JP6269156B2 - 更生タイヤ - Google Patents

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Description

この発明は、更生タイヤに関し、さらに詳しくは、タイヤの耐トルククラック性能を向上できる更生タイヤに関する。
更生タイヤは、残溝が寿命に達したタイヤのトレッドゴムを貼り替えて再利用されるタイヤであり、例えば、トラック、バスなどの重荷重用タイヤに用いられる。かかる従来の更生タイヤとして、特許文献1に記載される技術が知られている。
特開平5−96911号公報
ところで、重荷重用タイヤでは、バットレス部におけるトルククラックの発生を抑制すべき課題がある。トルククラックは、特に、車両の停止時および発進時(ストップ&ゴー)による繰り返し変形とオゾンによる物性変化とに起因して発生する。
この発明は、タイヤの耐トルククラック性能を向上できる更生タイヤを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、この発明にかかる更生タイヤは、トレッドと台タイヤとを備える更生タイヤであって、前記トレッドが、タイヤ周方向に延在する複数の周方向主溝をトレッド面に有し、且つ、前記複数の周方向主溝のうちタイヤ赤道面に最も近い前記周方向主溝の溝底を基準としたリム径の測定点Pまでのタイヤ径方向の距離Aおよび前記トレッドのタイヤ径方向内側の端部までのタイヤ径方向の距離Bが、0.20≦B/A≦0.30の関係を有することを特徴とする。
また、この発明にかかる空気入りタイヤは、トレッドと台タイヤとを備える更生タイヤであって、前記トレッドが、タイヤ周方向に延在する複数の周方向主溝をトレッド面に有し、タイヤ子午線方向の断面視にて、前記複数の周方向主溝の溝底を結んだ基準線とタイヤ赤道面との交点Xをとるときに、交点Xを基準としたリム径の測定点Pまでのタイヤ径方向の距離Aおよび前記トレッドのタイヤ径方向内側の端部までのタイヤ径方向の距離Bが、B/A≦0.30の関係を有し、且つ、前記トレッドのタイヤ径方向内側の端部と、前記台タイヤにおける残留トレッドのタイヤ径方向内側の端部との距離Cが、10[mm]≦Cの範囲にあることを特徴とする。
この発明にかかる更生タイヤでは、比B/Aが適正化されて、トレッドのタイヤ径方向内側の端部とタイヤ最大幅位置との距離が適正に確保される。これにより、車両の停止時および発進時におけるサイドウォール部の繰り返し変形の影響が低減されて、トルククラックの発生が抑制される利点がある。
図1は、この発明の実施の形態にかかる更生タイヤを示すタイヤ子午線方向の断面図である。 図2は、図1に記載した更生タイヤを示す拡大図である。同図は、更生タイヤのバットレス部の拡大図を示している。 図3は、図1に記載した更生タイヤのトレッド端部を示す拡大図である。 図4は、図3に記載した更生タイヤの変形例を示す説明図である。 図5は、この発明の実施の形態にかかる更生タイヤの性能試験の結果を示す図表である。
以下、この発明につき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。また、この実施の形態の構成要素には、発明の同一性を維持しつつ置換可能かつ置換自明なものが含まれる。また、この実施の形態に記載された複数の変形例は、当業者自明の範囲内にて任意に組み合わせが可能である。
[更生タイヤ]
図1は、この発明の実施の形態にかかる更生タイヤを示すタイヤ子午線方向の断面図である。同図は、タイヤ径方向の片側領域の断面図を示している。
同図において、タイヤ子午線方向の断面とは、タイヤ回転軸(図示省略)を含む平面でタイヤを切断したときの断面をいう。また、符号CLは、タイヤ赤道面であり、タイヤ回転軸方向にかかるタイヤの中心点を通りタイヤ回転軸に垂直な平面をいう。また、タイヤ幅方向とは、タイヤ回転軸に平行な方向をいい、タイヤ径方向とは、タイヤ回転軸に垂直な方向をいう。
更生タイヤ10は、残溝が寿命に達したタイヤのトレッドゴムを貼り替えて再利用されるタイヤであり、例えば、トラック、バスなどの重荷重用タイヤに用いられる。この更生タイヤ10は、図1に示すように、トレッド20と、台タイヤ30とを備える。また、更生タイヤ10は、リモールド方式あるいはプレキュア方式により製造される。
[リモールド方式による更生タイヤ]
リモールド方式により製造される更生タイヤ10では、トレッド20が、材料段階にて未加硫のゴムであり、製品段階にて更生タイヤ10のトレッド部を構成する。また、トレッド20が、例えば、ストリップ状の未加硫ゴム、板状の未加硫ゴムなどから構成され得る。
台タイヤ30は、残溝が寿命に達したタイヤのトレッドゴムの一部およびサイドウォールゴムの一部を切除し、その外周面をバフ処理して成形される。
また、更生タイヤ10は、一般的な構成要素として、一対のビードコア11、11と、一対のビードフィラー12、12と、カーカス層13と、複数のベルトプライ141〜144(図1では、高角度ベルト141、一対の交差ベルトプライ142、143およびベルトカバー144)を積層して成るベルト層14と、トレッド部を構成するトレッドゴム15と、左右のサイドウォール部を構成するサイドウォールゴム16、16と、左右のビード部を構成するリムクッションゴム17、17とを備える。これらの構成要素のうち、トレッドゴム15は、主として新たに追加されたトレッド20から成り、他の構成要素は、台タイヤ30に含まれる。
また、図1の構成では、更生タイヤ10が、タイヤ周方向に延在する複数の周方向主溝21、22と、これらの周方向主溝21、22に区画されて成る複数の陸部31、32とをトレッド面に備えている。また、これらの周方向主溝21、22および陸部31、32が、タイヤ赤道面CLを中心として左右対称に配置されている。
周方向主溝とは、5.0[mm]以上の溝幅および、10.0[mm]以上の溝深さを有する周方向溝をいう。溝幅は、トレッド踏面における溝幅の最大値として測定され、溝開口部に形成された切欠部や面取部を除外して測定される。また、溝深さは、トレッド踏面から溝底までの最大値として測定され、溝底に形成された部分的な凹凸部などを除外して測定される。
かかるリモールド方式による更生タイヤ10は、以下の工程により製造される(図示省略)。
まず、残溝が寿命に達したタイヤのトレッドゴムが切除され、その外周面にバフ処理が施されて、台タイヤ30が取得される。このバフ処理は、タイヤに内圧を付与した状態で行われる。
次に、トレッド20が、台タイヤ30の外周面に配置される。このとき、(a)ストリップ状の未加硫ゴムが台タイヤ30の外周面に螺旋状に巻き付けられて、トレッド20が形成されても良いし、(b)基礎となる板状のゴム部材が台タイヤ30の外周面に巻き付けられ、その外周にストリップ状の未加硫ゴムが螺旋状に巻き付けられて、トレッド20が形成されても良い。後者(b)の場合には、前者(a)の場合と比較して、トレッド20の設置工程に要する時間を短縮できる。
次に、加硫工程が行われる。この加硫工程では、トレッド20および台タイヤ30の組立体が、タイヤ成形金型を有するタイヤ加硫モールド(図示省略)に充填される。次に、トレッド20および台タイヤ30の組立体が加圧装置により径方向外方に拡張されて、トレッド20がタイヤ成形金型に押圧される。また、トレッド20および台タイヤ30の組立体が加熱されることにより、トレッド20が加硫されて、タイヤ成形金型の形状がトレッド20に転写される。その後に、加硫後のタイヤがタイヤ加硫モールドから取り出される。
[プレキュア方式による更生タイヤ]
一方、プレキュア方式により製造される更生タイヤ10では、トレッド20が、材料段階にて加硫済みのトレッドゴム(プレキュアトレッド)であり、更生タイヤ10のトレッド部を構成する。また、トレッド20が、板状構造あるいは環状構造を有し、その外周面に更生タイヤ10の新品時のトレッドパターンを予め有する。
かかるプレキュア方式による更生タイヤ10は、以下の工程により製造される(図示省略)。
まず、残溝が寿命に達したタイヤのトレッドゴムが切除され、その外周面にバフ処理が施されて、台タイヤ30が取得される。このバフ処理は、タイヤに内圧を付与した状態で行われる。
次に、クッションゴム(図示省略)が、台タイヤ30の外周面の全周に渡って貼り付けられる。クッションゴムは、材料段階にてシート状の未加硫ゴムである。その後に、トレッド20が、台タイヤ30の外周面に配置されてクッションゴムを介して台タイヤ30に接着される。
このとき、トレッド20が板状構造を有する場合には、トレッド20が台タイヤ30を一周して巻き付けられて、固定部材(図示省略)により両端部を仮止めして固定される。一方、トレッド20が環状構造を有する構成では、トレッド20が専用の拡縮径装置(図示省略)により拡径および縮径されて台タイヤ30の外周に嵌め合わされて配置される。
次に、加硫工程が行われる。この加硫工程では、トレッド20および台タイヤ30の組立体が加硫缶(図示省略)に収容されて、加硫缶内の空気が真空吸引され、その後に、加熱および加圧が行われて、クッションゴムが加硫される。その後に、加硫後のタイヤが加硫缶から取り出される。
[トルククラック抑制構造]
近年のトラック・バス用の空気入りタイヤでは、タイヤサイズが低偏平化する傾向にある。このため、更生タイヤにおいても、タイヤサイズが低偏平化しつつある。
ここで、発明者の研究によれば、特に、低い偏平率を有する更生タイヤでは、バットレス部にトルククラックが発生し易いという課題がある。トルククラックは、特に、車両の停止時および発進時(ストップ&ゴー)による繰り返し変形とオゾンによる物性変化とに起因して発生する。
そこで、この更生タイヤ10は、かかるトルククラックの発生を抑制するために、以下の更生を採用している。
図2は、図1に記載した更生タイヤを示す拡大図である。同図は、更生タイヤ10のバットレス部の拡大図を示している。
まず、タイヤ子午線方向の断面視にて、複数の周方向主溝21、22の溝底を結んだ基準線(図1の破線。一般に、3本以上の周方向主溝21、22を備える構成では、各周方向主溝の溝底が単一円弧上にある。)と、タイヤ赤道面CLとの交点Xをとる。そして、交点Xを基準として、リム径の測定点Pまでのタイヤ径方向の距離Aと、トレッド20のタイヤ径方向内側の端部までのタイヤ径方向の距離Bとをそれぞれ定義する。
トレッド20のタイヤ径方向内側の端部とは、図2に示すように、サイドウォール部に沿ってタイヤ径方向内側に延在するトレッド20のタイヤ幅方向外側かつタイヤ径方向内側の端部である。
距離A、Bは、タイヤを規定リムに装着して規定内圧を付与すると共に無負荷状態として測定される。
ここで、規定リムとは、JATMAに規定される「適用リム」、TRAに規定される「Design Rim」、あるいはETRTOに規定される「Measuring Rim」をいう。また、規定内圧とは、JATMAに規定される「最高空気圧」、TRAに規定される「TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES」の最大値、あるいはETRTOに規定される「INFLATION PRESSURES」をいう。また、規定荷重とは、JATMAに規定される「最大負荷能力」、TRAに規定される「TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES」の最大値、あるいはETRTOに規定される「LOAD CAPACITY」をいう。ただし、JATMAにおいて、乗用車用タイヤの場合には、規定内圧が空気圧180[kPa]であり、規定荷重が最大負荷能力の88[%]である。
このとき、距離A、Bが、B/A≦0.30の関係を有することが好ましく、B/A≦0.28の関係を有することがより好ましい。したがって、距離Bが小さく設定されて、トレッド20のタイヤ径方向内側の端部が一般的な空気入りタイヤのトレッドの端部(台タイヤ30の残留トレッド301の端部)よりもタイヤ径方向外側に配置される(図2参照)。かかる構成では、トレッド20のタイヤ径方向内側の端部とタイヤ最大幅位置との距離が適正に確保されるので、車両の停止時および発進時におけるサイドウォール部の繰り返し変形の影響が低減される。これにより、トルククラックの発生が抑制される。
また、距離A、Bが、0.20≦B/Aの範囲にあることが好ましく、0.24≦B/Aの範囲にあることが好ましい。これにより、トレッド20の端部の幅が確保されて、トレッド20と台タイヤ30との接着性が確保される。また、トレッド20の外観性が確保され、また、トレッド20に付されるサイドブランド(図示省略)の配置領域が確保される。なお、更生タイヤ10のサイドブランドは、新たなトレッド20のバットレス部に付される。
また、トレッド20のタイヤ径方向内側の端部と、台タイヤ30における残留トレッド301のタイヤ径方向内側の端部との距離Cが、10[mm]≦Cの範囲にあることが好ましく、20[mm]≦Cの範囲にあることがより好ましい。これにより、トレッド20のタイヤ径方向内側の端部と、台タイヤ30における残留トレッド301のタイヤ径方向内側の端部との距離Cが適正に確保される。なお、距離Cの上限は、特に限定がないが、上記した距離Bとの関係で制約を受ける。
台タイヤ30の残留トレッド301は、残溝が寿命に達したタイヤのトレッドを切除してバフ処理した後のトレッドゴムの残留部であり、台タイヤ30の径方向外側面の全周に渡って残存する。残留トレッド301のタイヤ径方向内側の端部は、タイヤ側面における残留トレッド301とサイドウォールゴム16との境界部となる。
距離Cは、タイヤを規定リムに装着して規定内圧を付与すると共に無負荷状態として測定される。
[トレッド端部の絞り部]
図3は、図1に記載した更生タイヤのトレッド端部を示す拡大図である。図4は、図3に記載した更生タイヤの変形例を示す説明図である。
図3および図4に示すように、この更生タイヤ10では、トレッド20が、トレッド20のゲージGを絞る絞り部40を有する。この絞り部40は、トレッド20のタイヤ幅方向外側かつタイヤ径方向内側の端部に沿ってタイヤ周方向に形成される。このとき、絞り部40が、トレッド20のタイヤ径方向内側の端部を含む領域に形成されても良いし(図3および図4参照)、トレッド20のタイヤ径方向内側の端部からタイヤ径方向外側に外れた位置に形成されても良い(図示省略)。
リモールド方式の更生タイヤ10では、タイヤ加硫成形時にて、絞り部40がトレッドゴムの流れ止めとして機能する。一方、プレキュア方式の更生タイヤ10では、絞り部40がトレッド20の端部に沿ってトレッド20のゲージを絞ることにより、トレッド20と台タイヤ30との接着性が向上する。
また、絞り部40におけるトレッド20のゲージGおよび幅W(図3および図4参照)が、G≦2.0[mm]および5.0[mm]≦Wの範囲にあることが好ましい。すなわち、絞り部40におけるトレッド20のゲージGが、5.0[mm]以上の幅Wを有する所定の領域にて2.0[mm]以下に設定される。これにより、トレッド20のゲージGを狭めた領域が適正に形成されて、絞り部40の機能が適正に確保される。
絞り部40のゲージGの下限は、特に限定がないが、0.5[mm]≦Gの範囲にあることが好ましい。これにより、トレッド20の端部のゲージGが確保されて、外観性が向上する。また、絞り部40の幅Wの上限は、特に限定がないが、W≦20[mm]の範囲にあることがより好ましい。これにより、外観性が向上する。
絞り部40のゲージGは、トレッド20の厚さであり、タイヤ子午線方向の断面視におけるトレッド20の外表面から台タイヤ30のバフ処理面までの距離として測定される。
絞り部40の幅Wは、タイヤ子午線方向の断面視におけるトレッド20の外表面の幅として測定される。
例えば、図3および図4の構成では、絞り部40が、トレッド20のタイヤ径方向内側の端部を含む領域に形成されている。このため、トレッド20のタイヤ径方向内側の端部から幅W(5.0[mm]≦W)の領域にて、トレッド20のゲージGがG≦2.0[mm]の範囲に設定されている。
また、図3の構成では、絞り部40が、トレッド20の外表面に形成された凹部201から成る。具体的には、トレッド20が、トレッド20のタイヤ径方向内側の端部に沿ってタイヤ周方向に延在する凹部201を有している。また、凹部201の曲率半径が約10[mm]に設定されている。そして、この凹部201の一部により、トレッド20の端部から幅Wの領域にあるトレッド20のゲージGが絞られて、G≦2.0[mm]の範囲に設定されている。
トレッド20の凹部201は、リモールド方式の更生タイヤ10では、タイヤ成形金型(図示省略)がサイドウォール部の成形面に凸部(図示省略)を有することにより形成される。また、プレキュア方式の更生タイヤ10では、部品であるトレッド20(プレキュアトレッド)の加硫成形時にて、凹部201がトレッド20の端部に形成されることにより、トレッド20のゲージGが予めG≦2.0[mm]の範囲に設定される。
リモールド方式の更生タイヤ10では、上記のように、タイヤ成形金型がトレッド20の凹部201を形成するための凸部を有することにより、台タイヤ30とタイヤ成形金型との間隔が絞られて、トレッド20のゲージGが薄くなる。これにより、絞り部40が形成されて、トレッドゴムの流出が抑制される。また、トレッド20と台タイヤ30との接着性が向上する。
プレキュア方式の更生タイヤ10では、タイヤ成形金型がトレッド20の凹部201を形成するための凸部を有し、且つ、トレッド20(プレキュアトレッド)のゲージGが予めG≦2.0[mm]の範囲に設定されることにより、クッションゴムの加硫工程にて、タイヤ成形金型の凸部がトレッド20を台タイヤ30に押しつける。これにより、トレッド20と台タイヤ30との接着性が向上する。
一方、図4の構成では、絞り部40が、台タイヤ30の外表面に形成された凸部302から成る。具体的には、台タイヤ30が、台タイヤ30のバフ処理面のタイヤ幅方向外側の縁部に沿ってタイヤ周方向に延在する凸部302部を有している。そして、この凸部302により、トレッド20の端部から幅Wの領域にあるトレッド20のゲージGが絞られて、G≦2.0[mm]の範囲に設定されている。
台タイヤ30の凸部302は、台タイヤ30のバフ処理工程にて、台タイヤ30の残留トレッド301を削り残すことにより形成される。
リモールド方式の更生タイヤ10では、台タイヤ30が凸部302を有することにより、台タイヤ30とタイヤ成形金型との間隔が絞られて、トレッド20のゲージGが薄くなる。これにより、絞り部40が形成されて、トレッドゴムの流出が抑制される。また、トレッド20と台タイヤ30との接着性が向上する。
プレキュア方式の更生タイヤ10では、台タイヤ30が凸部302を有し、且つ、トレッド20(プレキュアトレッド)のゲージGが予めG≦2.0[mm]の範囲に設定されることにより、クッションゴムの加硫工程にて、台タイヤ30の凸部302がトレッド20をタイヤ成形金型に押しつける。これにより、トレッド20と台タイヤ30との接着性が向上する。
なお、図3および図4の構成では、トレッド20の絞り部40が、トレッド20の凹部201(図3)および台タイヤ30の凸部302(図4)のいずれか一方により形成されている。しかし、これに限らず、トレッド20の絞り部40が、トレッド20の凹部201と台タイヤ30の凸部302との双方の組み合わせにより形成されても良い(図示省略)。
[効果]
以上説明したように、この更生タイヤ10は、トレッド20と台タイヤ30とを備える(図1参照)。また、トレッド20が、タイヤ周方向に延在する複数の周方向主溝21、22をトレッド面に有する。また、タイヤ子午線方向の断面視にて、複数の周方向主溝21、22の溝底を結んだ基準線とタイヤ赤道面CLとの交点Xをとるときに、交点Xを基準としたリム径の測定点Pまでのタイヤ径方向の距離Aおよびトレッド20のタイヤ径方向内側の端部までのタイヤ径方向の距離Bが、B/A≦0.30の関係を有する。
かかる構成では、比B/Aが適正化されて、トレッド20のタイヤ径方向内側の端部とタイヤ最大幅位置との距離が適正に確保される。これにより、車両の停止時および発進時におけるサイドウォール部の繰り返し変形の影響が低減されて、トルククラックの発生が抑制される利点がある。
また、この更生タイヤ10では、距離A、Bが、0.20≦B/Aの範囲にある(図1参照)。これにより、トレッド20の端部の幅が確保されて、トレッド20と台タイヤ30との接着性が確保される利点がある。また、トレッドの外観性が確保され、また、トレッド20に付されるサイドブランドの配置領域が確保される利点がある。
また、この更生タイヤ10では、トレッド20が、トレッド20のタイヤ幅方向外側かつタイヤ径方向内側の端部に沿ってタイヤ周方向に形成されてトレッド20のゲージGを絞る絞り部40を有する(図3および図4参照)。リモールド方式の更生タイヤ10では、タイヤ加硫成形時にて、絞り部40がトレッドゴムの流れ止めとして機能することにより、加硫成形後のトレッド20の端部の位置を適正に制御できる。これにより、トルククラックの発生を適正に抑制できる利点がある。プレキュアトレッド方式の更生タイヤ10では、絞り部40がトレッド20の端部に沿ってトレッド20のゲージを絞ることにより、トレッド20と台タイヤ30との接着性が向上する利点がある。
また、この更生タイヤ10では、絞り部40におけるトレッド20のゲージGおよび幅Wが、G≦2.0[mm]および5.0[mm]≦Wの範囲にある(図3および図4参照)。これにより、絞り部40のゲージGおよび幅Wが適正化されて、絞り部40の機能が適正に確保される利点がある。
また、この更生タイヤ10では、絞り部40が、トレッド20の外表面に形成された凹部201から成る(図3参照)。かかる構成では、凹部201の一部あるいは全部により、所定のゲージGおよび幅Wを有する絞り部40が形成される。これにより、絞り部40を適正に成形できる利点がある。
また、この更生タイヤ10では、絞り部40が、台タイヤ30の外表面に形成された凸部302から成る(図4参照)。かかる構成では、凸部302の一部あるいは全部により、所定のゲージGおよび幅Wを有する絞り部40が形成される。これにより、絞り部40を適正に成形できる利点がある。
また、この更生タイヤ10では、トレッド20のタイヤ径方向内側の端部と、台タイヤ30における残留トレッド301のタイヤ径方向内側の端部との距離Cが、10[mm]≦Cの範囲にある(図2参照)。これにより、トレッド20の端部と残留トレッド301の端部との距離Cが適正に確保される利点がある。例えば、距離CがC<10[mm]となると、トレッド20の端部と残留トレッド301の端部とが近接してクラックが発生し易くなるため、好ましくない。
[適用対象]
特に、低い偏平率を有する更生タイヤでは、バットレス部にトルククラックが発生し易いという課題がある。そこで、偏平率70[%]以下の低偏平タイヤを適用対象とすることにより、タイヤの耐トルククラック性能の向上効果を顕著に得られる利点がある。
図5は、この発明の実施の形態にかかる更生タイヤの性能試験の結果を示す図表である。
この性能試験では、複数種類の試験タイヤについて、耐トルククラック性能に関する評価が行われた。また、タイヤサイズ275/70R22.5の試験タイヤがJATMA規定の適用リムに組み付けられ、この試験タイヤにJATMA規定の最高空気圧および複輪荷重が付与される。また、タイヤ側面にオゾンを照射しつつドラム耐久試験を実施して、バットレス部におけるトルククラックの発生状況を観察した。
実施例1〜5の試験タイヤは、リモールド方式による更生タイヤ10であり、図1〜図3に記載した構成を有する。また、絞り部40は、トレッド20の端部におけるゲージGがG≦2.0[mm]である領域の幅W[mm](図2参照)として測定される。
従来例の試験タイヤは、リモールド方式による更生タイヤであり、実施例1の試験タイヤと共通の構造を有するが、トレッド20が絞り部40を有していない。
試験結果が示すように、実施例1〜5の試験タイヤでは、バットレス部のトルククラックが抑制されることが分かる。
10:更生タイヤ、11:ビードコア、12:ビードフィラー、13:カーカス層、14:ベルト層、141〜144:ベルトプライ、15:トレッドゴム、16:サイドウォールゴム、17:リムクッションゴム、20:トレッド、201:凹部、21、22:周方向主溝、30:台タイヤ、31、32:陸部、301:残留トレッド、302:凸部、40:絞り部

Claims (8)

  1. トレッドと台タイヤとを備える更生タイヤであって、
    前記トレッドが、タイヤ周方向に延在する複数の周方向主溝をトレッド面に有し、且つ、
    タイヤ子午線方向の断面視にて、前記複数の周方向主溝の溝底を結んだ基準線とタイヤ赤道面との交点Xをとるときに、交点Xを基準としたリム径の測定点Pまでのタイヤ径方向の距離Aおよび前記トレッドのタイヤ径方向内側の端部までのタイヤ径方向の距離Bが、0.20≦B/A≦0.30の関係を有することを特徴とする更生タイヤ。
  2. 前記トレッドが、前記トレッドのタイヤ幅方向外側かつタイヤ径方向内側の端部に沿ってタイヤ周方向に形成されて前記トレッドのゲージを絞る絞り部を有する請求項に記載の更生タイヤ。
  3. 前記絞り部における前記トレッドのゲージGおよび幅Wが、G≦2.0[mm]および5.0[mm]≦Wの範囲にある請求項に記載の更生タイヤ。
  4. 前記絞り部が、前記トレッドの外表面に形成された凹部から成る請求項2または3に記載の更生タイヤ。
  5. 前記絞り部が、前記台タイヤの外表面に形成された凸部から成る請求項2〜4のいずれか一つに記載の更生タイヤ。
  6. 前記トレッドのタイヤ径方向内側の端部と、前記台タイヤにおける残留トレッドのタイヤ径方向内側の端部との距離Cが、10[mm]≦Cの範囲にある請求項1〜のいずれか一つに記載の更生タイヤ。
  7. 70[%]以下の偏平率を有する請求項1〜のいずれか一つに記載の更生タイヤ。
  8. トレッドと台タイヤとを備える更生タイヤであって、
    前記トレッドが、タイヤ周方向に延在する複数の周方向主溝をトレッド面に有し、
    タイヤ子午線方向の断面視にて、前記複数の周方向主溝の溝底を結んだ基準線とタイヤ赤道面との交点Xをとるときに、交点Xを基準としたリム径の測定点Pまでのタイヤ径方向の距離Aおよび前記トレッドのタイヤ径方向内側の端部までのタイヤ径方向の距離Bが、B/A≦0.30の関係を有し、且つ、
    前記トレッドのタイヤ径方向内側の端部と、前記台タイヤにおける残留トレッドのタイヤ径方向内側の端部との距離Cが、10[mm]≦Cの範囲にあることを特徴とする更生タイヤ。
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