JP6263497B2 - 車椅子 - Google Patents

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Description

この発明は着座した利用者が立ち上がるのを補助する機能を備えた車椅子に関する。
老人などの足腰が不自由な利用者が利用することが多い車椅子の場合、利用者が前記車椅子に着座した状態から立ち上がる際、介護者に介助してもらわないと自力で立ち上がることができないということがあり、不便である。また、介助者が介助する場合であっても、利用者に掛かる負担が少ない方が望ましい。
そこで、最近では着座した利用者が比較的容易に立ち上がることができるようにした車椅子が提案されている。具体的には、車体の上面側には利用者が着座する座部が前端を支点として回動上昇可能に取付けられる。
前記座部は前記車体の前方或いは後方の下部に設けられたペダルを踏むことで、リンク機構を介して前端を支点として後端側が上昇するよう回動させることができるようになっている。
したがって、利用者が立ち上がる際、本人或いは介助者が前記ペダルを踏み込めば、前記座部が上昇して利用者の臀部が押し上げられるから、利用者は比較的役に立ち上がることができるというものである。
特開2008−154978号公報 特開2011−056228号公報
ところで、上述した構成の車椅子によると、前記座部に着座した利用者が立ち上がる際、利用者は身体を安定させて立ち上がるため、前記車椅子に設けられた肘掛けを掴んで立ち上がるようにしている。
利用者が肘掛けを掴んで立ち上げれば、足腰がふら付いても、立ち上がったときの姿勢を維持することができるから、安定性よく立ち上がることができるということがある。
しかしながら、利用者が座部から立ち上がった際、車椅子は通常、車輪が回転可能な状態にある。そのため、利用者が車椅子の肘掛けに掴まって立ち上がるとき、前駆車椅子が動くことがあり、そのような場合には利用者の姿勢が不安定になるということがあり、好ましくない。
車椅子には通常、レバー式や踏み込み式などのブレーキが設けられている。したがって、利用者が立ち上がる際、前記ブレーキをかければ、車椅子が動くのが防止されるから、利用者は肘掛けに掴まって安定した状態で立ち上がることができる。
しかしながら、介助者がいない場合や、利用者が立ち上がるのを介助者が介助しなければならないような場合には、前記ブレーキを掛けることができないことがあり、そのような場合には利用者が肘掛けを掴んで立ち上がるとき、車椅子が動き、姿勢が不安定になるということがある。
この発明は、利用者が座部から立ち上がるとき、車輪に自動的にブレーキがかけられるようにすることで、安定性よく立ち上がることができるようにした車椅子を提供することにある。
この発明は、本体と、
この本体に回転可能に設けられた車輪と、
前記本体の前面側で上昇位置と接地位置との間で脚用リンク機構によって垂直方向に上下動可能に設けられたフットレストと、
前記本体の上面側に配置され前記フットレストの下降方向の動きに連動して上昇する座部と、
前記座部の上昇に連動して前記車輪の回転を阻止するブレーキ機構と、
前記フットレストが下降方向に駆動されたときに前記脚用リンク機構の動きに連動して前記座部を上昇させる座用リンク機構と
を具備し、
前記ブレーキ機構は、前記座用リンク機構が作動して前記座部を上昇させたとき、前記座用リンク機構の動きに連動して前記車輪の回転を阻止する構成であることを特徴とする車椅子にある。
この発明によれば、利用者が立ち上がり、座部が上昇すると、その上昇に連動して車輪にブレーキが自動的にかけられる。そのため、利用者が立ち上がれば、車輪にブレーキが確実にかけられるため、立ち上がったときに車椅子が動いて利用者の安定性が損なわれるのを防止することができる。
この発明の第1の実施の形態を示す車椅子の正面図。 座部が下降してブレーキ機構が解除された状態にある車椅子の側面図。 図2に示す状態の車椅子のブレーキ機構の拡大図。 フットレスの高さ位置を調整するための高さ調整機構の断面図。 座部が上昇してブレーキ機構が作動した状態にある車椅子の側面図。 図5に示す状態の車椅子のブレーキ機構の拡大図。 座部が下降してブレーキ機構が作動した状態にある車椅子の側面図。 図7に示す状態の車椅子のブレーキ機構の拡大図。 スライドリンクに設けられた係合ピンが回動リンクのテーパ面にスライドした状態を示すブレーキ機構の拡大図。 この発明の第2の実施の形態を示す座部が下降してブレーキが解除された状態にある車椅子の側面図。 座部が上昇してブレーキが作動した状態にある車椅子の側面図。 この発明の第3の実施の形態を示す座部が上昇してブレーキが掛けられた状態にある車椅子の側面図。 座部が下降してブレーキが掛けられた状態にある車椅子の側面図。 座部が下降したときに、ブレーキが強制的に解除された状態にある車椅子の側面図。
以下、この発明の実施の形態を図面を参照しながら説明する。
図1乃至図9はこの発明の第1の実施の形態を示す。図1は車椅子1の正面図で、図2は側面図である。この車椅子1は本体としての車体2を備えている。この車体2は矩形枠状に形成された一対のサイドフレーム3を複数の横パイプ4によって所定間隔で平行に連結して構成されている。
なお、前記車体2は、一対のサイドフレーム3を横パイプ4に代わり、リンクなどによって幅方向に折り畳み可能に連結する構成であってもよい。つまり、前記車体2を幅方向に扁平に折り畳める構成としてもよい。
前記一対のサイドフレーム3の前端のパイプの下部には前輪6が設けられ、後端のパイプの中途部には後輪7が設けられている。前記前輪6と後輪7は接地面である床面Fに接地するようになっている。
なお、前記前輪6を回転可能に支持した支持アーム8は前記サイドフレーム3の前端のパイプに対して水平方向に回転可能に取付けられている。それによって、前記車椅子1は前記前輪6によって走行方向を変換できるようになっている。
前記一対のサイドフレーム3の後端のパイプは上方に向かって延出され、その上端部は後方に向かって湾曲されている。前記パイプの湾曲部の端部には、介助者が前記車椅子1を走行操作するときに把持するためのグリップ9が装着されている。
なお、図示しないが、前記グリップ9の近くにはブレーキレバーが設けられている。そして介助者が前記車椅子1を操作しているときに前記ブレーキレバーを把持すれば、前記後輪7にブレーキをかけることができるようになっている。
前記一対のサイドフレーム3の後端の上方に延出された一対のパイプ間には、たとえば図1に鎖線で示すように背部を構成するキャンバス10が着脱可能に張設される。なお、キャンバス10に代わり、クッション体を設けるようにしてもよい。
前記車体2の幅方向の両端部の上面、つまり一対の各サイドフレーム3の上端には側面形状がL字状の肘掛け11がそれぞれ設けられている。つまり、前記肘掛け11は、一端を前記サイドフレーム3の前端のパイプの上端に連結し、他端を前記サイドフレーム3の後端のパイプの上方に延出された部分の中途部に連結されている。
なお、前記サイドフレーム3の前端のパイプと、前記肘掛け11を同一のパイプで一体形成しても差し支えない。
図2に示すように、一対のサイドフレーム3の前端側、つまり前記車体2の前面側には脚用リンク機構である、第1のリンク機構12が設けられている。この第1のリンク機構12は前記サイドフレーム3の前端部の高さ方向中途部に一端を枢着した第1のリンク13及び前記第1のリンク13よりも上方に一端を枢着した、前記第1のリンク13と同じ長さの第2のリンク14を有する。
前記第1のリンク13と第2のリンク14の他端は、後述する高さ調整機構17の固定筒21に取付けられた一対の連結部材15aに、前記第1、第2のリンク13,14の一端と同じ間隔で枢着されている。つまり、前記第1のリンク13と第2のリンク14は平行若しくはほぼ平行に連結されている。
図1に示すように、左右一対の各第1、第2のリンク13,14にはそれぞれ高さ前記調整機構17を介してフットレスト18が後述するよう水平に設けられている。前記高さ調整機構17は、図4に示すように前記第1、第2のリンク13,14に連結固定された固定筒21を有する。この固定筒21は下端が開放し、内部には下端から突出した可動筒22がスライド可能に挿入されている。前記可動筒22には下端に締付けナット23が螺合されたおねじ部24aを有する高さ調整軸24が挿通されている。
前記高さ調整軸24の先端には下面が斜面25aに形成された押圧子25が偏心して連結されている。前記可動筒22の上端は前記押圧子25の斜面25aと対応する角度の斜面22aに形成されている。
前記締付けナット23をねじ込んで前記高さ調整軸24を下方へスライドさせると、前記押圧子25の斜面25aが前記可動筒22の斜面22aに圧接しながらスライドし、その外周面の一部が前記固定筒21の内周面に圧接する。それによって、前記固定筒21に対して前記可動筒22がスライド不能に保持されるようになっている。
前記締付けナット23を緩めた状態で、前記固定筒21に対して前記可動筒22を所定の突出長さにスライドさせ、その位置で前記締付けナット23を締付ければ、前記可動筒22を前記固定筒21の下端から所定の長さで突出させて固定できるようになっている。つまり、前記高さ調整機構17は固定筒21と可動筒22とがなす垂直方向の長さ寸法を設定できるようになっている。
前記一対の可動筒22の前記固定筒21の下端から突出した外周面には、支軸27が水平かつ前記車体2の前後方向の前方に向かって取付けられている。この支軸27には前記フットレスト18の幅方向の一端部に設けられた受け部29が回転可能に取付けられている。それによって、前記フットレスト18は図1に矢印rで示すように前記車体2の幅方向に回転するよう装着されている。
つまり、前記フットレスト18は、図1に示すように前記車体2の幅方向内方に向かって倒伏した水平な状態と、幅方向外方に向かって回動させることで、ほぼ垂直に起立した状態との間で回動させることができるようになっていて、それぞれの状態で保持可能となっている。
前記一対のフットレスト18の下面にはすべり止め手段としてのゴムや樹脂などの摩擦係数の高い材料によって板状に形成されたすべり止め部材31が貼着されている。利用者が立ち上がる際、後述するように前記フットレスト18に載せた足に体重をかけると、その重量によって前記第1のリンク機構12が作動して前記一対のフットレスト18が図5に示すように下降する。
下降したフットレスト18は、下面に設けられた前記すべり止め部材31が床面Fに圧接する。つまり、フットレスト18は水平な状態で垂直に下降するため、前記すべり止め部材31が設けられた下面全体が床面Fに当たる。
それによって、利用者がフットレスト18を下降させて立ち上がる際、車椅子1が床面Fに対してずれ動くのが阻止されるようになっている。つまり、車椅子1から利用者が立ち上がるとき、車椅子1がずれ動いて利用者の姿勢が不安定になるのを防止できるようになっている。
なお、前記すべり止め手段は前記フットレスト18の下面にゴムや樹脂などの板状の材料を貼着する代わりに、前記フットレスト18の下面を、たとえば凹凸面などのような摩擦係数が高くなる形状にしてもよい。
図2と図3に示すように、前記車体2の上面側には、矩形状の座部32が座用リンク機構としての第2のリンク機構33によって上下方向に移動可能に設けられている。前記第2のリンク機構33は、一端が前記第1のリンク機構12の第2のリンク14の一端と同じ部位に枢着された第4のリンク34を有する。この第4のリンク34は前記第2のリンク14と一体的に回動するようになっている。
なお、前記第2リンク14と前記第4のリンク34を別体とせず、前記第2リンク14の一端に前記第4のリンク34を所定の角度で屈曲した状態で一体形成し、それらの境界部分を前記サイドフレーム3の前端のパイプに枢着するようにしてもよい。
前記第4のリンク34の他端は前記車体2の後方に向かって延出され、前記座部32の前端側の部分、この実施の形態では前端部の側部に枢着されている。前記座部32の後端側の側部には、一端を前記車体2の上面の前記第4のリンク34よりも後端側で、前記第4のリンク34の一端よりも高い位置に枢着された第5のリンク35の他端が枢着されている。この第5のリンク35は前記第4のリンク34と同じ長さに設定されている。
前記第4のリンク34と第5のリンク35は同方向に回動するから、その回動方向に応じて前記座部32は図5に示すように前記車体2の上面から前方に向かって低く傾斜した状態で上昇する方向、或いは上昇した状態から図7に示すように水平となって下降する方
なお、前記第1のリンク機構12と第2のリンク機構33は外力を加えることで、動かすことができるようになっている。前記フットレスト18と前記座部32に荷重(外力)を加えない状態では、図2に示すように第2のリンク機構33によって前記座部32が下降限まで下降し、前記第1のリンク機構12によって前記フットレスト18が上昇限まで上昇するよう前記座部32とフットレスト18の重量が設定されている。
したがって、図2に示す状態において、前記フットレスト18に荷重を加えれば、図5に示すように前記フットレスト18を下降方向へ変位させることができるようになっている。
なお、前記第2のリンク機構33の第4又は第5のリンク34,35のどちらか一方をガススプリングやばねなどの付勢手段によって起立方向である、前記座部32が上昇する方向に付勢するようにしてもよい。
そのようにすれば、利用者が前記座部32に着座したとき、この座部32が前記付勢手段の付勢力に抗して下降し、前記フットレスト18が上昇する。そして、利用者が立ち上がる際、前記座部32は前記付勢手段の付勢力によって利用者の臀部を上方へ押圧する。そのため、利用者が立ち上がるのを補助することになる。
前記後輪7はブレーキ機構41によって回転が阻止される、つまりブレーキをかけることができるようになっている。前記ブレーキ機構41は、図3に示すように前記車体2の前端側の上部一側に前後方向に沿って垂設された平板状の基部材42を有する。この基部材42の下端部にはガイド長孔43が前後方向に沿って形成されている。
前記ガイド長孔43にはスライドリンク44が長手方向の中途部に設けられたガイドピン45をスライド可能に係合させて設けられている。なお、図示はしないが、前記ガイドピン45は前記ガイド長孔43の幅寸法よりも大径な頭部を有する。それによって、前記ガイドピン45が前記ガイド長孔43から外れないようになっている。
前記スライドリンク44の一端には係合ピン46が設けられている。この係合ピン46には回動リンク47の先端部が係合している。この回動リンク47の先端部(他端)はテーパ状のテーパ面47aに形成されている。
前記基部材42の前端側には取付け部材48が設けられている。この取付け部材48には前記回動リンク47の基端部(一端)が支軸48aによって枢着されている。つまり、前記回動リンク47と前記支軸48aは一体的になっていて、前記支軸48aが前記取付け部材48に回動可能に取付けられている。
前記取付け部材48の中途部にはブレーキリンク49の基端(一端)が回動可能に取付けられている。このブレーキリンク49の先端部は前記後輪7の外周面に対向していて、その先端(他端)にはブレーキ部材51が設けられている。
前記回動リンク47の基端を枢着した前記支軸48aには第1の連動リンク52の一端が一体的、つまり前記支軸48aとともに回動するよう連結されている。前記ブレーキリンク49の中途部には第2の連動リンク53の一端が枢着されている。前記第1の連動リンク52の他端と、前記第2の連動リンク53の他端は枢着されている。
前記第1の連動リンク52と前記第2の連動リンク53は、前記座部32が下降位置にあるときには図3に示すように逆への字状に屈曲し、前記座部32が上昇位置にあるときには図6に示すようにほぼ直線状になっている。
上述したように、前記座部32を前記車体2に連結した前記第4のリンク34の一端は、前記第5のリンク35の一端よりも前記車体2の低い位置に枢着されている。
それによって、前記第4のリンク34と前記第5のリンク35は非平行状態となっているから、図5と図6に示すように前記座部32を上昇させたとき、この座部32は前方に向かって低く傾斜する。
なお、前記第4のリンク34と第5のリンク35は、前記座部32が水平な状態で上昇するよう平行に設けてもよい。つまり、同じ長さの前記第4のリンク34と第5のリンク35一端と他端を、これらが平行になるよう、それぞれ前記車体2と前記座部32の同じ高さ位置に枢着するようにしてもよい。
そのようにすれば、前記第4のリンク34と第5のリンク35を回動させたとき、前記座部32を水平な状態で上下動させることができる。
前記第5のリンク35の前記車体2に支軸55によって枢着された端部には、第1の伝達リンク54の一端が、前記第5のリンク35と回動支点を同じにし、しかも前記支軸55と一体的に回動するよう連結されている。
前記第1の伝達リンク54の他端には第2の伝達リンク56の一端が枢着されている。前記第2の伝達リンク56の他端は前記スライドリンク44の他端に枢着されている。それによって、前記第1の伝達リンク54と前記第2の伝達リンク56は、前記座部32が上昇及び下降したときの前記第5のリンク35の動き(回動)を前記スライドリンク44に伝達する伝達手段を構成している。
前記回動リンク47の基端と、前記第1の連動リンク52の一端を前記取付け部材48に枢着した支軸48aには操作レバー61の基端が、前記回動リンク47と一体的に回動するよう連結されている。
それによって、前記操作レバー61は、図2と図3に示すようにほぼ垂直に起立した状態と、図5と図6に示すように前記車体2の前方に傾斜する状態との間で、回動させることができるようになっている。
図2に示すように、前記フットレスト18が上昇して前記座部32が下降位置にあり、前記操作レバー61がほぼ垂直に起立した状態では、図3に拡大して示すように前記第1の連動リンク52と前記第2の連動リンク53は逆への字状に屈曲している。その状態で前記ブレーキリンク49は、先端部に設けられたブレーキ部材51が前記後輪7の外周面から離れる状態に回動している。
図2に示すように、前記座部32が下降した状態から、その座部32に着座した利用者が前記フットレスト18に足を載せて立ち上がると、前記フットレスト18は利用者の荷重によって前記第1のリンク機構12を作動させて下降する。
前記第1のリンク機構12が作動すると、その作動に前記第2のリンク機構33が連動する。つまり、前記第1のリンク機構12の前記第2のリンク14の回動に連動して、図3に示すように倒伏状態にあった前記第4のリンク34が図6に示すように起立方向回動し、この第4のリンク34の回動に前記座部32を介して前記第5のリンク35が連動する。それによって、前記座部32が図5と図6に示すように前方に向かって低く傾斜した状態で上昇する。
前記座部32が上昇して前記第5のリンク35が起立方向に回動すると、その回動に前記第1の伝達リンク54が連動する。つまり、前記第1の伝達リンク54は前記支軸55を支点として前記第5のリンク35と一体的に図3に矢印aで示す反時計方向に回動する。
前記第1の伝達リンク54が回動すると、この第1の伝達リンク54に一端が連結された前記第2の伝達リンク56が前記第1の伝達リンク54の回動方向、つまり図3に矢印bで示す方向に移動する。その移動に前記第2の伝達リンク56に連結された前記スライドリンク44が連動する。
つまり、前記スライドリンク44は、中途部に設けられたガイドピン45が前記基部材42に形成されたガイド長孔43にガイドされながら、前記車体2の後方に向かってスライドする。図6は前記スライドリンク44がスライドした状態を示している。
前記スライドリンク44がスライドすると、このスライドリンク44の一端に設けられた前記係合ピン46と前記回動リンク47の先端部との係合によって、前記回動リンク47が前記支軸48aを支点としてこの支軸48aとともに図3に矢印cで示す反時計方向に回動する。
それによって、それまで図3に示すように逆への字状に屈曲していた前記第1の連動リンク52と前記第2の連動リンク53が、前記支軸48aを起点として図6に示すようにほぼ直線状になる。その結果、前記第2の連動リンク53の一端に中途部が枢着された前記ブレーキリンク49が図6に矢印dで示すように、前記取付け部材48に枢着された基端を支点として反時計方向に回動する。
図6に示すように、前記ブレーキリンク49が反時計方向に回動すると、その先端に設けられた前記ブレーキ部材51が前記後輪7の外周面に圧接するから、前記後輪7が回転不能に保持される。つまり、利用者が前記フットレスト18に足を載せ、このフットレスト18を下降させながら立ち上がると、前記前記ブレーキ機構41のブレーキが自動的に作動するから、利用者が立ち上がったときに車体2が動くことが防止される。
しかも、前記フットレスト18を床面Fに当たるまで踏み込むと、このフットレスト18の下面に設けられたすべり止め部材31が床面Fに圧接する。つまり、水平な状態で垂直に下降する前記フットレスト18は、その下面全体が均一かつ確実に床面Fに当たる。
そのため、車体2に設けられた前輪6や後輪7によって前記車体2が動き易い状態にあっても、利用者が立ち上がるときには床面Fに圧接した前記すべり止め部材31によって前記車体2が動くのが制限されるから、そのことによっても利用者は安定した状態で立ち上がることができることになる。
一方、図2と図3に示すように前記座部32が下降した状態で、ほぼ垂直に起立した状態にある前記操作レバー61を、図8に示すように矢印eで示すように前記車体2の前方、つまり反時計方向に回動させると、図3に示すようにほぼ逆への字状に屈曲した前記第1の連動リンク52と前記第2の連動リンク53が回動してほぼ直線状になる。
それによって、前記ブレーキリンク49が前記第2の連動リンク53に押圧されて回動するから、前記ブレーキリンク49の先端に設けられた前記ブレーキ部材51が前記後輪7の外周面に圧接してブレーキが掛けられる。
つまり、利用者が前記座部32に着座したままの状態であっても、前記ブレーキ機構41を作動させてブレーキを掛け、車椅子1が動くのを防止することができる。
利用者が前記座部32に着座した状態でブレーキを掛けた状態において、前記座部32に着座した利用者が前記後輪7にブレーキがかけられた状態を解除するには、前記操作レバー61を図8に矢印eで示す方向と逆方向である、時計方向に回動操作する。
それによって、ほぼ直線状態にあった前記第1の連動リンク52と第2の連動リンク53が逆への字状に屈曲するから、前記ブレーキリンク49によるブレーキがかけられた状態を解除することができる。
また、図7と図8に示すように前記後輪7にブレーキがかけられた状態で、前記座部32に着座した利用者が前記フットレスト18を下降させながら立ち上がると、前記第2のリンク機構33が作動して前記座部32が上昇する。
それによって、前記第1のリンク機構12と第2のリンク機構33が作動して、前記スライドリンク44が図8に矢印fで示す方向にスライドする。
しかしながら、前記回動リンク47は予め反時計方向に回動していて、前記スライドリンク44の一端に設けられた前記係合ピン46と、前記回動リンク47の先端部とが離れた状態にある。
そのため、前記スライドリンク44が前記ガイド長孔43に沿ってスライドしても、前記ブレーキリンク49が回動することがない。つまり、前記ブレーキ部材51によってブレーキは掛けられたままの状態が維持される。
図5と図6に示すように、前記座部32が上昇して前記後輪7にブレーキがかけられた状態において、利用者が着座して前記座部32を下降させると、前記スライドリンク44は図6に矢印gで示す方向へスライドする。
しかしながら、そのとき、前記スライドリンク44の先端部に設けられた前記係合ピン46は前記回動リンク47を押圧しないから、前記スライドリンク44のスライドによって前記回動リンク47が回動させられることがない。
したがって、前記後輪7にブレーキがかけられた状態において、利用者が上昇した前記座部32に座ってこの座部32を下降させても、前記後輪7にかけられたブレーキが自動的に解除されることがない。
前記座部32を下降させた状態において、前記後輪7にかけられたブレーキを解除するには、前記車体2の前方側に倒伏している前記操作レバー61を、図8に矢印eで示す方向と逆方向である、時計方向、つまり起立する方向に回動させる。
それによって、それまで直線状になっていた第1の連動リンク52と第2の連動リンク53は図3に示すように逆への字状に屈曲して前記ブレーキリンク49を、先端の前記ブレーキ部材51が前記後輪7から離れる方向に回動させることができるから、前記後輪7のブレーキが解除されることになる。
このように、上記構成の車椅子1によれば、利用者が前記フットレスト18に足を載せ、このフットレスト18を下降させながら立ち上がると、前記フットレスト18の上昇に連動して前記座部32が上昇する。
前記座部32が上昇すると、その上昇に連動してブレーキ機構41が作動し、前記車椅子1の後輪7の回転が阻止される。つまり、利用者が車椅子1から立ち上がれば、前記後輪7に自動的にブレーキが掛けられる。
したがって、利用者が前記肘掛け11を掴んで車椅子1から立ち上がった後、身体を安定させるためなどに、たとえば車椅子1の前記肘掛け11を掴んだ手に力を入れるなどして前記車椅子1に不用意な外力を与えるようなことがあっても、前記車椅子1は動くことがないから、利用者は立ち上がった姿勢を安定した状態で維持することができる。
前記ブレーキ機構41は、利用者が前記座部32に座った状態であっても、前記操作レバー61を操作することで、作動させることができる。そのため、たとえば利用者が前記座部32に座った状態で休憩するような場合、前記操作レバー61を操作してブレーキをかけておけば、前記車椅子が不用意に動き出すのを防止することができる。
図5と図6に示すように前記座部32が上昇して後輪7にブレーキがかけられた状態で、利用者が着座して前記座部32を下降させても、前記後輪7のブレーキが解除されることがない。
利用者が着座した状態で、前記後輪7のブレーキを解除するためには、図8に示すように、前記車体2の前方に倒伏した状態にある前記操作レバー61を、図3に示すように手動でほぼ垂直になる状態に回動させる。
それによって、前記ブレーキリンク49が回動して前記後輪7のブレーキを解除することができる。つまり、利用者が座部32に着座しても、前記操作レバー61を操作するまでは車椅子1が不用意に動くということがない。
前記座部32は、前記高さ調整機構17によって前記座部32の上昇高さを変えることができる。前記座部32の上昇高さを高くした場合、前記スライドリンク44のスライド距離が大きくなる。
図9に示すように、前記スライドリンク44のスライド距離が大きくなっても、前記回動リンク47の下端部がテーパ面47aに形成されている。そのため、前記スライドリンク44のスライド距離が大きくなっても、このスライドリンク44に設けられた前記係合ピン46は前記テーパ面47aに沿ってスライドするため、前記座部32の上昇が阻止されることがない。つまり、前記テーパ面47aの長さ分に応じて前記座部32の上昇高さを高くすることができる。
図10と図11はこの発明の第2の実施の形態を示す車椅子1Bである。この実施の形態は第1の実施の形態に示された第2のリンク機構33の変形例である。なお、第1の実施の形態と同一部分には同一記号を付して説明を省略する。
この実施の形態の前記第2のリンク機構33は、前記座部32の前端側の下面に一端が所定の傾斜角度で連結固定された1つの連動リンク63によって構成されている。この連動リンク63の他端は、前記第1のリンク機構12の前記車体2の前端側の上部に枢着された前記第2のリンク14の一端に一体的に取付けられている。つまり、前記連動リンク63は前記第2のリンク14と一体的に回動するようになっている。
なお、この実施の形態では、前記連動リンク63が前記第2のリンク14と別体に形成されているが、これらは一体、つまり前記第2のリンク14と前記連動リンク63とが屈曲した状態で連続して一体的に形成されていて、これらの屈曲した境界部分を前記サイドフレーム3の前端部に枢着するようにしてもよい。
前記第2のリンク14と前記連動リンク63の枢着箇所には、前記連動リンク63と一体的に回動するよう押圧アーム64が一端を連結して設けられている。この押圧アーム64の他端は、前記スライドリンク44の先端に設けられた連動ピン65に係合している。
この第2の実施の形態では、前記押圧アーム64の他端が前記連動ピン65に係合するよう、前記スライドリンク44が第1の実施の形態の前記スライドリンク44よりも長尺に形成されている。
なお、前記スライドリンク44には、前記第1の実施の形態と同様、前記連動ピン65よりも後端側に前記回動リンク47の先端部に係合する前記係合ピン46、この係合ピン46よりも後端側に前記基部材42に形成されたガイド長孔43に係合する前記ガイドピン45が順次設けられている。
このような構成の車椅子1Bによれば、図10に示すように座部32が倒伏し、フットレスト18が上昇した状態において、前記座部32に利用者が着座し、前記フットレスト18に足を載せて立ち上がると、前記フットレスト18が下降し、その下降に前記座部32が連動する。
それによって、前記座部32は図11に示すように前端側を支点として後方が上昇する方向に回動する。つまり、前記座部32は傾斜して回動上昇する。
前記座部32が回動上昇すると、前記押圧アーム64が一端を支点として他端が後方に向かって回動しながら、その他端である、先端部で前記スライドリンク44の先端部に設けられた前記連動ピン65を押圧する。
それによって、前記スライドリンク44が図11に示すように後方に向かってスライドさせられるから、前記スライドリンク44の中途部に設けられた係合ピン46によって前記ブレーキリンク49が押圧されて回動する。
前記ブレーキリンク49が回動すれば、それまで逆への字状に屈曲していた第1の連動リンク52と第2の連動リンク53がほぼ直線状になるとともに、前記ブレーキリンク49の先端部に設けられたブレーキ部材51が前記後輪7に圧接する。
つまり、利用者が前記フットレスト18を下降させながら前記座部32から立ち上がると、前記後輪7に自動的にブレーキがかけられる。
図11に示すように回動上昇した前記座部32に利用者が着座すると、前記座部32は前記第2のリンク機構33を構成する前記連動リンク63とともに倒伏方向に回動する。そのとき、前記座部32の回動に前記第2のリンク機構33が連動して前記フットレスト18が上昇する。
しかしながら、前記ブレーキリンク49は前記座部32の上昇と、前記フットレスト18の上昇に連動することがないから、前記後輪7はブレーキが掛かられたままの状態にある。つまり、ブレーキがかかられた車椅子1Bに利用者が単に座るだけでは、前記後輪7のブレーキがかけられた状態は解除されることがない。そのため、利用者が車椅子1Bに着座しても、その車椅子1Bが不要に動くことがない。
前記座部32に着座した利用者が前記後輪7のブレーキを解除するには、図11に示すように前方に倒伏した状態にある前記操作レバー61を、図10に示すようにほぼ垂直となるまで後方へ回動させる。
それによって、前記ブレーキリンク49を前記ブレーキ部材51が後輪7から離れる方向に回動させることができるから、前記後輪7のブレーキを解除することができる。
このとき、前記操作レバー61とともに前記回動リンク47が回動するから、前記スライドリンク44が前記車体2の前方向にスライドし、その先端が前記押圧アーム64の先端に当接する。つまり、図10に示す状態に戻ることになる。
このように、第2の実施の形態の車椅子1Bにおいても、第1の実施の形態と同様、利用者が上昇した状態の座部32に着座し、この座部32を下降させた際、後輪7のブレーキはかけられた状態にあり、その状態を解除するためには前記操作レバー61を操作しなければならない。
したがって、利用者が着座することで、前記車椅子1Bが不用意に動くのを防止することができる。しかも、利用者が前記フットレスト18を下降させるとともに、座部32を上昇させた後、前記座部32から立ち上がると、前記後輪7には自動的にブレーキがかけられる。したがって、利用者が前記車体2につかまりながら、立ち上がっても、前記車体2が不用意に動くということもない。
図12乃至図14はこの発明の第3の実施の形態を示す。この第3の実施の形態の車椅子1Cは、第1の実施の形態に示された車椅子1の変形例である。なお、第3の実施の形態において、第1の実施の形態と同一部分には同一記号を付して説明を省略する。
第1の実施の形態ではフットレスト18を車体2の前端側に上下方向に移動可能に設けるようにしたが、第3の実施の形態では、フットレスト18Aを車体2の前端側に上下方向に移動可能に設けず、前記車体2に固定的に設けるようにしている。
すなわち、前記車体2の一対のサイドフレーム3の前端には、パイプ材を逆L字状に曲成した一対の支持部材71(一方のみ図示)が前方に向かって突出して設けられている。そして、前記支持部材71の下端に前記フットレスト18Aが取付けられている。
前記フットレスト18Aの上面には連結パイプ72が設けられ、その連結パイプ72が前記支持部材71の下端に挿入固定されている。なお、前記支持部材71に対する前記連結パイプ72の挿入長さを調整することで、前記フットレスト18Aの取り付け高さを変えることができるようになっている。
前記フットレスト18Aは、第1の実施の形態と同様、水平に倒伏させた状態で使用され、不使用時には前記車体2の幅方向外方に向かって回動させ、ほぼ垂直に起立した状態で保持することができるようになっている。
前記車体2の上面側に設けられる前記座部32は、第1の実施の形態と同様の構成の座用リンク機構としての第2のリンク機構33によって上下動可能に設けられている。つまり、前記座部32は、前記第2のリンク機構33によって、図12に示すように前方に向かって低く傾斜して上昇した状態と、図13に示すように水平な状態で下降した状態との間で上下動できるようになっている。
前記サイドフレーム3の後端側の前記座部32の下面側となる部分には取付け片73が設けられ、この取付け片73と前記第2のリンク機構33の前記第1の伝達リンク54との間には付勢手段としてのばね74が張設されている。前記第1の伝達リンク54は前記ばね74によって図12に矢印mで示す反時計方向に弾性的に付勢されている。
なお、付勢手段としては前記ばね74に限られず、たとえばガススプリングなどであってもよく、要は前記座部32が上昇する方向に前記第2のリンク機構33を弾性的に付勢できるものであればよい。
前記第1の伝達リンク54が前記ばね74によって矢印mで示す方向に付勢されると、その付勢力によって前記第1の伝達リンク54は、図12に示すように前記第5のリンク35と一体的に連結された一端を支点として矢印mで示す反時計方向に回動するから、その回動に前記第5のリンク35が連動して同図にnで示す反時計方向、つまり起立方向に回動上昇する。
前記第5のリンク35が回動上昇すれば、その動きに前記座部32が連動し、この座部32の動きに前記第4のリンク34が連動して回動上昇する。
それによって、前記座部32は前記ばね74の付勢力によって図12に示すように前方に向かって低く傾斜して上昇した状態で弾性的、つまり前記ばね74の付勢力に抗して下降可能な状態で上昇して保持される。
つまり、前記座部32に利用者の荷重などの外力が加わらない状態において、前記座部32は前記ばね74の付勢力によって上昇した位置で弾性的に保持されるようになっている。
前記第1の伝達リンク54が前記ばね74によって矢印mの方向に回動させられたとき、この第1の伝達リンク54は前記第2の伝達リンク56を介して前記スライドリンク44を図13に示す状態から、図12に矢印pで示す方向にスライドさせる。
それによって、前記スライドリンク44に設けられた前記係合ピン46によって前記回動リンク47が図12に矢印sで示す反時計方向に回動させられる。前記回動リンク47が矢印sで示す方向に回動すれば、この回動に前記第1の連動リンク52が連動して回動するから、それまで図13に示すように逆への字状に屈曲していた前記第1の連動リンク52と前記第2の連動リンク53が図12に示すようにほぼ直線状になる。
それによって、前記第2の連動リンク53の一端に中途部が枢着された前記ブレーキリンク49が一端を支点として先端部に設けられたブレーキ部材51が後輪7の外周面に圧接する方向に回動させられる。つまり、前記後輪7にブレーキが掛けられることになる。
このような構成の車椅子1Cによれば、図12に示すように前記座部32に利用者が着座していないとき、前記ばね74の付勢力によって前記第2のリンク機構33の前記第4のリンク34と第5のリンク35が起立方向に回動させられる。それによって、前記座部32は前方に向かって低く傾斜した状態で上昇している。
図12に示すように上昇した状態にある前記座部32に利用者が着座すると、前記座部32は利用者の体重によって前記ばね74の付勢力に抗して前記第2のリンク機構33の前記第4のリンク34と第5のリンク35を倒伏方向に回動させながら下降する。図13は前記座部32が下降した状態を示している。
前記座部32が下降すると、前記第1の伝達リンク54が前記第5のリンク35と一体的に時計方向に回動するから、前記スライドリンク44は図12に矢印pで示す方向と逆方向にスライドする。
このとき、前記スライドリンク44のスライド方向の先端部に設けられた前記係合ピン46は前記回動リンク47に係合しないため、この回動リンク47が前記スライドリンク44のスライド方向に回動させられることがない。つまり、前記回動リンク47の先端部に設けられた前記ブレーキ部材51は後輪7の外周面に圧接し、前記後輪7にブレーキがかけられた状態が維持される。
利用者が座部32に着座した後、前記車椅子1Cを走行させる場合、図13に示すように前記車体2の後方に向かって傾斜した状態にある前記操作レバー61を、図14に示すように前方に向かって起立方向に回動させる。
それによって、それまで図13に示すようにほぼ直線状にあった第1の連動リンク52と第2の連動リンク53が、図14に示すようにほぼ逆への字状に屈曲して、前記ブレーキリンク49を先端に設けられた前記ブレーキ部材51を後輪7から離れる方向に回動させる。つまり、後輪7のブレーキが解除されることになるから、利用者は車椅子1Cを走行させることができるようになる。
すなわち、上記構成の車椅子1Cによれば、前記座部32を車体2の上面側に上下動可能に取付けた前記第2のリンク機構33を、前記ばね74によって付勢し、その付勢力によって前記座部32を上昇位置で弾性的に保持するようにした。
そして、前記座部32が上昇した位置にあるときには前記ブレーキリンク49に設けられた前記ブレーキ部材51を後輪7に圧接させてブレーキがかかった状態とし、その状態で利用者が前記座部32に座ってこの座部32を下降させても、前記後輪7にかけられたブレーキが解除されることがないようにしている。
そのため、利用者が座部32に座るとき、前記後輪7にブレーキがかけられているため、不用意に車椅子1Cが動くことがないから、利用者は安定した状態で前記座部32に座ることができる。
利用者が前記座部32に座わっても、図13に示すように前記後輪7はブレーキがかけられた状態にある。そして、利用者が前記座部32に座わってから、前記後輪7のブレーキを解除するためには、前記操作レバー61を手前側に引いて、図14に示すように起立方向へ回動させなければならない。
つまり、利用者が前記座部32に着座し、前記後輪7のブレーキを解除操作しなければ、車椅子1Cが動き出すということがないから、そのことによっても車椅子1Cが不用意に動くのを確実に防止することができる。
しかも、第3の実施の形態によれば、第1の実施の形態のように、前記フットレスト18を前記第1のリンク機構12によって上下動させる構成でなくとも、前記座部32から利用者が立ち上がれば、前記ばね74によって上昇方向に弾性的に付勢された前記第2のリンク機構33が作動して前記後輪7にブレーキを自動的に掛けることができるから、第1の実施の形態に比べ、前記後輪7にブレーキをかけるための構成を簡略化できるということもある。
前記座部32は前記ばね74によって上昇方向に付勢されているため、前記座部32に着座した利用者が立ち上がるとき、前記座部は前記ばね74の復元力によって利用者の臀部を上方へ押し上げる。そのため、利用者は座部から比較的容易に立ち上がることができるということもある。
2…車体、3…サイドフレーム、11…肘掛け、12…第1のリンク機構(脚用リンク機構)、13…第1のリンク、14…第2のリンク、15…第3のリンク、17…高さ調整機構、18…フットレスト、31…すべり止め部材、32…座部、33…第2のリンク機構(座用リンク機構)、34…第4のリンク、35…第5のリンク、41…ブレーキ機構、44…スライドリンク、45…ガイドピン、46…係合ピン、47…回動リンク、49…ブレーキリンク、51…ブレーキ部材、61…操作レバー、74…ばね(付勢手段)。

Claims (2)

  1. 本体と、
    この本体に回転可能に設けられた車輪と、
    前記本体の前面側で上昇位置と接地位置との間で脚用リンク機構によって垂直方向に上下動可能に設けられたフットレストと、
    前記本体の上面側に配置され前記フットレストの下降方向の動きに連動して上昇する座部と、
    前記座部の上昇に連動して前記車輪の回転を阻止するブレーキ機構と、
    前記フットレストが下降方向に駆動されたときに前記脚用リンク機構の動きに連動して前記座部を上昇させる座用リンク機構と
    を具備し、
    前記ブレーキ機構は、前記座用リンク機構が作動して前記座部を上昇させたとき、前記座用リンク機構の動きに連動して前記車輪の回転を阻止する構成であることを特徴とする車椅子。
  2. 前記座部が下降して前記車輪にブレーキがかけられた状態において、前記ブレーキ機構を手動で作動させて前記車輪にかけられたブレーキを強制的に解除する操作レバーが設けられていることを特徴とする請求項1記載の車椅子。
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