JP6262617B2 - 表面電流抑制フィルタ及びアンテナ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、誘電体基板上における表面電流の伝搬を抑制する表面電流抑制フィルタ、及びこの表面電流抑制フィルタを備えたアンテナ装置に関する。
誘電体基板上に形成されたパッチアンテナは、例えば車両や航空機などの移動体においてその周囲を監視するレーダなどに用いられている。パッチアンテナは、誘電体基板上にパッチ放射素子(パッチ形状の導体)が形成されてなる構成が一般的である。また、誘電体基板におけるパッチ放射素子が形成される面(以下「基板表面」という)とは反対側の面(以下「基板裏面」という)には、一般に、地板として機能する導体部が形成される。更に、基板表面にもパッチ放射素子とは別に基板端部まで導体部が広く形成されることもある。
このような構成のパッチアンテナにおいては、パッチアンテナが動作すると、パッチ放射素子と地板との間に形成される電界に起因して地板表面に電流(表面電流)が流れ、その表面電流が基板端部まで伝わって基板端部で回折し、その回折波の影響で基板端部からの放射(輻射)が生じる。基板表面に導体部が形成される場合には、その導体部にも表面電流が流れて基板端部からの放射を引き起こす。この表面電流による基板端部からの放射は、パッチアンテナの性能に影響を及ぼす不要な放射となる。すなわち、この端部からの放射によって、パッチアンテナの指向性が乱れてしまう。
これに対し、特許文献1には、地板に流れる表面電流を抑える技術が開示されている。具体的には、誘電体基板の基板表面における、パッチ放射素子の周囲に、複数の導電性パッチを形成する。各導電性パッチはそれぞれ、円柱状の導電性接続体(以下「導通ビア」という)によって基板裏面の地板と導通させる。この導電性パッチ及び導通ビアからなる構造は、特定の周波数で地板の表面電流の伝搬を阻止するバンドギャップ(Electromagnetic Band Gap)を有する。以下、この導電性パッチ及び導通ビアからなる構造を「EBG」と称する。
このようにパッチ放射素子の周囲にEBGを多数形成することで、基板端部への表面電流の伝搬を抑制でき、これによりパッチアンテナの指向性の乱れを抑制することが可能となる。
特表2002−510886号公報
しかし、EBGは遮断帯域が狭いため、基板端部へ伝搬する表面電流(ひいては基板端部からの輻射)を抑制できる周波数帯域は狭い。つまり、基板端部へ伝搬する表面電流のうちEBGで遮断可能な周波数帯域は狭い範囲内に限られる。そのため、特許文献1に記載の技術では表面電流の抑制効果は十分ではなく、さらなる改善が望まれる。
本発明は上記課題に鑑みなされたものであり、誘電体基板上における表面電流の伝搬をより効果的に遮断することが可能な表面電流抑制フィルタを提供すること、及び表面電流に起因する指向性の乱れを効果的に抑制することが可能なアンテナ装置を提供することを目的とする。
本発明の表面電流抑制フィルタは、一方の板面に導体板が形成された誘電体基板上における所定の伝搬方向への表面電流の伝搬を抑制する、帯域遮断型のフィルタであって、誘電体基板に設けられた複数の導電性構造体を備える。
各導電性構造体は、パッチ導体部と接続導体とを有する。パッチ導体部は、誘電体基板の他方の板面に形成されたパッチ形状の導体である。接続導体は、パッチ導体部と導体板とを電気的に接続するためにこれら両者間に誘電体基板を貫通するように形成されている。
表面電流抑制フィルタは、伝搬方向と直交する垂直方向に配列された少なくとも1つの導電性構造体を1つの構造体列として、その構造体列が伝搬方向に複数配列された構成となっている。そして、複数の構造体列のうち少なくとも1つは、当該構造体列が有する導電性構造体の表面電流の遮断特性が、他の構造体列が有する導電性構造体の遮断特性とは相違する。
このように構成された表面電流抑制フィルタは、伝搬方向に複数配列される構造体列のうち少なくとも1つが、他の構造体列とは導電性構造体の遮断特性が異なるように構成されている。このような構成により、誘電体基板上を伝搬する表面電流のうち、遮断特性が異なる複数種類の構造体列の少なくとも一方で抑制可能な周波数成分については、その構造体列によって抑制することができる。遮断特性が異なる構造体列の種類が多いほど、抑制可能な周波数帯域も広げることができる。そのため、誘電体基板上における表面電流の伝搬をより効果的に遮断することが可能となる。
また、本発明のアンテナ装置は、誘電体基板と、パッチアンテナと、表面電流抑制フィルタとを備える。誘電体基板は、一方の板面に地板が形成されている。パッチアンテナは、 誘電体基板の他方の板面に形成された少なくとも1つの給電用のパッチ放射素子を有し、誘電体基板の板面における所定方向を主偏波方向とするアンテナである。表面電流抑制フィルタは、誘電体基板における、主偏波方向の両端部のうち少なくとも一方の端部とパッチアンテナとの間に設けられ、誘電体基板上におけるパッチアンテナから端部への表面電流の伝搬を抑制する、帯域遮断型のフィルタである。
表面電流抑制フィルタは、より具体的には、誘電体基板に設けられた複数の導電性構造体を備える。各導電性構造体は、パッチ導体部と、接続導体とを有する。パッチ導体部は、誘電体基板の他方の板面に形成されたパッチ形状の導体である。接続導体は、パッチ導体部と地板とを電気的に接続するためにこれら両者間に誘電体基板を貫通するように形成された導体である。
表面電流抑制フィルタは、主偏波方向と直交する垂直方向に配列された少なくとも1つの導電性構造体を1つの構造体列として、その構造体列が主偏波方向に複数配列された構成となっている。そして、複数の構造体列のうち少なくとも1つは、当該構造体列が有する導電性構造体の表面電流の遮断特性が、他の構造体列が有する導電性構造体の遮断特性とは相違する。
このように構成されたアンテナ装置では、パッチアンテナからの放射に起因して、誘電体基板上においてパッチアンテナから基板両端へ表面電流が流れることがある。これに対し、上記構成のアンテナ装置では、基板両端のうち少なくとも一方とパッチアンテナとの間に表面電流抑制フィルタが設けられている。これにより、少なくともその表面電流抑制フィルタが設けられている側の基板端部への表面電流については、その表面電流抑制フィルタによって抑制される。しかもその表面電流抑制フィルタは、遮断特性が異なる少なくとも2種類の導電性構造体を有する。そのため、表面電流に起因するパッチアンテナの指向性の乱れを効果的に抑制することが可能となる。
なお、特許請求の範囲に記載した括弧内の符号は、一つの態様として後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものであって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
第1実施形態の表面電流抑制フィルタの斜視図である。 第1実施形態の表面電流抑制フィルタの部分上面図である。 第1実施形態の表面電流抑制フィルタの部分断面図であり、図3(a)は断面A−A、図3(b)は断面B−B、図3(c)は断面C−Cを示す。 表面電流抑制フィルタの等価回路を示す説明図であり、図4(a)は比較用構造の表面電流抑制フィルタの等価回路、図4(b)は第1実施形態の表面電流抑制フィルタの等価回路を示す。 第1実施形態、第2実施形態、及び比較用構造の各表面電流抑制フィルタの遮断特性を示す説明図である。 第2実施形態の表面電流抑制フィルタの斜視図である。 第2実施形態の表面電流抑制フィルタの部分上面図である。 第2実施形態の表面電流抑制フィルタの等価回路を示す説明図である。 第3実施形態のアンテナ装置の斜視図である。 第3実施形態のアンテナ装置の断面図(断面D−D)である。 第3実施形態のアンテナ装置の指向性利得を比較用構造のアンテナ装置の指向性利得と共に示す説明図である。 表面電流抑制フィルタの他の実施例(2種類)を示す部分上面図である。
以下に、本発明の好適な実施形態を図面に基づいて説明する。
[第1実施形態]
図1に示すように、本実施形態の表面電流抑制フィルタ1は、長方形状の誘電体基板2の一方の面(基板裏面)に導体からなる地板3が形成され、他方の面(基板表面)に導体板4及び複数のEBG(複数の第1EBG11及び複数の第2EBG21)が形成されてなるものである。本実施形態では、図1に示すように、誘電体基板2の長辺に平行な軸をx軸、誘電体基板2の短辺に平行な軸をy軸、誘電体基板2の板面に垂直な軸をz軸とする、xyz三次元座標軸を適宜用いて説明する。
誘電体基板2の基板表面における外周部には、矩形環状の導体板4が形成されている。そして、誘電体基板2の基板表面における、導体板4が形成されていない領域には、複数のEBG11,21が形成されている。ただし、図2、図3からも明らかなように、各EBG11,21と導体板4とは物理的に離間した状態となっており、各EBG11,21の相互間も物理的に離間した状態となっている。換言すれば、EBG相互間、及びEBGと導体板4との間には、導体板が存在しない(誘電体基板2が露出している)溝が形成されている。この溝の幅は、本実施形態ではwgである。
複数のEBG11,21の配列状態について具体的に説明する。本実施形態の表面電流抑制フィルタ1は、複数のEBG列10,20が所定の配列方向(本実施形態ではx軸方向)へ配列されている。具体的には、図1〜図3に示すように、第2EBG列20,第1EBG列10,第2EBG列20,第1EBG列10,第2EBG列20・・・というように、第1EBG列10と第2EBG列20とが配列方向(x軸方向)に交互に配列されている。
第1EBG列10は、複数(本実施形態では9個)の第1EBG11を有する。より詳しくは、複数の第1EBG11が、上記配列方向と垂直な方向(y軸方向)に配列されて構成されている。第2EBG列20は、複数(本実施形態では9個)の第2EBG21を有する。より詳しくは、複数の第2EBG21がy軸方向に配列されて構成されている。
第1EBG11は、図2、図3(b)、図3(c)に示すように、第1パッチ状パターン12と、接続部13と、第1線状パターン14と、導通ビア15とを備える。
第1パッチ状パターン12は、矩形環状且つパッチ形状の導体パターンであり、誘電体基板2の基板表面に形成されている。第1パッチ状パターン12の外周形状は正方形状である。本実施形態では、第1パッチ状パターン12は、一辺の長さがW1の正方形の内部がくり抜かれていることにより全体として矩形環状の形状となっている。
接続部13は、第1パッチ状パターン12の内部領域(導体パターンが存在しない領域)の略中央部(第1EBG11全体の略中央部でもある)に形成された微小導体パターンである。
導通ビア15は、接続部13と地板3とを物理的且つ電気的に接続するための、円柱形状の導体である。導通ビア15は、図3(b)に示すように、誘電体基板2をその板面に垂直な方向(z軸方向)に貫通するように設けられており、一端側(基板表面側)が接続部13に接続され、他端側(基板裏面側)が地板3に接続されている。
第1線状パターン14は、接続部13と第1パッチ状パターン12とを接続する線状の導体パターンである。この第1線状パターン14によって、第1パッチ状パターン12と導通ビア15とが電気的に接続される。
第2EBG21は、図2、図3(a)に示すように、第2パッチ状パターン22と、接続部23と、第2線状パターン24と、導通ビア25とを備える。
第2パッチ状パターン22は、第1パッチ状パターン12と同様、矩形環状且つパッチ形状の導体パターンであり、誘電体基板2の基板表面に形成されている。第2パッチ状パターン22は、第1パッチ状パターン12と同様、一辺の長さがW1の正方形の内部がくり抜かれていることにより全体として矩形環状の形状となっている。
接続部23は、第2パッチ状パターン22の内部領域(導体パターンが存在しない領域)の略中央部(第2EBG21全体の略中央部でもある)に形成された微小導体パターンである。
導通ビア25は、接続部23と地板3とを物理的且つ電気的に接続するための、円柱形状の導体である。導通ビア15は、図3(a)に示すように、誘電体基板2をその板面に垂直な方向(z軸方向)に貫通するように設けられており、一端側(基板表面側)が接続部23に接続され、他端側(基板裏面側)が地板3に接続されている。
第2線状パターン24は、接続部23と第2パッチ状パターン22とを接続する線状の導体パターンである。この第2線状パターン24によって、第2パッチ状パターン22と導通ビア25とが電気的に接続される。
第1EBG11と第2EBG21とは、大部分において同様の構成であるが、両者間の最大の相違点は、各線状パターン14,24の長さである。本実施形態では、図2から明らかなように、第1EBG11の第1線状パターン14の長さは、第2EBG21の第2線状パターン24の長さよりも長い。この各線状パターン14,24の長さの相違が、各EBG11,21の動作特性の違い(詳しくは後述する遮断特性の違い)となって現れる。
第1EBG11及び第2EBG21は、いずれも、誘電体基板2上を伝搬する表面電流を阻止するための帯域遮断型のフィルタとして機能する。遮断すべき表面電流の中心周波数をfaとすると、各EBG11,21を構成する各パッチ状パターン12,22の一辺の長さW1は、約λg/2である。なお、λgは、表面電流の中心周波数faに対応した波長(ただし誘電体内波長)であり、自由空間波長をλ0、誘電体基板2の比誘電率をεrとすると、λg=λ0/√εrで表される。ただし、W1が約λg/2であることはあくまでも一例である。
各EBG11,21は、それぞれ単体でもフィルタとしての機能を発揮するが、本実施形態では、複数のEBGを配列することで、フィルタとしての機能を高めている。さらに、本実施形態では、遮断特性が異なる第1EBG11及び第2EBG21を配列方向に交互に配列することで、フィルタとしての機能をより高めている。具体的には、既述の通り、第1EBG11がy軸方向に複数配列されてなる第1EBG列10と、第2EBG21がy軸方向に複数配列されてなる第2EBG列20とが、配列方向に交互に配列されている。これにより、第1EBG列10のみが配列されている場合、或いは第2EBG列20のみが配列されている場合に比べて、全体として高い遮断特性が実現される。具体的には、配列方向に伝搬する表面電流に対する遮断可能な周波数帯域(遮断帯域)の広いフィルタが実現される。つまり、本実施形態の表面電流抑制フィルタ1は、特に配列方向に伝搬する表面電流を効果的に抑制することが可能なフィルタとして構成されており、そのような用途で用いられることで良好な機能を発揮できる。
各EBG11,21は、配列方向に隣接する他のEBGと容量的に結合すると共に、基板裏面の地板3と誘導的及び容量的に結合する。これにより、各EBG11,21は、全体として、並列共振回路の二次元回路網として機能し、配列方向への表面電流の伝搬を抑制する。
本実施形態の各EBG11,21の等価回路は、図4(b)に示す通りである。なお、図4(a)には、比較用として、単一種類のEBGが複数配列されたEBG(比較用EBG)200について、その等価回路を示している。
図4(a)に示すように、比較用EBG200は、パッチ状パターン201と導通ビア205とを有する。比較用EBG200においては、パターン間隔wg隔てて隣接する他の比較用EBG200と容量結合することにより容量成分(キャパシタンス)Cが存在し、パッチ状パターン201により誘導成分(インダクタンス)Lが存在し、導通ビア205によりパッチ状パターン201と地板3との間に誘導成分Lが存在し、さらにこの誘導成分Lと並列に、パッチ状パターン201と地板3との間に容量成分Cが存在する。そのため、比較用EBG200の等価回路は、図4(a)に示すような、LC共振回路となる。
したがって、比較用EBG200により実現されるフィルタの遮断中心周波数fc0(即ち上記LC共振回路の共振周波数)は、次式(1)で表せる。
Figure 0006262617
これに対し、本実施形態の各EBG11,21は、比較用EBG200と比較して、基板表面の導体の形状が大きく異なり、各EBG11,21の相互間でも主に各線状パターン14,24の長さが相違する。そのため、各EBG11,21の等価回路はそれぞれ図4(b)に示すような回路となる。
したがって、第1EBG11により実現されるフィルタの遮断中心周波数fc11、及び第2EBG21により実現されるフィルタの遮断中心周波数fc12は、それぞれ次式(2)、(3)で表せる。
Figure 0006262617
図4(b)に示す各EBG11,21の等価回路において、隣接するEBGとの容量結合に起因する各容量成分CL1,CL2はほぼ同じ値である。また、各パッチ状パターン12,22に起因する各誘導成分LR1,LR2もほぼ同じ値である。また、各パッチ状パターン12,22と地板3との間に存在する各容量成分CR1,CR2もほぼ同じ値である。
一方、第1パッチ状パターン12と地板3との間に存在する誘導成分(以下「第1地板間インダクタンス」ともいう)LL1は、導通ビア15と第1線状パターン14とにより生じ、第2パッチ状パターン22と地板3との間に存在する誘導成分(以下「第2地板間インダクタンス」ともいう)LL2は、導通ビア25と第2線状パターン24とにより生じる。第1線状パターン14の長さと第2線状パターン24の長さは異なるため、第1地板間インダクタンスLL1と第2地板間インダクタンスLL2は相違する。具体的には、LL1>LL2となる。
よって、第1EBG11の遮断中心周波数(共振周波数)である第1遮断中心周波数fc11と第2EBG21の遮断中心周波数(共振周波数)である第2遮断中心周波数fc12も異なり、fc11<fc12となる。各EBG11,21の遮断特性の相違は、主に、各EBG11,21を構成する各線状パターン14,24の長さを異ならせることによって実現されている。
従って、遮断すべき表面電流の中心周波数faをもとに、各EBG11,21の各遮断中心周波数fc11,fc12を適宜設定し、その設定した遮断中心周波数fc11,fc12が実現されるように各EBG11,21を構成することで、遮断帯域の広い表面電流抑制フィルタ1を実現できる。つまり、各EBG11,21の共振周波数を決定付けるLC共振構造の配列方向への配列周期構造を2共振化構造とすることで、遮断帯域の広帯域化が実現される。なお、遮断帯域とは、本実施形態では、通過利得が−10[dB]以下に抑制される帯域を意味する。
表面電流の中心周波数faに対して各遮断中心周波数fc11,fc12をそれぞれどのような値にするかについては種々の設定方法が考えられる。例えば、第1EBG11の遮断帯域と第2EBG21の遮断帯域とが連続するように各遮断中心周波数fc11,fc21を設定する方法が考えられる。各EBG11,21の遮断帯域を連続させることで、全体として広い遮断帯域(第1EBG11の遮断帯域の下限から第2EBG21の遮断帯域の上限までの帯域)が実現される。
図4(a)に示した比較用構造のEBG200による表面電流抑制フィルタの遮断特性と、本実施形態の表面電流抑制フィルタ1の遮断特性の一例を、図5に示す。図5に例示するように、比較用構造の表面電流抑制フィルタの遮断帯域が約1.2GHzと狭帯域であるのに対し、本実施形態の表面電流抑制フィルタ1の遮断帯域は約2.3GHzである。
図5に例示した表面電流抑制フィルタ1の遮断特性(又はこれに近い特性)は、例えば、第1EBG11の第1線状パターン14の長さを約λg/4、第2EBG21の第2線状パターン24の長さを約λg/8とすることで実現できる。なお、各線状パターン14,24の太さは適宜決めることができるが、波長λgを無視し得る程度の太さであることが好ましい。具体例としては、例えば24GHz帯の表面電流に対して各線状パターン14,24の太さをいずれも150μm程度に設定することが考えられる。
このように、遮断特性が異なる二種類のEBG11,21を配列方向に交互に配列することで、遮断帯域の広帯域化が実現される。
以上説明したように、本実施形態の表面電流抑制フィルタ1は、遮断特性(具体的には遮断中心周波数)が異なる第1EBG11及び第2EBG21が配列方向(x軸方向)に複数交互に配列されている。より具体的には、複数の第1EBG11がy軸方向に配列されてなる第1EBG列10と、複数の第2EBG21がy軸方向に配列されてなる第2EBG列20とが、配列方向(x軸方向)に交互に配列されている。
このような構成により、表面電流抑制フィルタ1の遮断帯域は、第1EBG11による遮断帯域(第1遮断中心周波数fc11を含む所定帯域)と第2EBG21による遮断帯域(第2遮断中心周波数fc12を含む所定帯域)とを加えた広い帯域となる。そのため、誘電体基板2上における表面電流の伝搬(特に配列方向への伝搬)を効果的に遮断することができる。
特に本実施形態では、第1EBG列10と第2EBG列20とが一つずつ交互に配列されている。そのため、第1EBG11及び第2EBG21のそれぞれによって同等レベルの遮断効果を得ることができ、全体として、両EBG11,21による遮断効果をバランス良く得ることができる。
また、本実施形態では、各EBG11,21の遮断特性の相違が、基板表面に形成される導体部の形状を異ならせることによって実現されている。具体的には、パッチ状パターンと導通ビアとを結ぶ線状パターンの長さを異ならせるという、比較的簡素な構成によって実現されている。そのため、遮断特性が異なる複数種類(本実施形態では2種類)のEBG11,21を容易に形成することができ、延いては表面電流抑制フィルタ1を容易且つ安価に実現できる。
[第2実施形態]
第2実施形態の表面電流抑制フィルタ30について、図6〜図8を用いて説明する。なお、本第2実施形態の表面電流抑制フィルタ30において、第1実施形態の表面電流抑制フィルタ1と共通する構成については第1実施形態と同じ符号を付して詳細説明を省略する。
図6、図7に示すように、本第2実施形態の表面電流抑制フィルタ30は、誘電体基板2の基板裏面に地板3が形成され、基板表面に導体板31及び複数のEBG(複数の第1EBG41及び複数の第2EBG51)が形成されてなるものである。
誘電体基板2の基板表面における外周部には、矩形環状の導体板31が形成されている。そして、誘電体基板2の基板表面における、導体板31が形成されていない領域には、複数のEBG41,51が形成されている。各EBG41,51と導体板31とは物理的に離間した状態となっており、各EBG41,51の相互間も物理的に離間した状態となっている。つまり、EBG相互間、及びEBGと導体板31との間には、第1実施形態と同様に溝が形成されている。
複数のEBG41,51の配列状態について具体的に説明する。本実施形態の表面電流抑制フィルタ30は、複数のEBG列40,50が所定の配列方向(x軸方向)へ配列されている。具体的には、図6,図7に示すように、第1EBG列40と第2EBG列50とが配列方向(x軸方向)に交互に配列されている。
第1EBG列40は、複数(本実施形態では8個)の第1EBG41がy軸方向に配列されて構成されている。第2EBG列50は、複数(本実施形態では8個)の第2EBG51がy軸方向に配列されて構成されている。
第1EBG41は、図7に示すように、第1パッチ状パターン42と、接続部43と、線状パターン44と、導通ビア45とを備える。この第1EBG41は、本実施形態では、第1実施形態の第1EBG11と全く同じ形状、寸法である。そのため、正方形状の第1パッチ状パターン42の一辺の長さW11は、第1実施形態の第1EBG11の第1パッチ状パターン12の一辺の長さW1と同じである。そのため、第1EBG41の第1遮断中心周波数fc21や遮断帯域は、第1実施形態の第1EBG11とほぼ同じである。
一方、第2EBG51は、第2パッチ状パターン52と、接続部53と、線状パターン54と、導通ビア55とを備える。この第2EBG51は、第1EBG41と比較して、パッチ状パターンのサイズが異なる。具体的には、第1パッチ状パターン42は一辺の長さがW11(=W1)の正方形状であるのに対し、第2パッチ状パターン52は、一辺の長さがW11よりも短いW12の正方形状である。パッチ状パターンの外形サイズが異なることを除けば、各EBG41,42は同じ形状である。つまり、第1パッチ状パターン42の外周を全周に渡って所定幅(W11−W12)削ったものが第2パッチ状パターン52といえる。
本第2実施形態の各EBG41,51の等価回路は、図8に示す通りである。したがって、第1EBG41により実現されるフィルタの遮断中心周波数fc21、及び第2EBG51により実現されるフィルタの遮断中心周波数fc22は、それぞれ次式(4)、(5)で表せる。
Figure 0006262617
図8に示す各EBG41,51の等価回路において、隣接するEBGとの容量結合に起因する各容量成分CL6,CL7はほぼ同じ値である。また、各パッチ状パターン42,52に起因する各誘導成分LR6,LR7もほぼ同じ値である。また、各パッチ状パターン42,52に起因する各誘導成分LL6,LL7もほぼ同じ値である。
一方、第1パッチ状パターン42と地板3との間に存在する容量成分(以下「第1地板間容量」ともいう)CR6は、導通ビア45と第1線状パターン44とにより生じ、第2パッチ状パターン52と地板3との間に存在する容量成分(以下「第2地板間容量」ともいう)CR7は、導通ビア55と第2線状パターン54とにより生じる。第1パッチ状パターン42と第2パッチ状パターン52とは寸法が異なる(つまり面積が異なる)ため、第1地板間容量CR6と第2地板間容量CR7は相違する。具体的には、CR6>CR7となる。
よって、第1EBG41の遮断中心周波数(共振周波数)である第1遮断中心周波数fc21と第2EBG51の遮断中心周波数(共振周波数)である第2遮断中心周波数fc22も異なり、fc21<fc22となる。各EBG41,51の遮断特性の相違は、主に、各EBG41,51を構成する各パッチ状パターン42,52の面積を異ならせることによって実現されている。
従って、遮断すべき表面電流の中心周波数faをもとに、各EBG41,51の各遮断中心周波数fc21,fc22を適宜設定し、その設定した遮断中心周波数fc21,fc22が実現されるように各EBG41,51を構成することで、遮断帯域の広い表面電流抑制フィルタ30を実現できる。
第1実施形態で説明した図5の遮断特性図には、本第2実施形態の表面電流抑制フィルタ30の遮断特性例も示されている。図5に例示するように、本第2実施形態の表面電流抑制フィルタ30の遮断帯域は約1.5GHzであり、比較用構造の表面電流抑制フィルタ200よりも広帯域化が実現されている。
以上説明した本第2実施形態の表面電流抑制フィルタ30によれば、第1EBG41による遮断帯域(第1遮断中心周波数fc21を含む所定帯域)と第2EBG51による遮断帯域(第2遮断中心周波数fc22を含む所定帯域)とを加えた広い帯域となる。そのため、第1実施形態と同様、誘電体基板2上における表面電流の伝搬(特に配列方向への伝搬)を効果的に遮断することができる。
特に、本第2実施形態では、各EBG41,51の遮断特性の相違が、基板表面に形成されるパッチ状パターンの外形サイズを異ならせる(つまりパッチ状パターンの面積を異ならせる)ことによって実現されている。そのため、遮断特性が異なる複数種類(本実施形態では2種類)のEBG41,51を容易に形成することができ、延いては表面電流抑制フィルタ30を容易且つ安価に実現できる。
[第3実施形態]
図9に示すように、本第3実施形態のアンテナ装置70は、長方形状の誘電体基板71の一方の面(基板裏面)に導体からなる地板72が形成され、他方の面(基板表面)にパッチアンテナ73、導体板74、及び複数のEBG11,21が形成されてなるものである。本第3実施形態では、図9に示すように、パッチアンテナ73の中心部(後述するパッチ放射素子75の中心部)を原点として、その原点を通り且つ誘電体基板71の短辺に平行な軸をx軸、原点を通り且つ誘電体基板71の長辺に平行な軸をy軸、原点を通り且つ誘電体基板71の板面に垂直な軸をz軸とする、xyz三次元座標軸を適宜用いて説明する。
パッチアンテナ73は、正方形状のパッチ放射素子75を有し、このパッチ放射素子75が基板表面の中央部に形成されている。基板裏面の地板72は、このパッチ放射素子75に対して地板として機能する。正方形状のパッチ放射素子75は、対向する一組の辺がx軸方向に平行となるよう、且つ対向するもう一組の辺がy軸方向に平行となるように配置されている。
図9、図10から明らかなように、パッチ放射素子75の周囲には導体板74が形成されている。ただし、パッチ放射素子75の全周に渡って導体板74との間に溝が形成されており、パッチ放射素子75はこの溝により導体板74と物理的に離間した状態となっている。
また、パッチ放射素子75は、一辺の長さが約λg/2である。なお、λgは、パッチアンテナ73の動作周波数に対応した波長(ただし誘電体内波長)である。ただし、この約λg/2という長さは一例であり、例えば地板72の形状やサイズ等の種々の要因によって最適な長さは変化する。
パッチアンテナ73への給電はパッチ放射素子75に対して行われるが、パッチ放射素子75への給電構造については図示を省略している。パッチ形状の放射素子へ給電を行う方法は種々考えられて実用化もされているため、詳細説明は省略するが、本実施形態では、給電用のマイクロストリップラインから電磁結合型給電方式にて給電を行う構造となっている。
パッチアンテナ73は、y軸方向を主偏波方向(E面方向)として動作する。すなわち、パッチアンテナ73は、yz面を偏波面(E面)として動作し、このyz面の偏波を良好に送受信可能なアンテナとして構成されている。
アンテナ装置70は、例えば車両の前方において、パッチアンテナ73が形成された基板表面側が車両前方を向くように、且つ長方形状の誘電体基板71の長辺(y軸方向の辺)が地面に対して水平となるように配置され、車両の周辺監視用のミリ波レーダとして用いられる。つまり、パッチアンテナ73のE面は、車両に搭載されて使用される際、地面に対して平行となる。よって、パッチアンテナ73は、水平偏波を良好に送受信なアンテナとして用いられる。
本明細書では、パッチアンテナ73の水平面(E面)上の方位角(検知角度)を、図9に示すように、z軸方向を基準(0°)として、パッチアンテナ73から車両前方を見て左側を正の角度、右側を負の角度として扱っている。
誘電体基板71の基板表面において、パッチアンテナ73と基板両端との間(詳しくはパッチアンテナ73の周囲の導体板74と基板両端との間)には、それぞれ、第1フィルタ81及び第2フィルタ82が形成されている。
具体的には、パッチアンテナ73から見て負の方位角側には、第1フィルタ81が形成され、パッチアンテナ73から見て正の方位角側には、第2フィルタ82が形成されている。
第1フィルタ81は、パッチアンテナ73側から基板端部に向けてy軸方向に、第1EBG列91と第2EBG列92が交互に配列されて構成されている。第1EBG列91は、複数(本第3実施形態では5つ)の第1EBG11がx軸方向に配列されて構成されている。第1EBG11は、第1実施形態の第1EBG11と全く同じ構成であるため、第1実施形態と同じ符号を付している。第2EBG列92は、複数(本第3実施形態では5つ)の第2EBG21がx軸方向に配列されて構成されている。第2EBG21は、第1実施形態の第2EBG21と全く同じ構成であるため、第1実施形態と同じ符号を付している。第1フィルタ81は、第1実施形態の表面電流抑制フィルタ1と比較して、各EBG列91,92の配列数や各EBG列91,92を構成する各EBG11,21の数などが異なる。
しかし、各EBG列91,92がE面方向に交互に配列されていることや、各EBG列91,92がいずれもx軸方向に配列された複数のEBGによって構成されていることなどの、フィルタの機能を発揮するための主要な構成は、基本的には第1実施形態の表面電流抑制フィルタ1と同じである。そのため、第1フィルタ81は、第1実施形態の表面電流抑制フィルタ1と同等の表面電流遮断性能を有する。
即ち、本第3実施形態では、パッチアンテナ73が動作して電波が放射されると、パッチアンテナ73から基板両端に向かって中心周波数faの表面電流が流れる。第1フィルタ81は、その中心周波数faの表面電流のうち、E面方向における負の方位角側の端部への表面電流の伝搬を効果的に抑制する。
第2フィルタ82は、第1フィルタ81と全く同じ構成である。即ち、第1フィルタ81を、x軸に平行でパッチアンテナ73の中心を通る直線を対称軸として線対称移動させると、第2フィルタ82となる。つまり、第1フィルタ81と第2フィルタ82とは、上記対称軸に対して互いに線対称の配置関係にある。
そのため、第2フィルタ82も、第1実施形態の表面電流抑制フィルタ1と同等の表面電流遮断性能を有する。即ち、第2フィルタ82は、パッチアンテナ73の動作時にパッチアンテナ73から基板端部に流れる中心周波数faの表面電流のうち、E面方向における正の方位角側の端部への表面電流の伝搬を効果的に抑制する。
パッチアンテナ73の両端に設けられる表面電流抑制フィルタとして図4(a)に示した比較用構造のフィルタを搭載したアンテナ装置(以下「比較用アンテナ装置」という)と、本第3実施形態のアンテナ装置70の、E面指向性利得の一例を、図11を用いて説明する。なお、何れのアンテナ装置も、搭載されているフィルタは、少なくとも24GHzの周波数成分の電流については適切に遮断できるように設計されている。例えば比較用アンテナに搭載されるフィルタは、遮断中心周波数が24GHzとなるように設計されている。また、本第3実施形態のアンテナ装置70に搭載される各フィルタ81,82は、二種類のEBG列91,92により実現される広い遮断帯域の中心近傍が24GHzとなるように設計されている。
そのため、比較用アンテナ装置及び本実施形態のアンテナ装置70のいずれも、24GHzの電波が放射される際には、図11に実線で示すように、指向性の部分的な落ち込み(リップル)はほとんど発生していない。厳密に見れば若干は発生しているが無視し得る程度のレベルである。
一方、アンテナ装置70から放射される電波の中心周波数を24.5GHzとすると、比較用アンテナ装置の場合、フィルタの遮断帯域に24.5GHzは含まれていないため、24.5GHzの表面電流を抑制できず、24.5GHzを中心周波数faとする表面電流の大部分が基板端部まで伝搬する。そのため、図11(a)に破線で示すように、指向性において広い角度範囲でリップルが発生する。特に±45°近傍においてリップルが大きい。
つまり、比較用アンテナ装置では、フィルタの遮断帯域が狭いため、表面電流の中心周波数faがフィルタの遮断中心周波数からずれると、表面電流の抑制が困難になりやすい。逆に言えば、フィルタの実際の遮断中心周波数が表面電流の中心周波数faからずれると、表面電流の抑制が困難になりやすい。即ち、基板上に形成されたフィルタの実際の遮断中心周波数は、製造公差などの種々の要因によって、必ずしも設計値と一致するとは限らず、むしろ設計値からずれるケースの方が多い。例えば、設計上は遮断中心周波数が24GHzであったものの、実際に形成されたフィルタの遮断中心周波数は24.5GHzになっていることも起こり得る。そのような場合、比較用アンテナ装置では、表面電流を抑制できなくなる可能性がある。つまり、比較用アンテナ装置に搭載されたフィルタは、遮断帯域が狭くて抑制可能な表面電流の帯域を広くとれないのに加え、フィルタの製造公差等に起因して発生する遮断中心周波数の設計値とのずれに対する許容範囲も狭い。
これに対し、本第3実施形態のアンテナ装置70は、遮断帯域の広い第1フィルタ81及び第2フィルタ82が搭載されている。そのため、図11(b)に破線で示すように、アンテナ装置70から放射される電波の中心周波数が24.5GHzとなっても、指向性のリップルはほとんど発生しない。
つまり、本第3実施形態のアンテナ装置70に搭載された各フィルタ81,82は、遮断帯域が広くて抑制可能な表面電流の帯域を広くとれるのに加え、フィルタの製造公差等に起因して発生する遮断中心周波数の設計値とのずれに対する許容範囲も広い。そのため、広い帯域で表面電流の伝搬を抑制でき、且つ、各フィルタ81,82の実際の遮断中心周波数が設計値からずれてしまっても表面電流の遮断性能を維持できる。そのため、図11(b)に例示したように、指向性利得のリップルを広い帯域で十分に低減でき、且つ、表面電流の中心周波数faが設計値からずれても(逆に言えば各フィルタ81,82による遮断帯域が製造公差等に起因して設計値からずれても)、リップルの低減効果が十分に維持される。
[他の実施形態]
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されることなく、種々の形態を採り得る。
(1)上記表面電流抑制フィルタを構成する複数種類のEBGにおける、遮断特性を異ならせるための具体的方法として、第1実施形態では線状パターンの長さを異ならせる方法が採用され、第2実施形態ではパッチ状パターンのサイズを異ならせる方法が採用されたが、これら各方法はあくまでも一例である。
例えば、線状パターンの長さは同じとして、その幅(太さ)を異ならせるようにしてもよい。線状パターンの幅が異なる2種類のEBGを用いた表面電流抑制フィルタの一例を、図12(a)に示す。図12(a)に示す表面電流抑制フィルタ100は、第1EBG列110と第2EBG列120とが所定の配列方向(x軸方向)へ交互に配列されている。第1EBG列110は、複数の第1EBG111がy軸方向に配列された構成であり、第2EBG列120は、複数の第2EBG121がy軸方向に複数配列された構成である。
各EBG111,121はいずれも、図2に示した第1実施形態の第1EBG11を左右反転させた形状となっている(ただし線状パターンの幅が異なる)。そして、各EBG111,121で異なるのは、線状パターンの幅である。即ち、第1EBG111の線状パターン114の幅は、第2EBG121の線状パターン124の幅よりも細い。線状パターンの幅が異なることで、各EBG111,121の遮断特性(遮断中心周波数、遮断帯域)は異なる。そして、表面電流抑制フィルタ100全体の遮断帯域は、両EBG111,121の遮断帯域が合算された広帯域となる。
(2)線状パターンの形状は、直線状であることに限定されない。例えば図12(b)に例示するように、線状パターンの形状が曲線状であってもよい。なお、線状パターンの全長のうち一部のみが曲線であってもよいし、線状パターンが全長に渡って曲線で形成されていてもよい。
図12(b)に示す表面電流抑制フィルタ130は、第1EBG列140と第2EBG列150とが所定の配列方向(x軸方向)へ交互に配列されている。第1EBG列140は、複数の第1EBG141がy軸方向に配列された構成であり、第2EBG列150は、複数の第2EBG151がy軸方向に複数配列された構成である。
第1EBG141は、図12(a)における第1EBG111の線状パターン114が曲線化されたものである。第2EBG151は、図12(a)における第2EBG121の線状パターン124が曲線化されたものである。このように構成された図12(b)の表面電流抑制フィルタ130も、図12(a)の表面電流抑制フィルタ100と同等の遮断特性を有する。
(3)その他、種々の方法で、EBGを構成する基板表面の導体部全体の形状を異ならせる(結果としてEBGの遮断特性を異ならせる)ようにしてもよい。例えば、導通ビアの外形を異ならせることで遮断特性の相違を実現してもよい。
(4)上記実施形態では、EBGの遮断特性が異なる具体例として、共振周波数(遮断中心周波数)fcが異なる例を示したが、遮断特性が異なるものである限り種々の形態をとり得る。例えば、共振周波数fcは同じであるものの遮断帯域(通過レベルを所定レベル以下に抑制可能な周波数帯域)が異なる(ただし一方が他方の一部又は全てと重複してもよい)形態でもよい。もちろん、共振周波数fcが異なっていて且つ遮断帯域幅も異なっていてもよい。結果として、全てのEBGが同じ遮断特性を有する場合よりも遮断性能(表面電流の抑制効果)を高めることができる限り、異なる2種類のEBGとしてそれぞれどのような遮断性能のものを形成するかについては適宜決めることができる。
(5)1つのEBG例を構成するEBGの数は適宜決めることができる。1つのEBG列を1つのEBGで構成してもよい。また、全てのEBG列が同じ数のEBGを有している必要性はない。EBG列毎にEBGの数が異なってもよい。また、EBG列が複数のEBGを有している場合における、その複数のEBGの配置間隔は、適宜決めることができる。EBG列内における複数のEBGの配置間隔は必ずしも等間隔でなくてもよい。
(6)E面方向のEBG列の配列数は、少なくとも2列以上あればよい。また、3種類以上の異なる遮断特性のEBG列をE面方向に並べるようにしてもよい。また、複数種類のEBG列をE面方向へ配列する際の順序は適宜決めることができる。即ち、上記実施形態のように複数種類のEBG列を交互に並べることは必須ではない。E面方向(配列方向)に複数配列されるEBG列のうち少なくとも1つが他のEBG列とは遮断特性が異なるものであればよい。換言すれば、複数のEBG列のうち少なくとも1つが、当該EBG列が有するEBGの遮断特性が他のEBG例が有するEBGの遮断特性と相違していればよい。
隣接するEBG列の配置間隔(E面方向の間隔)は適宜決めることができる。また、隣接するEBG列の、配列方向とは垂直な方向における相対的位置関係は、適宜決めることができる。
(7)EBGを構成するパッチ状パターンの外周形状は、正方形状でなくてもよい。例えば円形でもよいし、外周の少なくとも一部が曲線であってもよいし、四角形以外の多角形であってもよい。導通ビアの断面形状についても、円形であることはあくまでも一例であり、円形以外の断面形状であってもよい。また、1つのEBGに複数の導通ビアが用いられてもよい。
(8)第3実施形態のアンテナ装置70に搭載する表面電流抑制フィルタとしては、本発明が適用された種々の形態の表面電流抑制フィルタを用いることができる。例えば、図6に例示した第2実施形態の表面電流抑制フィルタ30を用いても良いし、図12に例示した2種類の表面電流抑制フィルタ100,130の何れかを用いても良い。また、パッチアンテナ73からみて一方の端部側のフィルタと他方の端部側のフィルタとが異なる種類のフィルタであってもよい。
(9)第3実施形態のアンテナ装置70において、パッチアンテナ73を基板の中央部に配置することは必須ではない。パッチアンテナ73からみて基板両端側にそれぞれフィルタを設けることは必須ではなく、いずれか一方の端部側にのみフィルタを設けてもよい。
(10)上記実施形態における1つの構成要素が有する機能を複数の構成要素として分散させたり、複数の構成要素が有する機能を1つの構成要素に統合させたりしてもよい。また、上記実施形態の構成の少なくとも一部を、同様の機能を有する公知の構成に置き換えてもよい。また、上記実施形態の構成の一部を省略してもよい。また、上記実施形態の構成の少なくとも一部を、他の上記実施形態の構成に対して付加又は置換してもよい。なお、特許請求の範囲に記載した文言のみによって特定される技術思想に含まれるあらゆる態様が本発明の実施形態である。
1,30,100,130…表面電流抑制フィルタ、2,71…誘電体基板、3,72…地板、4,31,74…導体板、10,40,91,110,140…第1EBG列、11,41,111,141…第1EBG、12,42,112,142…第1パッチ状パターン、13,23,43,53,113,123,143,153…接続部、14,44,114,144…第1線状パターン、15,25,45,55,115,125,145,155…導通ビア、20,50,92,120,150…第2EBG列、21,51,121,151…第2EBG、22,52,122,152…第2パッチ状パターン、24,54,124,154…第2線状パターン、70…アンテナ装置、73…パッチアンテナ、75…パッチ放射素子、81…第1フィルタ、82…第2フィルタ。

Claims (8)

  1. 一方の板面に導体板(3)が形成された誘電体基板(2)上における所定の伝搬方向への表面電流の伝搬を抑制する、帯域遮断型のフィルタである表面電流抑制フィルタであって、
    前記誘電体基板に設けられた複数の導電性構造体(11,21)を備え、
    各前記導電性構造体は、
    前記誘電体基板の他方の板面に形成されたパッチ形状の導体であるパッチ導体部(12〜14,22〜24)と、
    前記パッチ導体部と前記導体板とを電気的に接続するためにこれら両者間に前記誘電体基板を貫通するように形成された接続導体(15,25)と、
    を有し、
    前記伝搬方向と直交する垂直方向に配列された少なくとも1つの前記導電性構造体を1つの構造体列(10,20)として、その構造体列が前記伝搬方向に複数配列されており、
    複数の前記構造体列のうち少なくとも1つは、当該構造体列が有する前記導電性構造体の前記表面電流の遮断特性が、他の前記構造体列が有する前記導電性構造体の前記遮断特性とは相違し、
    前記パッチ導体部は、
    所定形状のパッチ状パターン(12,22)と、
    前記パッチ状パターンと前記接続導体とを接続する線状パターン(14,24)と、
    を有し、
    前記導電性構造体の前記遮断特性の前記相違は、前記導電性構造体を構成する前記線状パターンの長さを異ならせることによって実現される
    ことを特徴とする表面電流抑制フィルタ(1)
  2. 一方の板面に導体板(3)が形成された誘電体基板(2)上における所定の伝搬方向への表面電流の伝搬を抑制する、帯域遮断型のフィルタである表面電流抑制フィルタであって、
    前記誘電体基板に設けられた複数の導電性構造体(111,121,141,151)を備え、
    各前記導電性構造体は、
    前記誘電体基板の他方の板面に形成されたパッチ形状の導体であるパッチ導体部(112〜114,122〜124,142〜144,152〜154)と、
    前記パッチ導体部と前記導体板とを電気的に接続するためにこれら両者間に前記誘電体基板を貫通するように形成された接続導体(115,125,145,155)と、
    を有し、
    前記伝搬方向と直交する垂直方向に配列された少なくとも1つの前記導電性構造体を1つの構造体列(110,120,140,150)として、その構造体列が前記伝搬方向に複数配列されており、
    複数の前記構造体列のうち少なくとも1つは、当該構造体列が有する前記導電性構造体の前記表面電流の遮断特性が、他の前記構造体列が有する前記導電性構造体の前記遮断特性とは相違し、
    前記パッチ導体部は、
    所定形状のパッチ状パターン(112,122,142,152)と、
    前記パッチ状パターンと前記接続導体とを接続する線状パターン(114,124,144,154)と、
    を有し、
    前記導電性構造体の前記遮断特性の前記相違は、前記導電性構造体を構成する前記線状パターンの幅を異ならせることによって実現される
    ことを特徴とする表面電流抑制フィルタ(100,130)。
  3. 請求項又は請求項に記載の表面電流抑制フィルタであって、
    前記線状パターン(144,154)は、全長のうち少なくとも一部が曲線状に形成されている
    ことを特徴とする表面電流抑制フィルタ(130)。
  4. 請求項1〜請求項の何れか1項に記載の表面電流抑制フィルタであって、
    前記相違する遮断特性とは、遮断中心周波数である
    ことを特徴とする表面電流抑制フィルタ。
  5. 請求項に記載の表面電流抑制フィルタであって、
    複数の前記構造体列は、それぞれ、当該構造体列が有する前記導電性構造体の前記遮断中心周波数が、第1遮断中心周波数及び第2遮断中心周波数の何れかに設定されている
    ことを特徴とする表面電流抑制フィルタ。
  6. 請求項に記載の表面電流抑制フィルタであって、
    前記第1遮断中心周波数の前記導電性構造体を有する前記構造体列と、前記第2遮断中心周波数の前記導電性構造体を有する前記構造体列とが、前記伝搬方向に沿って交互に配列されている
    ことを特徴とする表面電流抑制フィルタ。
  7. 一方の板面に地板(72)が形成された誘電体基板(71)と、
    前記誘電体基板の他方の板面に形成された少なくとも1つの給電用のパッチ放射素子(75)を有し、前記誘電体基板の板面における所定方向を主偏波方向とするパッチアンテナ(73)と、
    前記誘電体基板における、前記主偏波方向の両端部のうち少なくとも一方の端部と前記パッチアンテナとの間に設けられ、前記誘電体基板上における前記パッチアンテナから前記端部への表面電流の伝搬を抑制する、帯域遮断型のフィルタである表面電流抑制フィルタ(81,82)と、
    を備え、
    前記表面電流抑制フィルタは、
    前記誘電体基板に設けられた複数の導電性構造体(11,21)を備え、
    各前記導電性構造体は、
    前記誘電体基板の他方の板面に形成されたパッチ形状の導体であるパッチ導体部(12〜14,22〜24)と、
    前記パッチ導体部と前記地板とを電気的に接続するためにこれら両者間に前記誘電体基板を貫通するように形成された接続導体(15,25)と、
    を有し、
    前記主偏波方向と直交する垂直方向に配列された少なくとも1つの前記導電性構造体を1つの構造体列(91,92)として、その構造体列が前記主偏波方向に複数配列されており、
    複数の前記構造体列のうち少なくとも1つは、当該構造体列が有する前記導電性構造体の前記表面電流の遮断特性が、他の前記構造体列が有する前記導電性構造体の前記遮断特性とは相違し、
    前記パッチ導体部は、
    所定形状のパッチ状パターン(12,22)と、
    前記パッチ状パターンと前記接続導体とを接続する線状パターン(14,24)と、
    を有し、
    前記導電性構造体の前記遮断特性の前記相違は、前記導電性構造体を構成する前記線状パターンの長さを異ならせることによって実現される
    ことを特徴とするアンテナ装置(70)。
  8. 一方の板面に地板(72)が形成された誘電体基板(71)と、
    前記誘電体基板の他方の板面に形成された少なくとも1つの給電用のパッチ放射素子(75)を有し、前記誘電体基板の板面における所定方向を主偏波方向とするパッチアンテナ(73)と、
    前記誘電体基板における、前記主偏波方向の両端部のうち少なくとも一方の端部と前記パッチアンテナとの間に設けられ、前記誘電体基板上における前記パッチアンテナから前記端部への表面電流の伝搬を抑制する、帯域遮断型のフィルタである表面電流抑制フィルタと、
    を備え、
    前記表面電流抑制フィルタは、
    前記誘電体基板に設けられた複数の導電性構造体(111,121,141,151)を備え、
    各前記導電性構造体は、
    前記誘電体基板の他方の板面に形成されたパッチ形状の導体であるパッチ導体部(112〜114,122〜124,142〜144,152〜154)と、
    前記パッチ導体部と前記地板とを電気的に接続するためにこれら両者間に前記誘電体基板を貫通するように形成された接続導体(115,125,145,155)と、
    を有し、
    前記主偏波方向と直交する垂直方向に配列された少なくとも1つの前記導電性構造体を1つの構造体列(110,120,140,150)として、その構造体列が前記主偏波方向に複数配列されており、
    複数の前記構造体列のうち少なくとも1つは、当該構造体列が有する前記導電性構造体の前記表面電流の遮断特性が、他の前記構造体列が有する前記導電性構造体の前記遮断特性とは相違し、
    前記パッチ導体部は、
    所定形状のパッチ状パターン(112,122,142,152)と、
    前記パッチ状パターンと前記接続導体とを接続する線状パターン(114,124,144,154)と、
    を有し、
    前記導電性構造体の前記遮断特性の前記相違は、前記導電性構造体を構成する前記線状パターンの幅を異ならせることによって実現される
    ことを特徴とするアンテナ装置。
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