JP6258851B2 - 金属物体の位置を測定するためのセンサ並びに付属のコイル - Google Patents

金属物体の位置を測定するためのセンサ並びに付属のコイル Download PDF

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Description

(関連の出願)
本出願は、2011年8月10日付けドイツ特許出願第 10 2011 109 870.8 号、並びに2012年1月24日付けドイツ特許出願第 10 2012 001 202.0 号の優先権を主張するものであり、当該出願の全開示内容は、本出願の対象としても本明細書に組み込み記載されているものとする。
(発明の分野)
本発明は、請求項1の上位概念部に記載した、金属物体の位置を測定するためのセンサ、並びに請求項10の上位概念部に記載した、付属のコイルに関する。
金属探知機は、様々な原理で作動する。幾つかの実施形では、例えば発振器の一部である1つのコイルだけが使用される。金属の接近により発振器の共振回路における電圧が変化する。そして電圧のこの変化が対応して評価され、金属の決定のために使用される。
他の測定原理では、コイルを用いて電磁パルスが送信され、該電磁パルスは、検知すべき金属部分において渦電流を発生させる。この渦電流は、通常、第2コイルを用いて受信され、対応して評価される。
他の方法では、送信コイルを用いて連続的な交番磁界が送信され、該交番磁界は、第2コイルを用いて受信される。この第2コイルは、検知すべき物体の金属影響がないときに送信コイルの磁気作用が受信コイルにおいて相殺されるように、第1送信コイルに対して配置されている。送信コイル及び受信コイルの機械的な配置構成は、極めて安定的に選択される必要があるが、その理由は、どのような小さなずれや変形も、即座に受信コイルにおいて出力信号をもたらすためである。
独立請求項の上位概念部の基礎となり下記特許文献1及び下記特許文献2に記載された装置は、別の方法において、互いにずらされた2つの送信コイルを使用し、電流成分を用いて受信信号を継続的に制御し、即ち金属がある場合もない場合も「ゼロ」に制御する。このシステムにおいて受信コイルと前置増幅器に対する温度影響は、測定された検知値に対して影響を及ぼさない。検知値は、制御された送信電流の比率から導き出され、従って送信電流がほぼ同じ場合にも、送信コイルに対する温度影響に基づく検知値の影響を排除することができる。コイル装置の機械的な変形は、検知値において「オフセット」を導くだけであり、その理由は、受信信号が引き続き「ゼロ」に留まるためである。
最後に述べた方法では、送信コイル(単数又は複数)の磁界(単数又は複数)が受信コイル(単数又は複数)において相殺されるというコイル装置が使用される。検知すべき金属目的物から出て来る成分だけが測定される。そのためにそれらのコイルは、金属影響がないときに、送信された磁界が受信コイルにおいて相殺されるように重なり合って(オーバーラップして)配置される。これらコイルの互いの重なり合いは、コイル面の僅かな部分だけを占めている。この部分は、検知において最も感度の高い領域である。しかしコイル面の大部分は重なり合ってなく、それ故、小さな領域だけで感度の高い(機械的に)大きなコイルシステムをもたらし、その領域は、通常、全コイルシステムに対して非対称でもある。
下記特許文献3から公知であるような所謂「財宝又は地雷探知機」では、多くの場合、ダブルDの配置構成のコイル装置が使用される。送信コイルと受信コイルは、相互誘導係数が最小であるように部分的に重なり合っている。これらのコイルは、送信コイル及び受信コイルとして代わる代わる稼働される。この際、両方の「D」は、鏡像的(左右対称)に重なり合って配置されている。なぜこれらのコイルの小さい部分だけが重なり合ってよいのかについては、本願図面の図1から明らかになる。図1は、コイル装置を横から示している。送信コイル1.2から出ていく磁力線1.3は、コイルの中心点において、コイルを取り囲む外側領域よりも強く集中している。受信コイル1.1は、送信コイル1.2の内側領域と外側領域において同等数の磁力線により貫流されなくてはならないので、必然的に図1の配置構成がとられる。
パルスインダクション法(Pulsinduktionsverfahren: PI)のモードで稼働される金属探知機は、特許文献4から公知である。1次コイルと2次コイルの相互作用が、共面(コープラナー)なコイルシステム(複数)の部分的な重なり合いにより解除される(entkoppelt)。この解除の調節は、重なり合いの領域において機械的に移動可能な物体を用いるか、又は例えば発振器から受信回路への追加的な補償信号の形式をもつ電気的な補償補助手段により行われる。前記補償信号は、受信コイルへの送信エネルギーの完全には解除されていない部分を補償する。受信コイルの検知された信号と補償作用との間の「フィードバック(Rueckkoppelung)」即ち閉ループ制御系(geschlossene Regelung)は設けられていない。
下記特許文献5から、下記特許文献4のものと比肩可能な装置が公知であり、該装置では、複数のコイルがこれらのコイルの磁気的な交番磁界に関して重なり合うよう隣接して互いにずらされて重ねられている。最大のコイル、好ましくは受信コイルが、コイル装置の外縁部を決定している。
下記特許文献6から、上記の原理とは逆の原理のものが公知であり、即ち「8の字」として形成された2つの受信コイルを囲んで送信コイルが設けられており、それらの受信コイルにおいて、送出された磁界が相互に消去される。
下記特許文献7から、ポジションセンサ、又はより正確には、車両エンジンのクランクシャフトの角度を測定するクランク角度センサにおいて、互いに相対回転可能な屈曲蛇行部(コイル)を使用することが公知である。屈曲蛇行部(メアンダ部)については、当該特許文献の段落29において、コイルは、矩形状で屈曲蛇行する「メアンダ・ジグザグ・コイルパターン」として形成されると説明されている。つまり各々制御プリント回路板の外縁部の方向に突出する矩形状部分と、各々隣接する矩形状部分を接続する接続部分とが形成されている。コイルが互いに車両エンジンのクランクシャフトの速度で回転されると、周期的な変動が発生し、正確なエンジン制御を可能とするために該周期的な変動を様々な実施形態において検知することができる。それにより比較的大きな誘導電力を得ることができるが、このことは回転エンコーダの簡素化のためだけに利用されている。
下記特許文献8は、梁材センサ又はスタッドファインダに関し、該梁材センサ又はスタッドファインダは、例えば建築材料内に隠された金属物体の位置を測定するために用いられる。この際、金属物体とは、壁部の背後に隠されている鉄筋ロッドや配線及び配管等である。通常のコイル許容誤差により発生する従来技術のオフセット問題を軽減するために、導体ループシステム(導体ループ系 Leiterschleifensysteme)がプリント回路板上の導体パターンにより形成される。送信コイルと補償導体ループと受信導体ループが、高さに関して互いにずらされてプリント回路板上に配置されている。
同様にスタッドファインダに関する下記特許文献9は、選択的な手段により感度を増加させるために、切替手段の使用のもと、受信巻線システムの有効巻線数の変更を目的としている。その解決策は、下記特許文献8のものと十分に類似して構成されている。
下記特許文献10は、その図3及び図4に図示されているように屈曲蛇行する導電トラックを用いて作動するポジション測定装置に関する。蛇行形状の導体トラックによる第1グループの導体トラックと、蛇行形状の導体トラックによる第2グループの導体トラックとが、貫通接触部を介して互いに導電接続されている。それによりそれ自体が交差する送信導電トラックの交差箇所が得られ、つまり受信コイルと送信コイルの重なり合いは行われていない。
下記特許文献11では、スタッドファインダにおいてオフセット信号をできるだけ小さくすることが試行され、その方式は、送信コイルと受信コイルを誘導的に連結し、同心の配置構成において、互いの補償が行われるように巻線数とサイズに関してディメンショニングするか、又は送信電流を位相位置と振幅に関して、互いの補償が行われるように算定することによる。換言すると、目的物の近傍ではないときにできるだけ小さい信号が発生されることを達成すべきであり、従って目的物の位置の測定時には、一義的な信号を得ることができる。
下記特許文献12は、角度の調節時の検知可能な変更を達成するために、誘導式角度センサにおいて周期的に屈曲蛇行する三角形の構造体を示しいている。
下記特許文献13は、屈曲蛇行する構造体の使用の基本的な原理を示しており、該原理によりポジションセンサにおいて、周期的に変化する電磁的な変化を取り入れることができ、これらの変化は、ポジションセンサにおいて、変化を測定可能とするために寄与している。しかし屈曲蛇行部は、部分的にだけ設けられており、既述の測定値改善に関し、到達距離(受信範囲)を増加させるためには構成されていない。
「磁力線(力線;フィールドライン Feldlinien)」との概念が文字通りに解されなくてもよいことは、当業者において既知であるが、その理由は、磁力線は、おおよそ、同じ磁気的な強さと極性の領域だけを分かりやすく具体化するためである。従って本発明の以下の説明において磁力線の図示は、磁気的な密度を図示するために使用されるものとする。コイルは、図面の分かりやすさのために一巻線だけで図示される。本発明は、勿論、複数巻線を有するコイル、例えばプリント基板上に「印刷された」コイルを前提とする。これらのコイル内には交番信号が作用する;磁力線の図示は、クロック位相中においてのみの図示である。
WO 2010/084000 A1 WO 2010/133328 A1 DE 43 39 419 C2 DE 103 01 951 A9 DE 103 18 350 B3 DE 36 19 308 C1 DE 10 2010 005 399 A1 DE 10 2004 047 189 A1 DE 10 2004 047 188 A1 DE 10 2009 042 940 A1 WO 02/091021 A1 DE 197 38 841 A1 US 5,804,963 A1
上記の背景技術から出発し、本発明の基礎となる課題は、センサの比較的大きな到達距離(受信範囲)ないし通常の産業センサハウジングへの拡大された組込可能性を提供する、金属物体の位置を測定するためのセンサ、並びにコイルを創作することである。
前記の課題は、請求項1の特徴を有するセンサより解決される。
即ち本発明の視点により、金属物体の位置を測定するためのセンサであって、複数のコイルないしコイル部分を有し、該コイルないしコイル部分は、少なくとも1つの送信コイルと少なくとも1つの受信コイルを構成し、該送信コイルと該受信コイルは、誘導的に互いに連結されており且つ相互作用解除のために部分的に重なり合って配置されると共に、相互作用の最適消去が達成可能なよう構成され、前記送信コイルへ供給される電流の振幅の制御のもと前記送信コイルに通電するため及び前記受信コイルの受信信号を評価するためのセンサ電子装置を有する形式のセンサであり、前記少なくとも1つの送信コイルと前記少なくとも1つの受信コイルは、互いに相対回転されて配置されており、対称的に配置されて重なり合う複数の領域が形成されるコイル形状を有し、前記コイル形状は、前記コイルないしコイル部分の周部に沿って配置されて屈曲蛇行する複数のループ部分を有し、該ループ部分は、各々前記コイルないしコイル部分の一巻線の一部分であり、前記コイルの中心点に対して異なる半径方向の間隔をもった第1及び第2部分を有し、第3部分が前記第1及び第2部分を電気的な導体を構成するよう互いに交互に接続していることを特徴とするセンサが提供される
尚、本願の特許請求の範囲に付記されている図面参照符号は、専ら本発明の理解の容易化のためのものであり、図示の形態への限定を意図するものではないことを付言する。
本発明において、以下の形態が可能である。
(形態1)金属物体の位置を測定するためのセンサであって、複数のコイルないしコイル部分を有し、該コイルないしコイル部分は、少なくとも1つの送信コイルと少なくとも1つの受信コイルを構成し、該送信コイルと該受信コイルは、誘導的に互いに連結されており且つ相互作用解除のために部分的に重なり合って配置されると共に、相互作用の最適消去が達成可能であり、前記送信コイルに通電するため及び前記受信コイルの受信信号を評価するためのセンサ電子装置を有し、前記送信コイルと前記受信コイルは、実質的に同じコイル形状を有し、互いに相対回転されて及び/又はずらされて配置されており、対称的に配置されて重なり合う複数の領域が形成されていること。
(形態2)前記センサにおいて、前記重なり合う領域は、コイルの中心に対して点対称で配置されていることが好ましい。
(形態3)前記センサにおいて、前記コイル形状は、平坦なコイルないしコイル部分の周部に沿って配置されて屈曲蛇行する複数のループ部分を有し、該ループ部分は、各々、前記コイルないしコイル部分の一巻線の一部分であることが好ましい。
(形態4)前記センサにおいて、円形状のコイルは、n個のループ部分を有し、前記送信コイルのループ部分と前記受信コイルのループ部分とは、ほぼ360°/(n×2)の角度分だけ相対回転されて配置されていることが好ましい。
(形態5)前記センサにおいて、前記ループ部分は、好ましくは円形を形成する複数の部分を有し、該複数の部分は、円形状のコイルの中心点に対して異なる半径方向の間隔をもって配置されており、電気的な導体を構成するよう、好ましくは半径方向に配置された複数の部分を介して互いに交互に接続されていることが好ましい。
(形態6)前記センサにおいて、複数の送信コイルと少なくとも1つの受信コイルが設けられていることが好ましい。
(形態7)前記センサにおいて、前記受信コイルにおいて内方に向かって開いた前記ループ部分の内側には、前記送信コイルの通電により生じた磁力線に対して反対の磁界による磁力線が形成され、それに対し、前記受信コイルの内側部には、前記送信コイルの磁力線と同方向の磁界が形成されることが好ましい。
(形態8)前記センサにおいて、前記送信コイルの周部は、前記受信コイルの周部とほぼ一致していることが好ましい。
(形態9)前記センサにおいて、前記送信コイルに割り当てられた電流信号を比較するための比較器が、制御値を検出するために設けられていること、及び、少なくとも1つの制御された電流源が設けられており、該制御された電流源において、前記送信コイルへ供給される電流の振幅を制御するための前記制御値は、該振幅を好ましくは連続的に次のように制御すること、即ち前記比較器の入力部における電圧信号の振幅が実質的に同じ大きさであるか、又はクロックサイクルの両方のクロック部分から前記比較器の入力部における電圧信号に差が存在しないように制御することが好ましい。
(形態10)特に形態1〜9のいずれか1つに記載した、受信コイル及び/又は送信コイルとして、金属物体の位置を測定するためのセンサにおいて使用するためのコイルであって、平坦なコイルの周部に沿って配置されて屈曲蛇行する複数のループ部分が設けられており、該ループ部分は、各々、コイルの一巻線の一部分であること。
(形態11)前記コイルにおいて、前記ループ部分は、好ましくは円形を形成する複数の部分により構成され、該複数の部分は、円形状のコイルの中心点に対して異なる半径方向の間隔をもって配置されており、電気的な導体を構成するよう、好ましくは半径方向に配置された部分を介して互いに交互に接続されていることが好ましい。

コイルシステム又はコイルを有するセンサにより、金属探知機又は接近センサのために、送信コイル(単数又は複数)と受信コイル(単数又は複数)の間の重なり合う領域の大きさが明らかに増加され、従って回転対称の検知特性と同時に検知感度も明らかに増加されることで、改善された到達距離(受信範囲)が達成される。感度範囲は、外縁部感度が低いことでほぼ回転対称性をもち、近接場誤差をもたない。この際、回転対称の検知特性を有するコイルシステムとは、どの方向に金属性の目的物がコイルシステム上で同じ間隔をもって動かされるかに依存せず、その際に発生する出力信号についてほぼ一致する曲線が得られるものとして理解される。つまりコイルシステムは、目的物を、該目的物がどの方向から来ても同様にほぼ同じに感知する。そのために好ましくは、送信コイル及び受信コイルの巻線において(ジグザグに)屈曲蛇行するループ部分が形成される。この際、コイルの一巻線を構成する一導体の屈曲蛇行する複数のループ部分とは、自身の長手方向に沿って好ましくは同じ幅で往復していく一導体、即ち屈曲蛇行する一導体がコイル形状へともたらされているもの、即ち連続する屈曲蛇行部が言わば1つのコイルにおけるように曲げられたものとして理解される。従ってコイルの一巻線のループ部分は、好ましくは、これらのループ部分が、好ましくは円形状のコイルの中心点に対して異なる半径方向の間隔をもって配置されており且つ電気的な導体を構成するよう好ましくは半径方向に配置された部分(直線部分)を介して互いに交互に接続されている好ましくは円形を形成する部分(円弧状部分)を有するように構成されている。つまりコイルの中心点の方向に向かって又は外方に向かって開いた又は閉じた、コイルの屈曲蛇行形状の巻線部分が交互に得られ、このことは、互いに重なり合う領域の所望の増加をもたらしてくれる。
送信コイル及び受信コイルは、相互作用解除(相互作用消去 Wechselwirkungsentkopplung)のために相対回転され(捩られ verdrehen)及び/又はずらされ、好ましくは、受信コイルにおいてコイルの周部(円周方向)に沿って屈曲蛇行し且つ内方に向かって開いたループ部分の内側に、送信コイルの通電により生じた磁力線に対して反対方向の磁界による磁力線が形成され、それに対し、受信コイルの内側部には、送信コイルの磁力線と同方向の磁界が形成され、該磁界は、従って送信コイルの作用を支援し、到達距離(受信範囲)を増加させる。
更なる利点は、下位請求項、並びに有利な実施例に関する以下の説明から読み取れる。
以下、図面に図示した本発明の実施例について詳細に説明する。
1つの送信コイルの磁力線を示す図である。 図1によるコイルシステムを上から見た図である。 電流が直線的に流れる導体の周りの磁力線を示す図である。 電流が(ジグザグに)屈曲蛇行して流れる導体の周りの磁力線を示す図である。 本発明による屈曲蛇行形状の送信コイルの一巻線を示す図である。 前記送信コイルにおいて発生する磁力線を示す図である。 受信コイルを付属の磁力線と共に示す図である。 送信コイルと受信コイルを有するコイルシステムを示す図である。 相対回転角度(捩れ角度)を横軸にし、送信コイルにクロック制御された送信電流がある場合、受信コイルにおいて送信コイルに対する相対回転のもとで発生する電圧を示す図である。 小さい角度範囲分だけ異なる2つの送信コイルを備えた、本発明による別の実施例におけるコイル装置を示す図である。 一方の送信コイルから他方の送信コイルへと通電をずらした場合、受信コイルの出力電圧に基づく、図10による装置の作用方式を示す図である。 古典的な「ダブルD」原理によるコイル装置の検知感度を示す図である。 本発明によるコイル装置の検知感度を示す図である。 金属周囲部内へ組み込まれたコイルシステムを示す図である。 配管のための中央開口部を有する、本発明によるコイル装置を示す図である。
本発明の好ましい実施例を詳細に説明する。
本発明の例示として実施例を添付の図面に関連して詳細に説明する。しかしながらこれらの実施例は、あくまでも例示であり、本発明のコンセプトを所定の装置に限定するものではない。本発明の実施例を詳細に説明する前に、本発明が装置の各々の構成部材並びに各々の方法ステップに限定されているものではないことを指摘しておくが、それはそれらの構成部材並びに方法が変更可能なためである。またここで使われている用語は、特別な実施形態を説明するためだけに定められていて、限定として使われるものではない。それに加え、本明細書又は本特許請求の範囲で単数形又は不定冠詞が使われる場合には、それらの要素が複数形であってもよいものとするが、勿論、全体の関連で明らかに単数形又は不定冠詞でなくてはならない場合は別である。
以下の説明で使用される磁力線(力線;フィールドライン Feldlinien)の図示について、図1の1.4が、コイルシステムを上から見た図において磁力線の方向を象徴的に示している。それによると、点は(図面を見る)観察者へ向かってくる磁力線(図面の手前へ出て来る磁力線)を表わし、円は(図面を見る)観察者から離れていく磁力線(図面の奥へ入り込む磁力線)を表わしている。
図1は、互いに重なり合った送信コイル1.2と受信コイル1.1を有する既知のコイル装置を横から示している。送信コイル1.2から出ていく磁力線1.3は、コイルの中心部において、コイルを取り囲む外側領域よりも強く集中している。受信コイル1.1は、相互作用解除のために、送信コイル1.2の内側領域と外側領域において同等数の磁力線により貫流されなくてはならないので、必然的に図1の配置構成がとられる。図2は、図1による既知のコイルシステムの作用を示しており、該コイルシステムにおいて送信コイル1.2は、磁界(磁場)を送出する。観察者へ向かってくる磁力線2.1は、送信コイル1.2の内側で集中しており、観察者から離れていく磁力線2.2は、コイルの周囲のより大きな領域に分散している。受信コイル1.1を用いて「ゼロ」信号を達成するために、受信コイル1.1は、ほぼ同数の「点状の」磁力線と「円状の」磁力線がコイルを貫き通るように配置されなくてはならない。それによりコイルにおいて磁界の作用は相殺(帳消し)され、受信コイル1.1は、検知すべき目的物から出てくる、送信コイル1.2により励磁された磁界だけを受信することになる。このことは、コイルが互いに重なり合う領域において最も効果的である。
コイルシステムの効率を明らかに向上させるために、次の考察が出発点とされた:電流が直線的に流れる導体3.1は、図3に従い、導体自体の周りに磁力線を作り、これらの磁力線の数は、導体から離れていくにつれて減少する。それに対して図4は、電流が(ジグザグに)屈曲蛇行して流れる導体4.1の周りの磁力線を示している。これらの磁力線は、主として、屈曲蛇行部の各々の半巻線から成る「コイル部分」4.2の内側に集中している。
この効果を複数巻線のコイルにおいて利用するために、屈曲蛇行形状の導体がコイル形状へともたらされる。つまり連続する屈曲蛇行部が言わば1つのコイルにおけるように曲げられる。それに基づき図5には、送信コイル5.1としてコイルの屈曲蛇行形状の一巻線が図示されており、この際、受信コイル7.1は、図7に図示されているが、実質的に同じコイル形状を有する。
これらのコイルを使い、複数のコイルないしコイル部分を有する、金属物体の位置を測定するためのセンサが構成され、それらのコイルないしコイル部分は、少なくとも1つの送信コイル5.1と少なくとも1つの受信コイル7.1を構成し、これらのコイルは、誘導的に互いに結合されており、相互作用解除のために部分的に重なり合って(オーバーラップして)配置されており、この際、相互作用の最適消去(eine optimal Ausloeschung)が達成可能である。
送信コイルに通電するため及び受信コイルの受信信号10.6を評価するためにセンサ電子装置が設けられている。送信コイル5.1と受信コイル7.1は、図8に従い、互いに相対回転されて(捩られて)及び/又はずらされて配置されており、この際、対称的に配置されて重なり合う複数の領域8.4が形成されている。これらの重なり合う複数の領域8.4は、好ましくはコイルの中心に対して点対称で配置されている。
図5及び図7に従い、コイル形状は、平坦なコイルないしコイル部分の周部(円周方向)に沿って配置されて屈曲蛇行するループ部分(Schleifenabschnitte)5.2,7.2を有する。好ましくは円形状のコイルは、n個(nは例えば6以上)のループ部分5.2,7.2を有し、この際、送信コイル5.1のループ部分と受信コイル7.1のループ部分とは、ほぼ360°/(n×2)の角度分だけ相対回転されて配置されている。このことは、n=6のときには、ほぼ360°/(6×2)=30°の相対回転角度(捩れ角)が得られることを意味し、このことは、6つのループ部分では、各々のループ部分の60°の角度においてほぼ角の二等分線に対応する。なぜ「おおよそ」30°であるのかについては、後続段落で更に説明する。
ループ部分5.2,7.2は、好ましくは円形を形成する部分(円弧状部分)5.3,5.4を有し、これらの円形を形成する部分は、円形状のコイルの中心点に対して異なる半径方向の間隔をもって配置されており、電気的な導体を構成するよう、好ましくは半径方向に配置された部分(直線部分)5.5を介して互いに交互に接続されている。つまりコイルの中心点の方向に向かって又は外方に向かって開いた又は閉じた、コイルの(ジグザグの)屈曲蛇行形状の巻線部分が交互に得られる。勿論、円形を形成する部分又は半径方向に配置された部分とは異なる形状とすることもできる。つまり例えば(第1部分及び第2部分として)部分5.3,5.4は、直線であってもよいし、また(第3部分として)部分5.5は、コイルの中心に向かって半径方向に延在していなくてもよい。本質的なことは、ループ部分5.2,7.2が形成されることである。
図6は、送信コイル5.1において、電流がこのコイルを流れたときに発生する付属の磁力線を示している。本発明の図面において、送信コイルは、受信コイルと区別するために各々鎖線で図示される。
屈曲蛇行部ないしループ部分5.2,7.2の数nは任意であり、使用されるコイルの形態に適合される。数nが大きいほど、コイルは回転対称性を増すことになる。実際に数nとしては、例えばプリントされたコイルのために図5に図示されているように、円周上で6〜10個の屈曲蛇行するループ部分があると全般的に十分であると分かっている。以下の説明は、6個のループ部分を有する1つのコイルを基礎として行うものとする。
受信コイル7.1は、実質的に送信コイル5.1と同じに構成することができる。受信コイル7.1は「ほぼ」30°のずれをもって送信コイル上(又は下)に重なって一致して(deckungsgleich)配置される。それにより受信コイル7.1は、異なる方向の同等数の磁力線を「受信」し、従って送信コイルは、受信コイルに対して誘導作用を及ぼすことはない。このコイルシステムの前方にある金属目的物は、送信コイル5.1により励磁され、それに対し、中心部において大部分が一致している受信コイル領域は、金属目的物から送出された磁界を妨害なく受信する。受信コイル7.1において内方に向かって開いたループ部分7.2の内側には、送信コイルの通電により生じた磁力線に対して反対方向の磁界による磁力線が形成され、それに対し、受信コイル7.6の内側部には、送信コイルの磁力線と同方向の磁界が形成され、該磁界は、送信コイルの機能、従って送信コイルの到達距離(受信範囲)を支援する。
図8は、送信コイル5.1と受信コイル7.1を備えたコイルシステムを示している。両方のコイルは、ほぼ30°の角度ずれをもっている。
従来技術の「ダブルD」において、受信コイルに対する送信コイルの誘導作用の消去は、コイルの互いの移動により達成される。それに対して本発明では、この消去(Ausloeschung)に必要な設定は、多くの場合、コイルシステムの較正時においてのみ、屈曲蛇行部の深さ8.1の変更、即ち複数の部分5.3,5.4の半径方向の間隔の変更によるか、又は深さが固定されている場合には、送信コイル5.1と受信コイル7.1の間のコイル角度8.3の相対回転により行われる。
図9は、送信コイル5.1にクロック制御された送信電流(getakteter Sendestrom)がある場合、受信コイルにおいて相対回転のもとで発生する電圧9.5を示している。(電圧値は、例としての値に過ぎない。)開始時の0°では、送信コイル5.1の内側領域に発生する磁力線2.1の検知だけが得られる。30°の相対回転時には、反転した外側の磁力線2.2が追加的に検知され、磁力線2.1の検知は、それに対応して減少する。コイルの最適の配置は、送信コイルと受信コイルの間のずれが正しく30°のときか、又は既に送信コイルと受信コイルの間のずれが30°に達する前の小さい角度範囲8.2のとき、受信コイル7.1において送信信号が消去される、即ち「ゼロ」値が得られる場合に提供される。それに対応する曲線9.2は、ポジション9.4において「ゼロ」値を下回り、即ち30°に達する前の小さい角度範囲8.2(図8)を示している。それに対応する送信コイルのポジションは、符号8.3(図8)で示されている。このポジションについては、後続段落で説明を加える。つまり曲線9.4の経過に対応するポジションにおいて、受信コイル7.1において送信コイル5.1の磁界が完全に消去される。角度範囲8.2の大きさは、屈曲蛇行するループ部分5.2,7.2の半径方向の深さ8.1(図8)により決定することができる。
屈曲蛇行するループ部分の深さ8.1が小さすぎる場合には、電圧が30°において最小値に達するに至るまで、角度9.6の値分の相対回転により電圧は減少し、そして再び上昇する。曲線9.1がこのことを明確にしている。しかしこの際、30°の最小値において消去は達成されていない。つまりループ部分が小さすぎるわけである。それに対し、屈曲蛇行するループ部分の深さ8.1が大きすぎる場合には、受信コイル7.1における送信信号の消去は、明らかに30°に達する前で始まる。そして更なる回転は、最大値を30°の角度ずれにおいて有する反転信号を発生させる。つまりループ部分が大きすぎるわけである。そのようなコイルシステムを実際に使用することもできるが、その際には両方のコイルにより共通で利用される「重なり合う領域(オーバーラップ領域)」ないし有効な送信面ないし受信面は減少されることになる。
固定設定されたコイル角度8.3を有するこの装置において、例えば、コイルシステムの変形のような機械的な影響や、金属影響も、最適消去の点9.4の移動をもたらすことになる。
それ故、上記特許文献1及び上記特許文献2では、常に完璧な「ゼロ」信号を獲得するために、2つの送信コイルを用い、各々制御されたコイル電流を用いて作動させることが提案された。本発明の次の説明は、それらの特許文献に基づくものである。本発明においては、複数の送信コイルと少なくとも1つの受信コイルとの相互作用により、受信コイルにおいて送信コイルから送信された磁界(フィールド)の最適消去の所在点(oertlicher Punkt der Ausloeschung)が得られることが特に本質的なことである。この際、これらのコイルは、複数の送信コイル部分が同じ通電時に少なくとも1つの受信コイルに対して作用を及ぼすように配置されており、その作用により受信コイルにおいては送信された磁界の最適消去の所在点が発生する。しかしこの所在点は、第1送信コイル又は送信コイルの第1部分を単独に至るまで主に通電することにより第1方向へシフトし、それに対し、別の送信コイル又は送信コイルの別の部分を単独に至るまで主に通電することにより好ましくは第1方向とは反対の別の方向へシフトする。最適消去のこの所在点は、金属の接近により影響を及ぼされる。送信コイル部分の電流を制御(Regelung, 閉ループ制御)するための制御回路が、制御時には最適消去の所在点の移動を導き、該移動は受信信号の消去をもたらす。そのために必要な制御値ないし該制御値の変化が、好ましくは金属の接近のための尺度として又は金属物体の位置の測定のための尺度として使用される。
制御された2つの送信電流を用いて受信コイルにおいて受信信号を消去するために、角度において小さい範囲分だけ異なる2つの送信コイル5.1及び5.7が、制御された各々のコイル電流を用いて使用される。図10は、この種のコイル装置を示している。一方の送信コイル5.1は、単独コイルとして最適消去のコイル角度8.3の「前方」の方向に小さい角度ずれ10.4を有し、他方の送信コイル5.7は、最適消去の角度の「後方」に小さい角度ずれ10.5を有する。これらの角度ずれは、実際には、図10に図示されているよりも小さくでき、例えば0.2°の範囲内にある。
これらのコイルは、磁力線が各クロック位相(各クロックフェーズ)10.1において同じ方向を指すように極性化されている。両方の送信コイル5.1及び5.7に同じ電流がある場合には、両方の送信コイルの作用は、共同で、図5の実施例における単独コイルの作用と同じである。つまり受信コイルでは、送信された磁界の消去が得られる。
図11は、コイル5.1からコイル5.7へと通電を移した場合における受信コイル7.1の可能な出力電圧10.6に基づく作用方式を示している。この際、送信コイル5.1は、27°に配置され、送信コイル5.7は、29°に配置されているものとする。送信コイル5.1だけが通電されると、例えば、送信極性と同じ位相を有する250mVの出力電圧が得られる。送信コイル5.1の電流をより小さい値へと制御し、送信コイル5.7の電流をより大きい値へと制御していくと、点11.1に達するまで、即ち受信コイル7.1における送信磁界の消去に達するまで、出力電圧10.6は変化する。即ちここ(点11.1)で出力信号10.6は「ゼロ」信号となる。特許文献1及び特許文献2では、「ゼロ」信号を連続的に維持するための送信電流の継続的な制御に関する全ての更なる措置について詳細に説明が成されている。
1つの送信コイルであるか又は2つの送信コイルであるかにかかわらず、ここで説明するコイル装置の更なる利点が、図12及び図13に図示されている。テスト回路において、同じ巻数(各々20)と、同じ直径(120mm)と、同じ送信電流とを有するコイルが使用された。図12は、古典的な「ダブルD」原理によるコイル装置を示しており、図13は、屈曲蛇行式コイルを有する新規のコイル装置を示している。
両方のコイル装置上で、金属目的物(Cu,D=30mmx5mm)が100mmの間隔をおいて「A」方向と「B」方向に動かされ、その際に発生する出力電圧12.1が測定された。電圧経過が移動距離12.4に対して記入されている。図12では、両方の運動方向A及びBにおいて、出力電圧12.1の異なる曲線12.2及び12.3が発生する。この明らかな差は、図12のダブルDコイルシステムが回転対称性の感度をもたないことを意味する。図12のダブルD装置では、運動方向Aにおいて極性の逆転が生じている。特徴的なことだがこの極性の逆転は、コイルの近傍領域において、即ち例えばコイル直径の四分の一よりも小さい、コイルとの間隔において特に強く発生し(「近接場効果」と言う)、誘導式測定システムにおいて明らかに測定誤差をもたらすことになる。
本発明による図13のコイルシステムの特性は全く異なっている。先ずこのコイルシステムは、明らかに高い感度を示している。それに加え、両方の運動方向A及びBにおける出力電圧の両方の曲線13.1は一致している。つまりこのコイルシステムは、ほぼ回転対称性の感度をもつ。この際「ほぼ」とは、コイル周部に配置された屈曲蛇行するループ部分がより多いほど、より回転対称性の感度になることを意味する。実際には例えば6〜8個の屈曲蛇行するループ部分が、完全に十分な回転対称性をもたらすことが分かっている。ダブルD装置におけるような近接場効果(Nahfeldeffekte)は発生しない。
更に屈曲蛇行式コイルシステムは、外側領域において比較的大きな鈍感性を有し、このことは、例えば、自動化技術のための接近センサにおいて通常であるようにこのコイルシステムが管形状の金属ハウジング内に格納される場合に利点である。図14に示すこの装置では、コイル角度8.3の適切な選択によりコイルシステムの金属周囲部を消失させることができる。適切な角度としては、実際には±2°の範囲内のずれ角度が適切であると分かっている。
図15は、更なる本質的な利点を示している。コイルシステム15.1には、比較的大きな開口部8.5の可能性が得られる。つまり非金属性か又は少なくとも薄壁の金属性の配管等をコイル装置を通して案内することができる。このようにして、例えば油圧油のような流体15.3内の金属性の摩耗粒子を高感度で検知することができる。
コイル5.1,7.1は、それ自体を適切に構成することができ、製造用のセンサに供給することができる。
勿論、本説明には極めて様々な修正形や変更形や適合形が含まれるが、これらは添付の請求項に対する等価の範囲内で展開するものである。
1.1 受信コイル
1.2 送信コイル
1.3 磁力線経過
1.4 コイル断面における磁力線の典型的な図示
2.1 観察者へ向かってくる磁力線
2.2 観察者から離れていく磁力線
3.1 電流が直線的に流れる導体
4.1 電流が屈曲蛇行して流れる導体
4.2 半巻線を有するコイル部分
5.1 送信コイル
5.2 ループ部分
5.3 円形を形成する部分(円弧状の部分:第1部分)
5.4 円形を形成する部分(円弧状の部分:第2部分)
5.5 半径方向の部分(直線部分:第3部分)
5.7 他の送信コイル
7.1 屈曲蛇行形状の受信コイル
7.2 ループ部分
7.6 7.1の内側領域
8.1 ループ部分の深さ(距離)
8.2 角度範囲
8.3 コイル角度
8.4 重なり合う領域(オーバーラップ領域)
8.5 開口部
9.1 屈曲蛇行部の深さが小さすぎる場合の電圧曲線
9.2 消去時の電圧曲線
9.3 屈曲蛇行部の深さが大きすぎる場合の電圧曲線
9.4 ポジション
9.5 受信コイルにおける電圧
9.6 相対回転の角度(捩れの角度)
9.7 「ゼロ」値
10.1 クロック位相(クロックフェーズ)
10.4 角度8.3の「前方」の角度ずれ
10.5 角度8.3の「後方」の角度ずれ
10.6 出発電圧
11.1 受信コイルにおける消去の点
12.1 テスト回路の出力電圧
12.2 方向Aにおける運動時の電圧経過
12.3 方向Bにおける運動時の電圧経過
12.4 移動距離
13.1 運動方向A及びBの一致曲線
15.1 配管の周りのコイルシステム
15.2 配管
15.3 流体
A 金属目的物の第1運動方向
B 金属目的物の第2運動方向

Claims (8)

  1. 金属物体の位置を測定するためのセンサであって、
    複数のコイルないしコイル部分を有し、該コイルないしコイル部分は、少なくとも1つの送信コイル(5.1)と少なくとも1つの受信コイル(7.1)を構成し、該送信コイルと該受信コイルは、誘導的に互いに連結されており且つ相互作用解除のために部分的に重なり合って配置されると共に、相互作用の最適消去が達成可能なよう構成され、
    前記送信コイルへ供給される電流の振幅の制御のもと前記送信コイルに通電するため及び前記受信コイルの受信信号(10.6)を評価するためのセンサ電子装置を有する形式のセンサであり、
    前記少なくとも1つの送信コイル(5.1)と前記少なくとも1つの受信コイル(7.1)は、互いに相対回転されて配置されており、対称的に配置されて重なり合う複数の領域(8.4)が形成されるコイル形状を有し、
    前記コイル形状は、前記コイルないしコイル部分の周部に沿って配置されて屈曲蛇行する複数のループ部分(5.2, 7.2)を有し、該ループ部分は、各々前記コイルないしコイル部分の一巻線の一部分であり、前記コイルの中心点に対して異なる半径方向の間隔をもった第1及び第2部分(5.3, 5.4)を有し、第3部分(5.5)が前記第1及び第2部分(5.3, 5.4)を電気的な導体を構成するよう互いに交互に接続していること
    を特徴とするセンサ。
  2. 前記重なり合う領域(8.4)は、前記コイルの中心に対して点対称で配置されていること
    を特徴とする、請求項1に記載のセンサ。
  3. 前記送信コイル(5.1)と前記受信コイル(7.1)は、同じコイル形状を有すること
    を特徴とする、請求項1に記載のセンサ。
  4. 前記コイルは、円形状であり、n個のループ部分(5.2, 7.2)を有し、前記送信コイル(5.1)のループ部分と前記受信コイル(7.1)のループ部分とは、ほぼ360°/(n×2)の角度分だけ相対回転されて配置されていること
    を特徴とする、請求項1に記載のセンサ。
  5. 前記ループ部分(5.2, 7.2)は、円弧形を形成する第1及び第2部分(5.3, 5.4)を有し、前記第3部分(5.5)は、半径方向に配置されていること
    を特徴とする、請求項1又は4に記載のセンサ。
  6. 複数の送信コイル(5.1)と少なくとも1つの受信コイル(7.1)が設けられていること
    を特徴とする、請求項1〜5のいずれか一項に記載のセンサ。
  7. 前記受信コイル(7.1)において内方に向かって開いた前記ループ部分(7.2)の内側には、前記送信コイルの通電により生じた磁力線に対して反対の磁界による磁力線が形成され、それに対し、前記受信コイルの内側部(7.6)には、前記送信コイルの磁力線と同方向の磁界が形成されること
    を特徴とする、請求項4〜6のいずれか一項に記載のセンサ。
  8. 前記送信コイル(5.1)の周部は、前記受信コイル(7.1)の周部とほぼ一致していること
    を特徴とする、請求項1〜7のいずれか一項に記載のセンサ。
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