは4倍となってしまう。もちろん、配送業者での配送効率も悪いと共に物品を受け取る顧客も、注文した物品がまとめてではなく別々に届くことになってしまう。このため、販売元などの物品管理センターは、同じ配送先の顧客から注文された複数の物品を、一つの配送単位にまとめた状態で配送可能とすることが好ましい。ここの例では、物品A,物品B、物品C、物品Dが、例えば一つの配送容器にまとめられた状態で配送可能な状態とされることが必要である。
一方で、物品管理センターが取り扱う物品が非常に多種多様であり、その数も莫大である。そのような莫大な種類および数の物品に対して、顧客は多種多様な注文を行う。上述した例の物品A、物品B、物品C、物品Dのそれぞれは、種類の全く異なる物品であることも多い。例えば、物品AはCDであり、物品Bは、ノートであり、物品Cは辞書であり、物品DはDVDである。物品管理センターは、これらをふくめた多種多様で莫大な数の物品を、一まとめにして保管することは効率面でできない。カテゴリー毎に、複数の商品を分類管理することが多い。ここの例では、物品Aと物品Dはメディア関連の第1カテゴリー、物品Bは文房具関連の第2カテゴリー、物品Cは書籍関連の第3カテゴリーのように分類管理される。もちろん、これ等以外の物品も同様である。第4カテゴリーや第5カテゴリーなどに分類管理される。
物品管理センターでは、顧客の注文に対応して、注文されたそれぞれの物品が分類管理されているそれぞれのカテゴリーから物品を抽出して、顧客に注文された全ての物品をまとめて配送可能な状態とする。ここでは、物品A〜物品Dの全てを第1カテゴリー〜第3カテゴリーのそれぞれから抽出して、一つの配送単位にまとめることが行われる。物品A〜物品Dは、同一配送先の物品であるので、一つの配送単位にまとめられることで、配送効率の向上と配送コストの低減が実現できる。
このような物品管理センターでの、同一配送先への物品集積においては、いくつかの方法が用いられている。
一番単純な方法として、複数の物品カテゴリーが、シーケンシャルに接続されて、それぞれのカテゴリーから必要な物品が順々に抽出されて、最終的に同一配送先に必要な全ての物品が集積されるシーケンシャル方式がある。例えば、第1カテゴリーでまず物品Aと物品Dとが抽出される。抽出された物品Aと物品Dは人力または機械によってかごなどに入れられて次の第2カテゴリーに接続される待機場所に待機させられる。第2カテゴリーでの物品の抽出が可能となると、待機場所にあったかごに、第2カテゴリーの物品Bが入れられる。
次に、物品A,B、Dを入れているかごは、次のステージである第3カテゴリーに接続される待機場所に移動されて待機させられる。第3カテゴリーでの物品の抽出が可能となると、待機場所にあったかごに、第3カテゴリーの物品Cが入れられる。こうして、かごには同一配送先に配送する複数の物品である物品A〜物品Dが全て入れられた状態となる。このかごが、さらに別のカテゴリーの待機場所を通って、配送可能となる出庫場所に移動させられる。こうして、ある配送先への配送が可能となる。シーケンシャル方式は、複数のカテゴリーが順列に並んでおり、同一配送先に配送すべき複数の物品が、順列に並んでいるカテゴリーを経て揃えられる。
あるいは、パラレル方式もある。
パラレル方式では、複数のカテゴリーがパラレルに設置されている。このパラレルに設置されている複数のカテゴリーから、必要な物品が抽出されて共通の集合場所に集められる。例えば同一配送先への物品A〜物品Dが、パラレルに設置されている複数のカテゴリーから抽出されて、集合場所に集められる。しかしながら、集合場所においては、他の配送先への他の物品も集められているので、集合場所ですぐにある配送先への物品A〜物品Dがまとまった状態となるわけではない。
実際には、集合場所では、配送先の方面別などのスタックレーンなどが備わっており、あるスタックレーンにスタックされた物品A〜物品Dを抽出することで、物品A〜物品Dの全てがそろえられて配送可能な状態となる。シーケンシャル方式と同じく、同一配送先への物品A〜物品Dがまとめられた状態となって配送可能となる。
ここで、この集合場所のスタックレーンでの物品の仕分けを行うのに自動倉庫が用いられる提案もある。この自動倉庫についてはいくつかの技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2009−46242号公報
シーケンシャル方式は、作業手順と物品管理センターの構成との対応関係が分かりやすいメリットがある。しかしながら、カテゴリーがシーケンシャルに接続されているので、商品の種類の増加に伴ってカテゴリー数が増加すると、物品管理センターの必要面積が大きくなる問題がある。更には、カテゴリー数が増加すると、カテゴリー毎に必要となる待機場所も多く必要となる問題がある。また、待機場所にて待機させられて次のカテゴリーの物品が抽出される際に、待機中にかごの物品が落ちたり、他のかごに入ってしまったりするミスも生じうる。
また、シーケンシャルに接続されている複数のカテゴリーにおいて、下流のカテゴリーほど抽出されている物品の数が多くなり、待機場所の確保が難しくなる問題もある。特に、カテゴリー数が増加する場合に、対応が困難であるという問題がある。
パラレル方式は、パラレルに設置されたカテゴリーから抽出されてくる物品が集合する集合場所での処理の困難性がある。異なる複数の配送先への物品が集合場所に集まってくるので、大きな集合場所を必要とする問題がある。また、集合場所に集まった複数の物品を、同一配送先に対応してまとめるための人的作業を必要とする問題がある。人的作業であれば、当然にミスを生じる問題もある。
あるいは、集合場所での人的作業を自動化するために、特許文献1に提案される自動倉庫を適用することも考えられる。自動倉庫は、棚において多数の列を有しており、スタッカクレーンが、配送先に対応する列毎に、同一配送先への物品を自動で分配する。この自動分配によって、自動倉庫は、同一配送先への複数の物品を一まとめにすることができる。
しかしながら、自動倉庫の列を配送先に対応させる場合でも、配送先が非常に多くなる場合には、自動倉庫が大型化する問題がある。また、自動倉庫が大型であれば、スタッカクレーンによる分配に時間が掛かってしまう問題も生じる。短縮化するには、スタッカクレーンの高性能化や自動倉庫の分割などの様々な機械的手段を施す必要がある。しかしこの機械的手段は、コストを増加させたり、物品管理センターの必要面積を大きくしたりしてしまう問題を生じさせる。
従来技術の配送準備装置や配送準備方法は、複数の物品がまとまる配送単位を構成することに視点を置いている。すなわち、配送単位を作るのに要する時間を短縮することに視点を置いている。この視点では、配送単位を作る前段階である、カテゴリーから物品が抽出されて集合場所に到達する工程での様々な問題が生じてしまう。例えば、カテゴリーからの物品の抽出を止めてしまわなければならなくなり、物品抽出作業の遅延を生じさせる問題がある。物品抽出作業は人的作業で行われることも多く、この作業工程での作業者の作業効率を下げる問題もある。
本発明は、これらの問題を解決するとともにカテゴリーからの物品抽出(すなわち配送単位にまとめるまでの前段階)での処理速度を上げることを視点として、同一配送先への物品の配送準備を確実且つ効率化する配送先への物品の配送準備装置および配送準備方法を提供することを目的とする。
上記課題に鑑み、本発明の同一配送先への物品の配送準備装置は、複数の異なる物品カテゴリーの少なくとも一部から取り出された複数の物品が入庫する入庫部と、
入庫部に入庫した複数の物品の情報を読み取る読み取り部と、
複数の物品を巡回させる巡回ラインと、
巡回ラインに接続され、巡回した複数の物品を、配送先地域を基準とする所定ルールで分配して待機させる複数の待機レーンと、
複数の待機レーンの少なくとも一つから、待機レーンが待機させている物品の少なくとも一部の排出を受けて送出する送出レーンと、
送出レーンを送出された複数の物品の内、配送可能状態の物品を出庫する出庫部と、
送出レーンを送出された複数の物品の内、配送不能状態の物品を巡回レーンに戻す戻しレーンと、
送出レーンに接続され、出庫部と戻しレーンとの分岐を行う分岐部と、
待機レーンが待機させる物品の少なくとも一部を排出する排出動作、送出レーンを送出されて分岐部に到達した物品を配送可能状態と判断する可能判断動作および送出レーンを送出されて分岐部に到達した物品を配送不能状態と判断する不能判断動作の少なくとも一部を行う制御部と、を備え、
配送可能状態は、所定注文範囲で注文された同一配送先への物品の全てが、入庫部から分岐部にかけての経路中に到達している状態であり、
配送不能状態は、所定注文範囲で注文された同一配送先への物品の全部が入庫部から分岐部にかけての経路中に到達していない状態である。
本発明の配送先への物品の配送準備装置は、カテゴリーから抽出された商品は、途切れることなく巡回しながら同一配送先へまとめられる。このため、カテゴリーでの商品の抽出作業が途切れたり、その処理速度を変えなくてはならなくなったりすることが低減できる。
この結果、処理量および処理速度をあげつつ一定化できるので、物品管理センターでの集配業務の効率化が図られる。
また、同一配送先へまとめる際に、同一配送先以外の物品が待機レーンから排出されても、不要な物品は再び巡回し、必要な物品のみが配送可能となる。このため、待機レーンの数を最小化することができる。もちろん、待機レーンからの同一配送先への物品の選択が、自動化されるメリットがある。
参考技術としてのシーケンシャル方式での配送準備装置の模式図である。 参考術としてのパラレル方式の配送準備装置の模式図である。 本発明の実施の形態1における配送準備装置の模式図である。 本発明の実施の形態1における物品カテゴリーの模式図である。 本発明の実施の形態1における配送準備装置の動作その2の模式図である。 この物品の分配がなされる状態を示している。図6は、本発明の実施の形態1における配送準備装置の動作その3の模式図である。 本発明の実施の形態1における配送準備装置の動作その4を示す模式図である。 本発明の実施の形態1における配送準備装置の動作その5を示す模式図である。 本発明の実施の形態1における動作その5のパターン1を説明する模式図である。 本発明の実施の形態1における配送準備装置の動作その5のパターン1を説明する模式図である。 本発明の実施の形態1における配送準備装置の動作その5のパターン2を示す模式図である。 本発明の実施の形態1における配送準備装置の動作その5のパターン2を示す模式図である。 本発明の実施の形態1における配送準備装置の動作その5のパターン2での動作を示す模式図である。 本発明の実施の形態1における配送準備装置の動作その6を示す模式図である。 本発明の実施の形態1における配送準備装置の動作その6を示す模式図である。 本発明の実施の形態2における配送準備装置の模式図である。
本発明の第1の発明に係る配送先への物品の配送準備装置は、複数の異なる物品カテゴリーの少なくとも一部から取り出された複数の物品が入庫する入庫部と、
入庫部に入庫した複数の物品の情報を読み取る読み取り部と、
複数の物品を巡回させる巡回ラインと、
巡回ラインに接続され、巡回した複数の物品を、配送先地域を基準とする所定ルールで分配して待機させる複数の待機レーンと、
複数の待機レーンの少なくとも一つから、待機レーンが待機させている物品の少なくとも一部の排出を受けて送出する送出レーンと、
送出レーンを送出された複数の物品の内、配送可能状態の物品を出庫する出庫部と、
送出レーンを送出された複数の物品の内、配送不能状態の物品を巡回レーンに戻す戻しレーンと、
送出レーンに接続され、出庫部と戻しレーンとの分岐を行う分岐部と、
待機レーンが待機させる物品の少なくとも一部を排出する排出動作、送出レーンを送出されて分岐部に到達した物品を配送可能状態と判断する可能判断動作および送出レーンを送出されて分岐部に到達した物品を配送不能状態と判断する不能判断動作、戻しレーンと入庫部から送られてくる物品を制御して巡回レーンに送り出す機能の少なくとも一部を行う制御部と、を備え、
配送可能状態は、所定注文範囲で注文された同一配送先への物品の全てが、入庫部から分岐部にかけての経路中に到達している状態であり、
配送不能状態は、所定注文範囲で注文された同一配送先への物品の全部が入庫部から分岐部にかけての経路中に到達していない状態である。
この構成により、配送準備装置は、入庫する物品の入庫サイクルの高速化・均一化を維持しつつも、同一配送先への物品を揃えつつ出庫をさせることができる。
本発明の第2の発明に係る配送先への物品の配送準備装置では、第1の発明に加えて、情報は、配送先、あて名、所定注文範囲で同一配送先への物品の個数および所定注文範囲で同一配送先への最終物品であることの指示の少なくとも一つを含む。
この構成により、読み取り部および制御部は、物品の種々の情報を識別して、配送可能状態や配送不能状態などを判断する材料を得ることができる。
本発明の第3の発明に係る配送先への物品の配送準備装置では、第1または第2の発明に加えて、入庫部、巡回レーン、待機レーン、送出レーンおよび戻しレーンの少なくとも一つは、ライン部材もしくはコンベア部材で構成される。
この構成により、配送準備装置は、物品を自動で移動などさせることができる。
本発明の第4の発明に係る配送先への物品の配送準備装置では、第3の発明に加えて、複数の物品は、ライン部材もしくはコンベア部材で構成された入庫部、巡回レーン、待機レーン、送出レーンおよび戻しレーンの少なくとも一つの上を移動させられる。
この構成により、物品は自動で移動できる。
本発明の第5の発明に係る配送先への物品の配送準備装置では、第1から第4のいずれかの発明に加えて、複数の物品カテゴリーのそれぞれは、所定ルールによって分類された単数または複数の物品をストックし、所定注文範囲で注文された同一配送先への単数または複数の物品が、複数の物品カテゴリーのすくなくとも一つから取り出されて、入庫部に入庫される。
この構成により、物品のピックアップが容易に行われる。
本発明の第6の発明に係る配送先への物品の配送準備装置では、第1から第5のいずれかの発明に加えて、所定注文範囲は、同一配送先となる顧客が、同一注文作業とみなされる注文を完了する範囲であり、制御部は、注文を完了した範囲での全物品が入庫部から分岐部への経路に到達している場合には、配送可能状態と判断する。
この構成により、配送準備装置は、一度の決済で注文された全物品を、一つの発送単位として配送する準備を行える。
本発明の第7の発明に係る配送先への物品の配送準備装置では、第6の発明に加えて、全物品のそれぞれには、注文した同一配送先の指示情報が付与され、全物品の内、最後に入庫部に入庫する物品は、最終物品である情報を有する。
この構成により、制御部は、同一配送先への全物品が本体領域に入庫したことを把握できる。
本発明の第8の発明に係る配送先への物品の配送準備装置では、第7の発明に加えて、読み取り部が、最終物品を読み出す場合に、最終物品が入庫した段階で、制御部は、複数の待機レーンの内、同一配送先の物品を待機させている待機レーン(以下、「同一配送先物品待機レーン」という)から、同一配送先の物品を送出レーンに排出する。
この構成により、配送準備装置は、少ないステップで、分岐部に物品を送ることができる。
本発明の第9の発明に係る配送先への物品の配送準備装置では、第7の発明に加えて、読み取り部が、最終物品を読み出す場合に、最終物品が待機レーンに分配された段階で、制御部は、複数の待機レーンの内、同一配送先の物品を待機させている待機レーン(以下、「同一配送先物品待機レーン」という)から、同一配送先の物品を送出レーンに排出する。
この構成により、配送準備装置は、分岐部で判断する物品の数を減らして、配送可能状態の物品を出庫できる。
本発明の第10の発明に係る配送先への物品の配送準備装置では、第8または第9の発明に加えて、同一配送先物品待機レーンが同一配送先の物品の前もしくは間に別配送先の物品を待機させている場合には、同一配送先物品待機レーンは、同一配送先の物品と併せて別配送先の物品を、送出レーンに排出する。
この構成により、待機レーンでの待ち時間を減らしつつも、分岐部で配送可能状態の物品と配送不能状態の物品とを分けて、同一配送先への物品の配送を可能とする。
本発明の第11の発明に係る配送先への物品の配送準備装置では、第10の発明に加えて、送出レーンに排出された別配送先の物品は、分岐部において配送不能状態の物品と判断されて、配送可能状態の物品と別に戻しレーンに送出される。
この構成により、待機レーンから送出レーンに同一配送先以外の物品が排出されることを許容できる。結果として待機レーンが満杯となることを防止できる。
本発明の第12の発明に係る配送先への物品の配送準備装置では、第10の発明に加えて、制御部は、分岐部に到達した同一配送先物品が、最終物品を含んでいない場合には、同一配送先物品を、戻しレーンに送出する。
この構成により、出荷不能な物品は、再び出荷可能となるまでの手順に戻される。
本発明の第13の発明に係る配送先への物品の配送準備装置では、第8から第11のいずれかの発明に加えて、制御部は、同一配送先物品待機レーンから排出された同一配送先物品と最終物品が前記分岐部に到達すると、これら全物品を出庫部に送出する。
この構成により、同一配送先への全物品が揃って初めて出庫部に出庫される。
本発明の第14の発明に係る配送先への物品の配送準備装置では、第1から第13のいずれかの発明に加えて、出庫部から出庫された同一配送先への物品は、梱包されて配送先へ配送される。
この構成により、同一配送先への物品が、実際に配送される。
本発明の第15の発明に係る配送先への物品の配送準備装置では、第1から第14のいずれかの発明に加えて、戻しレーンに送出された配送不能状態の商品は、巡回レーンを巡回して、待機レーンに分配される。
この構成により、配送可能状態となるまでのサイクルが繰り返される。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施の形態を説明する。
(実施の形態1)
(参考技術1:シーケンシャル方式)
最初に、従来のシーケンシャル方式について説明する。図1は、参考技術としてのシーケンシャル方式での配送準備装置の模式図である。図1のシーケンシャル方式では、複数の物品カテゴリーが備わっており、ある同一配送先への注文物品が、カートに集められながら配送となる。
図1のシーケンシャル方式の配送準備装置は、複数の物品カテゴリーを備えているが、図示の都合上、第1物品カテゴリーから第3物品カテゴリーを示している。第1物品カテゴリー〜第3物品カテゴリーのそれぞれは、通信販売、卸、インターネットショッピングなどを通じて注文される様々な物品を、所定ルールに基づいて分類したカテゴリーに相当する。例えば、第1物品カテゴリーは、文房具であり、第2物品カテゴリーは、音楽メディアであり、第3物品カテゴリーは、プリンタ用部材である。
配送準備装置は、ある配送先(注文者)からの注文に応じて、注文された単数または複数の物品を、第1物品カテゴリーから最後の物品カテゴリーまでをシーケンシャルにピックアップして、同一配送先に配送する全ての物品をそろえる。全ての物品が揃うと、配送可能状態となる。
図1では、説明のためにある注文者Xから物品A、物品B、物品C、物品Dが注文されたとの前提で説明する。物品A〜物品Dの全てをそろえることで、注文者Xへの注文物品である物品A〜物品Dを出荷することが可能となる。ここで、物品A、物品Dは、第1物品カテゴリーに含まれる。物品Bは、第2物品カテゴリーに含まれる。物品Cは、第3物品カテゴリーに含まれる。
第1物品カテゴリー〜第3物品カテゴリーのそれぞれは、物品の保管やカートの移動や待機のための物理的な領域を必要とする。このため、例えば大型倉庫において、第1物品カテゴリー〜第3物品カテゴリーが構成される。
配送準備装置では、例えばカートが物品カテゴリーをシーケンシャルに移動しながら、注文者Xにより注文された物品A〜Dをピックアップして、配送可能状態が作られる。まず、第1物品カテゴリーにおいて、物品A、物品Dがピックアップされてカートに入れられる。物品A、物品Bを載せたカートは、第1物品カテゴリーの領域における第1待機場所で待機される。第2物品カテゴリーでの作業が可能となるまでの待ち時間を、第1待機場所で待つためである。
カートは、第2物品カテゴリーでの物品ピックアップが可能となると、第1待機場所から第2物品カテゴリーの領域に移動される。このカートの移動は、人力でも自動でもよい。第2物品カテゴリーにおいて物品Bがピックアップされてカートに追加される。物品A,物品B、物品Dを載せたカートは、第2待機場所で待機する。
第3物品カテゴリーでの物品のピックアップが可能となると、カートは、第2待機場所から第3物品カテゴリーの領域に移動する。第3物品カテゴリーにおいて物品Cがピックアップされてカートに追加される。これらの結果、カートには、注文者Xの注文した全ての物品である物品A〜物品Dが揃ったことになる。
この状態になると、カートに載せられた物品は、配送可能状態となる。必要に応じて梱包されて注文者Xに出荷される。
シーケンシャル方式は、このように物品カテゴリーを順々にカートが移動しながら同一配送先への物品をピックアップしていく。このため、物品カテゴリーの全てを移動する場合もあり、移動に時間が掛かる。加えて、物品カテゴリーを越える移動においては、移動先の混雑状況によって待機場所での長時間の待機が必要となることもある。これらの結果、配送可能状態を作り上げるのに非常に時間が掛かってしまう。注文者が多くなったり、物品数が多くなったりする場合には、不適な配送準備装置である。
また、待機場所において注文者の数に応じた多数のカートが待機する場面が多くなる。更には、待機状態において、カートから物品がおちたり、別のカートに紛れ込んだりするなどのミスが発生して、注文者へ正確な出荷ができない問題などにも繋がりうる。
(参考技術2:パラレル方式)
図2は、参考術としてのパラレル方式の配送準備装置の模式図である。図1のシーケンシャル方式と同じく、物品を所定ルールで分類した複数の物品カテゴリーを備えている。図2では図示の都合上、第1物品カテゴリー〜第3物品カテゴリーを示している。ここでも図1の場合と同じく、注文者Xが、物品A〜物品Dを注文した場合を前提に説明する。
パラレル方式では、第1物品カテゴリー、第2物品カテゴリー、第3物品カテゴリーがパラレルに設置される。注文者Xが注文した物品A〜物品Dは、パラレルに設置された物品カテゴリーからピックアップされる。第1物品カテゴリーからは物品A、物品Dがカートにピックアップされ、第2物品カテゴリーからは物品Bがカートにピックアップされ、第3物品カテゴリーからは物品Cがカートにピックアップされる。
それぞれの物品カテゴリーからのカートがパラレルに集合場所に到達する。集合場所は、複数のレーン(レーンA〜レーンDを示している)を備えている。レーンA〜レーンDのそれぞれは、例えば配送先によって分類されている。3つのカートで運搬された物品A〜物品Dは、注文者Xの配送先に対応するレーン(図2ではレーンB)に置かれる。このとき、他の注文者の物品も集合場所に到達するので、レーンBにおいて物品A〜物品Dが揃って並ぶとは限らない。図2では、物品A〜Dが、レーンBにおいて離れて置かれた状態である。
レーンBから物品A〜Dが取り出されて、配送可能状態となる。
ここで、パラレル方式の場合には、シーケンシャル方式と異なり、カートによる物品カテゴリーからの取り出しは短縮できる。しかしながら、集合場所においてレーンが満杯状態であるなどにより、ピックアップされた物品がレーンに乗せられないままで待機させられて時間が掛かることもある。あるいは、あるレーンが満杯で、同一配送先の物品が異なるレーンに置かれてしまい、配送ミスが生じることもある。
(全体概要)
実施の形態1における配送準備装置の全体概要を説明する。図3は、本発明の実施の形態1における配送準備装置の模式図である。配送準備装置1は、複数の物品カテゴリーが設けられる倉庫などに設置される。複数の物品カテゴリーは、配送準備装置1の前段階に用意されており、物品カテゴリーの意味合いはシーケンシャル方式やパラレル方式と同様である。
配送準備装置1は、入庫部2、読み取り部3、巡回ライン4、待機レーン5、送出レーン6、出庫部8、戻しレーン9、分岐部7、制御部10を備える。全体構造としては、入庫部2から読み取り部3を経て巡回ライン4が繋がっており、巡回ライン4の終端付近で、これと交差する待機レーン5が巡回ライン4に接続している。待機レーン5の先端に、送出レーン6が接続している。送出レーン6は、待機レーン5と交差する方向に物品を移動可能であり、その移動先に分岐部7が設けられる。分岐部7の一方は、出庫部8に分岐しており、他方は、戻しレーン9に分岐している。すなわち、分岐部7を基点に出庫部8と戻しレーン9が枝分かれしている。
制御部10は、待機レーン5が待機させる物品の少なくとも一部を排出する排出動作、送出レーン6を送出されて分岐部7に到達した物品を配送可能状態と判断する可能判断動作および送出レーン6を送出されて分岐部7に到達した物品を配送不能状態と判断する不能判断動作の少なくとも一部を行う。加えて、戻しレーン9と入庫部2から送られてくる物品を制御して巡回ライン4に送り出す機能を有する。
このため、制御部10は、配送準備装置1の各要素への指示信号を出力できる位置に設けられれば良い。図3などにおいては、概念的な位置に、制御部10が設けられている状態が示されている。実際の配送準備装置1においては、例えば入庫部2や分岐部7に、制御部10が備えられても良いし、巡回ライン4の一部に、制御部10が備えられても良い。これは、図3以外の図を用いて説明する場合も同様である。図3などにおいては、制御部10が各要素への指示信号を出力できるので、制御部10から複数方向に矢印が示されている。これらの矢印は、制御部10が各要素に指示信号を出力する状態を示している。
また、読み取り部3は、入庫部2と戻しレーン9の合流部の後に設けられて、入庫する物品の情報を読み取ればよい。また図3に示されるように、読み取り部3は、分岐部7にも設けられてもよい。分岐部7を通過する物品の情報を、分岐部7に設けられた読み取り部3が読み取ることができるからである。
図3以外の図を用いて説明する場合も同様である。なお、入庫部2には、新たに入庫する物品と、戻しレーン9を経て入庫する物品の両方がありえる。
戻しレーン9は読み取り部3を経て、その移動先が巡回ライン4に接続している。このような構造によって、配送準備装置1は、入庫部2から待機レーン5までの接続経路、待機レーン5から分岐部7までの接続経路、分岐部7から戻しレーン9を経た巡回ライン4までの接続経路が形成される。図3に示されるように、全体として周回する物品の移動経路が形成されることになる。
配送準備装置1は、シーケンシャル方式やパラレル方式と異なり、入庫部2に入庫した注文者の物品が、巡回による移動を経ながら、最終的に注文者である同一配送先への注文物品の全てを揃えることができる。この巡回の期間においては人力を必要とせず、巡回と待機との組み合わせのみで、同一配送先への物品の全てを揃えることができる。このように、配送準備装置1は、上述の構造によって、シーケンシャル方式やパラレル方式のように、途中での多大な待ち時間や物品をそろえる際のミスが防止できる。
入庫部2には、複数の異なる物品カテゴリーの少なくとも一部から取り出された複数の物品が入庫する。ここで、入庫部2には、ある注文者Xによる注文の物品(ここでも物品A〜物品Dを注文者Xの注文した物品として定義する)およびそれ以外の注文者からの物品がランダムに入庫する。入庫部2は、そのまま巡回ライン4に繋がっているので、入庫部2に入庫した物品は、そのまま巡回ライン4に流入する。
読み取り部3は、入庫部2に入庫した物品の情報を読み取る。物品には、バーコード、QRコード(登録商標)、暗号コード、POSコード、RF−IDなどの種々の情報記憶媒体が取り付けられており、読み取り部3は、これらの情報記憶媒体から情報を読み取る。
情報は、当該物品の配送先、あて名、所定注文範囲で同一配送先への物品の個数および所定注文範囲で同一配送先への最終物品であることの指示の少なくとも一つを含んでいる。読み取り部3は、これらの情報を読み出すことで、入庫部2に入庫した物品の配送先やあて名などを識別できる。言い換えれば、入庫部2や分岐部7を通じて巡回ライン4に流入した物品の配送先やあて名などを識別できる。
物品のそれぞれには、注文した同一配送先の指示情報も付与されている。同一配送先の全物品の内、最後に入庫部2に入庫する物品には、最終物品である情報も付されている。この情報により、読み取り部3および制御部10は、入庫部2に入庫する単数もしくは複数の物品において、同一配送先への物品の最後を識別できる。
読み取り部3は、読み出した情報を、制御部10に出力する、制御部10は、配送準備装置1の種々の要素における動作を制御する。例えば、制御部10は、待機レーン5が待機させる物品の少なくとも一部を排出する排出動作、送出レーン6を送出されて分岐部7に到達した物品を配送可能状態と判断する可能判断動作および送出レーン6を送出されて分岐部7に到達した物品を配送不能状態と判断する不能判断動作の少なくとも一つを行う。
ここで、配送可能状態は、所定注文範囲で注文された同一配送先への物品の全てが入庫部2から分岐部7にかけての経路中に到達している状態である。これに対して、配送不能状態は、所定注文範囲で注文された同一配送先への物品の全部が、入庫部2から分岐部7にかけての経路中に到達していない状態である。
このため、制御部10は、同一配送先への物品のいずれか(例えば、ここでは物品A〜Dのいずれか)が、分岐部7に到達した時点で、入庫部2から分岐部7への経路中に、残りの物品の全てが到達していれば、同一配送先への物品A〜Dが配送可能状態であると判断する。あるいは、制御部10は、同一配送先への物品A〜Dの最後の物品が入庫部2に入庫した時点で、待機レーン5などに存在する残りの物品と合わせて、配送可能状態であると判断してもよい。
あるいは、待機レーン5に同一配送先への物品A〜Dのいずれかが待機している状態で、入庫部2から分岐部7への経路中の物品を確認することで、制御部10は、配送可能状態であることを判断してもよい。
なお、配送可能状態以外の場合には、配送不能状態であると、制御部10は、判断する。
なお、所定注文範囲は、同一配送先となる顧客(注文者X)が、同一注文作業とみなされる注文を完了する範囲である。例えば、注文者Xがインターネット販売サイトなどで、単数または複数の物品を購入決済した範囲が、所定注文範囲である(もちろん、他の基準で所定注文範囲を定義してもよい)。配送準備装置1は、この所定注文範囲で注文された注文者Xの注文物品(物品A〜D)の全てをそろえて配送可能状態にする。
巡回ライン4は、入庫部2に接続されており、入庫部2から入庫した物品を巡回させる。巡回ライン4は、矢印Bに従って、物品を移動させる。巡回ラインは、ベルトコンベアなどの物品を移動させることのできる部材で構成されれば良い。
待機レーン5は、巡回ライン4の終端付近において、巡回ライン4の移動方向と交差するように設けられる。複数の待機レーン5は、図3に示されるように、巡回ライン4の移動方向と交差する方向に並んで設けられる。もちろん、並列である必要は無い。図3では、待機レーン5A〜5Dが設けられる。
待機レーン5は、巡回ライン4を巡回してきた物品を、配送先を基準とする所定条件の下で分配して待機させる。例えば、待機レーン5A〜5Dのそれぞれは、配送先を基準とする所定条件で異なる待機レーンとなっている。待機レーン5の位置に到達する物品の配送先などの情報は、読み取り部3で読み取られておりそのまま制御部10が把握している。このため、制御部10の指示により、巡回レーン4を巡回した物品が、所定条件に対応する待機レーン5A〜5Dのいずれかに分配される。
例えば、待機レーン5AはA地域向けの物品を待機させ、待機レーン5Bは、B地域向けの物品を待機させ、待機レーン5Cは、C地域向けの物品を待機させ、待機レーン5Dは、D地域向けの物品を待機させる。また、地域のみでなく他の基準による条件を含んだ所定条件で、待機レーン5A〜5Dに物品が分配されてもよい。制御部10は、このような所定条件で、巡回ライン4を移動してきた物品を複数の待機レーン5A〜5Dのいずれかに分配する。矢印Cは、巡回ライン4から待機レーン5への物品の移動経路である。
待機レーン5は、分配された物品を待機させる。このとき、制御部10によって排出の指示があるまで、待機レーン5は、物品を待機させておく。
制御部10は、同一配送先に配送される物品が揃う可能性が生じると、同一配送先への物品を待機させている待機レーン5に、物品の排出を指示する。排出指示を受けた待機レーン5は、物品を送出レーン6に排出する。矢印Dは、物品の排出方向を示す。
送出レーン6は、矢印Eに沿って物品を移動させる。送出レーン6の移動先には、分岐部7が設けられる。
分岐部7に送出レーン6で移動させられた物品が到達すると、制御部10は、当該物品を、配送可能状態もしくは配送不能状態のいずれかに判断する。すなわち、制御部10は、可能判断動作と不能判断動作を行う。なお、分岐部7に物品が到達したタイミングだけでなく、入庫部2へ物品が入庫したタイミングや待機レーン5に物品が待機させられているタイミングなど、他のタイミングで、制御部10が配送可能状態もしくは配送不能状態の判断を行っても良いことは、上述したとおりである。以降においても同様である。
ここで、配送可能状態は、所定注文範囲で注文された同一配送先への物品の全てが入庫部2から分岐部7への経路中に到達している状態である。配送不能状態は、所定注文範囲で注文された同一配送先への物品の全てが、入庫部2から分岐部7への経路中に到達していない状態である。
制御部10は、送出レーン6から分岐部7に到達した物品が配送可能状態であると判断する場合には、この物品を、出庫部8に送出する。出庫部8には、出庫レーン81が接続されており、この出庫レーン81で矢印Fに沿って物品が移動して出庫部8に到達する。出庫部8に到達した物品は、梱包などが施されて配送先に出荷される。
一方、制御部10は、送出レーン6から分岐部7に到達した物品が配送不能状態であると判断する場合には、この物品を戻しレーン9に送出する。戻しレーン9は、矢印Gに沿って巡回ライン4に配送不能状態の物品を戻す。
ここで、分岐部7に複数の物品が到達した場合には、複数の物品の内同一配送先に対応する物品のみ(単数または複数)を、配送可能状態として出庫部8に送出する。複数の物品の内、同一配送先以外の物品を、配送不能状態として戻しレーン9に送出する。
このようにして、入庫部2にランダムに様々な配送先への物品が入庫しても、待機レーン5での分配と、待機レーン5から送出レーン6への排出と、分岐部7における配送可能状態と配送不能状態の判断に基づく出庫と、配送不能状態の物品を自動的にもとの巡回ライン4に戻して再び待機レーン5に到達させることで、効率的かつ自動で物品を配送可能状態にできる。特に、巡回ライン4での巡回速度に合わせて物品を入庫させることができるので、単位時間当たりでの物品の入庫速度を高速化・一定化させることができる。このため、物品カテゴリーの領域からの物品のピックアップの速度も高速化・一定化することができる。
ここで、入庫部2、巡回レーン4、待機レーン5、送出レーン6、戻しレーン9の少なくとも一つは、ライン部材若しくはコンベア部材で構成される。このため、入庫部2に入庫した複数の物品は、ライン部材もしくはコンベア部材で構成された巡回レーン4、待機レーン5、送出レーン6、戻しレーン9の少なくとも一つの上を移動させられる。
次に、配送準備装置1の動作手順について説明する。
(その1:物品カテゴリーからのピックアップ)
図3の配送準備装置1の前段に複数の物品カテゴリーが備わる。図4は、本発明の実施の形態1における物品カテゴリーの模式図である。図4では、図示の都合上、6つの物品カテゴリー(物品カテゴリー領域と同義である)が示されている。
物品カテゴリーは、所定ルールによって分類された単数または複数の物品をストックする領域である。例えば、かごや棚などであればよい。所定ルールは、物品の種類や大きさなどで定められる。所定注文範囲で注文された同一配送先への単数または複数の物品が、複数の物品カテゴリーの少なくとも一つから取り出される。このとき、図4に示されるようにカートなどで取り出される。ここで、物品カテゴリーからの取り出しは、パラレルかつランダムに行われ、物品カテゴリーのそれぞれから対応するカートによって、物品が取り出される。カートは、入庫部2に到達して、物品を入庫部2に入庫させる。
ここで、ある注文者Xが物品A〜物品Dを所定注文範囲で注文したとする。物品A,物品Dは、第1物品カテゴリーに含まれる。物品Bは、第2物品カテゴリーに含まれる。物品Cは、第3物品カテゴリーに含まれる。このため、注文者Xの注文が成立すると、第1物品カテゴリーからは物品A,Dがピックアップされて搬出される。第2物品カテゴリーからは物品Bがピックアップされて搬出される。第3物品カテゴリーからは、物品Cがピックアップされて搬出される。
しかし、このとき物品A〜Dの全てが同時に入庫部2に到達するとは限らない。物品A〜Dのそれぞれのカートが別々に入庫部2に到達することもありえる。あるいは、他の注文者の物品が物品A〜Dと平行あるいは交錯して入庫部2に到達することもある。
物品カテゴリーから入庫部2への物品の搬送は、注文者によらず一定のサイクルで行われる。入庫部2は、この一定のサイクルで到達するランダムな物品を入庫させる。
(動作その2:入庫部への入庫)
例えば図5に示されるようにあるタイミングで注文者Xの物品A、Dがカートで到達し、それに続いて別の注文者の物品Fが到達する。入庫部2は、これら到達した物品A,D,Fを到達した順序で入庫させる。読み取り部3は、入庫部2において、物品A,Dは注文者Xの注文した物品であることを識別して制御部10に通知する。一方、読み取り部3は、物品Fは別の注文者の物品であることを識別して制御部10に通知する。図5は、本発明の実施の形態1における配送準備装置の動作その2の模式図である。
入庫部2に入庫した物品A,D,Fは、そのまま巡回ライン4を移動させられる。入庫した順に巡回ラインを流れる。
(動作その3:待機レーンへの分配と次の物品の入庫)
巡回ライン4は、物品A、D,Fを巡回させて終端付近まで移動させる。終端付近に到達すると、制御部10は、物品A,D,Fを待機レーン5A〜5Dのいずれかに分配する。待機レーン5A〜5Dのそれぞれは、配送先地域を基準とする所定条件で、物品の分配を受ける。図6は、この物品の分配がなされる状態を示している。図6は、本発明の実施の形態1における配送準備装置の動作その3の模式図である。
ここで、待機レーン5Dはすでに物品Zで満杯になっている。待機レーンAにも1つの物品Zが待機している。注文者Xの配送先地域に対応する待機レーン5は、待機レーン5Aである。このため、制御部10は、巡回ライン4を巡回してきた物品A、物品Dを待機レーン5Aに分配する。
一方、別の注文者の物品である物品Fを、制御部10は、待機レーン5Bに分配する。このように、待機レーン5A〜5Dのそれぞれに巡回ライン4を移動してきた物品が分配される。これらの物品は、待機レーン5で待機する。
この待機レーン5への分配に合わせて、次の物品が入庫部2に到達する。図6では、物品Gが入庫部2から巡回ライン4に送り出される。物品Gは、注文者X以外の注文者による物品である。この物品Gは、巡回ライン4を巡回した上で、制御部10によって待機レーン5Bに分配される。
(動作その4:次の物品の入庫)
次に、次の物品が入庫する。図7は、本発明の実施の形態1における配送準備装置の動作その4を示す模式図である。動作その4では、注文者Xの次の注文物品である物品Bが入庫部2に入庫する。
入庫部2に物品Bが入庫すると、読み取り部3は、物品Bが、物品A,Dと同一配送先への物品であることを識別する。この識別結果は、制御部10に通知される。
入庫部2から入庫した物品Bは、そのまま巡回ライン4を移動する。巡回ライン4を移動して終端付近に物品Bが到達すると、制御部10は、注文者Xの配送先物品であると認識しているので、待機レーン5Aに分配しようとする。しかし、図7に示されるとおり、待機レーン5Aは満杯状態である。このため、制御部10は、次の待機レーン5の候補として待機レーン5Cに、物品Bを分配する。
このようにして、待機レーン5A〜5Dのそれぞれに、注文者Xへの物品A,B、Dとそれ以外の物品とが待機している状態が生じる。
(動作その5:最終物品の入庫)
図8は、本発明の実施の形態1における配送準備装置の動作その5を示す模式図である。
動作その5では、注文者Xへの最終物品が入庫する。但し、最終物品である物品Cのみが入庫部2に入庫するとは限らず、他の配送先への物品Hも入庫部2に入庫することもある。このため、入庫部2には、物品H,物品Bの順序で入庫する。
読み取り部3は、物品Bが同一配送先である注文者Xの最終物品であることを読み出して、制御部10に通知する。このため、既に待機レーン5Aに待機している物品A,Dと、待機レーン5Cに待機している物品Bとに、この物品Cを併せれば、注文者Xの配送先への全物品が揃うことを制御部10は、把握できる。この物品A〜Dが揃えば、制御部10は、出庫部8に出庫することができる。
制御部10は、2つのパターンで出庫処理を行える。
(パターン1:物品Cが待機レーンに到達してから出庫準備)
図9は、本発明の実施の形態1における動作その5のパターン1を説明する模式図である。まず、制御部10は、物品Hと物品Cとを、巡回ライン4を巡回させる。更に制御部10は、巡回した物品Hと物品Cとを、待機レーンに分配する。このとき、物品Cは注文者Xの注文物品であるので、制御部10は、物品H、物品Cを待機レーン5Cに分配する。図9は、この状態を示している。
次に、図10に示されるように、制御部10は、注文者Xへの物品が待機している待機レーン5A、待機レーン5Cの物品を、送出レーン6に排出させる。図10は、本発明の実施の形態1における配送準備装置の動作その5のパターン1を説明する模式図である。
図10に示されるとおり、送出レーン6に排出された物品は、物品B、物品H、物品C、物品Z、物品A、物品Dの順序で送出レーン6を移動する。すなわち、この順序で、物品が分岐部7に到達する。
制御部10は、これら分岐部7に到達した物品の内、物品A〜Dが同一配送先への物品であることを認識している。更には、制御部10は、分岐部7に到達した全物品が、同一配送先への物品である物品A〜Dを含んでいることも認識している。言い換えれば、分岐部7に到達した物品の内、物品H、物品Zは、注文者Xの配送先でもなく、他の配送先に対応する全物品でないことも認識している。
このため、制御部10は、到達したこれらの全物品の内、物品A〜Dを、同一配送先への全物品であるとして配送可能状態と判断する。一方で、制御部10は、物品H、物品Zを配送不能状態と判断する。
(パターン2:物品Cが入庫した段階で出庫準備)
パターン2としては、最終物品である物品Cが入庫部2に入庫した段階で、制御部10は、注文者Xへの物品の出庫準備を開始してもよい。図11は、本発明の実施の形態1における配送準備装置の動作その5のパターン2を示す模式図である。
制御部10は、入庫部2に最終物品である物品Cが入庫したことを認識したところで(読み取り部3が最終物品の物品Cを読み出した場合)、同一配送先への物品が待機している待機レーン5Cと待機レーン5Aの物品を排出させる。このため、送出レーン6には、物品B、物品Z、物品A、物品Dの順序で物品が並ぶことになる。
これと併せて、物品H、物品Cが巡回ライン4を通じて待機レーン5付近まで移動する。
次に、図12に示されるように制御部10は、物品H、物品Cを待機レーンに分配する。図12は、本発明の実施の形態1における配送準備装置の動作その5のパターン2を示す模式図である。このとき、送出レーン6での移動を停止させるか分岐部7での配送可能状態および配送不能状態の判断を停止させている。
制御部10は、物品Cは注文者Xへの物品であることを認識しているので、空となっている配送先対応している待機レーン5Aに分配する。一方、制御部10は、物品Hを待機レーン5Bに分配する。
次に、図13に示されるように、制御部10は、物品Cを待機レーン5Aから送出レーン6に排出する。この排出によって、送出レーンにおいては、物品B、物品Z、物品A、物品D、物品Cの順序で並ぶことになる。この並び順で送出レーン6は、物品を分岐部7に送出する。図13は、本発明の実施の形態1における配送準備装置の動作その5のパターン2での動作を示す模式図である。
パターン1のように、最終物品が待機レーンに到達したところで待機レーン5からの排出を行う場合には、動作ステップが一つ減る。しかし、待機レーン5で待機している物品の状態によっては、送出レーンに同一配送先以外の物品が多くなることもある。一方、パターン2のように、最終物品が入庫部2に入庫したところで待機レーン5からの排出を行う場合には、動作ステップが一つ増える。しかし、送出レーンに同一配送先以外の物品が多くなりにくいこともある。それぞれにメリットがあり、制御部10は、待機レーン5の物品の待機状態などを考慮して、パターン1、2のいずれかを選択すればよい。
(動作その6:分岐部での分岐)
パターン1の場合には、制御部10は、分岐部において、物品A〜Dを配送可能状態と判断し、物品H、物品Zを配送不能状態として判断する。この結果、図14に示されるように、制御部10は、物品A〜Dを出庫部8に送出する。逆に、制御部10は、物品H、Zを戻しレーン9に送出する。戻しレーン9に戻された物品H、物品Zは、再び巡回レーン4を巡回して待機レーン5に向かう。
図14は、本発明の実施の形態1における配送準備装置の動作その6を示す模式図である。図14に示されるように、同一配送先への物品A〜Dは、配送可能状態として出庫部8に進む。一方、同一配送先ではない物品H、Zは、配送不能状態として戻しレーン9から巡回ライン4に戻っていく。物品H、物品Zについては、言い換えれば、分岐部7に到達した同一配送先物品(物品H、物品Zのそれぞれは、いずれも同一配送先への物品の一部である)が、最終物品を含んでいない場合には、配送不能状態として戻しレーン9に戻される。
戻しレーン9から巡回ライン4に戻った物品H、Zは、入庫部2の後段の読み取り部3で情報を読み取られて、再び待機レーン5に分配される。なお、分岐部7から戻しレーン9に戻される物品も、分岐部7に設けられる読み取り部3によって、その情報が読み取られる。
一方、パターン2の場合には、分岐部7には、物品B,物品Z、物品A、物品D、物品Cの順序で到達する。この場合も制御部10は、物品A〜Dを同一配送先への物品として配送可能状態と判断する。制御部10は、物品Zを配送不能状態と判断する。
この判断の結果、図15に示されるように、制御部10は、物品A〜Dを出庫部8に送出し、物品Zを戻しレーン9に送出する。図15は、本発明の実施の形態1における配送準備装置の動作その6を示す模式図である。
パターン1、2のいずれの場合でも、次々と入庫する物品があっても、同一配送先への物品のみが出庫されて、それ以外の物品は、分岐部7で取り除かれるように戻しレーン9から巡回ライン4へ戻る。このような分岐部7での分岐作業の間も、入庫部2からは次の物品が同様の入庫サイクルで入庫している。入庫した新たな物品は、再び巡回ライン4、待機レーン5を移動する。こうして、物品の入庫サイクルを損なうことなく、同一配送先へ揃った物品から順々に出庫部8に出庫されていく。
なお、ここでは、同一配送先(注文者X)への物品A〜Dの全てが分岐部7に到達してから、分岐部7から出庫部8に出庫される状態を説明している。このように、分岐部7に同一配送先への全物品が揃うタイミングで初めて分岐部7から出庫部8へ全物品がまとめて出庫されてもよい。
これとは異なり、入庫部2から分岐部7の経路上に同一配送先への全物品A〜Dが到達している場合には、制御部10は、配送可能状態であると判断する。この状況で、待機レーン5の混雑具合などによっては、制御部10は、物品A〜Dの一部のみしか待機レーン5にいない状態であっても、まずこの一部のみの物品を待機レーン5から分岐部7へ送り出す。このとき、分岐部7には、物品A〜Dの一部のみが到達している。この状態で、制御部10は、分岐部7に到達している物品A〜Dの一部を出庫部8に出庫する。
更に、入庫部2に入庫済みの物品A〜Dの残りの物品は、待機レーン5に到達してから分岐部7に遅れて到達する。遅れて到達した残りの物品も、配送可能状態である物品の一部であるので、制御部10は、分岐部7から出庫部8に出庫させる。
このようにして、制御部10は、入庫部2から分岐部7までの経路に、同一配送先への全物品A〜Dが到達していれば配送可能状態であると判断する。この結果、配送可能状態である物品A〜Dを、まとめて分岐部7から出庫部8に出庫してもよいし、分割して出庫してもよい。いずれの場合でも、出庫部8に物品A〜Dが揃うので、同一配送先への全物品がまとまった状態で配送されるようになる。
このように、分岐部7に全物品が揃わない場合でも、入庫部2から分岐部7の経路に同一配送先への全物品である物品A〜Dが到達している場合には、配送可能状態である。この配送可能状態であれば、分岐部7に、同時に物品A〜Dが到達したところで出庫部8に出庫されてもよい。あるいは、分岐部7に、別々に物品A〜Dが到達しても、到達する都度に、出庫部8に出庫されてもよい。後者の場合には、配送可能状態で同一配送先への全物品の一部のみが分岐部7に到達する場合には、一部のみの物品でも、出庫部8に出庫される。出庫部8には、全物品A〜Dが別々に到達するが、その状態で実際の配送に回されればよい。
この後者の場合には、一部のみの物品は、分岐部7から戻しレーン9に戻されなくてもよい。既に、入庫部2から分岐部7への経路中に全物品が到達しているのであるから、再び戻しレーン9から入庫部2へ再入庫させる手間を削減できるからである。
動作6が完了すると、他の物品について動作1〜動作6が行われる。特に、この場合、注文者Xへの物品が出庫状態となる作業をしながら、別の配送先への物品が揃うのがパイプライン処理のように行われる。例えば図15の次の動作ステップでは、別の配送先への物品が出庫部8へ出庫されることもある(例えば、物品F,Gで出庫可能など)。すなわち、配送準備装置1の中では、シーケンシャル処理でもなく、同一配送先への物品の出庫状態は、次々と作られる。
なおここで説明した動作は一例であり、注文者Xの注文した物品A〜Dおよび他の物品も含めて、入庫部2への入庫は、様々でありうる。ただどのような入庫となっても、入庫部2に入庫する物品の入庫サイクルに大きな変化を生じさせる必要がない。入庫サイクルが一定であって、出庫サイクルが一定でなくても、巡回ライン4、待機レーン5および戻しレーン9によって、このサイクルの不一致が吸収されるからである。
また、待機レーン5での同一配送先への物品の待機状態が様々でも、分岐部7で不要な物品を除きつつ出庫部8に送出されることで、入庫部2に同一配送先への全物品が入庫しさえすれば、分岐部7での分岐によって、同一配送先への全物品が出庫される。このとき、分岐部7に到達する他の配送先への物品は、戻しレーン9で再び巡回ライン4で巡回するので、問題は無い。戻しレーン9に戻された他の配送先への物品は、改めてこの配送先への残りの物品が揃えば出庫部8へ送出されて配送状態となる。
以上のように、実施の形態1における配送準備装置1は、入庫部2への物品の入庫サイクルを大きく変動させること無く、同一配送先への物品を揃えることを、巡回ライン4から分岐部7(戻しレーン9)で実現する。特に、待機レーン5と戻しレーン9によって、同一配送先への物品を揃える時間差の発生を吸収している。特に、送出レーン6には、同一配送先以外の物品も送出されるが、分岐部7で分離されることで、待機レーン5の一つに同一配送先への物品のみが待機していなくても問題なく送出レーン6を通じて配送可能状態が作られる。
また、入庫部2に入庫した後は、全自動で行われるので、人力の省力化と人為ミスを防止できる。
(実施の形態2)
次に実施の形態2について説明する。
(出庫)
出庫部8には、配送可能状態と判断された同一配送先への全物品が到達する。出庫部8から出庫された同一配送先への物品は、図16に示されるように梱包されて配送される。図16は、本発明の実施の形態2における配送準備装置の模式図である。
梱包されて配送されることで、所定注文範囲で注文された同一配送先への物品が、注文者に届くようになる。
(待機レーンの使い方)
複数の待機レーン5は、実施の形態1で説明したように配送先を基準とする所定ルールで、物品が分配される。
このため、本来的には同一の待機レーン5に同一配送先への物品が分配されることが好ましい。しかしながら、実施の形態1で説明したように、入庫部2に同一配送先への物品が連続して入庫するわけではない。また、入庫部2に別々の配送先への物品が入庫するときでも、待機レーン5の数と収容能力が非常に大きければ同一配送先への物品が同一の待機レーン5に分配されやすい。しかし、待機レーン5の数と収容能力を無限に大きくすることは、配送準備装置1の大きさを大きくしすぎてしまう。
実施の形態1で説明したように、同一配送先への物品の一部を待機させている待機レーン5が満杯の場合には、別の待機レーン5に、同一配送先への次の物品が分配されればよい。あるいは、同一配送先への物品の後方に多くの他の配送先への物品が、同一待機レーンに待機している場合には、別の待機レーン5に同一配送先への残りの物品が分配されてもよい。
この分配に従っても、図14、図15で説明した通り、同一配送先とそれ以外の物品が混在している場合でも、分岐部7で、同一配送先への物品のみが配送可能状態として出庫される。
このように、待機レーン5の省力化も実現できる。
なお、待機レーン5の数や収容能力は、入庫部2への入庫サイクルに基づいて定められれば良い。すなわち、同一配送先への物品が揃って配送可能状態となるまでの所要時間への依存度は小さくて済む。この点でも、従来のシーケンシャル方式やパラレル方式と異なり、配送準備装置1の省スペース化と入庫サイクルの向上の両立が実現できる。
また、待機レーン5への分配の所定ルールは、配送先地域以外にも、他の基準が用いられてもよい。
(待機レーンの満杯時)
また、待機レーン5が満杯状態となっている場合には、待機レーン5に待機している物品を一旦送出レーン6に排出させてもよい。この送出レーン6に排出された物品が同一配送先への全物品を含んでいれば、分岐部7で出庫部8に向かうので、配送準備装置1全体に存在する物品数が、待機レーン5の許容数以下となる。
また、出庫部8に出庫される物品が無い場合でも、戻しレーン9および巡回ライン4に戻されることになる。このため、待機レーン5が満杯となった後で入庫部2に入庫が続いても、待機レーン5の満杯状態を一時的に解消しつつ、配送可能状態の物品が揃うことを待つことができる。すなわち、入庫部2への物品の入庫サイクルを大きく低減させなくて済む。
なお、実施の形態1〜2で説明された配送準備装置は、本発明の趣旨を説明する一例であり、本発明の趣旨を逸脱しない範囲での変形や改造を含む。
1 配送準備装置
2 入庫部
3 読み取り部
4 巡回ライン
5 待機レーン
6 送出レーン
7 分岐部
8 出庫部
9 戻しレーン
10 制御部

Claims (16)

  1. 複数の異なる物品カテゴリーの少なくとも一部から取り出された複数の物品が入庫する入庫部と、
    前記入庫部に入庫した前記複数の物品の情報を読み取る読み取り部と、
    前記複数の物品を巡回させる巡回ラインと、
    前記巡回ラインに接続され、巡回した前記複数の物品を、配送先地域を基準とする所定ルールで分配して待機させる複数の待機レーンと、
    前記複数の待機レーンの少なくとも一つから、前記待機レーンが待機させている物品の少なくとも一部の排出を受けて送出する送出レーンと、
    前記送出レーンを送出された複数の物品の内、配送可能状態の物品を出庫する出庫部と、
    前記送出レーンを送出された複数の物品の内、配送不能状態の物品を前記巡回レーンに戻す戻しレーンと、
    前記送出レーンに接続され、前記出庫部と前記戻しレーンとの分岐を行う分岐部と、
    前記待機レーンが待機させる物品の少なくとも一部を排出する排出動作、前記送出レーンを送出されて前記分岐部に到達した物品を前記配送可能状態と判断する可能判断動作および前記送出レーンを送出されて前記分岐部に到達した物品を前記配送不能状態と判断する不能判断動作の少なくとも一部を行う制御部と、を備え、
    前記配送可能状態は、所定注文範囲で注文された同一配送先への物品の全てが、前記入庫部から前記分岐部にかけての経路中に到達している状態であり、
    前記配送不能状態は、所定注文範囲で注文された同一配送先への物品の全部が前記入庫部から前記分岐部にかけての経路中にに到達していない状態である、同一配送先への物品の配送準備装置。
  2. 前記情報は、配送先、あて名、前記所定注文範囲で同一配送先への物品の個数および前記所定注文範囲で同一配送先への最終物品であることの指示の少なくとも一つを含む、請求項1記載の同一配送先への物品の配送準備装置。
  3. 前記入庫部、前記巡回レーン、前記待機レーン、前記送出レーンおよび前記戻しレーンの少なくとも一つは、ライン部材もしくはコンベア部材で構成される、請求項1または2記載の同一配送先への物品の配送準備装置。
  4. 前記複数の物品は、前記ライン部材もしくは前記コンベア部材で構成された前記入庫部、前記巡回レーン、前記待機レーン、前記送出レーンおよび前記戻しレーンの少なくとも一つの上を移動させられる、請求項3記載の同一配送先への物品の配送準備装置。
  5. 前記複数の物品カテゴリーのそれぞれは、所定ルールによって分類された単数または複数の物品をストックし、
    前記所定注文範囲で注文された同一配送先への単数または複数の物品が、前記複数の物品カテゴリーのすくなくとも一つから取り出されて、前記入庫部に入庫される、請求項1から4のいずれか記載の同一配送先への物品の配送準備装置。
  6. 前記所定注文範囲は、同一配送先となる顧客が、同一注文作業とみなされる注文を完了する範囲であり、前記制御部は、注文を完了した範囲での全物品が前記入庫部から前記分岐部への経路に到達している場合には、前記配送可能状態と判断する、請求項1から5のいずれか記載の同一配送先への物品の配送準備装置。
  7. 前記全物品のそれぞれには、注文した同一配送先の指示情報が付与され、前記全物品の内、最後に前記入庫部に入庫する物品は、前記最終物品である情報を有する、請求項6記載の同一配送先への物品の配送準備装置。
  8. 前記読み取り部が、前記最終物品を読み出す場合に、前記最終物品が入庫した段階で、前記制御部は、前記複数の待機レーンの内、前記同一配送先の物品を待機させている前記待機レーン(以下、「同一配送先物品待機レーン」という)から、前記同一配送先の物品を前記送出レーンに排出する、請求項7記載の同一配送先への物品の配送準備装置。
  9. 前記読み取り部が、前記最終物品を読み出す場合に、前記最終物品が前記待機レーンに分配された段階で、前記制御部は、前記複数の待機レーンの内、前記同一配送先の物品を待機させている前記待機レーン(以下、「同一配送先物品待機レーン」という)から、前記同一配送先の物品を前記送出レーンに排出する、請求項7記載の同一配送先への物品の配送準備装置。
  10. 前記同一配送先物品待機レーンが前記同一配送先の物品の前もしくは間に別配送先の物品を待機させている場合には、前記同一配送先物品待機レーンは、前記同一配送先の物品と併せて前記別配送先の物品を、前記送出レーンに排出する、請求項8または9記載の同一配送先への物品の配送準備装置。
  11. 前記送出レーンに排出された前記別配送先の物品は、前記分岐部において前記配送不能状態の物品と判断されて、前記配送可能状態の物品と別に前記戻しレーンに送出される、請求項10記載の同一配送先への物品の配送準備装置。
  12. 前記制御部は、前記分岐部に到達した同一配送先物品が、前記最終物品を含んでいない場合には、前記同一配送先物品を、前記戻しレーンに送出する、請求項10記載の同一配送先への物品の配送準備装置。
  13. 前記制御部は、前記同一配送先物品待機レーンから排出された前記同一配送先物品と前記最終物品が前記分岐部に到達すると、これら全物品を前記出庫部に送出する、請求項8から11のいずれか記載の同一配送先への物品の配送準備装置。
  14. 前記出庫部から出庫された前記同一配送先への物品は、梱包されて前記配送先へ配送される、請求項1から13のいずれか記載の同一配送先への物品の配送準備装置。
  15. 前記戻しレーンに送出された前記配送不能状態と判断された商品は、前記巡回レーンを巡回して、前記待機レーンに分配される、請求項1から14のいずれか記載の同一配送先への物品の配送準備装置。
  16. 前記制御部は、前記巡回レーンを巡回する複数の物品の内、前記同一配送先の物品を、前記複数の待機レーンの内、同一待機レーンに分配し、
    前記同一待機レーンが、前記同一配送先の物品の一部(以下、「先行物品」という)を待機させていると共に前記同一配送先の別物品が巡回レーンで巡回される場合であって、
    (1)前記同一待機レーンが、別物品を収容不能のとき、
    (2)前記同一待機レーンが、前記先行物品の後方に所定数以上の別配送先物品を収容しているとき、
    のいずれかの場合には、前記制御部は、前記同一待機レーンと別の前記待機レーンに、前記別物品を分配する、請求項1から15のいずれか記載の同一配送先への物品の配送準備装置。
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