JP6256505B2 - エンジンの補機駆動装置 - Google Patents

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Description

ここに開示する技術は、エンジンの補機駆動装置に関する。
特許文献1には、クランクシャフトによって、従動軸であるバランサーシャフトを駆動するよう構成されたエンジンの補機駆動装置において、クランクシャフトとバランサーシャフトとの間に巻きかけられたチェーンの張り側に固定ガイドを設けると共に、緩み側に配設した油圧テンショナによって、チェーンに張力を付与する構成が記載されている。
また、特許文献2には、クランクシャフトによって、従動軸であるオイルポンプの駆動シャフトを駆動するよう構成されたエンジンの補機駆動装置において、オイルポンプの駆動シャフトと、副従動体を駆動する回転軸としてのバランサーシャフトとを、互いに噛み合うギヤによって連結した構成が記載されている。
特開2008−175138号公報 特開2015−98811号公報
特許文献2に記載されているような、従動軸と副従動体の回転軸とをギヤによって連結した構成においては特に、クランクシャフトの角速度変動によって、クランクシャフトと従動軸との間のチェーンの張り側で、瞬間的な張力抜けが発生すると、従動軸と副従動体の回転軸とを連結するギヤの噛み合い箇所において、従動軸側のギヤの回転が、副従動体の回転軸のギヤの回転に対して遅くなり、噛み合ったギヤの歯が一旦、離れ、その後、再び当たるようになる。従って、クランクシャフトの角速度変動によって、当該ギヤの噛み合い箇所においては、ギヤの歯の離間と当接とが繰り返され、そのギヤの当接時に高張力が発生してしまう。
そこで、従来においては、クランクシャフトと従動軸との間のチェーンの張り側における瞬間的な張力抜けを防止するために、緩み側に設けたテンショナの押圧付勢力を大きくしておく対策が施されていた。
ところが、緩み側のテンショナの押圧付勢力を大きくすると、チェーンの平均張力が高くなるため、チェーンの駆動抵抗が増大してしまう。このことは、燃費性能の低下を招くことになる。
ここに開示する技術は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、無端伝動部材によって駆動軸の駆動力を従動軸に伝達するよう構成されたエンジンの補機駆動装置において、駆動軸の角速度変動に起因する無端伝動部材の張り側の張力抜けを防止しつつ、無端伝動部材の平均張力を低減することにある。
ここに開示する技術は、エンジンの補機駆動装置に係る。エンジンの補機駆動装置は、駆動軸と、エンジンの補機に連結された従動軸と、前記駆動軸と前記従動軸との間に巻きかけられた無端伝動部材と、前記無端伝動部材の緩み側に配設されかつ、前記無端伝動部材に張力を付与するように、前記無端伝動部材を押圧付勢するよう構成された第1のテンショナと、前記無端伝動部材の張り側に配設されかつ、前記無端伝動部材に張力を付与するように、前記無端伝動部材を押圧付勢するよう構成された第2のテンショナと、を備える。
そして、前記第2のテンショナは、前記無端伝動部材から反付勢方向に押圧されたときに、その押圧力を減衰させる減衰機能を有している。
この構成によると、駆動軸と従動軸との間に巻きかけられた無端伝動部材の緩み側には、無端伝動部材に張力を付与するよう無端伝動部材を押圧付勢する第1のテンショナが配設されると共に、張り側にも、無端伝動部材に張力を付与するよう無端伝動部材を押圧付勢する第2のテンショナが配設される。
ここで第2のテンショナは、無端伝動部材から反付勢方向に押圧されたときに、その押圧力を減衰させる減衰機能を有している。これにより、無端伝動部材から反付勢方向に押圧されたときには、その押圧力に対抗することが可能になると共に、無端伝動部材が緩もうとしたときには、無端伝動部材の動きに追従して、無端伝動部材を押圧し続けることが可能になる。その結果、駆動軸の角速度変動が生じた時においても、減衰機能を有する第2のテンショナによって、無端伝動部材の張り側における張力抜けの発生が防止される。緩み側に配設したテンショナのみで無端伝動部材に張力を付与することによって、張り側の張力抜けを防止しようとする構成と比較して、前記の構成は、緩み側に配設した第1のテンショナの押圧付勢力を低くすることが可能になる。第1のテンショナ及び第2のテンショナの両方によって付与される、無端伝動部材の平均張力を小さくすることが可能になる。
こうして、前記の構成では、駆動軸の角速度変動に起因する、無端伝動部材の張り側の張力抜けを防止しつつ、無端伝動部材の平均張力を低減することが可能になる。
前記第1のテンショナは、前記無端伝動部材から反付勢方向に押圧されたときに、その押圧力を減衰させる減衰機能を有し、前記第1のテンショナ及び前記第2のテンショナはそれぞれ、圧力室内に作動油が供給されることによって前記無端伝動部材を、付勢方向に付勢するよう構成されたプランジャと、前記プランジャを、前記付勢方向に付勢するばねとを有しかつ、前記プランジャが前記無端伝動部材から、前記反付勢方向に押圧されたときに前記圧力室から前記作動油を漏出することで、前記押圧力を減衰させるよう構成された油圧テンショナであり、前記第1のテンショナの付勢力は、前記第2のテンショナの付勢力よりも低く設定されている、としてもよい。
無端伝動部材の緩み側にも減衰機能を有する第1のテンショナを配設することによって、無端伝動部材の緩み側においても、張力抜けが防止される。
また、第1のテンショナ及び第2のテンショナはそれぞれ、ばねによって無端伝動部材を押圧付勢すると共に、作動油の供給により、プランジャを介して無端伝動部材を押圧付勢するよう構成された油圧テンショナであるが、緩み側のテンショナの付勢力は、張り側のテンショナの付勢力よりも低く設定される。
無端伝動部材の張り側は、駆動軸の角速度変動による張力抜けだけでなく、従動軸の慣性力に起因して生じる無端伝動部材のばたつきも、抑制する必要がある。一方、無端伝動部材の緩み側は、駆動軸の角速度変動による張力抜けだけを抑制することができればよい。そのため、無端伝動部材の張り側は、付勢力を相対的に高くすることによって、張力抜け、及び、無端伝動部材のばたつきを、有効に抑制することが可能になる。一方、無端伝動部材の緩み側は、付勢力を相対的に低くしても、張力抜けを、有効に抑制することが可能になる。また、緩み側の付勢力を、必要最低限に弱くすることで、無端伝動部材の平均張力を低減することが可能になり、無端伝動部材の駆動抵抗を下げることが可能になる。
前記第2のテンショナが有するばねの、ばね定数は、前記第1のテンショナが有するばねの、ばね定数よりも大きい、としてもよい。
前述したように、油圧テンショナは、ばねによって無端伝動部材を押圧付勢すると共に、圧力室への作動油の供給により、プランジャを介して無端伝動部材を押圧付勢するよう構成される。無端伝動部材に対する押圧付勢力を高くしようとすると、ばねの、ばね定数を大きくするか、圧力室からの作動油の漏れ速度を遅くするか、の2つの手段が考えられる。ここで、エンジンの始動時の油圧が低いときには、作動油により十分な押圧付勢力を得ることは困難になる。そのため、エンジンの始動時から、無端伝動部材の走行を安定させるには、ばねによって、無端伝動部材を安定的に押圧付勢することができるように、ばね定数を調整することが好ましい。
前記の構成では、油圧テンショナである第2のテンショナが有するばねの、ばね定数を、同じく油圧テンショナである第1のテンショナが有するばねの、ばね定数よりも大きくする。こうすることで、前述の通り、無端伝動部材の張り側の押圧付勢力を相対的に高くして、張り側の張力抜け等を抑制することが可能になると共に、油圧の低いエンジンの始動時においても、無端伝動部材に安定して張力を付与することが可能になる。その結果、エンジンの始動時から、従動軸によって駆動される補機の駆動が安定する。
前記第1のテンショナ及び前記第2のテンショナはそれぞれ、前記作動油の漏出流量を変更可能に構成されている、としてもよい。
こうすることで、第1のテンショナ及び第2のテンショナにおける減衰特性を変更することが可能になる。例えばエンジンの運転状態に応じて第1のテンショナ及び第2のテンショナにおける減衰特性を変更することにより、無端伝動部材の押圧状態を最適化することができる。
前記無端伝動部材は、前記緩み側及び前記張り側が、前記駆動軸と前記従動軸との間において、前記駆動軸と前記従動軸とを結ぶ方向に直交する方向に並ぶように配設され、前記第1のテンショナ及び前記第2のテンショナが対向して、前記無端伝動部材の前記緩み側及び前記張り側のそれぞれを内方に向かって押圧する位置は、前記駆動軸と前記従動軸とを結ぶ線の中央に対して、前記駆動軸の側又は前記従動軸の側に、ずれている、としてもよい。
この構成では、駆動軸と従動軸との間において向かい合う無端伝動部材の緩み側と張り側のそれぞれに第1のテンショナ及び第2のテンショナが配設され、第1のテンショナ及び第2のテンショナは、無端伝動部材の緩み側及び張り側をそれぞれ内方に向かって押圧する。このため、無端伝動部材の緩み側と張り側との間の間隔は、第1のテンショナ及び第2のテンショナの押圧位置において最も狭くなり、その押圧位置から駆動軸に近づくに従い、無端伝動部材の緩み側と張り側との間の間隔は次第に広がると共に、押圧位置から従動軸に近づくに従い、無端伝動部材の緩み側と張り側との間の間隔は次第に広がる。
ここで、前記の構成では、第1のテンショナ及び第2のテンショナが対向して、無端伝動部材を押圧する位置は、駆動軸と従動軸とを結ぶ線の中央に対して、駆動軸の側又は従動軸の側に、ずれている。こうすることで、無端伝動部材の張り側及び緩み側の間隔は、無端伝動部材を押圧する位置がずれた側(駆動軸の側又は従動軸の側)が、相対的に狭くなり、それとは逆側(従動軸の側又は駆動軸の側)が、相対的に広くなる。こうして、張り側及び緩み側の間隔を、相対的に広くすることによって、当該広くなった箇所を利用することが可能になる。張り側及び緩み側の間隔が広くなった箇所に、例えばエンジンのフロントカバーを取り付けるためのボス部を設けるようにしてもよい。
以上説明したように、前記のエンジンの補機駆動装置によると、無端伝動部材の張り側に、減衰機能を有する第2のテンショナを設けることで、張り側における張力抜けを防止することができるから、緩み側に配設した第1のテンショナの押圧付勢力を小さくすることができ、張力抜けを防止しつつ、無端伝動部材の平均張力を低減することができる。
図1は、エンジンの補機駆動装置が適用されるエンジンを示す正面図である。 図2は、エンジンの補機駆動装置の構成を示す正面図である。 図3は、エンジンの補機駆動装置における軸の配置構成を示す底面図である。 図4は、油圧テンショナの構成を示す断面図であり、上図はプランジャが後退したときの状態、下図はプランジャが前進したときの状態である。 図5は、スプリングのみを備えたテンショナと、スプリングとダンパーとを備えたテンショナとの特性を比較する図である。 図6は、チェーンの平均張力について、実施例と比較例とを比較した図である。 図7は、エンジンの内部の構造の一部を示す断面図である。
以下、ここに開示するエンジンの補機駆動装置について、図面を参照しながら詳細に説明をする。尚、以下の説明は例示である。図1は、前記補機駆動装置を備えたエンジン1を示している。エンジン1は、自動車に搭載される。エンジン1は、例えば直列4気筒のディーゼルエンジンである。尚、エンジン1は、この構成に限定されない。
図1において、エンジン1は、上から下に、図示省略のヘッドカバー、シリンダヘッド11、シリンダブロック12、ロアブロック13、及びオイルパン14から構成されている。クランクシャフト21は、シリンダブロック12とロアブロック13との間に回転可能に支持されている。吸気カムシャフト22及び排気カムシャフト23は、シリンダヘッド11に回転可能に支持されている。
吸気カムシャフト22と排気カムシャフト23とは、タイミングギヤ221、231を介して互いに連結されている。排気カムシャフト23には、排気カムシャフト23と同軸にカムスプロケット24が取り付けられている。クランクシャフト21には、クランクスプロケット25が取り付けられている。カムスプロケット24とクランクスプロケット25との間には、タイミングチェーン26が巻きかけられている。エンジン1は、図7に示すように、シリンダブロック12の内部に複数の気筒61を有しており、各気筒61では、気筒壁(シリンダライナ)62とシリンダヘッド11に形成された燃焼室壁63とピストン64とにより燃焼室65が形成されている。燃焼圧力によりピストン64が略気筒軸方向に往復移動することにより、コンロッド66を介してクランクシャフト21が回動され、クランクシャフト21は駆動軸として作用する。その駆動力は、クランクスプロケット25、タイミングチェーン26を介してカムスプロケット24に伝達される。それによって、排気カムシャフト23が、クランクシャフト21の回転に同期して回転すると共に、タイミングギヤ221、231を介して連結された吸気カムシャフト22も、クランクシャフト21の回転に同期して回転する(図1の矢印参照)。
タイミングチェーン26の張り側、つまり、図1における紙面右側には、タイミングチェーン26を案内するガイド27が設けられている。ガイド27は、タイミングチェーン26のばたつきを抑制する。ガイド27は、タイミングチェーン26の張り側に沿うように上下方向に伸びている。ガイド27は、シリンダヘッド11及びシリンダブロック12に固定されている。
タイミングチェーン26の緩み側、つまり、図1における紙面左側には、タイミングチェーン26に張力を付与し、さらに減衰機能を有する油圧テンショナ28が配設されている。油圧テンショナ28は、テンションアーム29を介して、タイミングチェーン26を押圧する。テンションアーム29は、タイミングチェーン26の緩み側に沿うように上下方向に伸びている。テンションアーム29の上端部は、シリンダヘッド11に枢支されている。油圧テンショナ28は、プランジャが、テンションアーム29の下端部を、エンジン1の内方に押すように、配設されている。尚、油圧テンショナ28の構成は、後述する、駆動チェーン33の緩み側と張り側とに配設された油圧テンショナ41、43の構成と同じである。
オイルパン14内には、オイルポンプ30(図3参照)を駆動するオイルポンプ駆動シャフト31が配設されている。クランクシャフト21とオイルポンプ駆動シャフト31とは、駆動チェーン33によって互いに連結されている。つまり、図1には図示していないが、図2に示すように、クランクシャフト21には、前記クランクスプロケット25とは別の、第2クランクスプロケット210がクランクスプロケット25と同軸上に取り付けられており、第2クランクスプロケット210と、オイルポンプ駆動シャフト31に取り付けられたオイルポンプスプロケット32との間に、駆動チェーン33が巻きかけられている。第2クランクスプロケット210とオイルポンプスプロケット32とは、同じ歯数に構成されており、クランクシャフト21とオイルポンプスプロケット32とは、同じ速度で回転をする。
図2及び図3に示すように、オイルポンプ駆動シャフト31には、オイルポンプ30を挟んでオイルポンプスプロケット32とは逆側に、第1ギヤ34が取り付けられている。第1ギヤ34は、第2ギヤ35と噛み合うように構成されている。第2ギヤ35は、オイルポンプ駆動シャフト31と平行となるように配設された第1バランサーシャフト36の一端部に取り付けられている。第1バランサーシャフト36は、図2に示すように、オイルポンプ駆動シャフト31に対し、略水平方向に並んで配設されている。第1ギヤ34と第2ギヤ35とは、ギヤ比が2倍となるように構成されており、オイルポンプ駆動シャフト31が回転することにより、第1バランサーシャフト36は、2倍の速度で回転をするように構成されている。
第1バランサーシャフト36の途中には、第1バランサーウエイト37が取り付けられている。第1バランサーシャフト36の他端部には、第3ギヤ38が取り付けられている。第3ギヤ38は、第4ギヤ39と噛み合うように構成されている。第4ギヤ39は、第1バランサーシャフト36に平行でかつ、オイルポンプ駆動シャフト31に同軸となるように配設された第2バランサーシャフト310の他端部に取り付けられている。第3ギヤ38と第4ギヤ39とは歯数が同じであり、第1バランサーシャフト36と第2バランサーシャフト310とは、等速で逆向きに回転をする。第2バランサーシャフト310の途中には、第2バランサーウエイト311が取り付けられている。
このように、エンジン1の補機駆動装置は、駆動チェーン33によって駆動されるオイルポンプ駆動シャフト31に、ギヤ34、35、38、39を介して、第1及び第2バランサーシャフト36、310が、直接又は間接的に連結される。駆動チェーン33は、図2に示すように、ローラ間隔Pで配設された複数のローラR…Rを有する周知の無端チェーンであり、前記複数のローラR…Rはオイルポンプスプロケット32の外周部に形成された歯部T…Tと噛み合い可能に構成されている。この構成では、クランクシャフト21の回転の角速度変動によって、角速度が遅くなる時にクランクシャフト21からオイルポンプ駆動シャフト31への駆動力伝達が瞬間的に小さくなると、歯部T・・・TとローラR…Rとの噛み合い状態が解除され、クランクシャフト21とオイルポンプ駆動シャフト31との間の駆動チェーン33の張り側(つまり、図2における紙面左側)で、瞬間的な張力抜けが発生する。このとき、オイルポンプ駆動シャフト31と第1バランサーシャフト36とを連結する第1及び第2ギヤ34、35の噛み合い箇所、並びに、第1バランサーシャフト36と第2バランサーシャフト310を連結する第3及び第4ギヤ38、39の噛み合い箇所において、駆動側のギヤの回転が、被駆動側のギヤの回転に対して遅くなり、噛み合っていたギヤの歯が一旦、離れ、その後、クランクシャフト21の角速度が上昇すると駆動チェーン33のローラR…Rとオイルポンプスプロケット32の歯部T…Tとが再び当接し、それに伴って、第1及び第2ギヤ34、35の噛み合い箇所および第3及び第4ギヤ38、39の噛み合い箇所においても、ギヤの歯が再び当たるようになる。従って、クランクシャフト21の回転の速度変動によって、ギヤの噛み合い箇所においては、ギヤの歯の離間と当接とが繰り返されると共に、そのギヤの当接時にその衝撃力によって、駆動チェーン33に高張力が発生してしまう虞がある。
なお、本実施例では無端伝動部材としてタイミングチェーンを用いているが、ベルトの内周面に噛み合い用の歯部を形成し、スプロケットに代えて外周面に歯部を形成したプーリを使用したものについても同様の課題は起こり得る。
そこで、この構成の補機駆動装置では、図1及び図2に示すように、駆動チェーン33の張り側における瞬間的な張力抜けを防止するために、駆動チェーン33の緩み側と張り側との両方に、減衰機能を有する油圧テンショナ41、43を設けている。
具体的に、駆動チェーン33の緩み側、つまり、図1及び図2における紙面右側の油圧テンショナ41は、第1のテンショナに相当する。この第1の油圧テンショナ41は、ロアブロック13に取り付けられている。第1の油圧テンショナ41は、テンションアーム42を介して、駆動チェーン33を、エンジン1の内方に押圧する。テンションアーム42は、駆動チェーン33の緩み側に沿うように、エンジン上下方向に伸びて配設されており、その下端部がロアブロック13に対して枢支されている。第1の油圧テンショナ41は、テンションアーム42の上端部を押圧するように、ロアブロック13に取り付けられている。
駆動チェーン33の張り側、つまり、図1及び図2における紙面左側の油圧テンショナ43は、第2のテンショナに相当する。第2の油圧テンショナ43は、ロアブロック13に取り付けられている。第2の油圧テンショナ43は、テンションアーム44を介して、駆動チェーン33を、エンジン1の内方に押圧する。テンションアーム44は、駆動チェーン33の張り側に沿うように、上下方向に伸びて配設されており、その下端部がロアブロック13に対して枢支されている。第2の油圧テンショナ43は、テンションアーム44の上端部を押圧するように、ロアブロック13に取り付けられている。
ここで、駆動チェーン33の緩み側において、第1の油圧テンショナ41が、テンションアーム42を介して駆動チェーン33を押圧する箇所と、駆動チェーン33の張り側において、第2の油圧テンショナ43が、テンションアーム44を介して駆動チェーン33を押圧する箇所とは、ほぼ水平方向に向かい合うように設定されている。この駆動チェーン33の押圧箇所は、駆動軸であるクランクシャフト21の軸心と従動軸であるオイルポンプ駆動シャフト31の軸心とを結ぶ線の、上下方向の中央に対し、オイルポンプ駆動シャフト31の側に、ずれている。
張り側の駆動チェーン33と緩み側の駆動チェーン33との間隔は、第1及び第2の油圧テンショナ41、43が押圧する箇所において最も狭くなり、そこから、クランクスプロケット25に近づくに従い間隔が広くなると共に、オイルポンプスプロケット32に近づくに従い間隔が広くなるが、第1及び第2の油圧テンショナ41、43が押圧する箇所を、オイルポンプ駆動シャフト31の側にずらしているため、クランクシャフト21の側における、張り側の駆動チェーン33と緩み側の駆動チェーン33との間隔は、相対的に広くなる。これにより、クランクスプロケット25とオイルポンプスプロケット32と、張り側及び緩み側の駆動チェーン33によって囲まれる領域において、クランクスプロケット25の近くに、比較的広い空き空間を設けることが可能になる。この空き空間は、エンジン1の左右の中央付近に位置していることから、図例では、ここに、エンジン1のフロントカバー(図示省略)を取り付けるためのボス部131を設けている。こうすることで、フロントカバーの取り付け剛性を高めることが可能になり、フロントカバーの振動に起因する異音の発生を抑制することが可能になる。
図4は、油圧テンショナ5の構成を示している。図4に示す油圧テンショナ5は、前述したタイミングチェーン26の緩み側に配設した油圧テンショナ28、並びに、駆動チェーン33の緩み側及び張り側に配設した第1及び第2の油圧テンショナ41、43のそれぞれに適用される。説明の便宜上、図4の紙面右を前、紙面左側を後ろと呼ぶ。図4の上図は、プランジャ512が後退したときの状態、下図はプランジャ512が前進したときの状態である。
油圧テンショナ5は、テンショナ本体51と、ケース外流路52と、ケース外導入路53と、作動油タンク54と、を備えている。
テンショナ本体51は、ケース511と、プランジャ512と、圧縮コイルばね513と、逆止弁56と、を有している。ケース511は、圧力室515と、ケース内流路516とを有している。
圧力室515は、前後方向に伸びると共に、作動油が導入される円筒状の部屋である。圧力室515の前方側端部は、開口している。
ケース内流路516は、圧力室515に作動油を導入する機能と、圧力室515から作動油を導出する機能とを有する一つの流路である。ケース内流路516の前方側端部は圧力室515の後方側端部に接続され、ケース内流路516の後方側端部はケースの外面で開口している。
プランジャ512は、圧力室515内に嵌挿されてその前方側端部が圧力室515の前方側端部から突出している。プランジャ512は、圧力室515の内周面に摺接しつつ、圧力室515内をその軸方向に沿って往復可能に構成されている。
プランジャ512は、前後方向に伸びる円筒状のばね収容室517を有している。ばね収容室517は、後方側端部が開放されている。
圧縮コイルばね513は、ばね収容室517内に収容されている。圧縮コイルばね513の前方側端部は、ばね収容室517の前方側端部の内壁面に当接し、圧縮コイルばね513の後方側端部は、圧力室515の後方側端部の内周面に当接している。
ケース外流路52は、ケース511の外部に設けられた流路であり、その前方側端部がケース内流路516の後方側端部に接続されている。ケース外流路52は、ケース内流路516へ作動油を導入する機能と、ケース内流路516から作動油を導出する機能とを有する一つの流路である。
作動油タンク54には、ケース外導入路53の下流側端部、ケース外流路52の後方側端部が接続されている。作動油タンク54は、ケース外導入路53から導入された作動油を貯留することができる。作動油タンク54に貯留された作動油は、ケース外流路52及びケース内流路516を介して圧力室515に供給される。
ケース外導入路53は、ケース511の外部に設けられた流路であり、その上流側端部が、図外のメインギャラリを介してオイルポンプ30に接続されている。
圧力室515の内周面には、前後方向全体に伸びる溝518が形成されている。この溝518の内周面とプランジャ512の外周面との間に、圧力室515内の作動油を漏出させる隙間が形成されている。
ケース511内には、この隙間から漏出する作動油の流量を調整する流量制御弁55が設けられている。流量制御弁55は、ステムの先端に設けられた弁体(いずれも図示を省略する)を有すると共に、その弁体が溝518内を溝518が伸びる方向に対して直交する方向に直線的に移動をすることにより、溝518内の流路断面積を変更する直線作動タイプの弁である。流量制御弁55は、図示を省略するエンジン制御部によって制御される。
ケース内流路516内には、逆止弁56が設けられている。逆止弁56は、ケース内流路516内の後方側端部に設けられたOリング563と、ケース内流路516内でその軸方向(前後方向)に沿って配置されると共に、前方側端部がケース内流路516内の前方側端部に配置された圧縮コイルばね562と、圧縮コイルばね562の後方側端部に固定されたボール561とを備えている。この逆止弁56は、作動油を圧力室515へ流す方向にのみ開弁する。
この構成の油圧テンショナ5は、圧縮コイルばね513の付勢力と、圧力室515に供給した作動油の油圧とによって、プランジャ512を介して、チェーンを押圧付勢する。それと共に、チェーンから反付勢方向に押圧されたときには、プランジャ512を介して圧縮コイルばね513が縮み、圧縮コイルばね513の反力が発生すると共に、圧力室515内の作動油が、溝518を通じて導出することによる減衰力が発生する。これにより、油圧テンショナ5は、減衰機能を有している。
ここで、図5には、スプリングのみを有するテンショナと、スプリングとダンパーとを有するテンショナ(つまり、前記の油圧テンショナ5)との特性の違いを比較している。スプリングのみを有するテンショナは、テンショナの変位、つまり、ばねの変形に対してばねの反力が生じるのみであるため、テンショナの変位と荷重との間に線形の関係を有する。これに対し、スプリングとダンパーとを有するテンショナは、減衰機能を有するため、テンショナの変位と荷重との間に非線形の関係を有する。スプリングとダンパーとを有するテンショナは、チェーンによってテンショナが押されて変位するときには荷重を十分に受け止めて変位を抑制することができると共に、チェーンの緩みが生じそうになったときに、チェーンの変位に追従してチェーンに対し張力を付与し続けることが可能になる。
従って、前述した駆動チェーン33の張り側に、第2の油圧テンショナ43を設けることにより、クランクシャフト21の角速度変動が生じて駆動チェーン33の張力が抜けそうになったときに、駆動チェーン33の張り側の変位に油圧テンショナ43のプランジャが追従するようになり、駆動チェーン33の張り側において、瞬間的に張力抜けが発生することを、効果的に防止することが可能になる。
こうして、駆動チェーン33の張り側に配設した第2の油圧テンショナ43によって、駆動チェーン33の張り側において瞬間的に張力抜けが発生することを、効果的に防止することが可能になるため、駆動チェーン33の緩み側に配設した第1の油圧テンショナ41の押圧付勢力を大幅に高める必要が無くなる。つまり、駆動チェーン33の緩み側に配設した第1の油圧テンショナ41の押圧付勢力を低減することによって、駆動チェーン33の平均張力を下げることが可能になる。その結果、この構成のエンジン1では、駆動チェーン33の駆動抵抗を低減して、燃費性能を向上させることができる。
図6は、駆動チェーン33の張り側及び緩み側の両方に、油圧テンショナを配設した構成例(つまり、実施例、実線)と、駆動チェーン33の緩み側にのみ油圧テンショナを設け、張り側には、駆動チェーン33を案内する固定ガイドを設けた構成例(つまり、比較例、破線)との、チェーンの平均張力を比較した図である。同図における横軸はエンジン回転数であり、縦軸は、駆動チェーン33の張力である。縦軸の正の値は、駆動チェーン33の張り側に相当し、負の値は、駆動チェーン33の緩み側に相当する。同図によると、実施例は、比較例に対して、エンジン回転数の全域に亘って、駆動チェーン33の平均張力が低下していることがわかる。
ここで、緩み側である第1の油圧テンショナ41の押圧付勢力は、張り側である第2の油圧テンショナ43の押圧付勢力よりも低く設定されている。
駆動チェーン33の張り側は、クランクシャフト21の角速度変動による張力抜けだけでなく、オイルポンプ駆動シャフト31や、第1又は第2バランサーシャフト36、310の慣性力に起因して生じる駆動チェーン33のばたつきも、抑制する必要がある。一方、駆動チェーン33の緩み側は、クランクシャフト21の角速度変動による張力抜けだけを抑制することができればよい。そのため、駆動チェーン33の張り側は、付勢力を相対的に高くすることによって、張力抜け、及び、無端伝動部材のばたつきを、有効に抑制することが可能になる。一方、駆動チェーン33の緩み側は、付勢力を相対的に低くすることによって、張力抜けを、有効に抑制することが可能になると共に、緩み側の付勢力を、必要最低限に弱くすることで、駆動チェーン33の平均張力を低減することが可能になる。その結果、駆動チェーン33の駆動抵抗が下がって、燃費性能が向上する。
また、前記第2の油圧テンショナ43が有する圧縮コイルばねの、ばね定数は、第1の油圧テンショナ41が有する圧縮コイルばねの、ばね定数よりも大きい。
前述したように、油圧テンショナ5は、圧縮コイルばね513によってチェーンを押圧付勢すると共に、圧力室515への作動油の供給により、プランジャ512を介してチェーンを押圧付勢するよう構成される。チェーンに対する押圧付勢力を高くしようとすると、圧縮コイルばね513の、ばね定数を大きくするか、圧力室515からの作動油の漏れ速度を遅くするか、の2つの手段が考えられる。ここで、エンジン1の始動時の油圧が低いときには、作動油により十分な押圧付勢力を得ることは困難になる。そのため、エンジン1の始動時からチェーンの走行を安定させるには、圧縮コイルばね513によって、チェーンを安定的に押圧付勢することができるように、ばね定数を調整することが好ましい。
そこで、前記の構成では、第2の油圧テンショナ43が有する圧縮コイルばねの、ばね定数を、第1の油圧テンショナ41が有する圧縮コイルばねの、ばね定数よりも大きくすることで、油圧の低いエンジン1の始動時においても、チェーンに安定して張力を付与することが可能になる。その結果、エンジン1の始動時から、オイルポンプ30や、第1及び第2バランサーシャフト36、310の駆動が安定する。
そして、前述した構成では、駆動チェーン33の緩み側に配設した第1の油圧テンショナ41、及び、張り側に配設した第2の油圧テンショナ43がそれぞれ、減衰特性を可変に構成されている。例えば、エンジン1が低回転で運転しているときには、作動油の漏出流量を低減することにより、駆動チェーン33の張力を高めにする。これにより、駆動チェーン33のばたつきを効果的に抑制することが可能になる。エンジン1が低回転で運転しているときには、NVH(Noise, Vibration, Harshness)の評価基準に対する要求、いわゆる快適性に対する要求が高くなるが、駆動チェーン33の張力を高めて、駆動チェーン33のばたつきを効果的に抑制することにより、駆動チェーン33の走行に起因する異音の発生を抑制することが可能になる。一方、エンジン1が高回転で運転しているときには、作動油の漏出流量を増やすことにより、駆動チェーン33の張力を下げる。これにより、駆動チェーン33の駆動抵抗が低減し、燃費性能の向上が図られる。エンジン1が高回転で運転しているときには、NVHの要求が相対的に低くなるため、駆動チェーン33に起因する異音の抑制を相対的に緩和することができる。従って、駆動チェーン33の張力を下げることによる不利益は小さい。
尚、ここに開示するエンジンの補機駆動装置は、駆動チェーン33の緩み側及び/又は張り側に配設する油圧テンショナとして、減衰特性を可変に構成した油圧テンショナに限定されず、減衰特性が、所定の特性で一定にされた油圧テンショナを採用してもよい。
また、前記の構成では、駆動チェーン33の緩み側と張り側との両方に、減衰機能を有する油圧テンショナを配設しているが、駆動チェーン33の張り側にのみ、減衰機能を有する油圧テンショナを配設してもよい。その場合に、駆動チェーンの緩み側には、減衰機能を有しない、スプリングのみのテンショナを配設してもよい。
尚、減衰機能を有するテンショナは、油圧テンショナに限定されず、その他の構成を適宜採用してもよい。
さらに、ここに開示するエンジンの補機駆動装置は、前述したように、オイルポンプ30を駆動したり、バランサーシャフト36、310を駆動したりする構成に限定されない。ここに開示するエンジンの補機駆動装置は、その他の補機を駆動する構成に採用することも可能である。前述の通り、ここに開示するエンジンの補機駆動装置は、駆動軸の角速度変動に起因して、張り側に瞬間的に張力抜けが生じ得る場合に、その張力抜けを防止する上で、特に有効である。従って、ここに開示するエンジンの補機駆動装置は、例えば、燃料ポンプを駆動する構成に適用することも可能である。
1 エンジン
21 クランクシャフト(駆動軸)
30 オイルポンプ
31 オイルポンプ駆動シャフト(従動軸)
33 駆動チェーン(無端伝動部材)
36 第1バランサーシャフト
310 第2バランサーシャフト
41 第1の油圧テンショナ(第1のテンショナ)
43 第2の油圧テンショナ(第2のテンショナ)
5 油圧テンショナ
512 プランジャ
513 圧縮コイルばね
515 圧力室

Claims (5)

  1. 駆動軸と、
    エンジンの補機に連結された従動軸と、
    前記駆動軸と前記従動軸との間に巻きかけられた無端伝動部材と、
    前記無端伝動部材の緩み側に配設されかつ、前記無端伝動部材に張力を付与するように、前記無端伝動部材を押圧付勢するよう構成された第1のテンショナと、
    前記無端伝動部材の張り側に配設されかつ、前記無端伝動部材に張力を付与するように、前記無端伝動部材を押圧付勢するよう構成された第2のテンショナと、を備え、
    前記第2のテンショナは、前記無端伝動部材から反付勢方向に押圧されたときに、その押圧力を減衰させる減衰機能を有しているエンジンの補機駆動装置。
  2. 請求項1に記載のエンジンの補機駆動装置において、
    前記第1のテンショナは、前記無端伝動部材から反付勢方向に押圧されたときに、その押圧力を減衰させる減衰機能を有し、
    前記第1のテンショナ及び前記第2のテンショナはそれぞれ、圧力室内に作動油が供給されることによって前記無端伝動部材を、付勢方向に付勢するよう構成されたプランジャと、前記プランジャを、前記付勢方向に付勢するばねとを有しかつ、前記プランジャが前記無端伝動部材から、前記反付勢方向に押圧されたときに前記圧力室から前記作動油を漏出することで、前記押圧力を減衰させるよう構成された油圧テンショナであり、
    前記第1のテンショナの付勢力は、前記第2のテンショナの付勢力よりも低く設定されているエンジンの補機駆動装置。
  3. 請求項2に記載のエンジンの補機駆動装置において、
    前記第1のテンショナが有するばねの、ばね定数は、前記第2のテンショナが有するばねの、ばね定数よりも大きいエンジンの補機駆動装置。
  4. 請求項2又は3に記載のエンジンの補機駆動装置において、
    前記第1のテンショナ及び前記第2のテンショナはそれぞれ、前記作動油の漏出流量を変更可能に構成されているエンジンの補機駆動装置。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載のエンジンの補機駆動装置において、
    前記無端伝動部材は、前記緩み側及び前記張り側が、前記駆動軸と前記従動軸との間において、前記駆動軸と前記従動軸とを結ぶ方向に直交する方向に並ぶように配設され、
    前記第1のテンショナ及び前記第2のテンショナが対向して、前記無端伝動部材の前記緩み側及び前記張り側のそれぞれを内方に向かって押圧する位置は、前記駆動軸と前記従動軸とを結ぶ線の中央に対して、前記駆動軸の側又は前記従動軸の側に、ずれているエンジンの補機駆動装置。
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