JP6269625B2 - 空気調和機 - Google Patents
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Description
(1)空気調和機の構成
図1は、本発明の一実施形態に係る空気調和機100の外観斜視図である。図2、図3、図4、および図5は、空気調和機100の断面図である。本明細書では、「前」、「後」、「上」、「下」、「左」、および「右」の6つの方向は、図1に示されるように定義される。
本体ケーシング110は、室内ファン120、室内熱交換器130、およびフレーム140等を収納する。本体ケーシング110の上部には、吸込口が形成されている。本体ケーシング110の下部の中央付近には、調和空気を吹き出す吹出口111が形成されている。本体ケーシング110の下部の前方付近には、収容部112が形成されている。収容部112は、本体ケーシング110の内側に窪んだ領域である。窪みの深さは、第1風向調整部材150の厚みに合うように設定されている。本体ケーシング110の内部には、調和空気を吹出口111に案内する案内流路113が形成されている。
室内ファン120は、フレーム140に取り付けられている。室内ファン120は、本体ケーシング110の、上下方向における略中央部分に位置している。室内ファン120は、クロスフローファンである。室内ファン120は、ファンモータに接続されている。ファンモータの駆動によって室内ファン120が回転すると、室内の空気は、上述の吸込口から本体ケーシング110の内部に吸い込まれる。吸い込まれた空気は、室内熱交換器130を通過した後、案内流路113を案内されて、最終的に吹出口111から吹き出される。
室内熱交換器130は、フレーム140に取り付けられている。室内熱交換器130は、室内ファン120の一部を覆うように位置している。より詳細には、室内熱交換器130は、室内ファン120の上部付近、すなわち、室内ファン120の前方下側付近から室内ファン120の後方上側付近にかけて、位置している。室内熱交換器130は、室内の空気と熱交換することによって、冷房運転時に冷媒の蒸発器として機能し、暖房運転時に冷媒の放熱器として機能する。
フレーム140は、室内ファン120および室内熱交換器130を取り付けるための部材である。フレーム140は、上スクロール141と下スクロール142を含む。上スクロール141および下スクロール142は、案内流路113を形成している。
第1風向調整部材150は、本体ケーシング110の下部に回動自在に取り付けられている。第1風向調整部材150は、吹出口111付近に位置している。第1風向調整部材150は、吹出口111から吹き出される調和空気の風向を調整する。
第2風向調整部材160は、本体ケーシング110の下部に回動自在に取り付けられている。第2風向調整部材160は、吹出口111付近に位置している。第2風向調整部材160は、第1風向調整部材150、第2風向調整部材160、および第3風向調整部材170のうち、最も後方に位置している。すなわち、第2風向調整部材160は、第1風向調整部材150から側壁に向かう方向に離れて位置している。第2風向調整部材160は、吹出口111から吹き出される調和空気の風向を調整する。
第3風向調整部材170は、本体ケーシング110の下部に回動自在に取り付けられている。第3風向調整部材170は、第1風向調整部材150と第2風向調整部材160の間に位置している。より詳細には、第3風向調整部材170は、案内流路113において、第1風向調整部材150よりも調和空気の流れの上流側に位置している。第3風向調整部材170は、吹出口111から吹き出される調和空気の風向を調整する。
図6は、空気調和機100の機能ブロック図である。既に説明したように、空気調和機100は、第1駆動部151、第2駆動部161、および第3駆動部171を備える。空気調和機100は、制御部180をさらに備える。
制御部180は、運転モードに応じて、調和空気の風向を調整する。ここでは、運転モードは暖房に設定されているとする。
空気調和機100は、互いに異なる複数の前方下側方向に風向を調整することができる。本実施形態においては、空気調和機100は、図3および図4に示されるように、互いに異なる2つの前方下側方向に風向を調整する。図3に示す状態の空気調和機100は、図4に示す空気調和機100よりも、より前方に調和空気を送ることができる。
風向が後方下側方向に設定されている場合には、制御部180は、図2に示されるように、第1風向調整部材150、第2風向調整部材160、および第3風向調整部材170の全てを利用して、調和空気の風向を調整する。具体的には、下記の通りである。
制御部180は、電源をオフする旨の制御信号を受信すると、第1風向調整部材150を収容部112に収容すると共に、吹出口111を閉じるように第2風向調整部材160の姿勢を制御する。さらに、制御部180は、電源をオフする旨の制御信号を受信すると、上スクロール141に形成された収容部に第3風向調整部材170を収容する。以上のような状態において、第1風向調整部材150と第2風向調整部材160は、本体ケーシング110と一体的に空気調和機100の意匠を構成する。
本実施形態の空気調和機100においては、制御部180は、風向を前方下側方向に調整する場合に、第2風向調整部材160および第3風向調整部材170を利用する。つまり、制御部180は、第1風向調整部材150と第2風向調整部材160の間に位置することによって、本来であれば抵抗として作用し得る第3風向調整部材170を、第2風向調整部材160と共に、風向の調整に積極的に利用している。それと同時に、第3風向調整部材170を風向の調整に利用する場合に、逆に抵抗として作用し得る第1風向調整部材150を待避位置に移動させる。以上により、調和空気の風量の低減を抑制することができる。
本発明の実施形態に適用可能な変形例を説明する。
以上の説明では、制御部180が側壁に向かう方向に調和空気の風向を調整する場合に、第1ガイド面152と第3ガイド面172は略面一であったが、面一でなくてもよい。第3風向調整部材170が第1風向調整部材150に重なることによって、第1ガイド面152と第3ガイド面172とが、段差状に形成されてもよい。第3風向調整部材170が第1風向調整部材150に乗り上げるように位置することにより、第3風向調整部材170が段差部154を覆うので、第1風向調整部材150と第3風向調整部材170の間に侵入する風量をより低減することができる。
以上の説明では、第3風向調整部材170は、本体ケーシング110の下部に回動自在に取り付けられていたが、進退自在に取り付けられてもよい。すなわち、第3風向調整部材170は円運動ではなく、直線運動してもよい。また、第3風向調整部材170は、本体ケーシング110の下部に、特定の姿勢を維持した状態で固定されていてもよい。この場合には、第3風向調整部材170の姿勢は不変であるので、制御部180は、第1風向調整部材150および第2風向調整部材160の姿勢のみを制御すればよい。
第2ガイド面162には、テーパ部が設けられていてもよい。テーパ部は、第2ガイド面162の先端に位置している。第2風向調整部材160が後方下向きに傾斜した姿勢をとる場合に、テーパ部は、吹出口111から吹き出される調和空気を後方下側へ導く。したがって、風向をより後方下側に導き易くなる。
以上の説明では、風向が前方下側方向に設定されている場合に、制御部180は、第1風向調整部材150を収容部112に収容したが、案内流路113および吹出流路114から外れた位置であれば、収容部112に収容しなくてもよい。また、空気調和機100は、互いに異なる3つ以上の前方下側方向に風向を調整してもよい。
以上の説明では、第1方向が前方下側であり、第2方向が後方下側であったが、第1方向および第2方向の両方が前方下側であってもよいし、第1方向および第2方向の両方が後方下側であってもよい。これらの場合にも、第2方向に調整された調和空気は、第1方向に調整された調和空気よりも側壁に寄っている。すなわち、第2方向は、第1方向よりも側壁に寄っている。したがって、例えば、第1方向および第2方向の両方が後方下側である場合に、風向を側壁により寄っている第2方向に調整するときに、第3風向調整部材170に加えて第1風向調整部材150を用いることにより、後方下側方向に効率的に風向を調整することができる。
以上の説明では、運転モードが暖房に設定されている場合を例に挙げたが、運転モードが加湿または加湿暖房に設定されている場合でも本発明を適用することができる。
110 本体ケーシング
111 吹出口
113 案内流路
114 吹出流路
150 第1風向調整部材
153 テーパ部
160 第2風向調整部材
170 第3風向調整部材
180 制御部
300 遠隔操作装置
Claims (8)
- 室内の側壁に設置される空気調和機であって、
調和空気を吹出口に案内する上スクロール(141)と下スクロール(142)を持つ案内流路(113)が形成された本体ケーシング(110)と、
前記上スクロール又は前記上スクロールの延長面近傍に設定されている回動中心が上流側端部にあり、前記吹出口から吹き出される前記調和空気の風向を調整する第1風向調整部材(150)と、
前記第1風向調整部材から前記側壁に向かう方向に離れて位置し、前記下スクロール又は前記下スクロールの延長面近傍に設定されている回動中心が上流側端部にあり、前記風向を調整する第2風向調整部材(160)と、
前記第1風向調整部材と前記第2風向調整部材の間に位置し、前記上スクロール又は前記上スクロールの延長面近傍に設定されている回動中心が上流側端部にあり、前記風向を調整する第3風向調整部材(170)と、
前記風向を鉛直下向きの成分を含む第1方向に調整する場合に、前記第2風向調整部材および前記第3風向調整部材を利用すると共に、前記案内流路および前記案内流路に続く吹出流路(114)から外れた待避位置に前記第1風向調整部材を移動させる制御部(180)と、
を備える空気調和機(100)。 - 前記制御部は、前記風向を、前記鉛直下向きの成分を含み、かつ、前記第1方向とは異なる第2方向に調整する場合に、前記第2風向調整部材および前記第3風向調整部材に加えて、前記第1風向調整部材を利用し、
前記第3風向調整部材は、前記第1風向調整部材と共に前記調和空気を導くガイド面を形成する、
請求項1に記載の空気調和機。 - 前記制御部は、暖房運転時に、前記第2方向として、前記側壁に向かう方向に前記風向を調整する、
請求項2に記載の空気調和機。 - 前記第2方向に調整された前記調和空気は、前記第1方向に調整された前記調和空気よりも前記側壁に寄っている、
請求項2に記載の空気調和機。 - 前記第3風向調整部材は、前記案内流路において、前記第1風向調整部材よりも前記調和空気の流れの上流側に配置されている、
請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の空気調和機。 - 前記第3風向調整部材の短手方向の幅は、前記第1風向調整部材の短手方向の幅よりも狭い、
請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の空気調和機。 - 前記第1風向調整部材は、前記第2風向調整部材に対向し得る側の第1ガイド面(152)及びテーパ部(153)を有し、
前記第1ガイド面及び前記テーパ部は、前記第1風向調整部材が水平姿勢をとる場合または前記第1風向調整部材の先端が水平よりも鉛直方向上側に位置する場合に、前記吹出口から吹き出される前記調和空気を鉛直上向きの成分を含む方向へ導く、
請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の空気調和機。 - 前記制御部は、前記第1風向調整部材、前記第2風向調整部材、および前記第3風向調整部材のそれぞれの、水平面に対する傾斜角度を制御することによって、前記第1風向調整部材、前記第2風向調整部材、および前記第3風向調整部材のそれぞれの姿勢を制御する、
請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の空気調和機。
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