JP6261384B2 - 炭化珪素の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、炭素繊維強化樹脂複合材料等の炭素繊維含有材料を、原料の一部に使用した、炭化珪素の製造方法に関する。
炭素繊維を含む複合材料は、軽量で高強度であることから、航空機、自動車、スポーツ用品等の分野において軽量化材料として注目されている。
その一方で、今後の需要の拡大に伴って、炭素繊維を含む複合材料の廃材が大量に発生することが予想される。
炭素繊維を含む複合材料に含まれる炭素繊維は、通常の加熱処理では燃え難く、また、加熱処理を行う際に、燃え残りの短い炭素繊維(フライ)が大気中に飛散して、集塵機における電気障害の原因となる。このため、炭素繊維を含む複合材料の廃材の多くは、焼却処理せずに産業廃棄物として埋め立て処分されている。
一方、炭化珪素(SiC)は、研磨材(研削材)、セラミックス焼結体、導電性材料等の工業用材料として、従来、幅広く使用されている。
炭化珪素の製造方法として、製造コストの低減や廃棄物の有効利用を目的とした、様々な方法が提案されている。
例えば、特許文献1に、ガラス繊維強化プラスチック(FRP)を粉末化する粉末化工程と、該粉末化工程により得られたFRP粉末を加熱処理する加熱処理工程とを経てSiCを得る、SiC製造方法が記載されている。また、特許文献1に、原料としてFRP廃材を用いうることが記載されている。
また、特許文献2に、炭素フエルトもしくは炭素繊維とシリカ粉末とを混合して黒鉛製ルツボに入れ、真空中もしくは不活性ガス雰囲気中で加熱して炭素フエルトもしくは炭素繊維とシリカ粉末とを反応させてSiCを生成する工程を含むSiC粉末の製造方法が記載されている。また、特許文献2に、炭素繊維もしくはフエルト製品として、不良品であるものや切断屑として廃棄されるものを用いうることが記載されている。
特開2012−250863号公報 特開昭60−46908号公報
各種廃棄物の利用の促進の観点から、上述の文献に記載されているガラス繊維強化プラスチック(FRP)、炭素フエルト等と異なる廃棄物を、炭化珪素の原料として用いる場合、この廃棄物に含まれている不純物が、炭素珪素の純度を低下させる可能性があるという問題がある。
本発明の目的は、炭化珪素の原料として従来提案されたことがあるガラス繊維強化プラスチック(FRP)等と異なる廃棄物を、原料の一部に使用しているにもかかわらず、不純物の含有率が小さい炭化珪素を一度に大量に得ることができる炭化珪素の製造方法を提供することにある。
本発明者は、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、珪酸質原料および炭素質原料を含みかつ該炭素質原料が炭素繊維含有材料(例えば、炭素繊維強化樹脂複合材料)を含むものである炭素繊維含有混合物を、アチソン炉を用いて加熱すれば、不純物の含有率が小さい炭化珪素を一度に大量に得ることができることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、以下の[1]〜[3]を提供するものである。
[1] 珪酸質原料および炭素質原料を含みかつ該炭素質原料が炭素繊維含有材料を含むものである炭素繊維含有混合物を、アチソン炉を用いて加熱して、炭化珪素を得ることを特徴とする炭化珪素の製造方法。
[2] 上記炭素繊維含有材料が、炭素繊維強化樹脂複合材料、炭素繊維強化炭素複合材料、または、炭素繊維強化樹脂複合材料を加熱して樹脂成分を除去してなる炭素繊維である、上記[1]に記載の炭化珪素の製造方法。
[3] 珪酸質原料および炭素質原料を含みかつ該炭素質原料が炭素繊維含有材料を含まないものである炭素繊維非含有混合物を、上記アチソン炉内の炭化珪素製造用原料の最上層になるように収容して、上記炭素繊維含有混合物と共に加熱する、上記[1]または[2]に記載の炭化珪素の製造方法。
本発明によれば、廃棄物として入手可能な炭素繊維含有材料を用いているので、従来埋め立て等で処理されていた廃棄物の利用を促進することができる。
また、本発明によれば、炭素繊維含有材料を含む炭素質原料を用いているので、不純物の含有率が小さい炭化珪素を得ることができる。
また、本発明によれば、炭化珪素製造用原料の一つである炭素質原料の少なくとも部分的な代替物として、廃棄物として入手可能な炭素繊維含有材料を用いているので、炭素繊維含有材料以外の炭素質原料(例えば、カーボンブラック、コークス等の、カーボンからなる粉末)の使用量を削減することができ、炭化珪素の製造コストを低減することができる。
さらに、本発明によれば、アチソン炉を用いているため、研磨材等の種々の用途に用いうる炭化珪素を一度に大量に得ることができる。
炭化珪素製造用原料を収容したアチソン炉を、通電方向と同じ方向でかつ鉛直に切断した状態を示す断面図である。 炭化珪素製造用原料を収容したアチソン炉を、通電方向に対して垂直な方向に切断した状態を示す断面図である。
本発明の炭化珪素粉末の製造方法は、珪酸質原料および炭素質原料を含みかつ該炭素質原料が炭素繊維含有材料を含むものである炭素繊維含有混合物を、アチソン炉を用いて加熱して、炭化珪素を得るものである。
本明細書中、アチソン炉とは、上方に開口した箱型の間接抵抗加熱炉をいう。ここで、間接抵抗加熱とは、被加熱物に電流を直接流すのではなく、電流を流して発熱させた発熱体によって、被加熱物を加熱することをいう。
以下、本発明で用いるアチソン炉について、図1及び図2を参照にしながら説明する。
図1中、アチソン炉4は、炉本体6を鉛直面で切断した断面が略U字状である大気開放型の炉であり、通電方向の両端に電極芯3,3を有している。これら2つの電極芯3,3の間には、発熱体2(例えば、黒鉛粉からなる長尺の棒状のもの)が設けられ、この発熱体2の周りには、炭化珪素製造用原料(炭素繊維含有混合物1および炭素繊維非含有混合物5)が充填されている。炭化珪素製造用原料は、炉本体6の内部空間に、炉本体6の上面を超える高さまで、該上面より上方の部分が略かまぼこ状の形状になるように収容されている。
電極芯3,3間に電流を流し、発熱体2を通電加熱することで、発熱体2の周囲において下記式(1)で示される反応が起こり、発熱体2の周辺に炭化珪素(SiC)の塊状物が生成される。
SiO+3C → SiC+2CO (1)
上記反応が行われる温度は、好ましくは1,600〜3,000℃、より好ましくは1,800〜2,800℃である。
本発明の製造方法に用いられる珪酸質原料としては、例えば、天然の珪砂、天然の珪石粉、人造珪石粉等の結晶質シリカや、シリカフューム、シリカゲル等のアモルファスシリカ(非晶質シリカ)が挙げられる。
これらは、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。また、反応性の観点から、アモルファスシリカが好ましい。
珪酸質原料中のシリカ(SiO)の含有率は、好ましくは99.0質量%以上、より好ましくは99.5質量%以上、特に好ましくは99.9質量%以上である。該含有率が99.0質量%以上であると、より高純度の炭化珪素粉末を得ることができる。
珪酸質原料の平均粒径は、好ましくは800μm以下、より好ましくは700μm以下、特に好ましくは600μm以下である。該平均粒径が800μm以下であると、反応性が良くなり、生産性を向上させることができる。
なお、本明細書中、平均粒径は、「JIS R 1629:1997(ファインセラミックス原料のレーザ回折・散乱法による粒子径分布測定方法)」に準拠して測定される。具体的には、レーザー回折散乱粒度分布測定装置(例えば、ベックマンコールター社製、商品名:モデルLS−230)を用いて粒径を測定し、その測定で得られた体積累積分布50%における粒径(メジアン径;d50)を平均粒径とする。
本発明で用いられる炭素質原料は、炭素繊維含有材料を含むものである。
炭素繊維含有材料としては、例えば、炭素繊維複合材料や、炭素繊維複合材料を加熱して樹脂成分を除去してなる炭素繊維が挙げられる。
炭素繊維複合材料としては、炭素繊維と樹脂を複合してなる炭素繊維強化樹脂複合材料(CFRP;Carbon Fiber Reinforced Plastics)や、炭素繊維と炭素(例えば、黒鉛グラファイト)を複合してなる炭素繊維強化炭素複合材料(Carbon Fiber Reinforced Carbon Composite)等が挙げられる。
中でも、炭素繊維強化樹脂複合材料(CFRP)は、今後、廃棄物の量が増大し、有効活用の必要性が高くなることから、本発明で好ましく用いられる。
なお、本明細書中、「炭素繊維強化樹脂複合材料」の語は、母材として熱硬化性樹脂を用いたもの、及び、母材として熱可塑性樹脂を用いたものを含む。
炭素繊維強化樹脂複合材料(CFRP)は、加熱して樹脂成分を除去(分解または炭化)することによって、炭素繊維となる。
この場合、加熱温度は、好ましくは400〜700℃、より好ましくは500〜600℃である。加熱時間は、通常0.5〜3時間、好ましくは0.5〜2時間である。
炭素繊維含有材料は、反応性を向上させる観点から、ハンマーミル等を用いて予め粉砕することが好ましい。粉砕された炭素繊維含有材料の平均粒径は、特に限定されるものではないが、炭化珪素製造用原料を構成する各原料間の反応性を向上させる観点から、珪酸質原料や、炭素繊維含有材料以外の炭素質原料に、なるべく近い平均粒径が好ましく、具体的には、好ましくは4,000μm以下、より好ましくは3,000μm以下、さらに好ましくは2,500μm以下、特に好ましくは2,000μm以下である。
また、炭素繊維含有材料としては、廃棄物の利用を促進し、炭化珪素の製造コストを低減する観点から、炭素繊維強化樹脂複合材料(CFRP)等からなる製品の製造過程で発生した不良品もしくは廃材(例えば、切り屑)や、これら製品の使用後に廃棄され回収された廃棄物等を用いることが好ましい。
上述した炭素繊維含有材料以外の炭素質原料としては、例えば、天然黒鉛、人工黒鉛等の結晶質炭素や、カーボンブラック、コークス、活性炭等のアモルファスカーボン(非晶質炭素)が挙げられる。これらは1種を単独で又は2種以上を組み合わせて使用してもよい。また、反応性の観点から、アモルファスカーボンが好ましい。
炭素繊維含有材料以外の炭素質原料中の炭素(C)の含有率は、好ましくは99.0質量%以上、より好ましくは99.5質量%以上、特に好ましくは99.7質量%以上である。該含有率が99.0質量%以上であると、より高純度の炭化珪素を得ることができる。
炭素繊維含有物以外の炭素質原料の平均粒径は、好ましくは1,500μm以下、より好ましくは1,000μm以下、特に好ましくは500μm以下である。該平均粒径が11,500μm以下であると、反応性が良くなり、生産性を向上することができる。
炭素質原料に含まれる炭素の全量中の炭素繊維含有材料に含まれる炭素の割合は、廃棄物の利用の促進の観点から、好ましくは1質量%以上、より好ましくは3質量%以上、さらに好ましくは5質量%以上、特に好ましくは7質量%以上である。
該割合の上限値は、特に限定されないが、炭素繊維含有材料の割合が大きくなると、炭素繊維含有材料の加熱によって発生する短い炭素繊維(フライ)の量が増大し、このフライがアチソン炉の上部空間に飛散して、集塵機における電気障害の原因になる可能性が高まる観点から、好ましくは90質量%、より好ましくは80質量%、特に好ましくは70質量%である。
本発明において、アチソン炉4内に、最上層を形成しない炭素繊維含有混合物(珪酸質原料および炭素繊維含有材料を含むもの)1に加えて、最上層を形成する炭素繊維非含有混合物(炭素繊維含有材料を含まない、珪酸質原料と炭素質原料の混合物)6を収容してもよい。この場合、炭素繊維含有材料の加熱によって発生する短い炭素繊維(フライ)の飛散を防止することができる。
炭素繊維非含有混合物に用いられる珪酸質原料および炭素質原料としては、上述した炭素繊維含有混合物に用いられる珪酸質原料および炭素質原料(ただし、炭素繊維含有材料以外のもの)と同様のものを用いることができる。
炭素繊維含有混合物と炭素繊維非含有混合物の収容方法としては、例えば、図1及び図2に示すように、炭化珪素製造用原料を上層と下層に分けて、上層を形成する材料として、炭素繊維非含有混合物5を収容し、下層を形成する材料として、炭素繊維含有混合物1を収容する方法が挙げられる。また、炭化珪素製造用原料を3つ以上の層に分けて、例えば、最上層を形成する材料として、炭素繊維非含有混合物を収容し、その他の層を形成する材料として、炭素繊維含有混合物と炭素繊維非含有混合物を交互に収容してもよい。
炭化珪素製造用原料(炭素繊維非含有混合物を用いる場合、炭素繊維含有混合物と炭素繊維非含有混合物からなる炭化珪素製造用原料の全体を意味する。)中の炭素質原料と珪酸質原料の混合モル比(C/SiO)は、好ましくは2.0〜4.0、より好ましくは2.3〜3.7、さらに好ましくは2.5〜3.3、特に好ましくは2.8〜3.3である。上記混合モル比が2.0〜4.0であれば、得られた炭化珪素中に未反応の珪酸質原料や炭素質原料が残存しにくくなる。また、上記混合モル比が2.5以上であれば、得られる炭化珪素の量がより大きくなるので、好ましい。さらに、上記混合モル比が2.8〜3.3であれば、得られる炭化珪素粉末の純度がより高くなるので、好ましい。
なお、本明細書中、「炭素質原料と珪酸質原料の混合モル比」とは、炭素質原料と珪酸質原料を混合して、炭化珪素製造用原料を調製する場合における、炭素質原料中の炭素(C)のモルと、珪酸質原料中の珪酸(SiO)のモルの比(C/SiO)をいう。
本発明において、炭素繊維含有混合物と炭素繊維非含有混合物を併用する場合、炭素繊維含有混合物と炭素繊維非含有混合物の合計量(炭化珪素製造用原料の全量)中の炭素繊維含有混合物の割合は、廃棄物の利用の促進の観点から、好ましくは10質量%以上、より好ましくは30質量%以上、特に好ましくは50質量%以上である。
本発明で用いられるアチソン炉4の発熱体2の種類は、特に限定されないが、電気を通すことができればよく、例えば、黒鉛粉等が挙げられる。
発熱体2を構成する物質の形態は、特に限定されず、例えば、粉状、塊状等が挙げられる。発熱体2は、電極芯3,3間を結ぶように全体として棒状の形状になるように設けられる。ここでの棒状の形状とは、例えば、円柱状、角柱状等が挙げられる。
得られた炭化珪素の塊状物を粉砕機等で粉砕することで、炭化珪素粉末を得ることができる。粉砕機としては、例えば、ボールミル、振動ミル、トップグラインダー等が挙げられる。
本発明で得られる炭化珪素粉末中の炭化珪素の含有率は、好ましくは98.0質量%以上、より好ましくは98.5質量%以上、特に好ましくは99.0質量%以上である。
本発明で得られる炭化珪素粉末中のアルミニウム(Al)の含有率は、好ましくは0.1質量%以下、より好ましくは0.05質量%以下、特に好ましくは0.03質量%以下である。
本発明で得られる炭化珪素粉末中の鉄(Fe)の含有率は、好ましくは0.5質量%以下、より好ましくは0.3質量%以下、特に好ましくは0.2質量%以下である。
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
1.使用材料
使用材料は、以下に示すとおりである。
(1)珪酸質原料;非晶質シリカ(太平洋セメント社製、商品名:シレックスピュア、平均粒径:500μm)
(2)炭素繊維を含まない炭素質原料(炭素繊維非含有炭素質原料);カーボンブラック(東海カーボン社製、商品名:シーストV、平均粒径:450μm)
(3)炭素繊維含有材料;CFRP廃材(炭素繊維の含有率が67質量%であり、エポキシ樹脂の含有率が33質量%であるCFRP廃材を、ボールミルを用いて、平均粒径が2,000μmになるまで粉砕したもの)
(4)発熱体用材料;発熱体用黒鉛粉(黒鉛粉、伊藤黒鉛工業社製、商品名:SG−BH8)
[実施例1]
図1および図2に記載されたアチソン炉(容積:0.51m)内に、珪酸質原料と、炭素繊維を含まない炭素質原料(炭素繊維非含有炭素質原料)と、炭素繊維含有材料を表1に示す配合量で混合してなる炭化珪素製造用原料、及び、発熱体用材料を、発熱体用材料を境にして、炭素繊維を含まない炭素質原料が上層で、かつ、炭素繊維含有材料が下層になるように収容した後、約2,500℃で約10時間、通電加熱を行い、炭化珪素の塊状物を生成させた。得られた炭化珪素の塊状物を粉砕し、炭化珪素粉末20kgを得た。
なお、加熱中に、短い炭素繊維(フライ)の飛散は、生じなかった。
得られた炭化珪素粉末中、炭化珪素、遊離炭素(C)、Al、Fe及び遊離ケイ酸(SiO)の各含有率を、「JIS R 1616−2007(ファインセラミックス用炭化けい素微粉末の化学分析方法)」に準拠して測定した。結果を表2に示す。
[実施例2〜5、参考例1]
炭化珪素製造用原料として、珪酸質原料と炭素繊維含有材料と炭素繊維非含有炭素質原料(炭素繊維を含まない炭素質材料)とを表1に示される配合量で用いた以外は、実施例1と同様にして、炭化珪素粉末を得た。得られた炭化珪素粉末量を表2に示す。
なお、実施例2〜5および参考例1において、加熱中に、短い炭素繊維(フライ)の飛散は、生じなかった。
また、得られた炭化珪素粉末中、炭化珪素、遊離炭素(C)、Al、Fe及び遊離珪酸(SiO)の各含有率を、実施例1と同様にして測定した。結果を表2に示す。
Figure 0006261384
Figure 0006261384
表1および表2から、実施例1〜5では、原料の一部に炭素繊維含有材料を使用しているものの、炭素繊維を含まない炭化珪素製造用原料を用いた参考例1と比べて、炭化珪素粉末中の炭化珪素および不純物(特に、Al、Fe)の含有率がほぼ同じであることがわかる。また、実施例1〜5では、炭化珪素粉末の量についても、十分な量を得ていることがわかる。
1 炭素繊維含有混合物
2 発熱体
3 電極芯
4 アチソン炉
5 炭素繊維非含有混合物
6 炉本体

Claims (2)

  1. 珪酸質原料および炭素質原料を含みかつ該炭素質原料が炭素繊維含有材料を含むものである炭素繊維含有混合物を、アチソン炉を用いて加熱して、炭化珪素を得る炭化珪素の製造方法であって、
    上記炭素繊維含有材料が、炭素繊維強化樹脂複合材料、炭素繊維強化炭素複合材料、または、炭素繊維強化樹脂複合材料を加熱して樹脂成分を除去してなる炭素繊維であることを特徴とする炭化珪素の製造方法。
  2. 珪酸質原料および炭素質原料を含みかつ該炭素質原料が炭素繊維含有材料を含まないものである炭素繊維非含有混合物を、上記アチソン炉内の炭化珪素製造用原料の最上層になるように収容して、上記炭素繊維含有混合物と共に加熱する、請求項に記載の炭化珪素の製造方法。
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