JP6270547B2 - 新規生物活性物質 - Google Patents
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項1. 下記式(I):
Ra、Rbは同一又は異なって水素原子又はメチル基を示す。Rcは水素原子又はOHを示す。
*1、*2は、不斉炭素原子を示し、D,Lのいずれの立体配置であってもよい。
YはCOOH、CN、CHO、CH2OH、アルコキシメチル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アラルキルオキシカルボニル基、カルバモイル基、モノ若しくはジ置換カルバモイル基を示す。
Zは水素原子もしくは下記式
Rdは水素原子又はシアノ基を示す。Reは水素原子又はメチル基を示す。
*はNH基との結合を示す。)で表される基を示す。〕
で表される化合物又はその生理的に許容される塩。
項2. 下記式(IA):
R6〜R10は、同一又は異なって、OH、SH、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基、アラルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アリールオキシ基、アラルキルオキシ基、アルコキシアルキル基、アルコキシカルボニル基、CN,NO2、CF3、C2F5、アセチル基、アミノ基、モノ若しくはジ置換アミノ基、モノ若しくはジ置換カルバモイル基、アシルアミノ基、アシルオキシ基、カルバモイル基を示す。ただし、R6〜R10のうち、隣接する2つ又は3つの基はOHであり、R1〜R5の隣接する2つが一緒になってメチレンジオキシ基を形成してもよい。
Ra、Rbは同一又は異なって水素原子又はメチル基を示す。Rcは水素原子又はOHを示す。 Rdは水素原子又はシアノ基を示す。Reは水素原子又はメチル基を示す。
*1、*2は、不斉炭素原子を示し、D,Lのいずれの立体配置であってもよい。
YはCOOH、CN、CHO、CH2OH、アルコキシメチル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アラルキルオキシカルボニル基、カルバモイル基、モノ若しくはジ置換カルバモイル基を示す。〕
で表される項1に記載の化合物又はその生理的に許容される塩。
項3. 項1又は2に記載の化合物からなるアミノペプチダーゼA阻害剤
項4. 項1又は2に記載の化合物からなる鉄キレーター剤
項5. 項1又は2に記載の化合物と薬学的担体を含む医薬組成物。
項6. がんの予防又は治療薬である、項5に記載の医薬組成物。
項7. 慢性鉄過剰症治療薬である、項5に記載の医薬組成物。
DIEA :N,N -ジイソプロピルエチルアミン
HATU:1-[ビス(ジメチルアミノ)メチレン]-1H-1,2,3-トリアゾロ[4,5-b]ピリジン-1-イウム3-オキシド・ヘキサフルオロホスファート
HOAT: 1-ヒドロキシ-7-アザベンゾトリアゾール
HOBT: 1-ヒドロキシベンゾトリアゾール
本明細書において、「ハロゲン原子」とは、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子を意味し、好ましくはフッ素原子又は塩素原子である。
培養温度は、微生物が生育し、かつ本発明の化合物が生産される範囲で適宜変更できるが、好ましくは10〜32℃であり、さらに好ましくは20〜28℃である。初発pHは6〜8付近が望ましく、培養時間は通常日〜数週間程度であるが、本発明の化合物の生産量が採取可能な量に達したとき、好ましくは最高に達したときに培養を終了すればよい。培養法は特に限定されず、固層培養又は通常攪拌培養等の通常用いられる方法はいずれも好適に用いることができる。
1モルの化合物I-1に対し、化合物I-2を1〜2モル程度、ジイソプロピルエチルアミン(DIEA)を0.5〜2モル程度、HATU、HBTU、TBTU、HATU、DCC、WSCなどの縮合剤を1モルから過剰量、必要に応じてHOAt、HOBt、HBTU、HATUなどのベンゾトリアゾール誘導体を1モルから過剰量使用し、溶媒中、−10℃から溶媒の沸騰する温度下に反応させることで化合物I-3を得ることができる。溶媒としては、DMF、ジメチルアセトアミド、DMSO、N-メチルピロリドン、ジオキサンなどが挙げられる。
Y1、Rc1が保護基(ベンジル基)を有する場合、1gの化合物I-3に対し、Pd/C、ラネーニッケルなどの触媒を10mg〜500mg程度使用し、THF、エーテル、ジイソプロピルエーテル、ジオキサンなどの溶媒中水素ガス(常圧又は加圧)の存在下、0〜40℃程度の温度下に1〜12時間反応させることでベンジル基を脱保護し、目的とする化合物(I)を得ることができる。保護基はベンジル基以外であってもよく、保護基に応じて適切な条件で脱保護を行うことができる。
化合物1,4を上記スキーム2に従い製造した。上記スキーム2には化学反応式、各工程で使用した試薬、溶媒、反応温度、反応時間、収率が記載されている。溶媒は溶解する試薬の20〜100倍量程度の量で使用し、試薬は原料化合物1モルに対し当量又は等モルから過剰量(例えば2当量又は2モル)使用し反応を行った。ただしPd/Cは原料化合物の0.1〜0.5倍量を使用した。
化合物5,6,7を上記スキーム3に従い製造した。上記スキーム3には化学反応式、各工程で使用した試薬、溶媒、反応温度、反応時間、収率が記載されている。溶媒は溶解する試薬の20〜100倍量程度の量で使用し、試薬は原料化合物1モルに対し1当量又は1モルから過剰量(例えば2当量又は2モル)使用し反応を行った。ただしPd/Cは原料化合物の0.1〜0.5倍量を使用した。
化合物8を上記スキーム4に従い製造した。上記スキーム4には化学反応式、各工程で使用した試薬、溶媒、反応温度、反応時間、収率が記載されている。溶媒は溶解する試薬の20〜100倍量程度の量で使用し、試薬は原料化合物1モルに対し1当量又は1モルから過剰量(例えば2当量又は2モル)使用し反応を行った。ただしPd/Cは原料化合物の0.1〜0.5倍量を使用した。
Streptomyces属放線菌ML93-86F2を押し麦培地 (押し麦840 g、水1400 mL、30℃、14日) で培養後、エタノールを用いて抽出し、APA阻害活性を指標に分画を進めた。すなわち、エタノール抽出物(49.0 g)を、THF /brine (pH 9.2)、 THF /brine (pH 4.6)、続いて60% MeOH /CHCl3の条件で二相分配後、逆相カラムクロマトグラフィーで分画した。60% MeOHにて溶出した画分を1回の逆相HPLC (gradient 20-80% MeCN)にて精製し、活性化合物1 (75.6 mg) を得た。一方、30% MeOHで溶出した画分を2回の逆相HPLC (15% MeCN + 0.1% TFA、10% MeCN + 0.1% TFA) で精製することにより、化合物2 (16.6 mg), 化合物3 (0.7 mg) を得た。
上記の(1)〜(4)で得られた化合物1〜8の物理化学的性質を以下に示す。
色および形状:茶アモルファス状
分子式:C26H30Cl2N6O11
高分解能ESI MS:m/z 673.1432 ([M+H]+ , △+1.0 mmu).
比旋光度:[α]20 D+2.6 (c 0.63, MeOH)
UV(MeOH):λmaxnm (log ε) 212(4.62), 261 (4.29), 315 (3.60)
IR (neat):νmax 3297, 2987, 1659, 1645, 1592, 1543, 1439, 1315, 1219 cm-1.
NMR: DMSO中で測定したデータを表1に示す.
色および形状:茶アモルファス状
分子式:C18H25ClN4O8
高分解能ESI MS:m/z 461.1433 ([M+H]+ , △ -0.1 mmu)
比旋光度:[α]20 D-7.7 (c 0.70, MeOH)
UV(MeOH):λmaxnm (logε) 210(4.38), 256 (4.01), 309 (3.33)
IR (neat):ν max3162, 3085, 2936, 1669, 1653, 1558, 1541, 1437 cm-1.
NMR: CD3OD中で測定したデータを表1に示す.
NMR: CD3OD中で測定したデータを表1に示す.
化合物5:分子式C26H30Cl2N6O11:LRMS (ESI) m/z 673.15 [M+H]+ calcd for C26H31Cl2N6O11, 673.14
化合物6:分子式C26H31ClN6O11:LRMS (ESI) m/z 639.19 [M+H]+ calcd for C26H32ClN6O11, 639.18
化合物7:分子式C26H31ClN6O11:LRMS (ESI) m/z 639.19 [M+H]+ calcd for C26H32ClN6O11, 639.18
化合物8:分子式C26H32N6O11:LRMS (ESI) m/z 605.23 [M+H]+ calcd for C26H33N6O11, 605.22
分泌型リコンビナントAPAはバキュロウィルス発現系を用いて発現・精製したものを用いた。APAのアミノペプチダーゼ活性は以下のように測定した。
化合物1および4はcatecholate構造とN-hydroxyformamide というシデロフォアに特徴的な構造を有している。シデロフォアと安定な結合を形成することが知られるFe3+とGa3+に対する化合物1および4の結合能を検討した。化合物1および4に1当量のFeCl3あるいはGaCl3を添加したものをLC-MSで分析したところ、いずれの場合にも金属付加イオンを検出することができた。この結果は、化合物1および4が金属キレーター能を有すること示し、慢性鉄過剰症や虚血性再灌流障害に対する治療薬として有用であることを示している。また一方で、Fe(III)錯体の還元電位の測定結果から、1がデフェロキサミンBよりも強いFe(III)親和性を有することを明らかにした。
Claims (7)
- 下記式(I):
Ra、Rbは同一又は異なって水素原子又はメチル基を示す。Rcは水素原子又はOHを示す。
*1、*2は、不斉炭素原子を示し、D,Lのいずれの立体配置であってもよい。
YはCOOH、CN、CHO、CH2OH、アルコキシメチル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アラルキルオキシカルボニル基、カルバモイル基、モノ若しくはジ置換カルバモイル基を示す。
Zは水素原子もしくは下記式
Rdは水素原子又はシアノ基を示す。Reは水素原子又はメチル基を示す。
*はNH基との結合を示す。)で表される基を示す。〕
で表される化合物又はその生理的に許容される塩。 - 下記式(IA):
R6〜R10は、同一又は異なって、OH、SH、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基、アラルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アリールオキシ基、アラルキルオキシ基、アルコキシアルキル基、アルコキシカルボニル基、CN,NO2、CF3、C2F5、アセチル基、アミノ基、モノ若しくはジ置換アミノ基、モノ若しくはジ置換カルバモイル基、アシルアミノ基、アシルオキシ基、カルバモイル基を示す。ただし、R6〜R10のうち、隣接する2つ又は3つの基はOHであり、R1〜R5の隣接する2つが一緒になってメチレンジオキシ基を形成してもよい。
Ra、Rbは同一又は異なって水素原子又はメチル基を示す。Rcは水素原子又はOHを示す。 Rdは水素原子又はシアノ基を示す。Reは水素原子又はメチル基を示す。
*1、*2は、不斉炭素原子を示し、D,Lのいずれの立体配置であってもよい。
YはCOOH、CN、CHO、CH2OH、アルコキシメチル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アラルキルオキシカルボニル基、カルバモイル基、モノ若しくはジ置換カルバモイル基を示す。〕
で表される請求項1に記載の化合物又はその生理的に許容される塩。 - 請求項1又は2に記載の化合物からなるアミノペプチダーゼA阻害剤
- 請求項1又は2に記載の化合物からなる鉄キレーター剤
- 請求項1又は2に記載の化合物と薬学的担体を含む医薬組成物。
- がんの予防又は治療薬である、請求項5に記載の医薬組成物。
- 慢性鉄過剰症治療薬である、請求項5に記載の医薬組成物。
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