JP6269334B2 - 多点距離測定装置及び形状測定装置 - Google Patents

多点距離測定装置及び形状測定装置 Download PDF

Info

Publication number
JP6269334B2
JP6269334B2 JP2014121121A JP2014121121A JP6269334B2 JP 6269334 B2 JP6269334 B2 JP 6269334B2 JP 2014121121 A JP2014121121 A JP 2014121121A JP 2014121121 A JP2014121121 A JP 2014121121A JP 6269334 B2 JP6269334 B2 JP 6269334B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
light
points
incident
measuring device
optical fiber
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2014121121A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2016001143A (ja
Inventor
弘一 松本
弘一 松本
石井 雅文
雅文 石井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tokyo Seimitsu Co Ltd
Original Assignee
Tokyo Seimitsu Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tokyo Seimitsu Co Ltd filed Critical Tokyo Seimitsu Co Ltd
Priority to JP2014121121A priority Critical patent/JP6269334B2/ja
Publication of JP2016001143A publication Critical patent/JP2016001143A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6269334B2 publication Critical patent/JP6269334B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Length Measuring Devices By Optical Means (AREA)
  • Optical Radar Systems And Details Thereof (AREA)

Description

本発明は、測定対象物上の複数点までの距離を測定する多点距離測定装置、並びにこの多点距離測定装置を備える形状測定装置に関する。
測定対象物の表面形状の測定を行う測定機器として、測定対象物上の複数点までの距離を測定してこれら複数点の相対位置関係を求めることにより、測定対象物の表面形状を測定する形状測定装置が良く知られている。
例えば特許文献1には、測定対象物に対向する位置に配置されたマイクロレンズアレイに対してHe−Neレーザを走査し、マイクロレンズごとに測定対象物上に収束されるHe−Neレーザの反射光を2分割光検出器により検出してフォーカス位置を比較することで、複数点の相対位置を測定する方法が開示されている。
特開平10−300420号公報
ところで、特許文献1記載の測定方法では、マイクロレンズアレイ、すなわち測定対象物に対してHe−Neレーザを走査しているが、測定対象物が大きくなるのに従ってHe−Neレーザの走査領域及び走査時間が増加するため、形状測定に時間がかかるという問題がある。このため、He−Neレーザを複数の光束に分割して各光束を測定対象物の複数点に向けて照射して、複数点からの反射光を検出した結果に基づき表面形状の測定を行うことが好ましい。しかしながら、測定対象物の表面の段差(凹凸、起伏)が大きくなると、複数点からの反射光をそれぞれ検出した際に、検出した反射光が複数点のいずれの点からの反射光であるかを正確に判別することができず、測定精度に問題が生じる場合がある。また、He−Neレーザを複数に分割した光束を測定対象物の複数点に向けて照射した場合には、複数点の各々における光束の正反射光のみを選択して検出することが困難であるので測定精度に問題が生じる。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、測定対象物の形状(表面の段差等)によらず、測定対象物上の複数点までの距離を高精度かつ短時間に測定することができる多点距離測定装置、及びこの多点距離測定装置を備える形状測定装置を提供することを目的とする。
本発明の目的を達成するための多点距離測定装置は、ブロードスペクトルを出射する光源と、光源から出射されたブロードスペクトルから、予め定められた繰り返し周波数を有する光である特殊光を生成して出射するファブリー・ペロー・エタロンと、ファブリー・ペロー・エタロンから出射された特殊光を、参照光と測距光とに分割する特殊光分割部と、特殊光分割部にて分割された測距光を複数の光束に分割する測距光分割部と、測距光分割部にて分割された複数の光束を測定対象物の複数点に向けてそれぞれ出射し、かつ複数点にてそれぞれ正反射された光束がそれぞれ入射する複数の光入出射部と、特殊光分割部にて分割された参照光と、複数の光入出射部にそれぞれ入射した複数点ごとの光束との光干渉信号を検出する光検出部と、光検出部の検出結果に基づき、複数の光入出射部から複数点の各々までの距離を算出する距離算出部と、を備え、繰り返し周波数に対応した特殊光のパルス間隔をDとし、任意の自然数をnとした場合に、複数の光入出射部における光束の光路長がn・Dずつ順に長くなり、複数の光入出射部から入出射される光束に平行な方向を入出射方向とし、複数点のうちの隣接する2点の入出射方向の位置ずれ量の最大値をGとした場合に、ファブリー・ペロー・エタロンはD>Gを満たすものである。
本発明によれば、複数の光入出射部から測定対象物の複数点に向けて光束をそれぞれ同時に出射した場合でも各光束の正反射光が測定対象物の複数点のどの点で反射された光であるかを容易に識別することができる。これにより、一度の走査で多点計測が可能となる。また、ファブリー・ペロー・エタロンにより生成された測距光を用いることにより、複数点の各々における光束の正反射光だけを選択して複数の光入出射部に入射させることができ、SN比の良い干渉縞パターンを発生させることができる。また、正反射光だけを複数の光入出射部に入射させることができるので、測定対象物の複数点での反射率の影響は問題とならず、さらに、各光束の光路が重なる場合でも複数点までの距離を測定することができる。その結果、測定対象物の複数点までの距離を低コストに高精度でかつ短時間で測定することができる。
本発明の他の態様に係る多点距離測定装置において、ファブリー・ペロー・エタロンは、Gの値に応じて交換可能である。これにより、段差の大きい表面形状の多点距離測定を行うことができる。
本発明の他の態様に係る多点距離測定装置において、複数の光入出射部における光束の入出射位置が、入出射方向において同じ位置である。これにより、各光束の正反射光が測定対象物の複数点のどの点で反射された光であるかを容易に識別することができる。
本発明の他の態様に係る多点距離測定装置において、複数の光入出射部は、入出射方向に対して垂直な方向に一次元配列されている。これにより、複数点までの距離の測定結果に基づき、測定対象物の一次元の表面形状を測定することができる。
本発明の他の態様に係る多点距離測定装置において、複数の光入出射部は、入出射方向に対して垂直な面内に二次元配列されている。これにより、複数点までの距離の測定結果に基づき、測定対象物の二次元の表面形状を測定することができる。
本発明の他の態様に係る多点距離測定装置において、複数の光入出射部は、長さの異なる複数の光ファイバケーブルである。これにより、各光束の正反射光が測定対象物の複数点のどの点で反射された光であるかを容易に識別することができる。
本発明の他の態様に係る多点距離測定装置において、距離算出部は、光干渉信号に二乗処理を施す第1の処理と、二乗処理が施された光干渉信号にローパスフィルタ処理を施す第2の処理と、ローパスフィルタ処理が施された光干渉信号に微分処理を施す第3の処理と、微分処理が施された光干渉信号のゼロクロッシングの位置でトリガ信号を発生させる第4の処理と、第4の処理で発生したトリガ信号に基づき、光干渉信号のピーク位置を検出する第5の処理と、第5の処理で検出されたピーク位置に基づき、距離を算出する第6の処理と、を実行する。これにより、例えば測定対象物の複数点までの距離をより高精度に測定することができる。
本発明の目的を達成するための形状測定装置は、前述の多点距離測定装置と、距離算出部の算出結果に基づき、測定対象物の表面形状を算出する形状算出部と、を備える。
本発明の多点距離測定装置及び形状測定装置は、測定対象物上の複数点までの距離を高精度かつ短時間に測定することができる。
第1実施形態の形状測定装置の概略図である。 ファブリー・ペロー・エタロンを透過した特殊光を説明するための説明図である。 ビームスプリッタの対向面の正面図である。 正反射光を説明するための説明図である。 光ファイバケーブル及びコリメータの拡大図である。 (A)は各光ファイバケーブルのコリメータから出射される光束の遅延(ディレイ)について説明するための説明図であり、(B)は各光ファイバケーブルのコリメータに入射する正反射光の遅延について説明するための説明図である。 形状測定装置における形状測定処理の流れを示すフローチャートである。 第2実施形態の形状測定装置の要部を説明するための説明図である。 第3実施形態の形状測定装置のビームスプリッタの対向面の正面図である。 第4実施形態の形状測定装置の干渉縞パターン検出部の機能ブロック図である。 第5実施形態の形状測定装置の干渉縞パターン検出部の機能を説明するための説明図である。 第6実施形態の形状測定装置の概略図である。
[第1実施形態の形状測定装置]
図1は、測定対象物9の表面形状を測定する形状測定装置10の概略図である。この形状測定装置10は、測定対象物9の表面上の複数点までの距離をそれぞれ測定することにより測定対象物9の表面形状の測定を非接触で行う装置であり、本発明の多点距離測定装置に相当するものである。なお、測定対象物9の種類は特に限定はされないが、例えば金型、自動車や飛行機のエンジンなどの回転体などが例として挙げられる。
形状測定装置10は、大別して、ブロードスペクトル光源(本発明の光源に相当)光源と略す)19、ファブリー・ペロー・エタロン(以下、単にエタロンと略す)20、光アンプ21、スプリッタ(本発明の特殊光分割部に相当)22、第1光路23、第2光路24、ミキサ25、光検出部26、干渉縞パターン検出部27、距離算出部28、形状算出部29、及びこれら各部を接続する光ファイバケーブル30並びに光ファイバケーブル30を接続するコネクタ31を備えている。
ブロードスペクトル光源19は、ブロードスペクトル(広帯域光ともいう)を出力する。このブロードスペクトル光源19としては、例えば半導体レーザが用いられる。半導体レーザは駆動電流の大きさを変化させることで出射する光の波長が変化するので、ブロードスペクトルを出射可能である。なお、ブロードスペクトル光源19として、例えばCWレーザ(Continuous wave laser)光源などのブロードスペクトルを出射可能な公知の各種光源を用いてもよい。また、ブロードスペクトルの強さは適宜に変えることができる。
エタロン20は、平行反射面の多重反射による干渉を利用した周波数選択性を有する。エタロン20は、ブロードスペクトル光源19より入力されたブロードスペクトルから、繰り返し周波数frを有する光である特殊光34を生成して出力する。
図2(A),(B)は、エタロン20から出力される特殊光34を説明するための説明図である。図2(A)に示すように、特殊光34は、周波数領域において、正確に繰り返し周波数frずつ離れている多数の光から成り立っている。また、図2(B)に示すように、特殊光34は、時間領域において、非常に安定したパルスの列(繰り返し周波数frの逆数に応じた時間間隔Tを有する、安定したパルス列)として現れる。このパルス列のパルス間隔Dは、D=c/2fr(cは光速)となる。
図1に戻って、光アンプ21は、エタロン20から入力された特殊光34を増幅した後、この特殊光34をスプリッタ22に向けて出力する。
スプリッタ22は、光アンプ21と、第1光路23及び第2光路24とに接続している。スプリッタ22は、光アンプ21から入力された特殊光34を参照光35と測距光36とに分割して、参照光35を第1光路23に出力すると共に、測距光36を第2光路24に出力する。
第1光路23には、第1コリメータ38、プリズムリフレクタ39、コーナリフレクタ40、走査ステージ41、及び第2コリメータ42が設けられている。
第1コリメータ38は、スプリッタ22から入力される参照光35を平行光線としてプリズムリフレクタ39に向けて出射する。
プリズムリフレクタ39は、第1コリメータ38から入力された参照光35をコーナリフレクタ40に向けて反射すると共に、このコーナリフレクタ40から入射する参照光35を第2コリメータ42に向けて反射する。
コーナリフレクタ40は、プリズムリフレクタ39により反射された参照光35の光路上に配置されている。このコーナリフレクタ40は、プリズムリフレクタ39から入射した参照光35を再びプリズムリフレクタ39に向けて反射する。
走査ステージ41は、コーナリフレクタ40に取り付けられている。この走査ステージ41は、プリズムリフレクタ39により反射された参照光35の光路に平行な方向に沿ってコーナリフレクタ40を往復動させる。具体的に走査ステージ41は、前述のパルス間隔Dよりも少し長いストローク量で往復動させる。これにより、後述する参照光35と測距光36との光干渉信号の振幅を時間的に変動させることができる。時間的に変動する光干渉信号の測定データを積算することで、測定データの精度を高めることができる。なお、走査ステージ41の代わりに、例えばPZTステージ(電圧アクチュエータ)を用いてもよい。
第2コリメータ42は、プリズムリフレクタ39から入射する参照光35を集光して光ファイバケーブル30に出力する。この第2コリメータ42は、図示しない移動機構により、プリズムリフレクタ39から入射する参照光35の光路に平行な方向に移動可能になっている。これにより、第1光路23における参照光35の光路長を可変することができる。そして、第2コリメータ42から出力された参照光35はミキサ25に入力される。
第2光路24には、サーキュレータ44、ビームスプリッタ46、複数の光ファイバケーブル47が設けられている。サーキュレータ44は、スプリッタ22から入力される測距光36をビームスプリッタ46に向けて出力すると共に、このビームスプリッタ46からの戻り光(後述の正反射光36b)をミキサ25に向けて出力する。
ビームスプリッタ46は、本発明の測距光分割部に相当するものであり、光ファイバケーブルを介してサーキュレータ44に接続している。また、ビームスプリッタ46の測定対象物と対向する対向面46a(本発明の入出射方向に対して垂直な面に相当、図3参照)には、長さの異なる複数の光ファイバケーブル47が設けられている。ビームスプリッタ46は、サーキュレータ44から入力された測距光36を複数の光束36aに分割し、各光束36aを光ファイバケーブル47にそれぞれ出力する。
光ファイバケーブル47は、その先端部に設けられたコリメータ47aと共に本発明の複数の光入出射部を構成している(コリメータ47aは省略可)。光ファイバケーブル47は、コリメータ47aを測定対象物9に向けた状態で対向面46aに複数取り付けられている。各光ファイバケーブル47は、ビームスプリッタ46より入力された光束36aをコリメータ47aから測定対象物9の複数点に向けてそれぞれ出射する。また、各光ファイバケーブル47には、測定対象物9の複数点にてそれぞれ正反射された光束36aの正反射光36bがコリメータ47aを介して入射する。なお、図中の符号「A」は各コリメータ47aから入出射される光束36aに平行な方向を示し、以下、この方向を入出射方向Aという。
各コリメータ47aは、光束36a及び正反射光36bの入出射位置の起点として使用することができる。具体的に、各コリメータ47aは、入出射方向Aにおける光束36a及び正反射光36bの入出射位置が同じ位置(略同じ位置を含む)になるように位置調整されている。これにより、各コリメータ47aからの光束36aの出射位置が同じ位置になると共に、各コリメータ47aへの正反射光36bの入射位置が同じ位置になる。
図3は、ビームスプリッタ46の対向面46aの正面図である。対向面46aには、光ファイバケーブル47がコリメータ47aを測定対象物9に向けた状態で前述の入出射方向Aに対して垂直方向に一次元配列されている。従って、図3に示すように、測定対象物9の一次元方向に並んだ複数点に対して各光ファイバケーブル47のコリメータ47aから光束36aが出射され、複数点にてそれぞれ正反射された正反射光36bがコリメータ47aを介して各光ファイバケーブル47に入射する。
図4は、正反射光36bを説明するための説明図である。図4に示すように、各光束36a、すなわち、エタロン20により生成された特殊光34はSN比が高いため、測定対象物9の複数点にそれぞれ入射して反射された反射光のうち、複数点にてそれぞれ正反射された正反射光36bだけがコリメータ47aを経て光ファイバケーブル47に入射する。なお、ここでいう正反射光とは、光束36aの光路に沿って戻る反射光である。
図5は、各光ファイバケーブル47及び各コリメータ47aの拡大図である。また、図6(A)は、各光ファイバケーブル47のコリメータ47aから出射される光束36aの遅延(ディレイ)について説明するための説明図である。図6(B)は、各光ファイバケーブル47のコリメータ47aに入射する正反射光36bの遅延について説明するための説明図である。
図5に示すように、各光ファイバケーブル47の長さ(すなわち、各光ファイバケーブル47内での光束36aの光路長)は、前述の図2(B)に示したパルス間隔Dずつ順に長くなるように形成されている。なお、図中の「X」は、光ファイバケーブル47の所定の基準長さである。図6(A)に示すように、各光ファイバケーブル47の長さをパルス間隔Dずつ順に長くすることで、各光ファイバケーブル47のコリメータ47aから測定対象物9の複数点に向けて出射される光束36aをパルス間隔Dずつ順に遅延させることができる。これにより、各光束36aを測定対象物9の複数点に順次に到達させることができる。
また、図6(B)に示すように、各光束36aの正反射光36bが各光ファイバケーブル47のコリメータ47aに入射する時間を異ならせることができる。具体的に、長さ「X+D」の光ファイバケーブル47に対応する正反射光36bに対して、長さ「X+2D」の光ファイバケーブル47に対応する正反射光36bは、パルス間隔D及び正反射光36bの反射点の段差に応じた分だけ遅れて入射する。さらに、長さ「X+D」の光ファイバケーブル47に対応する正反射光36bに対して、長さ「X+3D」の光ファイバケーブル47に対応する正反射光36bは、2D(パルス間隔D×2)及び正反射光36bの反射点の段差に応じた分だけ遅れて入射する。
以下同様に、光ファイバケーブル47の長さがパルス間隔Dずつ順に長くなるのに従い、正反射光36bは順に遅れて入射する。この際に、各正反射光36bのパルス列の間隔はパルス間隔Dで同じであるので、エタロン20が下記条件を満たす場合には、各正反射光36bがそれぞれ測定対象物9の複数点のどの点で反射された光であるかを容易に識別することができる。
ここで、測定対象物9の複数点のうちの隣接する2点の段差の大きさ、すなわち、2点の入出射方向Aの位置ずれ量がパルス間隔Dよりも大きくなると、隣接する光ファイバケーブル47のうちの長く形成されている方に先に正反射光36bが入射する場合がある。このような場合には、2点で正反射された正反射光36bがこれら2点のいずれの点で正反射されたかを判別することができない。このため、複数点のうちの隣接する2点の入出射方向Aの位置ずれ量の最大値をG(図5参照)とした場合に、エタロン20は、パルス間隔D>最大値Gを満たすもの、すなわち、パルス間隔D>最大値Gを満たす繰り返し周波数frを設定可能なものが用いられる。そして、形状測定装置10のエタロン20は最大値Gの値に応じて交換可能となっている。エタロン20による繰り返し周波数frの設定は、例えば、パルス間隔Dを数百μmとする設定まで可能である。
なお、複数点の段差の大きくなる測定対象物9については、2個のエタロン(例えば、パルス間隔D1=0.5mm、パルス間隔D2=0.55mm)を用いることで測定をすることができる。
図1に戻って、各光ファイバケーブル47にそれぞれ入射した正反射光36bは、ビームスプリッタ46、サーキュレータ44などを介してミキサ25に入力される。
ミキサ25は例えば光ミキサが用いられる。このミキサ25は、第1光路23から入力される参照光35と、第2光路24から入力される複数点ごとの正反射光36bとを例えば光学的に乗算するなどの方法で混合して、参照光35と正反射光36bとの光干渉信号53を複数点ごとに生成する。また、参照光35と正反射光36bとは周波数が近接する周波数成分を含むため、光干渉信号53は検出可能な周波数領域にビートダウンされる。そして、複数点ごとの光干渉信号53がミキサ25から光検出部26に出力される。
光検出部26は、ミキサ25から入力された複数点ごとの光干渉信号53を受光して電気信号に変換し、複数点ごとの光干渉信号53を干渉縞パターン検出部27へ出力する。なお、複数点の各点と光干渉信号53との対応関係(すなわち、光干渉信号53が複数点の中のどの点に対応しているか)は、前述のエタロン20及び各光ファイバケーブル47の長さから明らかである。
干渉縞パターン検出部27は、後述の距離算出部28と共に本発明の距離算出部として機能するものである。干渉縞パターン検出部27及び距離算出部28は、光検出部26から入力された複数点ごとの光干渉信号53に基づき、公知のパルス干渉位置計測技術を利用して、各光ファイバケーブル47のコリメータ47aから測定対象物9の複数点の各点までの距離を算出する。そして、形状算出部29は、複数点の各点までの距離算出結果に基づき、測定対象物9の表面形状を算出する。以下、複数点の各点までの距離算出、並びに表面形状算出の一例について説明する。
干渉縞パターン検出部27としては、例えばロックインアンプが用いられる。この干渉縞パターン検出部27は、前述の光検出部26から入力された光干渉信号53の干渉縞パターンを検出し、干渉縞パターンの検出結果を距離算出部28へ出力する。
距離算出部28は、干渉縞パターン検出部27から入力された干渉縞パターンの検出結果に基づき、測定対象物9の複数点の各点までの距離をそれぞれ算出し、複数点ごとの距離算出結果を形状算出部29へ出力する。なお、干渉縞パターンから各距離を算出する方法については公知であるので、ここでは具体的な説明は省略する。
形状算出部29は、距離算出部28から入力される複数点ごとの距離算出結果に基づき、測定対象物9の表面形状の算出を行う。各光ファイバケーブル47の配列及びその間隔から各光束36aの配列及びその間隔は既知であるので、距離算出部28から入力される距離算出結果に基づき、複数点の相対位置関係を算出することができる。その結果、測定対象物9の一次元の表面形状を算出することができる。
<形状測定装置の作用>
図7は、上記構成の形状測定装置10における形状測定処理の流れを示すフローチャートである。図7に示すように、測定対象物9を形状測定装置10の測定空間内にセットした後、図示しない操作部を介して形状測定開始操作を行うと、ブロードスペクトル光源19からブロードスペクトルが出射される(ステップS1)。
ブロードスペクトル光源19から出射されたブロードスペクトルは、エタロン20にて繰り返し周波数frを有する特殊光34に生成された後(ステップS1A)、光アンプ21により増幅され、さらにスプリッタ22により参照光35と測距光36とに分割される(ステップS2)。参照光35は、スプリッタ22から第1光路23に出力された後、第1コリメータ38などを経てミキサ25に入力される。
一方、測距光36は、スプリッタ22から第2光路24に出力された後、サーキュレータ44を経てビームスプリッタ46に入力され、ビームスプリッタ46にて複数の光束36aに分割される。各光束36aは、対向面46aに一次元配列された各光ファイバケーブル47のコリメータ47aから測定対象物9の複数点に向けてそれぞれ出射される(ステップS3)。そして、測定対象物9の複数点にてそれぞれ正反射された正反射光36bがコリメータ47aを経て光ファイバケーブル47に入射する(ステップS4)。
この際に、各光ファイバケーブル47をパルス間隔Dずつ順に長くなるように形成し、且つエタロン20としてパルス間隔D>最大値Gを満たす繰り返し周波数frを有するものを用いているので、各正反射光36bを光ファイバケーブル47の個々の長さに応じて順に遅延させることができる。その結果、各正反射光36bがそれぞれ測定対象物9の複数点のどの点で反射された光であるかを容易に識別することができる。
複数点ごとの正反射光36bは、ビームスプリッタ46、サーキュレータ44などを経てミキサ25に入力される。
参照光35と、複数点ごとの正反射光36bとがミキサ25にて順次に混合されて、複数点ごとの光干渉信号53がミキサ25から光検出部26に入力される。そして、光検出部26にて、複数点ごとの光干渉信号53が検出される(ステップS5)。光検出部26は、複数点ごとの光干渉信号53を干渉縞パターン検出部27へ順次に出力する。
干渉縞パターン検出部27は、複数点ごとの光干渉信号53の干渉縞パターンを検出して、各干渉縞パターンの検出結果を距離算出部28へ順次に出力する。そして、距離算出部28は、干渉縞パターン検出部27から入力された各干渉縞パターンの検出結果に基づき、各光ファイバケーブル47のコリメータ47aから測定対象物9の複数点の各々までの距離を算出する(ステップS6)。なお、本実施形態では、被測定物である測定対象物の形状に応じて、パルス間隔Dを変えることができる。例えば、本実施形態では、パルス間隔Dが0.5mm(繰り返し周波数fr=300GHz)の条件にて、1ms/点以上の測定速度で距離の測定を行う。そして、距離算出部28は、各距離の算出結果を形状算出部29へ出力する。
形状算出部29は、距離算出部28から入力される複数点ごとの距離の算出結果と、既知の各光束36aの配列及びその間隔とに基づき、測定対象物9の複数点の相対位置関係を算出することで測定対象物9の一次元の表面形状を算出する(ステップS7)。この表面形状の算出結果は、図示しない記憶部に格納される。
次いで、測定対象物9の表面形状の測定位置(光束36aが照射される位置)を変えると、前述の各処理により、新たな測定位置における測定対象物9の一次元の表面形状が算出される。以下、測定位置を変えながら測定対象物9の一次元の表面形状の算出を繰り返すことにより、測定対象物9の二次元の表面形状が算出される。
この際に、表面形状の測定位置が変わることで、前述のパルス間隔D>最大値Gの関係が満たされなくなる場合には、この最大値Gに応じてエタロン20を、パルス間隔D>最大値Gを満たす繰り返し周波数frを設定可能なものに交換する。なお、測定対象物9の種類が変わり、パルス間隔D>最大値Gの関係が満たされなくなる場合も同様にエタロン20を交換する。ここで、前述したように、2個のエタロンを用いて測定を行ってもよい。
<本発明の効果>
以上のように本発明の形状測定装置10では、前述のエタロン20及び光ファイバケーブル47を用いることで、各光ファイバケーブル47から測定対象物9の複数点に向けて光束36aをそれぞれ同時に出射した場合でも各正反射光36bが測定対象物9の複数点のどの点で反射された光であるかを容易に識別することができる。これにより、一度の走査で多点計測が可能となる。また、エタロン20により生成された測距光36を用いることにより、複数点の各々における光束36aの正反射光36bだけを選択して各光ファイバケーブル47に入射させることができ、SN比の良い干渉縞パターンを発生させることができる。その結果、測定対象物9の複数点までの距離を高精度(具体的にはサブμmの精度)かつ短時間に測定することができ、さらに測定対象物9の表面形状を高精度に算出することができる。
また、エタロン20による繰り返し周波数frの設定は、パルス間隔Dを数百μmとする設定まで可能であるので、測定対象物9の表面形状の段差(最大値G)に応じてエタロン20を交換することで、段差の大きい表面形状の測定を行うことができる。
また、前述の通り、測定対象物9の複数点にて正反射された正反射光36bだけを各光ファイバケーブル47に入射させることができるので、測定対象物9の複数点での反射率の影響は問題とならず、さらに、各光束36aの光路が重なる場合でも複数点までの距離を測定することができる。
また、本発明の形状測定装置10の要部は、エタロン20、ビームスプリッタ46、及び各光ファイバケーブル47により構成可能であるので、形状測定装置10を低コストに実現できる。
[第2実施形態の形状測定装置]
図8は、本発明の第2実施形態の形状測定装置10Aの要部を説明するための説明図である。上記第1実施形態の形状測定装置10では、各光ファイバケーブル47のコリメータ47aの入出射方向Aの位置を同じ位置に調整している。これに対して、図8に示すように、形状測定装置10Aでは、各光ファイバケーブル47のコリメータ47aの入出射方向Aの位置を測定対象物9に向けてパルス間隔D分だけ順にずらしている。この結果、光ファイバケーブル47の光ファイバー長の制作誤差を補正することが可能であり、被測定物である測定対象物9として平面の測定も可能になる。なお、形状測定装置10Aは、各コリメータ47aの入出射方向Aの位置が異なる点を除けば、第1実施形態の形状測定装置10と基本的に同じ構成である。このため、上記第1実施形態と機能・構成上同一のものについては、同一符号を付してその説明は省略する。
各光ファイバケーブル47の長さは、第1実施形態と同様に、パルス間隔Dずつ順に長くなるように形成されている。このため、各光ファイバケーブル47のコリメータ47aから測定対象物9の複数点までの各々の光束36aの光路長Lは、例えば、(1)L=10・D+σ1、(2)L=9・D+σ2、(3)L=8・D+σ3、・・・となる。ここでσ1、σ2、σ3、・・・は、測定対象物9の複数点の入出射方向Aにおける相対的な位置ずれ量を示す値、すなわち、測定対象物9の表面形状を示す値である。
各光ファイバケーブル47の長さをパルス間隔Dずつ順に長くすることで、各光ファイバケーブル47のコリメータ47aから測定対象物9の複数点に向けて出射される光束36aを順次に遅延させることができる。これにより、各光束36aを測定対象物9の複数点に順次に到達させることができるため、コリメータ47aに入射する各光束36aの正反射光36bを順次に遅延させることができる。その結果、第2実施形態の形状測定装置10Aにおいても、各光ファイバケーブル47に入射された正反射光36bが測定対象物9の複数点のどの点で反射された光であるかを容易に識別することができるので、第1実施形態で説明した効果と同様の効果が得られる。
[第3実施形態の形状測定装置]
図9は、第3実施形態の形状測定装置のビームスプリッタ60の対向面60aの正面図である。上記第1実施形態の形状測定装置10では、ビームスプリッタ46の対向面46aに光ファイバケーブル47及びコリメータ47aが一次元配列されている。これに対して、第3実施形態の形状測定装置のビームスプリッタ60の対向面60a(入出射方向に対して垂直な面)には、光ファイバケーブル47等が二次元配列されている。これにより、図9に示すように、測定対象物9の二次元方向に並んだ複数点に対して各光ファイバケーブル47のコリメータ47aから光束36aが出射され、複数点にてそれぞれ正反射された正反射光36bがコリメータ47aを介して各光ファイバケーブル47に入射する。
このように第3実施形態の形状側測定装置では、ビームスプリッタ60の対向面60aに光ファイバケーブル47等を二次元配列させることで、測定対象物9の二次元方向に並んだ複数点の各点までの距離をそれぞれ算出することができる。その結果、1回の測定で測定対象物9の二次元の表面形状を算出することができる。
なお、第3実施形態の形状側測定装置は、光ファイバケーブル47等が二次元配列されているビームスプリッタ60を備える点を除けば、第1実施形態の形状測定装置10と基本的に同じ構成であるので、第1実施形態で説明した効果と同様の効果が得られる。
[第4実施形態の形状測定装置]
図10は、第4実施形態の形状測定装置の干渉縞パターン検出部65の機能ブロック図である。なお、第4実施形態の形状側測定装置は、第1実施形態の形状測定装置10とは異なる干渉縞パターン検出部65を備える点を除けば、第1実施形態の形状測定装置10と基本的に同じ構成である。このため、上記第1実施形態と機能・構成上同一のものについては、同一符号を付してその説明は省略する。
図10に示すように、干渉縞パターン検出部65は、第1のアンプ70(図中、「AMP1」で表示)、ローパスフィルタ71(図中、「LPF」で表示)、微分処理部72(図中、「DIF」で表示)、第2のアンプ73(図中、「AMP2」で表示)、及びピーク位置検出部74を備えている。なお、第4実施形態及び後述の第5実施形態では、光検出部26から入力された光干渉信号53を、第1光路23と第2光路24との光路差が前述の繰り返し周波数frの整数倍に対応する位置で干渉縞が発生する干渉縞パターン信号として説明を行う。
第1のアンプ70は、光検出部26から入力された光干渉信号53である干渉縞パターン信号を増幅し、雑音が多いゼロ電圧の部分をカットした後、さらに増幅してローパスフィルタ71へ出力する。
ローパスフィルタ71は、第1のアンプ70から入力された干渉縞パターン信号に対してローパスフィルタ処理を施してSN比を向上させた後、この干渉縞パターン信号を微分処理部72へ出力する。
微分処理部72は、ローパスフィルタ71から入力された干渉縞パターン信号に対して微分処理を施した後、この干渉縞パターン信号を第2のアンプ73へ出力する。
第2のアンプ73は、微分処理部72から入力された干渉縞パターン信号のゼロクロッシングの位置でトリガ信号(パルス信号)を発生させ、このトリガ信号をピーク位置検出部74へ出力する。
ピーク位置検出部74は、第2のアンプ73から入力されるトリガ信号に基づき、干渉縞パターン信号のピーク位置を検出し、このピーク位置の検出結果を前述の距離算出部28へ出力する。
距離算出部28は、ピーク位置検出部74から入力されたピーク位置の検出結果に基づき、各光ファイバケーブル47のコリメータ47aから測定対象物9の複数点の各点までの距離をそれぞれ算出し、複数点ごとの距離算出結果を形状算出部29へ出力する。これ以降の処理は、第1実施形態と基本的に同じであるので、ここでは具体的な説明は省略する。
このように第4実施形態の形状測定装置では、干渉縞パターン信号のピーク位置を精密に検出することができるので、測定対象物9の複数点までの距離をより高精度に測定することができる。その結果、測定対象物9の表面形状を高精度に測定することができる。なお、第4実施形態の形状側測定装置は、干渉縞パターン検出部65を備える点を除けば、第1実施形態の形状測定装置10と基本的に同じ構成であるので、第1実施形態で説明した効果と同様の効果が得られる。
[第5実施形態の形状測定装置]
図11は、第5実施形態の形状測定装置の干渉縞パターン検出部80の機能を説明するための説明図である。なお、第5実施形態の形状側測定装置は、第4実施形態の形状測定装置とは異なる干渉縞パターン検出部80を備える点を除けば、第4実施形態の形状測定装置(すなわち、第1実施形態の形状測定装置10)と基本的に同じ構成である。このため、上記第1実施形態と機能・構成上同一のものについては、同一符号を付してその説明は省略する。
図11に示すように、干渉縞パターン検出部80は、最初に干渉縞パターン信号に対して二乗処理を施す第1の処理を実行する(図中の括弧付き数字(1)参照)。そして、干渉縞パターン検出部80は、二乗処理後の干渉縞パターン信号に対してローパスフィルタ処理を施す第2の処理(図中の括弧付き数字(2)参照)と、微分処理を施す第3の処理(図中の括弧付き数字(3)参照)とを実行する。なお、ローパスフィルタ処理で用いられるローパスフィルタとしては、干渉縞パターン信号の細かい構造を消すために時定数の大きなものが用いられる。
次いで、干渉縞パターン検出部80は、微分処理後の干渉縞パターン信号のゼロクロッシングの位置でトリガ信号(パルス信号)を発生させる第4の処理(図中の括弧付き数字(4)参照)と、この第4の処理で発生したトリガ信号に基づき、干渉縞パターン信号のピーク位置を検出する第5の処理とを実行する。
干渉縞パターン検出部80は、第5の処理で検出されたピーク位置の検出結果を前述の距離算出部28へ出力する。以下、上記第4実施形態と同様に、ピーク位置の検出結果に基づき、距離算出部28が測定対象物9の複数点までの距離をそれぞれ算出する第6の処理を実行する。なお、これ以降の処理は、第1実施形態と基本的に同じであるので、ここでは具体的な説明は省略する。
このように第5実施形態の形状測定装置は、干渉縞パターン信号のピーク位置を精密に検出(具体的には数10nmの分解能で検出)することができるので、測定対象物9の複数点までの距離をより高精度に測定することができる。その結果、測定対象物9の表面形状を高精度に測定することができる。なお、第5実施形態の形状側測定装置についても、干渉縞パターン検出部80を備える点を除けば、第1実施形態の形状測定装置10と基本的に同じ構成であるので、第1実施形態で説明した効果と同様の効果が得られる。
[第6実施形態の形状測定装置]
図12は、第6実施形態の形状測定装置10Bの概略図である。形状測定装置の構成は、図1に示した第1実施形態の形状測定装置10の構成に限定されるものではなく、適宜変更が可能である。以下、図12を用いて、形状測定装置の変形例の一例として形状測定装置10Bについての説明を行う。なお、上記第1実施形態と機能・構成上同一のものについては、同一符号を付してその説明は省略する。
形状測定装置10Bは、大別して、ブロードスペクトル光源19、エタロン20、光ファイバケーブル30、サーキュレータ44B、スプリッタ22B、第1光路23B、第2光路24B、移動ステージ85、ビームスプリッタ46及び光ファイバケーブル47、光検出部26、干渉縞パターン検出部27、距離算出部28、及び形状算出部29を備えている。
サーキュレータ44Bは、エタロン20から入力される特殊光34をスプリッタ22Bに向けて出力すると共に、このスプリッタ22Bからの戻り光(光干渉信号53)を光検出部26に向けて出力する。
スプリッタ22Bは、サーキュレータ44Bと、第1光路23B及び第2光路24Bとに接続している。スプリッタ22Bは、サーキュレータ44Bから入力された特殊光34を参照光35と測距光36とに分割して、参照光35を第1光路23Bに出力すると共に、測距光36を第2光路24Bに出力する。
第1光路23Bには、第1コリメータ38B及び移動ステージ85が設けられている。第1コリメータ38Bは、スプリッタ22Bから入力される参照光35を平行光線として移動ステージ85に向けて出射する。
移動ステージ85は、第1コリメータ38Bに対向する位置に配置されており、第1コリメータ38Bから入射される参照光35を第1コリメータ38Bに反射する。この移動ステージ85は、参照光35の光路に平行な方向に往復動される。これにより、第1光路23Bにおける参照光35の光路長を可変することができる。移動ステージ85により反射された参照光35は、第1コリメータ38Bに入力された後、この第1コリメータ38Bからスプリッタ22Bに入力される。
第2光路24Bには、前述のビームスプリッタ46及び複数の光ファイバケーブル47が設けられている。これにより、スプリッタ22Bから第2光路24Bに入力された測距光36は、ビームスプリッタ46により複数の光束36aに分割された後、各光ファイバケーブル47のコリメータ47aから測定対象物9の複数点に向けてそれぞれ出射される。そして、測定対象物9の複数点にてそれぞれ正反射された正反射光36bがコリメータ47aを経て各光ファイバケーブル47に入射する。
この際に、第1実施形態で説明したように、各正反射光36bを光ファイバケーブル47の個々の長さに応じて順に遅延させることができるので、各正反射光36bがそれぞれ測定対象物9の複数点のどの点で反射された光であるかを容易に識別することができる。そして、複数点ごとの正反射光36bは、ビームスプリッタ46などを経てスプリッタ22Bに入力される。
参照光35と、複数点ごとの正反射光36bとがスプリッタ22Bにて順次に混合されて、複数点ごとの光干渉信号53がスプリッタ22Bからサーキュレータ44Bを経て光検出部26に入力される。そして、複数点ごとの光干渉信号53が光検出部26にて検出される。これ以降の処理は、上記第1実施形態と基本的に同じであるので、具体的な説明は省略する。
このように第6実施形態の形状測定装置10Bも第1実施形態と同様のエタロン20、ビームスプリッタ46及び光ファイバケーブル47を備えており、基本的な構成は第1実施形態の形状測定装置10と同じであるので、第1実施形態で説明した効果と同様の効果が得られる。
[その他]
上記各実施形態では、本発明の測距光分割部としてビームスプリッタを例に挙げて説明を行ったが、測距光36を複数の光束36aに分割可能な各種の測距光分割部、例えば、ビームスプリッタの代わりに、光スイッチを用いても同様の効果をだすことができる。また、回折格子、レンズアレイ、マスク、マイクロミラーアレイ(DMD:Digital Mirror Device)、透過型の光空間変調器などを用いることができる。
上記各実施形態では、各光ファイバケーブル47の長さをパルス間隔Dずつ順に長くなるように形成しているが、任意の自然数をnとした場合に、各光ファイバケーブル47の長さをn・D(約自然数倍を含む)ずつ順に長く形成してもよい。この場合にも、エタロン20としてD>Gを満たすものを用いる。
上記各実施形態では、本発明の光入出射部として光ファイバケーブルを例に挙げて説明を行ったが、長さを変更可能な各種の光入出射部を用いることができる。
更に、本発明は上述した実施形態に限定されず、本発明の精神を逸脱しない範囲で種々の変形が可能であることは言うまでもない。例えば、上記各実施形態の形状測定装置の全てを同一箇所に配置することなく、ビームスプリッタ及び光ファイバケーブルは工場に配置し、これらと光通信接続された他の部分は異なる場所の測定室に配置するなど、光通信接続用の光ファイバを延長することで異なる場所・建物に存在する物体の測定も可能である。
10…形状測定装置,10A…形状測定装置,10B…形状測定装置,20…ファブリー・ペロー・エタロン,26…光検出部,27…干渉縞パターン検出部,28…距離算出部,29…形状算出部,34…特殊光,46…ビームスプリッタ,47…光ファイバケーブル

Claims (8)

  1. ブロードスペクトルを出射する光源と、
    前記光源から出射された前記ブロードスペクトルから、予め定められた繰り返し周波数を有する光である特殊光を生成して出射するファブリー・ペロー・エタロンと、
    前記ファブリー・ペロー・エタロンから出射された前記特殊光を、参照光と測距光とに分割する特殊光分割部と、
    前記特殊光分割部にて分割された前記測距光を複数の光束に分割する測距光分割部と、
    前記測距光分割部にて分割された前記複数の光束を測定対象物の複数点に向けてそれぞれ出射し、かつ前記複数点にてそれぞれ正反射された前記光束がそれぞれ入射する複数の光入出射部と、
    前記特殊光分割部にて分割された前記参照光と、前記複数の光入出射部にそれぞれ入射した前記複数点ごとの前記光束との光干渉信号を検出する光検出部と、
    前記光検出部の検出結果に基づき、前記複数の光入出射部から前記複数点の各々までの距離を算出する距離算出部と、を備え、
    前記繰り返し周波数に対応した前記特殊光のパルス間隔をDとし、任意の自然数をnとした場合に、前記複数の光入出射部における前記光束の光路長がn・Dずつ順に長くなり、
    前記複数の光入出射部から入出射される前記光束に平行な方向を入出射方向とし、前記複数点のうちの隣接する2点の前記入出射方向の位置ずれ量の最大値をGとした場合に、前記ファブリー・ペロー・エタロンはD>Gを満たすものである多点距離測定装置。
  2. 前記ファブリー・ペロー・エタロンは、前記Gの値に応じて交換可能である請求項1記載の多点距離測定装置。
  3. 前記複数の光入出射部における前記光束の入出射位置が、前記入出射方向において同じ位置である請求項1または2記載の多点距離測定装置。
  4. 前記複数の光入出射部は、前記入出射方向に対して垂直な方向に一次元配列されている請求項1から3のいずれか1項に記載の多点距離測定装置。
  5. 前記複数の光入出射部は、前記入出射方向に対して垂直な面内に二次元配列されている請求項1から3のいずれか1項に記載の多点距離測定装置。
  6. 前記複数の光入出射部は、長さの異なる複数の光ファイバケーブルである請求項1から5のいずれか1項に記載の多点距離測定装置。
  7. 前記距離算出部は、
    前記光干渉信号に二乗処理を施す第1の処理と、
    前記二乗処理が施された前記光干渉信号にローパスフィルタ処理を施す第2の処理と、
    前記ローパスフィルタ処理が施された前記光干渉信号に微分処理を施す第3の処理と、
    前記微分処理が施された前記光干渉信号のゼロクロッシングの位置でトリガ信号を発生させる第4の処理と、
    前記第4の処理で発生した前記トリガ信号に基づき、前記光干渉信号のピーク位置を検出する第5の処理と、
    前記第5の処理で検出された前記ピーク位置に基づき、前記距離を算出する第6の処理と、
    を実行する請求項1から6のいずれか1項に記載の多点距離測定装置。
  8. 請求項1から7のいずれか1項に記載の多点距離測定装置と、
    前記距離算出部の算出結果に基づき、前記測定対象物の表面形状を算出する形状算出部と、
    を備える形状測定装置。
JP2014121121A 2014-06-12 2014-06-12 多点距離測定装置及び形状測定装置 Active JP6269334B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014121121A JP6269334B2 (ja) 2014-06-12 2014-06-12 多点距離測定装置及び形状測定装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014121121A JP6269334B2 (ja) 2014-06-12 2014-06-12 多点距離測定装置及び形状測定装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2016001143A JP2016001143A (ja) 2016-01-07
JP6269334B2 true JP6269334B2 (ja) 2018-01-31

Family

ID=55076812

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014121121A Active JP6269334B2 (ja) 2014-06-12 2014-06-12 多点距離測定装置及び形状測定装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6269334B2 (ja)

Families Citing this family (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7085747B2 (ja) * 2018-03-23 2022-06-17 学校法人千葉工業大学 測定システム
EP3599485B1 (de) * 2018-07-23 2024-03-27 MicroVision, Inc. Verfahren und vorrichtung zur optischen distanzmessung
JP2022548824A (ja) * 2019-08-20 2022-11-22 オーエーエム・フォトニックス・リミテッド・ライアビリティー・カンパニー 光子コヒーレント検出アレイ
KR102084915B1 (ko) * 2020-01-17 2020-03-05 국방과학연구소 광신호 분할 처리 장치 및 이를 포함하는 표적 추적 시스템
CN111406198B (zh) 2020-02-24 2021-02-19 长江存储科技有限责任公司 用于半导体芯片表面形貌计量的***和方法
WO2021168610A1 (en) 2020-02-24 2021-09-02 Yangtze Memory Technologies Co., Ltd. Systems having light source with extended spectrum for semiconductor chip surface topography metrology
CN111356897B (zh) 2020-02-24 2021-02-19 长江存储科技有限责任公司 用于半导体芯片表面形貌计量的***和方法
CN111356896B (zh) * 2020-02-24 2021-01-12 长江存储科技有限责任公司 用于半导体芯片表面形貌计量的***和方法

Family Cites Families (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10267830A (ja) * 1997-03-26 1998-10-09 Kowa Co 光学測定装置
AU2004276562B2 (en) * 2003-09-26 2009-09-10 Mbda Uk Limited Optical imaging system with optical delay lines
EP2193388B1 (en) * 2007-09-28 2016-03-09 Trimble 3d Scanning Distance measuring instrument and method
JP2010112768A (ja) * 2008-11-04 2010-05-20 Canon Inc 計測装置
JP2010261890A (ja) * 2009-05-11 2010-11-18 Canon Inc 光波干渉計測装置
JP2011069726A (ja) * 2009-09-25 2011-04-07 Hamamatsu Photonics Kk 距離画像取得装置
JP5984351B2 (ja) * 2011-09-14 2016-09-06 キヤノン株式会社 計測装置
JP5949341B2 (ja) * 2012-08-31 2016-07-06 住友大阪セメント株式会社 距離測定装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2016001143A (ja) 2016-01-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6269334B2 (ja) 多点距離測定装置及び形状測定装置
JP6103179B2 (ja) 距離測定装置
US20170261612A1 (en) Optical distance measuring system and light ranging method
JP6299500B2 (ja) 多点距離測定装置及び方法並びに形状測定装置
CN110376596B (zh) 一种物体表面三维坐标测量***以及测量方法
JPWO2014203654A1 (ja) 距離測定装置、形状測定装置、加工システム、距離測定方法、形状測定方法および加工方法
JP2008516246A5 (ja)
JP7363614B2 (ja) 光干渉計測装置
JP2014185956A (ja) 距離測定装置
JP6331587B2 (ja) 3次元座標測定装置及び方法、並びに校正装置
JP6628030B2 (ja) 距離測定装置及びその方法
US11703450B2 (en) Optical beam controller and optical interference tomographic imaging device using same
JP5128108B2 (ja) 位置測定装置及び位置測定装置を作動させる方法
JP2018169265A (ja) 距離測定装置及び距離測定方法
US9091523B2 (en) Profilometer with partial coherence interferometer adapted for avoiding measurements straddling a null position
KR101802894B1 (ko) Tof 및 구조광 방식이 융합된 3차원 영상 획득 시스템
JP2002333371A5 (ja)
CN110763135A (zh) 一种高精度激光干涉仪
KR101604867B1 (ko) 분광기술을 적용한 검지장치
US20210278533A1 (en) Optical device for determining a distance of a measurement object
JP2009186191A (ja) 寸法測定装置及び寸法測定方法
KR102177933B1 (ko) 가시광선 레이저와 근적외선 펄스 레이저를 이용한 거리 측정 장치 및 측정 방법
US20210389116A1 (en) Optical coherence tomography apparatus, imaging method, and non-transitory computer readable medium storing imaging program
JP2017044565A (ja) 距離測定装置及びその方法
TWI401410B (zh) Micro - shift optical measurement system

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20170202

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20171116

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20171205

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20171218

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6269334

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250