JP6272487B2 - 荷電粒子線装置、シミュレーション方法およびシミュレーション装置 - Google Patents

荷電粒子線装置、シミュレーション方法およびシミュレーション装置 Download PDF

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Description

本発明は荷電粒子線装置、シミュレーション方法およびシミュレーション装置に関する。
本技術分野の背景技術として、特許文献1がある。特許文献1には、電子顕微鏡本体1内の電子光学系4の電磁場分布EMを算出し、当該電磁場分布EMにおける試料5からの第1放出電子50及び第1放出電子の衝突によって電子光学系から放出される第2放出電子52の検出値をモンテカルロ法によって算出することが開示されている。また、試料5に対する電子線2の入射位置毎に検出値を求め、その検出値に応じたSEM像を作成し、該SEM像の中から所望の像を選択し指定すると、電子光学系等がシミュレーションした条件に設定されてそのようなSEM像が実観察できる、と記載されている。
本技術分野の背景技術として、さらに、特許文献2がある。特許文献2には、半導体デバイスの設計データから、荷電粒子ビームを照射する範囲を含む領域の情報を取得し、当該情報に基づいて、前記荷電粒子ビームの照射範囲について画素単位で、試料に荷電粒子ビームを照射したときの前記画素部分にて検出される電子の量を計算し、当該電子数に基づいて求められる輝度情報を配列して、画像を形成する画像形成装置を提案する、と記載されている。
特開2010−129516号公報 特開2010−205864号公報
特許文献1に代表されるように、モンテカルロ法は、電子の散乱をくり返し計算するため、非常に計算時間がかかる。典型的には、一枚の走査画像を得るために数時間から数日を要する。従って、特許文献1に開示されているように、モンテカルロ法を用いて一次電子の異なる照射条件におけるSEM画像を多数シミュレーションしようとすると、最適な照射条件を見積もるために、シミュレーションに要する時間が飛躍的に増大する。この結果、シミュレーションの利便性が失われてしまう。
また、走査電子顕微鏡(SEM)において検出する二次電子は、真の二次電子と、反射電子とに分類される。真の二次電子は、一次電子線が試料内部で非弾性散乱する事によって試料内部の原子を励起することで生成され、表面から放出される電子であって、50eV以下の電子エネルギを有する。反射電子は、一次電子が試料内部で後方散乱し、表面を脱出した電子であり、一次電子とほぼ同じエネルギを持つ。一般的に、走査電子顕微鏡では、主に真の二次電子を検出して走査画像を得ているため、シミュレーションにおいても、真の二次電子のシミュレーション精度が重要である。
しかし、50eV以下の低エネルギ領域では、電子の非弾性平均自由行程が理論値と実験値で差が大きくなり、モンテカルロ法による真の二次電子の計算精度は低くなってしまうという問題も生じる。
一方、モンテカルロ法を用いない走査画像生成のシミュレーション方法としては、特許文献2に開示されているように、二次電子数、エネルギ、及び角度で電子の放出を計算する方法がある。
しかし、特許文献2に開示されている方法では、凹凸のエッジや、異種材料の接合面などの真の二次電子放出数を正確にシミュレーションすることに関する言及はない。また、発生させる二次電子数、エネルギ、及び角度は、文献等で公知となっている値をパラメータとして用いることが記載されており、側壁における二次電子の反射率や一次電子の侵入長は考慮されていない。例えば、走査電子顕微鏡をベースにした計測装置は、試料のエッジで真の二次電子放出数が増加する現象(エッジ効果)を利用して、パターンの寸法を計測する。したがって、試料のエッジにおける真の二次電子放出数を正確にシミュレーションすることが重要である。
本発明の代表的な一例は、試料に照射された荷電粒子に起因する電子の検出数をシミュレーションにより計算し、前記試料のシミュレーション画像を生成する、シミュレーション装置であって、荷電粒子の入射条件と侵入長とを関連づける侵入長情報と、試料の構成を示す試料構成情報と、荷電粒子の入射条件と放出電子数とを関連づける、放出電子数情報とを保持し、所定の入射点での入射条件、前記侵入長情報、前記試料構成情報及び前記放出電子数情報に基づき、前記所定の入射点から放出される電子数を計算するものである。
本発明の一態様は、計算時間を短縮しつつ、異なる構成の領域を含む試料の荷電粒子線による走査画像の形成を、適切にシミュレーションすることができる。
走査電子顕微鏡の構成例を模式的に示す。 シミュレーション画像生成部による、走査画像作成のシミュレーションのフローチャートを示す。 侵入領域を模式的に示している。 異なる構成を有する領域を含む侵入領域の一例を示している。 図4Aの断面図である。 異なる構成を有する領域を含む侵入領域の一例を示している。 図5Aの断面図である。 二次電子角度分布情報に含まれる一部の情報の例を示す。 異なる入射角度における、二次電子放出角度θ_SEと二次電子放出数Yの関係を模式的に示すグラフを示している。 二次電子エネルギ分布情報に含まれる一部の情報の例を示す。 異なる入射角度における、二次電子エネルギE_SEと二次電子放出数Yの関係を模式的に示すグラフを示している。 反射率情報に含まれる情報の一部を示している。 二次電子が壁の入射点に入射する例を示している。 照射条件最適化のフローチャートを示している。 コントラストを解析する2つの解析点の例を示している。 指標値ICと、一次電子エネルギE_iとの関係例を示している。 走査画像における明度が急峻に変化する一次電子照射条件を決定するフローチャートを示している。 傾きGと、入射エネルギE_iとの関係例を示している。 侵入長情報、二次電子角度分布情報及び二次電子エネルギ分布情報の較正方法のフローチャートを示している。 情報校正を説明するための、領域構成例及び検出される二次電子数のラインプロファイルの変化を示している。 ΔSA及びΔSBのグラフを示している。 ΔISA及びΔISBのグラフを示している。
以下、添付図面を参照して本発明の実施形態を説明する。本実施形態は本発明を実現するための一例に過ぎず、本発明の技術的範囲を限定するものではないことに注意すべきである。各図において共通の構成については同一の参照符号が付されている。
本実施形態は、荷電粒子線装置のシミュレーションに関する。走査電子顕微鏡(SEM)のような荷電粒子線装置の観察対象は、半導体デバイスから高機能材料および生体試料まで広範に渡っている。例えば半導体の分野では、製造ラインにおいて工程の途中でウェハ上に形成された回路パターンの寸法を計測するために走査電子顕微鏡をベースにした計測装置(以下、SEM式測長装置)が広く普及している。SEM式測長装置は、半導体デバイスの歩留まりの向上に対して重要な役割を担っている。
走査電子顕微鏡は、一次電子線で試料を走査し、一次電子線の照射に起因して発生する二次電子を検出することで試料の走査画像を得る。一次電子線の照射条件、具体的には入射エネルギや電流量によって得られる走査画像も変化するため、所望の走査画像を得るためには一次電子線の照射条件を最適化する必要がある。
しかし、一次電子線を試料に照射すると試料にダメージが加わるため、試料に一次電子線を照射せずに照射条件を最適化できることが望ましい。そのためには、試料で発生する二次電子の放出数を正確にシミュレーションする事が必要となる。ここで、二次電子は、真の二次電子と反射電子とを含む。
試料から放出される二次電子数をシミュレーションする方法としては、モンテカルロ法を用いた計算方法が一般的に知られている。この方法は、試料に入射した一次電子線によって発生する二次電子を、散乱確率、平均自由行程および乱数を用いて再現し、繰り返し計算を行うことで二次電子の放出数、エネルギ、放出角度を求める。
しかし、現状のモンテカルロ法のモデルは、50eV以下の低エネルギ電子である真の二次電子の反射率を正確にシミュレーションすることは困難である。低エネルギ領域では、電子の非弾性平均自由行程が理論値と実験値で差が大きくなり、計算精度が低くなる。また、モテンテカルロ法によるシミュレーションは、一枚の走査画像を得るために多くの時間を要する。
また、表面に凹凸(立体形状)を有する試料や、複数の異種材料からなる試料が存在する。そのような試料において、凹凸のエッジや、異種材料の接合面などの二次電子放出数を正確にシミュレーションすることが要求される。
さらに、立体形状を有する試料のシミュレーションを行う際は、溝や穴の底で放出された二次電子が側壁に再入射することがある。二次電子の一部は試料表面において反射され、一部は吸収される。したがって、二次電子の側壁における反射率を正確に求めることが計算精度向上には必要である。
本実施形態の荷電粒子線装置は、荷電粒子の入射条件と侵入長とを関連付ける侵入長情報、試料構成情報、及び荷電粒子の入射条件と放出電子数とを関連づける放出電子数情報を保持している。
荷電粒子線装置は、走査画像生成のシミュレーションにおいて、荷電粒子の入射条件と侵入長情報とに基づき荷電粒子の侵入領域を決定し、当該侵入領域における試料構成を試料構成情報に基づき特定する。荷電粒子線装置は、荷電粒子の入射条件、侵入領域における試料構成、及び放出電子数情報に基づき、荷電粒子により放出される電子の電子数を計算する。これにより、異なる構成からなる領域を含む試料における電子放出数を適切に計算できる。
荷電粒子の入射条件は、荷電粒子の照射条件と入射する試料構成とにより決定される。荷電粒子の照射条件は、試料とは独立な条件であって、荷電粒子エネルギ及び照射方向の少なくとも一つを含む。荷電粒子の入射条件は、荷電粒子のエネルギ、入射角度、及び入射点における試料材料の少なくとも一つを含む。試料の構成は、試料の形状及び材料を含む上位語であり、具体的には、荷電粒子線装置は、侵入領域内で試料の表面形状及び/又は材料を特定する。
侵入領域の決定において参照される入射条件の要素と、放出電子数の計算で参照される入射条件の要素は異なっていてよい。例えば、侵入領域の決定で参照される入射条件は、荷電粒子エネルギと試料材料で構成され、電子放出数の計算で参照される入射条件は、荷電粒子エネルギ、入射角度及び試料材料からなっていてもよい。
本実施形態は、モンテカルロ計算のように放出電子の試料内での散乱を逐一計算する必要がないため、試料で発生する電子放出数の高速かつ高精度なシミュレートションを実現できる。侵入領域内の試料構成に基づき電子の放出数を計算するため、凹凸形状のエッジや、異種材料の接合面における電子放出数を高速かつ正確にシミュレーションすることができる。
一例において、放出電子数情報は、入射条件と電子の放出角度分布との関係を示す角度分布情報と、入射条件と放出電子のエネルギ分布との関係を示すエネルギ分布情報を含む。荷電粒子線装置は、入射条件、侵入領域内の試料構成、及び放出電子数情報に基づき、放出電子の放出角度分布及び放出エネルギ分布を決定する。
放出電子数情報は、試料のシミュレーションに必要な情報のみを含んでいてもよい。放出電子数情報は、入射条件と放出数の関係を示し、放出角度分布や放出エネルギ分布を示さなくてもよい。入射条件は、入射エネルギ、入射角度、試料構成の要素のうちの一部を含まなくてもよい。
荷電粒子線装置は、走査画像生成のシミュレーションにおいて、荷電粒子線により発生した電子の試料による反射を考慮する。荷電粒子線装置は、二次電子の入射条件と反射率との関係を示す反射率情報を予め有している。荷電粒子線装置は、電子の放出角度分布、放出エネルギ分布、及び試料構成情報から、試料表面凹凸形状による電子の反射の有無及び反射率を計算する。これにより、表面凹凸を有する試料のより正確なシミュレーション画像を得ることができる。
一例において、荷電粒子線装置は、シミュレーション画像形に基づき、試料の実走査画像形成における照射条件を自動的に決定する。走査画像形成のシミュレーションにより適切な照射条件に設定される。なお、荷電粒子線装置は、侵入領域内の構成に基づく二次電子の放出と二次電子の試料による反射の一方のみを採用してもよい。照射条件は、シミュレーション画像を確認したユーザが、設定してもよい。
荷電粒子線装置の一例として、走査電子顕微鏡(SEM)を説明する。図1は、走査電子顕微鏡10の構成例を模式的に示す。走査電子顕微鏡10は、チャンバ110内において、電子源101から、試料105に対して一次電子線102を照射する。チャンバ110内の試料ステージ108に試料105が配置された後、チャンバ110内は、不図示のポンプによって排気され、真空に維持される。
試料ステージ108は、移動機構109上に固定されている。移動機構109は、試料ステージ108を、ステージ表面の法線方向、面内における任意方向に移動することができる。さらに、移動機構109は、試料ステージ108を回転するほか、一次電子102に対する傾斜角を変更することができる。
電子源101は、一次電子102を生成、出力する。電子源101で生成された一次電子102は、対物レンズ104で絞られ試料105に入射する。偏向器103は、一次電子102の進行方向を制御する。偏向器103は、照射位置を試料105で移動し、試料105を走査する。
検出器107は、一次電子102の試料105への入射に起因して発生する二次電子106を検出する。以下の記載において、特に断らない限り二次電子106はエネルギが50eV以下の真の二次電子とエネルギが50eVを超える反射電子とを含む。
SEM制御部200は、検出器107の検出信号が画像データを生成すると共に、チャンバ110内の構成要素を制御する。一例において、SEM制御部200は、一般的な計算機構成を有する。具体的には、SEM制御部200は、プロセッサ201、メモリ202、表示デバイス203、及びインタフェース(I/F)204、205を含む。
SEM制御部200は、I/F204を介して、チャンバ110内の構成要素との間でデータを送受信し、I/F205を介して、シミュレーション画像生成部260との間でデータを送受信する。
プロセッサ201は、メモリ202に格納されているプログラムに従って動作し、SEM制御部200の機能を実現する。プロセッサ201は、検出器107からの信号から、画像データを生成し、表示デバイス203において走査画像を表示する。
プロセッサ201は、入力デバイス263を介したユーザ入力に応じて、チャンバ110内の各部を制御する。プロセッサ201は、試料ステージ108の移動機構109を制御して、試料105の位置及び姿勢を調節する。プロセッサ201は、電子源101を制御する。プロセッサ201は、電子源101を制御して、一次電子102のエネルギや電流を制御する。
プロセッサ201は、偏向器103を制御して、一次電子102の走査スポット位置を試料105上で移動させる。プロセッサ201は、対物レンズ104を制御して、一次電子102の焦点を合わせる。
上述のように、走査電子顕微鏡10は検出器107によって二次電子106を検出することで、走査画像を形成する。したがって、二次電子放出のシミュレーション精度が、走査画像作成のシミュレーションにおいて最も重要である。
シミュレーション画像生成部160は、走査電子顕微鏡10による走査画像の作成をシミュレートする。一例において、シミュレーション画像生成部160は、一般的な計算機構成を有する。シミュレーション画像生成部160は、1又は複数の計算機を含んでもよい。以下に説明するプログラムにより実現される機能の少なくとも一部は専用回路により実装されてもよい。
図1の例において、シミュレーション画像生成部260は、プロセッサ261、メモリ262、入力デバイス263、及びI/F264を含む。シミュレーション画像生成部260は、I/F264を介して、SEM制御部200との間でデータを送受信する。
ユーザは、入力デバイス163からコマンド及び情報を入力し、走査電子顕微鏡10を操作する。ユーザは、入力デバイス163からシミュレーションに必要な情報を入力し、さらに、シミュレーションの実行を指示する。シミュレーションにより生成されたシミュレーション画像データはSEM制御部200に送信され、表示デバイス203が、シミュレーション画像を表示する。
また、ユーザは、入力デバイス263から、試料105の実際の走査画像生成における一次電子線の照射条件、試料角度等の観測条件情報を入力し、また、走査画像の生成を指示する。
プロセッサ261は、メモリ262に格納されているプログラムに従って動作する。プロセッサ261及びメモリ262は、それぞれ、1又は複数のチップを含む。図1の例において、メモリ262は、シミュレーションプログラム281、情報管理プログラム282及び情報校正プログラム283を格納している。メモリ262は、さらに、試料構成情報271、侵入長情報272、二次電子角度分布情報273、二次電子エネルギ分布情報274、反射率情報275を格納している。
情報管理プログラム282は、メモリ262に格納されている情報を管理する。メモリ262に格納されている情報は、装置製造元において予め格納されていてもよいし、ユーザにより入力されてもよい。ユーザは、メモリ262に格納されている情報を、追加及びび訂正できる。情報管理プログラム282は、入力デバイス263から入力された情報によって、メモリ262に格納されている情報を更新する。情報校正プログラム283は、メモリ262に格納されている情報の校正を実行する。
シミュレーションプログラム281は、一次電子照射条件及び試料構成情報に基づいて、走査画像作成のシミュレーションを実行し、シミュレーション画像データを生成する。シミュレーションプログラム281は、シミュレーション画像データを表示デバイス203に送信し、表示デバイス203がシミュレーション画像を表示する。
例えば、ユーザは、観察試料の構成及び一次電子照射条件を入力デバイス263から入力する。シミュレーションプログラム281は、入力された情報及び予め保持している情報に基づいてシミュレーションを実行する。ユーザは、実際に一次電子102を試料105に照射することなく、観察試料のシミュレーション画像を得る事ができる。
さらに、ユーザは、異なる一次電子照射条件における複数のシミュレーション画像を確認することで、所望のコントラストが得られる一次電子照射条件を、試料105の実際の観察前に推定できる。上述のように、ユーザは、異なる一次電子の照射条件で形成したシミュレーション画像を、表示デバイス203において視認できる。
一例において、ユーザが表示デバイス203において一つのシミュレーション画像を選択すると、シミュレーションプログラム281は、当該シミュレーション画像の生成において参照された一次電子照射条件の情報をSEM制御部200に送信する。SEM制御部200は、電子源101に対して、指定された一次電子照射条件を設定する。
図2は、シミュレーション画像生成部160による、走査画像作成のシミュレーションのフローチャートを示す。以下に説明する試料105の構成、走査電子顕微鏡10の動作、並びに、一次電子102及び二次電子106の振る舞いは、シミュレーション画像生成部160によるシミュレーションによるものである。
ステップS101において、ユーザは、シミュレーション対象である仮想試料105(以下において試料とも呼ぶ)の構成情報、一次電子照射条件、及びシミュレーション領域を、入力デバイス263から入力する。情報管理プログラム282は、入力された試料105の構成情報を、試料構成情報271に格納する。一次電子照射条件、及びシミュレーション領域は、メモリ262内に格納され、シミュレーションプログラム281によって使用される。
試料105の構成情報は、試料105の形状及び材料についての3次元情報を含む。一次電子照射条件は、一次電子102のエネルギ及び試料105の基準面に対する入射角度を含む。シミュレーション領域は、試料105においてシミュレーション画像を形成する領域であり、シミュレーションプログラム281は、シミュレーション領域内の各一次電子照射点(入射点)からの二次電子106を計算する。
ステップS102において、シミュレーションプログラム281は、シミュレーション領域内の一つの一次電子入射点を選択し、当該一次電子入射点に照射した一次電子102の侵入長Rを計算する。入射点及び侵入長Rで定義される領域が侵入領域である。
図3は、侵入領域301を模式的に示している。図3において、一次電子102は、入射点302において試料表面150に入射する。侵入長はR0である。侵入領域301は、入射点302を中心とする半径R0の球内に含まれる試料105の領域である。
シミュレーションプログラム281は、侵入長情報272、一次電子102の照射条件、及び試料構成情報271における試料105の構成情報に基づき、侵入長R0を計算する。侵入長情報272は、例えば、複数の試料材料それぞれと複数入射エネルギ値それぞれとの関係を示す。
侵入長情報272は、実測値を基に構成されてもよいし、例えば、下記式(1)で表されるKanayaの式のような理論式を基に構成されてもよい。侵入長情報272は、理論式そのものでもよい。
Figure 0006272487
式(1)において、Rは侵入長(nm)、E_iは一次電子102の入射エネルギ(keV)、Aは試料105の原子量,ρは試料105の密度(g/cm3)、Zは試料105の試料の原子番号である。
式(1)は、一次電子102の入射条件に対する侵入長を示す。シミュレーションプログラム281は、一次電子照射条件と試料構成情報271から、入射条件を決定する。例えば、シミュレーションプログラム281は、試料構成情報271から、入射点302における試料105の原子量A、入射点302における試料105の密度、入射点302における試料105の原子番号を取得する。シミュレーションプログラム281は、試料構成情報271から取得した情報及び入射エネルギ値からなる入射条件と、侵入長情報272とから、侵入長R0を計算する。これにより、適切かつ容易に侵入長を計算できる。
侵入領域301は球でなくてもよい。例えば、シミュレーションプログラム281は、入射点302における一次電子の入射角度に基づいて侵入領域301を決定してもよい。例えば、侵入長情報272は、入射角度と試料105内への侵入角度と差と、侵入長との関係を示す。シミュレーションプログラム281は、入射点302から各方向への侵入長の計算において、一次電子が通過する領域それぞれの材料及び長さを考慮してもよい。
ステップS103において、シミュレーションプログラム281は、侵入領域301の構成を特定する。シミュレーションプログラム281は、侵入領域301内での構成変化の有無を判定し、さらに、侵入領域301での異なる構成部分それぞれを特定する。具体的には、シミュレーションプログラム281は、試料構成情報271を参照し、侵入領域における、異なる試料形状又は異なる試料材料の領域をそれぞれ特定する。
図4A、4Bは、異なる構成を有する領域を含む侵入領域301の一例を示している。図4Bは、図4Aの断面図である。本例において、侵入領域301は、それぞれ法線方向が異なる表面領域(部分領域)151、152を有する領域を含む。侵入領域301は、形状変化を有する。侵入領域301は同一材料で構成されている。
本例において、入射点302を通る直線において、表面領域151の長さはR1であり、表面領域152の長さはR2である。当該直線は、入射点302を通る直線のうち、R1、R2の比が最も小さい直線である。
一次電子102は表面領域151へ入射し、その入射角度は、θ_iAである。一次電子102が表面領域152へ入射した場合の入射角度は、θ_iBである。一次電子102の試料表面への入射角度は、試料表面の法線と一次電子102の照射方向との間の角度である。
図5A、5Bは、異なる構成を有する領域を含む侵入領域301の一例を示している。図5Bは、図5Aの断面図である。侵入領域301は、材料変化を有する。本例において、侵入領域301は、それぞれ材料が異なる領域(部分領域)401、402を含む。領域401、402は、それぞれ、表面領域(部分領域)155、156を有する。
面領域入射点302を通る仮想線において、表面領域155の長さはR1であり、表面領域156の長さはR2である。入射点302は、表面領域155に含まれる。表面領域155、156は平坦であり、一次電子102の入射角度は同一である。
ステップS104において、シミュレーションプログラム281は、一次電子102の試料105への入射点302から放出される二次電子106を計算する。シミュレーションプログラム281は、二次電子角度分布情報273、二次電子エネルギ分布情報274を参照し、侵入領域301の構成から、二次電子放出を計算する。二次電子角度分布情報273は、二次電子放出数の、二次電子放出角度に対する依存性を示す。二次電子エネルギ分布情報274は、二次電子放出数の、二次電子エネルギに対する依存性を示す。
図6Aは、二次電子角度分布情報273に含まれる一部の情報の例を示す。図6Aは、特定種類の試料材料及び特定の一次電子エネルギE_iにおける、一次電子入射角度θ_i、二次電子放出数Y、及び二次電子放出角度θ_SEの間の関係を示している。図6Bは、異なる入射角度における、二次電子放出角度θ_SEと二次電子放出数Yの関係を模式的に示すグラフである。図6Bのグラフは図6Aのテーブルに対応している。
図6Aにおいて、二次電子放出数Yは、一次電子の単位量に対する放出数を示す。また、法線方向に対する各放出角度における二次電子放出数Yは、入射点302の法線に垂直は平面の面内において、各角度φに対して均等であるとする。例えば、面内放出角度φの10°単位で、放出数が定義される。角度φと二次電子放出数との関係は、二次電子角度分布情報273及び二次電子エネルギ分布情報274において同様である。
例えば、一次電子入射角度が60°の一次電子によって、放出角度20°において放出される二次電子の量は、Y_26である。一次電子入射角度が60°の一次電子によって放出される二次電子の総量は、Y_06からY_n6の総和である。
二次電子角度分布情報273は、図6Aに示すテーブルと同構成のテーブルを、異なる試料材料及び異なる一次電子入射エネルギについて有している。二次電子角度分布情報273は、異なる入射条件における、二次電子の放出角度それぞれの二次電子放出数を示す。入射条件は、試料材料、入射エネルギ、及び入射角度からなる。これにより、複雑な構成の試料のシミュレーションを適切に行うことができる。二次電子角度分布情報273は、少なくとも一部のテーブルに代えて、同様の情報を示す関数を含んでもよい。
図7Aは、二次電子エネルギ分布情報274に含まれる一部の情報の例を示す。図7Aは、特定種類の試料材料及び特定の一次電子エネルギE_iにおける、一次電子入射角度θ_i、二次電子放出数Y、及び二次電子エネルギE_SEの間の関係を示している。図7Bは、異なる入射角度における、二次電子エネルギE_SEと二次電子放出数Yの関係を模式的に示すグラフである。図7Bのグラフは図7Aのテーブルに対応している。
図7Aにおいて、二次電子放出数Yは、一次電子の単位量に対する放出数を示す。例えば、一次電子入射角度が60°の一次電子によって、二次電子エネルギ2eVの二次電子の量は、Y_26である。一次電子入射角度が60°の一次電子によって放出される二次電子の総量は、Y_06からY_n6の総和である。図6A及び図7Aにおいて、二次電子放出数は、それぞれ符号で表わされおり、同一符号の二次電子放出数は、同一数値であることを意味しない。
二次電子エネルギ分布情報274は、図7Aに示すテーブルと同構成のテーブルを、異なる試料材料及び異なる一次電子入射エネルギについて有している。二次電子エネルギ分布情報274は、異なる入射条件における、二次電子のエネルギそれぞれの二次電子放出数を示す。入射条件は、試料材料、入射エネルギ、及び入射角度からなる。これにより、複雑な構成の試料のシミュレーションを適切に行うことができる。二次電子エネルギ分布情報274は、少なくとも一部のテーブルに代えて、同様の情報を示す関数を含んでもよい。
シミュレーションプログラム281による二次電子放出の計算方法を説明する。一次電子102により二次電子106は、一次電子102の入射点302から放出される。まず、図3に示すように、侵入領域301が構成変化を有していない場合、つまり、侵入領域301が同一材料で構成され、かつその表面が平坦である場合を説明する。
シミュレーションプログラム281は、一次電子入射エネルギ及び入射点302における試料材料に対応する情報を、二次電子角度分布情報273から取得する。シミュレーションプログラム281は、取得した情報を参照して、一次電子入射条件における入射角度から、各放出角度における二次電子放出数を決定する。
さらに、シミュレーションプログラム281は、一次電子の入射エネルギ及び入射点302における試料材料に対応する情報を、二次電子エネルギ分布情報274から取得する。シミュレーションプログラム281は、取得した情報を参照して、一次電子入射条件における入射角度から、各エネルギにおける二次電子放出数を決定する。
シミュレーションプログラム281は、各二次電子放出角度における二次電子放出数及び各二次電子エネルギにおける二次電子放出数から、二次電子放出角度と二次電子エネルギの各組における二次電子放出数を決定する。
次に、図4A、4Bに示すように、侵入領域301が試料表面における形状変化を有する場合を説明する。入射点302に入射する一次電子102により生成される二次電子106は、侵入領域301内の構成の影響を受ける。図4Aの例において、二次電子放出数は、入射点302を含む試料表面領域151の領域に加え、試料表面領域152の領域の影響を受ける。
ここで、一次電子102の表面領域151に対する入射角度θ_iA=0°、一次電子102の表面領域151に対する入射角度θ_iB=30°と仮定する。二次電子放出角度θ_SEがkの二次電子の放出数Y_kは、例えば、以下の式(2)で表すことができる。
Figure 0006272487
Y_k0は、二次電子角度分布情報273において、二次電子放出角度θ_SEがkであり、一次電子入射角度θ_iが0°である場合の、二次電子放出数を示す。Y_k3は、二次電子角度分布情報273において、二次電子放出角度θ_SEがkであり、一次電子入射角度θ_iが30°である場合の、二次電子放出数を示す。
シミュレーションプログラム281は、式(2)を使用して、異なる二次電子放出角度それぞれにおける二次電子放出数を計算することができる。シミュレーションプログラム281は、式(2)と同様の式を使用して、異なる二次電子エネルギそれぞれにおける二次電子放出数を計算することができる。
シミュレーションプログラム281は、二次電子角度分布情報273及び侵入領域301の構成情報から、式(2)に従って、各二次電子放出角度における二次電子の放出数を計算する。さらに、シミュレーションプログラム281は、二次電子エネルギ分布情報274及び侵入領域301の構成情報から、式(2)と同様の式に従って、各二次電子エネルギの二次電子の放出数を計算する。
シミュレーションプログラム281は、各二次電子放出角度における二次電子放出数及び各二次電子エネルギにおける二次電子放出数から、二次電子放出角度と二次電子エネルギの各組における二次電子放出数を決定する。
さらに、入射点302における法線に垂直面内での二次電子放出数は均等であることから、シミュレーションプログラム281は、二次電子放出方向と二次電子エネルギの各組における二次電子放出数を決定する。二次電子放出方向は、法線に対する角度と法線に垂直な面内での角度により定義される。
シミュレーションプログラム281は、式(2)と異なる計算式に従って、表面領域151、152のサイズの比に基づき二次電子放出角度と二次電子放出数との関係、及び、二次電子エネルギと二次電子放出数との関係を決定してもよい。例えば、シミュレーションプログラム281は、表面領域151、152の面積比を使用してもよい。
次に、図5A、5Bに示すように、侵入領域301が材料変化を有する場合を説明する。図5Aの例において、二次電子放出数は、入射点302を含む領域401に加え、領域402の影響を受ける。図5A、図5Bの例において、一次電子102の領域401、402それぞれへの入射角度θ_iは0°である。二次電子放出角度θ_SEがkの二次電子の放出数Y_kは、例えば、以下の式(3)で表すことができる。
Figure 0006272487
式(3)において、Y_k0_M1は、二次電子角度分布情報273において、試料材料がM1であり、二次電子放出角度θ_SEがkであり、一次電子入射角度θ_iが0°である場合の、二次電子放出数を示す。Y_k0_M2は、二次電子角度分布情報273において、試料材料がM2であり、二次電子放出角度θ_SEがkであり、一次電子入射角度θ_iが0°である場合の、二次電子放出数を示す。
シミュレーションプログラム281は、式(3)を使用して、異なる二次電子放出角度それぞれにおける二次電子放出数を計算することができる。シミュレーションプログラム281は、式(3)と同様の式を使用して、異なる二次電子エネルギそれぞれにおける二次電子放出数を計算することができる。
シミュレーションプログラム281は、侵入領域301に含まれる材料それぞれの情報を、二次電子角度分布情報273及び二次電子エネルギ分布情報274から取得する。
シミュレーションプログラム281は、二次電子角度分布情報273から取得した情報及び侵入領域301の構成情報から、式(3)に従って、各二次電子放出角度における二次電子の放出数を計算する。さらに、シミュレーションプログラム281は、二次電子エネルギ分布情報274から取得した情報及び侵入領域301の構成情報から、式(3)と同様の式に従って、各二次電子エネルギの二次電子の放出数を計算する。
シミュレーションプログラム281は、各二次電子放出角度における二次電子放出数及び各二次電子エネルギにおける二次電子放出数から、二次電子放出角度と二次電子エネルギの各組における二次電子放出数を決定する。さらに、シミュレーションプログラム281は、二次電子放出方向と二次電子エネルギの各組における二次電子放出数を決定する。
シミュレーションプログラム281は、式(3)と異なる計算式に従って、領域401、402のサイズの比に基づき二次電子放出角度と二次電子放出数との関係、及び、二次電子エネルギと二次電子放出数との関係を決定してもよい。例えば、シミュレーションプログラム281は、領域401、402の体積比を使用してもよい、領域401、402の表面領域155、156の面積比を使用してもよい。
侵入領域301の構成に応じて二次電子放出を計算することで、試料の形状や材料が変化する領域の近傍における二次電子放出を高精度にシミュレートすることができる。
侵入領域301が形状又は材料が異なる3以上の領域を有する場合も、シミュレーションプログラム281は、それらのサイズ比に基づいて、二次電子放出を計算できる。例えば、図材料及び形状の双方が異なる複数領域が含まれる場合、例えば、式(3)における各項の放出数Yは、各領域に対する一次電子線の入射角度と材料で決まる。係数は、例えば、当該領域の表面積の比率で表わされる。
図2のフローチャートに戻って、上述のように、ステップS104において、二次電子放出方向と二次電子エネルギの各組の二次電子放出数が決定される。シミュレーションプログラム281は、各組の二次電子数について、ステップS105からS108を実行する。
ステップS105において、シミュレーションプログラム281は、二次電子放出方向と二次電子エネルギの選択した組の特性を有する二次電子が、試料に衝突するか否かを判定する。試料の表面形状は平坦とは限らない。例えば溝や穴の底で発生した二次電子は、側壁に衝突する可能性がある。
シミュレーションプログラム281は、二次電子106の出射点の座標、ステップS104で計算した二次電子106の放出方向、及び試料構成情報271から、二次電子106の試料105への衝突の有無を幾何学的に判定する。
上述のように、二次電子106の出射点は、一次電子1002の入射点302と一致する。また、二次電子の放出方向は、入射点302における法線に対する二次電子放出角度θ_SEと、法線に垂直な面内における放出角度φと、で一意に特定される。
二次電子106が試料105に衝突しない場合(S105:NO)、シミュレーションプログラム281は、二次電子放出方向と二次電子エネルギの当該組の二次電子放出数が、検出器107により検出されると決定し、二次電子放出方向と二次電子エネルギの次の組を選択する。全ての組の演算が終了している場合、シミュレーションプログラム281は、ステップS109に進む。
二次電子106が、試料105へ衝突する場合(S105:YES)、シミュレーションプログラム281は、ステップS106に進む。ステップS106において、シミュレーションプログラム281は、試料105に衝突する二次電子のエネルギE_SEが、予め定められた閾値エネルギE_THより小さいか否かを判定する。閾値E_THは、例えば、50eVであり、ユーザが任意の値に設定してよい。
二次電子のエネルギE_SEが、二次電子のエネルギE_SE以上である場合(S106:NO)、シミュレーションプログラム281はステップS102に戻り、二次電子放出方向と二次電子エネルギの当該組の二次電子について、ステップS102以降のステップを実行する。つまり、シミュレーションプログラム281は、再入射点での二次電子放出数を計算する。
ステップS106において、二次電子のエネルギE_SEが、二次電子のエネルギE_SEより小さい場合(S106:YES)、シミュレーションプログラム281は、二次電子106が反射されると判定して、ステップS107に進む。
ステップS107において、シミュレーションプログラム281は、試料105に衝突した二次電子の反射量を、反射率情報275を使用して計算する。図8Aは、反射率情報275に含まれる情報の一部を示している。反射率情報275は、異なる材料それぞれについて、電子の入射角度θ_i1、電子のエネルギE_SE及び反射率Mの間の関係を示す。反射率情報275は、ユーザが実際に実験で求めた値を格納してもよいし、文献値を格納してもよい。
図8Bは、二次電子106が壁502の入射点503に入射する例を示している。二次電子106の入射角度θ_i1は、入射点503における法線に対する角度で定義されている。入射角度と反射角度とは同一である。
シミュレーションプログラム281は、試料構成情報271と二次電子放出方向から、試料105への入射角度を決定する。シミュレーションプログラム281は、反射率情報275を参照して、決定した入射角度と二次電子エネルギから反射率を決定する。シミュレーションプログラム281は、二次電子放出方向と二次電子エネルギの当該組の二次電子放出数と反射率から、反射される二次電子数を決定する。
ステップS108において、シミュレーションプログラム281は、反射された電子がさらに試料105に衝突するか否かを判定する。判定方法はステップS105と同様である。反射された電子がさらに試料105に衝突する場合(S108:YES)、シミュレーションプログラム281は、ステップS107に戻る。
反射された電子がさらに試料105に衝突しない場合(S108:NO)、シミュレーションプログラム281は、反射された電子数が、検出器107により検出されると決定し、二次電子放出方向と二次電子エネルギの次の組を選択する。全ての組の演算が終了している場合、シミュレーションプログラム281は、ステップS109に進む。
ステップS109において、シミュレーションプログラム281は、シミュレーション領域における全ての照射点(入射点)について、二次電子放出のシミュレーションが完了したか判定する。シミュレーションを実行していない照射点が残っている場合(S109:NO)、シミュレーションプログラム281は、次の照射点を選択してステップS102に戻る。全ての照射点のシミュレーションが完了している場合(S109:YES)、シミュレーションプログラム281は、本フローを終了する。
以上のフローによって、シミュレーション画像生成部260は、試料の各位置から最終的に放出される二次電子放出数を計算することができる。つまり、シミュレーション画像生成部260は、シミュレーション画像を形成することができる。さらに、シミュレーション画像を用いた一次電子の照射条件最適化を短時間で実現できる。
本実施形態は、一次電子の侵入領域、二次電子の放出特性及び反射特性が格納された管理情報を参照することで二次電子放出数を計算するため、モンテカルロ計算と比較して計算時間を大幅に短縮することができる。一次電子の侵入領域を考慮した計算を行うことで、試料形状や材料の変化する領域近傍での高精度シミュレーションを実現できる。
試料構成又はシミュレーションの仕様によっては、シミュレーションプログラム281は、二次電子の試料による反射を計算しなくてもよい。二次電子角度分布情報273及び二次電子エネルギ分布情報274は、単一材料の情報のみを有していてもよいし、入射角度と放出数との関係の情報を示さなくてもよい。
上記例は、放出電子数情報として、二次電子角度分布情報273及び二次電子エネルギ分布情報274を含むが、反射を計算しない場合、放出電子数情報は、入射条件に対する放出電子数のみを示し、角度分布やエネルギ分布を示さなくてもよい。
本実施例は、一次電子の照射条件を自動的に最適化する方法を示す。図9は、照射条件最適化のフローチャートを示す。図9の自動最適化は、コントラストを最大化する照射条件を求める。
ステップS201において、ユーザは、シミュレーション対象である試料105の構成情報、及び複数の一次電子照射条件を、入力デバイス263から入力する。情報管理プログラム282は、入力された試料105の構成情報を、試料構成情報271に格納する。一次電子照射条件は、メモリ262内に格納される。
試料105の構成情報は、試料105の形状及び材料についての3次元情報を含む。一次電子照射条件は、一次電子102のエネルギ及び試料105の基準面に対する入射角度を含む。複数の異なる一次電子照射条件が入力される。
ステップS202において、ユーザは、試料105上において、コントラストを解析する2つの解析点を入力デバイス263から指定する。図10は、指定された2解析点の例を示す。図10において、材料Aからなる領域401上の解析点451と、材料Bからなる領域402上の解析点452とが指定されている。ユーザは、表面形状が異なる解析点を選択してもよい。
ステップS203において、シミュレーションプログラム281は、図2に示されるフローチャートに従って、一次電子照射条件それぞれにおける、解析点451、452への一次電子照射に起因する二次電子の検出数YA、YBを計算する。
次に、ステップS204において、シミュレーションプログラム281は、各一次照射条件における検出数YA及び検出数YBを用いて、各一次電子照射条件におけるコントラストの指標値ICを計算する。指標値ICは、例えば下記式(4)で表わされる。
Figure 0006272487
コントラストの指標値ICは、二次電子検出数YA、YBの差を含んでいればよく、他の式で表わされてもよい。
ステップS205において、シミュレーションプログラム281は、指標値ICが最大となる一次電子照射条件を決定する。図11は、指標値ICと、一次電子エネルギE_iとの関係例を示す。指標値ICが最大となる一次電子の照射エネルギを、E_imaxとする。
最後に、ステップS206において、シミュレーションプログラム281は、SEM制御部200に、一次電子の照射エネルギをEimaxに設定することを指示する。SEM制御部200は、電子源101の照射エネルギをEimaxに設定する。
走査電子顕微鏡による走査画像において、コントラストよりも、試料のエッジや異種材料の界面における明度のより急峻な変化が望まれる場合がある。例えば、SEM式測長装置において、パターンエッジで明度が急峻に変化する走査画像が望ましい。
図12は、走査画像における明度が急峻に変化する一次電子照射条件を決定するフローチャートを示す。ステップS251、S252、S256は、それぞれ、図9のステップS201、S202、S206と同様である。
ステップS253において、シミュレーションプログラム281は、図2に記載のフローを用いて、ステップS202で指定した解析点451、452をつなぐ線上で、二次電子検出数を計算し、解析点451から解析点452までのラインプロファイルを作成する。ラインプロファイルは、解析点451から解析点452までの各点における二次電子検出数を示す。
ステップS254において、シミュレーションプログラム281は、ステップS253で作成したラインプロファイルにおける最大の傾きGを求める。ステップS255において、シミュレーションプログラム281は、傾きGが最大となる一次電子の照射条件を決定する。図13は、傾きGと、一次電子エネルギE_iとの関係例を示す。傾きGが最大となる一次電子の照射エネルギを、E_imaxとする。
本実施例の一次電子照射条件最適化法により、ユーザが実際に試料を観察すること無く、走査電子顕微鏡において適切な一次電子照射条件を設定することができる。
図11及び図13の例は、それぞれ、異なる一次電子エネルギを有する異なる一次電子照射条件のシミュレーションの結果を示す。シミュレーションプログラム281は、一次電子エネルギに代えて又は加えて、異なる一次電子の照射角度を有する複数一次電子照射条件のシミュレーションを実行してもよい。例えば、シミュレーションプログラム281は、決定された照射角度に対応する試料ステージ108の角度を、SEM制御部200に指示する。SEM制御部200は、移動機構109を制御して、試料ステージ角度を指定された最適値に設定する。
本実施例は、走査電子顕微鏡で得られる実際の走査画像を基に、侵入長情報272、二次電子角度分布情報273及び二次電子エネルギ分布情報274に格納されている情報を較正する方法を示す。図14は、侵入長情報272、二次電子角度分布情報273及び二次電子エネルギ分布情報274の較正方法のフローチャートを示す。
ステップS301において、情報校正プログラム283は、特定の一次電子照射条件における、実際の試料の実際の走査画像を取得する。例えば、SEM制御部200は、ユーザ操作に従って、実際の走査画像を作成し、メモリ202に格納する。情報校正プログラム283は、ユーザからの指令に従って、メモリ202から実際の走査画像を取得し、メモリ262に格納する。
次に、ステップS302において、ユーザは、入力デバイス263から、ステップS301における実際の試料の構成情報及び一次電子照射条件を入力する。情報校正プログラム283は、入力された情報を、メモリ262に格納する。
ステップS303において、シミュレーションプログラム281は、ステップS302で入力された試料構成及び一次電子照射条件におけるシミュレーション画像を作成する。情報校正プログラム283又はユーザは、シミュレーションプログラム281に模擬操作画像の生成を指示する。
ステップS304において、情報校正プログラム283は、ステップS301で取得した実際の走査画像と、ステップS303で作成されたシミュレーション画像の差分より、二次電子角度分布情報273及び二次電子エネルギ分布情報274を校正する。
一例を説明する。図15は、以下で説明する領域の構成例及び検出される二次電子数のラインプロファイルの変化を示す。以下では、図15に示すように、材料Aの領域401と材料Bの領域402が平坦に接合されている領域の例を説明する。
図15において、グラフ701は、領域401、402の実際の走査画像における、X方向のラインプロファイルを示す。ラインプロファイルは、ライン上の各点への一次電子の照射に起因する二次電子の検出数を示す。グラフ702は、領域401、402のシミュレーション画像における、X方向のラインプロファイルを示す。グラフ703はグラフ701とグラフ702の差分を示す。
情報校正プログラム283は、領域401と領域402の接合点X0よりも十分遠い、点XA、XBを選択する。一例において、点X0と点XAとの間の距離及び点X0と点XBとの間の距離は、侵入長R以上であり、他の例において、侵入長Rの二倍以上である。点X0からの距離が侵入長R以上あることで、点XA、XBから放出される二次電子のシミュレーションにおける他材料領域の影響を避けることができる。
情報校正プログラム283は、点XAにおける、実際の走査画像とシミュレーション画像の差分ΔSAを算出する。情報校正プログラム283は、点XBにおける、実際の走査画像とシミュレーション画像の差分ΔSBを算出する。
さらに、情報校正プログラム283は、二次電子角度分布情報273及び二次電子エネルギ分布情報274から、領域401の材料Aに関する情報及び領域401の材料Bに関する情報を取得する。
情報校正プログラム283は、材料Aに関する情報において、二次電子放出数のそれぞれに係数BAを乗じて補正する。例えば、情報校正プログラム283は、図6A、図7Aのテーブルにおいて、各Yに係数BAを乗じる。
情報校正プログラム283は、補正した情報による模擬操作画像と実際の走査画像との間において、ΔSAを計算する。情報校正プログラム283は、係数BAを変化させて、係数BAとΔSAの関係を特定する。図16のグラフにおいて、ΔSAの線は、ΔSAと係数BAとの間の関係を示している。情報校正プログラム283は、ΔSAが0となる係数BAの値BA0を、材料Aの補正係数として採用する。
同様に、情報校正プログラム283は、材料Bに関する情報において、二次電子放出数のそれぞれに係数BBを乗じて補正し、補正した情報による模擬操作画像と実際の走査画像との間において、ΔSBを計算する。情報校正プログラム283は、係数BBを変化させて、係数BBとΔSBの関係を特定する。図16のグラフにおいて、ΔSBの線は、ΔSBと係数BBとの間の関係を示している。情報校正プログラム283は、ΔSBが0となる係数BBの値BB0を、材料Bの補正係数として採用する。
上述のように、特定材料の二次電子角度分布情報及び二次電子エネルギ分布情報の補正は、ラインプロファイルを使用せず、特定材料の領域における点での実際の走査画像における輝度(二次電子検出数)とシミュレーション画像における輝度(二次電子検出数)との差から、補正係数を決定し得る。
ステップS305において、情報校正プログラム283は、侵入長情報272の校正を行う。情報校正プログラム283は、ステップS304で求めた補正係数BA0及びBB0により校正した二次電子角度分布情報273及び二次電子エネルギ分布情報274を用いて、シミュレーション画像を作成する。情報校正プログラム283は、作成したシミュレーション画像と実際の走査画像との差分ΔSを計算する。グラフ704は、XAからXBの各点におけるΔSを示す。
情報校正プログラム283は、下記式(5)に従って、ΔSをXAからX0までの範囲で積分した値ΔISAと、ΔSをX0からXBまでの範囲で積分した値ΔISBと算出し、侵入長情報272の校正のための指標値として使用する。
Figure 0006272487
情報校正プログラム283は、侵入長情報272から、材料Aに関する情報と材料Bに関する情報とを取得する。
情報校正プログラム283は、材料Aに関する情報において、二次電子放出数のそれぞれに係数AAを乗じて補正し、補正した情報による模擬操作画像と実際の走査画像との間において、ΔISAを計算する。情報校正プログラム283は、係数AAを変化させて、係数AAとΔISAの関係を特定する。図17のグラフにおいて、ΔISAの線は、係数AAとΔISAとの間の関係を示している。情報校正プログラム283は、ΔISAが最小となる係数AAの値AA0を、材料Aの補正係数として採用する。
同様に、情報校正プログラム283は、材料Bに関する情報において、二次電子放出数のそれぞれに係数ABを乗じて補正し、補正した情報による模擬操作画像と実際の走査画像との間において、ΔISBを計算する。情報校正プログラム283は、係数ABを変化させて、係数ABとΔISBの関係を特定する。図17のグラフにおいて、ΔISBの線は、係数BBとΔISBとの間の関係を示している。情報校正プログラム283は、ΔISBが最小となる係数ABの値AB0を、材料Bの補正係数として採用する。
ステップS306において、シミュレーションプログラム281は、補正係数AA0、AB0、BA0及びBB0を用いてシミュレーションしたシミュレーション画像を表示する。シミュレーションプログラム281は、ユーザが任意の値に指定した補正係数AA0、AB0、BA0及びBB0を用いてシミュレーション画像を作成、表示してもよい。ステップS307において、情報校正プログラム283は、補正係数AA0、AB0、BA0及びBB0を表示する。
本実施例で開示した方法により、実際の走査画像から侵入長情報272、二次電子角度分布情報273、二次電子エネルギ分布情報274を較正する事ができる。これにより、シミュレーション画像のシミュレーション精度が向上する。
本実施例では異なる材料からなる領域を使用する場合について説明したが、異なる表面形状を持つ領域を使用して同様の方法で上記情報を較正することができる。また、補正係数は実際の走査画像とシミュレーション画像の差分が小さくなるように決めればよく、補正係数の決定方法は本実施例で開示した方法に限定するものではない。侵入長情報272、二次電子角度分布情報273、二次電子エネルギ分布情報274の一部のみを校正してもよい。
なお、本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明したすべての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
また、上記の各構成・機能・処理部等は、それらの一部又は全部を、例えば集積回路で設計する等によりハードウェアで実現してもよい。また、上記の各構成、機能等は、プロセッサがそれぞれの機能を実現するプログラムを解釈し、実行することによりソフトウェアで実現してもよい。各機能を実現するプログラム、テーブル、ファイル等の情報は、メモリや、ハードディスク、SSD(Solid State Drive)等の記録装置、または、ICカード、SDカード等の記録媒体に置くことができる。また、制御線や情報線は説明上必要と考えられるものを示しており、製品上必ずしもすべての制御線や情報線を示しているとは限らない。実際には殆どすべての構成が相互に接続されていると考えてもよい。

Claims (15)

  1. 荷電粒子により試料を走査し、前記荷電粒子に起因する電子を検出して走査画像を形成する、荷電粒子線装置であって、
    チャンバと、
    前記チャンバ内に設置された試料に荷電粒子線を照射する荷電粒子源と、
    前記試料からの電子を検出する検出器と、
    前記検出器による検出結果に基づき走査画像を生成し、表示する制御部と、
    前記試料に照射された荷電粒子に起因する電子の検出数をシミュレーションにより計算し、前記試料のシミュレーション画像を生成する、シミュレーション画像生成部と、を含み、
    前記シミュレーション画像生成部は、
    荷電粒子の入射条件と侵入長とを関連づける、侵入長情報と、
    試料の構成を示す、試料構成情報と、
    荷電粒子の入射条件と放出電子数とを関連づける、放出電子数情報と、を保持し
    前記試料の第1入射点に入射した荷電粒子に起因する電子の検出数の計算において、
    荷電粒子の照射条件と、前記試料構成情報と、に基づき、前記第1入射点における前記荷電粒子の第1入射条件を決定し、
    前記第1入射条件及び前記侵入長情報に基づき、前記第1入射点における侵入範囲を決定し、
    前記試料構成情報に基づき、前記侵入範囲における試料構成を特定し、
    前記第1入射条件、前記侵入範囲における試料構成、及び前記放出電子数情報に基づき、前記第1入射点から放出される電子数を計算し、
    前記侵入長情報における前記入射条件は、荷電粒子エネルギと試料材料とを含み、
    前記放出電子数情報における前記入射条件は、入射角度、荷電粒子エネルギ、及び試料材料を含む、荷電粒子線装置。
  2. 請求項1に記載の荷電粒子線装置であって、
    前記試料における電子の入射条件と反射率との関係を示す反射率情報、をさらに含み、
    前記放出電子数情報は、荷電粒子の入射条件と電子放出角度分布との関係、及び、荷電粒子の入射条件と電子エネルギ分布との関係を示し、
    前記シミュレーション画像生成部は、
    前記第1入射点から第1放出方向に放出される異なるエネルギそれぞれの電子数を、前記放出電子数情報に基づき決定し、
    前記第1入射点から前記第1放出方向に放出された電子が前記試料に再入射するか、前記試料構成情報に基づき判定し、
    前記第1放出方向における電子が前記試料に再入射する場合、前記第1放出方向における電子の前記試料への入射角度を、前記第1放出方向及び前記試料構成情報に基づき決定し、
    前記入射角度及び前記反射率情報に基づき、前記異なるエネルギそれぞれの電子の反射率を決定し、
    前記反射率と前記第1放出方向における異なるエネルギそれぞれの電子数とから、前記異なるエネルギそれぞれの電子の反射数を決定する、荷電粒子線装置。
  3. 荷電粒子により試料を走査し、前記荷電粒子に起因する電子を検出して走査画像を形成する、荷電粒子線装置であって、
    チャンバと、
    前記チャンバ内に設置された試料に荷電粒子線を照射する荷電粒子源と、
    前記試料からの電子を検出する検出器と、
    前記検出器による検出結果に基づき走査画像を生成し、表示する制御部と、
    前記試料に照射された荷電粒子に起因する電子の検出数をシミュレーションにより計算し、前記試料のシミュレーション画像を生成する、シミュレーション画像生成部と、を含み、
    前記シミュレーション画像生成部は、
    荷電粒子の入射条件と侵入長とを関連づける、侵入長情報と、
    試料の構成を示す、試料構成情報と、
    荷電粒子の入射条件と放出電子数とを関連づける、放出電子数情報と、を保持し、
    前記試料の第1入射点に入射した荷電粒子に起因する電子の検出数の計算において、
    荷電粒子の照射条件と、前記試料構成情報と、に基づき、前記第1入射点における前記荷電粒子の第1入射条件を決定し、
    前記第1入射条件及び前記侵入長情報に基づき、前記第1入射点における侵入範囲を決定し、
    前記試料構成情報に基づき、前記侵入範囲における試料構成を特定し、
    前記侵入範囲における異なる構成の部分領域それぞれへの入射条件を、前記照射条件と前記試料構成情報とに基づき決定し、
    前記部分領域それぞれへの入射条件と前記放出電子数情報とに基づき、前記部分領域それぞれの点から放出され得る電子数を決定し、
    前記部分領域それぞれの点から放出され得る電子数に基づき前記第1入射点から放出される電子数を決定する、荷電粒子線装置。
  4. 請求項3に記載の荷電粒子線装置であって、
    前記シミュレーション画像生成部は、前記部分領域それぞれの点から放出され得る電子数と前記部分領域の表面サイズの比に基づき、前記第1入射点から放出される電子数を決定する、荷電粒子線装置。
  5. 荷電粒子により試料を走査し、前記荷電粒子に起因する電子を検出して走査画像を形成する、荷電粒子線装置であって、
    チャンバと、
    前記チャンバ内に設置された試料に荷電粒子線を照射する荷電粒子源と、
    前記試料からの電子を検出する検出器と、
    前記検出器による検出結果に基づき走査画像を生成し、表示する制御部と、
    前記試料に照射された荷電粒子に起因する電子の検出数をシミュレーションにより計算し、前記試料のシミュレーション画像を生成する、シミュレーション画像生成部と、を含み、
    前記シミュレーション画像生成部は、
    荷電粒子の入射条件と侵入長とを関連づける、侵入長情報と、
    試料の構成を示す、試料構成情報と、
    荷電粒子の入射条件と放出電子数とを関連づける、放出電子数情報と、を保持し、
    所定の入射点での入射条件、前記侵入長情報、前記試料構成情報及び前記放出電子数情報に基づき、前記所定の入射点から放出される電子数を計算し、
    異なる照射条件における複数シミュレーション画像を作成し、
    前記複数シミュレーション画像それぞれにおいて、前記試料の同一ライン上のラインプロファイルの傾きを計算し、
    前記傾きに基づき、前記試料の実際の観測における照射条件を決定する、荷電粒子線装置。
  6. 荷電粒子により試料を走査し、前記荷電粒子に起因する電子を検出して走査画像を形成する、荷電粒子線装置であって、
    チャンバと、
    前記チャンバ内に設置された試料に荷電粒子線を照射する荷電粒子源と、
    前記試料からの電子を検出する検出器と、
    前記検出器による検出結果に基づき走査画像を生成し、表示する制御部と、
    前記試料に照射された荷電粒子に起因する電子の検出数をシミュレーションにより計算し、前記試料のシミュレーション画像を生成する、シミュレーション画像生成部と、を含み、
    前記シミュレーション画像生成部は、
    荷電粒子の入射条件と侵入長とを関連づける、侵入長情報と、
    試料の構成を示す、試料構成情報と、
    荷電粒子の入射条件と放出電子数とを関連づける、放出電子数情報と、を保持し、
    所定の入射点での入射条件、前記侵入長情報、前記試料構成情報及び前記放出電子数情報に基づき、前記所定の入射点から放出される電子数を計算し、
    前記試料の実際の走査画像と照射条件が異なる複数のシミュレーション画像との比較結果に基づき、前記侵入長情報と前記放出電子数情報の少なくとも一方を補正する、荷電粒子線装置。
  7. 請求項6に記載の荷電粒子線装置であって、
    前記シミュレーション画像生成部は、
    前記実際の走査画像と前記複数のシミュレーション画像それぞれとの間における、前記試料の第1解析点の輝度差に基づき、前記放出電子数情報を補正する、荷電粒子線装置。
  8. 請求項6に記載の荷電粒子線装置であって、
    前記シミュレーション画像生成部は、
    前記実際の走査画像と前記複数のシミュレーション画像それぞれとの間における、前記試料の第1領域における第1解析点から前記第1領域と構成が異なる第2領域との境界までのラインプロファイルの差に基づき、前記侵入長情報を補正する、荷電粒子線装置。
  9. 荷電粒子線装置において試料に照射された荷電粒子に起因する電子の検出数をシミュレーションにより計算する、シミュレーション方法であって、
    荷電粒子源からの荷電粒子の照射条件と、前記試料の構成を示す試料構成情報と、に基づき、前記試料の第1入射点における前記荷電粒子の第1入射条件を決定し、
    前記第1入射条件と、荷電粒子の入射条件と侵入長とを関連づける侵入長情報と、に基づき、前記第1入射点における侵入範囲を決定し、
    前記試料構成情報に基づき、前記侵入範囲における試料構成を特定し、
    前記第1入射条件と、前記侵入範囲における試料構成と、荷電粒子の入射条件と放出電子数とを関連づける放出電子数情報とに基づき、前記第1入射点から放出される電子数を決定し、
    前記侵入長情報における前記入射条件は、荷電粒子エネルギと試料材料とを含み、
    前記放出電子数情報における前記入射条件は、入射角度、荷電粒子エネルギ、及び試料材料を含む、シミュレーション方法。
  10. 荷電粒子線装置において試料に照射された荷電粒子に起因する電子の検出数をシミュレーションにより計算する、シミュレーション方法であって、
    荷電粒子源からの荷電粒子の照射条件と、前記試料の構成を示す試料構成情報と、に基づき、前記試料の第1入射点における前記荷電粒子の第1入射条件を決定し、
    前記第1入射条件と、荷電粒子の入射条件と侵入長とを関連づける侵入長情報と、に基づき、前記第1入射点における侵入範囲を決定し、
    前記試料構成情報に基づき、前記侵入範囲における試料構成を特定し、
    前記侵入範囲における異なる構成の部分領域それぞれへの入射条件を、前記照射条件と前記試料構成情報とに基づき決定し、
    前記部分領域それぞれへの入射条件と、荷電粒子の入射条件と放出電子数とを関連づける放出電子数情報と、に基づき、前記部分領域それぞれの点から放出され得る電子数を決定し、
    前記部分領域それぞれの点から放出され得る電子数に基づき前記第1入射点から放出される電子数を決定する、シミュレーション方法。
  11. 荷電粒子線装置において試料に照射された荷電粒子に起因する電子の検出数をシミュレーションにより計算する、シミュレーション方法であって、
    荷電粒子源からの荷電粒子の照射条件と、前記試料の構成を示す試料構成情報と、に基づき、前記試料の第1入射点における前記荷電粒子の第1入射条件を決定し、
    前記第1入射条件と、荷電粒子の入射条件と侵入長とを関連づける侵入長情報と、に基づき、前記第1入射点における侵入範囲を決定し、
    前記試料構成情報に基づき、前記侵入範囲における試料構成を特定し、
    前記第1入射条件と、前記侵入範囲における試料構成と、荷電粒子の入射条件と放出電子数とを関連づける放出電子数情報とに基づき、前記第1入射点から放出される電子数を決定し、
    異なる照射条件における複数シミュレーション画像を作成し、
    前記複数シミュレーション画像それぞれにおいて、前記試料の同一ライン上のラインプロファイルの傾きを計算し、
    前記傾きに基づき、前記試料の実際の観測における照射条件を決定する、シミュレーション方法。
  12. 荷電粒子線装置において試料に照射された荷電粒子に起因する電子の検出数をシミュレーションにより計算する、シミュレーション方法であって、
    荷電粒子源からの荷電粒子の照射条件と、前記試料の構成を示す試料構成情報と、に基づき、前記試料の第1入射点における前記荷電粒子の第1入射条件を決定し、
    前記第1入射条件と、荷電粒子の入射条件と侵入長とを関連づける侵入長情報と、に基づき、前記第1入射点における侵入範囲を決定し、
    前記試料構成情報に基づき、前記侵入範囲における試料構成を特定し、
    前記第1入射条件と、前記侵入範囲における試料構成と、荷電粒子の入射条件と放出電子数とを関連づける放出電子数情報とに基づき、前記第1入射点から放出される電子数を決定し、
    前記試料の実際の走査画像と照射条件が異なる複数のシミュレーション画像との比較結果に基づき、前記侵入長情報と前記放出電子数情報の少なくとも一方を補正する、シミュレーション方法。
  13. 試料に照射された荷電粒子に起因する電子の検出数をシミュレーションにより計算し、前記試料のシミュレーション画像を生成する、シミュレーション装置であって、
    荷電粒子の入射条件と侵入長とを関連づける、侵入長情報と、
    試料の構成を示す、試料構成情報と、
    荷電粒子の入射条件と放出電子数とを関連づける、放出電子数情報と、を保持し、
    前記試料の第1入射点に入射した荷電粒子に起因する電子の検出数の計算において、
    荷電粒子の照射条件と、前記試料構成情報と、に基づき、前記第1入射点における前記荷電粒子の第1入射条件を決定し、
    前記第1入射条件及び前記侵入長情報に基づき、前記第1入射点における侵入範囲を決定し、
    前記試料構成情報に基づき、前記侵入範囲における試料構成を特定し、
    前記第1入射条件、前記侵入範囲における試料構成、及び前記放出電子数情報に基づき、前記第1入射点から放出される電子数を計算し、
    前記侵入長情報における前記入射条件は、荷電粒子エネルギと試料材料とを含み、
    前記放出電子数情報における前記入射条件は、入射角度、荷電粒子エネルギ、及び試料材料を含む、シミュレーション装置。
  14. 試料に照射された荷電粒子に起因する電子の検出数をシミュレーションにより計算し、前記試料のシミュレーション画像を生成する、シミュレーション装置であって、
    荷電粒子の入射条件と侵入長とを関連づける、侵入長情報と、
    試料の構成を示す、試料構成情報と、
    荷電粒子の入射条件と放出電子数とを関連づける、放出電子数情報と、を保持し、
    前記試料の第1入射点に入射した荷電粒子に起因する電子の検出数の計算において、
    荷電粒子の照射条件と、前記試料構成情報と、に基づき、前記第1入射点における前記荷電粒子の第1入射条件を決定し、
    前記第1入射条件及び前記侵入長情報に基づき、前記第1入射点における侵入範囲を決定し、
    前記試料構成情報に基づき、前記侵入範囲における試料構成を特定し、
    前記侵入範囲における異なる構成の部分領域それぞれへの入射条件を、前記照射条件と前記試料構成情報とに基づき決定し、
    前記部分領域それぞれへの入射条件と前記放出電子数情報とに基づき、前記部分領域それぞれの点から放出され得る電子数を決定し、
    前記部分領域それぞれの点から放出され得る電子数に基づき前記第1入射点から放出される電子数を決定する、シミュレーション装置。
  15. 試料に照射された荷電粒子に起因する電子の検出数をシミュレーションにより計算し、前記試料のシミュレーション画像を生成する、シミュレーション装置であって、
    荷電粒子の入射条件と侵入長とを関連づける、侵入長情報と、
    試料の構成を示す、試料構成情報と、
    荷電粒子の入射条件と放出電子数とを関連づける、放出電子数情報と、を保持し、
    所定の入射点での入射条件、前記侵入長情報、前記試料構成情報及び前記放出電子数情報に基づき、前記所定の入射点から放出される電子数を計算し、
    異なる照射条件における複数シミュレーション画像を作成し、
    前記複数シミュレーション画像それぞれにおいて、前記試料の同一ライン上のラインプロファイルの傾きを計算し、
    前記傾きに基づき、前記試料の実際の観測における照射条件を決定する、シミュレーション装置。
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