JP6257906B2 - 付加硬化型シリコーンゴム組成物 - Google Patents

付加硬化型シリコーンゴム組成物 Download PDF

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Description

本発明は、付加硬化型シリコーンゴム組成物に関し、特には光学用途に好適な青色透明シリコーンゴム製造のための付加硬化型シリコーンゴム組成物に関する。
近年、照明等に用いられる透明性の高いシリコーンゴム製品において、加飾性を高めることを目的として、高い透明性を維持しながら青色に着色されたシリコーンゴム製品が求められるようになった。
ここで、従来から、シリコーンゴム組成物に少量の青色顔料を配合することで、得られる透明または半透明シリコーンゴムの、製造時におけるあるいは経時変化による黄変の発生を防止する技術が開発されている(例えば、特許文献1〜3参照)。しかしながら、これらのシリコーンゴム組成物においては、シリコーンゴム組成物が強度を確保するために通常含有するシリカ粉末等の無機充填剤の相当量が配合されており、得られるシリコーンゴムの透明性の点では高いレベルではなく、また青色を呈するものではなかった。
一方、無機充填剤を配合することにより透明性のほかにシリコーンゴムの動的疲労特性等が低下することが知られている。そこで、動的疲労特性の向上のために無機充填剤を配合せずにかつ耐久性が確保されたシリコーンゴム組成物の開発が行われている(例えば、特許文献4参照))。さらに、特許文献5には無機充填剤を配合しない、透明性と成形性に優れるシリコーンゴム組成物が記載されている。
しかしながら、得られるシリコーンゴムにおいて青色の発現と高い透明性を両立しながら、さらにその耐久性を有するシリコーンゴム組成物の組成については検討されていないのが現状である。
特開平9−221597号公報 特開2003−192898号公報 特開2005−325158号公報 特開平5−295268号公報 特開2008−101056号公報
本発明は、上記観点からなされたものであって、得られるシリコーンゴムが高い透明性を有するとともに青色を呈し、さらに該青色や透明性が耐久性を有する、付加硬化型シリコーンゴム組成物の提供を目的とする。
本発明の付加硬化型シリコーンゴム組成物は、
(A)ケイ素原子に結合するアルケニル基を1分子中に少なくとも2個有する直鎖状のポリオルガノシロキサン100質量部、
(B)ケイ素原子に結合するアルケニル基を1分子中に少なくとも1個有し、RSiO1/2単位と、RSiO3/2単位および/またはSiO単位(Rは独立に脂肪族不飽和基を含まない1価の非置換または置換炭化水素基、もしくはアルケニル基を示す。)とを有し、R SiO単位を有しないポリオルガノシロキサン15〜300質量部、
(C)ケイ素原子に結合する水素原子を1分子中に少なくとも2個有するポリオルガノハイドロジェンシロキサンを、前記(A)成分および(B)成分がそれぞれ有するアルケニル基の合計量1モルに対して、ケイ素原子に結合する水素原子が0.8〜2.5モルとなる量、
(D)ヒドロシリル化反応触媒の触媒量、および
(E)群青および/またはフタロシアニンブルーからなる青色系顔料0.001〜0.15質量部を含有し、
無機充填剤(ただし、群青を除く)を含有しない。
本発明によれば、これを用いて得られるシリコーンゴムが、高い透明性を有するとともに青色を呈し、さらに該青色や透明性が耐久性を有する、付加硬化型シリコーンゴム組成物が提供できる。
以下に本発明の実施の形態を説明する。
本発明の実施形態の付加硬化型シリコーンゴム組成物は、(A)ケイ素原子に結合するアルケニル基を1分子中に少なくとも2個有する直鎖状のポリオルガノシロキサン100質量部、(B)ケイ素原子に結合するアルケニル基を1分子中に少なくとも1個有し、RSiO1/2単位と、RSiO3/2単位および/またはSiO単位(Rは独立に置換または非置換の1価の炭化水素基を示す。)とを有するポリオルガノシロキサン15〜300質量部、(C)ケイ素原子に結合する水素原子を1分子中に少なくとも2個有するポリオルガノハイドロジェンシロキサンを、前記(A)成分および(B)成分がそれぞれ有するアルケニル基の合計量1モルに対して、ケイ素原子に結合する水素原子が0.8〜2.5モルとなる量、(D)ヒドロシリル化反応触媒の触媒量、および、(E)群青および/またはフタロシアニンブルーからなる青色系顔料0.001〜0.15質量部を含有する。
本発明の実施形態の付加硬化型シリコーンゴム組成物は、上記(A)〜(C)成分のポリオルガノシロキサンの所定量を(D)ヒドロシリル化反応触媒と組合せて用い、さらに(E)成分の青色系顔料の所定量を含有することで、これを硬化して得られるシリコーンゴムが、高い透明性を有するとともに青色を呈し、さらに該青色や透明性が耐久性、具体的には、高温や高湿下においても長期にわたって青色が退色することなく高い透明性が維持される性質を有するものである。
本発明の実施形態の付加硬化型シリコーンゴム組成物は、本発明の効果を損なわない範囲において無機充填剤を含有することができる。ただし、無機充填剤の配合により得られるシリコーンゴムの透明性が損なわれることから、その量は組成物全量に対して、10質量%以下が好ましく、1質量%以下がより好ましい。さらに、本発明の実施形態の付加硬化型シリコーンゴム組成物は無機充填剤を含有しないことが特に好ましい。本発明の実施形態の付加硬化型シリコーンゴム組成物は無機充填剤を含有しなくとも、光学用途等で求められるシリコーンゴムの機械的強度を十分に有するものである。
なお、本明細書において、無機充填剤とは、無機材料で構成される充填剤全般を言い、具体的には、シリカ粉末、粉砕シリカ(石英微粉末)、酸化アルミニウム粉末、酸化チタン粉末等の無機充填剤をいう。
以下、各成分について説明する。
[(A)成分]
(A)成分は、次に説明する(B)成分とともに、本発明の組成物のベースポリマーとなるアルケニル基含有のポリオルガノシロキサンである。
(A)成分はケイ素原子に結合するアルケニル基を1分子中に少なくとも2個有する直鎖状のポリオルガノシロキサンである。(A)成分のポリオルガノシロキサンとして、具体的には、下記一般式(1)で表されるポリオルガノシロキサンが挙げられる。以下、一般式(1)で表されるポリオルガノシロキサンをポリオルガノシロキサン(1)ということもある。
(R SiO1/2)(R SiO)(R SiO1/2) …(1)
(式(1)中、Rは脂肪族不飽和基を含まない1価の非置換または置換炭化水素基、もしくはアルケニル基をそれぞれ独立に示す。式(1)中のmに末端基の数2を加えたm+2は平均重合度を示す。)
なお、上記一般式(1)で示されるポリオルガノシロキサン(1)のシロキサン骨格は、以下に示すような高重合度の重合体を制御よく合成しうることから、直鎖状であるが、若干の分岐、例えば、分子中に複数個の分岐が存在してもよい。本明細書において、「直鎖状」とは、このように若干の分岐を含む構造も包含する。
ポリオルガノシロキサン(1)の平均重合度、すなわちシロキサン単位の数は、一般式(1)において、mに末端基の数2を加えたm+2で示され、200〜20,000の範囲が好ましい。平均重合度は、400〜2,000が好ましい。ポリオルガノシロキサン(1)の平均重合度が上記範囲内にあれば、合成(重合)上の問題もなく、作業性も良好である。
ポリオルガノシロキサン(1)の粘度(25℃)は、1,000〜10,000,000mPa・sであることが好ましく、特に3,500〜200,000mPa・sの範囲であることが好ましい。ポリオルガノシロキサン(1)の粘度がこの範囲内にある場合には、得られる組成物の作業性が良好であるうえに、この組成物から得られるシリコーン硬化物の物理的特性が良好である。
なお、本明細書において、粘度は特に断りのない限り、回転粘度計により25℃で測定された粘度をいう。また、測定時の回転数等の条件は、検体の粘度や使用する測定装置に応じて適宜調整される。
ポリオルガノシロキサン(1)は、1分子中にアルケニル基を2個以上有する。ポリオルガノシロキサン(1)における1分子あたりのアルケニル基の個数は2個以上が好ましい。また、該アルケニル基の個数は100個以下であることが好ましく、50個以下であることがより好ましい。アルケニル基の個数が1分子あたり100個を超えると、硬化物がもろくなり十分な強度が出ないおそれがある。なお、ここでいうアルケニル基の個数はポリオルガノシロキサン(1)における1分子あたりの平均個数である。
上記一般式(1)中のRは、それぞれ独立に脂肪族不飽和基を含まない1価の非置換または置換炭化水素基、もしくはアルケニル基である。一般式(1)においては、1分子あたりのアルケニル基数が上記範囲となるように、該式(1)中のRをアルケニル基とする個数(割合)が適宜調整される。
が脂肪族不飽和基を含まない1価の非置換または置換炭化水素基である場合、該Rとして具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基等のアルキル基;フェニル基、トリル基、キシリル基等のアリール基;ベンジル基、フェネチル基等のアラルキル基;クロロメチル基、3−クロロプロピル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基、3−シアノプロピル基、3−メトキシプロピル基等の置換炭化水素基が挙げられる。
がアルケニル基である場合、該Rとして具体的には、ビニル基、アリル基、3−ブテニル基、4−ペンテニル基、5−ヘキセニル基等が挙げられる。ポリオルガノシロキサン(1)の合成や取扱いが容易で、付加反応も容易に行われることから、アルケニル基はビニル基であることが好ましい。アルケニル基は、分子中のどのケイ素原子に結合していてもよいが、優れた反応性を示すことから、その一部は、分子末端のケイ素原子に結合していることが好ましい。一般式(1)において、複数のアルケニル基は、同一であっても異なってもよいが、合成が容易である点で、同一であることが好ましい。
一般式(1)において、全Rのうちアルケニル基以外の1価の非置換または置換炭化水素基を示すR(以下、アルケニル基以外のRを「R11」で示す。)についても、複数のR11は同一であっても異なってもよい。合成が容易である点では、これらのR11は同一であることが好ましいが、得られるシリコーンゴムに求められる物性に応じて、その一部に異なる基が導入されてもよい。
ポリオルガノシロキサン(1)の合成や取扱いが容易で、優れた耐熱性が得られることから、R11の50%以上がメチル基であることが好ましく、R11のすべてがメチル基であることが特に好ましい。
また、得られるシリコーンゴムに、耐油性および/または耐溶剤性を付与する目的で、R11の一部を3,3,3−トリフルオロプロピル基とし、残りのR11を全てメチル基とする組合せを使用することができる。その場合、式(1)におけるmで囲まれる単位のRが部分的に3,3,3−トリフルオロプロピル基であり、残りのRのうちアルケニル基以外のRが全てメチル基である組合せが好ましい。
本発明の実施形態の付加硬化型シリコーンゴム組成物において、(A)成分は、1種を用いても、2種以上を併用してもよい。
[(B)成分]
(B)成分は、ケイ素原子に結合するアルケニル基を1分子中に少なくとも1個有し、RSiO1/2単位と、RSiO3/2単位および/またはSiO単位(Rは独立に置換または非置換の1価の炭化水素基を示す。)とを有する樹脂状構造、いいかえれば三次元網状構造のポリオルガノシロキサンである。以下、このような構造の(B)成分のポリオルガノシロキサンをポリオルガノシロキサン(2)という。
ポリオルガノシロキサン(2)として、具体的には以下の(2−1)〜(2−3)の単位構成が挙げられる。
(2−1)RSiO1/2単位とRSiO3/2単位を有しSiO単位を有しない。
(2−2)RSiO1/2単位とSiO単位を有しRSiO3/2単位を有しない。
(2−3)RSiO1/2単位、RSiO3/2単位およびSiO単位の3単位を有する。
上記(2−1)〜(2−3)においてRは、各単位で独立に、さらに同一単位内に複数のRがある場合は単位内で独立に、置換または非置換の1価の炭化水素基を示す。Rとして具体的には、上記ポリオルガノシロキサン(1)におけるRについて示した1価の基と同様の基が挙げられる。また、Rの好ましい態様についてもRについて示したのと同様の基が挙げられる。
なお、上記(2−1)〜(2−3)の単位構成のポリオルガノシロキサン(2)のいずれの場合においても、さらにRSiO単位を有してもよい。ただし、得られるシリコーンゴムの透明性の観点から、ポリオルガノシロキサン(2)におけるRSiO単位の割合は少ない方が好ましく、RSiO単位を全く含まないポリオルガノシロキサン(2)が特に好ましい。
上記(2−1)、(2−2)における、各単位の構成割合としては、全単位の合計を100としたときに、RSiO1/2単位が20〜60、RSiO単位が0〜40、RSiO3/2単位またはSiO単位が40〜80である割合が好ましい。
上記(2−3)における、各単位の構成割合としては、全単位の合計を100としたときに、RSiO1/2単位が15〜60、RSiO単位が0〜10、RSiO3/2単位が5〜80、SiO単位が5〜80である割合が好ましい。
これのうちでもポリオルガノシロキサン(2)としては、上記(2−2)の構成において、RSiO単位を含まない構成が特に好ましい。その場合の各単位の構成割合としては、全単位の合計を100としたときに、RSiO1/2単位が20〜60、SiO単位が40〜80である割合が好ましい。
ポリオルガノシロキサン(2)の、ゲルパーミエーションクロマトグラフ法で測定される質量平均分子量は、500〜8,000の範囲にあることが好ましく、1,000〜5,000がより好ましい。ポリオルガノシロキサン(2)の質量平均分子量が上記範囲内にあれば、組成物の著しい高粘度化による作業上の問題もなく、硬化後の機械的強度も良好である。
ポリオルガノシロキサン(2)は、性状は問わず、常温(25℃)で固体状であっても、比較的粘度の高い、例えば200Pa・s以上の液状であってもよい。
ポリオルガノシロキサン(2)は、1分子中に少なくとも1個のアルケニル基を有する。ポリオルガノシロキサン(2)は、好ましくは2個以上のアルケニル基を有する。また、ポリオルガノシロキサン(2)におけるアルケニル基の含有数は、8個以下が好ましく、4個以下がより好ましい。なお、ここでいうアルケニル基の個数はポリオルガノシロキサン(2)における1分子あたりの平均個数である。
ポリオルガノシロキサン(2)が1分子中に1個以上有するアルケニル基は、RSiO1/2単位、RSiO単位、RSiO3/2単位のいずれの単位に存在してもよい。アルケニル基は、RSiO1/2単位やRSiO単位中に複数存在してもよく、RSiO1/2単位、RSiO単位、RSiO3/2単位のそれぞれに存在してもよい。ポリオルガノシロキサン(2)において、アルケニル基はRSiO1/2単位に存在するのが特に好ましい。
(B)成分としては、ポリオルガノシロキサン(2)の1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
本発明の実施形態の付加硬化型シリコーン組成物において、(A)成分と(B)成分はベースポリマーとなるアルケニル基含有のポリオルガノシロキサンである。組成物中の(B)成分の含有量は(A)成分の100質量部に対して、15〜300質量部となる量であり、好ましくは30〜200質量部である。(A)成分に対する(B)成分の含有量の割合が上記範囲であると、硬化物に最適な硬さと十分な機械的強度を与える。
[(C)成分]
(C)成分であるケイ素原子に結合する水素原子を1分子中に少なくとも2個有するポリオルガノハイドロジェンシロキサンは、上記(A)成分および(B)成分と反応する架橋成分として作用する。(C)成分の分子構造に特に制限はなく、例えば直鎖状、環状、分岐状、三次元網状構造(樹脂状構造)などの各種のポリオルガノハイドロジェンシロキサンを使用することができる。
(C)成分のポリオルガノハイドロジェンシロキサンは、1分子中に2個以上、好ましくは3個以上のケイ素原子に結合する水素原子、すなわちヒドロシリル基(Si−H基)を有する。(C)成分であるポリオルガノハイドロジェンシロキサンが直鎖状である場合、これらのSi−H基は分子鎖の末端および中間部分のいずれか一方のみに位置していても、その両方に位置していてもよい。なお、ここでいうSi−H基の個数はポリオルガノハイドロジェンシロキサンにおける1分子あたりの平均個数である。
(C)成分の1分子中のケイ素原子の平均数(平均重合度)は2〜1,000が好ましく、3〜100がより好ましい。(C)成分の粘度(25℃)は、500mPa・s以下であることが好ましく、特に10〜100mPa・sの範囲であることが好ましい。(C)成分の粘度がこの範囲内にある場合には、得られる組成物の作業性が良好であるうえに、この組成物から得られるシリコーン硬化物の物理的特性が良好である。
このような、(C)成分のポリオルガノハイドロジェンシロキサンが、分子内に有するSi−H基の量としては、0.3〜15mmol/gが好ましく、1〜10mmol/gがより好ましい。
(C)成分としては、例えば、下記平均組成式(3)で示されるポリオルガノハイドロジェンシロキサンが用いられる。
SiO(4−a−b)/2 …(3)
(式(3)中、Rは、脂肪族不飽和基を有しない、炭素原子数が1〜14、より好ましくは1〜10の非置換または置換の1価の炭化水素基である。aおよびbは、0.7≦a≦2.1、0.001≦b≦1.0であり、かつ0.8≦a+b≦3.0より好ましくは1.0≦a+b≦2.5を満足する正数である。)
上記Rとしては、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、オクチル基、ノニル基、デシル基等のアルキル基;フェニル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基等のアリール基;ベンジル基、フェニルエチル基、フェニルプロピル基等のアラルキル基;これらの炭化水素基中の水素原子の一部または全部をハロゲン原子で置換した基、例えばクロロメチル基、3−クロロプロピル基、ブロモエチル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基等が挙げられる。Rは、アルキル基またはアリール基であることが好ましく、より好ましくはメチル基またはフェニル基であり、特に好ましくはメチル基である。
(C)成分の具体例としては、分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封鎖メチルハイドロジェンポリシロキサン、分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン共重合体、分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン・ジフェニルシロキサン共重合体、分子鎖両末端ジメチルハイドロジェンシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサン、分子鎖両末端ジメチルハイドロジェンシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン共重合体、分子鎖両末端ジメチルハイドロジェンシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・ジフェニルシロキサン共重合体、分子鎖両末端ジメチルハイドロジエンシロキシ基封鎖ジフェニルポリシロキサン、R SiO1/2(Rは上記の通りであり、以下のRも同様である。)単位と、R HSiO1/2単位と、SiO単位とからなるポリオルガノシロキサン共重合体、R HSiO1/2単位と、SiO単位とからなるポリオルガノシロキサン共重合体、RHSiO単位と、RSiO3/2単位またはHSiO3/2単位とからなるポリオルガノシロキサン共重合体などが挙げられる。これらは1種を単独であるいは2種以上を組み合わせて使用することができる。
(C)成分としては、上記ポリオルガノハイドロジェンシロキサンのうちでも特に、ケイ素原子に結合する有機基としてメチル基のみを有するポリメチルハイドロジェンシロキサン、具体的には、上記平均組成式(3)のRが全てメチル基であるポリメチルハイドロジェンシロキサンが好ましい。
本発明の実施形態の付加硬化型シリコーン組成物における(C)成分であるポリオルガノハイドロジェンシロキサンの含有量は、(C)成分の有するSi−H基が(A)成分および(B)成分がそれぞれ有するアルケニル基(例えば、ビニル基)の合計量1モルに対して、0.8〜2.5モルとなる量である。該(C)成分の含有量は、上記(A)成分と(B)成分に対する(C)成分の硬化有効量であり、(A)成分および(B)成分が有するアルケニル基の合計量1モルに対する(C)成分のSi−H基の量は好ましくは1.8〜2.3モルである。(C)成分を上記含有量で含有することで、本発明の実施形態の付加硬化型シリコーン組成物は、硬化反応が十分に進行するとともに、未反応のSi−H基がシリコーン硬化物中に多量に残存することもないため、得られるシリコーン硬化物の物性が経時的に変化することもほとんどない。
[(D)成分]
(D)成分であるヒドロシリル化反応触媒は、(A)成分および(B)成分にそれぞれ含まれるアルケニル基と(C)成分中のSi−H基との付加反応(ヒドロシリル化反応)を促進する触媒である。(D)成分としては、白金系触媒、パラジウム系触媒、ロジウム系触媒等が挙げられるが、経済性の点から白金系触媒が好ましい。白金系触媒としては、例えば、塩化白金酸、アルコール変性塩化白金酸、塩化白金酸とオレフィン類、ビニルシロキサンまたはアセチレン化合物との配位化合物などを使用することができる。これらは1種を単独でも2種以上を組み合わせても使用することができる。
(D)成分の含有量は、ヒドロシリル化反応の触媒として有効な量であれば特に限定されないが、例えば、(A)成分、(B)成分および(C)成分の合計量(質量)に対して、白金元素に換算して0.1〜100ppm、より好ましくは1〜20ppm、さらに好ましくは1〜10ppmの範囲とすることができる。含有量がこの範囲にある場合には、付加反応が十分に促進される結果十分な硬化が得られ、かつ経済的に有利である。
本発明の実施形態の付加硬化型シリコーン組成物においては、上記(A)〜(C)成分のポリオルガノシロキサンの所定量を(D)ヒドロシリル化反応触媒の触媒量と組合せて用いることで、硬化物として透明性の高いシリコーンゴムが得られる。
[(E)成分]
(E)成分である群青および/またはフタロシアニンブルーからなる青色系顔料は、得られるシリコーンゴムが透明性を維持しながら青色を呈するための必須成分である。ここで、本明細書において、青色を呈するとは、目視で青色と感じられることをいう。より具体的には、例えば、厚さ6mmのシリコーンゴムシート(硬化物シート)で測定されるCIE1976(L)表色系におけるbが−0.5以下であれば青色と評価できる。
(E)成分の青色系顔料は、群青および/またはフタロシアニンブルーからなる。(E)成分は、群青およびフタロシアニンブルーのそれぞれ単独で構成されてもよく、両者の混合物からなってもよい。
(E)成分として用いる群青、フタロシアニンブルーは青色顔料として一般的に用いられるものが特に制限なく使用可能である。
群青は、化学名「群青」、英語名「Ultramarine blue」であり、構造式は、NaAlSi24で示される。化審法 1−22、FDA 21 CFR・178・3970に分類され、LD50(Rats and Mice)も、10,000mg/kg<で安全性に関しては全く問題ないものである。
本発明の実施形態に用いる群青の平均粒子径は0.1〜20μmが好ましく、0.5〜10μmが特に好ましい。平均粒子径が0.1μmより小さいと配合が困難になってしまう場合があり、20μmを超えると分散が不十分となり所定の効果が得られなくなってしまうおそれがある。
なお、本明細書における平均粒子径とは、レーザー光回折法による粒度分布測定において求められる累積重量平均値(またはメジアン径)をいう。
また、本発明の実施形態においては、上記群青を表面疎水化処理したものを(E)成分として使用してもよい。表面処理剤としては、ステアリン酸エチルなどの脂肪酸エステル、トリアルコキシビニルシラン、アルコキシシランなどのシランおよびシラン系カップリング剤、ヘキサメチルジシラザンなどのシラザン類、両末端ヒドロキシシロキサンなどの有機官能基含有シロキサン類、オクタメチルシクロテトラシロキサンなどの低分子シリコーン、チタン酸エステルなど、シリカ等の表面処理剤として公知なものであれば支障なく用いられる。なお、表面処理剤の使用量及び表面処理方法についてはシリカ等の表面処理と同様であり、特に制限されるものではない。
本発明の実施形態に用いるフタロシアニンブルーの代表的なものとして、銅フタロシアニン(銅フタロシアニンのC.I. Pigment Blue 15、無金属フタロシアニンのC.I. Pigment Blue 16、銅フタロシアニンのC.I. Pigment Blue 76等)が挙げられる。C.I. Pigment Blue 15として、具体的には、C.I. Pigment Blue15:1〜15:6等が挙げられる。フタロシアニンブルーとしては、これらの1種または2種以上が用いられる。
本発明の実施形態の付加硬化型シリコーン組成物における、(E)成分である青色系顔料の含有量は、(A)成分の100質量部に対して、0.001〜0.15質量部となる量であり、好ましくは0.002〜0.1であり、より好ましくは0.002〜0.05質量部である。(A)成分に対する(E)成分の含有量の割合が上記範囲であると、得られるシリコーンゴムが透明性を維持しながら青色を呈することができ、またヘイズを低い値、例えば、厚さ6mmのシリコーンゴムシートで測定されるヘイズとして20以下、とすることができる。
[任意成分−(F)成分]
本発明の実施形態の付加硬化型シリコーン組成物は、さらに(F)成分として付加反応抑制剤を含有してもよい。(F)成分の付加反応抑制剤は、(D)成分のヒドロシリル化反応触媒の保存中における触媒活性を低下させることなく、かつ(A)成分および(B)成分のアルケニル基と(C)成分のSi−H基との付加反応を抑制し、付加硬化型シリコーン組成物の保存安定性を高める働きをする。
付加反応抑制剤としては、公知のものを使用することができる。例えば、1−エチニルシクロヘキサン−1−オール、3−メチル−1−ブチン−3−オール、3,5−ジメチル−1−へキシン−3−オール、3−メチル−1−ペンテン−3−オール、フェニルブチノ−ルなどのアセチレン系アルコール;3−メチル−3−ペンテン−1−イン、3,5−ジメチル−1−へキシン−3−インなどのアセチレン系化合物;これらのアセチレン系化合物とアルコキシシラン、アルコキシシロキサン、ハイドロジェンシランまたはハイドロジェンシロキサンとの反応物;テトラメチルビニルシロキサン環状体などのビニルシロキサン;ベンゾトリアゾールなどの有機窒素化合物およびその他の有機リン化合物;オキシム化合物、有機クロム化合物などが挙げられる。
(F)成分の付加反応抑制剤の含有量は、付加硬化型シリコーン組成物の安定性が得られる量であれば特に限定されないが、(A)成分100質量部に対して0.01〜0.5質量部が好ましく、0.05〜0.4質量部がより好ましい。
本発明の実施形態の付加硬化型シリコーンゴム組成物には、以上の成分の他に本発明による効果を阻害しない範囲で、各種目的に応じて従来から用いられている各種添加剤を配合してもよい。このような添加剤としては、チキソトロピー性付与剤、押出し作業性を改良するための粘度調整剤、紫外線防止剤、防かび剤、耐熱向上剤、難燃化剤、酸化防止剤等が挙げられる。また、必要に応じて、従来、無機充填剤として用いられているシリカ微粒子等を上記に説明した範囲で配合してもよい。
本発明の実施形態の付加硬化型シリコーンゴム組成物の製造方法としては、各成分の添加順序は特に限定されるものではなく、各所定量の(A)〜(E)の必須成分と、好ましく添加される任意成分としての(F)成分および上述したその他任意成分を、周知の混練機で混練する方法等が挙げられる。混練機としては、必要に応じて加熱手段および冷却手段を備えた、例えば、万能混練機、プラネタリーミキサー、3本ロール、2本ロール、ニーダー、加圧ニーダー、ゲートミキサー、品川ミキサー等が挙げられ、単独またはこれらを組み合わせて使用することができる。
本発明の実施形態の付加硬化型シリコーンゴム組成物は、従来公知の種々の成形法で加硫成形し硬化物とすることができる。適用可能な成形法としては、例えば、コンプレッション成形、トランスファー成形、インジェクション成形などが挙げられる。また、組成物の粘度が低い場合には、液状シリコーンで通常用いられている成形法、例えば、リキッドインジェクション成形が可能である。この場合、二液混合型としてもよく、さらには必要に応じて樹脂等との二色成形も可能である。
本発明の実施形態の付加硬化型シリコーンゴム組成物の硬化は、主として(A)成分、(B)成分および(C)成分にヒドロシリル化反応をさせることで行われる。この際、硬化反応は、上記付加反応抑制剤の種類やその添加量に応じて適宜調整できる。好ましい硬化の条件として、例えば、コンプレッション成形の場合、70〜200℃で2〜120分間加熱する条件等が挙げられる。同様にコンプレッション成形の場合、100〜180℃で5〜10分間加熱する硬化条件がより好ましい。
本発明の実施形態の付加硬化型シリコーンゴム組成物を用いて、このようにして得られるシリコーン硬化物は、青色を呈するとともに透明性の高いものである。具体的には、厚さ6mmの硬化物シートとした際に、青色を呈し、波長域400〜500nmの光の透過率が70%以上であり、かつヘイズ値が20以下であることが好ましい。ここで、波長域400〜500nmの光の透過率が70%以上であるとは、波長域400〜500nmの全波長において透過率が70%以上であることをいう。
硬化物シートが青色を呈するとは上に説明したとおりである。さらに、得られる厚さ6mmの硬化物シートにおいて測定されるCIE1976(L)表色系のbが−0.5以下であることが好ましく、−10〜−1の範囲にあることがより好ましい。
また、透明性の観点からは、得られる厚さ6mmの硬化物シートにおける波長域400〜500nmの光の透過率は75%以上であることがより好ましく、85%以上が特に好ましい。透明性の観点からは、上記光の透過率に加えて、さらに硬化物シート(厚さ6mm)におけるヘイズ値が、20以下であることが好ましく、16以下であることがより好ましい。
なお、CIE1976(L)表色系のbの値は測色計等により、光の透過率は、紫外・可視・近赤外分光光度計等により測定できる。また、ヘイズ値はヘイズメーター等により測定できる。
本発明の実施形態の付加硬化型シリコーンゴム組成物を用いて得られる硬化物シートにおいては、このように青色でかつ高い透明性を有し、さらにこの青色、高透明性を高温や高湿の条件下においても長く維持することが可能である。
このような本発明の付加硬化型シリコーンゴム組成物は、上記特性が要求される種々の用途に広く用いることができる。特に、照明等の光学用品に有用である。
以下、本発明の実施例について記載するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
以下の実施例および比較例においては、(A)〜(F)成分として、以下の化合物等を用いた。なお、以下の説明においてViはビニル基をMeはメチル基を示す。
(A)成分:直鎖状メチルビニルポリシロキサン(A)
平均組成式(ViMeSiO1/2)(MeSiO)m1(ViMeSiO1/2)で示される、平均重合度が750(m1=748)であり、1分子あたりのビニル基量が平均で2個である直鎖状メチルビニルポリシロキサン。
(B)成分:樹脂状メチルビニルポリシロキサン(B)
MeSiO1/2単位、ViMeSiO1/2単位、おとびSiO単位からなる質量平均分子量が4,000であり、1分子あたりのビニル基量が平均で4個である樹脂状メチルビニルポリシロキサン。
(C)成分:直鎖状メチルハイドロジェンポリシロキサン(C)
平均組成式(MeSiO1/2)(HMeSiO)m2(MeSiO)m3(MeSiO1/2)で示される、平均重合度が25(m2=15、m3=8)であり、1分子あたりのSi−H基量が平均で10個(6mmol/g)である直鎖状メチルハイドロジェンポリシロキサン。
(D)成分:ヒドロシリル化反応触媒
ビニルダイマー配位白金触媒(単に「白金触媒」という)
(E)成分:青色顔料
青色顔料(E1):群青(NO.300(商品名、第一化成工業社製)、平均粒子径;2.3μm)
青色顔料(E2):フタロシアニンブルー(COLOUFUL ピグメントブルー15:1(商品名、COLOUFUL顔料社製)、C.I. Pigment Blue 15:1)
青色顔料(E3):群青(NO.300(商品名、第一化成工業社製)、平均粒子径;2.3μm)100質量部に対してTSL8113(商品名、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズジャパン製、メチルトリメトキシシラン)を5質量部加え、加熱処理した表面処理青色顔料。
(F)成分:付加反応抑制剤
1−エチニルシクロヘキサン−1−オール
(その他)
無機充填剤:煙霧質シリカ(アエロジル300(商品名、日本アエロジル社製)、BET法における比表面積が300m/g)
シリカ処理剤:ヘキサメチルジシラザン
(E)成分以外の青色顔料:コバルトブルー(C.I. Pigment Blue 28、平均粒子径;5μm)
なお、上記において群青およびコバルトブルーの平均粒子径(μm)は、レーザー回折散乱粒度分布測定装置(LS230、Coulter社製)で測定した。
[実施例1〜5]
表1に示す(A)成分、(B)成分、(C)成分、(D)成分、および(E)成分を順に表1に示す割合で万能混練機に仕込み、2時間混練した。これに、(F)成分を表1に示す割合で配合し混練して、実施例のシリコーンゴム組成物を作製した。なお、表1中(D)成分の含有量は、(A)成分、(B)成分および(C)成分の合計質量に対する白金元素換算の含有量(単位:ppm)である。以下、比較例についても同様である。
[比較例1〜3]
表1に示す(A)成分の70質量部に、煙霧質シリカの30質量部、シリカ処理剤6質量部、水2質量部を同時に仕込み1時間混練し、その後150℃で2時間の加熱混練を行った。その後、さらに2時間の減圧混練を行った後、残りの(A)成分30質量部を仕込み混練、冷却してベースコンパウンドを作製した。
得られたベースコンパウンドに(B)成分、(C)成分、(D)成分、(E)成分、および(F)成分を表1に示す割合で順に添加し1時間混練して、青色顔料と無機充填剤をともに含有する比較例1、2のシリコーンゴム組成物を作製した。同様にして、(E)成分の青色顔料を含まない以外は、比較例1、2と同じ組成の比較例3のシリコーンゴム組成物を作製した。
[比較例4〜6]
表1に示す(A)成分、(B)成分、(C)成分、(D)成分、および(E)成分以外の青色顔料としてコバルトブルーを順に表1に示す割合で万能混練機に仕込み、2時間混練した。これに、(F)成分を表1に示す割合で配合し混練して、比較例4、5のシリコーンゴム組成物を作製した。同様にして、コバルトブルーを含まない以外は、比較例4,5と同じ組成の比較例6のシリコーンゴム組成物を作製した。
[評価]
上記各実施例、比較例で得られたシリコーンゴム組成物を、注型して、温度170℃で10分間加熱して硬化させることにより、100mm×100mm、厚さ6mmのシリコーンゴムシート(硬化物シート)に成形した。得られた硬化物シートについて、以下の評価項目について評価した。結果を表1に併せて示す。
(初期特性)
(1)外観:目視により、硬化物シートの色(青み)と透明性を評価した。
(2)透過率:分光測色計(CM−3500d:コニカミノルタ社製)により硬化物シートの400nm〜600nmの光の透過率を測定した。表1には400nm、600nmにおける透過率、400〜500nmにおける透過率の最小値を示した。
(3)ヘイズ値:ヘイズメーター(NDH 5000:日本電色工業社製)により硬化物シートのヘイズを測定した。
(4)CIE1976(L)表色系のb:分光測色計(CM−3500d:コニカミノルタ社製)により硬化物シートの測色を行い、b値を得た。
(5)機械的物性:JIS K6249にしたがい、2号ダンベルにより硬化物シート(上記とは別にシート厚を2mmにした以外は上記と同様に作製した硬化物シート)の引張り強さ(MPa)を測定した。
(耐久性試験)
耐久性試験として、各例毎に2枚の硬化物シートのそれぞれを85℃85%RHの恒温恒湿槽および温度150℃の恒温槽に入れ、1ヵ月放置する試験を行った。耐久性試験後、上記(1)〜(3)により外観を評価するとともに、透過率およびヘイズを測定した。
Figure 0006257906
[実施例6]
実施例1において、青色顔料(E1)の配合量を0.002質量部に変えた以外は同様にして実施例5のシリコーンゴム組成物を作製した。この組成物を用いて上記同様にして100mm×100mm、厚さ6mmのシリコーンゴムシート(硬化物シート)を成形し、初期特性(1)〜(5)を評価、測定した。結果を表2に示す。
Figure 0006257906
表1、2からわかるように実施例の付加硬化型シリコーンゴム組成物を硬化して得られたシリコーンゴムは、高い透明性を有するとともに青色を呈する。また、実施例の付加硬化型シリコーンゴム組成物はシリカ粉末のような無機充填剤を含有しないが、これを用いて得られたシリコーンゴムは、無機充填剤を含むシリコーンゴム組成物から得られたシリコーンゴム、例えば、比較例2で得られたシリコーンゴム、と同様に十分な機械的強度を有する。さらに該シリコーンゴムは、高温や高湿下においても長期にわたって青色が退色することなく高い透明性が維持される性質、すなわち耐久性を有するものである。
本発明の付加硬化型シリコーンゴム組成物によれば、高い透明性を有するとともに青色を呈し、さらにこれらの特性が耐久性を有するシリコーンゴム成形体を製造可能であり、照明等の光学用品の分野において有用である。

Claims (7)

  1. (A)ケイ素原子に結合するアルケニル基を1分子中に少なくとも2個有する直鎖状のポリオルガノシロキサン100質量部、
    (B)ケイ素原子に結合するアルケニル基を1分子中に少なくとも1個有し、RSiO1/2単位と、RSiO3/2単位および/またはSiO単位(Rは独立に脂肪族不飽和基を含まない1価の非置換または置換炭化水素基、もしくはアルケニル基を示す。)とを有し、R SiO単位を有しないポリオルガノシロキサン15〜300質量部、
    (C)ケイ素原子に結合する水素原子を1分子中に少なくとも2個有するポリオルガノハイドロジェンシロキサンを、前記(A)成分および(B)成分がそれぞれ有するアルケニル基の合計量1モルに対して、ケイ素原子に結合する水素原子が0.8〜2.5モルとなる量、
    (D)ヒドロシリル化反応触媒の触媒量、および
    (E)群青および/またはフタロシアニンブルーからなる青色系顔料0.001〜0.15質量部
    を含有し、
    無機充填剤(ただし、群青を除く)を含有しない
    付加硬化型シリコーンゴム組成物。
  2. 前記(E)成分の含有量は、0.001〜0.1質量部である請求項1記載の付加硬化型シリコーンゴム組成物。
  3. さらに(F)付加反応抑制剤0.01〜0.5質量部を含有する請求項1または2記載の付加硬化型シリコーンゴム組成物。
  4. 該シリコーンゴム組成物から得られる厚さ6mmの硬化物シートは、青色を呈し、波長域400〜500nmの光の透過率が70%以上であり、CIE1976(L)表色系のbが−0.5以下、かつヘイズ値が20以下である請求項1〜3のいずれか1項に記載の付加硬化型シリコーンゴム組成物。
  5. 前記群青は、脂肪酸エステル、シロキサン化合物、シラン化合物およびチタン酸エステルから選ばれる表面処理剤により表面処理されたものである請求項1〜4のいずれか1項に記載の付加硬化型シリコーンゴム組成物。
  6. 前記群青の平均粒子径は0.1〜20μmである請求項1〜5のいずれか1項に記載の付加硬化型シリコーンゴム組成物。
  7. 光学用品用である請求項1〜6のいずれか1項に記載の付加硬化型シリコーンゴム組成物。
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