JP6267479B2 - ブレーカー及びそれを備えた安全回路並びに2次電池回路 - Google Patents

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Description

本発明は、電気機器の2次電池パック等に内蔵される小型のブレーカーに関するものである。
従来、各種電気機器の2次電池やモーター等の保護装置(安全回路)としてブレーカーが使用されている。ブレーカーは、充放電中の2次電池の温度が過度に上昇した場合、又は自動車、家電製品等の機器に装備されるモーター等に過電流が流れた場合等の異常が生じた際に、2次電池やモーター等を保護するために電流を遮断する。このような保護装置として用いられるブレーカーは、機器の安全を確保するために、温度変化に追従して正確に動作する(良好な温度特性を有する)ことと、通電時の抵抗値が安定していることが求められる。
また、ブレーカーが、ノート型パーソナルコンピュータ、タブレット型携帯情報端末機器又はスマートフォンと称される薄型の多機能携帯電話機等の電気機器に装備される2次電池等の保護装置として用いられる場合、上述した安全性の確保に加えて、小型化が要求される。特に、近年の携帯情報端末機器にあっては、ユーザーの小型化(薄型化)の志向が強く、各社から新規に発売される機器は、デザイン上の優位性を確保するために、小型に設計される傾向が顕著である。こうした背景の下、携帯情報端末機器を構成する一部品として、2次電池と共に実装されるブレーカーもまた、さらなる小型化が強く要求されている。
ブレーカーには、温度変化に応じて動作し、電流を導通又は遮断する熱応動素子が備えられている。特許文献1には、熱応動素子としてバイメタルを適用したブレーカーが示されている。バイメタルとは、熱膨張率の異なる2種類の板状の金属材料が積層されてなり、温度変化に応じて形状を変えることにより、接点の導通状態を制御する素子である。同文献に示されたブレーカーは、固定片、可動片、熱応動素子、PTCサーミスター等の部品が、ケースに収納されてなり、固定片及び可動片の端子が電気機器の電気回路に接続されて使用される。上記特許文献1に示されたブレーカーにおいて、固定片は、ケース本体(樹脂ベース)にインサート成形により組み込まれる(同文献の段落(0031)等参照)。
WO2011/105175号公報
特許文献1において、樹脂ケースを構成するケース本体と蓋部材とは、共に樹脂材料によって形成されているので、超音波溶着によって互いに強固に結合し、両者の間で高い結合強度と気密性(密封性)が得られる。一方、固定片と共に電気回路を構成する可動片は、リン青銅等を主成分とする金属材料によって形成されている。金属材料と樹脂材料との結合強度は、樹脂材料同士の結合強度に比べて劣るため、可動片と樹脂ベース及びカバー部材との間では、十分な密着性が得られず、極めて温度及び湿度の高い雰囲気で長時間に亘ってブレーカーが使用される場合、熱応動素子等を収容する内部空間に水蒸気の他、例えばブレーカーの周囲環境から発生した気体等が侵入する虞がある。ブレーカーの内部空間に侵入した水蒸気等は、熱応動素子等を構成する金属に悪影響を及ぼし、熱応動素子の正常な熱変形動作を阻害することが懸念される。
また、近年、生産効率の向上を狙って、ブレーカーを回路基板に直接的に実装する形態が検討されており、さらには、ブレーカーの端子と回路基板のリードとの接続にリフロー方式のはんだ付けを用いることが検討されている。ところが、可動片と樹脂ベース及びカバー部材の間に生じた僅かな隙間からフラックスが侵入することがあり、上述した懸念の一因となっている。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、熱応動素子の正常な熱変形動作を維持し、良好な温度特性を得ることができるブレーカーを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明のブレーカーは、固定接点を有する固定片と、可動接点を有し、この可動接点を前記固定接点に押圧して接触させる可動片と、温度変化に伴って変形することにより前記可動接点が前記固定接点から離反するように前記可動片を作動させる熱応動素子とを備えたブレーカーにおいて、前記熱応動素子は、第1熱膨張率の材料によってなる第1熱膨張率層と、前記第1熱膨張率より高い第2熱膨張率の材料によってなる第2熱膨張率層と、前記第2熱膨張率層の外側に積層された被覆層とを有することを特徴とする。
本発明に係るブレーカーにおいては、前記第2熱膨張率の材料は、マンガンを含むことが望ましい。
本発明に係るブレーカーにおいては、前記被覆層は、ニッケルを含むことが望ましい。
本発明に係るブレーカーにおいては、前記熱応動素子の側端面には、少なくとも前記第2熱膨張率層の側端面を覆う被覆部材が形成されていることが望ましい。
本発明に係るブレーカーにおいては、前記被覆部材は、前記第1熱膨張率の材料によって前記第1熱膨張率層から連続的に形成されていることが望ましい。
本発明に係るブレーカーにおいては、前記被覆部材は、エポキシ樹脂又はアクリル樹脂を含むことが望ましい。
本発明に係るブレーカーにおいては、前記第1熱膨張率層の厚さをD1、前記第2熱膨張率層の厚さをD2、前記被覆層の厚さをD3としたとき、以下の関係を満たすことが望ましい。
D3 ≦ 0.25×D1 (1)
D3 ≦ 0.25×D2 (2)
本発明に係るブレーカーにおいては、前記熱応動素子の厚さをD、前記被覆層の厚さをD3としたとき、以下の関係を満たすことが望ましい。
D3 ≦ 0.2×D (3)
本発明に係るブレーカーにおいては、前記熱応動素子の厚さをD、前記第1熱膨張率層の厚さをD1としたとき、以下の関係を満たすことが望ましい。
0.4×D ≦ D1 ≦ 0.6×D (4)
また、本発明の電気機器用の安全回路は、前記ブレーカーを備えたことを特徴とする。
また、本発明の2次電池パックは、前記ブレーカーを備えたことを特徴とする。
本発明のブレーカーによれば、第1熱膨張率層及び被覆層によって第2熱膨張率層が表裏両面から覆われるので、第2熱膨張率層の外面の大部分が第1熱膨張率層及び被覆層によって保護される。これにより、第2熱膨張率層が水蒸気の影響を受けやすい材料によってなる構成においても、熱応動素子は正常な熱変形動作を維持することができ、ブレーカーは良好な温度特性を得ることができる。
第2熱膨張率の材料がマンガンを含む構成によれば、熱応動素子の熱変形量が十分に確保されるので、ブレーカーの温度特性が良好となると共に、熱変形時の熱応動素子が可動片を保持する力を十分に発生させることができ、ブレーカーによる電流の遮断状態を一層確実なものとすることができる。
被覆層がニッケルを含む構成によれば、被覆層が第2熱膨張率層を保護する作用効果がより一層高められ、ブレーカーの温度特性をより一層良好にすることができる。
熱応動素子に、第2熱膨張率層の側端面を覆う被覆部材が形成されている構成によれば、第2熱膨張率層の側端面が被覆部材によって保護されるので、第2熱膨張率層の保護効果がより一層高められ、ブレーカーの温度特性をより一層良好にすることができる。
被覆部材が第1熱膨張率の材料によって第1熱膨張率層から連続的に形成されている構成によれば、簡素かつ安価な構成で被覆部材が実現されるので、ブレーカーの製造コストを低減できる。
被覆部材がエポキシ樹脂又はアクリル樹脂を含む構成によれば、簡素かつ安価な構成で被覆部材が実現されるので、ブレーカーの製造コストを低減できる。
式(1)及び式(2)の関係を満たす構成によれば、被覆層が第1熱膨張率層及び第2熱膨張率層に対して十分に薄いので、被覆層が新たに設けられたことによる熱応動素子の熱変形に及ぼす影響を抑制することができる。これにより、所望の温度特性を有する熱応動素子を容易に製造することができる。
式(3)の関係を満たす構成によれば、被覆層が熱応動素子の全体に対して十分に薄いので、被覆層が新たに設けられたことによる熱応動素子の熱変形に及ぼす影響を抑制することができる。これにより、所望の温度特性を有する熱応動素子を容易に製造することができる。
式(4)の関係を満たす構成によれば、第2熱膨張率層の保護と、熱応動素子の熱変形量の確保との両立を図ることができる。
また、本発明のブレーカーを備えた安全回路又は2次電池パックによれば、優れた温度特性によって安全性を確保した安全回路又は2次電池パックを製造できる。
本発明の一実施形態によるブレーカーの構成を示す組み立て斜視図。 通常の充電又は放電状態におけるブレーカーの動作を示す断面図。 過充電状態又は異常時などにおけるブレーカーの動作を示す断面図。 同ブレーカーの熱応動素子を示す断面図。 同熱応動素子の変形例を示す断面図。 同熱応動素子の変形例の製造工程を示す断面図。 本発明のブレーカーを備えた2次電池パックの構成を示す平面図。 本発明のブレーカーを備えた安全回路の回路図。
本発明の一実施形態によるブレーカーについて図面を参照して説明する。図1乃至図3はブレーカーの構成を示す。ブレーカー1は、固定接点21を有する固定片2と、先端部に可動接点3を有する可動片4と、温度変化に伴って変形する熱応動素子5と、PTC(Positive Temperature Coefficient)サーミスター6と、固定片2、可動片4、熱応動素子5及びPTCサーミスター6を収容するケース7等によって構成されている。ケース7は、樹脂ベース(第1ケース)71と樹脂ベース71の上面に装着されるカバー部材(第2ケース)81等によって構成されている。
固定片2は、リン青銅等を主成分とする金属板(この他、銅−チタン合金、洋白、黄銅などの金属板)をプレス加工することにより形成され、樹脂ベース71にインサート成形により埋め込まれている。固定片2の一端には外部回路と電気的に接続される端子22が形成され、他端側には、PTCサーミスター6を支持する支持部23が形成されている。PTCサーミスター6は、固定片2の支持部23に3箇所形成された凸状の突起(ダボ)24aの上に載置されて、突起24aに支持される。固定接点21は、銀、ニッケル、ニッケル−銀合金の他、銅−銀合金、金−銀合金などの導電性の良い材料のクラッド、メッキ又は塗布等により可動接点3に対向する位置に形成され、樹脂ベース71の上方に形成されている開口73bの一部から露出されている。端子22は樹脂ベース71の一端から外側に突き出されている。
本出願においては、特に断りのない限り、固定片2において、固定接点21が形成されている側の面(すなわち図1において上側の面)を表(おもて)面、その反対側の面を裏(うら)面として説明している。他の部品、例えば、可動片4及び熱応動素子5等についても同様である。
可動片4は、板状の金属材料をプレス加工することにより、長手方向の中心線に対して対称なアーム状に形成されている。可動片4の材料としては、固定片2と同等のリン青銅等を主成分とするものが好ましい。この他、銅−チタン合金、洋白、黄銅などの導電性弾性材料を用いてもよい。可動片4の長手方向の一端には外部回路と電気的に接続される端子41が形成されて樹脂ベース71から外側に露出される。可動片4の他端(アーム状の可動片4の先端に相当)には可動接点3が形成されている。可動接点3は、固定接点21と同等の材料によって形成され、溶接の他、クラッド、かしめ(crimping)等の手法によって可動片4の先端部に接合されている。可動片4は、可動接点3とは反対側に、端子41を有する。可動片4は、可動接点3と端子41の間に、挟持部42及び弾性部43を有している。挟持部42は、アーム状の可動片4の基端に相当し、ケース7に埋設されて挟持される。挟持部42は、端子41と弾性部43との間で樹脂ベース71及びカバー部材81と当接し、可動片4の短手方向に翼状に突出する突出部42aを有する。弾性部43は、挟持部42から可動接点3の側に延出されている。挟持部42において樹脂ベース71とカバー部材81によって裏表両面側から挟み込まれて可動片4が固定され、弾性部43が弾性変形することにより、その先端に形成されている可動接点3が固定接点21の側に押圧されて接触し、固定片2と可動片4とが通電可能となる。
樹脂ベース71とカバー部材81には、可動片4の挟持部42と当接し、挟持部42を固定状態で保持する当接部74と当接部82がそれぞれ形成されている。本実施形態では、樹脂ベース71の収納部73の外縁から樹脂ベース71の外壁に亘る領域に当接部74が形成されている。当接部74は、図1中、ケース7の底壁(内底面)の一部を構成する。また、カバー部材81において、可動片4を挟んで当接部74と対向する領域に当接部82が形成されている。当接部82は、図1中、ケース7の天壁(内天面)の一部を構成する。挟持部42は、その裏面において樹脂ベース71の当接部74と当接し、その表面においてカバー部材81の当接部82と当接する。可動片4は、当接部74及び当接部82によって挟持部42の裏表両面から挟み込まれて、ケース7に対して固定される。本実施形態においては、挟持部42が可動片4の短手方向に翼状に突出する突出部42aを有するので、挟持部42が幅広く大きな領域でケース7の当接部74及び当接部82によって挟み込まれ、可動片4がケース7に対して強固に固定される。
可動片4は、弾性部43において、プレス加工により湾曲又は屈曲されている。湾曲又は屈曲の度合いは、熱応動素子5を収納できる限り特に限定はなく、動作温度及び復帰温度における弾性力、接点の押圧力などを考慮して適宜設定すればよい。また、弾性部43の下面には、熱応動素子5に対向して一対の突起(接触部)44a,44bが形成されている。突起44a,44bと熱応動素子5とは接触して、突起44a,44bを介して熱応動素子5の変形が弾性部43に伝達される(図1、図2及び図3参照)。
また、可動片4には、可動片4の厚み方向に貫通し、樹脂ベース71の突起74aが挿通される貫通穴45と、クランク状に形成された段曲げ部46と、段曲げ部46に形成された斜面47と、樹脂ベース71の位置決め部75と係合される一対の係合部48と、可動片4の長手方向に対して垂直な短手方向に可動片4の一部が切除されたくびれ部49が形成されている。貫通穴45、段曲げ部46、斜面47、係合部48及びくびれ部49は、弾性部43を挟んで可動接点3とは反対側、すなわち弾性部43に対して端子41の側に設けられている。貫通穴45は、くびれ部49において可動片4の長手方向の中心線上に設けられている。斜面47は、可動片4の短手方向に沿って連続して形成されている。係合部48は、可動片4の短手方向に沿って2箇所に設けられている。
貫通穴45は、可動片4の挟持部42に形成されている。挟持部42は、弾性部43に対して可動片4の短手方向に幅広に形成されている。これにより、挟持部42における可動片4の長手方向に垂直な断面積が、弾性部43における該断面積に対して大きい箇所となり、可動片4は、挟持部42において当接部74及び当接部82によって、ケース7に対して強固に挟持・固定される。また、貫通穴45は、平面視で(可動片4の厚み方向に視て)可動片4の短手方向に長い長円形状に形成されている。
係合部48は、くびれ部49の端子41の側の端縁にて形成される。くびれ部49は、挟持部42を挟んで弾性部43とは反対側で、挟持部42と端子41の間に配設されている。くびれ部49の幅寸法(可動片4の短手方向の長さ寸法、以下同様)は、弾性部43の幅寸法に対して同等以下に設定されているのが望ましいが、少なくとも挟持部42及び端子41の幅寸法よりも小さく設定されていればよい。本実施形態におけるくびれ部49は、上記特許文献1における第2弾性部としての機能を有しており、端子41に加えられた外力や衝撃を吸収し、可動接点3の位置を適正に維持する。
熱応動素子5は円弧状に湾曲した初期形状をなし、熱膨張率の異なる薄板材を積層することにより形成される。過熱により動作温度に達すると、熱応動素子5の湾曲形状は、スナップモーションを伴って逆反りし、冷却により復帰温度を下回ると復元する。熱応動素子5の初期形状は、プレス加工により形成することができる。所期の温度で熱応動素子5の逆反り動作により可動片4の弾性部43が押し上げられ、かつ弾性部43の弾性力により元に戻る限り、熱応動素子5の材質及び形状は特に限定されるものでないが、生産性及び逆反り動作の効率性の観点から矩形が望ましく、小型でありながら弾性部43を効率的に押し上げるために正方形に近い長方形であるのが望ましい。
PTCサーミスター6は、熱応動素子5との間に配設されている。熱応動素子5の逆反り動作により固定片2と可動片4との通電が遮断されたとき、PTCサーミスター6に流れる電流が増大する。PTCサーミスター6は、温度上昇と共に抵抗値が増大して電流を制限する正特性サーミスターであれば、動作電流、動作電圧、動作温度、復帰温度などの必要に応じて種類を選択でき、その材料及び形状はこれらの諸特性を損なわない限り特に限定されるものではない。本実施形態では、チタン酸バリウム、チタン酸ストロンチウム又はチタン酸カルシウムを含むセラミック焼結体が用いられる。セラミック焼結体の他、ポリマーにカーボン等の導電性粒子を含有させたいわゆるポリマーPTCを用いてもよい。
ケース7を構成する樹脂ベース71及びカバー部材81は、難燃性のポリアミド、耐熱性に優れたポリフェニレンサルファイド(PPS)、液晶ポリマー(LCP)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)などの熱可塑性樹脂により成形されている。上述した樹脂と同等以上の特性が得られるのであれば、樹脂以外の材料を適用してもよい。樹脂ベース71には、熱応動素子5及びPTCサーミスター6などを収容するための収納部73及び可動片4を収納するための開口73a,73bなどが形成されている。なお、樹脂ベース71に組み込まれた可動片4、熱応動素子5及びPTCサーミスター6の端縁は、収納部73の内部に形成されている枠によってそれぞれ当接され、熱応動素子5の逆反り時に案内される。
また、樹脂ベース71は、可動片4の貫通穴45に挿通される突起74aと、可動片4を位置決めするための一対の位置決め部75と、可動片4の端子41を外部に露出させるための窓76を有する。突起74aは、貫通穴45に対応する形状に形成され、樹脂ベース71を補強する。突起74aの高さすなわち突出量は、可動片4の厚みより大きく設定され、カバー部材81の裏面には、突起74aの頂部に対応する凹部が必要に応じて設けられる。位置決め部75は、可動片4のくびれ部49に対応する形状に設けられている。すなわち、位置決め部75は、くびれ部49の近傍において切除された部分に介在し、樹脂ベース71を補強すると共に、カバー部材81の当接部82と溶着されて、ケース7の剛性・強度を高める。
カバー部材81には、カバー片80がインサート成形によって埋め込まれている。カバー片80は、上述したリン青銅等を主成分とする金属板又はステンレス鋼等の金属板をプレス加工することにより形成される。カバー片80は、図2及び図3に示すように、可動片4の上面と適宜当接し、可動片4の動きを規制すると共に、カバー部材81のひいては筐体としてのケース7の剛性・強度を高めつつブレーカー1の小型化に貢献する。
図1に示すように、固定片2、可動片4、熱応動素子5及びPTCサーミスター6等を収容した樹脂ベース71の開口73a等を塞ぐように、カバー部材81が、樹脂ベース71の上面に装着される。樹脂ベース71とカバー部材81とは、例えば超音波溶着によって接合される。
図2は、通常の充電又は放電状態におけるブレーカー1の動作を示している。通常の充電又は放電状態においては、熱応動素子5は初期形状を維持し(逆反り前であり)、固定接点21と可動接点3は接触し、可動片4の弾性部43などを通じてブレーカー1の両端子22、41間は導通している。可動片4の弾性部43と熱応動素子5とは接触しており、可動片4、熱応動素子5、PTCサーミスター6及び固定片2は、回路として導通している。しかし、PTCサーミスター6の抵抗は、可動片4の抵抗に比べて圧倒的に大きいため、PTCサーミスター6を流れる電流は、固定接点21及び可動接点3を流れる量に比して実質的に無視できる程度である。
図3は、過充電状態又は異常時などにおけるブレーカー1の動作を示している。過充電又は異常により高温状態となると、PTCサーミスター6が過熱され、動作温度に達した熱応動素子5は逆反りし、可動片4の弾性部43が押し上げられて固定接点21と可動接点3とが離反する。このとき、固定接点21と可動接点3の間を流れていた電流は遮断され、僅かな漏れ電流が熱応動素子5及びPTCサーミスター6を通して流れることとなる。PTCサーミスター6は、このような漏れ電流の流れる限り発熱を続け、熱応動素子5を逆反り状態に維持させつつ抵抗値を激増させるので、電流は固定接点21と可動接点3の間の経路を流れず、上述の僅かな漏れ電流のみが存在する(自己保持回路を構成する)。この漏れ電流は安全装置の他の機能に充てることができる。
過充電状態を解除し、又は異常状態を解消すると、PTCサーミスター6の発熱も収まり、熱応動素子5は復帰温度に戻り、元の初期形状に復元する。そして、可動片4の弾性部43の弾性力によって可動接点3と固定接点21とは再び接触し、回路は遮断状態を解かれ、図2に示す導通状態に復帰する。
図4において、(a)は熱応動素子5の全体の断面を模式的に示し、(b)は熱応動素子5の端縁近傍の断面を拡大して示している。本実施形態において、熱応動素子5は、第1熱膨張率層51と、第2熱膨張率層52と、被覆層53とを有するトリメタル構造である。熱応動素子5は、第1熱膨張率層51を構成する材料、第2熱膨張率層52を構成する材料及び被覆層53を構成する材料を、圧延等の手法を用いて貼り合わせることにより形成される。
第1熱膨張率層51は、第1熱膨張率の材料によってなる。第1熱膨張率層51の材料としては、例えば、鉄−ニッケル合金をはじめとする、洋白、黄銅、ステンレス鋼など各種の合金が用いられている。
第2熱膨張率層52は、第1熱膨張率より高い第2熱膨張率の材料によってなる。第2熱膨張率層52の材料としては、例えば、銅−ニッケル−マンガン合金又はニッケル−クロム−鉄合金など各種の合金が用いられている。これらの金属材料のうち、マンガンを含有する合金は、鉄、ニッケル、銅などの金属に比べて熱膨張率が大きく、熱応動素子5が小型化された場合であっても、優れた温度特性を維持すると共に、熱変形時すなわち電流遮断時において可動片4を持ち上げて保持する力を十分に発生させることができ、ブレーカー1による電流の遮断状態を確実なものとすることができる。その反面、マンガンは、比較的水蒸気等の影響を受けやすく、長期間にわたって高温多湿の過酷な環境下でブレーカー1が使用された場合、上述した優れた特性にも影響を及ぼすことが懸念される。本実施形態においては、第2熱膨張率層52の外側に積層された被覆層53によって、第2熱膨張率層52が熱応動素子5の裏面に露出しないように構成されている。
被覆層53は、銅−ニッケル合金など各種の合金が用いられている。これらの金属材料のうち、ニッケルは耐食性が高いため、第1熱膨張率層51及び被覆層53にニッケル合金を用いることにより、第2熱膨張率層52の表面及び裏面が水蒸気等から保護される。その結果、第2熱膨張率層52としてマンガンが適用されていても、熱応動素子5は正常な熱変形動作を維持し、ブレーカー1は良好な温度特性を得ることができる。
第2熱膨張率層52と被覆層53とは、熱膨張率が近似する材料の組み合わせによって構成されているのが好ましい。熱膨張率が近似する材料の組み合わせは、組成のよく似た材料の組み合わせによって実現されることが多い。例えば、第2熱膨張率層52の材料として銅−ニッケル−マンガン合金が用いられる場合、被覆層53の材料として銅−ニッケル合金が用いられるのが好ましい。このように、熱膨張率が近似する材料の組み合わせによって第2熱膨張率層52及び被覆層53を構成することにより、被覆層53が熱応動素子5の熱変形動作に及ぼす影響を抑制できる。
図4(b)に示すように、第1熱膨張率層51の厚さをD1、第2熱膨張率層52の厚さをD2、被覆層53の厚さをD3としたとき、各厚さD1、D2、D3の関係は、以下の式(1)及び式(2)を満たすことが望ましい。
D3 ≦ 0.25×D1 (1)
D3 ≦ 0.25×D2 (2)
被覆層53の厚さD3が、第1熱膨張率層51の厚さD1及び第2熱膨張率層52の厚さD2の25%を超える場合、被覆層53が熱応動素子5の熱変形動作に及ぼす影響が大きくなることが懸念される。
さらには、熱応動素子5の厚さをDとしたとき、各厚さD、D3の関係は、以下の式(3)を満たすことが望ましい。
D3 ≦ 0.2×D (3)
被覆層53の厚さD3が、熱応動素子5の厚さDの20%を超える場合、上記と同様に、被覆層53が熱応動素子5の熱変形動作に及ぼす影響が大きくなることが懸念される。
図4(b)に示されるように、熱応動素子5の側端面54には、被覆部材55が形成されるのが好ましい。被覆部材55は、第2熱膨張率層52の側端面が熱応動素子5の外面に露出しないように、少なくとも第2熱膨張率層52の側端面52aを覆うように形成されているのが望ましい。これにより、第1熱膨張率層51及び被覆層53による第2熱膨張率層52の表面及び裏面の被覆効果と相まって、第2熱膨張率層52が熱応動素子5の外面に露出することが防止される。
被覆部材55としては、ニッケルを含む金属材料の他、エポキシ樹脂又はアクリル樹脂を含む樹脂材料等が用いられる。被覆部材55としてニッケルを含む金属材料が用いられる場合、例えば、金属材料のクラッド、メッキ等によって被覆部材55が形成される。被覆部材55としてエポキシ樹脂又はアクリル樹脂を含む樹脂材料等が用いられる場合、樹脂材料の塗布等によって被覆部材55が形成される。
被覆部材55は、熱応動素子5の側端面54を被覆する形態の他、熱応動素子5の全体を被覆する形態であってもよい。この場合において、被覆部材55として形成される樹脂材料の厚さを調整することにより、熱応動素子5と可動片4及びPTCサーミスター6との接触抵抗が調整される。これにより、図3に示される電流遮断時におけるブレーカー1の抵抗値を微調整することが可能になる。
(変形例)
図5は、熱応動素子5の変形例である熱応動素子5Aを示している。熱応動素子5Aは、被覆部材55が、第1熱膨張率の材料によって第1熱膨張率層51から連続的に形成されている点で熱応動素子5とは異なる。すなわち、被覆部材55の先端部55aが、熱応動素子5の側端面54に回り込んで、第2熱膨張率層52の側端面52aを被覆する。これにより、図4に示される熱応動素子5と同様に、第2熱膨張率層52が熱応動素子5の外面に露出することが防止される。
図6は、熱応動素子5Aの製造工程の一例を示している。熱応動素子5Aは、第1熱膨張率層51、第2熱膨張率層52及び被覆層53が貼り合わせられた積層体50をプレス加工により打ち抜き(第1工程)、その後所定の形状に湾曲させる(第2工程)ことにより形成される。
図6(a)に示されるように、積層体50は、プレス装置(全体不図示)のダイ201上に載置され、白抜き矢印に示されるように下降するパンチ202によって打ち抜かれる。図6(b)には、打ち抜かれた熱応動素子5Aの一次成形品50aが示されている。図6(a)において、積層体50は、被覆層53がダイ201の上面に当接するように、すなわち、第1熱膨張率層51がパンチ202の下面に対向するように載置される。これにより、下降するパンチ202は、積層体50を打ち抜く際に、最初に第1熱膨張率層51と当接し、図6(b)に示されるように、一次成形品50aの端縁には、第1熱膨張率層51によってなる打ち抜きだれ56が形成される。
打ち抜きだれ56の形状及び大きさは、プレス装置における各種の成形条件、例えば、パンチ202の下降速度、荷重等を調整することにより変更できる。本実施形態においては、打ち抜きだれ56が第2熱膨張率層52の側端面52を覆い、打ち抜きだれ56の先端部56aが被覆層53の側端面に達するように、プレス装置の成形条件が調整される。
熱応動素子5Aにおける打ち抜きだれ56は、図5に示される被覆部材55に相当する。すなわち、第2熱膨張率層52の側端面52aを覆う打ち抜きだれ56によって、第2熱膨張率層52の側端面52aが被覆される。これにより、第1熱膨張率層51及び被覆層53による第2熱膨張率層52の表面及び裏面の被覆効果と相まって、第2熱膨張率層52が熱応動素子5の外面に露出することが防止される。
このようにして製造された一次成形品50aを再度プレス加工によって所定の形状に湾曲させることにより、図5に示される熱応動素子5Aが製造される。
図5に示される熱応動素子5Aにおいて、熱応動素子5Aの厚さD及び第1熱膨張利率層51の厚さD1の関係は、以下の式(4)を満たすことが望ましい。
0.4×D ≦ D1 ≦ 0.6×D (4)
第1熱膨張利率層51の厚さD1が熱応動素子5Aの厚さDの40%未満である場合、打ち抜きだれ56の先端部56aが被覆層53の側端面に達せず、打ち抜きだれ56によって、第2熱膨張率層52の側端面52aが十分に被覆されないおそれが生ずる。一方、第1熱膨張利率層51の厚さD1が熱応動素子5Aの厚さDの60%を超える場合、熱応動素子5Aの熱変形量が不足するおそれが生ずる。従って、熱応動素子5Aの厚さD及び第1熱膨張利率層51の厚さD1は、熱応動素子5Aを構成する金属の延性、ダイ201とパンチ202とのクリアランス及び積層体50を打ち抜く際の抜き角度等に応じて、式(4)の範囲内で設定されるのが望ましい。
以上のように、本実施形態のブレーカー1によれば、第1熱膨張率層51及び被覆層53によって第2熱膨張率層52が表裏両面から覆われるので、第2熱膨張率層52の外面の大部分が第1熱膨張率層51及び被覆層53によって保護される。これにより、第2熱膨張率層52が水蒸気の影響を受けやすい材料によってなる構成においても、熱応動素子5は正常な熱変形動作を維持することができ、ブレーカー1は良好な温度特性を得ることができる。
第2熱膨張率層52の材料がマンガンを含む構成によれば、熱応動素子5の熱変形量が十分に確保されるので、ブレーカー1の温度特性が良好となると共に、熱変形時の熱応動素子5が可動片4を保持する力を十分に発生させることができ、ブレーカー1による電流の遮断状態を一層確実なものとすることができる。
被覆層53がニッケルを含む構成によれば、第2熱膨張率層52の保護効果がより一層高められ、ブレーカー1の温度特性をより一層良好にすることができる。
熱応動素子5に、第2熱膨張率層52の側端面52aを覆う被覆部材55が形成されている構成によれば、第2熱膨張率層52の側端面52aが水蒸気等から保護されるので、第2熱膨張率層52の保護効果がより一層高められ、ブレーカー1の温度特性をより一層良好にすることができる。
被覆部材55が第1熱膨張率の材料によって第1熱膨張率層51から連続的に形成されている構成によれば、簡素かつ安価な構成で被覆部材55が実現されるので、ブレーカーの製造コストを低減できる。
被覆部材55がエポキシ樹脂又はアクリル樹脂を含む構成によれば、簡素かつ安価な構成で被覆部材55が実現されるので、ブレーカー1の製造コストを低減できる。
さらに、式(1)及び式(2)の関係を満たす構成によれば、被覆層53が第1熱膨張率層51及び第2熱膨張率層52に対して十分に薄いので、被覆層53が新たに設けられたことによる熱応動素子5の熱変形に及ぼす影響を抑制することができる。これにより、所望の温度特性を有する熱応動素子5を容易に製造することができる。
式(3)の関係を満たす構成によれば、被覆層53が熱応動素子5の全体に対して十分に薄いので、被覆層53が新たに設けられたことによる熱応動素子5の熱変形に及ぼす影響を抑制することができる。これにより、所望の特性を有する熱応動素子5を容易に製造することができる。
式(4)の関係を満たす構成によれば、第2熱膨張率層52の保護と、熱応動素子5の熱変形量の確保との両立を図ることができる。
なお、本発明は上記実施形態の構成に限られることなく、少なくとも熱応動素子5を構成する金属層のうち、耐食性に劣る層が被覆層53によって保護されていればよい。従って、第1熱膨張率の材料によってなる第1熱膨張率層51が、第1熱膨張率より高い第2熱膨張率の材料によってなる第2熱膨張率層52よりも耐食性に劣っている場合、第1熱膨張率層51の外側に被覆層53が積層されていてもよい。また、耐食性に劣る層が被覆層53によって保護される形態であれば、被覆層53が熱応動素子5の最外層に形成されてなくてもよい。
また、図1等においては、可動片4は、貫通穴45、段曲げ部46及びくびれ部49の構成を有する形態であるが、これらの構成うちのいずれか又は全てが省略されていてもよい。例えば、貫通穴45を省略する場合は、樹脂ベース71の突起74aも省略される。また、段曲げ部46が省略される場合は、端子41が平坦な形状となる。この構成においては、段曲げ部46を省略することにより、可動片4及び樹脂ベース71の長手方向の寸法を小さくして、ブレーカー1のさらなる小型化を図ることができる。また、くびれ部49が省略される場合は、可動片4は、挟持部42から端子41に亘って等幅に形成され、これに伴い樹脂ベース71の位置決め部75の形状も変更される。このように、可動片4の挟持部42並びに樹脂ベース71の当接部74及びカバー部材81の当接部82等の形状は、図1等に示したものに限られず、適宜変更可能である。また、熱応動素子5及び収納部73等の形状も、図1等に示したものに限られず、適宜変更可能である。
また、樹脂ベース71とカバー部材81との接合手法は、超音波溶着に限られることなく、両者が強固に接合される手法であれば、適宜適用することができる。例えば、液状又はゲル状の接着剤を塗布・充填し、硬化させることにより、両者が接着されてもよい。また、ケース7は、樹脂ベース71とカバー部材81等によって構成される形態に限られることなく、2個以上の部品によって可動片4が挟まれて保持される形態であればよい。この場合、一方が第1ケース、他方が第2ケースとなる。
また、可動片4を熱膨張率の異なる薄板材の積層体によって形成することにより、可動片4と熱応動素子5を一体的に形成する構成であってもよい。この場合、可動片4に被覆層が形成される。
また、特開2005−203277号公報に示されるような、挟持部42又はその近傍において、可動片4が端子41の側と可動接点3の側に構造的に分離されている形態に、本発明を適用してもよい。また、アームターミナルと可動アームとが溶接等によって固定されていてもよい。この場合において、挟持部42及び端子41は、固定片2等と共に樹脂ベース71にインサート成形されていてもよい。
また、本発明のブレーカー1は、2次電池パック、電気機器用の安全回路等にも広く適用できる。図7は2次電池パック100を示す。2次電池パック100は、2次電池101と、2次電池101の出力端回路中に設けたブレーカー1とを備える。図8は電気機器用の安全回路102を示す。安全回路102は2次電池101の出力回路中に直列にブレーカー1を備えている。
1 ブレーカー
2 固定片
3 可動接点
4 可動片
5 熱応動素子
7 ケース
51 第1熱膨張率層
52 第2熱膨張率層
53 被覆層
54 被覆部材
101 2次電池
102 安全回路

Claims (9)

  1. 固定接点を有する固定片と、可動接点を有し、この可動接点を前記固定接点に押圧して接触させる可動片と、温度変化に伴って変形することにより前記可動接点が前記固定接点から離反するように前記可動片を作動させる熱応動素子とを備えたブレーカーにおいて、
    前記熱応動素子は、第1熱膨張率の材料によってなる第1熱膨張率層と、前記第1熱膨張率より高い第2熱膨張率の材料によってなる第2熱膨張率層と、前記第2熱膨張率層の外側に積層された被覆層とを有し、
    前記熱応動素子の側端面には、少なくとも前記第2熱膨張率層の側端面を覆う被覆部材が形成されており、
    前記被覆部材は、前記第1熱膨張率の材料によって前記第1熱膨張率層から連続的に形成されていることを特徴とするブレーカー。
  2. 前記第2熱膨張率の材料は、マンガンを含むことを特徴とする請求項1に記載のブレーカー。
  3. 前記被覆層は、ニッケルを含むことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のブレーカー。
  4. 前記被覆部材は、エポキシ樹脂又はアクリル樹脂を含むことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載のブレーカー。
  5. 前記第1熱膨張率層の厚さをD1、前記第2熱膨張率層の厚さをD2、前記被覆層の厚さをD3としたとき、以下の関係を満たすことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載のブレーカー。
    D3 ≦ 0.25×D1 (1)
    D3 ≦ 0.25×D2 (2)
  6. 前記熱応動素子の厚さをD、前記被覆層の厚さをD3としたとき、以下の関係を満たすことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載のブレーカー。
    D3 ≦ 0.2×D (3)
  7. 前記熱応動素子の厚さをD、前記第1熱膨張率層の厚さをD1としたとき、以下の関係を満たすことを特徴とする請求項1に記載のブレーカー。
    0.4×D ≦ D1 ≦ 0.6×D (4)
  8. 請求項1乃至請求項7のいずれか一項に記載のブレーカーを備えたことを特徴とする電気機器用の安全回路。
  9. 請求項1乃至請求項7のいずれか一項に記載のブレーカーを備えたことを特徴とする2次電池回路。
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