JP6261964B2 - 耐震補強構造 - Google Patents
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Description
外郭フレームによる耐震補強方法としては、例えば特許文献1がある。
このとき、上下方向に延出する補強プレートの剛性や、補強プレートの横方向の間隔等を調整することで、耐震強度を調整することができる。また、補強プレートは、鉄筋コンクリート躯体の壁面に接合され、新設の基礎が不要なため、補強プレートに意匠性を持たせ、補強された既存建物の意匠性を高めることができる。
また、補強プレートユニットは、中央部が鉄筋コンクリート梁に接合され、上下方向端部が上下階の補強プレートユニットと連結される。これにより、地震時には、補強プレートユニットの連結部でせん断力が伝達され、鉄筋コンクリート梁との接合部には、曲げモーメントが伝達される。このとき、補強プレートユニットと鉄筋コンクリート梁との接合強度を、発生する曲げモーメントに耐える大きさとすることで、地震時の水平力を、既存建物の各階に伝達することができる。
本発明の第1実施形態に係る耐震補強構造について、図1〜図3を用いて説明する。
図1に示すように、第1実施形態に係る耐震補強構造は、上下方向に延出する補強プレート10を有している。
補強プレート10は、既存の鉄筋コンクリート製の梁14の外側に配置され、梁14と接合されている。既存建物12は鉄筋コンクリート製とされ、梁14は、鉄筋コンクリート製躯体の外壁となる壁面の一部を構成している。
図2(A)、(B)、図3(A)に示すように、補強プレート10は、鋼板16と、鋼板16の幅方向の両端部に設けられたフランジ18を備えている。鋼板16は、既存建物12が水平荷重を受けたとき、せん断抵抗部材として作用する部材であり、幅W、厚さTに形成されている。鋼板16は、補強部材として要求される補強強度により、その幅Wや厚さTが決定されている。
また、フランジ18により剛性が高められた鋼板16に、地震時のせん断抵抗を負担させ、耐震強度を高くすることができる。このとき、補強プレート10の剛性や、補強プレート10間の間隔Lを調整することで、耐震強度を調整することができる。
これらの結果、補強された既存建物12の意匠性を高めることができ、既存建物12の補強面が、通りに面する正面(ファサード)であっても適用することができる。
本発明の第2実施形態に係る耐震補強構造について、図4、5を用いて説明する。
図4(B)に示すように、第2実施形態に係る耐震補強構造は、補強プレート10と鉄筋コンクリート躯体の壁面との間に、新設の鉄筋コンクリート梁22が設けられている点において、第1実施形態と相違する。相違点を中心に説明する。
具体的には、図1に示したように、上下方向に連続して延びる補強プレート10が、鉛直方向のラインを強調し、新設の鉄筋コンクリート梁22が、水平方向のラインを強調するので、補強後の既存建物12の意匠性を、より高めることができる。
他の構成は、第1実施形態と同じであり説明は省略する。
本発明の第3実施形態に係る耐震補強構造について、図6〜9を用いて説明する。
図6(A)に示すように、第3実施形態係る耐震補強構造は、補強プレート10が複数の補強プレートユニット10A、10Bで構成されている点において、第2実施形態と相違する。相違点を中心に説明する。
補強プレート10は、既存建物12の補強階の階数と同じ数に分割されている。例えば、既存建物12が5階建の場合には、補強プレート10は、補強プレートユニット10A、10B、10C、10D、10Eが、上下方向に連結された構成となる。このとき、各補強プレートユニット10A、10B、10C、10D、10Eの長さは、それぞれが取付けられる、既存建物12の階の階高とほぼ等しく形成される。
なお、各階の接合部の構成は、いずれも同じであるため、補強プレートユニット10A、10Bを代表例として説明する。
これにより、補強プレートユニット10A、10Bに加えられた応力は、梁14へ伝達される。
図7に示すように、補強プレートユニット10Bは、中間部10BCが鉄筋コンクリート梁22に接合されている。また、補強プレートユニット10Bの下端部10BEは、補強プレートユニット10Aの上端部10AEと連結され、補強プレートユニット10Bの上端部10BEは、補強プレートユニット10Cの下端部10CEと連結されている。
図8に実験装置40を示す。図8(A)は実験装置40の平面図であり、図8(B)は実験装置40の正面図である。
試験体34は、1本の補強プレートユニット42を、鉄筋コンクリート梁44に所定本数のスタッド46で固定した構成である。試験体34は、補強プレートユニット42を上下方向に向けて、鉄筋コンクリート梁44の両端部を固定手段48で固定した。
試験体34は、耐震補強構造の1ユニットを取り出した構成であり、既存建物の階高を3m、補強プレートのスパンを1.8mとした。補強プレートユニット42と鉄筋コンクリート梁44は、それぞれの実寸法の3/4スケールで作成した。
図9において、実線Rが実験値であり、一点鎖線Q4がコンクリート梁44の耐力(計算値)、破線Q3が補強プレートユニット42の耐力(計算値)である。
実験結果から、最大耐力Q1は411kNであった。これは、破線Q3で示す補強プレートユニット42の降伏で決定する耐力の70%程度の耐力である。また、一点鎖線Q4で示す、補強プレート接合部のコンクリート支圧耐力で決定する耐力を上回る結果となった。
これより、本実施形態は、地震時に補強プレートは脱落することのない、安全な耐震補強工法であることが確認できた。
他の構成は、第2実施形態と同じであり説明は省略する。
10A 補強プレートユニット(補強プレート)
10B 補強プレートユニット(補強プレート)
12 既存建物
14 梁(既存建物の鉄筋コンクリート躯体の壁面)
16 鋼板(補強プレート)
18 フランジ(補強プレート)
22 新設の鉄筋コンクリート梁
26 腰壁(既存建物の鉄筋コンクリート躯体の壁面)
Claims (3)
- 既存建物の鉄筋コンクリート躯体の壁面に、上下方向に延びる補強プレートが横方向に間隔を空けて接合され、
前記補強プレートと前記鉄筋コンクリート躯体の壁面との間には、各階毎に新設の鉄筋コンクリート梁が設けられている耐震補強構造。 - 前記補強プレートは、複数の補強プレートユニットを上下方向に連結した構成とされ、
前記補強プレートユニットの中央部は、前記鉄筋コンクリート梁に接合され、
前記補強プレートユニットの上下方向端部は、上下階の前記鉄筋コンクリート梁の間でそれぞれ連結されている請求項1に記載の耐震補強構造。 - 既存建物の鉄筋コンクリート躯体の壁面に、上下方向に延びる補強プレートが横方向に間隔を空けて接合され、
前記補強プレートは、鋼板と、前記鋼板の幅方向の両端部に設けられたフランジと、を備えている耐震補強構造。
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