JP6270547B2 - 新規生物活性物質 - Google Patents

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本発明は、アミノペプチダーゼA を阻害する化合物、ならびに鉄キレーター剤に関するものである。
アミノペプチダーゼA (APA; aminopeptidase A)はII型膜結合型タンパク質であり、M1アミノペプチダーゼファミリーに属する。APAはangiotensin IIやneurokinin Bなどの基質ペプチドのN末端に存在する酸性アミノ酸を遊離するモノアミノペプチダーゼであり、その活性はCa2+によって大幅な亢進を受ける(非特許文献1)。APAは基質ペプチドの代謝に関わるのみならず、マウスのプレB細胞の分化抗原BP-1/6C3と同一分子であり(非特許文献2)、また、がんの新生血管部位で発現する分子としても知られている(非特許文献3)が、その生理的な役割は未知の部分が多い。これまでにAPAの阻害剤として微生物代謝産物からアマスタチン(非特許文献4)が見出されているが、そのAPA阻害活性はCa2+存在下では非存在下に比べて劣る。Ca2+存在下でAPA活性を阻害する新規化合物の開発が希求されている。一方、慢性鉄過剰症や虚血性再灌流障害の腎臓の治療薬開発に適した新規化合物の開発も希求されている(非特許文献5)。
Goto, Y. et al. J. Biol. Chem., 2006, 281, 23503-23513. Wu, Q. et al. Proc. Natl. Acad. Sci., 1990, 87, 993-997. Kubota, R. et al. Biochem. Biophys. Res. Commun., 2010, 402, 396-401. Aoyagi, T. et al. J. Antibiot., 1978, 31, 636-638. Mori, K. et al. J. Clin. Invest. 2005, 115, 610-625.
本発明の目的は、上記背景技術に鑑み、APA阻害剤ならびにAPAが関与する癌などの疾病治療薬、さらには、慢性鉄過剰症や虚血性再灌流障害に対する治療薬として有用な新規化合物及び医薬組成物を提供することである。
本発明者らは、微生物培養液に含まれる生理活性物質について鋭意探索した結果、放線菌の培養液から本発明目的に適した新規な化合物を単離することに精製した。さらには、放線菌由来の新規化合物をリード化合物としてその類縁体を合成し、これらの化合物が、APA阻害剤及びシデロフォアとして有用であることを見出した。
本発明は以下の化合物又はその生理的に許容される塩、APA阻害剤、鉄キレーター剤、医薬組成物を提供するものである。
項1. 下記式(I):
〔式中、R〜Rは、同一又は異なって、OH、SH、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基、アラルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アリールオキシ基、アラルキルオキシ基、アルコキシアルキル基、アルコキシカルボニル基、CN,NO、CF、C、アセチル基、アミノ基、モノ若しくはジ置換アミノ基、モノ若しくはジ置換カルバモイル基、アシルアミノ基、アシルオキシ基、カルバモイル基を示す。ただし、R〜Rのうち、隣接する2つ又は3つの基はOHであり、R〜Rの隣接する2つが一緒になってメチレンジオキシ基を形成してもよい。
、Rは同一又は異なって水素原子又はメチル基を示す。Rは水素原子又はOHを示す。
*1、*2は、不斉炭素原子を示し、D,Lのいずれの立体配置であってもよい。
YはCOOH、CN、CHO、CHOH、アルコキシメチル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アラルキルオキシカルボニル基、カルバモイル基、モノ若しくはジ置換カルバモイル基を示す。
Zは水素原子もしくは下記式
(式中、R〜R10は、同一又は異なって、OH、SH、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基、アラルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アリールオキシ基、アラルキルオキシ基、アルコキシアルキル基、アルコキシカルボニル基、CN,NO、CF、C、アセチル基、アミノ基、モノ若しくはジ置換アミノ基、モノ若しくはジ置換カルバモイル基、アシルアミノ基、アシルオキシ基、カルバモイル基を示す。ただし、R〜R10のうち、隣接する2つ又は3つの基はOHであり、R〜Rの隣接する2つが一緒になってメチレンジオキシ基を形成してもよい。
は水素原子又はシアノ基を示す。Rは水素原子又はメチル基を示す。
*はNH基との結合を示す。)で表される基を示す。〕
で表される化合物又はその生理的に許容される塩。
項2. 下記式(IA):
〔式中、R〜Rは、同一又は異なって、OH、SH、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基、アラルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アリールオキシ基、アラルキルオキシ基、アルコキシアルキル基、アルコキシカルボニル基、CN,NO、CF、C、アセチル基、アミノ基、モノ若しくはジ置換アミノ基、モノ若しくはジ置換カルバモイル基、アシルアミノ基、アシルオキシ基、カルバモイル基を示す。ただし、R〜Rのうち、隣接する2つ又は3つの基はOHであり、R〜Rの隣接する2つが一緒になってメチレンジオキシ基を形成してもよい。
〜R10は、同一又は異なって、OH、SH、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基、アラルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アリールオキシ基、アラルキルオキシ基、アルコキシアルキル基、アルコキシカルボニル基、CN,NO、CF、C、アセチル基、アミノ基、モノ若しくはジ置換アミノ基、モノ若しくはジ置換カルバモイル基、アシルアミノ基、アシルオキシ基、カルバモイル基を示す。ただし、R〜R10のうち、隣接する2つ又は3つの基はOHであり、R〜Rの隣接する2つが一緒になってメチレンジオキシ基を形成してもよい。
、Rは同一又は異なって水素原子又はメチル基を示す。Rは水素原子又はOHを示す。 Rは水素原子又はシアノ基を示す。Rは水素原子又はメチル基を示す。
*1、*2は、不斉炭素原子を示し、D,Lのいずれの立体配置であってもよい。
YはCOOH、CN、CHO、CHOH、アルコキシメチル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アラルキルオキシカルボニル基、カルバモイル基、モノ若しくはジ置換カルバモイル基を示す。〕
で表される項1に記載の化合物又はその生理的に許容される塩。
項3. 項1又は2に記載の化合物からなるアミノペプチダーゼA阻害剤
項4. 項1又は2に記載の化合物からなる鉄キレーター剤
項5. 項1又は2に記載の化合物と薬学的担体を含む医薬組成物。
項6. がんの予防又は治療薬である、項5に記載の医薬組成物。
項7. 慢性鉄過剰症治療薬である、項5に記載の医薬組成物。
本発明の化合物は、APAを効果的に阻害するので、がんの予防又は治療薬として有用である。また、シデロフォアであるので、慢性鉄過剰症、虚血性再灌流障害の治療薬として有用である。
Streptomyces属放線菌ML93-86F2を培養して、化合物1〜3を精製するプロトコールを示す。
本明細書において、以下の略号を使用する。
DIEA :N,N -ジイソプロピルエチルアミン
HATU:1-[ビス(ジメチルアミノ)メチレン]-1H-1,2,3-トリアゾロ[4,5-b]ピリジン-1-イウム3-オキシド・ヘキサフルオロホスファート
HOAT: 1-ヒドロキシ-7-アザベンゾトリアゾール
HOBT: 1-ヒドロキシベンゾトリアゾール
本明細書において、「ハロゲン原子」とは、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子を意味し、好ましくはフッ素原子又は塩素原子である。
アルキル基としては、直鎖状、分枝鎖状又は環状のいずれでもよく、例えば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、tert−ブチル、n−ペンチル、イソペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル及びデシルなどのC1−10アルキル基、好ましくはC1−6アルキル基、より好ましくはC1−4アルキル基、さらに好ましくはC1−3アルキル基、特にC1−2アルキル基が挙げられる。
1−6アルキル基としては、直鎖状又は分枝鎖状のいずれでもよく。例えば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、tert−ブチル、n−ペンチル、イソペンチル、ヘキシルが挙げられる。
1−4アルキル基としては、直鎖状又は分枝鎖状のいずれでもよく。例えば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、tert−ブチルが挙げられる。
1−3アルキル基としては、直鎖状又は分枝鎖状のいずれでもよく。例えば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピルが挙げられる。
1−2アルキル基は、メチル又はエチルである。
シクロアルキル基の具体例としては、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル及びシクロヘプチルなどのC3−7シクロアルキル基が挙げられる。
モノ若しくはジ置換アミノ基、モノ若しくはジ置換カルバモイル基における「モノ置換」とは、アミノ基、カルバモイル基の窒素原子に結合する水素原子の1個がC1−6アルキルで置換されていることを意味し、「ジ置換」とは、アミノ基、カルバモイル基の窒素原子に結合する水素原子の2個が同一又は異なるC1−6アルキルで置換されているか、或いは3〜8員、好ましくは5又は6員の含窒素環式基で置換されていることを意味する。含窒素環式基の具体例としては、モルホリノ、1−ピロリジニル、ピペリジノ及び4−メチル−1−ピペラジニルが挙げられる。
1−6アルキルでモノ置換されたアミノ基としては、メチルアミノ、エチルアミノ、n−プロピルアミノ、イソプロピルアミノ、n−ブチルアミノ、イソブチルアミノ、tert−ブチルアミノ、n−ペンチルアミノ、イソペンチルアミノ、ヘキシルアミノが挙げられる。
1−6アルキルでジ置換されたアミノ基としては、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、ジn−プロピルアミノ、ジイソプロピルアミノ、ジn−ブチルアミノ、ジイソブチルアミノ、ジtert−ブチルアミノ、ジn−ペンチルアミノ、ジイソペンチルアミノ、ジヘキシルアミノが挙げられる。
1−6アルキルでモノ置換されたカルバモイル基としては、メチルカルバモイル、エチルカルバモイル、n−プロピルカルバモイル、イソプロピルカルバモイル、n−ブチルカルバモイル、イソブチルカルバモイル、tert−ブチルカルバモイル、n−ペンチルカルバモイル、イソペンチルカルバモイル、ヘキシルカルバモイルが挙げられる。
1−6アルキルでジ置換されたカルバモイル基としては、ジメチルカルバモイル、ジエチルカルバモイル、ジn−プロピルカルバモイル、ジイソプロピルカルバモイル、ジn−ブチルカルバモイル、ジイソブチルカルバモイル、ジtert−ブチルカルバモイル、ジn−ペンチルカルバモイル、ジイソペンチルカルバモイル、ジヘキシルカルバモイルが挙げられる。
アリール基としては、5又は6員の芳香族炭化水素環からなる単環又は多環系の基を意味し、具体例としては、フェニル、ナフチル、フルオレニル、アントリル、ビフェニリル、テトラヒドロナフチル、クロマニル、2,3−ジヒドロ−1,4−ジオキサナフタレニル、インダニル及びフェナントリルが挙げられる。
アシルオキシは、C1−6アルキルカルボニルオキシ、アリールカルボニルオキシ又はアリール置換C1−4アルキルカルボニルオキシを意味する。
1−6アルキルカルボニルオキシの具体例としては、メチルカルボニルオキシ、エチルカルボニルオキシ、n−プロピルカルボニルオキシ、イソプロピルカルボニルオキシ、n−ブチルカルボニルオキシ、イソブチルカルボニルオキシ、tert−ブチルカルボニルオキシ、n−ペンチルカルボニルオキシ、イソペンチルカルボニルオキシ、ヘキシルカルボニルオキシが挙げられる。
アリールカルボニルオキシの具体例としては、フェニルカルボニルオキシ、ナフチルカルボニルオキシ、フルオレニルカルボニルオキシ、アントリルカルボニルオキシ、ビフェニリルカルボニルオキシ、テトラヒドロナフチルカルボニルオキシ、クロマニルカルボニルオキシ、2,3−ジヒドロ−1,4−ジオキサナフタレニルカルボニルオキシ、インダニルカルボニルオキシ及びフェナントリルカルボニルオキシが挙げられる。
アリール置換C1−4アルキルカルボニルオキシの具体例としては、ベンジルカルボニルオキシ、ナフチルメチルカルボニルオキシ、フルオレニルメチルカルボニルオキシ、アントリルメチルカルボニルオキシ、ビフェニリルメチルカルボニルオキシ、テトラヒドロナフチルメチルカルボニルオキシ、クロマニルメチルカルボニルオキシ、2,3−ジヒドロ−1,4−ジオキサナフタレニルメチルカルボニルオキシ、インダニルメチルカルボニルオキシ及びフェナントリルメチルカルボニルオキシ、フェネチルカルボニルオキシ、ナフチルエチルカルボニルオキシ、フルオレニルエチルカルボニルオキシ、アントリルエチルカルボニルオキシ、ビフェニリルエチルカルボニルオキシ、テトラヒドロナフチルエチルカルボニルオキシ、クロマニルエチルカルボニルオキシ、2,3−ジヒドロ−1,4−ジオキサナフタレニルエチルカルボニルオキシ、インダニルエチルカルボニルオキシ及びフェナントリルエチルカルボニルオキシが挙げられる。
アシルアミノは、C1−6アルキルカルボニルアミノ、アリールカルボニルアミノ又はアリール置換C1−4アルキルカルボニルアミノを意味する。
1−6アルキルカルボニルアミノの具体例としては、メチルカルボニルアミノ、エチルカルボニルアミノ、n−プロピルカルボニルアミノ、イソプロピルカルボニルアミノ、n−ブチルカルボニルアミノ、イソブチルカルボニルアミノ、tert−ブチルカルボニルアミノ、n−ペンチルカルボニルアミノ、イソペンチルカルボニルアミノ、ヘキシルカルボニルアミノが挙げられる。
アリールカルボニルアミノの具体例としては、フェニルカルボニルアミノ、ナフチルカルボニルアミノ、フルオレニルカルボニルアミノ、アントリルカルボニルアミノ、ビフェニリルカルボニルアミノ、テトラヒドロナフチルカルボニルアミノ、クロマニルカルボニルアミノ、2,3−ジヒドロ−1,4−ジオキサナフタレニルカルボニルアミノ、インダニルカルボニルアミノ及びフェナントリルカルボニルアミノが挙げられる。
アリール置換C1−4アルキルカルボニルアミノの具体例としては、ベンジルカルボニルアミノ、ナフチルメチルカルボニルアミノ、フルオレニルメチルカルボニルアミノ、アントリルメチルカルボニルアミノ、ビフェニリルメチルカルボニルアミノ、テトラヒドロナフチルメチルカルボニルアミノ、クロマニルメチルカルボニルアミノ、2,3−ジヒドロ−1,4−ジオキサナフタレニルメチルカルボニルアミノ、インダニルメチルカルボニルアミノ及びフェナントリルメチルカルボニルアミノ、フェネチルカルボニルアミノ、ナフチルエチルカルボニルアミノ、フルオレニルエチルカルボニルアミノ、アントリルエチルカルボニルアミノ、ビフェニリルエチルカルボニルアミノ、テトラヒドロナフチルエチルカルボニルアミノ、クロマニルエチルカルボニルアミノ、2,3−ジヒドロ−1,4−ジオキサナフタレニルエチルカルボニルアミノ、インダニルエチルカルボニルアミノ及びフェナントリルエチルカルボニルアミノが挙げられる。
アルコキシ基の具体例としては、メトキシ、エトキシ、n−プロピルオキシ、イソプロピルオキシ、n−ブチルオキシ、イソブチルオキシ、tert−ブチルオキシ、n−ペンチルオキシ、イソペンチルオキシ、ヘキシルオキシなどの直鎖又は分岐を有するC1−6アルキルオキシが挙げられる。
アルコキシアルキル基の具体例としては、メトキシメチル、エトキシメチル、メトキシエチル、エトキシエチル、n−プロポキシメチル、n−プロポキシエチル、イソプロポキシメチル、イソプロポキシエチル、n−ブチルオキシメチル、イソブチルオキシメチル、tert−ブチルオキシメチル、n−ブチルオキシエチル、イソブチルオキシエチル、tert−ブチルオキシエチルなどの直鎖又は分岐を有するC1−6アルコキシアルキルが挙げられる。
アルコキシメチル基の具体例としては、メトキシメチル、エトキシメチル、n−プロポキシメチル、イソプロポキシメチル、n−ブチルオキシメチル、イソブチルオキシメチル、tert−ブチルオキシメチルなどの直鎖又は分岐を有するC1−6アルコキシアルキルが挙げられる。
アリールオキシの具体例としては、フェニルオキシ、ナフチルオキシ、フルオレニルオキシ、アントリルオキシ、ビフェニリルオキシ、テトラヒドロナフチルオキシ、クロマニルオキシ、2,3−ジヒドロ−1,4−ジオキサナフタレニルオキシ、インダニルオキシ及びフェナントリルオキシが挙げられる。
アラルキルオキシの具体例としては、ベンジルオキシ、ナフチルメチルオキシ、フルオレニルメチルオキシ、アントリルメチルオキシ、ビフェニリルメチルオキシ、テトラヒドロナフチルメチルオキシ、クロマニルメチルオキシ、2,3−ジヒドロ−1,4−ジオキサナフタレニルメチルオキシ、インダニルメチルオキシ及びフェナントリルメチルオキシ、0フェネチルオキシ、ナフチルエチルオキシ、フルオレニルエチルオキシ、アントリルエチルオキシ、ビフェニリルエチルオキシ、テトラヒドロナフチルエチルオキシ、クロマニルエチルオキシ、2,3−ジヒドロ−1,4−ジオキサナフタレニルエチルオキシ、インダニルエチルオキシ及びフェナントリルエチルオキシが挙げられる。
アルコキシカルボニル基の具体例としては、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニル、イソプロポキシカルボニル、ブトキシカルボニル、イソブトキシカルボニル、tert−ブトキシカルボニル、ペンチルオキシカルボニル、イソペンチルオキシカルボニルなどのC1−6アルコキシカルボニル基が挙げられる。
アラルキル基の具体例としては、ベンジル、ナフチルメチル、フルオレニルメチル、アントリルメチル、ビフェニリルメチル、テトラヒドロナフチルメチル、クロマニルメチル、2,3−ジヒドロ−1,4−ジオキサナフタレニルメチル、インダニルメチル及びフェナントリルメチル、フェネチル、ナフチルエチル、フルオレニルエチル、アントリルエチル、ビフェニリルエチル、テトラヒドロナフチルエチル、クロマニルエチル、2,3−ジヒドロ−1,4−ジオキサナフタレニルエチル、インダニルエチル及びフェナントリルエチルが挙げられる。
アルキルチオ基は、直鎖状又は分枝鎖状のいずれでもよく。例えば、メチルチオ、エチルチオ、n−プロピルチオ、イソプロピルチオ、n−ブチルチオ、イソブチルチオ、tert−ブチルチオ、n−ペンチルチオ、イソペンチルチオ、ヘキシルチオなどのC1−6アルキルチオ基が挙げられる。
式(I)、(IA)で表される化合物の生理的に許容される塩としては、例えば無機塩基との塩、有機塩基との塩、無機酸との塩、有機酸との塩、塩基性または酸性アミノ酸との塩などが挙げられる。無機塩基との塩の好適な例としては、例えばナトリウム塩、カリウム塩などのアルカリ金属塩;カルシウム塩、マグネシウム塩などのアルカリ土類金属塩;ならびにアルミニウム塩、アンモニウム塩などが挙げられる。有機塩基との塩の好適な例としては、例えばトリメチルアミン、トリエチルアミン、ピリジン、ピコリン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、ジシクロヘキシルアミン、N,N'-ジベンジルエチレンジアミンなどとの塩が挙げられる。無機酸との塩の好適な例としては、例えば塩酸、臭化水素酸、硝酸、硫酸、リン酸などとの塩が挙げられる。有機酸との塩の好適な例としては、例えばギ酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、フマール酸、シュウ酸、酒石酸、マレイン酸、クエン酸、コハク酸、リンゴ酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸などとの塩が挙げられる。塩基性アミノ酸との塩の好適な例としては、例えばアルギニン、リジン、オルニチンなどとの塩が挙げられ、酸性アミノ酸との塩の好適な例としては、例えばアスパラギン酸、グルタミン酸などとの塩が挙げられる。
式(I)および(IA)で表される化合物又はその生理的に許容される塩は、結晶であってもまた非結晶であってもよく、水和物および/または溶媒和物の形で存在することもあるので、これらの水和物および/または溶媒和物もまた式(I)および(IA)で表される化合物又はその生理的に許容される塩に包含される。化学量論量の水和物および凍結乾燥のような方法によって得られる種々の量の水を含む化合物も式(I)および(IA)で表される化合物又はその生理的に許容される塩の範囲内にある。
式(I)および(IA)で表される化合物は、*1及び*2の不斉炭素原子を有している。この2つの不斉炭素は、オルニチン又はその誘導体に起因するものであり、各々D,Lのいずれの立体配置でもよく、(*1、*2)の組み合わせとしては、(D,D)、(D,L)、(L,D)、(L,L)のいずれの組み合わせであってもよい。本発明の化合物は、エナンチオマー、ジアステレオマー、またはこれらの異性体の混合物およびラセミ体を包含する。同位元素で置換された式(I)および(IA)の化合物も本発明に包含される。
〜Rで表される好ましい基としては、OH、SH、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アルコキシアルキル基、アルコキシカルボニル基、CN,NO、CF、C、アセチル基、アミノ基、モノ若しくはジ置換アミノ基、モノ若しくはジ置換カルバモイル基、アシルアミノ基、アシルオキシ基、カルバモイル基であり、より好ましくはOH、SH、水素原子、Cl、F,メチル、エチル、メトキシ、エトキシ、メチルチオ、メトキシメチル、メトキシエチル、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、ブトキシカルボニル、CN,CF、アセチル基、アミノ基、ジメチルアミノ基、ジメチルカルバモイル基、アセチルアミノ基、アセチルオキシ基、カルバモイル基であり、さらに好ましくはOH、水素原子、Cl、F,メチル、メトキシ、メトキシメチル、メトキシエチル、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、CN,CF、アセチルアミノ基、アセチルオキシ基である。
〜Rのうち、隣接する2つ又は3つの基はOHである。即ち、R=R=OH、R=R=OH、R=R=OH、R=R=OH、或いは、R=R=R=OH、R=R=R=OH、R=R=R=OHのいずれかである。残りの基は、上記のいずれかの基であってもよい。
〜R10で表される好ましい基としては、OH、SH、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アルコキシアルキル基、アルコキシカルボニル基、CN,NO、CF、C、アセチル基、アミノ基、モノ若しくはジ置換アミノ基、モノ若しくはジ置換カルバモイル基、アシルアミノ基、アシルオキシ基、カルバモイル基であり、より好ましくはOH、SH、水素原子、Cl、F,メチル、エチル、メトキシ、エトキシ、メチルチオ、メトキシメチル、メトキシエチル、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、ブトキシカルボニル、CN,CF、アセチル基、アミノ基、ジメチルアミノ基、ジメチルカルバモイル基、アセチルアミノ基、アセチルオキシ基、カルバモイル基であり、さらに好ましくはOH、水素原子、Cl、F,メチル、メトキシ、メトキシメチル、メトキシエチル、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、CN,CF、アセチルアミノ基、アセチルオキシ基である。
〜R10のうち、隣接する2つ又は3つの基はOHである。即ち、R=R=OH、R=R=OH、R=R=OH、R=R10=OH、或いは、R=R=R=OH、R=R=R=OH、R=R=R10=OHのいずれかである。残りの基は、上記のいずれかの基であってもよい。
、Rは同一又は異なって水素原子又はメチル基を示し、好ましくはR=R=水素原子である。
は水素原子又はOHを示し、好ましくはOHである。
YはCOOH、CN、CHO、CHOH、アルコキシメチル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アラルキルオキシカルボニル基、カルバモイル基、モノ若しくはジ置換カルバモイル基を示し、好ましくはCOOH、CN、CHO、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、モノ若しくはジ置換カルバモイル基を示す。
本発明の好ましい化合物1〜8の構造を以下に示す。
上記化合物1〜3は、Streptomyces属放線菌ML93-86F2の培養液から得られたものである。
化合物4〜8は、化合物1〜3の類縁体として本発明者が化学合成して得た化合物である。
本発明の化合物の製造方法は特に限定されないが、例えば、本発明の化合物を産生し得る微生物の培養物から分離採取する方法(抽出法)、あるいは微生物の培養物に含まれる類似構造の化合物を出発原料として化学的に合成する方法(合成法又は半合成法)が挙げられる。抽出法では、本発明の化合物を産生しうる微生物を通常の醗酵生産に用いる培地及び条件を用いて培養し、得られた培養物から目的物を分離・採取することができる。本発明の化合物を生産しうる微生物としては、例えば、Streptomyces属放線菌ML93-86F2が挙げられる。
該微生物は独立行政法人製品評価技術基盤機構特許微生物寄託センター(千葉県木更津市かずさ鎌足2-5-8 )に平成25年12月5日に識別の表示「ML93-86F2」として寄託され、受託番号は、「NITE P-01778」である。
本発明化合物を製造するための培地は特に限定されず、炭素源、窒素源及び無機塩を適当に含有するものであれば合成培地または天然培地のいずれでも好適に用いることができる。押し麦培地が好ましい培地である。必要に応じて、ビタミン類またはその他栄養物質を適宜加えてもよい。
炭素源としては例えば、グルコース、マルトース、フルクトース、シュークロース、デンプン等の糖類、グリセロール、マンニトール等のアルコール類、グリシン、アラニン、アスパラギン等のアミノ酸類、大豆油、オリーブ油等の油脂類等の一般的な炭素源より微生物の資化性を考慮して1種または2種以上を適宜選択して用いればよい。窒素源としては、大豆粉、コーンスチープリカー、ビーフエキス、ペプトン、酵母エキス、アミノ酸混合物、魚粉等の有機含窒素化合物またはアンモニウム塩、硝酸塩等の無機窒素化合物が挙げられ、微生物の資化性を考慮して1種または2種以上を適宜選択して用いればよい。無機塩としては、例えば炭酸カルシウム、塩化ナトリウム、塩化カリウム、硫酸マグネシウム、硫酸銅、塩化コバルト、各種リン酸塩を必要に応じて添加すればよい。また、消泡剤、例えば植物脂、ポリプロピレンアルコール等は必要に応じて添加することができる。
培養温度は、微生物が生育し、かつ本発明の化合物が生産される範囲で適宜変更できるが、好ましくは10〜32℃であり、さらに好ましくは20〜28℃である。初発pHは6〜8付近が望ましく、培養時間は通常日〜数週間程度であるが、本発明の化合物の生産量が採取可能な量に達したとき、好ましくは最高に達したときに培養を終了すればよい。培養法は特に限定されず、固層培養又は通常攪拌培養等の通常用いられる方法はいずれも好適に用いることができる。
培養液から本発明の化合物を分離、採取するには、微生物代謝産物を取得するのに通常用いられる手段を適宜利用して行うことができる。例えば、各種イオン交換樹脂、非イオン性吸着樹脂、ゲル濾過クロマトグラフィー、または活性炭、アルミナ、シリカゲル等の吸着剤によるクロマトグラフィー、あるいは結晶化、減圧濃縮、または凍結乾燥の手段を単独でまたは適宜組み合わせて、あるいは反復して用いることが可能である。
本発明の化合物(I)は、例えば以下のスキーム1に従い化学合成することができる。
<スキーム1>
〔式中、R〜R、R、R、*1、*2、Zは前記に定義されるとおりである。Rc1は水素原子又はO-ベンジルを示し、Yは、COO(ベンジル)、CN、CHO、CHOH、アルコキシメチル、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アラルキルオキシカルボニル基、カルバモイル基、モノ若しくはジ置換カルバモイル基を示す。〕
STEP1
1モルの化合物I-1に対し、化合物I-2を1〜2モル程度、ジイソプロピルエチルアミン(DIEA)を0.5〜2モル程度、HATU、HBTU、TBTU、HATU、DCC、WSCなどの縮合剤を1モルから過剰量、必要に応じてHOAt、HOBt、HBTU、HATUなどのベンゾトリアゾール誘導体を1モルから過剰量使用し、溶媒中、−10℃から溶媒の沸騰する温度下に反応させることで化合物I-3を得ることができる。溶媒としては、DMF、ジメチルアセトアミド、DMSO、N-メチルピロリドン、ジオキサンなどが挙げられる。
STEP2
、Rc1が保護基(ベンジル基)を有する場合、1gの化合物I-3に対し、Pd/C、ラネーニッケルなどの触媒を10mg〜500mg程度使用し、THF、エーテル、ジイソプロピルエーテル、ジオキサンなどの溶媒中水素ガス(常圧又は加圧)の存在下、0〜40℃程度の温度下に1〜12時間反応させることでベンジル基を脱保護し、目的とする化合物(I)を得ることができる。保護基はベンジル基以外であってもよく、保護基に応じて適切な条件で脱保護を行うことができる。
上記に示す製造方法で得られた各化合物は、抽出、シリカゲルカラムクロマトグラフィー、再結晶、再沈殿のような常法に従って単離・精製される。抽出溶媒としては、ジエチルエーテル、酢酸エチル、クロロホルム、ジクロロメタン、トルエン等が用いられる。シリカゲルカラムクロマトグラフィーによる精製は、酸性、塩基性もしくは各種化学処理をしたシリカゲルまたはアルミナ等を用いて、展開溶媒には、例えばヘキサン/酢酸エチル、ヘキサン/クロロホルム、酢酸エチル/メタノール、クロロホルム/メタノール、アセトニトリル/水、メタノール/水等を使用することができる。
式(I)および(IA)の化合物がラセミ体である場合は、光学活性カラムを用いるクロマトグラフィー、光学活性な酸または合成キラル分割剤などによる光学分割方法、優先晶出法、ジアステレオマー法等の常法に従って、それぞれのエナンチオマーへと分離・精製することができる。例えば光学活性酸を用いたエナンチオマーへの分離は、常法に従ってジアステレオマー塩を形成させた後、2種のジアステレオマー塩に分離し、次いでこれを遊離塩基に変換させることにより行われる。光学分割剤として用いられる光学活性酸としては、例えば(+)−または(−)−ショウノウ酸、(1S)−(+)−または(1R)−(−)−ショウノウ−10−スルホン酸、L−(+)−またはD−(−)−酒石酸、(+)−または(−)−マンデル酸、(S)−(−)−または(R)−(+)−リンゴ酸、L−ピログルタミン酸、(S)−(+)−または(R)−(−)−1,1’−ビナフチル−2,2’−ジイル、(+)−ジベンゾイル−D−酒石酸または(−)−ジベンゾイル−L−酒石酸等が挙げられる。
上記製法においては、必要に応じて原料化合物中に含まれる官能基(ヒドロキシ基、カルボキシル基、アミノ基等)へ保護基を導入した上で、各反応を行うこともできる。得られた反応産物を脱保護処理に付すことにより、目的とする化合物を得ることが出来る。官能基の保護及び脱保護は、当業者であれば常法に従って容易に行うことができる。
式(I)および(IA)の化合物は、構造式中に存在する官能基の種類、原料化合物の選定、反応処理条件により、遊離塩基または酸付加塩の形で得られるが、常法に従って式(I)および(IA)の化合物に変換することができる。一方、式(I)および(IA)の化合物は、構造式中に存在する官能基の種類に応じて、常法に従って適切な酸と処理することにより酸付加塩に導くことができる。
本発明の化合物1〜8の合成経路を以下のスキーム2〜4に示す。
(スキーム2. 化合物1及び4の合成経路)
公知の化合物9を出発原料とし、上記のスキーム2に示した試薬、温度、反応時間を用い、常法に従い各試薬を当量もしくは過剰量使用して反応を行い、スキーム2に示した収率で化合物10〜14を合成した。
次いで、公知の化合物15を出発原料とし、上記のスキーム2に示した試薬、温度、反応時間を用い、常法に従い各試薬を当量もしくは過剰量使用して反応を行い、スキーム2に示した収率で化合物16〜23を合成した。
さらに、化合物14をDCM(ジクロルメタン)中で適量のTFA(トリフルオロ酢酸)と室温で30分間反応させて、BOC基を脱保護し、次いでDIEA、HATU、HOAtを用い、DMF中で0℃から室温で3時間反応させて、縮合生成物24を得た。DIEA、HATU、HOAtの使用量は、ペプチド合成の常法に従い当業者であれば容易に決定できる。
化合物24に対し等モル又は過剰量のLiOH水溶液を用いてTHF中、室温で30分間反応し、COOBnエステルを加水分解して化合物25を収率96%で得た。
化合物25に対し、0.1〜0.5倍量のPd/Cを使用し、THF中で水素ガスをバブリングしながら室温で2時間反応させ、化合物1を得た。
化合物4は、化合物22と2,3-ジベンジルオキシ安息香酸を使用し、アミノ基をCbzなどで保護したD−Argと2,3-ジベンジルオキシ安息香酸の酸クロライドを反応させてN−保護D−Argのグアニジル基に2,3-ジベンジルオキシベンゾイル基を結合させ、その後、アミノ基の保護基を除去し、化合物22の酸クロライドを反応させることで化合物23の対応化合物を合成し、以下スキーム2と同様に反応することで得ることができる。
(スキーム3. 化合物5, 6, 7の合成経路)
公知の化合物26を出発原料とし、上記のスキーム3に示した試薬、温度、反応時間を用い、常法に従い各試薬を当量もしくは過剰量使用して反応を行い、スキーム3に示した収率で化合物27〜30を合成した。
さらに、スキーム2で得た化合物22と(COCl)とを触媒量のDMF、DCM中室温で30分間反応させて酸クロライドに導いた後、ジオキサン中L−ArgとNaOHの存在下に室温で4時間反応させて化合物31を得た。
化合物32をDCM(ジクロルメタン)中で適量のTFA(トリフルオロ酢酸)と室温で1時間反応させて、BOC基を脱保護し、次いでDIEA、HATU、HOAtを用い、DMF中で0℃から室温で4時間反応させて、縮合生成物33を得た。DIEA、HATU、HOAtの使用量は、ペプチド合成の常法に従い当業者であれば容易に決定できる。
化合物33に対し等モル又は過剰量のLiOH水溶液を用いてTHF中、室温で20分間反応し、COOBnエステルを加水分解して化合物34を収率73%(3ステップ)で得た。
化合物34に対し、0.1〜0.5倍量のPd/Cを使用し、THF中で水素ガスをバブリングしながら室温で2.5時間反応させ、化合物5を得た。
化合物6は、化合物22と2,3-ジベンジルオキシ安息香酸を使用し、アミノ基をCbzなどで保護したD−Argと2,3-ジベンジルオキシ安息香酸の酸クロライドを反応させてN−保護D−Argのグアニジル基に2,3-ジベンジルオキシベンゾイル基を結合させ、その後、アミノ基の保護基を除去し、化合物22の酸クロライドを反応させることで化合物31の対応化合物を合成し、以下スキーム3と同様に反応することで得ることができる。
化合物7は、化合物22と2,3-ジベンジルオキシ安息香酸を使用し、アミノ基をCbzなどで保護したD−Argと化合物22の酸クロライドを反応させてN−保護D−Argのグアニジル基に2,3-ジベンジルオキシ−4−クロロベンゾイル基を結合させ、その後、アミノ基の保護基を除去し、2,3-ジベンジルオキシ安息香酸の酸クロライドを反応させることで化合物31の対応化合物を合成し、以下スキーム3と同様に反応することで得ることができる。
(スキーム4. 化合物8の合成経路)
化合物8は、スキーム2の化合物21に代えて化合物35を使用し、スキーム2と同様に反応して得ることができる。
次に本発明の化合物を含む医薬組成物について以下に説明する。
本発明は、式(I)および(IA)で表される化合物又はその生理的に許容される塩を有効成分とし、薬学的に許容される賦形剤、希釈剤又は担体を含む医薬組成物をも提供する。式(I)および(IA)で表される化合物又はその生理的に許容される塩を、薬学的に許容される従来公知の賦形剤、希釈剤、担体等と共に医薬組成物として調製することができる。
賦形剤としては、例えば、澱粉、乳糖、白糖、マンニット、カルボキシメチルセルロース、コーンスターチ、無機塩類等が挙げられ、1種単独あるいは2種以上を組み合わせて使用される。
希釈剤としては、例えば、注射用蒸留水、生理食塩水、ブドウ糖水溶液、注射用植物油、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール等が挙げられ、1種単独あるいは2種以上を組み合わせて使用される。
担体としては、例えば、炭酸マグネシウム、ステアリン酸マグネシウム、タルク、ショ糖、ラクトース、ペクチン、デキストリン、澱粉、ゼラチン、トラガカント、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム等が挙げられ、1種単独あるいは2種以上を組み合わせて使用される。
上記以外に、添加剤として、例えば、結合剤、崩壊剤、界面活性剤、吸収促進剤、保湿剤、吸着剤、滑沢剤、充填剤、増量剤、付湿剤、防腐剤、安定剤、乳化剤、可溶化剤、浸透圧を調節する塩等を、得られる製剤の投与単位形態に応じて適宜選択し使用することができる。さらに、本発明の医薬組成物中には、必要に応じて着色剤、保存剤、香料、風味剤、甘味剤等を配合し、調製することもできる。
本発明の医薬組成物の剤型としては、経口又は非経口(例、局所、直腸、静脈投与等)の別を問わず、錠剤(糖衣錠、フィルムコーティング錠を含む)、散剤、顆粒剤、カプセル剤(ソフトカプセルを含む)、液剤、注射剤、坐剤、徐放剤等が挙げられる。また、注射剤の形態に調製する場合であれば、静脈内、筋肉内、皮下、臓器内、鼻腔内、皮内、点眼、脳内、直腸内、膣内および腹腔内、腫瘍内部、腫瘍の近位などへの投与あるいは直接病巣に投与することができる。
また、本発明の医薬組成物が液状である場合は、凍結保存または凍結乾燥等により水分を除去して保存してもよい。凍結乾燥製剤は、使用時に注射用蒸留水等を加え、再度溶解して使用される。
上記医薬組成物の投与量は、所望の治療効果、投与法、治療期間、患者の年齢、性別その他の条件などに応じて適宜設定され得るが、通常、有効成分である本発明の化合物を、1日成人1人に対して1μg〜10g程度、好ましくは100μg〜1g程度、より好ましくは1mg〜500mg程度、さらに好ましくは5mg〜200mg程度である。本発明の医薬組成物は、1日に1回又は数回に分けて投与することができる。
本発明の医薬組成物中に含まれる式(I)および(IA)で表される化合物又はその塩の含有量は、製剤の形態によって相違し、通常採用されている投与量に基づいて適宜設定され得るが、例えば、0.0001〜99.9999重量%等が例示される。
式(I)および(IA)で表される化合物又はその生理的に許容される塩は、APA阻害活性を有するので、抗がん剤として有用である。また、シデロフォア活性を有するので、慢性鉄過剰症や虚血性再灌流障害の治療薬として有用である。
式(I)で表される化合物又はその生理的に許容される塩は、毒性が低く、安全であるので、そのまま医薬として、もしくは自体公知の薬学的に許容しうる担体などと混合してヒトを含む哺乳動物(例えば、ウマ、ウシ、犬、猫、ラット、マウス、ウサギ、ブタ、サル、ヒト等)に対して投与し、該哺乳動物におけるがんを予防又は治療することが出来る。
以下に参考例、実施例および試験例を挙げて本発明を更に具体的に説明するが、これらは本発明を限定するものではない。
実施例1:化合物1,4〜8の合成または化合物1〜3の微生物の培養液からの精製と化合物1〜8の物性値
(1)化合物1,4の化学合成(スキーム2)
化合物1,4を上記スキーム2に従い製造した。上記スキーム2には化学反応式、各工程で使用した試薬、溶媒、反応温度、反応時間、収率が記載されている。溶媒は溶解する試薬の20〜100倍量程度の量で使用し、試薬は原料化合物1モルに対し当量又は等モルから過剰量(例えば2当量又は2モル)使用し反応を行った。ただしPd/Cは原料化合物の0.1〜0.5倍量を使用した。
(2)化合物5,6,7の化学合成(スキーム3)
化合物5,6,7を上記スキーム3に従い製造した。上記スキーム3には化学反応式、各工程で使用した試薬、溶媒、反応温度、反応時間、収率が記載されている。溶媒は溶解する試薬の20〜100倍量程度の量で使用し、試薬は原料化合物1モルに対し1当量又は1モルから過剰量(例えば2当量又は2モル)使用し反応を行った。ただしPd/Cは原料化合物の0.1〜0.5倍量を使用した。
(3)化合物8の化学合成(スキーム4)
化合物8を上記スキーム4に従い製造した。上記スキーム4には化学反応式、各工程で使用した試薬、溶媒、反応温度、反応時間、収率が記載されている。溶媒は溶解する試薬の20〜100倍量程度の量で使用し、試薬は原料化合物1モルに対し1当量又は1モルから過剰量(例えば2当量又は2モル)使用し反応を行った。ただしPd/Cは原料化合物の0.1〜0.5倍量を使用した。
(4)Streptomyces属放線菌ML93-86F2の培養と化合物1〜3の精製
Streptomyces属放線菌ML93-86F2を押し麦培地 (押し麦840 g、水1400 mL、30℃、14日) で培養後、エタノールを用いて抽出し、APA阻害活性を指標に分画を進めた。すなわち、エタノール抽出物(49.0 g)を、THF /brine (pH 9.2)、 THF /brine (pH 4.6)、続いて60% MeOH /CHCl3の条件で二相分配後、逆相カラムクロマトグラフィーで分画した。60% MeOHにて溶出した画分を1回の逆相HPLC (gradient 20-80% MeCN)にて精製し、活性化合物1 (75.6 mg) を得た。一方、30% MeOHで溶出した画分を2回の逆相HPLC (15% MeCN + 0.1% TFA、10% MeCN + 0.1% TFA) で精製することにより、化合物2 (16.6 mg), 化合物3 (0.7 mg) を得た。
(5)化合物1〜8の物理化学的性質
上記の(1)〜(4)で得られた化合物1〜8の物理化学的性質を以下に示す。
また、化合物1〜3の1H-NMR及び13C-NMRのデータを第1表に示す。
化合物1:
色および形状:茶アモルファス状
分子式:C26H30Cl2N6O11
高分解能ESI MS:m/z 673.1432 ([M+H]+ , △+1.0 mmu).
比旋光度:[α]20 D+2.6 (c 0.63, MeOH)
UV(MeOH):λmaxnm (log ε) 212(4.62), 261 (4.29), 315 (3.60)
IR (neat):νmax 3297, 2987, 1659, 1645, 1592, 1543, 1439, 1315, 1219 cm-1
NMR: DMSO中で測定したデータを表1に示す.
化合物2:
色および形状:茶アモルファス状
分子式:C18H25ClN4O8
高分解能ESI MS:m/z 461.1433 ([M+H]+ , △ -0.1 mmu)
比旋光度:[α]20 D-7.7 (c 0.70, MeOH)
UV(MeOH):λmaxnm (logε) 210(4.38), 256 (4.01), 309 (3.33)
IR (neat):ν max3162, 3085, 2936, 1669, 1653, 1558, 1541, 1437 cm-1
NMR: CD3OD中で測定したデータを表1に示す.
化合物3:分子式C18H25ClN4O7:HRMS (ESI) m/z 445.1506 [M+H]+ calcd for C18H26ClN4O7, 445.1485
NMR: CD3OD中で測定したデータを表1に示す.
化合物4:分子式C26H31ClN6O11:LRMS (ESI) m/z 639.19 [M+H]+ calcd for C26H32ClN6O11, 639.18
化合物5:分子式C26H30Cl2N6O11:LRMS (ESI) m/z 673.15 [M+H]+ calcd for C26H31Cl2N6O11, 673.14
化合物6:分子式C26H31ClN6O11:LRMS (ESI) m/z 639.19 [M+H]+ calcd for C26H32ClN6O11, 639.18
化合物7:分子式C26H31ClN6O11:LRMS (ESI) m/z 639.19 [M+H]+ calcd for C26H32ClN6O11, 639.18
化合物8:分子式C26H32N6O11:LRMS (ESI) m/z 605.23 [M+H]+ calcd for C26H33N6O11, 605.22
試験例1
分泌型リコンビナントAPAはバキュロウィルス発現系を用いて発現・精製したものを用いた。APAのアミノペプチダーゼ活性は以下のように測定した。
25 mM トリスバッファー (pH 8.0) 中、APA (500 ng/mL) と Glu-AMC (7-amino-4-methylcoumarin, 100 μM) を混合し37℃で30分間反応後、0.5 M 酢酸バッファー (pH 4.15) を加えて酵素反応を終了させた。この反応溶液の蛍光強度 (励起380 nm、検出460 nm) を測定することで酵素活性を数値化した。1 mM Ca2+存在下/非存在下におけるAPA阻害活性を評価することで各化合物1〜8の活性を評価した。
その結果、化合物1, 4, 6がCa2+存在下で特に強いAPA阻害活性を示し、本発明化合物がAPA阻害剤ならびにAPAが関与する癌などの疾病治療薬として有望であることが示された。
試験例2(金属結合能の測定)
化合物1および4はcatecholate構造とN-hydroxyformamide というシデロフォアに特徴的な構造を有している。シデロフォアと安定な結合を形成することが知られるFe3+とGa3+に対する化合物1および4の結合能を検討した。化合物1および4に1当量のFeCl3あるいはGaCl3を添加したものをLC-MSで分析したところ、いずれの場合にも金属付加イオンを検出することができた。この結果は、化合物1および4が金属キレーター能を有すること示し、慢性鉄過剰症や虚血性再灌流障害に対する治療薬として有用であることを示している。また一方で、Fe(III)錯体の還元電位の測定結果から、1がデフェロキサミンBよりも強いFe(III)親和性を有することを明らかにした。

Claims (7)

  1. 下記式(I):
    〔式中、R〜Rは、同一又は異なって、OH、SH、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基、アラルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アリールオキシ基、アラルキルオキシ基、アルコキシアルキル基、アルコキシカルボニル基、CN,NO、CF、C、アセチル基、アミノ基、モノ若しくはジ置換アミノ基、モノ若しくはジ置換カルバモイル基、アシルアミノ基、アシルオキシ基、カルバモイル基を示す。ただし、R〜Rのうち、隣接する2つ又は3つの基はOHであり、R〜Rの隣接する2つが一緒になってメチレンジオキシ基を形成してもよい。
    、Rは同一又は異なって水素原子又はメチル基を示す。Rは水素原子又はOHを示す。
    *1、*2は、不斉炭素原子を示し、D,Lのいずれの立体配置であってもよい。
    YはCOOH、CN、CHO、CHOH、アルコキシメチル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アラルキルオキシカルボニル基、カルバモイル基、モノ若しくはジ置換カルバモイル基を示す。
    Zは水素原子もしくは下記式
    (式中、R〜R10は、同一又は異なって、OH、SH、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基、アラルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アリールオキシ基、アラルキルオキシ基、アルコキシアルキル基、アルコキシカルボニル基、CN,NO、CF、C、アセチル基、アミノ基、モノ若しくはジ置換アミノ基、モノ若しくはジ置換カルバモイル基、アシルアミノ基、アシルオキシ基、カルバモイル基を示す。ただし、R〜R10のうち、隣接する2つ又は3つの基はOHであり、R〜Rの隣接する2つが一緒になってメチレンジオキシ基を形成してもよい。
    は水素原子又はシアノ基を示す。Rは水素原子又はメチル基を示す。
    *はNH基との結合を示す。)で表される基を示す。〕
    で表される化合物又はその生理的に許容される塩。
  2. 下記式(IA):
    〔式中、R〜Rは、同一又は異なって、OH、SH、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基、アラルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アリールオキシ基、アラルキルオキシ基、アルコキシアルキル基、アルコキシカルボニル基、CN,NO、CF、C、アセチル基、アミノ基、モノ若しくはジ置換アミノ基、モノ若しくはジ置換カルバモイル基、アシルアミノ基、アシルオキシ基、カルバモイル基を示す。ただし、R〜Rのうち、隣接する2つ又は3つの基はOHであり、R〜Rの隣接する2つが一緒になってメチレンジオキシ基を形成してもよい。
    〜R10は、同一又は異なって、OH、SH、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基、アラルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アリールオキシ基、アラルキルオキシ基、アルコキシアルキル基、アルコキシカルボニル基、CN,NO、CF、C、アセチル基、アミノ基、モノ若しくはジ置換アミノ基、モノ若しくはジ置換カルバモイル基、アシルアミノ基、アシルオキシ基、カルバモイル基を示す。ただし、R〜R10のうち、隣接する2つ又は3つの基はOHであり、R〜Rの隣接する2つが一緒になってメチレンジオキシ基を形成してもよい。
    、Rは同一又は異なって水素原子又はメチル基を示す。Rは水素原子又はOHを示す。 Rは水素原子又はシアノ基を示す。Rは水素原子又はメチル基を示す。
    *1、*2は、不斉炭素原子を示し、D,Lのいずれの立体配置であってもよい。
    YはCOOH、CN、CHO、CHOH、アルコキシメチル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アラルキルオキシカルボニル基、カルバモイル基、モノ若しくはジ置換カルバモイル基を示す。〕
    で表される請求項1に記載の化合物又はその生理的に許容される塩。
  3. 請求項1又は2に記載の化合物からなるアミノペプチダーゼA阻害剤
  4. 請求項1又は2に記載の化合物からなる鉄キレーター剤
  5. 請求項1又は2に記載の化合物と薬学的担体を含む医薬組成物。
  6. がんの予防又は治療薬である、請求項5に記載の医薬組成物。
  7. 慢性鉄過剰症治療薬である、請求項5に記載の医薬組成物。
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